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く‐さ【来さ】🔗🔉

く‐さ【来さ】 《「さ」は時の意の接尾語。「行くさ来さ」の形で用いられる》こちらへ来る時。こちらへ帰る時。来るさ。「青海原風波なびき行くさ―障(つつ)むことなく船は早けむ」〈万・四五一四〉

くさ【草】🔗🔉

くさ【草】 [名]植物で、地上部が柔軟で、木質の部分が発達しないもの。草本(そうほん)役に立たない雑草。「―ぼうぼうの庭」まぐさ。かいば。屋根を葺(ふ)く、わら・かやなどの植物。「―葺きの屋根」《山野の草に伏して敵情をうかがう意から》忍びの者。間者。〔接頭〕名詞に付いて、本格的でないものの意を表す。「―野球」「―競馬」 [下接語]青草・秋草・浮き草・海草・埋め草・唐(から)草・枯れ草・腐(くち)草・下草・染め草・民草・摘み草・蔓(つる)草・夏草・七草・新(にい)草・庭草・春草・冬草・干し草・水草・道草・焼き草・若草(ぐさ)青人草・一番草・小(お)草・思い草・飼い草・敷き草・田草・千(ち)草・乳草・名無し草・二番草・根無し草・野草・葺(ふ)き草・ぺんぺん草・馬(ま)草・藻草・藻塩草

くさ【△種】🔗🔉

くさ【種】 [名]物事が生じるもとになるもの。たね。材料。原因。多く「ぐさ」と濁り、複合語として用いる。「語り―」「質―」たぐい。種類。「唐土(もろこし)、高麗(こま)と尽くしたる舞ども、―多かり」〈源・紅葉賀〉〔接尾〕助数詞。物の種類を数えるのに用いる。「二―づつ合はせさせ給へ」〈源・梅枝〉

くさ【×瘡】🔗🔉

くさ【×瘡】 皮膚にできる、できもの・ただれなどの総称。特に、乳児の頭や顔にできる湿疹(しつしん)。かさ。

くさ‐あじさい【草紫=陽=花】‐あぢさゐ🔗🔉

くさ‐あじさい【草紫花】‐あぢさゐ ユキノシタ科の多年草。関東以西の山地に生え、高さ二五〜六〇センチ。葉は長楕円形で両端がとがる。夏、紅紫色や白色などのガクアジサイに似た花が咲く。

くさ‐あわせ【草合(わ)せ】‐あはせ🔗🔉

くさ‐あわせ【草合(わ)せ】‐あはせ 昔、五月五日の節句などに、種々の草を持ち寄り見せ合って、その優劣を競った遊び。闘草(とうそう)。草尽くし。草結び。《季 夏》

くさ・い【臭い】🔗🔉

くさ・い【臭い】 [形]くさ・し[ク]不快なにおいを感じる。いやなにおいがする。「ごみ捨て場が―・くにおう」「息が―・い」疑わしいようすである。怪しい。「あのそぶりはどうも―・い」「―・い仲」演劇などで、せりふの言い方や動作が大げさすぎてわざとらしい。「―・い芝居」〔接尾〕《形容詞型活用くさ・し(ク活)》名詞またはそれに準じるものに付く。…のようなにおいがする意を表す。「汗―・い」「こげ―・い」…のようなようすであるの意を表す。「年寄り―・い」「インテリ―・い」上にくる語の意を強める。「けち―・い」「てれ―・い」 [派生]くさがる[動ガ五]くさげ[形動]くささ[名]くさみ[名] [下接語]青臭い・汗臭い・阿呆(あほ)臭い・磯(いそ)臭い・田舎臭い・陰気臭い・胡散(うさん)臭い・白粉(おしろい)臭い・男臭い・女臭い・金(かな)臭い・黴(かび)臭い・きな臭い・吝嗇(けち)臭い・焦げ臭い・酒臭い・七面倒臭い・邪魔臭い・洒落(しやら)臭い・熟柿(じゆくし)臭い・小便臭い・素人臭い・辛気(しんき)臭い・饐(す)え臭い・乳臭い・土臭い・照れ臭い・泥臭い・鈍(どん)臭い・糠味噌(ぬかみそ)臭い・鈍(のろ)臭い・馬鹿(ばか)臭い・バタ臭い・半可臭い・人臭い・日向(ひなた)臭い・貧乏臭い・古臭い・分別臭い・仏臭い・抹香臭い・水臭い・面倒臭い・野暮(やぼ)臭い(ぐさい)生(なま)臭い・寝臭い・物臭い

くさ‐いきれ【草△熱れ・草×れ】🔗🔉

くさ‐いきれ【草熱れ・草×れ】 草むらが夏の強い日ざしを受けて発する熱気。くさいきり。《季 夏》「―人死に居ると札の立つ/蕪村」

くさ‐いち【草市】🔗🔉

くさ‐いち【草市】 七月一二日の夜から翌日にかけて、盂蘭盆(うらぼん)の仏前に供える草花や飾り物などを売る市。盆市。花市。《季 秋》

くさ‐いちご【草×苺】🔗🔉

くさ‐いちご【草×苺】 バラ科の草状の低木。山野に生え、高さ二〇〜六〇センチ。茎にはまばらにとげがあり、葉は羽状複葉で長い柄がある。春、白い花をつけ、実は熟すと赤くなり、食べられる。わせいちご。なべいちご。《季 夏》

く‐さいにち【九斎日】🔗🔉

く‐さいにち【九斎日】 在家の信者が特に仏の戒めを守る特定の日と月。毎月の八日・一四日・一五日・二三日・二九日・三〇日の六斎日と、正月・五月・九月の三長斎月。

くさいり‐ずいしょう【草入り水晶】‐ズイシヤウ🔗🔉

くさいり‐ずいしょう【草入り水晶】‐ズイシヤウ 緑色または茶色の針状結晶鉱物が含まれているために、草の入ったように見える水晶。

くさ‐いろ【草色】🔗🔉

くさ‐いろ【草色】 青みがかった緑色。もえぎ色。草葉色。

くさ‐うお【草魚】‐うを🔗🔉

くさ‐うお【草魚】‐うを カサゴ目クサウオ科の海水魚。全長約四五センチ。体はおたまじゃくし形で、皮膚がぶよぶよし、腹びれは吸盤となっている。体色は淡灰色で、暗色紋が散在する。本州中部以北の沿岸海底にすむ。◆ソウギョ(草魚)は別種。

くさ‐うら【草△占】🔗🔉

くさ‐うら【草占】 昔の占いの一。草の葉を結び合わせて、その解け方で吉凶を判断したもの。風になびくありさまで占う方法もあったという。

くさ‐うらべにたけ【草裏紅×茸】🔗🔉

くさ‐うらべにたけ【草裏紅×茸】 イッポンシメジ科のキノコ。夏から秋に雑木林に生え、表面は薄いねずみ色または淡黄灰色。有毒。

くさえ‐の‐さか【孔舎衛坂】くさゑ‐🔗🔉

くさえ‐の‐さか【孔舎衛坂】くさゑ‐ 大阪府と奈良県との境、生駒山地を越える坂。神武天皇東征の際、兄の五瀬命(いつせのみこと)が負傷したという地。孔舎衙坂(くさかざか)

くさ‐かい【草飼ひ】‐かひ🔗🔉

くさ‐かい【草飼ひ】‐かひ 《「くさがい」とも》馬に草を与えること。「馬の―、水便、共に良げなり。しばし降りゐて馬休めん」〈平家・七〉

くさかい‐どころ【草飼ひ所】くさかひ‐🔗🔉

くさかい‐どころ【草飼ひ所】くさかひ‐ まぐさをとるために与えられた領地。「一所(いつしよ)賜はりて、馬の―をもし給へ」〈曾我・八〉

くさ‐がき【草垣】🔗🔉

くさ‐がき【草垣】 草が生い茂って垣根のようになったもの。

くさ‐がく・る【草隠る】🔗🔉

くさ‐がく・る【草隠る】 [動ラ下二]草の陰になって見えなくなる。「住吉のあさざは水に影みれば空行く月も―・れつつ」〈新千載・秋上〉

くさ‐がくれ【草隠れ】🔗🔉

くさ‐がくれ【草隠れ】 茂った草の陰に隠れること。また、そういう場所。「大木の倒れたのが―に其の幹をあらわしている」〈鏡花・高野聖〉草深い田舎の隠れ家。「かかる―に過ぐし給ひける」〈源・蓬生〉

くさ‐かげ【草陰】🔗🔉

くさ‐かげ【草陰】 茂った草の陰。草むらの中。

くさかげ‐の【草陰の】🔗🔉

くさかげ‐の【草陰の】 〔枕〕地名の「荒藺(あらゐ)」「安努(あの)」にかかる。「―荒藺の崎の笠島を」〈万・三一九二〉

くさ‐かげろう【草蜉=蝣】‐かげろふ🔗🔉

くさ‐かげろう【草蜉蝣】‐かげろふ クサカゲロウ科の昆虫。翅(はね)の開張約三センチ。体は緑色、翅は透明で脈が緑色。脈翅(みやくし)目クサカゲロウ科の昆虫の総称。細い体で弱々しく、薄く大きい四枚の翅を屋根形に畳む。成虫・幼虫とも他の昆虫を捕食。卵は糸状の柄で物につけられ、優曇華(うどんげ)とよばれる。《季 夏》「―吹かれ曲りし翅のまま/草田男」

くさか‐げんずい【久坂玄瑞】🔗🔉

くさか‐げんずい【久坂玄瑞】一八四〇〜一八六四]幕末の長州藩士。名は通武。通称は義助。吉田松陰門下。尊王攘夷の急進派で、品川の英国公使館焼き討ち、下関外国艦船砲撃に参加。蛤御門(はまぐりごもん)の変で負傷し、自刃。

くさか‐ざか【孔舎衙坂】🔗🔉

くさか‐ざか【孔舎衙坂】孔舎衛坂(くさえのさか)」に同じ。

くさ‐かたばみ【草酢=漿】🔗🔉

くさ‐かたばみ【草酢漿】 紋所の名。カタバミの葉と茎とをかたどったもの。

くさか‐の‐やま【草香の山】🔗🔉

くさか‐の‐やま【草香の山】 生駒(いこま)山の西側一帯の称。現在は東大阪市に属する。《歌枕》「うちなびく―を夕暮に我が越え来れば」〈万・一四二八〉

くさかべ‐の‐おうじ【草壁皇子】‐ワウジ🔗🔉

くさかべ‐の‐おうじ【草壁皇子】‐ワウジ六六二〜六八九]天武天皇の皇子。母は持統天皇。文武(もんむ)・元正天皇の父。壬申(じんしん)の乱には天武帝とともに戦い、皇太子に立てられたが、即位せずに死去。日並知皇子(ひなめしのみこ)

くさかべ‐めいかく【日下部鳴鶴】🔗🔉

くさかべ‐めいかく【日下部鳴鶴】一八三八〜一九二二]書家。滋賀の生まれ。名は東作。字(あざな)は子暘(しよう)。六朝(りくちよう)書道を学び、清国に渡って書学を研究。明治書道界の第一人者で、その書風は鳴鶴流とよばれた。

くさ‐かまり【草△屈り】🔗🔉

くさ‐かまり【草屈り】 《「かまり」は「かがまり」の略》草むらに隠れ、敵情を探る者。忍び物見。ふせかまり。

くさ‐がめ【臭×亀・草×亀】🔗🔉

くさ‐がめ【臭×亀・草×亀】 カメ目ヌマガメ科の爬虫(はちゆう)類。淡水にすみ、甲長約二〇センチ、暗褐色で首に淡黄色の模様がある。独特の悪臭を出す。北海道を除く日本各地、朝鮮半島・台湾・中国東部に分布。カメムシの別名。

くさ‐かり【草刈(り)】🔗🔉

くさ‐かり【草刈(り)】 草を刈ること。また、草を刈る人。《季 夏》「―のこころに眠る田水光/竜太」

くさかり‐うた【草刈(り)歌】🔗🔉

くさかり‐うた【草刈(り)歌】 民謡の一。野山へ草などを刈りに行く道中や、刈り取り作業中にうたう労作歌。

くさかり‐うま【草刈(り)馬】🔗🔉

くさかり‐うま【草刈(り)馬】 七月七日の朝、真菰(まこも)や藁(わら)で作った馬に草を刈って背負わせ、家まで引いて帰る行事。また、その馬。農馬の安全を祈る。《季 秋》草刈りに用いる駄馬。草刈りの馬。「―の中に強からん馬に、賤(あや)しの鞍置きてもて来(こ)」〈今昔・二五・一一〉

くさかり‐がま【草刈り×鎌】🔗🔉

くさかり‐がま【草刈り×鎌】 草刈り用の鎌。草鎌。《季 夏》

くさ‐がれ【草枯れ】🔗🔉

くさ‐がれ【草枯れ】 [名]スル秋から冬にかけ、寒さなどで草が枯れること。また、その季節。《季 冬》「―に背負籠(しよひかご)背負ひかくれゆく/虚子」

くさ‐かんむり【草冠】🔗🔉

くさ‐かんむり【草冠】 漢字の冠の一。「花」「草」「茜」などの「)」の称。そうこう。

くさ‐き【草木】🔗🔉

くさ‐き【草木】 草と木。そうもく。

くさ‐ぎ【臭木】🔗🔉

くさ‐ぎ【臭木】 クマツヅラ科の落葉低木。山野に生え、高さは一〜三メートル。葉は倒卵形で先がとがり、悪臭がある。八、九月ごろ、萼(がく)が赤紫色で花弁が白い花を多数つける。実は熟すと青色で、古くから染料に用いた。若葉は食用。くさぎり。《季 花=秋 実=秋》

くさぎ‐かめむし【臭木椿=象】🔗🔉

くさぎ‐かめむし【臭木椿象】 半翅(はんし)目カメムシ科の昆虫。体色は暗褐色の地に黄褐色の点紋がある。クサギ・桜などの実につき汁を吸う。悪臭を放つ。北海道を除く日本各地、韓国・中国などに分布。

くさき‐ぞめ【草木染(め)】🔗🔉

くさき‐ぞめ【草木染(め)】 草や木の天然の色素を使って染めること。また、染めたもの。

くさぎ‐の‐むし【臭木の虫】🔗🔉

くさぎ‐の‐むし【臭木の虫】 コウモリガ・カミキリムシなどの幼虫。クサギの枝や幹に穴をあけ、木質を食べて成長する。子供の疳(かん)の薬に用いた。常山虫(じようざんちゆう)。《季 夏》

くさ‐きょうちくとう【草×夾竹桃】‐ケフチクタウ🔗🔉

くさ‐きょうちくとう【草×夾竹桃】‐ケフチクタウ ハナシノブ科の多年草。高さ約一メートル。葉は細長く、対生または輪生する。夏、白・紫・紅紫色などの、筒状で先が五つに裂けた花が多数円錐状につく。北アメリカの原産で、観賞用。花魁草(おいらんそう)。フロックス。《季 夏》

くさ‐きり【草切り】🔗🔉

くさ‐きり【草切り】 《「くさぎり」とも》まぐさを細かく刻む器具。押し切り。まぐさを刈ること。また、刈る人。荒地を初めて開墾した人。草分け。「アノ人ハコノ村ノ―ダ」〈和英語林集成〉

くさ‐きり【草螽=🔗🔉

くさ‐きり【草螽 直翅(ちよくし)目キリギリス科の昆虫。大きさ四〜五センチ、緑色または黒褐色。クビキリギスに似るが頭に丸みがある。夏、草原で雄はジーンと鳴く。本州以南、東南アジアに分布。《季 秋》

くさ‐ぎり【臭×桐】🔗🔉

くさ‐ぎり【臭×桐】 クサギの別名。

くさ‐ぎ・る【×耘る・草切る】🔗🔉

くさ‐ぎ・る【×耘る・草切る】 [動ラ五(四)]田畑の雑草を刈り除く。除草する。「彼等は今はただ黙って土を耕し、植え、―・り、収穫(とりい)れていることだろう」〈島木健作・生活の探求〉

く‐さく【句作】🔗🔉

く‐さく【句作】 [名]スル連句や俳句を作ること。

くさ‐くさ🔗🔉

くさ‐くさ [副]スルおもしろくないことがあったり、いらいらしたりして、心が晴れないさま。くしゃくしゃ。「雨続きで気が―する」

くさ‐ぐさ【△種△種】🔗🔉

くさ‐ぐさ【種】 種類や品数の多いこと。さまざま。いろいろ。「―の意見」

くさ‐くだもの【草果‐物】🔗🔉

くさ‐くだもの【草果物】 食用になる草の実。イチゴ・ウリなど。ふつうの果物が木にできるのと区別していう。〈和名抄〉

くさ‐ぐも【草蜘=蛛】🔗🔉

くさ‐ぐも【草蜘蛛】 タナグモ科のクモ。体長約一・五センチ、黄灰褐色で暗褐色の斑紋がある。低木や生け垣の間に、トンネル形の住居のある棚網を張る。

くさ‐けいば【草競馬】🔗🔉

くさ‐けいば【草競馬】 公営の競馬に対して、農村などで行われる小規模な競馬。

くさ‐けずり【草削り】‐けづり🔗🔉

くさ‐けずり【草削り】‐けづり 雑草取りや土寄せに用いる農具。ワの字形をした刃に柄をつけたもの。草掻き。万能(まんのう)

くさ‐ごえ【草肥】🔗🔉

くさ‐ごえ【草肥】 草や木の葉を青いままで田畑の土にすき込んだ肥料。緑肥(りよくひ)。《季 夏》

くさ‐しぎ【草×鷸】🔗🔉

くさ‐しぎ【草×鷸】 チドリ目シギ科の鳥。全長二四センチほどで、背面は暗緑褐色。腹は白く、脚とくちばしが長い。春・秋に沼や田でみられる。《季 秋》

くさ‐じし【草×鹿】🔗🔉

くさ‐じし【草×鹿】 歩射(ぶしや)の的。板で鹿の姿を作って革や布を張り、中に綿を入れてつるしたもの。鎌倉時代に始まり、室町時代には大的(おおまと)・円物(まるもの)とともに徒立(かちだ)ちの三物(みつもの)といわれた。草鹿的(くさじしまと)

くさ‐しばい【草芝居】‐しばゐ🔗🔉

くさ‐しばい【草芝居】‐しばゐ 地方の町や村などで上演する素人芝居。また、田舎回りの芝居。田舎芝居。地芝居(じしばい)

くさ・す【腐す】🔗🔉

くさ・す【腐す】 [動サ五(四)]悪意をもって悪く評する。欠点をことさらに取りあげて悪く言う。けなす。「ライバルの仕事を―・す」 [可能]くさせる

くさ‐すぎかずら【草杉×蔓】‐すぎかづら🔗🔉

くさ‐すぎかずら【草杉×蔓】‐すぎかづら ユリ科の多年草。海岸に生え、茎は蔓(つる)状、葉は退化して鱗片(りんぺん)状。細い緑色の葉状をした枝に淡黄緑色の小花がつく。太い根は、砂糖漬けにして食べ、また漢方で天門冬(てんもんどう)といい薬用にする。

くさ‐ずもう【草相‐撲】‐ずまふ🔗🔉

くさ‐ずもう【草相撲】‐ずまふ 祭礼などで行う素人の相撲。また、野外で行う遊びの相撲。《季 秋》

くさ‐ずり【草×摺】🔗🔉

くさ‐ずり【草×摺】 草の葉や花を衣服にすりつけて着色すること。また、そのもの。(よろい)の胴の付属具。大腿部を守るために、革または鉄を連結して、ふつう五段下りにおどし下げる。下散(げさん)。垂れ。

くさずり‐なが【草×摺長】🔗🔉

くさずり‐なが【草×摺長】 [形動ナリ]鎧の草摺を長く垂らして着ているさま。「黒糸威(をどし)の大荒目の鎧の一枚交なるを、―にゆり下し」〈盛衰記・一五〉

くさずり‐びき【草×摺引き】🔗🔉

くさずり‐びき【草×摺引き】 曾我五郎時致と朝比奈三郎義秀が鎧の草摺を引き合って力比べをした故事。浄瑠璃・歌舞伎などに脚色され、特に歌舞伎舞踊の長唄「正札附根元草摺(しようふだつきこんげんくさずり)」が有名。

くさせんり【草千里】🔗🔉

くさせんり【草千里】 熊本県、阿蘇山の中央火口丘の一。烏帽子(えぼし)岳北斜面の火口跡。草原をなし、牛馬の放牧場になっている。草千里ヶ浜。千里ヶ浜。

くさ‐ぞうし【草双紙】‐ザウシ🔗🔉

くさ‐ぞうし【草双紙】‐ザウシ 江戸中期以降に流行した大衆的な絵入り小説本の総称。各ページに挿絵があり、多くは平仮名で書かれた。ふつう、大半紙半截(はんせつ)二つ折り、一巻一冊五丁(一〇ページ)で数冊を一部とする。表紙の色によって赤本・黒本・青本・黄表紙と区別し、長編で合冊したものを合巻(ごうかん)と称した。狭義には合巻だけをいうこともある。絵双紙。

くさ‐そてつ【草×蘇鉄】🔗🔉

くさ‐そてつ【草×蘇鉄】 オシダ科の多年生のシダ。山野の林中に生える。葉は根元から群がって出て長さ約一メートルになり、羽状に深く裂けている。春に出るぜんまい状の若葉は食用。雁足(がんそく)。こごみ。こごめ。

くさ‐だい【草代】🔗🔉

くさ‐だい【草代】 江戸時代の小物成(こものなり)の一。原野などでまぐさを刈り取る者に納めさせたもの。米納のものを草役米(くさやくまい)、銭納のものを草役永といった。他村や他人の土地でまぐさなどを刈り取る代償として支払う米・金銭。

くさ‐だか【草高】🔗🔉

くさ‐だか【草高】 江戸時代、領地内の総実収高。

くさ‐たけ【草丈】🔗🔉

くさ‐たけ【草丈】 草の背の高さ。特に稲や麦などの作物の伸びた高さ。

くさ‐だち【草△質・草△本】🔗🔉

くさ‐だち【草質・草本】 本草学で、草の性質をもつ植物の総称。草本(そうほん)

くさ‐たちばな【草×橘】🔗🔉

くさ‐たちばな【草×橘】 ガガイモ科の多年草。関東以西の山林中に生え、高さ三〇〜六〇センチ。葉は楕円形で先がとがる。夏、タチバナに似た白色の花を開く。果実は熟すと裂けて毛のある種を飛ばす。

くさ‐たばね【草束ね】🔗🔉

くさ‐たばね【草束ね】 女性の髪形の一。油をつけず、飾りもなしで束ねるもの。精進髷(しようじんまげ)簡単に結う島田髷。享和年間(一八〇一〜一八〇四)に京都の祇園の遊女の間で流行。島田くずし。

くさ‐だんご【草団子】🔗🔉

くさ‐だんご【草団子】 蒸した上(しんこ)に、ゆでたヨモギの若葉をつきまぜて作った団子。

くさ‐ち【草地】🔗🔉

くさ‐ち【草地】 草が一面に生えている土地。

くさつ【草津】🔗🔉

くさつ【草津】 滋賀県南部の市。東海道・中山道の分岐点の宿場町として発達。人口九・六万。群馬県北西部、吾妻郡の地名。標高約一二〇〇メートルの高原にある温泉町で、泉質は硫化水素を含む強酸性の明礬(みようばん)・緑礬(りよくばん)泉。

くさ‐つき【草付き】🔗🔉

くさ‐つき【草付き】 登山で、岩壁や急峻(きゆうしゆん)な斜面などの草の生えた所。滑りやすい。

くさ‐づくし【草尽(く)し】🔗🔉

くさ‐づくし【草尽(く)し】 草合わせ」に同じ。種々の草花を描いた絵模様。「帯の結構には…秋の野に―縫うたる」〈仮・恨の介・上〉

くさ‐づと【草×苞・草×裹】🔗🔉

くさ‐づと【草×苞・草×裹】 草で包んである土産物。「松が崎これも都の―に氷を包む夏の山人」〈草根集・一一〉賄賂(わいろ)。「―に国かたぶくとも申しつべし」〈咄・醒睡笑〉

くさつ‐ぶし【草津節】🔗🔉

くさつ‐ぶし【草津節】 群馬県草津温泉の民謡。高温の湯を板でかき回して適温にする共同作業で歌われる作業唄。囃子詞(はやしことば)が「チョイナチョイナ」というものと「ヨホホイ」というものとの二種類がある。前者は一般には草津節、現地では湯もみ唄、後者は一般には草津湯もみ唄、現地では草津節という。

くさつ‐やき【草津焼】🔗🔉

くさつ‐やき【草津焼】 滋賀県草津産の陶器。信楽(しがらき)土を用い、「草津」の印を焼きつける。

くさどせんげんちょう‐いせき【草戸千軒町遺跡】くさどセンゲンチヤウヰセキ🔗🔉

くさどせんげんちょう‐いせき【草戸千軒町遺跡】くさどセンゲンチヤウヰセキ 広島県福山市草戸町の芦田川河川敷で昭和三六年(一九六一)の発掘調査により確認された中世の集落遺跡。港町ないし市場町と推定され、延宝元年(一六七三)まで数度にわたり水没。木簡・呪符なども発見され、中世の庶民生活と地方都市に関する重要な遺跡として注目される。

くさ‐とべら【草海=桐=花】🔗🔉

くさ‐とべら【草海花】 クサトベラ科の常緑低木。小笠原諸島、種子島(たねがしま)以南の海岸に生え、高さ一〜四メートル。葉は倒卵形で先が丸く、枝先に集まって互生する。夏、黄色の花が集まって咲く。やぎそう。

くさ‐とり【草取り】🔗🔉

くさ‐とり【草取り】 雑草を取り除くこと。また、その人。草むしり。除草。《季 夏》「―の膝敷茣蓙の小ささよ/観崖」

くさとり‐づめ【草取り×爪】🔗🔉

くさとり‐づめ【草取り×爪】 水田の雑草を取る用具。指を保護するため鉄や竹で琴爪の形に作り、指先につけて用いる。雁爪(がんづめ)

くさなぎ【草薙】🔗🔉

くさなぎ【草薙】 静岡県清水市南西部の地名。日本武尊(やまとたけるのみこと)の草薙剣(くさなぎのつるぎ)の伝説地。草薙神社がある。

くさなぎ‐えんせき【日柳燕石】🔗🔉

くさなぎ‐えんせき【日柳燕石】一八一七〜一八六八]幕末の勤王家。讚岐(さぬき)の人。名は政章。通称加島屋長次郎。詩文に長じ、勤王の博徒として志士をかくまい、投獄された。戊辰(ぼしん)戦争に従軍中、柏崎で病死。

くさなぎ‐の‐つるぎ【草薙剣】🔗🔉

くさなぎ‐の‐つるぎ【草薙剣】 三種の神器の一。天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)の別称。名は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征のおり、倭姫命(やまとひめのみこと)から賜ったこの剣で草をなぎ払って難を逃れたのに由来し、のち熱田神宮に祭られたという。◆「くさ」は「臭し」の語幹、「なぎ」は古く蛇を表す語で、蛇から出た剣の意とする説もある。

くさ‐ねむ【草合=歓】🔗🔉

くさ‐ねむ【草合歓】 マメ科の一年草。水田など湿地に生え、高さ約六〇センチ。葉は羽状複葉で、ネムに似る。夏から秋に、葉腋から花序を出し、淡黄色の蝶形花を二、三個つける。《季 夏》

くさ‐ねんぐ【草年貢】🔗🔉

くさ‐ねんぐ【草年貢】 江戸時代の小物成(こものなり)の一。採草する原野の面積に応じて、米または金銭を納めさせた。野年貢。

くさ‐の‐いおり【草の×庵】‐いほり🔗🔉

くさ‐の‐いおり【草の×庵】‐いほり 草ぶきの簡素なすみか。草庵(そうあん)。くさのいお。「わが袖は―にあらねども暮るれば露のやどりなりけり」〈伊勢・五六〉

くさ‐の‐おう【草の黄・草の王】‐ワウ🔗🔉

くさ‐の‐おう【草の黄・草の王】‐ワウ ケシ科の越年草。道端や山野に生え、高さ約五〇センチ。茎や葉を切ると黄色の汁が出る。葉は羽状に深く切れ込み、裏面は白みを帯びる。初夏、黄色い四弁の花を数個つける。地上部を乾燥したものを白屈菜といい、胃病に用いられる。《季 夏》

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[音]シュウ    キュウ    シュ [訓]にお‐い    くさ‐い    くさ‐み [部首]自 [総画数]9 [コード]区点    2913      JIS   3D2D      S‐JIS 8F4C [分類]常用漢字 [難読語] →かざ【香・香気・臭気】くそうず【臭水】しゅう‐ポツ【臭ポツ】だい‐だい【橙・臭橙・回青橙】わき‐が【腋臭・狐臭・胡臭】わき‐くそ【腋臭】

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[音]ソウ [訓]くさ [部首]艸 [総画数]9 [コード]区点    3380      JIS   4170      S‐JIS 9190 [分類]常用漢字 [難読語] →あけび【通草・木通】あした‐ば【明日葉・鹹草】あっけし‐そう【厚岸草】いちげ‐そう【一花草】いつまで‐ぐさ【何時迄草・常春藤】いら‐くさ【刺草・蕁麻】うがやふきあえず‐の‐みこと【草葺不合尊】えのころ‐ぐさ【狗尾草】えやみ‐ぐさ【疫病草】おお‐けたで【大毛蓼・草】おおば‐こ【大葉子・車前草】おさば‐ぐさ【筬葉草】おじぎ‐そう【御辞儀草・含羞草】おとぎり‐そう【弟切草】おんば‐こ【車前草】かおよ‐ぐさ【顔佳草】かたばみ【酢漿草】かな‐むぐら【金葎・葎草】かやつり‐ぐさ【蚊帳吊草・莎草】きらん‐そう【金瘡小草】ぎんりょう‐そう【銀竜草】くぐ【莎草・磚子苗】くさ‐きり【草螽くさ‐じし【草鹿】くさ‐だち【草質・草本】くさ‐づと【草苞・草裹】くさなぎ【草薙】くさ‐びら【草片・蔬・茸・菌】くさ‐ふ【草生】くたびれ【草臥れ】ささめ【莎草】さしぶ【烏草樹】さし‐もぐさ【差艾・指焼草】させ‐もぐさ【差艾・指焼草】さんしち‐そう【三七草・山漆草】そう‐あい【草鞋】そう‐かい【草鞋】そう‐とん【草・草そう‐ぼう【草莽】そう‐もう【草莽】そう‐らい【草莱】ぞう‐り【草履】た‐くさ【手草】タバコ【ポルトガルtabaco】【煙草・莨】ちょうろぎ【草石蚕】ちょろぎ【草石蚕】つき‐くさ【月草・鴨跖草】つくも‐がみ【九十九髪・江浦草髪】てなが‐えび【手長蝦・草蝦】と‐くさ【木賊・砥草】どく‐だみ【草】とちよ‐ぐさ【豊千代草】どん‐そう【嫩草】ひつじ‐ぐさ【未草】ほうれん‐そう【菠薐草】ほろむい‐そう【幌向草】まくり【海人草・海仁草】み‐くり【実栗・三稜草】むら‐くさ【叢草】もろは‐ぐさ【両葉草】やわた‐そう【八幡草・八咫草】よろい‐ぐさ【鎧草】よわい‐ぐさ【齢草】わすれな‐ぐさ【勿忘草】わた【綿・棉・草綿】わらじ【草鞋】わらんじ【草鞋】わらんず【草鞋】わろうず【藁沓・草鞋】

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[音]ウン [訓]くさぎ‐る [部首]耒 [総画数]10 [コード]区点    7049      JIS   6651      S‐JIS E3CF

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[音]ドウ    ノク    ジョク [訓]くさぎ‐る [部首]耒 [総画数]16 [コード]区点    7053      JIS   6655      S‐JIS E3D3 [難読語] →あのく‐かんのん【阿耨観音】あのくだっ‐ち【阿耨達池】あのくたら‐さんみゃく‐さんぼだい【阿耨多羅三藐三菩提】じょく‐のう【耨農】

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[音]ソウ [訓]くさ [部首]艸 [総画数]6 [コード]区点    7171      JIS   6767      S‐JIS E487

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