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【安】 6画 宀部 [三年] 区点=1634 16進=3042 シフトJIS=88C0 《常用音訓》アン/やす…い 《音読み》 アンn〉 《訓読み》 やすい(やすし)/やすらか(やすらかなり)/やすんずる(やすんず)/やすんじて/いずくに(いづくに)/いずくんぞ(いづくんぞ) 《名付け》 さだ・やす・やすし 《意味》 {形}やすい(ヤスシ)。やすらか(ヤスラカナリ)。静かに落ち着いている。〈対語〉→危。「安楽」「則豈徒斉民安=スナハチアニタダ斉ノ民安キノミナランヤ」〔→孟子{動}やすんずる(ヤスンズ)。おだやかで落ち着く。また、静かに落ち着ける。安定させる。「安天下之民=天下ノ民ヲ安ンズ」〔→孟子{副}やすんじて。安心して。静かに落ち着いて。「寡人願安承教=寡人願ハクハ安ンジテ教ヘヲ承ケン」〔→孟子{副}いずくに(イヅクニ)。どこに。〈同義語〉→焉。「而今安在哉=シカルニ今イヅクニ在リヤ」〔→蘇軾{副}いずくんぞ(イヅクンゾ)。どうして。なぜ。〈同義語〉→焉。「君安与項伯有故=君イヅクンゾ項伯ト故有ル」〔→史記{副}いずくんぞ(イヅクンゾ)。どうしてそんなことがあろうか、そんなことはない。〈同義語〉→焉。「安敢=イヅクンゾアヘテセンヤ」「子安能為之足=子イヅクンゾヨクコレガ足ヲ為ランヤ」〔→国策「安得…」とは、「いづくんぞ…するを得ん」と訓読し、どうしてできようかの意。また、「いづくんぞ得ん…することを」と訓読して、なんとかしてそうしたいものだとの願望をあらわす。「安得猛士兮守四方=イヅクンゾ得ン、猛士モテ四方ヲ守ラシメンコトヲ」〔漢高祖〕 《解字》 会意。「宀(やね)+女」で、女性を家の中に落ち着かせたさま。疑問詩・反問詞などに用いるのは当て字で、焉と同じ。 《単語家族》 按アン(上から下へと押す)案(ひじを落ち着ける机)遏アツ(押さえてとめる)などと同系。 《類義》 泰タイは、ゆったりと落ち着く。康コウは、じょうぶで心配がない。綏スイは、安定して騒がない。寧ネイは、じっと心を落ち着ける。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →主要人名

安心 アンシン🔗🔉

【安心】 アンシン 心配ごとがなく、心が安らかなこと。安意。安念。〔→墨子アンジン〔仏〕神仏にたよって、心を安らかにすること。

安心立命 アンシンリツメイ🔗🔉

【安心立命】 アンシンリツメイ・アンジンリュウミョウ〔仏〕信仰によって、天命を悟り、心を安らかにして悩まないこと。

安分 アンブン🔗🔉

【安分】 アンブン・ブンニヤスンズ 本分に安んじる。現在の身分に満足する。「知足安分」

安史乱 アンシノラン🔗🔉

【安史乱】 アンシノラン 唐代、安禄山アンロクザンと史思明シシメイがおこした反乱。玄宗皇帝の天宝十四年(七五五)からはじまった。

安処 アンショ🔗🔉

【安処】 アンショ 安んじていられる所。落ち着く。実在しない人。▽「いずくんぞおらんや」という意味。「安処先生」〔→張衡

安安 アンアン🔗🔉

【安安】 アンアン =晏晏。穏やかなさま。天性のままで、少しも無理をしないさま。〔→書経

安危 アンキ🔗🔉

【安危】 アンキ 無事であることと、危険であること。

安在 アンザイ🔗🔉

【安在】 アンザイ 無事でいる。健在。イズクニカアル どこに、どうしているか。「天之生我、我辰安在=天ノ我ヲ生メル、我ガ辰イヅクニカ在ル」〔→詩経

安西 アンセイ🔗🔉

【安西】 アンセイ 地名。甘粛カンシュク省北西部にある県。唐代に置かれた都護府の名。はじめ新疆維吾爾シンキョウウイグル自治区吐魯番トルファン県付近に、のち庫車クチャ県に置かれた。

安宅 アンタク🔗🔉

【安宅】 アンタク 身を置くのに安全な場所。仁の徳のたとえ。「夫仁天之尊爵也、人之安宅也=ソレ仁ハ天ノ尊爵ナリ、人ノ安宅ナリ」〔→孟子安らかに住む。

安坐 アンザ🔗🔉

【安坐】 アンザ =安座。何もしないで安らかにしていること。〔仏〕座禅のとき、両足を組んですわること。〔仏〕仏像を本堂にすえ置くこと。

安車 アンシャ🔗🔉

【安車】 アンシャ すわって乗れるようにつくってある、低い屋根のついた車。一頭の馬にひかせる。老人・女・子どもの乗り物。▽一般の車は、四頭立てで、たって乗る。

安身 アンシン🔗🔉

【安身】 アンシン 社会である地位を得ること。立身。ミヲヤスンズ身心を安らかにする。また、安らかな身。「欲得安身処、寒山可長保=安身ノ処ヲ得ント欲セバ、寒山長ニ保ツベシ」〔→寒山

安忍 アンニン🔗🔉

【安忍】 アンニン 平然として残忍なことをする。〔仏〕やすんじて耐えること。

安否 アンピ🔗🔉

【安否】 アンピ 無事かどうかということ。消息。「問皇帝安否=皇帝ノ安否ヲ問フ」〔陳鴻〕

安邑 アンユウ🔗🔉

【安邑】 アンユウ 地名。山西省夏カ県にある。夏の禹ウ王の都。また、戦国時代、魏ギの初期の都。

安居 アンキョ🔗🔉

【安居】 アンキョ 何もしないで、じっとしている。〔→孟子キョニヤスンズ自分の生活や住居に満足している。安らかに住めるすまい。川名。四川シセン省楽至県に源を発する。大安渓ともいう。アンゴ〔仏〕僧侶ソウリョが、陰暦四月十五日から七月十五日までの間、一か所にこもって、座禅ザゼン修行をすること。「夏安居ゲアンゴ」とも。

安国 アンコク🔗🔉

【安国】 アンコク クニヲヤスンズ国家を安定した状態にする。安定している国。国名。隋ズイ・唐代、今の中央アジア、ソ連のウズベク共和国ボハラ市付近にあった。

安命 アンメイ🔗🔉

【安命】 アンメイ 天命に満足して、自分の分を守って生活すること。〔→韓詩外伝その人のうまれた時間と月とによってその運命を占う方法。

安南 アンナン🔗🔉

【安南】 アンナン 地名。インドシナ半島東岸の中部のこと。国名。今のベトナム。後漢から唐代までは中国に、清シン代末期はフランスに支配された。唐代に、安南都護府が置かれた。安南はそれに由来する。越南。

安息 アンソク🔗🔉

【安息】 アンソク ゆったりと安心して休む。「民無所安息=民安息スル所無シ」〔→孟子昔、西域にあったパルティア王国の中国での呼び名。今のイラン地方にあたる。

安康 アンコウ🔗🔉

【安泰】 アンタイ 安らかで、無事である。『安康アンコウ』

安枕 アンチン🔗🔉

【安眠】 アンミン 落ち着いてゆっくり眠ること。『安枕アンチン』

安流 アンリュウ🔗🔉

【安流】 アンリュウ 川が静かに流れる。また、川の静かな流れ。「巫峡之水能覆舟、若比人心是安流=巫峡ノ水ハヨク舟ヲ覆スモ、モシ人ノ心ニ比スレバコレ安流ナリ」〔→白居易

安逸 アンイツ🔗🔉

【安逸{佚}】 アンイツ 安らかにのんびりと、楽しむこと。何もせずにぶらぶらと楽をすること。

安排 アンバイ🔗🔉

【安排】 アンバイ =按排。ほどよいように処置する。「人間没個安排処=人間ニ個ツトシテ安排スル処没シ」自然のうつりかわりに逆らわずやすんじていること。〔→荘子

安間 アンカン🔗🔉

【安閑】 アンカン =安間。もの静かに、ゆったりとしたさま。

安舒 アンジョ🔗🔉

【安舒】 アンジョ ゆったりとして、安らかなさま。

安堵 アンド🔗🔉

【安堵】 アンド =案堵・按堵。一定の範囲のなかで、安らかに落ち着いていること。▽「堵」は、垣カキのこと。「百姓安堵、軍無私焉=百姓安堵シテ、軍ニ私無シ」〔→蜀志〔国〕鎌倉・室町時代、幕府が土地の領有を公認すること。また、その文書。〔国〕安心すること。

安富 アンプ🔗🔉

【安富】 アンプ その身が安らかで、人々が富み栄える。〔→孟子フヲヤスンズ富める者が安心していられるようにする。

安陽 アンヨウ🔗🔉

【安陽】 アンヨウ 河南省北部の市名。西の郊外小屯ショウトンの殷墟インキョは、殷の都の遺跡で一八九九年、甲骨文字が出土した。

安肆 アンシ🔗🔉

【安肆】 アンシ のんびり遊び暮らし、すきかってなことをする。のんきでだらしない。

安置 アンチ🔗🔉

【安置】 アンチ きちんとおいておく。寝る。宋ソウ代、官吏に対する処刑の一種。大臣の位をさげたり、遠い地方の役人にしたりする。刑罰に服している罪人に仕事をさせること。

安楽 アンラク🔗🔉

【安楽】 アンラク のんびりと楽しむこと。「知生於憂患而死於安楽也=憂患ニ生ジテ安楽ニ死スルコトヲ知ルナリ」〔→孟子

安語 アンゴ🔗🔉

【安語】 アンゴ =按語。すでに出てきた文について考証を述べる文章。

安静 アンセイ🔗🔉

【安静】 アンセイ 安らかで静かにしていること。特に、病気の療養のために静かにしていること。

安寧 アンネイ🔗🔉

【安寧】 アンネイ 平和で、安らかなこと。「願君且安寧=願ハクハ君シバラク安寧ナレ」〔→曹植〕『安謐アンヒツ』冬のこと。

安慰 アンイ🔗🔉

【安慰】 アンイ 心を慰める。〈類義語〉慰安。落ち着いてゆったりしている。

安撫 アンブ🔗🔉

【安撫】 アンブ 民衆が安心して生活できるように国をおさめる。辺境や地方をおさめる官。安撫使。

安養 アンニョウ🔗🔉

【安養】 アンヨウ・アンニョウ〔仏〕心を安らかにして、身を養うこと。また、そのようにできる所。極楽浄土のこと。『安養浄土アンヨウジョウド』

安隠 アンオン🔗🔉

【安穏】 アンノン・アンオン =安隠。なんの事件もなく、安らかなこと。平穏無事。

安積艮斎 アサカゴンサイ🔗🔉

【安積艮斎】 アサカゴンサイ〔日〕〈人名〉1791〜1860 江戸時代末期の漢学者。名は重信シゲノブ、字アザナは思順、艮斎は号。岩代イワシロ(福島県)の人。佐藤一斎に学び、のち昌平黌ショウヘイコウの教授。名文家として知られ、著に『艮斎閑話カンワ』『荀子ジュンシ略説』などがある。

安釐王 アンキオウ🔗🔉

【安釐王】 アンキオウ(魏)〈人名〉?〜前243 戦国時代魏ギの君主。在位前277〜前243。名は圉ギョ。昭王の子、弟は魏無忌ギムキ(信陵君)。秦シンの強盛期にあたり、しばしば侵略を受けた。

安帝 アンテイ🔗🔉

【安帝】 アンテイ(後漢)〈人名〉94〜125 後漢の第六代皇帝。在位106〜25。治政中は章帝の皇后一族や宦官カンガンが専横をきわめた。

安平君 アンペイクン🔗🔉

【安平君】 アンペイクン〈人名〉→「田単デンタン」

安禄山 アンロクザン🔗🔉

【安禄山】 アンロクザン〈人名〉705〜57 唐代、営州の柳城(遼寧リョウネイ省朝陽市付近)生まれの胡人コジン(北方異民族)。本姓は康、はじめ、姓名を阿犖山アラクザン、または軋犖山アツラクザンという。節度使となり、玄宗皇帝に重んじられ権勢を得た。755年、反乱をおこし、都をおとしいれ自ら帝位についたが、子の安慶緒に殺された。

安井息軒 ヤスイソクケン🔗🔉

【安井息軒】 ヤスイソクケン〔日〕〈人名〉1799〜1876 江戸時代末期の漢学者。日向ヒユウガ(宮崎県)の人。名は衡、字アザナは仲平、息軒は号。松崎慊堂コウドウに学び、昌平黌ショウヘイコウの教授。その学説は主として漢代・唐代の注釈に基づいている。著に『管子纂詁サンコ』『左伝輯釈シュウシャク』『周礼補疎シュライホソ』『戦国策補正』『毛詩輯疎シュウソ』『論語集説』などがある。

安脈 アンミャク🔗🔉

【按脈】 アンミャク =安脈。医者が病人の脈をおさえてみて診察すること。

安寧 アンネイ🔗🔉

【晏寧】 アンネイ =安寧。安らかなさま。「将朝聖皇、匪敢晏寧=将ニ聖皇ニ朝セントシ、アヘテ晏寧ニセズ」〔→曹植

安堵 アンド🔗🔉

【案堵】 アンド =安堵。一定の範囲のなかで、安らかに落ち着いていること。▽「堵」は、かきのこと。〔国〕安心すること。

安語 アンゴ🔗🔉

【安語】 アンゴ =按語。すでに出てきた文についての考証を述べる文章。

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