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広辞苑の検索結果 (86)

きす・む【蔵む】🔗🔉

きす・む蔵む】 〔他四〕 大切にしまう。万葉集3「頂いなだきに―・める玉は二つなし」

くら【蔵・倉・庫】🔗🔉

くら蔵・倉・庫】 ①穀物・商品・家財などを火災・水湿・盗難などから守り、保管・貯蔵するための建物。倉庫。土蔵。万葉集16「新墾田あらきだの鹿猪田ししだの稲を―に蔵みて」 ②鎌倉・室町時代に、質屋のこと。 ③(「蔵」と書く)歌舞伎などで、興行の不成立をいう隠語。おくら。 ◇「倉」は、ものをしまっておく建物の意で広く使い、「蔵」は、大事なものを保管しておく建物で、日本式の土蔵にいうことが多い。 ⇒蔵が建つ

くら‐あずかり【蔵預り】‥アヅカリ🔗🔉

くら‐あずかり蔵預り‥アヅカリ 倉庫に入れて預かること。また、その番人。蔵番。 ⇒くらあずかり‐きって【蔵預り切手】

くらあずかり‐きって【蔵預り切手】‥アヅカリ‥🔗🔉

くらあずかり‐きって蔵預り切手‥アヅカリ‥ 江戸時代、各藩の蔵屋敷から蔵預りした貨物、特に米・砂糖などに対して振り出した倉荷証券。→出だし切手 ⇒くら‐あずかり【蔵預り】

くら‐いしょう【蔵衣裳】‥シヤウ🔗🔉

くら‐いしょう蔵衣裳‥シヤウ 江戸時代、歌舞伎の興行主が芝居の蔵から出して、下級の俳優に貸した衣裳。 ○位人臣を極めるくらいじんしんをきわめる 仕えて働く者として最高の位につく。 ⇒くら‐い【位】

くら‐いり【蔵入り】🔗🔉

くら‐いり蔵入り】 ①蔵の中に入れおくこと。また、そのもの。西鶴織留1「何万両とも―の奥を知れる人なく」 ②芝居などの興行の純益。 ③江戸時代、領地の年貢米の納入。 ④蔵入地の略。→御蔵⇒くらいり‐ち【蔵入地】

くらいり‐ち【蔵入地】🔗🔉

くらいり‐ち蔵入地】 戦国〜江戸時代、領主の直轄地で、その年貢を領主の蔵に直接納入した領地。↔給地 ⇒くら‐いり【蔵入り】

くら‐いれ【蔵入れ・庫入れ】🔗🔉

くら‐いれ蔵入れ・庫入れ】 ①蔵におさめること。また、おさめたもの。世間胸算用4「四月に―して、又取出すは今晩」 ②貨物を普通倉庫または保税倉庫に寄託して、保管・蔵置をさせること。

くら‐うど【蔵人】🔗🔉

くら‐うど蔵人⇒くろうど

くら‐おき【蔵置き】🔗🔉

くら‐おき蔵置き】 蔵に入れて置くこと。また、そのもの。

くら‐おとこ【蔵男】‥ヲトコ🔗🔉

くら‐おとこ蔵男‥ヲトコ 酒蔵で酒造りの仕事をする男。

くら‐かき【蔵垣】🔗🔉

くら‐かき蔵垣】 蔵を垣のように建て並べて家の囲いとしたもの。催馬楽、此殿の西「この殿の西の西の―春日すら」

○蔵が建つくらがたつ🔗🔉

○蔵が建つくらがたつ 大金持になる。 ⇒くら【蔵・倉・庫】 くら‐がみ座上】 上座。上座の人。かみくら。↔座後くらじり くら‐がり暗がり・闇】 ①くらいこと。暗い所。暗い時。〈日葡辞書〉。「―にひそむ」「手―」 ②人目につかないところ。ひそかにすること。浄瑠璃、薩摩歌「―の商ひはせうものでござらぬ」 ③理非のわからないこと。暗愚。 ⇒暗がりから牛を引き出す ⇒暗がりから暗がり ⇒暗がりに鬼を繋ぐ ⇒暗がりの犬の糞

くら‐ざしき【蔵座敷】🔗🔉

くら‐ざしき蔵座敷】 蔵の中にしつらえた座敷。

くら‐ざらえ【蔵浚え】‥ザラヘ🔗🔉

くら‐ざらえ蔵浚え‥ザラヘ (→)「くらばらい」に同じ。

くら‐しゅう【蔵衆】🔗🔉

くら‐しゅう蔵衆(→)「くらぼうし(蔵法師)」1の別称。

くら‐だいかん【蔵代官】‥クワン🔗🔉

くら‐だいかん蔵代官‥クワン 蔵をあずかる代官。狂言、松楪まつゆずりは「今年より―をゆづりえて、殿も徳若民もゆたかに」

くら‐だし【庫出し・蔵出し】🔗🔉

くら‐だし庫出し・蔵出し】 ①倉庫に寄託した貨物を引き出すこと。 ②貯蔵してあった酒などの、蔵から出したばかりのもの。「―の酒」 ③金庫に入れてある金銭を引き出すこと。 ⇒くらだし‐さしずしょ【庫出し指図書】 ⇒くらだし‐ぜい【庫出し税】

くら‐づかさ【内蔵寮・蔵司】🔗🔉

くら‐づかさ内蔵寮・蔵司】 ①⇒くらりょう。源氏物語桐壺「―、納殿の物を尽していみじうせさせ給ふ」 ②⇒ぞうし(蔵司)

くら‐づくり【蔵造り】🔗🔉

くら‐づくり蔵造り】 ①蔵を建てること。また、その職人。 ②蔵の様式をとる家づくり。土蔵づくり。

くら‐ばらい【蔵払い】‥バラヒ🔗🔉

くら‐ばらい蔵払い‥バラヒ 売れずに倉庫にある商品を、整理のため安く売ること。くらざらえ。

くら‐ばん【蔵番】🔗🔉

くら‐ばん蔵番】 蔵の番をする人。倉庫の番人。

くら‐びらき【蔵開き】🔗🔉

くら‐びらき蔵開き】 新年に吉日を選び、その年初めて蔵を開くこと。多くは1月11日とし、福神に供えた鏡餅で雑煮を作ったりする。

くら‐ぶぎょう【蔵奉行】‥ギヤウ🔗🔉

くら‐ぶぎょう蔵奉行‥ギヤウ 江戸幕府の職名。勘定奉行に属し、幕府米倉の出納、切米きりまい付与をつかさどった。→御蔵おくら1

くら‐べ【蔵部】🔗🔉

くら‐べ蔵部】 律令制で、大蔵省や内蔵寮くらりょうに隷属する品部しなべ。官物の出納をつかさどる。

くら‐ぼうし【蔵法師】‥ボフ‥🔗🔉

くら‐ぼうし蔵法師‥ボフ‥ ①中世の土倉経営者。蔵を管理し、米穀・質物などの出納をつかさどった僧体の者。高利貸を営む者もあった。蔵衆。 ②江戸時代、本所・深川の町人の倉庫付近に家を持ち、倉庫・借家を預かり管理した使用人。

くら‐まい【蔵米】🔗🔉

くら‐まい蔵米】 ①江戸時代、領主の倉庫に貯蔵した米穀。 ②江戸幕府所属の浅草米蔵に貯蔵した知行米ちぎょうまい→切米きりまい。 ③江戸時代、諸大名が年貢米を貨幣化するため大坂などに設けた藩の蔵屋敷を通じて払い出した米穀。 ⇒くらまい‐きって【蔵米切手】 ⇒くらまい‐ちぎょう【蔵米知行】 ⇒くらまい‐とり【蔵米取】

くらまい‐きって【蔵米切手】🔗🔉

くらまい‐きって蔵米切手(→)指紙さしがみ2に同じ。 ⇒くら‐まい【蔵米】

くらまい‐ちぎょう【蔵米知行】‥ギヤウ🔗🔉

くらまい‐ちぎょう蔵米知行‥ギヤウ 江戸時代の知行形態の一つ。知行所・給地の指定をうける場合もあったが、家臣自らは年貢徴収を行わず、知行高に応じ、幕府や藩の蔵から公定の年貢率に当たる現米またはその代金を支給されるもの。→地方じかた知行⇒くら‐まい【蔵米】

くらまい‐とり【蔵米取】🔗🔉

くらまい‐とり蔵米取】 江戸時代、幕府や諸藩の蔵米1・2を禄米・扶持米として支給された旗本・御家人や藩士。 ⇒くら‐まい【蔵米】

くらまえ【蔵前】‥マヘ🔗🔉

くらまえ蔵前‥マヘ ①東京都台東区の隅田川西岸の地区。厩橋うまやばしから蔵前橋の少し下流までを指す。江戸時代、幕府の米倉があり、札差ふださしが多く集まって居住した。 ②(蔵前1にあったからいう)東京高等工業学校(現、東京工業大学)の俗称。 ⇒くらまえ‐しゅう【蔵前衆】 ⇒くらまえ‐ふう【蔵前風】

くらまえ‐しゅう【蔵前衆】‥マヘ‥🔗🔉

くらまえ‐しゅう蔵前衆‥マヘ‥ ①江戸時代、江戸浅草の蔵前にあった蔵宿の主人たちの称。 ②戦国時代、甲斐国の武田家で、金穀の事をつかさどり、国守出陣のため不在の時は居館を警衛し、訴訟ある時は受け取って目安箱に納めることをつかさどった役。 ⇒くらまえ【蔵前】

くらまえ‐ふう【蔵前風】‥マヘ‥🔗🔉

くらまえ‐ふう蔵前風‥マヘ‥ ①江戸後期、浅草蔵前の札差ふださしたちの豪奢な風俗。 ②丸髷まるまげの一種。髷の根を高く、前後を短く、髱たぼを長くしたもの。江戸後期、弘化末から嘉永頃に流行。蔵前の札差の家の婦女の好みから出た。のめし髷。 ⇒くらまえ【蔵前】

くら‐まち【蔵町】🔗🔉

くら‐まち蔵町】 倉庫を多く建て連ねたところ。宇津保物語俊蔭「―に御くらいと多かり」

くら‐まわり【蔵回り】‥マハリ🔗🔉

くら‐まわり蔵回り‥マハリ ①(「蔵」は質屋の意)質流れの古着や古道具を売買して歩く商人。ふるてがい。 ②倉庫を回って歩く夜警。通言総籬つうげんそうまがき「―のひやうし木」

くら‐みせ【蔵店】🔗🔉

くら‐みせ蔵店】 土蔵造りの店。

くら‐めつけ【蔵目付】🔗🔉

くら‐めつけ蔵目付】 江戸時代の武家の米蔵の目付役。

くら‐もち【倉持・蔵持】🔗🔉

くら‐もち倉持・蔵持】 ①倉庫を所有すること。また、その人。 ②金持。物持ち。

くら‐もと【倉本・蔵本】🔗🔉

くら‐もと倉本・蔵本】 中世、荘園の倉庫の管理者ないし所有者。年貢米その他の運用、金融業などに携わった。

くら‐もと【蔵元】🔗🔉

くら‐もと蔵元】 ①江戸時代、諸藩の蔵屋敷で商品の売買を代行し、蔵物の出納に当たった商人。扶持米を給与され、蔵物売却の口銭を収入とした。掛屋を兼ねる場合もあった。 ②酒・味噌などの醸造元。

くら‐もの【蔵物】🔗🔉

くら‐もの蔵物】 江戸時代、諸藩が蔵屋敷に貯蔵し、これを売却して財政収入にあてた年貢米ねんぐまいその他の物産の総称。↔納屋なや

くら‐やくにん【蔵役人】🔗🔉

くら‐やくにん蔵役人】 蔵米・蔵物の出納・販売をつかさどった各藩の役人。

くら‐やしき【蔵屋敷】🔗🔉

くら‐やしき蔵屋敷】 近世、諸大名が貨幣入手の必要から、領内の米穀その他の物産を販売するために、大坂・大津・江戸・敦賀・長崎など流通拠点に設けた蔵付きの屋敷。倉庫と販売事務所とを兼ねた。→蔵米くらまい3⇒くらやしき‐しゅう【蔵屋敷衆】

くらやしき‐しゅう【蔵屋敷衆】🔗🔉

くらやしき‐しゅう蔵屋敷衆】 蔵屋敷に出入りした蔵元・掛屋などの総称。 ⇒くら‐やしき【蔵屋敷】

くら‐やど【蔵宿】🔗🔉

くら‐やど蔵宿】 ①倉敷料を取って貨物を納め保管する所。 ②江戸浅草の札差ふださしのこと。また、その店。通言総籬つうげんそうまがき「本所の割下水あたりで見かけるてあい、―でいやがられるなま通ども二三人」 ③納め宿の大坂での別称。 ⇒くらやど‐し【蔵宿師】

くらやど‐し【蔵宿師】🔗🔉

くらやど‐し蔵宿師】 江戸時代、札差と旗本・御家人との間に立って、貸借の周旋を業とした者。暴力行為に出るもの、周旋料を貪るものがあり、幕府はこれを取り締まった。 ⇒くら‐やど【蔵宿】

くらんど【蔵人】🔗🔉

くらんど蔵人】 (クラヒトの音便) ⇒くろうど

くろうず【蔵人】クラウヅ🔗🔉

くろうず蔵人クラウヅ (クラウドの転) ⇒くろうど

くろうど【蔵人】クラウド🔗🔉

くろうど蔵人クラウド (クラヒトの音便) ①蔵人所の職員。令外りょうげの官の一つ。810年(弘仁1)任命。くらんど。 ②女蔵人にょくろうど⇒くろうど‐どころ【蔵人所】 ⇒くろうど‐の‐ごい【蔵人の五位】 ⇒くろうど‐の‐とう【蔵人頭】 ⇒くろうど‐まち【蔵人町】

くろうど‐どころ【蔵人所】クラウド‥🔗🔉

くろうど‐どころ蔵人所クラウド‥ 天皇に近侍し、伝宣・進奏・儀式その他宮中の大小の雑事をつかさどる役所。平安初期に創設。頭とう・五位蔵人・六位蔵人・出納すいとう・雑色ぞうしきなどの職員があり、名誉の職とされた。897年(寛平9)総裁として蔵人所別当を置き、左右大臣が兼職。 ⇒くろうど【蔵人】

くろうど‐の‐ごい【蔵人の五位】クラウド‥ヰ🔗🔉

くろうど‐の‐ごい蔵人の五位クラウド‥ヰ 六位の蔵人が、勤続後、五位に叙せられて蔵人をやめ、殿上を退いて地下じげになったもの。 ⇒くろうど【蔵人】

くろうど‐の‐とう【蔵人頭】クラウド‥🔗🔉

くろうど‐の‐とう蔵人頭クラウド‥ 蔵人所の長官。定員2名。一人は弁官から、一人は近衛府の官人から補せられるのを常とする。前者を頭とうの弁といい、大・中の弁官を兼ねることが多く、後者を頭の中将といい、近衛中将を兼ねることが多かった。貫首かんじゅ。職事しきじ⇒くろうど【蔵人】

くろうど‐まち【蔵人町】クラウド‥🔗🔉

くろうど‐まち蔵人町クラウド‥ 蔵人の詰所。校書殿きょうしょでんの西、後涼殿の南にあった。蔵人所町屋。 ⇒くろうど【蔵人】

ざおう‐おんせん【蔵王温泉】‥ワウヲン‥🔗🔉

ざおう‐おんせん蔵王温泉‥ワウヲン‥ 蔵王山西方の山形市内にある温泉。泉質は硫黄泉で強酸性。 ⇒ざおう【蔵王】

ざおう‐ごんげん【蔵王権現】‥ワウ‥🔗🔉

ざおう‐ごんげん蔵王権現‥ワウ‥ 修験道の主尊。役行者えんのぎょうじゃが金峰山きんぷせんで修行中に感得したと伝える。一面三目二臂で魔障降伏ごうぶくの相をなし、右手に三鈷杵さんこしょを持ち上げ、左手は剣印で腰にあて、右足をあげた形をなす。吉野蔵王堂などにまつられる。蔵王菩薩。金剛蔵王。 蔵王権現 ⇒ざおう【蔵王】

ざおう‐さん【蔵王山】‥ワウ‥🔗🔉

ざおう‐さん蔵王山‥ワウ‥ 山形・宮城両県にまたがる火山群の総称。最高峰の熊野岳は標高1841メートル。古名、不忘山わすれずのやま・刈田嶺。山上に蔵王権現をまつる。樹氷が有名。山腹はスキー場、山麓に温泉がある。 蔵王連峰 撮影:山梨勝弘 蔵王山 撮影:関戸 勇 ⇒ざおう【蔵王】

ざおう‐どう【蔵王堂】‥ワウダウ🔗🔉

ざおう‐どう蔵王堂‥ワウダウ 奈良県吉野山にある役行者えんのぎょうじゃ創建の金峯山寺きんぷせんじの本堂。 ⇒ざおう【蔵王】

ぞう【蔵】ザウ🔗🔉

ぞうザウ ①おさめること。おさめ持つこと。また、その物。所有。「個人の―」 ②〔仏〕一切を包みこんでいるもの。 ③大蔵省の略。「―相」

ぞう‐きょう【蔵教】ザウケウ🔗🔉

ぞう‐きょう蔵教ザウケウ 天台宗で釈尊一代の教説を分類した化法四教の第1。小乗教のこと。三蔵教の意で、経・律・論がそなわっているからこう呼ぶ。→五時八教

ぞう‐きょう【蔵経】ザウキヤウ🔗🔉

ぞう‐きょう蔵経ザウキヤウ 大蔵経の略。 ⇒ぞうきょう‐し【蔵経紙】

ぞうきょう‐し【蔵経紙】ザウキヤウ‥🔗🔉

ぞうきょう‐し蔵経紙ザウキヤウ‥ (大蔵経を写したからいう)中国製の紙の一種。蝋引きの光沢ある硬白・硬黄紙。今は黄紙だけを用いる。 ⇒ぞう‐きょう【蔵経】

ぞうぎょくしゅう【蔵玉集】ザウ‥シフ🔗🔉

ぞうぎょくしゅう蔵玉集ザウ‥シフ 歌集。1巻。二条良基撰と伝える。草木・月の異名などの和歌を集めたもの。類書に「莫伝抄」がある。蔵玉和歌集。

ぞう‐こう【蔵鉤】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐こう蔵鉤ザウ‥ 中国から伝わった遊戯の一つ。二組に分かれて、その一組の者が握りこぶしを出し、その中の一人が物を握っているのを他の組の者が言い当てる。ちょうかはか。

ぞうこつ‐き【蔵骨器】ザウ‥🔗🔉

ぞうこつ‐き蔵骨器ザウ‥ 火葬した遺骨を収納・埋葬するための金銅製・陶製などの容器。骨蔵器。

ぞう‐し【蔵司】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐し蔵司ザウ‥ 律令制の後宮十二司の一つ。神璽しんじ・関契・御服などをつかさどる役所。くらのつかさ。

ぞう‐しょ【蔵書】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐しょ蔵書ザウ‥ 書籍を所蔵すること。また、その書籍。 ⇒ぞうしょ‐いん【蔵書印】 ⇒ぞうしょ‐ひょう【蔵書票】

ぞうしょ【蔵書】ザウ‥(作品名)🔗🔉

ぞうしょ蔵書ザウ‥ 明末の儒者李贄りしの主著。68巻。1599年刊。戦国から元末に至る約800人の伝記。秦の始皇帝を千古の大帝と評価するなど既成の道徳や評価を批判したので、異端の書とされた。

ぞうしょ‐いん【蔵書印】ザウ‥🔗🔉

ぞうしょ‐いん蔵書印ザウ‥ 書物の所蔵を明らかにするために蔵書に押した印影、また、その印形。 ⇒ぞう‐しょ【蔵書】

ぞう‐しょう【蔵相】ザウシヤウ🔗🔉

ぞう‐しょう蔵相ザウシヤウ 大蔵大臣の略称。

ぞうしょ‐ひょう【蔵書票】ザウ‥ヘウ🔗🔉

ぞうしょ‐ひょう蔵書票ザウ‥ヘウ 蔵書の表紙・見返しなどに貼ってその所蔵者を示す、印刷した小票。書票。エクス‐リブリス。 ⇒ぞう‐しょ【蔵書】

ぞう‐す【蔵主】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐す蔵主ザウ‥ 禅寺で経蔵を管理する役名。

ぞう‐す【蔵司】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐す蔵司ザウ‥ 〔仏〕蔵主ぞうすの居室。また、蔵主。

ぞう・する【蔵する】ザウ‥🔗🔉

ぞう・する蔵するザウ‥ 〔他サ変〕[文]蔵す(サ変) ①内におさめ貯える。所蔵する。「名品を―・する」 ②内にふくみ持つ。心の中にいだく。「多くの問題を―・する」「恨みを―・する」

ぞうせい‐き【造精器・蔵精器】ザウ‥🔗🔉

ぞうせい‐き造精器・蔵精器ザウ‥ シダ植物・コケ植物などで精子を形成する器官。概して、楕円形嚢状で多細胞から成る。↔造卵器

ぞう‐ち【蔵置】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐ち蔵置ザウ‥ 倉庫などにしまっておくこと。

ぞう‐とく【蔵匿】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐とく蔵匿ザウ‥ 人に知られないように隠しておくこと。隠匿。→犯人蔵匿罪

ぞう‐はん【蔵版・蔵板】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐はん蔵版・蔵板ザウ‥ 版木はんぎや紙型を所蔵していること。また、その版木や紙型。転じて、その版木・紙型による出版の権利の意。

ぞう‐ほう【蔵鋒】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐ほう蔵鋒ザウ‥ ①書法で、起筆に筆の穂先を表さないように書くこと。↔露鋒。 ②才知の鋭さを表さないこと。

ぞう‐ほん【蔵本】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐ほん蔵本ザウ‥ 所蔵の書物。蔵書。

ぞう‐めん【蔵面・造面】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐めん蔵面・造面ザウ‥ 舞楽面。案摩あま用と蘇利古そりこ用との2種がある。長方形の厚紙に白絹を貼り、異形の眉目・鼻口を描く。雑面。→案摩の面おもて(図)

ぞう‐もつ【蔵物】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐もつ蔵物ザウ‥ 所蔵の物品。

ぞうらん‐き【造卵器・蔵卵器】ザウ‥🔗🔉

ぞうらん‐き造卵器・蔵卵器ザウ‥ コケ植物・シダ植物などの雌性生殖器官。普通、多細胞から成り、徳利とっくり形などで、中に1個の卵細胞を生じる。↔造精器

ぞう‐ろく【蔵六】ザウ‥🔗🔉

ぞう‐ろく蔵六ザウ‥ (頭・尾・四足の六つを隠し持つ意)亀の異称。

ぞうろく【蔵六】ザウ‥(人名)🔗🔉

ぞうろく蔵六ザウ‥ 幕末・明治初期の京都五条坂の陶工。姓は真清水。青磁に長じた。(1822〜1877)

[漢]蔵🔗🔉

 字形  筆順 〔艹部12画/15画/教育/3402・4222〕 [藏] 字形 〔艹部15画/18画/7322・6936〕 〔音〕ゾウ〈ザウ〉(呉) 〔訓〕くら・おさめる・かくす (名)おさむ [意味] ①物品をしまっておく所。くら。「土蔵・宝蔵」 ②物を中に納めておく。しまいこむ。かくす。「筐底きょうてい深く蔵する」「蔵書・貯蔵・無尽蔵・腹蔵」 ③〔仏〕教義を包みこんでいるもの。「大蔵経・地蔵・虚空蔵こくうぞう」 [解字] 形声。「艹」+音符「臧」(=しまいこむ)。 [下ツキ 愛蔵・隠退蔵・塩蔵・家蔵・架蔵・窩蔵・旧蔵・経蔵・行蔵・才蔵・三蔵・死蔵・私蔵・地蔵・自蔵・収蔵・所蔵・退蔵・胎蔵界・大蔵経・蓄蔵・貯蔵・珍蔵・土蔵・内蔵・白蔵・秘蔵・腹蔵・覆蔵・包蔵・宝蔵・埋蔵・眠蔵・律蔵・輪蔵・冷蔵・論蔵

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きす・む【蔵む】🔗🔉

きす・む 【蔵む】 (動マ四) しまいかくす。「頂(イナダキ)に―・める玉は二つ無し/万葉 412」

くら【蔵・倉・庫】🔗🔉

くら [2] 【蔵・倉・庫】 (1)家財や商品などを火災や盗難などから守り,保管しておく建物。倉庫。 (2)「お蔵(クラ){(2)}」に同じ。

くら=が建・つ🔗🔉

――が建・つ (成功して)大金持ちになることのたとえ。

くら-あずかり【蔵預かり】🔗🔉

くら-あずかり ―アヅカリ [3] 【蔵預かり】 倉庫に入れてあずかること。また,その番人。

くらあずかり-きって【蔵預かり切手】🔗🔉

くらあずかり-きって ―アヅカリ― [7] 【蔵預かり切手】 江戸時代,各藩が米や砂糖など蔵預かりしていたものに対して振り出した倉荷証券。

くら-いしょう【蔵衣装・蔵衣裳】🔗🔉

くら-いしょう ―イシヤウ [3] 【蔵衣装・蔵衣裳】 (1)江戸時代,歌舞伎で興行主が下級俳優に貸与した衣装。 (2)他人の衣装を借りて着ること。また,その衣装。

くら-いり【蔵入り】🔗🔉

くら-いり [0][4] 【蔵入り】 (1)蔵の中に納めること。 (2)芝居などで,興行の純利益。 (3)江戸時代,領地の年貢米の納入。 (4)「蔵入り地」に同じ。

くらいり-ち【蔵入り地】🔗🔉

くらいり-ち 【蔵入り地】 中世末から江戸時代,幕府・大名の直轄領。お蔵入り。御料所。台所入り。

くら-いれ【蔵入れ・庫入れ】🔗🔉

くら-いれ [0][4] 【蔵入れ・庫入れ】 (名)スル (1)蔵に入れ納めること。 (2)貨物を普通倉庫または保税倉庫に委託し,保管させること。 ⇔蔵出し

くらうち【蔵内】🔗🔉

くらうち 【蔵内】 姓氏の一。

くらうち-かずた【蔵内数太】🔗🔉

くらうち-かずた 【蔵内数太】 (1896-1988) 社会学者。岡山県生まれ。九大・阪大教授。東洋思想や日本文化の伝統を社会学に包摂しようと試みた。著「文化社会学」など。

くら-うつし【蔵移し・庫移し】🔗🔉

くら-うつし [3] 【蔵移し・庫移し】 蔵入れした貨物を,蔵出しせずに他の倉庫に保管換えすること。特に,保税倉庫にある貨物を,他の保税倉庫に保管換えすること。

くら-うど【蔵人】🔗🔉

くら-うど 【蔵人】 ⇒くろうど(蔵人)

くら-おとこ【蔵男・倉男】🔗🔉

くら-おとこ ―ヲトコ [3] 【蔵男・倉男】 酒蔵で酒を作る仕事をしている男。

くら-かた【倉方・蔵方】🔗🔉

くら-かた [0] 【倉方・蔵方】 室町時代,倉庫を管理し,金銭・穀物・器財などの出納をつかさどったもの。

くら-ざしき【蔵座敷】🔗🔉

くら-ざしき [3] 【蔵座敷】 蔵の中にある座敷。

くら-ざらえ【蔵浚え】🔗🔉

くら-ざらえ ―ザラヘ [3] 【蔵浚え】 (名)スル 「蔵払(クラバラ)い」に同じ。

くら-しゅう【蔵衆】🔗🔉

くら-しゅう [2][0] 【蔵衆】 「蔵法師(クラボウシ){(1)}」に同じ。

くら-だし【蔵出し・庫出し】🔗🔉

くら-だし [0] 【蔵出し・庫出し】 (名)スル (1)倉庫に保管してある物品を引き出すこと。 ⇔蔵入れ (2)製造したものを蔵から市場に出すこと。「―の酒」

くら-ちょう【蔵帳】🔗🔉

くら-ちょう ―チヤウ [0] 【蔵帳】 家蔵道具,特に茶道具の目録。茶道の名家の所蔵品は名物とされる場合があった。「遠州蔵帳」「雲州蔵帳」「鴻池蔵帳」などが著名。

くら-づかさ【蔵司】🔗🔉

くら-づかさ 【蔵司】 ⇒くらのつかさ(蔵司)

くら-づくり【蔵造り】🔗🔉

くら-づくり [3] 【蔵造り】 (名)スル (1)蔵を建てること。また,その人。 (2)土蔵づくりの家。土蔵づくり。

くら-ぬし【倉主・蔵主】🔗🔉

くら-ぬし [2] 【倉主・蔵主】 倉庫の所有者。蔵の持ち主。

くら-の-つかさ【蔵司・内蔵寮】🔗🔉

くら-の-つかさ 【蔵司・内蔵寮】 (1)後宮十二司の一。神璽(シンジ)・関契,天皇皇后の衣服などの管理にあたった。ぞうし。くらづかさ。《蔵司》 (2)「くらりょう(内蔵寮)」に同じ。

くらのなか【蔵の中】🔗🔉

くらのなか 【蔵の中】 小説。宇野浩二作。1919年(大正8)「文章世界」に発表。質屋の蔵の中で,質入れした自分の着物を虫干ししながら女たちを回想する快楽を,ヒステリー女に邪魔される話。

くらはら【蔵原】🔗🔉

くらはら 【蔵原】 姓氏の一。

くらはら-これひと【蔵原惟人】🔗🔉

くらはら-これひと 【蔵原惟人】 (1902-1991) 文芸評論家。東京生まれ。東京外語卒。昭和初年からマルクス主義的文芸評論家として活躍,プロレタリア文学運動の理論的指導者。評論集「芸術論」など。

くら-ばらい【蔵払い】🔗🔉

くら-ばらい ―バラヒ [3] 【蔵払い】 (名)スル 在庫商品を整理するため,またはその名目で,安売りすること。くらざらえ。

くら-びらき【蔵開き】🔗🔉

くら-びらき [3] 【蔵開き】 (名)スル 年の初めに,吉日を選んでその年初めて蔵を開くこと。また,その祝い。多く正月一一日に行い,鏡餅を雑煮などにして食べた。江戸時代,大名が米蔵を開く儀式をしたのにはじまる。

くら-ぶぎょう【倉奉行・蔵奉行】🔗🔉

くら-ぶぎょう ―ブギヤウ [3] 【倉奉行・蔵奉行】 江戸時代,幕府の職制の一。勘定奉行の配下に属し幕府の米穀の出納,米蔵の管理をつかさどった。

くら-べ【蔵部】🔗🔉

くら-べ 【蔵部】 律令制で,内蔵寮(クラリヨウ)や大蔵省に属し,官物の出納をつかさどった下級役人。

くら-ぼうし【蔵法師】🔗🔉

くら-ぼうし ―ボフシ [3] 【蔵法師】 (1)室町時代,大名などの蔵を預かって米穀の出納をつかさどった僧形の者。蔵衆。 (2)江戸時代,商家の土蔵や倉庫を預かり,管理した者。

くら-まい【蔵米】🔗🔉

くら-まい [0] 【蔵米】 (1)江戸時代,幕府・諸藩が倉庫に貯蔵した米。家臣の俸禄にあてた。切米(キリマイ)。 (2)江戸時代,幕府・諸大名が蔵屋敷を通して貨幣にかえた貢租米。

くらまい-きって【蔵米切手】🔗🔉

くらまい-きって [5] 【蔵米切手】 「指し紙{(3)}」に同じ。

くらまい-ちぎょう【蔵米知行】🔗🔉

くらまい-ちぎょう ―ギヤウ 【蔵米知行】 江戸時代,幕臣や藩士に知行を土地ではなく米で与えること。多くの藩では一七世紀に地方(ジカタ)知行制から切り換えられた。 →地方(ジカタ)知行制

くらまい-とり【蔵米取】🔗🔉

くらまい-とり 【蔵米取】 江戸時代,知行地でなく蔵米を給与された幕臣や藩士。初め下級者であったが,知行制の改定の結果多くの藩では上級者にまで及んだ。切米取(キリマイトリ)。 ⇔地方取(ジカタドリ) →知行取

くらまえ【蔵前】🔗🔉

くらまえ クラマヘ 【蔵前】 東京都台東区浅草,隅田川の西岸の地名。江戸時代,幕府の米倉があり,札差(フダサシ)が多く住んでいた。

くらまえ-にゅうよう【蔵前入用】🔗🔉

くらまえ-にゅうよう クラマヘニフ― 【蔵前入用】 江戸時代,高掛物(タカガカリモノ)とよばれた付加税の一。天領の農民に課せられた。

くらまえ-ふう【蔵前風】🔗🔉

くらまえ-ふう クラマヘ― [0] 【蔵前風】 (1)江戸時代の浅草蔵前の豪奢な札差(フダサシ)の風俗。 (2)〔蔵前の札差の女房の好みの結い方であったことから〕 のめし髷(マゲ)の異名。

くら-まわり【蔵回り】🔗🔉

くら-まわり ―マハリ 【蔵回り】 〔「蔵」は質屋の意〕 近世,質流れの古着や古道具を売買して歩く商人。ふるてがい。

くら-みせ【蔵店】🔗🔉

くら-みせ [0] 【蔵店】 土蔵造りの店。

くら-もち【倉持(ち)・蔵持(ち)】🔗🔉

くら-もち [4] 【倉持(ち)・蔵持(ち)】 (1)倉庫を所有すること。また,持ち主。 (2)金持ち。財産家。

くら-もと【蔵元・倉本】🔗🔉

くら-もと [0] 【蔵元・倉本】 (1)酒・醤油などの醸造元。造り酒屋。 (2)荘園の年貢を収める倉庫を管理する者。 (3)室町時代,質屋を営んだ者。 (4)江戸時代,大坂などにおかれた蔵屋敷に出入りし,蔵物の出納をつかさどった商人。掛け屋を兼ねる者も多かった。

くら-もの【蔵物】🔗🔉

くら-もの 【蔵物】 江戸時代,諸藩が江戸や大坂の蔵屋敷に送って売り払う物産。 →納屋(ナヤ)物

くら-やくにん【蔵役人】🔗🔉

くら-やくにん [3] 【蔵役人】 蔵屋敷に勤めて蔵米・蔵物の出納をつかさどる各藩の役人。

くら-やしき【蔵屋敷】🔗🔉

くら-やしき [3] 【蔵屋敷】 江戸時代,諸大名が年貢米や特産物を売りさばくために江戸・大坂・大津などに設けた,倉庫と取引所を兼ねた屋敷。特に,大坂に集中した。

くら-やど【蔵宿】🔗🔉

くら-やど 【蔵宿】 (1)料金を取って品物を保管しておく所。 (2)江戸浅草蔵前に住んだ札差(フダサシ)。また,その店舗。 (3)大坂の納め宿の別名。

くらやど-し【蔵宿師】🔗🔉

くらやど-し 【蔵宿師】 江戸時代,旗本や武士などの依頼を受けて,蔵宿{(2)}と借金の交渉を行うことを業とした者。弁舌・気力にたけた浪人などがなり,蔵宿側は折衝役をおいてこれに対抗した。

くらんど【蔵人】🔗🔉

くらんど 【蔵人】 ⇒くろうど(蔵人)(1)

くろうど【蔵人】🔗🔉

くろうど クラウド [2] 【蔵人】 〔「くらひと」の転〕 (1)蔵人所の役人で,機密の文書・訴訟をつかさどった令外(リヨウゲ)の官。のちには,天皇の衣食・起居のことから伝宣・進奏・諸儀式,その他宮中のいっさいのことを扱った。院・摂家にも置かれた。くらんど。くらうど。 (2)宮中の雑事に奉仕する女官。女蔵人(ニヨクロウド)。

くろうど-どころ【蔵人所】🔗🔉

くろうど-どころ クラウド― [5] 【蔵人所】 810年,嵯峨天皇によって設置された令外の官司の蔵人が事務を執る役所。職員として別当・頭・五位蔵人・六位蔵人・出納・雑色などが置かれた。

くろうど-どころ-の-べっとう【蔵人所別当】🔗🔉

くろうど-どころ-の-べっとう クラウド―ベツタウ 【蔵人所別当】 蔵人所の長官。左・右大臣または大納言が任ぜられた。殿上の別当。

くろうど-の-ごい【蔵人の五位】🔗🔉

くろうど-の-ごい クラウド―ゴ 【蔵人の五位】 六位の蔵人のうち任期が満ちて五位に叙せられ,欠員がなくて殿上を下りたもの。

くろうど-の-とう【蔵人頭】🔗🔉

くろうど-の-とう クラウド― 【蔵人頭】 蔵人所の別当に次ぐ職。定員は二名で,一人は弁官から,一人は近衛中将から任じ,それぞれ頭弁・頭中将といい,殿上の大小の事務をつかさどった。

くろうど-の-べん【蔵人弁】🔗🔉

くろうど-の-べん クラウド― 【蔵人弁】 蔵人で太政官の弁官を兼ねた者。

くろうど-まち【蔵人町】🔗🔉

くろうど-まち クラウド― 【蔵人町】 蔵人の詰所。校書(キヨウシヨ)殿の西,後涼殿の南にあった。

ざおう【蔵王】🔗🔉

ざおう ザワウ 【蔵王】 (1)「蔵王山」の略。 (2)「蔵王権現」の略。

ざおう-こくていこうえん【蔵王国定公園】🔗🔉

ざおう-こくていこうえん ザワウ―コウン 【蔵王国定公園】 宮城・山形両県の県境,蔵王山を中心とする国定公園。火山景観・温泉・スキー場などで知られる。

ざおう-ごんげん【蔵王権現】🔗🔉

ざおう-ごんげん ザワウ― 【蔵王権現】 釈迦如来の化身といわれ修験道の本尊。役行者(エンノギヨウジヤ)が金峰山(キンプセン)で修行中に感得したとされる。像は三目の忿怒身で,右手に三鈷(サンコ)を握って振り上げ左手は腰にあて片足を高くあげた姿をとる。金剛蔵王。蔵王菩薩。 蔵王権現 [図]

ざおう-ざん【蔵王山】🔗🔉

ざおう-ざん ザワウ― 【蔵王山】 宮城・山形両県にまたがる火山群。屏風岳を中心とする南蔵王と,最高峰熊野岳(1841メートル)・刈田岳を外輪山とし,五色岳を中央火口岳とする北蔵王からなる。樹氷で有名。

ざおう-どう【蔵王堂】🔗🔉

ざおう-どう ザワウダウ 【蔵王堂】 奈良県吉野山にある金峰山(キンプセン)寺の本堂。蔵王権現をまつる。現存の堂は1456年の再建。

しまい-なく・す【蔵い無くす】🔗🔉

しまい-なく・す シマヒ― [5] 【蔵い無くす】 (動サ五) しまった物の所在がわからなくなって無くす。「印鑑を―・す」

しまい-わす・れる【蔵い忘れる】🔗🔉

しまい-わす・れる シマヒ― [6] 【蔵い忘れる】 (動ラ下一) (1)出した物をしまうことを忘れる。「財布を―・れる」 (2)物をしまった場所を忘れる。

し-ま・う【仕舞う・終う・了う・蔵う】🔗🔉

し-ま・う ―マフ [0] 【仕舞う・終う・了う・蔵う】 (動ワ五[ハ四]) (1)(仕事などを)し終える。終わりまですませる。また,仕事が終わる。「店を―・う」「仕事が早く―・ったら寄ってみよう」「食事を―・つて茶を飲みながら/青年(鴎外)」 (2)使っていたもの,外に出ているものなどを納めるべき場所に納める。片付ける。また,適当な所に入れる。「おもちゃを―・う」「財布を懐に―・う」「秘密を胸に―・っておけない性質」 (3)解決する。けりをつける。(ア)(あったものを)なくする。「これを―・つたら盗賊よけの守りを引つ放しておかう/黄表紙・金生木」(イ)盆・暮れなどに取引を清算する。「まだ得―・はぬかして取乱したる書出し千束の如し/浮世草子・胸算用 2」(ウ)殺してけりをつける。「これへ呼び出せ,―・うてくれん/浄瑠璃・忠臣蔵」(エ)遊里で,遊女を買い切る約束などをして,ほかの客の所へ出さない。「今夜あ―・つて居て呼びにやるべえと思つた所い来さつた/洒落本・道中粋語録」 (4)(補助動詞) 動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,その動作がすっかり終わる,その状態が完成することを表す。終わったことを強調したり,不本意である,困ったことになった,などの気持ちを添えたりすることもある。「忘れて―・うに限る」「寝過ごして―・った」「すっかりお手数をかけて―・いました」「見られて―・った」「指を挟んで―・った」 [可能] しまえる

ぞう【蔵】🔗🔉

ぞう ザウ [1] 【蔵】 所有していること。「さる旧家の―にかかる名品」

ぞう-きょう【蔵教】🔗🔉

ぞう-きょう ザウケウ [0][1] 【蔵教】 〔仏〕 天台教学で釈迦一代の教説を内容的に分類した化法(ケホウ)の四教の第一で,三蔵教の略称。仏教教義の初歩として説かれた小乗教。 →五時八教

ぞう-きょう【蔵経】🔗🔉

ぞう-きょう ザウキヤウ [0] 【蔵経】 「大蔵経」の略。

ぞうきょう-し【蔵経紙】🔗🔉

ぞうきょう-し ザウキヤウ― [3] 【蔵経紙】 中国で,宋代に大蔵経の印刷に用いた紙。麻紙という。また,のちに乾隆帝の時代にこれを模して作った写経用の紙。

ぞうぎょくわかしゅう【蔵玉和歌集】🔗🔉

ぞうぎょくわかしゅう ザウギヨクワカシフ 【蔵玉和歌集】 室町時代の歌集。一巻。草木鳥月の異名などを詠み込んだ和歌を類聚(ルイジユ)し,簡単な注を施す。蔵玉集。

ぞうこつ-き【蔵骨器】🔗🔉

ぞうこつ-き ザウコツ― [4][3] 【蔵骨器】 火葬した骨灰や副葬品を納める容器。骨蔵器。

ぞうし【蔵志】🔗🔉

ぞうし ザウシ 【蔵志】 日本最初の解剖書。山脇東洋著。1759年刊。54年に初めて官許を得て行なった解剖の所見を記述。古来の迷妄を正し,実際の解剖の必要性を認識させた。

ぞう-しょ【蔵書】🔗🔉

ぞう-しょ ザウ― [0][1] 【蔵書】 書物を所蔵していること。また,その書物。蔵本。

ぞうしょ-いん【蔵書印】🔗🔉

ぞうしょ-いん ザウ― [3] 【蔵書印】 その所蔵者を明らかにするために書籍に押した印。

ぞうしょ-か【蔵書家】🔗🔉

ぞうしょ-か ザウ― [0] 【蔵書家】 書物をたくさん所有している人。

ぞうしょ-ひょう【蔵書票】🔗🔉

ぞうしょ-ひょう ザウ―ヘウ [0] 【蔵書票】 ⇒エクス-リブリス

ぞう-しょう【蔵相】🔗🔉

ぞう-しょう ザウシヤウ [0] 【蔵相】 大蔵大臣のこと。

ぞう-す【蔵主】🔗🔉

ぞう-す ザウ― [1] 【蔵主】 禅寺で,経蔵をつかさどる僧の役職名。蔵司。

ぞう-す【蔵司】🔗🔉

ぞう-す ザウ― [1] 【蔵司】 (1)蔵主(ゾウス)の居室。 (2)「蔵主」に同じ。

ぞう・する【蔵する】🔗🔉

ぞう・する ザウ― [3] 【蔵する】 (動サ変)[文]サ変 ざう・す (1)所蔵する。「多くの古書を―・する」 (2)中に含みもっている。「複雑な問題を―・している」

ぞうせい-き【造精器・蔵精器】🔗🔉

ぞうせい-き ザウセイ― [3] 【造精器・蔵精器】 車軸藻類・コケ植物・シダ植物の雄性生殖器官。精子をつくる。 →造卵器

ぞう-ち【蔵置】🔗🔉

ぞう-ち ザウ― [1] 【蔵置】 (名)スル 倉庫などに物をしまっておくこと。

ぞう-とく【蔵匿】🔗🔉

ぞう-とく ザウ― [0] 【蔵匿】 (名)スル (1)人に見つからないように隠しておくこと。「これを樹籬の中に―せんが為めならず/西国立志編(正直)」 (2)〔法〕 罰金以上の刑にあたる罪を犯した者,または拘禁中逃走した者などをかくまう行為。 →犯人蔵匿罪

ぞう-はん【蔵版】🔗🔉

ぞう-はん ザウ― [0] 【蔵版】 版木や紙型を所蔵していること。また,所蔵の版木や紙型。「大蔵省―」

ぞう-ふく【蔵幅】🔗🔉

ぞう-ふく ザウ― [0] 【蔵幅】 所蔵する掛物。

ぞう-ほう【蔵鋒】🔗🔉

ぞう-ほう ザウ― [0] 【蔵鋒】 書道で,筆法の一。起筆に筆の穂先を筆画の外に表さないように書くもの。篆(テン)書・隷(レイ)書に用いる。 ⇔露鋒

ぞう-ほん【蔵本】🔗🔉

ぞう-ほん ザウ― [0] 【蔵本】 所蔵する書物。蔵書。

ぞう-めん【蔵面・造面】🔗🔉

ぞう-めん ザウ― [0] 【蔵面・造面】 舞楽面の一。長方形の厚紙に白絹を張り,墨で抽象化した眉・目・鼻・口を描く。蘇利古(ソリコ)・安摩(アマ)の二種がある。雑面。 蔵面 [図]

ぞう-もつ【蔵物】🔗🔉

ぞう-もつ ザウ― [0] 【蔵物】 所蔵している物品。ぞうぶつ。

ぞうらん-き【造卵器・蔵卵器】🔗🔉

ぞうらん-き ザウラン― [3] 【造卵器・蔵卵器】 車軸藻類・コケ植物・シダ植物の雌性生殖器官。膨らんだ腹部と細い頸部とからなり,腹部に一個の卵細胞を生じる。 →造精器

ぞう-ろく【蔵六】🔗🔉

ぞう-ろく ザウ― [0] 【蔵六】 〔頭・尾・四足の六つを隠すことから〕 亀の異名。

ぞうろく【蔵六】🔗🔉

ぞうろく ザウロク 【蔵六】 (1822-1877) 江戸末期・明治初期の陶工。姓は真清水。京都の人。五条坂に開窯して主に青磁を焼き,古染付(コソメツケ)・高麗(コウライ)などの写しをよくした。

くらざらえ【蔵浚え】(和英)🔗🔉

くらざらえ【蔵浚え】 a clearance sale.

ぞう【蔵】(和英)🔗🔉

ぞう【蔵】 property.→英和 …蔵(の) in the possession of….

ぞうしょ【蔵書】(和英)🔗🔉

ぞうしょ【蔵書】 a collection of books;one's library.2万の〜がある have a library of 20,000 books.‖蔵書印 the owner's signet.蔵書家 a book collector;a bibliophile.蔵書票 a bookplate;an ex libris.蔵書目録 a library catalog.

ぞうしょう【蔵相】(和英)🔗🔉

ぞうしょう【蔵相】 the Minister of Finance.

ぞうほん【蔵本】(和英)🔗🔉

ぞうほん【蔵本】 one's books[library].

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