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広辞苑の検索結果 (64)
えど【江戸】🔗⭐🔉
えど【江戸】
①(古今要覧稿に「江所(江に臨む所)」の意とする)東京の旧名。古くは武蔵国豊島郡の一部に過ぎず、平安末期に秩父氏の一支流江戸四郎重継が今の皇居の地に居館を営み、下って1457年(長禄1)太田道灌が築城、その後上杉・北条の手を経て、徳川氏が幕府を開くに及んで大都会となった。すなわち、家康は1590年(天正18)江戸に入り土木を起こし、1604年(慶長9)から江戸城を大きく改造。以降4代家綱の頃まで、諸大名に負担させては大工事を行い、幕末までいわゆる八百八町の繁栄を保ち、享保(1716〜1736)以降は人口100万以上を維持。1868年9月(慶応4年7月)東京と改称。→江戸城。
②吉原・深川あたりで内神田・日本橋辺を指していった称。遊子方言「今日は―へ参りました」
⇒江戸の敵を長崎で討つ
⇒江戸は諸国の入り込み
えど‐あきない【江戸商い】‥アキナヒ🔗⭐🔉
えど‐あきない【江戸商い】‥アキナヒ
商品を江戸に出して商うこと。世間胸算用5「国土万人―を心がけ」
えど‐うた【江戸唄】🔗⭐🔉
えど‐うた【江戸唄】
①江戸で成立した長唄・常磐津・清元などの三味線伴奏歌曲に対する、上方かみがたでの称。↔上方唄。
②1のうち、上方にのみ伝わっている曲。主に上方舞の伴奏として演奏される。
えど‐うちわ【江戸団扇】‥ウチハ🔗⭐🔉
えど‐うちわ【江戸団扇】‥ウチハ
江戸特産のうちわ。初めは白紙をはっただけだったが、のち墨絵・紅絵・漆絵などを施したものもできた。
えどうまれうわきのかばやき【江戸生艶気樺焼】‥ウハキ‥🔗⭐🔉
えどうまれうわきのかばやき【江戸生艶気樺焼】‥ウハキ‥
黄表紙。山東京伝(北尾政演)作・画。3巻。1785年(天明5)刊。醜男でうぬぼれ者の仇気屋あだきや艶二郎が浮名を立てようと試みて、次々に失敗する。
→文献資料[江戸生艶気樺焼]
えど‐え【江戸絵】‥ヱ🔗⭐🔉
えど‐え【江戸絵】‥ヱ
江戸に発達した一枚摺の浮世絵版画。錦絵。吾妻あずま錦絵。↔上方絵
えど‐がくもんじょ【江戸学問所】🔗⭐🔉
えど‐がくもんじょ【江戸学問所】
昌平黌しょうへいこうの異称。
えど‐がね【江戸金】🔗⭐🔉
えど‐がね【江戸金】
江戸から大坂・京都の商店に送って来る為替かわせの金。江戸銀えどぎん。浄瑠璃、冥途飛脚「そなたへ渡る―がふらりと上るを」
えど‐がのう【江戸狩野】🔗⭐🔉
えど‐かぶき【江戸歌舞伎】🔗⭐🔉
えど‐かぶき【江戸歌舞伎】
江戸で発達した歌舞伎。→江戸狂言
えど‐がろう【江戸家老】‥ラウ🔗⭐🔉
えど‐がろう【江戸家老】‥ラウ
江戸時代、大名の江戸屋敷に勤めていた家老。↔国家老
えど‐がわ【江戸川】‥ガハ🔗⭐🔉
えど‐がわ【江戸川】‥ガハ
①利根川の分流。千葉県野田市関宿せきやど付近から南流、埼玉県・千葉県・東京都の境を流れ東京湾に注ぐ。長さ60キロメートル。
②隅田川の支流神田川の、文京区関口から千代田区飯田橋辺にかけての称呼。
③江戸川紙の略。
⇒えどがわ‐がみ【江戸川紙】
⇒えどがわ‐く【江戸川区】
えどがわ‐がみ【江戸川紙】‥ガハ‥🔗⭐🔉
えどがわ‐がみ【江戸川紙】‥ガハ‥
明治初期に、今の東京都文京区の旧江戸川町付近から製出した白色良質の手漉紙。主に書簡用巻紙として使用。えどがわ。
⇒えど‐がわ【江戸川】
えどがわ‐く【江戸川区】‥ガハ‥🔗⭐🔉
えどがわ‐く【江戸川区】‥ガハ‥
東京都23区の一つ。江戸川と荒川(荒川放水路)に挟まれ東京湾に面する。
⇒えど‐がわ【江戸川】
えど‐がわせ【江戸為替】‥ガハセ🔗⭐🔉
えど‐がわせ【江戸為替】‥ガハセ
大坂など上方から江戸に送って来た為替手形。→江戸金がね
えど‐がわら【江戸瓦】‥ガハラ🔗⭐🔉
えど‐がわら【江戸瓦】‥ガハラ
長屋などに用いた、屋根瓦の下等品。
えどがわ‐らんぽ【江戸川乱歩】‥ガハ‥🔗⭐🔉
えどがわ‐らんぽ【江戸川乱歩】‥ガハ‥
(Edgar Allan Poeに因む筆名)小説家。本名、平井太郎。三重県生れ。早大卒。「二銭銅貨」「人間椅子」などを書き、日本の探偵小説の基礎を築いた。ほかに「陰獣」「蜘蛛男」、評論集「幻影城」など。(1894〜1965)
江戸川乱歩
提供:毎日新聞社
えど‐かんばん【江戸看板】🔗⭐🔉
えど‐かんばん【江戸看板】
劇場看板の一種。鳥居派の絵、勘亭かんてい流の字によって書かれた江戸三座の看板。
えど‐ぎく【江戸菊】🔗⭐🔉
えど‐ぎく【江戸菊】
エゾギクの別称。
えど‐きょうげん【江戸狂言】‥キヤウ‥🔗⭐🔉
えど‐きょうげん【江戸狂言】‥キヤウ‥
江戸独特の歌舞伎狂言。歌舞伎十八番の荒事や河竹黙阿弥によって完成された生世話物きぜわものがその代表。↔上方狂言
えど‐きりこ【江戸切子】🔗⭐🔉
えど‐きりこ【江戸切子】
江戸時代末期、江戸で作られ始めた切りガラス。無色または淡色のガラスを用い、深く鮮明な切込みが特徴。
えど‐げいしゃ【江戸芸者】🔗⭐🔉
えど‐げいしゃ【江戸芸者】
江戸の町芸者。吉原の郭くるわ芸者に対して、町方に散在していたものをいう。
えど‐ご【江戸語】🔗⭐🔉
えど‐ご【江戸語】
上方かみがた語に対して、江戸言葉。
えど‐こうた【江戸小唄】🔗⭐🔉
えど‐こうた【江戸小唄】
小唄2を指して特に小歌2と区別するための称。
えど‐ことば【江戸言葉】🔗⭐🔉
えど‐ことば【江戸言葉】
江戸で使用されたことば。明和・安永の頃以後江戸文化が成熟し、独特の語彙と語法を持つようになり、東京語の母胎となった。江戸語。
えど‐こもん【江戸小紋】🔗⭐🔉
えど‐こもん【江戸小紋】
小紋染の一種。江戸時代、裃かみしもや男女の小袖に用いた緻密な文様の小紋染。近時、小紋という言葉が広義に用いられるようになったため、江戸時代以来の小紋染を特定した用語。
えど‐ざ【江戸座】🔗⭐🔉
えど‐ざくら【江戸桜】🔗⭐🔉
えど‐ざくら【江戸桜】
①(江戸に多かったからいう)ソメイヨシノの別称。貝おほひ「春風になれそななれそ―」
②江戸時代に流行した白粉おしろいの名。また、その発売店の名。浮世風呂3「本町二丁目の―でお買ひ」
えど‐さんがい【江戸三界】🔗⭐🔉
えど‐さんがい【江戸三界】
上方から遠く隔たった江戸の地。江戸くんだり。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「山も見えざるかりそめの―へ行かんして」
えど‐さんざ【江戸三座】🔗⭐🔉
えど‐さんざ【江戸三座】
江戸の歌舞伎劇場、中村座・市村座・森田座。山村座を加えて江戸四座という。
えど‐じだい【江戸時代】🔗⭐🔉
えど‐じだい【江戸時代】
徳川家康が1600年(慶長5)関ヶ原の戦で勝利を占め、03年幕府を江戸に開いた頃から、1867年(慶応3)徳川慶喜の大政奉還に至るまで約260年間の称。徳川時代。
⇒えどじだい‐ぶんがく【江戸時代文学】
えどじだい‐ぶんがく【江戸時代文学】🔗⭐🔉
えどじだい‐ぶんがく【江戸時代文学】
江戸時代に作られた文学。町人の興隆とともに町人文学が極盛の域に達し、義理・人情・蓄富・物欲・好色・粋・通・滑稽などが、しばしばその主題となった。初期の仮名草子・笑話などの啓蒙的な文学についで、元禄期には古学の勃興があり、芭蕉の蕉風確立、近松の新浄瑠璃完成、西鶴の浮世草子創始など花々しい時代を現出。ついで、文学の中心は上方から江戸に移り、江戸市民の繊巧な精神生活を反映して、読本よみほん・洒落本しゃれぼん・黄表紙・人情本・滑稽本・合巻・狂歌・川柳などの通つうの文学、江戸趣味の文学を生んだ。近世文学。
⇒えど‐じだい【江戸時代】
えど‐じゅうりしほう‐おかまい【江戸十里四方御構】‥ジフ‥ハウ‥カマヒ🔗⭐🔉
えど‐じゅうりしほう‐おかまい【江戸十里四方御構】‥ジフ‥ハウ‥カマヒ
(→)江戸追放に同じ。
えど‐じゅんれい【江戸巡礼】🔗⭐🔉
えど‐じゅんれい【江戸巡礼】
江戸前期、江戸の富豪の子女や茶屋女などが、着飾った巡礼姿で市中の寺院を巡拝したこと。
えど‐じょう【江戸状】‥ジヤウ🔗⭐🔉
えど‐じょう【江戸状】‥ジヤウ
江戸から来た商用の手紙。世間胸算用2「―どもをさらへ、失念したる事どもを見出し」
えど‐じょう【江戸城】‥ジヤウ🔗⭐🔉
えど‐じょう【江戸城】‥ジヤウ
1457年(長禄1)太田道灌が江戸に築いた城。1590年(天正18)徳川家康の居城となり、以後、徳川氏15代の居城。慶長年間から寛永年間にかけて大修築、本城(本丸・二の丸・三の丸)・西城(西の丸)・吹上の三部となった。明治初年以来、皇居となる。
⇒えどじょう‐あけわたし【江戸城明渡し】
⇒えどじょう‐もん【江戸城門】
えどじょう‐あけわたし【江戸城明渡し】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
えどじょう‐あけわたし【江戸城明渡し】‥ジヤウ‥
鳥羽伏見の戦い後、新政府軍は江戸城に迫ったが、勝海舟と西郷隆盛の会談の結果、慶応4年(1868)4月11日徳川氏が無抵抗で開城したこと。
⇒えど‐じょう【江戸城】
えどじょう‐もん【江戸城門】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
えどじょう‐もん【江戸城門】‥ジヤウ‥
江戸城に入る門。外曲輪そとくるわ門は、浅草橋・筋違橋・小石川・牛込・市ヶ谷・四谷・喰違・赤坂・虎・幸橋・山下・数寄屋橋・鍛冶橋・呉服橋・常磐橋・神田橋・一ツ橋・雉子橋・浜大手の19門。内曲輪門は、和田倉・馬場先・日比谷・外桜田・半蔵・田安・清水・竹橋・平川・大手の10門と内桜田・坂下・西丸大手の3門。
江戸城門
⇒えど‐じょう【江戸城】
⇒えど‐じょう【江戸城】
えど‐じょうるり【江戸浄瑠璃】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
えど‐じょうるり【江戸浄瑠璃】‥ジヤウ‥
江戸で生まれた浄瑠璃。
①18世紀初め以前に江戸で発生した浄瑠璃の流派の総称。薩摩節・土佐節・永閑節・外記げき節・半太夫節・河東節など。↔上方浄瑠璃。
②18世紀中葉以降に、上方発生の豊後節から江戸で派生した4流派(新内節・常磐津節・富本節・清元節)の総称。
③義太夫節の浄瑠璃のうち、18世紀後半以降に江戸で作られたもの。「神霊矢口渡しんれいやぐちのわたし」など。
えど‐すずめ【江戸雀】🔗⭐🔉
えど‐すずめ【江戸雀】
江戸市中のことを何でも知っていて、よくしゃべる者の称。
えど‐せんけ【江戸千家】🔗⭐🔉
えど‐せんけ【江戸千家】
表千家如心斎宗左の門人川上不白ふはくが江戸で広めた表千家系の茶道の流派。
えど‐ぞめ【江戸染】🔗⭐🔉
えど‐ぞめ【江戸染】
江戸で染めること。特に、江戸紫に染めること。また、その染め物。↔京染
えど‐だな【江戸棚・江戸店】🔗⭐🔉
えど‐だな【江戸棚・江戸店】
上方の商人が江戸に出している支店。
えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】🔗⭐🔉
えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】
江戸で生まれ江戸で育った者。はじめ日本橋・神田あたりで生まれ育った者にいった。普通は、金銭に淡白で威勢がいいなどの含みで用いる。東京で生まれた者にもいう。江戸者。斎藤緑雨、おぼえ帳「純粋の―は今深川に多く本所に多し」。「生粋の―」「ちゃきちゃきの―」
⇒江戸っ子は五月の鯉の吹流し
⇒江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ
○江戸っ子は五月の鯉の吹流しえどっこはさつきのこいのふきながし
江戸っ子は鯉幟こいのぼりのように腹に何もなくさっぱりしているということ。口先ばかりで中身がない意でもいう。
⇒えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】
○江戸っ子は宵越しの銭は持たぬえどっこはよいごしのぜにはもたぬ
江戸っ子は、その日に得た収入はその日に使い果たし、夜を越えて翌日に持ち越すことはしない。江戸っ子の金銭に淡白な気風を表すことば。
⇒えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】
○江戸っ子は五月の鯉の吹流しえどっこはさつきのこいのふきながし🔗⭐🔉
○江戸っ子は五月の鯉の吹流しえどっこはさつきのこいのふきながし
江戸っ子は鯉幟こいのぼりのように腹に何もなくさっぱりしているということ。口先ばかりで中身がない意でもいう。
⇒えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】
○江戸っ子は宵越しの銭は持たぬえどっこはよいごしのぜにはもたぬ🔗⭐🔉
○江戸っ子は宵越しの銭は持たぬえどっこはよいごしのぜにはもたぬ
江戸っ子は、その日に得た収入はその日に使い果たし、夜を越えて翌日に持ち越すことはしない。江戸っ子の金銭に淡白な気風を表すことば。
⇒えどっ‐こ【江戸っ子・江戸っ児】
えど‐づま【江戸褄】
女性の和服で、前身頃と衽おくみの表裏に斜めに文様を染め出したもの。天保(1830〜1844)の頃、江戸幕府の大奥の女中から始まったという。
江戸褄
えど‐づめ【江戸詰】
江戸時代、大名・家臣が江戸にある藩邸で勤務したこと。江戸番。↔国詰
エトナ【Etna】
イタリア、シチリア島の東岸にそびえる活火山。標高3323メートル。
えど‐な【江戸菜】
高菜たかなの異称。
えど‐ながうた【江戸長唄】
(→)長唄2に同じ。長歌との混同を避けるときに用いることが多い。
えど‐づめ【江戸詰】
江戸時代、大名・家臣が江戸にある藩邸で勤務したこと。江戸番。↔国詰
エトナ【Etna】
イタリア、シチリア島の東岸にそびえる活火山。標高3323メートル。
えど‐な【江戸菜】
高菜たかなの異称。
えど‐ながうた【江戸長唄】
(→)長唄2に同じ。長歌との混同を避けるときに用いることが多い。
えど‐づめ【江戸詰】🔗⭐🔉
えど‐づめ【江戸詰】
江戸時代、大名・家臣が江戸にある藩邸で勤務したこと。江戸番。↔国詰
えど‐な【江戸菜】🔗⭐🔉
えど‐な【江戸菜】
高菜たかなの異称。
○江戸の敵を長崎で討つえどのかたきをながさきでうつ🔗⭐🔉
○江戸の敵を長崎で討つえどのかたきをながさきでうつ
意外な所で、また筋違いのことで、昔のうらみをはらす。一説に、「江戸の敵を長崎が討つ」。
⇒えど【江戸】
えど‐の‐みず【江戸の水】‥ミヅ
江戸時代の戯作者式亭三馬が売り出した白粉下おしろいした用の化粧水。
えど‐は【江戸派】
和歌の流派。賀茂真淵の死後、門人のうち万葉調によらなかった加藤千蔭・村田春海の二人が中心となって形成。→伊勢派→桂園派
えど‐ばくふ【江戸幕府】
徳川家康が1603年(慶長8)江戸に開いた幕府。1867年(慶応3)徳川慶喜の大政奉還まで15代265年間。執政機関として大老(非常置)・老中・若年寄を設置、また、寺社・町・勘定の三奉行を置いて寺社・幕領の訴訟・行政に当たり、別に大目付・目付を置き、政務を監察させた。徳川幕府。
江戸幕府(将軍一覧)
1 徳川家康
2 徳川秀忠
3 徳川家光
4 徳川家綱
5 徳川綱吉
6 徳川家宣
7 徳川家継
8 徳川吉宗
9 徳川家重
10 徳川家治
11 徳川家斉
12 徳川家慶
13 徳川家定
14 徳川家茂
15 徳川慶喜
1 徳川家康
2 徳川秀忠
3 徳川家光
4 徳川家綱
5 徳川綱吉
6 徳川家宣
7 徳川家継
8 徳川吉宗
9 徳川家重
10 徳川家治
11 徳川家斉
12 徳川家慶
13 徳川家定
14 徳川家茂
15 徳川慶喜
えど‐の‐みず【江戸の水】‥ミヅ🔗⭐🔉
えど‐の‐みず【江戸の水】‥ミヅ
江戸時代の戯作者式亭三馬が売り出した白粉下おしろいした用の化粧水。
○江戸は諸国の入り込みえどはしょこくのいりごみ🔗⭐🔉
○江戸は諸国の入り込みえどはしょこくのいりごみ
江戸は諸国の人が入りまじっている所であるの意。洒落本、初葉南志「三ンかの津と申すうち江戸表は諸国の入り込みにて気が広過ぎ、ささへな事は打捨て置く」
⇒えど【江戸】
えど‐ばらい【江戸払】‥バラヒ
江戸時代の追放刑の一種。江戸市内に居住を許さず、品川・板橋・千住・四谷大木戸以遠、ならびに本所・深川の町奉行支配地以外に追放したこと。→江戸追放
えど‐ハルマ【江戸ハルマ】
(→)「ハルマ(波留麻)」1の別称。
えど‐ばん【江戸番】
(→)江戸詰えどづめに同じ。
えどはんじょうき【江戸繁昌記】‥ジヤウ‥
江戸市中の風俗とその繁栄ぶりを漢文で叙述した書。寺門静軒著。5編5冊。1832〜36年(天保3〜7)刊。天保の改革の取締りで発禁処分となる。
→文献資料[江戸繁昌記]
えど‐はんだゆう【江戸半太夫】‥ダイフ
(初世)江戸節(半太夫節)の祖。幼名、坂本半之丞。正徳(1711〜1716)頃、剃髪して坂本梁雲と称。江戸の戸塚の人。江戸肥前掾の門から出て一派をなし、貞享の頃、操り座を興行、座敷浄瑠璃としても盛行し、薩摩浄雲以来の名人と称せられた。1717年(享保2)に高弟の河東かとうが独立する頃から衰えた。( 〜1743)
えど‐ひがん【江戸彼岸】
サクラの一種。本州以南や中国大陸の一部に自生する。ときに20メートルもの大木となる。3月末に葉に先立って数個の花を散形状につける。ヒガンザクラ(小彼岸)とは別種。ソメイヨシノの片親とされる。ウバヒガン。アズマヒガン。
エドヒガンザクラ
提供:ネイチャー・プロダクション
えど‐ひきまわし【江戸引回し】‥マハシ
江戸時代の刑罰の一種。極刑である火刑・磔・鋸挽・獄門などの付加刑で、江戸市内の要所を引き回して見せしめにした刑。→引回し
エトピリカ
(アイヌ語)チドリ目ウミスズメ科の海鳥。中形で、体色は大体黒褐色。夏、顔は白色となり、大きな嘴くちばしは橙黄色、眼の上に淡黄色の飾り羽を生ずる。岩礁上で繁殖。常に海上で生活し、小魚を捕食する。冬期北海道の海に多い。オイランドリ。
エトピリカ
撮影:小宮輝之
えど‐ふう【江戸風】
①江戸の流儀。えどまえ。
②宝井其角きかくの江戸座の流れをうけついだ俳風。うきよふう。しゃれふう。
えど‐ぶし【江戸節】
①半太夫節の異称。
②肥前節・半太夫節・河東節の総称。
えど‐ぶね【江戸船】
上方方面から、江戸向けの荷を運ぶ船。江戸廻船。世間胸算用1「―一艘、五人乗の御座ぶね、通ひ舟付けて売り申し候」
えど‐ぶんがく【江戸文学】
江戸時代の文学。近世文学。特に江戸中期以後、江戸を中心として作られた洒落本・滑稽本・人情本など。↔上方文学。→江戸時代文学
えど‐べん【江戸弁】
江戸言葉(でしゃべること)。歯切れのいいのが特色。→江戸言葉
えど‐ま【江戸間】
(主として江戸で行われたのでいう)(→)田舎間いなかまに同じ。
えど‐まえ【江戸前】‥マヘ
(芝・品川など「江戸前面の海」の意で、ここで捕れる魚を江戸前産として賞味したのに始まる。鰻うなぎでは浅草川(隅田川の河口近く)・深川産のものをさす)
①東京湾付近で捕れる魚介類の称。東海道中膝栗毛発端「―の魚のうまみに」
②江戸風ふう。梅暦「―の市隠」
えど‐ます【江戸枡】
徳川家康が1590年(天正18)江戸枡座を開いて製作・販売させた枡。1升枡は方5寸、深さ2寸5分。→京枡
えど‐まちがいしょ【江戸町会所】‥グワイ‥
(→)町会所2に同じ。
えど‐まちどしより【江戸町年寄】
江戸町奉行の命をうけ、名主なぬしを統率し、市中の取締り・自治をつかさどった町役人。館(奈良屋)・喜多村・樽屋の3氏が世襲。
えど‐まちぶぎょう【江戸町奉行】‥ギヤウ
江戸幕府の職名。老中の支配に属し、江戸市中の行政・司法・警察などをつかさどった。三奉行の一つ。属吏に与力よりき・同心があった。南・北二奉行所(一時は3カ所)があり、月番交替で訴願を受理。当時は単に町奉行といった。
えど‐まわし【江戸廻し】‥マハシ
貨物を、大坂から海路で江戸へ廻送すること。また、その貨物。世間胸算用5「―の油、寒中にも氷らぬ事を分別仕出し」
えど‐まんざい【江戸万歳】
江戸風の万歳。三河万歳をまねて江戸市中をまわった門付け。
えど‐むらさき【江戸紫】
(武蔵野にゆかりのある紫草を染料とし江戸で染め始めたのでいう)染色の名。紫色で藍色の勝ったもの。「―に京鹿子」
Munsell color system: 3P3.5/7
えどめいしょき【江戸名所記】
地誌。浅井了意著。7巻7冊。1662年(寛文2)刊。江戸城以下79項の名所を、古歌や狂歌・俳句を交えながら説明。最初の本格的な江戸の名所案内記。
えどめいしょずえ【江戸名所図会】‥ヅヱ
地誌。斎藤幸雄編、子の幸孝補修、孫の幸成(月岑げっしん)校訂。長谷川雪旦画。7巻20冊。文政12年(1829)自序、1834〜36年(天保5〜7)刊。北斗七星の位置に配当して江戸の神社・仏閣・名所・旧跡を7巻に分け、挿絵を加えて説明。
→文献資料[江戸名所図会]
えど‐もじ【江戸文字】
江戸時代末期から、興行の看板や番付に用いた独特の書体の文字の総称。歌舞伎の勘亭流かんていりゅうのほか、寄席文字・相撲文字などがある。
えど‐もとゆい【江戸元結】‥ユヒ
(江戸で作り始めたのでいう)元結の異称。西鶴置土産「渡世に―の賃びねりして」
えど‐もの【江戸者】
(→)「江戸っ子」に同じ。
エドモントン【Edmonton】
カナダ南西部、アルバータ州中央部にある州都。1947年、市の南方に大油田が発見されて発展。人口99万1千(2003)。
えど‐よざ【江戸四座】
「江戸三座」参照。
エトランゼ【étranger フランス】
見知らぬ人。外国からの旅行者。異邦人。外国人。エトランジェ。
え‐とり【餌取り】ヱ‥
古代・中世、鷹狩の鷹の餌とするため、牛馬を屠ほふってその肉を取る者。倭名類聚鈔2「楊氏漢語鈔云、屠児、和名恵止利」。今昔物語集15「食じきすべき物なければ―の取り残したる馬牛の肉ししを取り持て来たりて」
え‐とり【餌鳥】ヱ‥
鷹の餌とする鳥。享保集成糸綸録「御―代金之儀は」
え‐どり【絵取】ヱ‥
いろどること。彩色すること。「―本」
えとり‐もち【忌取餅】
(隠岐で)死後50日目の忌明けの日に食べる餅。いみあけのもち。
えど‐りんぱ【江戸琳派】
(→)抱一派に同じ。
え‐ど・る【絵取る】ヱ‥
〔他五〕
彩色を施す。いろどる。狂言、金岡「何と―・れどこの面が恋しき人の顔には似いで」
エトルリア【Etruria】
イタリア、トスカーナ地方の古名。
⇒エトルリア‐ご【エトルリア語】
⇒エトルリア‐じん【エトルリア人】
⇒エトルリア‐もじ【エトルリア文字】
エトルリア‐ご【エトルリア語】
(Etruscan)エトルリア人の言語。十分に解読されておらず、他の言語との系統関係は不明。エトルリア文字によって記される。
⇒エトルリア【Etruria】
エトルリア‐じん【エトルリア人】
古代北イタリアの民族。おそらく小アジア方面から前10世紀頃移住。前7世紀その国家は最盛期を迎え、前3世紀にはローマに攻撃されて滅亡。文化面ではギリシアの影響が強いが、エトルリア美術と呼ばれる多くの作品を残した。エトルスキ。
⇒エトルリア【Etruria】
エトルリア‐もじ【エトルリア文字】
エトルリア語を書き表すための文字。初期には西ギリシア文字とほぼ同様であったが、後にはエトルリア語の特徴に合わせて、文字の追加や削除が行われた。
⇒エトルリア【Etruria】
え‐どろ【江泥】
岩に生ずる海草。畑の肥料とする。
えとろふ‐とう【択捉島】‥タウ
千島列島中の最大の島。国後くなしり島を隔てて北海道本島に対する。江戸前期から知られ、1855年(安政元年12月)日露和親条約で日本領。第二次大戦後、国後島と共にその領有問題でロシアと係争中。面積3183平方キロメートル。
エドワード【Edward】
イギリス王。王太子。
①懺悔王(E. the Confessor)。在位1042〜66年。即位前長くノルマンディーに滞在し、帰国して即位。ノルマン人を重用し、ノルマン征服の遠因を作った。(1003頃〜1066)
②(1世)在位1272〜1307年。ヘンリー3世の長男。皇太子の時、父王を助けてシモン=ド=モンフォールを敗死させ、即位後イングランドの法律・制度を整え、ウェールズを征服、スコットランドにも遠征、1295年いわゆる「模範議会」を召集した。(1239〜1307)
③(3世)1世の孫。在位1327〜77年。フランスの王位継承権を主張して、同国との間に百年戦争を始めた。(1312〜1377)
④黒太子(the Black Prince)。3世の長男。百年戦争中クレッシーの戦に勇名をはせ、ポワティエの戦に大勝。フランス王ジャン2世を捕虜とする。黒い甲冑を着用したので後世「黒太子」と呼ばれ、中世騎士道の華とうたわれる。(1330〜1376)
⑤(7世)ヴィクトリア女王の長男。1901年60歳で即位。英仏協商を成立させ、南ア戦争を終結させるなど、イギリスの国際的地位の確保に努めた。(1841〜1910)
⑥(8世)ジョージ5世の長子。シンプソン夫人との結婚問題のため、在位11カ月で退位、以後ウィンザー公と称。(1894〜1972)
エトワール【étoile フランス】
(星の意)花形俳優。スター。
エトワス【etwas ドイツ】
或るもの。何ものか。
えど‐わずらい【江戸煩い】‥ワヅラヒ
脚気かっけの俗称。
えな【恵那】ヱ‥
岐阜県南東部の市。中山道の宿駅。製紙・精密機械工業が立地。付近に恵那峡がある。人口5万6千。
恵那峡
撮影:山梨勝弘
え‐な【胞衣】
胎児を包んだ膜と胎盤。徒然草「御―とどこほる時の」→後産あとざん
えな‐おけ【胞衣桶】‥ヲケ
胞衣を入れて埋めるのに用いた桶。外面を胡粉で塗り、雲母で松・竹・鶴・亀などを描く。おしおけ。
えな‐おさめ【胞衣納め】‥ヲサメ
産後5日または7日に、胞衣を桶または壺に納めて吉方えほうの土中に埋める儀式。
え‐なが【柄長】
スズメ目エナガ科の鳥。小形で体色は白と黒の斑、尾羽は黒く長い。山地の森林で繁殖し、冬期は人里にも小群をなして現れる。精巧な巣を作るので有名。繁殖には、つがいの他にヘルパー個体がつくことがある。韈雀。
エナガ
撮影:小宮輝之
え‐ながし【江流し】
(→)江伏えぶせに同じ。
えな‐がたな【胞衣刀】
胞衣を切るのに用いた竹刀。
⇒えながたな‐つつみ【胞衣刀包】
えながたな‐つつみ【胞衣刀包】
包み紙などの折り方の一つ。
⇒えな‐がたな【胞衣刀】
えな‐ぎ【胞衣着】
赤子の宮参りの時、産衣うぶぎの上に着せる衣服。地質は白羽二重または晒さらしで、紅もみの襟を掛ける。
胞衣着
えな‐さん【恵那山】ヱ‥
木曾山脈最南端の山。岐阜・長野県境にあり、標高2191メートル。北麓を中央自動車道恵那山トンネル(上り線8649メートル、下り線8489メートル)が貫く。
恵那山
提供:オフィス史朗
エナジー【energy】
⇒エネルギー
エナメル【enamel】
①金属器具・陶器・ガラス器などの表面に焼き付ける着色・被覆の総称。普通には琺瑯ほうろうのこと。
②エナメル‐ペイントの略。「―の靴」
⇒エナメル‐がわ【エナメル革】
⇒エナメル‐しつ【エナメル質】
⇒エナメル‐せん【エナメル線】
⇒エナメル‐ペイント【enamel paint】
エナメル‐がわ【エナメル革】‥ガハ
革の表面にエナメル‐ペイントを塗り、光沢を強め耐水性をもたせたもの。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐しつ【エナメル質】
歯冠の外側をおおう硬い表皮性物質。歯の内部を保護する。琺瑯ほうろう質。→歯(図)。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐せん【エナメル線】
銅線に絶縁ワニスを塗布し焼きつけたもの。電気機器の巻線用で、絶縁性・耐熱性・耐酸性などに富む。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐ペイント【enamel paint】
ワニスと顔料とを混合した塗料。乾燥が速く、塗膜の光沢や硬さがすぐれている。
⇒エナメル【enamel】
え‐なら‐ず
(エは副詞。よいものに関していう)いうにいわれず。一通りでなく。源氏物語明石「御しつらひなど―して」
えな‐わらい【胞衣笑い】‥ワラヒ
胞衣を埋めた者が、笑って帰る習俗。室町時代の記録に見え、大津や沖縄にも残っていた。
えなんじ【淮南子】ヱ‥
漢の淮南わいなん王劉安が学者を集めて作った書。現存するもの21篇。老荘の説を中心に周末以来の儒家・兵家・法家などの思想をとり入れ、治乱興亡・逸事・瑣談を記載する。淮南鴻烈解。
えなんぼう【絵難坊】ヱ‥バウ
後白河法皇時代の人。どんな名画を見てもどこかに非を見つけたので名づけられたという。転じて、人の描いた絵を見て非難する人。
えに【縁】
(字音の韻尾のnに母音iを添えて表記したもの)因縁。ゆかり。ちなみ。えん。伊勢物語「木の葉ふりしく―こそありけれ」
エニアック【ENIAC】
(electronic numerical integrator and calculator)初期のコンピューターの一つ。モークリー(J. W. Mauchly1907〜1980)、エッカート(J. P. Eckert1919〜1995)が1943〜46年に設計・構築。
えど‐ひきまわし【江戸引回し】‥マハシ
江戸時代の刑罰の一種。極刑である火刑・磔・鋸挽・獄門などの付加刑で、江戸市内の要所を引き回して見せしめにした刑。→引回し
エトピリカ
(アイヌ語)チドリ目ウミスズメ科の海鳥。中形で、体色は大体黒褐色。夏、顔は白色となり、大きな嘴くちばしは橙黄色、眼の上に淡黄色の飾り羽を生ずる。岩礁上で繁殖。常に海上で生活し、小魚を捕食する。冬期北海道の海に多い。オイランドリ。
エトピリカ
撮影:小宮輝之
えど‐ふう【江戸風】
①江戸の流儀。えどまえ。
②宝井其角きかくの江戸座の流れをうけついだ俳風。うきよふう。しゃれふう。
えど‐ぶし【江戸節】
①半太夫節の異称。
②肥前節・半太夫節・河東節の総称。
えど‐ぶね【江戸船】
上方方面から、江戸向けの荷を運ぶ船。江戸廻船。世間胸算用1「―一艘、五人乗の御座ぶね、通ひ舟付けて売り申し候」
えど‐ぶんがく【江戸文学】
江戸時代の文学。近世文学。特に江戸中期以後、江戸を中心として作られた洒落本・滑稽本・人情本など。↔上方文学。→江戸時代文学
えど‐べん【江戸弁】
江戸言葉(でしゃべること)。歯切れのいいのが特色。→江戸言葉
えど‐ま【江戸間】
(主として江戸で行われたのでいう)(→)田舎間いなかまに同じ。
えど‐まえ【江戸前】‥マヘ
(芝・品川など「江戸前面の海」の意で、ここで捕れる魚を江戸前産として賞味したのに始まる。鰻うなぎでは浅草川(隅田川の河口近く)・深川産のものをさす)
①東京湾付近で捕れる魚介類の称。東海道中膝栗毛発端「―の魚のうまみに」
②江戸風ふう。梅暦「―の市隠」
えど‐ます【江戸枡】
徳川家康が1590年(天正18)江戸枡座を開いて製作・販売させた枡。1升枡は方5寸、深さ2寸5分。→京枡
えど‐まちがいしょ【江戸町会所】‥グワイ‥
(→)町会所2に同じ。
えど‐まちどしより【江戸町年寄】
江戸町奉行の命をうけ、名主なぬしを統率し、市中の取締り・自治をつかさどった町役人。館(奈良屋)・喜多村・樽屋の3氏が世襲。
えど‐まちぶぎょう【江戸町奉行】‥ギヤウ
江戸幕府の職名。老中の支配に属し、江戸市中の行政・司法・警察などをつかさどった。三奉行の一つ。属吏に与力よりき・同心があった。南・北二奉行所(一時は3カ所)があり、月番交替で訴願を受理。当時は単に町奉行といった。
えど‐まわし【江戸廻し】‥マハシ
貨物を、大坂から海路で江戸へ廻送すること。また、その貨物。世間胸算用5「―の油、寒中にも氷らぬ事を分別仕出し」
えど‐まんざい【江戸万歳】
江戸風の万歳。三河万歳をまねて江戸市中をまわった門付け。
えど‐むらさき【江戸紫】
(武蔵野にゆかりのある紫草を染料とし江戸で染め始めたのでいう)染色の名。紫色で藍色の勝ったもの。「―に京鹿子」
Munsell color system: 3P3.5/7
えどめいしょき【江戸名所記】
地誌。浅井了意著。7巻7冊。1662年(寛文2)刊。江戸城以下79項の名所を、古歌や狂歌・俳句を交えながら説明。最初の本格的な江戸の名所案内記。
えどめいしょずえ【江戸名所図会】‥ヅヱ
地誌。斎藤幸雄編、子の幸孝補修、孫の幸成(月岑げっしん)校訂。長谷川雪旦画。7巻20冊。文政12年(1829)自序、1834〜36年(天保5〜7)刊。北斗七星の位置に配当して江戸の神社・仏閣・名所・旧跡を7巻に分け、挿絵を加えて説明。
→文献資料[江戸名所図会]
えど‐もじ【江戸文字】
江戸時代末期から、興行の看板や番付に用いた独特の書体の文字の総称。歌舞伎の勘亭流かんていりゅうのほか、寄席文字・相撲文字などがある。
えど‐もとゆい【江戸元結】‥ユヒ
(江戸で作り始めたのでいう)元結の異称。西鶴置土産「渡世に―の賃びねりして」
えど‐もの【江戸者】
(→)「江戸っ子」に同じ。
エドモントン【Edmonton】
カナダ南西部、アルバータ州中央部にある州都。1947年、市の南方に大油田が発見されて発展。人口99万1千(2003)。
えど‐よざ【江戸四座】
「江戸三座」参照。
エトランゼ【étranger フランス】
見知らぬ人。外国からの旅行者。異邦人。外国人。エトランジェ。
え‐とり【餌取り】ヱ‥
古代・中世、鷹狩の鷹の餌とするため、牛馬を屠ほふってその肉を取る者。倭名類聚鈔2「楊氏漢語鈔云、屠児、和名恵止利」。今昔物語集15「食じきすべき物なければ―の取り残したる馬牛の肉ししを取り持て来たりて」
え‐とり【餌鳥】ヱ‥
鷹の餌とする鳥。享保集成糸綸録「御―代金之儀は」
え‐どり【絵取】ヱ‥
いろどること。彩色すること。「―本」
えとり‐もち【忌取餅】
(隠岐で)死後50日目の忌明けの日に食べる餅。いみあけのもち。
えど‐りんぱ【江戸琳派】
(→)抱一派に同じ。
え‐ど・る【絵取る】ヱ‥
〔他五〕
彩色を施す。いろどる。狂言、金岡「何と―・れどこの面が恋しき人の顔には似いで」
エトルリア【Etruria】
イタリア、トスカーナ地方の古名。
⇒エトルリア‐ご【エトルリア語】
⇒エトルリア‐じん【エトルリア人】
⇒エトルリア‐もじ【エトルリア文字】
エトルリア‐ご【エトルリア語】
(Etruscan)エトルリア人の言語。十分に解読されておらず、他の言語との系統関係は不明。エトルリア文字によって記される。
⇒エトルリア【Etruria】
エトルリア‐じん【エトルリア人】
古代北イタリアの民族。おそらく小アジア方面から前10世紀頃移住。前7世紀その国家は最盛期を迎え、前3世紀にはローマに攻撃されて滅亡。文化面ではギリシアの影響が強いが、エトルリア美術と呼ばれる多くの作品を残した。エトルスキ。
⇒エトルリア【Etruria】
エトルリア‐もじ【エトルリア文字】
エトルリア語を書き表すための文字。初期には西ギリシア文字とほぼ同様であったが、後にはエトルリア語の特徴に合わせて、文字の追加や削除が行われた。
⇒エトルリア【Etruria】
え‐どろ【江泥】
岩に生ずる海草。畑の肥料とする。
えとろふ‐とう【択捉島】‥タウ
千島列島中の最大の島。国後くなしり島を隔てて北海道本島に対する。江戸前期から知られ、1855年(安政元年12月)日露和親条約で日本領。第二次大戦後、国後島と共にその領有問題でロシアと係争中。面積3183平方キロメートル。
エドワード【Edward】
イギリス王。王太子。
①懺悔王(E. the Confessor)。在位1042〜66年。即位前長くノルマンディーに滞在し、帰国して即位。ノルマン人を重用し、ノルマン征服の遠因を作った。(1003頃〜1066)
②(1世)在位1272〜1307年。ヘンリー3世の長男。皇太子の時、父王を助けてシモン=ド=モンフォールを敗死させ、即位後イングランドの法律・制度を整え、ウェールズを征服、スコットランドにも遠征、1295年いわゆる「模範議会」を召集した。(1239〜1307)
③(3世)1世の孫。在位1327〜77年。フランスの王位継承権を主張して、同国との間に百年戦争を始めた。(1312〜1377)
④黒太子(the Black Prince)。3世の長男。百年戦争中クレッシーの戦に勇名をはせ、ポワティエの戦に大勝。フランス王ジャン2世を捕虜とする。黒い甲冑を着用したので後世「黒太子」と呼ばれ、中世騎士道の華とうたわれる。(1330〜1376)
⑤(7世)ヴィクトリア女王の長男。1901年60歳で即位。英仏協商を成立させ、南ア戦争を終結させるなど、イギリスの国際的地位の確保に努めた。(1841〜1910)
⑥(8世)ジョージ5世の長子。シンプソン夫人との結婚問題のため、在位11カ月で退位、以後ウィンザー公と称。(1894〜1972)
エトワール【étoile フランス】
(星の意)花形俳優。スター。
エトワス【etwas ドイツ】
或るもの。何ものか。
えど‐わずらい【江戸煩い】‥ワヅラヒ
脚気かっけの俗称。
えな【恵那】ヱ‥
岐阜県南東部の市。中山道の宿駅。製紙・精密機械工業が立地。付近に恵那峡がある。人口5万6千。
恵那峡
撮影:山梨勝弘
え‐な【胞衣】
胎児を包んだ膜と胎盤。徒然草「御―とどこほる時の」→後産あとざん
えな‐おけ【胞衣桶】‥ヲケ
胞衣を入れて埋めるのに用いた桶。外面を胡粉で塗り、雲母で松・竹・鶴・亀などを描く。おしおけ。
えな‐おさめ【胞衣納め】‥ヲサメ
産後5日または7日に、胞衣を桶または壺に納めて吉方えほうの土中に埋める儀式。
え‐なが【柄長】
スズメ目エナガ科の鳥。小形で体色は白と黒の斑、尾羽は黒く長い。山地の森林で繁殖し、冬期は人里にも小群をなして現れる。精巧な巣を作るので有名。繁殖には、つがいの他にヘルパー個体がつくことがある。韈雀。
エナガ
撮影:小宮輝之
え‐ながし【江流し】
(→)江伏えぶせに同じ。
えな‐がたな【胞衣刀】
胞衣を切るのに用いた竹刀。
⇒えながたな‐つつみ【胞衣刀包】
えながたな‐つつみ【胞衣刀包】
包み紙などの折り方の一つ。
⇒えな‐がたな【胞衣刀】
えな‐ぎ【胞衣着】
赤子の宮参りの時、産衣うぶぎの上に着せる衣服。地質は白羽二重または晒さらしで、紅もみの襟を掛ける。
胞衣着
えな‐さん【恵那山】ヱ‥
木曾山脈最南端の山。岐阜・長野県境にあり、標高2191メートル。北麓を中央自動車道恵那山トンネル(上り線8649メートル、下り線8489メートル)が貫く。
恵那山
提供:オフィス史朗
エナジー【energy】
⇒エネルギー
エナメル【enamel】
①金属器具・陶器・ガラス器などの表面に焼き付ける着色・被覆の総称。普通には琺瑯ほうろうのこと。
②エナメル‐ペイントの略。「―の靴」
⇒エナメル‐がわ【エナメル革】
⇒エナメル‐しつ【エナメル質】
⇒エナメル‐せん【エナメル線】
⇒エナメル‐ペイント【enamel paint】
エナメル‐がわ【エナメル革】‥ガハ
革の表面にエナメル‐ペイントを塗り、光沢を強め耐水性をもたせたもの。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐しつ【エナメル質】
歯冠の外側をおおう硬い表皮性物質。歯の内部を保護する。琺瑯ほうろう質。→歯(図)。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐せん【エナメル線】
銅線に絶縁ワニスを塗布し焼きつけたもの。電気機器の巻線用で、絶縁性・耐熱性・耐酸性などに富む。
⇒エナメル【enamel】
エナメル‐ペイント【enamel paint】
ワニスと顔料とを混合した塗料。乾燥が速く、塗膜の光沢や硬さがすぐれている。
⇒エナメル【enamel】
え‐なら‐ず
(エは副詞。よいものに関していう)いうにいわれず。一通りでなく。源氏物語明石「御しつらひなど―して」
えな‐わらい【胞衣笑い】‥ワラヒ
胞衣を埋めた者が、笑って帰る習俗。室町時代の記録に見え、大津や沖縄にも残っていた。
えなんじ【淮南子】ヱ‥
漢の淮南わいなん王劉安が学者を集めて作った書。現存するもの21篇。老荘の説を中心に周末以来の儒家・兵家・法家などの思想をとり入れ、治乱興亡・逸事・瑣談を記載する。淮南鴻烈解。
えなんぼう【絵難坊】ヱ‥バウ
後白河法皇時代の人。どんな名画を見てもどこかに非を見つけたので名づけられたという。転じて、人の描いた絵を見て非難する人。
えに【縁】
(字音の韻尾のnに母音iを添えて表記したもの)因縁。ゆかり。ちなみ。えん。伊勢物語「木の葉ふりしく―こそありけれ」
エニアック【ENIAC】
(electronic numerical integrator and calculator)初期のコンピューターの一つ。モークリー(J. W. Mauchly1907〜1980)、エッカート(J. P. Eckert1919〜1995)が1943〜46年に設計・構築。
えど‐ハルマ【江戸ハルマ】🔗⭐🔉
えど‐ハルマ【江戸ハルマ】
(→)「ハルマ(波留麻)」1の別称。
えど‐ひきまわし【江戸引回し】‥マハシ🔗⭐🔉
えど‐ひきまわし【江戸引回し】‥マハシ
江戸時代の刑罰の一種。極刑である火刑・磔・鋸挽・獄門などの付加刑で、江戸市内の要所を引き回して見せしめにした刑。→引回し
えど‐ぶし【江戸節】🔗⭐🔉
えど‐ぶし【江戸節】
①半太夫節の異称。
②肥前節・半太夫節・河東節の総称。
えど‐ぶね【江戸船】🔗⭐🔉
えど‐ぶね【江戸船】
上方方面から、江戸向けの荷を運ぶ船。江戸廻船。世間胸算用1「―一艘、五人乗の御座ぶね、通ひ舟付けて売り申し候」
えど‐ま【江戸間】🔗⭐🔉
えど‐ま【江戸間】
(主として江戸で行われたのでいう)(→)田舎間いなかまに同じ。
えど‐まえ【江戸前】‥マヘ🔗⭐🔉
えど‐まえ【江戸前】‥マヘ
(芝・品川など「江戸前面の海」の意で、ここで捕れる魚を江戸前産として賞味したのに始まる。鰻うなぎでは浅草川(隅田川の河口近く)・深川産のものをさす)
①東京湾付近で捕れる魚介類の称。東海道中膝栗毛発端「―の魚のうまみに」
②江戸風ふう。梅暦「―の市隠」
えど‐まちがいしょ【江戸町会所】‥グワイ‥🔗⭐🔉
えど‐まちがいしょ【江戸町会所】‥グワイ‥
(→)町会所2に同じ。
えど‐まちどしより【江戸町年寄】🔗⭐🔉
えど‐まちどしより【江戸町年寄】
江戸町奉行の命をうけ、名主なぬしを統率し、市中の取締り・自治をつかさどった町役人。館(奈良屋)・喜多村・樽屋の3氏が世襲。
えど‐まわし【江戸廻し】‥マハシ🔗⭐🔉
えど‐まわし【江戸廻し】‥マハシ
貨物を、大坂から海路で江戸へ廻送すること。また、その貨物。世間胸算用5「―の油、寒中にも氷らぬ事を分別仕出し」
えど‐むらさき【江戸紫】🔗⭐🔉
えど‐むらさき【江戸紫】
(武蔵野にゆかりのある紫草を染料とし江戸で染め始めたのでいう)染色の名。紫色で藍色の勝ったもの。「―に京鹿子」
Munsell color system: 3P3.5/7
えど‐もとゆい【江戸元結】‥ユヒ🔗⭐🔉
えど‐もとゆい【江戸元結】‥ユヒ
(江戸で作り始めたのでいう)元結の異称。西鶴置土産「渡世に―の賃びねりして」
えど‐もの【江戸者】🔗⭐🔉
えど‐もの【江戸者】
(→)「江戸っ子」に同じ。
えど‐よざ【江戸四座】🔗⭐🔉
えど‐よざ【江戸四座】
「江戸三座」参照。
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えど【江戸】🔗⭐🔉
えど 【江戸】
〔川が海に臨む江の門(ト)(=出入リ口),または入り江のある所の意〕
(1)東京の旧名。古くは江戸氏の根拠地で,武蔵国豊島郡江戸郷。1457年太田道灌が江戸城を築き,城下町として開けた。1590年徳川家康が入城し,1603年に幕府を開くに至って,日本の政治・経済の中心となった。享保(1716-1736)の頃一〇〇万人を超え,パリ・ロンドンをしのぐ人口を擁した。1868年(慶応4)7月東京と改称。
(2)新吉原やその他の遊里である深川・品川・新宿などからみて,江戸市中(内神田・日本橋の辺りなど)をさして呼んだ称。
えど=の敵(カタキ)を長崎で討つ🔗⭐🔉
――の敵(カタキ)を長崎で討つ
〔江戸と長崎とは非常に離れているところから〕
意外な所や全く別のことで昔の恨みを晴らす。
えど=は諸国の入(イ)り込み🔗⭐🔉
――は諸国の入(イ)り込み
江戸は地方の人が集まって,入り交って住んでいる所の意。江戸は諸国の立ち入り。江戸は諸国の掃き溜(ダ)め。
えど-うた【江戸唄】🔗⭐🔉
えど-うた [2] 【江戸唄】
江戸時代に江戸で流行した三味線伴奏歌曲の類の総称。長唄・端唄・山田流箏唄(コトウタ)などが含まれる。
⇔上方(カミガタ)唄
えど-うちわ【江戸団扇】🔗⭐🔉
えど-うちわ ―ウチハ [4][3] 【江戸団扇】
江戸特産のうちわ。初めは割り竹に白紙を張るのみであったが,後には墨刷り絵・紅絵・漆絵などをほどこし,浮世絵の発達とともに錦絵のような精巧な木版画を張るようになった。
えどうまれうわきのかばやき【江戸生艶気樺焼】🔗⭐🔉
えどうまれうわきのかばやき ―ウハキ― 【江戸生艶気樺焼】
黄表紙。三冊。山東京伝作・画。1785年刊。色男気取りの艶二郎が金に飽かせて浮き名を広めようとし,失敗するさまを滑稽に描いたもの。
えど-おもて【江戸表】🔗⭐🔉
えど-おもて [3] 【江戸表】
地方から政治の中心地である江戸をさしていった語。江戸。江戸のほう。
えど-がくもんじょ【江戸学問所】🔗⭐🔉
えど-がくもんじょ 【江戸学問所】
昌平黌(シヨウヘイコウ)の異名。
えど-かぐら【江戸神楽】🔗⭐🔉
えど-かぐら [3] 【江戸神楽】
江戸を中心に関東地方に行われる黙劇の神楽。武蔵鷲宮の土師(ハジ)流催馬楽神楽を祖とし,能・狂言の振りを入れ,江戸で洗練された。主に記紀の神話を演じ,おかめ・ひょっとこが加わる。
→里神楽(2)
えど-がね【江戸金】🔗⭐🔉
えど-がね [2][0] 【江戸金】
江戸から大坂・京都へ送られてくる為替(カワセ)の金。江戸銀(エドギン)。
→江戸為替
えど-かのう【江戸狩野】🔗⭐🔉
えど-かのう 【江戸狩野】
狩野派のうち江戸に移って幕府の御用絵師として活躍した画家の総称。京狩野に対していう。狩野探幽の鍛冶橋家,安信の中橋家,尚信(ナオノブ)の木挽町家,分家した峯信の浜町家の四家が有名。
えど-かぶき【江戸歌舞伎】🔗⭐🔉
えど-かぶき [3] 【江戸歌舞伎】
⇒江戸狂言(エドキヨウゲン)
えど-がろう【江戸家老】🔗⭐🔉
えど-がろう ―ガラウ [3] 【江戸家老】
江戸の藩邸に詰めていた家老。
⇔国家老
えどがわ【江戸川】🔗⭐🔉
えどがわ エドガハ 【江戸川】
姓氏の一。
えどがわ-らんぽ【江戸川乱歩】🔗⭐🔉
えどがわ-らんぽ エドガハ― 【江戸川乱歩】
(1894-1965) 小説家。三重県生まれ。本名,平井太郎。早大卒。「二銭銅貨」「心理試験」などのトリックを巧妙に用いた本格推理小説で登場,以後,推理小説界に君臨した。他に「パノラマ島奇譚」「陰獣」「孤島の鬼」など。
〔アメリカの詩人・小説家エドガー=アラン=ポーをもじった筆名〕
えど-がわ【江戸川】🔗⭐🔉
えど-がわ ―ガハ 【江戸川】
(1)東京都と千葉県との境を流れ,東京湾に注ぐ川。利根川の一分流。長さ60キロメートル。
(2)隅田川の支流。神田上水の余水を文京区関口台付近で受け,飯田橋付近で外堀の水を併せて神田川となる。
(3)東京都東部,二三区の一。江戸川{(1)}と荒川とに挟まれ,東京湾に面する。
えどがわ-がみ【江戸川紙】🔗⭐🔉
えどがわ-がみ ―ガハ― [4] 【江戸川紙】
東京都文京区を流れる江戸川{(2)}付近で製した和紙。主に書簡用紙とされた。
えどがわ-だいがく【江戸川大学】🔗⭐🔉
えどがわ-だいがく ―ガハ― 【江戸川大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は流山市。
えど-がわせ【江戸為替】🔗⭐🔉
えど-がわせ ―ガハセ [3] 【江戸為替】
近世,大坂を中心とする上方商人より江戸に送られる為替。
えど-かんばん【江戸看板】🔗⭐🔉
えど-かんばん [3] 【江戸看板】
歌舞伎劇場の看板の一種。京坂で,江戸の大名題(オオナダイ)看板に似せて作り,上部の屋根の形をつけないもの。
えど-ぎく【江戸菊】🔗⭐🔉
えど-ぎく [2] 【江戸菊】
(1)中輪の菊。江戸を中心に流行し改良された。中菊。
(2)中菊の一系統。花は内側の花弁から順々に「く」の字形に折れて花心を包むように咲く。
(3)エゾギクの別名。アスター。
えど-きゃはん【江戸脚絆】🔗⭐🔉
えど-きゃはん [3] 【江戸脚絆】
紺木綿で仕立て,片紐(カタヒモ)をつけ,こはぜで留める脚絆。多く江戸で用いられたのでいう。
→大津脚絆
えど-きょうげん【江戸狂言】🔗⭐🔉
えど-きょうげん ―キヤウゲン [3] 【江戸狂言】
江戸風の歌舞伎。豪放・夢幻的な内容をもつ。荒事や,黙阿弥の生世話物(キゼワモノ)に代表される。江戸歌舞伎。
⇔上方狂言
えど-ぎり【江戸切り】🔗⭐🔉
えど-ぎり [0] 【江戸切り】
石材の表面の仕上げ方法の一。石材面の縁を所定の幅で欠き取って中央を高くし,その表面を鑿(ノミ)切り,またはこぶ出し仕上げしたもの。
えど-きりこ【江戸切(り)子】🔗⭐🔉
えど-きりこ [3] 【江戸切(り)子】
江戸時代末期,江戸で作られた切り子ガラス。長崎から伝えられた技法によるが,無色のガラスを用いるのが特徴。
えど-げいしゃ【江戸芸者】🔗⭐🔉
えど-げいしゃ [3] 【江戸芸者】
(遊郭内の吉原芸者・深川芸者などと区別して)江戸の市中に住む町芸者。
えど-ご【江戸語】🔗⭐🔉
えど-こうた【江戸小唄】🔗⭐🔉
えど-こうた [3] 【江戸小唄】
「小唄{(3)}」に同じ。特に,小歌{(2)}のうち江戸初期までのものと区別するときに言う。
えど-ことば【江戸言葉】🔗⭐🔉
えど-ことば [3] 【江戸言葉】
⇒江戸語(エドゴ)
えど-こもん【江戸小紋】🔗⭐🔉
えど-こもん [3] 【江戸小紋】
型染めの一。単色で染めた小紋染め。江戸時代より裃(カミシモ)などに用いられていたが,小宮康助(1882-1961)が伝えるこの技法を無形文化財に指定した際に名付けられた。
えど-ざ【江戸座】🔗⭐🔉
えど-ざ [0] 【江戸座】
芭蕉没後,江戸で都会趣味の句を作った俳人たちの総称。特に宝井其角系統の一派をいう。俳風は洒落と機知を主とし,遊蕩趣味に傾く。江戸派。
えどさき【江戸崎】🔗⭐🔉
えどさき 【江戸崎】
茨城県南部,稲敷郡の町。かつて霞ヶ浦南岸の水運の中心地。干拓地は水田となる。
えど-ざくら【江戸桜】🔗⭐🔉
えど-ざくら [3] 【江戸桜】
(1)ソメイヨシノの別名。
(2)江戸で流行した白粉(オシロイ)の名。また,その発売店の名。「油をお買ひなら本町二丁目の―でお買ひ/滑稽本・浮世風呂 3」
えど-さんざ【江戸三座】🔗⭐🔉
えど-さんざ [3] 【江戸三座】
江戸で公認された三つの歌舞伎劇場。中村座・市村座・森田座のこと。
えど-さんぷ【江戸参府】🔗⭐🔉
えど-さんぷ [3] 【江戸参府】
江戸時代,長崎の出島(初め平戸)にあったオランダ商館長の一行が,江戸に上り将軍に拝謁して貿易許可の礼を述べ献上物を贈った行事。
えど-しざ【江戸四座】🔗⭐🔉
えど-しざ [3] 【江戸四座】
江戸三座に山村座を加えていう称。
→江戸三座
えど-じだい【江戸時代】🔗⭐🔉
えど-じだい [3] 【江戸時代】
徳川家康が関ヶ原の戦い(1600年)に勝利して,征夷大将軍に任ぜられ江戸に幕府を開いた1603年から徳川慶喜が大政奉還した1867年までの265年間。徳川時代。近世。幕藩体制時代。
えどじゅうりしほう-おかまい【江戸十里四方御構】🔗⭐🔉
えどじゅうりしほう-おかまい エドジフリシハウオカマヒ 【江戸十里四方御構】
江戸時代の刑罰の一。罪人を江戸日本橋を中心に四方五里内に立ち入ることを禁止した。
→江戸払(エドバラ)い
えど-じょう【江戸城】🔗⭐🔉
えど-じょう ―ジヤウ 【江戸城】
江戸幕府の所在地で徳川氏一五代の居城。平安末期以来の江戸氏の居館の地に,1457年関東管領上杉氏の家臣太田道灌が築城。のち,上杉氏が拠(ヨ)り,さらに北条氏の支城となり,1590年徳川家康が入城。慶長年間(1596-1615)より寛永年間(1624-1644)に規模拡張され,1868年開城まで徳川将軍家の居城。1868年(明治1)皇居となる。千代田城。
えどじょう-あけわたし【江戸城明け渡し】🔗⭐🔉
えどじょう-あけわたし ―ジヤウ― 【江戸城明け渡し】
1868年(慶応4)4月11日,討幕軍に対して江戸城が平穏に明け渡されたこと。西郷隆盛・勝海舟の会談の結果,実現された。江戸開城。
えど-じょうるり【江戸浄瑠璃】🔗⭐🔉
えど-じょうるり ―ジヤウルリ [3] 【江戸浄瑠璃】
江戸の浄瑠璃。(ア)江戸時代前半の江戸で発生した浄瑠璃。広義では元禄以前の古浄瑠璃をも含めるが,狭義では元禄以後盛行した半太夫節・河東節の類をさす。(イ)江戸時代後半の江戸で豊後節から派生して盛行した常磐津節(トキワズブシ)・富本節・清元節・新内節の総称。(ウ)義太夫節の作品のうち江戸で作られたもの。「神霊矢口渡」「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」など。
えど-すずめ【江戸雀】🔗⭐🔉
えど-すずめ 【江戸雀】
江戸市中の事に精通し,それをしゃべり歩く人。「むく鳥も毎年来ると―/柳多留 73」
えど-すなご【江戸砂子】🔗⭐🔉
えど-すなご 【江戸砂子】
江戸の地誌や社寺・名所の来歴を記す書。菊岡沾涼著。1732年作,六巻六冊。72年増補,六巻八冊。
えど-せんけ【江戸千家】🔗⭐🔉
えど-せんけ 【江戸千家】
茶道の流派の一。表千家七世如心斎宗左の門人川上不白(フハク)が江戸で広めた表千家流。
えどそだちおまつりさしち【江戸育お祭佐七】🔗⭐🔉
えどそだちおまつりさしち 【江戸育お祭佐七】
歌舞伎世話物の一。三幕。三世河竹新七作。1898年(明治31)東京歌舞伎座初演。通称「お祭佐七」。四世鶴屋(ツルヤ)南北の「心謎解色糸(ココロノナゾトケタイロイト)」を脚色したもの。鳶(トビ)の佐七は心にもない愛想づかしを言う芸者の小糸を殺すが,置き手紙で小糸の本心を知るという筋。
えど-ぞめ【江戸染(め)】🔗⭐🔉
えど-ぞめ [0] 【江戸染(め)】
江戸で染めた物。特に,江戸紫に染めた物。
→京染め
えどっ-こ【江戸っ子・江戸っ児】🔗⭐🔉
えどっ-こ [0] 【江戸っ子・江戸っ児】
(1)江戸で生まれ,江戸で育った人。東京生まれの人にもいう。江戸者。「ちゃきちゃきの―」
(2)江戸特有の言葉。江戸弁。東京弁にもいう。「わざと―を使つた叔父は/明暗(漱石)」
えどっこ=は五月(サツキ)の鯉(コイ)の吹き流し🔗⭐🔉
――は五月(サツキ)の鯉(コイ)の吹き流し
江戸っ子は言葉づかいは荒いが,腹に何もなく気持ちはさっぱりしているということ。また,江戸っ子は口先ばかりで内容がないという意にもいう。
えどっこ=は宵越(ヨイゴ)しの銭(ゼニ)は持たぬ🔗⭐🔉
――は宵越(ヨイゴ)しの銭(ゼニ)は持たぬ
江戸っ子の金ばなれのよいことを誇らしくいう言葉。
えど-づま【江戸褄】🔗⭐🔉
えど-づま [0] 【江戸褄】
和服の模様の置き方の一。褄から裾にかけて模様を配したもの。また,その着物。現在は留袖(トメソデ)に多く用いられるので,留袖と混同される。
〔江戸時代,大奥の女中から始まったという。京の島原模様に対していわれた語〕
えど-づめ【江戸詰】🔗⭐🔉
えど-づめ [0] 【江戸詰】
江戸時代,参勤交代により大名とその家臣が江戸藩邸に勤務したこと。江戸番。
⇔国詰
えど-な【江戸菜】🔗⭐🔉
えど-な [0][2] 【江戸菜】
高菜(タカナ)の異名。
えど-ながうた【江戸長唄】🔗⭐🔉
えど-ながうた [3] 【江戸長唄】
⇒長唄(ナガウタ)
えど-は【江戸派】🔗⭐🔉
えど-ばくふ【江戸幕府】🔗⭐🔉
えど-ばくふ [3] 【江戸幕府】
徳川家康が1603年江戸に開いた武家政権。1867年まで,一五代,265年間続いた。幕藩体制の中央政治機関。幕政執行の中心は老中・若年寄・大目付・目付と寺社・勘定・町の三奉行であり,時に老中の上に大老が置かれた。徳川幕府。
→江戸幕府(将軍)[表]
→江戸幕府(職制)[表]
えど-はっぴゃくやちょう【江戸八百八町】🔗⭐🔉
えど-はっぴゃくやちょう ―ハツピヤクヤチヤウ [7] 【江戸八百八町】
江戸が大都会で,町の数が多いことをいった語。江戸市中。広い江戸中。「御存じの―に隠れのねえ/歌舞伎・助六」
えど-ばらい【江戸払】🔗⭐🔉
えど-ばらい ―バラヒ [3] 【江戸払】
江戸時代の刑罰の一種。江戸市内に居住することを許さず,品川・板橋・千住・四谷大木戸および本所深川の町奉行支配地から外に追放した。これより重いものに江戸十里四方御構(オカマイ)があった。
えど-ハルマ【江戸―】🔗⭐🔉
えど-ハルマ 【江戸―】
⇒波留麻和解(ハルマワゲ)
えどはんじょうき【江戸繁昌記】🔗⭐🔉
えどはんじょうき ―ハンジヤウキ 【江戸繁昌記】
地誌。五編五冊。寺門静軒著。1832〜36年刊。江戸市中の繁栄と泰平を記したもの。
えど-はんだゆう【江戸半太夫】🔗⭐🔉
えど-はんだゆう ―ハンダイフ 【江戸半太夫】
(?-1743) 江戸中期,江戸浄瑠璃の太夫。江戸の生まれ。半太夫節の祖。初め説経・歌祭文の上手で,のち,江戸肥前掾(ヒゼンノジヨウ)に学び一派をなす。門下から河東節の祖となった江戸太夫河東(十寸見(マスミ)河東)が出た。
えど-ひがん【江戸彼岸】🔗⭐🔉
えど-ひがん [3] 【江戸彼岸】
ヒガンザクラの別名。
えど-ひきまわし【江戸引き回し】🔗⭐🔉
えど-ひきまわし ―ヒキマハシ [0] 【江戸引き回し】
江戸時代の刑罰の引き回しのうち,特に江戸市中を引き回したもの。
えど-ふう【江戸風】🔗⭐🔉
えど-ふう [0] 【江戸風】
(1)江戸の流儀。江戸式のやり方。「―の俳諧うたをよむ男/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)江戸座の俳諧の傾向。
えど-ぶし【江戸節】🔗⭐🔉
えど-ぶし [0] 【江戸節】
江戸浄瑠璃のうち,芸名に江戸を用いた肥前(ヒゼン)節・半太夫節,および河東節の総称。
えど-ぶんがく【江戸文学】🔗⭐🔉
えど-ぶんがく [3] 【江戸文学】
(1)近世文学のうち,主に文化・文政期(1804-1830)を中心として江戸で行われた町人文学。読本・黄表紙・洒落本・滑稽本・人情本,合巻(ゴウカン)・川柳・狂歌などがあり,作者には滝沢馬琴・山東京伝・式亭三馬・十返舎一九・柳亭種彦・為永春水らがいる。総じて軽快・洒脱。
⇔上方(カミガタ)文学
(2)「近世文学」に同じ。
えど-べん【江戸弁】🔗⭐🔉
えど-べん [0] 【江戸弁】
⇒江戸語(エドゴ)
えど-ま【江戸間】🔗⭐🔉
えど-ま [0] 【江戸間】
江戸および関東周辺で用いられた家の基準尺。柱心距離の一間を六尺とするもの。田舎間。
えど-まえ【江戸前】🔗⭐🔉
えど-まえ ―マヘ [0] 【江戸前】
〔江戸の前の海,の意から〕
(1)江戸近海,特に芝・品川あたりの海。「―の魚(ウオ)のうまみに/滑稽本・膝栗毛(発端)」
(2){(1)}でとれた新鮮な魚。「―のハゼ」
(3)江戸風。江戸独特のやり方。「―ずし」
えど-ます【江戸枡】🔗⭐🔉
えど-ます [0] 【江戸枡】
江戸時代初期,江戸の枡座で作られた枡。関西の京枡と並び用いられたが,1669年幕府はその寸法を改め,京枡と同じ大きさとし,全国的に統一した。
→京枡
えど-まちどしより【江戸町年寄】🔗⭐🔉
えど-まちどしより [5] 【江戸町年寄】
江戸の町役人。江戸町奉行に属し,町役人の最高位に位置して,お触れの伝達,諸税の徴収,町名主の任免などにあたった。樽(タル)屋・奈良屋・喜多村の三家が世襲。
えど-まちなぬし【江戸町名主】🔗⭐🔉
えど-まちなぬし [5] 【江戸町名主】
江戸町年寄の下にあって,各町の諸事務をつかさどった町役人。総数約二百数十名。原則として世襲であった。
えど-まちぶぎょう【江戸町奉行】🔗⭐🔉
えど-まちぶぎょう ―マチブギヤウ [5] 【江戸町奉行】
江戸幕府の職名。南北両奉行所に分かれ,月番で江戸町方の行政・司法・警察をつかさどった。輩下に与力・同心がいた。
えど-まんざい【江戸万歳】🔗⭐🔉
えど-まんざい [3] 【江戸万歳】
三河万歳のまねをして江戸市中を歩いた門付(カドヅケ)。
えど-みそ【江戸味噌】🔗⭐🔉
えど-みそ [0] 【江戸味噌】
近世から明治にかけて,江戸で作られた味噌。塩味が薄く,短期間ででき上がる。
えど-むらさき【江戸紫】🔗⭐🔉
えど-むらさき [4] 【江戸紫】
青みがかった紫色。江戸時代に江戸で染め出された。紫に対していう。
〔一説に,赤みがかった紫色という〕
えどむらさき=に京鹿(カ)の子🔗⭐🔉
――に京鹿(カ)の子
東西両都の染色の特長を並称した語。紫は江戸が,鹿の子絞りは京都が一番であるの意。
えどめいしょき【江戸名所記】🔗⭐🔉
えどめいしょき 【江戸名所記】
地誌。七巻。浅井了意著。1662年刊。江戸の名所の歴史を述べ,そこにちなんだ古歌・発句,自作の狂歌などを付す。最初の本格的な江戸に関する名所記。
えどめいしょずえ【江戸名所図会】🔗⭐🔉
えどめいしょずえ ―ヅ
【江戸名所図会】
地誌。七巻。二〇冊。1836年刊。神田の名主斎藤幸雄・幸考・幸成の親子三代で完成。長谷川雪旦・雪提画。江戸およびその近郊の神社・仏閣,名所・旧跡の場所・由来・故事などを,数多くの絵をまじえて説明したもの。
【江戸名所図会】
地誌。七巻。二〇冊。1836年刊。神田の名主斎藤幸雄・幸考・幸成の親子三代で完成。長谷川雪旦・雪提画。江戸およびその近郊の神社・仏閣,名所・旧跡の場所・由来・故事などを,数多くの絵をまじえて説明したもの。
えど-もとゆい【江戸元結】🔗⭐🔉
えど-もとゆい ―モトユヒ 【江戸元結】
〔古く,江戸で作られたことから〕
元結のこと。「―に繻子鬢(シユスビン)/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
えどや-ねこはち【江戸屋猫八】🔗⭐🔉
えどや-ねこはち 【江戸屋猫八】
(1868-1932)(初世)ものまね芸人。栃木県生まれ。本名,岡田信吉。俳優から落語家に転じたのち鳥獣のものまねや話術で人気を博す。
えど-わずらい【江戸煩ひ】🔗⭐🔉
えど-わずらい ―ワヅラヒ 【江戸煩ひ】
脚気(カツケ)の俗称。特に江戸に多かったことからいう。
えど【江戸】(和英)🔗⭐🔉
えど【江戸】
Yedo;Edo.江戸っ子 a (native) Tokyoite.
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