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あし【葦・蘆・葭】🔗⭐🔉
アシカ【海馬・葦鹿・海驢】🔗⭐🔉
アシカ【海馬・葦鹿・海驢】
①アシカ科の哺乳類の総称。アシカ・オットセイ・トドなどを含み、6属14種。また、その一種。雄は体長約2.4メートルに達し、焦茶色、雌は小形。日本近海では絶滅、現在カリフォルニア近海とガラパゴス付近のみに分布。ウミオソ。ウミウソ。ミチ。〈倭名類聚鈔18〉
アシカ
提供:東京動物園協会
②(アシカはよく眠るのでいう)(いつも眠たがる)(→)新造しんぞう5の異称。川傍柳「―四五匹つれて出るいい女郎」

あし‐がき【葦垣】🔗⭐🔉
あし‐がき【葦垣】
葦でつくった垣。万葉集20「―の隈処くまとに立ちて」
⇒あしがき‐の【葦垣の】
あしがき‐の【葦垣の】🔗⭐🔉
あしがき‐の【葦垣の】
〔枕〕
「ふる(旧)」「みだる」「ほか」「まぢかし(間近し)」「吉野」(地名)にかかる。
⇒あし‐がき【葦垣】
あし‐がに【葦蟹】🔗⭐🔉
あし‐がに【葦蟹】
葦の生えている水辺にすむカニ。万葉集16「隠なまりてをる―を」
あし‐かび【葦牙】🔗⭐🔉
あし‐かび【葦牙】
葦の若芽。〈[季]春〉。古事記上「―のごと萌えあがる物」
⇒あしかび‐の【葦牙の】
あしかび‐の【葦牙の】🔗⭐🔉
あしかび‐の【葦牙の】
〔枕〕
「あし(足)」にかかる。
⇒あし‐かび【葦牙】
○足が棒になるあしがぼうになる
長く歩いたり、立っていたりしたために、疲れ果てて足がこわばる。
⇒あし【足・脚】
あし‐がも【葦鴨】🔗⭐🔉
あし‐がも【葦鴨】
①鴨のこと。多く葦の生えた所にいるからいう。〈[季]冬〉。万葉集17「なぎさには―騒き」
②(「―の」の形で)群れつどうさまを形容する語。土佐日記「をしと思ふ人や止まると―のうち群れてこそ我は来にけれ」
あし‐かり【葦刈・蘆刈】🔗⭐🔉
あし‐かり【葦刈・蘆刈】
晩秋から冬にかけて、葦を刈ること。また、その人。〈[季]秋〉。万葉集20「―に堀江漕ぐなる」
⇒あしかり‐おぶね【葦刈小舟】
あしかり‐おぶね【葦刈小舟】‥ヲ‥🔗⭐🔉
あしかり‐おぶね【葦刈小舟】‥ヲ‥
刈った葦を積む小舟。後撰和歌集雑「―さしわけて」
⇒あし‐かり【葦刈・蘆刈】
あし‐ごい【葦五位】‥ヰ🔗⭐🔉
あし‐ごい【葦五位】‥ヰ
〔動〕ヨシゴイの別称。
あし‐たず【葦田鶴】‥タヅ🔗⭐🔉
あし‐たず【葦田鶴】‥タヅ
鶴のこと。多く葦のある水辺にいるからいう。万葉集6「湯の原に鳴く―は」
⇒あしたず‐の【葦田鶴の】
あしたず‐の【葦田鶴の】‥タヅ‥🔗⭐🔉
あしたず‐の【葦田鶴の】‥タヅ‥
〔枕〕
「音ねに鳴く」「たづたづし」にかかる。
⇒あし‐たず【葦田鶴】
あし‐つき【葦付】🔗⭐🔉
あし‐つき【葦付】
淡水に生えるジュズモなどの藍藻類。葦または石に付着。食用。あしつきのり。万葉集17「―採ると瀬に立たすらし」
あし‐づつ【葦筒】🔗⭐🔉
あし‐づつ【葦筒】
葦の茎の内側にあるあま皮。
⇒あしづつ‐の【葦筒の】
あしづつ‐の【葦筒の】🔗⭐🔉
あしづつ‐の【葦筒の】
〔枕〕
「ひとへ(一重)」「薄し」にかかる。
⇒あし‐づつ【葦筒】
あし‐づの【葦角】🔗⭐🔉
あし‐づの【葦角】
葦の新芽。葦の角。あしかび。古今和歌集六帖6「―の生ひ出し時に」
あし‐で【葦手】🔗⭐🔉
あし‐で【葦手】
①平安時代に行われた文字の戯書ざれがき。水辺に葦などの生えた風景に草・岩・松・水鳥などの形を仮名・漢字で絵画化して書いたもの。水手みずで。あしでがき。
葦手
②散らし書き。
⇒あしで‐え【葦手絵】
⇒あしで‐がき【葦手書】
⇒あしで‐がた【葦手形】
⇒あしで‐の‐けん【葦手の剣】
⇒あしで‐もじ【葦手文字】

あしで‐え【葦手絵】‥ヱ🔗⭐🔉
あしで‐え【葦手絵】‥ヱ
葦手1を取り入れた絵画。歌絵うたえの一種となる場合もあるが、多くは料紙の下絵や蒔絵の文様として装飾的に用いられた。
⇒あし‐で【葦手】
あしで‐がき【葦手書】🔗⭐🔉
あしで‐がき【葦手書】
葦手に書くこと。また、書いたもの。あしで。
⇒あし‐で【葦手】
あしで‐がた【葦手形】🔗⭐🔉
あしで‐がた【葦手形】
葦手の書きぶり。
⇒あし‐で【葦手】
あしで‐の‐けん【葦手の剣】🔗⭐🔉
あしで‐の‐けん【葦手の剣】
鞘さやに葦手の模様を施した剣。
⇒あし‐で【葦手】
あしで‐もじ【葦手文字】🔗⭐🔉
あしで‐もじ【葦手文字】
葦手に書いた文字。
⇒あし‐で【葦手】
あしね‐はう【葦根延ふ】‥ハフ🔗⭐🔉
あしね‐はう【葦根延ふ】‥ハフ
〔枕〕
「した(下)」にかかる。
あしのうれ‐の【葦の末の】🔗⭐🔉
あしのうれ‐の【葦の末の】
〔枕〕
「あし(足)」にかかる。
あし‐の‐つの【葦の角】🔗⭐🔉
あし‐の‐つの【葦の角】
葦の新芽。あしづの。〈[季]春〉
あしのね‐の【葦の根の】🔗⭐🔉
あしのね‐の【葦の根の】
〔枕〕
「ねもころ(懇)」「別わけて」「よ(世・夜)」「憂き」「短し」にかかる。
あしのは‐がれい【葦の葉鰈】‥ガレヒ🔗⭐🔉
あしのは‐がれい【葦の葉鰈】‥ガレヒ
「(→)木の葉鰈」に同じ。
あしのは‐ぶえ【葦の葉笛・笳】🔗⭐🔉
あしのは‐ぶえ【葦の葉笛・笳】
葦の葉を巻いた草笛。蘆笛。謡曲、猩々「―を吹き」
あし‐の‐ひとよ【葦の一夜】🔗⭐🔉
あし‐の‐ひとよ【葦の一夜】
(「葦の一節ひとよ」の「ひとよ」を一夜の意に用いて字を置きかえたもの)一夜。
○足の踏み場もないあしのふみばもない
物がいっぱいに散らばっていて、足を下ろす場所もない。
⇒あし【足・脚】
あし‐の‐ほわた【葦の穂綿】🔗⭐🔉
あし‐の‐ほわた【葦の穂綿】
葦の穂が晩秋にけば立って綿のようになったもの。〈[季]秋〉
あし‐の‐まろや【葦の丸屋】🔗⭐🔉
あし‐の‐まろや【葦の丸屋】
葦で葺ふいた粗末な小屋。あしのや。金葉和歌集秋「―に秋風ぞ吹く」
あし‐の‐や【葦の矢】🔗⭐🔉
あし‐の‐や【葦の矢】
葦の茎で作った矢。朝廷で大晦日の追儺ついなに、方相氏ほうそうしの後ろから群臣が桃の木で作った弓につがえて鬼を追いやるのに用いた。
あし‐の‐や【葦の屋】🔗⭐🔉
あし‐の‐や【葦の屋】
(→)「あしのまろや」に同じ。
あしのや‐の‐うないおとめ【葦屋
原処女】‥ウナヒヲトメ🔗⭐🔉
あしのや‐の‐うないおとめ【葦屋
原処女】‥ウナヒヲトメ
⇒うないおとめ

あしはな‐げ【葦花毛】🔗⭐🔉
あしはな‐げ【葦花毛】
馬の毛色で、黄をおびた葦毛。これの少し赤ばんだものを葦花赤毛という。あしのはなげ。おばな葦毛。
あし‐はら【葦原】🔗⭐🔉
あし‐はら【葦原】
葦の生えている原。あしわら。古事記中「―の蕪しけしき小屋おやに」
葦原
撮影:関戸 勇
⇒あしはら‐の‐くに【葦原の国】
⇒あしはら‐の‐ちいほあき‐の‐みずほのくに【葦原の千五百秋の瑞穂の国】
⇒あしはら‐の‐なかつくに【葦原の中つ国】
⇒あしはら‐の‐みずほのくに【葦原の瑞穂の国】

あしはら‐しこお【葦原醜男】‥ヲ🔗⭐🔉
あしはら‐しこお【葦原醜男】‥ヲ
古事記で大国主命の別名。播磨風土記では天之日矛あめのひぼこと国の占有争いをする神。
あしはら‐の‐くに【葦原の国】🔗⭐🔉
あしはら‐の‐くに【葦原の国】
記紀神話などに見える、日本国の称。
⇒あし‐はら【葦原】
あしはら‐の‐ちいほあき‐の‐みずほのくに【葦原の千五百秋の瑞穂の国】‥ミヅ‥🔗⭐🔉
あしはら‐の‐ちいほあき‐の‐みずほのくに【葦原の千五百秋の瑞穂の国】‥ミヅ‥
(→)「葦原の国」に同じ。
⇒あし‐はら【葦原】
あしはら‐の‐なかつくに【葦原の中つ国】🔗⭐🔉
あしはら‐の‐なかつくに【葦原の中つ国】
(「中つ国」は、天上の高天原たかまのはらと地下の黄泉よみの国との中間にある、地上の世界の意)(→)「葦原の国」に同じ。
⇒あし‐はら【葦原】
あしはら‐の‐みずほのくに【葦原の瑞穂の国】‥ミヅ‥🔗⭐🔉
あしはら‐の‐みずほのくに【葦原の瑞穂の国】‥ミヅ‥
(→)「葦原の国」に同じ。万葉集18「―を天降あまくだり治しらしめしける」
⇒あし‐はら【葦原】
あし‐び【葦火】🔗⭐🔉
あし‐び【葦火】
葦刈りの人が暖をとるために刈った葦を燃やす火。また、燃料用に干した葦を燃やす火。〈[季]秋〉。万葉集11「―焚く屋の煤すしてあれど」
あし‐ぶえ【葦笛】🔗⭐🔉
あし‐ぶえ【葦笛】
葦の葉笛。
あし‐ぶき【葦葺き】🔗⭐🔉
あし‐ぶき【葦葺き】
屋根を葦でふくこと。また、その屋根や家。後拾遺和歌集冬「―のわが宿は」
あし‐ぶね【葦舟・葦船】🔗⭐🔉
あし‐ぶね【葦舟・葦船】
①葦で作った船。古事記上「蛭児ひるこ。この子は―に入れて流し去うてき」
②葦を積んだ船。あしかりおぶね。忠見集「難波に―あり」
③水に浮かんだ葦の葉を舟にたとえていう。
あし‐ま【葦間】🔗⭐🔉
あし‐ま【葦間】
生い茂っている葦の間。
あし‐や【葦屋】🔗⭐🔉
あし‐や【葦屋】
葦で屋根を葺ふいた家。
あし‐わか【葦若】🔗⭐🔉
あし‐わか【葦若】
葦の若芽。あしかび。源氏物語若紫「―の浦に見るめはかたくとも」
あし‐わけ【葦分・葦別】🔗⭐🔉
あし‐わけ【葦分・葦別】
葦の繁った中をおしわけて進むこと。差支えあることにたとえる。頼政集「―なることやありけむ」
⇒あしわけ‐おぶね【葦別小舟】
あし‐わら【葦原】‥ハラ🔗⭐🔉
あし‐わら【葦原】‥ハラ
⇒あしはら
○足を蹻げて待つあしをあげてまつ
[漢書高祖紀]機会がやって来るのを、足をつまだてるようにして、今や遅しと待つ。
⇒あし【足・脚】
○足を洗うあしをあらう
賤しい勤めをやめて堅気になる。悪い所行をやめてまじめになる。また、単にある職業をやめることにもいう。
⇒あし【足・脚】
○足を入れるあしをいれる
入り込む。
⇒あし【足・脚】
○足を奪われるあしをうばわれる
事故・災害やストライキなどで交通機関が混乱し、通勤や通学など目的地に到達する手段が失われる。「行楽の―」
⇒あし【足・脚】
○足を限りにあしをかぎりに
足の続くまで。「―走り続ける」
⇒あし【足・脚】
○足を重ねて立ち目を仄てて視るあしをかさねてたちめをそばだててみる
[漢書汲黯伝]両足をぴったりとくっつけ、横目で様子をうかがう。非常に恐れるさま。
⇒あし【足・脚】
○足を食われるあしをくわれる
わらじなどの鼻緒で足を痛める。
⇒あし【足・脚】
○味を占めるあじをしめる
一度経験した利益に味を覚えて、またそれを望む。
⇒あじ【味】
○足をすくうあしをすくう
相手のすきにつけ入って、失敗や敗北に導く。
⇒あし【足・脚】
○足を擂粉木にするあしをすりこぎにする
足がすりへるほど奔走する。足を棒にする。
⇒あし【足・脚】
○足を空にあしをそらに
足が地に着かないほど、あわてて落ち着かないさま。源氏物語夕顔「―て思ひまどふ」
⇒あし【足・脚】
○足を出すあしをだす
「足が出る」参照。
⇒あし【足・脚】
○足を使うあしをつかう
活発にあちこち歩き回る。「足を使って取ってきた注文」
⇒あし【足・脚】
○足を付けるあしをつける
関係をつける。ひっかかりを作る。東海道中膝栗毛7「まんぢうひとつ、となりさじきの子どもにやる、これにて足を付けて」
⇒あし【足・脚】
○足を取られるあしをとられる
酒に酔って、あるいは障害に遭って、歩行が思うようにならない。「ぬかるみに―」
⇒あし【足・脚】
○足を抜くあしをぬく
関係を断つ。
⇒あし【足・脚】
○足を伸ばすあしをのばす
①楽な姿勢になる。くつろぐ。
②(ある地点からさらに)遠くまで行く。
⇒あし【足・脚】
○足をはかりにあしをはかりに
(「はかり」は「限り」の意)足の続く限り。足を限りに。莫切自根金生木きるなのねからかねのなるき「―逃げてゆく」
⇒あし【足・脚】
○足を運ぶあしをはこぶ
①歩いて行く。
②わざわざ訪問する。「役所に何度も―」
⇒あし【足・脚】
○足を引っ張るあしをひっぱる
他人の成功や前進を陰でひきとめ、邪魔をする。また、物事全体の進行のさまたげとなる。「チームの―」
⇒あし【足・脚】
○葦をふくむ雁あしをふくむかり
[淮南子修務訓]遠く海を渡る時、海上で翼を休めるためアシをくわえる雁。→雁風呂がんぶろ
⇒あし【葦・蘆・葭】
○足を踏み入れるあしをふみいれる
ある境をこえてその先に行く。「一歩足を踏み入れたら最後出られない」
⇒あし【足・脚】
○足を棒にするあしをぼうにする
長い時間歩き続けたり立ち続けたりして、足がひどく疲れてこわばる。「足を棒にして探し回る」
⇒あし【足・脚】
○足を向けて寝られないあしをむけてねられない
人から受けた恩を常に忘れない気持を表す表現。
⇒あし【足・脚】
○足を休めるあしをやすめる
歩みを止めて休息する。
⇒あし【足・脚】
○味をやるあじをやる
手ぎわよくやる。気のきいたことをする。また、こざかしいことをする。傾城禁短気「ほんに室町の阿呆たわけが―ぞ」
⇒あじ【味】
○葦をふくむ雁あしをふくむかり🔗⭐🔉
○葦をふくむ雁あしをふくむかり
[淮南子修務訓]遠く海を渡る時、海上で翼を休めるためアシをくわえる雁。→雁風呂がんぶろ
⇒あし【葦・蘆・葭】
よし【葦・蘆・葭】🔗⭐🔉
よし【葦・蘆・葭】
(アシの音が「悪あし」に通ずるのを忌んで「善し」に因んでいう)(→)「あし(葦)」に同じ。
⇒葦の髄から天井のぞく
よし‐がき【葦垣】🔗⭐🔉
よし‐がき【葦垣】
杉丸太を立て、竹の胴縁の上に葦簀よしずを張り、竹を押縁として縄で結び固めた垣。あしがき。
よし‐がこい【葦囲い】‥ガコヒ🔗⭐🔉
よし‐がこい【葦囲い】‥ガコヒ
葦簀よしずでかこうこと。また、そのもの。
よし‐がも【葦鴨】🔗⭐🔉
よし‐がも【葦鴨】
カモの一種。中形の美しいカモで、雄の頭上は紫黒色。背は白黒の細かい斑で、翼は主に灰色、翼鏡は金属光沢のある緑色。最も内側の風切羽は長く、鎌状で、金緑色と白の縞がある。アジア北東部で繁殖し、冬季、本州以南に渡来。ミノガモ。ミノヨシ。
よしがも(雄)
ヨシガモ(雄)
提供:OPO


よし‐きり【葦切・葦雀】🔗⭐🔉
よし‐きり【葦切・葦雀】
①スズメ目ウグイス科の鳥の一群。約25種いるが、日本では主にオオヨシキリ・コヨシキリの2種。オオヨシキリはウグイスに似て大形。背面は淡褐色で、黄白色の不明瞭な眉斑があり、下面は黄白色。葦原にすみ、鳴き声が「ぎょぎょし」と聞こえるので俳人は行々子ぎょうぎょうしという。東アジアに分布。コヨシキリはオオヨシキリに類似するが、やや小さい。水辺から離れた葦原や高原に多い。東アジアに分布。両種ともに夏鳥で、冬は南方に渡る。葦原雀。〈[季]夏〉
おおよしきり
コヨシキリ
撮影:小宮輝之
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
②早口で多弁な人。
⇒よしきり‐ざめ【葦切鮫】


よしきり‐ざめ【葦切鮫】🔗⭐🔉
よしきり‐ざめ【葦切鮫】
メジロザメ科の海産の軟骨魚。全長4メートルに達する。体は細長く、青緑色で、胸びれが長い。主な餌はイカなど小動物だが、他のサメや海鳥も食べ、人にも危険。熱帯・温帯の外洋に多い。肉は練り製品、鰭ひれはいわゆる「ふかひれ」として食用。
⇒よし‐きり【葦切・葦雀】
よし‐ご【葦子・葭子】🔗⭐🔉
よし‐ご【葦子・葭子】
葦の若芽。あしづの。
⇒よしご‐ぶえ【葦子笛】
よし‐ごい【葦五位】‥ヰ🔗⭐🔉
よし‐ごい【葦五位】‥ヰ
サギの一種。小形で、大きさはゴイサギの半分ぐらい。背面は大体黄褐色、頭部は黒く、風切羽と尾羽は灰黒色。下面は大体淡黄褐色。日本のほか東アジアに分布。アシ・マコモなどの叢にすみ、敵が近づけば、頸をのばし嘴くちばしを直立させ、アシなどに姿をまぎれさせる習性がある。アシゴイ。ボンノウサギ。
よしご‐ぶえ【葦子笛】🔗⭐🔉
よしご‐ぶえ【葦子笛】
葦子でつくった笛。
⇒よし‐ご【葦子・葭子】
よし‐たけ【葦竹・葭竹】🔗⭐🔉
よし‐たけ【葦竹・葭竹】
〔植〕ダンチクの別称。
よし‐ど【葦戸・葭戸】🔗⭐🔉
よし‐ど【葦戸・葭戸】
葦簀よしずを張った戸。夏、襖ふすま・障子などに代用。〈[季]夏〉
○葦の髄から天井のぞくよしのずいからてんじょうのぞく🔗⭐🔉
○葦の髄から天井のぞくよしのずいからてんじょうのぞく
自分の狭い見識で、広い世界のことについて勝手な判断を下す。
⇒よし【葦・蘆・葭】
よしの‐すぎ【吉野杉】
奈良県吉野地方に産する杉材。古くは吉野川に流して和歌山を経て、京坂地方で利用。磨き丸太や樽丸などが有名。
⇒よしの【吉野】
よしの‐タバコ【吉野煙草】
吉野産の上質のタバコ。浄瑠璃、嫗山姥こもちやまうば「今日は又―の刻み売」
⇒よしの【吉野】
よしの‐ちょう【吉野朝】‥テウ
(→)南朝2の異称。
⇒よしの【吉野】
よしの‐ぬり【吉野塗】
吉野地方に産する漆器。慶長(1596〜1615)年間に始まる吉野春慶で知られ、黒塗の上に朱漆で木芙蓉を描く吉野絵の椀や盆が著名。
⇒よしの【吉野】
よしの‐の‐みや【吉野の宮】
奈良県吉野郡にあった古代の離宮。大化改新の後に古人大兄皇子、壬申の乱の前に大海人皇子が逃れ、持統天皇以後もしばしば行幸。奈良初期にはこの離宮を中心に芳野監よしのげんという特別行政区を置く。吉野町宮滝の地とされる。
⇒よしの【吉野】
よしの‐びな【吉野雛】
束帯した男女立像の雛人形。
⇒よしの【吉野】
よし‐の‐ほうべい【由奉幣】
即位・大嘗・元服のあるべき由を伊勢神宮に幣使を発遣して告げる臨時の奉幣の儀。即位の由奉幣の初見は758年(天平宝字2)で、のち石清水八幡宮・賀茂神社を加えて三社に奉幣した。
よし‐のぼり【葦登り】
ハゼ科ヨシノボリ属の淡水産硬骨魚の総称(ゴクラクハゼを除く)。東南アジアや東アジアに分布し、日本では各地の河川・湖沼に広く生息する。美味。ゴリ。
ヨシノボリ
提供:東京動物園協会
よじ‐のぼ・る【攀じ上る】ヨヂ‥
〔自五〕
物につかまってのぼる。すがりついてのぼる。「塀に―・る」
よしの‐みくまり‐じんじゃ【吉野水分神社】
奈良県吉野郡吉野町にある元村社。祭神は天水分神ほか。祈雨神として尊崇された。子守明神。
⇒よしの【吉野】
よしの‐もうで【吉野詣で】‥マウデ
奈良県吉野の金峯山寺きんぷせんじに参詣すること。また、その人。
⇒よしの【吉野】
よしの‐やま【吉野山】
奈良県中部、大峰山脈の北側の一支脈の称。南朝の所在地で史跡に富み、古来桜の名所、修験道の根本道場の地。
吉野山
撮影:山梨勝弘
⇒よしの【吉野】
よし‐ば・む【由ばむ】
〔自四〕
わけがありそうにふるまう。特別な関心があることをほのめかす。よしめく。大鏡道長「御せうとの殿ばら、われもわれもと―・み申し給ひけれど」
よし‐はらえ【善祓】‥ハラヘ
吉事を招くためにするはらえ。↔悪祓あしはらえ
よしび【好・誼】
親しいまじわり。よしみ。神功紀「厚く―を結びて」
よしひさ‐しんのう【能久親王】‥ワウ
北白川宮第2代。伏見宮邦家親王の第9王子。仁孝天皇の猶子。陸軍大将。近衛師団長として台湾出兵中、台南で没。(1847〜1895)
よしひろ【義弘】
①鎌倉後期、越中国松倉出身の刀工。郷義弘といい、正宗十哲の一人。正宗・吉光と共に三作と称。在銘の現品はないが、加藤清正の肥後江ごう、鍋島勝茂の鍋島江、前田利光の北野江などは有名。
②⇒おおうちよしひろ(大内義弘)
よし‐ふ【葦生】
葦の茂った土地。
よし‐ぶえ【葦笛】
葦で作った笛。
よし‐ぶき【葦葺き】
葦で屋根をふくこと。また、葦でふいた屋根。
よし‐ふしょう【吉不祥】‥シヤウ
よいことと悪いこと。吉凶。
よします【吉益】
姓氏の一つ。
⇒よします‐とうどう【吉益東洞】
よします‐とうどう【吉益東洞】
江戸中期の漢方医。広島の人。古医方を研究し、万病一毒の説を立てた。実験を重んじ、実証的な医学研究の道を開く。著「医事或問」「類聚方」「薬徴」など。(1702〜1773)
⇒よします【吉益】
よしみ【好・誼】
①親しいまじわり。親しみ。交誼。「―を結ぶ」「―を通ずる」
②ちなみ。ゆかり。因縁。「昔の―で」
よしみ【吉見】
姓氏の一つ。
⇒よしみ‐ゆきかず【吉見幸和】
よしみず‐いん【吉水院】‥ミヅヰン
奈良県金峯山寺きんぷせんじの僧坊。大宝(701〜704)年中、役小角えんのおづのの創始といい、源義経の潜居、また後醍醐天皇の行宮あんぐうとして有名。1875年(明治8)吉水よしみず神社と改める。
よしみつ【吉光】
鎌倉後期の刀工。通称、藤四郎。山城粟田口派の名工で、短刀にすぐれる。正宗・義弘と共に三作の一人。粟田口吉光あわたぐちよしみつ。→薬研通やげんどおし吉光
よしみつ【吉満】
姓氏の一つ。
⇒よしみつ‐よしひこ【吉満義彦】
よしみつ‐よしひこ【吉満義彦】
カトリック思想家。鹿児島県生れ。東大卒。上智大教授。ネオ‐トミズムと神秘思想の立場から、近代・現代思想に検討を加えた。(1904〜1945)
⇒よしみつ【吉満】
よしみね【良岑】
姓氏の一つ。
⇒よしみね‐の‐むねさだ【良岑宗貞】
⇒よしみね‐の‐やすよ【良岑安世】
よしみね‐の‐むねさだ【良岑宗貞】
遍昭へんじょうの俗名。
⇒よしみね【良岑】
よしみね‐の‐やすよ【良岑安世】
桓武天皇の皇子。藤原冬嗣の同母弟。大納言に至る。漢詩文をよくし、「経国集」撰者の一人。(785〜830)
⇒よしみね【良岑】
よしみ‐の‐ひゃっけつ【吉見の百穴】‥ヒヤク‥
埼玉県比企郡吉見町にある横穴古墳群。1887年(明治20)坪井正五郎らが発掘。松山城址北方丘陵の西斜面に230個余現存。よしみのひゃくあな。
吉見の百穴
撮影:関戸 勇
よしみ‐ゆきかず【吉見幸和】
(名はヨシカズとも)江戸中期の神道家。尾張の人。神道五部書を偽書と断じ、伊勢・卜部うらべ両派の神道説に反対した。著「五部書説弁」「神学弁疑」など。(1673〜1761)
⇒よしみ【吉見】
よしむら【吉村】
姓氏の一つ。
⇒よしむら‐あきら【吉村昭】
⇒よしむら‐こうざぶろう【吉村公三郎】
⇒よしむら‐とらたろう【吉村虎太郎】
⇒よしむら‐ふゆひこ【吉村冬彦】
⇒よしむら‐りゅう【吉村流】
よしむら【芳村】
長唄唄方の芸姓。家元名の伊三郎のほか、伊十郎・伊四郎・五郎治など。
よしむら‐あきら【吉村昭】
作家。東京生れ。綿密な取材に基づいた作品を多く残す。作「戦艦武蔵」「破獄」「天狗争乱」など。(1927〜2006)
⇒よしむら【吉村】
よしむら‐こうざぶろう【吉村公三郎】‥ラウ
映画監督。滋賀県生れ。男女の心理描写を流麗な演出で描いた。「暖流」「安城家の舞踏会」「女の一生」「大阪物語」など。(1911〜2000)
⇒よしむら【吉村】
よしむら‐とらたろう【吉村虎太郎】‥ラウ
(寅太郎とも書く)幕末の志士。名は重郷。土佐の人。尊攘の挙兵を企てたが、寺田屋騒動で失敗し、投獄。藤本鉄石らと天誅組の乱に参戦し、敗死。(1837〜1863)
⇒よしむら【吉村】
よしむら‐ふゆひこ【吉村冬彦】
寺田寅彦の筆名。
⇒よしむら【吉村】
よしむら‐りゅう【吉村流】‥リウ
上方舞の一流派。明治初年(異説もある)、大阪で吉村ふじ( 〜1909)が創始。4世家元の吉村雄策(1923〜1998)が東京に進出。
⇒よしむら【吉村】
よし‐め・く【由めく】
〔自四〕
「よしばむ」に同じ。紫式部日記「艶がり―・くかたはなし」
よし‐も【縦しも】
〔副〕
(モは間投助詞)「よしや」に同じ。万葉集11「寄する波―寄すとも憎からなくに」
よし‐も‐がな【由もがな】
方法があればいいがなあ。伊勢物語「昔を今になす―」→もがな
よ‐しゃ【輿車】
①輿こしと車。〈色葉字類抄〉
②のりもの。
よしや【吉屋】
姓氏の一つ。
⇒よしや‐のぶこ【吉屋信子】
よし‐や【縦しや】
〔副〕
(ヤは間投助詞)
①たとい。かりに。よしんば。古今和歌集恋「吉野川―人こそつらからめ」。「―うらぶれて異土の乞食かたいとなるとても」(犀星)
②ままよ。どうなってもよい。源氏物語若紫「―命だにとて」
よしや‐がかり【吉屋掛り】
(→)吉屋風ふうに同じ。
よしや‐ぐみ【吉屋組】
江戸前期、万治・寛文ごろの旗本奴はたもとやっこの組の名。六方組の一つ。
よしゃずこう【輿車図考】‥ヅカウ
輿車に関して旧記・古画を挙げて考証した書。松平定信編著。画工は渡辺広輝。1804年(文化1)成る。
よしや‐のぶこ【吉屋信子】
小説家。新潟県生れ。栃木高女卒。清純な感傷性によって女性に支持された。作「地の果まで」「良人の貞操」「安宅家の人々」など。(1896〜1973)
吉屋信子
撮影:田村 茂
⇒よしや【吉屋】
よしや‐ふう【吉屋風】
吉屋組などの風体。言語・服装などが異体であったという。吉屋がかり。
よ‐しゅ【予修・預修】
〔仏〕(→)逆修ぎゃくしゅ2に同じ。
よ‐しゅう【予州】‥シウ
伊予いよ国の別称。
よ‐しゅう【予習】‥シフ
次に学ぶところを前もって学習すること。「明日の―をする」↔復習
よ‐しゅう【余宗】
別の宗旨。他の宗旨。
よ‐しゅう【余臭】‥シウ
残っているにおい。昔からのなごり。「前代の―をとどめる」
よ‐しゅう【余執】‥シフ
〔仏〕心に残って離れない執念。前世から現世に、または現世から来世まで残る執着。無名抄「この歌の入りて侍るが、生死の―ともなるばかり嬉しく侍るなり」
よ‐しゅう【余習】‥シフ
①残っているならわし。余臭。
②〔仏〕煩悩を断った後にも残る煩悩の潜在的影響力。声聞しょうもんと縁覚えんがくの二乗はこれを断つことができないとされる。
よ‐じゅう【夜中】‥ヂユウ
一晩中。終夜。よもすがら。よどおし。軽口露がはなし「食ふとひとしく腹中痛み、―に二十五たび下りける」
よ‐しゅうごう【余集合】‥シフガフ
〔数〕(→)補集合に同じ。
よしゆき【吉行】
姓氏の一つ。
⇒よしゆき‐じゅんのすけ【吉行淳之介】
よしゆき‐じゅんのすけ【吉行淳之介】
小説家。岡山県生れ。父は小説家・詩人のエイスケ(本名、栄助。1906〜1940)。東大中退。繊細な感覚と抑制的な文体で性の深淵を描く。作「驟雨しゅうう」「砂の上の植物群」「暗室」など。(1924〜1994)
吉行淳之介
撮影:田沼武能
⇒よしゆき【吉行】
よ‐しゅく【予祝】
あらかじめ祝うこと。前祝い。
⇒よしゅく‐ぎょうじ【予祝行事】
よしゅく‐ぎょうじ【予祝行事】‥ギヤウ‥
農産物などの豊穣を祈って、あらかじめ模擬実演する行事。鍬初くわぞめ・庭田植の類。小正月に行うものが多い。
⇒よ‐しゅく【予祝】
よ‐じょう【余乗】
〔仏〕(「乗」は乗物の義で、教法を指す)自宗の教法を宗乗というのに対して、他宗の教法をいう。
よ‐じょう【余剰】
あまり。のこり。剰余。「―農産物」
⇒よじょう‐かち【余剰価値】
よ‐じょう【余情】‥ジヤウ
(ヨセイとも)
①ある行為や表現の目に見えない背後に、なお深く感じられる風情。行為や表現のあとに残る、しんみりとした美的印象。言外の情趣。
②歌論用語。藤原公任が秀歌の条件として重視し、さらに中世歌論において尊重された文学精神の一つで、和歌の表現内容の奥に感受される美的情緒をいう。近代秀歌「昔、貫之…ことばつよくすがたおもしろき様をこのみて、―妖艶の体をよまず」→幽玄
よ‐じょう【余饒】‥ゼウ
ありあまること。
よじょう‐かち【余剰価値】
(→)剰余価値に同じ。
⇒よ‐じょう【余剰】
よじょう‐はん【四畳半】‥デフ‥
日本家屋で、畳4枚半敷きの1間半四方の部屋。
⇒よじょうはん‐しゅみ【四畳半趣味】
よじょうはん‐しゅみ【四畳半趣味】‥デフ‥
待合などのいきな小部屋で浅酌低唱せんしゃくていしょうする趣味。
⇒よじょう‐はん【四畳半】
よ‐しょく【余色】
(→)補色ほしょくに同じ。
よし‐よし【縦し縦し】
〔副〕
どうなろうとも。ままよ。宇津保物語初秋「―見給へ、まめやかにかうのたまひてやあらんとする、さてはえまかで給はじ」
よし‐よし
〔感〕
①相手の行為や気持を良いと認める時にいう語。「―、よくやった」
②相手を慰めたり、なだめたりする時にいう語。「―、もう泣くな」
よし‐よし・し【由由し】
〔形シク〕
由ありげである。わけがありそうである。情趣がありそうである。ゆえゆえし。宇津保物語楼上下「田舎びず―・しく」
よじり‐すじり【捩り捩り】ヨヂリスヂリ
もだえて身をよじること。考え出そうと苦しむさま。宇治拾遺物語5「左右の手にて尻をかかへて、いかにせんいかにせんと、―する程に」
よじ・る【捩る】ヨヂル
[一]〔他五〕
ねじる。ねじまげる。ひねる。浄瑠璃、本朝三国志「腰を―・らし出でて行く」。「身を―・って笑う」
[二]〔自下二〕
⇒よじれる(下一)
よ・じる【攀じる】ヨヂル
〔自上一〕[文]よ・づ(上二)
とりつく。すがる。(木や山に)上ろうとしてすがりつく。日本霊異記中「善業ぜんごう縁に―・ぢて安き堺に引く」。「崖がけを―・じる」
よじ・れる【捩れる】ヨヂレル
〔自下一〕[文]よぢ・る(下二)
ねじれる。よれる。「おかしくて腹が―・れる」
よじろう【与次郎】‥ラウ
①(近世、京都で)非人の頭かしらの通称。東海道中膝栗毛5「―の小屋が此の間の風で谷へふきおとされた」
②与次郎人形の略。
⇒よじろう‐にんぎょう【与次郎人形】
よじろう‐にんぎょう【与次郎人形】‥ラウ‥ギヤウ
(→)弥次郎兵衛やじろべえに同じ。
⇒よじろう【与次郎】
よしわら【吉原】‥ハラ
①江戸の遊郭。1617年(元和3)市内各地に散在していた遊女屋を日本橋葺屋町ふきやちょうに集めたのに始まる。明暦の大火に全焼し、千束日本堤下三谷さんや(現在の台東区千束)に移し、新吉原と称した。北里・北州・北国・北郭などとも呼ばれた。売春防止法により遊郭は廃止。
②静岡県東部、富士山南麓にある東海道五十三次の宿場町。現在は富士市に属し、製紙・自動車・フィルムなどの工業が盛ん。
⇒よしわら‐かご【吉原駕籠】
⇒よしわら‐ぐるい【吉原狂い】
⇒よしわら‐ことば【吉原言葉】
⇒よしわら‐さいけん【吉原細見】
⇒よしわら‐すずめ【吉原雀】
⇒よしわら‐にわか【吉原俄】
⇒よしわら‐ようじ【吉原楊枝】
よしわら【吉原】‥ハラ
姓氏の一つ。
⇒よしわら‐じろう【吉原治良】
よし‐わら【葦原】‥ハラ
葦の生い茂った原。
⇒よしわら‐すずめ【葦原雀・吉原雀】
よしわら‐かご【吉原駕籠】‥ハラ‥
吉原遊郭へ通う遊客を乗せて往来した町駕籠。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐ぐるい【吉原狂い】‥ハラグルヒ
吉原の女郎買いに夢中になること。また、その人。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐ことば【吉原言葉】‥ハラ‥
江戸吉原の遊女などが奴詞やっこことばをまねて用いた特殊な言葉。さとことば。ありんすことば。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐さいけん【吉原細見】‥ハラ‥
(→)細見3に同じ。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐じろう【吉原治良】‥ハラヂラウ
洋画家。大阪生れ。藤田嗣治らに師事。抽象画を描き、九室会・具体美術協会を結成。作「白い円」など。(1905〜1972)
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐すずめ【吉原雀】‥ハラ‥
①吉原の遊郭にしばしば往来して、その内情に詳しい人。また、吉原の素見すけん客。
②歌舞伎舞踊の曲名。
㋐長唄。本名題「教草おしえぐさ吉原雀」。初世桜田治助作詞。初世富士田吉治・初世杵屋作十郎作曲。1768年(明和5)初演。吉原の放生会に来た夫婦の鳥売(実は八幡太郎義家)と女鳥売(実は鷹の精)がからんで踊る。
㋑清元。本名題「筐花手向橘かたみのはなたむけのそでのか」。三升屋二三治作詞。初世清元斎兵衛作曲。1824年(文政7)初演。㋐の改作。新吉原雀。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐すずめ【葦原雀・吉原雀】‥ハラ‥
ヨシキリの異称。〈毛吹草2〉
⇒よし‐わら【葦原】
よしわら‐にわか【吉原俄】‥ハラニハカ
江戸吉原で行われた即興の舞踊や劇。
⇒よしわら【吉原】
よしわら‐ようじ【吉原楊枝】‥ハラヤウ‥
房の長い歯磨楊枝。吉原で用いられたのでいう。
⇒よしわら【吉原】
よし‐わるし【善し悪し】
⇒よしあし2
よ‐しん【与信】
商取引で、取引相手に信用を供与すること。「―業務」
よ‐しん【予診】
本格的な診察をする前の予備的な診察。
よ‐しん【予審】
〔法〕旧制で、事件を公判に付すべきか否かを決定する公判前の裁判官による非公開の手続。その判断に必要な事項および公判では取り調べにくいと考えられる事項の取調べを目的とする。日本国憲法施行とともに1947年廃止。
よ‐しん【予震】
(→)前震に同じ。
よ‐しん【余震】
大地震の後に引き続いて起こる小地震。ゆりかえし。→本震
よ‐じん【余人】
①ほかの人。それ以外の人。特に、自分以外の人。よにん。「―をもって代えがたい」「―を交えず語り合う」「―は知らず」
②残余の人。残りの人。
よ‐じん【余塵】‥ヂン
①あとに立つ塵。後塵。
②前人の遺風。余風。「―を拝する」
よ‐じん【余燼】
①もえさし。もえのこり。燼余。「―がくすぶる」
②比喩的に、事件などが一応片づいたあとでも、なお部分的に残っているもの。「興奮の―がさめやらない」
よしん‐ば【縦んば】
〔副〕
かりにそうであっても。たとい。よし。よしや。「―過ちだとしても」
ヨス【麗水】
(Yŏsu)韓国南部、全羅南道東部の港湾都市。朝鮮海峡に面し、古くから軍事・交通・漁業の港として発達。近年は工業地帯として発展。人口30万3千(2000)。
よ・す【止す】
〔他五〕
とどめる。やめる。中止する。浮世床初「ヤイヤイ―・さねへか。此調市でつちはよくいたづらをしやアがる」。「学校を―・す」
よ・す【寄す】
[一]〔他四〕
(「寄す」(他下二)の古い形か)近づける。近寄らせる。万葉集14「夫つま―・しこせね麻てこぶすま」
[二]〔他下二〕
⇒よせる(他下一)。
[三]〔自下二〕
⇒よせる(自下一)
よ‐ず【輿図】‥ヅ
輿地の図。地図。世界地図。
よ・ず【攀づ】ヨヅ
[一]〔他上二〕
つかんで引く。万葉集8「橘の花を―・ぢて坂上大嬢に贈りし歌」
[二]〔自上二〕
⇒よじる(上一)
よ‐すい【余水】
余分の水。
⇒よすい‐はき【余水吐き】
⇒よすい‐ろ【余水路】
よ‐すい【余酔】
まださめきらない酔い。
よすい‐はき【余水吐き】
余水を越流させる構造物・装置。
⇒よ‐すい【余水】
よすい‐ろ【余水路】
ダム・貯水池や水路で水量が一定量以上になったとき、構造物の安定を確保するために余分の水を流す水路。
⇒よ‐すい【余水】
よ‐すう【余数】
残りのかず。余った数。
よすが【縁・因・便】
(古くは清音)
①ゆかり。たより。えん。万葉集16「荒雄らが―の山と見つつ偲はむ」
②夫・妻・子など頼みとする相手。よるべ。源氏物語帚木「やむごとなき―定まり給へるこそ」。「身を寄せる―もない」
③物事をするのに、たよりとなること。手がかり。徒然草「餓うえを助け嵐を防ぐ―なくてはあられぬわざなれば」。「思い出の―となる」
よ‐すがら【夜すがら】
〔副〕
夜どおし。夜もすがら。夜じゅう。終夜。万葉集17「この―に眠いも寝ずに」
よ‐すぎ【世過ぎ】
世渡りをして行くこと。くちすぎ。渡世。生活。「身過ぎ―」
よ‐すすぎ【夜濯ぎ】
夜になってする洗濯。暑い盛りのころ、汗になった肌着類をその夜のうちに洗って干すこと。〈[季]夏〉
よすて‐びと【世捨て人】
世の中を見捨てて隠遁または出家した人。僧侶・隠者など。
よ‐すみ【四隅・四角】
四方のすみ。四方のかど。しぐう。
⇒よすみ‐もち【四隅餅】
よすみ‐もち【四隅餅】
(→)「すみのもち」に同じ。
⇒よ‐すみ【四隅・四角】
よせ【寄せ】
①寄せること。また、寄らせること。千五百番歌合「ふりぬれど杉はしるしも有りぬべし浪の―なき松が浦島」
②寄せ集めること。加えること。「―算」「客―」
③人が望みを託すること。心を寄せること。信任。源氏物語桐壺「―重く」
④うしろみ。後見。源氏物語桐壺「外戚げさくの―なきにては」
⑤ちなみ。ゆかり。縁故。太平記21「御在位の間、風教多くは延喜の聖代を追はれしかば、最もその―ありとて、後醍醐天皇と諡し奉る」
⑥子細。わけ。いわれ。北条記「その―ありて、故殿ことさら憐愍れんみんせしめ給ふ」
⑦(歌学で)縁語。詠歌一体「歌には―あるがよき事。衣には、たつ、きる、うら」
⑧寄敷よせしきの略。
⑨将棋・囲碁の終盤戦。
⑩ゴルフで、(→)アプローチに同じ。
よせ【寄席】
(「よせせき」の略)落語・講談・浄瑠璃・浪花節・手品・音曲など大衆演芸の興行場。寛政期に江戸で常設化。ひとよせせき。よせば。せき。席亭。
よせ‐あし【寄せ足】
(→)「よせて」に同じ。義経記5「―の先陣をぞしたりける」
よせ‐あつめ【寄せ集め】
よせあつめること。また、そのもの。「―の人足」
よせ‐あつ・める【寄せ集める】
〔他下一〕
雑多なものをひとところに集める。「がらくたを―・める」
よせ‐あり【寄蟻】
〔建〕(→)送蟻おくりありに同じ。
よせ‐あわ・す【寄せ合す】‥アハス
[一]〔自四〕
めぐりあう。出合う。狂言、宗論「例の情強じょうごわ者に―・いた」
[二]〔他下二〕
⇒よせあわせる(下一)
よせ‐あわせ【寄せ合せ】‥アハセ
よせあわせること。また、そのもの。よせあつめ。
よせ‐あわ・せる【寄せ合わせる】‥アハセル
〔他下一〕[文]よせあは・す(下二)
寄せて一つに合わせる。よせあつめる。
よ‐せい【余生】
残りの人生。老後に残された人生。余命。「静かに―を送る」
よ‐せい【余声】
あとに残る声。
よ‐せい【余情】
(セイは漢音)
①(→)「よじょう」に同じ。
②みえを張ること。外見を飾ること。好色一代男1「いたづらなる―、おとなもはづかしく」
よ‐せい【余勢】
①あふれるような気力。日葡辞書「ヨセイノヨイヒト」
②ある物事をしたあとで余っている勢い。はずみ。
③残りの勢力。平家物語5「兼康が―六十余人からめとつて」
⇒余勢を駆る
よ‐ぜい【夜勢】
夜襲に行く軍勢。日葡辞書「ヨゼイヲハコブ」





よし‐のぼり【葦登り】🔗⭐🔉
よし‐のぼり【葦登り】
ハゼ科ヨシノボリ属の淡水産硬骨魚の総称(ゴクラクハゼを除く)。東南アジアや東アジアに分布し、日本では各地の河川・湖沼に広く生息する。美味。ゴリ。
ヨシノボリ
提供:東京動物園協会

よし‐ふ【葦生】🔗⭐🔉
よし‐ふ【葦生】
葦の茂った土地。
よし‐ぶえ【葦笛】🔗⭐🔉
よし‐ぶえ【葦笛】
葦で作った笛。
よし‐ぶき【葦葺き】🔗⭐🔉
よし‐ぶき【葦葺き】
葦で屋根をふくこと。また、葦でふいた屋根。
よし‐わら【葦原】‥ハラ🔗⭐🔉
よし‐わら【葦原】‥ハラ
葦の生い茂った原。
⇒よしわら‐すずめ【葦原雀・吉原雀】
よしわら‐すずめ【葦原雀・吉原雀】‥ハラ‥(鳥)🔗⭐🔉
よしわら‐すずめ【葦原雀・吉原雀】‥ハラ‥
ヨシキリの異称。〈毛吹草2〉
⇒よし‐わら【葦原】
[漢]葦🔗⭐🔉
葦 字形
〔艹部9画/12画/1617・3031〕
〔音〕イ〈ヰ〉(呉)(漢)
〔訓〕あし・よし
[意味]
①水辺に生える草の名。あし。よし。「蒲葦ほい」
②あしの葉のような小さい舟。「一葦」
[難読]
葦雀よしきり・葦簀よしず

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