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かか・る【掛かる(懸かる・架かる・係る)】🔗⭐🔉
かか・る【掛かる(懸かる・架かる・係る)】

自五
止められたりひっかけられたり掲げられたりして、(高い所で)落下が食い止められた状態にある。また、そのような感じで中空に位置したり出現したりする。
「壁に絵が━・っている」
「電線に凧たこが━・っている」
「鼻の先に眼鏡が━・っている」
「十字架に架かって死ぬ」
「中天に月が懸かる」
「空に虹にじが懸かる」
「懸かる」「架かる」とも。
火に当てるために、容器が上からつるされたり上に置かれたりする。
「鍋なべが囲炉裏[火]に━・っている」
身体のある部分が他にふれたりひっかかったりする。
「刀に手が━」
「引き金に指が━」
「徳俵に足が━」
「額に髪が━」
はかりに受け止められ、重さが計測される。
「目方が━(=重い)物は宅配便にする」
◇竿さおばかりにぶらさがる意から。
重みや重力の作用がそこに及ぶ。
「両腕に荷物の重みがずしりと━」
「体重が左足に━」
「重力[電圧]が━」
〔古い言い方で〕船が停泊する。係留される。
「船が桟橋に━・っている」
《「目に━」の形で》〔古風な言い方で〕目に留まる。
「半弓を以て目に━敵を射て…
外
」
《「…にお目に━」の形で》お会いする。
「あなたにお目に━のを楽しみにしています」
「お初にお目に━・ります(=初対面にいう挨拶あいさつのことば)」
物事が決着をみず、心が落ち着かない。
「試験のことが心に━」
「試合の結果が気に━」
「懸かる」とも。
《「AにBが━」の形で》AにBを左右する決定権が負わされる。
「この一番には優勝が懸かっている」
「これは私の信用が懸かった仕事なのです」
「懸かる」とも。
しかけが働いて、本体が動かないように固定される。
「鍵かぎが━」
「両手に手錠が━」
「ホックがうまく━・らない」
「ブレーキが━」
装置が動いて機能が働く。特に、オーディオ装置から音が出る。
「車が冷えきってエンジンが━・らない」
「五時になると目覚ましが━」
「店内にはジャズが━・って(=鳴って)いる」
「一晩中ラジオが━・っていた」
片方から他方へまたぐように渡される。架け渡される。
「本州・四国間に橋が━」
「国道をまたいで高圧線が━」
「歩道橋に横断幕が━・っている」
ふつう「架かる」と書く。
縄・ひもなどが物のまわりに渡される。掛け渡される。
「積み荷にロープが━・っている」
「包みに水引が━・っている」
張りめぐらすようにして作られる。また、芝居小屋などが仮設される。
「天井にクモの巣が━・っている」
「空き地に芝居小屋が━」
劇場で芝居や映画が興行される。上演・上映される。
「○○座に忠臣蔵[新作落語]が━・っている」
◇小屋を仮設して行ったことから。
霧や雲など、視界をさえぎるものが辺りを覆うように広がる。
「一面に霧[ガス]が━」
「頂上に雲が━」
「懸かる」とも。
液状または粉末状のものが体の一部などに浴びせられる。
「衣服にしぶきが━」
「粉雪が肩に━」
「酒臭い息が顔に━」
「頭にほこりが━」
料理に調味料の類が注ぎかけられる。
「粉チーズの━・ったスパゲッティ」
「あんの━・った焼きそば」
「━・って」「━・った」の形で使う。
相手の発した動作やことばが身に及ぶ。
「観客席から声が━」
「『全員休め』の号令が━」
「接待の口[呼び出し]が━」
「企画推進にストップが━(=中止を求められる)」
「若旦那からお座敷が━」
迷惑や負担など、好ましくないことが身に及ぶ。また、他が抱いた情念の影響などが身に及ぶ。
「他人に迷惑が━」
「何かと世話の━人だ」
「調査委員会に圧力が━」
「優勝の期待が━」
「謀反の疑いが━」
相手にしかけた技や術が有効に決まる。
「名人には必殺技も━・らない」
「麻酔[魔法]が━」

と異なり、
術
が主語になる言い方。
魔術などの術が効いて、自分で自分が制御できない状態になる。
「魔法[暗示・催眠術]に━」

と異なり、
人
が主語になる言い方。
物の表面を一面に覆う。
「食卓にテーブルクロスが━・っている」
「廊下にはワックスが━・っている」
「釉薬うわぐすりの━・った茶碗ちゃわん」
道具類の作用がある物や場所に及ぶ。また、それが整った状態になる。
「シャツにアイロンが━・っている」
「仕上げの鉋かんなが━」
「掃除機の━・った床」
時間・費用・労力を使うことが必要になる。特に、義務として税の負担を強いられる。課税される。
「一人前になるには時間が━」
「手数料[手間]が━」
「完成までに一年[五億円]は━」
「輸入時には関税が━」
〔慣用句的に〕作用を及ぼすことによって、力(状態)が、生み(作り)出される。
「仕事にエンジンが━(=本調子になる)」
「髪にパーマが━」
「芸に磨きが━(=洗練度を増してさらに立派になる)」
仕事に従事する。携わる。
「現在長編の創作に━・っている」
「名簿の整理に━・っているところだ」
物事に着手する。取りかかる。
「次の作業に━までしばらく休もう」
「今すぐ準備に━・れ!」
《「て(で)━」の形で》そのようなしかたで物事に対処する。
「心して━ことが肝心だ」
「いい人だと決めて━のは危険だ」
「敵をなめて━」
《「に━」の形で》取りかかりや手始めの行為として…をする。
「弱いと見るとすぐさま脅しに━」
「早速引き止めに━・ったが、どうしても応じない」
「侵入の痕跡こんせきを消しに━・った形跡がある」
《「…(よ)うと━」の形で》「…しようとする」を強めていう語。積極的な態度や姿勢で対処する。
「あの手この手で説得しようと━・ってくる」
ある場所を通過しようとして、ちょうどその地点までくる。さしかかる。
「上り坂に━ところでK君に会った」

人
ではなく
道
を主語にして、行路の変化を述べる言い方もできる。「道路が湖畔に━辺りで車が故障した」
今では「さしかかる」が一般的。また、「かかる」と違って「さしかかる」は、その場に到達する一歩手前といった趣で使う。
時が経過して、ある時期や場面になる。さしかかる。
「試合は終盤に━・って緊迫した展開となった」
《「鼻に━」の形で》発声のとき、音が鼻腔びこうで共鳴したり鼻から出たりする。
「風邪で声が鼻に━・って聞き苦しい」
「鼻に━・った声で歌う」
戦いを挑む形で相手とかかわりをもつ。立ち向かう。向かう。
「者ども、━・れ!」
「束になって━・って来た」
「食って━・殴り━・つかみ━・突っ━」
医者の診察・治療を受ける。
「すぐに医者に━・りなさい」
《「…の手に━」などの形で》…によって直接的に処理される。特に、…に殺される。
「名人の手に━と五分でできる」
「彼(の手)に━・ってはまとまる話もまとまらない」
「敵の手に━」
網・針などのしかけで動物が捕らえられる。また、人が検問などでひっかかる。
「ウサギが猟師のわなに━」
「魚が網に━」
「ハエがクモの巣に━」
「検問に━」
人が計略などに遭ってだまされる。
「ペテン[計略]に━」
生命・財産などが保障される契約が結ばれる。
「この家屋には保険が━・っている」
議案などが公の場で取り上げられる。
「案件が会議に━」
「毒殺事件が裁判に━」
「懸かる」を使うが、かな書きが多い。
そのような性質・傾向を帯びる。
「青みの━・った緑色」
「すごみの━・った(=利いた)声」
「回転の━・った球」
「━・った」「━・って」の形が多い。
《連体形を使って》物事に関係する。かかわる。
「本件に━陳述書」
「施策に━案件」
ふつう「係る」と書く。
《「…の」+動作性サ変動詞の語幹(A)+「に━」の形で、連体形を使って》…がAするところの。…がAした。
「兄の所有に━(=兄が所有する)屋敷」
「止利仏師とりぶっしの制作に━仏像」
「係る」を使うが、かな書きも多い。
《「AがBに━・っている」の形で》問題点AがBと深くかかわっている。…に左右される。…による。
「事の成否は努力いかんに━・っている」
「賜杯の行方は新大関の活躍に━・っている」
「係る」を使うが、かな書きも多い。
文法で、上の語句が下の語句に意味や形のうえで続いていく関係にある。
「この副詞は文末の動詞に━・っている」
⇔受ける
ふつう「係る」と書く。

動五
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
今にも…しようとする。かける。
「日が沈み━」
「死に━・おぼれ━」
その方向に作用を及ぼして身を任せる。
「もたれ━・寄り━・倒れ━・のし━」
物事をしはじめる。
「取り━・やり━・し━」

接尾
《名詞に付いて、「がかる」の形で》
…の性質を帯びる意を表す。
「芝居━・った声」
「時代━・った建物」
「左━・った意見」
…の色を帯びる意を表す。
「紫[黄色・黒み・オレンジ]━・った赤い色」
◆
「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に
以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金がかかる・仕事にかかる・医者にかかる・脅しにかかる」)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いで


、
の一部などで使い、「係」はかかわる意味合いで
〜
に使うが、かな書きも多い。「架」は
と
の一部に使う。
はかな書きが普通。
かかれる
掛かり・係
関連語
大分類‖関係‖かんけい
中分類‖関係‖かんけい
大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい
中分類‖浴びる‖あびる

自五
止められたりひっかけられたり掲げられたりして、(高い所で)落下が食い止められた状態にある。また、そのような感じで中空に位置したり出現したりする。
「壁に絵が━・っている」
「電線に凧たこが━・っている」
「鼻の先に眼鏡が━・っている」
「十字架に架かって死ぬ」
「中天に月が懸かる」
「空に虹にじが懸かる」
「懸かる」「架かる」とも。
火に当てるために、容器が上からつるされたり上に置かれたりする。
「鍋なべが囲炉裏[火]に━・っている」
身体のある部分が他にふれたりひっかかったりする。
「刀に手が━」
「引き金に指が━」
「徳俵に足が━」
「額に髪が━」
はかりに受け止められ、重さが計測される。
「目方が━(=重い)物は宅配便にする」
◇竿さおばかりにぶらさがる意から。
重みや重力の作用がそこに及ぶ。
「両腕に荷物の重みがずしりと━」
「体重が左足に━」
「重力[電圧]が━」
〔古い言い方で〕船が停泊する。係留される。
「船が桟橋に━・っている」
《「目に━」の形で》〔古風な言い方で〕目に留まる。
「半弓を以て目に━敵を射て…
外
」
《「…にお目に━」の形で》お会いする。
「あなたにお目に━のを楽しみにしています」
「お初にお目に━・ります(=初対面にいう挨拶あいさつのことば)」
物事が決着をみず、心が落ち着かない。
「試験のことが心に━」
「試合の結果が気に━」
「懸かる」とも。
《「AにBが━」の形で》AにBを左右する決定権が負わされる。
「この一番には優勝が懸かっている」
「これは私の信用が懸かった仕事なのです」
「懸かる」とも。
しかけが働いて、本体が動かないように固定される。
「鍵かぎが━」
「両手に手錠が━」
「ホックがうまく━・らない」
「ブレーキが━」
装置が動いて機能が働く。特に、オーディオ装置から音が出る。
「車が冷えきってエンジンが━・らない」
「五時になると目覚ましが━」
「店内にはジャズが━・って(=鳴って)いる」
「一晩中ラジオが━・っていた」
片方から他方へまたぐように渡される。架け渡される。
「本州・四国間に橋が━」
「国道をまたいで高圧線が━」
「歩道橋に横断幕が━・っている」
ふつう「架かる」と書く。
縄・ひもなどが物のまわりに渡される。掛け渡される。
「積み荷にロープが━・っている」
「包みに水引が━・っている」
張りめぐらすようにして作られる。また、芝居小屋などが仮設される。
「天井にクモの巣が━・っている」
「空き地に芝居小屋が━」
劇場で芝居や映画が興行される。上演・上映される。
「○○座に忠臣蔵[新作落語]が━・っている」
◇小屋を仮設して行ったことから。
霧や雲など、視界をさえぎるものが辺りを覆うように広がる。
「一面に霧[ガス]が━」
「頂上に雲が━」
「懸かる」とも。
液状または粉末状のものが体の一部などに浴びせられる。
「衣服にしぶきが━」
「粉雪が肩に━」
「酒臭い息が顔に━」
「頭にほこりが━」
料理に調味料の類が注ぎかけられる。
「粉チーズの━・ったスパゲッティ」
「あんの━・った焼きそば」
「━・って」「━・った」の形で使う。
相手の発した動作やことばが身に及ぶ。
「観客席から声が━」
「『全員休め』の号令が━」
「接待の口[呼び出し]が━」
「企画推進にストップが━(=中止を求められる)」
「若旦那からお座敷が━」
迷惑や負担など、好ましくないことが身に及ぶ。また、他が抱いた情念の影響などが身に及ぶ。
「他人に迷惑が━」
「何かと世話の━人だ」
「調査委員会に圧力が━」
「優勝の期待が━」
「謀反の疑いが━」
相手にしかけた技や術が有効に決まる。
「名人には必殺技も━・らない」
「麻酔[魔法]が━」

と異なり、
術
が主語になる言い方。
魔術などの術が効いて、自分で自分が制御できない状態になる。
「魔法[暗示・催眠術]に━」

と異なり、
人
が主語になる言い方。
物の表面を一面に覆う。
「食卓にテーブルクロスが━・っている」
「廊下にはワックスが━・っている」
「釉薬うわぐすりの━・った茶碗ちゃわん」
道具類の作用がある物や場所に及ぶ。また、それが整った状態になる。
「シャツにアイロンが━・っている」
「仕上げの鉋かんなが━」
「掃除機の━・った床」
時間・費用・労力を使うことが必要になる。特に、義務として税の負担を強いられる。課税される。
「一人前になるには時間が━」
「手数料[手間]が━」
「完成までに一年[五億円]は━」
「輸入時には関税が━」
〔慣用句的に〕作用を及ぼすことによって、力(状態)が、生み(作り)出される。
「仕事にエンジンが━(=本調子になる)」
「髪にパーマが━」
「芸に磨きが━(=洗練度を増してさらに立派になる)」
仕事に従事する。携わる。
「現在長編の創作に━・っている」
「名簿の整理に━・っているところだ」
物事に着手する。取りかかる。
「次の作業に━までしばらく休もう」
「今すぐ準備に━・れ!」
《「て(で)━」の形で》そのようなしかたで物事に対処する。
「心して━ことが肝心だ」
「いい人だと決めて━のは危険だ」
「敵をなめて━」
《「に━」の形で》取りかかりや手始めの行為として…をする。
「弱いと見るとすぐさま脅しに━」
「早速引き止めに━・ったが、どうしても応じない」
「侵入の痕跡こんせきを消しに━・った形跡がある」
《「…(よ)うと━」の形で》「…しようとする」を強めていう語。積極的な態度や姿勢で対処する。
「あの手この手で説得しようと━・ってくる」
ある場所を通過しようとして、ちょうどその地点までくる。さしかかる。
「上り坂に━ところでK君に会った」

人
ではなく
道
を主語にして、行路の変化を述べる言い方もできる。「道路が湖畔に━辺りで車が故障した」
今では「さしかかる」が一般的。また、「かかる」と違って「さしかかる」は、その場に到達する一歩手前といった趣で使う。
時が経過して、ある時期や場面になる。さしかかる。
「試合は終盤に━・って緊迫した展開となった」
《「鼻に━」の形で》発声のとき、音が鼻腔びこうで共鳴したり鼻から出たりする。
「風邪で声が鼻に━・って聞き苦しい」
「鼻に━・った声で歌う」
戦いを挑む形で相手とかかわりをもつ。立ち向かう。向かう。
「者ども、━・れ!」
「束になって━・って来た」
「食って━・殴り━・つかみ━・突っ━」
医者の診察・治療を受ける。
「すぐに医者に━・りなさい」
《「…の手に━」などの形で》…によって直接的に処理される。特に、…に殺される。
「名人の手に━と五分でできる」
「彼(の手)に━・ってはまとまる話もまとまらない」
「敵の手に━」
網・針などのしかけで動物が捕らえられる。また、人が検問などでひっかかる。
「ウサギが猟師のわなに━」
「魚が網に━」
「ハエがクモの巣に━」
「検問に━」
人が計略などに遭ってだまされる。
「ペテン[計略]に━」
生命・財産などが保障される契約が結ばれる。
「この家屋には保険が━・っている」
議案などが公の場で取り上げられる。
「案件が会議に━」
「毒殺事件が裁判に━」
「懸かる」を使うが、かな書きが多い。
そのような性質・傾向を帯びる。
「青みの━・った緑色」
「すごみの━・った(=利いた)声」
「回転の━・った球」
「━・った」「━・って」の形が多い。
《連体形を使って》物事に関係する。かかわる。
「本件に━陳述書」
「施策に━案件」
ふつう「係る」と書く。
《「…の」+動作性サ変動詞の語幹(A)+「に━」の形で、連体形を使って》…がAするところの。…がAした。
「兄の所有に━(=兄が所有する)屋敷」
「止利仏師とりぶっしの制作に━仏像」
「係る」を使うが、かな書きも多い。
《「AがBに━・っている」の形で》問題点AがBと深くかかわっている。…に左右される。…による。
「事の成否は努力いかんに━・っている」
「賜杯の行方は新大関の活躍に━・っている」
「係る」を使うが、かな書きも多い。
文法で、上の語句が下の語句に意味や形のうえで続いていく関係にある。
「この副詞は文末の動詞に━・っている」
⇔受ける
ふつう「係る」と書く。

動五
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
今にも…しようとする。かける。
「日が沈み━」
「死に━・おぼれ━」
その方向に作用を及ぼして身を任せる。
「もたれ━・寄り━・倒れ━・のし━」
物事をしはじめる。
「取り━・やり━・し━」

接尾
《名詞に付いて、「がかる」の形で》
…の性質を帯びる意を表す。
「芝居━・った声」
「時代━・った建物」
「左━・った意見」
…の色を帯びる意を表す。
「紫[黄色・黒み・オレンジ]━・った赤い色」
◆
「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に
以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金がかかる・仕事にかかる・医者にかかる・脅しにかかる」)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いで


、
の一部などで使い、「係」はかかわる意味合いで
〜
に使うが、かな書きも多い。「架」は
と
の一部に使う。
はかな書きが普通。
かかれる
掛かり・係
関連語
大分類‖関係‖かんけい
中分類‖関係‖かんけい
大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい
中分類‖浴びる‖あびる
かけ‐ご【掛け子(懸け▽籠)】🔗⭐🔉
かけ‐ご【掛け子(懸け▽籠)】

名
他の箱のふちにかけて、その箱の中にはめ込むように作った箱。

名
他の箱のふちにかけて、その箱の中にはめ込むように作った箱。
かけ‐ことば【掛▽詞(懸▽詞)】🔗⭐🔉
かけ‐ことば【掛▽詞(懸▽詞)】

名
修辞法の一つ。同音異義を利用し、文や歌の中で一つの語句に二つの意味をもたせるもの。たとえば、「立田山月すむ峯のかひぞなきふもとに霧の晴れぬかぎりは」の「すむ」に「住む」と「澄む」の二つの意味をもたせるの類。

名
修辞法の一つ。同音異義を利用し、文や歌の中で一つの語句に二つの意味をもたせるもの。たとえば、「立田山月すむ峯のかひぞなきふもとに霧の晴れぬかぎりは」の「すむ」に「住む」と「澄む」の二つの意味をもたせるの類。
かけ‐す【懸巣】🔗⭐🔉
かけ‐す【懸巣】

名
樹上に杯形の巣をかける、カラス科の鳥。ふだんはしわがれた声で鳴くが、巧みに他の鳥の声をまねる。カシドリ。

名
樹上に杯形の巣をかける、カラス科の鳥。ふだんはしわがれた声で鳴くが、巧みに他の鳥の声をまねる。カシドリ。
かけ‐はし【懸け橋・架け橋(▽桟・▼梯)】🔗⭐🔉
かけ‐はし【懸け橋・架け橋(▽桟・▼梯)】

名
板や藤づるを棚のように組み、険しいがけなどに沿って造りつけた橋の道。
谷・川・海峡などの上にかけ渡した橋。
「本州・四国間の━」
橋渡し。なかだち。
「日韓友好の━となる」

名
板や藤づるを棚のように組み、険しいがけなどに沿って造りつけた橋の道。
谷・川・海峡などの上にかけ渡した橋。
「本州・四国間の━」
橋渡し。なかだち。
「日韓友好の━となる」
かけ‐はな・れる【かけ離れる(掛け離れる・懸け離れる)】🔗⭐🔉
かけ‐はな・れる【かけ離れる(掛け離れる・懸け離れる)】

自下一
遠くへだたって離れる。また、大きな違いがある。
「現実から━・れた理想論」
「年の━・れた夫婦」
かけはな・る(下二)

自下一
遠くへだたって離れる。また、大きな違いがある。
「現実から━・れた理想論」
「年の━・れた夫婦」
かけはな・る(下二)
かけ‐ひ【▼筧・懸▼
】🔗⭐🔉
かけ‐ひ【▼筧・懸▼
】

名
水を導くために地上にかけ渡す、竹や木で作ったとい。かけい。
】

名
水を導くために地上にかけ渡す、竹や木で作ったとい。かけい。
かけ‐まく‐も【掛けまくも(懸けまくも)】🔗⭐🔉
かけ‐まく‐も【掛けまくも(懸けまくも)】

連語
〔古〕ことばに出して言うことさえも。
「━畏かしこし(=非常におそれおおい)」

連語
〔古〕ことばに出して言うことさえも。
「━畏かしこし(=非常におそれおおい)」
か・ける【掛ける(懸ける・架ける・
ける)】🔗⭐🔉
か・ける【掛ける(懸ける・架ける・
ける)】

動下一

他
止めたり引っかけたりして、(高い所から)下げる。また、(高い所に)掲げ置く。
「壁に絵を━」
「入り口に看板を━」
「ハンガーに服を━」
「帆柱に帆を━」
「預言者を十字架に架ける」
「架ける」とも。
火に当てるために、容器を上からつるしたり上に置いたりする。
「鉄瓶を囲炉裏に━」
「焜炉こんろに薬罐やかんを━」
手や足で物にふれたり、指でひっかけたり、体を腰で支えたりする。
「ハンドルに手を━」
「引き金に指を━」
「階段に足を━」
「椅子いすに腰を━」
「そこに━・けなさい(=腰掛けなさい)」
体に引っかけたり体でつなぎ止めたり(して着用)する。
「バッグを肩に━」
「腰に前掛けを━」
「首にペンダントを━」
「口にマスクを━」
「眼鏡を━」
「試験のことなど歯
しがにも━・けない(=問題にしない)」
「教養を鼻に━(=ひけらかす)」
はかりで重さを計測する。
「郵便物をはかりに━」
「どちらが得かを天
てんびんに━(=損得を計算する)」
◇竿さおばかりにぶらさげる意から。
そこで受け止めて、機器を使って選別などの処理をする。
「小麦粉[応募作品]をふるいに━」
「遠心分離器に━」
「輪転機に━」
重みなどの作用をそこに及ぼす。
「相手に体重を━・けて浴びせ倒す」
「重心を左足に━」
《多く「お目に━」の形で》お見せする。ご覧に入れる。
「お恥ずかしいところをお目に━・けました」
「秘蔵の家宝をお目に━・けましょう」
…てお見せするの意で、補助動詞的にも使う。「私が弾いてお目に━・けましょう」
《「心に━」「気に━」の形で》常に心にとどめて、忘れたりすることがない。
「いつも私のことを心に━・けて下さってありがたいことです」
「平静な日常生活を心に━・けてきました」
「些細なことを気に━」
「懸ける」と書くことも多い。
しかけを働かせて、本体が動かないように固定させる。
「戸に鍵かぎを━」
「両手に手錠を━」
「ボタンを━」
「(車に)ブレーキを━」
装置を動かして機能を働かせる。
「(車に)エンジンを━」
「五時ちょうどにタイマーを━」
オーディオ装置に音源をセットして、音を出す。
「ビートルズのレコードを━・けましょう」
「CDを━」
「BGMにクラシックを━」
〔布に糸を引っかけて縫うことから〕ミシンを操作して縫い物をする。
「袖そでのつけねにミシンを━」
片方から他方へまたぐように渡す。架け渡す。また、鳥が樹上や軒下など高い所に巣を作る。
「川に鉄橋を━」
「弓に弦つるを━」
「屋根にはしごを━」
「ツバメが軒下に巣を━」
ふつう「架ける」と書く。
縄・ひもなどをもののまわりに渡す。かけ渡す。
「積み荷にロープを━」
「贈り物にリボンを━」
「泥棒に縄を━(=縄で縛り上げる)」
「肩にたすきを━」
「話に輪を━(=大げさにする)」
張りめぐらすようにして作る。また、そのようにして芝居小屋などを仮設する。
「クモが天井に巣を━」
「芝居小屋を━」
劇場で芝居や映画を興行する。上演・上映する。
「世話物を舞台に━」
「三題噺ばなしを寄席よせに━」
◇小屋を仮設して行ったことから。
物の表面にかぶせて一面を覆う。
「布団を━・けて寝る」
「食卓にテーブルクロスを━」
「本にカバーを━」
「金箔きんぱくに漆を━」
液状または粉末状のものを浴びせかける。特に、料理に調味料の類を注ぎかける。
「庭木に水を━」
「お湯を━・けて体を洗う」
「フライにソースを━」
「粉チーズを━」
〔やや古風な言い方で〕建物などに火をつける。
「城に火を━」
ことばを発して相手に届かせる。
「背後から声を━」
「励ましのことばを━」
「号令[
なぞ]を━」
「ストップを━」
「お礼の電話を━」
相手に同情などの気持ちを向ける。
「情けを━」
「━・けた恵みが仇あだとなる」
「級友に思いを懸ける」
「直々に目を━・けた(=かわいがった)秘蔵っ子」
「懸ける」とも。
精神的作用(特に、迷惑や負担など好ましくないこと)を他に及ぼす。
「相手側にプレッシャーを━」
「政府筋が捜査に圧力を━」
「他人に迷惑[心配]を━」
「御足労を━・けました」
「支店長に背任の疑いを━」
《「願い[願がん]を━」「期待[希望]を━」などの形で》思いが届く(成就する)ように神仏に願う。また、ある事柄の実現に対して期待や希望の気持ちを持つ。
「合格できますようにと神様に願いを━」
「娘の音楽の才能に期待を━」
「日本の明日に望みを━」
「懸ける」とも。
相手に技や動作をしかける。また、魔法などをしかけ(て、自分で自分を制御できない状態にす)る。
「相手に必殺技を━」
「フェイントを━・けてジャブを放つ」
「姫に魔法を━」
「自分に暗示を━」
「患者に麻酔を━」
〜ヲに
結果
をとる言い方。「姫に魔法をかける」などは、文意をほとんど変えずに、〜ヲに
対象
をとって「姫を魔法にかける」とすることができる。
しかけを作って、動物を捕らえる。また、人を検問などでひっかけて捕らえる。
「キツネをわなに━」
「逃走犯を検問に━」
計略をめぐらして、人をだます。
「ぺてんに━・けて金品を奪う」
道具類の作用をある物や場所に及ぼす。
「シャツにアイロンを━」
「部屋に掃除機を━」
「本棚にはたきを━」
「材木に鉋かんなを━」

と異なり、〜ヲに
道具
をとる。
作用を及ぼして、力(状態)を生み(作り)出す。
「髪にパーマを━」
「生産に拍車を━」
「部下に発破を━(=やる気を出させる)」
「芸に磨きを━」
「腕によりを━」

と異なり、〜ヲに
結果
をとる。
あることをするために必要な時間・費用・労力を使う。
「練習に時間を━」
「金[人手]を━」
「執筆に三か月を━」
かな書きが一般的。
税の負担を強いる。課税する。課する。
「所得には所得税を━」
かな書きが一般的。
《多く「AからBに━・けて」の形で》ある場所・時間Aからもう一つの場所・時間Bまで連続して。AからBにまたがって。
「
ほおから顎あごに━・けてひげがある」
「箱根から横浜へ━・けては雪模様だ」
「花は初旬から中旬に━・けてが見ごろだ」
かな書きが一般的。
《多く「…に━・けては」の形で》…に関しては。…については。
「ダンスに━・けては自信がある」
「Kは元来そういう点に━と鈍い人なのです
漱石
」
かな書きが一般的。
《「鼻に━」の形で》発声のとき、音を鼻腔びこうで共鳴させたり鼻から出したりする。
「鼻に━・けたハスキーな声」
失敗したら大切なものを失う覚悟で、一生懸命に事を行う。
「政治改革に命を━」
「一球に勝負を━」
「ワントライに一発逆転を━」
「威信を━・けて戦う」
「懸ける」または「
ける」と書くが、「
」が好まれる。
《「…に━・けて(も)」の形で、下に誓約や決意を表す語句を伴って》万一違約したらそれを失う覚悟があるの意で、誓約・決意の表明に際していうことば。
「真実であることを神仏[命]に━・けて誓う」
「私の威信[名誉]に━・けてもやり抜く」

の形式化した言い方。
「懸ける」または「
ける」と書くが、「
」が好まれる。
金品を出し合い、勝った方がそれを取る約束で勝負をする。
け事をする。
「ポーカーに金を━」
「本命馬に一万円を━」
「雨が降る降らないに昼飯を━」
「
ける」と書く。
一定の掛け金の見返りとして、生命・財産などが保障される契約を結ぶ。
「自分の生命に保険を━」
議案などを公の場で取り上げる。
「案件を会議に━」
「詐欺事件を裁判に━」
「懸ける」を使うが、かな書きが多い。
品物を競り売りの形式で売る。
「水揚げしたマグロを競りに━」
「競売けいばい・きょうばいに━」
「オークションに━」
医者の診察・治療を受けるようにする。
「重傷ですから、すぐ医者に━べきです」
◇自動詞「かかる」はよく使うが、これはまれ。
《「…の手に━」などの形で》自分で直接処理する。てがける。特に、みずから殺す。
「以前手に━・けた仕事なら数えきれない」
「私を刺客の手に━・けようとするのか」
「貫一さん、貴方の手に━・けて殺して下さい
紅葉
」
ボールなどに特殊な回転を与える。
「打球に回転[ドライブ]を━」
かけ算をする。
「2に3を━」
「底辺に高さを━」
⇔割る
◇2×3の場合、2が掛けられる数、3が掛ける数。
掛け値をする。
「定価に五割を━・けて(=定価の五掛けで)売る」
定期的に掛け金を払う。
「毎月三万円の保険金を━・けている」
交配する。
「牝馬めすうまにロバを━・けてラバを得る」
同音・類字音を利用して、一つの語句にもう一つ別の意味を持たせる。掛詞かけことばにする。
「『秋風ぞ立つ』の『秋』に『飽き』を━」
「『うぢ山』の『うぢ』を『憂し』に━」
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
…し始める。また、途中まで…する。
「食べ━・けたところに邪魔が入った」
「言い━・けて思いとどまる」
「帰り━」
今にも…しそうになる。かかる。
「死に━・おぼれ━」
「壊れ━・けた家に住んでいる」
相手に作用を及ぼす。
「働き━・呼び━・話し━・問い━・投げ━」
「息を吹き━」
「大挙して押し━」
◆
「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に
以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金をかける・〜から〜にかけて・語学にかけては」など)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いで
の一部、


などで特に使うが、かな書きも多い。「架」は
と
の一部に使う。「
」は
〜
で使う。
はかな書きが普通。
か・く(下二)
掛け・
け
関連語
大分類‖扱い‖あつかい
中分類‖設置‖せっち
大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい
中分類‖浴びる‖あびる
ける)】

動下一

他
止めたり引っかけたりして、(高い所から)下げる。また、(高い所に)掲げ置く。
「壁に絵を━」
「入り口に看板を━」
「ハンガーに服を━」
「帆柱に帆を━」
「預言者を十字架に架ける」
「架ける」とも。
火に当てるために、容器を上からつるしたり上に置いたりする。
「鉄瓶を囲炉裏に━」
「焜炉こんろに薬罐やかんを━」
手や足で物にふれたり、指でひっかけたり、体を腰で支えたりする。
「ハンドルに手を━」
「引き金に指を━」
「階段に足を━」
「椅子いすに腰を━」
「そこに━・けなさい(=腰掛けなさい)」
体に引っかけたり体でつなぎ止めたり(して着用)する。
「バッグを肩に━」
「腰に前掛けを━」
「首にペンダントを━」
「口にマスクを━」
「眼鏡を━」
「試験のことなど歯
しがにも━・けない(=問題にしない)」
「教養を鼻に━(=ひけらかす)」
はかりで重さを計測する。
「郵便物をはかりに━」
「どちらが得かを天
てんびんに━(=損得を計算する)」
◇竿さおばかりにぶらさげる意から。
そこで受け止めて、機器を使って選別などの処理をする。
「小麦粉[応募作品]をふるいに━」
「遠心分離器に━」
「輪転機に━」
重みなどの作用をそこに及ぼす。
「相手に体重を━・けて浴びせ倒す」
「重心を左足に━」
《多く「お目に━」の形で》お見せする。ご覧に入れる。
「お恥ずかしいところをお目に━・けました」
「秘蔵の家宝をお目に━・けましょう」
…てお見せするの意で、補助動詞的にも使う。「私が弾いてお目に━・けましょう」
《「心に━」「気に━」の形で》常に心にとどめて、忘れたりすることがない。
「いつも私のことを心に━・けて下さってありがたいことです」
「平静な日常生活を心に━・けてきました」
「些細なことを気に━」
「懸ける」と書くことも多い。
しかけを働かせて、本体が動かないように固定させる。
「戸に鍵かぎを━」
「両手に手錠を━」
「ボタンを━」
「(車に)ブレーキを━」
装置を動かして機能を働かせる。
「(車に)エンジンを━」
「五時ちょうどにタイマーを━」
オーディオ装置に音源をセットして、音を出す。
「ビートルズのレコードを━・けましょう」
「CDを━」
「BGMにクラシックを━」
〔布に糸を引っかけて縫うことから〕ミシンを操作して縫い物をする。
「袖そでのつけねにミシンを━」
片方から他方へまたぐように渡す。架け渡す。また、鳥が樹上や軒下など高い所に巣を作る。
「川に鉄橋を━」
「弓に弦つるを━」
「屋根にはしごを━」
「ツバメが軒下に巣を━」
ふつう「架ける」と書く。
縄・ひもなどをもののまわりに渡す。かけ渡す。
「積み荷にロープを━」
「贈り物にリボンを━」
「泥棒に縄を━(=縄で縛り上げる)」
「肩にたすきを━」
「話に輪を━(=大げさにする)」
張りめぐらすようにして作る。また、そのようにして芝居小屋などを仮設する。
「クモが天井に巣を━」
「芝居小屋を━」
劇場で芝居や映画を興行する。上演・上映する。
「世話物を舞台に━」
「三題噺ばなしを寄席よせに━」
◇小屋を仮設して行ったことから。
物の表面にかぶせて一面を覆う。
「布団を━・けて寝る」
「食卓にテーブルクロスを━」
「本にカバーを━」
「金箔きんぱくに漆を━」
液状または粉末状のものを浴びせかける。特に、料理に調味料の類を注ぎかける。
「庭木に水を━」
「お湯を━・けて体を洗う」
「フライにソースを━」
「粉チーズを━」
〔やや古風な言い方で〕建物などに火をつける。
「城に火を━」
ことばを発して相手に届かせる。
「背後から声を━」
「励ましのことばを━」
「号令[
なぞ]を━」
「ストップを━」
「お礼の電話を━」
相手に同情などの気持ちを向ける。
「情けを━」
「━・けた恵みが仇あだとなる」
「級友に思いを懸ける」
「直々に目を━・けた(=かわいがった)秘蔵っ子」
「懸ける」とも。
精神的作用(特に、迷惑や負担など好ましくないこと)を他に及ぼす。
「相手側にプレッシャーを━」
「政府筋が捜査に圧力を━」
「他人に迷惑[心配]を━」
「御足労を━・けました」
「支店長に背任の疑いを━」
《「願い[願がん]を━」「期待[希望]を━」などの形で》思いが届く(成就する)ように神仏に願う。また、ある事柄の実現に対して期待や希望の気持ちを持つ。
「合格できますようにと神様に願いを━」
「娘の音楽の才能に期待を━」
「日本の明日に望みを━」
「懸ける」とも。
相手に技や動作をしかける。また、魔法などをしかけ(て、自分で自分を制御できない状態にす)る。
「相手に必殺技を━」
「フェイントを━・けてジャブを放つ」
「姫に魔法を━」
「自分に暗示を━」
「患者に麻酔を━」
〜ヲに
結果
をとる言い方。「姫に魔法をかける」などは、文意をほとんど変えずに、〜ヲに
対象
をとって「姫を魔法にかける」とすることができる。
しかけを作って、動物を捕らえる。また、人を検問などでひっかけて捕らえる。
「キツネをわなに━」
「逃走犯を検問に━」
計略をめぐらして、人をだます。
「ぺてんに━・けて金品を奪う」
道具類の作用をある物や場所に及ぼす。
「シャツにアイロンを━」
「部屋に掃除機を━」
「本棚にはたきを━」
「材木に鉋かんなを━」

と異なり、〜ヲに
道具
をとる。
作用を及ぼして、力(状態)を生み(作り)出す。
「髪にパーマを━」
「生産に拍車を━」
「部下に発破を━(=やる気を出させる)」
「芸に磨きを━」
「腕によりを━」

と異なり、〜ヲに
結果
をとる。
あることをするために必要な時間・費用・労力を使う。
「練習に時間を━」
「金[人手]を━」
「執筆に三か月を━」
かな書きが一般的。
税の負担を強いる。課税する。課する。
「所得には所得税を━」
かな書きが一般的。
《多く「AからBに━・けて」の形で》ある場所・時間Aからもう一つの場所・時間Bまで連続して。AからBにまたがって。
「
ほおから顎あごに━・けてひげがある」
「箱根から横浜へ━・けては雪模様だ」
「花は初旬から中旬に━・けてが見ごろだ」
かな書きが一般的。
《多く「…に━・けては」の形で》…に関しては。…については。
「ダンスに━・けては自信がある」
「Kは元来そういう点に━と鈍い人なのです
漱石
」
かな書きが一般的。
《「鼻に━」の形で》発声のとき、音を鼻腔びこうで共鳴させたり鼻から出したりする。
「鼻に━・けたハスキーな声」
失敗したら大切なものを失う覚悟で、一生懸命に事を行う。
「政治改革に命を━」
「一球に勝負を━」
「ワントライに一発逆転を━」
「威信を━・けて戦う」
「懸ける」または「
ける」と書くが、「
」が好まれる。
《「…に━・けて(も)」の形で、下に誓約や決意を表す語句を伴って》万一違約したらそれを失う覚悟があるの意で、誓約・決意の表明に際していうことば。
「真実であることを神仏[命]に━・けて誓う」
「私の威信[名誉]に━・けてもやり抜く」

の形式化した言い方。
「懸ける」または「
ける」と書くが、「
」が好まれる。
金品を出し合い、勝った方がそれを取る約束で勝負をする。
け事をする。
「ポーカーに金を━」
「本命馬に一万円を━」
「雨が降る降らないに昼飯を━」
「
ける」と書く。
一定の掛け金の見返りとして、生命・財産などが保障される契約を結ぶ。
「自分の生命に保険を━」
議案などを公の場で取り上げる。
「案件を会議に━」
「詐欺事件を裁判に━」
「懸ける」を使うが、かな書きが多い。
品物を競り売りの形式で売る。
「水揚げしたマグロを競りに━」
「競売けいばい・きょうばいに━」
「オークションに━」
医者の診察・治療を受けるようにする。
「重傷ですから、すぐ医者に━べきです」
◇自動詞「かかる」はよく使うが、これはまれ。
《「…の手に━」などの形で》自分で直接処理する。てがける。特に、みずから殺す。
「以前手に━・けた仕事なら数えきれない」
「私を刺客の手に━・けようとするのか」
「貫一さん、貴方の手に━・けて殺して下さい
紅葉
」
ボールなどに特殊な回転を与える。
「打球に回転[ドライブ]を━」
かけ算をする。
「2に3を━」
「底辺に高さを━」
⇔割る
◇2×3の場合、2が掛けられる数、3が掛ける数。
掛け値をする。
「定価に五割を━・けて(=定価の五掛けで)売る」
定期的に掛け金を払う。
「毎月三万円の保険金を━・けている」
交配する。
「牝馬めすうまにロバを━・けてラバを得る」
同音・類字音を利用して、一つの語句にもう一つ別の意味を持たせる。掛詞かけことばにする。
「『秋風ぞ立つ』の『秋』に『飽き』を━」
「『うぢ山』の『うぢ』を『憂し』に━」
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
…し始める。また、途中まで…する。
「食べ━・けたところに邪魔が入った」
「言い━・けて思いとどまる」
「帰り━」
今にも…しそうになる。かかる。
「死に━・おぼれ━」
「壊れ━・けた家に住んでいる」
相手に作用を及ぼす。
「働き━・呼び━・話し━・問い━・投げ━」
「息を吹き━」
「大挙して押し━」
◆
「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に
以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金をかける・〜から〜にかけて・語学にかけては」など)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いで
の一部、


などで特に使うが、かな書きも多い。「架」は
と
の一部に使う。「
」は
〜
で使う。
はかな書きが普通。
か・く(下二)
掛け・
け
関連語
大分類‖扱い‖あつかい
中分類‖設置‖せっち
大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい
中分類‖浴びる‖あびる
け‐そう【懸想】━サウ🔗⭐🔉
け‐ねん【懸念】🔗⭐🔉
け‐ねん【懸念】

名・他サ変
先行きが気にかかって不安になること。
「対日感情の悪化が━される」
仏教で、一つのことに執着すること。執念。
◆
明治・大正期には「▽掛念」も多用された。
関連語
大分類‖不快な心の状態‖ふかいなこころのじょうたい
中分類‖心配‖しんぱい

名・他サ変
先行きが気にかかって不安になること。
「対日感情の悪化が━される」
仏教で、一つのことに執着すること。執念。
◆
明治・大正期には「▽掛念」も多用された。
関連語
大分類‖不快な心の状態‖ふかいなこころのじょうたい
中分類‖心配‖しんぱい
け‐れん【▽外連】🔗⭐🔉
け‐れん【▽外連】

名
歌舞伎などで、見た目本位の奇抜な演出・演技。早替わり・宙乗りなど。
「懸恋」と当てることもある。
はったり。ごまかし。
「━みのない文章」

名
歌舞伎などで、見た目本位の奇抜な演出・演技。早替わり・宙乗りなど。
「懸恋」と当てることもある。
はったり。ごまかし。
「━みのない文章」
けん【懸】🔗⭐🔉
けん【懸】
(造)
かかる。ひっかかる。かける。
「━案・━賞・━垂・━命」
かけはなれる。
「━隔」
(造)
かかる。ひっかかる。かける。
「━案・━賞・━垂・━命」
かけはなれる。
「━隔」
けん‐が【懸河】🔗⭐🔉
けん‐が【懸河】

名
急な傾斜面を滝のように速く流れる川。
「━の弁(=よどみなくしゃべること)」

名
急な傾斜面を滝のように速く流れる川。
「━の弁(=よどみなくしゃべること)」
けん‐がい【懸崖】🔗⭐🔉
けん‐がい【懸崖】

名
〔文〕切り立ったがけ。きりぎし。
盆栽で、枝葉が根よりも低く垂れるように作ったもの。
「菊の━作り」

名
〔文〕切り立ったがけ。きりぎし。
盆栽で、枝葉が根よりも低く垂れるように作ったもの。
「菊の━作り」
けん‐しょう【懸賞】━シャウ🔗⭐🔉
けん‐しょう【懸賞】━シャウ

名
優秀な作品、クイズの正解者、捜し物を見つけた人などに、賞品や賞金をかけること。また、その賞品や賞金。
「━金」

名
優秀な作品、クイズの正解者、捜し物を見つけた人などに、賞品や賞金をかけること。また、その賞品や賞金。
「━金」
けん‐すい【懸垂】🔗⭐🔉
けん‐すい【懸垂】

名・自サ変
まっすぐに垂れ下がること。
「━下降」
鉄棒・吊り輪などに両手でぶら下がり、腕を屈伸させて体を上げ下げする運動。

名・自サ変
まっすぐに垂れ下がること。
「━下降」
鉄棒・吊り輪などに両手でぶら下がり、腕を屈伸させて体を上げ下げする運動。
けん‐ぜつ【懸絶】🔗⭐🔉
けん‐ぜつ【懸絶】

名・自サ変
他と大きくかけはなれていること。懸隔。

名・自サ変
他と大きくかけはなれていること。懸隔。
けん‐めい【懸命】🔗⭐🔉
けん‐めい【懸命】

名・形動
力をつくしてがんばること。
「━の努力が実る」
「一所[一生]━」
‐さ

名・形動
力をつくしてがんばること。
「━の努力が実る」
「一所[一生]━」
‐さ
けんわん‐ちょくひつ【懸腕直筆】🔗⭐🔉
けんわん‐ちょくひつ【懸腕直筆】

名
書道で、筆をまっすぐに持ち、ひじを脇から離して腕を上げた姿勢で筆を運ぶこと。また、その筆法。
◇大きな字を書くのに適する。

名
書道で、筆をまっすぐに持ち、ひじを脇から離して腕を上げた姿勢で筆を運ぶこと。また、その筆法。
◇大きな字を書くのに適する。
明鏡国語辞典に「懸」で始まるの検索結果 1-23。