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わざ【業・技】🔗🔉

わざ業・技】 ①神意のこめられた行事。深い意味のある行為。万葉集9「この山を領うしはく神の昔より禁いさめぬ―ぞ」 ②すること。しわざ。おこない。行為。万葉集4「あしひきの山にしをれば風流みやびなみわがする―をとがめたまふな」。「容易な―でない」 ③つとめとしてすること。職としてすること。しごと。職業。源氏物語橋姫「持仏の御飾りばかりを―とせさせ給ひて」 ④しかた。方法。技術。芸。至花道「闌くるといふ事を―よと心得て上手の心位とは知らざるか」。「―を磨く」「―をきそう」 ⑤仏事。法事。源氏物語夕霧「御息所の四十九日の―など」 ⑥子を産むこと。お産。宇津保物語蔵開上「―をしつるとも思されず苦しきこともなくて起きゐ給へり」 ⑦こと。ありさま。次第。源氏物語桐壺「いとわりなき―かなと言ひあはせつつなげく」 ⑧わざわい。たたり。狂言、察化「荒立つれば、却つて―をなすものぢや」 ⑨武道・相撲などで、相手に仕掛ける一定の型の動作。「―をかける」 ◇「技」は4・9に使い、それ以外は「業」を使うのが普通。

わざ‐あり【技有り】🔗🔉

わざ‐あり技有り】 柔道で、投げ技または抑え込み技がもう少しで一本となるようなときに下す判定。抑え込みでは25秒経過でなる。技有り2度で合わせて一本となり、勝ちとなる。

わざ‐うた【童謡・謡歌】🔗🔉

わざ‐うた童謡・謡歌】 上代歌謡の一種。民間のはやり歌。時事の諷刺や異変の前兆を謡った。皇極紀「古人大兄を立てて天皇とせむとす。時に、―有りて曰はく」。三蔵法師伝永久点「下、閭里の謳ワザウタに入る」

わざ‐おぎ【俳優】‥ヲギ🔗🔉

わざ‐おぎ俳優‥ヲギ (古くはワザヲキ) ①手振り・足踏みなどの面白くおかしい技をして歌い舞い、神人をやわらげ楽しませること。また、その人。神代紀「巧みに―す」 ②役者。はいゆう。(嬉遊笑覧)

わざ‐くれ🔗🔉

わざ‐くれ [一]〔名〕 ①つれづれなるままにすること。たわむれにすること。また、その結果としての、役に立たぬものごと。おらが春「主人の―に紙もて作りて葉がくれにくくりつけて人を化すにぞありける」 ②どうともなれと成るに任せるさま。自暴自棄。わんざくれ。浄瑠璃、冥途飛脚「継母がかりの―に悪性ぐるひもできるぞ」 [二]〔感〕 ええ、ままよ。どうでもなれ。醒睡笑「―、下に着よや」 ⇒わざくれ‐ごころ【わざくれ心】

わざくれ‐ごころ【わざくれ心】🔗🔉

わざくれ‐ごころわざくれ心】 やけになった心。自暴自棄の心。日本永代蔵4「はかどらぬ算用捨てて―になりて」 ⇒わざ‐くれ

わざ‐ごと【俳言・俳諧】🔗🔉

わざ‐ごと俳言・俳諧】 冗談。雨月物語2「其の絵と―とともに天下に聞えけり」

わざ‐し【業師】🔗🔉

わざ‐し業師】 ①相撲などで、技の巧みな人。 ②術策に長じた人。策略家。

わざっ‐と【態っと】🔗🔉

わざっ‐と態っと】 〔副〕 ワザトの促音化。浮世風呂3「顔には―五粒ばかり」

わざ‐と【態と】🔗🔉

わざ‐と態と】 〔副〕 ①ことさらに。わざわざ。枕草子8「―消息し、呼び出づべきことにはあらぬや」 ②格別に。きわだって。蜻蛉日記「心地いとあしう覚えて、―いと苦しければ」 ③正式であるさま。本格的に。大鏡後一条「―の太政大臣はなりがたく」 ④故意に。意図的に。平家物語4「其の日を最後とや思はれけん、―甲かぶとは着給はず」。「―負ける」 ⑤心ばかり。少しばかり。滑稽本、続膝栗毛「和尚様、―葬礼をさしあげます」 ⇒わざと‐がまし・い【態とがましい】 ⇒わざと・ぶ【態とぶ】 ⇒わざと‐め・く【態とめく】 ⇒わざと‐らし・い【態とらしい】

わざと‐がまし・い【態とがましい】🔗🔉

わざと‐がまし・い態とがましい】 〔形〕[文]わざとがま・し(シク) ことさらに意図してしたようである。わざとらしい。源氏物語末摘花「かく―・しうのたまひわたれば」 ⇒わざ‐と【態と】

わざと・ぶ【態とぶ】🔗🔉

わざと・ぶ態とぶ】 〔自上二〕 わざとらしく見える。無名抄「品なくやさしがるにつけても―・びたり」 ⇒わざ‐と【態と】

わざと‐め・く【態とめく】🔗🔉

わざと‐め・く態とめく】 〔自五〕 (→)「わざとぶ」に同じ。源氏物語初音「―・き由ある火桶に侍従をくゆらかして」 ⇒わざ‐と【態と】

わざと‐らし・い【態とらしい】🔗🔉

わざと‐らし・い態とらしい】 〔形〕[文]わざとら・し(シク) いかにも不自然で意図してしたようである。 ⇒わざ‐と【態と】

わざ‐なみ【業並】🔗🔉

わざ‐なみ業並】 技量。わざまえ。てなみ。

わざ‐ひと【俳人】🔗🔉

わざ‐ひと俳人】 俳優。役者。わざおぎひと。神代紀「吾が子孫の八十連属やそつづきに、恒に汝いましみことの―と為らん」

わざ‐びと【業人】🔗🔉

わざ‐びと業人】 技術のすぐれた人。わざにん。

わざ‐まえ【業前】‥マヘ🔗🔉

わざ‐まえ業前‥マヘ うでまえ。てなみ。技量。

わざ‐もの【業物】🔗🔉

わざ‐もの業物】 ①名工が鍛えた、切れ味のよい刀剣。わざよし。浄瑠璃、嫗山姥こもちやまうば「只一刀に大の男、七つに切つたる―」 ②なすべきわざの多い曲。風姿花伝「木樵・汐汲の―などの翁形をしよせぬれば」

わざ‐よし【業良し】🔗🔉

わざ‐よし業良し】 切れ味のよいこと。また、その刀剣。業物わざもの。狂言、入間川「重代―でもない物を、これもそなたへ進ずるでもおりないぞ」

わざわい【禍・災い】ワザハヒ🔗🔉

わざわい禍・災いワザハヒ (ワザは鬼神のなす業わざ、ハヒはその状さまをあらわす)傷害・疾病・天変地異・難儀などをこうむること。悪いできごと。不幸なできごと。まがごと。災難。法華経(竜光院本)平安後期点「其の殃ワザハヒに罹かからむ」。「―を招く」「口は―の門」 ⇒禍も三年 ⇒禍を転じて福となす

わざわい・する【災いする】ワザハヒ‥🔗🔉

わざわい・する災いするワザハヒ‥ 〔自サ変〕[文]わざはひ・す(サ変) 悪い結果をもたらす。「才気が―・した」 ○禍も三年わざわいもさんねん 禍でも、時がたてば幸いの種となることがある。「わざわいも三年たてば福となる」「わざわいも三年おけば用に立つ」とも。 ⇒わざわい【禍・災い】 ○禍を転じて福となすわざわいをてんじてふくとなす [戦国策燕策]身にふりかかった災難をうまく活用して、かえってしあわせになるよう取りはからう。 ⇒わざわい【禍・災い】

○禍も三年わざわいもさんねん🔗🔉

○禍も三年わざわいもさんねん 禍でも、時がたてば幸いの種となることがある。「わざわいも三年たてば福となる」「わざわいも三年おけば用に立つ」とも。 ⇒わざわい【禍・災い】

○禍を転じて福となすわざわいをてんじてふくとなす🔗🔉

○禍を転じて福となすわざわいをてんじてふくとなす [戦国策燕策]身にふりかかった災難をうまく活用して、かえってしあわせになるよう取りはからう。 ⇒わざわい【禍・災い】 わさ‐わさ ①生き生きしているさま。てきぱきしたさま。また、あっさりしたさま。三道「―軽々と謡ひ止むべし」 ②陽気なさま。にぎやかなさま。日葡辞書「ワサワサトシタザシキ」。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「悲しい顔を見せまいと、わざとにこにこ―と」 ③心が落ちつかないさま。そわそわ。浄瑠璃、卯月潤色「芙蓉の目もと―と」 わざ‐わざ態態】 〔副〕 ①その事だけのために、特に行うさま。特別に。とりたてて。狂言、老武者「御盃を戴きたうて―来た程に」。「―お越しいただき恐縮です」 ②ことさらに。故意に。わざと。狂言、水掛聟「私はまことのけがで掛けましたに、こなたは―掛けさせられたの」 わざ‐わざ・し態態し】 〔形シク〕 わざとらしい。ことさらするようである。大鏡「―・しくことごとしく聞ゆれど」 わ‐さん和産・倭産】 日本の産出。また、その物。 わ‐さん和算】 日本古来の数学。江戸時代に関孝和その他の俊才を生み、方程式論に相当するもの、円周率、曲線図形の面積や曲面に囲まれた立体の体積を求めることなどに独自の発達を示したが、明治になって輸入された西洋数学に圧倒された。和算の名称は、この頃に洋算に対して作られたもの。 ⇒わさん‐か【和算家】 わ‐さん和讃】 仏・菩薩、教法、先徳などを和語で讃嘆した歌。讃歎さんだんに起こり、平安時代から江戸時代にかけて行われ、七五調風に句を重ね、親鸞しんらんは4句1章とした。源信の「極楽六時讃」「来迎讃」、親鸞の「三帖和讃」などが有名。→漢讃→梵讃 わ‐ざん和讒】 ①一方でやわらぎ親しんで、他方でそしり陥れること。わんざん。讒言ざんげん。保元物語「是は清盛が―にてぞあるらむ物を」 ②讒言のために不和となった時、実情を述べて再びやわらぎ親しむこと。また、実情を述べて弁明すること。 ③仲介すること。とりなすこと。 ④密語すること。内談すること。 わさん‐か和算家】 和算をよくする人。和算の専門家。 ⇒わ‐さん【和算】 わ‐さんぼん和三盆】 結晶の細かい上質の砂糖。白下しろした糖を圧搾し、繰り返し揉んで白くし、乾燥させてふるったもの。和菓子の材料として用いる。香川・徳島の名産。→三盆 わし】 タカ目タカ科の鳥のうち、タカとの対比で大形のものの総称。嘴くちばし・爪はともに曲がり、両眼は鋭く、翼は長大。勇猛で、鳥獣を捕食。イヌワシ・オジロワシなど。〈[季]冬〉。万葉集14「筑波嶺にかか鳴く―の」 オオワシ 撮影:小宮輝之 ヘビクイワシ 撮影:小宮輝之 イヌワシ 撮影:小宮輝之 わ‐し和市】 平安時代、強市ごうしすなわち無理な売買に対し、市で合意のうえに売買が円滑に行われることをいう。「あまないかう」とも。中世では転じて相場の意となり、江戸時代には「替」「代」の意に用いた。 わ‐し和糸】 国産の生糸。「―問屋」 わ‐し和紙】 日本特有の紙。古来の手漉きによるものと、機械漉きによるものとがある。前者は、コウゾ・ミツマタ・ガンピなどの靱皮じんぴ繊維を主原料とするもので、半紙・美濃紙・杉原紙・吉野紙・奉書・鳥の子など種類が多い。後者は、古紙・木材パルプ・ぼろ・マニラ麻などの繊維を主原料とするもので、ちり紙などの家庭用薄葉うすよう紙のほか、障子紙・書道用紙・仙花紙などの種類がある。↔洋紙 わ‐し倭詩・和詩】 ①漢詩に対して、和歌。やまとうた。万葉集17「兼ねて―を垂れ」 ②日本人の作った漢詩。 ③江戸時代、漢詩の形式を踏襲し、その韻にならった仮名の詩。俳諧的な情趣を持つ。仮名詩。 わし】 〔代〕 (一人称。ワタシの約)わたくし。近世、主として女性が用いた。現在では目下に対して年輩の男性が用いる。「儂」または「俺」と書くこともある。人情本、春色辰巳園「―がなじみは三重の帯」 わし 〔感〕 囃子はやしに用いる感動詞。よいしょ。万葉集16「新羅斧しらきおの落し入れ―」 わ‐じ和字】 ①日本の文字。かな。 ②日本で作った漢字。「辻」「榊」の類。国字。↔漢字 ワジwādī アラビア】 乾燥気候の地方にある、降雨時または雨季にのみ水の流れる谷。涸谷かれだにわじが和爾雅】 辞書。貝原好古よしふる(1664〜1700)著。8巻。1694年(元禄7)刊。「爾雅」にならって作ったもので、天文・地理など24門に分類して漢語を挙げ、意味・用法を注した。 わ‐しき和式】 日本流の方式。日本式。 わし‐ぐち鷲口】 和船の舵床かじどこの中央にある、舵の身木みきをはめ込む半円形または円形の凹み。丸口。〈日葡辞書〉 わし‐ざ鷲座】 (Aquila ラテン)北天の星座。日本では晩夏の夕暮に南中し、天の川の東岸にあって琴座と相対する。首星はアルタイル(牽牛けんぎゅう星)。 鷲座 わじしょうらんしょう和字正濫鈔‥シヤウ‥セウ 語学書。契沖著。5巻。1695年(元禄8)刊。古典の仮名遣約2000を蒐集・整理、平安初期以前の文献にはア・ヤ・ワ・ハ4行その他の仮名遣に混乱のない事実を発見して、従来の「定家仮名遣」の誤りを正し、歴史的仮名遣を初めて基礎づけた。→古言梯こげんてい わし・す走す】 〔他下二〕 (ワシルの他動詞形)走らせる。古事記「山田を作り山高み下樋したびを―・せ」 わじたいかんしょう和字大観抄‥クワンセウ 語学書。文雄もんのう著。2巻。1754年(宝暦4)刊。片仮名・平仮名とそれに関する事項(五十音図・いろは歌・仮名遣など)を説明したもの。 わしたか‐るい鷲鷹類】 鳥綱タカ目の別称。肉食性で上嘴の先は鋭く曲がり、爪も長くて丈夫。眼の上部に1条の骨隆起がある。フクロウ目とともに猛禽類と呼ばれる。 わ‐しつ和室】 和風に作った部屋。日本間。↔洋室 わしづ鷲津】 姓氏の一つ。 ⇒わしづ‐きどう【鷲津毅堂】 わ‐じつ和実】 歌舞伎の役柄。和事わごとと実事じつごととを折衷したような役柄。 わし‐づかみ鷲掴み】 ①鷲が物をつかむように、あらあらしく物をつかむこと。「―にする」 ②漁具の一種。海底にある貝類を捕獲するのに用いる。柄の先に鉄製の鋏はさみ状のものをつけたもの。 わしづ‐きどう鷲津毅堂‥ダウ 幕末・明治の漢詩人。尾張の人。永井荷風の外祖父。昌平黌に学ぶ。尾張藩の儒者を経て、明治新政府に出仕。著「親灯余影」など。(1825〜1882) ⇒わしづ【鷲津】 わしづくり‐の‐たち鷲造りの太刀】 柄頭つかがしらの金具を鷲の頭の形に造った太刀。また、鞘さやの蒔絵や金具に鷲の図柄ずがらのある太刀。

わざ‐わざ【態態】🔗🔉

わざ‐わざ態態】 〔副〕 ①その事だけのために、特に行うさま。特別に。とりたてて。狂言、老武者「御盃を戴きたうて―来た程に」。「―お越しいただき恐縮です」 ②ことさらに。故意に。わざと。狂言、水掛聟「私はまことのけがで掛けましたに、こなたは―掛けさせられたの」

わざ‐わざ・し【態態し】🔗🔉

わざ‐わざ・し態態し】 〔形シク〕 わざとらしい。ことさらするようである。大鏡「―・しくことごとしく聞ゆれど」

わ‐ざん【和讒】🔗🔉

わ‐ざん和讒】 ①一方でやわらぎ親しんで、他方でそしり陥れること。わんざん。讒言ざんげん。保元物語「是は清盛が―にてぞあるらむ物を」 ②讒言のために不和となった時、実情を述べて再びやわらぎ親しむこと。また、実情を述べて弁明すること。 ③仲介すること。とりなすこと。 ④密語すること。内談すること。

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