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はや【早・速】🔗🔉

はや【早・速】 (形容詞「はやい」の語幹相当部分) 1 速度が高いこと。早いこと。また、勇気があっていさましいこと。多く、他の語と熟して用いられる。 2 時間的に前であること。先。 3 「はやうち(早打)」の略。 4 「はやおい(早追)」の略。 5 「はやがね(早鐘)」の略。 〔副〕 時間がかからないで物事が進行するさまを表す。 1 すぐに。即座に。*古事記‐下・歌謡「その虻を蜻蛉(あきづ)波夜(ハヤ)咋ひ」 2 人の動作をうながすことばとして用いる。早く。はよう。→はやはや。*宇津保‐祭の使「はや、出で立ち給はん」 時間的に早い時期にその状態であるさまを表す。はよう。 1 その時期になる前に。はやくも。*古今‐二〇九「いとはやも鳴きぬる雁か」 2 すでに。もはや。*万葉‐一八四三「春霞春日の山に速(はや)立ちにけり」 3 もともと。元来。実は。ほかならぬ。*平家‐六「変化の物にてはなかりけり。はや人にてぞ有ける」

はや【鮠】🔗🔉

はや【鮠】 魚、ウグイの別名。また、オイカワなどの川魚をいう。はえ。《季・春‐夏》

は‐や【甲矢・兄矢・早矢】🔗🔉

は‐や【甲矢・兄矢・早矢】 手に持った二本の矢のうちで、初めに射る矢。三本羽(三立羽=みたてば)の矢は、鳥の羽三枚で二本の矢を作るので、弓につがえて羽表を外に向けた一矢と、内に向けた一矢ができる。これを対にして一手(ひとて)といい、外向(とむき)を先に射るのを例とする。⇔乙矢(おとや)

はや🔗🔉

はや 〔感動〕あきれたり、戸惑ったりして発することば。いやはや。*伎・お染久松色読販‐序幕「何かとはやあなた方、大きに御苦労を懸けました」

は‐や🔗🔉

は‐や (係助詞「は」と間投助詞「や」の重なったもの) 1 文中の連用語を受け詠嘆を表す。*古事記‐中・歌謡「木の間よもい行き目守らひ戦へば我波夜(ハヤ)飢(ゑ)ぬ」 2 文末に用いられ詠嘆を表す。*書紀‐雄略一二年一〇月・歌謡「我が命も長くもがと言ひし工匠(たくみ)夜(ハヤ)」

はや‐あがり【早上】🔗🔉

はや‐あがり【早上】 1 仕事などを、いつもより、あるいは、他より早く切り上げて終わりにすること。 2 小学校へ、数え年七歳で入学すること。

はや‐あし【早足・速歩】🔗🔉

はや‐あし【早足・速歩】 1 歩きかたの早いこと。健脚であること。 2 急いで行くこと。いそぎあし。 3 歩行法の一つ。旧軍隊では、時速五キロメートル強程度の正規の歩法をいう。踵(かかと)から踵までの一歩の長さを七五センチメートルとすることを基準とし、一分間に一一四歩の速度で規定の姿勢で歩くこと。 4 馬術で、馬の歩度の一つ。一分間に二一〇メートル進むのを基準とする駆け方。

はや・い【早い・速い・疾い・捷い】🔗🔉

はや・い【早い・速い・疾い・捷い】 〔形口〕はや・し〔形ク〕(「はやす(栄)」と同源で、勢いのつくさま、勢いのよいさまをいう) 速度が大であるさま。すみやかである。また、敏速で激しいさま。⇔おそい。 1 動作や作用に時間がかからないさま。行動や変化の実現に要する時間が短い。迅速である。*万葉‐四〇二三「婦負川の波夜伎(ハヤキ)瀬ごとに篝(かがり)さし」 2 人の行為、頭や心の働きが鋭くすぐれているさま。敏捷である。鋭敏である。さとい。*古事記‐中・歌謡「宇治の渡りに棹取りに波夜祁(ハヤケ)む人しわがもこに来む」 3 勢いが激しい。また、心の状態などが、激しく、はやるさま。*古今‐六六〇「たぎつせのはやき心を」 4 (香りについて)激しい。きつい。鋭い。*源氏‐梅枝「梅花<略>少しはやき心しらひを添へて、めづらしきかをり加はれり」 時間的に先である。時間が少ししか経過していない。時機がまだ来ていない。⇔おそい。 1 ある期間にはいってから間がない。早期である。*万葉‐三〇九五「朝烏早(はやく)な鳴きそ」 2 その時期に達していない。適当な時間までにまだ間がある。「起きるにはまだ早い」 3 (「…するがはやいか」「…するよりはやく」の形で)物事が時間をおかないで続くさまを表す。…するやいなや。*滑・浮世床‐初「此磔(はっつけ)めといふが速いか握り拳で脳天をポントくらはす」 はや‐げ(形動)/はや‐さ(名) ●早いが勝(か)ち やり方は別として、とにかく早くする方がよい。 ●早い事(こと) (副詞的に用いられる) 1 すばやく。短時間で。てっとりばやく。「早いこと片づけて出かけよう」 2 時間のあまりたたないうちに。「早いこと知らせておこう」 ●早い所(とこ・ところ) すばやく。はやめに。 ●早い=話(はなし)が[=所(ところ)が] 早くいえば。手短にいえば。要するに。つまり。

はや‐いと【早糸】🔗🔉

はや‐いと【早糸】 糸車と紡錘(つむ)とにわたしかける糸。調糸。早緒。早麻(はやそ)。

はやいもの‐がち【早い者勝】🔗🔉

はやいもの‐がち【早い者勝】 人より先に物事をした者が利益を得ること。

はや‐うけあい【早請合】(‥うけあひ)🔗🔉

はや‐うけあい【早請合】(‥うけあひ) 即座に請合うこと。かるがるしく請合うこと。

はや‐うし【早牛】🔗🔉

はや‐うし【早牛】 (古くは「はやうじ」)歩みの早い牛。 ●早牛も淀(よど)遅牛(おそうし)も淀(よど) =おそうし(遅牛)も淀早牛も淀

はや‐うた【早歌】🔗🔉

はや‐うた【早歌】 1 神楽(かぐら)歌の終わりの方で歌われるテンポの早い歌。内容はおかしみのあるもの。神楽歌は本方・末方の二組に分かれて重複して唱和されるが、これは本末がかけあいで違った歌を歌ったもの。現在は途中から斉唱となる。 2 鎌倉時代から室町時代にかけて流行した宴席のうたいもの。そうか。 3 即座に次々と和歌をよみ出すこと。

はや‐うち【早打・早撃】🔗🔉

はや‐うち【早打・早撃】 1 馬などを馳せて急用の使いをすること。また、その使者。⇔遅打。 2 馬を早く走らせること。 3 =はやおい(早追) 4 続けて早く打つこと。 5 (早撃)ピストルなどを早く続けざまにうつこと。

はやうち‐かた【早打肩】🔗🔉

はやうち‐かた【早打肩】 急に肩が充血して激しい痛みを感じ、動悸(どうき)が高まって卒倒・気絶する病気。

はや‐うま【早馬】🔗🔉

はや‐うま【早馬】 1 早打(はやうち)の使者の乗る馬。急使の馬。また、その馬に乗る急使。 2 はやく走る馬。よく走る馬。駿馬。

はや‐うまれ【早生】🔗🔉

はや‐うまれ【早生】 一月一日から四月一日までの間に生まれたこと。また、その人。四月二日以降に生まれた児童が数え年八歳で入学するのに対して、数え年七歳で入学するところからいう。⇔遅生まれ

はや‐うり【早瓜】🔗🔉

はや‐うり【早瓜】 ふつうの瓜よりも早く熟する瓜。また、季節になって、はじめてでた瓜。《季・夏》

はや‐うるし【早漆】🔗🔉

はや‐うるし【早漆】 手早く漆(うるし)を塗ること。

はや‐お【早緒】(‥を)🔗🔉

はや‐お【早緒】(‥を) 1 船の櫓を漕ぐとき、櫓腕の先端にある柄(つく)にかける麻綱。下端は根付と称して船体にとめる。 2 そりや車などにつけて引く綱。引き綱。 3 =はやいと(早糸)

はや‐おい【早追】(‥おひ)🔗🔉

はや‐おい【早追】(‥おひ) 江戸時代、急使を駕籠に乗せて昼夜兼行で伝送すること。通常、正・副使の二人を、駕籠舁四人が最大速力で次宿に継ぎ送ったが、江戸・京都間約一〇〇時間かかったという。早打ち。

はや‐おき【早起】🔗🔉

はや‐おき【早起】 朝早く起きること。また、その人。 ●早起きは三文(さんもん)の得 早起きは健康によく、また、何かよいことがあるというたとえ。

はや‐おくり【早送】🔗🔉

はや‐おくり【早送】 録音機のテープを、通常の録音、再生の場合より早い速度で回すこと。

はや‐おけ【早桶】(‥をけ)🔗🔉

はや‐おけ【早桶】(‥をけ) 粗末な棺桶(かんおけ)。手早く作って間に合わせるところからいう。

はや‐およぎ【速泳】🔗🔉

はや‐およぎ【速泳】 水泳で、クロールのこと。

はや‐がい【早貝】(‥がひ)🔗🔉

はや‐がい【早貝】(‥がひ) 戦陣で人員を集合させたり、急進・突撃の場合、味方を鼓舞したりするために吹く法螺(ほら)貝。

はや‐がえり【早帰】(‥がへり)🔗🔉

はや‐がえり【早帰】(‥がへり) 1 定刻より早く帰ること。 2 朝早く帰ること。朝帰り。

はや‐がき【早書】🔗🔉

はや‐がき【早書】 1 早く書くこと。いそいで書くこと。はしりがき。 2 速筆の書記・書家をいう。

はや‐がき【早掻】🔗🔉

はや‐がき【早掻】 雅楽の箏(そう)で、閑掻(しずがき=静掻)よりもテンポの早い弾き方。食指・中指・大指それぞれが一音ずつ弾く奏法。

はや‐がく【早楽】🔗🔉

はや‐がく【早楽】 雅楽の唐楽で、早拍子(はやびょうし)の曲の総称。管弦では四分の四、舞楽では二分の二拍子に相当する。⇔延楽(のべがく)

はや‐かご【早駕籠】🔗🔉

はや‐かご【早駕籠】 急いで走らせる駕籠。また、急使を乗せて昼夜兼行で伝送する早追い用の駕籠。

はや‐がてん【早合点】🔗🔉

はや‐がてん【早合点】 (形動)よく聞いたり調べたりしないうちに、わかったつもりになること。十分に確かめないで、かってに承知すること。また、そのさま。はやのみこみ。

はや‐がね【早鐘】🔗🔉

はや‐がね【早鐘】 火事・水害など緊急の出来事を知らせるためにつづけざまに激しく乱打する鐘。また、その音。擦半鐘(すりばんしょう)。 ●早鐘を=撞(つ)く[=打(う)つ]よう 不安や驚き、緊張などのために、動悸(どうき)がはげしくなることのたとえ。

はや‐がみそり【早剃刀】🔗🔉

はや‐がみそり【早剃刀】 1 他の刃物をその場で剃刀の代用とすること。 2 剃刀の使い方が早いこと。

はやかれ‐おそかれ【早かれ遅かれ】🔗🔉

はやかれ‐おそかれ【早かれ遅かれ】 〔副〕早い遅いの違いはあっても、いずれは。早晩。遅かれ早かれ。

はや‐かわ【早川】(‥かは)🔗🔉

はや‐かわ【早川】(‥かは) 1 流れのはやい川。早瀬川。 2 (京都の武士、早川主馬という人がしめていたというところから)赤ふんどし。 神奈川県西部の川。箱根山の火口原湖である芦ノ湖に源を発し、北東流して湯本で須雲川を合わせ、小田原市で相模湾に注ぐ。全長三〇・七キロメートル。

はやかわ‐の【早川の】(はやかは‥)🔗🔉

はやかわ‐の【早川の】(はやかは‥) 川の水のはやく流れてゆく意で「行く」にかかる。

はや‐がわり【早変・早替】(‥がはり)🔗🔉

はや‐がわり【早変・早替】(‥がはり) 1 姿や有様などをすばやくかえること。また、環境・身分などを急変させること。 2 歌舞伎などで一人の役者が同じ一つの場面ですばやく姿をかえ、二役以上を演じること。文楽では人形遣いが同一場面で一つの人形からすばやく他の人形に替えることをいう。

は‐やく【端役】🔗🔉

は‐やく【端役】 芝居などで、主要でない役。転じて、一般に重要でない役目。また、その人。

は‐やく【破約】🔗🔉

は‐やく【破約】 約束を破ること。約束を履行しないこと。また、契約を取り消すこと。

はやく【早く】🔗🔉

はやく【早く】 〔副〕 1 ずっと以前から。とうに。すでに。つとに。はよう。*枕‐八七「いととく持たせつる物をひきさげて、はやくうせ侍りにけり」 2 以前に。はよう。*古今‐七九四「はやくいひてしことはわすれじ」 3 (多く「はやく…なりけり」の形で用いる)それもそのはず。驚いたことには。わかってみれば。なんと。はよう。*枕‐九五「針をひき抜きつれば、はやくしりを結ばざりけり」 4 もともと。やっぱり。*徒然草‐五〇「はやく跡なき事にはあらざめり」 1 昔。以前。また、早い時期・時刻。「早くから知っている」「朝早くに起き出す」*土左「はやくの守(かみ)の子」 2 危険が迫っていること。危篤の状態。*たまきはる「はやくにておはしませば、申すばかりなし」 ●早くも 1 事柄の進行が意外に早いさまをいう。もうすでに。もはや。*車屋本謡曲・俊寛「早くも御覧じ付けられて候」 2 早くても。最も短時日ですむとしても。「できるのははやくも来年になるだろう」

はや‐ぐい【早食・早喰】(‥ぐひ)🔗🔉

はや‐ぐい【早食・早喰】(‥ぐひ) 食物を早く食うこと。食べ方の早いこと。はやめし。

はや‐くさ【はや草】🔗🔉

はや‐くさ【はや草】 植物「たかとうだい(高灯台)」の異名。

はや‐くち【早口】🔗🔉

はや‐くち【早口】 (「はやぐち」とも) 1 もののいい方が早いこと。はやこと。はやことば。くちばや。 2 「はやくちそそり(早口―)」の略。 3 =はやものがたり(早物語)

はやくち‐ことば【早口言葉】🔗🔉

はやくち‐ことば【早口言葉】 =はやくちそそり(早口―)

はやくち‐そそり【早口そそり】🔗🔉

はやくち‐そそり【早口そそり】 同音が重なるなど発音しにくい文句・せりふ・俗謡などを、まちがえずに早くいうこと。また、その文句。はやことば。はやこと。

はや‐げしょう【早化粧】(‥ゲシャウ)🔗🔉

はや‐げしょう【早化粧】(‥ゲシャウ) 化粧することが早いこと。手早く簡単に化粧すること。

はや‐ご【早具】🔗🔉

はや‐ご【早具】 =はやごう(早合)

はや‐ごう【早合】(‥ガフ)🔗🔉

はや‐ごう【早合】(‥ガフ) 火薬をこめた紙製の小さな筒。小銃にこめて弾丸を発射させるのに用いた。装填が簡便であったことからの称。現在の薬莢(やっきょう)にあたる。はやご。パトロン。

はやこごり‐どうふ【早凝豆腐】🔗🔉

はやこごり‐どうふ【早凝豆腐】 =なまごおりどうふ(生氷豆腐)

はや‐こと【早言】🔗🔉

はや‐こと【早言】 1 =はやくち(早口)1 2 =はやくちそそり(早口―)

はや‐こと【早事】🔗🔉

はや‐こと【早事】 急いですること。慌ててすること。

はや‐ことば【早言葉】🔗🔉

はや‐ことば【早言葉】 1 =はやくち(早口)1 2 =はやくちそそり(早口―)

はや‐さ【早さ・速さ】🔗🔉

はや‐さ【早さ・速さ】 (「さ」は接尾語) 1 早いこと。また、その度合。 2 速力、速度。 3 物体が単位時間に進む距離。主に運動の方向を考慮しないときに、ベクトル量である速度と区別して用いる。

はや‐ざき【早咲】🔗🔉

はや‐ざき【早咲】 その花の開く時期よりも早く咲くこと。また、その花。⇔遅咲き。《季・冬》

はや‐さめ【速雨・暴雨】🔗🔉

はや‐さめ【速雨・暴雨】 急に強く降る雨。にわかあめ。 にわかあめが物をくさらせる意から、くさらせるの意の「くさす」と類音を持つ地名「くたみ」「ふたみ」にかかる。

はや‐ざん【早算】🔗🔉

はや‐ざん【早算】 =そくさん(速算)

はやし【林】🔗🔉

はやし【林】 1 (「生(は)やし」の意)樹木の群がり生えている所。*万葉‐八二四「我が園の竹の波也之(ハヤシ)に」 2 物事の多く集まっているところ。万葉‐一〇六八「月の船星の林に漕ぎ隠る見ゆ」

はやし【林】🔗🔉

はやし【林】 姓氏。林羅山を祖とし、徳川家康に重用され、以後家綱まで侍講として、朱子学を講じ、諸法度の起草など幕政に参画した。鵞峰は「寛永諸家系図伝」「本朝通鑑」などの編纂に従事。忍ケ岡の林家の私塾は鳳岡のとき湯島に移され、官学昌平黌となる。鳳岡以後代々大学頭を世襲。改元・法政律令・公文書の起草・幕臣の教育者として、儒学界の大御所的存在であった。林家(りんけ)。

はやし【栄】🔗🔉

はやし【栄】 (動詞「はやす(栄)」の名詞化)心をはやし立て元気づけるもの。引き立たせるもの。*万葉‐三八八五「吾が角は御笠の波夜詩(ハヤシ)」

はやし【囃・囃子】🔗🔉

はやし【囃・囃子】 1 にぎやかにすること。また、にぎやかな音楽。 2 能楽・長唄・歌舞伎・寄席などの芸能で、演技の拍子をとり、または気分を出すために奏する音楽。能楽では横笛・太鼓・大鼓・小鼓を用い、長唄・歌舞伎ではそのほか三味線などを用いる。能囃子、歌舞伎囃子、神楽囃子、祭礼囃子、馬鹿囃子などがある。 3 能の略式演奏の一つ。一曲の主要部分だけを抜き出して、囃子を入れて演奏すること。舞囃子、居囃子、番囃子がある。

はや・し【早し】🔗🔉

はや・し【早し】 〔形ク〕⇒はやい(早)

はや‐しお【早潮】(‥しほ)🔗🔉

はや‐しお【早潮】(‥しほ) さしひきの早い潮。流れの早い潮。

はやし‐かた【囃子方】🔗🔉

はやし‐かた【囃子方】 能楽・歌舞伎などで、囃子の演奏にあたる役。能楽では笛方・小鼓方・大鼓方・太鼓方の四役。歌舞伎では三味線以外の各種楽器の演奏者(鳴物師)の総称。

はやし‐がほう【林鵞峰】🔗🔉

はやし‐がほう【林鵞峰】 江戸初期の儒者。京都の人。羅山の第三子。名は恕、春勝。字は子和。号は春斎、桜峰など。那波活所、松永貞徳に師事し、一七歳で江戸に下り、剃髪して春斎と号す。幕府の儒官として父と「諸家系図伝」「本朝通鑑」などを編纂。主著「国史実録」。(一六一八〜八〇)

はやし‐ごと【囃子事】🔗🔉

はやし‐ごと【囃子事】 1 能楽で、謡なしの器楽だけで演奏する部分。主として役者の登・退場の伴奏と舞台での動きの伴奏との二種がある。 2 うたを歌ったり鳴物を鳴らしたりして興を添えるわざ。ふしをつけておもしろく言いたてること。

はやし‐ことば【囃子詞】🔗🔉

はやし‐ことば【囃子詞】 歌謡の中や終わりに入れて調子をとるための、意味のないことば。

はやし‐ざ【囃子座】🔗🔉

はやし‐ざ【囃子座】 1 能舞台の一部の名。能舞台の後座(あとざ)のうち、舞台の主部に接する所で、囃子方が位置し、演奏する場所。 2 =げざ(下座)

はやし‐しへい【林子平】🔗🔉

はやし‐しへい【林子平】 江戸中期の海防思想家。江戸の人。幕臣岡村良通の次子。名は友直、字は子平。海外事情に注目し、蝦夷各地を探検。「三国通覧図説」「海国兵談」などを著し、海防の必要を説いたが、幕府の忌諱にふれて禁錮。高山彦九郎、蒲生君平と並んで「寛政の三奇人」と称された。(一七三八〜九三)

はやし‐じゅっさい【林述斎】🔗🔉

はやし‐じゅっさい【林述斎】 江戸後期の儒者。名は衡、字は叔、徳詮。美濃国岩村藩主松平乗蘊の子。幕府老中松平定信の命によって林家にはいり林家を中興、学徒の養成につとめた。「徳川実紀」の編纂の他、著に「蕉軒雑録」などがある(一七六八〜一八四一)

はやし‐せんじゅうろう【林銑十郎】(‥センジフラウ)🔗🔉

はやし‐せんじゅうろう【林銑十郎】(‥センジフラウ) 軍人。陸軍大将。石川県出身。斎藤・岡田内閣の陸相を歴任。昭和一二年首相に就任。日ソ危機を強調し、臨戦体制を提唱したが、四か月で総辞職した。(一八七六〜一九四三)

はやし‐た・てる【囃し立てる】🔗🔉

はやし‐た・てる【囃し立てる】 〔他タ下一〕はやした・つ〔他タ下二〕盛んにはやす。*習道書「せいひょうおんりきの手かずをつくして、はやしたつべし」

はやし‐つるいち【林鶴一】🔗🔉

はやし‐つるいち【林鶴一】 数学者。徳島県出身。東北帝国大学理学部創立に際して数学の主任教授に就任。「東北数学雑誌」を発刊。和算の研究家として知られる。著書「和算研究集録」。(一八七三〜一九三五)

はやし‐どうしゅん【林道春】(‥ダウシュン)🔗🔉

はやし‐どうしゅん【林道春】(‥ダウシュン) ⇒はやしらざん(林羅山)

はや‐じに【早死】🔗🔉

はや‐じに【早死】 年若くして死ぬこと。早世。

はやし‐ひろもり【林広守】🔗🔉

はやし‐ひろもり【林広守】 雅楽の伶人。大阪天王寺の楽人で、笙と右舞を学ぶ。のち東上して、宮内省雅楽局に出仕し、大伶人となる。明治一三年国歌制定委員となり、国歌「君が代」の作曲を監督完成。(一八三一〜九六)

はやし‐ふみこ【林芙美子】🔗🔉

はやし‐ふみこ【林芙美子】 小説家。山口県出身。大正一一年単身上京。困窮生活の間書きためた日記「放浪記」を昭和三年に発表。庶民の生活を題材にした自伝的作品が多い。作品「晩菊」「浮雲」「めし」など。(一九〇三〜五一)

はやし‐ほうこう【林鳳岡】(‥ホウカウ)🔗🔉

はやし‐ほうこう【林鳳岡】(‥ホウカウ) 江戸中期の儒者。江戸の人。羅山の孫、鵞峰(がほう)の第二子。名は信篤、字は直民。元禄三年、将軍綱吉の命により忍ケ岡の学問所および聖堂を湯島に移し、翌年大学頭に任ぜられた。家綱から吉宗までの将軍五代に仕える。(一六四四〜一七三二)

はや‐じまい【早仕舞】(‥じまひ)🔗🔉

はや‐じまい【早仕舞】(‥じまひ) 定刻よりも早く仕事や店を終えること。「祭りで店を早仕舞にする」

はやし‐まち【囃子町】🔗🔉

はやし‐まち【囃子町】 1 江戸時代、歌舞伎の囃子方の詰めている楽屋の一室。通例楽屋出口の奥にある。 2 (転じて)囃子方をいう。

はや‐じも【早霜】🔗🔉

はや‐じも【早霜】 秋早くおりる霜。

はやし‐もの【囃子物】🔗🔉

はやし‐もの【囃子物】 1 囃子をすること。また、その音楽。はやしごと。 2 =ふりゅう(風流)3 3 囃子に用いる楽器。囃子楽器。囃子道具。

はやしや【林屋】🔗🔉

はやしや【林屋】 落語家の家号。

はやしや‐しょうぞう【林屋正蔵】(‥シャウザウ)🔗🔉

はやしや‐しょうぞう【林屋正蔵】(‥シャウザウ) 初代。初代三笑亭可楽門下。文化年間怪談ばなしを創始。戯作もよくし、二代鹿野武左衛門を名のる。(一七八〇〜一八四二) 二代。前身は托善という禅僧で、「野ざらし」「こんにゃく問答」などの作者といわれる。生没年不詳。

ハヤシ‐ライス🔗🔉

ハヤシ‐ライス (洋語hash rice)さいの目に切った牛肉と野菜類をいため、トマト味のソースで煮たものを米飯の上にかけた日本独特の料理。ハヤシ。

はやし‐らざん【林羅山】🔗🔉

はやし‐らざん【林羅山】 江戸初期の儒者。京都の人。名は忠または信勝。字は子信。通称又三郎。剃髪して道春と号した。藤原惺窩に朱子学を学ぶ。のち、惺窩の推薦によって徳川家康の顧問となり、引き続き秀忠、家光、家綱に仕えて政治・文教に参画。また忍ケ岡に学問所および聖堂を建て、昌平黌の起源をなした。著に「羅山文集」「大学抄」「大学解」「論語解」など。(一五八三〜一六五七)

はや‐す【囃す】🔗🔉

はや‐す【囃す】 〔他サ五(四)〕(「はやす(栄)」と同語源) 1 声をあげて歌曲の調子を引き立てる。*平家‐一「人々拍子をかへて、伊勢平氏はすがめなりけりとぞはやされける」 2 囃子(はやし)を奏する。*宇津保‐楼上上「よろづのがく、笛のねをはやし」 3 調子にのせる。おだてあげる。すかす。*夜の寝覚‐五「とのの、れいよりもいと心ちよげにうちみだれ、はやさせ給へば」 4 声を出して言いたてる。盛んにいう。声をそろえていう。いいはやす。「泣き虫やーいとはやす」*徒然草‐一八〇「法成就の池にこそはとはやすは、神泉苑の池をいふなり」

はや・す【生やす】🔗🔉

はや・す【生やす】 〔他サ五(四)〕(「はやす(栄)」と同源) 1 生えるようにする。おい立たせる。成長させる。伸ばす。「ひげを生やす」*宇津保‐俊蔭「もりをはやしたらむごとくめぐりておひつらなれり」 2 切る。切りそぐ。切り刻む。「切る」の忌詞(いみことば)。*保元‐下「其後は御つめをもはやさず」

はや・す【栄やす・映やす】🔗🔉

はや・す【栄やす・映やす】 〔他サ四〕(「はやい(早)」と同源で、勢いをはげしくする、目立たせるの意) 1 映えるようにする。面目あるようにする。引き立てる。*源氏‐初音「なに事もさしいでし給御ひかりにはやされて」 2 賞美する。ほめそやす。*万葉‐三八八五「七重花咲く八重花咲くと申し賞(はや)さね申し賞(はや)さね」

はや‐ず【早酢】🔗🔉

はや‐ず【早酢】 粟(あわ)または糯米(もちごめ)などで醸造した酢。こんず。

はや‐ずし【早鮨・早鮓】🔗🔉

はや‐ずし【早鮨・早鮓】 酢でしめた魚と熱い飯を交互に重ねて一夜押しをして発酵させたすし。一夜鮨。《季・夏》

はや‐せ【早瀬】🔗🔉

はや‐せ【早瀬】 川の流れの浅くて早いところ。

はやた【早田】🔗🔉

はやた【早田】 姓氏。

はや‐だいこ【早太鼓】🔗🔉

はや‐だいこ【早太鼓】 太鼓を激しくあわただしい調子に打ち鳴らすこと。また、その音。

はや‐だすき【早襷】🔗🔉

はや‐だすき【早襷】 手早く襷をかけること。

はや‐だち【早立】🔗🔉

はや‐だち【早立】 早く出発すること。早朝の旅立ち。

はや‐たつ🔗🔉

はや‐たつ 川の異称。*堀河百首‐雑「淵せをもそことも知らぬはやたつのみなぎりわたる川の流れは」

はやたに‐じんじゃ【速谷神社】🔗🔉

はやたに‐じんじゃ【速谷神社】 広島県廿日市市にある旧国幣中社。祭神は飽速玉男命。上古の創立で、飽速玉男命は阿岐国造祖神といわれる。

はやた‐ぶんぞう【早田文蔵】(‥ブンザウ)🔗🔉

はやた‐ぶんぞう【早田文蔵】(‥ブンザウ) 植物分類学者。新潟県出身。東京帝大教授。主に、台湾、タイなどの植物を研究し、解剖学的・組織学的性質によって植物分類を行うことを主張。著「台湾植物図譜」など。(一八七四〜一九三四)

はや‐だより【早便】🔗🔉

はや‐だより【早便】 1 至急のしらせ。急便。 2 早く便りが届くこと。また、その便り。特に江戸時代、飛脚屋が江戸と京坂の間を七日間で届けた書状。

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