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やま【山】🔗🔉

やま【山】 [名]陸地の表面が周辺の土地よりも高く盛り上がった所。日本では古来、草木が生い茂り、さまざまな恵みをもたらす場所としてとらえる。また、古くは神が住む神聖な地域として、信仰の対象や修行の場とされた。「―に登る」「海の幸、―の幸」鉱山。鉱物資源を採掘するための施設。また、採掘業。「―を閉鎖する」土や砂での地形を模したもの。「築―」「砂―」祭礼の山車(だし)で、に似せて作った飾り物。舁(か)き山と曳(ひ)き山とがある。また、山鉾(やまぼこ)の総称。能や歌舞伎で、竹の枠に張った幕に、笹や木の枝葉をかぶせた作り物。高く盛り上がった状態を、になぞらえていう語。高く積み上げたもの。「本の―が崩れる」「洗濯物の―」「―と積まれた荷物」物の一部で周辺よりも突出しているところ。「ねじの―がつぶれる」「帽子の―」振動や波動で、周囲よりも波形の高いところ。「計測された音波の―の部分」たくさん寄り集まっていることや多いことを、になぞらえていう語。「見物人の―」「宿題の―」進行する物事の中で、高まって頂点に達する部分をにたとえていう語。事の成り行きのうえで、それをどうのりこえるかで成否が決まるという、重要な部分。「病状は今日明日が―だ」「仕事が―を越える」→峠(とうげ)文芸などで、展開のうえで最も重要な部分。最もおもしろいところや、最も関心をひく部分。「この小説には―がない」できることの上限をいう語。精一杯。関の山。「学問は打棄って…、矢張浮気で妄想の恋愛小説を書いて見たいが―だから」〈魯庵・社会百面相〉見込みの薄さや不確かさを、鉱脈を掘り当てるのが運まかせだったことにたとえていう語。万一の幸運をあてにすること。「何だか会社を始めるとか、始めたとか云うことを聞いたが、そんな―を遣って」〈秋声・足迹〉偶然の的中をあてにした予想。山勘。「試験の―が外れる」犯罪事件。主に警察やマスコミが用いる。「大きな―を手がける」《多く山中につくられたところから》陵墓。山陵。「我妹子(わぎもこ)が入りにし―を便(よすか)とそ思ふ」〈万・四八一〉高くてゆるぎないもの。頼りとなる崇高なもの。「笠取の―と頼みし君をおきて涙の雨に濡れつつぞ行く」〈後撰・離別〉寺。また、境内。「春は必ず―に来たり給へ。あたら妙音菩薩なり」〈読・春雨・樊〉遊女。女郎。「―も太夫も根引きにすべし」〈浮・好色盛衰記〉動植物名の上に付いて、山野にすんでいたり自生していたりする意を表す。「―猿」「―桃」比叡山(ひえいざん)の称。また、そこにある延暦寺(えんりやくじ)のこと。〔接尾〕助数詞。盛り分けたものを数えるのに用いる。「一―三〇〇円」山、特に山林や鉱山を数えるのに用いる。 [下接語]青山・明(あき)山・秋山・後(あと)山・石山・妹(いも)山・入らず山・岩山・姨捨(うばすて)山・海山・裏山・大山・奥山・折り山・肩山・金(かな)山・枯れ山・黒山・小山・先山・死出の山・芝山・柴(しば)山・島山・地(じ)山・新(しん)山・裾(すそ)山・砂山・関の山・背山・袖(そで)山・杣(そま)山・宝の山・立て山・手向(たむ)け山・築(つき)山・剣(つるぎ)の山・遠山・床(とこ)山・留(と)め山・外(と)山・夏山・螺子(ねじ)山・野山・禿(はげ)山・裸山・端(は)山・針の山・針山・春山・引き山・曳(ひ)き山・一山・人山・冬山・坊主山・ぼた山・深(み)山・焼け山・痩(や)せ山・山山・夕山・雪山・四方(よも)

や‐ま【矢間】🔗🔉

や‐ま【矢間】 (よろい)などで、矢が立つすきま。「甲冑をゆり合はせゆり合はせ、―をたばひて振舞へば」〈盛衰記・三五〉矢狭間(やざま)」に同じ。「櫓(やぐら)の上、―の陰に、人形を数千万立て置きて」〈太平記・三八〉

やま【夜摩】🔗🔉

やま【夜摩】 《梵Ymaの音写》ヒンズー教の神。赤目、黒光りする肌で、黄衣を着て縄を手に、人体から霊魂を力任せに引き抜き去るという。死に神よりも懲悪的性格が強い。仏教でいう閻魔(えんま)王の原形と考えられる。

やま‐あい【山△間】‐あひ🔗🔉

やま‐あい【山間】‐あひ 山と山との間。山峡(やまかい)。さんかん。「―の小さな村」馬の頭で、両耳の間。

やま‐あい【山×藍】‐あゐ🔗🔉

やま‐あい【山×藍】‐あゐ トウダイグサ科の多年草。山地に群生し、高さ約四〇センチ。地下茎は白く、乾くと紫色になる。茎は角ばっていて、長楕円形の葉が対生。雌雄異株。四〜七月、緑色の小花を穂状につける。昔、葉から染料をとったといわれる。やまい。リュウキュウアイの別名。

やま‐あかがえる【山赤×蛙】‐あかがへる🔗🔉

やま‐あかがえる【山赤×蛙】‐あかがへる 無尾目アカガエル科の両生類。ニホンアカガエルに似るが、背側線が鼓膜のあたりで曲線を描く。本州・四国・九州の山地にすむ。

やま‐あざみ【山×薊】🔗🔉

やま‐あざみ【山×薊】 キク科の多年草。山地に生え、高さ一〜二メートル。葉は羽状に深く裂けていて、縁にとげがある。秋、紫色の頭状花を多数穂状につける。四国・九州に分布。

やま‐あし【山足】🔗🔉

やま‐あし【山足】 スキーで、斜面に横向きに立ったときの山側(高いほう)にある足。谷足。

やま‐あじさい【山紫=陽=花】‐あぢさゐ🔗🔉

やま‐あじさい【山紫花】‐あぢさゐ ユキノシタ科の落葉低木。山地の沢沿いなどに生え、楕円形の葉が対生する。夏、青や白色の花びら状の萼(がく)をもつ装飾花に囲まれた小花を多数つける。さわあじさい。

やま‐あそび【山遊び】🔗🔉

やま‐あそび【山遊び】 三月三日や四月八日などに山野に行って遊楽する行事。《季 春》

やま‐あらし【山荒・豪=猪】🔗🔉

やま‐あらし【山荒・豪猪】 齧歯(げつし)目ヤマアラシ科の哺乳類の総称。頭胴長三五〜九〇センチ、尾長一七〜二三センチ。体の上面に針状の中空の剛毛が生えている。敵が近づくと体を震わせて音をたてたり、毛を逆立てたりして身を守る。夜行性。東南アジア・インドからアフリカ、ヨーロッパ南西部まで分布。広くはキノボリヤマアラシ科も含めていい、南北アメリカに分布。

やま‐あらし【山×嵐】🔗🔉

やま‐あらし【山×嵐】 山から吹いてくる嵐。やまおろし。柔道の手技の一。相手の同じ側の襟と袖を握って釣り込み、前隅に浮かして崩しながら、出足のくるぶし上部にあてた足で払い上げて倒す。

やま‐あららぎ【山×蘭】🔗🔉

やま‐あららぎ【山×蘭】 コブシの古名。「婦(いも)と我(あれ)といるさの山の―手な取り触れそや」〈催馬楽・婦と我〉

やま‐あり【山×蟻】🔗🔉

やま‐あり【山×蟻】 膜翅(まくし)目アリ科ヤマアリ亜科の昆虫の総称。山地にすむものが多い。脚は長くて歩くのに適し、腹端に毒針をもたない。幼虫は繭を作らない。クロヤマアリ・サムライアリ・ムネアカオオアリなど。《季 夏》

やま‐あるき【山歩き】🔗🔉

やま‐あるき【山歩き】 趣味として山を歩くこと。

やまい【病】やまひ🔗🔉

やまい【病】やまひ 病気。わずらい。「胸の―」欠点。短所。悪い癖。「酒を飲みすぎるのが彼の―だ」気がかり。心配。苦労の種。「旦那の―になされた中国、北国(=米)残らず売って」〈浄・歌念仏〉詩歌・連歌などで、修辞上欠点として嫌うこと。歌病(うたのやまい)。「和歌の髄脳いと所狭う、―避るべきところ多かりしかば」〈源・玉鬘〉

やま‐い【山井】‐ゐ🔗🔉

やま‐い【山井】‐ゐやまのい」に同じ。「限りなく解くとはすれどあしひきの―の水はなほぞ凍れる」〈拾遺・雑秋〉

やま‐い【山居】‐ゐ🔗🔉

やま‐い【山居】‐ゐ 山に住むこと。また、その居所。やまずみ。さんきょ。「あしひきの―はすとも踏み通ふ跡をも見ぬは苦しきものを」〈後撰・恋二〉

やまい【山×藍】やまゐ🔗🔉

やまい【山×藍】やまゐ 「やまあい(山藍)」の音変化。「あしひきの―に摺(す)れる衣をば神につかふるしるしとぞ思ふ」〈拾遺・雑秋〉

やま‐い【山×藺】‐ゐ🔗🔉

やま‐い【山×藺】‐ゐ カヤツリグサ科の多年草。山地や平地の湿った所に生え、高さ三〇〜四〇センチ。茎は針金状で、つやのある細長い葉がつく。夏から秋、褐色の穂を一個つける。

やまい‐け【病気】やまひ‐🔗🔉

やまい‐け【病気】やまひ‐ 病気らしい気配。病気の気味。「―の無い匂ひなり菊の花/千梅」〈俳諧新選〉

やまいぞうし【病草紙】やまひザウシ🔗🔉

やまいぞうし【病草紙】やまひザウシ 一二世紀末ごろに制作された絵巻。種々の奇病や治療法を描いたもの。現在二一段が残存する。

やまい‐だ【病田】やまひ‐🔗🔉

やまい‐だ【病田】やまひ‐ 耕作したり所有したりすると、病気になるとか不幸になるとかいわれる田。

やまい‐だれ【病垂れ】やまひ‐🔗🔉

やまい‐だれ【病垂れ】やまひ‐ 漢字の垂れの一。「病」「疲」などの「」の称。

やまい‐づか・す【病付かす】やまひ‐🔗🔉

やまい‐づか・す【病付かす】やまひ‐ [動サ四]病気にかからせる。また、悩ます。苦します。「何ぢゃい、おどれ―・しくさるな」〈滑・膝栗毛・八〉因縁をつける。悪口をいう。「わりゃでんどへは出られぬ身分ぢゃあらふがな、と―・すは疫病の神」〈浄・阿波の鳴門〉

やまい‐づ・く【病付く】やまひ‐🔗🔉

やまい‐づ・く【病付く】やまひ‐ [動カ四]《古くは「やまいつく」》病気になる。病みつく。「母に侍りし人は、やがて―・きて程も経ず隠れ侍りにしかば」〈源・橋姫〉

やま‐いぬ【山犬・×豺】🔗🔉

やま‐いぬ【山犬・×豺】 ニホンオオカミの別名。また、山野にすむ野生化した犬。野犬。《季 冬》

やま‐いぬ【△病犬】🔗🔉

やま‐いぬ【病犬】 《「やまいいぬ」の意》悪いくせのある犬。また、狂犬病などにかかっている犬。

やまい‐はちまき【病鉢巻(き)】やまひ‐🔗🔉

やまい‐はちまき【病鉢巻(き)】やまひ‐ 歌舞伎および人形浄瑠璃で、病人または病的状態にある人物が用いる鉢巻き。ふつう紫縮緬(むらさきちりめん)で、頭の左側で結ぶ。「寺子屋」の松王丸、「廓文章」の夕霧などが用いる。

やま‐いも【山芋】🔗🔉

やま‐いも【山芋】やまのいも」に同じ。

やまい‐もの【病者】やまひ‐🔗🔉

やまい‐もの【病者】やまひ‐ 病人。びょうしゃ。「あのやうなる―をおこして、迷惑をさしゃる事ぢゃ」〈狂言記・緡縄〉

やまい‐よわ・い【病弱い】やまひ‐🔗🔉

やまい‐よわ・い【病弱い】やまひ‐ [形]やまひよわ・し[ク]病気に抵抗する力が弱い。「めったに寝つくほどの病気をしたことがないだけに、…馬鹿々々しいほどまた―・く」〈里見・安城家の兄弟〉

やま・う【病まふ】やまふ🔗🔉

やま・う【病まふ】やまふ [動ハ四]《動詞「や(病)む」の未然形に反復・継続を表す助動詞「ふ」の付いた語か。あるいは名詞「やまい」の動詞化か》病気にかかっている。わずらう。「鳥狩(とが)りする猟夫(さつを)の弓弦(ゆづる)うち絶えて当たらぬ恋に―・ふ頃かな」〈散木・七〉

やま‐うぐいす【山×鶯】‐うぐひす🔗🔉

やま‐うぐいす【山×鶯】‐うぐひす 山にすむ野生のウグイス。ヤマルリソウの別名。

やま‐うさぎ【山×兎】🔗🔉

やま‐うさぎ【山×兎】 山にすむ野生のウサギ。

やま‐うずら【山×鶉】‐うづら🔗🔉

やま‐うずら【山×鶉】‐うづら キジ目キジ科ヤマウズラ属の鳥の総称。アジア・ヨーロッパに分布。ヨーロッパヤマウズラは全長約三〇センチ。体はずんぐりして尾が短く、灰色に赤褐色の斑があり、腹に逆U字形の斑をもつ。狩猟鳥。

やま‐うつぎ【山△空木】🔗🔉

やま‐うつぎ【山空木】 コクサギの別名。〈和名抄〉ハコネウツギの別名。〈大和本草〉

やま‐うつぼ【山×靫】🔗🔉

やま‐うつぼ【山×靫】 狩りに用いる粗末なうつぼ。「―、竹(たか)ゑびらに矢ども少々さし」〈平家・八〉

やま‐うど【山独=活】🔗🔉

やま‐うど【山独活】 山地に生える野生のウド。

やま‐うば【山×姥】🔗🔉

やま‐うば【山×姥】 深山に住んでいるといわれる女の妖怪。山に住む鬼女。やまおんな。やまんば。やまんば」に同じ。謡曲。→やまんば

やま‐うり【山売り】🔗🔉

やま‐うり【山売り】 山盛りにして、一山(ひとやま)いくらでまとめて売ること。また、その人。「みかんの―」山を売ること。特に、鉱山の売買。また、それを業とする人。いかさま物を売りつけること。また、それによって利をむさぼる人。「博奕(ばくち)仲間、―、人参のつき付け」〈浮・永代蔵・四〉

やま‐うるし【山漆】🔗🔉

やま‐うるし【山漆】 ウルシ科の落葉小高木。山地に生え、ウルシより小形。葉は卵形の小葉からなる羽状複葉で、枝先に集まって互生し、秋に紅葉する。雌雄異株。六月ごろ、黄緑色の小花が円錐状につく。実はやや丸く、黄褐色の毛が密生。

やま‐お【山尾】‐を🔗🔉

やま‐お【山尾】‐を 山の尾根。稜線。〈和英語林集成〉

やまおか【山岡】やまをか🔗🔉

やまおか【山岡】やまをか 姓氏の一。

やまおか‐げんりん【山岡元隣】やまをか‐🔗🔉

やまおか‐げんりん【山岡元隣】やまをか‐一六三一〜一六七二]江戸前期の俳人・仮名草子作者。伊勢の人。字(あざな)は徳甫(とくほ)。別号、而慍斎(じうんさい)・洛陽山人。北村季吟に和歌・俳諧を学び、仮名草子・俳諧・古典注釈に活躍した。俳文集「宝蔵」、仮名草子「他我(たが)身の上」など。

やまおか‐ずきん【山×岡頭×巾】やまをかヅキン🔗🔉

やまおか‐ずきん【山×岡頭×巾】やまをかヅキン 苧屑(ほくそ)頭巾」に同じ。長方形の布を二つ折りにしてかぶり、後頭部のところを縫い合わせ、肩にかかるところにあきを作った頭巾。黒・茶などの八丈絹やビロードで仕立てて、主に武士が用いた。三角形の襠(まち)を入れたものや小鉤(こはぜ)掛けのものもあった。のちの防空頭巾はこれに綿を入れたもの。

やまおか‐てっしゅう【山岡鉄舟】やまをかテツシウ🔗🔉

やまおか‐てっしゅう【山岡鉄舟】やまをかテツシウ一八三六〜一八八八]江戸末期から明治の剣術家・政治家。江戸の人。通称、鉄太郎。旧幕臣で無刀流剣術の流祖。戊辰(ぼしん)戦争の際、勝海舟の使者として西郷隆盛を説き、西郷・勝の会談を実現させて江戸城の無血開城を導いた。維新後、明治天皇侍従などを歴任。

やま‐おく【山奥】🔗🔉

やま‐おく【山奥】 山の奥。山の奥深い所。

やま‐おくり【山送り】🔗🔉

やま‐おくり【山送り】 死者を山に葬ること。のべおくり。「最後の―して、泣く泣く煙となし、骨をば拾ひ取りて」〈撰集抄・六〉

やま‐おだまき【山×苧△環】‐をだまき🔗🔉

やま‐おだまき【山×環】‐をだまき キンポウゲ科の多年草。山地に生え、高さ三〇〜五〇センチ。茎は紫褐色を帯び、葉は深い切れ込みのある小葉からなる複葉。六月ごろ、花を下向きに開き、萼(がく)は紫褐色、花びらは黄色で距(きよ)が長い。

やま‐おとこ【山男】‐をとこ🔗🔉

やま‐おとこ【山男】‐をとこ 深山に住んでいるといわれる男の妖怪。大男であったり、小童であったり、また、一つ目、一本足などの怪物であったりする。山に住み、猟師やきこりなどをして生活している男。登山の好きな男。長年登山をしている男。

やま‐おろし【山×颪】🔗🔉

やま‐おろし【山×颪】 山から吹きおろす風。歌舞伎下座音楽の一。大太鼓を長桴(ながばち)で打つ鳴り物。風に鳴る樹木の音を表し、山中の場の幕開き・幕切れなどに用いる。

やまおろし‐の‐かぜ【山×颪の風】🔗🔉

やまおろし‐の‐かぜ【山×颪の風】山颪」に同じ。「君が見むその日までには―な吹きそとうち越えて」〈万・一七五一〉

やま‐おんな【山女】‐をんな🔗🔉

やま‐おんな【山女】‐をんな 山姥(やまうば)」に同じ。アケビの別名。

やま‐が【山家】🔗🔉

やま‐が【山家】 山の中にある家。山里の家。また、山村。山里。

やまが【山鹿】🔗🔉

やまが【山鹿】 熊本県北部の市。江戸時代から宿場町・温泉町として発達。果物・野菜を産出。山鹿大宮神社があり、灯籠祭りが行われる。人口三・四万。

やまが【山鹿】🔗🔉

やまが【山鹿】 姓氏の一。

やま‐かい【山△峡】‐かひ🔗🔉

やま‐かい【山峡】‐かひ 《「やまがい」とも》山と山との間。谷間。やまあい。「―の鉱泉宿」

やま‐がえる【山×蛙】‐がへる🔗🔉

やま‐がえる【山×蛙】‐がへる アカガエルの別名。

やまが‐おんせん【山鹿温泉】‐ヲンセン🔗🔉

やまが‐おんせん【山鹿温泉】‐ヲンセン 山鹿市の中心にある温泉。泉質は単純泉。

やま‐かがし【赤=楝=蛇・山=楝=蛇】🔗🔉

やま‐かがし【赤蛇・山蛇】 ナミヘビ科の爬虫(はちゆう)類。水田付近に多く、全長一〜一・五メートル、緑褐色に不規則な黒斑があり、胴の側面に紅斑が散在する。カエルなどを捕食。頸部(けいぶ)背面に毒腺があり、圧されると自衛のため毒液を出す。本州・四国・九州や朝鮮半島などに分布。《季 夏》

やま‐かがち【蟒=蛇】🔗🔉

やま‐かがち【蟒蛇】 大蛇。うわばみ。〈和名抄〉

やま‐がき【山×柿】🔗🔉

やま‐がき【山×柿】 カキノキ科の落葉高木。山地に自生し、葉は広楕円形で互生。六月ごろ、黄緑色の花が咲き、果実は小さく渋い。カキの原種といわれ、台木として利用。老木の心材は黒く、調度品に用いる。

やま‐がく・る【山隠る】🔗🔉

やま‐がく・る【山隠る】 [動ラ四]山に隠れる。山の陰に入る。「置目もや淡海の置目明日よりはみ―・りて見えずかもあらむ」〈記・下・歌謡〉[動ラ下二]に同じ。「―・れ消えせぬ雪のわびしきは君まつの葉にかかりてぞ降る」〈後撰・恋六〉

やま‐がくれ【山隠れ】🔗🔉

やま‐がくれ【山隠れ】 山に隠れること。山の陰に隠れること。また、その所。やまかげ。「あしひきの―なる桜花散り残れりと風に知らるな」〈拾遺・春〉

やま‐かけ【山掛(け)】🔗🔉

やま‐かけ【山掛(け)】 マグロの角切りなどに、すりおろしたヤマノイモを掛けた料理。「山掛け豆腐」の略。を掛けること。当て推量。「―がずばり的中する」

やま‐かげ【山陰】🔗🔉

やま‐かげ【山陰】 山の陰になること。山にさえぎられること。また、その場所。「―に沈む月」

やま‐かげ【山影】🔗🔉

やま‐かげ【山影】 山の姿。山の形。また、それが水面などに映ったもの。

やまかけ‐どうふ【山掛(け)豆腐】🔗🔉

やまかけ‐どうふ【山掛(け)豆腐】 煮た豆腐にとろろ汁をかけた料理。芋掛け豆腐。

やま‐かご【山×駕×籠】🔗🔉

やま‐かご【山××籠】 昔、山道などで用いた粗末な駕籠。竹で底を円形に編み、垂れがなく、丸棒または丸竹を通してかつぐ。山輿(やまごし)

やま‐がさ【山×笠】🔗🔉

やま‐がさ【山×笠】 祭礼のときなどにかぶる、上に飾りをつけた笠。福岡市櫛田(くしだ)神社の博多祇園山笠に出る山車(だし)

やま‐かじ【山火事】‐クワジ🔗🔉

やま‐かじ【山火事】‐クワジ 山林の火災。

やま‐がしゅう【山何首×烏】🔗🔉

やま‐がしゅう【山何首×烏】 ユリ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。本州以西の山地に自生し、葉柄に一対の巻きひげがある。葉は卵円形で先がとがり、縁はやや波打つ。雌雄異株。五、六月ごろ、黄緑色の小花を散形につけ、実は丸く、黒く熟す。

やまが‐ずまい【山家住(ま)い】‐ずまひ🔗🔉

やまが‐ずまい【山家住(ま)い】‐ずまひ 山家に住むこと。また、その家。

やま‐かずら【山×蔓・山×鬘】‐かづら🔗🔉

やま‐かずら【山×蔓・山×鬘】‐かづら ヒカゲノカズラの別名。で作った髪飾り。「あしひきの―の児(こ)今日行くと我に告げせば帰り来(こ)ましを」〈万・三七八九〉夜明け方、山の端(は)にかかる雲。「明星や桜さだめぬ―」〈五元集〉

やまかずら‐かげ【山×蔓×蔭】やまかづら‐🔗🔉

やまかずら‐かげ【山××蔭】やまかづら‐ ヒカゲノカズラの別名。「あしひきの―ましばにも得難きかげを置きや枯らさむ」〈万・三五七三〉

やま‐かぜ【山風】🔗🔉

やま‐かぜ【山風】 山に吹く風。山から吹いてくる風。夜間、尾根から谷、谷から平野部へと吹き下ろす風。山の斜面が放射冷却し、重くなった大気が低い方へ流れ出すために起こる。

やま‐かせぎ【山稼ぎ】🔗🔉

やま‐かせぎ【山稼ぎ】 山で、伐木・採薪・狩猟などをして生計を立てること。

やまが‐そこう【山鹿素行】‐ソカウ🔗🔉

やまが‐そこう【山鹿素行】‐ソカウ一六二二〜一六八五]江戸前期の儒学者・兵学者。会津の人。江戸に出て儒学・兵学・神道・仏教・歌学などを修め、古学を提唱した。官学の朱子学を批判して「聖教要録」を著し、播磨(はりま)の赤穂に流されたが、許されて江戸に帰った。著「配所残筆」「中朝事実」「武教全書」など。

やまが‐そだち【山家育ち】🔗🔉

やまが‐そだち【山家育ち】 山里で育つこと。また、育った者。

やま‐かた【山方】🔗🔉

やま‐かた【山方】 《「やまがた」とも》山のある地方。《「やま」は比叡山のこと》比叡山延暦寺にかかわること。また、延暦寺の僧たち。「御念仏の僧ども、―、奈良方」〈栄花・楚王の夢〉

やま‐がた【山形・山型】🔗🔉

やま‐がた【山形・山型】 山のような形。やまなり。「荷物を―に積む」鞍の前輪(まえわ)・後輪(しずわ)で、中央部の高くなったところ。射場の的の後方に張った幕。的皮(まとがわ)歌舞伎などの立ち回りの型の一。刀を大きく上段に振りかぶって左右に打ちおろす。折烏帽子(おりえぼし)の部分の名。ひなさきの上部で、最も高い部分。紋所の名。山をかたどったもの。入り山形・違い山形など種類が多い。江戸吉原の細見で、遊女の源氏名に付けて等級を示すしるし。また、その等級の遊女。一重は部屋持ち、二重は座敷持ち以上を表し、白山形・黒山形、山形に一つ星などのしるしがあった。

やまがた【山形】🔗🔉

やまがた【山形】 東北地方南西部の県。日本海に面する。明治元年(一八六八)に出羽(でわ)から分かれた羽前(うぜん)の全域と羽後(うご)の一部にあたる。山形県中東部の市。県庁所在地。最上氏の城下町として発展、江戸時代は藩主の交代が相次ぎ、幕末には水野氏の城下町。鋳物や桜ん坊を産し、ベニバナの集散地。蔵王温泉・立石寺などがある。人口二四・七万。

やま‐がた【山△県】🔗🔉

やま‐がた【山県】 山にあるあがた。転じて、山の畑。「―に蒔ける青菜も」〈記・下・歌謡〉

やまがた【山県】🔗🔉

やまがた【山県】 姓氏の一。

やまがた‐ありとも【山県有朋】🔗🔉

やまがた‐ありとも【山県有朋】一八三八〜一九二二]軍人・政治家。陸軍大将・元帥。山口の生まれ。松下村塾に学ぶ。維新後、ヨーロッパ諸国の軍制を視察、陸軍創設・徴兵令施行・軍人勅諭発布など軍制の整備に努めた。法相・内相・首相・枢密院議長を歴任。山県閥を作り、元老として政界を支配。

やまがた‐こう【山形鋼】‐カウ🔗🔉

やまがた‐こう【山形鋼】‐カウ 形鋼(かたこう)の一。横断面がL字形をした圧延鋼材。構造物に広く用いる。

やまがた‐しんかんせん【山形新幹線】🔗🔉

やまがた‐しんかんせん【山形新幹線】 福島と山形を結ぶ新幹線鉄道直通線。在来の奥羽本線を新幹線の標準軌に改めて平成四年(一九九二)開業。列車は東京まで直通。小型の車両を東京・福島間は主に東北新幹線に併結し、福島で分離。列車名称は「つばさ」。全長八〇・一キロ。ミニ新幹線。

やまがた‐だいがく【山形大学】🔗🔉

やまがた‐だいがく【山形大学】 山形市に本部のある国立大学。山形高等学校・山形師範学校・山形青年師範学校・米沢工業専門学校、山形県立農林専門学校を統合し、昭和二四年(一九四九)新制大学として発足。

やまがた‐だいに【山県大弐】🔗🔉

やまがた‐だいに【山県大弐】一七二五〜一七六七]江戸中期の儒学者・兵学者。甲斐の人。名は昌貞。初め医師であったが、儒学・神道を学び、江戸に出て兵学を講じ、「柳子新論」を著して尊王論を説いた。明和事件に連座して処刑。

やま‐がたな【山刀】🔗🔉

やま‐がたな【山刀】 猟師やきこりなどが山仕事に使用する、鉈(なた)状の刃物。

やまがた‐ばんとう【山片蟠桃】‐バンタウ🔗🔉

やまがた‐ばんとう【山片蟠桃】‐バンタウ一七四八〜一八二一]江戸後期の商人・学者。播磨(はりま)の人。本名、長谷川有躬。大坂の両替商升屋に番頭として仕え、主家の興隆に尽くした。また、懐徳堂で儒学を学び、さらに天文学・蘭学を修め、合理主義精神を持つ独創的思想家として知られる。著「夢の代(しろ)」など。

やまがた‐ぼんち【山形盆地】🔗🔉

やまがた‐ぼんち【山形盆地】 山形県中東部の断層盆地。最上川が北へ貫流し、扇状地が発達。稲作や桜ん坊・ブドウ栽培が盛ん。村山盆地。

やまがたロバノフ‐きょうてい【山県ロバノフ協定】‐ケフテイ🔗🔉

やまがたロバノフ‐きょうてい【山県ロバノフ協定】‐ケフテイ 明治二九年(一八九六)ロシアを訪れた山県有朋とロシア外相ロバノフとの間で調印された議定書。日露両国の朝鮮に対する権益を決めた。

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[音]サン    セン [訓]やま [部首]山 [総画数]3 [コード]区点    2719      JIS   3B33      S‐JIS 8E52 [分類]常用漢字 [難読語] →あき‐やま【明山】あしたか‐やま【愛鷹山】あずまや‐さん【四阿山】あだたら‐やま【安達太良山】アレクサンドリア【Alexandria】いさん【山】いた‐わさ【板山葵】いもせやまおんなていきん【妹背山婦女庭訓】いも‐やま【妹山】いるさ‐の‐やま【入佐山】うるさん【蔚山】えひこ‐さん【英彦山】おおやまくい‐の‐かみ【大山咋神】おおやまつみ‐の‐かみ【大山祇神・大山津見神】おさない‐かおる【小山内薫】おしお‐やま【小塩山】おやま【小山】おやま‐ばやし【飾山囃子】おんたけ‐さん【御嶽山・御岳山】がいさん【山】かかし【案山子・鹿驚】かがみやまこきょうのにしきえ【加賀見山旧錦絵】かぐ‐やま【香具山・香久山】かげとも‐の‐みち【山陽道】かせ‐やま【鹿背山】かたやまづ‐おんせん【片山津温泉】がっ‐さん【月山】かのう‐ざん【鹿野山】かば‐さん【加波山】かみのやま【上山】かむりき‐やま【冠着山】きさ‐やま【象山】きゃらだ‐せん【羅陀山】ぎょうざん‐やき【楽山焼】きれん‐ざん【祁連山】きんざん‐じ【径山寺】きんぷ‐さん【金峰山】きんぷ‐せん【金峰山】くじゅう‐さん【九重山】くち‐なし【梔子・巵子・山梔子】くらはし‐やま【倉橋山・倉椅山】くらぶ‐やま【暗部山・闇部山】けいそく‐せん【鶏足山】けんざん‐やき【乾山焼】こうしょう‐ざん【高盛山】・【高勝山】こうちやま【河内山】こうら‐さん【高良山】こおりやま【郡山】こ‐せんすい【枯山水】こもちやまんば【嫗山姥】さき‐やま【先山・前山】ささやま【篠山】さざん‐か【山茶花】さやま【狭山】さわ‐やま【沢山・多山】さん‐がく【山壑】さんげがくしょうしき【山家学生式】さんざ‐し【山査子・山子】さんしち‐そう【三七草・山漆草】さん‐じゃく【山鵲】さんじゅう【山戎】さんのう【山王】さんや【山谷・三谷・三野】さん‐わ【山窩】しち‐こんせん【七金山】しゅうざん‐ぐんとう【舟山群島】じゅせん‐じ【鷲山寺】じょうざんけい【定山渓】しりべし‐さん【後方羊蹄山】すう‐ざん【嵩山】すぎやまじょがくえん‐だいがく【椙山女学園大学】すやま‐とつあん【陶山訥庵】せ‐やま【背山・兄山】せんごう‐さんすい【浅絳山水】せんざん‐こう【穿山甲】せん‐どう【山道】そおず【案山子】そおど【案山子】そとも‐の‐みち【山陰道】そま‐やま【杣山】たい‐ざん【泰山・岱山・太山】だい‐せん【大山】だし【山車・花車】たてやま【館山】つばき【椿・山茶・海石榴】つるぎ‐さん【剣山】てっち‐せん【鉄囲山】とび‐ざ【外山座】と‐やま【外山】なべ‐な【山芹菜】ひやま【檜山】ひる‐ぜん【蒜山】ふざけふ‐ざん【巫山】ふざん【釜山】ぶな【・山毛欅・椈】ふみやまだち【文山立・文山賊】まきむく‐やま【巻向山・纏向山】まつむし‐そう【松虫草・山蘿蔔】み‐せん【弥山】み‐やま【深山】む‐やま【共有山】やぎ【山羊・野羊】やま‐あい【山間】やま‐あざみ【山薊】やま‐あららぎ【山蘭】やまい【山藍】やま‐おろし【山颪】やま‐かい【山峡】やま‐かがし【赤楝蛇・山楝蛇】やま‐がしゅう【山何首烏】やま‐がた【山県】やま‐がつ【山賤】やま‐がら【山雀】やま‐こうばし【山香】やま‐さか【山険】やま‐さつ【山猟】やま‐さん【山様】やま‐しぎ【山鷸】やま‐しず【山賤】やましな【山科】やま‐せみ【山翡翠・山魚狗】やま‐そわ【山岨】やま‐つ‐み【山祇】やま‐と【山処】やま‐なみ【山並(み)・山脈】やま‐なり【山形】やま‐ね【山鼠・冬眠鼠】やま‐び【山辺】やま‐ぶき【山蕗】やま‐ぼこ【山鉾】やま‐め【山女・山女魚】やま‐んば【山姥】やもうど【山人】やんばる【山原】よね‐やま【米山】らんざん【嵐山】り‐ざん【驪山】りょうざん‐ぱく【梁山泊】りょうじゅ‐せん【霊鷲山】りょう‐ぜん【霊山】ろう‐ざん【隴山】ろ‐ざん【廬山】わさび【山葵】わる‐ふざけ【悪巫山戯】

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[音]シツ    シチ [訓]やまい    や‐む    にく‐む    と‐し [部首] [総画数]10 [コード]区点    2832      JIS   3C40      S‐JIS 8EBE [分類]常用漢字 [難読語] →い‐しつ【痿疾】くち‐ど【口疾】した‐ど【舌疾】はや‐ち【疾風】はやち‐かぜ【疾風】はや‐て【疾風・早手】

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[音]ヘイ    ビョウ [訓]やまい    や‐む    なや‐む [部首] [総画数]10 [コード]区点    4134      JIS   4942      S‐JIS 9561 [分類]常用漢字 [難読語] →いもち‐びょう【稲熱病】うつ‐びょう【鬱病】えやみ‐ぐさ【疫病草】かく‐びょう【脚病】こうげん‐びょう【膠原病】はっきょう‐びょう【白病】びょう‐じょく【病蓐・病褥】びょう‐そう【病巣・病竈】べと‐びょう【露菌病】ぼう‐ざ【病者】やま‐いぬ【病犬】るい‐びょう【羸病】わくら‐ば【病葉】

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[訓]やま [部首]山 [総画数]8 [コード]区点    5419      JIS   5633      S‐JIS 9BB1

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[音]サイ [訓]やまいぬ [部首]犬 [総画数]6 [コード]区点    6428      JIS   603C      S‐JIS E0BA

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[音]サイ [訓]やまいぬ [部首]豸 [総画数]10 [コード]区点    7625      JIS   6C39      S‐JIS E6B7 [難読語] →さい‐こ【豺虎】さい‐ろう【豺狼】

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