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そら【空・△虚】🔗🔉

そら【空・虚】 [名]頭上はるかに高く広がる空間。天。天空。「東の―が白む」「鳥のように―を飛び回りたい」「―高く舞い上がる」晴雨などの、天空のようす。天候。空模様。「今にも降り出しそうな―」その人の居住地や本拠地から遠く離れている場所。または、境遇。「異国の―」「旅の―」「故郷の―を懐かしむ」(多く「そらもない」の形で)心の状態。心持ち。心地。また、心の余裕。「生きた―もない」「観菊などという―は無い」〈二葉亭・浮雲〉すっかり覚え込んでいて、書いたものなどを見ないで済むこと。「山手線の駅名を―で言える」家の屋根や天井裏、木の梢(こずえ)など、高いものの上部。てっぺん。「それがしが木の―にゐれば」〈狂言記・柿山伏〉[形動ナリ]他に心を奪われ、ぼんやりして当面の事柄に対応できないでいるさま。うわのそら。「たもとほり往箕(ゆきみ)の里に妹を置きて心―なり土は踏めども」〈万・二五四一〉はっきりした理由もなく事が起こるさま。偶然。「二人の人、同じ夜、―に相会へり」〈今昔・九・三三〉確かな根拠もなく推量するさま。「それ、しかあらじと、―にいかがは推し量り思ひくたさむ」〈源・帚木〉〔接頭〕名詞・動詞・形容詞などに付く。それらしく思われるが実際はそうでない、という意を表す。うそ。いつわり。「―涙」「―笑い」「―とぼける」実体のない、事実でない、などの意を表す。「―耳」「―音(ね)あてにならない、信頼できない、などの意を表す。「―頼み」はっきりした理由のない、わけのわからない、なんとなく、などの意を表す。「―恐ろしい」「―恥ずかしい」 [類語]天・天空・天穹(てんきゆう)・穹窿(きゆうりゆう)・蒼穹(そうきゆう)・太虚(たいきよ)・上天・天球・青空・青天井・宙(ちゆう)・空(くう)・空中・虚空(こくう)・中空(ちゆうくう)・中天・上空/天気・天候・日和(ひより)

そら🔗🔉

そら [感]注意を促すときなどに発する語。それ。「―行くぞ」「―見ろ」

そら🔗🔉

そら [副助]副助詞「すら」の音変化。「下品(げぼん)の人―、この太子の形、有様を見ては近づかじ」〈今昔・三・一五〉

そら🔗🔉

そら 〔連語〕「それは」の音変化。くだけた会話に用いられる。「―そうだ」

そら‐あい【空合(い)】‐あひ🔗🔉

そら‐あい【空合(い)】‐あひ 空のようす。空模様。「まことに気まぐれな―」〈二葉亭・あひゞき〉事の成り行き。情勢。「凄(すさま)じき東亜西欧の―」〈露伴・露団々〉

そ‐らい【×徂×徠】🔗🔉

そ‐らい【××徠】 [名]スル行き来すること。往来。「さまざまな幻が、…ひっきりなく―すると」〈芥川・偸盗〉

そらい‐がくは【×徂×徠学派】🔗🔉

そらい‐がくは【××徠学派】 古文辞派(こぶんじは)

そら‐いびき【空×鼾】🔗🔉

そら‐いびき【空×鼾】 寝入ったふりをしてかく、いびき。

そら‐いろ【空色】🔗🔉

そら‐いろ【空色】 晴れた空のような色。薄い青色。空模様。「―俄かに一変して、黒雲墨の如く渦(うずま)き起こり」〈逍遥・当世書生気質〉

そら‐うそぶ・く【空×嘯く】🔗🔉

そら‐うそぶ・く【空×嘯く】 [動カ五(四)]そらとぼける」に同じ。「―・いて、まるで取り合うけしきがない」〈芥川・虱〉相手をばかにした態度をとる。生意気な態度を示す。「ツンと―・き、烟草(たばこ)を環に吹いている」〈二葉亭・浮雲〉

そらうで【空腕】🔗🔉

そらうで【空腕】 狂言。主人が腕自慢の太郎冠者を試そうと夜道を使いに出す。太郎冠者は途中こわさのあまり黒く見えるものを追剥(おいはぎ)と思って、借りてきた主人の太刀を差し出して助けを請い、あとをつけてきた主人に取り上げられる。太郎冠者は帰ってから自慢話をし、太刀を見せられて驚く。

そら‐えい【空△酔ひ】‐ゑひ🔗🔉

そら‐えい【空酔ひ】‐ゑひ 酒に酔ったふりをすること。そらみだれ。「―をし、そらごとをして参り給はず」〈宇津保・蔵開中〉

そら‐おがみ【空拝み】‐をがみ🔗🔉

そら‐おがみ【空拝み】‐をがみ 尊敬しているふりをすること。「これは―にて、詞づかひもあそばせづくしなり」〈滑・浮世風呂・三〉

そら‐おそろし・い【空恐ろしい】🔗🔉

そら‐おそろし・い【空恐ろしい】 [形]そらおそろ・し[シク]将来どうなるかと、言いようのない不安を感じてこわい。「近年の科学の発達ぶりには―・くさえなる」 [派生]そらおそろしげ[形動]そらおそろしさ[名]

そら‐おぼえ【空覚え】🔗🔉

そら‐おぼえ【空覚え】 書いたものを見ないで済むように、すっかり記憶すること。暗記。確かでない記憶。うろおぼえ。想像によって見当をつけること。はっきり目に見えない物事まで、なんとなく感じ取ること。「こよなくあらずや侍らむ。かしこう―する朝臣なりや」〈宇津保・内侍督〉

そら‐おぼめき【空おぼめき】🔗🔉

そら‐おぼめき【空おぼめき】 知らない顔をすること。そしらぬふり。「御心のやうにつれなく―したるは、世にあらじな」〈源・蛍〉

そら‐おぼれ【空おぼれ】🔗🔉

そら‐おぼれ【空おぼれ】 とぼけたふりをすること。そらとぼけ。「我身こそあらぬ様なれそれながら―する君は君なり」〈源・若菜下〉

そら‐がくれ【空隠れ】🔗🔉

そら‐がくれ【空隠れ】 いつわって、いないふりをすること。「世の中の人の心の浮雲に―する有明の月」〈詞花・雑下〉

そら‐かぞう【空数ふ・△天数ふ】‐かぞふ🔗🔉

そら‐かぞう【空数ふ・天数ふ】‐かぞふ 〔枕〕地名の「大津」「大坂」など「おほ」を語頭にもつ語にかかる。かかり方は、おおよそに数える意からなど諸説あるが、不明。「―大津の児が逢ひし日におほに見しくは今ぞ悔しき」〈万・二一九〉

そら‐きかず【空聞かず】🔗🔉

そら‐きかず【空聞かず】 わざと聞こえないふりをすること。「我を捨てていづくへゆくぞとの給へ共、―して」〈平家・九〉

そら‐ぎき【空聞き】🔗🔉

そら‐ぎき【空聞き】 聞いていないふりをして実は聞いていること。

そら‐ぎしょう【空起△請】‐ギシヤウ🔗🔉

そら‐ぎしょう【空起請】‐ギシヤウ いつわって誓いをたてること。また、その文書。空誓文。

そ‐らく【×落・×徂落】🔗🔉

そ‐らく【×落・×徂落】 天子が死ぬこと。崩御(ほうぎよ)

そら‐けいはく【空軽薄】🔗🔉

そら‐けいはく【空軽薄】 心にもない世辞をいうこと。からせじ。「だましすませて一討ちにしてくれんと、笑顔つくって―」〈浄・双生隅田川〉

そら‐ごころ【空心】🔗🔉

そら‐ごころ【空心】 偽りの心。うわのそらの気持ち。「いとゆゆしき事になむ、なでふ―にてかは」〈宇津保・蔵開中〉

そら‐ごと【空言・△虚言】🔗🔉

そら‐ごと【空言・虚言】 うそ。いつわり。

そら‐ごと【空事・△虚事】🔗🔉

そら‐ごと【空事・虚事】 本当ではない事柄。つくりごと。

そら‐ざま【空様・空△方】🔗🔉

そら‐ざま【空様・空方】 空の方向。上の方。上向き。「馬は、…首を―につとあげると」〈芥川・偸盗〉あおむけ。「女は身を―に、両手に握った手綱をうんと控えた」〈漱石・夢十夜〉

そら‐ざや【空×鞘】🔗🔉

そら‐ざや【空×鞘】 刀身よりもずっと長く作ったさや。余裕。ゆとり。「―モナイ人」〈日葡〉中身と外見が違うこと。「仲人の―もなき無疵もの」〈柳多留拾遺・初〉

そら‐さわぎ【空騒ぎ】🔗🔉

そら‐さわぎ【空騒ぎ】からさわぎ」に同じ。「殿の人々―すれば」〈宇津保・藤原の君〉

そら‐じぎ【空辞宜】🔗🔉

そら‐じぎ【空辞宜】 口先だけの、心にもない遠慮。「もう飲(いけ)やせぬ、と―は五月蠅(うるさ)いほど仕ながら」〈露伴・五重塔〉

そら‐じに【空死に】🔗🔉

そら‐じに【空死に】 死んだふりをすること。「死せしと見えしは―にして」〈井上勤訳・狐の裁判〉

そら‐じょうご【空上戸】‐ジヤウゴ🔗🔉

そら‐じょうご【空上戸】‐ジヤウゴ 酒を飲んでも酔いが少しも顔に出ないこと。また、その人。盗人(ぬすつと)上戸。

そら‐しょうもん【空証文】🔗🔉

そら‐しょうもん【空証文】 いつわりの証文。

そら‐しらず【空知らず】🔗🔉

そら‐しらず【空知らず】 わざと知らないふりをすること。「その家の男主(あるじ)も―してあることなりけり」〈今昔・二三・一六〉

そら・す【反らす】🔗🔉

そら・す【反らす】 [動サ五(四)]まっすぐな物、平らな物を弓なりに曲げる。「ベニヤ板を―・す」からだを後ろの方へ弓なりに曲げる。そりかえらせる。「身を―・す」「得意気に胸を―・す」

そら・す【△逸らす】🔗🔉

そら・す【逸らす】 [動サ五(四)]《「反らす」と同語源。それるようにする意》向かうべき方向・目標からわきの方へ向ける。他へ転じる。「話を―・す」「視線を―・す」とらえそこなう。逃がす。のがす。「ボールを―・す」(多く、打消しの形で)人の機嫌をそこなう。「人を―・さない応対ぶり」

そら‐すずめだい【空×雀×鯛】‐すずめだひ🔗🔉

そら‐すずめだい【空××鯛】‐すずめだひ スズメダイ科の海水魚。岩礁やサンゴ礁にすみ、全長七センチくらい。体は長卵形で、鮮青色。幼魚では腹と尾びれが黄色。本州中部以南に分布。観賞用。

そらせ‐いた【△逸らせ板】🔗🔉

そらせ‐いた【逸らせ板】 ペルトン水車で、ノズルからの噴流の向きを変える板。ノズルの出口に取り付けてあり、動力を加減するための装置。

そら‐ぜいもん【空誓文】🔗🔉

そら‐ぜいもん【空誓文】 《「そらせいもん」とも》「空起請(そらぎしよう)」に同じ。「但しは当座まかなひに金取りだましの―か」〈浄・氷の朔日〉

そら‐せじ【空世辞】🔗🔉

そら‐せじ【空世辞】からせじ」に同じ。「番頭が―をいう」〈鏡花・高野聖〉

そらぞら‐し・い【空空しい】🔗🔉

そらぞら‐し・い【空空しい】 [形]そらぞら・し [シク]言動に誠意・真実味のないことが見えすいているさま。「―・いほめことば」 [派生]そらぞらしげ[形動]そらぞらしさ[名]

そら‐だき【空△薫き・空×き】🔗🔉

そら‐だき【空薫き・空×き】 前もってたくか別室でたくかして、どこからともなくにおってくるように香をたきくゆらすこと。「簾内より―の香、馥(かうば)しく匂ひ出でぬ」〈今昔・二四・六〉どこからともなくにおってくるよいにおい。「にほひくる花橘の―はまがふ蛍の火をやとるらん」〈夫木・七〉

そらだき‐もの【空△薫き物】🔗🔉

そらだき‐もの【空薫き物】 そらだきの香(こう)。「―、いと心にくく薫り出で」〈源・若紫〉

そら‐だのみ【空頼み】🔗🔉

そら‐だのみ【空頼み】 [名]スル頼みにならないことを頼りにすること。むなしい期待をすること。「―に終わる」「だれか助けてくれるかと―する」

そら‐だのめ【空頼め】🔗🔉

そら‐だのめ【空頼め】 あてにならないことを頼みに思わせること。むだな期待をさせること。「さだめなくきえかへりつる露よりも―するわれはなになり」〈かげろふ・上〉

そらち【空知】🔗🔉

そらち【空知】 北海道中部の支庁。支庁所在地は岩見沢市。

そらち‐がわ【空知川】‐がは🔗🔉

そらち‐がわ【空知川】‐がは 石狩川の支流。日高山地に源を発し、富良野(ふらの)盆地を流れて夕張山地を横断、滝川市で石狩川に合流する。

そら‐で【空手】🔗🔉

そら‐で【空手】 《「そらて」とも》これといった理由もなく手が痛むこと。神経痛・リューマチなどで腕が痛む症状。

そら‐どけ【空解け】🔗🔉

そら‐どけ【空解け】 結んである帯やひもなどが自然にほどけること。「―のしそうな帯を」〈魯庵・社会百面相〉

そらとぶ‐えんばん【空飛ぶ円盤】‐ヱンバン🔗🔉

そらとぶ‐えんばん【空飛ぶ円盤】‐ヱンバン 円盤状の未確認飛行物体。→ユーフォー(UFO)

そら‐とぼけ【空×惚け】🔗🔉

そら‐とぼけ【空×惚け】 そらとぼけること。そらっとぼけ。

そら‐とぼ・ける【空×惚ける】🔗🔉

そら‐とぼ・ける【空×惚ける】 [動カ下一]知っているのに知らないふりをする。そらっとぼける。「―・けてばかりいて答えない」

そら‐な【空名】🔗🔉

そら‐な【空名】 身に覚えのないうわさ。あだな。「―ヲタテル」〈和英語林集成〉

そら‐なき【空泣き】🔗🔉

そら‐なき【空泣き】 [名]スル泣きまね。うそ泣き。「―して同情を引く」

そら‐なき【空鳴き】🔗🔉

そら‐なき【空鳴き】 本当かと思わせるように鳴くこと。鳴き声をまねること。「天の戸を明けぬ明けぬと言ひなして―しつる鳥の声かな」〈後撰・恋二〉

そら‐なげき【空嘆き】🔗🔉

そら‐なげき【空嘆き】 嘆くふりをすること。「―をうちしつつ、なほ装束し給ひて」〈源・真木柱〉

そら‐なさけ【空情け】🔗🔉

そら‐なさけ【空情け】 愛情があるように見せかけること。いつわりの愛情。「ただかりそめの御言の葉、―かけられ参らせ候うても」〈伽・をこぜ〉

そら‐なみだ【空涙】🔗🔉

そら‐なみだ【空涙】 いかにも悲しそうに見せかけて流す涙。いつわりの涙。「―にだまされる」

そら‐に【空似】🔗🔉

そら‐に【空似】 まったく血縁関係がないのに、顔つきなどがよく似ていること。「他人の―」

そら‐に‐みつ🔗🔉

そら‐に‐みつ 〔枕〕「大和(やまと)」にかかる。「―大和を置きて」〈万・二九〉◆古来の枕詞「そらみつ」を「そらにみつ」と用いたのは柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)とされる。

ソラニン【solanin】🔗🔉

ソラニン【solanin】 ナス科植物に含まれるアルカロイドの一種。ジャガイモの芽などに多く、食べすぎると嘔吐(おうと)・めまいなどの中毒症状を起こす。

そら‐ね【空音】🔗🔉

そら‐ね【空音】 実際には鳴っていないのに聞こえるような気がする音。また、鳴らそうとしないのに、たまたま鳴ってしまう楽器の音。「風が吹きつけたり、小僧の手が障ったりして、―を出す事があります」〈漱石・吾輩は猫である〉いつわりの言葉。うそ。「―を吐く」鳥などの鳴き声をまねて出す声。なきまね。「夜をこめて鳥の―ははかるとも世に逢坂の関は許さじ」〈枕・一三六〉

そら‐ね【空値】🔗🔉

そら‐ね【空値】 実際よりも高くつけている値段。かけ値。「飾りたる烏帽子(えぼし)の内、いづれか所望候ぞ、よきもあしきも―なし」〈浄・烏帽子折〉

そら‐ね【空寝】🔗🔉

そら‐ね【空寝】 [名]スル寝たふりをすること。そらねむり。「―して聞こえないふりをする」

そら‐ねいり【空寝入り】🔗🔉

そら‐ねいり【空寝入り】 [名]スル寝入ったふりをすること。たぬき寝入り。「―して油断させる」

そら‐ねむり【空眠り】🔗🔉

そら‐ねむり【空眠り】 [名]スル眠ったふりをすること。そらね。「―して返事をしない」

そら‐ねんじゅ【空念×誦】🔗🔉

そら‐ねんじゅ【空念×誦】空念仏(そらねんぶつ)」に同じ。

そら‐ねんぶつ【空念仏】🔗🔉

そら‐ねんぶつ【空念仏】 信心もないのに、もっともらしく念仏を唱えること。また、念仏を唱えるふりをすること。空念誦(そらねんじゆ)。からねんぶつ。

そら‐の‐うみ【空の海】🔗🔉

そら‐の‐うみ【空の海】 空を海に見立てていう語。「―に雲の波たち月の舟星の林にこぎかくる見ゆ」〈拾遺・雑上〉

そら‐のごい【空×拭ひ】‐のごひ🔗🔉

そら‐のごい【空×拭ひ】‐のごひ ふき取るふりをすること。「―をして、さらにこそ白まね」〈源・末摘花〉

そら‐ばか【空馬×鹿】🔗🔉

そら‐ばか【空馬×鹿】 馬鹿なふりをすること。「織田信長なんぞも始めは―を遣って居たぜ」〈滑・七偏人・初〉

そら‐ばし【空×箸】🔗🔉

そら‐ばし【空×箸】 一度箸をつけておきながら、取らずに箸を引いてしまうこと。無作法とされる。

そら‐はずか・し【空恥づかし】‐はづかし🔗🔉

そら‐はずか・し【空恥づかし】‐はづかし [形シク]なんとなく恥ずかしい。「世にあらむ事こそまばゆくなりぬれと怖(おそ)ろしく―・しき心地して」〈源・若菜下〉

そら‐ばら【空腹】🔗🔉

そら‐ばら【空腹】 腹痛らしくみせかけること。「あら腹痛(いた)や、痛や痛やと―病めど」〈浄・丹波与作〉切腹のふりをすること。「―切って城を落ちしは忠信が謀(はかりごと)」〈浮・万金丹・四〉腹を立てたふりをすること。「それは合点の行かぬことを承るとて、―を立ちけるところに」〈咄・戯言養気集・上〉

そら‐びき【空引き】🔗🔉

そら‐びき【空引き】 「空引き機(ばた)」の略。

そらびき‐ばた【空引き機】🔗🔉

そらびき‐ばた【空引き機】 古来、日本で紋織りに用いられた織機。文様を表すのに必要な通し糸を取り付けるために、高機(たかばた)の上部に鳥居状の枠を付けたもの。ジャカード機の導入により衰退。

そら‐ひじり【空△聖】🔗🔉

そら‐ひじり【空聖】 名ばかりのひじり。にせひじり。えせ聖人(しようにん)。「仁俊は女心あるものの―たつる、など申しけるを」〈著聞集・五〉

そら‐へんじ【空返事】🔗🔉

そら‐へんじ【空返事】 [名]スル気のない、口先だけの返事をすること。なまへんじ。からへんじ。「其時限りおいおいと―して」〈一葉・にごりえ〉

そら‐ほでり【空火照り】🔗🔉

そら‐ほでり【空火照り】 夕日で空が赤く映えること。夕焼け。「その夕暮れの―して」〈浮・一代男・五〉

そら‐ほど🔗🔉

そら‐ほど [副]「それほど」の音変化。「―精算をしてかかる訳でもあるまいけれど」〈紅葉・二人女房〉

そら‐ぼめ【空△誉め・空褒め】🔗🔉

そら‐ぼめ【空誉め・空褒め】 《「そらほめ」とも》心にもないことを言って、口先でほめること。「妙な穿(うが)ちと―に」〈人・辰巳園・後〉

そら‐まけ【空負け】🔗🔉

そら‐まけ【空負け】 偽って負けること。負けたふりをすること。〈和英語林集成〉

そら‐まめ【空豆・蚕=豆】🔗🔉

そら‐まめ【空豆・蚕豆】 マメ科の野菜。高さ約六〇センチ。茎は四角柱で、葉は一〜三対の小葉からなる羽状複葉。春、葉の付け根に白色または紫色の蝶形花を開く。種子を包む莢(さや)は直立し、空に向かってつく。種子を塩ゆでや煮豆のほか味噌・醤油・あんなどの材料に、茎・葉は飼料や肥料にする。北アフリカおよび西南アジアの原産。さんとう。のらまめ。《季 夏 花=春》「父と子のはしり―とばしたり/桂郎」

そら‐みだれ【空乱れ】🔗🔉

そら‐みだれ【空乱れ】空酔(そらえ)」に同じ。「今朝も、いといたう―して」〈源・胡蝶〉

そら‐みつ🔗🔉

そら‐みつ 〔枕〕「大和(やまと)」にかかる。語義・かかり方未詳。「―大和の国はおしなべて我こそ居れ」〈万・一〉→そらにみつ

そら‐みみ【空耳】🔗🔉

そら‐みみ【空耳】 実際にはない音や声が聞こえたように思うこと。「母の声がしたと思ったが、―だった」聞いているのに聞こえないふりをすること。「―を走らす」「―を使う」

そら‐め【空目】🔗🔉

そら‐め【空目】 [名]スル実際にはないものが見えたような気がすること。「見たと思ったが、―だったのかも知れない」ひとみを上にあげて見ること。うわめ。「もんは安心してよこになり、―をして」〈犀星・あにいもうと〉見ていながら見ないふりをすること。「―して死なせてたも」〈浄・会稽山〉

そら‐め・く【空めく】🔗🔉

そら‐め・く【空めく】 [動カ四]確かでないようにみえる。浮わついた感じがする。「宮仕へせず―・きたりとて」〈平中・一〉

そらめ‐づかい【空目使い】‐づかひ🔗🔉

そらめ‐づかい【空目使い】‐づかひ [名]スルどこを見ているのかわからないような、うつろな目つきをすること。上目を使うこと。うわめづかい。

そら‐ものがたり【空物語】🔗🔉

そら‐ものがたり【空物語】 とりとめもない物語。でたらめな物語。「雨にもさはらず詣(ま)できて、―などしける男の」〈後撰・恋五・詞書〉

そら‐もよう【空模様】‐モヤウ🔗🔉

そら‐もよう【空模様】‐モヤウ 空のようす。天候のぐあい。「雨になりそうな―」事の成り行き。情勢。「険悪な―」

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[音]キョ    コ [訓]むな‐しい    うそ    そら    うつけ    うろ    うつろ [部首]虍 [総画数]11 [コード]区点    2185      JIS   3575      S‐JIS 8B95 [分類]常用漢字 [難読語] →うつゆう‐の【虚木綿の】きょじつ‐ひにく【虚実皮膜】こ‐ぎ【虚偽】こ‐け【虚仮】こ‐もう【虚妄】す‐ぐち【素口・虚口】そら‐ごと【空言・虚言】そら‐ごと【空事・虚事】みなし‐ぐり【実無し栗・虚栗】むな‐ごと【空言・虚言】

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[音]コウ    クウ [訓]むな‐しい    むな‐しく    そら    うつろ    あ‐く    あ‐ける    から [部首]穴 [総画数]8 [コード]区点    2285      JIS   3675      S‐JIS 8BF3 [分類]常用漢字 [難読語] →うつお【靫・空穂】うつお‐ぎ【空木】うつお‐ばしら【空柱】うつお‐ぶね【空舟】うつ‐ぎ【空木・卯木】うつせ‐がい【空貝】うつせみ【空蝉】うつぼ【靫・空穂】くう‐がん【空観】くう‐げ【空華・空花】くうちょう‐こくさく【空頂黒こうや【空也】むな‐ぐるま【空車】むな‐ごと【空言・虚言】むな‐で【空手】

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[音]チュウ [訓]そら [部首]宀 [総画数]8 [コード]区点    3572      JIS   4368      S‐JIS 9288 [分類]常用漢字

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[音]ハン    ホン    タン    ヘン [訓]かえ‐る    かえ‐す    そむ‐く    そ‐る    そ‐らす [部首]又 [総画数]4 [コード]区点    4031      JIS   483F      S‐JIS 94BD [分類]常用漢字 [難読語] →い‐へん【違変・違反】おう‐へん【往返・往反】かえ‐さま【返様・反様】けいせいはんごんこう【傾城反魂香】そりはし‐しぎ【反嘴鷸】はん‐けん【反巻】はん‐すう【反芻】はん‐ぜい【反噬】へど【反吐・嘔吐】へん‐ばい【反閇・返閉・反陪】ほう‐ぐ【反故・反古】ほう‐ご【反故・反古】ぼう‐へん【謀反】ほ‐ぐ【反故・反古】ほ‐ご【反故・反古】ほん‐ぐ【反故・反古】ほん‐ご【反故・反古】む‐へん【謀反】

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[音]コウ [訓]そら [部首]日 [総画数]8 [コード]区点    5863      JIS   5A5F      S‐JIS 9DDD [難読語] →こう‐てん【昊天】しょうこう【少・少昊】そう‐こう【蒼昊】

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[音]ショウ [訓]そら [部首]雨 [総画数]15 [コード]区点    8028      JIS   703C      S‐JIS E8BA [難読語] →しょう‐かん【霄漢】しょう‐じょう【霄壌】のうぜん‐かずら【凌霄花・紫のうぜん‐はれん【凌霄葉蓮】

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