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しまら‐ない【締まらない】🔗⭐🔉
しまら‐ない【締まらない】
①緊張感がない。
②結末がいい加減である。「―話」
しまり【締り】🔗⭐🔉
しまり【締り】
①しまること。ゆるみのないこと。
②行いをつつしむこと。放埒がやんで、まじめになること。浮世風呂2「爺さまに早く別れたのが、あれが身の―にもなつたのさ」
③とりしまり。監督。
④金銭を浪費しないこと。しまつ。倹約。
⑤きちんとしていること。秩序があること。
⑥固くとざすこと。戸じまり。「―を忘れる」
⑦物事の決着。しめくくり。「―をつける」
⇒しまり‐ぞなえ【締り備え】
⇒しまり‐ばめ【締り嵌め】
⇒しまり‐や【締り屋】
⇒締りがない
○締りがないしまりがない
だらしがない。きりっとしていない。「長いばかりで―スピーチ」
⇒しまり【締り】
○締りがないしまりがない🔗⭐🔉
○締りがないしまりがない
だらしがない。きりっとしていない。「長いばかりで―スピーチ」
⇒しまり【締り】
しま‐りす【縞栗鼠】
リスの一種。体は黄褐色、背には体側にかけて5条の黒い条が縦走。口内に頬嚢を備え、食物を詰める。カラマツなどの球果を食い、日中は地上をうろつく。冬眠する。毛皮は工芸品に用いる。北海道・サハリン・中国東北部・朝鮮に産。アメリカ・アフリカなどには別種のものが分布。トラネズミ。シマネズミ。
シマリス
提供:東京動物園協会
しまり‐ぞなえ【締り備え】‥ゾナヘ
軍陣の最後をとりしまること。
⇒しまり【締り】
しまり‐ばめ【締り嵌め】
穴と軸との間に締めしろのある嵌合はめあい。
⇒しまり【締り】
しまり‐や【締り屋】
倹約な人。しみたれな人。しまつや。けちんぼう。
⇒しまり【締り】
しま・る【締まる・絞まる・緊まる】
〔自五〕
①ゆるみがなくなる。固くしめられる。古事記下「大君のみこの柴垣八節やふじまり―・りもとほし」。日葡辞書「ヲビガシマル」。「ねじが―・る」「首が―・る」
②(「閉まる」とも書く)とざされる。「戸が―・る」「銀行が―・る」
③監督が行き届く。よく治まる。日葡辞書「シマッタクニ、また、ザイショ(在所)」
④しっかりしている。日葡辞書「シマッタヒト」
⑤むだがなくなる。倹約するようになる。浪費がやむ。「家庭をもってから―・って来た」
⑥品行がよくなる。遊蕩しなくなる。「もう―・ってもいい年頃だ」
⑦緊張する。たるんだところがなくなる。「気持が―・る」「―・った体格だ」「―・らない話」
⑧相場が堅実になる。「相場は―・り気味だ」
◇広く一般には「締」を使う。「絞」は、首に強い力が加わり息ができない意に、「緊」は、緊張や倹約の意に使う。
しま・る【閉まる】
〔自五〕
⇒しまる(締まる)2
しま‐ろ【縞絽】
縞模様の絽。
しま‐わ【島廻・島曲】
(シマミの旧訓)
⇒しまみ
じ‐まわし【字回し】‥マハシ
博奕ばくちの一種。文字を書いて回して当りを定めるものという。
じ‐まわり【地回り・地廻り】ヂマハリ
①近くの土地から回送して来ること。また、その品物。「―の酒」
②近郷を巡り歩いて商売すること。また、その商人。
③その土地に住みついている者。特に、遊里や盛り場に住んでうろつきまわるならず者。通言総籬つうげんそうまがき「―二三人みせさきへきたり」
⇒じまわり‐ぶね【地廻り船】
⇒じまわり‐まい【地廻り米】
じまわり‐ぶね【地廻り船】ヂマハリ‥
近海を回漕する船。
⇒じ‐まわり【地回り・地廻り】
じまわり‐まい【地廻り米】ヂマハリ‥
近郷から回送されてくる米。
⇒じ‐まわり【地回り・地廻り】
し‐まん【四曼】
〔仏〕四種曼荼羅ししゅまんだらの略。
⇒しまん‐そうそく【四曼相即】
じ‐まん【自慢】
自分や、自分に関係の深いものを、自分でほめ人に誇ること。〈日葡辞書〉。「腕力を―する」「お国―」「―じゃないが」
⇒じまん‐がお【自慢顔】
⇒じまん‐くさ・い【自慢臭い】
⇒じまん‐たらし・い【自慢たらしい】
じ‐まん【持満】ヂ‥
①弓を十分に引きしぼって待っていること。
②発動の機の熟している時、準備してひかえていること。
③勢いの盛んな地位に居ること。
→満を持す(「満」成句)
じまん‐がお【自慢顔】‥ガホ
自慢らしい顔つき。
⇒じ‐まん【自慢】
じまん‐くさ・い【自慢臭い】
〔形〕[文]自慢くさ・し(ク)
自慢するさまに見える。浮世物語「ものごと―・く、子細らしく」
⇒じ‐まん【自慢】
しまん‐そうそく【四曼相即】‥サウ‥
密教で、四種の曼荼羅は互いに融通して作用し、不離の関係にあるということ。四曼不離。太平記24「なんぞ―の花を折らん」
⇒し‐まん【四曼】
じまん‐たらし・い【自慢たらしい】
〔形〕
いかにも自慢そうな様子だ。
⇒じ‐まん【自慢】
しまんと【四万十】
高知県南西部の市。四万十川が太平洋に注ぎ、アユが特産。人口3万8千。
⇒しまんと‐がわ【四万十川】
しまんと‐がわ【四万十川】‥ガハ
高知県西部を流れ、四万十市を経て土佐湾に注ぐ川。長さ196キロメートル。上流部は松葉川、下流部は渡わたり川とも称し、清流として知られる。
四万十川
撮影:山梨勝弘
四万十川
提供:NHK
⇒しまんと【四万十】
しまんろくせん‐にち【四万六千日】
この日に参詣すれば4万6000日参詣したと同じ功徳があるという縁日。東京の浅草寺などでは7月10日とされ、ほおずき市でにぎわう。江戸中期、享保の頃より始まる。十日まいり。〈[季]夏〉。→千日参り→二万五千日
しみ【染み】
(シムの連用形から)
①色や香りがしみこむこと。また、しみこませて色や香りをつけること。また、そうしたもの。神功紀「五色いつくさの綵絹しみのきぬ」。源氏物語夕顔「もてならしたる移り香、いと―深う」
②染み汚れること。また、その部分。汚点。「―がつく」「インクの―」
③(「肝斑」とも書く)皮膚に現れる茶褐色ないし濃褐色の平面的斑紋。「―、そばかす」
しみ【凍み】
こおること。こおり。古今和歌集恋「笹のはにおく初霜のよをさむみ―はつくともいろにいでめや」。「―豆腐」
しみ【衣魚・紙魚・蠧魚】
(体形が魚に似ているので「魚」の字を用いる)シミ目シミ科の原始的な昆虫の総称。体は細長く無翅。一面に銀色の鱗におおわれ、よく走る。衣服・紙類などの糊気あるものを食害。ヤマトシミ・セイヨウシミなど。しみむし。きららむし。〈[季]夏〉。新撰字鏡8「蟫、志弥」
しみ
ヤマトシミ
撮影:海野和男
し‐み【旨味】
うまい味。また、その物。
し‐み【至味】
この上もないよい味。また、その物。二葉亭四迷、平凡「理智の眼を抉出して目的を見ざる処に―存す」
し‐み【詩味】
その詩がもつ趣。また、詩から感じられるような味わい。
じ‐み【地味】ヂ‥
①服装や性格がはででないこと。質素なこと。くすんでいること。浄瑠璃、長町女腹切「―な抱へ帯」。「―に暮らす」↔はで。
②⇒ちみ
じ‐み【滋味】
①うまい味わい。「―に乏しい」
②滋養のある食物。
③物事の豊かな深い味わい。「―あふれる教訓」
シミーズ【chemise フランス】
⇒シュミーズ
しみ‐い・る【染み入る】
〔自五〕
しみこむ。深くしみる。奥の細道「閑しずかさや岩に―・る蝉の声」
しみ‐かえ・る【染み返る・沁み返る】‥カヘル
〔自四〕
①深く染まる。しみこむ。栄華物語木綿四手「御けはひ・匂などぞ―・らせ給へる御かたちは」
②心に深くしみこむ。感動する。狭衣物語1「若き人々は―・りてめでたてまつる」
しみ‐こお・る【凍み氷る】‥コホル
〔自四〕
①固くこおる。曾丹集「―・る木の根を床と馴らしつつ行なふ人ぞ仏ともなる」
②悲しみや恐れなどで身や心がこわばる。宇治拾遺物語8「身もきるやうに、心も―・りて」。浄瑠璃、心中万年草「証拠を出せとにちければ、家内の上下―・り」
③中世の芸術論で、心を澄ませてもっぱらその境地に没入することをいう。さゝめごと「道に志深く―・りたる人は」
しみ‐こ・む【染み込む・沁み込む】
〔自五〕
色・味・匂いなどが中まで染まる。また、深く感ずる。しみとおる。「味が―・む」「心に―・む言葉」
しみ‐さ・ぶ【茂みさぶ】
〔自上二〕
(サブは接尾語)木立が繁り立つ。万葉集1「大和の青香具山は日の経たての大御門に春山と―・び立てり」
しみ‐したたる・し【しみ舌たるし】
〔形ク〕
(シミは染みの意で強意の接頭語)いやらしくてしつこい。浄瑠璃、心中宵庚申「―・う取廻せば」
しみ‐じみ【染み染み・沁み沁み】
〔副〕
①深く心にしみるさま。よくよく。つくづく。徒然草「月の色も一きは―と見ゆるぞかし」。「―とした風情ふぜい」「―親の恩を感ずる」
②静かに落ちついているさま。しんみり。「―と語り合う」
しみ‐しゅう【四味臭】‥シウ
(四味の臭を合わせた物の意)麝香じゃこうの異称。
し‐みず【清水】‥ミヅ
わき出る清い水。〈[季]夏〉。東大寺諷誦文稿「凍シミツ出でし所になも後も凍水は出づる」。倭名類聚鈔1「妙美井、之三豆」
⇒しみず‐がき【清水垣】
しみず【清水】‥ミヅ
静岡市の地名・行政区名。駿河湾の西岸漁港・貿易港。もと駿府の外港で、造船・アルミ・缶詰工業が盛ん。北に清見寺、南に三保の松原がある。
清水港
撮影:関戸 勇
日本平からみた清水港
撮影:佐藤 尚
⇒しみず‐の‐じろちょう【清水次郎長】
しみず【清水】‥ミヅ
姓氏の一つ。三卿の一家である清水家は、将軍徳川家重の次男重好が1758年(宝暦8)江戸城清水門内に屋敷を与えられて創始。
⇒しみず‐たかし【清水多嘉示】
⇒しみず‐とし【清水登之】
⇒しみず‐はまおみ【清水浜臣】
⇒しみず‐むねはる【清水宗治】
しみず【清水】‥ミヅ
狂言。太郎冠者が茶の湯の水を汲みに行くのを嫌がり、鬼が出たと主に報告し、後に鬼の面をかぶり驚かすが、声で見破られる。鬼清水。
しみず‐がき【清水垣】‥ミヅ‥
丸太・竹・篠竹・棕櫚縄しゅろなわなどで作った神垣の一種。
⇒し‐みず【清水】
しみず‐たかし【清水多嘉示】‥ミヅ‥
彫刻家。長野県生れ。ブールデルに師事。(1897〜1981)
清水多嘉示
撮影:田沼武能
⇒しみず【清水】
しみず‐とし【清水登之】‥ミヅ‥
画家。栃木県生れ。1907年(明治40)渡米、24年(大正13)渡仏。独立美術協会創立会員。哀愁とユーモアを湛える現代的作風を展開。作「横浜夜景」。(1887〜1945)
⇒しみず【清水】
しみず‐トンネル【清水トンネル】‥ミヅ‥
群馬・新潟県境にある清水峠の南方、三国山脈の茂倉岳の下を貫通する上越線のトンネル。1931年開通、全長約9.7キロメートル。これにほぼ平行して、新清水トンネルが67年に開通、全長約13.5キロメートル。上越新幹線の大清水トンネルは82年に開通、全長約22.2キロメートル。
しみず‐の‐じろちょう【清水次郎長】‥ミヅ‥チヤウ
幕末・維新期の侠客。駿河清水港の人で、本名山本長五郎。任侠で有名となり、晩年富士山麓の開墾に力をつくした。講談・浪曲等に脚色。(1820〜1893)
清水次郎長
提供:毎日新聞社
⇒しみず【清水】
しみず‐はまおみ【清水浜臣】‥ミヅ‥
江戸後期の国学者。号は泊洦舎さざなみのや・月斎。江戸の人。国学を村田春海に学び、歌文をよくし、古典の校合に努めた。著「浜臣翁家集」「泊洦筆話」など。(1776〜1824)
⇒しみず【清水】
しみず‐むねはる【清水宗治】‥ミヅ‥
戦国時代の備中高松城主。羽柴秀吉の水攻めにあって自刃。(1537〜1582)
⇒しみず【清水】
しみず‐もん【清水門】‥ミヅ‥
(この辺で清水が湧き出したので命名したという)江戸城内郭門の一つ。田安門下の内濠を竹橋門に至る間にある北の丸への入口の門。→江戸城門(図)
しみ‐だいこん【凍み大根】
寒中に大根を薄く切って、凍らせ乾したもの。
しみ‐だ・す【染み出す・滲み出す】
〔自五〕
にじんで出てくる。「汗がシャツから―・す」
しみ‐た・つ【茂立つ】
〔自四〕
しげり立つ。万葉集9「いまきの峰に―・てるつままつの木はふるひと見けむ」
しみ‐たれ
①吝嗇りんしょくなこと。けちなこと。また、その人。しみったれ。
②意気地のないこと。また、その人。嬉遊笑覧「―はもと塩垂なるべし。泣ことをいへり」
③みすぼらしいこと。また、その人。洒落本、滑稽吉原談語「今ははやをは打からして―の風俗」
し‐みち【為道】
しかた。しよう。
じ‐みち【地道】ヂ‥
①普通の速度で歩むこと。馬を普通の速度で進ませること。褻道けみち。浮世草子、浮世栄花一代男「―に歩む馬に乗り」↔早道はやみち。
②手堅く着実な態度。まじめなこと。じみ。傾城禁短気「町屋の歴歴へ―の奉公に出さんとすれば」。「―な努力」「―に稼ぐ」
しみ‐つ・く【染み着く・染み付く・沁み着く】
〔自五〕
①色や匂いがそまりつく。「魚の匂いが―・く」
②深く執着する。源氏物語東屋「若き御どち、物聞え給はむはふとしも―・くべくもあらぬを」
③習慣が身についてとれなくなる。くせになる。「悪習が―・く」
しみ‐つ・く【凍み付く】
〔自四〕
こおりつく。しみづく。壬二みに集「笹の葉に―・く霜の」
しみっ‐たれ
(シミタレの促音化)けちなこと。また、その人。「―には閉口する」
しみっ‐た・れる
〔自下一〕
(シミタレルの促音化)
①けちけちする。「―・れたことをするな」
②みすぼらしい姿・形である。浮世床2「きたねへ手桶に水が汲であつて―・れた小盥こだらいさ」
しみ・でる【染み出る・滲み出る】
〔自下一〕
外ににじんで出てくる。
しみ‐どうふ【凍み豆腐】
(→)高野こうや豆腐に同じ。
しみ‐とお・る【染み透る・沁み透る】‥トホル
〔自五〕
中まで深くしみこむ。しみいる。また、深く感ずる。万葉集16「いちじろく身に―・り」。「寒さが骨に―・る」
しみ‐に【茂に】
〔副〕
しげく。よく茂って。しみみに。万葉集17「梅の花深山と―ありともや」
しみ‐ぬき【染み抜き・汚点抜き】
衣服・布地などについたしみを抜き去ること。また、それに使う薬品。ベンジンなど。
しみのすみかものがたり【しみのすみか物語】
茶話・落語54話を擬古文で綴った笑話集。2巻2冊。石川雅望作。1805年(文化2)刊。宇治拾遺物語に擬し、多く言葉の過誤による滑稽な失敗談を短く記す。
しみ‐ふか・し【染み深し・沁み深し】
〔形ク〕
(香りなどが)深くしみこんでいる。堤中納言物語「薄色のなよよかなるが、いと―・うなつかしきほどなるを」
しみみ‐に
〔副〕
(シミミはシミシミの約)(→)「しみに」に同じ。万葉集10「秋萩は枝も―花咲きにけり」
しみ‐むし【衣魚虫】
(→)衣魚しみに同じ。
しみ‐もく【衣魚目】
昆虫綱の一目。原始的で翅はねを欠く。口器は咬み型。体は紡錘形で、5〜15ミリメートル。糸状の長い触角と3本の尾毛をもつ。落葉下・樹皮、またアリの巣や屋内に生息。世界に約750種。ヤマトシミなどのシミ科とイシノミ科とに分ける。総尾類。
しみ‐もち【凍み餅】
こおらせた餅。湯に浸して、砂糖などをかけて食べる。こおりもち。
し‐みゃく【支脈】
山脈・鉱脈などで主となるすじから、分かれたすじ。
し‐みゃく【死脈】
①死期の近づいた弱い脈搏。〈日葡辞書〉
②鉱石がとれなくなった鉱脈。
し‐みゃく【翅脈】
昆虫の翅に見られる分岐した脈。キチン膜が他の部分より厚く、翅の補強に役立つ。脈の分布形式(翅脈相)は目や科によって異なり、分類学上の目印となる。→蝶(図)
じ‐みゃく【自脈】
自ら自分の脈搏をみて診察すること。
シミュラークル【simulacre フランス】
(模像の意)現実の中に対応物をもたない記号。ボードリヤールが消費社会や情報社会の特徴を分析するのに用いた。
シミュレーション【simulation】
①物理的・生態的・社会的等のシステムの挙動を、これとほぼ同じ法則に支配される他のシステムまたはコンピューターによって、模擬すること。
②サッカーで、ファウルを受けたふりをして審判を欺く行為。反則となる。
⇒シミュレーション‐ゲーム【simulation game】
シミュレーション‐ゲーム【simulation game】
自分で判断・操作して、ある世界を模擬体験するゲーム。乗り物操縦、戦争・政治・経営戦略、スポーツ、動植物等の飼育など幅広い。
⇒シミュレーション【simulation】
シミュレーター【simulator】
シミュレーションをするための装置。コンピューターを用いる場合には、そのためのプログラムを指すことがある。模擬装置。
し‐みょう【至妙】‥メウ
この上もなく巧妙なこと。極妙。「―の技」
じ‐みょう【地名】ヂミヤウ
(→)地類じるいに同じ。
じ‐みょう【自名】‥ミヤウ
自分。自身。おのれ。
じみょう‐いん【持明院】ヂミヤウヰン
①京都市上京区上立売付近にあった寺。藤原道長の曾孫基頼が邸内に建てた持仏堂を、子の通基が寺にした。本尊は九品くほんの阿弥陀仏。
②藤原氏北家中御門家の庶流。祖は基頼。その持仏堂持明院に因んで名づけた。代々世尊寺流書道をもって有名。
⇒じみょういん‐とう【持明院統】
⇒じみょういん‐りゅう【持明院流】
じみょういん‐とう【持明院統】ヂミヤウヰン‥
鎌倉後期・南北朝時代、大覚寺統と皇位を争った後深草天皇の血統。五十余年間の南朝との対立を経て、歴代皇位を継ぐ。後深草天皇が譲位後、京都の持明院を御所としたからいう。→北朝。
⇒じみょう‐いん【持明院】
じみょういん‐りゅう【持明院流】ヂミヤウヰンリウ
和様書道の一派。室町時代に起こった持明院基春(1453〜1535)の流派。世尊寺流を受け、入木道じゅぼくどう宗家として宮廷を中心につづいた。
⇒じみょう‐いん【持明院】
しみら‐に
〔副〕
すきまなく連続して。終日。しめらに。万葉集13「あかねさす昼は―ぬばたまの夜はすがらに」
し・みる【染みる・沁みる・浸みる】
〔自上一〕[文]し・む(上二)
「しむ」(五段)に同じ。蜻蛉日記下「さごろもの涙に―・むる時はなかりき」。源氏物語薄雲「人知れず我身に―・むる秋の夕風」。「悪習に―・みる」「寒気が身に―・みる」「煙が目に―・みる」「目に―・みる青葉」
し・みる【凍みる】
〔自上一〕[文]し・む(上二)
こおりつく。寒さでちぢみあがる。また、身がひきしまる。〈[季]冬〉。源氏物語若菜下「朝夕涼みもなき頃なれど、身も―・むる心地して」
じ・みる【染みる】
〔接尾〕
体言に接続して、好ましくない意の上一段活用の動詞を作る。
①その様子・状態が身につく意を表す。「子供―・みる」
②しみつく。「あか―・みる」「所帯―・みる」
しみ‐わた・る【染み渡る】
〔自五〕
あまねくしみる。全体にしみる。「五臓六腑に―・る酒」
し‐みん【士民】
①武士と庶民。
②士族と平民。
し‐みん【四民】
①江戸時代に行われた、身分制の4階級。すなわち士・農・工・商。
②転じて、あらゆる階層の人民。
⇒しみん‐びょうどう【四民平等】
し‐みん【市民】
①市の住民。都市の構成員。
②(citizen イギリス・Bürger ドイツ)国政に参与する地位にある国民。公民。広く、公共空間の形成に自律的・自発的に参加する人々。
③ブルジョアの訳語。
⇒しみん‐うんどう【市民運動】
⇒しみん‐かいきゅう【市民階級】
⇒しみん‐かくめい【市民革命】
⇒しみん‐かつどう【市民活動】
⇒しみん‐けん【市民権】
⇒しみん‐しゃかい【市民社会】
⇒しみん‐ぜい【市民税】
⇒しみんせい‐きょういく【市民性教育】
⇒しみん‐せんそう【市民戦争】
⇒しみん‐のうえん【市民農園】
⇒しみん‐ほう【市民法】
し‐みん【私民】
私有民。有力者に隷属し国家の権力が直接に及ばない人民。↔公民
し‐みん【嗜眠】
睡眠を続け、強い刺激を与えなければ目覚めて反応しない状態。意識障害の一種で、さらに進めば昏睡におちいる。脳炎・高熱・脳腫瘍・中毒・衰弱などによって起こる症状。
⇒しみんせい‐のうえん【嗜眠性脳炎】
しみん‐うんどう【市民運動】
市民による自発的な社会・政治運動。歴史的には、市民社会の消長に即してブルジョアジーが政党と議会の内外に展開した。今日では、市民による自主・自立的で党派横断的な運動を指す。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かいきゅう【市民階級】‥キフ
ブルジョアジーの訳語。中産階級と同義に用いられる。近代自由主義・民主主義の担い手とされた。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かくめい【市民革命】
ブルジョア革命のこと。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かつどう【市民活動】‥クワツ‥
ボランティア活動や非営利のNPO活動など、社会的で公益的な活動。広義には趣味の活動も含む。
⇒し‐みん【市民】
しみんケーン【市民ケーン】
(Citizen Kane)アメリカ映画の題名。O.ウェルズ監督・主演。1941年作。斬新な技法で、新聞王の過去を描く。
しみん‐けん【市民権】
(droit de cité; droit du citoyen フランス・citizenship イギリス)
①市民としての権利。人権・民権・公権とも同義に用いる。
②市民としての行動・思想・財産の自由が保障され、居住する地域・国家の政治に参加することのできる権利。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐しゃかい【市民社会】‥クワイ
(civil society)特権や身分的支配・隷属関係を廃し、自由・平等な個人によって構成される近代社会。啓蒙思想から生まれた概念。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐ぜい【市民税】
「市町村民税」参照。
⇒し‐みん【市民】
しみんせい‐きょういく【市民性教育】‥ケウ‥
(citizenship education)アメリカで、同国籍取得を希望する外国人に対して行われる市民的教養の教育。
⇒し‐みん【市民】
しみんせい‐のうえん【嗜眠性脳炎】‥ナウ‥
(→)エコノモ脳炎に同じ。
⇒し‐みん【嗜眠】
しみん‐せんそう【市民戦争】‥サウ
(civil war)(→)内乱に同じ。
⇒し‐みん【市民】
じみんぞく‐ちゅうしん‐しゅぎ【自民族中心主義】
自分の民族文化の優越性を主張して他文化を劣等視する傾向。自文化中心主義。エスノセントリズム。→文化相対主義
じみん‐とう【自民党】‥タウ
自由民主党の略。
しみん‐のうえん【市民農園】‥ヱン
都市の住民が週末や休暇などに趣味として作物をつくる小規模な農園。1990年に市民農園整備促進法が公布された。→クライン‐ガルテン。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐びょうどう【四民平等】‥ビヤウ‥
明治期の、あらゆる階層の人民が平等であるべきだとする身分制廃止のスローガン。
⇒し‐みん【四民】
しみん‐ほう【市民法】‥ハフ
①(jus civile ラテン)古代ローマで、ローマ市民にのみ適用された公民法。十二表法や古くからの慣習法を基礎においた実定法で、万民法の形成に伴って、これと対比される。
②(droit bourgeois フランス)近代社会の私法を中核とする法の全体。社会法に対する語。
⇒し‐みん【市民】
し‐む【私務】
一私人の仕事。個人の事務。↔公務
し・む【占む】
〔他下二〕
⇒しめる(下一)
し・む【染む・沁む・浸む・滲む】
[一]〔自五〕
染色の液にひたって色のつく意から、あるものがいつのまにか他のものに深く移りついて、その性質や状態に変化・影響が現れる意。
①色が何かにそまる。色づく。万葉集8「折らば散るべみ梅の花袖にこきれつ―・まば―・むとも」
②液体がぬれとおる。万葉集3「なかなかに人とあらずは酒壺になりにてしかも酒に―・みなむ」。浄瑠璃、冥途飛脚「…と泣き―・みづきて語るにぞ」
③香りなどがうつりつく。源氏物語宿木「かの人の御移香のいと深う―・み給へるが」
④よごれなどが付着して、なかなかとれなくなる。しみこむ。しみつく。日葡辞書「キルモノニアカガシウダ」
⑤影響を受ける。感染する。玉塵抄13「心も胆も鉄のやうにこはうて物も―・まずなまけぬ心ぞ」。「濁りに―・まぬ心」
⑥強い印象を受けて深く感じる。いつまでも心にのこる。万葉集4「韓人の衣―・むとふ紫の心に―・みて思ほゆるかも」。大鏡道長「いみじと身に―・みて思ふ給へし罪も今に失せ侍らじ」
⑦繰り返し行なって親しんでいる。源氏物語若菜下「斎院はたいみじう勤めて、紛れなく行ひに―・み給ひにたなり」
⑧しみじみと落ち着いた雰囲気になる。筑波問答「一座の―・まぬ時は思ふやうならぬ事も侍るなり」
⑨気に入る。興に入る。佳境に入る。日葡辞書「コンニチノダンギ、即ち、フルマイガシウダ」。傾城禁短気「はなしが―・まば軽い吸物して酒を出せ」
⑩なじみになる。傾城禁短気「三浦の太夫職花紫に色濃くも―・みつき」
⑪感覚を強く刺激されてからだにこたえる。また、痛みを覚える。源氏物語宿木「いつと侍らぬなかにも、秋の風は身に―・みてつらう覚え侍りて」。日葡辞書「カゼガミニシウダ」「クスリガシム」
[二]〔自上二〕
⇒しみる(上一)。
[三]〔他下二〕
①そめつける。色をつける。万葉集7「紅に衣―・めまく欲しけども着てにほはばか人の知るべき」
②香りなどをしみこませる。源氏物語末摘花「陸奥紙の厚肥えたるに匂ひばかりは深う―・め給へり」
③深く覚えさとらせる。しっかり身につくようにする。源氏物語若菜下「昼は…心あわただしければ、夜々なむ、静かに事の心も―・め奉るべき」
④心に深く刻みこむ。思いつめる。源氏物語匂宮「かの紫の御有様を心に―・めつつ、よろづの事につけて思ひ出で聞え給はぬ時のまもなし」。源氏物語総角「心に―・めたる方のことは、うち出づることもかたくて」
⑤(主に「…に心を―・む」の形で)心をうちこむ。心を奪われる。源氏物語薄雲「春のあけぼのに心―・め給へるもことわりにこそあれ」。源氏物語総角「世の中に心を―・むる方なかりつるを」
し・む【凍む】
〔自上二〕
⇒しみる(上一)
し・む【締む・絞む】
〔他下二〕
⇒しめる(下一)
しむ
〔助動〕
(活用は下二段型。[活用]しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ)動詞およびある種の助動詞の未然形に付く。奈良時代に広く用いられ、平安時代以降は主に漢文訓読文や漢文調の文章に用いられた。→す→さす。
①使役を表す。…させる。万葉集20「あしひきの山行きしかば山人のわれに得しめし山つとそこれ」。父の終焉日記「とみに病人を見せしむるに」(中世以降「見しむる」に代わって慣用された)
②多く「給ふ」と共に用いられ、尊敬の意を強める。…なさる。源氏物語早蕨「お前によみ申さしめ給へ」。源氏物語浮舟「びんなきこともあらば、おもく勘当せしめ給ふべきよしなむ仰言侍りつれば」
③謙譲の意を含む動詞に付いて、その意を強める。平安後期の用法。大鏡道長「御寺に申し文を奉らしめんとなん」「皇太后宮にいかで啓せしめんと思ひ侍れど」
じ‐む【寺務】
①寺院の事務。
②寺院の事務執行代表者。平家物語3「昔は法勝寺の―職にて」
じ‐む【事務】
事業経営などに必要な各種の仕事。主として机に向かって書類などを処理するような仕事をいう。「―を執る」「―机」
じ‐む【時務】
①その時に必要な務め。当世の急務。その時の政務。令義解4「―者治国之要務也」。「―に堪える者」「―に叶う」
②(時務策の略)律令時代の官吏採用試験の一形式。政務にかかわる問題、「盗賊なからしめんにはその術いかん」の類の課題に対して、答案として作成する漢文体の論文。式部省の行う進士科の試験の一つ。730年(天平2)廃止。→対策1
ジム【gym】
(gymnasiumの略)ボクシングやレスリングの練習場。
し‐むい【四無畏】‥ヰ
仏が説法するときに持っている、四種の畏おそれのなさ、自信。諸法をあまねく悟っているという自信(一切智無畏)、あらゆる煩悩を断っているという自信(漏尽無畏)、悟りへの障害を正しく説法できるという自信(説障道無畏)、悟りへの道を正しく説法できるという自信(説尽苦道無畏)。四無所畏。
じむ‐いん【事務員】‥ヰン
会社などで、事務に従事する人。
シムーン【simoon】
(もとアラビア語)アラビアやアフリカの砂漠に春・夏起こる、砂まじりの乾燥した熱風。
じむ‐か【事務家】
事務を取り扱う人。また、事務に熟達した人。
じむ‐かた【事務方】
組織の中で事務作業の方面に従事する人。
じむ‐かん【事務官】‥クワン
国の行政機関に置かれた一般職の職員で、技官・教官その他特別の学術技芸を要する官吏(技能官吏)以外の官吏。財務事務官・文部科学事務官の類。
じむ‐かんしょう【事務管掌】‥クワンシヤウ
旧制で、市町村長・助役や収入役・副収入役に支障のある場合、監督官庁が官吏を派遣してその職務を管掌させたこと。地方自治の本旨に反した制度で、現在は廃止。
じむ‐かんり【事務管理】‥クワン‥
〔法〕法律上の義務なくして他人のために事務を処理すること。頼まれずにする立替え払いや人命救助の類。
じむ‐きょく【事務局】
事務を取り扱う部局。
じ‐むぐり【地潜り】ヂ‥
ヘビの一種。大きいものは1メートルに達し、体表は滑らか。背面は小豆色または黄褐色。頭上および背面には不規則な黒斑がある。ネズミ・モグラなどを捕食。日本全土に分布。アズキヘビ。ツチムグリ。
ジムグリ
撮影:小宮輝之
⇒じむぐり‐がえる【地潜り蛙】
じむぐり‐がえる【地潜り蛙】ヂ‥ガヘル
カエルの一種。頭は小さく体が太っている。中国東北部・朝鮮半島などに産し、昼間は地に潜み、夜間活動する。
⇒じ‐むぐり【地潜り】
し‐むけ【仕向け】
①待遇。扱い。多く扱いの悪い場合に用いる。
②商品などを先方へあてて送ること。
⇒しむけ‐ぐち【仕向け口】
⇒しむけ‐ち【仕向け地】
しむけ‐ぐち【仕向け口】
銀行の為替取引で、自行から他店に仕向けたもの。当方口。↔被仕向口↔先方口
⇒し‐むけ【仕向け】
しむけ‐ち【仕向け地】
商品・貨物を仕向ける土地。注文品の発送先。
⇒し‐むけ【仕向け】
し‐むげち【四無礙智】
仏・菩薩のもつ四種の自由自在な理解と弁舌の能力。法無礙(教えに精通していること)・義無礙(教えの意味内容に精通していること)・辞無礙(言語に精通していること)・楽説無礙(以上の三無礙によって自由に説法すること)。四無礙解。四無礙弁。四弁。
し‐む・ける【仕向ける】
〔他下一〕[文]しむ・く(下二)
①ある態度で人に接する。取り扱う。待遇する。「親切に―・ける」
②ある動作・行為をするように他に働きかける。「勉強するように―・ける」
③商品などを先方にあてて送る。
じむ‐さく【時務策】
(→)時務2に同じ。じむのしゃく。
じ‐むし【地虫】ヂ‥
土中にすむ虫の総称。また、特にコガネムシ科の甲虫の幼虫。体は円筒状、C字形で、尾端が曲がっている。土中にすみ、植物の草根を食害。すくもむし。ねきりむし。入道虫。
⇒地虫鳴く
じむ‐じかん【事務次官】‥クワン
各省および国務大臣を長とする各庁にあって、大臣を助け省務等を整理し、部局および機関の事務を監督する一般職の職員。各省等に一人。
じむ‐しつ【事務室】
事務を取り扱う部屋。
しまり‐ぞなえ【締り備え】‥ゾナヘ
軍陣の最後をとりしまること。
⇒しまり【締り】
しまり‐ばめ【締り嵌め】
穴と軸との間に締めしろのある嵌合はめあい。
⇒しまり【締り】
しまり‐や【締り屋】
倹約な人。しみたれな人。しまつや。けちんぼう。
⇒しまり【締り】
しま・る【締まる・絞まる・緊まる】
〔自五〕
①ゆるみがなくなる。固くしめられる。古事記下「大君のみこの柴垣八節やふじまり―・りもとほし」。日葡辞書「ヲビガシマル」。「ねじが―・る」「首が―・る」
②(「閉まる」とも書く)とざされる。「戸が―・る」「銀行が―・る」
③監督が行き届く。よく治まる。日葡辞書「シマッタクニ、また、ザイショ(在所)」
④しっかりしている。日葡辞書「シマッタヒト」
⑤むだがなくなる。倹約するようになる。浪費がやむ。「家庭をもってから―・って来た」
⑥品行がよくなる。遊蕩しなくなる。「もう―・ってもいい年頃だ」
⑦緊張する。たるんだところがなくなる。「気持が―・る」「―・った体格だ」「―・らない話」
⑧相場が堅実になる。「相場は―・り気味だ」
◇広く一般には「締」を使う。「絞」は、首に強い力が加わり息ができない意に、「緊」は、緊張や倹約の意に使う。
しま・る【閉まる】
〔自五〕
⇒しまる(締まる)2
しま‐ろ【縞絽】
縞模様の絽。
しま‐わ【島廻・島曲】
(シマミの旧訓)
⇒しまみ
じ‐まわし【字回し】‥マハシ
博奕ばくちの一種。文字を書いて回して当りを定めるものという。
じ‐まわり【地回り・地廻り】ヂマハリ
①近くの土地から回送して来ること。また、その品物。「―の酒」
②近郷を巡り歩いて商売すること。また、その商人。
③その土地に住みついている者。特に、遊里や盛り場に住んでうろつきまわるならず者。通言総籬つうげんそうまがき「―二三人みせさきへきたり」
⇒じまわり‐ぶね【地廻り船】
⇒じまわり‐まい【地廻り米】
じまわり‐ぶね【地廻り船】ヂマハリ‥
近海を回漕する船。
⇒じ‐まわり【地回り・地廻り】
じまわり‐まい【地廻り米】ヂマハリ‥
近郷から回送されてくる米。
⇒じ‐まわり【地回り・地廻り】
し‐まん【四曼】
〔仏〕四種曼荼羅ししゅまんだらの略。
⇒しまん‐そうそく【四曼相即】
じ‐まん【自慢】
自分や、自分に関係の深いものを、自分でほめ人に誇ること。〈日葡辞書〉。「腕力を―する」「お国―」「―じゃないが」
⇒じまん‐がお【自慢顔】
⇒じまん‐くさ・い【自慢臭い】
⇒じまん‐たらし・い【自慢たらしい】
じ‐まん【持満】ヂ‥
①弓を十分に引きしぼって待っていること。
②発動の機の熟している時、準備してひかえていること。
③勢いの盛んな地位に居ること。
→満を持す(「満」成句)
じまん‐がお【自慢顔】‥ガホ
自慢らしい顔つき。
⇒じ‐まん【自慢】
じまん‐くさ・い【自慢臭い】
〔形〕[文]自慢くさ・し(ク)
自慢するさまに見える。浮世物語「ものごと―・く、子細らしく」
⇒じ‐まん【自慢】
しまん‐そうそく【四曼相即】‥サウ‥
密教で、四種の曼荼羅は互いに融通して作用し、不離の関係にあるということ。四曼不離。太平記24「なんぞ―の花を折らん」
⇒し‐まん【四曼】
じまん‐たらし・い【自慢たらしい】
〔形〕
いかにも自慢そうな様子だ。
⇒じ‐まん【自慢】
しまんと【四万十】
高知県南西部の市。四万十川が太平洋に注ぎ、アユが特産。人口3万8千。
⇒しまんと‐がわ【四万十川】
しまんと‐がわ【四万十川】‥ガハ
高知県西部を流れ、四万十市を経て土佐湾に注ぐ川。長さ196キロメートル。上流部は松葉川、下流部は渡わたり川とも称し、清流として知られる。
四万十川
撮影:山梨勝弘
四万十川
提供:NHK
⇒しまんと【四万十】
しまんろくせん‐にち【四万六千日】
この日に参詣すれば4万6000日参詣したと同じ功徳があるという縁日。東京の浅草寺などでは7月10日とされ、ほおずき市でにぎわう。江戸中期、享保の頃より始まる。十日まいり。〈[季]夏〉。→千日参り→二万五千日
しみ【染み】
(シムの連用形から)
①色や香りがしみこむこと。また、しみこませて色や香りをつけること。また、そうしたもの。神功紀「五色いつくさの綵絹しみのきぬ」。源氏物語夕顔「もてならしたる移り香、いと―深う」
②染み汚れること。また、その部分。汚点。「―がつく」「インクの―」
③(「肝斑」とも書く)皮膚に現れる茶褐色ないし濃褐色の平面的斑紋。「―、そばかす」
しみ【凍み】
こおること。こおり。古今和歌集恋「笹のはにおく初霜のよをさむみ―はつくともいろにいでめや」。「―豆腐」
しみ【衣魚・紙魚・蠧魚】
(体形が魚に似ているので「魚」の字を用いる)シミ目シミ科の原始的な昆虫の総称。体は細長く無翅。一面に銀色の鱗におおわれ、よく走る。衣服・紙類などの糊気あるものを食害。ヤマトシミ・セイヨウシミなど。しみむし。きららむし。〈[季]夏〉。新撰字鏡8「蟫、志弥」
しみ
ヤマトシミ
撮影:海野和男
し‐み【旨味】
うまい味。また、その物。
し‐み【至味】
この上もないよい味。また、その物。二葉亭四迷、平凡「理智の眼を抉出して目的を見ざる処に―存す」
し‐み【詩味】
その詩がもつ趣。また、詩から感じられるような味わい。
じ‐み【地味】ヂ‥
①服装や性格がはででないこと。質素なこと。くすんでいること。浄瑠璃、長町女腹切「―な抱へ帯」。「―に暮らす」↔はで。
②⇒ちみ
じ‐み【滋味】
①うまい味わい。「―に乏しい」
②滋養のある食物。
③物事の豊かな深い味わい。「―あふれる教訓」
シミーズ【chemise フランス】
⇒シュミーズ
しみ‐い・る【染み入る】
〔自五〕
しみこむ。深くしみる。奥の細道「閑しずかさや岩に―・る蝉の声」
しみ‐かえ・る【染み返る・沁み返る】‥カヘル
〔自四〕
①深く染まる。しみこむ。栄華物語木綿四手「御けはひ・匂などぞ―・らせ給へる御かたちは」
②心に深くしみこむ。感動する。狭衣物語1「若き人々は―・りてめでたてまつる」
しみ‐こお・る【凍み氷る】‥コホル
〔自四〕
①固くこおる。曾丹集「―・る木の根を床と馴らしつつ行なふ人ぞ仏ともなる」
②悲しみや恐れなどで身や心がこわばる。宇治拾遺物語8「身もきるやうに、心も―・りて」。浄瑠璃、心中万年草「証拠を出せとにちければ、家内の上下―・り」
③中世の芸術論で、心を澄ませてもっぱらその境地に没入することをいう。さゝめごと「道に志深く―・りたる人は」
しみ‐こ・む【染み込む・沁み込む】
〔自五〕
色・味・匂いなどが中まで染まる。また、深く感ずる。しみとおる。「味が―・む」「心に―・む言葉」
しみ‐さ・ぶ【茂みさぶ】
〔自上二〕
(サブは接尾語)木立が繁り立つ。万葉集1「大和の青香具山は日の経たての大御門に春山と―・び立てり」
しみ‐したたる・し【しみ舌たるし】
〔形ク〕
(シミは染みの意で強意の接頭語)いやらしくてしつこい。浄瑠璃、心中宵庚申「―・う取廻せば」
しみ‐じみ【染み染み・沁み沁み】
〔副〕
①深く心にしみるさま。よくよく。つくづく。徒然草「月の色も一きは―と見ゆるぞかし」。「―とした風情ふぜい」「―親の恩を感ずる」
②静かに落ちついているさま。しんみり。「―と語り合う」
しみ‐しゅう【四味臭】‥シウ
(四味の臭を合わせた物の意)麝香じゃこうの異称。
し‐みず【清水】‥ミヅ
わき出る清い水。〈[季]夏〉。東大寺諷誦文稿「凍シミツ出でし所になも後も凍水は出づる」。倭名類聚鈔1「妙美井、之三豆」
⇒しみず‐がき【清水垣】
しみず【清水】‥ミヅ
静岡市の地名・行政区名。駿河湾の西岸漁港・貿易港。もと駿府の外港で、造船・アルミ・缶詰工業が盛ん。北に清見寺、南に三保の松原がある。
清水港
撮影:関戸 勇
日本平からみた清水港
撮影:佐藤 尚
⇒しみず‐の‐じろちょう【清水次郎長】
しみず【清水】‥ミヅ
姓氏の一つ。三卿の一家である清水家は、将軍徳川家重の次男重好が1758年(宝暦8)江戸城清水門内に屋敷を与えられて創始。
⇒しみず‐たかし【清水多嘉示】
⇒しみず‐とし【清水登之】
⇒しみず‐はまおみ【清水浜臣】
⇒しみず‐むねはる【清水宗治】
しみず【清水】‥ミヅ
狂言。太郎冠者が茶の湯の水を汲みに行くのを嫌がり、鬼が出たと主に報告し、後に鬼の面をかぶり驚かすが、声で見破られる。鬼清水。
しみず‐がき【清水垣】‥ミヅ‥
丸太・竹・篠竹・棕櫚縄しゅろなわなどで作った神垣の一種。
⇒し‐みず【清水】
しみず‐たかし【清水多嘉示】‥ミヅ‥
彫刻家。長野県生れ。ブールデルに師事。(1897〜1981)
清水多嘉示
撮影:田沼武能
⇒しみず【清水】
しみず‐とし【清水登之】‥ミヅ‥
画家。栃木県生れ。1907年(明治40)渡米、24年(大正13)渡仏。独立美術協会創立会員。哀愁とユーモアを湛える現代的作風を展開。作「横浜夜景」。(1887〜1945)
⇒しみず【清水】
しみず‐トンネル【清水トンネル】‥ミヅ‥
群馬・新潟県境にある清水峠の南方、三国山脈の茂倉岳の下を貫通する上越線のトンネル。1931年開通、全長約9.7キロメートル。これにほぼ平行して、新清水トンネルが67年に開通、全長約13.5キロメートル。上越新幹線の大清水トンネルは82年に開通、全長約22.2キロメートル。
しみず‐の‐じろちょう【清水次郎長】‥ミヅ‥チヤウ
幕末・維新期の侠客。駿河清水港の人で、本名山本長五郎。任侠で有名となり、晩年富士山麓の開墾に力をつくした。講談・浪曲等に脚色。(1820〜1893)
清水次郎長
提供:毎日新聞社
⇒しみず【清水】
しみず‐はまおみ【清水浜臣】‥ミヅ‥
江戸後期の国学者。号は泊洦舎さざなみのや・月斎。江戸の人。国学を村田春海に学び、歌文をよくし、古典の校合に努めた。著「浜臣翁家集」「泊洦筆話」など。(1776〜1824)
⇒しみず【清水】
しみず‐むねはる【清水宗治】‥ミヅ‥
戦国時代の備中高松城主。羽柴秀吉の水攻めにあって自刃。(1537〜1582)
⇒しみず【清水】
しみず‐もん【清水門】‥ミヅ‥
(この辺で清水が湧き出したので命名したという)江戸城内郭門の一つ。田安門下の内濠を竹橋門に至る間にある北の丸への入口の門。→江戸城門(図)
しみ‐だいこん【凍み大根】
寒中に大根を薄く切って、凍らせ乾したもの。
しみ‐だ・す【染み出す・滲み出す】
〔自五〕
にじんで出てくる。「汗がシャツから―・す」
しみ‐た・つ【茂立つ】
〔自四〕
しげり立つ。万葉集9「いまきの峰に―・てるつままつの木はふるひと見けむ」
しみ‐たれ
①吝嗇りんしょくなこと。けちなこと。また、その人。しみったれ。
②意気地のないこと。また、その人。嬉遊笑覧「―はもと塩垂なるべし。泣ことをいへり」
③みすぼらしいこと。また、その人。洒落本、滑稽吉原談語「今ははやをは打からして―の風俗」
し‐みち【為道】
しかた。しよう。
じ‐みち【地道】ヂ‥
①普通の速度で歩むこと。馬を普通の速度で進ませること。褻道けみち。浮世草子、浮世栄花一代男「―に歩む馬に乗り」↔早道はやみち。
②手堅く着実な態度。まじめなこと。じみ。傾城禁短気「町屋の歴歴へ―の奉公に出さんとすれば」。「―な努力」「―に稼ぐ」
しみ‐つ・く【染み着く・染み付く・沁み着く】
〔自五〕
①色や匂いがそまりつく。「魚の匂いが―・く」
②深く執着する。源氏物語東屋「若き御どち、物聞え給はむはふとしも―・くべくもあらぬを」
③習慣が身についてとれなくなる。くせになる。「悪習が―・く」
しみ‐つ・く【凍み付く】
〔自四〕
こおりつく。しみづく。壬二みに集「笹の葉に―・く霜の」
しみっ‐たれ
(シミタレの促音化)けちなこと。また、その人。「―には閉口する」
しみっ‐た・れる
〔自下一〕
(シミタレルの促音化)
①けちけちする。「―・れたことをするな」
②みすぼらしい姿・形である。浮世床2「きたねへ手桶に水が汲であつて―・れた小盥こだらいさ」
しみ・でる【染み出る・滲み出る】
〔自下一〕
外ににじんで出てくる。
しみ‐どうふ【凍み豆腐】
(→)高野こうや豆腐に同じ。
しみ‐とお・る【染み透る・沁み透る】‥トホル
〔自五〕
中まで深くしみこむ。しみいる。また、深く感ずる。万葉集16「いちじろく身に―・り」。「寒さが骨に―・る」
しみ‐に【茂に】
〔副〕
しげく。よく茂って。しみみに。万葉集17「梅の花深山と―ありともや」
しみ‐ぬき【染み抜き・汚点抜き】
衣服・布地などについたしみを抜き去ること。また、それに使う薬品。ベンジンなど。
しみのすみかものがたり【しみのすみか物語】
茶話・落語54話を擬古文で綴った笑話集。2巻2冊。石川雅望作。1805年(文化2)刊。宇治拾遺物語に擬し、多く言葉の過誤による滑稽な失敗談を短く記す。
しみ‐ふか・し【染み深し・沁み深し】
〔形ク〕
(香りなどが)深くしみこんでいる。堤中納言物語「薄色のなよよかなるが、いと―・うなつかしきほどなるを」
しみみ‐に
〔副〕
(シミミはシミシミの約)(→)「しみに」に同じ。万葉集10「秋萩は枝も―花咲きにけり」
しみ‐むし【衣魚虫】
(→)衣魚しみに同じ。
しみ‐もく【衣魚目】
昆虫綱の一目。原始的で翅はねを欠く。口器は咬み型。体は紡錘形で、5〜15ミリメートル。糸状の長い触角と3本の尾毛をもつ。落葉下・樹皮、またアリの巣や屋内に生息。世界に約750種。ヤマトシミなどのシミ科とイシノミ科とに分ける。総尾類。
しみ‐もち【凍み餅】
こおらせた餅。湯に浸して、砂糖などをかけて食べる。こおりもち。
し‐みゃく【支脈】
山脈・鉱脈などで主となるすじから、分かれたすじ。
し‐みゃく【死脈】
①死期の近づいた弱い脈搏。〈日葡辞書〉
②鉱石がとれなくなった鉱脈。
し‐みゃく【翅脈】
昆虫の翅に見られる分岐した脈。キチン膜が他の部分より厚く、翅の補強に役立つ。脈の分布形式(翅脈相)は目や科によって異なり、分類学上の目印となる。→蝶(図)
じ‐みゃく【自脈】
自ら自分の脈搏をみて診察すること。
シミュラークル【simulacre フランス】
(模像の意)現実の中に対応物をもたない記号。ボードリヤールが消費社会や情報社会の特徴を分析するのに用いた。
シミュレーション【simulation】
①物理的・生態的・社会的等のシステムの挙動を、これとほぼ同じ法則に支配される他のシステムまたはコンピューターによって、模擬すること。
②サッカーで、ファウルを受けたふりをして審判を欺く行為。反則となる。
⇒シミュレーション‐ゲーム【simulation game】
シミュレーション‐ゲーム【simulation game】
自分で判断・操作して、ある世界を模擬体験するゲーム。乗り物操縦、戦争・政治・経営戦略、スポーツ、動植物等の飼育など幅広い。
⇒シミュレーション【simulation】
シミュレーター【simulator】
シミュレーションをするための装置。コンピューターを用いる場合には、そのためのプログラムを指すことがある。模擬装置。
し‐みょう【至妙】‥メウ
この上もなく巧妙なこと。極妙。「―の技」
じ‐みょう【地名】ヂミヤウ
(→)地類じるいに同じ。
じ‐みょう【自名】‥ミヤウ
自分。自身。おのれ。
じみょう‐いん【持明院】ヂミヤウヰン
①京都市上京区上立売付近にあった寺。藤原道長の曾孫基頼が邸内に建てた持仏堂を、子の通基が寺にした。本尊は九品くほんの阿弥陀仏。
②藤原氏北家中御門家の庶流。祖は基頼。その持仏堂持明院に因んで名づけた。代々世尊寺流書道をもって有名。
⇒じみょういん‐とう【持明院統】
⇒じみょういん‐りゅう【持明院流】
じみょういん‐とう【持明院統】ヂミヤウヰン‥
鎌倉後期・南北朝時代、大覚寺統と皇位を争った後深草天皇の血統。五十余年間の南朝との対立を経て、歴代皇位を継ぐ。後深草天皇が譲位後、京都の持明院を御所としたからいう。→北朝。
⇒じみょう‐いん【持明院】
じみょういん‐りゅう【持明院流】ヂミヤウヰンリウ
和様書道の一派。室町時代に起こった持明院基春(1453〜1535)の流派。世尊寺流を受け、入木道じゅぼくどう宗家として宮廷を中心につづいた。
⇒じみょう‐いん【持明院】
しみら‐に
〔副〕
すきまなく連続して。終日。しめらに。万葉集13「あかねさす昼は―ぬばたまの夜はすがらに」
し・みる【染みる・沁みる・浸みる】
〔自上一〕[文]し・む(上二)
「しむ」(五段)に同じ。蜻蛉日記下「さごろもの涙に―・むる時はなかりき」。源氏物語薄雲「人知れず我身に―・むる秋の夕風」。「悪習に―・みる」「寒気が身に―・みる」「煙が目に―・みる」「目に―・みる青葉」
し・みる【凍みる】
〔自上一〕[文]し・む(上二)
こおりつく。寒さでちぢみあがる。また、身がひきしまる。〈[季]冬〉。源氏物語若菜下「朝夕涼みもなき頃なれど、身も―・むる心地して」
じ・みる【染みる】
〔接尾〕
体言に接続して、好ましくない意の上一段活用の動詞を作る。
①その様子・状態が身につく意を表す。「子供―・みる」
②しみつく。「あか―・みる」「所帯―・みる」
しみ‐わた・る【染み渡る】
〔自五〕
あまねくしみる。全体にしみる。「五臓六腑に―・る酒」
し‐みん【士民】
①武士と庶民。
②士族と平民。
し‐みん【四民】
①江戸時代に行われた、身分制の4階級。すなわち士・農・工・商。
②転じて、あらゆる階層の人民。
⇒しみん‐びょうどう【四民平等】
し‐みん【市民】
①市の住民。都市の構成員。
②(citizen イギリス・Bürger ドイツ)国政に参与する地位にある国民。公民。広く、公共空間の形成に自律的・自発的に参加する人々。
③ブルジョアの訳語。
⇒しみん‐うんどう【市民運動】
⇒しみん‐かいきゅう【市民階級】
⇒しみん‐かくめい【市民革命】
⇒しみん‐かつどう【市民活動】
⇒しみん‐けん【市民権】
⇒しみん‐しゃかい【市民社会】
⇒しみん‐ぜい【市民税】
⇒しみんせい‐きょういく【市民性教育】
⇒しみん‐せんそう【市民戦争】
⇒しみん‐のうえん【市民農園】
⇒しみん‐ほう【市民法】
し‐みん【私民】
私有民。有力者に隷属し国家の権力が直接に及ばない人民。↔公民
し‐みん【嗜眠】
睡眠を続け、強い刺激を与えなければ目覚めて反応しない状態。意識障害の一種で、さらに進めば昏睡におちいる。脳炎・高熱・脳腫瘍・中毒・衰弱などによって起こる症状。
⇒しみんせい‐のうえん【嗜眠性脳炎】
しみん‐うんどう【市民運動】
市民による自発的な社会・政治運動。歴史的には、市民社会の消長に即してブルジョアジーが政党と議会の内外に展開した。今日では、市民による自主・自立的で党派横断的な運動を指す。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かいきゅう【市民階級】‥キフ
ブルジョアジーの訳語。中産階級と同義に用いられる。近代自由主義・民主主義の担い手とされた。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かくめい【市民革命】
ブルジョア革命のこと。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐かつどう【市民活動】‥クワツ‥
ボランティア活動や非営利のNPO活動など、社会的で公益的な活動。広義には趣味の活動も含む。
⇒し‐みん【市民】
しみんケーン【市民ケーン】
(Citizen Kane)アメリカ映画の題名。O.ウェルズ監督・主演。1941年作。斬新な技法で、新聞王の過去を描く。
しみん‐けん【市民権】
(droit de cité; droit du citoyen フランス・citizenship イギリス)
①市民としての権利。人権・民権・公権とも同義に用いる。
②市民としての行動・思想・財産の自由が保障され、居住する地域・国家の政治に参加することのできる権利。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐しゃかい【市民社会】‥クワイ
(civil society)特権や身分的支配・隷属関係を廃し、自由・平等な個人によって構成される近代社会。啓蒙思想から生まれた概念。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐ぜい【市民税】
「市町村民税」参照。
⇒し‐みん【市民】
しみんせい‐きょういく【市民性教育】‥ケウ‥
(citizenship education)アメリカで、同国籍取得を希望する外国人に対して行われる市民的教養の教育。
⇒し‐みん【市民】
しみんせい‐のうえん【嗜眠性脳炎】‥ナウ‥
(→)エコノモ脳炎に同じ。
⇒し‐みん【嗜眠】
しみん‐せんそう【市民戦争】‥サウ
(civil war)(→)内乱に同じ。
⇒し‐みん【市民】
じみんぞく‐ちゅうしん‐しゅぎ【自民族中心主義】
自分の民族文化の優越性を主張して他文化を劣等視する傾向。自文化中心主義。エスノセントリズム。→文化相対主義
じみん‐とう【自民党】‥タウ
自由民主党の略。
しみん‐のうえん【市民農園】‥ヱン
都市の住民が週末や休暇などに趣味として作物をつくる小規模な農園。1990年に市民農園整備促進法が公布された。→クライン‐ガルテン。
⇒し‐みん【市民】
しみん‐びょうどう【四民平等】‥ビヤウ‥
明治期の、あらゆる階層の人民が平等であるべきだとする身分制廃止のスローガン。
⇒し‐みん【四民】
しみん‐ほう【市民法】‥ハフ
①(jus civile ラテン)古代ローマで、ローマ市民にのみ適用された公民法。十二表法や古くからの慣習法を基礎においた実定法で、万民法の形成に伴って、これと対比される。
②(droit bourgeois フランス)近代社会の私法を中核とする法の全体。社会法に対する語。
⇒し‐みん【市民】
し‐む【私務】
一私人の仕事。個人の事務。↔公務
し・む【占む】
〔他下二〕
⇒しめる(下一)
し・む【染む・沁む・浸む・滲む】
[一]〔自五〕
染色の液にひたって色のつく意から、あるものがいつのまにか他のものに深く移りついて、その性質や状態に変化・影響が現れる意。
①色が何かにそまる。色づく。万葉集8「折らば散るべみ梅の花袖にこきれつ―・まば―・むとも」
②液体がぬれとおる。万葉集3「なかなかに人とあらずは酒壺になりにてしかも酒に―・みなむ」。浄瑠璃、冥途飛脚「…と泣き―・みづきて語るにぞ」
③香りなどがうつりつく。源氏物語宿木「かの人の御移香のいと深う―・み給へるが」
④よごれなどが付着して、なかなかとれなくなる。しみこむ。しみつく。日葡辞書「キルモノニアカガシウダ」
⑤影響を受ける。感染する。玉塵抄13「心も胆も鉄のやうにこはうて物も―・まずなまけぬ心ぞ」。「濁りに―・まぬ心」
⑥強い印象を受けて深く感じる。いつまでも心にのこる。万葉集4「韓人の衣―・むとふ紫の心に―・みて思ほゆるかも」。大鏡道長「いみじと身に―・みて思ふ給へし罪も今に失せ侍らじ」
⑦繰り返し行なって親しんでいる。源氏物語若菜下「斎院はたいみじう勤めて、紛れなく行ひに―・み給ひにたなり」
⑧しみじみと落ち着いた雰囲気になる。筑波問答「一座の―・まぬ時は思ふやうならぬ事も侍るなり」
⑨気に入る。興に入る。佳境に入る。日葡辞書「コンニチノダンギ、即ち、フルマイガシウダ」。傾城禁短気「はなしが―・まば軽い吸物して酒を出せ」
⑩なじみになる。傾城禁短気「三浦の太夫職花紫に色濃くも―・みつき」
⑪感覚を強く刺激されてからだにこたえる。また、痛みを覚える。源氏物語宿木「いつと侍らぬなかにも、秋の風は身に―・みてつらう覚え侍りて」。日葡辞書「カゼガミニシウダ」「クスリガシム」
[二]〔自上二〕
⇒しみる(上一)。
[三]〔他下二〕
①そめつける。色をつける。万葉集7「紅に衣―・めまく欲しけども着てにほはばか人の知るべき」
②香りなどをしみこませる。源氏物語末摘花「陸奥紙の厚肥えたるに匂ひばかりは深う―・め給へり」
③深く覚えさとらせる。しっかり身につくようにする。源氏物語若菜下「昼は…心あわただしければ、夜々なむ、静かに事の心も―・め奉るべき」
④心に深く刻みこむ。思いつめる。源氏物語匂宮「かの紫の御有様を心に―・めつつ、よろづの事につけて思ひ出で聞え給はぬ時のまもなし」。源氏物語総角「心に―・めたる方のことは、うち出づることもかたくて」
⑤(主に「…に心を―・む」の形で)心をうちこむ。心を奪われる。源氏物語薄雲「春のあけぼのに心―・め給へるもことわりにこそあれ」。源氏物語総角「世の中に心を―・むる方なかりつるを」
し・む【凍む】
〔自上二〕
⇒しみる(上一)
し・む【締む・絞む】
〔他下二〕
⇒しめる(下一)
しむ
〔助動〕
(活用は下二段型。[活用]しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ)動詞およびある種の助動詞の未然形に付く。奈良時代に広く用いられ、平安時代以降は主に漢文訓読文や漢文調の文章に用いられた。→す→さす。
①使役を表す。…させる。万葉集20「あしひきの山行きしかば山人のわれに得しめし山つとそこれ」。父の終焉日記「とみに病人を見せしむるに」(中世以降「見しむる」に代わって慣用された)
②多く「給ふ」と共に用いられ、尊敬の意を強める。…なさる。源氏物語早蕨「お前によみ申さしめ給へ」。源氏物語浮舟「びんなきこともあらば、おもく勘当せしめ給ふべきよしなむ仰言侍りつれば」
③謙譲の意を含む動詞に付いて、その意を強める。平安後期の用法。大鏡道長「御寺に申し文を奉らしめんとなん」「皇太后宮にいかで啓せしめんと思ひ侍れど」
じ‐む【寺務】
①寺院の事務。
②寺院の事務執行代表者。平家物語3「昔は法勝寺の―職にて」
じ‐む【事務】
事業経営などに必要な各種の仕事。主として机に向かって書類などを処理するような仕事をいう。「―を執る」「―机」
じ‐む【時務】
①その時に必要な務め。当世の急務。その時の政務。令義解4「―者治国之要務也」。「―に堪える者」「―に叶う」
②(時務策の略)律令時代の官吏採用試験の一形式。政務にかかわる問題、「盗賊なからしめんにはその術いかん」の類の課題に対して、答案として作成する漢文体の論文。式部省の行う進士科の試験の一つ。730年(天平2)廃止。→対策1
ジム【gym】
(gymnasiumの略)ボクシングやレスリングの練習場。
し‐むい【四無畏】‥ヰ
仏が説法するときに持っている、四種の畏おそれのなさ、自信。諸法をあまねく悟っているという自信(一切智無畏)、あらゆる煩悩を断っているという自信(漏尽無畏)、悟りへの障害を正しく説法できるという自信(説障道無畏)、悟りへの道を正しく説法できるという自信(説尽苦道無畏)。四無所畏。
じむ‐いん【事務員】‥ヰン
会社などで、事務に従事する人。
シムーン【simoon】
(もとアラビア語)アラビアやアフリカの砂漠に春・夏起こる、砂まじりの乾燥した熱風。
じむ‐か【事務家】
事務を取り扱う人。また、事務に熟達した人。
じむ‐かた【事務方】
組織の中で事務作業の方面に従事する人。
じむ‐かん【事務官】‥クワン
国の行政機関に置かれた一般職の職員で、技官・教官その他特別の学術技芸を要する官吏(技能官吏)以外の官吏。財務事務官・文部科学事務官の類。
じむ‐かんしょう【事務管掌】‥クワンシヤウ
旧制で、市町村長・助役や収入役・副収入役に支障のある場合、監督官庁が官吏を派遣してその職務を管掌させたこと。地方自治の本旨に反した制度で、現在は廃止。
じむ‐かんり【事務管理】‥クワン‥
〔法〕法律上の義務なくして他人のために事務を処理すること。頼まれずにする立替え払いや人命救助の類。
じむ‐きょく【事務局】
事務を取り扱う部局。
じ‐むぐり【地潜り】ヂ‥
ヘビの一種。大きいものは1メートルに達し、体表は滑らか。背面は小豆色または黄褐色。頭上および背面には不規則な黒斑がある。ネズミ・モグラなどを捕食。日本全土に分布。アズキヘビ。ツチムグリ。
ジムグリ
撮影:小宮輝之
⇒じむぐり‐がえる【地潜り蛙】
じむぐり‐がえる【地潜り蛙】ヂ‥ガヘル
カエルの一種。頭は小さく体が太っている。中国東北部・朝鮮半島などに産し、昼間は地に潜み、夜間活動する。
⇒じ‐むぐり【地潜り】
し‐むけ【仕向け】
①待遇。扱い。多く扱いの悪い場合に用いる。
②商品などを先方へあてて送ること。
⇒しむけ‐ぐち【仕向け口】
⇒しむけ‐ち【仕向け地】
しむけ‐ぐち【仕向け口】
銀行の為替取引で、自行から他店に仕向けたもの。当方口。↔被仕向口↔先方口
⇒し‐むけ【仕向け】
しむけ‐ち【仕向け地】
商品・貨物を仕向ける土地。注文品の発送先。
⇒し‐むけ【仕向け】
し‐むげち【四無礙智】
仏・菩薩のもつ四種の自由自在な理解と弁舌の能力。法無礙(教えに精通していること)・義無礙(教えの意味内容に精通していること)・辞無礙(言語に精通していること)・楽説無礙(以上の三無礙によって自由に説法すること)。四無礙解。四無礙弁。四弁。
し‐む・ける【仕向ける】
〔他下一〕[文]しむ・く(下二)
①ある態度で人に接する。取り扱う。待遇する。「親切に―・ける」
②ある動作・行為をするように他に働きかける。「勉強するように―・ける」
③商品などを先方にあてて送る。
じむ‐さく【時務策】
(→)時務2に同じ。じむのしゃく。
じ‐むし【地虫】ヂ‥
土中にすむ虫の総称。また、特にコガネムシ科の甲虫の幼虫。体は円筒状、C字形で、尾端が曲がっている。土中にすみ、植物の草根を食害。すくもむし。ねきりむし。入道虫。
⇒地虫鳴く
じむ‐じかん【事務次官】‥クワン
各省および国務大臣を長とする各庁にあって、大臣を助け省務等を整理し、部局および機関の事務を監督する一般職の職員。各省等に一人。
じむ‐しつ【事務室】
事務を取り扱う部屋。
しまり‐ぞなえ【締り備え】‥ゾナヘ🔗⭐🔉
しまり‐ぞなえ【締り備え】‥ゾナヘ
軍陣の最後をとりしまること。
⇒しまり【締り】
しまり‐ばめ【締り嵌め】🔗⭐🔉
しまり‐ばめ【締り嵌め】
穴と軸との間に締めしろのある嵌合はめあい。
⇒しまり【締り】
しまり‐や【締り屋】🔗⭐🔉
しまり‐や【締り屋】
倹約な人。しみたれな人。しまつや。けちんぼう。
⇒しまり【締り】
しま・る【締まる・絞まる・緊まる】🔗⭐🔉
しま・る【締まる・絞まる・緊まる】
〔自五〕
①ゆるみがなくなる。固くしめられる。古事記下「大君のみこの柴垣八節やふじまり―・りもとほし」。日葡辞書「ヲビガシマル」。「ねじが―・る」「首が―・る」
②(「閉まる」とも書く)とざされる。「戸が―・る」「銀行が―・る」
③監督が行き届く。よく治まる。日葡辞書「シマッタクニ、また、ザイショ(在所)」
④しっかりしている。日葡辞書「シマッタヒト」
⑤むだがなくなる。倹約するようになる。浪費がやむ。「家庭をもってから―・って来た」
⑥品行がよくなる。遊蕩しなくなる。「もう―・ってもいい年頃だ」
⑦緊張する。たるんだところがなくなる。「気持が―・る」「―・った体格だ」「―・らない話」
⑧相場が堅実になる。「相場は―・り気味だ」
◇広く一般には「締」を使う。「絞」は、首に強い力が加わり息ができない意に、「緊」は、緊張や倹約の意に使う。
し・む【締む・絞む】🔗⭐🔉
し・む【締む・絞む】
〔他下二〕
⇒しめる(下一)
しめ【締め】🔗⭐🔉
しめ【締め】
①しめること。しめつけること。
②数を合計すること。また、合計した高。乄。総計。花暦八笑人「たしか―は三百五六十でござりましたが」
③決着。しめくくり。
④手紙などの封じ目に記す「乄」の字。
⑤たばねたものを数える語。半紙一締めは10束すなわち100帖、2000枚。
しめ‐あけ【締め明け】🔗⭐🔉
しめ‐あけ【締め明け】
音のしないように加減をしながら、障子・襖ふすまなどをそっと明けること。
しめ‐あ・げる【締め上げる】🔗⭐🔉
しめ‐あ・げる【締め上げる】
〔他下一〕
①きつく締める。「帯をきゅっと―・げる」
②管理や監督を強めて、気持のゆるみをなくす。「規則で―・げる」
③厳しく追及する。
しめ‐お【締緒】‥ヲ🔗⭐🔉
しめ‐お【締緒】‥ヲ
物を締めるためのひも。
しめ‐がね【締金】🔗⭐🔉
しめ‐がね【締金】
帯・紐ひもなどの端につけて締めるのに用いる金具。尾錠びじょう。
しめ‐ぎ【搾木・締木】🔗⭐🔉
しめ‐ぎ【搾木・締木】
物を強く締めつける用具。多く箱の中の上下の板を螺旋らせんによって締めるように造ったもの。責木せめぎ。
しめ‐きり【締切り】🔗⭐🔉
しめ‐きり【締切り】
①いつもしめたままにしてあること。「―の戸」
②(「乄切」とも書く)
㋐取扱いを一定の期間で打ち切ること。また、その期日。「原稿の―」
㋑水指みずさし・建水・茶入れなどの陶器で、口辺の造りに締めくくりのあるもの。
⇒しめきり‐てん【締切り点】
しめきり‐てん【締切り点】🔗⭐🔉
しめきり‐てん【締切り点】
(point of cut-off)蒸気機関で、シリンダー内に入る蒸気を滑り弁が遮断する点。
⇒しめ‐きり【締切り】
しめ‐き・る【締め切る】🔗⭐🔉
しめ‐き・る【締め切る】
〔他五〕
①(「閉め切る」とも書く)完全にしめる。しめたままにする。「―・った部屋」
②取扱いなどを、打ち切る。終結させる。結末をつける。「先着100名で―・る」
しめ‐ぐ【締め具】🔗⭐🔉
しめ‐ぐ【締め具】
物を締めつけて固定するための道具。
しめ‐くくり【締め括り】🔗⭐🔉
しめ‐くくり【締め括り】
しめくくること。結末。「―をつける」
しめ‐くく・る【締め括る】🔗⭐🔉
しめ‐くく・る【締め括る】
〔他五〕
①束ねてしばる。
②監督する。
③まとまりをつける。結末をつける。「話を―・る」
しめ‐こみ【締込み】🔗⭐🔉
しめ‐こみ【締込み】
力士が相撲をとる時に締めるふんどし。まわし。
しめ‐こ・む【締め込む】🔗⭐🔉
しめ‐こ・む【締め込む】
〔他五〕
①帯・紐ひもなどを固く締める。転じて、身につける。懐中にしまいこむ。滑稽本、当世下手談義いまようへただんぎ「そこらに有る物かき集めて―・み」
②物事をうまいぐあいに運ぶ。肉体関係を結ぶ。歌舞伎、大雑書伊勢白粉「ふふ最早―・うだか。えいえい女夫めおとにせう」
③(「―・んだり」の形で)うまくいった、しめたの意。滑稽本、妙竹林話七偏人「自己おいらの家の家名いえなを付けた石塔があるから―・んだりとまず掃除をし」
しめ‐ころ・す【締め殺す・絞め殺す】🔗⭐🔉
しめ‐ころ・す【締め殺す・絞め殺す】
〔他五〕
のどをしめて殺す。絞殺する。
しめ‐さば【締め鯖】🔗⭐🔉
しめ‐さば【締め鯖】
サバを三枚におろして塩で締め、さらに酢で締めたもの。
しめ‐だいこ【締太鼓】🔗⭐🔉
しめ‐だいこ【締太鼓】
太鼓の一種。
①胴の両面の革を紐などで締めて調子を整える太鼓の総称。→張太鼓はりだいこ。
締太鼓
②猿楽太鼓のこと。能や歌舞伎囃子で単に太鼓といえばこれを指す。祭囃子などでは締太鼓自体を「しらべ」と称する。
②猿楽太鼓のこと。能や歌舞伎囃子で単に太鼓といえばこれを指す。祭囃子などでは締太鼓自体を「しらべ」と称する。
しめ‐だか【締め高・乄高】🔗⭐🔉
しめ‐だか【締め高・乄高】
合計の高。総計の額。
しめ‐だし【締出し】🔗⭐🔉
しめ‐だし【締出し】
しめだすこと。仲間はずれにすること。「―を食う」
しめ‐だ・す【締め出す】🔗⭐🔉
しめ‐だ・す【締め出す】
〔他五〕
①人を外に追い出す。また、出た人を門戸を閉じて入らせない。「門限に遅れて―・される」
②(比喩的に)ある範囲内に入れないようにする。「暴力団関係者を―・す」「外国製品を―・す動きがある」
しめ‐つけ【締付け】🔗⭐🔉
しめ‐つけ【締付け】
しめつけること。圧迫すること。「ねじの―」「―が厳しい」
⇒しめつけ‐しまだ【締付島田】
しめつけ‐しまだ【締付島田】🔗⭐🔉
しめつけ‐しまだ【締付島田】
たぼを張り出さぬように締めて結った島田髷まげ。天和から元禄にかけて流行。引締め島田。武道伝来記「―のふき鬢かずら」
⇒しめ‐つけ【締付け】
しめ‐つ・ける【締め付ける】🔗⭐🔉
しめ‐つ・ける【締め付ける】
〔他下一〕[文]しめつ・く(下二)
①強く締める。固く結びつける。平家物語9「我が馬にかきのせ奉り、鞍の前輪に―・け」。「胸を―・けられる思いがする」
②自由にできないようにして苦しい目にあわせる。圧迫する。束縛する。「金銭面で―・ける」
しめ‐づな【締綱】🔗⭐🔉
しめ‐づな【締綱】
駄馬に荷物をくくりつけるのに用いる綱。
しめ‐て【締めて・乄て】🔗⭐🔉
しめ‐て【締めて・乄て】
合計して。都合つごう。浮世草子、好色万金丹「―廿七文のつけとどけぞや」
しめ‐なき【締め泣き】🔗⭐🔉
しめ‐なき【締め泣き】
声を立てまいと押さえて泣くこと。しのびなき。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「―に恨み口説くぞ」
しめ‐ぬり【締塗】🔗⭐🔉
しめ‐ぬり【締塗】
漆で固く塗りしめること。また、そのもの。
しめ‐やき【締焼】🔗⭐🔉
しめ‐やき【締焼】
陶磁器で、無釉の素地きじを堅く焼き締めること。こののち、釉うわぐすりをかけて低火度で焼く。
し・める【締める・絞める】🔗⭐🔉
し・める【締める・絞める】
〔他下一〕[文]し・む(下二)
①固く結んだり、ねじったりして、ゆるまないようにする。平家物語9「鍬形打つたる甲の緒―・め」。日葡辞書「ナワ、また、ヲヲシムル」。「帯を―・める」「ボルトで―・める」「財布の紐を―・める」
②しばったり押さえつけたりして、自由に動けないようにする。また、にぎりしめる。平家物語11「侍共二十余人白き直垂着て馬の上に―・めつけてぞ渡されける」。歌舞伎、景清「逢ひたかつたと母親が寄らんとすれど縛り縄、娘も共に―・め絡む血筋の縁の」。隆達節「手に手を―・めてほとほとと叩く我はそなたの小鼓か」
③《絞》くびる。締め殺す。日葡辞書「ノドヲシムル」。「鶏を―・める」
④しぼる。圧搾する。日葡辞書「アブラヲシムル」
⑤(愛する人を)ぐっと抱く。契りを結ぶ。浮世草子、御前義経記「―・めて離れし身なりしを、また結びかへ行く旅の」
⑥(「閉める」とも書く)閉じる。とざす。「雨戸を―・める」「店を―・める」
⑦(「乄る」とも書く)合計する。よせ合わせる。歌舞伎、助六所縁江戸桜「いかさま―・めて三百ぐらゐ、四百とはモウ出せぬわえ」。「売上げを―・める」
⑧決着をつける。まとめる。しめくくる。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「胸中残さずうち明けて評議を―・めん」
⑨物事が決着したのを祝って皆で手を打つ。歌舞伎、暫「尋ぬる名笛取り戻し、顔見世の祝儀ひとつ―・めようか」
⑩ゆるんでいるのをひきしめる。緊張させる。申楽談儀「―・めつくくめつせられし、更に及びがたし」。「気持を―・めて事に当たる」「クラスの気風を―・める」
⑪とっちめる。こらしめる。また、打ちのめす。浮世風呂2「今度おめへが江戸詞を笑つたら一番―・めてやらうと思つて」。「ちと―・めてやろう」
⑫節約する。倹約する。「経費を―・める」
⑬刺身・なますなどで、塩をふりかけたり酢になじませたりして肉をひきしめる。「鯖さばを酢で―・める」
◇「絞」は、からだの一部を強く圧迫して息ができないようにしたり、殺したりする意の場合にもっぱら使う。
てい‐けつ【締結】🔗⭐🔉
てい‐けつ【締結】
契約または条約をとりきめること。「通商協定を―する」
てい‐ちゃく【締着】🔗⭐🔉
てい‐ちゃく【締着】
しめてくっつけること。
⇒ていちゃく‐ざい【締着材】
ていちゃく‐ざい【締着材】🔗⭐🔉
ていちゃく‐ざい【締着材】
建築上、各材を接合部において互いに連結するのに用いる材料。木釘・釘・ボルト・帯金物など。
⇒てい‐ちゃく【締着】
てい‐めい【締盟】🔗⭐🔉
てい‐めい【締盟】
同盟を結ぶこと。「―国」
てい‐やく【締約】🔗⭐🔉
てい‐やく【締約】
契約または条約を結ぶこと。「―国」
⇒ていやく‐きょうせい【締約強制】
ていやく‐きょうせい【締約強制】‥キヤウ‥🔗⭐🔉
ていやく‐きょうせい【締約強制】‥キヤウ‥
契約の締結が法律によって強制されていること。
⇒てい‐やく【締約】
[漢]締🔗⭐🔉
締 字形
筆順
〔糸部9画/15画/常用/3689・4479〕
〔音〕テイ(漢)
〔訓〕しめる・しまる
[意味]
①しめつける。しっかり結ぶ。とりきめる。「結締・締結・締約」
②しめくくる。結末をつける。「締切しめきり」
[解字]
形声。「糸」+音符「帝」(=まとめる)。糸でまとめてしめる意。
筆順
〔糸部9画/15画/常用/3689・4479〕
〔音〕テイ(漢)
〔訓〕しめる・しまる
[意味]
①しめつける。しっかり結ぶ。とりきめる。「結締・締結・締約」
②しめくくる。結末をつける。「締切しめきり」
[解字]
形声。「糸」+音符「帝」(=まとめる)。糸でまとめてしめる意。
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