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やま🔗🔉

やま ⇒よま

やま【山】🔗🔉

やま】 ①平地よりも高く隆起した地塊。谷と谷との間に挟まれた凸起部。古く、神が降下し領する所として信仰の対象とされた。万葉集17「すめ神の裾廻すそみの―の」。「―に登る」「富士は日本一の―」 ②特に比叡山ひえいざん、また、そこにある延暦寺えんりゃくじの称。園城寺おんじょうじ(通称、三井寺)を寺というのに対していう。 ③鉱山のこと。 ④山陵。御陵ごりょう。 ⑤猪・鹿などを捕らえるために仕掛ける落し穴。〈日葡辞書〉 ⑥うず高く盛ったもの。山にまねて作ったもの。「塵の―」 ⑦山形になった所。「ねじ―」 ⑧山林。平地の林をもいう。 ⑨山の形に盛り上げたものを数える語。「一―千円」 ⑩物事の多く積み重なっていること。また、そのもの。「借金の―」 ⑪物事の絶頂。最も肝要な部分。極点。とうげ。分岐点。「今日一日が―だ」「―を越す」 ⑫(山師やましの仕事のように)万一の幸をねがってすること。やまごと。やまかん。「―が外れる」 ⑬檀尻だんじりのこと。 ⑭山鉾やまぼこの略。 ⑮(名詞に冠して)同類のうちで、山野に自生するもの。また、恐ろしいもの。「―ゆり」「―桜」「―猫」 ⇒山が当たる ⇒山が見える ⇒山から里へ ⇒山高きが故に貴からず ⇒山高く水長し ⇒山高ければ谷深し ⇒山と言えば川 ⇒山に千年海に千年 ⇒山眠る ⇒山のことは樵に聞け ⇒山粧う ⇒山笑う ⇒山を当てる ⇒山を鋳、海を煮る ⇒山を掛ける ⇒山をなす ⇒山を抜く力 ⇒山を張る

や‐ま【矢間】🔗🔉

や‐ま矢間】 ①矢の立つ隙間。源平盛衰記35「甲冑をゆり合はせゆり合はせ―をたばひて振舞へば…裏かく矢こそなかりけれ」 ②(→)矢狭間やざまに同じ。

やま‐あい【山間】‥アヒ🔗🔉

やま‐あい山間‥アヒ ①山と山との間。やまかい。さんかん。 ②馬の頭上の左右両耳の間。

やま‐あい【山藍】‥アヰ🔗🔉

やま‐あい山藍‥アヰ ①トウダイグサ科の多年草。高さ約40センチメートル。山野の陰地に自生。葉は長楕円形。雌雄異株。春、上部の葉の付け根に緑白色の小花を穂状につける。昔は葉から汁をとって青色の染料にした。万葉集9「紅の赤裳裾引き―もち摺れる衣きぬ着て」 ②リュウキュウアイの別称。

やま‐あがり【山上がり】🔗🔉

やま‐あがり山上がり】 対馬つしまで、家人が死んだ際、遺族が野辺に喪屋をつくって忌み籠りすること。伊豆新島では門屋かどやという。

やま‐あざみ【山薊】🔗🔉

やま‐あざみ山薊】 ①数種のアザミ類の総称。倭名類聚鈔17「大葪、和名夜万阿佐美」 ②モリアザミの別称。〈[季]秋〉

やま‐あし【山足】🔗🔉

やま‐あし山足】 スキーで、斜面の上側の足。↔谷足

やま‐あじさい【山紫陽花】‥アヂサヰ🔗🔉

やま‐あじさい山紫陽花‥アヂサヰ サワアジサイの別称。

やま‐あそび【山遊び】🔗🔉

やま‐あそび山遊び】 (主として春先に)野山に出て遊ぶこと。〈[季]春〉。→山磯遊び

やま‐あて【山当て】🔗🔉

やま‐あて山当て】 船舶が運航中に目当てとする陸の目標。山立て。

やま‐あらし【山荒らし・豪猪】🔗🔉

やま‐あらし山荒らし・豪猪】 ネズミ目ヤマアラシ科3属約11種とアメリカヤマアラシ科4属約10種の哺乳類の総称。体長30〜80センチメートルほど。毛色は黒褐色の種が多い。ヤマアラシ科はアフリカからヨーロッパ・南アジアに、アメリカヤマアラシ科は南北アメリカに広く分布。いずれも背から腰にとげのようになった剛毛を持ち、敵にあったとき、体を振って音を出したり、敵を刺したりする。昼は穴に隠れ、夜、球根や根のほか、動物質の食物をとる。 やまあらし ヤマアラシ 提供:東京動物園協会

やま‐あらし【山嵐】🔗🔉

やま‐あらし山嵐】 ①山に吹く嵐。山から吹いてくる嵐。 ②柔道の手技の一つ。右手で相手の右襟えりをとらえ、左手で右袖そでを外部から順にとらえ、相手の浮き上がってくる時、吊り上げながら、その右くるぶしのやや上部に右足を当てて、相手の右前隅すみに大きく投げる。

やま‐あららぎ【山蘭】🔗🔉

やま‐あららぎ山蘭】 ①コブシの別称。〈[季]春〉。〈本草和名〉 ②ギョウジャニンニクの別称。

やま‐あり【山蟻】🔗🔉

やま‐あり山蟻】 アリ科ヤマアリ属の昆虫の総称。いずれも山地に多い中形のアリで、クロヤマアリ・アカヤマアリ・エゾアカヤマアリなどがある。〈[季]夏〉。新花つみ「―の覆道造る牡丹かな」 クロヤマアリ 撮影:海野和男 アカヤマアリ 撮影:海野和男

やま‐あるき【山歩き】🔗🔉

やま‐あるき山歩き】 運動または趣味として、山中を歩くこと。山踏み。

やまい【病】ヤマヒ🔗🔉

やまいヤマヒ ①やむこと。病気。いたつき。南海寄帰内法伝平安後期点「疾ヤマヒを去けむことを冀ねがうて」。「―に倒れる」 ②よくない性癖。欠点。短所。きず。 ③気がかり。苦労のたね。 ④(中国の詩学でいう「詩八病」から)和歌・連歌などで修辞上嫌うべきこと。源氏物語玉鬘「和歌の髄脳いとところせう―去るべきところ多かりしかば」→うたのやまい→さりきらい⇒やまい‐け【病気】 ⇒やまい‐だ【病田】 ⇒やまい‐だおれ【病倒れ】 ⇒やまい‐だれ【病垂】 ⇒やまい‐はちまき【病鉢巻】 ⇒やまい‐ばれ【病晴れ】 ⇒やまい‐もの【病者】 ⇒病革まる ⇒病膏肓に入る ⇒病治りて薬忘れる ⇒病は気から ⇒病は口より入り、禍は口より出づ ⇒病を養う

やま‐い【山井】‥ヰ🔗🔉

やま‐い山井‥ヰ 山中の水のわき出るところ。やまのい。宇津保物語楼上下「楼の南なる―のしりひきたるに」

やま‐い【山居】‥ヰ🔗🔉

やま‐い山居‥ヰ 山に住むこと。また、その居所。やまずみ。

やま‐い【山藍】‥ヰ🔗🔉

やま‐い山藍‥ヰ ヤマアイの約。しばしば「山井」にかけて用いる。貫之集「―もてすれる衣の赤紐の」 ○病革まるやまいあらたまる 病気が危篤に陥る。 ⇒やまい【病】

○病革まるやまいあらたまる🔗🔉

○病革まるやまいあらたまる 病気が危篤に陥る。 ⇒やまい【病】 やまい‐け病気ヤマヒ‥ 病気の気味。 ⇒やまい【病】

やまい‐け【病気】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐け病気ヤマヒ‥ 病気の気味。 ⇒やまい【病】 ○病膏肓に入るやまいこうこうにいる [左伝成公10年](病が重くなった晋の景公の夢に、二人の子どもとなった病魔が名医の来ることを知って、肓の上、膏の下に隠れたという故事から) ①不治の病にかかる。また、病気が重くなってなおる見込みが立たないようになる。 ②転じて、悪癖や弊害などが手のつけられないほどになる。また、物事に熱中してどうしようもないほどの状態になる。→膏肓→二豎にじゅ ⇒やまい【病】

○病膏肓に入るやまいこうこうにいる🔗🔉

○病膏肓に入るやまいこうこうにいる [左伝成公10年](病が重くなった晋の景公の夢に、二人の子どもとなった病魔が名医の来ることを知って、肓の上、膏の下に隠れたという故事から) ①不治の病にかかる。また、病気が重くなってなおる見込みが立たないようになる。 ②転じて、悪癖や弊害などが手のつけられないほどになる。また、物事に熱中してどうしようもないほどの状態になる。→膏肓→二豎にじゅ ⇒やまい【病】 やま‐いし山石】 山から出る石。狂言、萩大名「あの石は海石か―か」 やま‐いそ‐あそび山磯遊び】 3月3日の節句に、野山や磯に出て遊び祝宴すること。 やまい‐だ病田ヤマヒ‥ その田で耕作すると病気やけがをすると伝えられている田。もとは禁忌を伴った聖地に発すると考えられる。 ⇒やまい【病】 やまい‐だおれ病倒れヤマヒダフレ 病で倒れて死ぬこと。 ⇒やまい【病】 やまい‐だれ病垂ヤマヒ‥ 漢字の垂たれの一つ。「疾」「病」などの垂の「疒」の称。 ⇒やまい【病】 やまい‐づ・く病付くヤマヒ‥ 〔自四〕 病気になる。やみつく。宇津保物語俊蔭「俄に母かくれぬ。それをなげく程に父―・きぬ」

やま‐いし【山石】🔗🔉

やま‐いし山石】 山から出る石。狂言、萩大名「あの石は海石か―か」

やま‐いそ‐あそび【山磯遊び】🔗🔉

やま‐いそ‐あそび山磯遊び】 3月3日の節句に、野山や磯に出て遊び祝宴すること。

やまい‐だ【病田】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐だ病田ヤマヒ‥ その田で耕作すると病気やけがをすると伝えられている田。もとは禁忌を伴った聖地に発すると考えられる。 ⇒やまい【病】

やまい‐だおれ【病倒れ】ヤマヒダフレ🔗🔉

やまい‐だおれ病倒れヤマヒダフレ 病で倒れて死ぬこと。 ⇒やまい【病】

やまい‐だれ【病垂】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐だれ病垂ヤマヒ‥ 漢字の垂たれの一つ。「疾」「病」などの垂の「疒」の称。 ⇒やまい【病】

やまい‐づ・く【病付く】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐づ・く病付くヤマヒ‥ 〔自四〕 病気になる。やみつく。宇津保物語俊蔭「俄に母かくれぬ。それをなげく程に父―・きぬ」 ○病治りて薬忘れるやまいなおりてくすりわすれる ひとたび困難を乗り切ると、困難時に受けた恩義は忘れてしまうものだというたとえ。 ⇒やまい【病】

○病治りて薬忘れるやまいなおりてくすりわすれる🔗🔉

○病治りて薬忘れるやまいなおりてくすりわすれる ひとたび困難を乗り切ると、困難時に受けた恩義は忘れてしまうものだというたとえ。 ⇒やまい【病】 やま‐いぬ山犬・豺】 ①日本産のオオカミの別称。〈[季]冬〉。名語記「おほかみ、如何。犲狼也。山犬といふ、これ也」→おおかみ1。 ②山野にいる野犬の俗称。 やま‐いぬ病犬】 悪癖のある犬。また、狂犬。 やまいのそうし病草紙ヤマヒ‥サウ‥ 平安末期〜鎌倉初期制作の絵巻。病気・治療の諸相を描く。「餓鬼草紙」などと同じく六道絵の一部で、人間界の病苦を描いたものとされる。断簡21図が残存。やまいぞうし。

やま‐いぬ【山犬・豺】🔗🔉

やま‐いぬ山犬・豺】 ①日本産のオオカミの別称。〈[季]冬〉。名語記「おほかみ、如何。犲狼也。山犬といふ、これ也」→おおかみ1。 ②山野にいる野犬の俗称。

やま‐いぬ【病犬】🔗🔉

やま‐いぬ病犬】 悪癖のある犬。また、狂犬。

やまいのそうし【病草紙】ヤマヒ‥サウ‥🔗🔉

やまいのそうし病草紙ヤマヒ‥サウ‥ 平安末期〜鎌倉初期制作の絵巻。病気・治療の諸相を描く。「餓鬼草紙」などと同じく六道絵の一部で、人間界の病苦を描いたものとされる。断簡21図が残存。やまいぞうし。 ○病は気からやまいはきから 病気は気の持ち方一つで悪くもなり、良くもなる。 ⇒やまい【病】 ○病は口より入り、禍は口より出づやまいはくちよりいりわざわいはくちよりいず [太平御覧人事部、口]病気は飲食物から起こり、災難は言語を慎まないことから起こる。軽率な発言を戒めた言葉。 ⇒やまい【病】

○病は気からやまいはきから🔗🔉

○病は気からやまいはきから 病気は気の持ち方一つで悪くもなり、良くもなる。 ⇒やまい【病】

○病は口より入り、禍は口より出づやまいはくちよりいりわざわいはくちよりいず🔗🔉

○病は口より入り、禍は口より出づやまいはくちよりいりわざわいはくちよりいず [太平御覧人事部、口]病気は飲食物から起こり、災難は言語を慎まないことから起こる。軽率な発言を戒めた言葉。 ⇒やまい【病】 やまい‐はちまき病鉢巻ヤマヒ‥ 歌舞伎および人形劇で、男女ともに病人の役がする鉢巻のこと。左側に結ぶのがきまり。 ⇒やまい【病】 やまい‐ばれ病晴れヤマヒ‥ 気がかりがなくなること。狂言、法師が母「今日はざつとよい―をしたといふものぢや」 ⇒やまい【病】 やま‐いも山芋・薯蕷(→)「やまのいも」に同じ。〈[季]秋〉。新撰字鏡7「暑預、山伊母」 やまい‐もの病者ヤマヒ‥ 病人。狂言、緡縄さしなわ「あのやうな、―をおこして、迷惑をさしやる事ぢや」 ⇒やまい【病】 やまい‐よわ・い病弱いヤマヒ‥ 〔形〕 病気に堪える力が弱い。〈日葡辞書〉 やま‐いわい山祝‥イハヒ (→)矢開やびらきに同じ。

やまい‐はちまき【病鉢巻】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐はちまき病鉢巻ヤマヒ‥ 歌舞伎および人形劇で、男女ともに病人の役がする鉢巻のこと。左側に結ぶのがきまり。 ⇒やまい【病】

やまい‐ばれ【病晴れ】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐ばれ病晴れヤマヒ‥ 気がかりがなくなること。狂言、法師が母「今日はざつとよい―をしたといふものぢや」 ⇒やまい【病】

やま‐いも【山芋・薯蕷】🔗🔉

やま‐いも山芋・薯蕷(→)「やまのいも」に同じ。〈[季]秋〉。新撰字鏡7「暑預、山伊母」

やまい‐もの【病者】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐もの病者ヤマヒ‥ 病人。狂言、緡縄さしなわ「あのやうな、―をおこして、迷惑をさしやる事ぢや」 ⇒やまい【病】

やまい‐よわ・い【病弱い】ヤマヒ‥🔗🔉

やまい‐よわ・い病弱いヤマヒ‥ 〔形〕 病気に堪える力が弱い。〈日葡辞書〉

やま‐いわい【山祝】‥イハヒ🔗🔉

やま‐いわい山祝‥イハヒ (→)矢開やびらきに同じ。 ○病を養うやまいをやしなう 療養する。 ⇒やまい【病】

○病を養うやまいをやしなう🔗🔉

○病を養うやまいをやしなう 療養する。 ⇒やまい【病】 やまうヤマフ やまい。平家物語3「漢の李夫人の、昭陽殿の―の床もかくやとおぼえ」 やま・う病まふヤマフ 〔自四〕 (病ムに接尾語フの付いた語とも、病ヒの動詞化した語ともいう)病気になる。わずらう。 やま‐うぐいす山鶯‥ウグヒス ①山にすむ鶯。野生の鶯。 ②〔植〕ヤマルリソウの別称。 やま‐うさぎ山兎】 山にいる兎。野生の兎。 やま‐うずら山鶉‥ウヅラ キジ目キジ科の鳥。ウズラに似るが大きく、頭・胸は褐色、背に灰褐色に細かい黒横線があり、雄は腹面に蹄鉄形の大きな黒斑がある。シベリア南部から中国北部にかけて分布。 やまうち山内】 (姓氏) ⇒やまのうち やま‐うつぼ山靫】 狩に用いる、粗末な靫。平家物語8「―竹箙たかえびらに矢ども少々さし」 やま‐うど山人】 (ヤマビトの音便)木樵きこりなど山に働く人。やもうど。〈日葡辞書〉 やま‐うど山独活】 山に生えているウド。野生のウド。〈[季]春〉 ヤマウド 撮影:関戸 勇 やま‐うば山姥】 深山に住み、怪力を発揮するなどと考えられている伝説的な女。山女。山に住む鬼女。やまんば。 ⇒やまうば‐の‐せんたくび【山姥の洗濯日】 やまうば‐の‐せんたくび山姥の洗濯日】 (壱岐で)12月20日のこと。→果はての二十日 ⇒やま‐うば【山姥】 やま‐うり山売り】 ①山を売ること。 ②鉱山の売買を業とする人。 ③いかさま物を売りつける人。山師。 ④一山ひとやまいくらとまとめて売ること。山盛りにして売ること。 やま‐うるし山漆】 ①ウルシ科の落葉小高木。山野に自生。高さ約3メートル。葉は3〜7対の楕円形の小葉から成る羽状複葉で、葉柄は赤く、秋美しく紅葉する。6〜7月頃、黄緑色の小花を円錐花序に密生。花後、扁球形で毛の密生した小核果を結ぶ。果実から蝋を製する。ハゼノキ。ハニシ。 ②ツタウルシの別称。 やま‐お山尾・山峰‥ヲ 山の峰つづき。山の稜線。 やま‐お山緒‥ヲ 鷹の捕らえた鳥を鳥柴としばなどに結びつける紐。葛かずら・籐とうなどを用いた。頼政集「―にたたむかづらだになし」 やまおか山岡‥ヲカ 姓氏の一つ。 ⇒やまおか‐げんりん【山岡元隣】 ⇒やまおか‐てっしゅう【山岡鉄舟】 やまおか‐げんりん山岡元隣‥ヲカ‥ 江戸前期の仮名草子作者・俳人。名は新三郎。伊勢商人の流れをくむ京都の人。北村季吟に和歌・俳諧を学び、著には「宝蔵」などの俳書とともに、「徒然草増補鉄槌」など古典の注釈も多く、仮名草子に「他我身たがみの上」「小巵こさかずき」などがある。(1631〜1672) ⇒やまおか【山岡】 やまおか‐ずきん山岡頭巾‥ヲカヅ‥ ①苧屑ほくそ頭巾の異称。 ②形は苧屑頭巾に似せて、八丈絹やビロードで作った頭巾。また藺でも作った。洒落本、辰巳之園「―を横ちよにかむり、日和下駄をはき」 やまおか‐てっしゅう山岡鉄舟‥ヲカ‥シウ 幕末・明治の政治家。無刀流の創始者。前名、小野高歩たかゆき。通称、鉄太郎。江戸生れの幕臣。剣術にすぐれ、禅を修行、書をよくした。戊辰戦争の際、西郷隆盛を説き、勝海舟との会談を成立させた。のち明治天皇の侍従などをつとめる。子爵。(1836〜1888) 山岡鉄舟 提供:毎日新聞社 ⇒やまおか【山岡】 やま‐おく山奥】 山の奥の方。山の深い所。「―の村」 やま‐おくり山送り】 死骸を山に送り葬ること。のべおくり。今昔物語集22「葬送の夜、…―せむとありければ」 やま‐おこぜ山鰧‥ヲコゼ 狩人が山の神に供え、あるいはこれを秘蔵すると好猟があるとして携えるもの。「おこぜ」は普通海魚をいうが、カジカのような川魚や巻貝、あるいは鹿の耳などを指す地方もある。 やま‐おだまき山苧環‥ヲ‥ キンポウゲ科の多年草。日本各地の山地草原に生える。太い主根があり、2回3出複葉で長柄のある根生葉を出す。茎の高さ30〜50センチメートル、3小葉の茎葉を互生。初夏に茎の上部が分かれて、クリーム色または紫褐色の大きな花を数個、下向きにつける。5片の萼片がくへんには長い管状の距がある。 やま‐おとこ山男‥ヲトコ ①山に住む男。山で仕事をする男。 ②深山に住むという男の怪物。椿説弓張月前編「いまだかかる獣を見ず。こは世にいふ―ならんか」 ③登山を趣味とし、その経験が深い男。 やま‐おやじ山親爺‥オヤヂ (北海道で)ヒグマの俗称。 やま‐おり山折り‥ヲリ 紙などを折る時に、折れ目が外側に出るように折ること。↔谷折り やま‐おろし山颪】 ①山から吹きおろす風。万葉集9「―の風な吹きそと」 ②歌舞伎囃子の一つ。山中の場面に用い、大太鼓で風が吹きすさむ音に擬するもの。 ⇒やまおろし‐の‐かぜ【山颪の風】 やまおろし‐の‐かぜ山颪の風(→)「やまおろし」1に同じ。 ⇒やま‐おろし【山颪】 やま‐おんな山女‥ヲンナ 深山に住み、怪異をはたらくという伝説的な女。山姥やまうばやま‐が山家】 山中や山里にある家。また、山里。 ⇒やまが‐ずまい【山家住まい】 ⇒やまが‐そだち【山家育ち】 やまが山鹿】 熊本県北部の市。菊池川中流に位置し、山鹿盆地の中心都市。山鹿温泉がある。人口5万8千。 やまが山鹿】 姓氏の一つ。 ⇒やまが‐そこう【山鹿素行】 ⇒やまが‐りゅう【山鹿流】

やまう【病】ヤマフ🔗🔉

やまうヤマフ やまい。平家物語3「漢の李夫人の、昭陽殿の―の床もかくやとおぼえ」

やま・う【病まふ】ヤマフ🔗🔉

やま・う病まふヤマフ 〔自四〕 (病ムに接尾語フの付いた語とも、病ヒの動詞化した語ともいう)病気になる。わずらう。

やま‐うぐいす【山鶯】‥ウグヒス🔗🔉

やま‐うぐいす山鶯‥ウグヒス ①山にすむ鶯。野生の鶯。 ②〔植〕ヤマルリソウの別称。

やま‐うさぎ【山兎】🔗🔉

やま‐うさぎ山兎】 山にいる兎。野生の兎。

やま‐うずら【山鶉】‥ウヅラ🔗🔉

やま‐うずら山鶉‥ウヅラ キジ目キジ科の鳥。ウズラに似るが大きく、頭・胸は褐色、背に灰褐色に細かい黒横線があり、雄は腹面に蹄鉄形の大きな黒斑がある。シベリア南部から中国北部にかけて分布。

やまうち【山内】🔗🔉

やまうち山内】 (姓氏) ⇒やまのうち

やま‐うつぼ【山靫】🔗🔉

やま‐うつぼ山靫】 狩に用いる、粗末な靫。平家物語8「―竹箙たかえびらに矢ども少々さし」

やま‐うど【山人】🔗🔉

やま‐うど山人】 (ヤマビトの音便)木樵きこりなど山に働く人。やもうど。〈日葡辞書〉

やま‐うど【山独活】🔗🔉

やま‐うど山独活】 山に生えているウド。野生のウド。〈[季]春〉 ヤマウド 撮影:関戸 勇

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