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広辞苑の検索結果 (25)

かしわ‐で【膳・膳夫】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐で膳・膳夫カシハ‥ (古代、カシワの葉を食器に用いたことから) ①飲食の饗膳きょうぜん。供膳。 ②饗膳のことをつかさどる人。料理人。古事記「櫛八玉神を―とし、天の御饗を献りし時に」 ③(「膳部」と書く)大和政権の品部しなべで、律令制では宮内省の大膳職・内膳司に所属し、朝廷・天皇の食事の調製を指揮した下級官人。長は膳臣かしわでのおみと称し、子孫の嫡系は高橋朝臣。かしわべ。 ⇒かしわで‐の‐つかさ【膳司】

かしわで‐の‐つかさ【膳司】カシハ‥🔗🔉

かしわで‐の‐つかさ膳司カシハ‥ ①古代、宮中で饗膳をつかさどった役所。律令制では大膳職と内膳司。 ②律令制の後宮十二司の一つ。食事・酒・餅・菓子などをつかさどった。 ③斎宮十二司の一つ。食事調進をつかさどった。 ④春宮坊とうぐうぼうの主膳監しゅぜんかん⇒かしわ‐で【膳・膳夫】

かしわ‐どの【膳殿】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐どの膳殿カシハ‥ ①神宮などで、膳部を調える所。 ②大嘗祭の時、神饌を調理する所。

かしわ‐びと【膳人】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐びと膳人カシハ‥ 料理人。雨月物語2「―したり顔に魚をとりいでて」

かしわ‐べ【膳部】カシハ‥🔗🔉

かしわ‐べ膳部カシハ‥ (→)「かしわで(膳)」3に同じ。

ぜぜ【膳所】🔗🔉

ぜぜ膳所】 滋賀県大津市の一地区。琵琶湖南端部の西岸に臨む、もと本多氏6万石の城下町。南は同市石山に続く。

ぜぜ‐やき【膳所焼】🔗🔉

ぜぜ‐やき膳所焼】 大津市膳所から産出する茶器などの陶器。寛永(1624〜1644)年間、膳所城主石川忠総が小堀遠州の指導のもとに窯を開いたとも、慶長(1596〜1615)の頃の創窯ともいう。遠州七窯の一つ。

ぜん【膳】🔗🔉

ぜん】 ①よく料理された食物。出来上がって並べられた料理。「一の―」 ②食物をのせる台。日葡辞書「ゼンヲス(据)ユル」。「お―立て」 ③椀に盛った食物(特に飯)を数える語。「一―飯」 ④箸2本を一対として数える語。「塗箸一―」

ぜん‐あらい【膳洗い】‥アラヒ🔗🔉

ぜん‐あらい膳洗い‥アラヒ 新潟県で、7月7日の日の出前に、近くの流れで食器を洗うこと。みがきぼん。

ぜん‐ぐ【膳具】🔗🔉

ぜん‐ぐ膳具】 食膳をととのえるための器具。また、その食膳。膳部。宇津保物語嵯峨院「―まゐり、大みきまゐり」

ぜん‐ぐみ【膳組】🔗🔉

ぜん‐ぐみ膳組】 膳に並べる料理の種類・数などをきめること。

ぜん‐ごし【膳越し】🔗🔉

ぜん‐ごし膳越し】 本膳を越えて、その向うにすえた膳の物を取る不作法な行い。

ぜん‐ごしらえ【膳拵え】‥ゴシラヘ🔗🔉

ぜん‐ごしらえ膳拵え‥ゴシラヘ 料理を膳に並べること。食事の準備。

ぜん‐しゅう【膳羞】‥シウ🔗🔉

ぜん‐しゅう膳羞‥シウ (「羞」は、食物をすすめる意)膳部。料理。ごちそう。

ぜん‐しょ【膳所】🔗🔉

ぜん‐しょ膳所】 食膳を調えるところ。みずしどころ。今昔物語集25「其の後―の方に行きて」

ぜん‐だて【膳立て】🔗🔉

ぜん‐だて膳立て】 ①膳に食品を配置すること。膳を据えならべること。浄瑠璃、伽羅先代萩「お客がたを奥の間へ、おりや―と」 ②転じて、物事の準備をととのえること。「すっかりお―ができる」

ぜん‐だな【膳棚】🔗🔉

ぜん‐だな膳棚】 膳・椀などをのせて置く棚。好色五人女2「手ごとにふきて、―にかさねける」

ぜん‐ばえ【膳延え】‥バヘ🔗🔉

ぜん‐ばえ膳延え‥バヘ 食膳を整えて、順序に並べ据えること。〈日葡辞書〉

ぜん‐ばん【膳番】🔗🔉

ぜん‐ばん膳番】 膳部の番人。膳部のかかり。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「御―の浅香市之進に」

ぜん‐ぶ【膳部】🔗🔉

ぜん‐ぶ膳部】 ①膳にのせて供する食物・料理。食膳。膳羞ぜんしゅう。 ②調理を扱う人。料理人。膳部人。今昔物語集27「ある所に―しける男」 ⇒ぜんぶ‐や【膳部屋】

ぜん‐ぷ【膳夫】🔗🔉

ぜん‐ぷ膳夫】 飲食物を調理する人。料理人。かしわで。今昔物語集28「―のあるが、これを聞きて言ふやう」

ぜん‐ぶぎょう【膳奉行】‥ギヤウ🔗🔉

ぜん‐ぶぎょう膳奉行‥ギヤウ ①室町幕府の職名。将軍の膳部をつかさどり、また、将軍が他家に赴いた際、その家々で供進の膳物をつかさどる役。 ②江戸幕府の職名。将軍の食事・菓子などをつかさどり、賄方まかないかたと交渉する役。

ぜんぶ‐や【膳部屋】🔗🔉

ぜんぶ‐や膳部屋】 膳の支度をする所。〈日葡辞書〉 ⇒ぜん‐ぶ【膳部】

ぜんわん‐ぶち【膳椀淵】🔗🔉

ぜんわん‐ぶち膳椀淵】 伝説で、頼むと膳や椀をそろえて貸してくれるという淵。返さない人があったので、それから貸さなくなったなど伝える。椀貸し淵。 ○漸を追ってぜんをおって 少しずつ。だんだんと。 ⇒ぜん【漸】 ○先を越すせんをこす 相手に先んじて事をする。夏目漱石、明暗「先を越す積でゐたのに、却つて先を越されたといふ拙まずい感じが胸の何処かにあつた」 ⇒せん【先】 ○善を責むるは朋友の道なりぜんをせむるはほうゆうのみちなり [孟子離婁下]善を積極的にすすめるのは、朋友として努めるべき道である。 ⇒ぜん【善】

[漢]膳🔗🔉

 字形 〔月(月・月)部12画/16画/3323・4137〕 〔音〕ゼン(呉) [意味] ①とりそろえた料理。ごちそう。「二の膳、三の膳」「膳部・御膳・食膳・配膳」 ②料理をのせて供する台。「朱塗りの膳」 ③椀わんに盛った飯、一組みの箸はしを数える語。「一膳めし」 ▷もと、肉部。②③は日本での用法。は異体字。 [下ツキ 客膳・饗膳・御膳・食膳・陪膳・配膳・本膳 [難読] 膳所ぜぜ

大辞林の検索結果 (24)

かしわ-で【膳・膳夫】🔗🔉

かしわ-で カシハ― 【膳・膳夫】 〔古代,カシワの葉に食物を盛ったところから。「で」は「手」で,それをする人の意〕 (1)古代,宮中で,食膳のことをつかさどった人。料理人。「鳥を取りて,―にたまはせけり/著聞 6」 (2)食膳を供えること。また,その食膳。[色葉字類抄]

かしわで-の-つかさ【膳司】🔗🔉

かしわで-の-つかさ カシハ― 【膳司】 (1)(「膳職」と書く)古代の官司の一。天皇の食膳の調理や朝廷の会食を担当。律令制では,内膳司・大膳職に分かれた。 (2)「ぜんし(膳司)」に同じ。 (3)「主膳監(シユゼンカン)」に同じ。

かしわで-べ【膳部】🔗🔉

かしわで-べ カシハ― 【膳部】 大和朝廷の品部で,律令制では,膳司に従って朝廷・天皇の食事の調理をつかさどった官人。

かしわ-どの【膳殿・柏殿】🔗🔉

かしわ-どの カシハ― [0] 【膳殿・柏殿】 (1)神宮・朝廷で食事を用意する所。 (2)大嘗祭(ダイジヨウサイ)の時,神供の酒食を準備する所。

ぜぜ【膳所】🔗🔉

ぜぜ 【膳所】 滋賀県大津市内の地名。琵琶湖に臨み,近江八景の一つの,粟津(アワヅ)の晴嵐で知られる。もと城下町。

ぜぜ-やき【膳所焼】🔗🔉

ぜぜ-やき [0] 【膳所焼】 大津市膳所で産する陶器。開窯は慶長年間(1596-1615)頃か。寛永年間(1624-1644),膳所城主石川忠総が命じ,小堀遠州の指導の下に茶器生産が始まる。

ぜん【膳】🔗🔉

ぜん 【膳】 ■一■ [0] (名) (1)食器や食べ物を載せる台。特に一人前の食事を載せた台をいう。おぜん。「―にのせて運ぶ」 (2)食事。料理。膳部。 ■二■ (接尾) 助数詞。 (1)椀(ワン)に盛ったもの(特にご飯)を数えるのに用いる。「ご飯を二―食べる」 (2)一対の箸(ハシ)を数えるのに用いる。「箸を一―下さい」

ぜん=に上(ノボ)・る🔗🔉

――に上(ノボ)・る 料理として食膳に出る。

ぜん-ぐみ【膳組(み)】🔗🔉

ぜん-ぐみ [0][4] 【膳組(み)】 料理の種類・供する順序などを決めること。

ぜん-ごし【膳越し】🔗🔉

ぜん-ごし [0] 【膳越し】 本膳の向こうにある膳の食べ物を,器を手に取らずに箸(ハシ)で取ること。無作法とされる。

ぜん-ごしらえ【膳拵え】🔗🔉

ぜん-ごしらえ ―ゴシラヘ [3] 【膳拵え】 (名)スル 料理を膳に並べること。食事の用意をすること。

ぜん-し【膳司】🔗🔉

ぜん-し [1] 【膳司】 律令制で,後宮十二司の一。御膳など,食事のことをつかさどった。かしわでのつかさ。

ぜん-しゅう【膳羞】🔗🔉

ぜん-しゅう ―シウ [0] 【膳羞】 〔「羞」は供えすすめる意〕 食事。ごちそう。

ぜん-しょ【膳所】🔗🔉

ぜん-しょ [1] 【膳所】 食膳を調える所。台所。くりや。

ぜん-だて【膳立て】🔗🔉

ぜん-だて [4][0] 【膳立て】 (名)スル (1)膳の上に料理・食器を並べて食事の準備をすること。 (2)(多く上に「お」を伴って)うまく事が運ぶように準備すること。下準備。「お―が整う」「お―しておく」

ぜん-だな【膳棚】🔗🔉

ぜん-だな 【膳棚】 (1)膳・椀などの食器をのせておく棚。 (2)大型和船で,上棚と台の間をふさぐ板。櫓櫂張(ロカイバ)り。

ぜん-ばん【膳番】🔗🔉

ぜん-ばん [0] 【膳番】 料理・食事係の役人。膳部の番人。

ぜん-ぶ【膳部】🔗🔉

ぜん-ぶ [1] 【膳部】 (1)膳にのせる料理。食糧。膳羞(ゼンシユウ)。 (2)食物を調理する人。料理人。調理人。

ぜん-ぷ【膳夫】🔗🔉

ぜん-ぷ [1] 【膳夫】 食物を調理する人。料理人。かしわで。

ぜん-ぶぎょう【膳奉行】🔗🔉

ぜん-ぶぎょう ―ブギヤウ [3] 【膳奉行】 江戸幕府の職名。若年寄に属し,将軍の膳部をつかさどった。御膳奉行。

ぜん-わん【膳椀】🔗🔉

ぜん-わん [1][0] 【膳椀】 膳と椀。また,食器類の総称。「―を調える」

ぜんわん-ぶち【膳椀淵】🔗🔉

ぜんわん-ぶち [3] 【膳椀淵】 ⇒椀貸(ワンカ)し伝説(デンセツ)

ぜん【膳】(和英)🔗🔉

ぜん【膳】 a (small dining) table;→英和 a tray.→英和 〜をすえる(ひく) lay (clear) the table.〜につく sit down to table.‖箸一膳 a pair of chopsticks.飯一膳 a bowl(ful) of rice.

ぜんだて【膳立をする】(和英)🔗🔉

ぜんだて【膳立をする】 set the table;→英和 make arrangements[pave the way](準備).

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