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たち【立】🔗🔉

たち【立】 1 出発すること。旅立つこと。*万葉‐四三五四「たちこもの多知(タチ)の騒きにあひ見てし妹が心は忘れせぬかも」 2 時が経過すること。「月日のたちが早く感じられる」 3 燃えつきること。「たちの早いろうそく」 4 「たちまえ(立前)2」の略。 ●立ちの儘(まま・まんま) (立った姿のままで、他に何もない意)着のみ着のまま。

たち【質】🔗🔉

たち【質】 (「立ち」からか) 1 人が生まれながらに持っている性質や体質。資質。うまれつき。性(しょう)。「風邪をひきやすいたち」「飽きっぽいたち」 2 物事の性質。「たちの悪いいたずら」

たち【館】🔗🔉

たち【館】 (「立ち」からか) 1 貴人、官吏などの宿泊する官舎。官邸。 2 貴人の邸宅。やかた。 3 貴人を敬っていう語。やかた。 4 外敵を防ぐのに適当な地形などを利用して作った小規模のとりで。小さな城。たて。

たち【太刀・大刀】🔗🔉

たち【太刀・大刀】 (「断(た)ち」の意) 1 長大な刀の総称。短小の「かたな」に対していう。 2 刃を下に向けて腰につり下げる長大な刀の称。刃を上に向けて帯に差す「かたな」に対していう。 [補注]現在では、古墳時代以後、奈良時代までの直刀(ちょくとう)を「大刀」、平安以降の反刀(そりがたな)を「太刀」と書いて区別する。 ●太刀の緒(お) 太刀を佩(は)く時に用いるひも。太刀の足に結びつけ、腰にまとう帯取(おびとり)の緒。

た‐ち【他地】🔗🔉

た‐ち【他地】 よその土地。

た‐ち【多智・多知】🔗🔉

た‐ち【多智・多知】 知恵の多いこと。

たち【達・等】🔗🔉

たち【達・等】 〔接尾〕 1 人を表す名詞・代名詞に付いて、複数を表す。また、そのすべてのものを含む意も表す。上代では、神・天皇・高貴な人に限られたが、時代が下がるにつれて範囲が拡大し、丁寧な表現として用いられるようになった。「ども」「ら」に比べて敬意が強い。*万葉‐四二四〇「いはへ神多智(タチ)」 2 複数の意が薄れ、軽い敬意を表す。*浄・堀川波鼓‐下「あみ笠召てお出なされたとの達は」 3 (「だち」とも)敬意を失って、目下の者、一人称の代名詞、また擬人化して動物などにも用いる。*読・弓張月‐続「汝達(タチ)がいふごとく」

たち‐あい【立合・立会】(‥あひ)🔗🔉

たち‐あい【立合・立会】(‥あひ) 1 たちあうこと。双方から出あうこと。出あって勝負を争うこと。 2 事実を見とどけるため、その場に同席すること。また、その人。立会人。 3 江戸幕府評定所の定式寄合の一種。寺社・町・勘定の三奉行のほか、目付(めつけ)が列座し、裁判および評議を行うもの。六日、一四日、二五日といったように、月三回の会合日が決められていた。 4 人の立ち交じること。人の多く立つこと。また、そのところ。*浄・傾城反魂香‐中「くるわは諸国の立合」 5 相撲で、両力士が立ち上がった瞬間。 6 能などで、芸の優劣を競うための共演。 7 取引所で、取引員または会員が一定時間に集まって行う売買取引。 8 =いりあい(入会)

たちあい‐えんぜつ【立会演説】(たちあひ‥)🔗🔉

たちあい‐えんぜつ【立会演説】(たちあひ‥) 選挙運動として、互いに異なる意見をもっている人々が同じ場所でかわるがわる行う演説。

たちあい‐しょうにん【立会証人】(たちあひ‥)🔗🔉

たちあい‐しょうにん【立会証人】(たちあひ‥) 後日の証拠にするために立ち会わせる証人。遺言の証人や、強制執行の際に立ち会わせる証人など。

たちあい‐ていし【立会停止】(たちあひ‥)🔗🔉

たちあい‐ていし【立会停止】(たちあひ‥) 取引所で激しい相場の上下変動などで、不穏当な売買の行われるおそれがあるとき、秩序維持のため、一時立会を停止すること。停会。

たちあい‐にん【立会人】(たちあひ‥)🔗🔉

たちあい‐にん【立会人】(たちあひ‥) 後日の証としてその場に立ち会う人。

たち‐あ・う【立ち合う・立ち会う】(‥あふ)🔗🔉

たち‐あ・う【立ち合う・立ち会う】(‥あふ) 〔自ワ五(ハ四)〕 1 双方が互いに出て行って会う。*万葉‐一〇五〇「山なみのよろしき国と川なみの立合(たちあふ)里と」 2 互いに勝負を争う。格闘する。*水鏡‐上「其の国の兵なるべし。我立合べからずと思て」 3 その場に居合わせる。また、証人として、その場に臨む。*人情・春色梅児誉美‐四「私が立合(タチアッ)てしらべるつもりで」 4 裁判などの手続きが行われる場所に、関係者が臨んで居合わせる。

たち‐あおい【立葵】(‥あふひ)🔗🔉

たち‐あおい【立葵】(‥あふひ) 1 アオイ科の越年草。地中海地方原産で、観賞用に庭園に栽培される。高さ約二メートル。全体に毛を密生。葉は長柄をもち心臓状円形で浅く五〜七裂し、縁に鋸歯がある。初夏、葉腋に一個ずつ径一〇センチメートルぐらいのらっぱ形の五弁花が咲く。花は赤・紅・白・黄・黒色などで八重咲きのものもある。漢名、蜀葵。はなあおい。つゆあおい。からあおい。《季・夏》 2 「えんれいそう(延齢草)」の異名。 3 茎のある葵の葉三つを杉形(すぎなり)に立てた形を図案化した紋所。

たち‐あかし【立明・炬火】🔗🔉

たち‐あかし【立明・炬火】 =たてあかし(立明)

たち‐あか・す【立ち明かす】🔗🔉

たち‐あか・す【立ち明かす】 〔自サ四〕立ったままで夜をあかす。*枕‐七六「ゐるべきやうもなくてたちあかすも、なほをかしげなるに」

たち‐あがり【立上】🔗🔉

たち‐あがり【立上】 1 立ち上がること。 2 動作のしはじめ。でばな。「投手の立ちあがりをつく」 3 その道での初心者。それをはじめて、まだ間のない人。 4 建築で、材が水平面や斜面から垂直に上ってゆく部分。また、その垂直材の寸法。

たち‐あがり【裁上】🔗🔉

たち‐あがり【裁上】 着物を裁ち終わること。また、裁ち終わった、そのできばえ。

たち‐あか・る【立ち散る】🔗🔉

たち‐あか・る【立ち散る】 〔自ラ下二〕その場を立って散る。散り散りに退出する。*源氏‐夢浮橋「御前の人人少したちあかれて、忍びやかにをと宣ふ」

たち‐あが・る【立ち上がる】🔗🔉

たち‐あが・る【立ち上がる】 〔自ラ五(四)〕 1 すわったりしゃがんだりしていた姿勢からからだを起こしてまっすぐに立つ。身を起こす。起立する。*源氏‐葵「おとどはえたちあがり給はず」 2 上の方に立つ。もりあがる。また、さかだつ。*名語記‐六「海上の浪のたかくたちあがりたる」 3 たちまさる。すぐれる。 4 行動を開始する。「救援に立ち上がる」*日葡辞書「ゼンニ tachi agaru(タチ アガル)」 5 勢いをもりかえす。うちひしがれていたものが元気をとりもどす。「どん底の生活からたちあがる」

たち‐あざ・る🔗🔉

たち‐あざ・る 〔自ラ四〕語義未詳。立ち騒ぐ意か。また、立ってうろうろ歩きまわる意か。*万葉‐九〇四「かからずもかかりも神のまにまにと立阿射里(たちアザリ)我れ乞ひ祷(の)めど」

たち‐あるき【立歩】🔗🔉

たち‐あるき【立歩】 立つことと歩くこと。また、立って歩くこと。

たち‐あわせ【立合】(‥あはせ)🔗🔉

たち‐あわせ【立合】(‥あはせ) 1 相撲の行司。 2 そこに居合わせること。

たち‐あわ・せる【立ち合わせる】(‥あはせる)🔗🔉

たち‐あわ・せる【立ち合わせる】(‥あはせる) 〔自サ下一〕たちあは・す〔自サ下二〕 1 勝負をいどむ。立ち向かう。*太平記‐八「時声を揚たるに、敵是に立合せんと馬を西頭に立て」 2 そこに居合わせる。*伎・心謎解色糸‐四幕「お糸さん、立合せられたこそ幸ひ」

たち‐い【立居・起居】(‥ゐ)🔗🔉

たち‐い【立居・起居】(‥ゐ) 1 立つこととすわること。立ったりすわったりすること。また、ごく簡単な日常の動作。ききょ。進退。*古今‐五八〇「秋霧のはるる時なき心にはたちゐのそらもおもほえなくに」 2 立ち現れてそこにいること。たちのぼっていること。*読・雨月物語‐菊花の約「千里(ちさと)に雲のたちゐもなく」 ●立居の人(ひと) 周囲の多くの人。*虎明本狂言・鱸庖丁「立居の人に笑はれ給ふな」

たち‐いえ【立家・建家】(‥いへ)🔗🔉

たち‐いえ【立家・建家】(‥いへ) 建っている家。たてや。

たち‐いか【太刀烏賊】🔗🔉

たち‐いか【太刀烏賊】 「やりいか(槍烏賊)」の異名。

たち‐い・く【立ち行く】🔗🔉

たち‐い・く【立ち行く】 〔自カ五(四)〕=たちゆく(立行)3

たち‐い・ず【立ち出ず】(‥いづ)🔗🔉

たち‐い・ず【立ち出ず】(‥いづ) 〔自ダ下二〕 1 立って外へ出る。立ち去る。*源氏‐帚木「いらへに何とかはただ承りぬとてたちいで侍るに」 2 立って来る。出て来る。やって来る。*蜻蛉‐中「車にものすれば、ここなるこれかれ、おくりにたちいでたれば」 3 おもてだった所へ出る。人前や晴れがましい場所へ出る。*枕‐一八四「いかでたちいでにしかと汗あえていみじきには」 4 隠れていた物事が表面にでる。表面化する。*古今‐九九九「人しれず思ふ心は春がすみたちいでてきみがめにも見えなむ」

たち‐いた【裁板】🔗🔉

たち‐いた【裁板】 裁物(たちもの)をする時に台として用いる板。たちものいた。

たち‐いた・る【立ち至る・立ち到る】🔗🔉

たち‐いた・る【立ち至る・立ち到る】 〔自ラ五(四)〕ある状態になる。とうとうそのような事態になる。「救いようのない状態にたちいたった」

たち‐いぬのふぐり【立犬の陰嚢】🔗🔉

たち‐いぬのふぐり【立犬の陰嚢】 ゴマノハグサ科の一年草または越年草。ヨーロッパ原産。日本へは明治の初めに渡来し、各地の路傍などにふつうに見られる帰化植物。高さ一五〜二五センチメートル。茎は地をはい、下部で分枝して直立。葉は下部では対生し上部では互生。葉身は長さ約一センチメートルの卵円形で、縁に鈍い鋸歯がある。晩春、茎の上部の苞状の葉のわきに短い花柄のある小花が一個ずつ咲く。花冠は径約四ミリメートルで、先が四裂し淡青色。

たちい‐ふるまい【立居振舞】🔗🔉

たちい‐ふるまい【立居振舞】 立ったりすわったりするような日常の動作での身のこなし。挙動。たちふるまい。

たちい‐もん【達智門】🔗🔉

たちい‐もん【達智門】 「たっちもん(達智門)」の読みくせ。

たち‐いり【立入】🔗🔉

たち‐いり【立入】 1 たちいること。中へはいること。 2 出たりはいったりすること。 3 その家に親しく出入りすること。また、その人。 4 江戸時代、大坂の諸大名蔵屋敷で御用を勤めた商人。→御立入。 5 もんちゃく。ごたごた。けんか。 6 公務員が工場や事務所など一定の場所を検査または調査するためにはいること。

たちいり‐きんし【立入禁止】🔗🔉

たちいり‐きんし【立入禁止】 その場所へはいることを禁止すること。特に、仮処分命令などによって、一定の場所へはいることを禁止すること。オフリミット。

たちいり‐けんさ【立入検査】🔗🔉

たちいり‐けんさ【立入検査】 公務員が工場や事務所などにはいって、書類や設備などを検査または調査すること。立入調査。

たち‐い・る【立ち入る】🔗🔉

たち‐い・る【立ち入る】 〔自ラ五(四)〕 1 ある場所の中へはいる。*平家‐灌頂「建礼門院は、東山の麓、吉田の辺なる所にぞ立ちいらせ給ひける」 2 深くかかわり合う。ある事に関係する。携わる。また、干渉する。「私生活に立ち入る」*評判・難波物語「すべて賢愚貧富をわかたず、たちいる程のやぼすけは」

たち‐・いる【立ち居る】(‥ゐる)🔗🔉

たち‐・いる【立ち居る】(‥ゐる) 〔自ワ上一〕 1 立ったりすわったりする。起居する。*源氏‐明石「心一つにたちゐ、かがやくばかりしつらひて」 2 雲などが立ち現れてそこにいる。*伊勢‐二一「中空にたちゐる雲のあともなく」

たち‐うお【太刀魚】(‥うを)🔗🔉

たち‐うお【太刀魚】(‥うを) タチウオ科の海魚。全長一・五メートルになる。からだは側扁して細長く、太刀状を呈し、銀白色の粉状物質(グアニン)でおおわれる。背びれの基底は長く、頭の後方から尾端までつづき、尾びれと腹びれはない。本州中部以南の暖海に分布。肉は塩焼・煮物とし、グアニンの箔は模造真珠の光沢をつけるのに用いる。たちのうお。たち。《季・秋》

たち‐うき【立浮】🔗🔉

たち‐うき【立浮】 釣りで、水面に垂直に立てて魚の当たりをとるうき。唐辛子うき、棒うきなど。

たち‐うごき【立動】🔗🔉

たち‐うごき【立動】 立つことと動くこと。また、立って働くこと。たちはたらき。

たち‐うす【立臼】🔗🔉

たち‐うす【立臼】 1 地上にすえて、餅などをつく臼。たてうす。 2 背丈が低く、太っている女。たてうす。 ●立ち臼も二階へ登る あるはずがないと思われることが起こることのたとえ。

たち‐うた【立歌】🔗🔉

たち‐うた【立歌】 雅楽で、歌を主体とする立奏形態と、その時の歌曲。列をなし、ふつうは立ったまま、時には行進しながら歌う。和琴や和笛などの伴奏も立ったまま参加する。

たち‐うち【立撃・立射】🔗🔉

たち‐うち【立撃・立射】 立った姿勢のままで小銃をうつこと。

たち‐うち【太刀打】🔗🔉

たち‐うち【太刀打】 1 (―する)太刀で打ち合い、たたかうこと。 2 (―する)張り合って競争すること。互角の勝負をすること。多く、下に打消の語を伴って用いる。「太刀打ができない」 3 槍の部分の名。槍の口金から血溜りまでの間。太刀走り。 4 籠手(こて)の異称。 ●太刀打ちの技(わざ) 剣術。剣道。

たち‐うど【立人】🔗🔉

たち‐うど【立人】 田植えのとき、早乙女がかがんで働くのに対して、苗を運ぶなど、立ち働きをする男。

たちうばい【太刀奪】(たちうばひ)🔗🔉

たちうばい【太刀奪】(たちうばひ) ⇒たちばい(太刀奪)

たち‐うり【立売】🔗🔉

たち‐うり【立売】 一定の場所に店を構えないで、路傍や祭の境内などで立って物を売ること。

たち‐うり【裁売】🔗🔉

たち‐うり【裁売】 必要なだけを切って売ること。また、その人。切り売り。

たち‐え【立枝】🔗🔉

たち‐え【立枝】 高く伸び立った枝。

たち‐えり【立襟】🔗🔉

たち‐えり【立襟】 洋服の襟で、外側へ折らずに立てて首に沿わせるように仕立てたもの。つめえり。また、ワイシャツで、襟が首に沿って高く立ち、先が折れ曲がった型のもの。

たち‐おうじょう【立往生】(‥ワウジャウ)🔗🔉

たち‐おうじょう【立往生】(‥ワウジャウ) 1 立ったままの姿勢で死ぬこと。 2 途中で止まったまま、進みも退きもできなくなること。また、物事がゆきづまりの状態になったり、処置のしかたがわからないような状態になったりすること。「雪で列車が立往生する」「質問に答えられないで、教壇で立往生する」

たち‐おくれ【立後・立遅】🔗🔉

たち‐おくれ【立後・立遅】 たちおくれること。特に、着手、進展が遅れること。

たち‐おく・れる【立ち後れる・立ち遅れる】🔗🔉

たち‐おく・れる【立ち後れる・立ち遅れる】 〔自ラ下一〕たちおく・る〔自ラ下二〕 1 他の人よりおくれる。また、時期などがおそくなる。*源氏‐藤裏葉「この花のひとりたちをくれて、夏に咲きかかるほどなむ」 2 才や程度が他より劣る。ひけをとる。*源氏‐帚木「学問をも遊びをも、もろともにして、をさをさたちをくれず」 3 死におくれる。人に先立たれる。*浜松中納言‐四「片時離れきこえずならひぬるをたちをくれてはあるべき心ちもし給はず」 4 物事の着手、進歩発展などが標準とすべきものよりもおくれている。「福祉政策がたちおくれている」 1 立つのが人よりもおくれる。立ち上がるのがおそくなる。 2 出発がおくれる。*更級「国にたちをくれたる人々待つとてそこに日を暮しつ」 3 (「たち」は新しい季節などが来るの意)その季節の来るのがおくれる。*山家集‐上「たちおくれたる春や越ゆらん」 4 (「たち」はのぼり立つの意)霧や霞、また煙などがおくれてのぼり立つ。*栄花‐根合「たちおくれたる春の霞を」

たち‐おと【太刀音】🔗🔉

たち‐おと【太刀音】 太刀で物を切ったり、太刀と太刀で打ちあったりする音。

たち‐おとし【裁落】🔗🔉

たち‐おとし【裁落】 余分なものとして切り落とされた布。端切(はぎれ)。

たち‐おと・す【裁ち落とす】🔗🔉

たち‐おと・す【裁ち落とす】 〔他サ五(四)〕裁断して不必要な部分を切り落とす。布地などを衣服に仕立てるために余分な所を裁ち切って除く。「のしもちの耳を裁ち落とす」

たち‐およぎ【立泳】🔗🔉

たち‐およぎ【立泳】 からだを水中に立て、顔や上部を水面上に現し、主として足を動かして泳ぐこと。

たち‐おりがみ【太刀折紙】(‥をりがみ)🔗🔉

たち‐おりがみ【太刀折紙】(‥をりがみ) (「たちおりかみ」とも) 1 太刀に添える鑑定書。金五枚以上と評価した品につけた。 2 太刀、馬などを進上する時に用いる、品目、数量を記した折紙。

たち‐おろし【裁下】🔗🔉

たち‐おろし【裁下】 1 新調したばかりの着物。仕立ておろし。 2 衣服を仕立てる時の寸法。

たち‐か・う【裁ち換う】(‥かふ)🔗🔉

たち‐か・う【裁ち換う】(‥かふ) 〔他ハ下二〕布などを裁ち切って衣服に作りかえる。*源氏‐夕顔「蝉の羽もたちかへてける夏衣」

たち‐かえり【立返・立帰】(‥かへり)🔗🔉

たち‐かえり【立返・立帰】(‥かへり) 1 行ってすぐに帰ること。*浜松中納言‐二「たち返りにもと思へども」 2 返歌。返書。かえりごと。 〔副〕 1 繰り返し。ひっきりなしに。*古今‐八一六「わたつみのわが身こす浪立ちかへりあまのすむてふうらみつるかな」 2 おりかえしてすぐに。手紙などを受け取って、すぐに返事を返すさま。*落窪‐二「なほ、あれこと心有りと聞きたるにやと、くるしうて、立帰、さればよ。<略>との給へれば」 3 今までとは逆に。反対に。*徒然草‐一二六「ばくちの負きはまりて、残りなく打ち入れんとせんにあひては、打つべからず、たちかへり、続けて勝つべき時の至れると知るべし」 4 昔あったことを回想し、当時にもどったように改めて強い感情が生じるさま。*苔の衣‐四「いかに我をくちをしくおぼしけんなど、又立帰かなしくてなき給ふさまかぎりなし」

たち‐かえ・る【立ち返る・立ち帰る】(‥かへる)🔗🔉

たち‐かえ・る【立ち返る・立ち帰る】(‥かへる) 〔自ラ四〕 波などが高くなって打ち寄せてはかえる。*土左「風のふくことやまねば岸のなみたちかへる」 (「たち」は接頭語) 1 繰り返す。同じことを何度もする。*宇津保‐国譲上「たちかへりつつ御せうそこ申させ給ふ」 2 折り返す。折り返してすぐ返事をする。折り返してすぐ帰る。*源氏‐蜻蛉「いきといきてたちかへらむも心苦し」 3 もとの場所、行きすぎた場所などにもどる。帰る。あともどりする。引き返す。*山家集‐上「山里にまかりて、たちかへりけるを」 4 もとの状態にもどる。昔にかえる。*栄花‐浦々の別「古になほたちかへる御心の出でくれば」 5 年が改まる。新しい年になる。*枕‐四一「年たちかへるなどをかしきことに歌にも文にもつくるなるは」

たち‐かか・る【立ち掛かる】🔗🔉

たち‐かか・る【立ち掛かる】 〔自ラ五(四)〕 1 まさに立ち上がろうとする。*宇治拾遺‐一一・八「うつぶしに倒れたりけるを、ちがひてたちかかりて」 2 立ち向かう。かかってゆく。*太平記‐一五「鐘木を大きに拵へて、二三十人立懸りて、破れよとぞ撞たりける」 3 立ち上がってもたれる。立ってよりかかる。*俳・猿蓑‐五「立かかり屏風を倒す女子共」 4 先を争う。*浮・日本永代蔵‐四「野も山もみな銭掛松かと思はれ立かかりて拾へば」 5 (歌舞伎脚本のト書用語)立っている、また、何かに向かって立とうとする、力を加えようとするなどの意に用いる。*伎・時桔梗出世請状‐序幕「蘭丸、立ちかかって、『武智光秀、上意なるぞ』ト鉄扇にて打つ」

たち‐かき【太刀掻】🔗🔉

たち‐かき【太刀掻】 太刀をふるうこと。また、太刀で打ち合うこと。

たち‐かぎり【太刀限】🔗🔉

たち‐かぎり【太刀限】 太刀のつづく限り。太刀として役に立つ限り。

たち‐がく【立楽】🔗🔉

たち‐がく【立楽】 楽人が立ったままで管楽器を主体とした器楽を奏すること。

たち‐かく・す【立ち隠す】🔗🔉

たち‐かく・す【立ち隠す】 〔他サ四〕霞や雲などが立ってさえぎりかくす。*古今‐五一「山桜わが見に来れば春霞峰にもをにも立かくしつつ」

たち‐かく・れる【立ち隠れる】🔗🔉

たち‐かく・れる【立ち隠れる】 〔自ラ下一〕たちかく・る〔自ラ下二〕かくれる。何かの物かげに身をかくす。*古今‐二三五「人のみることやくるしきをみなへし秋ぎりにのみたちかくるらん」

たち‐かけ【太刀懸】🔗🔉

たち‐かけ【太刀懸】 1 太刀をかけること。また、そのための台。 2 「たちかけ(太刀懸)の草摺」の略。 ●太刀懸けの草摺(くさずり) 胴の左脇に連接した鎧(よろい)の草摺。弓手(ゆんで)の草摺。

たち‐かげ【太刀影】🔗🔉

たち‐かげ【太刀影】 1 太刀の閃(ひらめ)く光。 2 太刀のおかげ。武功のおかげ。

たち‐かさ・ぬ【立ち重ぬ】🔗🔉

たち‐かさ・ぬ【立ち重ぬ】 〔他ナ下二〕波、雲、霞などが立って幾重にも重なる。音が同じところから、和歌などでは「裁ち重ぬ」の意にかけても用いることがある。「衣」の縁語にもなる。*拾遺‐五九二「おひしげれ平野の原のあや杉よ濃き紫にたちかさぬべく」

たち‐かさ・ぬ【裁ち重ぬ】🔗🔉

たち‐かさ・ぬ【裁ち重ぬ】 〔他ナ下二〕裁って重ねる。衣を裁って縫い、それを重ねて着る。*源氏‐橋姫「藤衣たちかさね、悲しきことを思ひ給へし程に」

たち‐がしら【立頭】🔗🔉

たち‐がしら【立頭】 能・狂言で立衆(たちしゅう)のかしら。立衆の先頭の役。

たち‐がしわ【立柏】(‥がしは)🔗🔉

たち‐がしわ【立柏】(‥がしは) ガガイモ科の多年草。本州、四国の山地の樹陰に生える。茎は直立して分枝せず、高さ約三〇センチメートル。葉は長さ一〇〜一五センチメートルの卵円形で茎の上部に集まってつき、対生する。春、茎頂に小さな淡紫色の花が群がって咲く。花冠は径約五ミリメートルで五深裂して平開する。果実は長さ約六センチメートルの狭長楕円形。種子には白くて長い冠毛がある。おおつるがしわ。

たち‐かぜ【太刀風】🔗🔉

たち‐かぜ【太刀風】 1 するどく太刀を振った時に起こる風。はげしくふるう太刀の勢い。 2 戦いぶりの勇ましいこと。戦闘の激しいさま。

たち‐かた【立方】🔗🔉

たち‐かた【立方】 1 能楽で、囃子方(はやしかた)に対して、シテ方・ワキ方・狂言方など、舞い演技する者の総称。 2 日本舞踊で、伴奏者を地方(じかた)というのに対して、踊り手をいう。 3 (「たちがた」とも)身の処し方。また、その人の立場。*洒・傾城買言告鳥‐上「それじゃアおれが身がたちかたない」

たち‐かた【裁方】🔗🔉

たち‐かた【裁方】 裁縫で、縫う前に用布を適宜の寸法に裁ち切る方法。

たち‐かつぎ【太刀担】🔗🔉

たち‐かつぎ【太刀担】 左の肩の中ほどのところ。昔、戦場で木の大太刀をかついだところからいう。

たち‐がみ【鬣】🔗🔉

たち‐がみ【鬣】 =たてがみ(鬣)

たち‐かめばそう【立亀葉草】(‥かめばサウ)🔗🔉

たち‐かめばそう【立亀葉草】(‥かめばサウ) ムラサキ科の多年草。北海道、本州の山地の渓谷などの湿った所に生える。高さ約三〇センチメートル。茎・葉ともに短毛を散生。下部の葉は長柄をもち、葉身は卵円形で長さ三〜五センチメートル。初夏、枝先に白または瑠璃色の小さな花がまばらに一〇個ぐらい咲く。花は柄をもち先が五裂して平らに開いている。はかがみそう。

たち‐かもめづる【立鴎蔓】🔗🔉

たち‐かもめづる【立鴎蔓】 ガガイモ科の多年草。近畿地方以西の本州、四国、九州のやや湿った草地に生える。茎の下部は直立し、先はやや蔓になる。葉は対生し、短柄がある。葉身は長さ三〜一〇センチメートルの長楕円形で、先がとがる。七〜九月頃、上部の葉腋に暗紫色の花が群がって咲く。花冠は径約一センチメートルで、五裂して平開する。くろばなかもめづる。

た‐ちから【田力・租】🔗🔉

た‐ちから【田力・租】 (後世「たぢから」とも)律令制の税の一つ。公民に班給された口分田に対して課税されるもの。田租(でんそ)。→租(そ)・庸(ちから)

たち‐がらし【立枯】🔗🔉

たち‐がらし【立枯】 =たちがれ(立枯)1

たち‐がらみ【太刀絡】🔗🔉

たち‐がらみ【太刀絡】 佩緒(はきお)を太刀の帯取(おびとり)にからみつける方法。

たち‐がれ【立枯】🔗🔉

たち‐がれ【立枯】 1 草や木が立ったままで枯れること。また、その草や木。たちがらし。 2 老衰。

たちがれ‐びょう【立枯病】(‥ビャウ)🔗🔉

たちがれ‐びょう【立枯病】(‥ビャウ) 農作物の、病菌に犯されて急に茎や葉がしぼみ、枯れてしまう病気。

たちかわ【立川】(たちかは)🔗🔉

たちかわ【立川】(たちかは) 東京都の西部、三多摩地方の中心都市。中世この地に居住した武蔵七党の一つ西党日奉(ひまつり)氏の一族が、立川氏を称したのが地名の起こり。明治二二年甲武鉄道(現在の中央本線)が開通。大正一一年以後旧陸軍の飛行連隊や軍関係施設が置かれ、軍都として発展。第二次世界大戦後、昭和四七年までアメリカ軍の基地の町。また、中央本線、青梅線、南武線、五日市線などの通じる交通の要地という立地条件により、八王子と並ぶ三多摩地方の商業中心地となった。昭和一五年市制。

たちかわ‐ぶんこ【立川文庫】(たちかは‥)🔗🔉

たちかわ‐ぶんこ【立川文庫】(たちかは‥) 明治末期から大正中期にかけて大阪の立川文明堂から刊行された小型の文庫本。少年を対象とした全約二〇〇冊の講談本で、講談師二代目玉田玉秀斎とその家族が集団執筆。特に「猿飛佐助」「霧隠才蔵」などが知られる。

たち‐かわり【立ち代わり】(‥かはり)🔗🔉

たち‐かわり【立ち代わり】(‥かはり) 〔副〕かわるがわる。たびたび。*増鏡‐三「つぎつぎの御子どもも大臣などにて、たちかはり御前に絶えず物し給て」 ●立ち代わり入代(いりかわ・いれかわ)り =いれかわり(入代)立ち代わり

たちかわ‐りゅう【立川流】(たちかはリウ)🔗🔉

たちかわ‐りゅう【立川流】(たちかはリウ) 真言密教の一派と陰陽道とが混合してできた、宗教の一派。真言宗醍醐三宝院流の祖勝覚の弟子仁寛に受法した武蔵国立川の陰陽師某が唱え、一時盛行したが、慶長以後、ほとんど絶えた。森羅万象を金剛界と胎蔵界に二分し、これを男女に配し、男女の交会をもって即身成仏の秘術とした。

たち‐かわ・る【立ち代わる・立ち替わる】(‥かはる)🔗🔉

たち‐かわ・る【立ち代わる・立ち替わる】(‥かはる) 〔自ラ四〕 1 移りかわる。流転する。*万葉‐一〇四八「立易(たちかはり)古き都となりぬれば」 2 入れかわって出てくる。交替する。*源氏‐藤裏葉「うへは、まかでさせ給ふ。たちかはりて、参り給ふに」

たち‐き【立木】🔗🔉

たち‐き【立木】 1 庭や山などの地面に生えて立っている木。 2 =りゅうぼく(立木)

たち‐ぎえ【立消】🔗🔉

たち‐ぎえ【立消】 1 火が十分に燃えないで中途で消えてしまうこと。 2 物事が中途で止むこと。また、途中で姿を消すこと。「計画が立消えになった」

たち‐ぎ・える【立ち消える】🔗🔉

たち‐ぎ・える【立ち消える】 〔自ア下一(ヤ下一)〕たちぎ・ゆ〔自ヤ下二〕 1 炭火やろうそくなどが燃え尽きる。*浄・潤色江戸紫‐三「灯たる火のたち消る迄に」 2 炭火やろうそくなどが、燃え尽きないで、途中で消える。 3 物事や計画が途中で続かなくなる。とぎれてなくなる。

たち‐ぎき【立聞】🔗🔉

たち‐ぎき【立聞】 1 (―する)立ちどまって、他人の話をこっそりと聞くこと。ぬすみぎき。 2 轡(くつわ)の頭の輪。面掛(おもがい)をつけるところ。また、そこと面掛をつなぐ紐。

たち‐ぎき【太刀利】🔗🔉

たち‐ぎき【太刀利】 1 太刀の刃のするどいこと。 2 太刀さばきの巧みなこと。また、その人。

たち‐ぎ・く【立ち聞く】🔗🔉

たち‐ぎ・く【立ち聞く】 〔他カ四〕(古くは「たちきく」) 1 立って聞く。立ったままで聞く。*万葉‐二〇七「軽の市にわが立聞(たちきけ)ば」 2 ぬすみ聞く。立聞きする。*今鏡‐七「忍びてたちきき給ひけるに」

たち‐ぎみ【立君】🔗🔉

たち‐ぎみ【立君】 =つじぎみ(辻君)

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