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き【酒】🔗⭐🔉

き【酒】「さけ(酒)」の古語。現在は、「(お)みき」の形で残る。＊古事記‐中・歌謡「このみ岐(キ)は」

くし【酒】🔗⭐🔉

くし【酒】 (「奇(く)し」で、霊妙なものの意からか)酒の異称。＊古事記‐中・歌謡「この御酒(みき)は我が御酒ならず久志(クシ)の司(かみ)常世にいます」

さか【酒】🔗⭐🔉

さか【酒】〔語素〕「さけ(酒)」が単独語で用いられるのに対して、他の語につづく時にみられる形。「さかどの」「さかみずく」「さかや」など。

さか‐あい【酒間・酒相】（‥あひ）🔗⭐🔉

さか‐あい【酒間・酒相】（‥あひ）宴席で杯のやりとりのとき、間に立って代わりに杯をうけるなどして、酒席のとりもちをすること。酒の相手。

さか‐あぶら【酒膏】🔗⭐🔉

さか‐あぶら【酒膏】濁酒(にごりざけ)。一説に、濁酒に浮かぶかす。〔十巻本和名抄‐四〕

さかい【酒井】（さかゐ）🔗⭐🔉

さかい【酒井】（さかゐ）兵庫県多紀郡丹南町にあった地名。旧古市村の古称。酒井庄。

さかい【酒井】（さかゐ）姓氏。清和源氏、新田氏の族といわれる。三河国碧海郡または幡豆郡酒井村の出ともいわれ、判然としない。古くから松平氏と関係が深く、広親の子氏忠(親忠)の左衛門尉酒井氏と二子家忠の雅楽助酒井氏に分かれる。(1)左衛門尉家は三河吉田城主徳川氏の関東入国に従い下総碓井城主を経て高崎・高田・信濃松代・鶴岡(一四万石)城主となり明治に至り大泉藩となる。出羽松山の酒井氏はこの支族。(2)雅楽助家は三河西尾城主、江戸時代には川越・上野

橋(うまやばし)、のち姫路一五万石に移り明治に至る。大老となった忠清は下馬将軍といわれた。この支流には上野伊勢崎・小浜・安房勝山・敦賀の酒井氏がある。

さかいだ【酒井田】（さかゐだ）🔗⭐🔉

さかいだ【酒井田】（さかゐだ）姓氏。

さかいだ‐かきえもん【酒井田柿右衛門】（さかゐだかきヱモン）🔗⭐🔉

さかいだ‐かきえもん【酒井田柿右衛門】（さかゐだかきヱモン）肥前国(佐賀県)有田の陶工。初代は筑後の人で、初め喜左右衛門と称し、元和元年頃有田に移り、陶器を焼いていたが、寛永末、赤絵の技法に成功したという。代々その技法を受けて柿右衛門を名のり、その作品をも柿右衛門と呼ぶ。

さかい‐ただかつ【酒井忠勝】（さかゐ‥）🔗⭐🔉

さかい‐ただかつ【酒井忠勝】（さかゐ‥）江戸初期の小浜藩主。母は家康の妹。関ケ原の戦いに参加。元和六年から三代将軍家光に仕え、のち大老。家光の死後、家綱を補佐した。(一五八七〜一六六二)

さかい‐ただきよ【酒井忠清】（さかゐ‥）🔗⭐🔉

さかい‐ただきよ【酒井忠清】（さかゐ‥）江戸初期の

橋藩主。雅楽頭(うたのかみ)。四代将軍家綱のもとで老中・大老となり一五万石を領す。その邸が江戸城大手門の下馬札のそばにあったところから、俗に下馬将軍と呼ばれた。(一六二四〜八一)

さかい‐ただつぐ【酒井忠次】（さかゐ‥）🔗⭐🔉

さかい‐ただつぐ【酒井忠次】（さかゐ‥）安土桃山時代の武将。左衛門尉忠親の子。妻は松平広忠の妹。徳川氏三河累代の重臣。家康の四天王の一人。姉川、三方ケ原、長篠の戦いなどに従軍し、功を立てた。(一五二七〜九六)

さかい‐ただよ【酒井忠世】（さかゐ‥）🔗⭐🔉

さかい‐ただよ【酒井忠世】（さかゐ‥）江戸初期の大老。

橋藩主。雅楽頭(うたのかみ)。忠清の祖父。はじめ徳川家康に、のち秀忠・家光に仕える。家康の死後、土井利勝とならんで庶政を執る。(一五七二〜一六三六)

さかいのたいこ【酒井太鼓】（さかゐのタイコ）🔗⭐🔉

さかいのたいこ【酒井太鼓】（さかゐのタイコ）歌舞伎脚本「太鼓音智勇三略(たいこのおとちゆうのさんりゃく)」の通称。

さかい‐ほういつ【酒井抱一】（さかゐハウイツ）🔗⭐🔉

さかい‐ほういつ【酒井抱一】（さかゐハウイツ）江戸後期の画家。本名、忠因(ただなお)。姫路藩主酒井忠似(ただざね)の弟として江戸に生まれた。仏門に入ったが、すぐに隠退し、江戸根岸に雨華庵をいとなみ、書画俳諧に風流三昧の生活を送った。絵は、狩野派、沈南蘋(しんなんぴん)派、浮世絵などを学んだが、のち、光琳に傾倒し、独自の画風を開いた。代表作「夏秋草図屏風」。(一七六一〜一八二八)

さかい‐ゆうさぶろう【酒井雄三郎】（さかゐユウサブラウ）🔗⭐🔉

さかい‐ゆうさぶろう【酒井雄三郎】（さかゐユウサブラウ）社会思想家。熊本県出身。号は九皐、茫茫学人。中江兆民に師事、農商務省嘱託として渡仏し、メーデーを日本に紹介。著書「近世欧州外交史」「政理新論」等。パリで自殺。(一八六〇〜一九〇〇)

さか‐おけ【酒桶】（‥をけ）🔗⭐🔉

さか‐おけ【酒桶】（‥をけ）酒を醸造するのに用いる木製のおけ。また、酒を貯蔵しておくおけ。

さか‐かぶ【酒株】🔗⭐🔉

さか‐かぶ【酒株】酒屋の営業権。江戸時代、酒造業の造石高制限や収納のため下付された株鑑札。

さか‐きげん【酒機嫌】🔗⭐🔉

さか‐きげん【酒機嫌】酒を飲んでいい気持になっていること。一杯機嫌。さけきげん。

さか‐きささ【酒】🔗⭐🔉

さか‐きささ【酒

】酒の上に白く浮いた萍(うきくさ)のようなもの。〔十巻本和名抄‐四〕

さか‐きちがい【酒気違】（‥きちがひ）🔗⭐🔉

さか‐きちがい【酒気違】（‥きちがひ）＝さけきちがい(酒気違)

さか‐ぐるい【酒狂】（‥ぐるひ）🔗⭐🔉

さか‐ぐるい【酒狂】（‥ぐるひ）酒に酔って狂い乱れること。また、酒におぼれること。酒乱。

さか‐け【酒気】🔗⭐🔉

さか‐け【酒気】 (「さかげ」とも)酒の気。酒のにおい。また、酒の酔い。

さか‐しお【酒塩】（‥しほ）🔗⭐🔉

さか‐しお【酒塩】（‥しほ）煮物をする時、味をよくするために加える少量の酒。また、塩を加えた調味用の酒。

さかとけこ‐の‐かみ【酒解子神】🔗⭐🔉

さかとけこ‐の‐かみ【酒解子神】京都市右京区にある梅宮神社の主神の一。酒解神の子の神とも、木花開耶姫に同じとも伝えられる。

さかとけ‐の‐かみ【酒解神】🔗⭐🔉

さかとけ‐の‐かみ【酒解神】京都市右京区にある梅宮神社の主神の一。橘氏の祖神とも、大山祇神(おおやまつみのかみ)に同じとも伝えられる。

さか‐に【酒荷】🔗⭐🔉

さか‐に【酒荷】荷造りした樽づめの酒。

さか‐はずれ【酒外】（‥はづれ）🔗⭐🔉

さか‐はずれ【酒外】（‥はづれ）酒席にありながら、ひとり酒を飲まないでいること。さけはずれ。

さか‐ばた【酒旗】🔗⭐🔉

さか‐ばた【酒旗】１酒屋の看板に掲げてある幟。酒旆(しゅはい)。しゅき。２＝さかばやし(酒林)1

さかみ‐じんじゃ【酒見神社】🔗⭐🔉

さかみ‐じんじゃ【酒見神社】愛知県一宮市今伊勢町にある旧県社。祭神は天照大神、酒弥豆男神(さかみずおのかみ)、酒弥豆女神(さかみずめのかみ)。もと皇大神宮(伊勢神宮)の領地で御厨(みくりや)があった所と伝えられる。

さか‐みず・く【酒みずく】（‥みづく）🔗⭐🔉

さか‐みず・く【酒みずく】（‥みづく）〔自カ四〕(「みずく」は「水漬く」の意か)酒にひたる。酒宴をする。＊万葉‐四〇五九「橘の下照る庭に殿建てて佐可弥豆伎(サカミヅキ)います吾が大君かも」

さか‐むかい【坂迎・境迎・酒迎】（‥むかひ）🔗⭐🔉

さか‐むかい【坂迎・境迎・酒迎】（‥むかひ）＝さかむかえ(坂迎)

さか‐むかえ【坂迎・境迎・酒迎】（‥むかへ）🔗⭐🔉

さか‐むかえ【坂迎・境迎・酒迎】（‥むかへ）１平安時代、新任の国司が京都から任地へ行く時、国府の役人が、国境に出迎えて歓迎の酒宴を催すこと。２旅から郷里へ帰って来る人を国境、村境などの坂まで出迎えること。特に京都の人が伊勢参りや神仏参詣の旅から帰る時、親族、知人が逢坂(おうさか)山に出迎えて酒宴を催すこと。《季・春》

さか‐や【酒屋】🔗⭐🔉

さか‐や【酒屋】

１＝さかどの(酒殿) ２酒造業者。または、酒を売る店。あるいは、飲ませる店。また、それらの業にたずさわる人。酒店(さかだな・さかみせ)。

浄瑠璃「艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)」の下の巻の称。また、「艶容女舞衣」の通称。 ●酒屋へ三里、豆腐屋へ二里人里離れた不便な土地のたとえ。

●酒屋へ三里、豆腐屋へ二里🔗⭐🔉

●酒屋へ三里、豆腐屋へ二里人里離れた不便な土地のたとえ。さかや‐うんじょう【酒家運上】（‥ウンジャウ）江戸時代、元禄一〇年に設けられた、酒造業者に課せられる運上(税)。

さかや‐うんじょう【酒家運上】（‥ウンジャウ）🔗⭐🔉

さかや‐うんじょう【酒家運上】（‥ウンジャウ）江戸時代、元禄一〇年に設けられた、酒造業者に課せられる運上(税)。

さかや‐かいぎ【酒屋会議】（‥クヮイギ）🔗⭐🔉

さかや‐かいぎ【酒屋会議】（‥クヮイギ）明治一五年五月四日、全国酒造家代表が、自由民権運動と結んで、酒税の軽減請願を目的とし、大阪淀川の船の上で行った会議。

さかや‐にんどう【酒屋忍冬】🔗⭐🔉

さかや‐にんどう【酒屋忍冬】「のいばら(野薔薇)」の異名。

さかや‐やく【酒屋役】🔗⭐🔉

さかや‐やく【酒屋役】室町時代、幕府が酒造業者で高利貸を兼業する酒屋に課した税。その保有する酒壺数を単位として課税。酒壺銭。さかやく。酒麹役。

さけ【酒】🔗⭐🔉

さけ【酒】 (複合語では、多く「さか」となる) １米を発酵させて製するアルコール分含有の飲料。日本酒。上代は濁酒が主で、室町時代頃から清酒もつくられるようになった。現代は主に清酒をいう。古くから、さまざまな異名で呼ばれる。三輪(みわ)、三木(みき)、ささ、九献(くこん)、霞、三遅(みめぐり)、般若湯、硯水(けんずい)など。２一般にアルコール分を含有する液体飲料をいう。合成清酒・焼酎(しょうちゅう)・みりん・ビール・果実酒類・ウイスキー類など多くの種類がある。「酒をやめる」３さかもり。酒宴。「酒の席」 ●酒が酒を飲む (酒の酔いがまわるに従って、ますます大飲する意)酒飲みが理性を失って大酒を飲むさま。 ●酒かむ ⇒親見出し ●酒に飲まれる酒に酔って正気を失う。 ●酒に別腸(べっちょう)あり酒量の多少は、身体の大小には関係しないことをいう。 ●酒の酔(え)い本性(ほんしょう)＝違(たが)わず［＝忘れず］＝さけのみ(酒飲)本性違わず ●酒の糟(かす) １＝さけかす(酒糟)《季・冬》２価値のないもののたとえ。かす。 ●酒の神(かみ) 酒の霊であり、また、酒をつかさどると信じられている神。日本の少彦名神、ギリシアのディオニソス(バッカス)、エジプトのオシリスなど。 ●酒のかみ１ (造酒正)律令制で、宮内省の被官である造酒司(さけのつかさ)の長官。正六位上相当。酒・酢などを醸すことをつかさどる。２ (尚酒)後宮十二司の一つである酒司(さけのつかさ)の長官。男子の司である造酒司へ行って酒を醸すことをつかさどった。 ●酒の皮を剥(む)く (「剥く」は杯の酒を飲まずにこぼして捨てること)贅沢(ぜいたく)を尽くすこと。浪費を重ねること。 ●酒の気(け) 酒の香。また、酒の酔い。酒気。 ●酒のつかさ１ (造酒司)律令制で、宮内省に属し、酒や酢などを醸造し、節会などの献酬などをつかさどる役所。正・佑・令史各一人および酒部六〇人などの職員を置く。酒戸が付属する。みきのつかさ。２ (酒司)律令制で、後宮十二司の一つ。尚酒一人、典酒二人があり、男子の司である造酒司に行って供御の酒を醸すことをつかさどった。 ●酒の蠅(はえ) (好んで酒に集まる蠅の意)「さし(