複数辞典一括検索+

かみ【上】🔗🔉

かみ【上】 (もと「ひと続きのものの初め」をさしていった語か。後には、「土地の高い所」「ある地域で中央に近い所」「人間関係における長上」の意などを示すように転じた) ひと続きのものの初め。流れの初めのほう。 1 川の源。上流。かわかみ。*伊勢‐八七「さる滝のかみに」 2 いにしえ。むかし。上代。*千載‐序「かみ正暦のころほひより」 3 初めの部分。とくに、いくつかに区分されたものの初めの部分。「上の句」「上の巻」「上の十日」など。*伊勢‐九「かきつばたといふ五文字を句のかみにすゑて」 4 和歌の上の句。*後拾遺‐一〇一四「世の中を何にたとへむといふ古ごとをかみにおきて」 位置の高い所。 1 高い所。うえ。*伊勢‐八七「この山のかみにありといふ布引の滝」 2 身体の腰から上の部分。また、そこに着けるもの。*虎明本狂言・引敷聟「かみ下のしたはやれてなひが、かなばかりあるといふておこひた」 3 上位の座席。*栄花‐若ばえ「母屋は南をかみにし、廂は西をかみにしたり」 4 (台所、勝手などを下(しも)というのに対して)客間、座敷、客席などの称。 地位の高い人。 1 天皇をさしていう。*仮・恨の介‐下「雲の上人たち、かみを始め奉り」 2 皇后、皇族などをさしていう。*たまきはる「身の装束、行器(ほかゐ)などまで、みなかみより御沙汰あり」 3 将軍をさしていう。*吾妻鏡‐建暦三年四月二七日「於上全不恨、相州所為、傍若無人之間」 4 一般に、高位の人。「なか」「しも」に対していう。*伊勢‐八二「かみなかしもみな歌よみけり」 5 政府、官庁などに対する尊称。*浄・傾城反魂香‐三熊野「上を掠むる越度(おちど)」 6 主人。*狂言記・角水「それにござりませう。かみへ申ませう」 7 親分。*仮・仁勢物語‐下「此男のかみも、ゑひの助なりけり」 8 近世以後、人妻に対する軽い敬称。また、茶屋、料理屋などの主婦。→おかみ。*浄・長町女腹切‐上「下の町の酒屋のかみ」 9 年上の人。また、年上であること。*源氏‐若菜下「七つよりかみのはみな殿上せさせたまふ」 皇居の存在する地域、地方、方角。 1 都。京都。*浮・好色一代男‐五「其後は上(カミ)へものぼらぬか」 2 (上方(かみがた)の略)京阪地方。近畿地方。*俳・炭俵‐上「上(かみ)のたよりにあがる米の直(ね)」 3 近畿地方の中で、大阪から京都をさしていう。 4 京都の中で、内裏のある北部。「上京(かみぎょう)」「上賀茂神社」など。*虎明本狂言・餅酒「身どもがのは、これよりつっとかみで御ざる」 5 都から離れている地域でも、その内で都に近い所。「かみつけの」「かみつふさ」など。 程度や等級、場所などが上であること。 1 人物や品物がすぐれていること。また、そのさま。*浄・源頼家源実朝鎌倉三代記‐五「此鑓が直打物。何と上(かミ)でござりませうが」 2 等級、座席などが上位であること。 (歌舞伎、演劇などで)「かみて(上手)」の略。 ●上=一人(いちにん・いちじん)[=御一人(ごいちにん)] 最高の地位にある人。天皇。 ●上が上(かみ) 上のまた上。最上。 ●上つ ⇒親見出し ●上の句(く) 1 短歌で、初めの五・七・五の三句。本(もと)、本句、本の句とも。⇔下の句。 2 連歌で、五・七・五の句。長句とも。 3 俳句で、初めの五文字の句。 ●上の家司(けいし) 貴族の家の家務を執る家司の上級の者。 ●上の町(ちょう) =かみ(上)の町(まち)=かみ(上)の町(まち)1 ⇒親見出し ●上の戸(と) 皇居内、清涼殿の殿上(てんじょう)の間(ま)の東口にあたる妻戸。 ●上の十日(とおか) 一か月を三〇日とし、それを三分した初めの一〇日間。上旬。 ●上の間(ま) 1 上座にあたる部屋。奥の間。 2 江戸城本丸御用部屋のうち、大老や中老が政務をとった部屋。 ●上の町(まち) 1 市街の、上手の方にある町。高い所にある町。かみのちょう。 2 (「町」は、等級、階級の意)第一級。一流。上流階級。 ●上の宮(みや) 一つの神社が、二つまたは三つの宮からなり、それぞれが神殿や拝殿を備えている場合、その建物の位置がもっとも上方にある宮。 ●上の弓張(ゆみは)り 新月から満月に至る間の半月。ふつう、陰暦で毎月の七、八日ごろの月。上弦。 ●上漏(も)り下(しも)潤(うるお)う 上に立つ為政者が情け深い政治を行なえば、下々の人民は潤って豊かになる。 ●上を学ぶ下(しも) 下にある者は、上にある者を学んだり真似たりするものである。

かみ【神】🔗🔉

かみ【神】 1 宗教的・民俗的信仰の対象。世に禍福を降し、人に加護や罰を与える霊威。古代人が、天地万物に宿り、それを支配していると考えた存在。自然物や自然現象に神秘的な力を認めて畏怖(いふ)し、信仰の対象にしたもの。*万葉‐三六八二「天地(あめつち)の可未(カミ)を祈(こ)ひつつ我待たむ」 2 神話上の人格神。*古事記‐上「高天(たかま)の原に成りませる神の名は」 3 天皇、または天皇の祖先。*万葉‐二三五「大君は神にしませば」 4 死後に神社などにまつられた霊。また、その霊のまつられた所。神社。*枕‐二八七「神は松の尾」 5 キリスト教で、宇宙と人間の造主であり、すべての生命と知恵と力との源である絶対者。 6 雷。なるかみ。いかずち。*枕‐九九「神いとおそろしう鳴りたれば」 7 人為を越えて、人間に危害を及ぼす恐ろしいもの。特に蛇や猛獣。*万葉‐三八八五「虎といふ神を」 8 他人の費用で妓楼に上り遊興する者。とりまき。転じて、素人の太鼓持。江戸がみ。 ●神掛(か)けて (神に誓っての意)自分の行動、言語、考え、判断などが確かであることを強調する時に用いる。ちかって。かならず。 ●神が手(て) 海神の手。海神の手中にあること。転じて、おそろしい荒海。 ●神ならぬ身 神でない、能力に限りのある、人間の身。凡夫の身。 ●神ならば神 ほんとうに神であるならば、霊験を現わし給え、と神に向かって呼びかけることば。 ●神の斎垣(いがき) 神社の神聖な垣。また、その垣に囲まれた所。神域。 ●神の男(おとこ) 神に仕える男。 ●神の少女(おとめ) 1 神である女。神性の女。 2 神に仕える童女。 ●神の木(き) 1 神霊が宿っていると信じられている木。また、神社の境内などにある由緒ある木。神木(しんぼく) 2 (1のように主があるところから)定まった夫のある女性。 ●神の国(くに) 1 神がその基を開き、かつ守護する国。かみぐに。神国(しんこく)。かんのくに。 2 ユダヤ教で、現在ではなく、終末時に現われる神の支配する国。 3 イエス‐キリストの教えで、神の力と生命とがすべてを支配する国。 ⇒親見出し ●神の気(け) 1 神のたたり。また、そのために起こる病気。 2 外に現われた神の力。神の威力。 ●神の子(こ) 1 (王を天帝の子とする思想から)国王。 2 イエス‐キリストの特別の呼び名。 3 キリスト教で、イエス‐キリストによって、救われた人々。 4 聖書で、超人的な存在、また、信仰深いイスラエルの呼び名ともされる。 ●神の言(ことば) キリスト教で、神の啓示の意。旧約聖書では、人間に対する神の意志、新約聖書では、イエス‐キリストおよびその弟子たちに対する神の語りかけを表わす。 ●神の僕(しもべ) キリスト教信者が自分自身をへりくだっていうことば。 ●神の正面仏(ほとけ)のま尻(しり) 神棚は正面の高い所に、仏壇は陰に設けるべきものだの意。 ●神の食薦(すごも) 神への供え物の下に敷くこも。竹をすだれのように編み、白い生絹を裏につけ、白い縁をとったもの。 ●神の=園(その)[=園生(そのう)] 神社の境内。神苑(しんえん)。特に、「祇」の字を「かみ」と訓ずるところから、祇園の社(京都東山の八坂神社)をさす。 ●神の旅(たび) 陰暦一〇月に、諸国の神々が出雲国へ参集するために旅立つこと。また、その旅。《季・冬》 ●神の民(たみ) 1 神から選ばれた民の意で、ユダヤ民族の自称。 2 天国の民の意で、キリスト教徒の自称。 ●神の=使(つか)い[=つかわしめ] 神に所属して、神の命令を伝える使いであるといわれる動物。稲荷の狐、春日の鹿、八幡の鳩など。 ●神の司(つかさ) 神に奉仕する人。 ●神の綱(つな) (「綱」は、よりすがって頼りとするものの意)神の助け。神の加護。 ●神の門(と) 1 神霊のいる恐ろしい海峡。神が門(と)。 2 神殿の入口。鳥居。 ●神の時(とき) 神々の時代。神代(かみよ)。神の御代(みよ)。 ●神の祝(はふ)り (「祝り」は、神をまつることを職とする人)神の祭祀をする人。神に仕える人。神主。神官。神職。 ●神の春(はる) 神を迎えためでたい正月。新年を祝っていう語。《季・新年》 ●神の日(ひ) 毎月、神を拝むことに決まっている日。特定の名称を持たない節日で、普通は、一日、一五日、二八日だが、地方によって違いがある。 ●神の火(ひ) 1 神が焼やすと考えられる火。不思議な火。神火(しんか)。 2 神社で神事に用いた火。これで物を煮ると幸福を得るという信仰から、正月の七草がゆなどを煮る。 3 神前に供えるあかり。灯明。 ●神の麓(ふもと) (山を神とみていう)山の麓。 ●神の神庫(ほくら)も梯(はしだて)のままに (高く近寄りがたい所でも、はしごをかければのぼれるの意から)どんなに困難なことでも、適切な手段を用いれば成し遂げることができるということ。 ●神の松(まつ) 正月に、神棚などに飾る松。 ●神の御面(みおも) (国土を神のお顔と見立てていう)国土の形勢。 ●神の御門(みかど) 1 神殿のご門。また、神殿。 2 皇居。朝廷。 ●神の御衣(みけし) 神のお召しになる衣服。 ●神の御子(みこ) 1 神がお生ませになった子。神様の子。 2 (天皇を神として)天皇の御子。皇子。一説に、薨去(こうきょ)して、神となった皇子。 3 キリスト教で、イエス‐キリストのこと。 ●神の命(みこと) 1 (「みこと」は「御言」)神のおことば。託宣。神託。 2 神を敬っていう。神様。 3 天皇を神として敬っていう。天子様。 ●神の御坂(みさか) (国境の坂に神霊を感じていう)神が支配する神聖な坂。神がおられるけわしい坂。*万葉‐四四〇二「ちはやふる賀美乃美佐賀(カミノミサカ)に幣(ぬさ)奉(まつ)り」 ●神の道(みち) 1 神が教え伝えた道。日本民族固有の祭祀。かんながらのみち。神道(しんとう)。 2 キリスト教で、神の福音を説く教義。 ●神の御戸(みと) 神殿の戸。また、社殿。 ●神の御室(みむろ) 神様のおいでになる場所。神の降臨する神聖な木などをいう。一説に、神社。 ●神の宮(みや) 神の宮殿。また、神社。 ●神の宮居(みやい) 神社。神殿。 ●神の御奴(みやつこ) =かみやつこ(神奴) ●神の宮寺(みやでら) 神社に付属している寺院。神宮寺(じんぐうじ)。 ●神の宮人(みやひと) 1 神、神社に奉仕する人。神官、巫女(みこ)など。 2 (天皇を神として)天皇に仕える人。大宮人。 ●神の社(やしろ) 神社。 ●神の代(よ) =かみよ(神代) ●神の世継(よつ)ぎ 神の世をお継ぎになる方。歴代の天皇。 ●神の留守(るす) 陰暦一〇月、諸国の神々がすべて出雲大社に集まるので、その鎮座の地を留守にするという俗信。《季・冬》 ●神は正直の頭(こうべ)に宿る 神は正直な人を守護し給う。正直の頭に神宿る。 ●神は非礼を受けず 神は礼にはずれた物は受納されない。正しくない目的で神をまつっても、神はその心をお受けにならない。 ●神は見通(みとお)し 神はどんな小さなことでも見ている。神はなんでもご存じであるから、ごまかすことはできない。 ●神も仏(ほとけ)もない 1 慈悲を垂れて下さる神も仏もないの意で、無慈悲、薄情なことのたとえ。血も涙もない。 2 神も仏も眼中になく、ただそのものだけが大切であるの意で、大事にし、尊敬する対象がそれ以外にはないことをいう。 ●神を掛(か)ける 約束や、誓いのために、神を引き合いに出す。神に誓いを立てる。

かみ【紙】🔗🔉

かみ【紙】 (字を書くのに用いられた、竹のふだをいう「簡」の字音の転という) 1 植物繊維を水中でからみ合わせ、薄くすきあげて乾燥させたもの。大別して手すき紙(和紙)、機械ずき紙の二種がある。手すき紙は、一〇五年、中国後漢の蔡倫がその製法を大成したという。わが国へは高句麗を経て六一〇年に製法が伝えられ、その後種々改良が施されて現在の和紙となる。機械ずき紙は一七九八年フランス人が初めて造ることに成功。普通、洋紙と板紙とに分かれる。 2 じゃんけんで、指を全部ひらくこと。ぱあ。 3 「かみばな(紙花)2」の略。 ●紙一枚(いちまい) 1 (紙一枚ほどのわずかなものも、の意)下に打消の語を伴って、その事実、結果などの全くないことを強調する表現。*今昔‐二九・三六「盗人に紙一枚取らるる事なかりけり」 2 きわめて価値が低いことのたとえ。 ●紙一枚の主(ぬし)となる 一枚の紙に戒名をとどめるだけになる。死んでしまう。 ●紙に捻(ひね)る お金や菓子などを、懐紙に包み、その上の方をひねって締める。 ●紙の衾(ふすま) =かみぶすま(紙衾) ●紙一重(ひとえ) 物と物との間隔やすき間がきわめて薄いさま。また、数量や程度の差がきわめてわずかなさまのたとえ。

かみ【髪】🔗🔉

かみ【髪】 (「かみ(上)」の意からという) 1 頭に生える毛。髪の毛。頭髪。*万葉‐八〇四「か黒き可美(カミ)に」 2 結った髪の毛。かみかたち。また、それを結うこと。 ●髪上(あ)ぐ 1 髪を結う。*書紀‐天武一一年四月(北野本訓)「今より以後、男女悉くに結髪(かみアケ)よ」 2 昔、女子が成人して、今まで垂らしていた髪を結い上げる。*万葉‐三八二二「うなゐはなりは髪上(かみあげ)つらむか」 3 女官が立ち働くときに垂髪を結い上げる。多く、給仕の場合に行なう。*枕‐一〇四「蔵人ども、御まかなひのかみあげてまゐらするほどは」 ●髪着込(きこ)む 女が、うしろに垂らした髪を重ね着の衣の間に入れる。 ●髪の落(お)ち 頭髪の抜け落ちたもの。おちがみ。ぬけ毛。 ●髪のかかり 髪の垂れ下がっている様子。 ●髪の毛 ⇒親見出し ●髪の下がりば 額髪の端を肩のあたりで切ってある、その垂れ下がっている具合。 ●髪を=下(お)ろす[=落(お)とす] 髪を剃り落として僧になる。また、髪を短く切って尼になる。剃髪(ていはつ)する。落飾する。 ●髪を垂(た)る (「垂る」は「切る」を忌んでいう)新生児のうぶ髪を初めて剃る。うぶ剃りをする。髪垂れをする。 ●髪を取り上ぐ 髪を結う。 ●髪をはやす 1 頭髪をのばす。 2 (「はやす」は「切る」を忌んでいう)長い童髪を切って元服する。

かみ【頭】🔗🔉

かみ【頭】 あたま、かしらのこと。 ●頭が堅(かた)い 1 乳児の首がよくすわって、丈夫そうである。 2 体が丈夫である。かしらかたし。

かみ【長官・守】🔗🔉

かみ【長官・守】 (上に立つというところから「かみ(上)の」意) 1 律令制で四等官の一つ。中央、地方の長官の総称。その所属する官司の職掌を統率する責任者をいうが、官司によって文字を異にする。「職員令」によれば、神祇官は「伯」、省は「卿」、寮は「頭」、司は「正」(ただし内膳司は「奉膳」)、職は「大夫」、弾正台は「尹」、衛府は「督」、大宰府は「帥」、国は「守」、郡は「大領」、軍団は「大毅」、宮人は「尚」、春宮坊は「大夫」、監は「正」、署は「首」、家は「令」と使いわけた。なお、太政官では、大臣がこれにあたる。 2 (督)明治新政府が慶応四年二月三日に設置した八局のうち、総裁局(長官は総裁)を除く、七局の長官。

か‐み【加味】🔗🔉

か‐み【加味】 1 薬に、他の薬を加えて調合すること。加減。また、食べ物に味をつけ加えること。 2 ある事柄に他の要素をつけ加えること。*滑・浮世床‐二「狼狽に当惑を加味(カミ)して」

か‐み【佳味・嘉味】🔗🔉

か‐み【佳味・嘉味】 1 味のよい食べ物。美味。 2 よい趣。おもしろみ。

かみ‐あい【神逢】(‥あひ)🔗🔉

かみ‐あい【神逢】(‥あひ) 山などにはいって、原因不明の病気になること。荒神や山の神に出会って霊威に触れることによって起こるとされる故障。

かみ‐あい【噛合】(‥あひ)🔗🔉

かみ‐あい【噛合】(‥あひ) けものなどがかみ合うこと。転じて、双方が激しく争うこと。

かみ‐あ・う【噛み合う】(‥あふ)🔗🔉

かみ‐あ・う【噛み合う】(‥あふ) 〔自ワ五(ハ四)〕 1 けものなどが食いつき合って戦う。転じて、互いに激しく争う。*太平記‐五「犬共集まりて、噛み合ひけるを見て」 2 上下の歯や二つの歯車などがぴったり合わさって働く。 3 考え方や論点の調和がうまくとれて、議論が進行する。物事がしっくりいく。「議論(意見)がかみ合わない」

かみ‐あがり【神上】🔗🔉

かみ‐あがり【神上】 1 神が天におあがりになること。転じて、貴人がなくなること。かんあがり。 2 巫女(みこ)に乗り移っていた神霊が、天上に上がり去ること。

かみ‐あが・る【神上がる】🔗🔉

かみ‐あが・る【神上がる】 〔自ラ四〕 1 神が天におあがりになる。転じて、貴人がなくなる。崩御する。かんあがる。*書紀‐神代上(兼方本訓)「神功(かむこと)既に畢へたまひて、霊運当遷(カミアカリ)ましなむとす」 2 巫女(みこ)に乗り移っていた神霊が天上に上がり去る。*滑・浮世床‐二「うなり声を引て神あがる」

かみ‐あげ【神上】🔗🔉

かみ‐あげ【神上】 神降ろしした神を、祭が終わったあと天上にお送りすること。また、その際に歌う神楽歌(かぐらうた)。

かみ‐あげ【髪上】🔗🔉

かみ‐あげ【髪上】 1 髪を頭上に結い上げてまとめること。 2 昔、女子の成人に達した儀式として垂れ髪を初めて結い上げること。 3 女房などが、髪を頭上に結い上げて束ね、かんざしなどで止めること。また、その女房。陪膳や宮廷の儀式に出る時の礼装で、唐風の装いとされた。

かみあげ【神今食】🔗🔉

かみあげ【神今食】 =じんこんじき(神今食)*観智院本名義抄「神今食カミアゲ」

かみ‐あそび【神遊】🔗🔉

かみ‐あそび【神遊】 神前で歌舞を奏して神の心を慰めること。また、その歌舞。神楽(かぐら)。《季・冬》

かみ‐あつめ【神集】🔗🔉

かみ‐あつめ【神集】 陰暦一〇月、日本中の神々が出雲大社に集まって男女の縁結びの神事を行なうという俗信。《季・冬》

かみ‐あぶら【髪油】🔗🔉

かみ‐あぶら【髪油】 髪につける油。髪の色つやをよくしたり、髪形を整えたりするために用いる。梳(すき)油、伽羅(きゃら)油、鬢付(びんつけ)油など。

かみ‐あらい【髪洗】(‥あらひ)🔗🔉

かみ‐あらい【髪洗】(‥あらひ) 1 頭髪の油やよごれを洗い落とすこと。洗髪(せんぱつ)。《季・夏》 2 人形浄瑠璃で顔の前に垂れた髪を、体を起こすと同時に後ろにはね上げる動作、または、手を使ってかき上げる動作。 3 歌舞伎舞踊の石橋(しゃっきょう)物で獅子が長い毛を前に下げて、首を左右に振る動作。

かみあらい‐おんな【髪洗女】(かみあらひをんな)🔗🔉

かみあらい‐おんな【髪洗女】(かみあらひをんな) 江戸時代、銭湯に雇われて客の垢(あか)をかき、髪をすいたりし、売春なども行なった女。湯女(ゆな)。

かみあらい‐こ【髪洗粉】(かみあらひ‥)🔗🔉

かみあらい‐こ【髪洗粉】(かみあらひ‥) 髪を洗うのに用いる粉。ふのり、うどん粉、でんぷん粉、椿(つばき)の実のしぼりかすなどを用いる。

かみ‐あらそい【神争】(‥あらそひ)🔗🔉

かみ‐あらそい【神争】(‥あらそひ) 日光の権現と赤城の明神、富士山と筑波山、京都の伏見稲荷と北野天神などの二柱の神が争う形式の伝説。

かみあり‐づき【神有月・神在月】🔗🔉

かみあり‐づき【神有月・神在月】 (神無月には、日本中の神々が出雲大社に集まるという俗信から)出雲国での、陰暦一〇月の異称。かみあり。神月(かみづき)。《季・冬》 謡曲。世阿弥作。勅使が出雲におもむいて、神代の神の霊の話を聞く。廃曲。

かみあり‐まつり【神有祭・神在祭】🔗🔉

かみあり‐まつり【神有祭・神在祭】 出雲大社で、陰暦一〇月一一日から一七日までの七日間行なわれる祭。《季・冬》

かみ‐あれ【神荒】🔗🔉

かみ‐あれ【神荒】 =かみかえり(神帰)の荒れ

かみ‐あわせ【噛合】(‥あはせ)🔗🔉

かみ‐あわせ【噛合】(‥あはせ) 上下の歯や二つの歯車など、互いにかみ合うものの触れる部分。また、その状態。「噛み合わせが狂う」

かみ‐あわ・せる【噛み合わせる】(‥あはせる)🔗🔉

かみ‐あわ・せる【噛み合わせる】(‥あはせる) 〔他サ下一〕かみあは・す〔他サ下二〕 1 けものなどにかみ合いをさせる。転じて、双方のものを激しく争わせる。「犬を噛み合わせる」 2 上下の歯や二つの歯車などを合わせて働かせる。*詠百寮和歌「かみあはせ作り出だせる一夜酒」

かみ‐い【髪結】🔗🔉

かみ‐い【髪結】 「かみゆい(髪結)」の変化した語。

かみ‐いじり【神弄】(‥いぢり)🔗🔉

かみ‐いじり【神弄】(‥いぢり) 誠の信心からではなく、みえや形式だけで神参りすることをとがめていう語。神せせり。

かみいずみ【上泉】(かみいづみ)🔗🔉

かみいずみ【上泉】(かみいづみ) 姓氏。

かみいずみ‐ひでつな【上泉秀綱】(かみいづみ‥)🔗🔉

かみいずみ‐ひでつな【上泉秀綱】(かみいづみ‥) 室町末期の剣客。新陰流の祖。伊勢守。上野国上泉の人。派を開いて諸国を歴遊。門下に丸目蔵人、柳生宗厳などがあり、剣聖と称された。生没年不詳。

かみ‐いだし【髪出】🔗🔉

かみ‐いだし【髪出】 兜の鉢裏に張る布である「うけばり」の、後頭部が当たる部分にある穴の俗称。

かみいちだん‐かつよう【上一段活用】(‥クヮツヨウ)🔗🔉

かみいちだん‐かつよう【上一段活用】(‥クヮツヨウ) 動詞活用の型の一つ。文語では「着る・似る・見る」など、口語ではそのほか「起きる・落ちる・浴びる」などの活用。未然・連用形の末の一音節がイ段で、他の活用形はこれに「る・れ・よ(ろ)」を添えた形になる。

かみ‐いと【紙糸】🔗🔉

かみ‐いと【紙糸】 三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、楮(こうぞ)などから和紙を造り、これを細く切り、縒(よ)りを施した糸。織物の横糸用のほか、襖(ふすま)地、包装用布、装飾用布、帽子などに用いる。

かみい‐どこ【髪結床】🔗🔉

かみい‐どこ【髪結床】 「かみゆいどこ(髪結床)」の変化した語。

かみ‐いぬ【噛犬】🔗🔉

かみ‐いぬ【噛犬】 人にかみつく犬。

かみ‐いれ【紙入】🔗🔉

かみ‐いれ【紙入】 1 (「はながみいれ(鼻紙入)」の略)鼻紙、薬、小ようじなど、外出する時に必要な小間物を入れて携帯する用具。ラシャや皮張りで、二つ折り、または三つ折りの入れ物。 2 紙幣を入れて携帯するさいふ。札入れ。

かみ‐うた【神歌】🔗🔉

かみ‐うた【神歌】 1 神のうたう歌。神の詠じたという歌。神詠。 2 神の徳をたたえる歌。また、神事に関する歌。特に、平安時代の歌謡の一種で神遊びの歌や神楽歌(かぐらうた)などの神事に関する歌を、謡物の曲節でうたうもの。 3 能楽で「翁(おきな)」の詞章。しんか。

かみ‐うち【紙打】🔗🔉

かみ‐うち【紙打】 1 写経用紙などをなめらかな石で打ち、光沢を出して書きやすくすること。 2 子供の遊びで、糸を付けた針を、重ねて置いてある紙に吹き刺し、そっと持ち上げて、針先に付いてくる紙の多少を競争するもの。はり打ち。

かみうち‐いし【紙打石】🔗🔉

かみうち‐いし【紙打石】 紙打ち1に用いる、石臼状のなめらかな石。

かみ‐うつり【紙移】🔗🔉

かみ‐うつり【紙移】 連歌で、懐紙に句を記していく時、句が表から裏へ、または、ある折(おり)から次の折へと移ること。また、その句。

かみ‐うら【上裏】🔗🔉

かみ‐うら【上裏】 =どううら(胴裏)

かみ‐え【紙絵】(‥ヱ)🔗🔉

かみ‐え【紙絵】(‥ヱ) 屏風(びょうぶ)、衝立(ついたて)、巻物などに描いた絵に対して、一枚の紙に描いた小品の絵。

かみ‐えび🔗🔉

かみ‐えび ツヅラフジ科のつる性落葉低木。各地の山野、道ばたなどに生える。茎は細く、巻き付いて長く伸び、葉とともに細毛がある。葉は広卵形または心臓形。夏、葉の付け根に黄白色の小花が咲く。実は直径六〜七ミリメートルの球形で、青黒く熟し白粉を帯びる。茎と根はアルカロイドを含み、煎じて利尿薬などに用いる。あおつづらふじ。

かみ‐えぼし【紙烏帽子】🔗🔉

かみ‐えぼし【紙烏帽子】 1 =かみかぶり(紙冠) 2 近世の紙製漆塗りの烏帽子。 3 葬式の時に、近親者や棺かつぎ役が額に当てる三角形の白紙。

かみ‐お【紙緒】(‥を)🔗🔉

かみ‐お【紙緒】(‥を) 紙を巻いて作った鼻緒。おもに草履(ぞうり)に用いる。

かみ‐おうぎ【神扇】(‥あふぎ)🔗🔉

かみ‐おうぎ【神扇】(‥あふぎ) 能楽の神能で、後シテが持つ扇。表に桜や仙人、裏に桐や鳳凰などを描く。

かみ‐おおじ【上祖父】(‥おほじ)🔗🔉

かみ‐おおじ【上祖父】(‥おほじ) 祖父母の祖父母にあたる先祖。四代前の先祖。高祖。

かみおか‐こうざん【神岡鉱山】(かみをかクヮウザン)🔗🔉

かみおか‐こうざん【神岡鉱山】(かみをかクヮウザン) 岐阜県北端、神岡町にある鉱山。天正年間に開発され、江戸時代は銀、銅を採掘。現在亜鉛、鉛などを産出。

かみおか‐の‐やま【神岡山】(かみをか‥)🔗🔉

かみおか‐の‐やま【神岡山】(かみをか‥) 奈良県中部、明日香村にある雷岡(いかずちのおか)の別称。

かみ‐おき【髪置】🔗🔉

かみ‐おき【髪置】 1 幼児が頭髪を初めてのばす時にする儀式。江戸時代、公家は二歳、武家・民間では三歳の一一月一五日にすることが多かったが、必ずしも一定していない。白髪をかぶせ、頂におしろいの粉を付け、櫛(くし)で左右の鬢(びん)を三度かきなでて無病息災を祈りなどする。髪立て。《季・冬》 2 江戸時代、僧侶が伊勢参詣をする時、付け鬢(びん)をしたこと。 3 唐衣(からぎぬ)の襟の中央背面で垂髪(すいはつ)のあたる部分。

かみ‐おくり【神送】🔗🔉

かみ‐おくり【神送】 1 (陰暦一〇月は諸国の神々が出雲大社に参集するとされるところから)九月末日から一〇月一日にかけての夜、旅立つ神を送るために行なう神事。また、そのときの社参。《季・冬》 2 災いの神を追い払うこと。また、そのまじない。 ●神送りの空(そら) 陰暦一〇月頃の空模様。諸国の神々が出雲に集まるために、時ならぬ風が起こるといわれた。

かみおこし‐な【苦🔗🔉

かみおこし‐な【苦 「ひめあざみ(姫薊)」の異名。

かみ‐おさえ【紙押】(‥おさへ)🔗🔉

かみ‐おさえ【紙押】(‥おさへ) 文鎮のこと。

かみ‐おしろい【紙白粉】🔗🔉

かみ‐おしろい【紙白粉】 ねりおしろいの濃いものを紙に塗って乾かしたもの。携帯用の化粧料。

かみ‐おとめ【神少女】(‥をとめ)🔗🔉

かみ‐おとめ【神少女】(‥をとめ) 神に奉仕する少女。

かみ‐おりもの【紙織物】🔗🔉

かみ‐おりもの【紙織物】 紙糸を横糸として、木綿、亜麻、黄麻などと交織した織物。帯地、袋物地、敷物地などに用いる。

かみ‐おろし【上降】🔗🔉

かみ‐おろし【上降】 (はじめに、書きおろすの意か)詩歌や文章の最初の句。*久安五年右衛門督家歌合「右歌は、かみおろしの句はなだらかに侍るに」

かみ‐おろし【神降】🔗🔉

かみ‐おろし【神降】 1 祭の初めなどに、神霊を祭場に招き迎えること。 2 巫女(みこ)が神の託宣を受けるために、祈って、神霊をわが身に乗り移らせること。*浄・卯月の紅葉‐上「神子(みこ)は合掌目を塞ぎ〈略〉神おろしして寄せにける」 3 起請文(きしょうもん)で、神々の名を連ねて、神霊に対して誓約すること。また、その神々の名を連ねた箇所。*浮・好色一代男‐四「神(カミ)おろしの所所は残り侍る」

かみ‐おんな【上女】(‥をんな)🔗🔉

かみ‐おんな【上女】(‥をんな) 1 上方(かみがた)の女。 2 奥向きの用を勤める女。腰元。仲居(なかい)、奥女中などをいう。

かみ‐かえ・す【噛み返す】(‥かへす)🔗🔉

かみ‐かえ・す【噛み返す】(‥かへす) 〔他サ四〕牛や鹿などが、一度かんでのみこんだものを、また口にもどして食う。反芻(はんすう)する。にれがむ。

かみ‐かえり【神帰】(‥かへり)🔗🔉

かみ‐かえり【神帰】(‥かへり) 陰暦一〇月に出雲大社に集まったという諸国の神々が、その月の晦日(みそか)から一一月一日にかけて、それぞれもとの国へ帰ること。また、その日。《季・冬》 ●神帰りの荒(あ)れ 「神帰り」に際して吹き荒れる風。出雲大社に集まった諸国の神々が帰るに伴って風が起こると考えられた。

かみかえり‐づき【神帰月】(かみかへり‥)🔗🔉

かみかえり‐づき【神帰月】(かみかへり‥) 「神帰り」の行なわれる月。陰暦一一月の異称。かみきづき。

かみ‐がかり【上掛】🔗🔉

かみ‐がかり【上掛】 (「かみ」は上方の意)能楽で、観世・宝生二流派の称。もと京都に住んでいたところからの名という。京掛かり。⇔下掛(しもがかり)

かみ‐がかり【神懸・神憑】🔗🔉

かみ‐がかり【神懸・神憑】 1 神の霊が人に乗りうつること。また、その状態やそういう人。 2 (比喩的に)ものの考え方が極端に飛躍していたり、超自然的なものの存在を認めたりすること。また、そういう人を軽蔑的にいう語。

かみ‐かき【髪掻】🔗🔉

かみ‐かき【髪掻】 (「かみがき」とも)頭髪のほつれをかきならして整える道具。こうがい。

かみ‐がき【神垣】🔗🔉

かみ‐がき【神垣】 1 神社の周囲の垣。神域を他から区切るために設ける垣。また、その神域。斎垣(いがき)玉垣。 2 (転じて)神社。

かみがき‐の【神垣の】🔗🔉

かみがき‐の【神垣の】 1 神の鎮座する場所としての「みむろ」および、地名「みむろの山」にかかる。 2 神域を流れる「みたらし川」にかかり、また、神の縁で、「木綿(ゆう)」と同音を持つ「ゆうつけ鳥」にかかる。

かみがき‐や【神垣や】🔗🔉

かみがき‐や【神垣や】 (「や」は間投助詞) 1 神の鎮座する場所としての「みむろ」および、地名「みむろの山」「三笠の山」にかかる。 2 神域を流れる「御裳濯(みもすそ)川」「御手洗(みたらし)川」「五十鈴(いすず)川」などにかかる。

かみがき‐やま【神垣山】🔗🔉

かみがき‐やま【神垣山】 「かみじやま(神路山)」の別名。

かみ‐がく【神楽】🔗🔉

かみ‐がく【神楽】 能楽の「翁(おきな)」で、シテの翁が舞う舞。小鼓三つではやし、笛があしらう特殊な舞。

かみ‐がくし【神隠】🔗🔉

かみ‐がくし【神隠】 (「かみかくし」とも) 1 子供などが急にゆくえ知れずになってしまうことを、神や天狗のしわざとしていう語。 2 服喪中、白紙を貼って神棚を隠すこと。

かみ‐かぐら【神神楽】🔗🔉

かみ‐かぐら【神神楽】 (「かみがくら」とも) 1 =かぐら(神楽) 2 (神の奏する神楽の意)人のいない家の中などで、神楽を奏する音が聞こえること。民間に伝わる怪異談の一つ。

かみ‐がく・る【神隠る】🔗🔉

かみ‐がく・る【神隠る】 〔自ラ下二〕おかくれになる。おなくなりになる。*読・雨月物語‐白峰「(おどろ)の下に神がくれ給はんとは」

かみ‐がくれ【神隠】🔗🔉

かみ‐がくれ【神隠】 1 神の姿の見えなくなること。また、貴人の死。 2 だれにも気づかれないように隠れること。*浄・心中天の網島‐下「人忍ぶ我にはつらき葛城(かづらき)の神がくれしてやり過し」

かみ‐かけ【髪掛】🔗🔉

かみ‐かけ【髪掛】 江戸時代、女性が髪の手入れをするとき、よごれを防ぐために衣服の上にかける布。

かみ‐かざり【髪飾】🔗🔉

かみ‐かざり【髪飾】 髪を櫛(くし)、簪(かんざし)、笄(こうがい)などで飾ること。また、それらの装飾品。頭飾(かしらかざり)。

かみ‐がしら【髪頭】🔗🔉

かみ‐がしら【髪頭】 (「かみかしら」とも) 1 頭の髪。 2 頭部、あたま。 3 =かみかんむり(髪冠)

かみ‐かずら【神葛】(‥かづら)🔗🔉

かみ‐かずら【神葛】(‥かづら) 「あけび(通草)」の異名。

かみ‐かぜ【神風】🔗🔉

かみ‐かぜ【神風】 1 神の威徳によって吹き起こるという風。かむかぜ。 2 第二次世界大戦中の日本海軍の特別攻撃隊の名。正しくは神風(しんぷう)隊。 3 2から転じて、向こう見ずで人命を粗末にすることのたとえ。「神風タクシー」「神風運転」

かみかぜ‐タクシー【神風タクシー】🔗🔉

かみかぜ‐タクシー【神風タクシー】 スピードを出して、むちゃな運転をするタクシー。

かみかぜ‐の【神風の】🔗🔉

かみかぜ‐の【神風の】 1 地名「伊勢」にかかる。古くは「かむかぜの」。 2 神の縁で、祇園(ぎおん)社のある地名、京都の「八坂(やさか)」にかかる。

かみかぜ‐や【神風や】🔗🔉

かみかぜ‐や【神風や】 (「や」は間投助詞) 1 =かみかぜの(神風)1 2 伊勢皇大神宮の中を流れる「五十鈴(いすず)川」、また、その別名の「御裳濯(みもすそ)川」にかかる。 3 皇大神宮のある地「山田の原」「宮野の原」や、皇大神宮を表わす「内外(うちと)の宮」「朝日の宮」などにかかる。 4 神の縁で、「豊幣帛(とよみてぐら)」「玉串(たまぐし)の葉」「みつの柏(かしわ)」「八重の榊葉」などにかかり、また、「木綿(ゆう)」と同音を持つ「夕日(ゆうひ)」などにかかる。 [補注]一説に、3、4は枕詞でなく、「かみかぜや」で「伊勢の」の意という。

かみ‐がた【上方】🔗🔉

かみ‐がた【上方】 1 (「かみ(上)」は皇居のある所の意)都、また、その方面。現在では関東地方から京阪地方をさしていうが、古くは、大坂からは京都、諸地方からは京坂地方を広くさした。 2 江戸幕府で、特に三河(愛知県東部)以西、中国、四国、九州のことをいう。 3 京都の方角。

かみ‐がた【髪型・髪形】🔗🔉

かみ‐がた【髪型・髪形】 結った髪の恰好。頭髪の形。ヘアースタイル。

かみがた‐うた【上方唄】🔗🔉

かみがた‐うた【上方唄】 長唄や江戸浄瑠璃などの江戸唄に対して、京坂地方で流行した三味線歌で、組歌、歌舞伎歌、端歌、長歌、半太夫物、繁太夫(しげたゆう)物、作物(さくもの)、手事物などが含まれる。京唄。

かみがた‐え【上方絵】(‥ヱ)🔗🔉

かみがた‐え【上方絵】(‥ヱ) 江戸絵の影響を受けて、文化・文政以後、上方でさかんに作られた浮世絵版画の総称。大坂絵。

かみがた‐かぶき【上方歌舞伎】🔗🔉

かみがた‐かぶき【上方歌舞伎】 上方の地に発達した歌舞伎。また、上方狂言。

かみがた‐きょうげん【上方狂言】(‥キャウゲン)🔗🔉

かみがた‐きょうげん【上方狂言】(‥キャウゲン) 京坂で初演され、上方色の豊かな歌舞伎狂言。元禄期の坂田藤十郎上演の和事系の狂言や、宝暦期とそれ以後の義太夫狂言などがその代表。

かみがた‐くだり【上方下】🔗🔉

かみがた‐くだり【上方下】 江戸時代、上方から来た品物や音曲など。

かみがた‐ご【上方語】🔗🔉

かみがた‐ご【上方語】 =かみがたことば(上方言葉)

かみがた‐ことば【上方言葉】🔗🔉

かみがた‐ことば【上方言葉】 上方特有のことば、また、ことばづかい。特に江戸時代以降の京都、大阪を中心にして行なわれたことば。上方弁。上方語。

かみがた‐ざいろく【上方才六】🔗🔉

かみがた‐ざいろく【上方才六】 =かみがたぜいろく(上方贅六)

かみがた‐しゅう【上方衆】🔗🔉

かみがた‐しゅう【上方衆】 (「かみがたしゅ」とも) 1 上方に城を持つ大名の総称。特に、徳川家康に従って関ケ原の合戦に参加した外様大名。細川、池田、浅野、黒田、藤堂など。 2 上方者の敬称。

かみがた‐じょうるり【上方浄瑠璃】(‥ジャウルリ)🔗🔉

かみがた‐じょうるり【上方浄瑠璃】(‥ジャウルリ) 京阪地方で語られる浄瑠璃。義太夫節、一中節、宮古路節、薗八節、正伝節、繁太夫(しげたゆう)節など。

かみがた‐すじ【上方筋】(‥すぢ)🔗🔉

かみがた‐すじ【上方筋】(‥すぢ) 1 上方方面。厳密には五畿内および近江、丹波、播磨の八か国をさすという。 2 市場の用語で、上方、特に大阪方面の仕手。

かみがた‐ぜいろく【上方贅六】🔗🔉

かみがた‐ぜいろく【上方贅六】 (「せいろく」は上方で丁稚(でっち)のことをいう隠語「さいろく」の江戸なまり)江戸で、上方の人を卑しめ、ののしっていった語。

かみがた‐だいかん【上方代官】(‥ダイクヮン)🔗🔉

かみがた‐だいかん【上方代官】(‥ダイクヮン) 江戸幕府の直轄領地のうち、東西に二分して、三河以西、関西、中国、四国、九州までを支配する各地の代官を総称したもの。

かみ‐かたち【髪形・髪貌】🔗🔉

かみ‐かたち【髪形・髪貌】 1 髪の結い方。また、髪を結ったようす。髪つき。 2 髪つきと顔かたち。頭髪と容貌。

日国かみで始まるの検索結果 1-100もっと読み込む