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広辞苑の検索結果 (94)

た【田】🔗🔉

】 耕して稲を植える土地。湿田と乾田とがある。万葉集18「植ゑし―も蒔きし畠も」。「―を耕す」 ⇒田掻く ⇒田にも畦にも腥物つけて

た‐い【田井】‥ヰ🔗🔉

た‐い田井‥ヰ 田に引く水をためたところ。また、田。

た‐い【田居】‥ヰ🔗🔉

た‐い田居‥ヰ 田のある所。たんぼ。田。万葉集10「鶴鳴たずがねの聞ゆる―にいほりして」

た‐いも【田芋】🔗🔉

た‐いも田芋】 サトイモの異称。特に、水田でつくる品種をいう。沖縄地方で「たーんむ」。

た‐うた【田歌】🔗🔉

た‐うた田歌】 田植歌、またはそれを儀式歌謡として扱うもの。大嘗会だいじょうえの田舞、各地の社寺の田植と田遊びの中の田植歌に、古い田歌が残っている。 ⇒たうた‐ぶし【田歌節】

たうた‐ぶし【田歌節】🔗🔉

たうた‐ぶし田歌節】 田歌の曲節。狂言、三番叟「然ればアドの大夫殿を―に呼うで見たう候が」 ⇒た‐うた【田歌】

た‐うなぎ【田鰻】🔗🔉

た‐うなぎ田鰻】 タウナギ科の淡水産の硬骨魚。全長80センチメートル。体はウナギ型であるが、胸びれ・腹びれがなく、ウナギとは遠縁。沼や水田にすみ、空気呼吸ができる。30センチメートルを超えると、雌から雄へ性転換する。東南アジアに広く分布、また近畿地方を中心に分布。

たおか【田岡】‥ヲカ🔗🔉

たおか田岡‥ヲカ 姓氏の一つ。 ⇒たおか‐れいうん【田岡嶺雲】

たおか‐れいうん【田岡嶺雲】‥ヲカ‥🔗🔉

たおか‐れいうん田岡嶺雲‥ヲカ‥ 文芸評論家。名は佐代治。高知県生れ。東大卒。雑誌「青年文」主筆。社会問題をとらえた文学を提唱。著「嶺雲揺曳」「明治叛臣伝」「数奇伝」など。(1870〜1912) ⇒たおか【田岡】

た‐おこし【田起し】🔗🔉

た‐おこし田起し】 田植えの準備として、田を掘り返す農作業。

た‐がさ【田笠】🔗🔉

た‐がさ田笠】 田植などにかぶる小さく浅い笠。今昔物語集15「ひた黒なる―と云ふ物のはた破れ下がりたるを着たる老法師の」

た‐がらし【田芥】🔗🔉

た‐がらし田芥】 ①キンポウゲ科の越年草。湿地の泥中に生え、高さ約60センチメートル、茎は直立して中空。葉は掌状に三深裂し、裂片は更に三裂、光沢がある。春、枝端にキンポウゲに似た黄色の小五弁花を開き、小形長楕円状の痩果そうかを結ぶ。有毒植物。田芹。 ②アブラナ科の越年草。たんぼや水辺の湿地に生え、高さ20センチメートル。4〜5月頃、白色有柄の小形十字状花を開く。種漬け花。〈日葡辞書〉 タガラシ 撮影:関戸 勇

た‐がらす【田烏】🔗🔉

た‐がらす田烏】 農夫をいやしめていう語。浄瑠璃、五十年忌歌念仏「畠作りの―や」

た‐がり【田刈】🔗🔉

た‐がり田刈】 田の稲を刈ること。〈[季]秋〉

たがわ【田河】‥ガハ🔗🔉

たがわ田河‥ガハ 姓氏の一つ。 ⇒たがわ‐すいほう【田河水泡】

たがわ‐すいほう【田河水泡】‥ガハ‥ハウ🔗🔉

たがわ‐すいほう田河水泡‥ガハ‥ハウ 漫画家。本名、高見沢仲太郎。東京生れ。1931年から「少年倶楽部」連載の漫画「のらくろ」が人気を博す。(1899〜1989) 田河水泡 撮影:田沼武能 ⇒たがわ【田河】

たくさり【田鎖】🔗🔉

たくさり田鎖】 姓氏の一つ。 ⇒たくさり‐こうき【田鎖綱紀】

たくさり‐こうき【田鎖綱紀】‥カウ‥🔗🔉

たくさり‐こうき田鎖綱紀‥カウ‥ 日本語速記術の創始者。南部藩士の子。欧米の速記術、特にグラハム式を研究し、1882年(明治15)創案宣言を発表。著「日本傍聴筆記法」「新式速記術」など。(1854〜1938) ⇒たくさり【田鎖】

たぐち【田口】🔗🔉

たぐち田口】 姓氏の一つ。 ⇒たぐち‐うきち【田口卯吉】

たぐち‐うきち【田口卯吉】🔗🔉

たぐち‐うきち田口卯吉】 経済学者・文明史家。号は鼎軒。江戸生れ。1879年(明治12)「東京経済雑誌」を創刊、自由主義経済学の唱道、民権の鼓吹に努め、実業界でも活躍。94年衆議院議員。著「日本開化小史」「支那開化小史」など。また、雑誌「史海」のほか「国史大系」「群書類従」などを編集刊行。(1855〜1905) →資料:『日本開化小史』 ⇒たぐち【田口】

た‐ぐつ【田沓】🔗🔉

た‐ぐつ田沓】 猪の皮を綴じ合わせて作った沓。田仕事の際に用いた。猪の沓。

たくま‐しき‐ボイラー【田熊式ボイラー】🔗🔉

たくま‐しき‐ボイラー田熊式ボイラー】 国産水管ボイラーの一種。田熊常吉(1872〜1954)の発明。水管群の中央の1列だけを太管にし、その中に降水管を収め、かつ降水管の上端を汽水ドラム内の集水器に連絡し、ボイラー水は冷水と蒸発水の比重の差によって激しく循環するので、効率がよい。

た‐ぐら【田鞍】🔗🔉

た‐ぐら田鞍】 農耕時に牛馬の背に置く鞍。犂すきなどの牽引用。運搬の際につける荷鞍にぐらとは異なる。

た‐げた【田下駄】🔗🔉

た‐げた田下駄】 深田で作業をするのに沈み込まないようにはく下駄。一部では代掻しろかき用具として用いた。

た‐げり【田計里・田鳧】🔗🔉

た‐げり田計里・田鳧】 チドリ目チドリ科の鳥。やや大形で、後頭に黒色で長い飾り羽がある。背面は金属光沢のある緑色。アジア・ヨーロッパに分布。冬、日本付近に渡来し、水田などにすみ、まれに繁殖。ナベゲリ。 たげり タゲリ 提供:OPO

た‐ご【田子】🔗🔉

た‐ご田子】 農夫。たひと。蜻蛉日記「雲のたたずまひしづ心なくて、―の裳裾思ひやらるる」

たごくら‐ダム【田子倉ダム】🔗🔉

たごくら‐ダム田子倉ダム】 福島県の西端、只見川上流部にある発電用ダム。高さ145メートル。有効貯水量3.7億トン。最大出力38万キロワット。1959年完成。

たごさく【田五作・田吾作】🔗🔉

たごさく田五作・田吾作】 農民をいやしんでいう語。→たご(田子)

たごし‐かんがい【田越し灌漑】‥クワン‥🔗🔉

たごし‐かんがい田越し灌漑‥クワン‥ 水路を使わずに上流の田から下流の田へ直接水を引き入れる灌漑。棚田地域で多い。

たご‐の‐うら【田子の浦】🔗🔉

たご‐の‐うら田子の浦】 静岡県富士市南部の海浜。北に富士山を仰ぎ、西に三保の松原を望み、古来、東海道屈指の景勝地。古くは富士川西岸、蒲原・由比・興津の海岸をいう。(歌枕)

たざき【田崎】🔗🔉

たざき田崎】 姓氏の一つ。 ⇒たざき‐そううん【田崎草雲】

たざき‐そううん【田崎草雲】‥サウ‥🔗🔉

たざき‐そううん田崎草雲‥サウ‥ 文人画家。名は芸うん。江戸の足利藩邸に生まれる。幕末に尊王運動に従う。維新後は足利に住み、明治期の文人画に指導的な役割を果たした。(1815〜1898) ⇒たざき【田崎】

た‐じし【田鹿・田獣】🔗🔉

た‐じし田鹿・田獣】 牛の異称。

た‐じるし【田印】🔗🔉

た‐じるし田印】 (「田五作」を遠まわしにいう)田舎者。

た‐ぜり【田芹】🔗🔉

た‐ぜり田芹】 ①(多く田に生ずるからいう)セリの異称。〈[季]春〉。更級日記「いくちたび水の―を摘みしかば」 ②(→)タガラシ1の異称。

た‐つくり【田作】🔗🔉

た‐つくり田作】 (タヅクリとも) ①田を作ること。また、その人。〈日葡辞書〉 ②「ごまめ」の異称。田植の祝儀肴として用いたのでいう。また鰯いわし類が田の肥料として早くから認められたからともいう。正月の祝肴に用いる。〈[季]新年〉。御伽草子、猫の草子「―に鯡にしん・乾鮭からざけなどを朝夕の餌食にはいかが」

た‐な【田菜】🔗🔉

た‐な田菜】 タンポポの古名。本草和名「蒲公草、和名多奈」

た‐ならし【田均し】🔗🔉

た‐ならし田均し】 ①田の面を平らにすること。 ②代掻しろかき用具の一種。前後の両板に跨またがりのって牛にひかせ、中軸が回転するに従い、羽根板で田の面を平らにするもの。

○田にも畦にも腥物つけてたにもあぜにもなまぐさものつけて🔗🔉

○田にも畦にも腥物つけてたにもあぜにもなまぐさものつけて 溺愛できあいして、分別もなくむやみに物を与えること。「田もやろう畦もやろう」とも。 ⇒た【田】 ダニューブDanube】 ドナウの英語名。 たにょう‐しょう多尿症‥ネウシヤウ 尿の量が異常に多い症状。水分摂取に関係なく1日尿量2〜3リットル以上が持続する。萎縮腎いしゅくじん・糖尿病・尿崩症などの際見られる。 たに‐りゅう谷流‥リウ 〔仏〕台密の一派。皇慶(977〜1049)を祖とする。のち穴太あのう・三昧・法曼などの諸流に分かれる。↔川流かわりゅう だ‐にわ駄庭‥ニハ 牛馬の蹄ひづめ削りや治療などをする場所。 たに‐わかば谷若葉】 谷間に生えている木々の若葉。〈[季]夏〉 たに‐わたし谷渡し】 〔植〕 ①オオタニワタリの異称。 ②ナンテンハギの異称。 たに‐わたり谷渡り】 ①谷から谷にわたって行くこと。 ②特に、ウグイスなどが、谷から谷へとわたって鳴くこと。また、その鳴き声。 ③〔植〕オオタニワタリの異称。 た‐にん他人】 ①血すじのつながらない人。親族でない人。「赤の―」 ②自分以外の人。 ③その事に関係のない人。当事者でない人。「―は口を出すな」 ⇒たにん‐あつかい【他人扱い】 ⇒たにん‐ぎょうぎ【他人行儀】 ⇒たにん‐ごと【他人事】 ⇒たにん‐しほん【他人資本】 ⇒たにん‐づきあい【他人付合い】 ⇒たにん‐どんぶり【他人丼】 ⇒たにん‐むき【他人向き】 ⇒たにん‐やど【他人宿】 ⇒他人の食い寄り ⇒他人の疝気を頭痛に病む ⇒他人の空似 ⇒他人の飯を食う ⇒他人の別れ棒の端 ⇒他人は時の花 たにん‐あつかい他人扱い‥アツカヒ 他人同様によそよそしく扱うこと。 ⇒た‐にん【他人】 たにん‐ぎょうぎ他人行儀‥ギヤウ‥ 親しい仲であるのに、他人に接する時のようによそよそしくふるまうこと。「―に話す」「―な態度」 ⇒た‐にん【他人】 たにん‐ごと他人事⇒ひとごと⇒た‐にん【他人】 たにん‐しほん他人資本】 企業が金融機関からの借入や社債発行などの形で外部から調達した資本。↔自己資本。 ⇒た‐にん【他人】 た‐にんず多人数(→)「たにんずう」に同じ。 た‐にんずう多人数】 多くの人数。おおぜい。多勢。たにんず。 たにん‐づきあい他人付合い‥ヅキアヒ 他人行儀の交際。 ⇒た‐にん【他人】 たにん‐どんぶり他人丼】 親子丼の鶏肉の代りに、鶏以外の肉を用いた料理。 ⇒た‐にん【他人】

た‐の‐かみ【田の神】🔗🔉

た‐の‐かみ田の神】 田を守護する神。農業の神。 ⇒たのかみ‐おくり【田の神送り】

たのかみ‐おくり【田の神送り】🔗🔉

たのかみ‐おくり田の神送り】 田の神が山へ帰るのを送る農村行事。9月30日、10月・11月の初丑はつうしの日など地方によって異なる。 ⇒た‐の‐かみ【田の神】

た‐の‐くさ【田の草】🔗🔉

た‐の‐くさ田の草】 稲田の雑草。はぐさ。「―取り」 ⇒たのくさ‐やすみ【田の草休み】

たのくさ‐やすみ【田の草休み】🔗🔉

たのくさ‐やすみ田の草休み】 田の草を取る労を休めること。また、その日。 ⇒た‐の‐くさ【田の草】

た‐の‐しま【田の島】🔗🔉

た‐の‐しま田の島】 水田の間に挟まった畑地。全国各地にある地名。

た‐の‐ひえ【田の稗】🔗🔉

た‐の‐ひえ田の稗⇒たびえ。〈新撰字鏡7

た‐の‐み【田の実】🔗🔉

た‐の‐み田の実】 ①田にみのった稲の実。源氏物語明石「この世の設けに秋の―を刈り収め」 ②陰暦8月朔日ついたちに新穀を贈答して祝った民間行事。田の実すなわち稲のみのりを祝う意から起こるという。「たのみの祝」「たのむの節」「たのむの日」「たのも節供」などという。 ③(「憑」と書く)君臣相たのむ意にかけて、たのみ奉る主君へ太刀・馬・唐物などを贈り、主君からも物を返し賜ること。鎌倉中期から武家の間に行われ、室町時代には幕府の重い儀式となり、憑たのみ総奉行を置いた。江戸時代に至り、徳川家康の江戸入城が8月朔日だったので元日と同じく重い式日とし、諸大名は賀辞を述べ太刀献上の事があった。

た‐の‐む【田の実】🔗🔉

た‐の‐む田の実】 (タノミの転) ①⇒たのみ。 ②陰暦8月、また、その朔日ついたち。日葡辞書「タノムノツイタチ」 ⇒たのむ‐の‐せつ【田の実の節】 ⇒たのむ‐の‐ひ【田の実の日】

た‐の‐む【田の面】🔗🔉

た‐の‐む田の面】 タノモの転。歌語で、多く「頼む」にかける。秋篠月清集「誰を―の初雁の声」 ⇒たのむ‐の‐かり【田の面の雁】

たのむ‐の‐かり【田の面の雁】🔗🔉

たのむ‐の‐かり田の面の雁】 田の面におりる雁。伊勢物語「みよし野の―もひたぶるに君が方にぞ寄ると鳴くなる」 ⇒た‐の‐む【田の面】

たのむ‐の‐せつ【田の実の節】🔗🔉

たのむ‐の‐せつ田の実の節(→)「田の実」2に同じ。日工にっく集「蓋俗所謂恃怙之節たのむのせつ也」 ⇒た‐の‐む【田の実】

たのむ‐の‐ひ【田の実の日】🔗🔉

たのむ‐の‐ひ田の実の日(→)「田の実」2に同じ。異本洞房語園「―、爰なる遊女ども、白襲しらがさねの小袖」 ⇒た‐の‐む【田の実】

た‐の‐も【田の面】🔗🔉

た‐の‐も田の面】 田のおも。田のおもて。田。万葉集14「坂越えて安倍あべの―にゐる鶴たずの」

た‐の‐もの【田の物】🔗🔉

た‐の‐もの田の物】 鷹狩で雁・鴨・鶴などの類。

たはら【田原】🔗🔉

たはら田原】 愛知県南部、渥美半島にある市。もと田原藩の城下町。菊の電照栽培や近郊野菜が有名。人口6万6千。

たばる‐ざか【田原坂】🔗🔉

たばる‐ざか田原坂】 熊本県北西部、鹿本郡田原村(現、植木町)にある坂。高瀬街道玉東町木葉から植木町に通ずる坂路で、西南戦争の古戦場。

た‐ひばり【田雲雀・田鷚】🔗🔉

た‐ひばり田雲雀・田鷚】 スズメ目セキレイ科の鳥。小形で、スズメ大。淡褐色に暗色縦斑がある地味な羽色。冬鳥として渡来、水田・湿地・畑・海岸など樹木のない開けたところにすむ。 タヒバリ(夏羽) 撮影:小宮輝之

た‐ほどき【田解き】🔗🔉

た‐ほどき田解き】 田の土を細かに耕すこと。

た‐みぞ【田溝】🔗🔉

た‐みぞ田溝】 田の間にある溝。

たみや【田宮】🔗🔉

たみや田宮】 姓氏の一つ。 ⇒たみや‐とらひこ【田宮虎彦】

たみや‐とらひこ【田宮虎彦】🔗🔉

たみや‐とらひこ田宮虎彦】 作家。東京生れ。東大卒。一見嗜虐的な自己抑制や庶民的ヒューマニズムを独特の抒情が貫く。作「霧の中」「絵本」「落城」「足摺岬」など。自殺。(1911〜1988) 田宮虎彦 撮影:石井幸之助 ⇒たみや【田宮】

た‐や【田屋】🔗🔉

た‐や田屋】 ①田の番をするために建てた小屋。万葉集13「かむなびの清きみ―の垣内かきつ田の」 ②出作でづくりの期間中、居住用に建てた小屋。

たやす【田安】🔗🔉

たやす田安】 姓氏の一つ。三卿の一家。 ⇒たやす‐むねたけ【田安宗武】

たやす‐むねたけ【田安宗武】🔗🔉

たやす‐むねたけ田安宗武】 江戸中期の国学者・歌人。8代将軍吉宗の子。江戸城田安門内に邸宅を与えられ田安殿といわれ、田安家を起こした。参議・権中納言。三卿の一人。はじめ荷田在満の、のち賀茂真淵の指導を受けて国学に精進し、万葉調の歌人として有名。著「国歌八論余言」「天降言あもりごと」など。(1715〜1771) ⇒たやす【田安】

たやす‐もん【田安門】🔗🔉

たやす‐もん田安門】 江戸城内郭門の一つ。九段坂の途中にある。→江戸城門(図)

たやま【田山】🔗🔉

たやま田山】 姓氏の一つ。 ⇒たやま‐かたい【田山花袋】

たやま‐かたい【田山花袋】‥クワ‥🔗🔉

たやま‐かたい田山花袋‥クワ‥ 小説家。名は録弥。群馬県生れ。1907年(明治40)「蒲団」を発表して自然主義文学に一時期を画し、赤裸々な現実描写を主張した。ほかに「生」「妻」「田舎教師」「時は過ぎゆく」「一兵卒の銃殺」など。(1871〜1930) 田山花袋 提供:毎日新聞社 →作品:『田舎教師』 →作品:『蒲団』 ⇒たやま【田山】

でん【田】🔗🔉

でん】 (女房詞)田楽。田楽豆腐。〈日葡辞書〉

でんえん‐こうきょうきょく【田園交響曲】‥ヱンカウキヤウ‥🔗🔉

でんえん‐こうきょうきょく田園交響曲‥ヱンカウキヤウ‥ (Pastorale ドイツ)ベートーヴェン作曲の交響曲第6番ヘ長調(作品68番)の通称。1808年作。各楽章に標題をもつ。 ベートーヴェン 提供:Lebrecht Music & Arts/APL →交響曲第6番「田園」 第一楽章 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ⇒でん‐えん【田園】

でんえん‐しじん【田園詩人】‥ヱン‥🔗🔉

でんえん‐しじん田園詩人‥ヱン‥ 田園・自然の情趣をうたう詩人。 ⇒でん‐えん【田園】

でんえん‐せいかつ【田園生活】‥ヱン‥クワツ🔗🔉

でんえん‐せいかつ田園生活‥ヱン‥クワツ 都会を離れて田園に住み、自然に親しんで生活すること。田山花袋、雪の信濃「友の―のさまもまたゆくりなくわが眼に見えぬ」 ⇒でん‐えん【田園】

でんえんちょうふ【田園調布】‥ヱンテウ‥🔗🔉

でんえんちょうふ田園調布‥ヱンテウ‥ 東京都大田区北西端の地名。大正中期、都市計画によって開発された放射状街路をもつ高級住宅地。

でんえん‐とし【田園都市】‥ヱン‥🔗🔉

でんえん‐とし田園都市‥ヱン‥ 田園の情趣を備えている都市。また、大都市近郊の田園地帯に計画的に建設された都市。 ⇒でん‐えん【田園】

でんえん‐ぶんがく【田園文学】‥ヱン‥🔗🔉

でんえん‐ぶんがく田園文学‥ヱン‥ 田園の情景と生活とを題材とした文学。 ⇒でん‐えん【田園】

でん‐おう【田翁】‥ヲウ🔗🔉

でん‐おう田翁‥ヲウ 年とった農夫。

でんおう‐せき【田黄石】‥ワウ‥🔗🔉

でんおう‐せき田黄石‥ワウ‥ 中国福建省産の黄色半透明の蝋ろう石。印材として珍重。

でん‐か【田家】🔗🔉

でん‐か田家】 いなかの家。また、いなか。「―の雪」

でん‐か【田仮】🔗🔉

でん‐か田仮】 (「仮(假)」は「暇」)律令制で、中央政府の官人に、毎年田植時の5月頃と収穫期の8月頃に15日ずつ支給された休暇。8世紀頃まで官人が自ら農業を経営していたため設けられた規定。田給。でんけ。

でん‐がく【田楽】🔗🔉

でん‐がく田楽】 ①日本芸能の一つ。平安時代から行われた。もと、田植などの農耕儀礼に笛・鼓を鳴らして歌い舞ったものに始まるというが、やがて専門の田楽法師が生まれた。笛吹きを伴い腰鼓・銅鈸子どびょうし・簓ささらなどを鳴らしながら踊る田楽躍おどりと、高足こうそくに乗り品玉しなだまをつかい刀剣を投げなどする曲技とを本芸としたが、鎌倉時代から南北朝時代にかけて、猿楽と同様に歌舞劇である能をも演ずるようになった。後に衰え、寺社の行事だけに伝えられて今にいたる。栄華物語御裳着「―といひて、あやしきやうなる鼓、腰に結ひつけて、笛吹き、ささらといふ物突き…」 田楽 ②「田楽返し」の略。 ③田楽豆腐の略。〈[季]春〉 ④田楽焼の略。〈[季]春〉 ⇒でんがく‐がえし【田楽返し】 ⇒でんがく‐ぐし【田楽串】 ⇒でんがく‐ざし【田楽刺し】 ⇒でんがく‐どうふ【田楽豆腐】 ⇒でんがく‐ほうし【田楽法師】 ⇒でんがく‐やき【田楽焼】

でんがく‐がえし【田楽返し】‥ガヘシ🔗🔉

でんがく‐がえし田楽返し‥ガヘシ ①田楽豆腐の両面をあぶる動作のように左右にはね返すこと。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「―にばたばたばたと打据ゑられ」 ②劇場大道具の仕掛物の名称。舞台背景の襖ふすまなどの中央に田楽豆腐の串のような棒を貫き、これを回転して背景を変化させるもの。 ⇒でん‐がく【田楽】

でんがく‐ぐし【田楽串】🔗🔉

でんがく‐ぐし田楽串】 田楽豆腐の串。 ⇒でん‐がく【田楽】

でんがく‐ざし【田楽刺し】🔗🔉

でんがく‐ざし田楽刺し】 田楽豆腐のように、中央をさし貫くこと。いもざし。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「大身鑓やりの―」 ⇒でん‐がく【田楽】

でんがく‐どうふ【田楽豆腐】🔗🔉

でんがく‐どうふ田楽豆腐】 (形が、田楽法師の高足こうそくに乗って踊るさまに似るからいう)豆腐を長方形に切って串にさし、味噌を塗って火にあぶった料理。→木の芽田楽⇒でん‐がく【田楽】

でんがく‐ほうし【田楽法師】‥ホフ‥🔗🔉

でんがく‐ほうし田楽法師‥ホフ‥ 田楽を演ずる芸能者。多く僧形であった。 ⇒でん‐がく【田楽】

でんがく‐やき【田楽焼】🔗🔉

でんがく‐やき田楽焼】 魚・野菜などを串にさし、味噌を塗って焼いた料理。→魚田ぎょでん ⇒でん‐がく【田楽】

でん‐かん【田間】🔗🔉

でん‐かん田間】 ①田と田とのあいだ。 ②田舎いなか

でん‐かん【田漢】🔗🔉

でん‐かん田漢】 田舎の男。いなかもの。

でん‐かん【田漢】(人名)🔗🔉

でん‐かん田漢】 (Tian Han)中国の劇作家・映画脚本家。湖南の人。日本の東京高師に学ぶ。新劇運動の開拓者。日中戦争時、抗日の演劇工作を指導。文化大革命中に獄死。1979年名誉回復。人民共和国国歌の作詞者として知られる。作「蘇州夜話」「関漢卿」など。(1898〜1968)

でん‐き【田器】🔗🔉

でん‐き田器】 田の耕作に用いる農具。

でん‐きゅう【田給】‥キフ🔗🔉

でん‐きゅう田給‥キフ 〔史〕(→)田仮でんかに同じ。

でん‐ぎょ【畋漁・田漁】🔗🔉

でん‐ぎょ畋漁・田漁】 狩猟と漁労。

でんじ‐そう【田字草】‥サウ🔗🔉

でんじ‐そう田字草‥サウ デンジソウ科の多年生水生シダ。根茎は細く、泥中を走り、これから葉を水面の上に出す。葉は4小葉で、田の字に見える。秋、葉柄の基部に嚢果をつけ内に大小胞子嚢を生ずる。タノジモ。カタバミモ。 でんじそう

でん‐でん【田田】🔗🔉

でん‐でん田田】 ①この田あの田。転じて、物の連なるさま。 ②蓮の葉が水面にならび浮かぶさま。

[漢]田🔗🔉

 字形  筆順 〔田部0画/5画/教育/3736・4544〕 〔音〕デン(呉) 〔訓〕 [意味] ①た。たんぼ。「田地・田園・水田・美田」▶もと、平たい耕地一般を意味したが、日本では稲田をさし、「畑」「畠」と区別する。 ②比ゆ的に、何かを生み出す地域。「塩田・油田・票田」 ③いなか。「田家・田紳」 [解字] 象形。区画された耕地の形にかたどる。 [下ツキ 位田・塩田・隠田・火田・瓜田・我田引水・乾田・魚田・口分田・下田・墾田・職田・職分田・湿田・熟田・上田・新田・神田・水田・臍下丹田・井田・藉田・桑田・炭田・屯田・班田収授・美田・票田・本田・名田・油田・陸田 [難読] 田螺たにし・田圃たんぼ

大辞林の検索結果 (92)

た【田】🔗🔉

[1] 【田】 (1)稲を栽培する耕地。多くは灌漑(カンガイ)設備を有し水稲栽培する水田をさす。たんぼ。 (2)水で作物を栽培する土地。「わさび―」

た=にも畦(アゼ)にも腥物(ナマグサモノ)つけて🔗🔉

――にも畦(アゼ)にも腥物(ナマグサモノ)つけて 溺愛して,むやみに物を与えること。田にもやろう畦にもやろう。

た=を打・つ🔗🔉

――を打・つ 田を耕す。田を打ち返す。

た-い【田井】🔗🔉

た-い [1] 【田井】 田に引く水をためたところ。

た-い【田居】🔗🔉

た-い 【田居】 田。たんぼ。「筑波嶺の裾廻(スソミ)の―に秋田刈る/万葉 1758」

たい-なか【田居中】🔗🔉

たい-なか― 【田居中】 いなか。かたいなか。「かく人離れたる―なれば/今昔 27」

た-うこぎ【田五加木】🔗🔉

た-うこぎ [2] 【田五加木】 キク科の一年草。田や川岸などの湿地に自生。高さ約80センチメートル。葉は対生し,ウコギの葉に似る。秋,黄色の頭花をつける。

た-うた【田歌・田唄】🔗🔉

た-うた [1] 【田歌・田唄】 (1)「田植え唄」に同じ。 (2)大嘗会(ダイジヨウエ)の儀式の田舞や各地の社寺の田植え神事でうたわれる歌。

た-うなぎ【田鰻】🔗🔉

た-うなぎ [2] 【田鰻】 タウナギ目の淡水魚。全長30センチメートル内外までは雌で,50センチメートル内外になると雄に性転換し,80センチメートルに達する。体形はウナギに似るが頭が大きく尾は細くとがる。鱗が全くなく,ひれは未発達。鰓(エラ)のほか,皮膚や食道の組織で空気呼吸をする。中国では食用。東南アジア・中国・朝鮮に分布。日本でも関東以南の水田や川に局所的にすむ。カワヘビ。

たおか【田岡】🔗🔉

たおか タヲカ 【田岡】 姓氏の一。

たおか-りょういち【田岡良一】🔗🔉

たおか-りょういち タヲカリヤウイチ 【田岡良一】 (1898-1985) 国際法学者。高知県生まれ。嶺雲の子。実証主義的方法で,国際社会の現実に基づいて国際法規が妥当する限界を究明した。著「空襲と国際法」など。

たおか-れいうん【田岡嶺雲】🔗🔉

たおか-れいうん タヲカ― 【田岡嶺雲】 (1870-1912) 評論家。高知県生まれ。本名,佐代治。「青年文」を主宰,下層貧民に対するヒューマニティーの立場から健筆を振るい,のち社会主義に接近。評論「嶺雲揺曳」「壺中観」「明治叛臣伝」,自伝「数奇伝」など。

た-がらし【田芥】🔗🔉

た-がらし [2] 【田芥】 (1)キンポウゲ科の越年草。田や湿地に見られる。高さ約40センチメートル。根出葉は叢生,茎葉は互生し,掌状に分裂する。春,茎先に光沢のある黄色の五弁花をつけ,花後,長楕円形の集合果を結ぶ。有毒の辛み成分を含む。タタラビ。 (2)タネツケバナの別名。

たがわ【田河】🔗🔉

たがわ タガハ 【田河】 姓氏の一。

たがわ-すいほう【田河水泡】🔗🔉

たがわ-すいほう タガハスイハウ 【田河水泡】 (1899-1989) 漫画家。東京生まれ。「少年倶楽部」に漫画「のらくろ」を連載して人気漫画家となる。

たくさり【田鎖】🔗🔉

たくさり 【田鎖】 姓氏の一。

たくさり-こうき【田鎖綱紀】🔗🔉

たくさり-こうき ―カウキ 【田鎖綱紀】 (1854-1938) 日本語速記術の創始者。陸奥(ムツ)の生まれ。欧米の速記術を研究,1882年(明治15)「日本傍聴筆記法」として発表。以後終生,速記の普及に尽くした。

た-ぐち【田口】🔗🔉

た-ぐち [1][0] 【田口】 田の水の取り入れ口。

たぐち【田口】🔗🔉

たぐち 【田口】 姓氏の一。

たぐち-うきち【田口卯吉】🔗🔉

たぐち-うきち 【田口卯吉】 (1855-1905) 経済学者・文明史家。号は鼎軒(テイケン)。江戸生まれ。1879年(明治12)「東京経済雑誌」を創刊し自由主義経済を唱えて政府の経済政策を批判・論評。94年から衆議院議員。主著「日本開化小史」のほか,「群書類従」「国史大系」の編纂にも携わった。

たぐち-かずよし【田口和美】🔗🔉

たぐち-かずよし 【田口和美】 (1839-1904) 解剖学者。武蔵国の人。林洞海に蘭医学を学ぶ。東大教授。日本解剖学会・日本連合医学会を創設。著「人体解剖攬要」ほか。

たくま【田熊】🔗🔉

たくま 【田熊】 姓氏の一。

たくま-つねきち【田熊常吉】🔗🔉

たくま-つねきち 【田熊常吉】 (1872-1953) 鳥取県生まれ。1912年(大正1)タクマ式ボイラーを発明。

た-げた【田下駄】🔗🔉

た-げた [1] 【田下駄】 深田や泥田で農作業をするときに,体が沈むのを防ぐために履く下駄状の履物。水下駄。

た-げり【田計里・田鳧】🔗🔉

た-げり [1] 【田計里・田鳧】 チドリ目チドリ科の鳥。全長30センチメートル余り。後頭部に長い冠羽をもつ。背面と翼は黒,下面は白色で胸に黒色帯がある。ユーラシア北部で繁殖し,冬は南へ渡る。日本には冬鳥として渡来し,水田・湿地などで生活する。 田計里 [図]

た-ご【田子】🔗🔉

た-ご 【田子】 田を耕す人。農夫。「苗代水の行方も知らず,苗引き植ふる―の/狭衣 3」

たごくら-ダム【田子倉―】🔗🔉

たごくら-ダム 【田子倉―】 福島県南西部,只見町にあるダム。只見川電源開発の一環として1959年(昭和34)完成。堤高145メートル。

たご-さく【田吾作・田五作】🔗🔉

たご-さく [0] 【田吾作・田五作】 農民や田舎者を軽蔑していう語。

たご-の-うら【田子の浦】🔗🔉

たご-の-うら 【田子の浦】 静岡県,駿河湾の富士川河口付近の海辺。古来,富士山を望む景勝地。((歌枕))「―に打出でてみれば白妙(シロタエ)の富士の高嶺に雪はふりつつ/新古今(冬)」

たさか【田坂】🔗🔉

たさか 【田坂】 姓氏の一。

たさか-ともたか【田坂具隆】🔗🔉

たさか-ともたか 【田坂具隆】 (1902-1974) 映画監督。広島県生まれ。作品,「真実一路」「土と兵隊」「五番町夕霧楼」など。広島で被爆。

たざき【田崎】🔗🔉

たざき 【田崎】 姓氏の一。

たざき-そううん【田崎草雲】🔗🔉

たざき-そううん ―サウウン 【田崎草雲】 (1815-1898) 南画家。名は(ウン)。足利藩の武士。谷文晁らに師事。幕末には尊王運動に奔走。作「蓬莱宮図」など

た-ぜり【田芹】🔗🔉

た-ぜり [1] 【田芹】 (1)セリのこと。田の畔(アゼ)で摘むことが多いのでいう。 (2)田芥(タガラシ)の異名。

た-づくり【田作り】🔗🔉

た-づくり [2] 【田作り】 〔「たつくり」とも〕 (1)田を耕作すること。また,それをする人。 (2)ごまめの別名。[季]新年。

た-つづみ【田鼓】🔗🔉

た-つづみ [2] 【田鼓】 田楽(デンガク)に使う鼓。腰につけて打つ。

た-な【田菜】🔗🔉

た-な 【田菜】 タンポポの古名。[本草和名]

た-ならし【田均し】🔗🔉

た-ならし [2] 【田均し】 (1)田植えの前に,田の面を平らにすること。 (2)農具の一。前後の両板に人がまたがり乗って牛に引かせ,羽根の付いた中軸を回転させて田土をならすもの。

た-の-かみ【田の神】🔗🔉

た-の-かみ [1] 【田の神】 稲作の豊穣をもたらす神。春に山から降りて来て,秋に山に帰ると考えられている。農神。作神。亥(イ)の神。

たのかみ-おくり【田の神送り】🔗🔉

たのかみ-おくり [5] 【田の神送り】 田の神を山に送る行事。東海地方の九月三〇日,九州地方の一一月初めの丑の日など行事の日は地方によって異なる。

た-の-くさ【田の草】🔗🔉

た-の-くさ [2] 【田の草】 田に生えた雑草。田草(タグサ)。「―取り」

た-の-み【田の実】🔗🔉

た-の-み [1] 【田の実】 (1)稲の実。和歌では,多く「頼み」の意にかけていう。たのむ。「秋風にあふ―こそかなしけれわが身むなしくなりぬとおもへば/古今(恋五)」 (2)(「憑」とも書く)「たのむ(田の実){(2)}」に同じ。

た-の-む【田の実】🔗🔉

た-の-む [1] 【田の実】 (1)「たのみ(田の実){(1)}」に同じ。 (2)(「憑」とも書く)陰暦八月一日(朔日)に行われる儀礼や行事,およびそれに伴う贈答品。また,陰暦八月一日の異名。 →田の実(ム)の祝い

たのむ-の-いわい【田の実の祝(い)】🔗🔉

たのむ-の-いわい ―イハヒ [1] 【田の実の祝(い)】 (1)陰暦八月一日,初穂を田の神に供える穂掛け祭り。 (2)(「憑の祝い」とも書く)鎌倉中期以降,主に武家で,陰暦八月一日に家臣が主君へ太刀・馬などを献上し,主人よりの返礼を受けて君臣の誓いを新たにする儀式。江戸幕府では,徳川家康が江戸城入城に八朔(ハツサク)の日を選んだため,重い儀式となった。たのむのせっく。たのむのせつ。たのむのひ。たのもせっく。

たのむ-の-せつ【田の実の節】🔗🔉

たのむ-の-せつ [1]-[1] 【田の実の節】 ⇒田の実(ム)の祝い

た-の-も【田の面】🔗🔉

た-の-も [1] 【田の面】 (1)田のおもて。田。「坂越えて阿倍の―に居る鶴(タズ)の/万葉 3523」 (2)(「憑」とも書く)「たのむ(田実){(2)}」に同じ。

たはら【田原】🔗🔉

たはら 【田原】 愛知県南部,渥美郡の町。渥美半島に位置し,自動車・セメント・食品工場などが立地。花卉・野菜を栽培。田原城址がある。

たばる-ざか【田原坂】🔗🔉

たばる-ざか 【田原坂】 (1)熊本県鹿本郡植木町にある西南戦争の古戦場。1877年(明治10),政府軍は西郷軍をここに破り,熊本城との連絡をつける道を開いた。 (2)熊本県の新民謡で,熊本市の花柳界のお座敷唄。田原坂での西郷軍の戦死者追悼のため一九〇四,五年頃作られた。

た-ひばり【田雲雀】🔗🔉

た-ひばり [2] 【田雲雀】 スズメ目セキレイ科の鳥。全長約16センチメートル。セキレイのように尾をふり,足を交互に出して歩く。冬鳥として全国に渡来し,湿地や水田に生息する。

たまる【田丸】🔗🔉

たまる 【田丸】 姓氏の一。

たまる-いなのえもん【田丸稲之衛門】🔗🔉

たまる-いなのえもん ―イナノモン 【田丸稲之衛門】 (1805-1865) 幕末の志士。水戸藩士。藤田小四郎らと筑波山に挙兵。筑波天狗党の総帥。

たまる-たくろう【田丸卓郎】🔗🔉

たまる-たくろう ―タクラウ 【田丸卓郎】 (1872-1932) 物理学者・ローマ字論者。岩手県生まれ。東大教授。航空計測機器を研究。一方,ローマ字運動を展開。著「ローマ字国字論」「 RIKIGAKU 」など。

たみや【田宮】🔗🔉

たみや 【田宮】 姓氏の一。

たみや-とらひこ【田宮虎彦】🔗🔉

たみや-とらひこ 【田宮虎彦】 (1911-1988) 小説家。東京生まれ。東大卒。抒情味ある緊張した文体で,歴史小説・半自伝小説などを書いた。また,亡妻との書簡集「愛のかたみ」は大きな反響を得た。作「霧の中」「落城」「足摺岬」「銀心中」など。

た-や【田屋】🔗🔉

た-や [1] 【田屋】 田の番や耕作のために田のそばに建てた小屋。

たやす【田安】🔗🔉

たやす 【田安】 江戸時代の御三卿の一。八代将軍徳川吉宗の第二子宗武が江戸城田安門内に邸を与えられ一家を創立。所領一〇万石で御三家に次ぐ家格。

たやす-むねたけ【田安宗武】🔗🔉

たやす-むねたけ 【田安宗武】 (1715-1771) 江戸中期の国学者・歌人。徳川吉宗の子。家重の弟。田安家を興す。国学を荷田在満(アリマロ)・賀茂真淵に学び,万葉調の歌人として著名。有職故実にも通じた。著「天降言(アモリゴト)」「国歌八論余言」「服飾管見」など。

たやす-もん【田安門】🔗🔉

たやす-もん 【田安門】 江戸城城門の一。北の丸にあり北に面する。門下に千鳥ヶ淵・牛ヶ淵があり九段坂に向かう。

たやま【田山】🔗🔉

たやま 【田山】 姓氏の一。

たやま-かたい【田山花袋】🔗🔉

たやま-かたい ―クワタイ 【田山花袋】 (1871-1930) 小説家。群馬県生まれ。本名,録弥。「文章世界」主筆として自然主義を標榜,平面描写論を唱え自然主義文学の重鎮となった。代表作「蒲団」「生」「田舎教師」「時は過ぎ行く」「一兵卒の銃殺」「東京の三十年」

たわら【田原】🔗🔉

たわら タハラ 【田原】 姓氏の一。

たわら-すなお【田原淳】🔗🔉

たわら-すなお タハラスナホ 【田原淳】 (1873-1952) 医学者。大分県生まれ。東大卒。福岡医科大学(現,九大医学部)教授。心臓刺激の伝導系に属する房室結節,いわゆる田原結節を発見。

たわらもと【田原本】🔗🔉

たわらもと タハラモト 【田原本】 奈良県北西部,磯城(シキ)郡の町。奈良盆地の中央に位置し,弥生時代の唐古・鍵遺跡がある。

たんぼ【田んぼ・田圃】🔗🔉

たんぼ [0] 【田んぼ・田圃】 〔「田圃」は当て字〕 □一□ (1)田。田地。 (2)どぶ。みぞ。 □二□江戸の新吉原周辺をいう。吉原田圃。

でん-えん【田園】🔗🔉

でん-えんン [0] 【田園】 〔古くは「でんおん」とも〕 (1)田と畑。耕作地。 (2)田畑や林・森などの緑の多い郊外。いなか。「―風景」「―生活」

でんえん-し【田園詩】🔗🔉

でんえん-しン― [3] 【田園詩】 田園の生活や風景を平明に描いた詩。

でんえん-しじん【田園詩人】🔗🔉

でんえん-しじんン― [5] 【田園詩人】 田園の情緒をうたう詩人。イギリスのワーズワース,中国の陶淵明などが代表的。

でんえん-とし【田園都市】🔗🔉

でんえん-としン― [5] 【田園都市】 (1)イギリスの E =ハワードが1898年に提案した理想都市。都市と田園の長所を兼備し,均衡のとれた社会を形成するよう計画的に建設された都市。 (2)田園の趣を多く残している都市。

でんえんこうきょうがく【田園交響楽】🔗🔉

でんえんこうきょうがく デンンカウキヤウガク 【田園交響楽】 〔原題 (フランス) La Symphonie pastorale〕 ジードの小説。1919年刊。盲目の少女の養い親である牧師とその息子との,少女をめぐる愛と信仰の確執が,やがて手術により開眼した少女を自殺に追いつめるまでを描く。

でんえんこうきょうきょく【田園交響曲】🔗🔉

でんえんこうきょうきょく デンンカウキヤウキヨク 【田園交響曲】 〔Pastoral Symphony〕 ベートーベン作曲の交響曲第六番へ長調。1808年完成。全五楽章は標題を伴い,ロマン派標題音楽の先駆とされるが,厳格な構成に基づく。 →「田園交響曲」(ベートーベン)[音声]

でんえんちょうふ【田園調布】🔗🔉

でんえんちょうふ デンンテウフ 【田園調布】 東京都大田区北西端にあり,多摩川に臨む地区。1918年(大正7)田園都市構想に基づく住宅地として渋沢栄一らが開発。

でんえんとし-せん【田園都市線】🔗🔉

でんえんとし-せん デンントシ― 【田園都市線】 東京急行電鉄の鉄道線。東京都二子玉川園・神奈川県中央林間間,22.1キロメートル。

でんえんのゆううつ【田園の憂鬱】🔗🔉

でんえんのゆううつ デンンノイウウツ 【田園の憂鬱】 小説。佐藤春夫作。1919年(大正8)定本刊行。武蔵野を舞台に,田園生活の心象風景,倦怠と憂鬱の心情を描く。

でん-おう【田翁】🔗🔉

でん-おう ―ヲウ [3] 【田翁】 年老いた農夫。

でん-か【田仮】🔗🔉

でん-か 【田仮】 律令制官人の農繁期休暇。中央政庁の官人に,原則として五月・八月に一五日ずつ与えられた。また,大学生・国学生にも五月に与えられた。

でん-か【田家】🔗🔉

でん-か [1] 【田家】 田舎の家。

でん-がく【田楽】🔗🔉

でん-がく [0][1] 【田楽】 (1)平安中期頃から流行した芸能。農耕行事に伴う歌舞から起こり,のちには専業の田楽法師が現れ,座も発生した。本来,田楽踊(オド)りと散楽系の曲芸が主要芸であったが,鎌倉末期より猿楽能も演じ,独自の田楽能を上演した。室町後期には猿楽におされて衰退し,今日では民俗芸能中に残る。 (2)民俗芸能の分類用語。田遊び・田植え祭り・田植え踊りなど,田に関する芸能一般の総称。 (3)田植えをはやす音楽。また,それに用いる太鼓の類。「又―といひて,あやしきやうなる鼓,腰に結ひつけて/栄花(御裳着)」 (4)〔「田楽焼き」の略〕 豆腐などに練り味噌を塗って焼いた料理。豆腐に串を打ったところが田楽を舞う姿に似ているところからいう。味噌に木の芽をすり込んだものを木の芽田楽という。[季]春。 田楽(1) [図]

でんがく-おどり【田楽踊り】🔗🔉

でんがく-おどり ―ヲドリ [5] 【田楽踊り】 田楽法師の演じた芸能。編木(ビンザサラ)・太鼓・鼓・銅子(ドウバツシ)などを奏する者をまじえた十数名が一団となって踊る。平安中期より室町期まで盛行した。今日民俗芸能に残る。

でんがく-がえし【田楽返し】🔗🔉

でんがく-がえし ―ガヘシ [5] 【田楽返し】 大道具の仕掛け物の一。背景の襖(フスマ)などの中央に通した心棒を軸にして田楽豆腐を裏返すようにくるりと回すもの。幽霊などの出入りに用いることが多い。 田楽返し [図]

でんがく-ざし【田楽刺(し)】🔗🔉

でんがく-ざし [0] 【田楽刺(し)】 田楽豆腐のように,中央をさし通すこと。いもざし。「槍で―にする」

でんがく-どうふ【田楽豆腐】🔗🔉

でんがく-どうふ [5] 【田楽豆腐】 田楽{(4)}にした豆腐。

でんがく-のう【田楽能】🔗🔉

でんがく-のう [4] 【田楽能】 田楽法師などの演ずる芸能。鎌倉末期より田楽衆が猿楽の能を演じ盛行したが,のち猿楽衆の能にとってかわられた。

でんがく-ほうし【田楽法師】🔗🔉

でんがく-ほうし ―ホフ― [5] 【田楽法師】 田楽を演ずる職業的芸人。多く僧形であったところからいう。

でんがく-やき【田楽焼き】🔗🔉

でんがく-やき [0] 【田楽焼き】 ⇒でんがく(田楽)(4)

でん-かん【田間】🔗🔉

でん-かん [0] 【田間】 田畑のなか。いなか。

でん-かん【田漢】🔗🔉

でん-かん [0] 【田漢】 田舎(イナカ)の男。田舎漢(デンシヤカン)。

でん-かん【田漢】🔗🔉

でん-かん 【田漢】 (1898-1968) 中国の劇作家。湖南省出身。字(アザナ)は寿昌。郭沫若らと創造社を結成し,ロマン的な「カフェーの一夜」などを発表。新劇の発展に貢献した。国歌「義勇軍行進曲」の作詞者。ティエン=ハン。

でん-さく【田作】🔗🔉

でん-さく [0] 【田作】 田をたがやすこと。たつくり。

でんじ-そう【田字草】🔗🔉

でんじ-そう ―サウ [0] 【田字草】 デンジソウ目の夏緑性シダ植物。水田・沼などに生える。根茎は細長く泥土中をはう。葉は柄が長く,頂に扇形の小葉四枚を十字形につける。夏から秋に,葉柄の基部に有柄で球形の胞子嚢果を少数個つける。タノジモ。カタバミモ。 田字草 [図]

た【田】(和英)🔗🔉

た【田】 a rice[paddy]field.

でんえん【田園】(和英)🔗🔉

でんえん【田園】 the country(side);→英和 rural districts.‖田園詩(人) a pastoral (poet).田園生活a country[rural,pastoral]life.田園都市 a garden[rural]city.

でんがく【田楽】(和英)🔗🔉

でんがく【田楽】 baked bean curd daubed with miso.〜刺しにする pierce through.

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