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がい【外】グワイ🔗🔉

がいグワイ (呉音はゲ)一定の範囲のそと。↔内ない

がい‐あつ【外圧】グワイ‥🔗🔉

がい‐あつ外圧グワイ‥ 国や組織体の自主的活動をおさえる外部の力。「―に屈する」↔内圧

がい‐い【外夷】グワイ‥🔗🔉

がい‐い外夷グワイ‥ 外国人をいやしめていう語。

がい‐い【外衣】グワイ‥🔗🔉

がい‐い外衣グワイ‥ 上衣うわぎ。外套。

がい‐い【外位】グワイヰ🔗🔉

がい‐い外位グワイヰ ⇒げい

がい‐い【外囲】グワイヰ🔗🔉

がい‐い外囲グワイヰ そとがこい。外まわり。

がい‐いん【外印】グワイ‥🔗🔉

がい‐いん外印グワイ‥ ⇒げいん

がい‐いん【外因】グワイ‥🔗🔉

がい‐いん外因グワイ‥ そのものの外部にある原因。↔内因

がい‐いん【外陰】グワイ‥🔗🔉

がい‐いん外陰グワイ‥ 生殖器の外の部分。外陰部。

がい‐えん【外延】グワイ‥🔗🔉

がい‐えん外延グワイ‥ (extension) 〔論〕ある概念の適用されるべき事物の範囲。例えば金属という概念の外延は金・銀・銅・鉄などである。↔内包。 ⇒がいえん‐りょう【外延量】

がい‐えん【外炎・外焔】グワイ‥🔗🔉

がい‐えん外炎・外焔グワイ‥ (→)酸化炎に同じ。↔内炎

がい‐えん【外苑】グワイヱン🔗🔉

がい‐えん外苑グワイヱン 御所ごしょ・神社などの外側に付設する広い庭園。「神宮―」↔内苑

がい‐えん【外援】グワイヱン🔗🔉

がい‐えん外援グワイヱン 他からのたすけ。

がい‐えん【外縁】グワイ‥🔗🔉

がい‐えん外縁グワイ‥ 外側のふち。外側にそった部分。外周。そとべり。

がいえん‐りょう【外延量】グワイ‥リヤウ🔗🔉

がいえん‐りょう外延量グワイ‥リヤウ ひろがりのある量の意で、一般に、同一種類の小さい量を加え合わせて大きな量をつくり出すことができる量のこと。度量衡によって測ることのできる量はこの種の量である。↔内包量 ⇒がい‐えん【外延】

がい‐かい【外海】グワイ‥🔗🔉

がい‐かい外海グワイ‥ 陸地の外面にある海。また、陸地から遠く離れた海。そとうみ。↔内海

がい‐かい【外界】グワイ‥🔗🔉

がい‐かい外界グワイ‥ ①外の世界。まわりの世界。 ②〔哲〕意識に対してそれから独立に存在するものの総称。客観的世界。非我。↔内界

がい‐かがい【外花蓋】グワイクワ‥🔗🔉

がい‐かがい外花蓋グワイクワ‥ 花蓋のうち外輪に配置するもの。萼がくに相当。外花被。↔内花蓋

がいか‐きんゆう【外貨金融】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐きんゆう外貨金融グワイクワ‥ 海外での対日輸出入取引を円滑にするため、現地所在の日系商社を対象として現地通貨で行われる金融。円貨金融に対する語。現地貸げんちがし⇒がい‐か【外貨】

がい‐かく【外角】グワイ‥🔗🔉

がい‐かく外角グワイ‥ ①多角形の一辺とこれに隣り合う辺の延長とが挟む角。凸多角形の外角の和は4直角に等しい。 ②野球で、アウトサイド。 ↔内角

がい‐かく【外核】グワイ‥🔗🔉

がい‐かく外核グワイ‥ 地球の核のうち外側の部分。内核を囲む。深さ2900〜5000キロメートルを占める。液状の鉄を主とする。

がい‐かく【外殻】グワイ‥🔗🔉

がい‐かく外殻グワイ‥ 外側にある殻から

がい‐かく【外郭・外廓】グワイクワク🔗🔉

がい‐かく外郭・外廓グワイクワク 外部を囲むかこい。そとぐるわ。↔内郭。 ⇒がいかく‐だんたい【外郭団体】 ⇒がいかく‐もん【外郭門】

がいかく‐だんたい【外郭団体】グワイクワク‥🔗🔉

がいかく‐だんたい外郭団体グワイクワク‥ 官庁や政党などの組織の外部にあって、これと連携を保ちその活動や事業を助ける団体。 ⇒がい‐かく【外郭・外廓】

がいかく‐もん【外郭門】グワイクワク‥🔗🔉

がいかく‐もん外郭門グワイクワク‥ 大内裏だいだいり外郭の諸門。↔内郭門 ⇒がい‐かく【外郭・外廓】

がいか‐さい【外貨債】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐さい外貨債グワイクワ‥ 外国市場で、外貨建で募集される日本の公債・社債。元利とも外国貨幣で支払われるのが原則。↔邦貨債。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐しゅうちゅう‐せいど【外貨集中制度】グワイクワシフ‥🔗🔉

がいか‐しゅうちゅう‐せいど外貨集中制度グワイクワシフ‥ 一国の外貨を、法律によって、政府・通貨当局あるいは為替の売買を行う銀行等に集中させる制度。全面集中制と持高集中制との二つがある。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐じゅんび【外貨準備】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐じゅんび外貨準備グワイクワ‥ 通貨当局が対外支払いのために保有する流動性の高い公的準備資産。外貨建て資産・IMFリザーブ‐ポジション・SDR・金からなる。為替市場への介入や、通貨危機などにより外貨建て債務の返済が困難になった場合などに使用する。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐しょうけん【外貨証券】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐しょうけん外貨証券グワイクワ‥ 外貨で表示され、あるいは外国を支払地とする株式や債券。 ⇒がい‐か【外貨】

がいかだて‐そうば【外貨建相場】グワイクワ‥サウ‥🔗🔉

がいかだて‐そうば外貨建相場グワイクワ‥サウ‥ 自国通貨1単位と交換される外貨の量を示す為替相場の表示法。受取勘定相場。↔邦貨建相場。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐てがた【外貨手形】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐てがた外貨手形グワイクワ‥ 手形面の記載金額が外国貨幣で表示されている外国為替手形。外貨建手形。↔円貨手形。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐てどり‐りつ【外貨手取率】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐てどり‐りつ外貨手取率グワイクワ‥ 輸出価格に占める外貨の純手取額の割合。 ⇒がい‐か【外貨】

がい‐かひ【外果皮】グワイクワ‥🔗🔉

がい‐かひ外果皮グワイクワ‥ 果実の皮の最外部をなす層。熟すと、色彩を変じ、または軟毛を生じるのが普通。→内果皮→中果皮

がいか‐よきん【外貨預金】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐よきん外貨預金グワイクワ‥ 銀行その他の金融機関に預けられた外貨建ての預金。金利は当該国(ドルならアメリカ)の金利に連動。 ⇒がい‐か【外貨】

がいか‐よたく【外貨預託】グワイクワ‥🔗🔉

がいか‐よたく外貨預託グワイクワ‥ 財務省が外国為替資金特別会計の外貨資金の一部を、外国為替取引を行う銀行等の金融機関に預け入れること。 ⇒がい‐か【外貨】

がい‐かん【外官】グワイクワン🔗🔉

がい‐かん外官グワイクワン 「感官」参照。

がい‐かん【外患】グワイクワン🔗🔉

がい‐かん外患グワイクワン 外部からこうむる心配事。外国との紛争・衝突など面倒な事件。外憂。「内憂―」 ⇒がいかん‐ざい【外患罪】

がい‐かん【外観】グワイクワン🔗🔉

がい‐かん外観グワイクワン 外部から見た様子。表面に現れた姿。見かけ。うわべ。「―を飾る」

がいかん‐ざい【外患罪】グワイクワン‥🔗🔉

がいかん‐ざい外患罪グワイクワン‥ 外国と通謀して日本に対し武力を行使させる罪、および日本に対して外国から武力の行使があったときにこれに加担してその軍務に服しその他これに軍事上の利益を与える罪。 ⇒がい‐かん【外患】

がい‐け【外家】グワイ‥🔗🔉

がい‐け外家グワイ‥ 外戚がいせきの家。母方の親類。

がい‐せい【外甥】グワイ‥🔗🔉

がい‐せい外甥グワイ‥ ①妻の兄弟。 ②他家に嫁した姉妹の男の子。

がい‐ため【外為】🔗🔉

がい‐ため外為】 ①外国為替がいこくかわせの略称。 ②外国為替手形の略称。 ③外国為替資金の略称。 ⇒がいため‐ほう【外為法】

がいため‐ほう【外為法】‥ハフ🔗🔉

がいため‐ほう外為法‥ハフ 「外国為替及び外国貿易法」の略称。 ⇒がい‐ため【外為】

げ【外】🔗🔉

⇒がい(外)

げ‐い【外位】‥ヰ🔗🔉

げ‐い外位‥ヰ 律令制で、郡司や地方出身者に授けた位。のち一般に低い家柄の者に授けた。外正五位上から外少初位下まで二十階。外階げかいとも。これに対し、普通の位階を内位または内階という。古今著聞集6「多おおは朝臣なるによりて内位に叙す、狛こまは下姓によりて―に叙す」→位階(表)

げ‐いん【外印】🔗🔉

げ‐いん外印】 太政官の印。六位以下の位記および太政官の文書に捺す印。方2寸5分、「太政官印」と刻し、少納言がこれを監した。↔内印 外印

げ‐え【外衛】‥ヱ🔗🔉

げ‐え外衛‥ヱ 平安時代の六衛府のうちで左右兵衛府・左右衛門府の称。とのえ。↔内衛。→外衛府

げえ‐ふ【外衛府】‥ヱ‥🔗🔉

げえ‐ふ外衛府‥ヱ‥ 奈良後期の天皇親衛隊。764年(天平宝字8)設置、772年(宝亀3)廃止。がいえふ。

げ‐か【外科】‥クワ🔗🔉

げ‐か外科‥クワ 医学の一分科。身体の創傷や内臓諸器官の疾病を手術的方法で治療する。太平記33「本道・―の医師数を尽して参り集る」↔内科

げ‐かい【外海】🔗🔉

げ‐かい外海】 〔仏〕須弥山しゅみせんを中心とする九山八海くせんはっかいのうち、一番外側にある海。太平記12「内海―の竜神ども」→須弥山

げ‐かい【外階】🔗🔉

げ‐かい外階(→)外位げいに同じ。

げか‐い【外科医】‥クワ‥🔗🔉

げか‐い外科医‥クワ‥ 外科を専門とする医者。

げ‐がく【外学】🔗🔉

げ‐がく外学】 〔仏〕仏教以外の学問。↔内学

げ‐かん【外官】‥クワン🔗🔉

げ‐かん外官‥クワン 令制で、地方官。↔内官ないかん⇒げかん‐の‐じもく【外官の除目】

げかん‐の‐じもく【外官の除目】‥クワン‥ヂ‥🔗🔉

げかん‐の‐じもく外官の除目‥クワン‥ヂ‥ (→)「県召あがためしの除目」に同じ。 ⇒げ‐かん【外官】

そと【外】🔗🔉

そと】 ①(平安時代までは普通「と」といった)一定の空間的範囲があるとき、その内側でない部分。外方。区域外。出観集「うつぎ垣をの―の細道」。「線の―にはみだす」 ②屋外または屋敷の外部。戸外。「―で遊ぶ」「―回り」「福は内、鬼は―」 ③自分の属する側または身近なものを「内」というのに対して、その反対のもの。ほか。「秘密が―に漏れる」 ④表に現れた部分。表面。外面。「思いを内に秘めて―に表さない」 ⑤〔哲〕意識の外部にある世界。外界。客観的世界。客体性。超越的世界。 ↔うち ⇒外が内 ⇒外を家にする

そと‐うみ【外海】🔗🔉

そと‐うみ外海】 外洋の海。大海。↔内海うちうみ

そと‐えもち【外家持】‥ヘ‥🔗🔉

そと‐えもち外家持‥ヘ‥ (新潟県の一部で)奉公人などが分家して出た家。庭家にわえ持。

○外が内そとがうち🔗🔉

○外が内そとがうち (→)「外を家にする」に同じ。「外を内」とも。浄瑠璃、心中重井筒「旦那殿は―、御神酒おみき過してうかうかと」 ⇒そと【外】 そと‐がかり外掛り】 外面に現れる有様。みかけ。 そと‐かぎ外鍵】 建物や部屋の外側からかける鍵。↔内鍵 そと‐がけ外掛け】 相撲の手の一つ。自分の足を相手の足の外側からかけて相手を倒すもの。 そとがけ そと‐がこい外囲い‥ガコヒ 庭や建造物などの周囲にめぐらし、外部とのさかいにするもの。垣・塀など。 そと‐が‐はま外ヶ浜・率土浜】 青森市から外ヶ浜町に至る津軽半島の陸奥湾沿岸の古称。また、西方の深浦・大戸瀬・鰺ヶ沢あじがさわ付近の日本海沿岸をもいうことがある。善知鳥うとうの伝説で名高い。 そと‐かべ外壁】 建物の外郭をなす壁。 そと‐がま外釜】 ①浴室の外に風呂釜があること。また、そういう構造の風呂。 ②電気・ガス炊飯器で釜が二重の場合、外側の釜。↔内釜 そと‐がまえ外構え‥ガマヘ 門・塀・垣など、家の外部の構造物。 そと‐がわ外側‥ガハ 外部に面した側。そとのかわ。そとの方。外面。↔内側。 ⇒そとがわ‐じしんたい【外側地震帯】 そとがわ‐じしんたい外側地震帯‥ガハヂ‥ 日本列島の太平洋岸にある地震帯。ここでプレートの沈み込みに伴って巨大地震が起こる。→内側地震帯 ⇒そと‐がわ【外側】 そと‐ぎらい外嫌い‥ギラヒ 外出を嫌って家にばかりいること。でぎらい。↔内嫌い そ‐どく素読】 文章の意味・内容の理解はさておいて、まず文字だけを音読すること。漢文学習の初歩とされた。そよみ。すよみ。「論語を―する」 そと‐くるぶし外踝】 足くびのそと側にあるくるぶし。 そと‐ぐるま外車】 ①そと側に装置した車輪。 ②⇒がいしゃ1 そと‐ぐるわ外郭】 城の最外部にめぐらした郭。がいかく。とぐるわ。↔内郭 そと‐ごうし外格子‥ガウ‥ ①外側へ引き上げる格子。 ②家の外側にある格子。 そと‐さくらだもん外桜田門】 桜田門の別称。桔梗門を内桜田門と称するのに対していう。→江戸城門(図) そと‐さぶらい外侍‥サブラヒ (→)遠侍とおさぶらいに同じ。源平盛衰記39「内侍に九間、―七間、十六間にしつらはれたり」 そと‐ざま外様】 そとの方。外方。 そと‐じろ外城】 ①本丸に対して、外郭そとぐるわの称。 ②根城ねじろに対して端城はじろの称。 そと‐すずめ外雀】 家内に落ち着かないで、外あるきばかりする者。 そと‐ぜい外税】 間接税を表示価格に含めないこと。↔内税 そと‐せん外鑯】 桶などの外側を削るのに用いる、刃のついた面が内側に湾曲した鉋かんな。↔内鑯うちぜん そと‐そで外袖】 袖を2枚の布で作る場合の、袖山線を含む側の布の大きい部分。腕の外側を覆う。↔内袖 そと‐ぞり外反り】 刃が外側へ湾曲している刀身。↔内反り そと‐だんねつ外断熱】 建物の外壁・屋根などの断熱方法で、主要構造体の外気側に断熱材を設置するもの。蓄熱効果が大きい。↔内断熱 そと‐づかい外使‥ヅカヒ (主として明治期に用いた語)外へ使いに出すこと。また、その使いの人。森鴎外、雁「それを学生は―に使ふことが出来た」 そと‐づけ外付け】 機械などに、機能の拡張のため別に付属装置を付けること。また、その装置。「―のディスク‐ドライブ」 そと‐づら外面】 ①外側の面。がいめん。 ②他人との応対・交際の時に見せる顔つきや態度。「―のよい人」↔内面うちづら そと‐で外出】 戸外に出ること。がいしゅつ。 そと‐どい外樋‥ドヒ 軒先にあらわして設けた樋。↔内樋 そと‐ながし外流し】 ①屋外に設けた流し。 ②門付かどづけなどが往来を流して歩くこと。 そと‐にしき外錦】 外観をつくろうこと。体面を飾ること。浄瑠璃、心中天の網島「内裸でも―」 そと‐の‐かんけい外の関係‥クワン‥ 国語学者寺村秀雄の用語。連体修飾節のうち、修飾される名詞と修飾節内の述語の間に格関係を認めることができないもの。「楽器を弾く音」「試合に勝った翌日」などの表現で見られる関係。↔内の関係 そと‐のり外法】 厚みを含めて測った、容器などの縦・横・高さの寸法。↔内法うちのり そとば卒塔婆・卒都婆・率塔婆】 (梵語stūpaの音写。高く顕れる意) ①「塔とう1」参照。 ②供養追善のため墓のうしろに立てる、上部を塔形にした細長い板。梵字・経文・戒名などを記す。板塔婆。 卒塔婆 そとばこまち卒都婆小町】 能。観阿弥作の老女物。高野山の僧が洛外で卒都婆に腰かけた乞食の老女をとがめて、逆に仏理を説かれる。老女は小野小町のなれの果てで、やがて四位の少将の霊につかれ、百夜通いのさまを見せる。 そと‐はちもんじ外八文字】 遊女が郭内を道中する時、いったん内側に向けた爪先をさらに外方に開いて足を運ぶ歩き方。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「見飽かぬ君が―の道中姿」↔内八文字 そと‐ばり外張り】 ①外側に布・紙などを張ること。また、その張った布・紙など。 ②陣営の周辺。 そと‐びらき外開き】 扉・窓などの建具で、内側から外側に向かって開く開閉方式。 そと‐ぶところ外懐】 着物の上前と下前との間のふところ。↔内懐 そと‐ぶみ外文⇒げぶん そと‐ぶろ外風呂】 建物の外にすえつけてある風呂。また、自宅でなく、銭湯や他家にもらい湯に行くこと。外湯。↔内風呂 そと‐べ外方】 そとの方。そとがわ。 そと‐べい外塀】 そとがこいの塀。 そと‐べり外耗】 穀物を搗いた時の耗高へりだかの残高に対する比。玄米1石2斗を搗き白米1石を得た時は、2斗の搗耗つきべりで、残高の2割だから外2割耗という類。外割耗そとわりべり。↔内耗 そと‐ぼう外房‥バウ 千葉県南部、房総半島南端から太平洋に面する一帯。南房総国定公園に属する。↔内房。 ⇒そとぼう‐せん【外房線】 そとぼう‐せん外房線‥バウ‥ 総武本線の千葉から大網・大原を経て安房鴨川に至るJR線。全長93.3キロメートル。 ⇒そと‐ぼう【外房】 そと‐ぼり外堀・外壕・外濠】 城の外郭の堀。↔内堀 ⇒外堀を埋める

そと‐がかり【外掛り】🔗🔉

そと‐がかり外掛り】 外面に現れる有様。みかけ。

そと‐がけ【外掛け】🔗🔉

そと‐がけ外掛け】 相撲の手の一つ。自分の足を相手の足の外側からかけて相手を倒すもの。 そとがけ

そと‐がこい【外囲い】‥ガコヒ🔗🔉

そと‐がこい外囲い‥ガコヒ 庭や建造物などの周囲にめぐらし、外部とのさかいにするもの。垣・塀など。

そと‐が‐はま【外ヶ浜・率土浜】🔗🔉

そと‐が‐はま外ヶ浜・率土浜】 青森市から外ヶ浜町に至る津軽半島の陸奥湾沿岸の古称。また、西方の深浦・大戸瀬・鰺ヶ沢あじがさわ付近の日本海沿岸をもいうことがある。善知鳥うとうの伝説で名高い。

そと‐がま【外釜】🔗🔉

そと‐がま外釜】 ①浴室の外に風呂釜があること。また、そういう構造の風呂。 ②電気・ガス炊飯器で釜が二重の場合、外側の釜。↔内釜

そと‐ぐるわ【外郭】🔗🔉

そと‐ぐるわ外郭】 城の最外部にめぐらした郭。がいかく。とぐるわ。↔内郭

そと‐ごうし【外格子】‥ガウ‥🔗🔉

そと‐ごうし外格子‥ガウ‥ ①外側へ引き上げる格子。 ②家の外側にある格子。

そと‐の‐かんけい【外の関係】‥クワン‥🔗🔉

そと‐の‐かんけい外の関係‥クワン‥ 国語学者寺村秀雄の用語。連体修飾節のうち、修飾される名詞と修飾節内の述語の間に格関係を認めることができないもの。「楽器を弾く音」「試合に勝った翌日」などの表現で見られる関係。↔内の関係

そと‐びらき【外開き】🔗🔉

そと‐びらき外開き】 扉・窓などの建具で、内側から外側に向かって開く開閉方式。

そと‐ぶところ【外懐】🔗🔉

そと‐ぶところ外懐】 着物の上前と下前との間のふところ。↔内懐

そと‐まわり【外回り】‥マハリ🔗🔉

そと‐まわり外回り‥マハリ ①外側を回ること。特に、環状線の外側の路線。「山手線の―」↔内回り。 ②外のめぐり。外周。「家の―を掃除する」 ③会社などで、外に出て取引先などを回ること。また、その仕事。外勤。

そと‐わり【外割】🔗🔉

そと‐わり外割】 歩合高の、元高と歩合高との和に対する比。例えば、80円の品が100円に売れたとすれば、外割2割の利があったという。↔内割。 ⇒そとわり‐べり【外割耗】

そと‐わりびき【外割引】🔗🔉

そと‐わりびき外割引】 ①真しん割引。↔内割引。 ②外割の割引。125から25を引くことを外2割5分引という類。

そとわり‐べり【外割耗】🔗🔉

そとわり‐べり外割耗(→)「そとべり(外耗)」に同じ。 ⇒そと‐わり【外割】 ○外を家にするそとをいえにする 外出勝ちにする。外が内。狂言、石神「世帯の事も構はず、外を家にして出ありきまするによつて」 ⇒そと【外】

○外を家にするそとをいえにする🔗🔉

○外を家にするそとをいえにする 外出勝ちにする。外が内。狂言、石神「世帯の事も構はず、外を家にして出ありきまするによつて」 ⇒そと【外】 そ‐な 「そこな」の略。そこの。そこにある。浄瑠璃、源平布引滝「―坊主めは何の用」 ソナーsonar】 (sound navigation ranging)船舶などで用いる水中音響機器。超音波を発信し、他の艦船や魚群から反射されて戻って来るまでの時間から距離を測り、反射音の方向から目的物の方向を知る。 そない 〔副〕 (多く西日本で)そのように。そんなに。浄瑠璃、彦山権現誓助剣「―走つてつまづいたら」 そな・う供ふソナフ 〔他下二〕 ⇒そなえる(下一) そな・う備ふ・具ふソナフ 〔他下二〕 ⇒そなえる(下一) そなえ供えソナヘ 神仏などにそなえささげること。また、そのもの。おそなえ。 ⇒そなえ‐もち【供え餅】 ⇒そなえ‐もの【供え物】 そなえ備えソナヘ そなえること。用意。準備。特に、敵の来るのを待ち受けて兵を配置すること。また、その兵。陣立て。「―を固める」「万全の―」 ⇒そなえ‐たて【備立て】 ⇒そなえ‐つけ【備付け】 ⇒備えあれば患えなし

と【外】🔗🔉

】 ①そと。ほか。万葉集17「大宮の内にも―にも」 ②便所。厠かわや。日葡辞書「トヘマイル」

と‐がけ【外掛】🔗🔉

と‐がけ外掛】 矢羽のうち、矢を弓弦につがえて射放した際に弓に摺れない側の羽。

と‐ぐるわ【外郭】🔗🔉

と‐ぐるわ外郭⇒そとぐるわ

と‐つ‐くに【外つ国】🔗🔉

と‐つ‐くに外つ国】 (「外の国」の意) ①畿内以外の国。景行紀「―に班はべらしめよ」 ②日本以外の国。外国。異国。

と‐つ‐みや【外つ宮】🔗🔉

と‐つ‐みや外つ宮】 ①離宮。 ②外宮げくう⇒とつみや‐どころ【外つ宮所】

とつみや‐どころ【外つ宮所】🔗🔉

とつみや‐どころ外つ宮所】 ①離宮のある所。万葉集13「久にふる三諸の山の―」 ②外宮のある所。殷富門院大輔集「みたらし川の―」 ⇒と‐つ‐みや【外つ宮】

と‐の‐うみ【外の海】🔗🔉

と‐の‐うみ外の海】 そとうみ。外海。夫木和歌抄21「―荒き磯波のこゑ」

と‐の‐え【外衛】‥ヱ🔗🔉

と‐の‐え外衛‥ヱ ⇒げえ

と‐の‐も【外の面】🔗🔉

と‐の‐も外の面】 家の外。戸外。

と‐ぼこ【外架】🔗🔉

と‐ぼこ外架】 庭にある鷹のとまり木で、鷹を気散じさせるためのもの。〈日葡辞書〉

はず・す【外す】ハヅス🔗🔉

はず・す外すハヅス 〔他五〕 ①はまっているものを外へ抜き出す。掛けたものを取って離す。着ていたものを脱ぐ。取り除く。徒然草「えぼうしゆがみ、ひも―・し」。狂言、茶壺「一方の肩を―・いて伏せつて居りましたれば」。「ボタンを―・す」「メンバーから―・す」 ②機会を逸する。とりにがす。のがす。源氏物語若紫「さて―・してむはいと口惜しかべければ」。日葡辞書「マウシハヅス」「ミハヅス」 ③あやまつ。やりそこなう。源氏物語夕顔「女は只やはらかにて、取り―・しては人に欺かれぬべきが」。源氏物語浮舟「渡守がうまごの童、棹さし―・して落ち入り侍りにける」 ④そらす。平家物語11「三町が内外うちとの物は―・さずつよう射けり」。「的を―・す」「タイミングを―・す」 ⑤避ける。離れる。遠慮する。浮世風呂3「指合さしあい構はずの女ばなしで起きて居られねへから、―・して寝たふりをしてゐたら」。「席を―・す」 ⑥思わず屁や尿をもらす。とりはずす。

はず・る【外る】ハヅル🔗🔉

はず・る外るハヅル 〔自下二〕 ⇒はずれる(下一)

はずれ【外れ】ハヅレ🔗🔉

はずれ外れハヅレ ①はずれること。また、はずれたもの。「調子―」「けた―」「仲間―」「―くじ」 ②中心から離れた所。特に、手足の先。はし。御伽草子、鉢かづき「手足の―の美しさよ」。「村の―」 ③言葉や動作のはしばし。また、そこからうかがえる特徴。浄瑠璃、冥途飛脚「詞の―に孫右衛門つくづくと推量し」 ④「つまはずれ」の略。

はず・れる【外れる】ハヅレル🔗🔉

はず・れる外れるハヅレル 〔自下一〕[文]はづ・る(下二) ①外へそれて出る。はみ出る。枕草子223「ものの枝などの車の屋形などにさし入るを、急ぎてとらへて折らむとするほどに、ふと過ぎて―・れたるこそ、いとくちをしけれ」。平家物語4「馬や人に塞せかれて、さばかり早き宇治川の水は上にぞ湛へたる。おのづからも―・るる水には何もたまらず流れけり」。「コースから―・れる」 ②はまったものが外へぬけ出る。掛けたものが取れて離れる。「障子が―・れる」「ボタンが―・れる」「関節が―・れる」 ③届かない。源氏物語野分「薄色の御衣に、髪のまだ丈には―・れたる末の、ひき広げたるやうにて」 ④その中へ加わらない。漏れる。枕草子99「元輔が後といはるる君しもや今宵の歌に―・れてはをる」。古今著聞集1「社家推挙しければ―・るべきやうもなかりけるに…除目じもくに―・れけり」。「仲間から―・れる」 ⑤そむく。たがう。どちりなきりしたん「誰にてもあれ、人を殺す事は道理に―・れ」 ⑥基準からかけ離れる。日葡辞書「ヒトナミニハヅルル」 ⑦狙いとはちがう結果になる。当たらない。くいちがう。「天気予報が―・れる」「くじに―・れる」

ほか【外・他】🔗🔉

ほか外・他】 一定の規準・範囲に含まれない部分。「うち」に対する。 ①外部。そと。おもて。万葉集17「葦垣の―にも君が寄り立たし」 ②世間。徒然草「世に従へば、心―の塵に奪はれて」 ③他所。よそ。古今和歌集「見る人もなき山里の桜花―の散りなむ後ぞ咲かまし」。「―を探せ」 ④以外。その他。別の物事。「恋は思案の―」「―に意見はありませんか」 ⑤(「―ならず」の形で)…以外のものではない。確かに…である。「努力の結果に―ならない」 ⑥(連体形をうけて係助詞的に用いる)打消を伴い、他を全く否定する意を表す。「あきらめる―ない」 ⇒外でもない

ほか・し【外し】🔗🔉

ほか・し外し】 〔形シク〕 別である。異なる。〈華厳経音義私記〉

○外でもないほかでもない🔗🔉

○外でもないほかでもない 次に述べることを強調しようとしていう語。まさにこういうことなのだ。「これは―、君のことだ」「頼みというのは―が」 ⇒ほか【外・他】 ほか‐と 〔副〕 ①大きく口があいたり割れたりするさま。大口をあけて一口に食べるさま。醒睡笑「人くらひ犬…、―くうたり」 ②激しく急であるさま。突然なさま。醒睡笑「酌をする者、酒を―こぼしたれば」 ほか‐なら‐ぬ他ならぬ】 外のものでない。特別の間柄の。「―君のことだ」→ほか5 ほか‐ばら外腹】 本妻でない人の腹から生まれること。また、その人。わきばら。妾腹。源氏物語常夏「おとどの―の娘」 ほか‐ほか ①勢いの烈しいさま。日葡辞書「ホカホカトツキトヲス」 ②無分別なさま。軽率なさま。うかうか。日葡辞書「ホカホカトモノヲユウ」 ③食べ物や体などが具合よく温まっているさま。「芋を―にふかす」「湯上がりで体が―する」 ほか‐ほか外外】 ①そこ以外の別の場所。よそ。ほか。源氏物語賢木「皆―へと出で給ふほど悲しき事限りなし」 ②一つ所でなく別々になること。源氏物語若菜下「月ごろかく―にて、渡り給ふこともをさをさなきやうに」 ほが‐ほが 秋田・青森地方の小正月行事。大豆の皮、ソバの殻などを混ぜたものを、唱えごとをしながら屋敷の周囲にまいて歩く。豆糠撒まめぬかまきぼか‐ぼか ①勢いのさかんなさま。急なさま。浮世草子、一代男7「屡しばしあつて高雄―と来て」 ②重みをもって続けざまに叩く音。また、そのさま。「―パンチを食らう」 ぽか‐ぽか ①体の芯から温かくて心地よく感ずるさま。「―した日和」 ②棒やこぶしで弾むように続けざまに叩く音。また、そのさま。「頭を―と殴る」 ③穴や空きがいくつも出来ているさま。「教室に―空席が目立つ」 ほ‐がみ小腹】 したはら。天草本伊曾保物語「きのふの暮ほどから―のあたりが刳るやうに痛うて」 ほか‐め外目】 他に目をうつすこと。わきめ。よそ見。能因本枕草子説経師は「―しつれば忘るるに」 ほがら 中が空のこと。名ばかりで真実のないこと。浄瑠璃、義経千本桜「その落ちた木の実は虫入りで、見かけがようても皆―」 ほがら朗ら(→)「ほがらか」に同じ。 ⇒ほがら‐ほがら【朗ら朗ら】 ポカラPokhara】 ネパール中部、ヒマラヤ山脈の麓の都市。アンナプルナ連山を間近に望む。 ほがら‐か朗らか】 ①うち開けて明るく広々としたさま。 ②日や月の光がさして明るいさま。曇りなく晴れわたるさま。宇津保物語祭使「大学の窓に光―なる朝あしたは、眼まなこもかはさず守る」。「―な秋空」 ③事理に通じて明らかなさま。日本霊異記「心廓ほがらかに融かよひ達いたる」。日葡辞書「ホガラカナチエ」 ④心のはればれとしたさま。また、気持・性格が明るく楽しげなさま。蜻蛉日記「帰る雁を鳴かせてなどこたへたれば、いと―にうち笑ふ」。「―な人」 ほから‐か・す放らかす】 〔他五〕 うち捨てておく。ほったらかす。浄瑠璃、女殺油地獄「余所の事は―・してサアサア参らう」 ほがら‐ほがら朗ら朗ら】 晴れ晴れと開けて明るいさま。古今和歌集「東雲の―と明けゆけば」 ⇒ほがら【朗ら】 ぽかり ①頭などを叩く音。「―と頭を叩く」 ②にわかに開くさま。ぽっかり。「―と口をあく」 ほか・る 〔他五〕 (東海・北陸地方などで)捨てる。 ほ‐かん保管‥クワン 大切なものを、こわしたりなくしたりしないように保存すること。「書類を金庫に―する」 ほ‐かん補完‥クワン 足りないところをおぎなって完全にすること。 ⇒ほかん‐かしつけ‐せいど【補完貸付制度】 ⇒ほかん‐ざい【補完財】 ⇒ほかんせい‐げんり【補完性原理】 ほ‐かん補巻‥クワン 完結した全集や叢書に追加して刊行する巻。 ほ‐かん補間】 前後のデータを参照し、その中間の値を演算から推測して補うこと。 ⇒ほかん‐ほう【補間法】 ぼ‐かん母艦】 他の艦艇や航空機などの整備・補給、その兵員の休養などの設備をもった軍艦。航空母艦・潜水母艦の類。 ぼ‐がん母岩】 〔地〕目的とする鉱石や鉱物のまわりの岩石。 ぽかん ①泡などがはじける音。頭などを強く打つ音。浮世風呂4「岩が脳天へぽかアんとあたつて」 ②水面・空中・脳裏などにたった一つ無造作に浮かんでいるさま。「熱気球が―と浮かんでいる」 ③穴のあくさま。また、間の抜けた感じで人が大きく口を開けているさま。「道に―と穴ができた」「―と口を開けて見つめている」 ④あるべきものがなくて空虚であったり、取り残されたりしているさま。「広い部屋に一人―と取り残された」 ⑤茫然自失のさま。ぼんやりしているさま。「―と立っている」「―とした顔」 ほかん‐かしつけ‐せいど補完貸付制度‥クワン‥ 中央銀行が、金融機関の申し出に応じて担保の範囲内で公定歩合で短期資金を貸し出すこと。日本では2001年に導入。ロンバート型貸出。 ⇒ほ‐かん【補完】 ほかん‐ざい補完財‥クワン‥ パンとバターなどのように、相互に補完しあうことによって、より有効に目的が達成されるような関係にある財。↔代替財。 ⇒ほ‐かん【補完】 ほかんせい‐げんり補完性原理‥クワン‥ 〔法〕(subsidiarity principle)公的な事務はできる限り住民に近い行政単位が遂行すべきであるとの考え方。地方分権推進の指針として提唱される。 ⇒ほ‐かん【補完】 ほかん‐ほう補間法‥ハフ 〔数〕(interpolation)関数の二つ以上の点における関数値を知って、それらの間の点の関数値の近似値を求める計算法、あるいは間の点における関数値を与えて(補間して)関数を拡張する方法。その近似値を与える式を補間式という。内挿法。挿入法。 ⇒ほ‐かん【補間】 ほき】 山腹のけわしい所。がけ。山家集「岩の角踏む―のかけ道」 ほ‐き補気】 漢方で、気の不足を補うこと。 ほ‐き補記】 補い記すこと。また、その書いたもの。 ほ‐き蒲葵】 〔植〕(→)「びろう(檳榔)」の漢名。 ほ‐き簠簋】 中国の祭典で神に供える穀物を盛る器。 ほぎ寿・祝】 (平安時代まで清音)ほぐこと。よい結果を生むように祝いの言葉をのべること。たたえいわうこと。いわい。また、賀辞。ことほぎ。顕宗紀「室寿むろほきして曰はく」 ほ‐ぎ蒲戯】 ばくち。樗蒲ちょぼ。博奕ばくえきぼ‐き墓記】 先祖の事績など、氏の伝承を記した文書。おくつきのふみ。持統紀「十八の氏に詔して其の祖等おやどもの―を上進たてまつらしむ」 ぼ‐き簿記】 (bookkeeping)特定の経済主体の経済活動を主として貨幣金額によって捉え、その主体が所有・管理する財産の変動を帳簿に記録・計算する技法。記帳方法により単式と複式とに分かれ、適用領域と記録・計算内容により商業簿記・工業簿記・銀行簿記・農業簿記・官庁簿記などに分かれる。 ぼ‐ぎ母儀】 ①母たるものの模範。 ②ははぎみ。ははご。母堂。和漢朗詠集「堂に―います。以て中天の月に逗留することなかれ」 ボギーbogey】 ゴルフで、パー(基準打数)より一つ多い打数でホールアウトすること。 ボギー‐しゃボギー車】 (bogie car)鉄道車両で、2軸または3軸の車輪をもつ台車2個の上に車体をのせ、車体を自由に回転し得る構造に取り付けたもの。曲線通過を容易にし、動揺脱線を防ぐ。 ほぎ‐うた寿歌・祝歌】 (平安時代まで清音)上代、大歌おおうたの一つ。祝い、たたえる歌。古事記「此は本岐歌ほきうたの片歌なり」 ぼき‐え慕帰絵‥ヱ 本願寺3世の覚如の伝記を描いた絵巻。10巻。1351年(観応2)の制作。覚如の子、慈俊(従覚)の撰。絵は藤原隆昌・隆章筆。巻1・7は1482年(文明14)の補作。西本願寺蔵。 ぼき‐がく簿記学】 簿記の原理や方法を研究する学問。 ぼき‐かた簿記方】 会社・銀行等で簿記を担当する人。 ほき‐くるお・す祝き狂ほす‥クルホス 〔他四〕 躍り狂って祝う。ほきもとおす。古事記「神寿き―・し」 ほぎ‐ごと祝事】 (平安時代まではホキゴト)祝いごと。 ほぎ‐ごと祝詞・寿言・寿詞】 (平安時代まではホキゴト)よい結果を生むように唱える祝いのことば。祝いの心をのべることば。神にほぎ申すことば。 ほき‐ざい補気剤】 補気の効能をもつ漢方方剤。朝鮮人参や黄耆おうぎの配合された補中益気湯ほちゅうえっきとう・六君子湯など。 ほぎ‐さけ祝酒】 (平安時代まではホキサケ)祝い酒。「にひむろの―にわれゑひにけり」(良寛) ほき‐じ崖路‥ヂ 険しい山腹のみち。がけみち。賀茂保憲女集「春山の―の桜いま盛りなり」 ほき‐だ・す吐き出す】 〔他五〕 (→)「はきだす」に同じ。 ぽきっ‐と 細くかたい物がもろく折れる音の形容。「箸が―折れる」 ぼき‐ぼう簿記棒‥バウ 帳簿に線を引くのに用いる鉛の芯を入れた円い棒。 ぼき‐ぼき 太くかたい物が続けて折れるような音。「背骨が―鳴る」 ぽき‐ぽき 木の枝などのもろく折れる音。また、そのさま。 ほき‐もとお・す祝き回す‥モトホス 〔他四〕 (→)「ほきくるおす」に同じ。古事記「豊寿き―・し」 ほぎゃあ 赤子のなきごえ。おぎゃあ。浮世草子、好色三代男「お安うてめでたやと―の声かすかに」 ほ‐きゃく歩脚】 ①節足動物の体節付属肢のうち、歩行に使用するもの。昆虫の脚、エビの胸脚など。→蜘蛛くも(図)→海老えび(図)。 ②広く、陸上動物の歩行に用いる脚。 ボキャブラリーvocabulary(→)語彙ごいほ‐きゅう捕球‥キウ ボールをとること。野球で、打球・投球・送球などを捕らえること。 ほ‐きゅう補給‥キフ 消費・欠損した分をおぎない与えること。「ガソリンを―する」 ⇒ほきゅう‐きち【補給基地】 ⇒ほきゅう‐きん【補給金】 ⇒ほきゅう‐せん【補給線】 ほきゅう‐きち補給基地‥キフ‥ 物資などを補給する根拠地。 ⇒ほ‐きゅう【補給】 ほきゅう‐きん補給金‥キフ‥ 国が特定事業の助成のために給する補助金。利子補給金・元利補給金・価格差補給金がある。 ⇒ほ‐きゅう【補給】 ほきゅう‐せん補給線‥キフ‥ 前線に兵員・武器・食糧などを供給するための陸・海・空の輸送路。 ⇒ほ‐きゅう【補給】 ほ‐ぎょ脯魚】 魚の乾物。ひうお。 ほ‐きょう補強‥キヤウ 弱点や不足をおぎなって強くすること。「土台を―する」「営業部の―を図る」 ⇒ほきょう‐しょうこ【補強証拠】 ほきょう‐しょうこ補強証拠‥キヤウ‥ 〔法〕ある証拠の証明力を補強する別の証拠。刑事訴訟では、有罪とするには自白だけでは足りず補強証拠を要する。 ⇒ほ‐きょう【補強】 ぽきり 物のもろく折れ切れる音、また、そのさま。ぽきん。 ぼ‐きん募金】 寄付金をつのること。「街頭で―する」「―運動」 ぽきん 物のもろく折れる音、また、そのさま。ぽきり。「小枝を―と折る」 ホギングhogging】 船舶の船体中央に波の山、船首・船尾に波の谷が来た時に、船体に大きな曲げモーメントが作用すること。 ほきん‐しゃ保菌者】 発症はしていないが、病原体を体内に持っている人。病原保有者。キャリアー。 ほく 物の地に落ちた時の音。沙石集5「法螺の貝巌の上に―と落ち」 ほく】 方角の一つ。きた。 ほ‐く発句⇒ほっく ほ・く惚く・呆く・耄く】 [一]〔自四〕 (ホグとも)知覚がにぶくなる。ぼんやりする。ほうける。源氏物語常夏「殿の人もゆるさず軽みいひ、世にも―・きたることとそしり聞ゆ」 [二]〔自下二〕 ⇒ほける(下一) ほ‐ぐ反故・反古(→)「ほご」に同じ。 ほ・ぐ祝ぐ】 〔他四〕 (平安時代まで清音) ①よい結果があるように、祝いの言葉をのべる。たたえて祝う。ことほぐ。万葉集6「ますらをの―・く豊御酒とよみきに我酔ひにけり」 ②悪い結果になるように呪詞をのべて神意を伺う。のろう。神代紀「乃ち矢を取りて―・きて曰のたまはく」 ぼく】 亀の甲を焼いて、そのひび割れで吉凶をうらなうこと。うらない。 ぼく】 ①ふしくれだち、または曲がった樹木の古い根または幹。〈日葡辞書〉 ②中国の楽器の分類、八音はちおんの一つ。木製の体鳴楽器である柷しゅくと敔ぎょなど。また、その音。 →もく(木) ぼく】 中国古代の地方長官。 ぼく】 [一]〔名〕 人につかわれる男。しもべ。下男。 [二]〔代〕 (明治期から、初め書生言葉として、話し言葉で使われるようになった)男子が自分自身を指す語。もとは、へり下った言い方。今はおもに成人前の男性が同等以下の相手に対して使う。 ぼく】 ①いれずみ。五刑の一つ。 ②(→)墨子の略。 ③墨水(隅田川)のこと。 ④(→)墨西哥メキシコの略。 ほく‐あ北阿】 北阿弗利加きたアフリカの略。↔南阿 ほく‐い北緯‥ヰ 赤道から北へ測った緯度。 ぼく‐えいこう朴泳孝‥カウ ⇒パク=ヨンヒョ ぼく‐えき墨液(→)墨汁に同じ。 ほく‐えつ北越‥ヱツこしの国の北部。一般に越中国と越後国とを指すが、主として越後をいう。 ほくえつせっぷ北越雪譜‥ヱツ‥ 随筆。越後の商人・文人鈴木牧之ぼくし(1770〜1842)著。7巻。1837〜42年(天保8〜13)刊。越後の雪の観察記録を主題に雪国の風俗・習慣・言語を伝える。 →文献資料[北越雪譜] ほく‐えん北燕】 中国、五胡十六国の一つ。後燕の将、馮跋ふうばつが竜城(遼寧省朝陽)を都として建てた国。2世で北魏に滅ぼされた。(409〜436) ほく‐えんどう北円堂‥ヱンダウ 奈良市興福寺の一堂。721年(養老5)元明・元正天皇が藤原不比等ふひと供養のために創建した八角円堂。現在のものは鎌倉初期の再建。本尊弥勒仏坐像および無着むじゃく・世親せしんの両菩薩立像は運慶の代表作。 ほく‐おう北欧】 ヨーロッパの北部地域の総称。一般にアイスランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの5カ国を指す。↔南欧。 ⇒ほくおう‐がくは【北欧学派】 ⇒ほくおう‐しんわ【北欧神話】 ほくおう‐がくは北欧学派】 ヴィクセルとカッセル(G. Cassel1866〜1945)を始祖とする北欧の経済学派。経済変動理論に特長がある。スウェーデン学派。ストックホルム学派。 ⇒ほく‐おう【北欧】 ほくおう‐しんわ北欧神話】 北欧に古代から伝わるゲルマン民族に共通の神話。天地創造、神々の英雄的行為や巨人族との闘いなどを扱う。大部分は「エッダ」によって伝えられ、一部断片的にルーン石碑や絵画石碑にも記録された。 ⇒ほく‐おう【北欧】 ほく‐が北画‥グワ (→)北宗画ほくしゅうがの略。 ぼく‐か墨家⇒ぼっか ぼく‐が墨画‥グワ 彩色せずに墨だけでかいた絵。すみえ。水墨画。 ほく‐かん北漢】 中国、五代十国の一つ。後漢こうかんの一族劉崇が山西に建てた国。都は晋陽(太原)。4世で宋に降った。(951〜979) ほく‐がん北岸】 北側の岸。 ぼくかん‐かかん木杆可汗】 突厥とっけつ第3代の汗。伊利可汗(土門)の子。柔然じゅうぜんを討滅、エフタルを撃破して国土を拡大。ムカン=ハガン。(在位553〜572) ほく‐ぎ北魏】 中国、南北朝時代の北朝の最初の国。鮮卑せんぴ族の拓跋たくばつ珪(道武帝)が386年魏王を称し、398年平城(今の山西省大同)に都し、建てた国。494年洛陽に遷都。534年東魏・西魏に分裂、東魏は550年、西魏は556年滅亡。魏。拓跋魏・後魏・元魏などとも称。→道武帝→孝文帝⇒ほくぎ‐しょ【北魏書】 ほくぎ‐しょ北魏書(→)「魏書」の別称。 ⇒ほく‐ぎ【北魏】 ぼく‐ぎゅう牧牛‥ギウ 牛を放し飼いすること。また、その牛。 ぼくぎゅう‐りゅうば木牛流馬‥ギウリウ‥ 蜀漢の諸葛孔明の創案になるという、牛馬にかたどり、機械仕掛けで運行し、兵糧運搬用に供する車。 ぼく‐ぎん墨銀(→)メキシコ‐ドルに同じ。 ぼく‐ぐう木偶】 木彫りの人形。もくぐう。でく。 ⇒ぼくぐう‐じん【木偶人】 ぼくぐう‐じん木偶人】 でくのぼう。 ⇒ぼく‐ぐう【木偶】 ぼく‐けい墨刑】 中国古代の五刑の一つ。額などに入墨するもの。 ぼく‐けいしょく朴慶植⇒パク=キョンシク ぼく‐けいり朴景利⇒パク=キョンニ ぼく‐げき木屐】 木製のはきもの。げた。木履ぼくり。もくげき。 ほく‐げん北元】 明軍のため1368年中国本土を追われ、モンゴル高原に退いてからの元の政府。 ほく‐げん北限】 北の限界。特に、生物の分布などについていうことが多い。「稲作の―」 ぼく‐けんえい朴憲永⇒パク=ホニョン ぼく‐こう穆公・繆公】 春秋時代の秦の君主。五覇の一人。名は任好。大夫百里奚ひゃくりけいを用い、領土を拡大。西戎せいじゅうに覇を称えたとされる。(在位前660〜前621) ボクサーboxer】 ①拳闘家。ボクシングの選手。 ②イヌの一品種。肩高60センチメートルほどの中形犬。断耳を行なって耳を立たせ、尾は短く切る。毛色は一般に茶と白のぶち。顔付きはブルドッグに似るが、足は短くない。闘犬用にドイツで作出されたが、現在では番犬・愛玩用。 ほくさい北斎⇒かつしかほくさい(葛飾北斎) ぼく‐さい牧宰】 国守の唐名。 ボクササイズboxercise】 (boxingとexerciseとの合成語)ボクシングの練習方法を取り入れた運動。 ぼく‐さつ撲殺】 なぐりころすこと。うちころすこと。 ほくさぶんりゃく北槎聞略】 大黒屋光太夫のロシア漂流記。桂川甫周ほしゅう著。11巻、付録1巻。1794年(寛政6)成る。 →文献資料[北槎聞略] ほくざんしょう北山抄‥セウ 有職故実書。藤原公任きんとう著。10巻。朝儀や政務に関する行事などを記したもの。「西宮記」に次ぎ、平安中期の朝儀を知る上の重要史料。北山は公任晩年隠棲の地。 ほくし北史】 二十四史の一つ。北朝の魏・斉・周・隋の歴史を一つにまとめたもの。本紀12巻、列伝88巻。唐の李延寿撰。→南史 ほくし北枝⇒たちばなほくし(立花北枝) ほ‐ぐし火串】 ①鹿狩りに用いる照射ともしの松を挟み持つ木。〈[季]夏〉。堀河百首「道遠み―の松も尽きぬべし」 ②烽火のろしの葦・柴などをかける杙くい。〈倭名類聚鈔12ぼく‐し牧師】 プロテスタント教会の聖職者で、教会の牧会ぼっかい責任者の一般的呼称。 ぼくし墨子】 ①春秋戦国時代の思想家。墨家ぼっかの祖。魯の人。姓は墨(顔が黒かったためとも、入墨の意で一種の蔑称ともいう)、名は翟てき。宋に仕官して大夫となる。(前480頃〜前390頃) ②1の著書。現存本53編。兼愛説と非戦論とを唱えたもので、門弟の説も含まれるという。 ぼく‐じ卜辞】 殷墟から出土した亀甲獣骨に刻まれた卜占の文字。甲骨文字という。その内容は祭祀・祈年・風雨・田猟・討伐・旅行などの卜うらないで、殷代研究の基礎史料。 ぼく‐じ墨字】 墨で書いた字。平家物語5「書写したてまつる色紙―の妙法蓮華経一部」 ほぐし‐おり解し織】 絣かすり織物の一種。粗く緯糸よこいとを入れて仮織した経糸たていとに抜染糊ばっせんのり・捺染糊なっせんのりなどを施して文様を染め、緯糸を抜き去って後に適当な緯糸で本織にしたもの。銘仙・セルなど若い女性向きの着尺地きじゃくじに用いる。ほぐしがすり。 ほくし‐じへん北支事変】 華北で勃発した日中戦争の当初の日本側呼称。 ぼく‐じつ卜日】 日の吉凶をうらなうこと。 ぼく‐じつ樸実・朴実】 飾り気がなく律儀りちぎなこと。質朴。 ほぐし‐めいせん解し銘仙】 解し織で文様を表した銘仙。足利・伊勢崎・八王子・秩父などに産出。模様銘仙。 ホクシャfoksia オランダ】 〔植〕 ⇒フクシア ぼく‐しゃ卜者】 うらないをする人。易者。卜人。 ぼく‐しゃ牧舎】 牧場で飼っている家畜を入れる建物。 ぼく‐しゃ牧者】 牧場で牛馬などを飼う人。牧人。 ほく‐しゅ北首】 北に頭を向けて寝ること。北枕。徒然草「白河院は―に御寝ぎょしんなりけり」 ぼく‐しゅ木主】 位牌いはいぼく‐しゅ牧守】 (古代中国で、州の長官を「牧」、郡の長官を「守」といったところから)地方長官。 ぼく‐しゅ墨守】 (墨子がよく城を守った故事から)古い習慣や自説を固く守りつづけること。融通がきかないこと。「旧習を―する」 ほく‐しゅう北州‥シウ ①(江戸の北方に当たるからいう)江戸新吉原の異称。北郭。北里。北。 ②清元。本名題「北州千歳寿ほくしゅうせんねんのことぶき」。大田蜀山人作詞。川口お直作曲。1818年(文政1)成る。吉原の四季をうたった曲で、「梅の春」と並ぶ代表的祝儀曲。 ほく‐しゅう北周‥シウ 中国、南北朝時代の北朝の一つ。北魏の東西分裂後、西魏の実力者宇文覚が恭帝に迫って帝位を譲らせて建てた国。都は長安。第3代武帝は北斉を併せたが、5世で隋に滅ぼされた。(557〜581) ⇒ほくしゅう‐しょ【北周書】 ほく‐しゅう北宗】 ①〔仏〕(中国北部に行われたからいう)禅宗の一派。中国禅宗の第5祖弘忍の弟子神秀を祖とする。南宗禅に対し、如来の教えや経典を尊重し、漸悟主義の立場に立つ。如来禅。北宗禅。↔南宗。 ②(→)北宗画の略。 ⇒ほくしゅう‐が【北宗画】 ほく‐しゅう北洲‥シウ 〔仏〕北倶盧ほっくる洲の略称。須弥しゅみ世界四洲のうち北方にある最大の洲。ここに住む人は千年の寿命を保ち、四洲のうち最も勝れたところという。鬱単越うったんおつ→四洲 ぼく‐じゅう僕従】 めしつかい。しもべ。従僕。僕隷。 ぼく‐じゅう墨汁‥ジフ ①墨をすり出した汁。特に、写字用として、すぐに使えるように作った墨色の液。墨液。 ②イカ・タコが分泌する黒い汁。 ほくしゅう‐が北宗画‥グワ 明末の文人系の画家が、南宗画に対して唱え出した中国画の一系譜。唐の李思訓・昭道父子に始まるとされる。馬遠・夏珪などから明代の浙派せっぱにいたる山水画がその中心と考えられ、鋭い輪郭線や斧劈皴ふへきしゅんを用いて自然の一角を捉えた厳しい構成を特色とする。日本の漢画にも影響が多く、雪舟から狩野派の山水画にまで及ぶ。北画。 ⇒ほく‐しゅう【北宗】 ほくしゅう‐しょ北周書‥シウ‥ (→)「周書」の別称。 ⇒ほく‐しゅう【北周】 ぼく‐しょ墨書】 墨で書くこと。また、その書いたもの。「―銘」 ⇒ぼくしょ‐どき【墨書土器】 ほく‐じょう北上‥ジヤウ 北に向かってゆくこと。「台風が―する」↔南下 ぼく‐しょう乏少‥セウ (ホクショウ・ボウショウとも) ①とぼしく少ないこと。今昔物語集2「其の直物の―なれば」 ②貧乏。福富長者物語「―の藤太とていと貧しき者侍り」 ぼく‐しょう木匠‥シヤウ 大工。木工。こだくみ。もくしょう。 ぼく‐しょう僕妾‥セフ しもべやめかけ。下男下女。僕婢。 ぼく‐しょう墨床‥シヤウ (→)墨台ぼくだいに同じ。 ぼく‐しょう墨象‥シヤウ (→)前衛書道に同じ。 ぼく‐じょう卜定‥ヂヤウ 吉凶をうらない定めること。ぼくてい。 ぼく‐じょう目上‥ジヤウ 目上の人に盃をさすこと。日葡辞書「ボクジャウイタス、また、マウス」 ぼく‐じょう牧場‥ヂヤウ 家畜を放牧するための設備をした土地。まきば。 ぼく‐じょう墨帖‥デフ (→)法帖ほうじょうに同じ。 ぼく‐じょう墨場‥ヂヤウ ①書家・画家などの集まる場所。文墨の場所。 ②文墨のなかま。 ぼくじょうひっけい墨場必携‥ヂヤウ‥ 市河米庵著。天保7年(1836)序。明治13年刊。文人・画家の便に供するために古人の成語・詩歌を集めたもの。 ぼく‐しょく墨色】 すみのいろ。すみつきの色。すみいろ。 Munsell color system: N2 ぼくしょ‐どき墨書土器】 墨で文字や絵画などを書いた土器。7世紀以降出現。 ⇒ぼく‐しょ【墨書】 ほく‐しん北辰】 (北天の星辰の意)北極星。また、北斗七星のこと。帝居または天子のたとえ。懐風藻「千秋とこしえに―を衛るべし」 ⇒ほくしん‐いっとうりゅう【北辰一刀流】 ⇒ほくしん‐ごんげん【北辰権現】 ⇒ほくしん‐さい【北辰祭】 ほく‐しん北進】 北へ進むこと。北上。 ぼく‐しん牧神】 (Faunus)ローマ神話の林野および牧畜の神。半人半獣。ギリシア神話のパンと同一視される。牧羊神。半獣神。 ぼく‐じん卜人】 うらないをする人。卜者。易者。 ぼく‐じん牧人】 牧場で牛馬などを飼う人。牧者。 ほくしん‐いっとうりゅう北辰一刀流‥タウリウ 文政(1818〜1830)年間、千葉周作に始まる剣術の流派。 ⇒ほく‐しん【北辰】 ボクシングboxing】 拳こぶしを使って互いに相手を攻撃しあう競技。ギリシアに起こり、中世以後イギリスで行われた。現今はロープで囲まれた競技場(リング)内で競技者は革のグローブをはめ、攻撃は臍へそから上に限る。競技者の体重により、プロは17階級、アマは11階級に分かれる。近年は女子の競技者も増えている。拳闘けんとうほくしん‐ごんげん北辰権現】 北辰を神格化していう語。仏教の妙見菩薩に相当。北辰明神。北辰尊。 ⇒ほく‐しん【北辰】 ほくしん‐さい北辰祭】 北極星をまつる祭。→御灯みとう2 ⇒ほく‐しん【北辰】 ほくしん‐じへん北清事変「義和団ぎわだん参照。 北京入城のロシア兵とアメリカ兵 提供:毎日新聞社 ほぐ・す解す】 〔他五〕 結んだり縫ったりしてあるものをとき分ける。また、こり固まったものをやわらげる。ほどく。ほごす。「絡み合った糸を―・す」「肩の凝りを―・す」「焼魚を―・す」「緊張を―・す」 ぼく・す牧す】 〔他サ変〕 やしなう。特に、牛馬などを飼う。 ぼく‐すい墨水(→)隅田川の異称。 ぼく・する卜する】 〔他サ変〕[文]卜す(サ変) うらなう。うらない定める。卜定する。判断し定める。史記抄「―・するに吉なり」。「居を―・する」 ほぐせ (→)「ふくし(掘串)」に同じ。 ほく‐せい北西】 北と西との間に当たる方角。にしきた。西北。乾いぬい⇒ほくせい‐きせつふう【北西季節風】 ほく‐せい北征】 北方の敵を征伐すること。 ほく‐せい北斉】 中国、南北朝時代の北朝の一国。東魏の大丞相高洋が孝静帝に迫り帝位を奪って建国。都は鄴ぎょう。6世で北周の武帝に滅ぼされた。南朝の斉に対し北斉と呼ぶ。(550〜577) ⇒ほくせい‐しょ【北斉書】 ぼく‐ぜい卜筮】 卜法と筮法。亀甲を焼いてうらなうことと、筮竹ぜいちくを用いてうらなうこと。うらない。 ぼく‐せいき朴正⇒パク=チョンヒ ほくせい‐きせつふう北西季節風】 冬季の西高東低の気圧配置に伴い、中国大陸から周辺の海域に吹き出す季節風。北西モンスーン。 ⇒ほく‐せい【北西】 ほくせい‐しょ北斉書】 二十四史の一つ。北斉一代の史書。本紀8巻、列伝42巻。唐の太宗の命により李百薬の撰。636年成る。 ⇒ほく‐せい【北斉】 ぼく‐せき木石】 木や石。人間としての感情を解しないもののたとえ。今昔物語集26「―の心を発おこして」 ⇒ぼくせき‐かん【木石漢】 ⇒ぼくせき‐ちょう【木石腸】 ぼく‐せき墨蹟・墨跡】 紙や布に墨で書いた肉筆の筆跡。特に、日本で禅僧の筆跡をいう。書跡。墨痕。 ぼくせき‐かん木石漢】 人情を解しない男。 ⇒ぼく‐せき【木石】 ぼくせき‐ちょう木石腸‥チヤウ 人情を解しない心。 ⇒ぼく‐せき【木石】 ほく‐せん北鮮】 北部朝鮮の意。第二次大戦後、俗に朝鮮民主主義人民共和国をこう呼んだ。 ぼく‐せん卜占】 うらない。占卜。 ほ‐くそ火糞】 ①蝋燭ろうそくのもえがら。ほそくず。〈新撰字鏡1〉 ②ほくち(火口)。新撰六帖1「打ち出す火打の石の―なみ」 ほ‐くそ黒子】 (ハハクソの訛)ほくろ。(和訓栞) ぼく‐そ朴素】 かざりけなく、ありのままであること。素朴。 ほく‐そう北宋「宋そう3」参照。 ほく‐そう北総】 下総しもうさ国の別称。 ぼく‐そう牧草‥サウ 牛馬などの飼料とする草本。「―を刈る」「―地」 ほくそう‐が北宗画‥グワ ⇒ほくしゅうが ほくそ‐え・むほくそ笑む‥ヱム 〔自五〕 (一説に、ホクソは「北叟」で塞翁さいおうの意という)物事がうまくいったとひそかに笑う。ほくそわらう。源平盛衰記19「文覚―・みて」。「しめしめと―・む」 ほくそ‐ずきん苧屑頭巾‥ヅ‥ (オクソズキンの転)カラムシの茎で作った頭巾。形は両下まやの屋根に似て紐は内につき、鷹匠・猟師などが用いた。山岡頭巾。からむし頭巾。いっぱい。 苧屑頭巾 ほくそ‐わら・うほくそ笑ふ‥ワラフ 〔自四〕 (→)「ほくそえむ」に同じ。源平盛衰記12「―・ひて出られぬ」 ぼく‐だい墨台】 すりかけの墨をのせておく小さな台。墨床。 ほくたいが北戴河】 (Beidaihe)中国河北省秦皇島しんのうとう市南西部の地区。遠浅の海浜をもつ避暑地。 ぼく‐たく木鐸】 ①[礼記明堂位]木製の舌のある鉄でできた鈴。中国で、法令などを人民に示すとき鳴らしたもの。金口木舌きんこうもくぜつ。 ②[論語八佾]世人を覚醒させ、教え導く人。「社会の―」 ほく‐たん北端】 北のはし。北のはずれ。 ほ‐くち火口】 燧ひうちで打ち出した火をうつし取るもの。イチビの殻幹を焼き、または茅花つばなやパンヤに焼酎・焔硝えんしょうを加え煮て製する。発火。ほくそ。 ⇒ほくち‐がね【火口金】 ぼく‐ち卜地】 吉凶をうらなって良い土地をえらび定めること。 ぼく‐ち牧地】 牧場のある土地。 ぼく‐ち墨池】 ①硯すずりの水をためるところ。硯のうみ。 ②すみつぼ。 ③(張伯が池に臨み書を学ぶと池が黒くなった故事による)書道に専念すること。 ほくち‐がね火口金(→)火打金ひうちがねに同じ。 ⇒ほ‐くち【火口】 ぼく‐ちく牧畜】 牧場で牛・馬・羊などを飼育繁殖させること。「―業」 ほく‐ちょう北朝‥テウ ①中国で、南北朝時代、華北に拠った諸王朝。北魏・東魏・西魏・北斉・北周・隋と伝え、隋が南朝の陳を滅ぼして南北を統一。 ②日本で、南北朝時代、京都に足利氏が擁立した持明院統系の光厳・光明・崇光・後光厳・後円融・後小松天皇の朝廷。 ↔南朝 ぼく‐ちょく墨勅】 宸筆の勅書。 ぼく‐ちょく朴直・樸直】 質朴で正直なこと。かざりけがなくて素直なこと。実直。実体じってい。「―な人」 ぼく‐てい卜定⇒ぼくじょう ぼく‐てい墨堤】 隅田川堤の別称。 ほくてい‐とごふ北庭都護府】 唐の六都護府の一つ。西突厥とっけつの督察を目的として、702年、庭州に設置。→ビシュバリク ほく‐てき北狄】 古代中国で、北方塞外の匈奴きょうど・鮮卑せんぴ・柔然じゅうぜん・突厥とっけつ・契丹きったん・回紇ウイグル・蒙古などの遊牧民族を呼んだ称。→東夷→南蛮→西戎せいじゅう ぼく‐てき牧笛】 家畜への合図に牧童の吹く笛。 ぼく‐てき墨翟(→)墨子ぼくしのこと。 ほく‐てん北天】 北の空。北国の空。 ほくてん‐せん北転船】 漁業政策により、機船底引網漁船のうち、北洋底引網漁業に転換した漁船。350トン前後の船で、スケトウダラ漁が中心。 ほくでん‐ぶっきょう北伝仏教‥ケウ 仏教のうち、中央アジア・中国・朝鮮・日本に伝播したものと、ネパール・チベット・モンゴルに行われるものとの総称。大乗仏教を中心とする。↔南伝仏教 ぼくでん‐りゅう卜伝流‥リウ (→)新当流の俗称。 ほく‐と北斗(→)北斗七星の略。浄瑠璃、曾根崎「雲心無き水のおと、―は冴えて影映る」 ⇒ほくと‐しちせい【北斗七星】 ⇒ほくと‐しんくん【北斗真君】 ⇒ほくと‐せい【北斗星】 ほくと北斗】 北海道渡島おしま半島南端、函館湾に面する市。北海道水田発祥の地。人口4万8千。 ほくと北杜】 山梨県北西部の市。農業・食品・観光を基幹産業とする。人口4万8千。 ほく‐と北都】 南都(平城京)に対して、平安京すなわち京都の称。 ぼく‐と墨斗】 ①すみつぼ。 ②矢立やたてほく‐とう北東】 北と東との間に当たる方角。ひがしきた。東北。艮うしとら⇒ほくとう‐きりゅう【北東気流】 ほく‐どう北堂‥ダウ ①[儀礼士昏礼]中国で、家の北方にある堂。主婦のいる所。 ②[詩経衛風、伯兮、毛伝]母の称。野ざらし紀行「―の萱草けんそうも霜枯れ果てて」 ③[類書纂要]他人の母の尊敬語。母堂。 ④(→)文章院もんじょういんの別称。 ぼく‐とう木刀‥タウ 木で作った刀。木剣。きだち。 ぼく‐とう幞頭】 朝服に用いた冠。唐の4脚の紐をつけた被り物を模したもの。 ぼく‐とう濹東・墨東】 (「濹」は墨田川の意。江戸時代、林述斎の作字という)今の東京都墨田区一帯、すなわち隅田川中流東岸の雅称。 ぼく‐どう牧童】 牧場で、家畜の世話をする青少年。カウボーイ。「―頭がしらぼく‐どう僕僮】 幼少の召使。 ぼくとうきだん濹東綺譚】 小説。永井荷風作。1937年朝日新聞に連載。玉の井の私娼街を舞台に、薄幸な娼婦お雪と作者自身を思わせる作家との交渉を淡々と描いた作品。 →文献資料[濹東綺譚] ほくとう‐きりゅう北東気流‥リウ 関東地方などで、大気の下層に吹く東寄りの風。低温で、雨・雪をもたらすことが多い。→山背やませ ⇒ほく‐とう【北東】 ほくとう‐せき北投石】 鉛を含み放射性のある重晶石の一種。台湾の北投温泉の沈殿物として発見。秋田県玉川温泉にも産出。 ほくと‐しちせい北斗七星】 (Dipper)(七つが並んで斗ひしゃく状をなすのでいう)北天の大熊座にある七つの星。斗柄とへいに当たる第7星を揺光ようこうといい、一昼夜に12方を指すため、古来これによって時を測った。北斗。北斗星。七つの星。 ⇒ほく‐と【北斗】 ほくと‐しんくん北斗真君】 道教で、北斗七星を神格化したもの。華南・東南アジアで、他の2星とともに9星として信仰される。北斗星君。 ⇒ほく‐と【北斗】 ほくと‐せい北斗星(→)北斗七星に同じ。 ⇒ほく‐と【北斗】 ぼく‐とつ木訥・朴訥】 [論語子路「子曰く、剛毅木訥仁に近し」]質朴で無口なこと。無骨で飾りけのないこと。「―な青年」 ぼくとつ‐ぜんう冒頓単于】 匈奴帝国の第2代の王。実質上の建国者。東胡・月氏を破り、漢に侵入、高祖の軍を破って、歳貢を約束させた。(在位前209〜前174) ぼく‐にょう攴繞‥ネウ 漢字の繞にょうの一種。「敍」「敲」「放」「改」などの繞の「攴」「攵」の称。とまた(ト又)。 ぼくねん‐じん朴念仁】 言葉少なく無愛想な人。また、道理のわからない者。わからずや。浮世風呂4「ぶしつけながらこの―につかまつてみじめヱ見るぜ」 ぼく‐ば牧馬】 ①牧場に飼う馬。 ②平安時代の琵琶の名器。醍醐天皇の御物。 ほく‐ばい北焙】 ①火の異称。 ②茶の異称。〈下学集〉 ぼく‐はい木牌】 ①木の札。 ②木の位牌。もくはい。 ほく‐ばく北爆】 ベトナム戦争中にアメリカ軍が北ベトナム(ベトナム民主共和国)に対して行なった爆撃のこと。 ほく‐ばつ北伐】 中国で、北方の軍閥政府を打倒するため、広東の国民党革命政府が行なった戦争。蒋介石を総司令とする国民革命軍は1926年7月広州を出発、28年6月北京に入城した。→国民革命 ほ‐くび穂首】 ①稲などの穂の部分。「―刈」 ②槍の穂先の柄に接する部分。けらくび。 ぼく‐ひ木皮⇒もくひ ぼく‐ひ僕婢】 下男と下女。 ぼく‐ひつ木筆】 ①柳などの枝先を焼いて下絵をかくのに用いるもの。焼筆。 ②読書の際、書中の文字を指すための具。字指じさし。 ③鉛筆の異称。江見水蔭、女房殺し「駿河半紙の綴たのに―で何か横文字を書きつゞけて」 ぼく‐ひん墨浜】 隅田川岸一帯の雅称。 ぼく‐ふ牧夫】 牧場で牛・馬・羊などの世話をする男。 ぼく‐ふ墨譜】 ①(→)博士はかせ5に同じ。 ②種々の墨を集め、その形状や施された図案などを記した本。 ほく‐ふう北風】 北から吹く風。きたかぜ。 ほく‐べい北米】 北アメリカ大陸の略称。アメリカ合衆国の意にもいう。 ⇒ほくべい‐じゆうぼうえき‐きょうてい【北米自由貿易協定】 ほくべい‐じゆうぼうえき‐きょうてい北米自由貿易協定‥イウ‥ケフ‥ [reference]

ほか‐ほか【外外】🔗🔉

ほか‐ほか外外】 ①そこ以外の別の場所。よそ。ほか。源氏物語賢木「皆―へと出で給ふほど悲しき事限りなし」 ②一つ所でなく別々になること。源氏物語若菜下「月ごろかく―にて、渡り給ふこともをさをさなきやうに」

[漢]外🔗🔉

 字形  筆順 〔夕部2画/5画/教育/1916・3330〕 〔音〕ガイ〈グヮイ〉(漢) (呉) ウイ(唐) 〔訓〕そとほかはずす・はずれる [意味] ①そと。そとがわ。うわべ。(対)内。「外形・外観・外科げか・外題げだい」 ②ほか。(対)内。 ㋐よそ。「外出・外交・外貨・渉外・排外」 ㋑正統からはずれている。ある範囲のほか。「外伝・外道げどう・外郎ういろう・号外・予想外」 ③はずす。のぞく。「除外・疎外」 ④身うちで母・妻または嫁とついだ娘の側。「外戚がいせき・げしゃく・外祖父・外孫・外翁」 [解字] 形声。「卜」(=うらない)+音符「月」の変形。月の欠け具合を見てうらなう意。転じて、月が欠けて残ったそとがわの部分の意。一説に、うらないでひびわれが現れる亀甲の表面、すなわちそとの意とする。 [下ツキ 案外・以外・意外・域外・意想外・員外・院外団・海外・課外・格外・閣外・奇想天外・局外・化外・圏外・遣外・限外・言外・口外・郊外・構外・号外・戸外・国外・梱外・塞外・在外・紫外線・渉外・除外・心外・塵外・人外・赤外線・選外・疎外・存外・対外・治外法権・中外・等外・度外・内外・拝外・排外・番外・部外・分外・法外・望外・門外・野外・洛外・埒外・欄外・理外・令外・慮外・例外・論外 [難読] 外郎ういろう・外連けれん・外法そとのり・外様とざま・外山とやま

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