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広辞苑の検索結果 (25)
きつね【狐】🔗⭐🔉
きつね【狐】
①イヌ科キツネ属の哺乳類。頭胴長70センチメートル、尾長40センチメートルほど。イヌに似るが、体は細く、尾が太い。耳は大きく、顔は尖る。毛はいわゆる狐色で、飼育品種には銀・黒などもある。北半球の草原から森林に広く分布、主に夜行性。餌はネズミ・小鳥などで、植物も食べる。日本では人をだますとされ、ずるいものの象徴にされてきたが、稲荷神の使いでもある。毛皮用に飼育される。なお、広くはキツネ属および近縁の総称。きつ。くつね。〈[季]冬〉。出雲風土記「熊・狼・猪い・鹿・兎・―・飛鼯むささび・獼猴さるの族やからあり」。「―と狸のばかし合い」
オオミミギツネ
提供:東京動物園協会
ホッキョクギツネ
提供:東京動物園協会
キツネ
提供:東京動物園協会
②巧みに人をだます人。
③(男をたぶらかすところから)娼妓をののしっていう語。どぎつね。
④「きつねいろ」の略。
⑤「きつねうどん」の略。
⑥「いなりずし」の異称。
⑦「きつねけん」の略。
⇒きつね‐あざみ【狐薊】
⇒きつね‐いろ【狐色】
⇒きつね‐うどん【狐饂飩】
⇒きつね‐おとし【狐落し】
⇒きつね‐けん【狐拳】
⇒きつね‐ごうし【狐格子】
⇒きつね‐ざる【狐猿】
⇒きつね‐せぎょう【狐施行】
⇒きつね‐そば【狐蕎麦】
⇒きつね‐づか【狐塚】
⇒きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】
⇒きつね‐つき【狐付き・狐憑き】
⇒きつね‐つり【狐釣】
⇒きつね‐ど【狐戸】
⇒きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】
⇒きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】
⇒きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】
⇒きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】
⇒きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】
⇒きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】
⇒きつね‐の‐まご【狐の孫】
⇒きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】
⇒きつね‐び【狐火】
⇒きつね‐びより【狐日和】
⇒きつね‐ふく【狐福】
⇒きつね‐まど【狐窓】
⇒きつね‐めし【狐飯】
⇒きつね‐や【狐矢】
⇒きつね‐やき【狐焼】
⇒きつね‐わた【狐綿】
⇒狐が落ちる
⇒狐死して兎泣く
⇒狐に小豆飯
⇒狐につままれる
⇒狐の子は頬白
⇒狐を馬に乗せたよう
ホッキョクギツネ
提供:東京動物園協会
キツネ
提供:東京動物園協会
②巧みに人をだます人。
③(男をたぶらかすところから)娼妓をののしっていう語。どぎつね。
④「きつねいろ」の略。
⑤「きつねうどん」の略。
⑥「いなりずし」の異称。
⑦「きつねけん」の略。
⇒きつね‐あざみ【狐薊】
⇒きつね‐いろ【狐色】
⇒きつね‐うどん【狐饂飩】
⇒きつね‐おとし【狐落し】
⇒きつね‐けん【狐拳】
⇒きつね‐ごうし【狐格子】
⇒きつね‐ざる【狐猿】
⇒きつね‐せぎょう【狐施行】
⇒きつね‐そば【狐蕎麦】
⇒きつね‐づか【狐塚】
⇒きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】
⇒きつね‐つき【狐付き・狐憑き】
⇒きつね‐つり【狐釣】
⇒きつね‐ど【狐戸】
⇒きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】
⇒きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】
⇒きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】
⇒きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】
⇒きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】
⇒きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】
⇒きつね‐の‐まご【狐の孫】
⇒きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】
⇒きつね‐び【狐火】
⇒きつね‐びより【狐日和】
⇒きつね‐ふく【狐福】
⇒きつね‐まど【狐窓】
⇒きつね‐めし【狐飯】
⇒きつね‐や【狐矢】
⇒きつね‐やき【狐焼】
⇒きつね‐わた【狐綿】
⇒狐が落ちる
⇒狐死して兎泣く
⇒狐に小豆飯
⇒狐につままれる
⇒狐の子は頬白
⇒狐を馬に乗せたよう
きつね‐あざみ【狐薊】🔗⭐🔉
きつね‐あざみ【狐薊】
キク科の越年草。高さ約90センチメートル。アザミに似るが別属で、とげがなく、葉の裏に柔毛があって、白い。初夏、紅紫色の頭状花をつける。漢名、野苦麻。
きつねあざみ
⇒きつね【狐】
⇒きつね【狐】
きつね‐いろ【狐色】🔗⭐🔉
きつね‐いろ【狐色】
狐の毛色のような黄がかった薄い焦茶色。きつね。
Munsell color system: 7.5YR6/8
⇒きつね【狐】
きつね‐うどん【狐饂飩】🔗⭐🔉
きつね‐うどん【狐饂飩】
(油揚は狐の好物ということから)甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎとを入れた掛けうどん。きつね。
⇒きつね【狐】
きつね‐おとし【狐落し】🔗⭐🔉
○狐が落ちるきつねがおちる🔗⭐🔉
○狐が落ちるきつねがおちる
狐つきの状態から正常に戻る。
⇒きつね【狐】
きつね‐けん【狐拳】
拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」
⇒きつね【狐】
きつね‐ごうし【狐格子】‥ガウ‥
①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。
狐格子
②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。
⇒きつね【狐】
きつね‐ざる【狐猿】
サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。
エリマキキツネザル
提供:東京動物園協会
ワオキツネザル
提供:東京動物園協会
⇒きつね【狐】
②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。
⇒きつね【狐】
きつね‐ざる【狐猿】
サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。
エリマキキツネザル
提供:東京動物園協会
ワオキツネザル
提供:東京動物園協会
⇒きつね【狐】
きつね‐けん【狐拳】🔗⭐🔉
きつね‐けん【狐拳】
拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」
⇒きつね【狐】
きつね‐ごうし【狐格子】‥ガウ‥🔗⭐🔉
きつね‐ごうし【狐格子】‥ガウ‥
①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。
狐格子
②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。
⇒きつね【狐】
②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。
⇒きつね【狐】
きつね‐ざる【狐猿】🔗⭐🔉
○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく🔗⭐🔉
○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく
「兎死すれば狐これを悲しむ」に同じ。→兎(成句)
⇒きつね【狐】
きつね‐せぎょう【狐施行】‥ギヤウ
西日本で、冬の夜「お施行、お施行」と呼びながら小提灯を持ち、稲荷社に詣でて、竹皮に包んだ赤飯と油揚とを置いて帰る習俗。→寒かん施行。
⇒きつね【狐】
きつね‐そば【狐蕎麦】
甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。
⇒きつね【狐】
きつねただのぶ【狐忠信】
浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。
きつね‐づか【狐塚】
狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項)
⇒きつね【狐】
きつねづか【狐塚】
狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。
きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】‥ツカヒ
狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。
⇒きつね【狐】
きつね‐つき【狐付き・狐憑き】
狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。
⇒きつね【狐】
きつね‐つり【狐釣】
狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」
⇒きつね【狐】
きつね‐ど【狐戸】
狐格子を遣戸やりどにしたもの。
⇒きつね【狐】
きつね‐そば【狐蕎麦】🔗⭐🔉
きつね‐そば【狐蕎麦】
甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。
⇒きつね【狐】
きつねただのぶ【狐忠信】🔗⭐🔉
きつねただのぶ【狐忠信】
浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。
きつね‐づか【狐塚】🔗⭐🔉
きつね‐づか【狐塚】
狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項)
⇒きつね【狐】
きつねづか【狐塚】(作品名)🔗⭐🔉
きつねづか【狐塚】
狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。
きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】‥ツカヒ🔗⭐🔉
きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】‥ツカヒ
狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。
⇒きつね【狐】
きつね‐つき【狐付き・狐憑き】🔗⭐🔉
きつね‐つき【狐付き・狐憑き】
狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。
⇒きつね【狐】
きつね‐つり【狐釣】🔗⭐🔉
きつね‐つり【狐釣】
狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」
⇒きつね【狐】
きつね‐ど【狐戸】🔗⭐🔉
○狐に小豆飯きつねにあずきめし🔗⭐🔉
○狐に小豆飯きつねにあずきめし
好む物を前に置けばすぐに手を出すことから、油断のならぬこと、危険なことのたとえ。「猫に鰹節」の類。
⇒きつね【狐】
○狐につままれるきつねにつままれる🔗⭐🔉
○狐につままれるきつねにつままれる
狐にばかされた時のように、わけが分からなくなり、ぼんやりする。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】‥ヱ‥
担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。
きつねのえふで
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】
ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉
⇒きつね【狐】
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】
ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】‥ヱ‥🔗⭐🔉
きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】‥ヱ‥
担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。
きつねのえふで
⇒きつね【狐】
⇒きつね【狐】
○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ🔗⭐🔉
○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ
子が親に似ていることのたとえ。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】
①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。
②「こみかんそう」の別称。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】‥チヤウ‥
(→)狐火に同じ。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】
〔植〕ジギタリスの別称。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】
キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通の雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも3裂。花は春から秋まで順次咲き、黄緑色5弁、多数の雌しべ・雄しべがある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。漢名、毛茛もうこん。〈[季]春〉
キツネノボタン
撮影:関戸 勇
キツネノボタン(実)
撮影:関戸 勇
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐まご【狐の孫】
キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】
①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。
②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」
⇒きつね【狐】
きつね‐び【狐火】
(狐が口から吐くという俗説に基づく)
①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉
②歌舞伎の小道具。焼酎火。
③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。
㋑常磐津。㋐の改曲。
㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。
⇒きつね【狐】
きつね‐びより【狐日和】
降ったり照ったりして定まらぬ日和。
⇒きつね【狐】
きつね‐ふく【狐福】
思いがけない幸福。僥倖。
⇒きつね【狐】
きつね‐まど【狐窓】
家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど。
⇒きつね【狐】
きつね‐めし【狐飯】
味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。
⇒きつね【狐】
きつねものがたり【狐物語】
(Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。
きつね‐や【狐矢】
「流れ矢」のこと。
⇒きつね【狐】
きつね‐やき【狐焼】
狐色に焼くこと。また、そのもの。
⇒きつね【狐】
きつね‐わた【狐綿】
真綿を上にかぶせた木綿綿。
⇒きつね【狐】
キツネノボタン(実)
撮影:関戸 勇
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐まご【狐の孫】
キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】
①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。
②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」
⇒きつね【狐】
きつね‐び【狐火】
(狐が口から吐くという俗説に基づく)
①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉
②歌舞伎の小道具。焼酎火。
③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。
㋑常磐津。㋐の改曲。
㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。
⇒きつね【狐】
きつね‐びより【狐日和】
降ったり照ったりして定まらぬ日和。
⇒きつね【狐】
きつね‐ふく【狐福】
思いがけない幸福。僥倖。
⇒きつね【狐】
きつね‐まど【狐窓】
家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど。
⇒きつね【狐】
きつね‐めし【狐飯】
味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。
⇒きつね【狐】
きつねものがたり【狐物語】
(Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。
きつね‐や【狐矢】
「流れ矢」のこと。
⇒きつね【狐】
きつね‐やき【狐焼】
狐色に焼くこと。また、そのもの。
⇒きつね【狐】
きつね‐わた【狐綿】
真綿を上にかぶせた木綿綿。
⇒きつね【狐】
きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】🔗⭐🔉
きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】
①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。
②「こみかんそう」の別称。
⇒きつね【狐】
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きつね【狐】🔗⭐🔉
きつね [0] 【狐】
(1)イヌ科の哺乳類。体長約70センチメートル,尾長40センチメートルほどで,体が細く,口は長くとがり,尾は太く房状。夜行性でネズミ・ウサギなどを捕食し,果実なども食べる。毛色は様々で,普通は赤黄色。毛皮は襟巻などにされ,全身銀色のギンギツネのものは最高級とされる。古くから霊力をもつ動物として説話や俗信が多く,稲荷神の使者ともされる。北半球に広く分布し,日本にも各地の低山帯や草原にすむ。[季]冬。
(2)〔油揚げは狐の好物ということから〕
甘みを強くして煮つけた油揚げをのせた,かけのうどんやそば。けつね。
(3)「狐色(キツネイロ)」の略。
(4)〔狐は人をだましたり,たぶらかしたりすると俗にいうことから〕
(ア)悪賢い人。他人をだます人。「いづれか―ならむな/源氏(夕顔)」(イ)娼婦をののしっていう語。「根性くさりの―め/浄瑠璃・天の網島(上)」
(5)「狐拳(キツネケン)」の略。「本拳か―か/滑稽本・七偏人」
きつね-あざみ【狐薊】🔗⭐🔉
きつね-あざみ [4] 【狐薊】
キク科の越年草。路傍・田などに生える。高さ約80センチメートル。葉は羽状に深裂,下面に白綿毛を密生する。晩春,枝端にアザミに似た淡紅紫色の小頭花をつける。
きつね-いろ【狐色】🔗⭐🔉
きつね-いろ [0] 【狐色】
狐の毛色に似た,黄みの強い茶色。パン・餅などのほどよく焼けた色にいう。きつね。「こんがりと―に焼く」
きつね-うどん【狐饂飩】🔗⭐🔉
きつね-うどん [4] 【狐饂飩】
狐{(2)}のうどん。きつね。
きつね-おとし【狐落(と)し】🔗⭐🔉
きつね-おとし [4] 【狐落(と)し】
(1)狐をとる罠(ワナ)。
(2)民間の俗信で,狐つきの人から狐を追い払って病気を治すこと。
きつね-けん【狐拳】🔗⭐🔉
きつね-けん [0][3] 【狐拳】
拳の一種。両手を開いて両耳のあたりにあげるのを狐,肩を張って両手を膝の上に置くのを庄屋,握った左手を前に出すのを鉄砲(狩人(カリユウド))という。狐は庄屋に,庄屋は鉄砲に,鉄砲は狐に勝つ。庄屋拳。
狐拳
[図]
[図]
きつね-ごうし【狐格子】🔗⭐🔉
きつね-ごうし ―ガウ― [4] 【狐格子】
(1)入母屋造りの妻部分に妻飾りとして設ける,内側に板を張った格子。妻格子。木連れ格子。
(2)縦横に細かく組んだ格子。木連れ格子。
きつね-ざる【狐猿】🔗⭐🔉
きつね-ざる [4] 【狐猿】
霊長目キツネザル科の哺乳類の総称。原猿類。原始的なサルで,口先が狐のようにとがる。体長24〜56センチメートル,尾長22〜65センチメートル。雑食性で樹上生活をする。マダガスカル島と付近の島特産。近似種を合わせレムールともいう。
きつね-ずし【狐鮨】🔗⭐🔉
きつね-ずし [3] 【狐鮨】
稲荷(イナリ)ずしの別名。
きつね-せぎょう【狐施行】🔗⭐🔉
きつね-せぎょう ―ギヤウ [4] 【狐施行】
⇒寒施行(カンセギヨウ)
きつね-だい【狐鯛】🔗⭐🔉
きつね-だい ―ダヒ [3] 【狐鯛】
スズキ目ベラ科の海魚。体長35センチメートル程度。吻は尖り,背びれの棘状部に暗色域がある。夜は岩陰などで眠る。キツネベラは別種。相模湾以南の中部太平洋の岩礁域に分布。イノシシ。
きつね-づか【狐塚】🔗⭐🔉
きつね-づか [3] 【狐塚】
(1)狐のすむ穴。
(2)狂言曲名(別項参照)。
きつね-つかい【狐使い】🔗⭐🔉
きつね-つかい ―ツカヒ [4] 【狐使い】
狐を使って行うというまじないの術。また,その術を使う人。
きつね-つき【狐憑き】🔗⭐🔉
きつね-つき [3] 【狐憑き】
狐にとりつかれたとして異常な精神状態になること。また,その人。
きつね-つり【狐釣(り)】🔗⭐🔉
きつね-つり 【狐釣(り)】
狐を罠(ワナ)にかけて捕らえること。また,その人。「―女房が来てもゆだんせず/柳多留 6」
きつね-ど【狐戸】🔗⭐🔉
きつね-ど [3] 【狐戸】
「狐格子{(2)}」を遣り戸にしたもの。
きつね-の-えふで【狐の絵筆】🔗⭐🔉
きつね-の-えふで ―
フデ [5] 【狐の絵筆】
担子菌類腹菌目のきのこ。秋,竹やぶなどに生える。高さ10センチメートル内外の先細りする角柱形で,絵筆に似る。下端は白く,上端は濃赤色。悪臭を放つ。
フデ [5] 【狐の絵筆】
担子菌類腹菌目のきのこ。秋,竹やぶなどに生える。高さ10センチメートル内外の先細りする角柱形で,絵筆に似る。下端は白く,上端は濃赤色。悪臭を放つ。
きつね-の-お【狐の尾】🔗⭐🔉
きつね-の-お ―ヲ [5] 【狐の尾】
(1)フサモの別名。
(2)ノギランの別名。
きつね-の-かみそり【狐の剃刀】🔗⭐🔉
きつね-の-かみそり [7] 【狐の剃刀】
ヒガンバナ科の多年草。山野に生える。全草ヒガンバナに似る。葉はやや幅狭く,白緑色で軟らかい。初秋,約40センチメートルの花茎を立て,黄赤色で漏斗形の六弁花を数個つける。有毒植物。
狐の剃刀
[図]
[図]
きつね-の-ちゃぶくろ【狐の茶袋】🔗⭐🔉
きつね-の-ちゃぶくろ [6] 【狐の茶袋】
(1)ホコリタケの別名。
(2)コミカンソウの別名。
きつね-の-ちょうちん【狐の提灯】🔗⭐🔉
きつね-の-ちょうちん ―チヤウ― [7] 【狐の提灯】
「狐火(キツネビ)」に同じ。
きつね-の-てぶくろ【狐の手袋】🔗⭐🔉
きつね-の-てぶくろ [6] 【狐の手袋】
ジギタリスの別名。
きつね-の-ぼたん【狐の牡丹】🔗⭐🔉
きつね-の-ぼたん [5] 【狐の牡丹】
キンポウゲ科の多年草。道端・田の畔(アゼ)などに生える。茎は高さ20〜80センチメートル。根葉は長い柄があり,三個の小葉からなる。春から秋にかけて,枝頂付近に出た柄に黄色五弁の小花をつけ,花後,金平糖のような淡緑色の果実を結ぶ。有毒植物。毛莨(モウコン)。
きつね-の-まご【狐の孫】🔗⭐🔉
きつね-の-まご [6] 【狐の孫】
キツネノマゴ科の一年草。原野や畑などに自生。茎は基部が地をはいよく分枝して,高さ10〜40センチメートル。葉は狭卵形。夏から秋にかけ,枝頂の花穂に淡紅色の小花を密につける。
狐の孫
[図]
[図]
きつね-の-よめいり【狐の嫁入り】🔗⭐🔉
きつね-の-よめいり [0][8] 【狐の嫁入り】
(1)暗やみの中に狐火がいくつも連なっているのを,嫁入り行列の提灯に見たてたもの。
(2)日が照っているのに小雨が降ること。天気雨。
きつね-び【狐火】🔗⭐🔉
きつね-び [3] 【狐火】
(狐の口から出るという)冬から春先にかけての夜間,野原・山間などに多く見られる奇怪な青白い火。鬼火。燐火。狐の提灯。[季]冬。《―や髑髏に雨のたまる夜に/蕪村》
きつね-びより【狐日和】🔗⭐🔉
きつね-びより [4] 【狐日和】
照ったり降ったりして一定しない天気。
きつね-ふく【狐福】🔗⭐🔉
きつね-ふく 【狐福】
思いがけない幸運。信じられないような幸い。「大黒殿の袋を拾ふか,―ならんと沙汰し侍る/浮世草子・二十不孝 3」
きつね-べら【狐遍羅・狐倍良】🔗⭐🔉
きつね-べら [3] 【狐遍羅・狐倍良】
スズキ目ベラ科の海魚。体長55センチメートル程度。体はキツネダイに似るが,吻が尖らず,体側の上後部に尾まで広がる黒色域がある。小笠原諸島や和歌山県以南の太平洋・インド洋の岩礁部に分布。
きつね-まど【狐窓】🔗⭐🔉
きつね-まど [4] 【狐窓】
入母屋造りの妻の部分などに設けた,狐格子をはめた通風・採光用の窓。狭窓(サマド)。
きつね-めし【狐飯】🔗⭐🔉
きつね-めし [3][0] 【狐飯】
味つけした油揚げを刻んで混ぜた飯。
きつね-やなぎ【狐柳】🔗⭐🔉
きつね-やなぎ [4] 【狐柳】
ヤナギ科の落葉低木。日当たりのよい山地に生える。葉は楕円形。春,長さ3センチメートル内外の黄緑色の尾状花穂をつける。雌雄異株。イワヤナギ。
きつね-ろっぽう【狐六方】🔗⭐🔉
きつね-ろっぽう ―ロクハウ [4] 【狐六方】
歌舞伎の六方の一。狐の手振りをまじえて六方をふむもの。「義経千本桜」に見られる。
きつね-わな【狐罠】🔗⭐🔉
きつね-わな [4][3] 【狐罠】
狐を捕らえるための罠。[季]冬。
きつねただのぶ【狐忠信】🔗⭐🔉
きつねただのぶ 【狐忠信】
人形浄瑠璃「義経千本桜」の四段目の通称。また,その登場人物。自分の親の皮を張った鼓を静御前が持っていると知った子狐が,佐藤忠信の姿となって静とともに旅をするというもの。のちに子狐は義経に,源九郎狐と名づけられる。
きつねづか【狐塚】🔗⭐🔉
きつねづか 【狐塚】
狂言の一。狐塚の田へ鳥追いに来た太郎冠者(カジヤ)が,主を狐と思いこんで縛りあげ,青松葉をいぶして苦しめる。
きつねものがたり【狐物語】🔗⭐🔉
きつねものがたり 【狐物語】
〔原題 (フランス) Roman de Renart〕
一二世紀末から一三世紀にかけて成立したフランスの動物説話集。ルナールという狐と多くの動物たちを通して,人間社会を鋭く風刺する。
→ライネケ狐
きつね【狐】(和英)🔗⭐🔉
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