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かぎ【鉤】🔗🔉

かぎ】 ①先の曲がった金属製の具。また、それに似たもの。「―で引き寄せる」 ②鉄の鉤に長い木の柄をつけた武器。 ③鉤括弧かぎかっこの略。 ④「かぎのて」の略。

かぎ‐おくみ【鉤衽】🔗🔉

かぎ‐おくみ鉤衽】 和服の裁ち方。袖・身頃を取った残余の布の幅を半裁し、その一つを襟とし、残りを鉤形に組み合わせて裁った衽。 ⇒かぎおくみ‐だち【鉤衽裁ち】

かぎおくみ‐だち【鉤衽裁ち】🔗🔉

かぎおくみ‐だち鉤衽裁ち】 和服の布を鉤衽に裁つこと。布丈が短く、布の表裏の区別がない時にする。↔棒衽裁ち ⇒かぎ‐おくみ【鉤衽】

かぎ‐かけ【鉤掛】🔗🔉

かぎ‐かけ鉤掛】 ①峠の大木の枝に鉤を投げかけて吉凶を占う習俗。 ②(岐阜県の山間部で)婚約成立のとき汲みかわす酒。

かぎ‐かずら【鉤葛・鉤藤】‥カヅラ🔗🔉

かぎ‐かずら鉤葛・鉤藤‥カヅラ アカネ科の蔓性木本。暖地に自生。茎は四角、葉腋に鉤形の托葉を2個持ち、他物にからみつく。夏、葉腋に白緑色の花を小球状につける。托葉は漢方生薬の釣藤鉤ちょうとうこうで、頭痛・眩暈めまいなどの鎮静薬。

かぎ‐がた【鉤形・鍵形】🔗🔉

かぎ‐がた鉤形・鍵形】 鉤のように、直角に曲がった形。「机を―に並べる」 ○垣堅くして犬入らずかきかたくしていぬいらず 家庭が健全で正しければ、これを乱す者が外から入ってこないの意。 ⇒かき【垣・牆】

かぎ‐かっこ【鉤括弧】‥クワツ‥🔗🔉

かぎ‐かっこ鉤括弧‥クワツ‥ 文章表記・印刷に用いる記号の一種。「 」『 』など。

かぎ‐ざお【鉤竿】‥ザヲ🔗🔉

かぎ‐ざお鉤竿‥ザヲ 先端に鉤を取り付けた竿。

かぎ‐ざき【鉤裂き】🔗🔉

かぎ‐ざき鉤裂き】 衣服などを釘などにひっかけて、鉤状に裂くこと。また、その裂け目。「―をつくる」

かぎ‐じゅうじ【鉤十字】‥ジフ‥🔗🔉

かぎ‐じゅうじ鉤十字‥ジフ‥ ハーケン‐クロイツの訳語。

かぎ‐じょ【鉤嬢】‥ヂヨ🔗🔉

かぎ‐じょ鉤嬢‥ヂヨ (青森県地方で)炉の鉤。「じょ」は敬称。

かぎ‐ずみ【鉤墨】🔗🔉

かぎ‐ずみ鉤墨】 木材に墨つけするとき、ある線に直角に引いた線。

かぎ‐づめ【鉤爪】🔗🔉

かぎ‐づめ鉤爪】 哺乳類・鳥類・爬虫類に見られるような前後および両側に湾曲した爪。クモ・ダニなどの肢端の鉤状突起をもいう。人間や類人猿の扁爪ひらづめに対するもの。

かぎ‐て【鉤手】🔗🔉

かぎ‐て鉤手(→)「かぎのて」に同じ。

かぎ‐なり【鉤形・鉤状】🔗🔉

かぎ‐なり鉤形・鉤状】 鉤のように先の曲がった形。「―のくちばし」

かぎ‐なわ【鉤縄】‥ナハ🔗🔉

かぎ‐なわ鉤縄‥ナハ 末端に鉤を取り付けた縄。高所に登ったり、人を捕らえたりする時に用いる。 ○餓鬼に苧殻がきにおがら 「鬼に金棒」の反対で、頼りにも力にもならないことのたとえ。浮世風呂3「『あれで愛敬がありやア鬼に金棒さ』『―とはおいらがこつたらう』」 ⇒が‐き【餓鬼】 ○垣に耳かきにみみ [管子君臣]内密の話が、ややもすれば他に漏れやすいことにいう。「壁に耳」と同趣旨。 ⇒かき【垣・牆】

かぎ‐の‐て【鉤の手】🔗🔉

かぎ‐の‐て鉤の手】 曲尺まがりがねの曲がった角。転じて、ほぼ直角に曲がっていること。また、そういう所・形。「―に曲がった廊下」

かぎ‐はな【鉤鼻】🔗🔉

かぎ‐はな鉤鼻】 ①鼻柱が鉤のように曲がっている鼻。わしばな。かぎばな。 ②平安時代の女絵の顔の描写技法の一種。→引目鉤鼻ひきめかぎはな

かぎ‐ばり【鉤針】🔗🔉

かぎ‐ばり鉤針】 ①先の曲がった針類の総称。 ②編物用の針。ステンレスまたは角つの・竹で製し、先に鉤形をつけたもの。↔棒針。 ⇒かぎばり‐あみ【鉤針編み】

かぎばり‐あみ【鉤針編み】🔗🔉

かぎばり‐あみ鉤針編み】 手編みの一種。鉤針1本を用い、各種の糸を編む編み方。基礎となる編み方に鎖編み・細編み・長編みなどがある。 ⇒かぎ‐ばり【鉤針】

かぎ‐ホック【鉤ホック】🔗🔉

かぎ‐ホック鉤ホック】 金属製の鉤と受けとから成る洋服の留具。

かぎ‐まゆ【鉤眉】🔗🔉

かぎ‐まゆ鉤眉】 鉤のように折れ曲がった眉。狂言、今参「―で候ふ物」

かぎ‐むし【鉤虫】🔗🔉

かぎ‐むし鉤虫】 有爪ゆうそう動物門の動物の総称。

かぎ‐やり【鉤槍】🔗🔉

かぎ‐やり鉤槍】 穂に鉤を付けた槍。敵の槍をからみおとすのに用いる。

かぎ‐わらび【鉤蕨】🔗🔉

かぎ‐わらび鉤蕨】 頭部が鉤の手のように曲がったワラビの芽。古今著聞集12「山もりのひましなければ―盗人にこそ今はまかすれ」

から‐かぎ【鉤匙】🔗🔉

から‐かぎ鉤匙】 (唐鉤の意という)(→)「かけがね」に同じ。

こ【鉤】🔗🔉

】 巻き上げた御簾みすをつるし懸けるかぎ。枕草子201「みすの帽額もこう、総角あげまきなどにあげたる―のきはやかなるも」

こう‐じ【鉤餌】🔗🔉

こう‐じ鉤餌】 つりばりにつけたえさ。

こう‐じょう【鉤状】‥ジヤウ🔗🔉

こう‐じょう鉤状‥ジヤウ かぎのように曲がった形。

こう‐ちゅう【鉤虫】🔗🔉

こう‐ちゅう鉤虫(→)十二指腸虫に同じ。

こう‐らん【勾欄・鉤欄】🔗🔉

こう‐らん勾欄・鉤欄】 ①(→)高欄こうらん1に同じ。 ②江戸時代、劇場や舞台のこと。 ③(→)手摺てすり2に同じ。

こう‐ろく【鉤勒・勾勒】🔗🔉

こう‐ろく鉤勒・勾勒】 事物の形態を描くのに、その輪郭を線描でくくること。その中を彩色することを鉤勒填彩という。

こ‐はじ【鉤】🔗🔉

こ‐はじ】 巻き上げた簾すだれをかけて吊っておく鉤かぎ。枕草子28「帽額もこうの簾は、まして―のうちおかるるおと、いとしるし」

ち【鉤】🔗🔉

】 釣針つりばり。神代紀「其の故もとの―を責はたる」

ち‐げ【鉤笥】🔗🔉

ち‐げ鉤笥】 漁師が漁に出るとき携行する、釣具を入れた手箱。漁師の弁当箱のことをいう地方もある。つげ。海ちげ。沖箱。海箱。枕箱。

ち‐もと【鉤元】🔗🔉

ち‐もと鉤元】 釣鉤つりばりの、釣糸を結ぶ部分。 ○血も涙もないちもなみだもない 人間味に欠けて冷酷である。「―仕打ち」 ⇒ち【血】

はり【針】🔗🔉

はり】 ①縫い、刺し、引っ掛け、液を注ぎなどするのに用いる、細長くとがった道具の総称。縫針・待針・留針・注射針・釣針・レコード針など、用途に応じてきわめて種類が多い。(釣針の場合、「鉤」とも書く)万葉集12「―はあれど妹し無ければ」。「―に糸を通す」「三―縫う」 ②(「鍼」と書く) ㋐鍼術しんじゅつに用いる医療用具。形は留針に似て金・銀・鉄・石などで造る。古くは針状のもの以外にメス状・へら状のものも使われた。「―を打つ」 ㋑鍼術の別称。 ③細く先のとがった、針に似たもの。 ㋐とげ。いら。 ㋑蜂などの尾部にあって外敵を刺すもの。 ㋒時計・計器などの目盛や数字を指し示すもの。「―が止まる」 ④(比喩的に)害意を持つ心。人の心を傷つけようとする心。「―のある言葉」 ⑤裁縫のこと。「お―を習う」 ⇒針刺すばかり ⇒針の先で突いたほど ⇒針ほどの事を棒ほどに言う ⇒針を蔵に積みても溜まらぬ ⇒針を以て地を刺す

はり‐す【鉤素】🔗🔉

はり‐す鉤素】 釣具の一種。錘おもりの下から釣鉤までの間に使用する糸。なるべく魚の目につかない細いナイロン・天蚕糸てぐす・馬尾毛ばすなどを用いる。

[漢]鉤🔗🔉

 字形 〔金部5画/13画/7876・6E6C〕 〔音〕コウ(漢) 〔訓〕かぎ [意味] ①物をかけるため先の曲がった金物。かぎ。つりばり。「鉤餌こうじ」 ②直角三角形の、直角をはさむ二辺のうち短い方の辺。「鉤股弦の定理」(ピタゴラスの定理) ▷[鈎]は異体字。

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