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広辞苑の検索結果 (25)
よ(音節)🔗⭐🔉
よ
①前舌面を硬口蓋に近づけて発する摩擦音の半母音〔j〕と母音〔o〕との結合した音節。〔jo〕 上代特殊仮名遣では奈良時代に甲〔jo〕乙〔jö〕2類の別があった。
②平仮名「よ」は「与」の草体。片仮名「ヨ」は「与」の転形。
よ【世・代】🔗⭐🔉
よ【世・代】
(語源的には「節よ」と同じで、限られた時間の流れを意味する)
①ある統治者が主権を維持して国を治める期間、または一家の家長が家督を相続して、その家を治める期間。代だい。万葉集1「橿原かしはらの日知ひじりの御―ゆ」。「明治の―」「先代の―」
②同一の氏族・系統・政体などが、引き続いて国家の主権を持つ期間。時代。「源氏の―」「武家の―」
③転じて、国。国家。また、その政治。時には政治的機関・朝廷・天皇の意にも用いる。栄華物語月宴「―始まりて後、この国のみかど六十余代にならせ給ひにけれど」。源氏物語薄雲「おとどの、かくただ人にて―に仕へ給ふも」
④(特定の)期間。時期。時節。とき。おり。大和物語「二条の后の宮まだ帝にもつかうまつり給はで、ただ人におはしましける―に」。源氏物語御法「露けさは今昔ともおもほえず大方秋の―こそつらけれ」
⑤人の生きてきた、また、生きていく年月。個人の一生。生涯。年齢。よわい。いのち。紫式部日記「としくれてわが―ふけゆく」
⑥〔仏〕過去・現在・未来の三世。そのおのおのをいう。万葉集4「この―には人言しげしこむ―にも逢はむわが背子今ならずとも」。「あの―」
⑦人間が生活していく場としての、さまざまな人間関係・社会関係を総括していう。また、その一般的な趨勢や時流をいう。世の中。社会。世間。世情。時勢。万葉集18「父母を見れば尊く、妻子めこ見れば愛かなしくめぐし、うつせみの―の理ことわりと」。「―のため人のため」「―の移りかわり」「民主主義の―」
⑧特に、俗界としての世の中。俗世。浮世。古今和歌集雑「―を捨てて山に入る人山にてもなほ憂き時はいづちゆくらん」。「―を厭う」
⑨世の中で生計を立てること。なりわい。家業。「―の営み」
⑩世間の人々。また、世間の評判。拾遺和歌集雑恋「しのびていひちぎりて侍りけることの―に聞え侍りければ」
⑪男女のなからい。異性との愛情関係。源氏物語花宴「まだ―に馴れぬは、五六の君ならむかし」
⑫身の上。境遇。運命。源氏物語蓬生「たぐひあらじとのみ、めづらかなる―をこそは見奉り過ごし侍れ」
⑬(「―の」「―に(も)」の形で、強調を表す)この上ない。あまりにも。まったく(の)。源氏物語帚木「―のすきものにて、ものよく言ひ通れるを」。「―にも美しい女性」
⑭(「…世(も)なし」の形で、否定を強めて)まったく…することがない。蜻蛉日記上「心のとくる―なく嘆かるるに」
⇒世が世ならば
⇒世と共
⇒世に合う
⇒世に在り
⇒世に入れられる
⇒世に聞こえる
⇒世に従う
⇒世に処する
⇒世に知らず
⇒世に立つ
⇒世に連れる
⇒世に出る
⇒世に問う
⇒世に無し
⇒世に旧る
⇒世は張物
⇒世は回り持ち
⇒世も末
⇒世を挙げて
⇒世を出づ
⇒世を籠む
⇒世を去る
⇒世を忍ぶ
⇒世を知る
⇒世を捨てる
⇒世を背く
⇒世を保つ
⇒世を尽くす
⇒世を遁れる
⇒世を離れる
⇒世を憚る
⇒世を張る
⇒世を響かす
⇒世を済す
⇒世を渡る
よ【四】🔗⭐🔉
よ【四】
数の名。よつ。よっつ。し。
よ【枝】🔗⭐🔉
よ【枝】
(エの転)えだ。一説に花びら。万葉集8「この花のひと―のうちは百種の言こと持ちかねて折らえけらずや」
よ【節】🔗⭐🔉
よ【節】
(世と同源)
①竹・葦などの茎の節ふしと節との間。竹取物語「ふしをへだてて―ごとに」
②転じて、節ふし。平治物語「大きなる竹の―をとほして入道の口にあてて」
よ【余・餘】🔗⭐🔉
よ【余・餘】
➊(「余」と書く)われ。おのれ。予。「―の信念」
➋①それ以上であること。端数があることを示すときにいう語。「百人―の参加者」
②そのほか。それ以外。「―の儀ではない」
よ【豫】(地名)🔗⭐🔉
よ【豫】
中国の地名。古代の九州の一つ。今の河南省の雅称。
よ(副詞)🔗⭐🔉
よ
〔副〕
(ヨウ(能う)の約。否定や反語を伴って)とても。四河入海「儒者では身を―立てまい」
よ(助詞)🔗⭐🔉
よ
〔助詞〕
➊(間投助詞)
①詠嘆の意を表す。万葉集1「籠こも―み籠持ち」
②相手に呼びかける意を表す。万葉集13「隠口こもりくの長谷小国によばひせす吾がすめろき―奥床に母は寝たり」。源氏物語若紫「少納言―、直衣きたりつらむはいづら、宮のおはするか」。浄瑠璃、心中天の網島「勘太郎―お玉―、ばば様おぢ様がおいでぢや」
③相手に念を押し確かめる意を表す。万葉集4「今しはとゆめ―わが背子わが名告らすな」。徒然草「四部の弟子は―な、比丘よりは比丘尼は劣り」
➋(終助詞)名詞に付いたり「…てよ」「…のよ」となったりすると女性的な言い方になる。
①自分の判断を示し、相手に同意を求めたり念を押したりする意を表す。万葉集4「生きてあらば見まくも知らず何しかも死なむ―妹と夢に見えつる」。源氏物語若紫「たはぶれにてももののはじめにこの御事―」。源氏物語玉鬘「げに斯かる人のおはしけるを、知り聞えざりける―」。平家物語3「童は見忘れたれども僧都は何とてか忘るべきなればこれこそそ―と」。謡曲、隅田川「あれこそ沖の鴎―」。「行く―」「行ってもいい―」「いい人だ―」「いい人―」「知らなくって―」
②命令・勧誘・願望・禁止など、相手にその実現を強く求める意を表す。源氏物語帚木「あこは我が子にてをあれ―」。平家物語9「敵に馬の足をつからかさせ―」。「来るな―」「来ないで―」「早く行こう―」「これも食べるの―」
③自分自身で確認する意を表す。源氏物語野分「今参れる様にうちこわつくりて簀子の方にあゆみいで給へれば、されば―、あらはなりつらむ」。平家物語9「直実は宵より―」。滑稽本、素人狂言紋切形「ムムさう―、おれにも頼んだつけ」
④相手を非難する意を表す。「そうか―」「だめじゃないか―」
➌(格助詞)奈良時代のみに用いられた。→ゆ→より。
①動作の起点となる所・時を表す。…から。古事記中「伊那佐の山の木この間―もい行き守らひ」。万葉集17「我せこをあが松原―見渡せばあま少女ども玉藻刈る見ゆ」。万葉集18「つまのみことの衣手の別れし時―ぬばたまの夜床かたさり」
②動作の経由点を表す。…から。…を通って。万葉集14「児ろが金門―行かくし良しも」
③比較の基準を表す。…より。万葉集5「雲にとぶ薬食む―は都見ばいやしきわが身またをちぬべし」
④動作の手段・方法を表す。…で。古事記中「空は行かず足―行くな」。万葉集14「鈴が音のはゆま駅うまやの堤井の水を賜へな妹がただ手―」
よ(感動詞)🔗⭐🔉
よ
〔感〕
男の応答の声。古今著聞集8「人の召す御いらへに男は『―』と申し、女は『を』と申すなり」
よ‐あかし【夜明し】🔗⭐🔉
よ‐あかし【夜明し】
夜をあかすこと。寝ずに夜を過ごすこと。徹夜。万葉集15「ぬばたまの―も船は漕ぎ行かな」。「尽きぬ話に―する」
よ‐あがり【夜上がり】🔗⭐🔉
よ‐あがり【夜上がり】
夜のうちに雨がやむこと。
よ‐あきない【夜商い】‥アキナヒ🔗⭐🔉
よ‐あきない【夜商い】‥アキナヒ
夜あきなうこと。夜のあきない。夜間営業。
ヨアキム‐デ‐フローリス【Joachim de Floris】🔗⭐🔉
ヨアキム‐デ‐フローリス【Joachim de Floris】
キリスト教の神秘主義的説教家。イタリア生れのシトー会修道士。世界史を父・子・聖霊の3時期に分け、第3の時期(第三帝国)の到来を預言、中世以降のキリスト教会に終末的意識をうえつけた。(1135頃〜1202)
よ‐あきんど【夜商人】🔗⭐🔉
よ‐あきんど【夜商人】
夜に商売をする人。夜店商人。
よ‐あけ【夜明け】🔗⭐🔉
よ‐あけ【夜明け】
①夜があける時。東の空がしらんで、うす明るくなってくる頃。あけがた。あかつき。天明。宇治拾遺物語2「―、大嶽おおたけを見れば、毒竜巌くだけて散りうせにけり」
②(比喩的に)新しい時代の始まり。「近代日本の―」
⇒よあけ‐がた【夜明け方】
⇒よあけ‐がらす【夜明け烏】
⇒よあけ‐の‐みょうじょう【夜明けの明星】
⇒夜明け前が一番暗い
よあけ‐がた【夜明け方】🔗⭐🔉
よあけ‐がた【夜明け方】
夜明けの頃。あけがた。源氏物語柏木「思しやすらふ程に―になりぬ」
⇒よ‐あけ【夜明け】
よあけ‐がらす【夜明け烏】🔗⭐🔉
よあけ‐がらす【夜明け烏】
夜明けに鳴く烏。あけがらす。
⇒よ‐あけ【夜明け】
よあけ‐の‐みょうじょう【夜明けの明星】‥ミヤウジヤウ🔗⭐🔉
よあけ‐の‐みょうじょう【夜明けの明星】‥ミヤウジヤウ
(→)「明けの明星」に同じ。
⇒よ‐あけ【夜明け】
よあけまえ【夜明け前】‥マヘ🔗⭐🔉
よあけまえ【夜明け前】‥マヘ
島崎藤村の小説。1929年から発表、35年完結。明治維新前後の動乱を、狂死した父の生涯を凝視することによって把握した大作。
→文献資料[夜明け前]
○夜明け前が一番暗いよあけまえがいちばんくらい
(It is always darkest just before the day dawns.の訳)最悪の状態の後には必ず事態が好転するということ。
⇒よ‐あけ【夜明け】
○夜明け前が一番暗いよあけまえがいちばんくらい🔗⭐🔉
○夜明け前が一番暗いよあけまえがいちばんくらい
(It is always darkest just before the day dawns.の訳)最悪の状態の後には必ず事態が好転するということ。
⇒よ‐あけ【夜明け】
よ‐あそび【夜遊び】
夜間、遊ぶこと。夜間、遊び歩くこと。「―が過ぎる」
よ‐あつ【与圧】
気圧を高めること。
⇒よあつ‐しつ【与圧室】
よあつ‐き【予圧器】
〔機〕(→)過給器に同じ。
よあつ‐しつ【与圧室】
高高度を飛ぶ飛行機などで、人のいる部分を気密にして加圧し、地上に近い気圧を保つようにした室。
⇒よ‐あつ【与圧】
ヨアヒム【Joseph Joachim】
オーストリア生れのバイオリン奏者。19世紀後半期の代表的名手でブラームスの親友。1869年以後、終生ベルリン高等音楽学校校長。(1831〜1907)
よ‐あみ【夜網】
魚を捕るために、夜、網を打ち、または張ること。花暦八笑人「別に網船が来て―サ」
よ‐あらし【夜嵐】
夜吹く嵐。謡曲、紅葉狩「雨うちそそぐ―の」
よ‐ありき【夜歩き】
(→)「よあるき」に同じ。
よ‐あるき【夜歩き】
夜、出てあるくこと。また、夜間に遊びあるくこと。よありき。
ヨアンネス‐クリュソストモス【Iōannēs Chrysostomos ギリシア】
(クリュソストモスは「黄金の口」の意)キリスト教のギリシア教父。説教と聖書講解に卓越し、ビザンチン典礼の形成に寄与。(347頃〜407)
よい【宵】ヨヒ
日が暮れてからまだ間もない時。また、ゆうべと夜中の間。初夜。初更。また、よる。夜間。允恭紀「わがせこが来べき―なり」。万葉集10「遠けども―さらず見む妹いもが当りは」。「―のうち」「―っぱり」
よい【酔い】ヨヒ
(酒などに)ようこと。えい。「―が回る」「船ふな―」
よ‐い【夜居】‥ヰ
夜間詰めていること。特に、加持・祈祷などのために僧が夜分、傍に詰めていること。源氏物語総角「阿闍梨も―にさぶらひてねぶりたる、うちおどろきて陀羅尼だらに読む」
よ‐い【夜寝】
夜、寝ること。万葉集5「―も寝ねなくに」
よ‐い【余威】‥ヰ
ある事を成し遂げ、そのあとになお余った勢い。また、後々まで残っている先人の威光。
よ‐い【余意】
言外の意味。
よ・い【良い・善い・好い・佳い】
〔形〕[文]よ・し(ク)
(口語の終止・連体形は多く「いい」を用いる)
➊物事が質的に他よりすぐれまさっている。
①すぐれている。上等である。宇津保物語梅花笠「―・き馬二つ、牛二つ」。「品質が―・い」
②地位・身分が高い。とうとい。けだかい。古今和歌集雑「古へのしづのをだまきいやしきも―・きも盛りはありしものなり」。「家柄が―・い」
③教養がある。徒然草「―・き人は、知りたることとてさのみ知り顔にやは言ふ」
④能力がすぐれている。じょうずである。うまい。土佐日記「此の歌―・しとにはあらねど、げにと思ひて人々忘れず」。源氏物語空蝉「たびたびの御方違へにことつけ給ひしさまをいと―・ういひなし給ふ」。「腕が―・い」「目が―・い」
⑤うつくしい。優美である。万葉集14「あに来くやしづしその顔―・きに」。古今和歌集序「あき人の―・き衣きぬきたらむが如し」。「月の―・い晩」「器量が―・い」
⑥賢い。さとい。仏足石歌「―・き人のまさ目に見けむみあとすらを我はえ見ずて」。「頭が―・い」
⑦効果がある。万葉集16「石麻呂に吾物申す夏痩に―・しといふものそむなぎ取り召せ」。「睡眠はからだに―・い」
⑧快い。楽しい。万葉集19「やかた尾のま白の鷹を屋戸に据ゑかき撫で見つつ飼はくし―・しも」。伊勢物語「この女気色いと―・し」。「気分が―・い」
⑨むつまじい。親しい。枕草子161「―・き中なれば聞かせてけり」。狂言、水汲新発意「いちやと身共とは日比ひごろ人知らず―・い中でござるによつて」
⑩利益になる。得とくである。狂言、鬮罪人「此の様な―・い鬮に取りあたるといふは仕合せな事ぢや」。「割の―・い商売だ」
⑪値が高い。高値である。「値段が―・い」
➋《善》正しい。正当である。善である。万葉集18「吾ご大君の諸人をいざなひ給ひ―・き事を始め給ひて」。十訓抄「―・き方をば是れを勧め、あしき筋をば是れを誡めつつ」。「―・い行い」
➌適している。
①適当である。ころあいである。相応である。孝徳紀「山川に鴛鴦おし二つ居てたぐひ―・くたぐへる妹を誰か率いにけむ」。「―・い相手だ」「―・い例」
②好都合である。便宜である。謡曲、高砂「―・き次ついでなれば、播州高砂の浦をも一見せばやと存じ候」。「―・い折だ」
③十分である。狂言、宗論「事むつかしい事を願はうよりも、南無阿弥陀仏とさへ申すれば―・いに」。「―・く似ている」「準備は―・いか」
➍同意・承認できる有様である。
①差しつかえない。万葉集5「青柳梅との花を折りかざし飲みての後は散りぬとも―・し」。狂言、地蔵舞「成らぬといふに。それならば―・うござる」。「帰っても―・い」
②然るべきである。竹取物語「そのおはすらむ人々に申し給へといふ、―・きことなりとうけつ」。「忠告は受け入れるが―・い」
➎幸いである。吉きちである。運がよい。めでたい。宇津保物語国譲上「明日―・き日なるを」。「―・いめぐりあわせ」「日柄も―・い」
➏手前勝手だ。虫がよい。浄瑠璃、天神記「拾ひ子と言うたらば宥免せうと思うてか、―・い手な事は言ふまい」
➐(動詞に付いて)その動作を良い気分ですることができる。むずかしくない。たやすい。万葉集6「山高く河の瀬清し住み―・しと人はいへども」。「書き―・いペン」
⇒よい肝を潰す
⇒よい仲には垣
⇒よい分別は雪隠で出る
⇒善き意志
⇒よき分別は老人に問え
⇒よく泳ぐ者は溺れ、よく騎る者は堕つ
⇒良くしたもの
⇒よく学びよく遊べ
よい‐あかつき‐の‐こえ【宵暁の声】ヨヒ‥コヱ
宵稽古の声と朝稽古の声。暁にはひかえめに使い、宵には十分に出す。風姿花伝「―を使ひ心中には願力を起して」
よい‐い【宵居】ヨヒヰ
宵に長く起きていること。源氏物語末摘花「うちとけたる―のほど、やをらいり給ひて」
よい‐かげん【好い加減】
⇒いいかげん
よい‐かな【善哉】
(ヨキカナの音便形)ほめる言葉。よいことであるよ。ぜんざい。類聚名義抄「善哉、ヨイカナ・ヨイカナヤ」
よ‐あそび【夜遊び】🔗⭐🔉
よ‐あそび【夜遊び】
夜間、遊ぶこと。夜間、遊び歩くこと。「―が過ぎる」
よ‐あつ【与圧】🔗⭐🔉
よ‐あつ【与圧】
気圧を高めること。
⇒よあつ‐しつ【与圧室】
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よ🔗⭐🔉
よ
(1)五十音図ヤ行第五段の仮名。硬口蓋と前舌との間を狭めて発する半母音と後舌の半狭母音とから成る音節。
(2)平仮名「よ」は「與」の略体「与」の草体。片仮名「ヨ」も「與」の略体「与」の末三画。
〔奈良時代までは,上代特殊仮名遣いで甲乙二類の別があり,発音上区別があったとされる〕
よ【世・代】🔗⭐🔉
よ [1][0] 【世・代】
〔「よ(節)」と同源。区切られた期間の意〕
(1)人間が集まり生活の場としている所。世間。また,そこに生活している人々。《世》「―の荒波にもまれる」「―に出る」「―をはかなむ」
(2)俗世間。凡俗の住む,わずらわしい現実社会。《世》「―をいとう」
(3)ある支配者が治めている期間。また,同一系統の者が政体を維持している期間。時代。「公家の―」「徳川の―」
(4)人が生まれてから死ぬまでの期間。一生。「わが―の春」
(5)仏教で説く,過去(前世)・現在(現世)・未来(来世)など,ある人の生きている世界。《世》「あの―に行く」
(6)寿命。生きていられる年齢。「君が―も我が―も知るや岩代の岡の草根をいざ結びてな/万葉 10」
(7)時節。時期。折。「をとこ,思ひかけたる女の,え得まじうなりての―に/伊勢 55」
(8)男女の仲。「わがごとく我を思はむ人もがなさてもや憂きと―を試みむ/古今(恋五)」
(9)ある人が家長として統率している期間。「竹筍斎も隠居して,―を岩次郎にゆづりけり/黄表紙・敵討義女英」
〔「―に」などの場合,アクセントは [1]〕
→世に
よ【四】🔗⭐🔉
よ [1] 【四】
(1)し。よっつ。数を数えるのに用いる。「ひ,ふ,み,―」
(2)し。よっつ。名詞の上に付いて複合語をつくる。「―年」「―方(ヨモ)」
よ【枝】🔗⭐🔉
よ 【枝】
えだ。一説に,花びらの意ともいう。「この花の一―のうちは百種の/万葉 1457」
よ【節】🔗⭐🔉
よ 【節】
(1)竹や葦(アシ)の茎の,節(フシ)と節との間。「竹とるに,節(フシ)を隔てて―ごとに金ある竹を見つくる事かさなりぬ/竹取」
(2)転じて,節(フシ)。「大なる竹の―を通して入道の口にあて/平治(上)」
よ【余】🔗⭐🔉
よ [1][0] 【余】
(1)それ以上であること。(「…の余」の形で多く用いる)「二年の―闘病生活を続ける」「百人の―の参加者」
(2)それ以外であること。それ以外のもの。「―の件については知らない」
→余の儀
(3)あまったもの。あまり。余分。
(4)数量を表す語に付いて,その数より少し多い意を表す。おおよその数をあげて端数を漠然という場合に用いる。あまり。有余。「十―年の歳月」「三〇人―の人」
よ【輿】🔗⭐🔉
よ [1] 【輿】
こし。たごし(手輿)。「ゆる
―を舁(カ)かせて来たので/寒山拾得(鴎外)」

―を舁(カ)かせて来たので/寒山拾得(鴎外)」
よ【余・予】🔗⭐🔉
よ [1] 【余・予】 (代)
一人称。われ。わたくし。やや尊大な,または,改まった言い方として男子が用いる。「―の説くところをよく理解せよ」
よ🔗⭐🔉
よ (副)
〔「よう(能う)」の転〕
(下に打ち消しの表現を伴って)とても。「まあ―しれぬことをいはずとも/浄瑠璃・近江源氏」
よ🔗⭐🔉
よ (感)
男性が呼びかけに答える語。「人の召す御いらへには,男は『―』と申し,女は『を』と申すなり/著聞 8」
よ🔗⭐🔉
よ (格助)
〔上代語〕
(1)動作・作用の時間的・空間的起点を示す。から。「はしけやし我家(ワギエ)の方―雲居立ち来(ク)も/古事記(中)」「天地の遠き初め―世の中は常なきものと語り継ぎ流らへ来れ/万葉 4160」
(2)動作の行われる場所・経由地を示す。「大和へに行くは誰が夫(ツマ)隠り水(ズ)の下―延(ハ)へつつ行くは誰が夫/古事記(下)」「旅にして妹に恋ふればほととぎす我が住む里にこ―鳴き渡る/万葉 3783」
(3)動作の手段を示す。で。「浅小竹原(アサジノハラ)腰泥(ナヅ)む空は行かず足―行くな/古事記(中)」
(4)比較の基準を示す。より。「雲に飛ぶ薬食(ハ)む―は都見ばいやしき我(ア)が身またをちぬべし/万葉 848」
〔(1)上代には,この語とほとんど同じ用法をもつ格助詞として,「ゆ」「ゆり」「より」がある。これらの語の語源に関しては,「ゆり」「より」からその省略形として「ゆ」「よ」ができたとする説と,「ゆ」「よ」から「ゆり」「より」が派生したとする説とがある。(2)この語は,「古事記・歌謡」と「万葉集」にのみ用例がみられる〕
→より(格助)
→ゆ(格助)
→ゆり(格助)
よ🔗⭐🔉
よ
■一■ (終助)
文末の言い切りの形に付く。
(1)詠嘆の気持ちをこめて断定したり念を押して確かめたりする意を表す。「ほんとうにきれいだった―」「早くしないと,遅れる―」「すこしは手伝って―」「もうおなかがすいたなんて言ってるの―」「きっと困るわ―」「今はさは大殿籠(オオトノゴモ)るまじきぞ―/源氏(若紫)」
(2)(上にある疑問を表す語と呼応して)疑問の意に相手をなじる気持ちを添えて表す。「疲れたぐらいで,何だ―」「急にそんなこと言い出して,どうしたの―」
(3)(活用語の命令形・禁止の助詞「な」などに付いて)命令・依頼・禁止などの意を強めて言い表す。「早く歩け―」「無理ばかり言うな―」「いざ給へ―。をかしき絵など多く,雛(ヒイナ)遊びなどする所に/源氏(若紫)」
(4)(助動詞「う」「よう」に付いて)意向・勧誘などの意を強めて言い表す。「うなぎでも食べよう―」「ねえ,遊園地に行きましょう―」
(5)(助動詞「う」「よう」に付いて)軽い感動や投げやりの気持ちを表す。「なんてきれいな所なんでしょう―」「どうせ僕なんかだめだろう―」
■二■ (間投助)
文節末に付く。
(1)(体言に付いて)詠嘆の気持ちをこめての呼びかけを表す。「木村君―,早く行こう」「山に散った若い命―,安らかに眠れ」「少納言―,香炉峰の雪いかならむ/枕草子 299」「有王―,鬼界の島とかやへわれ具して参れ/平家 3」
(2)(文の切れめに付いて)息つぎをしたり聞き手の注意を引いたりする。「もしもだ―,君だったらどうする」「きのう図書館へ行ったら―,休館日だった」「されば―,あらはなりつらむ/源氏(野分)」
(3)(文中のいろいろの語に付いて)感動をこめて聞き手にはたらきかけたり,念を押して言ったりする。「吾(ア)はも―,女(メ)にしあれば,汝(ナ)を除きて男(オ)は無し汝を除きて夫(ツマ)はなし/古事記(上)」「籠(コ)も―み籠持ちふくしも―みぶくし持ち/万葉 1」
〔(1)間投助詞としての用法が本来のもの。(2)古語(文語)の上一段・上二段・下一段・下二段・カ変・サ変動詞の命令形にみられる「よ」は,元来はこの助詞である。中古以降,これらの活用の命令形には,ほとんど常に「よ」が添えられるため,「よ」をも含めて命令形とするようになった〕
よ-あかし【夜明かし】🔗⭐🔉
よ-あかし [2][0] 【夜明かし】 (名)スル
朝まで寝ずに起きていること。一晩中起きていること。徹夜。「―してレポートを書き上げる」
よ-あがり【夜上(が)り】🔗⭐🔉
よ-あがり [2] 【夜上(が)り】
夜のうちに雨があがること。「―の空は殊更朗(ホガラカ)に/多情多恨(紅葉)」
ヨアキム-デ-フローリス
Joachim de Floris
🔗⭐🔉
ヨアキム-デ-フローリス
Joachim de Floris
(1130頃-1202) イタリアの神秘思想家。独自の聖書解釈により世界の歴史を父・子・聖霊に対応する三つに区分,1260年には第三期が始まるとする千年王国思想を説き,社会に大きな影響を与えた。
Joachim de Floris
(1130頃-1202) イタリアの神秘思想家。独自の聖書解釈により世界の歴史を父・子・聖霊に対応する三つに区分,1260年には第三期が始まるとする千年王国思想を説き,社会に大きな影響を与えた。
よ-あけ【夜明け】🔗⭐🔉
よ-あけ [3] 【夜明け】
(1)夜が明けること。太陽がのぼる頃。明け方。「―前」
(2)太陽の中心が地平線下七度二一分四〇秒にある時刻。明け六つ。
→日暮れ(2)
(3)新しい時代や事物が始まろうとする時。「新日本の―」
よあけ-がた【夜明け方】🔗⭐🔉
よあけ-がた [0] 【夜明け方】
夜が明けようとする頃。あけがた。
よあけ-がらす【夜明け烏】🔗⭐🔉
よあけ-がらす 【夜明け烏】
夜が明ける頃に鳴く烏。あけがらす。「柴の戸に―や初しぐれ/曾波可理」
よあけ-の-みょうじょう【夜明けの明星】🔗⭐🔉
よあけ-の-みょうじょう ―ミヤウジヤウ 【夜明けの明星】
「明けの明星」に同じ。
よあけまえ【夜明け前】🔗⭐🔉
よあけまえ ―マヘ 【夜明け前】
小説。島崎藤村作。1929(昭和4)〜35年「中央公論」に発表。近代日本黎明期に木曾山中の旧家に生きた作者の父の悲劇を通して,維新の理想と現実を描いた長編歴史小説。
よ-あそび【夜遊び】🔗⭐🔉
よ-あそび [2] 【夜遊び】 (名)スル
夜,遊びに出ること。夜遅くまで遊び回ること。「―が過ぎる」
よ-あつ【与圧】🔗⭐🔉
よ-あつ [0] 【与圧】 (名)スル
室内の気圧を外の大気圧より上げて,地上と同じような気圧に保つこと。
よあつ-しつ【与圧室】🔗⭐🔉
よあつ-しつ [3] 【与圧室】
高々度を飛ぶ飛行機などで,人のいる部分を気密にして地上の気圧に近くなるように加圧した室。
ヨアヒム
Joseph Joachim
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ヨアヒム
Joseph Joachim
(1831-1907) ドイツのバイオリン奏者。ハンガリー出身。一九世紀後半のドイツ最高のバイオリン奏者といわれ,モーザーと共著ですぐれた教本を残す。作曲も行なった。
Joseph Joachim
(1831-1907) ドイツのバイオリン奏者。ハンガリー出身。一九世紀後半のドイツ最高のバイオリン奏者といわれ,モーザーと共著ですぐれた教本を残す。作曲も行なった。
よ-あみ【夜網】🔗⭐🔉
よ-あみ [3] 【夜網】
夜,網を打ち,または張って漁をすること。
よ-あらし【夜嵐】🔗⭐🔉
よ-あらし [2] 【夜嵐】
夜に吹くひどい風。
よ-あるき【夜歩き】🔗⭐🔉
よ-あるき [2] 【夜歩き】 (名)スル
夜,外出すること。夜,遊び歩くこと。
よい【宵】🔗⭐🔉
よい ヨヒ [0] 【宵】
(1)夜になってまだ間もない頃。夜がそれほどふけていない頃。初更。「春の―」「―の口」
(2)よる。夜間。「波の上に浮寝せし―あど思(モ)へか/万葉 3639」
(3)祭りの前夜。「―の日よりとまりがけに上りける/咄本・露が咄」
よい【酔い】🔗⭐🔉
よい ヨヒ [2][0] 【酔い】
(1)酒に酔うこと。酔っていること。えい。「―をさます」
(2)乗り物に揺られて気分が悪くなること。「車―」「船(フナ)―」
よ-い【夜居】🔗⭐🔉
よ-い ―
【夜居】
加持・祈祷(キトウ)などのため,僧が一晩中そばに詰めていること。「しるしあらむ僧もがな。なにがし僧都―にさぶらはすべかりける/源氏(宿木)」
【夜居】
加持・祈祷(キトウ)などのため,僧が一晩中そばに詰めていること。「しるしあらむ僧もがな。なにがし僧都―にさぶらはすべかりける/源氏(宿木)」
よ-い【夜寝】🔗⭐🔉
よ-い 【夜寝】
夜,寝ること。「君を思ふと―も寝なくに/万葉 831」
よ-い【余威】🔗⭐🔉
よ-い ―
[1] 【余威】
ある事をなし遂げたあとの,はずみのついてなお余っている勢い。余勢。
[1] 【余威】
ある事をなし遂げたあとの,はずみのついてなお余っている勢い。余勢。
よ・い【良い・善い・好い】🔗⭐🔉
よ・い [1] 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク よ・し
〔望ましい状態を広くいう語。終止形・連体形としては,口頭語では「いい」,文章語では「よい」を用いることが多い〕
(1)品質的に上等である。「―・い酒」「―・い時計」
(2)美的にすぐれている。美しい。「景色が―・い」「器量が―・い」
(3)能力的にすぐれている。優秀だ。「腕が―・い」
(4)身分・家柄が高い。経済的に恵まれている。「―・い家に生まれる」「―・い暮らし」
(5)倫理・道徳にかなっている。正当だ。「―・いと信じてやる」「―・いおこない」
(6)規範・標準に合っている。適格である。「バットの持ち方が―・い」「姿勢が―・い」
(7)人柄が好ましい。善良だ。「あの人は―・い人だ」
(8)親密だ。むつまじい。「仲が―・い」
(9)目的にかなっている。ふさわしい。好都合だ。「―・い時に来てくれた」「けがにはこの薬が―・い」
(10)めでたい。吉である。「今日の―・き日」「門出―・しとて勇みけり/盛衰記 36」
(11)利益になる。得だ。「―・い話がある」「―・い商売だ」
(12)快い。快適だ。「―・い湯だ」「ああ―・い気持ちだ」
(13)十分だ。整っている。「もう―・いかい」「覚悟は―・いか」
(14)(「…して(も)よい」「…と(も)よい」などの形で)さしつかえない。かまわない。「外出しても―・いですか」「それで―・い」「飲みての後は散りぬとも―・し/万葉 821」
(15)動詞の連用形に付いて,…しやすい,たやすく…することができる,などの意を表す。「書き―・い万年筆」「この家は住み―・い間取りになっている」
〔(1)〜(12) ⇔悪い〕
→よく(良)
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
よい-い【宵居】🔗⭐🔉
よい-い ヨヒ
【宵居】
宵に起きていること。夜遅くまで起きていること。「つれづれなるひるま,―などに/更級」
【宵居】
宵に起きていること。夜遅くまで起きていること。「つれづれなるひるま,―などに/更級」
よい-かげん【好い加減】🔗⭐🔉
よい-かげん [0] 【好い加減】
⇒いいかげん(好加減)
よい-かな【善い哉】🔗⭐🔉
よい-かな 【善い哉】 (連語)
ほめたたえる言葉。よいことであるかな。ああ,いいぞ。よきかな。
よ-いくさ【夜軍】🔗⭐🔉
よ-いくさ [2] 【夜軍】
夜間の戦い。夜戦。
よ【世】(和英)🔗⭐🔉
よ【夜】(和英)🔗⭐🔉
よあかし【夜明かしする】(和英)🔗⭐🔉
よあかし【夜明かしする】
⇒徹夜.
よあけ【夜明け(前)に】(和英)🔗⭐🔉
よあけ【夜明け(前)に】
at (before) dawn[daybreak].
よあそび【夜遊びする】(和英)🔗⭐🔉
よあそび【夜遊びする】
go out at night for pleasure;have the night out.
よあるき【夜歩きする】(和英)🔗⭐🔉
よあるき【夜歩きする】
go out at night.
よい【酔い】(和英)🔗⭐🔉
よい【良い】(和英)🔗⭐🔉
よい【良い】
⇒良(い)い.…した(しない)方が〜 had better (not) do;may[might]as well do.…した方が良かった had better[would rather,should,ought to]have done;I wish I had done.…しても〜 may do.…しなくても〜 need not do;do not have to do.…するのは良くない should[must]not do;It is not good (for a person) to do.良くなる get well[better].
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