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こ【子・児・仔】🔗🔉

子・児・仔】 [一]〔名〕 (「小」と同源か) ①親から生まれたもの。また、それに準ずる資格の者。実子・養子・まま子のいずれにもいい、人以外の動物にもいう。万葉集5「銀しろかねも金くがねも玉も何せむにまされる宝―にしかめやも」。宇津保物語蔵開中「そこを御―にして」。大鏡後一条「魚の―多かれど、まことの魚となること難し」 ②生まれてまだ間のないもの。幼少のもの。まだ一人前でない者。こども。狂言、子盗人「まだ―が寝さしてある」。「―犬を拾う」 ③一族の子弟。万葉集5「天の下奏まおしたまひし家の―と選び給ひて」 ④(男女を問わず)人を親しんで呼ぶ語。古事記「命のまたけむ人は…くまかしが葉をうずにさせその―」。古事記「眉画まよがきに描き垂れ遇はしし女人おみなかもがと我が見し―ら」 ⑤抱えの若い芸者など。また広く、若い女。 ⑥卵。古事記「雁かり―産と聞くや」 ⑦蚕。万葉集12「たらちねの母が養ふ―の繭まよごもり」 ⑧本もとから分かれて生じたもの。古事記「一本菅は―持たず」。「竹の―」「―芋」 ⑨子株こかぶの略。 ⑩利息。利子。「元もとも―もない」 ⑪従属的な位置にあるもの。 ㋐それに所属し、支配下にあるもの。「―会社」 ㋑麻雀・花札など勝負事で、親以外のもの。 ㋒碇いかりに取りつけた石。日葡辞書「イカリノコ」 ㋓はしごの横木。日葡辞書「ハシノコ」→格。 [二]〔接尾〕 ①古くは男女ともに、今は女の名の下に添える語。大和物語「右馬允藤原千兼といふ人の妻には、とし―といふ人なむありける」。「小野妹―」「花―」 ②小さなもの、劣ったものの意で添える語。「ひよ―」「猿まし―」「娘っ―」 ③人の意を表す語。多く、仕事をする人の意。万葉集3「網―あご」。「売り―」「お針―」「馬―」「江戸っ―」「売れっ―」 ④ものを表すのに添える語。「振り―」「呼び―の笛」「鳴る―」 ◇一般には「子」を使う。[一]1・2の人には「児」、人以外には「仔」も使う。 ⇒子に優る宝なし ⇒子は親の鏡 ⇒子は親の背中を見て育つ ⇒子は鎹 ⇒子は三界の首枷 ⇒子養わんと欲すれども親待たず ⇒子ゆえの闇 ⇒子を棄つる藪はあれど身を棄つる藪はなし ⇒子を見ること親に如かず ⇒子を持って知る親の恩

こじま【児島】(地名)🔗🔉

こじま児島】 岡山県児島半島南部の地区。古くから海上交通の要地で、水軍の拠点。瀬戸内海国立公園の一部で鷲羽わしゅう山がある。倉敷市に属し、学生服・ジーンズなどの縫製加工業が盛ん。瀬戸大橋の起点。 ⇒こじま‐わん【児島湾】

こじま‐いけん【児島惟謙】‥ヰ‥🔗🔉

こじま‐いけん児島惟謙‥ヰ‥ (名はコレカタとも)司法官。宇和島生れ。大審院長。大津事件に際し、ロシアの報復を恐れて犯人を極刑にしようとした政府の圧力に抵抗、罪刑法定主義と司法権の独立を守った。(1837〜1908)→大津事件⇒こじま【児島】

こじま‐きくお【児島喜久雄】‥ヲ🔗🔉

こじま‐きくお児島喜久雄‥ヲ 美術史家・批評家。東京生れ。東大卒。東北大・東大教授を歴任。著「レオナルド研究」「美術概論」など。(1887〜1950) ⇒こじま【児島】

こじま‐ぜんざぶろう【児島善三郎】‥ラウ🔗🔉

こじま‐ぜんざぶろう児島善三郎‥ラウ 洋画家。福岡市生れ。渡仏し、ドランに傾倒。帰国後、独立美術協会創立に加わる。作「アルプスへの道」「春遠からじ」など。(1893〜1962) 児島善三郎 撮影:田沼武能 ⇒こじま【児島】

こじま‐たかのり【児島高徳】🔗🔉

こじま‐たかのり児島高徳】 鎌倉末〜南北朝期の備前の武将。太平記によれば、後醍醐天皇の隠岐配流の際、天皇を救い出そうとして果たさず、美作院庄いんのしょうに至り、桜樹を削って「天勾践こうせんを空しうすること莫なかれ、時に范蠡はんれい無きにしも非ず」の詩を書して志を述べたという。 ⇒こじま【児島】

こじま‐わん【児島湾】🔗🔉

こじま‐わん児島湾】 岡山県南部、児島半島に抱かれた湾。近世以降、特に明治期にオランダの技術を導入して以来干拓が進み、耕地化。1962年の締切り堤防設置により大半が淡水の児島湖となった。 ⇒こじま【児島】

こだま‐かがい【児玉花外】‥クワグワイ🔗🔉

こだま‐かがい児玉花外‥クワグワイ 詩人。名は伝八。京都生れ。札幌農学校・東京専門学校を中退。1903年(明治36)「社会主義詩集」を発表、発売禁止となる。作「花外詩集」「天風魔帆」など。(1874〜1943) ⇒こだま【児玉】

こだま‐げんたろう【児玉源太郎】‥ラウ🔗🔉

こだま‐げんたろう児玉源太郎‥ラウ 軍人・政治家。陸軍大将。徳山藩士の子。近代軍隊の創設に努める。陸軍長州閥の一人。台湾総督・陸相・内相・文相を歴任。日露戦争に満州軍総参謀長。のち参謀総長。子爵、没後伯爵に昇叙。(1852〜1906) 児玉源太郎 提供:毎日新聞社 ⇒こだま【児玉】

このて‐がしわ【児手柏・側柏】‥ガシハ🔗🔉

このて‐がしわ児手柏・側柏‥ガシハ ヒノキ科の常緑低木または小高木。中国原産で、渡来は古く、庭木とする。高さ約2〜6メートル。葉はヒノキに似て鱗片状で表裏の別なく、枝が側立、扁平で子供の掌てのひらのように見える。花は春開き、単性で雌雄同株。種子は滋養強壮剤。 コノテガシワ 撮影:関戸 勇 ⇒児手柏の両面 ○児手柏の両面このてがしわのふたおもて (コノテガシワの葉の表裏のいずれとも定めにくいことから)両面・両様あること。万葉集16「奈良山の―」 ⇒このて‐がしわ【児手柏・側柏】

○児手柏の両面このてがしわのふたおもて🔗🔉

○児手柏の両面このてがしわのふたおもて (コノテガシワの葉の表裏のいずれとも定めにくいことから)両面・両様あること。万葉集16「奈良山の―」 ⇒このて‐がしわ【児手柏・側柏】 この‐でん此の伝】 このやり方。この方法。このやり口。「―でいつも逃れて来た」 この‐とおり此の通り‥トホリ ①たしかに実物のあることを示す語。「これ―」 ②全く同じように。これにならって同様に。「―に書いて下さい」 この‐ところ此の所】 最近。近頃。「―体の調子が悪い」 この‐としごろ此の年頃】 数年このかた。 コノドントconodonts】 カンブリア紀から三畳紀までの海成層から見つかる微化石。コノドント動物と呼ばれるホソヌタウナギに似た細長い動物の採餌器官の一部。大きさは一般に0.2〜3ミリメートル。角つの状・複歯状・板状など多様な形態があり、多種類に分類される。重要な示準化石の一つ。 こ‐の‐ね木の根】 きのね。万葉集9「―取り嘯うそぶき登り」 この‐のち此の後】 今から後。以後。今後。このご。 こ‐の‐は木の葉】 ①樹木の葉。落葉を指すことがある。〈[季]冬〉。古事記「畝火山―さやぎぬ風吹かむとす」 ②(木の葉が風に吹き飛ばされるところから)小さいもの、軽いもの、取るに足りないものにいう。こっぱ。「―武者」 ⇒このは‐いし【木の葉石】 ⇒このは‐おとし【木の葉落し】 ⇒このは‐おに【木の葉鬼】 ⇒このは‐がえし【木の葉返し】 ⇒このは‐かき【木の葉掻き】 ⇒このは‐がくり【木の葉隠り】 ⇒このは‐がく・る【木の葉隠る】 ⇒このは‐がくれ【木の葉隠れ】 ⇒このは‐がみ【木の葉髪】 ⇒このは‐がれい【木の葉鰈】 ⇒このは‐くず【木の葉屑】 ⇒このは‐ごも・る【木の葉籠る】 ⇒このは‐ごろも【木の葉衣】 ⇒このは‐ざむらい【木の葉侍】 ⇒このは‐ざる【木の葉猿】 ⇒このは‐しぐれ【木の葉時雨】 ⇒このは‐ずく【木葉木 ⇒このは‐せんべい【木の葉煎餅】 ⇒このは‐ちょう【木の葉蝶】 ⇒このは‐てんぐ【木の葉天狗】 ⇒このは‐とりづき【木の葉採り月】 ⇒このは‐ばみ【木の葉銜】 ⇒このは‐ぶね【木の葉舟】 ⇒このは‐ぼうず【木の葉坊主】 ⇒このは‐むし【木の葉虫】 ⇒このは‐むしゃ【木の葉武者】 このは‐いし木の葉石】 木の葉の化石を含んでいる堆積岩。泥岩が多い。栃木県那須塩原市付近で出土するものが有名。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐おとし木の葉落し】 ①こがらし。 ②飛行機が左右に横滑りしながら木の葉の落ちるように降下するもの。高等飛行術の一つ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐おに木の葉鬼】 取るに足りない鬼。こっぱおに。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がえし木の葉返し‥ガヘシ 木の葉が風にひるがえるように、すばやく巧みな術。多く、太刀・薙刀なぎなたのわざにいう。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐かき木の葉掻き(→)「こまざらい」に同じ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がくり木の葉隠り(→)「このはがくれ」に同じ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がく・る木の葉隠る】 〔自四・下二〕 木の葉の陰に隠れる。万葉集11「奥山の―・れて行く水の」 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がくれ木の葉隠れ】 木の葉の陰に隠れること。後撰和歌集「わが深山辺のほととぎす―の声は聞ゆや」 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がみ木の葉髪】 冬近い頃の脱け毛を落葉にたとえていう語。〈[季]冬〉 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐がれい木の葉鰈‥ガレヒ ①メイタガレイの別称。 ②5センチメートルぐらいの小さなカレイを重ね乾したもの。ささのはがれい。葦あしの葉鰈。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐くず木の葉屑‥クヅ 散り敷いた木の葉のくず。和泉式部集「庭のまも見えず散り積む―」 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ごも・る木の葉籠る】 〔自四〕 木の葉の陰に隠れる。このはがくる。万葉集11「―・れる月待つごとし」 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ごろも木の葉衣】 ①木の葉を編んで作った衣。仙人などの着るものという。 ②落葉が身に落ちかかることを衣服に見立てていう語。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ざむらい木の葉侍‥ザムラヒ 侍を卑しめていう語。取るに足りない侍。こっぱざむらい。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ざる木の葉猿】 ①(木の葉の間に見えがくれする小猿の意か)小さい猿。こっぱ猿。拾玉集1「柴栗の色づく秋の山風に梢を散らぬ―かな」 ②郷土玩具の一つ。熊本県玉名郡木葉村(現、玉東町)で作られる素焼の猿。 木の葉猿 木の葉猿 撮影:薗部 澄(JCII蔵) ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐しぐれ木の葉時雨】 木の葉の散るのを時雨にたとえていう語。続古今和歌集「槙のやに―とふりはてて」 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ずく木葉木‥ヅク フクロウの一種。体長約20センチメートルで、日本のフクロウ類では最小。全体淡黄褐色、頭上には耳羽がある。低地および山地の森林にすみ、夜間「ぶっぽうそう」と鳴くので「声の仏法僧」と呼ぶ(ブッポウソウは別種)。九州以北では夏鳥で、冬、南に渡る。本種に似てやや大形のオオコノハズクもあるが、鳴き声は異なる。→ブッポウソウ。 このはずく コノハズク 提供:OPO →鳴声 提供:NHKサービスセンター ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐せんべい木の葉煎餅】 木の葉の形につくった煎餅。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ちょう木の葉蝶‥テフ タテハチョウ科のチョウ。沖縄・台湾・中国南部に産する。大形で、翅の表面は黒褐色・青藍色の光輝を放ち、前翅中央に橙黄色の広い斜めの帯があり美しい。裏面は枯葉に似るので、擬態の好例として有名。 このはちょう コノハチョウ 提供:ネイチャー・プロダクション ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐てんぐ木の葉天狗】 威力のない吹けば飛ぶような小さい天狗。こっぱてんぐ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐とりづき木の葉採り月】 (桑の葉を採る月の意)陰暦4月の異称。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 こ‐の‐はな木の花】 木に咲く花。特に桜、また、梅の異称。神代紀「―の如あまいに移り落ちなむ」 この‐はな此の花】 ①(古今集の序に見える歌「難波津に咲くやこの花冬ごもり今は春べと咲くやこの花」から)梅の花の雅称。 ②[元稹、詩「不是花中偏愛菊、此花開後更無花」]菊の花のこと。 このはなのさくや‐びめ木花之開耶姫・木花之佐久夜毘売】 日本神話で、大山祇神おおやまつみのかみの女むすめ。天孫瓊瓊杵尊ににぎのみことの妃。火闌降命ほのすそりのみこと・彦火火出見尊ひこほほでみのみこと・火明命ほあかりのみことの母。後世、富士山の神と見なされ、浅間神社に祀られる。 このは‐ばみ木の葉銜(→)「ぎょうようぐつわ(杏葉轡)」に同じ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ぶね木の葉舟】 ①遠く水に浮かんだ舟を木の葉に見立てていう語。 ②水上に浮かんだ木の葉を舟に見立てていう語。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐ぼうず木の葉坊主‥バウ‥ 取るに足りない坊主。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐むし木の葉虫】 ナナフシ目コノハムシ科の昆虫の総称。また、その一種。全体に緑色か褐色。形が木の葉に似、特に雌では前翅が大きく、翅脈が葉脈に似る。20種ほどが東南アジアを中心に、インド洋や南太平洋の島々に分布。 コノハムシ 提供:ネイチャー・プロダクション ⇒こ‐の‐は【木の葉】 このは‐むしゃ木の葉武者】 取るに足りない武士。こっぱむしゃ。 ⇒こ‐の‐は【木の葉】 この‐ぶん此の分】 このありさま。この様子。〈日葡辞書〉。「―では助かるまい」「―ならうまくいくだろう」 この‐へんこの辺】 この辺り。この付近。「議論は―でやめましょう」 この‐ほう此の方‥ハウ 〔代〕 (一人称。目下に対して用いる)われ。おれ。↔其の方 この‐ほど此の程】 ①ごく最近。このたび。今回。「―結婚致しました」 ②ちかごろ。このごろ。数日来。源氏物語明石「―の御有様」 ③この近く。このあたり。浜松中納言物語4「いひしらずかうばしき香―に匂ひて」 こ‐の‐ま木の間】 木と木とのあいだ。樹間。古事記「楯たた並めて伊那佐の山の―よも」 ⇒このま‐がくれ【木の間隠れ】 こ‐の‐まい蚕の舞‥マヒ 種子島で、正月14日の祝言の舞。 この‐まえ此の前‥マヘ 数日前。以前。今よりも一つ前。「―の日曜日」「―の約束」 このま‐がくれ木の間隠れ】 木の間に隠れること。 ⇒こ‐の‐ま【木の間】 このまし・い好ましい】 〔形〕[文]このま・し(シク) (動詞コノムの形容詞形) ①気に入っている。好みに合っている。感じがいい。源氏物語桐壺「内裏うち住みのみ―・しうおぼえたまふ」。枕草子23「藤・山吹など色々―・しうて」。「私にとって―・いタイプの女性」「―・い青年」 ②好都合である。望ましい。「―・くない風潮」 ③異性に心をひかれるたちである。色好みである。源氏物語「殿上人どもの―・しきなどは、朝夕の露わけありくを」 この‐まま此の儘】 今のまま。現在のまま。「―ではすまない」 このまろ‐どの木の丸殿⇒きのまろどの このみ好み】 ①好むこと。特に興味をひかれること。嗜好。えりごのみ。ものずき。源氏物語紅葉賀「うたての―や」。「私の―に合う品」 ②歌舞伎で、衣装などについての役者の注文・希望。 ③時好。流行。「近頃の―」 ④(「…ごのみ」の形で)そのものを特に好む意を表す。「派手―」 ⇒このみ‐ごころ【好み心】 ⇒このみ‐ごのみ【好み好み】 こ‐の‐み木の実】 木になる実。きのみ。また、果実。くだもの。〈[季]秋〉。古事記「ときじくのかくの―は、是れ今の橘也」 ⇒このみ‐どり【木の実鳥】 このみ‐ごころ好み心】 色好みの心。源氏物語紅葉賀「つきせぬ―も見まほしうなりにければ」 ⇒このみ【好み】 このみ‐ごのみ好み好み】 各自の好み。すきずき。 ⇒このみ【好み】 このみ‐そ・す好み過す】 〔自四〕 自分の好みにかたよりすぎる。こる。源氏物語宿木「装束なども、…心得ぬまで―・し給へる」 このみ‐だ・つ好み立つ】 〔自四〕 色好みの心がつのる。源氏物語帚木「宮の今めかし―・ち給へる程にて」 こ‐の‐みち木の道】 木材の良否をみわけること。 ⇒このみち‐の‐たくみ【木の道の工】 このみち‐の‐たくみ木の道の工】 こだくみ。大工。源氏物語帚木「―の、よろづの物を心に任せて造り出すも」 ⇒こ‐の‐みち【木の道】 このみ‐どり木の実鳥】 ①木の実によりつく鳥。 ②サルの異称。呉竹集「―。猿の事なり。嵐吹くみ山の奥の―叫ぶ声のみ雲にさはりて」 ⇒こ‐の‐み【木の実】 この・む好む】 〔他五〕 数ある対象物の中から性分に合うものを選びとって味わう。 ①気に入って味わい楽しむ。興味をもつ。趣味とする。万葉集15「さすたけの大宮人は今もかも人なぶりのみ―・みたるらむ」。大鏡道長「寛平天皇常に狩を―・ませおはしまして」。「閑寂を―・む」「音楽を―・む」 ②心用意する。趣向をこらす。源氏物語「げに常よりも―・み整へたる車どもの」 ③気に入った好い女を求め執着する。浜松中納言物語5「ことわりといひながらいとわがままに―・み過ぎたる人ぞかし」 ④えらび望む。所望する。注文する。好色一代男1「はばかりながら文章を―・まむ」。浮世草子、好色産毛「はさみ箱より薬一貝取り出し、此くすり付てと―・む」 ⑤欲する。雨月物語5「おのが―・むまにまに世を山林にのがれて、しづかに一生を終る」。「―・むと―・まざるとにかかわらず」 こ‐の‐め木の芽】 ①木に生え出る芽。きのめ。〈[季]春〉。古今和歌集「霞立ち―もはるの雪降れば」 ②山椒さんしょうの芽。きのめ。 ③茶の若葉を摘んでいりあぶったもの。煎茶せんちゃ⇒このめ‐あえ【木の芽和え】 ⇒このめ‐かぜ【木の芽風】 ⇒このめ‐づき【木の芽月】 ⇒このめ‐づけ【木の芽漬】 ⇒このめ‐どき【木の芽時】 ⇒木の芽張る このめ‐あえ木の芽和え‥アヘ ⇒きのめあえ⇒こ‐の‐め【木の芽】 このめ‐かぜ木の芽風】 木の芽を吹く春風。〈[季]春〉 ⇒こ‐の‐め【木の芽】 このめ‐づき木の芽月】 (木の芽の出る月)陰暦2月の異称。 ⇒こ‐の‐め【木の芽】 このめ‐づけ木の芽漬⇒きのめづけ⇒こ‐の‐め【木の芽】 このめ‐どき木の芽時】 木の芽の出る季節。芽立ち時。〈[季]春〉 ⇒こ‐の‐め【木の芽】

こ‐やらい【児遣らい】‥ヤラヒ🔗🔉

こ‐やらい児遣らい‥ヤラヒ (四国・瀬戸内地方で)出産。赤子を世の中に送り出す意とされ、さまざまな儀礼を伴う。

こ‐ら【子等・児等】🔗🔉

こ‐ら子等・児等】 (ラは接尾語) ①人を親しんで呼ぶ語。ころ。古事記「みつみつし久米の―が」 ②特に、男から女を親しんでいう語。万葉集3「駿河なる阿倍の市道いちじに会ひし―はも」 ③子供たち。

じ【児】🔗🔉

】 (呉音はニ)こ。こども。「3―の父」

じ‐き【児嬉】🔗🔉

じ‐き児嬉】 子供の喜びたわむれること。また、子供のように喜びたわむれること。

じ‐ぎ【児戯】🔗🔉

じ‐ぎ児戯】 子供のたわむれ。 ⇒児戯に等しい

○児戯に等しいじぎにひとしい🔗🔉

○児戯に等しいじぎにひとしい 子供の戯れと同じで、一顧の価値もない。「児戯に類する」ともいう。 ⇒じ‐ぎ【児戯】 じき‐にゅう直入ヂキニフ 〔仏〕方便のまわり道によらないで、直ちに仏果に入ること。 しき‐にん識認】 (主に明治期に用いた語)対象をはっきりと知って、正しく理解すること。認識。二葉亭四迷、浮雲「文三の既に得た所謂―といふものを」 じき‐にん直任ヂキ‥ 順序を踏まないで直ちにその職に任ずること。 じ‐ぎぬ地絹ヂ‥ ①農家などで、自家製の生糸で自家用に織った絹織物。世間胸算用1「羽二重の、疋四十五匁の―よりは」 ②掛物の下地したじの絹。 しき‐ぬき閾貫】 柱を並べて立て、横木をわたした柵さく。更級日記「関屋どもあまたありて―したり」 しき‐ね敷寝】 下に敷いて寝ること。 ⇒しきね‐の‐ふね【敷寝の船】 しきね‐じま式根島】 東京都の南方、伊豆諸島の新島の南西にある島。観光開発が進行。面積3.7平方キロメートル。 式根島 提供:東京都 しきね‐の‐ふね敷寝の船】 七福神その他宝物をのせた船を描いたもの。これを元日の夜、枕の下に敷いて寝れば、吉夢を見るという。たからぶね。→初夢 ⇒しき‐ね【敷寝】 しき‐ねん式年】 (「式」は、のり・さだめの意)歴代の天皇・皇后の式年祭を行う年。すなわちその崩御の年から3年・5年・10年・20年・30年・40年・50年、以後毎100年目などに当たる年。謡曲、白楽天「―の春の頃」 ⇒しきねん‐さい【式年祭】 ⇒しきねん‐せんぐう‐さい【式年遷宮祭】 しきねん‐さい式年祭】 歴代の天皇・皇后の式年の命日に、皇霊殿で行われる祭祀。 ⇒しき‐ねん【式年】 しきねん‐せんぐう‐さい式年遷宮祭】 神社で、一定の期年において新殿を営み、これに神体を移す祭。伊勢神宮では20年ごとに行われる。 ⇒しき‐ねん【式年】 しき‐のう式能】 (儀式として催される能楽の意)江戸時代、将軍宣下せんげ・勅使下向・普請祝等に行われた江戸城表の舞台の演能。近年は、能楽協会等の主催による五流出演の五番立ての催しを指す。 じき‐のう直納ヂキナフ ①直接に納付すること。 ②中世、荘園の農民が地頭を経ないで直接に荘園領主に年貢を納めること。 じき‐のうりつ磁気能率(→)磁気モーメントに同じ。 しき‐の‐かみ式の神⇒しきがみ。枕草子184「―もおのづから」

じ‐し【児子】🔗🔉

じ‐し児子】 こども。

じ‐じょ【児女】‥ヂヨ🔗🔉

じ‐じょ児女‥ヂヨ ①女の子。 ②男の子と女の子。子女。

じじょえいゆうでん【児女英雄伝】‥ヂヨ‥イウ‥🔗🔉

じじょえいゆうでん児女英雄伝‥ヂヨ‥イウ‥ 清代の長編小説。文康の作。40回。1878年刊。才色兼備にして女侠でもある何玉鳳(仮名、十三妹)が親のかたきを追って諸国を巡行中、安公子を救い、それが縁で二人が結ばれる。別名、金玉縁・日下新書。

じ‐そう【児曹】‥サウ🔗🔉

じ‐そう児曹‥サウ こどもたち。児輩。

じ‐そん【児孫】🔗🔉

じ‐そん児孫】 子と孫。子孫。 ⇒児孫のために美田を買わず

○児孫のために美田を買わずじそんのためにびでんをかわず🔗🔉

○児孫のために美田を買わずじそんのためにびでんをかわず (西郷隆盛の詩による)子孫のために財産を残すと、かえってよい結果にならないから、そうしない。 ⇒じ‐そん【児孫】 した】 ➊上部・表面から遠い部分。 ①裏。底。うち。表面の対。万葉集12「人言の繁かる時は吾妹子し衣きぬにありせば―に着ましを」。万葉集14「あすか川―濁れるを知らずして背ななと二人さ寝てくやしも」。日葡辞書「シタノハカマ」。「上着の―」 ②下方。上の対。万葉集1「吾背子は仮廬かりほ作らす草かやなくは小松が―の草を刈らさね」。日葡辞書「ウエシタ」。「橋の―」「パリの空の―」 ③こころ。こころの奥。内心。心底。万葉集12「隠沼こもりぬの―ゆ恋ひあまり白波のいちしろく出でぬ人の知るべく」 ④ひそか。内々。源氏物語絵合「おとどの―にすすめ給へるやうやあらむ」 ⑤目上の者の指導・庇護のもとにある事。源氏物語須磨「をさめ、みかはやうどまで、ありがたき御顧みの―なりつるを」 ➋事物の程度が低いこと。 ①他より地位・格式・能力などが低いこと。また、そのような位置・人。しも。浄瑠璃、国性爺合戦「猛き者は上に立ち弱き者は―につき」。「人物は彼より―だ」 ②年齢が若いこと。世間子息気質「未だ二十より―の三兄弟」。「彼には三つ―の弟がいる」 ➌前の対。 ①すぐ後。直後。浄瑠璃、太平記菊水之巻「物ないはせそ打殺せと下知の―よりむらがる大勢」。「言う―からぼろを出す」 ②使い古しの品物。おさがり。食べ残しのもの。日葡辞書「ヲシタヲタベウズ」 ➍後の対。現在より前。 ①さき。以前。倭名類聚鈔2「前夫、和名、之太乎」 ②前もってすること。準備。試み。竹取物語「守り戦ふべき―くみをしたりとも」。「―調べ」「―準備」 ➎買物の代金の一部に充てるために渡す品物。浮世風呂3「あれを―に遣つて、挿込みのある簪と取つ替へたがの」。「―取り」 ⇒下に居る ⇒下に下に ⇒下に出す ⇒下にも置かぬ した】 ①脊椎動物の口中に突出した器官。横紋筋から成る舌筋とこれを覆う粘膜とから成る。味覚・咀嚼そしゃく・嚥下えんげおよび発音などの作用を営む。べろ。万葉集4「百年ももとせに老おい―出でてよよむとも」 ②舌のような形のもの。「蛤の―」「笛の―」「鐙あぶみの―」 ③しゃべること。弁舌。天草本伊曾保物語「―はこれ禍の門なりと申す諺がござれば」。「なめらかな―」 ⇒舌が肥える ⇒舌がすべる ⇒舌が長い ⇒舌が伸びる ⇒舌が回る ⇒舌三寸に胸三寸 ⇒舌三寸の囀りに五尺の身を破る ⇒舌の根の乾かぬうち ⇒舌は禍の根 ⇒舌も引かぬ ⇒舌柔らかなり ⇒舌を食う ⇒舌を出す ⇒舌を鳴らす ⇒舌を二枚に使う ⇒舌を翻す ⇒舌を振るう ⇒舌を巻く した】 (舌の意)(→)リード(reed)に同じ。〈倭名類聚鈔4しだ】 (接尾語「しな」の古語)…の際。…する時。万葉集14「あが面おもの忘れむ―は国はふり嶺に立つ雲を見つつ偲はせ」 し‐だ羊歯・歯朶】 ①シダ植物の総称。特に、その無性世代(胞子体)。 ②シダ植物のうちシダ類と呼ばれる最も進化し、大形の葉をつける類の総称。種類が多く、世界に約1万種ある。茎は多く地中にあり、そこから葉と根を生ずる。葉は単葉または4〜5回羽状複葉。羊歯類。→羊歯植物。 ③特に、ウラジロをいう。〈[季]新年〉 しだ志太】 姓氏の一つ。 ⇒しだ‐やば【志太野坡】 しだ志田】 姓氏の一つ。 ⇒しだ‐とし【志田順】 じ‐た自他】 ①自分と他人。 ②これとあれ。保元物語(金刀比羅本)「―の記録に闇くらからず」 ③〔仏〕自力と他力。 ④自動詞と他動詞。 ⇒自他共に許す じ‐だ耳朶】 ①みみたぶ。 ②みみ。「―に残る」 ⇒耳朶に触れる した‐あおり下煽り‥アフリ 相場を下落させるために盛んに売りに出すこと。 した‐あご下顎】 下部のあご。おとがい。 ⇒下顎と上顎とのぶつかり放題

じちん‐つう【児枕痛】🔗🔉

じちん‐つう児枕痛(→)「あとばら」1に同じ。

じ‐どう【児童】🔗🔉

じ‐どう児童】 子供。学校教育法では満6〜12歳までを学齢児童、児童福祉法では満18歳未満を児童という。 ⇒じどう‐いいん【児童委員】 ⇒じどう‐かいしゅん【児童買春】 ⇒じどう‐き【児童期】 ⇒じどう‐ぎゃくたい【児童虐待】 ⇒じどう‐ぎゃくたい‐ぼうし‐ほう【児童虐待防止法】 ⇒じどう‐げき【児童劇】 ⇒じどう‐けんしょう【児童憲章】 ⇒じどう‐けんり‐せんげん【児童権利宣言】 ⇒じどう‐しどう‐いん【児童指導員】 ⇒じどう‐しょ【児童書】 ⇒じどう‐じりつしえん‐しせつ【児童自立支援施設】 ⇒じどう‐しんりがく【児童心理学】 ⇒じどう‐そうだんしょ【児童相談所】 ⇒じどう‐ちゅうしん‐しゅぎ【児童中心主義】 ⇒じどう‐てあて【児童手当】 ⇒じどう‐の‐けんり‐に‐かんする‐じょうやく【児童の権利に関する条約】 ⇒じどう‐ふくし‐し【児童福祉司】 ⇒じどう‐ふくし‐しせつ【児童福祉施設】 ⇒じどう‐ふくし‐しんぎかい【児童福祉審議会】 ⇒じどう‐ふくし‐ほう【児童福祉法】 ⇒じどう‐ふよう‐てあて【児童扶養手当】 ⇒じどう‐ぶんか【児童文化】 ⇒じどう‐ぶんがく【児童文学】 ⇒じどう‐ようご‐しせつ【児童養護施設】 ⇒じどう‐ろうどう【児童労働】

じどう‐いいん【児童委員】‥ヰヰン🔗🔉

じどう‐いいん児童委員‥ヰヰン 児童福祉法に基づいて市町村・特別区に置かれ、児童および妊産婦の保護・保健などに関する援助および指導を行い、児童福祉司の職務に協力する機関。民生委員がこれを兼ねる。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐かいしゅん【児童買春】‥カヒ‥🔗🔉

じどう‐かいしゅん児童買春‥カヒ‥ (カイシュンは慣用読み)18歳未満の者に対して行う買春。相手の同意の有無にかかわらず犯罪となる。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐き【児童期】🔗🔉

じどう‐き児童期】 幼児期と青年期との間。知的発達が顕著で、社会性も次第に発達して集団生活を営みうるようになる時期。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ぎゃくたい【児童虐待】🔗🔉

じどう‐ぎゃくたい児童虐待】 親など養育者による子供への虐待。身体的暴力、性的虐待、食事を与えない、病気の世話をしないなどの養育の放棄、言葉や態度による心理的虐待など。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ぎゃくたい‐ぼうし‐ほう【児童虐待防止法】‥バウ‥ハフ🔗🔉

じどう‐ぎゃくたい‐ぼうし‐ほう児童虐待防止法‥バウ‥ハフ 児童への虐待を禁止してこれを保護しようとする法律。 ①1933年(昭和8)制定の法律。14歳未満児を対象に、虐待・酷使を禁止。47年児童福祉法制定とともに廃止。 ②2000年制定の「児童虐待の防止等に関する法律」。18歳未満の者を対象に、虐待の防止・早期発見・通告義務および自立支援のための措置等を規定。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐げき【児童劇】🔗🔉

じどう‐げき児童劇】 児童のための演劇。また児童が中心となって演ずる劇。児童の知能の啓発、心理の陶冶に資し、教育と娯楽との融合を目的とする。日本では坪内逍遥が提唱し、1921年(大正10)帝劇技芸学校生徒による児童劇を有楽座で上演。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐けんしょう【児童憲章】‥シヤウ🔗🔉

じどう‐けんしょう児童憲章‥シヤウ すべての児童の幸福を図るために、中央児童福祉審議会が中心となって1951年に定めた3原則12条から成る憲章。法律的拘束力はない。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐けんり‐せんげん【児童権利宣言】🔗🔉

じどう‐けんり‐せんげん児童権利宣言】 ①第一次大戦後、子どもに及ぼした戦争の惨禍を反省し、その人権を保障するため、国際連盟が1924年にジュネーヴで採択した宣言。 ②1959年、国際連合が1を敷衍・拡大して採択した宣言。前文と10カ条から成る。→子どもの権利条約⇒じ‐どう【児童】

じとう‐こつばん‐ふきんこう【児頭骨盤不均衡】‥カウ🔗🔉

じとう‐こつばん‐ふきんこう児頭骨盤不均衡‥カウ 胎児の頭が母体の骨盤より大きいため、分娩が進行しない状態。

じどう‐しどう‐いん【児童指導員】‥ダウヰン🔗🔉

じどう‐しどう‐いん児童指導員‥ダウヰン 児童福祉施設のうち入所および通所施設において、児童の生活指導、関係機関との連絡・調整を行う職員。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐しょ【児童書】🔗🔉

じどう‐しょ児童書】 児童向けに書かれた本。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐じりつしえん‐しせつ【児童自立支援施設】‥ヱン‥🔗🔉

じどう‐じりつしえん‐しせつ児童自立支援施設‥ヱン‥ 児童福祉施設の一つ。不良行為をなし、またはなすおそれのある児童、および家庭環境等の理由から生活指導の必要な児童を入所または通所させ、必要な指導を行い、自立を支援する。1997年児童福祉法の改正により、教護院から名称変更。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐しんりがく【児童心理学】🔗🔉

じどう‐しんりがく児童心理学】 発達心理学の一分野。狭義には児童の精神活動、人格の特性や社会性およびそれらの発達過程を研究する学問。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐そうだんしょ【児童相談所】‥サウ‥🔗🔉

じどう‐そうだんしょ児童相談所‥サウ‥ 児童の福祉増進について相談に応じ、必要によっては児童およびその家庭につき必要な調査・判定・指導を行う機関。乳児院・児童養護施設・児童自立支援施設への入所措置を決定。児童福祉法に基づき都道府県および政令指定都市等に設けられる。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ちゅうしん‐しゅぎ【児童中心主義】🔗🔉

じどう‐ちゅうしん‐しゅぎ児童中心主義】 「児童から」を標語とし、教育の目的・内容・方法の一切を児童の立場から決定しようとする教育上の立場。主としてドイツ・アメリカなどで20世紀初め頃から盛んに唱えられ、世界的な新教育運動の基本理念となった。→新教育⇒じ‐どう【児童】

じどう‐てあて【児童手当】🔗🔉

じどう‐てあて児童手当】 児童の養育のために支給される手当。小学6年までの児童またはその年齢の児童を含む二人以上の児童を養育する者で、法定の所得水準以下の者に支給される。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐の‐けんり‐に‐かんする‐じょうやく【児童の権利に関する条約】‥クワン‥デウ‥🔗🔉

じどう‐の‐けんり‐に‐かんする‐じょうやく児童の権利に関する条約‥クワン‥デウ‥ (→)「子どもの権利条約」に同じ。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ふくし‐し【児童福祉司】🔗🔉

じどう‐ふくし‐し児童福祉司】 児童福祉法に基づき、児童相談所に置かれて担当区域内の児童の保護その他児童福祉に関する事項の相談に応じ、専門的技術に基づいて指導等を行う担当者。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ふくし‐しせつ【児童福祉施設】🔗🔉

じどう‐ふくし‐しせつ児童福祉施設】 児童福祉法に基づき、国・地方公共団体・社会福祉法人が設置する施設。乳児院・母子生活支援施設・保育所・児童養護施設・知的障害児施設・児童自立支援施設・児童家庭支援センターなどがある。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ふくし‐しんぎかい【児童福祉審議会】‥クワイ🔗🔉

じどう‐ふくし‐しんぎかい児童福祉審議会‥クワイ 児童・妊産婦その他母性などの福祉に関する事項を調査・審議するため、児童福祉法に基づき、中央・都道府県・市町村に設けられた機関。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ふくし‐ほう【児童福祉法】‥ハフ🔗🔉

じどう‐ふくし‐ほう児童福祉法‥ハフ 児童の福祉を保障する法律。1947年制定。乳幼児の保健の改善、母体の保護、未熟児の養育、身体障害児の育成医療や、児童福祉施設の設置についての国・都道府県の義務を定める。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ふよう‐てあて【児童扶養手当】‥ヤウ‥🔗🔉

じどう‐ふよう‐てあて児童扶養手当‥ヤウ‥ 父親と生計を異にする児童について養育者に支給する手当。1961年制定の児童扶養手当法による。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ぶんか【児童文化】‥クワ🔗🔉

じどう‐ぶんか児童文化‥クワ (1930年代から使われた語)児童を対象とし児童の立場から計画・構成された文化。図書・音楽・舞踊・演劇・紙芝居・映画・幻灯などがあり、施設としては児童のための図書館・博物館・映画館・劇場・遊園などがある。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ぶんがく【児童文学】🔗🔉

じどう‐ぶんがく児童文学】 子どものために大人が創作した文学作品。少年文学。大正末期から使われた語。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ようご‐しせつ【児童養護施設】‥ヤウ‥🔗🔉

じどう‐ようご‐しせつ児童養護施設‥ヤウ‥ 児童福祉施設の一つ。保護者のない児童や虐待されている児童などを入所させて養護し、自立を支援するもの。1997年児童福祉法の改正により、養護施設から名称変更。 ⇒じ‐どう【児童】

じどう‐ろうどう【児童労働】‥ラウ‥🔗🔉

じどう‐ろうどう児童労働‥ラウ‥ 児童による労働。15歳に達して以後最初の3月31日が終了するまでの児童を労働に使用することは労働基準法によって禁止されている。 ⇒じ‐どう【児童】

じ‐はい【児輩】🔗🔉

じ‐はい児輩】 ①こどもたち。こどもら。 ②人を軽蔑して呼ぶ称。

じ‐はん【児斑】🔗🔉

じ‐はん児斑】 〔医〕(→)蒙古斑もうこはんの別称。

じらいや【自来也・児雷也】🔗🔉

じらいや自来也・児雷也】 我来也という怪盗が襲った家の門扉に「自来也」と記して引き上げるという筋の中国宋代の小説を翻案した、読本よみほん・草双紙などの登場人物。蟇がまの妖術を使う。歌舞伎にも脚色。

ち‐ご【稚児・児】🔗🔉

ち‐ご稚児・児】 (「乳子」の意) ①ちのみご。あかご。枕草子25「すさまじきもの。…―亡くなりたる産屋うぶや」 ②子供。おさなご。わらわ。わらべ。枕草子42「あてなるもの。…いみじううつくしき―の、いちごなどくひたる」 ③公家・武家・寺院などに召し使われた少年。稚児若衆。稚児小姓。宇治拾遺物語1「是も今は昔、比叡の山に―ありけり」 ④神社・寺院などで、祭礼・法楽などの行列に美装して出る男女の児童。田植草紙「いつくしき―たちが花折りかざいて花をかざいて参らう御所の御堂へ」 ⑤男色の相手方である少年。

ちご‐ものがたり【稚児物語・児物語】🔗🔉

ちご‐ものがたり稚児物語・児物語】 室町時代に現れた小説の一類。男色を題材とし、単に同性愛の情趣を描いたものと、これに仏教信仰、仏門の抗争を結びつけたものとがあり、多く僧侶が主要人物。秋夜長物語・鳥部山物語・松帆浦物語など。

[漢]児🔗🔉

 字形  筆順 〔儿部5画/7画/教育/2789・3B79〕 [兒] 字形 〔儿部6画/8画/4927・513B〕 〔音〕(漢) (呉) 〔訓〕こ [意味] ①こ。 ㋐おさない子。こども。「乳児・幼児・育児・児童・児戯・小児しょうに」 ㋑親に対する子。むすこ。「児孫・豚児」 ②若者。男子。「健児・反逆児・麒麟児きりんじ・風雲児」 ▷中国の俗語では、「花児」(=はな)「鶯児」(=うぐいす)など、小さい物、かわいらしい物の意で添える助字とする。 [解字] 頭蓋ずがい骨の固まっていない乳飲み子の象形文字。は異体字。 [下ツキ 愛児・育児・遺児・嬰児・孩児・驕児・健児・孤児・産児・蚕児・死児・私生児・小児・女児・双生児・胎児・託児所・男児・寵児・蕩児・豚児・乳児・亡児・幼児

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