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ざら🔗🔉

ざら 1 ざらざらしていること。また、そのもの。 2 「ざらがみ」の略。 3 「ざらめとう(粗目糖)」の略。 4 ばら銭。小銭(こぜに)。 5 (形動)多くあって珍しくないさま。おしなべてあるさま。ありふれているさま。「ざらにある話」*洒・初葉南志「だれのかれのといふ事はない紀文殿はざらさ栄三殿もお珍らしくちとお出なさい」 6 (形動)程度や範囲に限定がないさま。むやみやたら。*洒・五臓眼‐六「手の届くだけくめん十めんしてざらに居続けに置たり」

さら‐あらい【皿洗】(‥あらひ)🔗🔉

さら‐あらい【皿洗】(‥あらひ) 食後の皿を、また一般に、食器を洗ってかたづけることをいう。

さらあらい‐き【皿洗機】(さらあらひ‥)🔗🔉

さらあらい‐き【皿洗機】(さらあらひ‥) 多くの皿を一度に自動的に洗う機械。

ざ‐らい【坐来】🔗🔉

ざ‐らい【坐来】 (「来」は動作が継続して現在に至ることを表す助辞)すわっているうちに。いながらにして。程なく。*太平記‐二七「蘿窓草屋の底に座来(ザライ)して、経巻を抛たるる隙も無りけり」

さらい‐こう【復習講】(さらひ‥)🔗🔉

さらい‐こう【復習講】(さらひ‥) 音曲、舞踊など遊芸の師匠が日を定めて、弟子たちに教えた芸を演じさせる会。さらえこう。

さら‐いし【皿石】🔗🔉

さら‐いし【皿石】 火口の周辺に見出される皿のような形をした溶岩片。

さらい‐にこ【作礼而去】🔗🔉

さらい‐にこ【作礼而去】 諸経文の結末の句。仏の説教が終わって聴衆が会場を退出するとき、仏に礼をすること。

さらい‐ねん【再来年】🔗🔉

さらい‐ねん【再来年】 来年の次の年。明後年。

ざら‐がみ【ざら紙】🔗🔉

ざら‐がみ【ざら紙】 洋紙の一つ。良質でないざらざらした紙。新聞印刷などに用いる。ざら。

さら‐け【浅甕・🔗🔉

さら‐け【浅甕・ (「け」は「笥(け)」で物を入れる器。「さらげ」とも)底の浅いかめ。酒を造るのに用いた。*十巻本和名抄‐四「浅甕〈略〉<佐良介>」

さらけ‐や・める【さらけ止める】🔗🔉

さらけ‐や・める【さらけ止める】 〔他マ下一〕すっかりやめる。*滑・一盃綺言「義太夫さらけ止めろエ」

さらけ‐や・る🔗🔉

さらけ‐や・る 〔他ラ四〕すっかり投げやる。*滑・浮世風呂‐二「そんな事は、さらけ遣(ヤッ)て置なせへ」

さら・ける【曝ける】🔗🔉

さら・ける【曝ける】 〔他カ下一〕 1 すべて隠さずにする。さらけだす。「家計の楽屋を曝ける」 2 すべて投げ出す。投げすてる。

サラサ【更紗・更沙】🔗🔉

サラサ【更紗・更沙】 (ポルトガルsaraa) 1 人物、鳥獣、草花などの模様を種々の色で染めた綿布。江戸時代、インド、ペルシア、シャムなどから渡来。印華布。花布。シャムロ染。 2 花の色などで、紅白がまざって1に似たもの。 3 「サラサがた(更紗形)」の略。 4 「サラサがみ(更紗紙)」の略。

サラサ‐うちわ【更紗団扇】(‥うちは)🔗🔉

サラサ‐うちわ【更紗団扇】(‥うちは) サラサ模様のあるうちわ。

サラサ‐とう【更紗糖】(‥タウ)🔗🔉

サラサ‐とう【更紗糖】(‥タウ) (サラサ形の斑点が表面に現れているところからいう)江戸時代の押菓子。砂糖にみじん粉を混ぜたものに、縁紫蘇(ゆかりじそ)を少量加え、枠に入れて軽くおし、縦横に包丁の切目をつけたもの。

サラサ‐ひとり【更紗火取】🔗🔉

サラサ‐ひとり【更紗火取】 サラサヒトリガ科のガ。体長約一二ミリメートル、はねの開張約三八ミリメートル。体とはねは黄色で、前ばねに数条の黒線があり外方の後半は広く朱色。触角は黒色。六、七月頃現れる。日本産のサラサヒトリガ科のガはこの一種だけで、本州以南に分布する。

サラサ‐もくれん【更紗木蓮】🔗🔉

サラサ‐もくれん【更紗木蓮】 「サラサれんげ(更紗蓮華)」の異名。

サラサ‐もよう【更紗模様】(‥モヤウ)🔗🔉

サラサ‐もよう【更紗模様】(‥モヤウ) サラサに染められていた異国情緒のある模様。図案は、人物、鳥獣、草花など多種類がある。ジャワサラサのような幾何学的な模様を染めたものもある。

さら‐さら【更更】🔗🔉

さら‐さら【更更】 〔副〕(副詞「さらに」の語根「さら」の重なったもの) 1 いっそう。ますます。さらに。*万葉‐三三七三「多摩川にさらす手づくり佐良佐良(サラサラ)になにそこの児のここだ愛(かな)しき」 2 あらためてまた。いまさら。さらに。*拾遺‐八六〇「さらさらに昔の人の恋しきやなぞ」 3 否定の語を伴って、決して。絶対に。一向に。さらに。「行く気などさらさらない」*古今‐一〇八三「久米のさら山さらさらにわが名は立てじ万代までに」

さら‐さら🔗🔉

さら‐さら 〔副〕 1 物が軽く触れあってたてる音などを表す語。また、風や雨、雪、波などの音、水の浅く流れる音などを表す語。*蜻蛉‐中「海のおもていとさわがしう、さらさらとさわぎたり」 2 物事がすみやかに進むさま、物事がつかえないで、よどみなく行なわれるさまを表す語。すらすら。*平家‐四「橋の行桁をさらさらさらと走りわたる」 3 さっぱりとしたさま、いやみのないさまを表す語。 4 物にしめり気やねばり気がなく、さっぱりしているさま、かわいていて、べとべとしていないさまを表す語。「さらさらした洗髪」 〔形動〕しめり気やねばり気がなく、さっぱりしているさま。

ざら‐ざら🔗🔉

ざら‐ざら 〔副〕 1 粗いものが擦れあってたてる音、粒状のものが沢山いっしょに落ちる時の音などを表す語。*ロドリゲス日本大文典「コメアワナドzarazarato(ザラザラト)コボルル」 2 手ざわりが粗く、なめらかでないさまを表す語。「砂で床がざらざらする」 3 物事がささくれて荒々しく感じ、ぞっと鳥肌(とりはだ)だつような感じを表す語。「ざらざらした声」 4 物事がすみやかに進むさま、物事がつかえないで、よどみなく行われるさまを表す語。すらすら。さっさ。*浮・好色五人女‐三「りんが痴話文書きて取らせんとざらざらと筆を歩ませ」 5 多くのものがならびつながるさまを表す語。ぞろぞろ。*雑俳・うき世笠「ざらざらと何れも通る夜明方」 〔形動〕手ざわりが粗く、なめらかでないさま。「手や顔がざらざらに荒れる」

さらし【晒・曝】🔗🔉

さらし【晒・曝】 1 日にあててほすこと。また、薬品などで処理して布を白くすること。*仮・恨の介‐上「槙の島にてさらしする、淀の河舟ほの見ゆる」 2 さらして白くした木綿。さらしもめん。また、さらして白くした麻布。《季・夏》 3 江戸時代、刑罰の一つ。追放・遠島・磔(はりつけ)などの罪人を世人の見せしめのため、高札をたててさらしものとした付加刑。通常、さらし場で三日を限度として行われた。 4 帷子(かたびら)をいう女房詞。 5 上方唄・箏唄。山城(京都府)の宇治川で麻布を晒す情景を音楽化した作。歌舞伎所作事「越後獅子」「晒女」などの一部に用いられている。 6 歌舞伎下座音楽の一つ。大小鼓・太鼓・能管・大太鼓の囃子(はやし)に合わせた合方。「菅原伝授手習鑑」の車引、「草摺引」などの荒事、「娘道成寺」などの立回りや幕切れにつかわれる。

さらし‐あめ【晒飴】🔗🔉

さらし‐あめ【晒飴】 水飴を引きあめという独特の手法で白く仕上げた飴。

さらし‐あん【晒餡】🔗🔉

さらし‐あん【晒餡】 日にさらして乾かした粉状の餡。使用の際は砂糖・水を加え、煮て練って用いる。干し餡。

さらし‐い【晒井】(‥ゐ)🔗🔉

さらし‐い【晒井】(‥ゐ) 夏、井戸の水をくみ干し、掃除すること。井戸がえ。《季・夏》 (布をさらす井の意から)水戸市愛宕町の滝坂の泉の名称。

さらし‐うす【晒臼】🔗🔉

さらし‐うす【晒臼】 さらしつきに用いる臼。

さらし‐うり【晒売】🔗🔉

さらし‐うり【晒売】 江戸時代、奈良名産の晒布を売り歩いたこと。また、その人。呼び声を長く引きのばし、ゆっくりと歩いて売ったという。《季・夏》

さらし‐かか【晒嚊】🔗🔉

さらし‐かか【晒嚊】 衣服の洗い張りを商売にする女。

さらし‐こ【晒粉】🔗🔉

さらし‐こ【晒粉】 1 米の粉を水にさらして白くしたもの。 2 消石灰に塩素ガスを吸収させて製した白色の粉末。漂白・殺菌作用が強いので漂白剤・殺菌剤・消毒剤などに広く用いられる。漂白粉。カルキ。クロールカルキ。クロール石灰。

さらし‐つき【晒搗】🔗🔉

さらし‐つき【晒搗】 布を臼(うす)に入れて杵でつき、白くさらすこと。また、それを業とする人。

さらしな【更科・更級】🔗🔉

さらしな【更科・更級】 長野県北部の地域名。更級郡および更埴市などを含む一帯をいう。傾斜地には水田が階段状に並び、「田毎の月」として知られる月の名所が多い。また、蕎麦の産地。 「さらしなそば(更科蕎麦)」の略。 ●更科の川(かわ) 千曲川の別名。

さらしなきこう【更科紀行】(‥キカウ)🔗🔉

さらしなきこう【更科紀行】(‥キカウ) 江戸中期の俳諧紀行文。一編。松尾芭蕉著。宝永六年「笈の小文」の付録として刊行。「笈の小文」の旅の続きで、元禄元年、名古屋から木曾路を経て更科の姨捨山(おばすてやま)の月見をし、善光寺に参詣し、碓氷峠を経て江戸に帰った旅の紀行文。

さらしなのき【更科記】🔗🔉

さらしなのき【更科記】 歌論書、悦目抄(えつもくしょう)の異名。寛文六年刊本の題名。

さらしな‐やま【更科山・更級山】🔗🔉

さらしな‐やま【更科山・更級山】 長野県中北部、上山田町にある冠着(かむりき)山の古称。歌枕。

さらし‐ぬの【晒布】🔗🔉

さらし‐ぬの【晒布】 さらして白くした織物。古くは、主として麻布をいう。さらし。《季・夏》

さらしめ【晒女】🔗🔉

さらしめ【晒女】 歌舞伎所作事。長唄。二世桜田治助作詞。四世杵屋六三郎作曲。文化一〇年初演。八変化舞踊「閏姿八景(またここにすがたはっけい)」の一つ。くどきや盆踊りがあり、布晒しで終わる。近江のお兼。団十郎娘。

さらし‐もめん【晒木綿】🔗🔉

さらし‐もめん【晒木綿】 さらして白くした木綿。下帯や襦袢(じゅばん)などに用いる。さらし。

さらし‐や【晒屋】🔗🔉

さらし‐や【晒屋】 綿布や麻布をさらすことを業とする家。また、その人。また、さらし木綿の行商人。

さらし‐やね【晒屋根・曝屋根】🔗🔉

さらし‐やね【晒屋根・曝屋根】 天井がなく、下から屋根裏がみえる屋根。

さら・す【晒す・曝す・す】🔗🔉

さら・す【晒す・曝す・す】 〔他サ五(四)〕(「さる(曝)」「される(曝)」に対する他動詞) 1 日光にあてて湿気をとる。干す。*今昔‐一〇・二五「麦を求めて〈略〉庭に曝す」 2 布などの色を白くするために、灰汁(あく)で煮たのち水で洗って日光に干す。単に水で洗って日光にあてて白くすることもあり、現代では薬品で処理して白くする。*万葉‐三三七三「多摩川に左良須(サラス)手作りさらさらになにそこの児のここだ愛しき」 3 洗う。*狭衣‐三「川上にさらし営んを役にして」 4 屋外に置いて雨風の当たるままにしておく。*東大寺諷誦文平安初期点「道の辺に骸をば曝(サラシ)」 5 あらわに人に示す。広く人々の目に触れるようにする。*竹取「まず射殺して外にさらさんと思ひ侍る」*虎寛本狂言・枕物狂「加様に老恥をばさらさじ物を」 6 目をある物に向けて見開いたままにしている。ある物を見ることに専念する。*談・風流志道軒伝‐一「日夜、朝暮仏経に眼をさらし」 7 さらしの刑に処する。*浄・傾城反魂香‐三熊野「親子諸共獄門にさらさるべし」 8 相場で、売買の注文を市場に出す。売買をする。

さら・す🔗🔉

さら・す 〔他サ四〕 「する」を卑しめていう語。人をののしっていうときなどに用いる。*伎・宿無団七時雨傘‐二段「大事の奉公人を気違ひにさらすか」 補助動詞。動詞の連用形に付けて相手をののしる気持を表す。…しやがる。*伎・高台橋諍勝負附‐三幕「女房売りさらして人らしい面すると」

ざら・す【戯らす】🔗🔉

ざら・す【戯らす】 〔自サ四〕たわむれる。じゃれる。*浮・好色染下地‐四「羽箒を猫のくはへて、〈略〉座敷にてざらすを見れば」 〔他サ四〕たわむれさせる。じゃれさす。*浮・傾城新色三味線‐六「さかなのかまぼこを猫にあたへてざらし」

さら‐せたい【新世帯】🔗🔉

さら‐せたい【新世帯】 新しく持った家庭。新所帯(しんじょたい・さらじょたい)。

サラセニア🔗🔉

サラセニア (ラテンsarracenia)サラセニア科サラセニア属の多年生の食虫植物の総称。北アメリカ原産で、八種知られており、人為交配などによる多数の園芸品種がある。葉はらっぱ状で根生し、緑色に赤、紫、白などの網目模様や斑紋がある。葉の上端には蓋状の葉片があり、裏面にある蜜腺から蜜を分泌して昆虫を誘う。四〜五月ごろ、花茎を伸ばし先端に黄または赤色の五弁花を下向きに単生する。へいしそう。

サラセニア‐か【サラセニア科】(‥クヮ)🔗🔉

サラセニア‐か【サラセニア科】(‥クヮ) 双子葉植物の一科。世界に三属一七種あり、北米の太平洋岸、大西洋岸、南米ギアナにそれぞれ隔離分布する草本。この仲間は観賞用に鉢栽培される。へいしそうか。

サラセン🔗🔉

サラセン (Saracens)古代ギリシア・ローマ世界でのアラビア北部のアラビア人の呼称。また、十字軍時代にヨーロッパ人がイスラム教徒を呼んだ語。

ざら‐せん【ざら銭】🔗🔉

ざら‐せん【ざら銭】 緡(さし)に通さない、ばらばらの銭。また、数枚の銭。ばらせん。

サラセン‐けんちく【サラセン建築】🔗🔉

サラセン‐けんちく【サラセン建築】 回教徒の建築。中央にモスク(礼拝堂)を建て、これにミナレット(光塔)を付する。インドからスペインにわたり、七世紀以後、今日まで行われている。壁面に複雑な文様の装飾をつけ、ドームは先端のとがった特殊な形とする。

サラセン‐ていこく【サラセン帝国】🔗🔉

サラセン‐ていこく【サラセン帝国】 七世紀中頃から一三世紀中頃にかけて、アジア、アフリカ、南ヨーロッパの広大な地域を支配したイスラム教徒(サラセン)の諸帝国。元首はマホメットの後継者、カリフ。東方ではメディナに都した正統カリフの時代(六三二〜六六一)を経て、ダマスカスに都し、ビザンツ文化の影響の濃いウマイヤ朝(六六一〜七五〇)、バグダードに都し、ペルシア文化色豊かなアッバース朝(東カリフ、七五〇〜一二五八)と続いた。一〇世紀以降地方分権的傾向が強まり、一六世紀にはオスマントルコ、サファビー朝、ムガル帝国の三帝国となった。

さら‐ち【更地・新地】🔗🔉

さら‐ち【更地・新地】 1 手入れをしない土地。 2 地上に建築物などのない宅地。

ざら‐つ・く🔗🔉

ざら‐つ・く 〔自カ五(四)〕(「つく」は接尾語)ざらざらする。なめらかでない感じがする。「舌(手)がざらつく」

さら‐と【皿斗】🔗🔉

さら‐と【皿斗】 建築の斗形(とがた)の部分の一つ。下に皿状の部分をつけた斗(ます)。法隆寺系建築および大仏様(だいぶつよう)建築に用いられている。

さら‐・なり【更なり】🔗🔉

さら‐・なり【更なり】 〔形動〕⇒さら(更)

さら‐に【更に】🔗🔉

さら‐に【更に】 〔副〕 1 一つの事実が、もう一度繰り返し成り立ち、あるいは他の類似の事実に加わって成り立つことを表す。重ねて。加えて。→さら(更)。*万葉‐四二七八「あしひきの山下日影かづらける上にや左良爾(サラニ)梅をしのはむ」*竹取「さらに、夜さりこの寮にまうで来(こ)とのたまふて」 2 一つの事実が、時間の経過と共にその程度を増すことを表す。いっそう。ますます。*落窪‐一「戸はいまだあき侍らず。さらにいとかたくなん」 3 一つの事実が決定的となった時点で、その事実への拒否、抵抗、疑惑などの感情が、もはや新鮮な意味を失ったことを表す。いまさらのように。事新しく。ことあらためて。いまさら。*源氏‐若菜上「さらになにごとをかは疑ひ侍らむ」 4 一つの事実が、もはや決定的に成立しがたい、という強い否定の気持を表す。二度と(…しない)。絶対に(…でない)。まったく(…ない)。さらにさらに。*土左「このかは、あすかがはにあらねば、ふちせさらにかはらざりけり」 5 あまり好ましくなく名誉でない一つの事実が、決定的に成立することを認める肯定の気持を表す。いやでも。すっかり(…してしまった)。*枕‐一四三「御返りごと書きてまゐらせんとするに、この歌の本(もと)さらにわすれたり」 ●更にも=言(い)わず[=あらず] 改めて言うまでもなく。もちろんのこと。*源氏‐桐壺「若き人々悲しきことはさらにもいはず」

さらに‐さらに【更に更に】🔗🔉

さらに‐さらに【更に更に】 〔副〕(副詞「さらに(更)」の重なってできたもの)=さらに(更)4*枕‐二七七「なにか、なほこの世はさらにさらにえ思ひ捨つまじと」

さら‐ぬ【然らぬ】🔗🔉

さら‐ぬ【然らぬ】 〔連語〕(動詞「さり(然)」の未然形に、打消の助動詞「ず」の連体形が付いたもの)そうでない。それ以外の。*枕‐五七「主殿司(とのもづかさ)、さらぬただ所などは、侍などにある者を具して来ても呼ばせよかし」 〔連体〕なんでもない。たいしたことのない。*宇津保‐蔵開上「御硯の近きをさらぬやうにて、筆を取り給て」 ●然らぬ顔 何げない顔。そしらぬ顔。また、そのさま。 ●然らぬだに そうでなくてさえ。ただでさえ。さなきだに。*栄花‐浦々の別「さらぬだにかかる世の中に」 ●然らぬ体(てい) なんでもないような様子。そしらぬふり。*平家‐一一「涙おしのごひ、さらぬていにもてないて申しけるは」

ざら‐ば【ざら場】🔗🔉

ざら‐ば【ざら場】 取引所の立会時間中、継続的に売方、買方が互いに相手方をみつけて、条件の合致するごとに売買契約を結ぶ一種の競売買。わが国では、寄り付きと大引けの間に行われる相対(あいたい)売買またはその値段をいう。ざらば取引。

サラミ🔗🔉

サラミ (イタリアsalami)牛と豚の肉を燻製(くんせい)にしたソーセージ。にんにくやブランデーなどの香辛料をきかせたもので、かたく、貯蔵に耐える。薄く切って、洋酒のつまみ、前菜などに用いる。

さら‐まなこ【皿眼】🔗🔉

さら‐まなこ【皿眼】 皿のように大きく見開いた目。

さら‐まわし【皿回】(‥まはし)🔗🔉

さら‐まわし【皿回】(‥まはし) 曲芸の一つ。皿、茶碗などの陶器を指や細い棒などの先端にのせてまわすもの。また、その曲芸をする人。

ざら‐まん🔗🔉

ざら‐まん 〔副〕「まんざら(満更)」の「まん」と「ざら」を逆にした語。*洒・辰巳婦言「でもあいつアざらまんでもねヱが」

サラミス🔗🔉

サラミス (Salamis) 古代キプロスの主都。キプロス島の東岸にあった。 ギリシア南部のサロニカ湾にある小島。 ●サラミスの海戦(かいせん) ペルシア戦争中の海戦。紀元前四八〇年九月末、テミストクレスの指揮するギリシア艦隊が、ギリシア本土とサラミス島の間のサラミス水道で、ペルシア艦隊を撃破。

さら‐む【然らむ】🔗🔉

さら‐む【然らむ】 〔連語〕(動詞「さり(然)」の未然形に推量の助動詞「む」の連体形の付いたもの) 1 (体言に接続して)そのような。そういうような。*枕‐三〇〇「さらん者がな、使はんとこそおぼゆれ」 2 そのような時。そのような事。*平家‐七「さらんにとっては、且は後代のため、且は当時の祈祷にも」 ●然らむには それなら。そういうわけなら。*平家‐四「さらんには、ちからなしとて、其後沙汰もなかりしを」

ざら‐め【粗目】🔗🔉

ざら‐め【粗目】 1 手ざわりがざらざらしていること。また、そのもの。 2 「ざらめとう(粗目糖)」の略。 3 「ざらめゆき(粗目雪)」の略。

さら‐めか・す🔗🔉

さら‐めか・す 〔他サ四〕(「めかす」は接尾語)さらさらと音をたてる。また、さらさらとよどみなく物事を行う。*宇治拾遺‐二・七「それを、又おなじ湯にいれてさらめかしわかすに」

さら‐め・く🔗🔉

さら‐め・く 〔自カ四〕(「めく」は接尾語) 1 高い音やとどろく音がする。また、さあっという音がする。*石山寺本金剛般若経集験記平安初期点「、劃然とさらめきて開きぬ」 2 石などのように粗く、ざらざらしている。*日葡辞書「Sarameqi,qu,eita(サラメク)<訳>石などのように粗く、ざらざらしている」

ざら‐め・く🔗🔉

ざら‐め・く 〔自カ四〕(「めく」は接尾語) 1 ざらざらと音がする。 2 手ざわりや見た目があらく感じられる。ざらざらとする。ざらつく。*読・近世説美少年録‐一「さらさらと、大くざらめく物ありて心ともなく手に障(さは)るを」 3 ざわざわと音がたつ。*浮・好色二代男‐四「中居、こしもとざらめき」

ざらめ‐とう【粗目糖】(‥タウ)🔗🔉

ざらめ‐とう【粗目糖】(‥タウ) 結晶のあらい砂糖。ざらめ。ざら。

ざらめ‐ゆき【粗目雪】🔗🔉

ざらめ‐ゆき【粗目雪】 春季、日中にはとけ、夜間には再び凍結するという状態を繰り返してできるざらめ糖状の積雪。ざらめ。

さら‐やしき【皿屋敷】🔗🔉

さら‐やしき【皿屋敷】 菊という女中が主家秘蔵の皿を破損して自殺、または惨殺され、その亡霊が現れて皿の枚数を悲しげに数えるという巷説(こうせつ)。浄瑠璃や歌舞伎の好材料となり、浄瑠璃「播州皿屋敷」、岡本綺堂の「番町皿屋敷」などがある。

さらやま【佐良山】🔗🔉

さらやま【佐良山】 岡山県久米郡にあった村。昭和一六年津山市に編入された。佐良山古墳群がある。 岡山県津山市南部にある山。歌枕。多く「久米の佐良山」の形で用いられる。

さらり🔗🔉

さらり 〔副〕 1 さらさらと軽く音のするさまを表す語。 2 物に湿りけや粘りけがなくて、手触りがさっぱりとしているさまを表す語。「さらりとした髪」 3 人の態度、性格などに気負いやくどさがなくてさっぱりしているさまを表す語。*浮・傾城禁短気‐五「一座はさらりとして、床でしめやかに話したがる大臣もあり」 4 物事をとどこおりなく一気にするさまを表す語。すらすら。すらり。「さらりと障子を開ける」*史記抄‐一七「理はさらりときこへたそ」 5 残るところのないさまを表す語。きれいさっぱり。残らず。「さらりと忘れる」*虎寛本狂言・入間川「其入間様を此川へさらりと流て」

ざらり🔗🔉

ざらり 〔副〕 1 小銭とか、じゃりなどのようなものが一度に落ちたり、互いに擦れあったりしてたてる音を表す語。*謡曲・芦刈「あなたへざらり、こなたへざらり、〈略〉風の上げたる、古簾」 2 手ざわりがざらざらしたさまであることを表す語。「ざらりとした紙」 3 物事を一気にするさま。すらり。*波形本狂言・双六「腰の刀に手をかけて、朱三ざらりとひん抜て」 4 残るところのないさまを表す語。すっかり。ことごとく。残らず。*浮・好色一代女‐四「万事を底たたいて語ける。ざらりと聞て合点して」 5 まとまりなくあたりいっぱいにあるさまを表す語。雑然と。

さら‐りん【娑羅林】🔗🔉

さら‐りん【娑羅林】 =しゃらりん(娑羅林)

さら‐れ【去られ】🔗🔉

さら‐れ【去られ】 離縁。また、離縁された女。*雑俳・軽口頓作「かきまはす・ゑゑあほくさいさられの荷」

サラワク🔗🔉

サラワク (Sarawak)ボルネオ島北西部を占めるマレーシア連邦の州。州都クチン。一九世紀前半までブルネイ王国領。のちイギリスの植民地を経て一九六三年マレーシア連邦に編入。

サラン🔗🔉

サラン (Saran)ポリ塩化ビニリデン系合成繊維の商標名。ゴムに似て弾性が強く耐水・耐薬品性にすぐれる。魚網、網、シート類、テントなど工業用繊維として用いられる。

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