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ざい‐あく【罪悪】🔗🔉

ざい‐あく罪悪】 道徳や宗教の教えなどにそむく行い。悪事。 ⇒ざいあく‐かん【罪悪感】

ざいあく‐かん【罪悪感】🔗🔉

ざいあく‐かん罪悪感】 自分が罪悪を犯したと思う気持。「―にさいなまれる」 ⇒ざい‐あく【罪悪】

ざい‐あん【罪案】🔗🔉

ざい‐あん罪案】 罪科を箇条書きしたもの。裁判の断案。

ざい‐か【罪科】‥クワ🔗🔉

ざい‐か罪科‥クワ ①つみととが。「重い―」 ②法律に照らして処罰すること。しおき。「―に処す」

ざい‐か【罪過】‥クワ🔗🔉

ざい‐か罪過‥クワ つみとあやまち。法律または道徳に背いた行為。

ざい‐かい【罪魁】‥クワイ🔗🔉

ざい‐かい罪魁‥クワイ 犯罪の張本人。悪者のかしら。

ざい‐きゅう【罪咎】‥キウ🔗🔉

ざい‐きゅう罪咎‥キウ つみとが。罪科。

ざい‐く【罪垢】🔗🔉

ざい‐く罪垢】 〔仏〕罪悪が身を汚すのを垢あかにたとえた語。つみのけがれ。大般涅槃経1「―煩悩一切消除」

ざいけい‐ほうていしゅぎ【罪刑法定主義】‥ハフ‥🔗🔉

ざいけい‐ほうていしゅぎ罪刑法定主義‥ハフ‥ いかなる行為が犯罪であるか、その犯罪にいかなる刑罰を加えるかは、あらかじめ法律によって定められていなければならないとする主義。

ざい‐ごう【罪業】‥ゴフ🔗🔉

ざい‐ごう罪業‥ゴフ 〔仏〕悪い結果を生む行い。身・口・意の三業で作る罪。「―が深い」

ざい‐こん【罪根】🔗🔉

ざい‐こん罪根】 〔仏〕 ①悪い結果を生むもととなる行い。 ②(すべての罪悪の根源の意)無明むみょうをいう。

ざい‐しつ【罪質】🔗🔉

ざい‐しつ罪質】 犯罪の性質。

ざい‐しゅう【罪囚】‥シウ🔗🔉

ざい‐しゅう罪囚‥シウ 牢屋につながれた罪人。めしうど。囚人。罪人。

ざい‐しょう【罪証】🔗🔉

ざい‐しょう罪証】 犯罪の証拠。「―を挙げる」

ざい‐しょう【罪障】‥シヤウ🔗🔉

ざい‐しょう罪障‥シヤウ 罪業ざいごうによるさわり。成仏じょうぶつのさわりとなる罪過。「―消滅」

ざい‐じょう【罪状】‥ジヤウ🔗🔉

ざい‐じょう罪状‥ジヤウ 犯罪の具体的事実。「―認否」

ざい‐すう【罪数】🔗🔉

ざい‐すう罪数】 犯罪の個数。

ざい‐せき【罪責】🔗🔉

ざい‐せき罪責】 犯罪の責任。「―を免れる」

ざい‐せき【罪跡】🔗🔉

ざい‐せき罪跡】 犯罪の証拠となる痕跡。

ざい‐たい【罪体】🔗🔉

ざい‐たい罪体】 〔法〕犯罪の対象である物体。殺害された死体、焼かれた家など。

ざい‐にん【罪人】🔗🔉

ざい‐にん罪人】 ①罪を犯した人。「―を裁く」 ②有罪の確定判決をうけた人。犯罪人。

ざい‐はん【罪犯】🔗🔉

ざい‐はん罪犯】 罪を犯すこと。また、犯した罪。

ざい‐ふく【罪福】🔗🔉

ざい‐ふく罪福】 〔仏〕罪悪と福徳。悪い結果をもたらす五逆・謗法ほうぼうなどは罪に、良い結果をもたらす五戒・十善などは福に入る。

ざい‐ほう【罪報】🔗🔉

ざい‐ほう罪報】 罪業のむくい。

ざい‐めい【罪名】🔗🔉

ざい‐めい罪名】 ①犯罪の名称。殺人罪・偽証罪など。 ②罪があるという世間の評判。「―をすすぐ」

ざい‐るい【罪累】🔗🔉

ざい‐るい罪累】 ①罪を重ねること。 ②罪のまきぞえ。

ざい‐れい【罪戻】🔗🔉

ざい‐れい罪戻】 つみ。とが。罪過。坂崎紫瀾、汗血千里の駒「是れ皆臣等涼徳の致す処にして―至つて深く」

ざい‐れい【罪例】🔗🔉

ざい‐れい罪例】 犯罪の実例。

つみ【罪】🔗🔉

つみ】 ①悪・穢けがれ・禍わざわいなど、神の禁忌をおかし、その報いを受けるべき凶事。古事記「生剥いきはぎ、逆剥さかはぎ…の―の類たぐいを種々くさぐさぎて、国の大祓おおはらえをして」 ②社会の規範・風俗・道徳などに反した、悪行・過失・災禍など。また、その行いによって受ける罰。竹取物語「かぐや姫は―を作り給へりければ、…―の限り果てぬれば」。「―をつぐなう」「―に服する」 ③刑罰を科せられる不法行為。法律上の犯罪。「―を犯す」 ④仏教で、その教法を破る行為。あるいは、その人の背負っている罪業。紫式部日記「―深き人は、またかならずしもかなひ侍らじ、前の世知らるることのみ多う侍れば」 ⑤キリスト教で、神の言葉にそむくこと。「―を告白する」 ⑥悪いことや行いに対する自覚、もしくは責任。蜻蛉日記「―もなく、さりげもなくいふ」。「子どもに―はない」 ⑦無慈悲なこと。思いやりのないこと。「―な事をする」 ⇒罪がない ⇒罪無くして配所の月を見る ⇒罪を着せる ⇒罪を悪んで人を悪まず

つみ‐え‐がま・し【罪得がまし】🔗🔉

つみ‐え‐がま・し罪得がまし】 〔形シク〕 罪を得そうである。源氏物語初音「年月の隔りけるも―・しく心苦しとおぼす」

つみ‐おかし【罪犯し】‥ヲカシ🔗🔉

つみ‐おかし罪犯し‥ヲカシ 罪を犯すこと。しばしば「摘み」にかけていう。拾遺和歌集「大原野辺のつぼすみれ、―あるものならば」

○罪がないつみがない🔗🔉

○罪がないつみがない ①無邪気である。悪気がない。「子供は―」 ②責任がない。「彼女には―」 ⇒つみ【罪】 つみ‐がみ摘み髪】 後家の茶筌ちゃせん髪。転じて、後家。徳和歌後万載集「こと人を思ひにつくる―やなきつま櫛もさすが忘れて」 つみ‐き積木】 ①木を積むこと。また、その積んだ木。 ②種々の形状の木片を積み上げて色々の物の形をつくる遊び。また、その玩具。「―の家」 つみ‐きん積金】 金銭を積み貯えること。また、その貯えた金銭。貯金。積立金。洒落本、玉菊灯籠弁「三味線箱の―で明りもとぼさぬ人形が」。「定期―」 つみ‐くさ摘み草】 春の野に出て、若菜や草花を摘むこと。〈[季]春〉 つみ‐ごえ積み肥(→)堆肥たいひに同じ。 つみ‐こみ積込み】 車や船などに、積みこむこと。 つみ‐こ・む積み込む】 〔他五〕 船・車などの中に荷を積んで入れる。「燃料を―・む」 つみさり‐ごと罪避り事】 罪をのがれようとしてすること。源氏物語末摘花「わが常に責められ奉る―に、心苦しき人の御物思ひや出で来ん」 つみさり‐どころ罪避り所】 弁解や謝罪をして罪をのがれる余地。源氏物語夢浮橋「見奉る人も―なかるべし」 つみ‐さ・る罪避る】 〔自四〕 弁解や謝罪をして、罪をのがれる。源氏物語夕霧「人の聞きおぼさむ事の―・らむ方なきに」 つみし積石・礎】 (ツミイシの約)礎いしずえ。推古紀「法興寺の刹の柱の―の中に置く」 つみ‐しろ罪代】 つみのあがない。罪ほろぼし。宇津保物語田鶴群鳥「その―にはよろこびをしてよ」 つみ・する罪する】 〔他サ変〕[文]つみ・す(サ変) ①罪であるとしてこれを責めとがめる。 ②罪を定めて刑に処する。つみなう。罰する。更級日記「このをのこ―・しれうぜられば、我はいかであれと」 つみ‐た摘田】 水の多い水田などで、別に苗代なわしろを作らず、じかに籾もみを蒔き、苗になってから多過ぎる所を適宜に間引きする田。蒔田。 つみ‐だか積高】 積んだ総高。積載量。 つみ‐だし積出し】 品物を積みだすこと。出荷。「―港」 つみ‐だ・す積み出す】 〔他五〕 品物を船または車などに積んで送り出す。出荷する。「初物を―・す」 つみ‐たて積立て】 ①つみたてること。 ②積立金の略。 ⇒つみたて‐きん【積立金】 つみたて‐きん積立金】 ①積み立てておく金銭。つみきん。 ②企業会計上、利益の留保額のうち、特定または不特定の目的のために積み立てられた部分。利益準備金と任意準備金からなる。広義には秘密積立金も含む。 ③会社法上の利益剰余金。利益準備金および任意積立金等からなる。 ⇒つみ‐たて【積立て】 つみ‐た・てる積み立てる】 〔他下一〕[文]つみた・つ(下二) だんだん積んで貯える。次第に積んで多くする。「毎月―・てた金」 つみ‐だる積樽】 祝いに酒樽を積み上げて飾ること。 つみ‐ち積地】 船に貨物を積み入れる場所。 つみ‐つくり罪作り】 ①罪をおかすこと。特に人や生物いきものを殺し、または苦しめること。また、その人。 ②純真な者を苦しめるような行為・振舞いをすること。「―な人だ」 つみ‐とが罪科】 つみととが。罪過。「なんの―もない子供」 つみとばつ罪と罰】 (Prestuplenie i nakazanie ロシア)ドストエフスキーの長編小説。1866年刊。貧乏学生ラスコーリニコフは、非凡人にはすべてが許されるという空想に捉えられて金貸しの老婆を殺す。しかし娼婦ソーニャに支えられ、流刑地で再生への道を歩み始める。 つみ‐と・る摘み取る】 〔他五〕 植物の芽・実などを、指でつまんで取る。比喩的に、事が大きくならないうちに取り除く。「新茶を―・る」「悪の芽を―・る」 つみ‐な摘み菜】 芽を出して間もない若い菜を摘みとること。また、その菜。 つみ‐な・う罪なふ・誅ふ‥ナフ 〔他四・下二〕 罪に処する。罪する。神代紀「先づ此の神を―・ひて」 つみ‐なえ罪なへ‥ナヘ 罪すること。推古紀「罰つみなえは罪に在きてせず」 つみ‐なお・す積み直す‥ナホス 〔他五〕 積んだものを改めて積む。つみかえる。

つみさり‐ごと【罪避り事】🔗🔉

つみさり‐ごと罪避り事】 罪をのがれようとしてすること。源氏物語末摘花「わが常に責められ奉る―に、心苦しき人の御物思ひや出で来ん」

つみさり‐どころ【罪避り所】🔗🔉

つみさり‐どころ罪避り所】 弁解や謝罪をして罪をのがれる余地。源氏物語夢浮橋「見奉る人も―なかるべし」

つみ‐さ・る【罪避る】🔗🔉

つみ‐さ・る罪避る】 〔自四〕 弁解や謝罪をして、罪をのがれる。源氏物語夕霧「人の聞きおぼさむ事の―・らむ方なきに」

つみ‐しろ【罪代】🔗🔉

つみ‐しろ罪代】 つみのあがない。罪ほろぼし。宇津保物語田鶴群鳥「その―にはよろこびをしてよ」

つみ・する【罪する】🔗🔉

つみ・する罪する】 〔他サ変〕[文]つみ・す(サ変) ①罪であるとしてこれを責めとがめる。 ②罪を定めて刑に処する。つみなう。罰する。更級日記「このをのこ―・しれうぜられば、我はいかであれと」

つみ‐つくり【罪作り】🔗🔉

つみ‐つくり罪作り】 ①罪をおかすこと。特に人や生物いきものを殺し、または苦しめること。また、その人。 ②純真な者を苦しめるような行為・振舞いをすること。「―な人だ」

つみ‐とが【罪科】🔗🔉

つみ‐とが罪科】 つみととが。罪過。「なんの―もない子供」

つみとばつ【罪と罰】🔗🔉

つみとばつ罪と罰】 (Prestuplenie i nakazanie ロシア)ドストエフスキーの長編小説。1866年刊。貧乏学生ラスコーリニコフは、非凡人にはすべてが許されるという空想に捉えられて金貸しの老婆を殺す。しかし娼婦ソーニャに支えられ、流刑地で再生への道を歩み始める。

つみ‐な・う【罪なふ・誅ふ】‥ナフ🔗🔉

つみ‐な・う罪なふ・誅ふ‥ナフ 〔他四・下二〕 罪に処する。罪する。神代紀「先づ此の神を―・ひて」

つみ‐なえ【罪なへ】‥ナヘ🔗🔉

つみ‐なえ罪なへ‥ナヘ 罪すること。推古紀「罰つみなえは罪に在きてせず」

○罪無くして配所の月を見るつみなくしてはいしょのつきをみる🔗🔉

○罪無くして配所の月を見るつみなくしてはいしょのつきをみる 罪人として眺める配所の月はわびしいが、罪のない身で閑寂な辺土の月を眺めたら物のあわれも深かろうの意。 ⇒つみ【罪】 つみ‐に積荷】 船・車などに積んで運送する荷物。 ⇒つみに‐あんない【積荷案内】 ⇒つみに‐しょるい【積荷書類】 ⇒つみに‐ほけん【積荷保険】 ⇒つみに‐もくろく【積荷目録】 つみに‐あんない積荷案内】 荷物を船積した時、その旨を荷主から荷受人に知らせる通知状。搭載船名・荷印・品名・個数・価格・陸揚港・荷受人の氏名などを記入したもの。船積通知書。 ⇒つみ‐に【積荷】 つみに‐しょるい積荷書類】 貨物を船積託送したことによって作成される書類。荷為替にがわせ手形の取組に添付する。 ⇒つみ‐に【積荷】 つみに‐ほけん積荷保険】 貨物海上保険のこと。→海上保険⇒つみ‐に【積荷】 つみに‐もくろく積荷目録】 運送貨物に関し、船名・国籍・品名・出荷主・受荷主・数量などを詳細に記入した書類で、外国貨物を積載した船舶が入港する時、船長が税関に提出すべきもの。積荷運賃明細目録。 ⇒つみ‐に【積荷】 つみのえ‐でんせつ柘の枝伝説】 古代の神婚説話。奈良の吉野川で、流れてきた柘の枝が女に変わり男と結婚し、後に天に去ったという。 つみ‐のこし積み残し】 積みきれずに一部分を残すこと。処理しきれずに残すこと。また、その残ったもの。 つみ‐のこ・す積み残す】 〔他五〕 積みきれずに残す。比喩的に、いくつかの事項を処理しきれないままにして、事を先に進める。「客を―・す」「案件を―・す」 つみ‐ば鍔・鐔】 「つば」の古形。神代紀「剣の―より垂しただる血」 つみ‐びと罪人】 罪ある人。とがにん。ざいにん。 つみ‐ぶか・い罪深い】 〔形〕[文]つみふか・し(ク) 罪が重い。神仏の教えや人の道にそむいている。平家物語6「頼朝が首をはねてわが墓の前に懸くべし。それぞ孝養にてあらんずると宣ひけるこそ―・けれ」。「―・い行い」 つみ‐ほろぼし罪滅ぼし】 善事を行なって過去の罪をつぐない滅ぼすこと。罪の消えるよう功徳くどくを行うこと。贖罪しょくざい。徳冨蘆花、不如帰「武男に対せる所行のやゝ暴に過ぎたりし其―をなさむと思へるなり」 つみ‐もどし積戻し】 ①積み戻すこと。 ②輸入手続未済の貨物を再び外国へ積んで送ること。 つみ‐もど・す積み戻す】 〔他五〕 送って来た品物を再び積んで送り返す。 つみ‐もの積物】 積み重ねたもの。特に、積み重ねて飾った贈物。 つみ‐やぐ積夜具】 ①積みかさねた夜具。 ②江戸吉原などで、客が遊女となじみになったしるしに纏頭はなとしておくった新調の夜具を店先に積み重ねるもの。 つみ‐ゆみ柘弓】 ヤマグワでつくった弓。三代実録33「備中国―百枝」 つみれ摘入・抓入】 (ツミイレの約)魚の擂り身に卵・小麦粉・塩などを加えてすり合わせ、少しずつすくい取り、ゆでたもの。鍋の具や汁の実とする。 つみ‐わた摘み綿】 真綿を摘みひろげたもの。小袖の綿入などに入れる。世間胸算用5「伝馬町の―、三吉野の雪のあけぼのの山々」

つみ‐びと【罪人】🔗🔉

つみ‐びと罪人】 罪ある人。とがにん。ざいにん。

つみ‐ぶか・い【罪深い】🔗🔉

つみ‐ぶか・い罪深い】 〔形〕[文]つみふか・し(ク) 罪が重い。神仏の教えや人の道にそむいている。平家物語6「頼朝が首をはねてわが墓の前に懸くべし。それぞ孝養にてあらんずると宣ひけるこそ―・けれ」。「―・い行い」

つみ‐ほろぼし【罪滅ぼし】🔗🔉

つみ‐ほろぼし罪滅ぼし】 善事を行なって過去の罪をつぐない滅ぼすこと。罪の消えるよう功徳くどくを行うこと。贖罪しょくざい。徳冨蘆花、不如帰「武男に対せる所行のやゝ暴に過ぎたりし其―をなさむと思へるなり」

○罪を着せるつみをきせる🔗🔉

○罪を着せるつみをきせる 罪のない人に罪をおしつける。 ⇒つみ【罪】

○罪を悪んで人を悪まずつみをにくんでひとをにくまず🔗🔉

○罪を悪んで人を悪まずつみをにくんでひとをにくまず 犯した罪は罪としてにくむべきものだが、その罪を犯した人までもにくんではならない。 ⇒つみ【罪】 つむ】 大きな船。推古紀「―を造らしむ」 つむ錘・紡錘】 ①糸巻などの心棒。 ②糸をつむぐ機械の付属具。太い針状の鉄棒で、これに管を差し込んで回転させ、撚りをかけながら糸を巻くもの。緒巻おまき。 錘 撮影:薗部 澄(JCII蔵) つ・む 〔他四〕 前歯でかむ。かじる。一説に、つまんで食べる。枕草子45「さやうに髭がちなる男の、椎―・みたる」。日葡辞書「マメナドヲツム」 つ・む集む】 〔他下二〕 あつめる。拾遺和歌集「深山木を朝な夕なにこり―・めて」 つ・む詰む】 [一]〔自五〕 ①つかえて通じない。つまる。玉塵抄14「義理の―・みふさがつて心得にくいとどこほつたを」 ②行きつく。終わる。本朝桜陰比事「この分にてもせんぎ―・みがたし」 ③密で隙間がなくなる。玉塵抄27「熅、鬱烟なり。雲烟の気の―・んであつい心ぞ」。「布目の―・んだ織物」 ④将棋で、駒の逃げ場がなくなる。また、王将の逃げ場がなくなり負ける。「金打ちで―・む」 [二]〔自他下二〕 ⇒つめる(下一) つ・む摘む・抓む】 〔他五〕 (爪つまを活用させた語) ①指先または爪先で挟みとる。つまみ切る。万葉集8「すみれ―・みにと」。「わらびを―・む」「茶を―・む」 ②転じて、はさみなどで切り取る。刈り取る。「髪を―・む」 ③爪先で強く挟む。つねる。つめる。万葉集17「万代と心はとけて吾が背子が―・みし手見つつしのびかねつも」。源氏物語東屋「げすげすしき女と覚して、手をいたく―・ませ給へるこそ」 ④指先でつまむ。万葉集20「ははそ葉の母の命は御裳みもの裾―・みあげ掻き撫で」 つ・む積む】 [一]〔他五〕 ①同質のものをその上その上へとうずたかく重ねおく。宇津保物語祭使「文机にむかひて、文どもめぐりに山の如く―・みて」。「石を―・む」 ②物事をたび重ねる。万葉集9「長き日に思ひ―・みこし憂はやみぬ」。源氏物語須磨「年ふるあまもなげきをぞ―・む」。日葡辞書「ゼンノコウヲツム」。「苦労を―・む」 ③船・車などに、荷を載せる。宇津保物語藤原君「銭・絹・米、車に―・みて出したて給ひ」 ④集めたくわえる。ためる。皇極紀「庫つわものぐらを起てて箭を儲む」。「巨万の富を―・む」 ⑤金を沢山出す。「契約金を―・む」 [二]〔自五〕 次第に高く重なる。たまる。つもる。万葉集19「降る雪の千重に―・めこそわが立ちかてね」。「降り―・む雪」 つむがり‐の‐たち都牟刈の太刀】 未詳。一説に、切れ味のよい太刀をほめていう語。草薙剣のこと。古事記「刺し割きて見たまへば―在り」 つむぎ紡ぎ・紬】 ①つむぐこと。 ②紬織つむぎおりの略。 ⇒つむぎ‐いと【紬糸】 ⇒つむぎ‐うた【紡ぎ唄】 ⇒つむぎ‐おり【紬織】 ⇒つむぎ‐がすり【紬絣】 ⇒つむぎ‐じま【紬縞】 つむぎ】 「つぐみ」の転。 つむぎ‐いと紬糸】 屑繭くずまゆまたは真綿をつむいで、よりをかけた絹糸。 ⇒つむぎ【紡ぎ・紬】 つむぎ‐うた紡ぎ唄】 糸をつむぎながら歌う民謡。 ⇒つむぎ【紡ぎ・紬】 つむぎ‐おり紬織】 紬糸または玉糸で織った平織の丈夫な絹織物。機械織もある。着尺きじゃくや裏地に用いる。大島紬・白山紬・結城ゆうき紬など。 ⇒つむぎ【紡ぎ・紬】 つむぎ‐がすり紬絣】 絣の柄がらを表した紬織。 ⇒つむぎ【紡ぎ・紬】 つむぎ‐じま紬縞】 縞柄を表した紬織。 ⇒つむぎ【紡ぎ・紬】 つむ・ぐ紡ぐ】 〔他五〕 綿または繭を糸縒車いとよりぐるまにかけ、その繊維を引き出し、撚よりをかけて糸にする。大唐西域記平安中期点「紡績ツムキウム」。日葡辞書「ワタ・イトヲツムグ」 つむくり独楽】 「こま」の古称。〈伊呂波字類抄〉 つむじ旋毛】 ①渦のように巻いているもの。人の毛髪では頭頂の百会ひやくえにある。つじ。辻毛。毛渦。 ②「つむじかぜ」の略。万葉集2「冬の林に―かもい巻き渡ると」 ③(「辻」と書く)(→)「つじ(辻)」に同じ。願経四分律平安初期点「巷陌の四の街道の頭ツムジ、市の中糞掃聚辺に在り」。今昔物語集4「道の―にこれを敷きて臥したり」 ⇒つむじ‐かぜ【旋風】 ⇒つむじ‐げ【旋毛】 ⇒つむじ‐まがり【旋毛曲り】 ⇒旋毛を曲げる つむじ‐かぜ旋風】 渦のように巻いて吹き上がる風。旋風せんぷう。神功紀「飄風つむじかぜ忽ちに起りて」 ⇒つむじ【旋毛】 つむじ‐げ旋毛】 つむじの毛。せんもう。 ⇒つむじ【旋毛】 つむじ‐まがり旋毛曲り】 (つむじの位置がずれている意)性質がねじけていること。また、そういう人。「―の男」 ⇒つむじ【旋毛】

[漢]罪🔗🔉

 字形  筆順 〔罒()部8画/13画/教育/2665・3A61〕 〔音〕ザイ(呉) 〔訓〕つみ [意味] ①罰をうけるような行い。つみ。「罪悪・罪人・罪過・犯罪・功罪」。仏教で、悪い果報をもたらす因。「罪業ざいごう・罪障・滅罪」 ②刑罰(に処する)。つみする。「死罪・流罪るざい」 [解字] 原字は。「自」(=はな)+「辛」(=刃物)の会意文字。鼻そぎの刑を受けた人の意。秦しんの始皇帝が、この字の形が「皇」に似ているのを嫌って「罪」に改めたという。 [下ツキ 冤罪・原罪・功罪・斬罪・死罪・謝罪・重罪・宿罪・首罪・杖罪・浄罪・贖罪・贓罪・多罪・断罪・聴罪・同罪・犯罪・微罪・服罪・無罪・滅罪・免罪・問罪・有罪・余罪・流罪

[漢]罪🔗🔉

 〔非部5画〕 ⇒罒部

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