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ひいきのひきたおし【贔屓の引き倒し】🔗🔉

ひいきのひきたおし【贔屓の引き倒し】 ひいきが過ぎてかえってその人に不利な結果をもたらすこと。「贔屓の引き倒れ」とも。

ひがくしゃろんにまけず【非学者論に負けず】🔗🔉

ひがくしゃろんにまけず【非学者論に負けず】 学問のない者は、道理を理解せずに筋道の立たないことを主張してかえって正論に屈しないということ。

ひかるほどならぬ【光る程鳴らぬ】🔗🔉

ひかるほどならぬ【光る程鳴らぬ】 《稲妻の鋭い光の割には激しく雷は鳴らないの意》口やかましい人は、口ほどには心は悪くないということのたとえ。また、実際の腕前が自分で言っているほどすぐれていないことのたとえ。

ひかれもののこうた【引かれ者の小唄】🔗🔉

ひかれもののこうた【引かれ者の小唄】 《死刑に処せられるために刑場へ引かれて行く罪人が平気をよそおって小唄を歌うの意》負け惜しみで強がりを言うことのたとえ。

ひくにひかれず【引くに引かれず】🔗🔉

ひくにひかれず【引くに引かれず】 退きたいと思っても退くことができない状況にあるようす。「引くに引けない」「引くに引かれない」とも。 《例文》 「進むに進まれず、引くに引かれず、進退きわまった。」

ひくれてみちとおし【日暮れて道遠し】▽中国🔗🔉

ひくれてみちとおし【日暮れて道遠し】▽中国 《日が暮れているのに前途はまだ遠いの意》 年老いて、しかし到達すべき目的が容易に達せられないことのたとえ。 期限が迫っているのに、仕事がはかどっていないことのたとえ。 《参考》 (イ)楚(ソ)の伍子胥(コ゛シショ)は、平王に殺された父と兄の敵を討とうとしたが、平王が死んで敵を果たせなかった。そこで、代わりにその子の昭王を討とうとしたが、逃げられてしまったので、やむを得ず平王の墓をあばいて屍(シカハ゛ネ)を鞭(ムチ)で打ってようやく恨みを晴らした。友人が、その行いは天理にそむくひどいやり方ではないかと責めると、伍子胥は、「日が暮れてしまったのに前途は遠い。道理に従って行ういとまがなかった。」と言ったという。 (ロ)死屍を鞭つ。 《出典》 〔史記(シキ)・伍子胥伝〕

ひくれてみちをいそぐ【日暮れて道を急ぐ】🔗🔉

ひくれてみちをいそぐ【日暮れて道を急ぐ】 《日が暮れかかってから、あわてて急いで歩き出すの意》終わり近くになってから急に仕事を急ぐことのたとえ。また、年をとってからあわてて目的を果たそうとあせることのたとえ。

ひげのちりをはらう【鬚の塵を払う】▽中国🔗🔉

ひげのちりをはらう【鬚の塵を払う】▽中国 目上の人に媚(コ)びへつらうことのたとえ。「鬚を払う」とも。 《参考》 宋(ソウ)の宰相寇準(コウシ゛ュン)に副宰相として仕えていた丁謂(テイイ)は、あるとき、会食の席で準のひげに付いた汁をふき取った。準は笑って、「副宰相は堂々たる一国の大臣であるのに長官のためにひげを払う役までするのかね。」と言って戒めたという。 《出典》 〔宋史(ソウシ)・寇準伝〕

ひげもじまんのうち【卑下も自慢の中】🔗🔉

ひげもじまんのうち【卑下も自慢の中】 ある事物についてへりくだって卑下するのは、その事物を誇りに思っているのであって、自慢するのと同じであるということ。

ひけをとる【引けを取る】🔗🔉

ひけをとる【引けを取る】 競争などで負ける。後れを取る。 《例文》 「この仕事では彼に引けを取りたくない。」

ひごうのさいご【非業の最期】🔗🔉

ひごうのさいご【非業の最期】 非業の死

ひごうのし【非業の死】🔗🔉

ひごうのし【非業の死】 思い掛けない災難などで死ぬこと。「非業の最期(サイコ゛)」とも。 《例文》 「思いがけない事故にあい、非業の死を遂げた。」 《参考》 「非業」は、仏教で、前世からの定まった報いではないこと。

ひざがぬける【膝が抜ける】🔗🔉

ひざがぬける【膝が抜ける】 衣服のひざに当たる部分がすり切れて、薄くなったり穴があいたりする。 《例文》 「このズボンも古くなって膝が抜けてきた。」

ひさしをかしておもやをとられる【庇を貸して母屋を取られる】🔗🔉

ひさしをかしておもやをとられる【庇を貸して母屋を取られる】 《ほんの軒先(ノキサキ)を貸しただけなのに、いつのまにか家全部を取られてしまうの意》自分の所有物の一部を貸したために、ついにその全部を奪い取られることのたとえ。また、恩を仇(アタ゛)で返されることのたとえ。「軒を貸して母屋を取られる」とも。 《類句》貸家栄えて母屋倒るる。

ひざともだんごう【膝とも談合】🔗🔉

ひざともだんごう【膝とも談合】 《相談相手がなければ、自分の膝とさえ相談するの意》相談するに足りないと思う人とでも、相談すればしただけの利益はあるということ。

ひざをうつ【膝を打つ】🔗🔉

ひざをうつ【膝を打つ】 何かを思い付いたり感心したりして膝を手で打つ。 《例文》 「その時、客は思わず膝を打って、さてさて世には不思議なこともあればあるものだという。」《島崎藤村(シマサ゛キトウソン)・夜明け前》

ひざをおる【膝を折る】🔗🔉

ひざをおる【膝を折る】 《膝を曲げて体を低くするの意》負けを認めて相手に屈服する。 《例文》 「議長に膝を折って、会長には内緒(ナイショ)にしてくれるように頼み込んだ。」 《類句》膝を屈(カカ゛)める。膝を屈する。

ひざをかがめる【膝を屈める】▽中国🔗🔉

ひざをかがめる【膝を屈める】▽中国 膝を屈する

ひざをくずす【膝を崩す】🔗🔉

ひざをくずす【膝を崩す】 正座の姿勢を崩して、楽な座り方に変える。 《例文》 「さあ、そうかしこまらずに、膝を崩してください。」 《対句》膝を正す。

ひざをくっする【膝を屈する】▽中国🔗🔉

ひざをくっする【膝を屈する】▽中国 《膝を折り曲げてかがむの意》相手に敗れて服従する。「膝を屈(カカ゛)める」とも。 《出典》 臂(ヒシ゛)ヲ交エ事ヲ受ケ、膝ヲ屈メテ和ヲ請ウ。〔史記(シキ)・司馬相如伝〕 《類句》膝を折る。

ひざをすすめる【膝を進める】🔗🔉

ひざをすすめる【膝を進める】 自分の話を相手によく聞かせようとして相手の前に進み出る。 《例文》 「これからが重要な話だと、膝を進めた。」 《類句》膝を乗り出す。

ひざをただす【膝を正す】🔗🔉

ひざをただす【膝を正す】 礼儀正しい姿勢に座り直す。 《例文》 「膝を正して父のお説教を聞く。」 《対句》膝を崩す。

ひざをまじえる【膝を交える】🔗🔉

ひざをまじえる【膝を交える】 互いに打ち解けて親しく話し合うようす。 《例文》 「一晩じゅう、膝を交えて心ゆくまで話した。」 《類句》膝を突き合わせる。

ひじでっぽうをくらわす【肘鉄砲を食らわす】🔗🔉

ひじでっぽうをくらわす【肘鉄砲を食らわす】 相手を肘の先で強く突きのける。 相手の誘い・要求などを強く拒絶する。「肘鉄(ヒシ゛テツ)を食らわす」とも。 《例文》 「彼女にプロポーズしたら肘鉄砲を食らわされた。」 《参考》 「食らわす」は、「食わす」「食わせる」とも。

ひじはまつげ【秘事は睫】🔗🔉

ひじはまつげ【秘事は睫】 《まつげは、目のすぐ近くにあっても自分では見えないように》秘事や秘伝は深遠な所にあるのではなく、かえって手近な所にあるものであるということ。

ひせいざんにせまる【日西山に迫る】▽中国🔗🔉

ひせいざんにせまる【日西山に迫る】▽中国 《太陽が西の山に沈もうとしているの意》年を取って死期が間近に迫っていることのたとえ。 《出典》 但(タタ゛)以(オモ)エラク、劉(リュウ)ガ日西山ニ薄(セマ)リテ、気息奄奄(エンエン)タリ。人命ハ危浅ニシテ、朝(アシタ)ニ夕ベヲ慮(ハカ)ラレズ。〔李密(リミツ)・陳情表〕

ひそみにならう【顰みに倣う】▽中国🔗🔉

ひそみにならう【顰みに倣う】▽中国 よしあしも考えずむやみに他人のまねをすること。 他人にならって同じ行動をする場合に謙遜(ケンソン)して言うことば。「西施(セイシ)の顰みに倣う」「顰(ヒン)に倣う」とも。 《例文》 「先輩の顰みに倣ってつたない詩集を編んでみました。」 《参考》 (イ)「顰み」は、眉(マユ)のあたりにしわを寄せること。 (ロ)越(エツ)の美女西施が胸を病んで郷里に帰り、胸の痛みに眉をしかめた。村の醜い女がこれを見て美しいと思い、そのまねをして眉をしかめたところ、かえって気味悪がられたという。 《出典》 〔荘子(ソウシ゛)・天運篇〕

ひたいにはやはたつともせにはやはたたず【額には箭は立つとも背には箭は立たず】🔗🔉

ひたいにはやはたつともせにはやはたたず【額には箭は立つとも背には箭は立たず】 《勇敢に敵と戦って額に向こう傷の矢を受けても、逃げて背に後ろ傷の矢を受けないの意》武人の心意気のたとえ。

ひたいをあつめる【額を集める】🔗🔉

ひたいをあつめる【額を集める】 大ぜいが寄り集まって相談する。 《例文》 「幹部連が額を集めて何か熱心に話し合っている。」 《参考》 「集める」は「鳩める」とも書く。

ひたいをあわせる【額を合わせる】🔗🔉

ひたいをあわせる【額を合わせる】 《額と額とを互いに触れ合わせるの意》話などをしている二人が非常に接近して向き合っているようす。 《例文》 「例の二人は額を合わせて何やらたくらんでいた。」

ひだりがきく【左が利く】🔗🔉

ひだりがきく【左が利く】 好んでよく酒を飲む。 《参考》 「左」は、左手の意。大工が鑿(ノミ)を左手で持つことから、「飲み手」に「鑿手(ノミテ)」をかけて生まれた表現。

ひだりひらめみぎかれい【左鮃右鰈】🔗🔉

ひだりひらめみぎかれい【左鮃右鰈】 ひらめとかれいは似ていて区別が付きにくいが、体の左側に目が付いているのがひらめで、右側に付いているのがかれいであるということ。

ひちゅうのひ【秘中の秘】🔗🔉

ひちゅうのひ【秘中の秘】 秘密にしているものの中でも最も大事な秘密。「秘中の秘密」とも。 《例文》 「この作り方は、だれにも話してない、ぼくの秘中の秘だ。」

ひちょうつきてりょうきゅうおさめらる【飛鳥尽きて良弓蔵めらる】▽中国🔗🔉

ひちょうつきてりょうきゅうおさめらる【飛鳥尽きて良弓蔵めらる】▽中国 《飛ぶ鳥がいなくなれば、よい弓も用がなくなり袋にしまわれるの意》用のあるときは使われ、用がなくなると捨てられることのたとえ。 《参考》 (イ)「蔵めらる」は「蔵(カク)る」とも。 (ロ)呉王(コ゛オウ)の夫差(フサ)を討とうとする越王の勾践(コウセン)を助けて望みを遂げさせた范蠡(ハンレイ)は、勾践の人柄の頼むに足らぬことを見抜いて越を去った。後にもとの同僚に手紙を送り、君も早く越を去らなければ危険だと言った中のことば。 (ハ)狡兎死して走狗烹らる。 《出典》 蜚鳥(ヒチョウ)尽キテ良弓蔵メラレ、狡兎死シテ走狗烹ラル。〔史記(シキ)・越王勾践世家〕

ひっこみがつかない【引っ込みが付かない】🔗🔉

ひっこみがつかない【引っ込みが付かない】 きっかけがなくて、その場所から退出できない。中途で手を引くことができない。 《例文》 「この計画は私が提案しただけに無理と分かっても今更引っ込みが付かない。」

ひっしにつくしがたい【筆紙に尽くし難い】🔗🔉

ひっしにつくしがたい【筆紙に尽くし難い】 文章では十分に表現することができない。程度がはなはだしいさま。「筆紙に及び難い」とも。 《例文》 「私の現在の複雑な心境はとうてい筆紙に尽くし難い。」 《類句》筆舌に尽くし難い。

ひつじをもってうしにかう【羊を以て牛に易う】▽中国🔗🔉

ひつじをもってうしにかう【羊を以て牛に易う】▽中国 小さな物を大きな物の代用にすることのたとえ。 大小の差はあるが、同様の行為であることのたとえ。また、本質は同じでも少しでもよいものにしようと努力するたとえ。 《出典》 〔孟子(モウシ)・梁恵王上篇〕

ひつぜつにつくしがたい【筆舌に尽くし難い】🔗🔉

ひつぜつにつくしがたい【筆舌に尽くし難い】 文章やことばでは十分に表現することができない。程度がはなはだしいさま。 《例文》 「津波に襲われた島は、筆舌に尽くし難い惨状だった。」 《類句》筆紙に尽くし難い。

ひっぷのゆう【匹夫の勇】▽中国🔗🔉

ひっぷのゆう【匹夫の勇】▽中国 思慮分別のない、血気にはやる小勇。 《参考》 (イ)「匹夫」は、道理の分からないつまらない男性の意。 (ロ)孟子が斉(セイ)の宣王に、小勇と大勇とを区別し、一人を相手とする小勇を捨てて天下を安んずる大勇につけと勧めたときのことば。 《出典》 〔孟子(モウシ)・梁恵王下篇〕

ひっぷもこころざしをうばうべからず【匹夫も志を奪うべからず】▽中国🔗🔉

ひっぷもこころざしをうばうべからず【匹夫も志を奪うべからず】▽中国 一人の男性がいったん志をこうと決めた以上は、何人をしてもその志を変えさせることはできない。 《参考》 「匹夫」は、一人の男。 《出典》 子曰(イワ)ク、三軍(大軍)モ帥(スイ)(総大将)ヲ奪ウ可(ヘ゛)シ。匹夫モ志ヲ奪ウ可カラズ。〔論語(ロンコ゛)・子罕篇〕 《類句》

ひつようははつめいのはは【必要は発明の母】▽西洋🔗🔉

ひつようははつめいのはは【必要は発明の母】▽西洋 必要に迫られるとやむを得ず工夫をして発明をするものであるから、必要は発明を生み出すもとになるものであるということ。 《参考》 Necessity is the mother of invention.の訳。

ひつりょくかなえをあぐ【筆力鼎を扛ぐ】▽中国🔗🔉

ひつりょくかなえをあぐ【筆力鼎を扛ぐ】▽中国 文章の力強いことのたとえ。 《参考》 「鼎」は、食物を煮るのに用いた、金属製で三本足の容器。王位や権威を象徴する。 《出典》 〔韓愈(カンユ)・病中張十八に贈るの詩〕

ひでりにあめ【旱に雨】🔗🔉

ひでりにあめ【旱に雨】 《日照り続きで困っているときに降る雨の意》大いに待ち望んでいたことがかなえられてたいへん喜ぶこと。また、困っているときにもたらされた援助や救いのたとえ。「旱天(カンテン)の慈雨(シ゛ウ)」とも。

ひでりにふさくなし【旱に不作なし】🔗🔉

ひでりにふさくなし【旱に不作なし】 日照りで雨の少ない年は、全体的には農作物の収穫が多いということ。 《類句》干天の年に凶作なし。旱魃(カンハ゛ツ)に飢饉(キキン)なし。

ひとあかはみにつかぬ【人垢は身に付かぬ】🔗🔉

ひとあかはみにつかぬ【人垢は身に付かぬ】 《人のあかで汚れた湯に入っても、自分の身には付かないの意》他人から奪い取った物は、一時的にしか自分の物とはならないということのたとえ。

ひとあわふかせる【一泡吹かせる】🔗🔉

ひとあわふかせる【一泡吹かせる】 相手が思ってもいないことをして驚かせ、あわてさせる。 《例文》 「政友会はこのすきに乗じて大隈侯爵に一泡吹かせようとしているんだ。」《尾崎士郎(オサ゛キシロウ)・人生劇場》

ひといきいれる【一息入れる】🔗🔉

ひといきいれる【一息入れる】 続けてきた仕事などを一時やめて一休みする。 《例文》 「あの峠の茶屋で一息入れることにしよう。」

ひといたってかしこければともなし【人至って賢ければ友無し】▽中国🔗🔉

ひといたってかしこければともなし【人至って賢ければ友無し】▽中国 人があまりに賢明すぎると人が寄り付かず、交わる友ができない。 《出典》 水至ッテ清ケレバ即(スナワ)チ魚(ウオ)無シ。人至ッテ察(アキラカ)ナレバ則(スナワ)チ徒(ト)無シ。〔孔子家語(コウシケコ゛)・入官篇〕

ひとうらちがえばななうらちがう【一浦違えば七浦違う】🔗🔉

ひとうらちがえばななうらちがう【一浦違えば七浦違う】 不漁のときは1村だけでなく付近の村も一様に不漁に見舞われるということ。

ひとおおければてんにかつ【人衆ければ天に勝つ】▽中国🔗🔉

ひとおおければてんにかつ【人衆ければ天に勝つ】▽中国 人数が多く勢力が強いときには、道理にあわないことをしても一時的には天の正しい道理に勝つことができる。 《出典》 子(シ)ノ讎(アタ゛)報ズルハ、其(ソ)レ以(モッ)テ甚(ハナハ)ダシキカナ。吾(ワレ)之(コレ)ヲ聞ク。人衆ケレバ天ニ勝チ、天定マレバ亦(マタ)能(ヨ)ク人ヲ破ルト。〔史記(シキ)・伍子胥伝〕 《対句》天定まって亦能く人に勝つ。

ひとかならずみずからあなどりてしかるのちにひとこれをあなどる【人必ず自ら侮りて然る後に人之を侮る】▽中国🔗🔉

ひとかならずみずからあなどりてしかるのちにひとこれをあなどる【人必ず自ら侮りて然る後に人之を侮る】▽中国 自ら軽んじて自分で自分を侮るようなことをすれば、必ず世人からも侮りを受ける。災いは自分から招くということ。 《出典》 夫(ソ)レ人必ズ自ラ侮リテ、然ル後人之ヲ侮ル。家必ズ自ラ毀(ヤフ゛)リテ而(シカ)ル後人之ヲ毀ル。国必ズ自ラ伐(ウ)チテ然ル後人之ヲ伐ツ。〔孟子(モウシ)・離婁上篇〕

ひとくずとなわくずはあまらぬ【人屑と縄屑は余らぬ】🔗🔉

ひとくずとなわくずはあまらぬ【人屑と縄屑は余らぬ】 縄くずでも何かの役に立つように、無能な者でも無能なりに使いみちがあるということ。

ひとくちのる【一口乗る】🔗🔉

ひとくちのる【一口乗る】 もうけ仕事などの仲間に加わる。 《例文》 「そんなうまいもうけ話なら、わたしも一口乗りましょう。」

ひとごといえばかげがさす【人事言えば影が差す】🔗🔉

ひとごといえばかげがさす【人事言えば影が差す】 人の噂(ウワサ)をすると、噂をされている当人がその場にやって来るものであるということ。 《類句》噂をすれば影が差す。

ひとごといわばむしろしけ【人事言わば筵敷け】🔗🔉

ひとごといわばむしろしけ【人事言わば筵敷け】 《人の噂(ウワサ)をすれば、やがてその当人がやって来るものだから、まずその席を用意せよの意》むやみに人の噂をするものではないという戒め。 《類句》噂をすれば影がさす。

ひとすじなわではいかない【一筋縄では行かない】🔗🔉

ひとすじなわではいかない【一筋縄では行かない】 普通の平凡なやり方では思うように処理できない。 《例文》 「なかなかどうして、一筋縄では行かない男だ。」

ひとすじのやはおるべしとすじのやはおりがたし【一筋の矢は折るべし十筋の矢は折難し】🔗🔉

ひとすじのやはおるべしとすじのやはおりがたし【一筋の矢は折るべし十筋の矢は折難し】 《1本の矢は折ることができても10本束になった矢は折ることはむずかしいの意》一人の力は弱いが、大ぜいで協力すればその力は強いということ。

ひいきのひきたおし【贔屓の引き倒し】🔗🔉

ひいきのひきたおし【贔屓の引き倒し】 ひいきをしすぎて、かえってその人に迷惑をかけてしまうこと。 ◎気に入って引き立てている者を、よりいっそう引き立てようと力を入れすぎて引き倒してしまうの意から。 〔類〕甲張り強くして家押し倒す/寵愛昂じて尼になす/過ぎたるは猶及ばざるが如し 〔較〕kill with kindness(親切で殺す)

ひかげのなし【日陰の梨】🔗🔉

ひかげのなし【日陰の梨】 形だけは整っているが、内容のともなわないもののたとえ。 ◎日が当たらない所で実った梨は形こそまあまあだが、味が劣るところから。

ひかげのまめもときがくればはぜる【日陰の豆も時が来ればはぜる】🔗🔉

ひかげのまめもときがくればはぜる【日陰の豆も時が来ればはぜる】 たとえ成長が遅れていても、だれでも年ごろになれば自然に一人前になるから心配する必要はないということ。 ◎日陰で育った豆でも、その時期が来れば自然にさやが割れてはじけ出るものだの意から。 〔類〕陰裏の桃の木も時が来れば花咲く

ひかるほどならぬ【光るほど鳴らぬ】🔗🔉

ひかるほどならぬ【光るほど鳴らぬ】 口やかましい人は案外怖くないものだということ。また、口で偉そうに言う者にかぎって、たいした腕を持ってはいないということ。 ◎稲光がすごいわりには雷鳴が小さいの意から。

ひかるもの かならずしもきんならず【光る物 必ずしも金ならず】🔗🔉

ひかるもの かならずしもきんならず【光る物 必ずしも金ならず】 外観のりっぱなものが、中身もりっぱであるとはかぎらない。だから、外観だけで判断してはいけないということ。 ◎英語のAll is not gold that glitters.から。

ひかれもののこうた【引かれ者の小唄】🔗🔉

ひかれもののこうた【引かれ者の小唄】 追いつめられて、もうどうにもならなくなった立場の者が、強がりを言ったりして、わざと平気なふりをして見せること。 ◎江戸時代、刑場に引かれて行く罪人が、平静さを装い、虚勢を張って小唄を口ずさんだことから。

ひがくしゃ ろんにまけず【非学者 論に負けず】🔗🔉

ひがくしゃ ろんにまけず【非学者 論に負けず】 無学な者は筋道の通らないことでもがむしゃらに押し通すので、なかなか議論に負けることがない。だから無学な者を相手に議論しても意味がないということ。 ◎「非学者」は学問のない者の意。「非学者論議に負けず」とも言う。 〔出〕宗論(しゅうろん)

ひがしにちかければにしにとおい【東に近ければ西に遠い】🔗🔉

ひがしにちかければにしにとおい【東に近ければ西に遠い】 一方に都合よくすれば、他方には都合が悪くなる。どちらにもかたよらないようにすることはむずかしいということ。 〔類〕あちら立てればこちらが立たぬ 〔較〕The longer east the shorter west.(東が長いほど西は短くなる)

ひがしはひがし にしはにし【東は東 西は西】🔗🔉

ひがしはひがし にしはにし【東は東 西は西】 東洋と西洋は本質的に異なるものであるということ。 ◎イギリスの詩人キプリングの詩の一部で、英語のEast is East,and West is West.から。

ひくきところにみずたまる【低き所に水溜まる】🔗🔉

ひくきところにみずたまる【低き所に水溜まる】 そこへ行けば得をすることがあるというところには、おのずと人が集まることのたとえ。 〔類〕百川海に朝す/窪い所に水溜まる

ひくれてみちとおし【日暮れて途遠し】🔗🔉

ひくれてみちとおし【日暮れて途遠し】 もう年老いてしまったのに、やろうと心に決めていたことがまだ山ほど残っていて、とても目的は達せられそうもないたとえ。また、期限が迫っているのに仕事がはかばかしく進まず、とうてい終わりそうにないたとえ。 ◎「途」は道の意。もう日は暮れてしまったのに、目的地までの道のりはまだはるかに遠いの意から。 〔出〕史記 〔較〕The day is short and work is much.(日は短く仕事は多い)

ひげもじまんのうち【卑下も自慢のうち】🔗🔉

ひげもじまんのうち【卑下も自慢のうち】 「いえいえ私ごときは…」などとへりくだることは、それによって自分を相手に認めさせようとする言動でもある。だから、必要以上にへりくだることは自慢の一種であるということ。 〔較〕Pride that apes humility.(謙遜(けんそん)を装う高慢)

ひさしをかしておもやをとられる【庇を貸して母家を取られる】🔗🔉

ひさしをかしておもやをとられる【庇を貸して母家を取られる】 好意からごく一部を貸したために、つけ込まれてついには全部を取られてしまうことのたとえ。また、恩を仇(あだ)で返されることのたとえ。 ◎親切心から庇を貸したのに、最後には母家まで家ごとそっくり取られてしまうの意から。「軒を貸して母家を取られる」とも言う。 〔類〕鉈を貸して山を伐られる

ひざともだんごう【膝とも談合】🔗🔉

ひざともだんごう【膝とも談合】 困ったときには、あれこれひとりで思い悩むより、たとえ頼りにならないような相手にでも相談してみれば、それなりの成果はあるものだということ。 ◎「談合」は相談の意。困ったときには自分の膝だって相談相手になるかもしれないの意から。 〔例〕「膝とも談合這(は)いかけて一思案」(古川柳) 〔類〕物は相談 〔較〕Consult with your pillow.(枕(まくら)と相談せよ)

ひじちょうもく【飛耳長目】🔗🔉

ひじちょうもく【飛耳長目】 観察力が鋭くすぐれていること。 ◎「飛耳」は遠くの物音までよく聞き取ることのできる耳、「長目」は遠くのものまでよく見ることのできる目の意。「長目飛耳」とも言う。 〔出〕管子

ひじてっぽうをくう【肘鉄砲を食う】🔗🔉

ひじてっぽうをくう【肘鉄砲を食う】 誘った相手から、手ひどく断られることの形容。 ◎「肘鉄砲」は肘でどんと相手を押しのけることから転じて、誘いや申し込みを強くはねつけるの意。「食う」は受ける意。略して「肘鉄を食う」とも言う。

ひじはまつげ【秘事は睫】🔗🔉

ひじはまつげ【秘事は睫】 秘伝・秘法などと言われるものは案外手近にあるのに、意外と気づかないものだということ。 ◎睫があまりにも目の近くにあるためにかえって見えないところから。 〔例〕「秘事はまつ毛を動かして誘い出し」(古川柳) 〔類〕近くて見えぬは睫/灯台下暗し

ひ せいざんにせまる【日 西山に薄る】🔗🔉

ひ せいざんにせまる【日 西山に薄る】 年老いた人に、いよいよ死期が間近に迫ることのたとえ ◎「薄る」は迫るの意。太陽が西の山に傾き近づいて今まさに沈もうとしているの意から。 〔出〕李密(りみつ)

ひそみにならう【顰に倣う】🔗🔉

ひそみにならう【顰に倣う】 むやみやたらに他人のまねをすること。また、自分が他人の言動をまねて同じ言動をとることを謙遜(けんそん)して言うことば。 ◎「顰」は眉(まゆ)をしかめること。中国越の西施(せいし)という美女が、胸を病んでつらそうに眉をしかめているようすがまたいちだんと美しいのを見て、村の娘たちはそのまねをすれば自分も西施のような美人に見えるのではないかと思い、だれもが胸を押さえながら眉をしかめるしぐさをしたという故事から。 〔出〕荘子(そうじ)

ひだりうちわ【左団扇】🔗🔉

ひだりうちわ【左団扇】 あくせく働く必要のない、のんきな暮らしのこと。 ◎左手にうちわを持ってのんびりとあおぎながら毎日を送れる身分の意から。 〔例〕左団扇で暮らす。

ひだりづまをとる【左褄を取る】🔗🔉

ひだりづまをとる【左褄を取る】 芸者になること。 ◎芸者は歩くとき着物の左の褄(つま)(おくみの腰から下の部分のふち)を手に持つことから。芸者を「左褄」とも言う。

ひだりはかって みぎはえて【左は勝手 右は得手】🔗🔉

ひだりはかって みぎはえて【左は勝手 右は得手】 どんなことでも巧みにやれることのたとえ。 ◎「勝手」は自由に使いこなせること、「得手」は慣れていて上手にできること。左手も右手もどちらでも上手に使えるの意から。

ひだりひらめみぎかれい【左鮃右鰈】🔗🔉

ひだりひらめみぎかれい【左鮃右鰈】 目がからだの左側にあるのがひらめ、右側にあるのがかれい。よく似ているひらめとかれいの見分け方を言ったことば。

ひだりまえ【左前】🔗🔉

ひだりまえ【左前】 ものごとがうまくいかなくなること。特に、商売が不振で落ち目になること。 ◎ふつうとは逆に、着物の右のおくみを左側・外側に出して着るところから。 〔例〕「左でも前と団扇(うちわ)は大違い」(古川柳)

ひだるいときにまずいものなし【ひだるい時にまずい物なし】🔗🔉

ひだるいときにまずいものなし【ひだるい時にまずい物なし】 →ひもじい時にまずい物なし

ひっこしさんりょう【引っ越し三両】🔗🔉

ひっこしさんりょう【引っ越し三両】 「引っ越し貧乏」とさえ言われるほど、引っ越しをすればなんだかだと費用がかかるということ。 ◎昔、引っ越しにかかる費用はだいたい三両ぐらいが相場だったことから。 〔較〕Three removes are as bad as a fire.(引っ越し三回火事一回)

ひっぷつみなしたまをいだいてつみあり【匹夫罪なし璧を懐いて罪あり】🔗🔉

ひっぷつみなしたまをいだいてつみあり【匹夫罪なし璧を懐いて罪あり】 身分不相応のものを持ったりすると、とかく災いを招きがちになるということ。 ◎「匹夫」は身分の低い平凡な男、「璧」は宝玉の意。もともとは罪などを犯すはずのない男でも、持ちなれない財宝を手に入れたばっかりに罪を犯してしまうのだということ。「小人罪なし璧を懐いて罪あり」とも言う。 〔出〕春秋左伝 〔例〕「匹夫玉をいだいて大いにふられ」(古川柳) 〔類〕持ったが病(やまい)

ひっぷのゆう【匹夫の勇】🔗🔉

ひっぷのゆう【匹夫の勇】 ものごとを深く考えず、ただ血気にはやるだけの勇気のこと。 ◎「匹夫」は身分の低い教養のない男の意。 〔出〕孟子(もうし) 〔例〕「匹夫の勇で鉄砲をどんと食い」(古川柳―「鉄砲」はふぐのこと)

ひっぷもこころざしをうばうべからず【匹夫も志を奪うべからず】🔗🔉

ひっぷもこころざしをうばうべからず【匹夫も志を奪うべからず】 →三軍も帥を奪うべきなり匹夫も志を奪うべからず

ひつぜつにつくしがたい【筆舌に尽くし難い】🔗🔉

ひつぜつにつくしがたい【筆舌に尽くし難い】 文章でもことばでも、表現することができないということ。 ◎「筆舌」は、筆と舌の意から書くことと話すこと。 〔類〕筆紙に尽くし難い

ひつようははつめいのはは【必要は発明の母】🔗🔉

ひつようははつめいのはは【必要は発明の母】 必要に迫られるからこそ、あれこれとくふうがなされ発明が生まれる。だから、必要は発明にとって、まるで母親のようなものだということ。 ◎英語のNecessity is the mother of invention.から。

ひでひはきえぬ【火で火は消えぬ】🔗🔉

ひでひはきえぬ【火で火は消えぬ】 火を消すのに火を使ったところで消えるわけがない。ただやみくもに力で力をねじ伏せようとしても、事はおさまるものではないということ。 〔較〕There is great force hidden in a sweet command.(やさしい命令には大きな力が隠されている)

ひでりにあめ【旱に雨】🔗🔉

ひでりにあめ【旱に雨】 待ち望んでいたことがやっとかなえられることのたとえ。 ◎「旱」は「日照り」とも書く。ひでり続きで乾ききった地面に、待望久しかった雨が降るの意から。「干天(かんてん)の慈雨(じう)」とも言う。

ひとあるなかにひとなし【人ある中に人なし】🔗🔉

ひとあるなかにひとなし【人ある中に人なし】 世の中に人間はたくさんいるが、真に役だつりっぱな人間は少ないということ。

ひといっすん【人一寸】🔗🔉

ひといっすん【人一寸】 身長差は、ほんの少し違っていてもひどく違っているように見えるということ。

ひとおおければてんにかつ【人衆ければ天に勝つ】🔗🔉

ひとおおければてんにかつ【人衆ければ天に勝つ】 多数の強い勢力はたとえ道理に合わないことをしても一時的にはまかり通り、天の正しい道理にさえ勝つことができるということ。 ◎「衆ければ」は「多ければ」の意。 〔出〕史記

ひとこそひとのかがみ【人こそ人の鏡】🔗🔉

ひとこそひとのかがみ【人こそ人の鏡】 他人の言動はちょうど自分をうつす鏡のようなもの。他人を見て自分の至らない点を反省したり、改めたりする参考とせよということ。 〔類〕人を以て鑑と為す/他山の石

ひとごといえばかげがさす【人事言えば影が差す】🔗🔉

ひとごといえばかげがさす【人事言えば影が差す】 →噂をすれば影が差す

ひとさけをのむ さけさけをのむ さけひとをのむ【人酒を飲む 酒酒を飲む 酒人を飲む】🔗🔉

ひとさけをのむ さけさけをのむ さけひとをのむ【人酒を飲む 酒酒を飲む 酒人を飲む】 最初のうちは人間が酒を飲んでいるが、しだいに酔ってくると今度はただ酒が酒を飲んでいる格好になり、やがてはもう人間が酒に飲まれてしまう。酒はほどほどに飲むべきだということ。

ひとすじなわではいかぬ【一筋縄では行かぬ】🔗🔉

ひとすじなわではいかぬ【一筋縄では行かぬ】 普通のやり方ではこちらの思いどおりにいかず、手ごわいこと。 ◎一本の縄では押さえられず、何本もの縄を必要とするの意から。

ひとすじのやはおるべしとすじのやはおりがたし【一筋の矢は折るべし十筋の矢は折り難し】🔗🔉

ひとすじのやはおるべしとすじのやはおりがたし【一筋の矢は折るべし十筋の矢は折り難し】 一人一人の力は弱くても、それぞれが力を合わせれば強い力を発揮できるということ。 ◎一本の矢はかんたんに折ることができるが、十本束ねれば折ることはむずかしいの意から。 〔較〕In union is strength.(団結に力あり)

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ひっきりなし🔗🔉

ひっきりなし 【櫛の歯を挽く】

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