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かしわ‐で【膳・膳夫】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐で膳・膳夫カシハ‥ (古代、カシワの葉を食器に用いたことから) ①飲食の饗膳きょうぜん。供膳。 ②饗膳のことをつかさどる人。料理人。古事記「櫛八玉神を―とし、天の御饗を献りし時に」 ③(「膳部」と書く)大和政権の品部しなべで、律令制では宮内省の大膳職・内膳司に所属し、朝廷・天皇の食事の調製を指揮した下級官人。長は膳臣かしわでのおみと称し、子孫の嫡系は高橋朝臣。かしわべ。 ⇒かしわで‐の‐つかさ【膳司】

かしわで‐の‐つかさ【膳司】カシハ‥🔗🔉

かしわで‐の‐つかさ膳司カシハ‥ ①古代、宮中で饗膳をつかさどった役所。律令制では大膳職と内膳司。 ②律令制の後宮十二司の一つ。食事・酒・餅・菓子などをつかさどった。 ③斎宮十二司の一つ。食事調進をつかさどった。 ④春宮坊とうぐうぼうの主膳監しゅぜんかん⇒かしわ‐で【膳・膳夫】

かしわ‐どの【膳殿】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐どの膳殿カシハ‥ ①神宮などで、膳部を調える所。 ②大嘗祭の時、神饌を調理する所。

かしわ‐びと【膳人】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐びと膳人カシハ‥ 料理人。雨月物語2「―したり顔に魚をとりいでて」

かしわ‐べ【膳部】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐べ膳部カシハ‥ (→)「かしわで(膳)」3に同じ。

ぜぜ【膳所】🔗🔉

ぜぜ膳所】 滋賀県大津市の一地区。琵琶湖南端部の西岸に臨む、もと本多氏6万石の城下町。南は同市石山に続く。

ぜぜ‐やき【膳所焼】🔗🔉

ぜぜ‐やき膳所焼】 大津市膳所から産出する茶器などの陶器。寛永(1624〜1644)年間、膳所城主石川忠総が小堀遠州の指導のもとに窯を開いたとも、慶長(1596〜1615)の頃の創窯ともいう。遠州七窯の一つ。

ぜん【膳】🔗🔉

ぜん】 ①よく料理された食物。出来上がって並べられた料理。「一の―」 ②食物をのせる台。日葡辞書「ゼンヲス(据)ユル」。「お―立て」 ③椀に盛った食物(特に飯)を数える語。「一―飯」 ④箸2本を一対として数える語。「塗箸一―」

ぜん‐あらい【膳洗い】‥アラヒ🔗🔉

ぜん‐あらい膳洗い‥アラヒ 新潟県で、7月7日の日の出前に、近くの流れで食器を洗うこと。みがきぼん。

ぜん‐ぐ【膳具】🔗🔉

ぜん‐ぐ膳具】 食膳をととのえるための器具。また、その食膳。膳部。宇津保物語嵯峨院「―まゐり、大みきまゐり」

ぜん‐ぐみ【膳組】🔗🔉

ぜん‐ぐみ膳組】 膳に並べる料理の種類・数などをきめること。

ぜん‐ごし【膳越し】🔗🔉

ぜん‐ごし膳越し】 本膳を越えて、その向うにすえた膳の物を取る不作法な行い。

ぜん‐ごしらえ【膳拵え】‥ゴシラヘ🔗🔉

ぜん‐ごしらえ膳拵え‥ゴシラヘ 料理を膳に並べること。食事の準備。

ぜん‐しゅう【膳羞】‥シウ🔗🔉

ぜん‐しゅう膳羞‥シウ (「羞」は、食物をすすめる意)膳部。料理。ごちそう。

ぜん‐しょ【膳所】🔗🔉

ぜん‐しょ膳所】 食膳を調えるところ。みずしどころ。今昔物語集25「其の後―の方に行きて」

ぜん‐だて【膳立て】🔗🔉

ぜん‐だて膳立て】 ①膳に食品を配置すること。膳を据えならべること。浄瑠璃、伽羅先代萩「お客がたを奥の間へ、おりや―と」 ②転じて、物事の準備をととのえること。「すっかりお―ができる」

ぜん‐だな【膳棚】🔗🔉

ぜん‐だな膳棚】 膳・椀などをのせて置く棚。好色五人女2「手ごとにふきて、―にかさねける」

ぜん‐ばえ【膳延え】‥バヘ🔗🔉

ぜん‐ばえ膳延え‥バヘ 食膳を整えて、順序に並べ据えること。〈日葡辞書〉

ぜん‐ばん【膳番】🔗🔉

ぜん‐ばん膳番】 膳部の番人。膳部のかかり。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「御―の浅香市之進に」

ぜん‐ぶ【膳部】🔗🔉

ぜん‐ぶ膳部】 ①膳にのせて供する食物・料理。食膳。膳羞ぜんしゅう。 ②調理を扱う人。料理人。膳部人。今昔物語集27「ある所に―しける男」 ⇒ぜんぶ‐や【膳部屋】

ぜん‐ぷ【膳夫】🔗🔉

ぜん‐ぷ膳夫】 飲食物を調理する人。料理人。かしわで。今昔物語集28「―のあるが、これを聞きて言ふやう」

ぜん‐ぶぎょう【膳奉行】‥ギヤウ🔗🔉

ぜん‐ぶぎょう膳奉行‥ギヤウ ①室町幕府の職名。将軍の膳部をつかさどり、また、将軍が他家に赴いた際、その家々で供進の膳物をつかさどる役。 ②江戸幕府の職名。将軍の食事・菓子などをつかさどり、賄方まかないかたと交渉する役。

ぜんぶ‐や【膳部屋】🔗🔉

ぜんぶ‐や膳部屋】 膳の支度をする所。〈日葡辞書〉 ⇒ぜん‐ぶ【膳部】

ぜんわん‐ぶち【膳椀淵】🔗🔉

ぜんわん‐ぶち膳椀淵】 伝説で、頼むと膳や椀をそろえて貸してくれるという淵。返さない人があったので、それから貸さなくなったなど伝える。椀貸し淵。 ○漸を追ってぜんをおって 少しずつ。だんだんと。 ⇒ぜん【漸】 ○先を越すせんをこす 相手に先んじて事をする。夏目漱石、明暗「先を越す積でゐたのに、却つて先を越されたといふ拙まずい感じが胸の何処かにあつた」 ⇒せん【先】 ○善を責むるは朋友の道なりぜんをせむるはほうゆうのみちなり [孟子離婁下]善を積極的にすすめるのは、朋友として努めるべき道である。 ⇒ぜん【善】

[漢]膳🔗🔉

 字形 〔月(月・月)部12画/16画/3323・4137〕 〔音〕ゼン(呉) [意味] ①とりそろえた料理。ごちそう。「二の膳、三の膳」「膳部・御膳・食膳・配膳」 ②料理をのせて供する台。「朱塗りの膳」 ③椀わんに盛った飯、一組みの箸はしを数える語。「一膳めし」 ▷もと、肉部。②③は日本での用法。は異体字。 [下ツキ 客膳・饗膳・御膳・食膳・陪膳・配膳・本膳 [難読] 膳所ぜぜ

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