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すいかうつわものをひとつにせず【水火器物を一つにせず】🔗🔉

すいかうつわものをひとつにせず【水火器物を一つにせず】 《水と火は一つの器に入れられないように》性質の違うものは同じ所に置くことができない。また、善と悪とは一緒になり得ないこと。

すいがみをくう【粋が身を食う】🔗🔉

すいがみをくう【粋が身を食う】 粋人としてもてはやされていると、しだいに深入りして身を滅ぼすことになるということ。

すいかもじせず【水火も辞せず】🔗🔉

すいかもじせず【水火も辞せず】 水におぼれたり火に焼かれたりするほどの苦しみにあってもそれにめげずに力を尽くすことのたとえ。 《例文》 「彼は、あの人のためなら水火も辞せず協力するでしょう。」

すいかをふむ【水火を踏む】▽中国🔗🔉

すいかをふむ【水火を踏む】▽中国 非常な危険を冒すことのたとえ。 《出典》 子曰(イワ)ク、民ノ仁ニ於(オ)ケルヤ、水火ヨリモ甚(ハナハ)ダシ。水火ハ吾(ワレ)蹈(フ)ミテ死スル者ヲ見ル。未(イマ)ダ仁ヲ蹈ミテ死スル者ヲ見ザルナリ。〔論語(ロンコ゛)・衛霊公篇〕

すいぎょのしん【水魚の親】▽中国🔗🔉

すいぎょのしん【水魚の親】▽中国 水魚の交わり

すいぎょのちなみ【水魚の因】▽中国🔗🔉

すいぎょのちなみ【水魚の因】▽中国 水魚の交わり

すいぎょのまじわり【水魚の交わり】▽中国🔗🔉

すいぎょのまじわり【水魚の交わり】▽中国 魚と水との関係のように、離れがたい親密な交際のたとえ。「水魚の親(シン)」「水魚の因(チナミ)」とも。 《参考》 劉備(リュウヒ゛)が、まだ根拠地を持たなかったころ、諸葛孔明(ショカツコウメイ)と日ごとに親密になったが、関羽(カンウ)や張飛(チョウヒ)らはそれをねたんだ。そのとき、劉備は「みなしごのような自分に孔明がいるのはちょうど魚に水があるようなものだ。」と言ったという。 《出典》 〔三国志(サンコ゛クシ)・諸葛亮伝〕 《類句》膠漆(コウシツ)の交わり。

すいこう【推敲】▽中国🔗🔉

すいこう【推敲】▽中国 詩や文章の字句をいろいろと練って工夫すること。 《参考》 唐の詩人賈島(カトウ)が、あるとき驢馬(ロハ゛)に乗りながら詩を作り、「僧は推(オ)す月下の門」という句を得たが、「推す」を改めて「敲(タタ)く」とするかどうかに迷い、手で推したりたたいたりするしぐさをしていて、通りかかった韓愈(カンユ)の行列にぶつかってしまった。賈島が事情を述べて謝ると、しばらく考えていた韓愈は「それは敲(タタ)くとするほうがよい。」と言い、そのまま二人は手綱(タツ゛ナ)を並べて詩について語り合ったという。 《出典》 〔唐詩紀事(トウシキシ゛)〕

すいしょうはちりをうけず【水晶は塵を受けず】🔗🔉

すいしょうはちりをうけず【水晶は塵を受けず】 清廉潔白な人は、少しの不義・不正をも受け入れず憎むものだというたとえ。

すいせいむし【酔生夢死】▽中国🔗🔉

すいせいむし【酔生夢死】▽中国 《酒に酔ったような気持ちで生き、夢をみているような気持ちで死ぬの意》何一つすぐれた仕事もせず、無意味に一生を過ごすこと。 《出典》 高才明智ト雖(イエト゛)モ、見聞ニ膠(コウ)スレバ、酔生夢死シテ自覚セザルナリ。〔程子遺書(テイシイショ)〕

すいどうのみずでうぶゆをつかう【水道の水で産湯を使う】🔗🔉

すいどうのみずでうぶゆをつかう【水道の水で産湯を使う】 江戸の生まれであることのたとえ。 《参考》 (イ)「水道」は、江戸時代、江戸市民の飲料水を導いた水路。 (ロ)江戸っ子が江戸生まれであることを誇って言うことば。

すいほうにきする【水泡に帰する】🔗🔉

すいほうにきする【水泡に帰する】 努力したのにその甲斐(カイ)もなく、だめになってしまうことのたとえ。 《例文》 「10年の労苦も、たった一度の失敗で、水泡に帰してしまった。」 《類句》水の泡(アワ)になる。

すいもあまいもしっている【酸いも甘いも知っている】🔗🔉

すいもあまいもしっている【酸いも甘いも知っている】 長い間にいろいろな経験をし、世の中のことや人情の機微などによく通じていること。「酸いも甘いも噛(カ)み分ける」とも。 《例文》 「あの人は酸いも甘いも知っている人だから、相談すればきっといい知恵を貸してくれるだろう。」

すいゆかず【騅逝かず】▽中国🔗🔉

すいゆかず【騅逝かず】▽中国 《愛馬の騅(スイ)が動かないの意》企てた物事が思いどおりにゆかず、どうすることもできない苦境に陥ることのたとえ。 《参考》 楚(ソ)の項羽(コウウ)が、漢の劉邦(リュウホウ)の軍に包囲されたとき、愛する虞美人(ク゛ヒ゛シ゛ン)と愛馬の騅(スイ)を思って作った詩の中のことば。 《出典》 力(チカラ)山ヲ抜キ気ハ世ヲ蓋(オオ)ウ。時(トキ)利アラズ騅逝カズ。騅ノ逝カザル奈何(イカン)ス可(ヘ゛)キ。虞ヤ虞ヤ若(ナンシ゛)ヲ奈何セン。〔史記(シキ)・項羽本紀〕

すいれんのせい【垂簾の政】▽中国🔗🔉

すいれんのせい【垂簾の政】▽中国 天子が幼少のとき、皇太后などが代わって行う政治のこと。 《参考》 昔、中国では、皇太后などが群臣に会うとき、じかに会うことを避けてその前に簾(スタ゛レ)を垂れたことから。

すえしじゅうよりいまのさんじゅう【末始終より今の三十】🔗🔉

すえしじゅうよりいまのさんじゅう【末始終より今の三十】 後でたくさんもらうより、少しであっても今もらったほうがよいということ。 《参考》 「末始終」は末長くの意。「始終」に「四十」をかけたしゃれ。 《類句》明日の百より今日の五十。末の百両より今の五十両。

すえぜんくわぬはおとこのはじ【据え膳食わぬは男の恥】🔗🔉

すえぜんくわぬはおとこのはじ【据え膳食わぬは男の恥】 女性から言い寄られてそれに応じないのは、男性として恥である。

すえだいなればかならずおる【末大なれば必ず折る】▽中国🔗🔉

すえだいなればかならずおる【末大なれば必ず折る】▽中国 《枝や葉が茂りすぎれば幹が折れるの意》下の者の勢力が強くなると、上の者の言うことを聞かなくなってついには上の者が滅びてしまうということ。 《出典》 末大ナレバ必ズ折レ、尾(オ)大ナレバ掉(フル)ワザルハ君ノ知ル所ナリ。〔春秋左氏伝(シュンシ゛ュウサシテ゛ン)・昭公十一年〕 《類句》尾大(ヒ゛タ゛イ)掉わず。末重き物は必ず折る。

すえのつゆもとのしずく【末の露本の雫】🔗🔉

すえのつゆもとのしずく【末の露本の雫】 《草木の葉末の露と根もとにあるしずくとは、先と後の違いはあっても、結局ははかなく消えてしまうことから》寿命に長短はあっても、やがては死ぬという人の命のはかないことのたとえ。

すかをくう【すかを食う】🔗🔉

すかをくう【すかを食う】 当てが外れる。 《例文》 「年の暮れも迫ったのに、すかを食って金ははいらず、ひどい目に遭った。」 《参考》 俗なことば。

すきこそもののじょうずなれ【好きこそ物の上手なれ】🔗🔉

すきこそもののじょうずなれ【好きこそ物の上手なれ】 自分の好きなことは、一生懸命に工夫したり勉強したりするから、上達するようになる。 《類句》好きこそ上手。好きは上手のもと。

すぎたるはなおおよばざるがごとし【過ぎたるは猶及ばざるがごとし】▽中国🔗🔉

すぎたるはなおおよばざるがごとし【過ぎたるは猶及ばざるがごとし】▽中国 《物事の程度を越すことは足りないのと同じであるの意》物事はその程度が過ぎても足りなくてもよくなく、中庸(チュウヨウ)がよいということ。 《参考》 孔子の弟子の子貢(シコウ)が、同じ弟子の師(シ)と商(ショウ)のどちらがすぐれているかと聞いたとき、孔子は、「師は中庸を過ぎており、商は中庸に及ばない。過ぎているのは及ばないのと同じであって、どちらも中庸を得ておらず、よくない。」と答えた。 《出典》 〔論語(ロンコ゛)・先進篇〕

すきにはみをやつす【好きには身をやつす】🔗🔉

すきにはみをやつす【好きには身をやつす】 人は、道楽など自分の好きなことには体がやせ細るようなはなはだしい苦労をしてもなんとも思わないものである。

すきばらにまずいものなし【空き腹に不味い物なし】🔗🔉

すきばらにまずいものなし【空き腹に不味い物なし】 空腹のときには、どんなものでもうまく感じられるということ。 《類句》ひもじいときにまずい物なし。空腹は最上のソースなり。

すきをこらす【数寄を凝らす】🔗🔉

すきをこらす【数寄を凝らす】 建物や道具などにいろいろと風流な工夫を施す。 《例文》 「数寄を凝らして造られた屋敷。」 《参考》 「数寄」は、風流な事がらを好むこと。「数奇」とも書く。

すすきのほにもおず【薄の穂にも怖ず】🔗🔉

すすきのほにもおず【薄の穂にも怖ず】 落ち武者は薄の穂にも怖ず

すずしいかお【涼しい顔】🔗🔉

すずしいかお【涼しい顔】 自分にも責任や関係があるのに、何のかかわりもないような平気なようすをしている態度のたとえ。 《例文》 「これほど損をさせながら涼しい顔でいられるとは驚いた人だ。」

すすむをしってしりぞくをしらず【進むを知って退くを知らず】▽中国🔗🔉

すすむをしってしりぞくをしらず【進むを知って退くを知らず】▽中国 前に進むことだけ知っていて、時機や状況によって退くということを知らない。 《出典》 亢(コウ)ノ言タルヤ、進ムヲ知ッテ退クヲ知ラズ。存スルヲ知ッテ亡(ホロ)ブルヲ知ラズ。得(ウ)ルヲ知ッテ喪(ウシナ)ウヲ知ラズ。〔易経(エキキョウ)・乾卦〕

すずめかいちゅうにいってはまぐりとなる【雀海中に入って蛤となる】▽中国🔗🔉

すずめかいちゅうにいってはまぐりとなる【雀海中に入って蛤となる】▽中国 《すずめが海中に入ってはまぐりとなるの意》あり得ないと思えるほどに、世の中の状態や事物がよく変わることのたとえ。 《出典》 鴻雁(コウカ゛ン)来賓(ライヒン)シ、爵(スス゛メ)大水(=海)ニ入リテ蛤ト為(ナ)ル。〔礼記(ライキ)・月令篇〕 《類句》山の芋が鰻(ウナキ゛)になる。腐草(フソウ)化して蛍(ホタル)となる。

すずめのすもくうにたまる【雀の巣も構うに溜る】🔗🔉

すずめのすもくうにたまる【雀の巣も構うに溜る】 《すずめがわずかの材料を少しずつ運んで巣を作るように》わずかずつでもためてゆけば、やがては大きな額になるということ。 《参考》 「構う」は巣をつくる意。 《類句》塵(チリ)も積もれば山となる。

すずめのせんこえつるのひとこえ【雀の千声鶴の一声】🔗🔉

すずめのせんこえつるのひとこえ【雀の千声鶴の一声】 つまらない者の千のことばよりもすぐれた人の一言のほうがまさっていることのたとえ。

すずめのなみだ【雀の涙】🔗🔉

すずめのなみだ【雀の涙】 分量や金額が非常にわずかであることのたとえ。 《例文》 「すずめの涙ほどの手切れ金。」 《参考》 わずかであってよくないとして言うことば。 《類句》蚊の涙。

すずめひゃくまでおどりわすれず【雀百まで踊り忘れず】🔗🔉

すずめひゃくまでおどりわすれず【雀百まで踊り忘れず】 《すずめは、100歳になってもはねる歩き方を忘れずに続けるの意》幼いときに身に付けた習慣は年を取っても変わらないということ。 《参考》 七音・七音として口調を整えた表現。 《類句》三つ子の魂百まで。

すったもんだ【擦った揉んだ】🔗🔉

すったもんだ【擦った揉んだ】 意見などのまとまりがつかずに、もめごとが起こるようす。また、そうして起こったもめごと。「擦ったの揉んだの」とも。 《例文》 「擦った揉んだの挙げ句、結論が出た。」

すっぽんがときをつくる【鼈が時を作る】🔗🔉

すっぽんがときをつくる【鼈が時を作る】 《すっぽんが鶏のように鳴いて時を知らせるの意》あり得ないことのたとえ。 《類句》死人が物言う。死んだ馬が屁(ヘ)をこく。

すてるかみあればひろうかみあり【捨てる神あれば拾う神あり】🔗🔉

すてるかみあればひろうかみあり【捨てる神あれば拾う神あり】 見限って相手にしてくれない人もいれば、認めて世話をしてくれる人もいる。世間はさまざまであるから、非難されたり退けられたりしてもくよくよすることはないということ。「捨てる神あれば助ける神あり」とも。 《参考》 「捨てる」と「拾う」という反対語を用いて対照のおもしろさを表現している。

すなをかむよう【砂を噛むよう】🔗🔉

すなをかむよう【砂を噛むよう】 《砂をかめば、口当たりが悪くて味がないことから》趣がなくて少しもおもしろくないことのたとえ。また、そのようなもののたとえ。 《例文》 「砂をかむような文章。」

すねにきずもつ【脛に傷持つ】🔗🔉

すねにきずもつ【脛に傷持つ】 犯した悪事を隠していてやましいことがあることのたとえ。 《例文》 「すねに傷持つ身。」

すねをかじる【脛を齧る】🔗🔉

すねをかじる【脛を齧る】 親の脛を齧る

すべてのみちはローマにつうず【すべての道はローマに通ず】▽西洋🔗🔉

すべてのみちはローマにつうず【すべての道はローマに通ず】▽西洋 やり方は違っていても行き着く目的は同じであることのたとえ。また、目的を達する手段は、一つだけではなく、幾つもあることのたとえ。 一つの真理はあらゆる物事に適用されるということ。 《参考》 (イ)ローマ帝国時代には、世界各地からローマに道路が通じていたことから。 (ロ)ラ・フォンテーヌの寓話(ク゛ウワ)から出たことば。 (ハ)All roads lead to Rome.の訳。

すまじきものはみやづかえ【すまじきものは宮仕え】🔗🔉

すまじきものはみやづかえ【すまじきものは宮仕え】 奉公は、いろいろと苦労の絶えないものだから、するものではないということ。 《参考》 (イ)「宮仕え」は、貴人の家に奉公すること。 (ロ)現代では、組織の中で働く個人の悲哀について使う。

すみとゆき【墨と雪】🔗🔉

すみとゆき【墨と雪】 性質が正反対のもののたとえ。「雪と墨」とも。 《類句》氷と炭。

すみにおけない【隅に置けない】🔗🔉

すみにおけない【隅に置けない】 思ったよりすぐれていて油断したり無視したりできないことのたとえ。 《例文》 「文章もうまいし、しゃべらしたらたいしたもんだし、なかなか隅に置けない男性だ。」

すみはがきにすらせふではおににもたせよ【墨は餓鬼に磨らせ筆は鬼に持たせよ】🔗🔉

すみはがきにすらせふではおににもたせよ【墨は餓鬼に磨らせ筆は鬼に持たせよ】 墨は力を入れずに静かにすり、筆を執ったら力を込めて勢いよく書くべきであるということ。 《参考》 書道の心得を述べたことば。 《類句》墨を磨るは病夫の如(コ゛ト)くし筆を把(ト)るは壮士の如くす。

すみをするはびょうふのごとくしふでをとるはそうしのごとくす【墨を磨るは病夫の如くし筆を把るは壮士の如くす】🔗🔉

すみをするはびょうふのごとくしふでをとるはそうしのごとくす【墨を磨るは病夫の如くし筆を把るは壮士の如くす】 墨を磨るときは、病人のようにあまり力を入れず静かに磨るのがよく、筆を執るときは、力をこめて勢いよく書くのがよいということ。墨と筆の扱い方のたとえ。「墨を磨るは病児(ヒ゛ョウシ゛)の如くし筆を把るは壮士の如くす」とも。 《参考》 墨は餓鬼に磨らせ筆は鬼に持たせよ。

すめばみやこ【住めば都】🔗🔉

すめばみやこ【住めば都】 どんな不便な所でも、住み慣れれば不便さを感じなくなって住みよくなるということ。 《類句》住めば田舎も名所。地獄も住家。

すもうにかってしょうぶにまける【相撲に勝って勝負に負ける】🔗🔉

すもうにかってしょうぶにまける【相撲に勝って勝負に負ける】 《相撲の内容では勝てる体勢にありながら、ちょっとしたはずみで勝敗のうえでは負けてしまうの意》有利な立場にありながら、失敗して最終的には結果が不利になることのたとえ。 《類句》碁(コ゛)に勝って勝負に負ける。

すもうにならない【相撲にならない】🔗🔉

すもうにならない【相撲にならない】 力に差がありすぎて勝負にならないこと。 《例文》 「資本10億の大会社と社員30人のわが社とでは、とても相撲にならない。」

すりこぎでいもをもる【擂粉木で芋を盛る】🔗🔉

すりこぎでいもをもる【擂粉木で芋を盛る】 擂粉木で腹を切る

すりこぎではらをきる【擂粉木で腹を切る】🔗🔉

すりこぎではらをきる【擂粉木で腹を切る】 《すりこぎで腹を切ろうとしても切れないことから》不可能なことをすることのたとえ。 《類句》擂粉木で芋(イモ)を盛る。杓子(シャクシ)で腹を切る。連木(レンキ゛)で腹切る。

すんがつまる【寸が詰まる】🔗🔉

すんがつまる【寸が詰まる】 衣服の丈が短くなる。 《例文》 「洗濯したら、寸が詰まって着られなくなった。」

すいかのあらそい【水火の争い】🔗🔉

すいかのあらそい【水火の争い】 水と火のように互いに相容れない、きわめて仲の悪い者どうしの争いのたとえ。 〔出〕韓愈(かんゆ)

すいかをじせず【水火を辞せず】🔗🔉

すいかをじせず【水火を辞せず】 どんな苦難も危険もいとわずに事をやり抜くこと。 ◎たとえ水におぼれ、火に焼かれたりする苦しみがあろうと恐れずにおこなうの意から。「水火も辞せず」とも言う。 〔較〕go through fire and water(水火をいとわない)

すいがかわへはまる【粋が川へはまる】🔗🔉

すいがかわへはまる【粋が川へはまる】 その道ですぐれているはずの者が、すぐれているためにかえって失敗することがあるというたとえ。 ◎あかぬけた粋人(すいじん)が川に落ちてずぶ濡れになるの意から。「粋淵(ふち)にはまる」とも言う。 〔類〕猿も木から落ちる

すいがみをくう【粋が身を食う】🔗🔉

すいがみをくう【粋が身を食う】 遊びの道に通じた粋人(すいじん)は、ついにはその遊びで身を滅ぼすことが多々あるということ。 ◎「粋は身を食う」とも言う。いろはがるた(江戸)。 〔類〕芸は身の仇(あだ) 〔対〕芸は身を助ける

すいぎょのまじわり【水魚の交わり】🔗🔉

すいぎょのまじわり【水魚の交わり】 きわめて親密な交わりのたとえ。 ◎中国蜀(しょく)の劉備(りゅうび)が名将諸葛孔明(しょかつこうめい)と親しむのを見て、臣下の張飛(ちょうひ)や関羽(かんう)がねたんだとき、劉備が「私に孔明が必要なのは、ちょうど魚が水を必要とするのと同じようなものだ」と言ったという故事から。 〔出〕蜀志(しょくし) 〔類〕断金の交わり/管鮑の交わり

すいこう【推敲】🔗🔉

すいこう【推敲】 文章や詩歌の字句や表現を繰り返し練り直すこと。 ◎中国唐の詩人、賈島(かとう)が「僧は推(お)す月下の門」という句を作ったとき、「推す」を「敲(たた)く」にすべきかどうかさんざん迷っているうちに、たまたま名文家、韓愈(かんゆ)の行列に行き当たったので、事情を説明すると韓愈が「敲く」のほうがよいと答えたという故事から。 〔出〕唐詩紀事(とうしきじ)

すいせいむし【酔生夢死】🔗🔉

すいせいむし【酔生夢死】 仕事らしい仕事もしないで、ただぼんやりといたずらに一生を過ごすこと。 ◎まるで酒に酔っているかのように生き、あたかも夢を見ているかのように死ぬの意から。 〔出〕程子語録(ていしごろく)

すいぜんのまと【垂涎の的】🔗🔉

すいぜんのまと【垂涎の的】 みんながうらやんで、欲しくて欲しくてたまらないと思うもの。 ◎だれもが涎(よだれ)を垂らすほどうらやんで欲しがるものの意。なお「垂涎」を「すいえん」と読むのは慣用読み。

すいちゅうにひをもとむ【水中に火を求む】🔗🔉

すいちゅうにひをもとむ【水中に火を求む】 いくら求めても、とうてい得られないこと、ないものねだりをすることのたとえ。 〔類〕木に縁りて魚を求む/山に蛤を求む

すいてんほうふつ【水天彷彿】🔗🔉

すいてんほうふつ【水天彷彿】 遠い沖合いで、海面と空とがどこでどう接しているのかわからなくて、水平線の位置がはっきりつかめないことの形容。 ◎「水天」は海と空、「彷彿」はぼんやりとしてはっきりしない意。

すいどうのみずでうぶゆをつかう【水道の水で産湯を使う】🔗🔉

すいどうのみずでうぶゆをつかう【水道の水で産湯を使う】 江戸の生まれであることを、江戸っ子が自慢して言うことば。 ◎江戸には巨額の金と多大な労力をかけてつくった神田上水と玉川上水があり、この水道の水で産湯を使ったということから。 〔較〕He was born within the sound of Bow bell.(ボウ教会の鐘の音の聞こえる所で生まれた―生っ粋のロンドンっ子)

すいばん【推輓】🔗🔉

すいばん【推輓】 人を推薦すること。 ◎車を推(お)(押)したり、輓(ひ)(引)いたりする意から。 〔出〕春秋左伝

すいほうにきす【水泡に帰す】🔗🔉

すいほうにきす【水泡に帰す】 一生懸命努力したことが、むなしくむだな骨折りに終わってしまうこと。 ◎あっけなく消えてしまう水の泡のような結果となるの意から。「水の泡」「水の泡となる」とも言う。 〔例〕長年の苦労が水泡に帰してしまった。

すいもあまいもかみわける【酸いも甘いも噛み分ける】🔗🔉

すいもあまいもかみわける【酸いも甘いも噛み分ける】 経験が豊かで、人情の機微に通じ、世の中の裏も表も知り尽くしていること。 ◎「噛み分ける」は、よく噛んで味を弁別するの意。酸っぱい物と甘い物とをはっきり区別して味わい、そのいい点も悪い点もよくわかっているということから。「酸いも甘いも知り抜く」とも言う。

すうき【数奇】🔗🔉

すうき【数奇】 巡り合わせが悪いこと。不運・不幸に次々と見舞われること。 ◎「数」は運命のこと、「奇」は不遇なこと。 〔出〕史記

すえぜんくわぬはおとこのはじ【据え膳食わぬは男の恥】🔗🔉

すえぜんくわぬはおとこのはじ【据え膳食わぬは男の恥】 女が積極的に誘っているのに、それに応じないのは男の恥だということ。 ◎「据え膳」は目の前に置かれた食膳。さあ食べてくださいと供された膳に手をつけないのは男の恥であるの意から。 〔例〕「据え膳は向こうの腹があんじられ」(古川柳) 〔較〕It is time to set in when the oven comes to the dough.(かまどのほうが生パンの所へやってきたら、入れてやる時だ)

すえだいなればかならずおる【末大なれば必ず折る】🔗🔉

すえだいなればかならずおる【末大なれば必ず折る】 下の者の勢力が大きくなると、上の者はまとめにくくなり、いつか必ず倒されてしまうということ。 ◎枝葉が大きくなり重くなると、強い幹も折れてしまうの意から。 〔出〕春秋左伝 〔類〕尾大掉わず

すえのつゆ もとのしずく【末の露 本の雫】🔗🔉

すえのつゆ もとのしずく【末の露 本の雫】 人の命は多少長い短いの差はあるものの、いずれはなくなってしまうはかないものだということ。 ◎葉末にある露も、根本(ねもと)の雫も、遅かれ早かれやがて消えてしまうの意から。

すかぬはえせぬのからな【好かぬは得せぬの唐名】🔗🔉

すかぬはえせぬのからな【好かぬは得せぬの唐名】 「好きじゃない」とさも好みの問題のように言うのも、実はできないからだということ。 ◎「得せぬ」はできない、「唐名」は別名の意。

すきこそものじょうずなれ【好きこそ物上手なれ】🔗🔉

すきこそものじょうずなれ【好きこそ物上手なれ】 人は自分が好きなことなら、進んでくふうしたり、努力したりするから上達が早く、おのずと技術も向上するということ。 〔対〕下手の横好き

すきにはみをやつす【好きには身をやつす】🔗🔉

すきにはみをやつす【好きには身をやつす】 好きなことのためには、人はどんな苦労も苦労と思わず、その身がやせ細るほどに打ち込むということ。 ◎「やつす」はものごとに熱中するの意。

すきばらにまずいものなし【空き腹にまずい物なし】🔗🔉

すきばらにまずいものなし【空き腹にまずい物なし】 腹が空いていれば、どんな食い物でもおいしく感じるということ。 〔類〕ひもじい時にまずい物なし/飢えては食を択ばず 〔較〕Hunger is the best sauce.(空腹は最上のソース)

すぎたるはなおおよばざるがごとし【過ぎたるは猶及ばざるが如し】🔗🔉

すぎたるはなおおよばざるがごとし【過ぎたるは猶及ばざるが如し】 度を過ぎたことは、少し足りないというのと同じようなもの。ものごとはすべからく中庸がだいじだということ。 〔出〕論語 〔類〕薬も過ぎれば毒となる/分別過ぐれば愚に返る/彩ずる仏の鼻を欠く 〔較〕Overdone is worse than undone.(焼き過ぎは半焼きより悪い)

すすむをしりてしりぞくをしらず【進むを知りて退くを知らず】🔗🔉

すすむをしりてしりぞくをしらず【進むを知りて退くを知らず】 とにかく前に進むことだけを考えて、時と場合によっては退くことが必要だということを知らないこと。 〔出〕易経(えききょう)

すずめ うみにいってはまぐりとなる【雀 海に入って蛤となる】🔗🔉

すずめ うみにいってはまぐりとなる【雀 海に入って蛤となる】 思いがけない変化がよく起こること。 ◎中国の古い俗信から。 〔出〕国語 〔類〕山の芋鰻になる

すずめのなみだ【雀の涙】🔗🔉

すずめのなみだ【雀の涙】 きわめてわずかなもののたとえ。 ◎小さな雀が流すほどのごく少量の涙の意で、多く金銭について用いる。 〔類〕爪の垢ほど

すずめひゃくまでおどりわすれず【雀百まで踊り忘れず】🔗🔉

すずめひゃくまでおどりわすれず【雀百まで踊り忘れず】 幼いとき身についた習慣は、年を取ってもなかなか直らないということ。 ◎雀は踊るように飛びはねるしぐさを死ぬまで続けるということから。いろはがるた(京都)。 〔較〕What is learned in the cradle is carried to the grave.(揺りかごの中で覚えたことは墓場まで持っていかれる)

すったもんだ【すったもんだ】🔗🔉

すったもんだ【すったもんだ】 問題がすんなり解決せずに、あれこれもめて、もつれること。 ◎こすったり揉(も)んだりするの意から。 〔例〕すったもんだのあげく/すったもんだの大騒ぎ。

すっぱいぶどう【酸っぱいぶどう】🔗🔉

すっぱいぶどう【酸っぱいぶどう】 負け惜しみ・やせがまんのこと。 ◎おなかをすかした狐がぶどうの棚の下までやってきてぶどうを取ろうとするが、どうしても取れない。そこで、くやしまぎれに「あのぶどうは酸っぱい」と言ったというイソップ物語から。英語はsour grapesと言う。

すていしになる【捨て石になる】🔗🔉

すていしになる【捨て石になる】 大事のため、他人のために進んで犠牲になるたとえ。 ◎「捨て石」は囲碁で、作戦上打つ無駄石のこと。

すてるかみあればひろうかみあり【捨てる神あれば拾う神あり】🔗🔉

すてるかみあればひろうかみあり【捨てる神あれば拾う神あり】 人から見捨てられてしまうこともあればまた一方では助けてくれる人もいるように、世の中は広くさまざまなことがある。だから、たとえ不運なことがあってもくよくよするなということ。 ◎「捨てる」と「拾う」という対語を使って調子よく言ったことば。「捨てる神あれば助ける神あり」とも言う。 〔例〕「捨てる神ばかりで平家つぶれたり」(古川柳) 〔較〕When one door shuts,another opens.(一方の戸が閉じれば、もう一方の戸が開く)

すてるこものきのした【棄てる子も軒の下】🔗🔉

すてるこものきのした【棄てる子も軒の下】 親が子を棄てるときには、せめて雨露だけはしのげるようにと軒下を選ぶ。親が子を思う愛情はそれほどこまやかで深いということ。

すでもこんにゃくでも【酢でも蒟蒻でも】🔗🔉

すでもこんにゃくでも【酢でも蒟蒻でも】 どうにもこうにも手に負えないこと、煮ても焼いても食えないことのたとえ。

すねいっぽん うでいっぽん【脛一本 腕一本】🔗🔉

すねいっぽん うでいっぽん【脛一本 腕一本】 この世には自分のほかには、いざというときに頼りになるものは何もないということ。

すねにきずもつ【脛に傷持つ】🔗🔉

すねにきずもつ【脛に傷持つ】 人には隠しているが心にやましい事があること。過去に悪事をしでかしてうしろめたいことがあること。 ◎他人には目の届かない向こう脛に傷があるの意から。

すねにきずもてばささはらはしる【脛に疵持てば笹原走る】🔗🔉

すねにきずもてばささはらはしる【脛に疵持てば笹原走る】 心にやましいところのある者は、ちょっとしたことにもおびえ、世の中をこそこそと生きていかなければならないということ。 ◎うしろ暗いところのある者は、風にさやさやと鳴る笹の葉音にもおびえて走り出すの意から。 〔類〕落ち武者は薄の穂にも怖ず

すべてのみちはローマにつうず【すべての道はローマに通ず】🔗🔉

すべてのみちはローマにつうず【すべての道はローマに通ず】 目的に到達するための手段・方法はいろいろある。やり方は異なっていても目的は同じであるということ。また、ある一つの真理は他のすべてのものごとに適用されるということ。 ◎ローマ帝国の全盛時代、首都ローマには世界各地から道が通じていたことから。英語はAll roads lead to Rome.

すべりみちとおきょうははやいほうがよい【滑り道とお経は早い方がよい】🔗🔉

すべりみちとおきょうははやいほうがよい【滑り道とお経は早い方がよい】 滑りやすくて足を取られるぬかるみの道は人より先に歩くほうが歩きやすいし、退屈なお経も短くて早く終わってくれるほうがありがたいということ。 ◎「滑り道と観音経(かんのんきょう)は早い方がよい」とも言う。

すまじきものはみやづかえ【すまじきものは宮仕え】🔗🔉

すまじきものはみやづかえ【すまじきものは宮仕え】 人に仕え、人に使われるということは頭を押さえつけられたうえに気苦労が絶えないもの。だから、なろうことならするべきではないということ。 ◎「宮仕え」は本来、宮中や貴人に仕えること。

すみにおけない【隅に置けない】🔗🔉

すみにおけない【隅に置けない】 思いのほか力量や才能があって、あなどったり無視したりできないこと。また、存外世の中のことをよく知っていること。

すむばかりのめいしょ【住むばかりの名所】🔗🔉

すむばかりのめいしょ【住むばかりの名所】 名所に住んでいると、はた目にはよさそうに見えるが、その実、物価が高かったり、人情味に欠けていたりと、欠点が多く、ただ単に名所に住んでいるというだけで、決して住みよいとは言えないということ。

すめばみやこ【住めば都】🔗🔉

すめばみやこ【住めば都】 どんな所でも住み慣れてしまえば、住みやすい都と同じように住み心地がよくなるということ。 〔例〕「住めば都か屎(くそ)船に酒肴(さけさかな)」(古川柳) 〔類〕地獄も住処(すみか) 〔較〕To every bird his own nest is best.(どの鳥にとっても自分の巣がいちばんよい)/There is no place like home.(わが家にまさる所はない)

すもうにかってしょうぶにまける【相撲に勝って勝負に負ける】🔗🔉

すもうにかってしょうぶにまける【相撲に勝って勝負に負ける】 相撲の内容では相手に優勢だったのに、ちょっとしたはずみで負けてしまうことがあるように、うまく進展し、いい結果をもたらしそうに思えたのに、結果的に失敗・破綻(はたん)してしまうことのたとえ。

すもうにまけてつまのつらはる【相撲に負けて妻の面張る】🔗🔉

すもうにまけてつまのつらはる【相撲に負けて妻の面張る】 外でむしゃくしゃすることがあり、家に帰るやうっぷん晴らしに妻に当たり散らすことのたとえ。 ◎相撲に負けて帰った男が、腹いせに弱い妻の顔をなぐるの意から。

すりこぎではらをきる【擂粉木で腹を切る】🔗🔉

すりこぎではらをきる【擂粉木で腹を切る】 →連木で腹を切る

するがのふじといちりづか【駿河の富士と一里塚】🔗🔉

するがのふじといちりづか【駿河の富士と一里塚】 かけ離れていて、まったく比べものにならないことのたとえ。 ◎「一里塚」は江戸時代に一里(約四キロ)ごとに築かれた土を盛った塚で、この塚と日本一の富士とを比べるの意から。 〔類〕月と鼈(すっぽん)/提灯に釣り鐘

すんいんをおしむ【寸陰を惜しむ】🔗🔉

すんいんをおしむ【寸陰を惜しむ】 どんなにささいな時間をも、たいせつにすること。 ◎「寸陰」は「一寸の光陰」の略で、ごくわずかな時間のこと。 〔出〕晋書(しんじょ)

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