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あ【△足】🔗🔉

あ【足】 《上代語》あし。「―の音せず行かむ駒もが」〈万・三三八七〉◆多くは「あがき(足掻き)」「あゆい(足結)」など、他の語と複合して用いる。

あし【足・脚・△肢】🔗🔉

あし【足・脚・肢】 動物の、胴体から分かれ、からだを支えたり歩行に使ったりする部分。「―が長い」くるぶしから先の部分。「―が大きい」物の下・末にあたる部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分。「机の―」(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。数学で、ある一点から直線または平面に垂線をおろしたときの、その直線・平面と垂線との交点。船の、水につかる部分。歩くこと。走ること。また、その能力。「―を速める」「―の速い選手」雨・雲・風などの動くようすを足に見立てていう語。「細い雨の―」行くこと。また、来ること。「客の―がとだえる」移動の手段としての交通機関。乗りもの。「―の便がいい」《「晋書」魯褒伝の「足無くして走る」から》金銭。ぜに。多く「おあし」の形で用いる。「お―が足りない」「多くの―を賜ひて」〈徒然・五一〉(もち)などの粘り。「―の強い餅」損失。欠損。また、借金。「おっしゃる通り―だらけで江戸に居られず」〈伎・音聞浅間幻灯画〉足金物(あしかなもの)(足)過去の相場の動きぐあい。◆哺乳動物には二本の前肢と二本の後肢があるが、ヒトでは前肢を上肢(手)、後肢を下肢(足)という。骨盤の下から足首までを「脚」(leg)、くるぶしから先を「足」(foot)と書いて区別することがある。

足が有・る🔗🔉

足が有・る 速く走る能力がある。「あの選手は打撃はだめだが―・る」交通手段がある。

足が竦(すく)・む🔗🔉

足が竦(すく)・む 恐怖や緊張のために足がこわばり自由に動かなくなる。「初めての舞台は―・んだ」

足が地に着かない🔗🔉

足が地に着かない 緊張や興奮のため心が落ち着かない。考え方や行動が浮ついて、しっかりしていない。

足が付・く🔗🔉

足が付・く 犯人の身元や逃亡者の行方がわかる。犯罪事実が明らかになる。「残された指紋から―・く」たちのよくない情夫ができる。「げい子にゃ又しても―・く」〈滑・膝栗毛・八〉

足が出る🔗🔉

足が出る 予算または収入よりも出費が多くなる。赤字になる。「旅行は運賃値上げ分だけ―出た」隠しごとが現れる。ぼろがでる。

足が遠の・く🔗🔉

足が遠の・く 今までよく行っていた所に行かなくなる。足が遠くなる。「両親が死んでからは、実家へはすっかり―・いた」

足が鈍(にぶ)・る🔗🔉

足が鈍(にぶ)・る 歩く力や走る力が低下する。

足が早・い🔗🔉

足が早・い 食物などが腐りやすい。「鯖(さば)は―・い」商品などの売れ行きがよい。

足が棒にな・る🔗🔉

足が棒にな・る 長く立ったり歩いたりして疲れ果て、足の筋肉がこわばる。「一日中立ちっ放しで―・ってしまった」

足が向・く🔗🔉

足が向・く 知らず知らずその方へ行く。「なじみの店に―・く」

足に任・せる🔗🔉

足に任・せる 特に目的を決めないで、気の向くままに歩く。また、足の力の続く限り歩く。「―・せて全国各地を旅する」

足の踏み場もな・い🔗🔉

足の踏み場もな・い 足を下ろすだけのわずかなすき間もないほど、物が散らかっている。

足を洗・う🔗🔉

足を洗・う 悪い仲間から離れる。好ましくない生活をやめる。職業・仕事をやめる場合にも用いる。「やくざな稼業から―・う」

足を入・れる🔗🔉

足を入・れる ある場所、ある世界に入る。「芸能界に―・れる」

足を奪・う🔗🔉

足を奪・う 事故などが交通機関を止めて、人の移動を不可能にする。「大雪が市民の―・う」

足を限りに🔗🔉

足を限りに 足の続く限り。歩ける限り。

足を重ねて立ち目を側(そばだ)てて視(み)る🔗🔉

足を重ねて立ち目を側(そばだ)てて視(み)る 《「史記」汲黯(きゆうあん)伝から》両足をくっつけて立ち、うつむいて横目でうかがう。非常に恐れるさまをいう。

足を掬(すく)・う🔗🔉

足を掬(すく)・う 相手のすきをついて失敗させる。「ライバルの―・う」

足を擂(す)り粉木(こぎ)にする🔗🔉

足を擂(す)り粉木(こぎ)にする 足がすりこぎのようにすりへるまで歩きまわる。

足を空(そら)に🔗🔉

足を空(そら)に 足が地につかないほどあわて急ぐさま。「ことごとしくののしりて―惑ふが」〈徒然・一九〉

足を出・す🔗🔉

足を出・す 予算または収入を超える金額を使う。赤字にする。「―・さずに切り盛りする」

足を付・ける🔗🔉

足を付・ける 手がかりやきっかけを作る。「饅頭(まんぢゆう)一つ、隣さじきの子供にやる。これにて―・けて酒を飲まうといふ下ごころなり」〈滑・膝栗毛・七〉

足を取られる🔗🔉

足を取られる 道の状態が悪いときや酒に酔ったときなどに、思うように足を動かせず、歩行・走行が困難になる。「ぬかるみに―れる」交通機関が止まり、それを利用できなくなる。「脱線事故のため―れる」

足を抜・く🔗🔉

足を抜・く 好ましくない関係を打ち切る。不本意な環境から抜け出す。

足を延ば・す🔗🔉

足を延ば・す いま来ている所より、さらに遠くまで行く。「出張のついでに郷里へ―・す」

足を運・ぶ🔗🔉

足を運・ぶ あることのために、わざわざ出向く。「何度も―・んでいただき、申し訳ありません」

足を引っ張・る🔗🔉

足を引っ張・る 人の成功や前進をじゃまする。また、妨げとなる。「チームの―・る」

足を踏み入・れる🔗🔉

足を踏み入・れる 入り込む。また、新たに関係するようになる。「未知の分野に―・れる」

足を棒にする🔗🔉

足を棒にする くたくたに疲れるまであちこち歩きまわる。あることのために奔走するたとえ。「一日中―して職を探し回る」

足を向・ける🔗🔉

足を向・ける その方向へ行く。(「足を向けて寝られない」の形で)ある人に感謝・尊敬の気持ちを表すときに用いる。

あし‐おと【足音・×跫】🔗🔉

あし‐おと【足音・×跫】 歩いたり走ったりするときに出る足の音。「―を立てる」「―が遠くなる」あるものの近づいてくる気配。「春の―」

あし‐がかり【足掛(か)り】🔗🔉

あし‐がかり【足掛(か)り】 高い所へ登るとき、足を掛けて助けとする所、また、物。足場。物事をする場合のきっかけ。糸口。「出世の―をつかむ」

あし‐かけ【足掛(け)】🔗🔉

あし‐かけ【足掛(け)】 足を掛けること。また、足を掛けるもの。年・月・日を数える場合、一年・一月・一日に満たない前後の端数をそれぞれ一として数える数え方。例えば、ある年の一二月から翌々年の一月までなら「足掛け三年」と数える。→丸(まる) →満(まん)《「あしがけ」とも》柔道などで、相手の足に自分の足を掛けて倒す技。「足掛け上がり」の略。

あしかけ‐あがり【足掛(け)上(が)り】🔗🔉

あしかけ‐あがり【足掛(け)上(が)り】 鉄棒運動で、片方のひざの後ろ側を両手の間または外で鉄棒に掛け、もう片方の足を後ろへ強く振って上方にあがること。

あし‐がた【足形・足型】🔗🔉

あし‐がた【足形・足型】 《「あしかた」とも》踏んだあとに残る、足の形。あしあと。(足型)靴・足袋(たび)などを作るのに使う、足の形をした木型。

あし‐かなもの【足金物】🔗🔉

あし‐かなもの【足金物】 太刀(たち)の鞘(さや)の上部にある、帯取りの革緒(かわお)を通す一対の金具。足金(あしがね)。足。

あし‐がね【足金】🔗🔉

あし‐がね【足金】足金物(あしかなもの)」に同じ。

あし‐がま【足×釜・脚×釜・×🔗🔉

あし‐がま【足×釜・脚×釜・× 足のついた釜。

あし‐かわ【足革】‐かは🔗🔉

あし‐かわ【足革】‐かは足緒(あしお)」に同じ。

あしくぼ‐ちゃ【足久保茶・×蘆×窪茶】🔗🔉

あしくぼ‐ちゃ【足久保茶・××窪茶】 静岡市足久保付近で生産される香りのすぐれた茶。江戸幕府への献上品として有名。現在の本山(もとやま)茶。あしくぼ。

あし‐ぢか・い【足近い】🔗🔉

あし‐ぢか・い【足近い】 [形]あしぢか・し[ク]間をおかず訪れる。しばしば訪れる。「縁談が始まって居そうな中へ、急に―・くは我ながら気が咎める」〈鏡花・婦系図〉

あし‐つぎ【足継ぎ】🔗🔉

あし‐つぎ【足継ぎ】 高くて手の届かないときに台にする物。踏み台。踏み継ぎ。「椅子とは―の下に箱を置いただけのこと」〈独歩・非凡なる凡人〉

あしひき‐の【足引きの】🔗🔉

あしひき‐の【足引きの】 〔枕〕「山」および「山」を含む語「山田」「山鳥」などにかかる。「―山の雫(しづく)に妹(いも)待つと」〈万・一〇七〉「―山鳥の尾のしだり尾の」〈拾遺・恋三〉「峰(を)」「八峰(やつを)」「岩根(いはね)」などにかかる。「―峰の上(へ)の桜」〈万・四一五一〉◆後世、「あしびきの」と濁る。語義には、足を引いてあえぎつつ登る意、山すそを長く引く意など諸説がある。

あし‐まわり【足回り】‐まはり🔗🔉

あし‐まわり【足回り】‐まはり 足のまわり。足もと。また、足ごしらえ。自動車などで、車輪を支持する装置。「―を点検する」

あし‐もと【足元・足下・足△許】🔗🔉

あし‐もと【足元・足下・足許】 足が地についている所。また、その周り。「暗いから―に注意して下さい」「―に犬がうずくまる」足の下部。「―に泥はねを上げる」「―が寒い」ある人の、ごく身近な所。身辺。「まず―を固めて仕事にかかる」足の運び方。歩きぶり。足どり。「―がふらつく」「―がおぼつかない」苦しい立場。差し迫った状況。弱点。弱み。「―につけ込む」物事を行うためのよりどころ。立脚地。足掛かり。足場。「事業の―を固める」家屋の地面に近い部分。縁の下や土台など。「足元瓦(あしもとがわら)」の略。

あし‐やすめ【足休め】🔗🔉

あし‐やすめ【足休め】 [名]スル疲れた足を休めること。「少し―して、また登りだす」

あし‐わざ【足技・足業】🔗🔉

あし‐わざ【足技・足業】 相撲・柔道などで、足を使って相手を倒す技。足芸(あしげい)」に同じ。

あ‐もと【△足元・△足下】🔗🔉

あ‐もと【足元・足下】 その人の家柄や身分。「―アル者ヂャ」〈日葡〉

しゅ‐きょう【△足恭】🔗🔉

しゅ‐きょう【足恭】 すうきょう(足恭)

すう‐きょう【△足恭】🔗🔉

すう‐きょう【足恭】 [名]スル《「論語」公冶長の「巧言、令色、足恭なるは、左丘明これを恥づ」から。「足」は度が過ぎること》過度にうやうやしいこと。また、おもねること。しゅきょう。すきょう。「中下等の人に対して―することにはあらず」〈十善法語・六〉

そく【足】🔗🔉

そく【足】 〔接尾〕助数詞。両足に履くひとそろいの物を数えるのに用いる。「靴二―」

そくおん‐き【足温器】ソクヲン‐🔗🔉

そくおん‐き【足温器】ソクヲン‐ 足を温める器具。《季 冬》

そっ‐か【足下】ソク‐🔗🔉

そっ‐か【足下】ソク‐ [名]足の下。足もと。「―にひれ伏す」相手の足もと、あなたのそばの意で、手紙の脇付(わきづけ)に用いる語。「田中太郎様―」[代]二人称の人代名詞。同等、または、それ以下の相手に用いる敬称。貴殿。「―の御尽力を謝す」

だく‐あし【×足・諾足】🔗🔉

だく‐あし【×足・諾足】 馬が前脚を高く上げてやや速く歩くこと。並足(なみあし)と駆け足との中間の速度。また、その足なみ。だく。鹿足(ししあし)

たし【足し】🔗🔉

たし【足し】 不足分を補うこと。おぎない。「学費の―にする」「腹の―になるものを食べる」

たし‐ざん【足し算】🔗🔉

たし‐ざん【足し算】 ある数に他の数を足して合計を求める計算。加法。寄せ算。加え算。引き算。

たし‐だか【足し高】🔗🔉

たし‐だか【足し高】 江戸幕府の職俸制の一。家禄以上の役高の職についた場合、その在職中に限って、家禄と役高との差額を職務手当として加俸するもの。人材登用のため八代将軍徳川吉宗が設けた制度。

たし‐な・い【足し無い】🔗🔉

たし‐な・い【足し無い】 [形]たしな・し[ク]不十分である。足りない。乏しい。「二人は又押し黙って闇の中で―・い食物を貪り喰った」〈有島・カインの末裔〉苦しい。つらい。「恵(うつくし)を施して困(くる)しく―・きを振(すく)ふ」〈仁徳紀〉

たし‐まえ【足し前】‐まへ🔗🔉

たし‐まえ【足し前】‐まへ 不足を補うこと。また、そのために必要な分量や金額。「費用の―を出す」

た・す【足す】🔗🔉

た・す【足す】 [動サ五(四)]付け加える。また、増し加えて一定の線に満たす。不足する分を補う。「言葉を―・す」「味つけにみりんを―・す」足し算をする。「三日分の売り上げを―・す」(「用をたす」の形で)必要なことをすます。用足しをする。「ついでに私用を―・す」 [可能]たせる

たら・う【足らう】たらふ🔗🔉

たら・う【足らう】たらふ [動ワ五(ハ四)]資格や力量などが十分に備わっている。「それほど自分は―・わぬものであろうか」〈紅葉・多情多恨〉十分である。満足である。「―・ワヌコトナシ」〈和英語林集成〉「―・はで悪しかるべき大事どもなむかたがた多かる」〈源・帚木〉

たら‐ず【足らず】🔗🔉

たら‐ず【足らず】 〔接尾〕数詞に付く。その数値に満たないという意を表す。…弱(じやく)。「一〇人―の集まり」その数値にも満たないほどだと、小さいことを強調する意を表す。たった…ぐらい。「三畳―の部屋」

たらわ・す【足らはす】たらはす🔗🔉

たらわ・す【足らはす】たらはす [動サ四]満たす。満足させる。「天地(あめつち)に―・し照りて我(わ)が大君敷きませばかも楽しき小里(をさと)」〈万・四二七二〉(動詞の連用形に付いて)十分…する。やり遂げる。「霞立つ長き春日を天地(あめつち)に思ひ―・し」〈万・三二五八〉

た・りる【足りる】🔗🔉

た・りる【足りる】 [動ラ上一]過不足なく必要なだけのものがある。十分である。「眠りが―・りる」「頭数が―・りない」何かをするのにそれで十分である。なんとか間に合う。「電話で用が―・りる」「人手は今のところ―・りている」(ふつう、動詞の連体形に「にたりる」の付いた形で)それだけの値うちがある。値する。「信頼するに―・りる人物」「恐れるに―・りない」◆四段活用の「足る」から転じ、近世から江戸で用いられるようになったもの。

足りない🔗🔉

足りない 頭の働きが普通より劣っている。「少し―ない人」

た・る【足る】🔗🔉

た・る【足る】 [動ラ五(四)]足りる」に同じ。「配慮が―・らぬ」「一見するに―・る」満足する。「―・るを知らざる者は富むといえども貧し」

足らない🔗🔉

足らない足りない」に同じ。「頭の―ないやつ」

たる‐ひ【足る日】🔗🔉

たる‐ひ【足る日】 物事の十分に満ちたりた、よい日。吉日。「今日の生日(いくひ)の―に」〈祝詞・神賀詞〉

たん‐ぬ【足んぬ】🔗🔉

たん‐ぬ【足んぬ】 《動詞「た(足)る」の連用形に完了の助動詞「ぬ」の付いた「たりぬ」が音変化したものの名詞化》みちたりること。満足。「腹ヲタテ身ノ焔(ほむら)ヲモヤイテ、ソシリマワッテ、ナヲ―セネバ」〈天草本伊曾保・イソポが生涯〉→堪能(たんのう)

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[音]ソク    スウ    ショク    シュ [訓]あし    た‐りる    た‐る    た‐り    た‐す    た‐し    す‐ぎる [部首]足 [総画数]7 [コード]区点    3413      JIS   422D      S‐JIS 91AB [分類]常用漢字 [難読語] →あ‐うら【足占】あし‐うら【足占】あしかが【足利】あし‐かせ【足枷】あしがら【足柄】あし‐がら【足搦】あし‐げ【足蹴】あし‐なか【足半】あしなずち【脚摩乳・足名椎】あだち【足立】あと‐へん【足偏】あ‐な‐すえ【足末】あ‐もと【足元・足下】あ‐ゆい【足結・脚結】うすたび‐が【薄手火蛾・薄足袋蛾】かたし【片し・片足】き‐そく【驥足】くわしほこちだる‐くに【細戈千足国】けいそく‐せん【鶏足山】け‐そく【華足・花足】しゅ‐きょう【足恭】しり‐あし【後足・尻足】すう‐きょう【足恭】そく‐せき【足蹠】だく‐あし【足・諾足】たび【足袋・単皮】たらず‐まえ【不足前】てん‐そく【纏足】ぬたり‐の‐き【渟足柵】はだし【跣・裸足・跣足】むかで【百足・蜈蚣】むだ‐あし【無駄足・徒足】

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