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広辞苑の検索結果 (47)

いか・い【厳い】🔗🔉

いか・い厳い】 〔形〕 ⇒いかし

いか‐いか・し【厳厳し】🔗🔉

いか‐いか・し厳厳し】 〔形シク〕 大層いかめしい。たけだけしく強い。

いか・し【厳し】(形ク)🔗🔉

いか・し厳し】 〔形ク〕 (古くはシク活用か。中・近世、口語形「いかい」も用いた) ①いかめしい。おごそかである。源氏物語手習「頼もしう―・きさまを人に見せむ」 ②あらあらしい。たけだけしい。宇津保物語俊蔭「おそろしげに―・き者ども」 ③(多く、連用形「いかく」、その音便「いかう」の形で)はなはだしい。大層である。ひどい。いっかい。狂言、武悪「―・い御苦労をなさるる」。狂言、麻生「烏帽子髪といふものは―・う窮屈なものぢやなあ」 ④大きい。多い。鷹筑波「―・い音してとふもうるさし」 ⇒いかいこと ⇒いかい世話

いかし‐ひ【厳し日】🔗🔉

いかし‐ひ厳し日】 おごそかな日。生日いくひ⇒いかし【厳し】

いかし‐ほ【厳し穂・茂し穂】🔗🔉

いかし‐ほ厳し穂・茂し穂】 よく実のついた稲穂。祝詞、祈年祭「八束穂の―」 ⇒いかし【厳し】

いかし‐ほこ【厳し矛】🔗🔉

いかし‐ほこ厳し矛】 いかめしい矛。〈舒明紀訓注〉 ⇒いかし【厳し】

いかし‐みよ【厳し御世】🔗🔉

いかし‐みよ厳し御世】 盛んな御代。祝詞、平野祭「―に幸さきはへまつりて」 ⇒いかし【厳し】

いか‐つ【厳つ】🔗🔉

いか‐つ厳つ】 いかめしいさま。たけだけしいさま。二曲三体人形図「心も鬼なれば何れも―の見風にて」 ⇒厳つを出す

いかつ・い【厳つい】🔗🔉

いかつ・い厳つい】 〔形〕 いかめしい。きびしい。ごつい。浄瑠璃、心中二つ腹帯「伯母御の―・い返礼に」。「―・い肩」

いかつ‐がま・し【厳つがまし】🔗🔉

いかつ‐がま・し厳つがまし】 〔形シク〕 いかにもいかめしい。鹿の巻筆「―・しく言へば」

いかつ‐ごえ【厳つ声】‥ゴヱ🔗🔉

いかつ‐ごえ厳つ声‥ゴヱ いかめしい声。浄瑠璃、菅原伝授手習鑑「片寄かたよれと雑色が―」

いかつ‐は・く【厳つ吐く】🔗🔉

いかつ‐は・く厳つ吐く】 〔自四〕 はげしく言いののしる。浄瑠璃、出世景清「侍畜生大たはけと、―・いてぞ申しける」

○厳つを出すいかつをだす🔗🔉

○厳つを出すいかつをだす いかめしく力み返す。傾城禁短気「臂捲ひじまくりして喧嘩眼になつていかつを出し」 ⇒いか‐つ【厳つ】 いか‐で如何で・争で】 〔副〕 (イカニテの転) ①(願望)何とかして。竹取物語「―このかぐや姫を得てしがな」 ②(疑問)どのようにして。どういうわけで。源氏物語帚木「―、はた、かかりけむ」 ③(反語)どうして。竹取物語「―さることなくてはおはしまさむ」 ⇒いかで‐か【如何でか・争でか】 いか‐てい如何体】 どのような様子。いかよう。幸若舞曲、烏帽子折「たとへ―の物なりとも」 いかで‐か如何でか・争でか】 〔副〕 ①(疑問)どうして。竹取物語「家に入り給ひぬるを―聞きけむ」 ②(反語)どうして(…することがあろうか)。枕草子104「淑景舎は見たてまつりたりやと問はせ給へば、まだ―」 ③(願望)何とかして。拾遺和歌集「―と思ふ心のある時はおぼめくさへぞうれしかりける」 ⇒いか‐で【如何で・争で】 いかと‐いかと厳と厳と】 〔副〕 広々と。一説に「如何と如何と」で、「どのようだろうか」の意。万葉集8「―あるわが宿に百枝ももえさし生ふる橘」 いが‐とうめ伊賀専女‥タウメ ①狐の異称。神に祭った狐の称。 ②人をたばかる媒酌人を、狐にたとえていう語。源氏物語東屋「今更に―にやとつつましくてなむ」 いか‐どっくり烏賊徳利】 イカの胴に型を入れて、とっくりの形に乾したもの。燗かんをした酒を入れ、イカの味と香りを酒に移す。 いか‐な如何な】 [一]〔連体〕 どのような。どんな。中華若木詩抄「此の大雪には―園林も一様に白くなるべきぞ」 [二]〔副〕 (否定・反語の語にかかる)どうしても。何としても。いっかな。浮世草子、日本新永代蔵「鋳崩して売りはらふに、―此の銅を買ふ人なし」 ⇒いかな‐いかな【如何な如何な】 ⇒いかな‐こと【如何な事】 いかな‐いかな如何な如何な】 「いかな」を強めていう語。決して。どうしてどうして。何の何の。狂言、悪太郎「誰殿がお止めやつても、―止る事では御座らぬ」 ⇒いか‐な【如何な】 いかな‐ご玉筋魚】 イカナゴ科の海産の硬骨魚。体は細長く槍形、全長約25センチメートル。背部は青褐色、下腹部は銀白色。春、小さいのを捕って煮干・佃煮つくだにとする。俗にカマスゴという。夏には砂の中に潜って休眠。北日本に多く、九州まで分布。小女子こうなご。〈[季]春〉 いかなご ⇒いかなご‐じょうゆ【玉筋魚醤油】 いかなご‐じょうゆ玉筋魚醤油‥ジヤウ‥ イカナゴを塩漬にし、十分に熟成させた後、その汁を漉して作る調味料。魚醤油の一種。讃岐の名産。 ⇒いかな‐ご【玉筋魚】 いかな‐こと如何な事】 ①意外な事。とんでもない事。狂言、貰聟「これは―、ここにも戻らぬと申すか」 ②どうしても。いかないかな。浄瑠璃、国性爺合戦「さもないうちは―ならぬならぬとねめ付くる」 ⇒いか‐な【如何な】 いかな・り如何なり】 〔自ラ変〕 (イカニアリの約)どうである。「心中―・りや」 いかなる如何なる】 〔連体〕 (イカナリの連体形から)どのような。どういう。「―運命が待ち構えているか」「―勇士といえども」「―時もあわてない」 いか‐に如何に】 [一]〔副〕 ①状態を疑い問うのに使う。どのように。どう。源氏物語須磨「世の有様もなほ―なり果つべきにか」。「その運命や―」 ②原因を疑い問うのに使う。どうして。なぜ。玉葉集「ほととぎすこぞ見し君もなき宿に―鳴くらんけふの初声」 ③限度の定めがたいさま。 ㋐程度のはなはだしいさまをいう。どんなにか。さぞかし。枕草子61「とどろきの滝は、―かしがましく恐ろしからん」。「―寂しかったか」 ㋑(多くはあとに仮定の言い方を伴って)極端な場合を想定してもそうはいかない意。どれほど。どんなに。狂言、梟山伏「―そなたが茶がすきでも、極を二服とはえ飲むまいぞ」。狂言、盗人連歌「―ねんごろの中ぢやと申して、いひにくい談合のござる」。「―つらくとも我慢する」 [二]〔感〕 呼び掛けに使う。どうだ。なんと。万葉集7「波高し―かぢとり」。平家物語11「―宗高、あの扇の真中射て」。謡曲、羽衣「―申し候」 ⇒いかに‐いわん‐や【如何に言はんや】 ⇒いかに‐か【如何にか】 ⇒いかに‐して【如何にして】 ⇒いかに‐して‐も【如何にしても】 ⇒いかに‐せん【如何にせん】 ⇒いかに‐ぞや【如何にぞや】 ⇒いかに‐も【如何にも】 ⇒いかに‐も‐して【如何にもして】 ⇒いかに‐や‐いかに【如何にや如何に】 ⇒如何に申し候 いかに‐いわん‐や如何に言はんや‥イハン‥ まして。今昔物語集30「人の妻・娘、―宮仕へ人は」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐か如何にか】 ①(疑問)どのようにして。万葉集5「家に行きて―吾がせむ」 ②(反語)どうして(…しようか)。万葉集5「うちなびく春の柳とわが宿の梅の花とを―分かむ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐して如何にして】 ①(疑問)どのようにして。古今和歌集「白露の色はひとつを―秋の木の葉をちぢにそむらん」 ②(願望)どうにかして。拾遺和歌集「―しばし忘れむ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐して‐も如何にしても】 ①(願望)どうにかして。狭衣物語1「―死ぬるわざもがな」 ②(打消の強調)なんとしても。絶対に。日葡辞書「イカニシテモナラヌ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐せん如何にせん】 ①どうしよう。万葉集7「潮満たば―とかわたつみの神が手渡る海人娘子あまおとめども」 ②どうしようもない。万葉集4「目には見て手には取らえぬ月の内の楓かつらのごとき妹を―」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐ぞや如何にぞや】 ①(様子を問う)どんなぐあいか。源氏物語「―、宮は夜や更かし給ひし」 ②(理由を問う)どういうわけか。なぜか。枕草子143「いひいでられぬは―」 ③(不審を感じたり、価値を認めなかったりする場合に用いる)どうだろうか。どうかと思う。源氏物語花宴「ことごとしうもてなされんも、―、まだ人の有様よく見定めぬ程は、わづらはしかるべし」。無名抄「あまりこけ過ぎて、―聞え侍れ」 ⇒いか‐に【如何に】 いかに‐も如何にも】 〔副〕 ①どのようにも。土佐日記「悪しくもあれ、―あれ」 ②どうにかして。なんとか。和泉式部日記「―ありて御覧ぜさせまほしうこそ」 ③どんなことがあっても。けっして。蜻蛉日記「をのが上をば、――、なしり給ひそ」 ④まさにそのとおりのさまで。まことに。狂言、松脂「この松脂を取り入れて、―ねばくあやかれとて」。「―あわれな姿」「―苦しそうだ」「―若者らしいさわやかさ」 ⑤(相手の言うことを肯定して)まったくそのとおりだ。たしかに。狂言、縄綯なわない「汝は頼うだ者の手跡を見覚えているであらう。―、見覚えてをりまする」 ⑥(「―なる」の形で)どのようにでもなる。転じて、死ぬ。平家物語7「此上はただ一所で―なり給へ」 ⇒いか‐に【如何に】

いかと‐いかと【厳と厳と】🔗🔉

いかと‐いかと厳と厳と】 〔副〕 広々と。一説に「如何と如何と」で、「どのようだろうか」の意。万葉集8「―あるわが宿に百枝ももえさし生ふる橘」

いか‐め【厳め】🔗🔉

いか‐め厳め】 いかめしいさま。いかつ。狂言、腰祈「―な、お山伏にならせられて御座るの」

いか‐めし・い【厳めしい】🔗🔉

いか‐めし・い厳めしい】 〔形〕[文]いかめ・し(シク) ①おごそかで重々しい。いかつい。源氏物語桐壺「いと―・しうその作法したるに」。「―・いお邸やしき」 ②はげしい。あらあらしい。源氏物語明石「―・しき雨風いかづちの驚かし侍りつれば」 ③盛大である。おおげさである。源氏物語真木柱「儀式いと―・しう二なくて参り給ふ」 ④態度が儀式ばっている。堅苦しい。さゝめごと「―・しくも尋ね給ふものかな」

いか‐ら・し【厳らし】🔗🔉

いか‐ら・し厳らし】 〔形ク〕 いかめしい。たけだけしい。愚管抄3「若く―・き様なる人にて」

いこう【厳う】イカウ🔗🔉

いこう厳うイカウ (イカシの連用形イカクの音便) ⇒いかし3

いず【厳】イヅ🔗🔉

いずイヅ ⇒いつ

いずはら【厳原】イヅ‥🔗🔉

いずはら厳原イヅ‥ 長崎県対馬つしま市の地名。もと宗氏10万石の城下町。対馬の中心地。

いつ【厳・稜威】🔗🔉

いつ厳・稜威】 ①尊厳な威光。威勢の鋭いこと。古事記「―のをたけび踏みたけびて」 ②植物などが威勢よく繁茂すること。 ③斎み浄められていること。祝詞、神賀詞「―幣の緒結び」

いつ‐かし【厳橿】🔗🔉

いつ‐かし厳橿】 神威のある、繁茂した樫かしの木。「斎橿」とも書く。古事記「御諸みもろの―がもと」

いつか・し【厳し】🔗🔉

いつか・し厳し】 〔形シク〕 (動詞イツ(斎)クから)いかめしく立派である。たっとい。荘重である。源氏物語少女「内の儀式を移して…―・しき御有様なり」

いつく・し【厳し・慈し・美し】🔗🔉

いつく・し厳し・慈し・美し】 〔形シク〕 ①神威がいかめしい。また、威儀がそなわっている。おごそかで立派である。万葉集5「すめ神の―・しき国」。源氏物語若菜上「つぎつぎの御ゆかり―・しきほど」 ②神々しく気品があって、うつくしい。今昔物語集30「百日許になりたる女子のいと―・しげなれば」 ③(室町時代以降ウツクシと混同)あいらしい。いとしい。日葡辞書「ギョクショク(玉色)。タマノイロ、即ち、イツクシイイロ」

おご・し【厳し】🔗🔉

おご・し厳し】 〔形シク〕 おごそかである。威力が大きい。持統紀「三百みももはしらの―・しき大徳等ほうしたち

おごそか【厳か】🔗🔉

おごそか厳か】 威儀正しく、近寄りにくいさま。いかめしいさま。厳粛。弥勒上生経賛平安初期点「身容、敦粛とオコソカにして」。「―に儀式を執り行う」

から‐くしげ【唐櫛笥・厳器】🔗🔉

から‐くしげ唐櫛笥・厳器】 [一]〔名〕 櫛を入れておく美しい小箱。源氏物語末摘花「古めきたる鏡台の―」 唐櫛笥 [二]〔枕〕 「明く」にかかる。

きびし・い【厳しい】🔗🔉

きびし・い厳しい】 〔形〕[文]きび・し(シク) (平安初期にはク活用) ①厳重である。おごそかである。枕草子92「行事の蔵人のいと―・しうもてなして」。「警戒が―・い」 ②激しく容赦ない。むごい。大鏡道長「王の―・しうなりなば、世の人いかが堪へむ」。「―・い訓練」「―・く叱る」 ③傾斜が急で角だっている。けわしい。長秋詠藻「荒き海―・しき山の中なれど」 ④物事の状態や人の表情などが緊張している。「―・い国際情勢」「―・い表情」 ⑤はなはだしい。ひどい。「寒さが―・い」 ⑥並一通りでない。たいしたものである。金々先生栄花夢「これは―・い。さつまやの源五兵衛ときて居る」

げん【厳】🔗🔉

げん】 (呉音はゴン) ①きびしいこと。「―に言い渡す」 ②父に対する尊称。

げん‐い【厳威】‥ヰ🔗🔉

げん‐い厳威‥ヰ おごそかで威光のあること。おごそかな威儀。

げん‐か【厳科】‥クワ🔗🔉

げん‐か厳科‥クワ きびしい罰。

げん‐かい【厳戒】🔗🔉

げん‐かい厳戒】 厳重に警戒すること。「―を要する」

げん‐かく【厳格】🔗🔉

げん‐かく厳格】 きびしくただしいこと。ある規則をきびしく守り、いいかげんにしないこと。「―な家風」「―に審査する」 ⇒げんかく‐しゅぎ【厳格主義】

げんかく‐しゅぎ【厳格主義】🔗🔉

げんかく‐しゅぎ厳格主義】 〔哲〕(→)厳粛主義に同じ。 ⇒げん‐かく【厳格】

げん‐かん【厳寒】🔗🔉

げん‐かん厳寒】 冬のきびしい寒さ。〈[季]冬〉

げん‐がん【厳顔】🔗🔉

げん‐がん厳顔】 おごそかな顔つき。君主などの、いかめしい顔。太平記5「―を犯して道を以て諫め諍ふ」

げん‐ぎ【厳儀】🔗🔉

げん‐ぎ厳儀】 おごそかな儀式。立派な儀式。

げん‐きょう【厳教】‥ケウ🔗🔉

げん‐きょう厳教‥ケウ ①きびしい教え。 ②他人の教えの尊敬語。

げん‐きん【厳禁】🔗🔉

げん‐きん厳禁】 きびしくとめること。厳重な禁止。「火気―」

げん‐くん【厳君】🔗🔉

げん‐くん厳君】 他人の父の敬称。父君。

げん‐くん【厳訓】🔗🔉

げん‐くん厳訓】 きびしい訓戒。

げん‐けい【厳刑】🔗🔉

げん‐けい厳刑】 きびしい刑罰。

げん‐と‐して【厳として・儼として】🔗🔉

げん‐と‐して厳として・儼として】 おごそかに。犯しがたく。動かしがたく。「―動じない」「事実は―存在する」

げん‐に【厳に】🔗🔉

げん‐に厳に】 〔副〕 きびしく。厳重に。「―いましめる」 ○権に借るけんにかる 権威をかさに着る。 ⇒けん【権】

みか・し【厳し】🔗🔉

みか・し厳し】 〔形ク〕 しおからい。塩分が多い。新撰字鏡4「醎、美加支阿地波比、又加良之」

[漢]厳🔗🔉

 字形  筆順 部14画/17画/教育/2423・3837〕 [嚴] 字形 〔口部17画/20画/5178・536E〕 〔音〕ゲン(漢) ゴン(呉) 〔訓〕おごそか・きびしい・いかめしい・いかつい (名)いつ・いかし・よし [意味] ①おごそか(にする)。いかめしい。犯しがたい。(同)儼。「厳として存在する」「厳粛・厳然・威厳・謹厳・荘厳そうごん・しょうごん」 ②きびしい。はげしい。「厳にいましめる」「厳格・厳重・厳罰・厳寒・冷厳・峻厳しゅんげん」▶家庭内で母親の「慈」に対して父親に関する語として用いる。「厳父・厳君・家厳」 [解字] 形声。「嚴」の下半部は音符で、きびしい、きつい意。「口」二つ(=口うるさく責める)を加えて、きびしくいましめる意。 [下ツキ 威厳・戒厳・寛厳・謹厳・峻厳・森厳・荘厳・尊厳・端厳・冷厳

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いか・い【厳い】🔗🔉

いか・い 【厳い】 (形)[文]ク いか・し 〔中世・近世語〕 (1)荒々しい。勇猛だ。恐ろしい。「かく―・う猛き身に生まれて/宇治拾遺 8」 (2)大きい。多い。「聞き及うだより―・い河ぢや/狂言記・鈍根草」 (3)(程度が)はなはだしい。大層である。「それはほんに―・いお力落しで/滑稽本・浮世床 2」

厳いこと🔗🔉

厳いこと 多いこと。多いさま。たいへんなこと。「ひる見たれば,瓜が―見えたが/狂言記・瓜盗人」

厳い世話🔗🔉

厳い世話 大変お世話になりました,の意で用いる挨拶(アイサツ)の語。「いやもう,きのふは―/咄本・鹿の子餅」

いかいか・し【厳厳し】🔗🔉

いかいか・し 【厳厳し】 (形シク) はなはだいかめしい。たけだけしい。「猛辛,―・しき体なり/孟津抄」

いか・し【厳し】🔗🔉

いか・し 【厳し】 ■一■ (形ク) ⇒いかい ■二■ (形シク) (1)霊威が盛んである。神秘的な力に満ちている。「―・し矛/日本書紀(舒明訓注)」「八束穂の―・し穂/祝詞(祈年祭)」 (2)たけだけしい。荒々しい。「―・しき心をなして阿修羅の中にまじりぬ/宇津保(俊蔭)」 〔上代にはシク活用が普通であったと思われるが,その確実な例は「いかし日」「いかし矛」のように,終止形(実際は語幹に相当するもの)を連体的に用いた例しか見当たらない。また,中古以降は普通ク活用として用いられるが,上代にも「いかしほ(瞋塩)」「いかづち(雷)」のようにク活用の語幹用法と見られる例があり,すでに両活用があったかともみられる〕

いか-つ【厳つ】🔗🔉

いか-つ 【厳つ】 (名・形動) いかめしいさま。荒々しいさま。また,そのような態度。「駈出の山伏と申すものは―な物で御座る/狂言・禰宜山伏(虎寛本)」

いかつ・い【厳つい】🔗🔉

いかつ・い [0][3] 【厳つい】 (形)[文]ク いかつ・し 武張(ブバ)った感じである。柔らかな感じがない。ごつい。「―・い顔の先生」「―・い体つきの男」 [派生] ――げ(形動)――さ(名)

いかつ・し【厳つし】🔗🔉

いかつ・し 【厳つし】 (形ク) ⇒いかつい

いかめ【厳め】🔗🔉

いかめ 【厳め】 (形動ナリ) いかめしげ。恐ろしげ。「―な御山伏に成らせられて御座るの/狂言・腰祈(虎寛本)」

いかめ・い【厳めい】🔗🔉

いかめ・い 【厳めい】 (形) 〔シク活用の形容詞「厳めし」がク活用化して生じた口語形。中世語〕 「いかめしい」に同じ。「管仲ほど―・い賢臣と言はうずものは/史記抄 10」

いかめし・い【厳めしい】🔗🔉

いかめし・い [4] 【厳めしい】 (形)[文]シク いかめ・し (1)近よりにくい感じを与えるほど立派で威厳がある。「―・い顔つきの将軍」「―・い門がまえ」 (2)厳重である。物々しい。きびしい。「―・い警戒」 (3)激しい。猛烈だ。「波いと―・しう立ち来て/源氏(須磨)」 (4)盛んである。盛大だ。すばらしい。「内裏・東宮の残らず参り集ひて,―・しき御いそぎの響きなり/源氏(若菜上)」 (5)(「いかめしく」の形で副詞的に用い)立派に。よくこそ。「―・しくも尋ね給ふものかな/ささめごと」 〔主に和文で用いられた〕 [派生] ――げ(形動)――さ(名)

いこう【厳う】🔗🔉

いこう ―カウ 【厳う】 (副) 〔「厳(イカ)し」の連用形「厳く」の転〕 たいそう。ひどく。「―ほねを折つたに/狂言・三本柱」

いずはら【厳原】🔗🔉

いずはら イヅハラ 【厳原】 ⇒いづはら(厳原)

いつ【厳・稜威】🔗🔉

いつ 【厳・稜威】 (1)神聖であること。斎(イ)み清められていること。「―の真屋に麁草(アラクサ)を―の席(ムシロ)と苅り敷きて/祝詞(出雲国造神賀詞)」 (2)勢いの激しいこと。威力が強いこと。「―の男建(オタケビ)踏み建(タケ)びて/古事記(上)」

いつか・し【厳し】🔗🔉

いつか・し 【厳し】 (形シク) 荘重だ。立派だ。いかめしい。「さばかり―・しき御身をと/源氏(御法)」

いつく・し【厳し・美し】🔗🔉

いつく・し 【厳し・美し】 (形シク) (1)いかめしい。おごそかだ。「皇神(スメカミ)の―・しき国/万葉 894」 (2)尊く立派だ。大切だ。重々しく格式がある。「―・しうもてかしづきたてまつり給ふ/増鏡(おどろの下)」 (3)美しい。「―・しくかたじけなきものに思ひはぐくむ/源氏(若菜下)」

いづはら【厳原】🔗🔉

いづはら 【厳原】 長崎県西部,下県(シモアガタ)郡の町。対馬(ツシマ)の南部に位置し,古くから島の中心。厳原港は鎖国の時も長崎とともに対外貿易港であった。

おご・し【厳し】🔗🔉

おご・し 【厳し】 (形シク) 力強くいかめしい。おここし。「三百の―・しき大徳(ホウシ)等/日本書紀(持統訓)」

おごそか【厳か】🔗🔉

おごそか [2] 【厳か】 (形動)[文]ナリ いかめしく,近づきにくいさま。威儀正しく威厳があるさま。「―に儀式をとりおこなう」「―な雰囲気」 [派生] ――さ(名)

きび・し【厳し】🔗🔉

きび・し 【厳し】 ■一■ (形ク) (1)すき間なく詰まっている。「歯は白きこと斉(ヒト)しく―・くして珂(カ)(=玉ノ一種)と雪との猶(ゴト)し/金光明最勝王経(平安初期点)」 (2)厳格だ。容赦がない。「弾正をば霜台と云ふぞ。―・くはげしう事をただす官ぢやほどにぞ/百丈清規抄」 ■二■ (形シク) ⇒きびしい

きびし・い【厳しい】🔗🔉

きびし・い [3] 【厳しい】 (形)[文]シク きび・し □一□ (1)厳格で,手心を加えない。取り扱いに容赦がない。「戒律が―・い」「―・い先生」「―・くしつける」 (2)耐えがたいほど激しい。激烈だ。「残暑が―・い」「砂漠地帯の―・い環境」 (3)人を寄せつけないような印象を与える。柔和でない。「―・い表情」「―・い山容」 □二□ (1)すき間なく詰まっている。密度が高い。「松―・しく生ひつづき/東関紀行」 (2)大したものだ。素晴らしい。「鯛の浜焼に蛸の桜煮,これは―・しいお持たせぢやな/歌舞伎・五大力」 〔もともとク活用の語で,シク活用が生じたのは平安中期からかと思われる〕 →きびし [派生] ――げ(形動)――さ(名)

げん【厳・儼】🔗🔉

げん [1] 【厳・儼】 ■一■ (ト|タル)[文]形動タリ (1)態度や処置がきびしい。厳格。「―たる態度」「―として譲らない」 (2)動かしがたい。「―として存在する」 ■二■ (形動ナリ) {■一■}に同じ。「修例の―なる規則の密なる/もしや草紙(桜痴)」

げん-い【厳威】🔗🔉

げん-い [1] 【厳威】 (名・形動)[文]ナリ おごそかでいかめしい・こと(さま)。

げん-か【厳科】🔗🔉

げん-か ―クワ [1] 【厳科】 きびしい罰。「―に処す」

げん-かい【厳戒】🔗🔉

げん-かい [0] 【厳戒】 (名)スル 厳重に警戒すること。「―態勢をしく」

げん-かく【厳格】🔗🔉

げん-かく [0] 【厳格】 (形動)[文]ナリ 不正・怠慢・ごまかし・失策などを全く許さないきびしい・態度(さま)。きびしくて,少しも手加減をしないさま。「―な家庭」「―に審査する」 [派生] ――さ(名)

げんかく-しゅぎ【厳格主義】🔗🔉

げんかく-しゅぎ [5] 【厳格主義】 〔哲〕 〔rigorism〕 きわめて厳格に道徳的規律を守る立場。ストア学派の倫理説,キリスト教の敬虔主義,カント哲学の倫理説など。厳粛主義。リゴリズム。

げん-かん【厳寒】🔗🔉

げん-かん [0] 【厳寒】 きびしい寒さ。極寒。 ⇔厳暑 「―の候」[季]冬。《―や事と戦ふ身の力/池内たけし》

げん-がん【厳顔】🔗🔉

げん-がん 【厳顔】 おごそかな顔つき。君主などの顔の形容。「―に親(チカ)づき奉らんこと何(イズ)れの日ぞや/保元(下)」

げん-きん【厳禁】🔗🔉

げん-きん [0] 【厳禁】 (名)スル 厳重に禁止すること。「立ち入りを―する」

げん-くん【厳君】🔗🔉

げん-くん [1][0] 【厳君】 他人の父を敬っていう語。父君。

げん-けい【厳刑】🔗🔉

げん-けい [0] 【厳刑】 きびしい刑罰。厳罰。 ⇔寛刑

げん-こう【厳行】🔗🔉

げん-こう ―カウ [0] 【厳行】 (名)スル 決まりを厳しく守って実行すること。

げん-こく【厳酷・厳刻】🔗🔉

げん-こく [0] 【厳酷・厳刻】 (名・形動)[文]ナリ きびしくむごいこと。非常にきびしいこと。また,そのさま。「風土は寒暑共に―なり/新聞雑誌 42」

げん-しゅ【厳守】🔗🔉

げん-しゅ [1] 【厳守】 (名)スル 約束・規則などをかたく守ること。「時間―」「秘密は―して下さい」

げん-じゅう【厳重】🔗🔉

げん-じゅう ―ヂユウ [0] 【厳重】 (形動)[文]ナリ (1)きびしく事に当たるさま。「―な検査」「―に警戒する」 (2)おごそかなさま。いかめしいさま。「其の荘厳微妙にして―なる事限りなし/今昔 1」 〔古く「げんじょう」とも〕 [派生] ――さ(名)

げん-たる【厳たる・儼たる】🔗🔉

げん-たる [1] 【厳たる・儼たる】 ⇒げん(厳)■一■

げん-と-して【厳として・儼として】🔗🔉

げん-と-して 【厳として・儼として】 (連語) ⇒げん(厳)■一■

げん-に【厳に】🔗🔉

げん-に [1] 【厳に】 (副) きびしく。厳重に。「―つつしむ」

ごん-しゅ【厳修】🔗🔉

ごん-しゅ [1] 【厳修】 (名)スル 仏教で,儀式を厳かに執り行うこと。「大遠忌(ダイオンキ)を―する」

いかつい【厳つい】(和英)🔗🔉

いかつい【厳つい】 stern;→英和 grim;→英和 stiff.→英和

いかめしい【厳めしい】(和英)🔗🔉

いかめしい【厳めしい】 dignified;solemn;→英和 stern;→英和 grave;→英和 stately;→英和 high-sounding (肩書など).厳めしく gravely;solemnly;→英和 sternly.→英和

おごそかな【厳かな(に)】(和英)🔗🔉

おごそかな【厳かな(に)】 solemn(ly);→英和 grave (-ly).→英和

きびしい【厳しい(く)】(和英)🔗🔉

きびしい【厳しい(く)】 severe(ly);→英和 strict(ly).→英和

げん【厳として】(和英)🔗🔉

げん【厳として】 ⇒厳然.

げんかく【厳格な(に)】(和英)🔗🔉

げんかく【厳格な(に)】 strict(ly);→英和 severe(-ly);→英和 stern(ly);→英和 rigorous(ly).→英和

げんかん【厳寒】(和英)🔗🔉

げんかん【厳寒】 intense[severe]cold.

げんきん【厳禁する】(和英)🔗🔉

げんきん【厳禁する】 forbid[prohibit]strictly.火気厳禁 ⇒火気(厳禁).

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