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いか・い【厳い】🔗🔉

いか・い厳い】 〔形〕 ⇒いかし

いか‐いか・し【厳厳し】🔗🔉

いか‐いか・し厳厳し】 〔形シク〕 大層いかめしい。たけだけしく強い。

いか・し【厳し】(形ク)🔗🔉

いか・し厳し】 〔形ク〕 (古くはシク活用か。中・近世、口語形「いかい」も用いた) ①いかめしい。おごそかである。源氏物語手習「頼もしう―・きさまを人に見せむ」 ②あらあらしい。たけだけしい。宇津保物語俊蔭「おそろしげに―・き者ども」 ③(多く、連用形「いかく」、その音便「いかう」の形で)はなはだしい。大層である。ひどい。いっかい。狂言、武悪「―・い御苦労をなさるる」。狂言、麻生「烏帽子髪といふものは―・う窮屈なものぢやなあ」 ④大きい。多い。鷹筑波「―・い音してとふもうるさし」 ⇒いかいこと ⇒いかい世話

いかし‐ひ【厳し日】🔗🔉

いかし‐ひ厳し日】 おごそかな日。生日いくひ⇒いかし【厳し】

いかし‐ほ【厳し穂・茂し穂】🔗🔉

いかし‐ほ厳し穂・茂し穂】 よく実のついた稲穂。祝詞、祈年祭「八束穂の―」 ⇒いかし【厳し】

いかし‐ほこ【厳し矛】🔗🔉

いかし‐ほこ厳し矛】 いかめしい矛。〈舒明紀訓注〉 ⇒いかし【厳し】

いかし‐みよ【厳し御世】🔗🔉

いかし‐みよ厳し御世】 盛んな御代。祝詞、平野祭「―に幸さきはへまつりて」 ⇒いかし【厳し】

いか‐つ【厳つ】🔗🔉

いか‐つ厳つ】 いかめしいさま。たけだけしいさま。二曲三体人形図「心も鬼なれば何れも―の見風にて」 ⇒厳つを出す

いかつ・い【厳つい】🔗🔉

いかつ・い厳つい】 〔形〕 いかめしい。きびしい。ごつい。浄瑠璃、心中二つ腹帯「伯母御の―・い返礼に」。「―・い肩」

いかつ‐がま・し【厳つがまし】🔗🔉

いかつ‐がま・し厳つがまし】 〔形シク〕 いかにもいかめしい。鹿の巻筆「―・しく言へば」

いかつ‐ごえ【厳つ声】‥ゴヱ🔗🔉

いかつ‐ごえ厳つ声‥ゴヱ いかめしい声。浄瑠璃、菅原伝授手習鑑「片寄かたよれと雑色が―」

いかつ‐は・く【厳つ吐く】🔗🔉

いかつ‐は・く厳つ吐く】 〔自四〕 はげしく言いののしる。浄瑠璃、出世景清「侍畜生大たはけと、―・いてぞ申しける」

○厳つを出すいかつをだす🔗🔉

○厳つを出すいかつをだす いかめしく力み返す。傾城禁短気「臂捲ひじまくりして喧嘩眼になつていかつを出し」 ⇒いか‐つ【厳つ】 いか‐で如何で・争で】 〔副〕 (イカニテの転) ①(願望)何とかして。竹取物語「―このかぐや姫を得てしがな」 ②(疑問)どのようにして。どういうわけで。源氏物語帚木「―、はた、かかりけむ」 ③(反語)どうして。竹取物語「―さることなくてはおはしまさむ」 ⇒いかで‐か【如何でか・争でか】 いか‐てい如何体】 どのような様子。いかよう。幸若舞曲、烏帽子折「たとへ―の物なりとも」 いかで‐か如何でか・争でか】 〔副〕 ①(疑問)どうして。竹取物語「家に入り給ひぬるを―聞きけむ」 ②(反語)どうして(…することがあろうか)。枕草子104「淑景舎は見たてまつりたりやと問はせ給へば、まだ―」 ③(願望)何とかして。拾遺和歌集「―と思ふ心のある時はおぼめくさへぞうれしかりける」 ⇒いか‐で【如何で・争で】 いかと‐いかと厳と厳と】 〔副〕 広々と。一説に「如何と如何と」で、「どのようだろうか」の意。万葉集8「―あるわが宿に百枝ももえさし生ふる橘」 いが‐とうめ伊賀専女‥タウメ ①狐の異称。神に祭った狐の称。 ②人をたばかる媒酌人を、狐にたとえていう語。源氏物語東屋「今更に―にやとつつましくてなむ」 いか‐どっくり烏賊徳利】 イカの胴に型を入れて、とっくりの形に乾したもの。燗かんをした酒を入れ、イカの味と香りを酒に移す。 いか‐な如何な】 [一]〔連体〕 どのような。どんな。中華若木詩抄「此の大雪には―園林も一様に白くなるべきぞ」 [二]〔副〕 (否定・反語の語にかかる)どうしても。何としても。いっかな。浮世草子、日本新永代蔵「鋳崩して売りはらふに、―此の銅を買ふ人なし」 ⇒いかな‐いかな【如何な如何な】 ⇒いかな‐こと【如何な事】 いかな‐いかな如何な如何な】 「いかな」を強めていう語。決して。どうしてどうして。何の何の。狂言、悪太郎「誰殿がお止めやつても、―止る事では御座らぬ」 ⇒いか‐な【如何な】 いかな‐ご玉筋魚】 イカナゴ科の海産の硬骨魚。体は細長く槍形、全長約25センチメートル。背部は青褐色、下腹部は銀白色。春、小さいのを捕って煮干・佃煮つくだにとする。俗にカマスゴという。夏には砂の中に潜って休眠。北日本に多く、九州まで分布。小女子こうなご。〈[季]春〉 いかなご ⇒いかなご‐じょうゆ【玉筋魚醤油】 いかなご‐じょうゆ玉筋魚醤油‥ジヤウ‥ イカナゴを塩漬にし、十分に熟成させた後、その汁を漉して作る調味料。魚醤油の一種。讃岐の名産。 ⇒いかな‐ご【玉筋魚】 いかな‐こと如何な事】 ①意外な事。とんでもない事。狂言、貰聟「これは―、ここにも戻らぬと申すか」 ②どうしても。いかないかな。浄瑠璃、国性爺合戦「さもないうちは―ならぬならぬとねめ付くる」 ⇒いか‐な【如何な】 いかな・り如何なり】 〔自ラ変〕 (イカニアリの約)どうである。「心中―・りや」 いかなる如何なる】 〔連体〕 (イカナリの連体形から)どのような。どういう。「―運命が待ち構えているか」「―勇士といえども」「―時もあわてない」 いか‐に如何に】 [一]〔副〕 ①状態を疑い問うのに使う。どのように。どう。源氏物語須磨「世の有様もなほ―なり果つべきにか」。「その運命や―」 ②原因を疑い問うのに使う。どうして。なぜ。玉葉集「ほととぎすこぞ見し君もなき宿に―鳴くらんけふの初声」 ③限度の定めがたいさま。 ㋐程度のはなはだしいさまをいう。どんなにか。さぞかし。枕草子61「とどろきの滝は、―かしがましく恐ろしからん」。「―寂しかったか」 ㋑(多くはあとに仮定の言い方を伴って)極端な場合を想定してもそうはいかない意。どれほど。どんなに。狂言、梟山伏「―そなたが茶がすきでも、極を二服とはえ飲むまいぞ」。狂言、盗人連歌「―ねんごろの中ぢやと申して、いひにくい談合のござる」。「―つらくとも我慢する」 [二]〔感〕 呼び掛けに使う。どうだ。なんと。万葉集7「波高し―かぢとり」。平家物語11「―宗高、あの扇の真中射て」。謡曲、羽衣「―申し候」 ⇒いかに‐いわん‐や【如何に言はんや】 ⇒いかに‐か【如何にか】 ⇒いかに‐して【如何にして】 ⇒いかに‐して‐も【如何にしても】 ⇒いかに‐せん【如何にせん】 ⇒いかに‐ぞや【如何にぞや】 ⇒いかに‐も【如何にも】 ⇒いかに‐も‐して【如何にもして】 ⇒いかに‐や‐いかに【如何にや如何に】 ⇒如何に申し候 いかに‐いわん‐や如何に言はんや‥イハン‥ まして。今昔物語集30「人の妻・娘、―宮仕へ人は」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐か如何にか】 ①(疑問)どのようにして。万葉集5「家に行きて―吾がせむ」 ②(反語)どうして(…しようか)。万葉集5「うちなびく春の柳とわが宿の梅の花とを―分かむ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐して如何にして】 ①(疑問)どのようにして。古今和歌集「白露の色はひとつを―秋の木の葉をちぢにそむらん」 ②(願望)どうにかして。拾遺和歌集「―しばし忘れむ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐して‐も如何にしても】 ①(願望)どうにかして。狭衣物語1「―死ぬるわざもがな」 ②(打消の強調)なんとしても。絶対に。日葡辞書「イカニシテモナラヌ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐せん如何にせん】 ①どうしよう。万葉集7「潮満たば―とかわたつみの神が手渡る海人娘子あまおとめども」 ②どうしようもない。万葉集4「目には見て手には取らえぬ月の内の楓かつらのごとき妹を―」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐ぞや如何にぞや】 ①(様子を問う)どんなぐあいか。源氏物語「―、宮は夜や更かし給ひし」 ②(理由を問う)どういうわけか。なぜか。枕草子143「いひいでられぬは―」 ③(不審を感じたり、価値を認めなかったりする場合に用いる)どうだろうか。どうかと思う。源氏物語花宴「ことごとしうもてなされんも、―、まだ人の有様よく見定めぬ程は、わづらはしかるべし」。無名抄「あまりこけ過ぎて、―聞え侍れ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐も如何にも】 〔副〕 ①どのようにも。土佐日記「悪しくもあれ、―あれ」 ②どうにかして。なんとか。和泉式部日記「―ありて御覧ぜさせまほしうこそ」 ③どんなことがあっても。けっして。蜻蛉日記「をのが上をば、――、なしり給ひそ」 ④まさにそのとおりのさまで。まことに。狂言、松脂「この松脂を取り入れて、―ねばくあやかれとて」。「―あわれな姿」「―苦しそうだ」「―若者らしいさわやかさ」 ⑤(相手の言うことを肯定して)まったくそのとおりだ。たしかに。狂言、縄綯なわない「汝は頼うだ者の手跡を見覚えているであらう。―、見覚えてをりまする」 ⑥(「―なる」の形で)どのようにでもなる。転じて、死ぬ。平家物語7「此上はただ一所で―なり給へ」 ⇒いか‐に【如何に】

いかと‐いかと【厳と厳と】🔗🔉

いかと‐いかと厳と厳と】 〔副〕 広々と。一説に「如何と如何と」で、「どのようだろうか」の意。万葉集8「―あるわが宿に百枝ももえさし生ふる橘」

いか‐ぼし【厳星】🔗🔉

いか‐ぼし厳星】 かぶとの鉢の矧ぎ合せの鋲頭の、大形でいかめしいもの。

いか‐め【厳め】🔗🔉

いか‐め厳め】 いかめしいさま。いかつ。狂言、腰祈「―な、お山伏にならせられて御座るの」

いか‐めし・い【厳めしい】🔗🔉

いか‐めし・い厳めしい】 〔形〕[文]いかめ・し(シク) ①おごそかで重々しい。いかつい。源氏物語桐壺「いと―・しうその作法したるに」。「―・いお邸やしき」 ②はげしい。あらあらしい。源氏物語明石「―・しき雨風いかづちの驚かし侍りつれば」 ③盛大である。おおげさである。源氏物語真木柱「儀式いと―・しう二なくて参り給ふ」 ④態度が儀式ばっている。堅苦しい。さゝめごと「―・しくも尋ね給ふものかな」

いかもの‐づくり【厳物作り】🔗🔉

いかもの‐づくり厳物作り】 いかめしく見える作りにした太刀。長覆輪ながふくりん・兵具鋂ひょうぐぐさりの太刀ごしらえなどをいう。

いか‐ら・し【厳らし】🔗🔉

いか‐ら・し厳らし】 〔形ク〕 いかめしい。たけだけしい。愚管抄3「若く―・き様なる人にて」

いこう【厳う】イカウ🔗🔉

いこう厳うイカウ (イカシの連用形イカクの音便) ⇒いかし3

いず【厳】イヅ🔗🔉

いずイヅ ⇒いつ

いずはら【厳原】イヅ‥🔗🔉

いずはら厳原イヅ‥ 長崎県対馬つしま市の地名。もと宗氏10万石の城下町。対馬の中心地。

いつ【厳・稜威】🔗🔉

いつ厳・稜威】 ①尊厳な威光。威勢の鋭いこと。古事記「―のをたけび踏みたけびて」 ②植物などが威勢よく繁茂すること。 ③斎み浄められていること。祝詞、神賀詞「―幣の緒結び」

いつ‐かし【厳橿】🔗🔉

いつ‐かし厳橿】 神威のある、繁茂した樫かしの木。「斎橿」とも書く。古事記「御諸みもろの―がもと」

いつか・し【厳し】🔗🔉

いつか・し厳し】 〔形シク〕 (動詞イツ(斎)クから)いかめしく立派である。たっとい。荘重である。源氏物語少女「内の儀式を移して…―・しき御有様なり」

いつく・し【厳し・慈し・美し】🔗🔉

いつく・し厳し・慈し・美し】 〔形シク〕 ①神威がいかめしい。また、威儀がそなわっている。おごそかで立派である。万葉集5「すめ神の―・しき国」。源氏物語若菜上「つぎつぎの御ゆかり―・しきほど」 ②神々しく気品があって、うつくしい。今昔物語集30「百日許になりたる女子のいと―・しげなれば」 ③(室町時代以降ウツクシと混同)あいらしい。いとしい。日葡辞書「ギョクショク(玉色)。タマノイロ、即ち、イツクシイイロ」

いつくしま【厳島】🔗🔉

いつくしま厳島】 広島湾南西部の島。日本三景の一つ。面積約30平方キロメートル。その最高所は、標高530メートルの弥山みせん。廿日市はつかいち市に属し島全体が原始林で覆われる。北岸に厳島神社と門前町がある。伊都岐いつき島。宮島。 ⇒いつくしま‐えんねん【厳島延年】 ⇒いつくしま‐じんじゃ【厳島神社】 ⇒いつくしま‐の‐たたかい【厳島の戦】

いつくしま‐えんねん【厳島延年】🔗🔉

いつくしま‐えんねん厳島延年】 旧暦7月14日、厳島神社で行う延年舞の神事。現在は玉取祭として8月に行う。 ⇒いつくしま【厳島】

いつくしま‐じんじゃ【厳島神社】🔗🔉

いつくしま‐じんじゃ厳島神社】 厳島にある元官幣中社。市杵島姫命いちきしまひめのみことを主神とし、田心姫命たごりひめのみこと・湍津姫命たぎつひめのみことを合祀。社殿は海中に立ち、宝物類には平家寄進のものが多く、大鳥居・朱塗の殿堂・五重塔・千畳閣・能舞台など、国宝・史跡に富む。世界遺産。安芸国一の宮。 厳島神社 提供:NHK 厳島神社 提供:NHK ⇒いつくしま【厳島】

いつくしま‐の‐たたかい【厳島の戦】‥タタカヒ🔗🔉

いつくしま‐の‐たたかい厳島の戦‥タタカヒ 1555年(弘治1)毛利元就もうりもとなりが、大内義隆を滅ぼした陶晴賢すえはるかたを敗死させた戦い。以後、毛利氏は中国地方に威を振るうようになった。 ⇒いつくしま【厳島】

いつ‐ぬさ【厳幣】🔗🔉

いつ‐ぬさ厳幣】 神事に奉仕する者が頭にかぶる木綿鬘ゆうかずら。祝詞、神賀詞「―の緒結び」

おご・し【厳し】🔗🔉

おご・し厳し】 〔形シク〕 おごそかである。威力が大きい。持統紀「三百みももはしらの―・しき大徳等ほうしたち

おごそか【厳か】🔗🔉

おごそか厳か】 威儀正しく、近寄りにくいさま。いかめしいさま。厳粛。弥勒上生経賛平安初期点「身容、敦粛とオコソカにして」。「―に儀式を執り行う」

から‐くしげ【唐櫛笥・厳器】🔗🔉

から‐くしげ唐櫛笥・厳器】 [一]〔名〕 櫛を入れておく美しい小箱。源氏物語末摘花「古めきたる鏡台の―」 唐櫛笥 [二]〔枕〕 「明く」にかかる。

きびし・い【厳しい】🔗🔉

きびし・い厳しい】 〔形〕[文]きび・し(シク) (平安初期にはク活用) ①厳重である。おごそかである。枕草子92「行事の蔵人のいと―・しうもてなして」。「警戒が―・い」 ②激しく容赦ない。むごい。大鏡道長「王の―・しうなりなば、世の人いかが堪へむ」。「―・い訓練」「―・く叱る」 ③傾斜が急で角だっている。けわしい。長秋詠藻「荒き海―・しき山の中なれど」 ④物事の状態や人の表情などが緊張している。「―・い国際情勢」「―・い表情」 ⑤はなはだしい。ひどい。「寒さが―・い」 ⑥並一通りでない。たいしたものである。金々先生栄花夢「これは―・い。さつまやの源五兵衛ときて居る」

げん【厳】🔗🔉

げん】 (呉音はゴン) ①きびしいこと。「―に言い渡す」 ②父に対する尊称。

げん‐い【厳威】‥ヰ🔗🔉

げん‐い厳威‥ヰ おごそかで威光のあること。おごそかな威儀。

げん‐か【厳科】‥クワ🔗🔉

げん‐か厳科‥クワ きびしい罰。

げん‐かい【厳戒】🔗🔉

げん‐かい厳戒】 厳重に警戒すること。「―を要する」

げん‐かく【厳格】🔗🔉

げん‐かく厳格】 きびしくただしいこと。ある規則をきびしく守り、いいかげんにしないこと。「―な家風」「―に審査する」 ⇒げんかく‐しゅぎ【厳格主義】

げんかく‐しゅぎ【厳格主義】🔗🔉

げんかく‐しゅぎ厳格主義】 〔哲〕(→)厳粛主義に同じ。 ⇒げん‐かく【厳格】

げん‐かん【厳寒】🔗🔉

げん‐かん厳寒】 冬のきびしい寒さ。〈[季]冬〉

げん‐がん【厳顔】🔗🔉

げん‐がん厳顔】 おごそかな顔つき。君主などの、いかめしい顔。太平記5「―を犯して道を以て諫め諍ふ」

げん‐ぎ【厳儀】🔗🔉

げん‐ぎ厳儀】 おごそかな儀式。立派な儀式。

げん‐きょう【厳教】‥ケウ🔗🔉

げん‐きょう厳教‥ケウ ①きびしい教え。 ②他人の教えの尊敬語。

げん‐きん【厳禁】🔗🔉

げん‐きん厳禁】 きびしくとめること。厳重な禁止。「火気―」

げん‐くん【厳君】🔗🔉

げん‐くん厳君】 他人の父の敬称。父君。

げん‐くん【厳訓】🔗🔉

げん‐くん厳訓】 きびしい訓戒。

げん‐けい【厳刑】🔗🔉

げん‐けい厳刑】 きびしい刑罰。

げん‐こく【厳酷・厳刻】🔗🔉

げん‐こく厳酷・厳刻】 むごいほどきびしいさま。「―なる処罰」

げん‐し【厳旨】🔗🔉

げん‐し厳旨】 ①厳命の趣旨。 ②他人の趣旨の尊敬語。

げん‐しゅ【厳守】🔗🔉

げん‐しゅ厳守】 きびしく守ること。「時間―」

げん‐じゅう【厳重】‥ヂユウ🔗🔉

げん‐じゅう厳重‥ヂユウ⇒げんじょう。 ②きびしいこと。「―な警戒」

げん‐しゅく【厳粛】🔗🔉

げん‐しゅく厳粛】 ①おごそかで、心が引きしまるさま。厳格で静粛なこと。「式は―に執り行われた」「―な雰囲気」 ②それを真剣に受け取らなければならないさま。厳として動かしがたいこと。「―に受けとめる」「―な事実」 ⇒げんしゅく‐しゅぎ【厳粛主義】

げんしゅく‐しゅぎ【厳粛主義】🔗🔉

げんしゅく‐しゅぎ厳粛主義】 〔哲〕(rigorism)道徳法則を厳格に守る態度。ストア学派のように、義務を至上として欲望をおさえ、快楽や幸福を拒む立場。カントの倫理学では、道徳的意志の動機として幸福や快楽を認めない。厳格主義。リゴリズム。 ⇒げん‐しゅく【厳粛】

げん‐しゅん【厳峻】🔗🔉

げん‐しゅん厳峻】 おごそかできびしいこと。

げん‐しょ【厳暑】🔗🔉

げん‐しょ厳暑】 きびしい暑さ。

げん‐じょう【厳重】‥ヂヨウ🔗🔉

げん‐じょう厳重‥ヂヨウ おごそかなこと。いかめしいこと。増鏡「臨幸の―なる事も侍らんに参りあへらば」

げん‐しん【厳親】🔗🔉

げん‐しん厳親】 父親。厳君。厳父。

げん‐せい【厳正】🔗🔉

げん‐せい厳正】 厳格で公正なこと。「―な審査」 ⇒げんせい‐ちゅうりつ【厳正中立】

げんせい‐ちゅうりつ【厳正中立】🔗🔉

げんせい‐ちゅうりつ厳正中立】 いずれにもかたよらずに、中立の立場を厳守すること。→中立2 ⇒げん‐せい【厳正】

げん‐せき【厳責】🔗🔉

げん‐せき厳責】 きびしく責めること。

げん‐せん【厳選】🔗🔉

げん‐せん厳選】 厳重な基準によって選ぶこと。「―された商品」

げん‐ぜん【厳然・儼然】🔗🔉

げん‐ぜん厳然・儼然】 いかめしくおごそかなさま。「―とした態度」「―たる事実」

げん‐そん【厳存】🔗🔉

げん‐そん厳存】 厳然として存在すること。

げん‐たつ【厳達】🔗🔉

げん‐たつ厳達】 きびしく通達すること。また、その通達。

げん‐たん【厳探】🔗🔉

げん‐たん厳探】 きびしくさがすこと。

げん‐とう【厳冬】🔗🔉

げん‐とう厳冬】 冬の寒さがきびしい頃。〈[季]冬〉。「―期」

げん‐と‐して【厳として・儼として】🔗🔉

げん‐と‐して厳として・儼として】 おごそかに。犯しがたく。動かしがたく。「―動じない」「事実は―存在する」

げん‐に【厳に】🔗🔉

げん‐に厳に】 〔副〕 きびしく。厳重に。「―いましめる」 ○権に借るけんにかる 権威をかさに着る。 ⇒けん【権】

げん‐ばつ【厳罰】🔗🔉

げん‐ばつ厳罰】 きびしい処罰。「―に処する」

げん‐ぴ【厳秘】🔗🔉

げん‐ぴ厳秘】 きびしく守らねばならない秘密。極秘。「―に付する」

げん‐ぷ【厳父】🔗🔉

げん‐ぷ厳父】 ①きびしい父。 ②他人の父の尊敬語。厳君。父君。 ⇒げんぷ‐じぼ【厳父慈母】

げん‐ぷう【厳封】🔗🔉

げん‐ぷう厳封】 厳重に封をすること。厳緘げんかん

げん‐ふく【厳復】🔗🔉

げん‐ふく厳復】 (Yan Fu)中国の思想家・学者。福建の人。字は又陵・幾道。清朝末期、英国に留学し、西欧近代思想を翻訳・紹介、知識層に大きな影響をあたえたが、のち伝統擁護を主張。「天演論」(T.H.ハックスリ「進化と倫理」)や「原富」(A.スミス「国富論」)などが代表的翻訳。(1854〜1921)

げんぷ‐じぼ【厳父慈母】🔗🔉

げんぷ‐じぼ厳父慈母】 厳しい父親と優しく守ってくれる慈しみ深い母親。他人の両親の敬称にも使う。 ⇒げん‐ぷ【厳父】

げん‐ぼう【厳貌】‥バウ🔗🔉

げん‐ぼう厳貌‥バウ いかめしい容貌・姿。厳容。

げん‐ぽう【厳法】‥パフ🔗🔉

げん‐ぽう厳法‥パフ きびしいおきて。きびしい法律。

げん‐みつ【厳密】🔗🔉

げん‐みつ厳密】 こまかい点まで手落ちなくきびしく行うさま。「―な検査」「―に言えば」

げん‐めい【厳命】🔗🔉

げん‐めい厳命】 きびしい命令。きびしく命令すること。「―を下す」

げん‐めい【厳明】🔗🔉

げん‐めい厳明】 きびしくて道理に明らかなこと。

げんゆう‐いん【厳有院】‥イウヰン🔗🔉

げんゆう‐いん厳有院‥イウヰン 徳川家綱の諡号しごう

げん‐よう【厳容】🔗🔉

げん‐よう厳容】 いかめしいすがた。

げん‐りつ【厳律】🔗🔉

げん‐りつ厳律】 きびしいおきて。厳重な刑律。

げん‐れい【厳令】🔗🔉

げん‐れい厳令】 きびしく命令すること。厳命。

ごん‐じょう【厳浄】‥ジヤウ🔗🔉

ごん‐じょう厳浄‥ジヤウ おごそかで汚れのないこと。荘厳で清浄なこと。正法眼蔵辧道話「戒律を―すべしや」

みか・し【厳し】🔗🔉

みか・し厳し】 〔形ク〕 しおからい。塩分が多い。新撰字鏡4「醎、美加支阿地波比、又加良之」

[漢]厳🔗🔉

 字形  筆順 部14画/17画/教育/2423・3837〕 [嚴] 字形 〔口部17画/20画/5178・536E〕 〔音〕ゲン(漢) ゴン(呉) 〔訓〕おごそか・きびしい・いかめしい・いかつい (名)いつ・いかし・よし [意味] ①おごそか(にする)。いかめしい。犯しがたい。(同)儼。「厳として存在する」「厳粛・厳然・威厳・謹厳・荘厳そうごん・しょうごん」 ②きびしい。はげしい。「厳にいましめる」「厳格・厳重・厳罰・厳寒・冷厳・峻厳しゅんげん」▶家庭内で母親の「慈」に対して父親に関する語として用いる。「厳父・厳君・家厳」 [解字] 形声。「嚴」の下半部は音符で、きびしい、きつい意。「口」二つ(=口うるさく責める)を加えて、きびしくいましめる意。 [下ツキ 威厳・戒厳・寛厳・謹厳・峻厳・森厳・荘厳・尊厳・端厳・冷厳

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