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お【尾】🔗🔉

①動物体の後端に突き出たものの総称。しっぽ。万葉集11「あしひきの山鳥の―の長きこの夜を」 ②山の裾の延びた所。古事記「山の―より、山の上に登る人有りき」。「―崎」 ③動物のしっぽのように長く延びたもの。また、終り、末すえ。「彗星の―」 ⇒尾が見える ⇒尾に尾をつける ⇒尾に付く ⇒尾を統べる ⇒尾を泥中に曳く ⇒尾を引く ⇒尾を振る ⇒尾を振る犬は叩かれず ⇒尾を巻く

お‐かがみ【尾鏡】ヲ‥🔗🔉

お‐かがみ尾鏡ヲ‥ (→)「尾ろの鏡」に同じ。

お‐かけ【尾掛】ヲ‥🔗🔉

お‐かけ尾掛ヲ‥ 和船の舵の尾にかけて、艪床ろどこに留める綱。しりかけづな。

おがた‐けんざん【尾形乾山】ヲ‥🔗🔉

おがた‐けんざん尾形乾山ヲ‥ 江戸中期の陶工・画家。京都の人。光琳の弟。陶法を仁清にんせいに学び、鳴滝に開窯。意匠に優れた華麗な懐石器などを焼く。のち江戸で作陶。画業は「花籠図」など。(1663〜1743)→乾山焼⇒おがた【尾形】

おがた‐こうりん【尾形光琳】ヲ‥クワウ‥🔗🔉

おがた‐こうりん尾形光琳ヲ‥クワウ‥ 江戸中期の画家。乾山の兄。京都の呉服商雁金屋に生まれ、初め狩野風の絵を学んだが、やがて光悦・宗達の装飾画風に傾倒して、大胆で華麗な画風を展開。また、蒔絵や染織など工芸の分野にも卓抜な意匠(光琳風・光琳模様)を提供した。その画風は乾山や酒井抱一などに引き継がれ、光琳派、略して琳派の系譜を生む。作「紅白梅図屏風」など。(1658〜1716) ⇒おがた【尾形】

○尾が見えるおがみえる🔗🔉

○尾が見えるおがみえる 人目を欺いていた実態が露見する。破綻はたんを生じる。「尾を見せる」とも。日本永代蔵2「今は内証に尾が見えて」 ⇒お【尾】 おかみ‐け御上家】 貴族。貴族の家。また、貴族的なさま。上品。好色一代男4「我が恋は唯―の女中」。好色二代男「古今まれなる女、つとめ姿さつて、―なる御所風あり」 ⇒お‐かみ【御上】 おかみ‐さん御上さん】 (「御内儀さん」とも書く)(多く商家などの)女主人の尊敬語。おかみさま。かみさん。 ⇒お‐かみ【御上】 お‐かみそり御髪剃⇒こうぞり(髪剃) おがみ‐たお・す拝み倒すヲガミタフス 〔他五〕 おがむようにして無理に承知させる。 おがみ‐づき拝み搗きヲガミ‥ きねを両手で頭上にふりかざして搗くこと。通言総籬つうげんそうまがき「―の米を喰つて」 ⇒おがみ【拝み】 おがみ‐どり拝み取りヲガミ‥ 野球で、拝むように両手を前に合わせてボールを取ること。 ⇒おがみ【拝み】 おがみ‐まつ拝み松ヲガミ‥ 東北地方で、正月に家の中に立てる松。 ⇒おがみ【拝み】 おが・む拝むヲガム 〔他五〕 ①身体を折りかがめて礼をする。おろがむ。 ②掌てのひらを合わせて神仏などを礼拝する。「秘仏を―・む」 ③心から願う。嘆願する。「―・む。助けてくれ」 ④「見る」の謙譲語。「お顔を―・む」 おかむら岡村ヲカ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おかむら‐きんたろう【岡村金太郎】 おかむら‐きんたろう岡村金太郎ヲカ‥ラウ 海藻学者。江戸生れ。水産講習所教授・所長。日本に海藻学を確立した。著「日本藻類図譜」「日本海藻誌」。(1867〜1935) ⇒おかむら【岡村】 お‐かめお亀・阿亀】 ①お多福の仮面。 ②お多福の面に似た顔の女。醜い女をあざけっていう語。 ③「おかめそば」の略。 ⇒おかめ‐ざさ【阿亀笹】 ⇒おかめ‐そば【阿亀蕎麦】 ⇒おかめ‐づた【阿亀蔦】 おか‐め傍目・岡目ヲカ‥ 他人のしていることをわきから見ていること。おかみ。浄瑠璃、相模入道千疋犬「包む心の奥の手は―に見えて哀れなり」 ⇒おかめ‐はちもく【傍目八目】 おかめ‐ざさ阿亀笹】 ①イネ科タケ類の植物。丈低く群生し、1節から5本の側枝を出す。庭園に普通。東京浅草の酉の市でこの竹竿におかめの面を下げるのでこの名を得たという。五枚笹。豊後笹。 オカメザサ 撮影:関戸 勇 ②紋所の名。5枚の笹の葉を描いたもの。 ⇒お‐かめ【お亀・阿亀】 おかめ‐そば阿亀蕎麦】 かまぼこ・椎茸・湯葉などを入れたつゆそば。おかめ。 ⇒お‐かめ【お亀・阿亀】 おかめ‐づた阿亀蔦(→)キヅタの別称。とくに園芸でいう。 ⇒お‐かめ【お亀・阿亀】 おかめ‐はちもく傍目八目ヲカ‥ 他人の囲碁を傍で見ていると、実際に対局している時よりよく手がよめること。転じて、第三者には、物事の是非、利・不利が当事者以上にわかること。 ⇒おか‐め【傍目・岡目】 おかめ‐よへえお亀与兵衛‥ヱ 浄瑠璃「ひぢりめん卯月紅葉うづきのもみじ」の両主人公。→卯月の紅葉 →文献資料[卯月の紅葉] お‐かもじ御か文字】 「かもじ」を丁寧に言った語。おかあさま。また、奥様。 おか‐もち岡持ヲカ‥ 平たくて、蓋・手のついた桶おけ。食物を入れて持ち運ぶのに用いる。 岡持 おかもと岡本ヲカ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おかもと‐いっぺい【岡本一平】 ⇒おかもと‐かのこ【岡本かの子】 ⇒おかもと‐きどう【岡本綺堂】 ⇒おかもと‐しゅうき【岡本秋暉】 ⇒おかもと‐だいはち‐じけん【岡本大八事件】 ⇒おかもと‐たろう【岡本太郎】 ⇒おかもと‐ぶんや【岡本文弥】 ⇒おかもと‐やすたか【岡本保孝】 おかもと‐いっぺい岡本一平ヲカ‥ 漫画家。函館生れ。かの子の夫。太郎の父。東京美術学校卒。政治・社会の諷刺漫画で知名。(1886〜1948) ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐かのこ岡本かの子ヲカ‥ 歌人・小説家・仏教研究家。東京生れ。跡見女学校卒。一平の妻。太郎の母。強烈なナルシシズムで生命や女の性を追求。歌集のほか、小説「鶴は病みき」「老妓抄」「生々流転」など。(1889〜1939) 岡本かの子 提供:毎日新聞社 ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐きどう岡本綺堂ヲカ‥ダウ 劇作家・小説家。本名、敬二。東京生れ。戯曲「修禅寺物語」「番町皿屋敷」、小説「半七捕物帳」など。(1872〜1939) 岡本綺堂 提供:毎日新聞社 ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐しゅうき岡本秋暉ヲカ‥シウ‥ 江戸後期の画家。江戸の人。小田原藩に仕える。渡辺崋山らに学び、写生に基づく装飾的な花鳥画を得意とした。(1807〜1862) ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐だいはち‐じけん岡本大八事件ヲカ‥ 本多正純の与力でキリシタンの岡本大八(1612年(慶長17)火刑)の収賄事件。幕府のキリシタン禁制の端緒となった。→マードレ‐デ‐デウス号事件⇒おかもと【岡本】 おかもと‐たろう岡本太郎ヲカ‥ラウ 洋画家。一平・かの子の長男。東京生れ。パリで前衛運動に参加、第二次大戦後は一時二科会会員。原色と激しい筆触を用いる。総合的に前衛芸術を推進し、1970年の大阪万博で「太陽の塔」を制作。独特の芸術論でも知られる。(1911〜1996) 岡本太郎(1) 撮影:石井幸之助 岡本太郎(2) 撮影:田沼武能 ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐でら岡本寺ヲカ‥ 法起寺ほっきじの別称。 おかもと‐ぶんや岡本文弥ヲカ‥ 江戸前期、大坂の浄瑠璃太夫。文弥節の創始者。その節は哀調をおび、山本土佐掾(角太夫)の「うれい節」に対し、泣き節といわれる。(1633〜1694) ⇒おかもと【岡本】 おかもと‐やすたか岡本保孝ヲカ‥ 幕末・明治初年の国学者。号は況斎。江戸の人。清水浜臣・狩谷棭斎に和文・考証を学び、和漢の学に精通。著「韻鏡考」「磨光韻鏡考」「難波江」など。(1797〜1878) ⇒おかもと【岡本】 おか‐もの陸物ヲカ‥ 米以外の穀物。畑でできる麦・粟・豆など。雑穀。 おかや岡谷ヲカ‥ 長野県中部、諏訪湖西岸の市。もと、日本の製糸業の中心地。現在は精密機械工業が盛ん。人口5万5千。 お‐がや小萱ヲ‥ 小さい萱。また、萱の美称。 おか‐やき傍焼き・岡焼きヲカ‥ 直接自分に関係もないのに、他人の仲のいいのをねたむこと。はたでやきもちをやくこと。おかやきもち。法界悋気ほうかいりんきおか‐やどかり陸宿借・陸寄居虫ヲカ‥ オカヤドカリ科のヤドカリ。幼生は海中で生育するが、変態して親になると海岸近くで陸上生活をする。体長約4センチメートル。奄美諸島以南に産し、近似種ナキオカヤドカリなどと共に子供の愛玩用。沖縄ではアマンと呼ぶ。天然記念物。 おかやま岡山ヲカ‥ ①中国地方の県。美作・備前・備中3国を含む。面積7110平方キロメートル。人口195万7千。全15市。 →下津井節 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ②岡山県南部の市。県庁所在地。もと池田氏32万石の城下町。名園、後楽園がある。繊維工業や畳表・マスカット・桃の生産で有名。人口69万6千。 岡山城 撮影:山梨勝弘 ⇒おかやま‐じょう【岡山城】 ⇒おかやま‐だいがく【岡山大学】 ⇒おかやま‐へいや【岡山平野】 おかやま‐じょう岡山城ヲカ‥ジヤウ 江戸時代、岡山藩主池田氏の居城。1573年(天正1)宇喜多直家が入城、直家・秀家父子が改築。1603年(慶長8)池田氏が入城。4層6階の天守は1945年の空襲で焼失、66年復元。別称、烏城うじょう⇒おかやま【岡山】 おかやま‐だいがく岡山大学ヲカ‥ 国立大学法人の一つ。第六高等学校・岡山医科大学(1922年設立)を中心に岡山農専・岡山師範・同青年師範を併合、49年新制大学として設立。2004年法人化。本部は岡山市。→第六高等学校⇒おかやま【岡山】 おかやま‐へいや岡山平野ヲカ‥ 岡山県南部の吉井川・旭川・高梁川下流域にひろがる平野。農工業が発達し、山陽地方の主要な生産地帯。 ⇒おかやま【岡山】 おか‐ゆ陸湯ヲカ‥ 浴槽の外に備えたきれいな湯。あがり湯。 おか‐よしたけ岡義武ヲカ‥ 政治学者。東京生れ。東大卒、同教授。日本およびヨーロッパの政治史研究に業績を残す。著「国際政治史」など。文化勲章。(1902〜1990) ⇒おか【岡】 お‐から (→)豆腐殻とうふがらに同じ。 お‐がら麻幹・苧殻ヲ‥ アサの皮をはいだ茎。盂蘭盆うらぼんのかざりに用い、また、迎え火などに焚く。あさがら。〈[季]秋〉 ⇒おがら‐ずきん【麻幹頭巾】 ⇒おがら‐ばし【麻幹箸】 おから‐こ (東日本で)粢しとぎのこと。 おがら‐ずきん麻幹頭巾ヲ‥ヅ‥ 苧屑頭巾ほくそずきんの別名。 ⇒お‐がら【麻幹・苧殻】 おがら‐ばし麻幹箸ヲ‥ 精霊しょうりょう祭の供物に添える箸。 ⇒お‐がら【麻幹・苧殻】 オカリナocarina イタリア】 (小さな鵞鳥の意。吹口が鵞鳥の嘴くちばしに似るのでいう)粘土または陶器製の気鳴楽器。一端に突き出した吹口から息を吹き入れ、指で8〜10孔を開閉して奏する。1860年イタリア人ドナティ(G. Donati1836〜1925)が創製。鳩笛。 オカリナ おかるお軽】 「仮名手本忠臣蔵」中の人物。山崎の与市兵衛の娘、早野勘平の妻。夫の用金調達のため、身を祇園の一力楼に売る。 おが・る 〔自四〕 ①(東北地方で)大きくなる。成長する。 ②(西日本で)叫ぶ。 オカルティズムoccultism】 通常の経験や科学では認められない「隠れた力」の存在を信じ、それを研究すること。占星術・錬金術・神智学・心霊術などをいう。 オカルトoccult】 神秘的なこと。超自然的なさま。 おか‐れんこん陸蓮根ヲカ‥ オクラのこと。 おか‐ろくもん岡鹿門ヲカ‥ 幕末・明治の漢学者。名は千仞。仙台の人。昌平黌しょうへいこうに学ぶ。大坂で松本奎堂けいどうらと双松岡塾を開き、尊王攘夷運動に奔走。維新後は私塾綏猷堂を営み、門下を育成。著「尊攘紀事」など。(1833〜1914) ⇒おか【岡】 お‐かわ御厠・清器‥カハ (女房詞)「おかわや(御厠)」の略。持ち運びのできる長円形の便器。おまる。 お‐がわ小川ヲガハ 細い流れの川。小さい川。万葉集3「昔見し象きさの―を今見れば」 おがわ小川ヲガハ 姓氏の一つ。 ⇒おがわ‐うせん【小川芋銭】 ⇒おがわ‐たくじ【小川琢治】 ⇒おがわ‐はりつ【小川破笠】 ⇒おがわ‐へいきち【小川平吉】 ⇒おがわ‐みめい【小川未明】 おがわ‐うせん小川芋銭ヲガハ‥ 画家。名は茂吉。草汁庵とも号す。江戸生れ。平民新聞などに漫画を載せ、のち日本美術院同人。牛久に住み、河童を描いて著名。(1868〜1938) ⇒おがわ【小川】 お‐かわせ‐ぐみ御為替組‥カハセ‥ 江戸時代、大坂から江戸に送る幕府の為替の御用を務めた両替屋。御為替方。 おがわ‐たくじ小川琢治ヲガハ‥ヂ 地質学者・地理学者。和歌山県生れ。湯川秀樹の父。京大教授。中国の地理学・天文学に造詣が深かった。(1870〜1941) 小川琢治 提供:毎日新聞社 ⇒おがわ【小川】 おがわ‐はりつ小川破笠ヲガハ‥ 江戸中期の絵師・漆工。世に笠翁という。伊勢の人。俳諧を芭蕉に、画を英一蝶に学ぶ。蒔絵などの漆工技法に長じ、破笠細工を創案した。(1663〜1747) ⇒おがわ【小川】 おがわ‐へいきち小川平吉ヲガハ‥ 政治家・弁護士。信州富士見生れ。東大卒。日露講和条約反対運動の指導者。政友会領袖。法相・鉄道相。(1869〜1942) ⇒おがわ【小川】 おがわ‐みめい小川未明ヲガハ‥ (名は正しくはビメイとよむ)小説家・童話作家。本名、健作。新潟県生れ。早大卒。自然主義の影響をうけ、暗鬱な詩情をこめた小説を書き、のち童話に専念、「赤い蝋燭と人魚」などで創作童話に新生面を開く。小説「魯鈍な猫」など。(1882〜1961) 小川未明 撮影:田沼武能 ⇒おがわ【小川】 お‐がわら牡瓦・男瓦ヲガハラ 円筒を半切にした形の長瓦。うつむけて葺く。つつがわら。丸瓦。〈倭名類聚鈔3〉↔牝瓦めがわら おがわら‐こ小川原湖ヲガハラ‥ 青森県東部の汽水湖。三本木原台地と太平洋岸の砂丘地帯とに挟まれた湖沼群のうち最大のもの。淡水化事業が進行。最大深度24.4メートル。面積62.2平方キロメートル。小川原沼。こがわらこ。おがらこ。 お‐かわり御代り‥カハリ 飲食した同じものを重ねて飲食すること。また、そのもの。 お‐かん (浮浪人などの隠語)野宿。露宿。「―場お‐かん悪寒ヲ‥ 発熱のために、ぞくぞくと寒けを感ずること。「―がする」 お‐かんあげ御髪上げ】 (オカミアゲの音便)貴人の髪を結うこと。また、その人。 お‐かんせん御冠船‥クワン‥ 中国皇帝の勅書を携えた冊封さくほう使を琉球に運んだ船。1404年から1866年の間、琉球王の代替りごとに来航し、これによって琉球王は正式に琉球国中山王となり、中国との貿易を維持することができた。 ⇒おかんせん‐おどり【御冠船踊】 おかんせん‐おどり御冠船踊‥クワン‥ヲドリ 中国の冊封使を歓待するために、琉球の宮廷で催された舞踊。近世中期、玉城朝薫たまぐすくちょうくん創始の組踊など。 ⇒お‐かんせん【御冠船】 お‐かんばん御看板】 (宮廷語)天皇・皇后が召しあがる料理の品目やつくり方を記した板。 お‐かんむり御冠】 (「冠をまげる」からという)ふきげんなこと。怒っていること。「すこし―だ」 おきヲキ (東北地方で)鹿や雉きじを誘い寄せる笛。おぎい。鹿笛。 おき沖・澳】 ①海・湖などで、岸から遠く離れた所。漁業では、海岸線から離れて水深が3尋ひろ以上の海をいった。「―の小島」 ②田畑・原野の開けた遠い所。 ⇒沖にも付かず磯にも離る ⇒沖を越える おき】 (上代語。単独の例はない)いき。万葉集20「鳰鳥におどりの―長川は絶えぬとも」 おき起き】 目がさめること。また、からだを起こすこと。千五百番歌合「けさの―にぞ」 おき置き】 ①すておくこと。 ②(数量を表す語につけて)それだけずつの間を隔てること。「1日―」 ③浄瑠璃や歌舞伎舞踊の冒頭で、人物の登場や物語の展開に先立って歌われる(語られる)前置き部分。浄瑠璃では「置浄瑠璃」、長唄では「置唄」という。 ⇒置きにする おき燠・熾】 ①赤くおこった炭火。おきび。 ②薪まきが燃えて炭のようになったもの。 お‐きヲキ (「小城」の意)土や石で造った防御のための城塞。 おき隠岐】 中国地方の島。旧国名。山陰道の一国。今、島根県に属する。隠州いんしゅう→隠岐島おきのしま おぎヲギ イネ科の多年草。多くは水辺に自生、しばしば大群落を作る。高さ約1.5メートル。ススキに似る。茎は細く、有節、中空。葉は硬質、細長い。基部は鞘さや状で茎を包む。夏・秋の頃、絹毛のある花穂をつける。屋根を葺くのに用いる。風聞草。風持草。寝覚草。目覚し草。文見草。〈[季]秋〉。万葉集10「葦辺なる―の葉さやぎ」 おぎ おぎ小木ヲ‥ 新潟県佐渡島南端の地名。佐渡市に属する。江戸時代、西廻航路の寄港地として発展。直江津など本土との連絡港。 おぎ小城ヲ‥ 佐賀県中部の市。もと小城鍋島藩の城下町。南部は佐賀平野と有明海の干拓地。ムツゴロウ・シオマネキ保護区がある。人口4万6千。 お‐ぎ男木・雄木ヲ‥ ①雌雄異株の、主に木本植物で、雄花ばかりを具えたもの。雄株。 ②〔建〕木材を接合する時の凸状をなす方、または上になる方の材。上木うわき。 ↔女木めぎ おき‐あい沖合‥アヒ ①沖のほう。「―はるか」 ②海上で漁船の行動や漁労作業を指図する者。おっかい。 ⇒おきあい‐ぎょぎょう【沖合漁業】 おきあい‐ぎょぎょう沖合漁業‥アヒ‥ゲフ 主に都道府県の地先沖合で行われる漁業。10トン以上で100トン程度までの漁船を使用する。→沿岸漁業→遠洋漁業 ⇒おき‐あい【沖合】 おき‐あがり沖上り】 関東の漁村で、大漁や大漁の祝いをいう。 おきあがり‐こぼうし起上り小法師‥ボフ‥ 達磨だるまの形に造った人形の底におもりをつけた玩具。倒してもすぐに起きなおる。不倒翁。おきあがりこぼし。おきゃがりこぼし。 起上り小法師(千葉) 撮影:薗部 澄(JCII蔵) 起上り小法師(沖縄) 撮影:薗部 澄(JCII蔵) 起上り小法師(熊本) 撮影:薗部 澄(JCII蔵) 起上り小法師(石川) 撮影:薗部 澄(JCII蔵) 起上り小法師(香川) 撮影:薗部 澄(JCII蔵) おき‐あが・る起き上がる】 〔自五〕 横たわっていた者が体を起こす。また、立ちあがる。「寝床から―・る」 おき‐あげ置上げ】 ①器物を高く置くために、その物の下に他の物を添え置くこと。 ②(「起揚げ」とも書く)胡粉ごふんを盛り上げて、絵または蒔絵の下地とすること。「―人形」 おき‐あじ沖鰺‥アヂ ①アジ科の海産の硬骨魚。全長約30センチメートル。全体に黒ずみ、横帯があるのとないのとある。 ②海魚ハタハタの別称。 おき‐あま沖蜑】 本蜑ほんあまの別称。 おき‐あみ置網(→)待網まちあみに同じ。 ⇒置網を言う おき‐あみ沖醤蝦】 オキアミ目の甲殻類の総称。エビに似るがやや小形で、多くは体長3センチメートル内外。頭胸部の胸脚の基部にある鰓は裸出。胸肢はすべて内・外肢に分かれる二叉型。海産、外洋浮遊性で、世界で75種だが、生物量は多く海鳥・魚類の餌として重要。ナンキョクオキアミは体長5センチメートルほどで、鯨の重要な餌料。また漁獲して「むき蝦」とするほか、養殖魚の餌として利用する。 なんきょくおきあみ ナンキョクオキアミ 提供:東京動物園協会

お‐ぐち【尾口】ヲ‥🔗🔉

お‐ぐち尾口ヲ‥ 馬の尾のつけ根。おぼね。〈日葡辞書〉

お‐ごし【峰越し・尾越し】ヲ‥🔗🔉

お‐ごし峰越し・尾越しヲ‥ 山の稜線を越すこと。また、その所。万代和歌集「生駒山―に咲ける桜花」。謡曲、調伏曾我「―の矢に当りて」

お‐さき【尾崎・尾前・尾先】ヲ‥🔗🔉

お‐さき尾崎・尾前・尾先ヲ‥ 山裾で、一段小高く突き出ている所。俚諺に「尾前谷口宮の前」といい、こういう土地に住家を建てることを忌む。今昔物語集12「―の有る上より吉く造りたる屋の妻僅かに見ゆ」

おざき‐かずお【尾崎一雄】ヲ‥ヲ🔗🔉

おざき‐かずお尾崎一雄ヲ‥ヲ 小説家。伊勢市生れ。早大卒。不如意な生活の哀歓をにじませた心境小説を残した。作「暢気のんき眼鏡」「虫のいろいろ」など。文化勲章。(1899〜1983) 尾崎一雄 撮影:田沼武能 ⇒おざき【尾崎】

おざき‐こうよう【尾崎紅葉】ヲ‥エフ🔗🔉

おざき‐こうよう尾崎紅葉ヲ‥エフ 小説家。名は徳太郎。江戸芝生れ。1885年(明治18)山田美妙らと硯友社を興し「我楽多文庫」を創刊。物語りの巧みさと艶麗な文章で圧倒的人気を獲得、出版ジャーナリズムと結んで文壇を支配し、泉鏡花・小栗風葉・柳川春葉・徳田秋声らの逸材を出した。作「二人比丘尼色懺悔」「伽羅枕」「多情多恨」「金色夜叉」など。(1867〜1903) 尾崎紅葉 提供:岩波書店 →作品:『金色夜叉』[金色夜叉(前編の途中)] ⇒おざき【尾崎】

おざき‐しろう【尾崎士郎】ヲ‥ラウ🔗🔉

おざき‐しろう尾崎士郎ヲ‥ラウ 小説家。愛知県生れ。早大中退。国士的情熱と強い正義感による人生探求で新生面を開いた。作「人生劇場」「篝火かがりび」「天皇機関説」など。(1898〜1964) 尾崎士郎 撮影:田沼武能 ⇒おざき【尾崎】

おざき‐ほうさい【尾崎放哉】ヲ‥ハウ‥🔗🔉

おざき‐ほうさい尾崎放哉ヲ‥ハウ‥ 俳人。本名、秀雄。鳥取県生れ。東大法学部卒。保険会社の要職から一切を捨てて放浪生活に入り、口語自由律の絶唱を生む。句集「大空たいくう」など。(1885〜1926) ⇒おざき【尾崎】 ○御先棒をかつぐおさきぼうをかつぐ 軽々しく人の手先になる。 ⇒お‐さきぼう【御先棒】

おざき‐ほつき【尾崎秀樹】ヲ‥🔗🔉

おざき‐ほつき尾崎秀樹ヲ‥ 文芸評論家。台北生れ。ゾルゲ事件の真相解明に携わる。大衆文学の研究・評論など幅広い執筆活動を展開。著「ゾルゲ事件」「大衆文学論」など。(1928〜1999) ⇒おざき【尾崎】

おざき‐ほつみ【尾崎秀実】ヲ‥🔗🔉

おざき‐ほつみ尾崎秀実ヲ‥ 中国研究家。東京生れ。東大卒。朝日新聞記者。東亜協同体論を主唱。1941年ゾルゲ事件に連座して逮捕、のち処刑。著「現代支那論」「現代支那批判」、獄中書簡集「愛情はふる星のごとく」など。(1901〜1944) ⇒おざき【尾崎】

おざき‐まさよし【尾崎雅嘉】ヲ‥🔗🔉

おざき‐まさよし尾崎雅嘉ヲ‥ 江戸後期の国学者。大坂の人。号は蘿月庵・華陽など。著「群書一覧」「百人一首一夕話」など。(1755〜1827) ⇒おざき【尾崎】

おざき‐みどり【尾崎翠】ヲ‥🔗🔉

おざき‐みどり尾崎翠ヲ‥ 小説家。鳥取県生れ。日本女子大中退。意識の流れや生理の不安定感をユーモラスに表出。作「第七官界彷徨ほうこう」など。(1896〜1971) ⇒おざき【尾崎】

おざき‐ゆきお【尾崎行雄】ヲ‥ヲ🔗🔉

おざき‐ゆきお尾崎行雄ヲ‥ヲ 政党政治家。号、咢堂がくどう。相州津久井(神奈川県)生れ。慶応義塾に学び、立憲改進党創立に参加。第1議会以来25回連続して衆議院に議席を占め、その間、第1次護憲運動に活躍。「憲政の神様」と称される。東京市長、大隈内閣の法相。太平洋戦争期、翼賛選挙を批判し告発される。(1858〜1954) 尾崎行雄 撮影:田村 茂 →議会演説[尾崎行雄議会演説] ⇒おざき【尾崎】

お‐ざし【尾差・尾指】ヲ‥🔗🔉

お‐ざし尾差・尾指ヲ‥ ①尾の状態。宇治拾遺物語7「馬のふるまひ、おもだち、―、足つきなど」 ②建おざすこと。

おさたけ【尾佐竹】ヲ‥🔗🔉

おさたけ尾佐竹ヲ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おさたけ‐たけき【尾佐竹猛】

おさたけ‐たけき【尾佐竹猛】ヲ‥🔗🔉

おさたけ‐たけき尾佐竹猛ヲ‥ 司法官・歴史学者。金沢生れ。明治法律学校卒。大審院判事。明治大学教授。明治文化研究会を主宰、同人と「明治文化全集」を刊行。著「日本憲政史大綱」「維新前後に於ける立憲思想」など。(1880〜1946) ⇒おさたけ【尾佐竹】

おさりざわ‐こうざん【尾去沢鉱山】ヲ‥ザハクワウ‥🔗🔉

おさりざわ‐こうざん尾去沢鉱山ヲ‥ザハクワウ‥ 秋田県北東部の鹿角かづの市尾去沢にある銅山。鉱石は黄銅鉱。江戸初期より採掘、1978年閉山。

おだか‐ともお【尾高朝雄】ヲ‥ヲ🔗🔉

おだか‐ともお尾高朝雄ヲ‥ヲ 法哲学者。ソウル生れ。京城大・東大教授。著「国家構造論」「法の窮極に在るもの」「自由論」など。(1899〜1956) ⇒おだか【尾高】

おだか‐ひさただ【尾高尚忠】ヲ‥🔗🔉

おだか‐ひさただ尾高尚忠ヲ‥ 指揮者・作曲家。東京生れ。ウィーンに留学、1942年日本交響楽団(現、NHK交響楽団)の常任指揮者。没後、日本の交響楽作品に与えられる作曲賞「尾高賞」が創設。(1911〜1951) ⇒おだか【尾高】

お‐づかい【尾使い】ヲヅカヒ🔗🔉

お‐づかい尾使いヲヅカヒ 鳥獣などが尾を振り動かすこと。

おっ‐ぽ【尾っぽ】ヲ‥🔗🔉

おっ‐ぽ尾っぽヲ‥ 尾。しっぽ。

おど‐やき【尾戸焼】ヲ‥🔗🔉

おど‐やき尾戸焼ヲ‥ 高知市で作られる陶器。土佐藩の藩窯はんようとして、承応2年(1653)高知城下の尾戸(現、小津町)に開窯。京焼風の雅な茶陶などを焼く。

○尾に尾をつけるおにおをつける🔗🔉

○尾に尾をつけるおにおをつける 物事をおおげさに言う。尾鰭おひれをつける。 ⇒お【尾】 オニオンonion】 玉葱たまねぎ。「―‐スープ」 ⇒オニオン‐グラタン オニオン‐グラタン (onion gratin)タマネギを主材料とするスープ。パンの薄切りとすりおろしたチーズをのせて、オーブンで焼き色をつけて仕上げる。 ⇒オニオン【onion】 おに‐が‐しま鬼ヶ島】 鬼の住んだという想像上の島。「保元物語」、また「一寸法師」「桃太郎」の伝承によって有名。 →文献資料[平家女護島] おに‐が‐じょう鬼ヶ城‥ジヤウ 三重県熊野市の海岸にあって、熊野浦の北端をなす大小数十個の洞窟群の称。 鬼ヶ城(1) 撮影:的場 啓 鬼ヶ城(2) 撮影:的場 啓 おに‐がしら鬼頭(→)とうに同じ。

○尾に付くおにつく🔗🔉

○尾に付くおにつく 他人の言動につき従った行動をする。また、他人の発言をきっかけにして発言する。 ⇒お【尾】 オニックスonyx】 ①(→)縞瑪瑙しまめのう。 ②沈殿による縞状の構造を示す半透明の石灰岩。鍾乳石に含まれる。工芸・装飾用。 おにっ‐こ鬼っ子(→)「おにご」に同じ。 おにつら鬼貫⇒うえじまおにつら(上島鬼貫) おに‐と鬼斗】 〔建〕隅肘木すみひじきの上にある特殊な形をした枡形ますがた。隅斗。菊斗きくと。おにます。 おに‐どころ鬼野老】 〔植〕「ところ(野老)」参照。 おに‐どの鬼殿】 妖怪の住んでいる家。特に、平安時代、京都三条の南、西洞院の東にあり、中納言藤原朝成ともひらの憤死したところ。

お‐ね【尾根】ヲ‥🔗🔉

お‐ね尾根ヲ‥ 谷と谷との間の山地突起部の連続。山の峰つづき。山の稜線。峰。「―伝い」

お‐の‐え【尾上】ヲノヘ🔗🔉

お‐の‐え尾上ヲノヘ (「峰の上」の意)山の峰つづきの高所。

おのえ【尾上】ヲノヘ(地名他)🔗🔉

おのえ尾上ヲノヘ ①兵庫県加古川市の加古川河口東岸の地名。(歌枕)→尾上の松。 ②「加賀見山旧錦絵かがみやまこきょうのにしきえ」中の人物。 →文献資料[加賀見山旧錦絵(草履打の段)] ⇒おのえ‐いだはち【尾上伊太八】 ⇒おのえ‐の‐まつ【尾上の松】

おのえ‐いだはち【尾上伊太八】ヲノヘ‥🔗🔉

おのえ‐いだはち尾上伊太八ヲノヘ‥ 新内。「伊太八」とも。本名題「帰咲名残命毛かえりざきなごりのいのちげ」。初世鶴賀若狭掾作詞・作曲。原田伊太八なる武士と吉原の遊女尾上の心中未遂事件を題材としたもの。 ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐きくごろう【尾上菊五郎】ヲノヘ‥ラウ🔗🔉

おのえ‐きくごろう尾上菊五郎ヲノヘ‥ラウ 歌舞伎俳優。屋号、音羽屋。 ①(初代)京都の人。初め若衆方。のち女形から立役に転じ、三都の劇場に名声を博した。(1717〜1783) ②(3代)江戸の人。初代の高弟尾上松緑の養子。怪談狂言で名を挙げた化政期の名優。(1784〜1849) ③(5代)本名、寺島清。3代の孫。13代市村羽左衛門が1868年(明治1)襲名。世話物に長じ、9代市川団十郎と並称。(1844〜1903) ④(6代)本名、寺島幸三。5代の長男。初め丑之助。1903年(明治36)襲名。中村吉右衛門と菊吉時代を形成した昭和の名優。舞踊と世話物を得意とした。日本俳優学校を創立。文化勲章。(1885〜1949) ⇒おのえ【尾上】

おのえきくごろう‐げきだん【尾上菊五郎劇団】ヲノヘ‥ラウ‥🔗🔉

おのえきくごろう‐げきだん尾上菊五郎劇団ヲノヘ‥ラウ‥ 6代尾上菊五郎の死を機に7代梅幸・2代松緑らが尾上菊五郎一座を改組した劇団。「源氏物語」の舞台のほか、新作歌舞伎や河竹黙阿弥ものを通し上演。 ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐さいしゅう【尾上柴舟】ヲノヘ‥シウ🔗🔉

おのえ‐さいしゅう尾上柴舟ヲノヘ‥シウ 歌人・書家・国文学者。名は八郎。岡山県生れ。東京女高師教授。落合直文の門人。のち自然主義の影響を受けた新風を樹立。歌集「静夜」「永日」など。書は仮名書きをよくし、「平安朝時代の草仮名の研究」の著がある。(1876〜1957) 尾上柴舟 撮影:田沼武能 ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐しょうろく【尾上松緑】ヲノヘ‥🔗🔉

おのえ‐しょうろく尾上松緑ヲノヘ‥ (2代)歌舞伎俳優。本名、藤間豊。7代松本幸四郎の3男。1935年松緑襲名。6代菊五郎の芸風を継承。文化勲章。(1913〜1989) ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐の‐まつ【尾上の松】ヲノヘ‥🔗🔉

おのえ‐の‐まつ尾上の松ヲノヘ‥ 兵庫県加古川市尾上神社の境内にある天然記念物の松。赤松と黒松が合着。幹は赤松、枝は黒松に似る。→相生あいおいの松 ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐ばいこう【尾上梅幸】ヲノヘ‥カウ🔗🔉

おのえ‐ばいこう尾上梅幸ヲノヘ‥カウ 歌舞伎俳優。 ①(6代)本名、寺島栄之助。5代尾上菊五郎の養子。名女形として15代市村羽左衛門とのコンビで一世を風靡。(1870〜1934) ②(7代)本名、寺島誠三。6代尾上菊五郎の養子。1947年梅幸襲名。女形・二枚目役を得意とした。(1915〜1995) ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐まつすけ【尾上松助】ヲノヘ‥🔗🔉

おのえ‐まつすけ尾上松助ヲノヘ‥ 歌舞伎俳優(初代は文化頃)。4代は市村家橘(後の5代尾上菊五郎)の門に入り、1882年(明治15)松助襲名。近代脇役の名優。(1843〜1928) ⇒おのえ【尾上】

おのえ‐まつのすけ【尾上松之助】ヲノヘ‥🔗🔉

おのえ‐まつのすけ尾上松之助ヲノヘ‥ 映画俳優。本名、中村鶴三。岡山生れ。初期剣劇忍術映画のスター。「目玉の松ちゃん」と愛称。(1875〜1926) ⇒おのえ【尾上】

お‐の‐み【尾の身】ヲ‥🔗🔉

お‐の‐み尾の身ヲ‥ (→)尾肉おにくに同じ。

お‐は【尾羽】ヲ‥🔗🔉

お‐は尾羽ヲ‥ 鳥の尾と羽。 ⇒尾羽打ち枯らす

○尾羽打ち枯らすおはうちからす🔗🔉

○尾羽打ち枯らすおはうちからす (鷹の尾羽が損じてみすぼらしくなることから)前は相当な身分の人がおちぶれて貧相になる。 ⇒お‐は【尾羽】 おば‐おとど祖母おとど】 おばあさま。祖母おばぎみ。源氏物語「―の上、ないたう軽かろめ給ひそ」 おばがさけ伯母が酒ヲ‥ 狂言。甥が鬼の面を被って酒屋の伯母をおどして酒を飲むが、酔って眠り、見破られる。 お‐はがた御歯形】 (女房詞)大根。〈日葡辞書〉 おはぎ薺蒿】 〔植〕ヨメナの古称。 お‐はぎ御萩】 「はぎのもち」の別称。「彼岸に―をこしらえる」 おば‐ぐらし小母暮しヲ‥ 女が結婚しないで暮らしていること。 お‐はぐるま御羽車⇒はぐるま(羽車) お‐はぐろ御歯黒・鉄漿】 (女房詞)歯を黒く染めること。鉄片を茶の汁または酢の中に浸して酸化させた褐色・悪臭の液(かね)に、五倍子ふしの粉をつけて歯につける。古く上流の女性の間に起こり、平安中〜後期頃から公卿など男子も行い、のち民間にも流行して、室町時代には女子9歳の頃これを成年の印とした。江戸時代には結婚した女性はすべて行なった。かねつけ。はぐろめ。日葡辞書「ヲハグロスル」。「―始」 ⇒おはぐろ‐おや【御歯黒親】 ⇒おはぐろ‐つぼ【御歯黒壺】 ⇒おはぐろ‐どぶ【御歯黒溝】 ⇒おはぐろ‐とんぼ【御歯黒蜻蛉・鉄漿蜻蛉】 ⇒おはぐろ‐ばな【御歯黒花】 ⇒おはぐろ‐ふで【御歯黒筆】 おはぐろ‐おや御歯黒親】 初めて歯を染める時、これをつかさどる福徳円満な女子。かねおや。筆親。 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはぐろ‐つぼ御歯黒壺】 お歯黒の液を入れておく壺。 御歯黒壺 提供:ポーラ文化研究所 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはぐろ‐どぶ御歯黒溝】 (黒く濁って、お歯黒の液かねのようだったからいう)江戸吉原遊郭のまわりの溝。樋口一葉、たけくらべ「―に灯火うつる三階の騒ぎも手に取る如く」 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはぐろ‐とんぼ御歯黒蜻蛉・鉄漿蜻蛉(→)ハグロトンボに同じ。〈[季]夏〉 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはぐろ‐ばな御歯黒花】 ウマノスズクサの別称。 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはぐろ‐ふで御歯黒筆】 歯を黒く染めるのに使う筆。〈日葡辞書〉 ⇒お‐はぐろ【御歯黒・鉄漿】 おはけ 祭日が近づくと頭屋とうやの家に立てる大きな幣。笹竹や榊の先につける。物忌みの標識。→頭屋 お‐ばけ御化け】 ①ばけもの。へんげ。妖怪。また、奇怪なもの、ばかでかいもの。「―煙突」「―カボチャ」「―が出る」 ②「御化け暦」の略。 ⇒おばけ‐がい【御化け貝】 ⇒おばけ‐ごよみ【御化け暦】 ⇒おばけ‐やしき【御化け屋敷】 おば‐け尾羽毛ヲ‥ 鯨の尾の方の肉。最も美味とされる。 おばけ‐がい御化け貝‥ガヒ ヤドカリの別称。 ⇒お‐ばけ【御化け】 おばけ‐ごよみ御化け暦】 明治・大正時代、伊勢神宮司庁から頒行はんこうする官製暦のほかに、禁を犯して民間で発行された私製の暦の俗称。 ⇒お‐ばけ【御化け】 おばけ‐やしき御化け屋敷】 ①妖怪が出没するという荒れ果てた家。化物屋敷。 ②遊園地などの遊戯設備の一つ。さまざまなお化けの人形からくりなどを設置して、恐怖感を楽しませるもの。 ⇒お‐ばけ【御化け】 お‐はこ御箱】 (箱に入れて大切に保存する意から。歌舞伎十八番を市川家が秘蔵芸としたことから「十八番」とも当てて書く) ①最も得意とするもの。得意の芸。得手。十八番。「―の声帯模写が出る」 ②転じて、その人の癖。「また―の小言だ」 おばこ (東北地方で) ①未婚の娘。少女。 ②妹娘。 ③次男以下の妻。 ④下女。 ⑤稚児ちご⇒おばこ‐ぶし【おばこ節】 おば‐こ車前⇒おおばこ おばこ姨子・祖母子ヲバ‥ (「祖母子」の歴史的仮名遣オバコ)女の髪の結い方。髪先を根もとに蛇がとぐろを巻いたように巻きつけ、輪の上から笄こうがいを横にさしてとめたもの。幕末、主婦の髪型。おばこ結び。 おばこ お‐はこび御運び】 (「足を運ぶ」から)「行くこと」「来ること」の尊敬語。「わざわざの―いたみいります」 おばこ‐ぶしおばこ節】 秋田・山形(庄内)地方の民謡。 ⇒おばこ おば‐さん伯母さん・叔母さん・小母さんヲ‥ ①伯母・叔母を敬って、また親しんで呼ぶ語。 ②(「小母さん」と書く)主に年少者が、よその年配の女性を親しんで呼ぶ語。「向かいの―」 お‐はじき御弾き】 細螺きさごの貝殻や小石・ガラス玉などを出し合って席上にまき、指さきではじき当てたものを取り合う少女の遊戯。また、その貝殻など。今は多く平たいガラス製のものを使う。 御弾き 撮影:関戸 勇 お‐はした御半下】 (「はした」は半ばで、身分が高くなく、またごく下賤でもないという意)(→)御末おすえ1に同じ。狂言、菊の花「あとから―が急に呼びました」 ⇒おはした‐しゅう【御半下衆】 おはした‐しゅう御半下衆(→)御末衆おすえしゅうに同じ。 ⇒お‐はした【御半下】 おばしま】 てすり。らんかん。〈倭名類聚鈔10おば‐じゃ‐ひと伯母じゃ人・叔母じゃ人ヲバヂヤ‥ (「おばである人」の意)おばさん。 お‐はしょり御端折り】 ①女性が着物の裾をはしょること。 ②着物を腰のあたりでたくし上げ、腰紐で締めて、ちょうどよい着丈にすること。 お‐ばしら男柱・雄柱ヲ‥(→)「おとこばしら」に同じ。 ②櫛の歯の左右両端の大きな歯。 おば・す帯ばす】 〔他四〕 お帯びになる。身におつけになる。継体紀「我が大君の―・せる細紋ささらの御帯」 おばすて姨捨・伯母捨ヲバ‥ 能。老女物。老女が信州姨捨山の伝説を語り、月の下で舞う。「関寺小町」「桧垣」とともに能最高の秘曲とする三老女の一つ。 ⇒おばすて‐やま【姨捨山】 おばすて‐やま姨捨山ヲバ‥ 長野県北部、長野盆地の南西にある山。正称は冠着かむりき山。標高1252メートル。田毎たごとの月で有名。更級に住む男が、親代りの姨を山嶺に置いて逃げ帰ったが、折からの明月に後悔に堪えず、「我が心慰めかねつ更級や姨捨山に照る月を見て」と口ずさみ、翌朝姨を連れて帰ったという棄老伝説の地。大和物語・今昔物語などに所載。うばすてやま。 ⇒おばすて【姨捨・伯母捨】 お‐はせ男茎ヲ‥ 陰茎。おはし。 ⇒おはせ‐がた【男茎形】 おはせ‐がた男茎形ヲ‥ 男根にかたどった呪物じゅぶつ⇒お‐はせ【男茎】 おばた小幡ヲ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おばた‐かげのり【小幡景憲】 おばた‐かげのり小幡景憲ヲ‥ 江戸前期の軍学者。通称は勘兵衛。号、道牛。代々甲斐武田氏の家臣。徳川家康に仕え、秀忠の小姓となる。兵法の奥義を極め、甲州流軍学の祖と称される。山鹿素行の師。(1572〜1663) →文献資料[甲陽軍鑑] ⇒おばた【小幡】 お‐はち御鉢】 ①めしびつ。おひつ。 ②火山の火口。 ⇒おはち‐いれ【御鉢入れ】 ⇒おはち‐ごめ【御鉢米】 ⇒おはち‐めぐり【御鉢巡り】 ⇒御鉢が回る おばちヲバチ (中国・四国地方などで)尾のこと。 ⇒おばち‐なが【尾長】 お‐ばち雄蜂ヲ‥ おすの蜂。 おはち‐いれ御鉢入れ】 飯櫃めしびつを入れ、飯の冷めるのを防ぐ、蓋付きの藁わら製の具。飯櫃入。〈[季]冬〉 ⇒お‐はち【御鉢】

おば‐け【尾羽毛】ヲ‥🔗🔉

おば‐け尾羽毛ヲ‥ 鯨の尾の方の肉。最も美味とされる。

おばち【尾】ヲバチ🔗🔉

おばちヲバチ (中国・四国地方などで)尾のこと。 ⇒おばち‐なが【尾長】

お‐ばな【尾花】ヲ‥🔗🔉

お‐ばな尾花ヲ‥ ①(花が尾に似ているので)ススキの花穂。また、ススキ。〈[季]秋〉。万葉集20「高円たかまとの―吹き越す秋風に」 ②襲かさねの色目。表は白、裏は薄縹うすはなだ⇒おばな‐あしげ【尾花葦毛】 ⇒おばな‐いろ【尾花色】 ⇒おばな‐がゆ【尾花粥】 ⇒おばな‐ずり【尾花摺】

おばな‐あしげ【尾花葦毛】ヲ‥🔗🔉

おばな‐あしげ尾花葦毛ヲ‥ 馬の毛色の名。鬣たてがみと四肢がススキの穂の色をしたもの。あしはなげ。 ⇒お‐ばな【尾花】

おばな‐いろ【尾花色】ヲ‥🔗🔉

おばな‐いろ尾花色ヲ‥ 白に薄い黒のまじった色。 ⇒お‐ばな【尾花】

おばな‐がゆ【尾花粥】ヲ‥🔗🔉

おばな‐がゆ尾花粥ヲ‥ 宮中で8月朔日に疫病を除くために用いた粥。ススキの穂を黒焼きにしてまぜる。江戸時代には早稲わせの黒焼きや黒胡麻をまぜて用いた。 ⇒お‐ばな【尾花】

おばなざわ【尾花沢】ヲ‥ザハ🔗🔉

おばなざわ尾花沢ヲ‥ザハ 山形県北東部、新庄盆地の南部を占める市。江戸時代の延沢銀山の開発で発達。日本三多雪地の一つとされる。人口2万1千。

おばな‐ずり【尾花摺】ヲ‥🔗🔉

おばな‐ずり尾花摺ヲ‥ 野をあるく時、衣服が尾花に摺れあうこと。為忠百首「野辺の草原分け行けば―して玉裳そほちぬ」 ⇒お‐ばな【尾花】

お‐ばね【尾羽】ヲ‥🔗🔉

お‐ばね尾羽ヲ‥ 鳥類の尾の羽。飛行の方向変更やバランスをとる際に働く。舵羽。

お‐ひき【尾曳】ヲ‥🔗🔉

お‐ひき尾曳ヲ‥ 鶏の一品種。高知県原産。足が短く、腰から長く伸びる蓑羽みのばや尾羽を引きずるようにして歩く。天然記念物。蓑曳矮鶏みのひきチャボ

お‐ぼね【尾骨】ヲ‥🔗🔉

お‐ぼね尾骨ヲ‥ ①馬の尾のつけ根。尾口おぐち。 ②⇒びこつ

おまき‐ざる【尾巻猿】ヲ‥🔗🔉

おまき‐ざる尾巻猿ヲ‥ サル目オマキザル科の哺乳類の総称。数種あり、南アメリカ北部・中部の森林にすむ。体長約40センチメートル、尾長45センチメートル。尾をまきつけて物をつかむ。群れで生活。

お‐ろ【尾ろ】ヲ‥🔗🔉

お‐ろ尾ろヲ‥ (ロは接尾語)尾。→尾ろの鏡

おろ‐の‐かがみ【尾ろの鏡】ヲ‥🔗🔉

おろ‐の‐かがみ尾ろの鏡ヲ‥ 山鳥の雄の尾に光沢があり、それに谷を隔てた雌の影がうつるということから、尾を鏡にみなしたもの。万葉集14「山鳥の尾ろの初麻はつおに鏡懸け」

○尾を統べるおをすべる🔗🔉

○尾を統べるおをすべる 尻尾を下げてしょんぼりする。天草本伊曾保物語「それから尾を統べて去つた」 ⇒お【尾】

○尾を泥中に曳くおをでいちゅうにひく🔗🔉

○尾を泥中に曳くおをでいちゅうにひく [荘子秋水(→)「曳尾えいびに同じ。 ⇒お【尾】

○尾を引くおをひく🔗🔉

○尾を引くおをひく 物事の影響や余波がずっとあとまで続く。「事件がまだ尾を引いている」 ⇒お【尾】

○尾を振るおをふる🔗🔉

○尾を振るおをふる (相手に従う時の犬の様子から)有力者などに愛敬をふりまき、こびへつらう。しっぽを振る。 ⇒お【尾】

○尾を振る犬は叩かれずおをふるいぬはたたかれず🔗🔉

○尾を振る犬は叩かれずおをふるいぬはたたかれず 親愛の意を表しておけば攻撃されないということ。 ⇒お【尾】

○尾を巻くおをまく🔗🔉

○尾を巻くおをまく (逃げる時の獣の様子から)すごすごと退散する。しっぽを巻く。 ⇒お【尾】 おん】 オミの音便。〈類聚名義抄〉 おん】 (オホム(御)の約) [一]〔名〕 貴人に関する物事について「おん…」とあるべきを略して用いたもの。源氏物語花宴「源氏の君の―(御詩)をば」 [二]〔接頭〕 敬意をあらわす。「―身」「―礼」→お(御) おん雄・牡ヲン おす。お。↔めん おん】 (呉音。漢音はイン) ①おと。こえ。耳に聞こえるもの。 ②ひびきの調子。ふし。 ㋐音節を数える語。「50―順」 ㋑音階を数える語。「3―高い」 ③中国での読み方に基づく漢字のよみ方。字音。「人」を「じん」「にん」とよむ類。「―読み」↔訓 おん】 君主・親などの、めぐみ。いつくしみ。仏教では四恩を立てる。「―を蒙こうむる」「師の―」 ⇒恩に受ける ⇒恩に掛ける ⇒恩に着せる ⇒恩に着る ⇒恩の主より情の主 ⇒恩の腹は切らねど情の腹は切る ⇒恩を仇で返す ⇒恩を売る ⇒恩を知る おん唵・】 (梵語oṃ)インドで、祈祷・讃歌・呪文などの最初に用いる神聖な音。oṃはa、u、mの3字に分解され、さまざまな神秘的解釈がなされる。密教で、多くの真言の最初に用いる。 オンon】 (「…の上に」の意) ①テニスなどで、ボールが線上に落ちること。オン‐ライン。 ②ゴルフで、打球がグリーン3にのること。 ③スイッチや機械などが点灯・操作中のこと。「電源を―にする」↔オフ おん‐あい恩愛】 (オンナイとも) ①いつくしみ。情け。 ②〔仏〕親子・夫婦などの間の愛情。愛情や恩にひかれる執着。「―のきずな」 おん‐あつ音圧】 媒質中を伝わる音波の強さを表す量の一つ。媒質の圧力の変動部分を実効値で表す。基準音圧に対する比の値の常用対数値の20倍を音圧レベルといい(単位dB)、多くはこれで音圧を表す。 おん‐あびらうんけん唵阿毘羅吽欠】 〔仏〕(梵語oṃ a vi ra hūṃ khaṃ)「唵」は真言の最初に用いる間投詞。「阿毘羅吽欠」は胎蔵界大日如来の真言。→阿毘羅吽欠 おんあみ音阿弥】 観世元重かんぜもとしげの法名。 おん‐あんぽう温罨法ヲン‥パフ 温湯に浸した布片を用いて患部をおおう湿布しっぷ療法。局所に温熱を与えて充血を起こさせ、吸収を促して疼痛・咳嗽がいそうを軽くし、去痰きょたんを容易にする。温湿布。↔冷罨法 おん‐い恩威‥ヰ 恩恵と威光。「―並び行われる」 おん‐い温位ヲンヰ 乾燥空気塊の圧力を断熱的に変化させて標準気圧にした時、その空気塊のもつ温度。気象学で空気塊の安定度の判定などに用いる。ポテンシャル温度。 おん‐い蔭位‥ヰ (父祖のお蔭によって子孫に位を賜う意)律令制で、皇親、5世までの王の子、諸臣の三位以上の者の子・孫、五位以上の者の子が21歳になると位階を授けられる制度。→蔭子→蔭孫→位子 おん‐いき音域‥ヰキ 人声・楽器などが出すことのできる、最高から最低までの音の範囲。 おん‐いり御入り】 (オンニリとも)「入り来ること」の意の尊敬語。お越し。御入来。おいり。曾我物語6「曾我十郎殿の―の由、父にて候者うけたまはり」 ⇒おんいり‐あ・る【御入り有る】 おんいり‐あ・る御入り有る】 〔自四〕 「来る」「ある」「居る」の尊敬語。謡曲、熊野ゆや「おん労はりはなにと―・るぞ」 ⇒おん‐いり【御入り】 おん‐いん音韻‥ヰン ①中国語で漢字の音を構成する声母や韻母などの総称。→声せい→韻。 ②(phoneme)音素、または音素と韻律(声調・アクセント)とを合わせた単位。 ⇒おんいん‐がく【音韻学】 ⇒おんいん‐ろん【音韻論】 おんいん‐がく音韻学‥ヰン‥ ①音韻1に関して中国で発達した学問。また、日本で漢字の音に関する学問。 ②(→)音韻論に同じ。 ⇒おん‐いん【音韻】 おんいんちょうさほうこくしょ音韻調査報告書‥ヰンテウ‥ 方言書。国語調査委員会編。1905年(明治38)刊。仮名遣改正・標準的発音制定のための29項目にわたる各府県での調査報告。 おんいん‐ろん音韻論‥ヰン‥ 〔言〕(phonology)言語学の一領域。音素を対象にして、その種類・特徴、結合上の規則性、音声的プロセス、韻律などを研究。 ⇒おん‐いん【音韻】 おん‐うた御歌】 皇后・皇太后・皇族などの作る歌。 おん‐うち御内】 手紙の脇付わきづけの語。相手の妻、相手の家の人、または一家全体にあてる場合に用いる。 オン‐エアon the air】 放送中。 おん‐えき瘟疫ヲン‥ 一時的にはやる伝染病。疫病。瘟疾おんしつ。瘟病。 おん‐えん恩怨‥ヱン なさけとうらみ。 おん‐か音価】 〔言〕音声学で、ある文字が示す具体的な音声。また、ある音韻の実際に発音される音。 おん‐が音画‥グワ ①(Tonfilm ドイツの訳語)トーキー。発声映画。 ②(Tonmalerei ドイツの訳語)自然現象・物語などを音楽で表現したもの。標題音楽の一つ。 おん‐が温雅ヲン‥ 性質がおだやかで上品なこと。やさしくしとやかなこと。「―な人柄」 おん‐かい音階】 (scale)音楽に用いる音を音高順に、主音から主音までの間に並べ、全音・半音・その他の音程の位置を示したもの。日本音楽は五音音階、西洋音楽は七音音階を基礎とし、前者には律・呂などの別、後者には長音階・短音階などの別がある。→音組織→旋法→調3 おん‐がい怨害ヲン‥ 怨霊がするわざわい。 おん‐がえし恩返し‥ガヘシ 受けた恩に報いること。「せめてもの―」 おんが‐がわ遠賀川ヲン‥ガハ 福岡・大分両県の県境にある英彦山ひこさんなどに発源し、北流して響灘に注ぐ川。流域に筑豊炭田があり、石炭輸送に利用された。長さ58キロメートル。 ⇒おんががわ‐しき‐どき【遠賀川式土器】 おんががわ‐しき‐どき遠賀川式土器ヲン‥ガハ‥ 弥生時代前期の土器の総称。遠賀川の河床の立屋敷遺跡からの出土品による命名。西日本から中部地方にかけて分布し、北部九州からの弥生文化伝播を裏付ける資料とされた。 ⇒おんが‐がわ【遠賀川】 おん‐かく温覚ヲン‥ 皮膚より高い温度刺激によって生じる感覚。皮膚の温点で感じる。↔冷覚 おん‐がく音楽】 ①音による芸術。拍子ひょうし・節ふし・音色ねいろ・和声などに基づき種々の形式に曲を組み立て、奏すること。器楽と声楽とがある。楽。ミュージック。日本往生極楽記「―空に遍く、香気室に満てり」 ②歌舞伎の鳴物。御殿・寺院などの奏楽を暗示するもので、笛・大太鼓・鈴を用いる。時に羯鼓かっこ・笙しょう・篳篥ひちりきも使用。 ⇒おんがく‐か【音楽家】 ⇒おんがく‐かい【音楽会】 ⇒おんがく‐どう【音楽堂】 ⇒おんがく‐とりしらべがかり【音楽取調掛】 おんがく‐か音楽家】 音楽を専門とする人。作曲家・指揮者・器楽演奏家・声楽家など。 ⇒おん‐がく【音楽】 おんがく‐かい音楽会‥クワイ 音楽を演奏して聴衆にきかせる会。演奏会。コンサート。幸田露伴、風流仏「舞踏会や―へも少し都風みやこふうが分つて来たら連て行かうよ」 ⇒おん‐がく【音楽】 おんがく‐どう音楽堂‥ダウ 音楽を演奏し聴衆にきかせるための建物。 ⇒おん‐がく【音楽】 おんがく‐とりしらべがかり音楽取調掛】 日本最初の官立音楽研究・調査機関。1879年(明治12)文部省内に伊沢修二を長として設置。教科書作成・教員養成などを行う。87年東京音楽学校に改編。 ⇒おん‐がく【音楽】 おん‐かた御方】 ①貴人の居所の尊敬語。 ②貴人(特に女性)の尊敬語。 ⇒おんかた‐ごしょ【御方御所】 おんかた‐ごしょ御方御所(→)「おかたごしょ」に同じ。 ⇒おん‐かた【御方】 おん‐がな音仮名】 万葉仮名のうち、漢字本来の意味とは無関係に漢字の音おんを日本語の音節に当てたもの。「山やま」を「也末」と書く類。字音仮名。↔訓仮名 おん‐かほう温家宝ヲン‥ (Wen Jiabao)中国の政治家。天津市出身。中国地質学院卒。1986年中国共産党中央弁公庁主任。2003年国務院総理。(1942〜) おん‐がま・し恩がまし】 〔形シク〕 恩に着せるふうである。恩着せがましい。 おん‐かん音感】 音に対する感覚。音の高低・音色ねいろなどを聴き分ける能力。「絶対―を養う」 ⇒おんかん‐きょういく【音感教育】 おん‐かん恩簡】 他人から送られた書簡の尊敬語。 おん‐かん温官ヲンクワン 役得のある官職。温職。 おん‐がん恩顔】 いつくしみのある顔つき。やさしいかおつき。主君などの顔についていう。 おん‐がん温顔ヲン‥ 柔和な顔つき。「師の―に接する」 おんかん‐きょういく音感教育‥ケウ‥ 音楽の鑑賞・表現に必要な感覚を養う教育。特に、絶対音感を養うための訓練。 ⇒おん‐かん【音感】 おん‐き温気ヲン‥ あたたかみ。暖気。 おん‐き遠忌ヲン‥ 死者に対する十三年忌以上、十七年・二十五年・五十年・百年などの遠い年忌法会。遠年忌。太平記40「後白河法皇の御―追賁ついひの御為に」 おん‐き瘟鬼ヲン‥ 疫病やくびょう神。 おん‐ぎ音義】 ①字音と意義。 ②言語の1音ごとに有する意義。 ③漢字・漢語の発音と意義とを注解した書物。「華厳経―」 ⇒おんぎ‐せつ【音義説】 おん‐ぎ恩義・恩誼】 報いるべき義理のある恩。「―を受ける」「何の―もない」 おん‐きせ‐がまし・い恩着せがましい】 〔形〕 恩に着せて相手に感謝を強いるさまである。「―・い言い方」 おんぎ‐せつ音義説(→)一音一義説に同じ。 ⇒おん‐ぎ【音義】 おん‐きゅう恩給‥キフ ①封建社会で、主人から家臣に土地(恩地)などを与えること。 ②一定年限勤続の後、退職した公務員や旧軍人軍属またはその遺族に、国庫または国の指定する団体が給付する一時金または年金。恩給法が1923年(大正12)公布されて制度化。56年以降順次、共済年金に移行。 おん‐きゅう温灸ヲンキウ 円筒形の器(温灸器)にもぐさを入れて点火し、間接に患部を加熱する療法。電気を用いるものもある。 おん‐きょ恩許】 (長上の人からの)温情によるゆるし。 おん‐きょう音響‥キヤウ おと。ひびき。 ⇒おんきょう‐がく【音響学】 ⇒おんきょう‐こうか【音響効果】 ⇒おんきょう‐そくしん【音響測深】 おん‐きょう温恭ヲン‥ [詩経商頌、那「温恭朝夕、事を執りて恪つつしみ有り」]おだやかで慎み深いこと。温和恭敬。 ⇒おんきょう‐いん【温恭院】 おん‐ぎょう隠形‥ギヤウ 呪術によって、身をかくすこと。 ⇒おんぎょう‐き【隠形鬼】 ⇒おんぎょう‐ほう【隠形法】 おんきょう‐いん温恭院ヲン‥ヰン 徳川家定の諡号しごう⇒おん‐きょう【温恭】 おんきょう‐がく音響学‥キヤウ‥ (acoustics)音の成因・性質・作用などを研究する物理学の一部門。応用部門として、電気音響学・建築音響学などがあり、また音響生理学は生理学の一部門をなす。 ⇒おん‐きょう【音響】 おんぎょう‐き隠形鬼‥ギヤウ‥ 形を隠して神変不思議のわざわいをする鬼類。 ⇒おん‐ぎょう【隠形】 おんきょう‐こうか音響効果‥キヤウカウクワ ①演劇・映画・放送などに使用する模倣音・擬音などの効果。 ②室内・ホール等の音響に対する特性。すなわち、吸音や残響の度合など。 ⇒おん‐きょう【音響】 おんきょう‐そくしん音響測深‥キヤウ‥ 海底に向かって音波を送り、それが海底で反射して再び戻って来るまでの時間を測って水深を求めること。 ⇒おん‐きょう【音響】 おんぎょう‐ほう隠形法‥ギヤウホフ 〔仏〕真言の行者が、自己の姿を隠して身を守るとされる呪法。摩利支天の印を結ぶ。 ⇒おん‐ぎょう【隠形】 おん‐ぎょく音曲】 音楽。一般には日本の伝統音楽、特に近世邦楽(中でも三味線音楽)を指して言うことが多く、能の古い用語では謡を指す。風姿花伝1「―をも文字にさはさはとあたり」。「歌舞―」 ⇒おんぎょく‐ばなし【音曲噺】 おんぎょく‐ばなし音曲噺】 落語で、下座の囃子はやしも巧みにからませた噺はなし。「豊竹屋」など。 ⇒おん‐ぎょく【音曲】 おん‐きん恩金】 人のなさけによって貸し与えられた金銭。恩借の金銭。 おん‐ぐう恩遇】 なさけぶかいもてなし。厚遇。 オングストレームAnders Jonas Ångström】 スウェーデンの物理学者。スペクトル分析を研究。(1814〜1874) オングストロームangstrom】 (オングストレームの名に因む)長さの単位。1オングストロームは100億分の1(10−10)メートル。光の波長などに用いる。記号Å オングルOngul】 南極大陸沿岸の島。東経39度、南緯69度付近にある。日本の南極地域観測の拠点、昭和基地がある。 おん‐くん音訓】 ①漢字の字音と字義。 ②漢字の音と和訓。 おん‐くん温燻ヲン‥ 高温度を用いて甘塩あまじおの魚類を燻製すること。 おん‐けい音型・音形】 〔音〕ある特徴を持った一連の音のまとまり。モチーフやフレーズを指す場合もある。 おん‐けい恩恵】 ①めぐみ。なさけ。太平記30「君臣和睦の―を施され候は」。「―に浴する」「―をこうむる」 ②(→)恩寵2に同じ。 ⇒おんけい‐きかん【恩恵期間】 おんけい‐きかん恩恵期間】 国際法で、開戦の際、自国港にある、また開戦を知らないで入港した敵商船に対して、抑留せず、出帆のために与えられる期間。 ⇒おん‐けい【恩恵】 おん‐けつ温血ヲン‥ 体温のあたたかいこと。 ⇒おんけつ‐どうぶつ【温血動物】 おんけつ‐どうぶつ温血動物ヲン‥ (→)定温動物のこと。↔冷血動物 ⇒おん‐けつ【温血】 おん‐けん恩眷】 あつく目をかけること。目をかけていつくしむこと。恩顧。 おん‐けん隠剣】 懐中に隠し持つ脇差わきざし。懐剣。大内義興問答「脇差のことは―と申し候て人に見せざるやうに」 おん‐けん穏健ヲン‥ おだやかで、しっかりしていること。多く文章・言論・思想などについていう。「―な考え」 おん‐げん音源】 音を出しているもと。 おん‐げん温言ヲン‥ やさしい言葉。温辞。 おんこ 〔植〕東北地方でイチイ(一位)のこと。 おん‐こ恩顧】 なさけをかけること。ひいき。ひきたて。「―を蒙こうむる」 おん‐こう恩光‥クワウ ①万物を生育する太陽の光。 ②恩恵を日光にたとえた語。君主の広大なめぐみ。 ③(植物が春の日光をうけて生育することから)春の光。 おん‐こう恩降‥カウ 律令制で、恩赦によって罪人の罪を減ずること。 おん‐こう温厚ヲン‥ おだやかで情に厚いこと。「―な人柄」 ⇒おんこう‐とくじつ【温厚篤実】 おんこう‐とくじつ温厚篤実ヲン‥ 人柄が穏やかで、人情に厚く誠実なこと。篤実温厚。 ⇒おん‐こう【温厚】 おん‐こく温克ヲン‥ おだやかで寛容なこと。あたたかで自分にきびしいこと。 おん‐ごく遠国ヲン‥ (エンゴクとも) ①(都から)遠く離れた国。 ②律令制で、近国・中国に対して、京都から最も遠い国々の称。延喜式では相模・武蔵・安房・上総・下総・上野・下野・常陸・陸奥・出羽・越後・佐渡・石見・隠岐・安芸・長門・周防・伊予・土佐および九州全部。 ⇒おんごく‐ぶぎょう【遠国奉行】 ⇒おんごく‐やく【遠国役】 ⇒おんごく‐やくにん【遠国役人】 おんごく‐ぶぎょう遠国奉行ヲン‥ギヤウ 江戸時代、幕府の直轄地に置いて政務をつかさどらせた奉行の総称。すなわち京都・大坂・駿府などの町奉行と、長崎・浦賀・兵庫・箱館・伏見・奈良・山田・堺・佐渡・新潟・日光・下田・神奈川などの要地の奉行。 ⇒おん‐ごく【遠国】 おんごく‐やく遠国役ヲン‥ ①江戸時代に遠国に赴任する役。また、その人。 ②(→)遠国奉行に同じ。 ⇒おん‐ごく【遠国】 おんごく‐やくにん遠国役人ヲン‥ (→)遠国奉行に同じ。 ⇒おん‐ごく【遠国】 おんこ‐ちしん温故知新ヲン‥ [論語為政「故ふるきを温たずね新しきを知る、以て師と為る可し」](古い事柄も新しい物事もよく知っていて初めて人の師となるにふさわしい意)昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得ること。ふるきをたずねて新しきを知る。 おんこちしんしょ温故知新書ヲン‥ 辞書。大伴広公著。2巻3冊。1484年(文明16)成る。室町時代の国語のうち漢字表記すべき語彙を集め、漢字に振り仮名をつけ、さらに乾坤・時候・気形などの12門に分ける。現存最古の五十音引き国語辞書。 おん‐こと御事】 [一]〔名〕 ①貴人に関する事柄、特に死去を指していう語。 ②貴人を指していう称。おかた。おんかた。おひと。 [二]〔代〕 相手を敬っていう語。あなた。そなた。おこと。 おんこ‐やき温故焼ヲン‥ 岐阜県大垣市赤坂で作られる陶器。江戸末期に清水平七(号、温故)が創始。万古ばんこ焼に似て朱泥しゅでい風。煎茶器に特色がある。 おんこよみ‐の‐そう御暦の奏⇒ごりゃくのそう おんころ おこじょ。山の神の愛犬として狩人は害を加えない。やまの神のいぬころ。 おん‐ごん慇懃】 (呉音。謡曲などでのよみ) ⇒いんぎん おん‐さ音叉】 (tuning fork)音高を知るための道具。1本の細長い鋼をU字型に曲げて中央に柄をつけたもの。軽く打てば純音に近い音を発するので、楽器や合唱の音合せ、音響実験などに使用。 音叉 ⇒おんさ‐はっしんき【音叉発振器】 おん‐ざ温座ヲン‥ 安心して座についていること。 おん‐ざ穏座ヲン‥ ①くつろいでいる席。大饗たいきょうなどの時正式の勧杯けんぱいなどが終わった後、くつろいで、管弦舞楽をする席。おんのざ。↔宴座。 ②転じて、物の盛りを過ぎて末に残ったもの。 ⇒おんざ‐の‐はつもの【穏座の初物】 オンサーガーLars Onsager】 アメリカの化学者・物理学者。ノルウェー生れ。不可逆過程の熱力学の基礎を確立し、相反定理を導いた。ノーベル賞。(1903〜1976) オン‐サイドonside】 サッカー・ラグビーなどで、選手が競技できる正規の位置にあること。↔オフサイド おん‐さき御先】 貴人の先に立つ従者。おさき。前駆。 おんさく‐の‐かむり御幘冠】 大嘗祭・神今食じんごんじきなどの神事に着用した天皇の冠。幘を用い、無文。 オン‐ザ‐ジョブ‐トレーニングon-the-job training(→)OJTに同じ。 おんざ‐の‐はつもの穏座の初物ヲン‥ (→)「おわりはつもの」に同じ。 ⇒おん‐ざ【穏座】 おんさ‐はっしんき音叉発振器】 音叉の機械的固有振動で発振周波数を制御するようにした発振器。 ⇒おん‐さ【音叉】 おん‐サラダ温サラダヲン‥ 温かいサラダ。ゆでたり焼いたりした野菜類を温かいままソースなどで和えたもの。 オン‐ザ‐ロックon the rocks】 氷塊に酒類、特にウィスキーをそそいだ飲物。 オン‐サンAung San⇒アウン=サン おん‐し音詩】 (tone poem)音楽で詩的内容を表そうとする器楽。標題音楽の一分野。交響詩など。 おん‐し恩師】 教えを受けた先生。師に対する敬称。 おん‐し恩賜】 天皇・主君から賜ること。「―の御衣」「―公園」 ⇒おんし‐しょう【恩賜賞】 おん‐し御師⇒おし おん‐し蔭子】 蔭位おんいを受くべき子。親王や五位以上の人の子。今昔物語集25「朕が位を―平将門に授く」 おん‐じ音字】 音標文字。表音文字。↔意字 おん‐じ陰地‥ヂ 山林中の日陰の地。 おん‐じ遠志ヲン‥ 中国原産のヒメハギ科多年草イトヒメハギ(漢名、遠志)の根を乾してつくった生薬。鎮静・抗健忘作用がある。浸剤として去痰きょたん薬に用いる。〈本草和名〉 オンシアター‐じゆうげきじょうオンシアター自由劇場‥イウ‥ヂヤウ 劇団名。自由劇場4出身の串田和美と吉田日出子らが1976年結成、96年解散。斎藤憐作「上海バンスキング」ほか。 おん‐じき飲食】 飲むことと食べること。飲みものと食べもの。いんしょく。宇津保物語俊蔭「百味を備へたる―になりぬ」 おんし‐しょう恩賜賞‥シヤウ 皇室の下賜金で日本学士院・日本芸術院から、学士院賞・芸術院賞の受賞者で特に優れた者に与えられる賞。 ⇒おん‐し【恩賜】 おん‐しつ音質】 音や声の性質。音のよしあし。 おん‐しつ温室ヲン‥ ①暖地の植物を栽培し、または普通の時季以外に開花・結実させる目的で、内部の温度を高めるように設備した建物。屋根および周壁をガラス・ビニールなどでおおい、暖房・換気の装置を施す。 ②〔仏〕(古くはヲンジツとも)浴室。湯殿。太平記18「或時上人―に入つて」→うんしつ⇒おんしつ‐こうか【温室効果】 ⇒おんしつこうか‐ガス【温室効果ガス】 ⇒おんしつ‐こなじらみ【温室粉虱】 ⇒おんしつ‐そだち【温室育ち】 おん‐しつ瘟疾ヲン‥ (→)瘟疫おんえきに同じ。 おんしつ‐こうか温室効果ヲン‥カウクワ 大気中に水蒸気や二酸化炭素などの赤外線を吸収する物質が存在することによって、気温が上昇すること。 ⇒おん‐しつ【温室】 おんしつこうか‐ガス温室効果ガスヲン‥カウクワ‥ 温室効果をもたらす気体。二酸化炭素・水蒸気・メタン・窒素酸化物・オゾン・フロンなど。→京都議定書⇒おん‐しつ【温室】 おんしつ‐こなじらみ温室粉虱ヲン‥ カメムシ目コナジラミ科の昆虫。体長約1.5ミリメートル。体は淡黄色、翅は白色。温室内に多発し、植物の葉裏に寄生して吸汁する。その排泄物にすす病菌が繁殖し、作物を汚す。北アメリカ原産で世界中に広く分布。 ⇒おん‐しつ【温室】 おんしつ‐そだち温室育ちヲン‥ 温室で育てられた植物のように大事に育てられて、世間の波にもまれていないこと。また、そういう人。 ⇒おん‐しつ【温室】 おん‐しっぷ温湿布ヲン‥ 温罨法おんあんぽうのこと。 おん‐しゃ御社】 相手方の会社・神社の尊敬語。貴社。 おん‐しゃ音写】 ある言語の音を、他の言語の類似した音の文字にうつすこと。 おん‐しゃ恩赦】 行政権によって犯罪者に対して刑罰権の全部または一部を消滅させる処分。大化(645〜650)以前からあった。多くは国家的慶事の際に行われる。現行法では大赦・特赦・減刑・刑の執行免除・復権の5種。 おん‐しゃ温藉ヲン‥ 心広く包容力があってやさしいこと。 おん‐しゃく恩借】 人のなさけによって金品を借り受けること。また、その借りたもの。 おん‐じゃく温石ヲン‥ ①焼いた軽石を布などに包んで身体を温めるもの。また塩を固めて焼いたもの、瓦などに塩をまぶして焼いたものを用いる。〈[季]冬〉 ②(温石はぼろで包んだことから)ぼろを着た人をあざけっていう語。 ⇒おんじゃく‐いし【温石石】 ⇒おんじゃく‐めん【温石綿】 おんじゃく‐いし温石石ヲン‥ 長野県高遠たかとおの山中から産する温石に適するという黒石。 ⇒おん‐じゃく【温石】 おんじゃく‐めん温石綿ヲン‥ 蛇紋石の一種。クリソタイル。 ⇒おん‐じゃく【温石】 おん‐しゅ恩主】 恩を受けた主人。 おん‐しゅ隠首】 律令制で、戸籍や計帳に申告しないで租税などを免れていた人が、自首すること。おんす。↔括出かっしゅつ おん‐じゅ飲酒】 (オンは呉音)酒を飲むこと。いんしゅ。〈日葡辞書〉 ⇒おんじゅ‐かい【飲酒戒】 おん‐しゅう怨讐ヲンシウ うらみ、かたきとすること。えんしゅう。 おん‐しゅう恩讐‥シウ 情けとあだ。「―を超えた交わり」 おんしゅう温州ヲンシウ (Wenzhou)中国浙江省南部の都市。温州湾に注ぐ甌江おうこうの下流の港。茶・蜜柑みかん・軽工業製品の集散地。うんしゅう。人口191万6千(2000)。 おん‐しゅう温習ヲンシフ 繰り返して復習すること。おさらい。 ⇒おんしゅう‐かい【温習会】 おん‐じゅう温柔ヲンジウ ①おだやかですなおなこと。温和柔順。「―な性格」 ②あたたかでやわらかなこと。 ⇒おんじゅう‐きょう【温柔郷】 ⇒おんじゅう‐とんこう【温柔敦厚】 おんしゅう‐かい温習会ヲンシフクワイ 京阪花柳界の秋季行事である、芸妓の技芸の競演会。一般の舞踊・音楽のおさらい会、小学校などの学芸会の意にも用いる。 ⇒おん‐しゅう【温習】 おんじゅう‐きょう温柔郷ヲンジウキヤウ [趙飛燕外伝](温かく柔らかな郷里の意から)美女、あるいは遊里・色里。また、ねや。閨房。 ⇒おん‐じゅう【温柔】 おんじゅう‐とんこう温柔敦厚ヲンジウ‥ ①やさしくねんごろなこと。 ②奇を求めず、露骨にすぎず、誠実で情趣のあること。中国では、これを詩の本領とした。 ⇒おん‐じゅう【温柔】 おんしゅうのかなたに恩讐の彼方に‥シウ‥ 短編小説。菊池寛作。1919年(大正8)「中央公論」に発表。身分・仇討などの封建性に新しい倫理観の目を向けた主知的作品。戯曲「敵討以上」に改作。 →文献資料[恩讐の彼方に] おんじゅ‐かい飲酒戒】 〔仏〕五戒の一つ。飲酒を禁ずること。不飲酒戒。 ⇒おん‐じゅ【飲酒】 おんじゅく御宿】 千葉県南東部、房総半島太平洋岸の町。漁業が盛ん。海水浴場で知られる。 おん‐じゅつ恩恤】 めぐみあわれむこと。めぐみ。 おん‐じゅん温順ヲン‥ おだやかですなおなこと。おとなしくて人にさからわないこと。温柔。「―な性格」 おん‐じょ恩叙】 特別の恩恵で官位に叙せられること。 おん‐しょう恩詔‥セウ なさけあるみことのり。ありがたいみことのり。 おん‐しょう恩賞‥シヤウ ①功をほめて主君が金品などを与えること。また、そのもの。「―の品」 ②報恩。日本永代蔵5「かく厄介になれる―にせめてはと思ひ」 ⇒おんしょう‐かた【恩賞方】 ⇒おんしょう‐ち【恩賞地】 ⇒おんしょう‐ぶぎょう【恩賞奉行】 おん‐しょう温床ヲンシヤウ ①わら・ガラス・ビニールなどで囲いをして、床に鋤き込んだ堆肥の発酵熱あるいは電熱などで内部を温め、促成栽培をする苗床。おんどこ。フレーム。↔冷床。 ②ある(よくない)物事または思想などが生まれ育ちやすい環境。「悪の―」 おん‐じょう音声‥ジヤウ ①人の発する声。おんせい。おんぞう。平家物語4「大―を揚げて申しけるは」 ②雅楽で管弦の音。「参まいり―」「罷出まかで―」 おん‐じょう音場‥ヂヤウ 音波の存在する空間。 おん‐じょう恩情‥ジヤウ なさけある心。恩愛の心。いつくしみ。「―あるはからい」 おん‐じょう温情ヲンジヤウ 思いやりのあるやさしい心。 ⇒おんじょう‐しゅぎ【温情主義】 おんしょう‐かた恩賞方‥シヤウ‥ 建武政権および室町幕府の論功行賞を取り扱う機関。後者は将軍直属。 ⇒おん‐しょう【恩賞】 おんじょう‐じ園城寺ヲンジヤウ‥ 大津市にある天台寺門宗の総本山。通称、御井寺・三井寺。延暦寺を山門・山と呼ぶのに対して寺門・寺という。奈良時代末に大友村主氏の氏寺として開創。859年(貞観1)円珍が再興して延暦寺の別院としたが、円仁門徒と争った円珍の門徒が993年(正暦4)当寺に拠り独立。 おんじょう‐しゅぎ温情主義ヲンジヤウ‥ 目下の者に温情をもって接する態度。特に、経営者が温情による労働条件の改善などによって、労資間の円満をはかろうとする態度。 ⇒おん‐じょう【温情】 おんしょう‐ち恩賞地‥シヤウ‥ 封建時代、その家の固有の本領のほかに、功労によって主君から御恩として与えられた領地。 ⇒おん‐しょう【恩賞】 おんしょう‐ぶぎょう恩賞奉行‥シヤウ‥ギヤウ 室町幕府の職名。恩賞方に属し、将士の勲功を評し、恩賞の下付に参画した。 ⇒おん‐しょう【恩賞】 おん‐しょく音色⇒ねいろ おん‐しょく温色ヲン‥ ①おだやかな顔色。 ②(→)暖色に同じ。 おん‐しょく温職ヲン‥ 役得のある官職。温官。 おん‐しょく慍色ヲン‥ むっとした顔色。うんしょく。 おん‐しらず恩知らず】 恩を受けても報いることを知らないこと。また、そういう人。おんぬすびと。「―な所業」 おん‐しん音信】 ①おとずれ。たより。いんしん。「―が途絶える」 ②旧制で、電報の字数の単位。和文電報では25字までを1音信、それ以上5字までを増すごとに1音信の増加とする。 ⇒おんしん‐ふつう【音信不通】 おん‐しん恩信】 なさけ深く、誠のあること。 おん‐じん恩人】 なさけをかけてくれた人。恩のある人。「命の―」 おんしん‐びょうどう怨親平等ヲン‥ビヤウ‥ 〔仏〕敵・味方の差別なく、絶対平等の慈悲の心で接すること。 おんしん‐ふつう音信不通】 便りや連絡がなく、消息がまったく分からないこと。 ⇒おん‐しん【音信】 オンスounce】 ①ヤード‐ポンド法の質量の単位。記号oz., ㋐常用オンス。1ポンドの16分の1、すなわち28.35グラム。 ㋑トロイ‐オンスおよび薬量オンス。貴重物・薬量の計量に用い、1ポンドの12分の1。31.103グラム。 ②液量オンス。容積の単位。アメリカでは128分の1米ガロンすなわち29.6ミリリットル、イギリスでは160分の1英ガロンすなわち28.4ミリリットル。 おん‐ず音図‥ヅ ある言語における音韻を図表にしたもの。特に、日本語の五十音図。 おん‐すい温水ヲン‥ あたたかい水。湯。↔冷水。 ⇒おんすい‐だんぼう【温水暖房】 ⇒おんすい‐プール【温水プール】 おんすい‐だんぼう温水暖房ヲン‥バウ ボイラーの湯を建物内の各放熱器に導き、室内を温める装置。 ⇒おん‐すい【温水】 おんすい‐プール温水プールヲン‥ 冬でも泳げるように温水を満たしたプール。 ⇒おん‐すい【温水】 おんすう‐りつ音数律】 詩歌の句々の音数とその組合せによって構成する韻律。日本の詩歌の有力な韻律の形式で、短歌・俳句のように五音節と七音節を単位とし、多くはこの組合せまたは反復による。→五七調→七五調 オン‐ステージon stage】 舞台にのぼること。また、出演中。上演中。 おん‐せい音声】 ①人間が発声器官を通じて発する言語音。また、テレビなどの音。おんじょう。おんぞう。「中継の―が途切れる」 ②〔言〕言語学で、音韻と区別していう個々の具体的な発音。 ⇒おんせい‐がく【音声学】 ⇒おんせい‐きかん【音声器官】 ⇒おんせい‐きごう【音声記号】 ⇒おんせい‐げんご【音声言語】 ⇒おんせい‐たじゅう‐ほうそう【音声多重放送】 おん‐せい温凊ヲン‥ [礼記曲礼上]冬は温かく夏は涼しくすること。父母に孝行する心がけにいう。 おん‐せい温製ヲン‥ 温かい状態で供する料理。↔冷製 おんせい‐がく音声学】 〔言〕(phonetics)言語の音声を研究する言語学の一領域。発音器官による発声を研究する調音音声学、物理的音波としての音を研究する音響音声学、耳に伝わった音の知覚効果を研究する聴覚音声学などがある。 ⇒おん‐せい【音声】 おんせい‐きかん音声器官‥クワン (→)発音器官に同じ。 ⇒おん‐せい【音声】 おんせい‐きごう音声記号‥ガウ 言語の音を音声学的に表記するための記号。発音記号。音標文字。表音記号。例えば国際音声記号など。 ⇒おん‐せい【音声】 おんせい‐げんご音声言語】 音声を媒介として伝達される言語。話しことば。口頭語。口語。→文字言語⇒おん‐せい【音声】 おんせい‐たじゅう‐ほうそう音声多重放送‥ヂユウハウ‥ 多重放送の一種。通常のテレビジョン放送と同時に、2種の音声の受信が可能。ステレオ放送・二カ国語放送などに利用。 ⇒おん‐せい【音声】 おん‐せつ音節】 〔言〕(syllable)一まとまりに発音される最小の単位。ふつう、核となる母音があり、その前後に子音を伴う。→開音節→閉音節⇒おんせつ‐もじ【音節文字】 おんせつ‐もじ音節文字】 (syllabograph; syllabogram)1字が1音節を表す表音文字。日本語の仮名など。 ⇒おん‐せつ【音節】 おん‐せん音栓】 オルガンなどの音色または音域を変えるための栓。ストップ。 おん‐せん温泉ヲン‥ ①地熱のために平均気温以上に熱せられて湧き出る泉。多少の鉱物質を含み、浴用または飲用として医療効果を示す。硫黄泉・塩化物泉・二酸化炭素泉などがある。日本の温泉法では、泉温セ氏25度以上か、溶存物質を1キログラム中1グラム以上含むものなどをいう。いでゆ。→鉱泉。 ②1を利用した浴場。国木田独歩、都の友へ、B生より「此―が果して物質的に僕の健康に効能があるか無いか」 ⇒おんせん‐か【温泉華】 ⇒おんせん‐けん【温泉権】 ⇒おんせん‐たまご【温泉卵】 ⇒おんせん‐ば【温泉場】 ⇒おんせん‐ほう【温泉法】 ⇒おんせん‐マーク【温泉マーク】 ⇒おんせん‐やど【温泉宿】 ⇒おんせん‐よど【温泉余土】 ⇒おんせん‐りょうほう【温泉療法】 おん‐ぜん温然ヲン‥ おだやかなさま。やさしいさま。 おんせん‐か温泉華ヲン‥クワ (→)「湯の華」に同じ。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐けん温泉権ヲン‥ 〔法〕温泉の湯口に対する排他的支配権。慣習法上の権利。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐たまご温泉卵ヲン‥ 卵黄が半熟状で、卵白がいくらか固まっている状態のゆで卵。セ氏65〜68度の定温を長時間加えるとできる。温泉の熱を利用して作ったことからの名。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐ば温泉場ヲン‥ 温泉が湧き入浴設備のある場所。湯治場。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐ほう温泉法ヲン‥ハフ 温泉湧出のための掘削、浴用・飲用に供する公共的利用等について、行政的規制を定めた法律。1948年制定。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐マーク温泉マークヲン‥ ①地図などで、温泉を示す「♨」の記号。 ②(1を目印としたところから)つれこみ宿。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐やど温泉宿ヲン‥ 温泉場の宿屋。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐よど温泉余土ヲン‥ 火山活動による、熱水や火山ガスの通った跡に発見される変質軟粘土。空気に触れて膨張し、トンネル工事などを妨げる。丹那トンネルの事故が有名。 ⇒おん‐せん【温泉】 おんせん‐りょうほう温泉療法ヲン‥レウハフ 温泉・鉱泉に入浴し、あるいは飲用する治療法。温熱・化学成分・浮力・水圧などの効果で、脳卒中・神経麻痺・外傷後のリハビリテーション・慢性疾患などの療養に適用。 ⇒おん‐せん【温泉】 おん‐そ音素】 (phoneme)ある一つの言語で用いる音の単位で、意味の相違をもたらす最小の単位。類似した特徴をもつ、意味を区別しない音声の集合体。 ⇒おんそ‐もじ【音素文字】 おん‐ぞ御衣】 衣服の尊敬語。お召しもの。源氏物語桐壺「―たてまつりかへて」 ⇒おんぞ‐がち【御衣がち】 おん‐ぞう怨憎ヲン‥ うらみにくむこと。えんぞう。 ⇒おんぞう‐え‐く【怨憎会苦】 おん‐ぞう音声‥ザウ ⇒おんせい。栄華物語駒くらべ「二世尊の出し給ふところの―と」 おんぞう‐え‐く怨憎会苦ヲン‥ヱ‥ 〔仏〕八苦の一つ。怨み憎む者に会う苦しみ。十訓抄「そもそも人間の八苦の中に―といへるは、物のうらめしきなり」 ⇒おん‐ぞう【怨憎】 おんぞう‐こ温蔵庫ヲンザウ‥ 内部を高温に保つようにした箱または室。 おん‐ぞうし御曹司・御曹子‥ザウ‥ (「曹司」はへやの意) ①堂上家とうしょうけの部屋住みの子息の敬称。 ②(平家の公達きんだちに対して)源家の嫡流の子息の敬称。保元物語「八郎―」 ③名門・知名人の子弟。 おんぞ‐がち御衣がち】 衣裳ばかりが目立つ状態。体が細く小さいさま。源氏物語若菜上「いと―に身もなくあえかなり」 ⇒おん‐ぞ【御衣】 おん‐そく音速】 音波のはやさ。大気中では、セ氏0度1気圧で毎秒331.45メートル、温度が1度上がるごとに0.61メートルずつ増す。液体や固体

び【尾】🔗🔉

】 ①〔天〕二十八宿の一つ。尾宿。あしたれぼし。 ②魚やエビを数える語。 ③尾張国おわりのくにの略。

び‐く【尾句】🔗🔉

び‐く尾句】 ①漢詩の最後の句。 ②短歌の第3句以下。また、第5句。万葉集12「或る本の歌の―に云はく」

び‐げき【尾撃】🔗🔉

び‐げき尾撃(→)追撃ついげきに同じ。

び‐こう【尾行】‥カウ🔗🔉

び‐こう尾行‥カウ 人のあとをこっそりつけて行くこと。特に、警察官が容疑者などのあとをつけてその行動を監視すること。

び‐こう【尾鉱】‥クワウ🔗🔉

び‐こう尾鉱‥クワウ 選鉱の際に、有用成分の多いものを選別した後の低品位の鉱石。↔精鉱

び‐こつ【尾骨】🔗🔉

び‐こつ尾骨】 脊柱の終りの部分を占める尾椎びついの最下部の3〜5個が退化癒合して作る骨。おのほね。尾骶骨びていこつ。尾閭骨びりょこつ。太平記38「一つの―をつき折て、天にのぼりぬ」→骨格(図)

びさく‐るい【尾索類】🔗🔉

びさく‐るい尾索類】 原索動物の一綱。海産で、固着性のホヤ類および浮遊性の尾虫びちゅう類、ヒカリボヤ類およびサルパ類を含む。幼生はオタマジャクシ型で、尾部に脊索せきさくを持つが、変態する時に退化し、親には見られない。被嚢ひのう類。

び‐しゅう【尾州】‥シウ🔗🔉

び‐しゅう尾州‥シウ 尾張おわり国の別称。 ⇒びしゅう‐け【尾州家】

びしゅう‐け【尾州家】‥シウ‥🔗🔉

びしゅう‐け尾州家‥シウ‥ 徳川氏三家の一つ。徳川家康の第9子義直を祖とする。尾張・美濃および信濃の一部を領した。石高61万9000石。尾張家。 ⇒び‐しゅう【尾州】

び‐じょう【尾錠】‥ヂヤウ🔗🔉

び‐じょう尾錠‥ヂヤウ (→)「びじょがね」に同じ。

びじょう‐かじょ【尾状花序】‥ジヤウクワ‥🔗🔉

びじょう‐かじょ尾状花序‥ジヤウクワ‥ 総状花序の一つ。クリ・クルミ・ヤナギの類の花序で、花被は発達せず、けものの尾のように長く垂下し、雄花穂は花後は花ごとに散らず花序の元から落ちる。

びじょ‐がね【尾錠金】ビヂヨ‥🔗🔉

びじょ‐がね尾錠金ビヂヨ‥ (ビジョウガネの約)鐙あぶみを吊るのに用いた金具。また、チョッキやズボンの背後、または帯革などに取り付け、左右から締め寄せる小金具。締金。力金。尾錠。→鉸具かこ

[漢]尾🔗🔉

 字形  筆順 〔尸部4画/7画/常用/4088・4878〕 〔音〕(漢) 〔訓〕 [意味] ①動物のしっぽ。お。「尾骨・燕尾えんび服・竜頭蛇尾」 ②長いものの末端。うしろ。終わり。あと(をつける)。「船尾・末尾・徹頭徹尾・接尾語・尾灯・尾行」 ③魚を数える語。「鯉こい一尾」 ④「尾張おわり国」の略。「尾州・濃尾平野」 [解字] 会意。「尸」(=しり)+「毛」。しりに生えた毛の意。 [下ツキ 燕尾服・巻尾・驥尾・鳩尾・結尾・交尾・後尾・語尾・鴟尾・首尾・床尾・船尾・大尾・長尾・追尾・徹頭徹尾・掉尾・末尾・竜頭蛇尾

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