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しゅん‐い【春衣】🔗🔉

しゅん‐い春衣】 春(正月)に着る衣服。春服。はるぎ。

しゅん‐い【春意】🔗🔉

しゅん‐い春意】 ①春ののどかな心地。 ②情欲。

しゅん‐いん【春陰】🔗🔉

しゅん‐いん春陰】 春の曇りがちな天候。〈[季]春〉

しゅん‐う【春雨】🔗🔉

しゅん‐う春雨】 春降る雨。はるさめ。

しゅん‐うん【春雲】🔗🔉

しゅん‐うん春雲】 ①春の雲。 ②茶の異称。

しゅん‐えん【春怨】‥ヱン🔗🔉

しゅん‐えん春怨‥ヱン 若い女性が春にいだく物思い。また、過去の恋の思い。

しゅんおうでん【春鶯囀】‥アウ‥🔗🔉

しゅんおうでん春鶯囀‥アウ‥ ⇒しゅんのうでん

しゅんおく‐みょうは【春屋妙葩】‥ヲクメウ‥🔗🔉

しゅんおく‐みょうは春屋妙葩‥ヲクメウ‥ 南北朝時代の臨済宗の僧。号は不軽子。甲斐の人。叔父の夢窓疎石に師事。等持寺・天竜寺・南禅寺に歴住し、足利義満の帰依を受けて僧録となる。相国寺開創に際しては疎石を勧請開山として自らは第2世となり、ほかに多く寺を開く。五山文学代表者の一人。諡号しごうは普明国師。(1311〜1388)

しゅん‐か【春花】‥クワ🔗🔉

しゅん‐か春花‥クワ 春の花。 ⇒しゅんか‐しゅうげつ【春花秋月】

しゅん‐か【春歌】🔗🔉

しゅん‐か春歌】 ①春を歌った歌。 ②性に関することを露骨に歌った歌。

しゅん‐か【春霞】🔗🔉

しゅん‐か春霞】 春立つ霞。はるがすみ。

しゅん‐が【春画】‥グワ🔗🔉

しゅん‐が春画‥グワ 男女の秘戯を描いた絵。おそくずの絵。枕絵。笑い絵。わ印。枕草紙。

しゅんか‐しゅうげつ【春花秋月】‥クワシウ‥🔗🔉

しゅんか‐しゅうげつ春花秋月‥クワシウ‥ 春の花と秋の月。すなわち、自然の美観。 ⇒しゅん‐か【春花】

しゅん‐か‐しゅう‐とう【春夏秋冬】‥シウ‥🔗🔉

しゅん‐か‐しゅう‐とう春夏秋冬‥シウ‥ 春と夏と秋と冬。四時。四季。「―を通じて」

しゅんかしゅうとう【春夏秋冬】‥シウ‥(作品名)🔗🔉

しゅんかしゅうとう春夏秋冬‥シウ‥ 正岡子規一門の代表句集。4冊。1901〜03年(明治34〜36)刊。春の部は子規編、夏の部以下は高浜虚子・河東碧梧桐共編。

しゅんか‐しょり【春化処理】‥クワ‥🔗🔉

しゅんか‐しょり春化処理‥クワ‥ 〔農〕植物が自然の中で経過する条件を人為的に与えて、播種の時期をかえても正常に生育できるようにする処理。秋播き植物の種子を春に播いて発芽・結実させるなど。バーナリゼーション。ヤロビザーチヤ。

しゅんか‐もん【春華門・春花門】‥クワ‥🔗🔉

しゅんか‐もん春華門・春花門‥クワ‥ 平安京内裏の外郭門の一つ。南面の東端にあって、西端の修明門に対する。左馬の陣。枇杷陣。左廂僻仗門。→内裏(図)

しゅんか‐もんいん【春華門院】‥クワ‥ヰン🔗🔉

しゅんか‐もんいん春華門院‥クワ‥ヰン 後鳥羽天皇の皇女。名は昇子。1196年(建久7)准三后。1208年(承元2)順徳天皇准母。翌年院号宣下。(1195〜1211)

しゅん‐かん【春官】‥クワン🔗🔉

しゅん‐かん春官‥クワン ①周代の六官の一つ。祭祀・礼法をつかさどる。大宗伯から家宗に至るまで官属69。 ②唐代以降、礼部の雅称。 ③治部省の唐名。

しゅん‐かん【春寒】🔗🔉

しゅん‐かん春寒】 春になっても残る寒さ。はるさむ。余寒。残寒。〈[季]春〉

しゅん‐き【春気】🔗🔉

しゅん‐き春気】 春の気配。春げしき。

しゅん‐き【春季】🔗🔉

しゅん‐き春季】 ①春のすえ。 ②春の季節。 ⇒しゅんき‐こうれいさい【春季皇霊祭】

しゅん‐き【春期】🔗🔉

しゅん‐き春期】 春のあいだ。春の期間。「―講習会」

しゅん‐き【春機】🔗🔉

しゅん‐き春機】 性的な情念。色情。 ⇒しゅんき‐はつどうき【春機発動期】

しゅん‐ぎく【春菊】🔗🔉

しゅん‐ぎく春菊】 キク科の一年生または二年生作物。地中海地方原産。葉は香気が強い。茎葉を食用。漢名、茼蒿。 しゅんぎく

しゅんき‐こうれいさい【春季皇霊祭】‥クワウ‥🔗🔉

しゅんき‐こうれいさい春季皇霊祭‥クワウ‥ 天皇が毎年春分の日に、皇霊殿で歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祭る祭祀。旧制の祭日の一つ。今は「春分の日」といい、国民の祝日。樋口一葉、日記「廿日、晴天、今日はむさしの発行とかきくに―にもあればとてすしなど調す」 ⇒しゅん‐き【春季】

しゅんき‐はつどうき【春機発動期】🔗🔉

しゅんき‐はつどうき春機発動期(→)思春期に同じ。 ⇒しゅん‐き【春機】

しゅん‐きゅう【春宮】🔗🔉

しゅん‐きゅう春宮】 ①皇太子。東宮。はるのみや。 ②春の神の宮殿。

しゅん‐きょう【春興】🔗🔉

しゅん‐きょう春興】 ①春の興趣。 ②俳諧で、新年の会席で詠まれた三物みつものや発句。→歳旦2⇒しゅんきょう‐ちょう【春興帖】

しゅんのうでん【春鶯囀】‥アウ‥🔗🔉

しゅんのうでん春鶯囀‥アウ‥ (囀は、さえずる意)雅楽の唐楽、壱越調いちこつちょうの大曲。8部から成る華麗な曲。管弦では颯踏さっとうと入破じゅはの2部だけが奏される。四または六人舞。舞人は襲かさね装束に特異の甲を用いる。梅花春鶯囀。天長宝寿楽。天寿楽。 春鶯囀

しゅんぼう‐いっそく【春茅一束】‥バウ‥🔗🔉

しゅんぼう‐いっそく春茅一束‥バウ‥ (謎語画題)松・蝋梅・水仙を描くもの。

とう‐ぐう【東宮・春宮】🔗🔉

とう‐ぐう東宮・春宮】 (東方は春に配し、万物生成の意を含み、また、易で東を震とし、震は長男であり、かつ昔はその宮殿が皇居の東にあったからいう) ①皇太子の宮殿。 ②皇太子の称。はるのみや。 ⇒とうぐう‐がくし【東宮学士】 ⇒とうぐう‐ごしょ【東宮御所】 ⇒とうぐう‐しょく【東宮職】 ⇒とうぐう‐だいぶ【東宮大夫】 ⇒とうぐう‐たてわき【東宮帯刀】 ⇒とうぐう‐の‐だいぶ【春宮大夫】 ⇒とうぐう‐の‐にょうご【東宮女御】 ⇒とうぐう‐ふ【東宮傅】 ⇒とうぐう‐ぼう【春宮坊】

とうぐう‐の‐だいぶ【春宮大夫】🔗🔉

とうぐう‐の‐だいぶ春宮大夫】 春宮坊の長官。 ⇒とう‐ぐう【東宮・春宮】

とうぐう‐ぼう【春宮坊】‥バウ🔗🔉

とうぐう‐ぼう春宮坊‥バウ ①律令制以後明治維新前まで、皇太子に奉仕し、その内政をつかさどった官司。職員に大夫だいぶ・亮すけ・大少進じょう・大少属さかんなどがあった。 ②皇太子の事務をつかさどった役所。1869年(明治2)に設け、72年廃止。のち、東宮職となる。 ⇒とう‐ぐう【東宮・春宮】

はる【春】🔗🔉

はる】 (草木の芽が「張る」意、また田畑を「墾る」意、気候の「晴る」意からとも) ①四季の最初の季節。日本・中国では立春から立夏の前日まで、陰暦では1月・2月・3月、気象学的には太陽暦の3月・4月・5月、天文学的には春分から夏至の前日までに当たる。〈[季]春〉。万葉集17「み冬つぎ―は来れど」。「―が訪れる」 ②正月。新春。 ③勢いの盛んな時。得意の時。「わが世の―」 ④青年期。思春期。 ⑤色情。春情。「―をひさぐ」「―を売る」 ⇒春浅し ⇒春惜しむ ⇒春闌く ⇒春立つ ⇒春近し ⇒春に三日の晴れなし ⇒春深し ⇒春待つ

はる‐いちばん【春一番】🔗🔉

はる‐いちばん春一番】 立春後、はじめて吹く強い南寄りの風。はるいち。〈[季]春〉 ▷天気予報では、立春から春分までの間に広い範囲ではじめて吹く、暖かく強い南寄りの風をいう。

はる‐いとなみ【春営み】🔗🔉

はる‐いとなみ春営み】 春を迎えるための用意をすること。夫木和歌抄18「―にみ山出づなり」

はる‐いのこ【春亥の子】‥ヰ‥🔗🔉

はる‐いのこ春亥の子‥ヰ‥ 旧暦2月の初亥の日。東日本で、田の神を祭り農耕の予祝をする。→亥の子2

はる‐がすみ【春霞】🔗🔉

はる‐がすみ春霞】 [一]〔名〕 春の季節に立つかすみ。春靄しゅんあい。〈[季]春〉 [二]〔枕〕 「春日かすが」「立つ」「ゐる」「おほ」などにかかる。

はる‐きょうげん【春狂言】‥キヤウ‥🔗🔉

はる‐きょうげん春狂言‥キヤウ‥ 歌舞伎で、新春に上演する狂言。江戸では初期は正月2日、後に15日を初日とし、曾我物を吉例とした。京阪では二の替りといった。初春狂言。

はる‐さむ【春寒】🔗🔉

はる‐さむ春寒】 立春の後の寒さ。〈[季]春〉

はる‐さめ【春雨】🔗🔉

はる‐さめ春雨】 ①春降る雨。特に若芽の出る頃、静かに降る細かい雨。〈[季]春〉。万葉集17「赤裳の裾の―ににほひひづちて」 ②(その形状から名づけた)緑豆りょくとうまたはジャガイモ・サツマイモの澱粉から作った透明・線状の食品。とうめん。 ③うた沢・端唄。二上りで、最も流行した曲の一つ。

はるさめものがたり【春雨物語】🔗🔉

はるさめものがたり春雨物語】 読本よみほん。10巻。上田秋成作。古典的教養を基礎にして、作者の歴史観・芸術観・人生観などを盛った小説。1808〜09年(文化5〜6)成る。 →文献資料[春雨物語]

はる‐さ・る【春さる】🔗🔉

はる‐さ・る春さる】 〔自四〕 (サルは移動する意)春がくる。春になる。万葉集5「―・ればまづ咲く宿の梅の花」

はる‐ざれ【春ざれ】🔗🔉

はる‐ざれ春ざれ】 (ハルサレとも。ハルサルの名詞形ハルサリの転)春が来てうららかな景色になること。春色。浮世草子、好色産毛「野山の―眺めにあかぬ身となりて」

はる‐つ‐かた【春つ方】🔗🔉

はる‐つ‐かた春つ方】 (ツは格助詞)春の季節。春の頃。和泉式部集「―人の来りければ」

はる‐なが【春永】🔗🔉

はる‐なが春永】 ①昼間の長い春の季節。日永。永陽。多く、年の初めをたたえていう。〈[季]新年〉。浄瑠璃、百合若大臣野守鏡「五穀豊饒ぶにょうの―になほ新春の御吉慶と」 ②(「―に」の形で)いずれひまな時に。また、ゆっくりと。浮世風呂3「言はれずは―におつしやいまし」

はる‐なぐさみ【春慰み】🔗🔉

はる‐なぐさみ春慰み】 正月のたのしみごと。また、春の野遊び。好色五人女2「正月廿二日の夜、恋は引く手の宝引縄、女子の―」

○春に三日の晴れなしはるにみっかのはれなし🔗🔉

○春に三日の晴れなしはるにみっかのはれなし 春は天候が安定せず、晴天が三日も続くことはない。 ⇒はる【春】 はる‐にれ春楡】 ニレ科の落葉高木。北海道・本州北部の山地に自生。高さ30メートル、周囲6メートルに達する。葉は楕円形。3〜4月頃、葉に先だって帯紫淡緑色の小花を密生。花後、扁円形で膜質の翼果を結ぶ。材は器具用。若枝の繊維で縄を作る。にれ。ねり。古名、やにれ。 バルネラビリティーvulnerability⇒ヴァルネラビリティー はる‐の春野】 春の季節の野。万葉集1「巨勢こせの―は」 はる‐の‐いろ春の色】 春らしい様子。春色。〈[季]春〉 はる‐の‐うみ春の海】 春のおだやかでのどかな海。〈[季]春〉。「―終日ひねもすのたりのたりかな」(蕪村) はるのうみ春の海】 箏と尺八の二重奏曲。1929年宮城道雄作曲。翌年の歌御会始うたごかいはじめの勅題に因む。瀬戸内海の船旅の印象を作品化。フランスのルネ=シュメー(Renée Chemet)の編曲で海外にも知られる。 ハル‐ノートHull Note】 1941年11月、日米交渉で米国務長官ハルが提示したアメリカ側の対日提案。日本軍の中国・インドシナからの完全な撤退、中華民国国民政府以外の中国における政府・政権の否認などを主張。日本側はアメリカの最後通牒とみなし、太平洋戦争に突入。 はる‐の‐かぎり春の限り】 春の終り。春のはて。〈[季]春〉。伊勢物語「惜しめども―のけふの日の夕暮にさへなりにけるかな」 はるのきょく春の曲】 箏曲。古今組こきんぐみの一曲。2世吉沢検校作曲。古今集の春の部の和歌6首を歌詞とする。のちに松阪春栄が手事と替手を補作。 はる‐の‐くれ春の暮】 ①春の終わるころ。晩春。暮春。くれのはる。 ②春の日の夕暮れ。〈[季]春〉 はる‐の‐こころ春の心】 ①春を人に見立てていう時の、その心。また、春の季節ののどかな人心。古今和歌集「―はのどけからまし」。風雅和歌集「飛鳥井の―は知らねども」 ②春情。恋心。人情本、出世娘「たがひの眼もとに秋の浪、―おこれども」 はる‐の‐ころも春の衣】 ①春に着る衣服。はるぎ。 ②霞を衣に見立てていう語。 はる‐の‐さかずき春の杯‥サカヅキ ①春の頃、酒を飲む杯。 ②3月上巳じょうしの曲水の宴に、水に浮かべる杯。 はる‐の‐じもく春の除目‥ヂ‥ (春、行われたからいう)(→)県召除目あがためしのじもくのこと。↔秋の除目 はる‐の‐しらべ春の調】 雅楽などにおける春の調子。双調そうじょう。古今和歌集物名「浪の音のけさからことに聞ゆるは―やあらたまるらん」 はる‐の‐つかい春の使‥ツカヒ ウグイスの異称。五社百首「関越ゆる―や行きやらぬ」 はる‐の‐つき春の月】 春の、いくぶんぼんやりとして、ほのぼのとした風情の月。〈[季]春〉 はるのつじ‐いせき原の辻遺跡‥ヰ‥ 長崎県壱岐島の南東部にある弥生時代の大集落遺跡。1991年以来の発掘で多くの遺構・遺物を出土・発見。「魏志倭人伝」の一支いき国の中心と推定されている。 はる‐の‐と春の戸】 春をとざしこめている戸。聞書集「―あくる鶯の声」 はる‐の‐となり春の隣】 春に近いことを空間的に隣と表現したもの。晩冬、春の近づくのにいう。古今和歌集雑体「冬ながら―の近ければ」 はる‐の‐とり春の鳥】 春に鳴く鳥。特に、鶯。〈[季]春〉。源氏物語若菜上「―の、桜一つにとまらぬ心よ」 はる‐の‐なさけ春の情】 春のおもむき。風雅和歌集「花の後も―は残りけり」 はる‐の‐ななくさ春の七草】 正月7日に摘み採って七草粥に入れる若菜。芹せり・薺なずな・御形ごぎょう・蘩蔞はこべ・仏座ほとけのざ・菘すずな・蘿蔔すずしろの7種。↔秋の七草 はる‐の‐にしき春の錦】 春の時節に、百花が錦を織ったように美しく咲くさま。古今和歌集「都ぞ―なりける」 はる‐の‐の春の野】 春ののどかな野原。〈[季]春〉 はる‐の‐ひ春の日】 春の一日。また、春の太陽。春日。春陽。〈[季]春〉 はるのひ春の日】 俳諧集。1冊。山本荷兮かけい編。1686年(貞享3)刊。荷兮・野水・越人ら蕉門の連句・発句を集めたもの。格調は平板だが安らか。俳諧七部集の一つ。 →文献資料[春の日] はるのべ‐の‐こめ春延べの米】 年末に翌年3月払いの約束で借りる米。他に転売して資金を調達するために行われた。世間胸算用4「―を、…毎年のくれに借入の肝煎して」→延米のべごめ はる‐の‐ほし春の星】 春の夜空の星。代表的な星座は大熊座・獅子座・蟹座・海蛇座・乙女座・牛飼座など。春星しゅんせい。〈[季]春〉 はる‐の‐みず春の水‥ミヅ 春の、水量の多くなった川や湖沼の水。〈[季]春〉 はる‐の‐みなと春の湊】 春の行き止まるところ。船のゆき泊まる港にたとえていう。春の泊とまり。〈[季]春〉。新古今和歌集「暮れてゆく―は知らねども」 はる‐の‐みや春の宮】 (「春宮とうぐう」の訓読)皇太子の称。東宮。 ⇒はるのみや‐びと【春の宮人】 はるのみや‐びと春の宮人】 東宮坊に仕える役人。後拾遺和歌集「うらやまし―うち群れて」 ⇒はる‐の‐みや【春の宮】 はる‐の‐みやま春の深山】 春のころの深山。歌で多く「春の宮」にかけていう。古今和歌集「―の蔭をこひつつ」 はる‐の‐めざめ春の目覚め】 思春期に達して、性の欲望がきざすこと。 はるのめざめ春の目ざめ】 (Frühlings Erwachen ドイツ)ウェデキントの戯曲。1906年初演。思春期の少年少女が性的無知のために陥る悲劇を描き、うわべを取り繕う社会の偽善に抗議。表現主義の先駆。 はるのや‐おぼろ春廼舎朧(→)坪内逍遥の別号。 はる‐の‐やま春の山】 春になって、木の芽がもえ、花が咲き、霞んで見える山。〈[季]春〉 はる‐の‐ゆき春の雪】 春になって降る雪。大きな雪片の牡丹ぼたん雪になることが多く、淡く消えやすい。春雪しゅんせつ。〈[季]春〉 はる‐の‐よ春の夜】 春の短い夜。〈[季]春〉 ⇒はるのよ‐の‐ゆめ【春の夜の夢】 はるのよ‐の‐ゆめ春の夜の夢】 春の夜に見るゆめ。短くはかないことのたとえ。後撰和歌集哀傷「―の中にも思ひきや」 ⇒はる‐の‐よ【春の夜】 ハルハ喀爾喀・Khalkha】 明代の韃靼だったん部、すなわち東モンゴル族の一部。清の康こうき帝の時に服属。今のモンゴル国の主要構成民族。 ハルバースタムDavid Halberstam】 米国のジャーナリスト・作家。初期ベトナム戦争の報道で有名となる。ケネディ政権に集まったエリートの群像を描く「ベスト&ブライテスト」のほか、作品多数。(1934〜2007) はる‐ばしょ春場所】 大相撲の本場所の一つ。もと正月に興行したものをいったが、現在は3月の大阪場所をいい、正月のは初場所という。 バルバドスBarbados】 カリブ海、小アンティル諸島の東端にある共和国。1966年イギリスから独立。住民の大半はアフリカ系。面積430平方キロメートル。人口27万2千(2004)。首都ブリッジタウン。→中央アメリカ(図) はるはな‐の春花の】 〔枕〕 「たふとからむ」「うつろひ」「にほひさかえて」「うらぐはし」にかかる。 はる‐はやて春疾風】 春の季節に特有の強風・烈風。〈[季]春〉 バルパライソValparaíso】 チリ中部にある港湾都市で、首都サンチアゴの外港。同国の対外貿易の中心で、工業・漁業も盛ん。人口28万5千(2002)。 はる‐ばる遥遥】 〔副〕 距離や時間が非常に隔たっているさま。また、物事がひどくかけはなれているさま。はろばろ。太平記24「―世隔つて」。「―海を越えて」 バルバロイbarbaroi ギリシア】 古代ギリシア人が異民族をさげすんで呼んだ称。↔ヘレネス はるび腹帯】 (ハラオビの約転) ①鞍を固定するため、馬の腹をくくる帯。布または苧縄おなわを用いる。平家物語2「馬の―をかため、甲かぶとの緒をしめ」→大和鞍(図)→唐鞍(図)。 ②長持につける白布の緒。 はる‐び春日】 (古くはハルヒ) [一]〔名〕 春の日。多くは日の長いことにいう。永日。〈[季]春〉。万葉集5「霞立つ長き―をかざせれど」 [二]〔枕〕 (→)「はるびを」に同じ。 ⇒はるび‐の【春日の】 ⇒はるび‐を【春日を】 はる‐ひかげ春日影】 春の日の光。〈[季]春〉 バルビゾン‐はバルビゾン派】 19世紀の中頃、パリの南東方、フォンテーヌブローのバルビゾン(Barbizon)村に住んだ風景画家の一派。ミレー・コロー・テオドール=ルソーなど。→フォンテーヌブロー派 バルビタールbarbital】 ジエチル‐バルビツール酸。無臭の白色結晶。催眠剤・鎮静剤。その誘導体として多くの催眠剤が知られる。 バルビツール‐さんバルビツール酸】 (barbituric acid)マロン酸と尿素の結合した化合物。フェノバルビツール酸など多くの誘導体が催眠剤などに用いられる。→バルビタール はるび‐の春日の】 〔枕〕 「かすが(春日)」にかかる。 ⇒はる‐び【春日】 バルビュスHenri Barbusse】 フランスの作家。人民戦線の首唱者。自然主義的小説「地獄」、反戦文学「砲火」で注目され、のち「クラルテ」を書き、また終生平和のために闘い、週刊誌「モンド」を発刊。(1873〜1935) はるび‐を春日を】 〔枕〕 (春の日がかすむところから)「かすが」にかかる。「春日」を「かすが」と訓ずるのはこれにもとづくという。万葉集3「―春日かすがの山の高座たかくらの三笠の山に」 ⇒はる‐び【春日】 ハルビン哈爾浜・哈爾賓】 (Ha'erbin)中国黒竜江省の省都。松花江の南岸に沿う東北地区北部の中心都市で、交通・商工業の要衝。人口348万2千(2000)。 バルブbulb】 ①カメラで、シャッター‐ボタンを押している間は開き、離すと閉じるシャッター操作。 ②電球。閃光電球。 ③鱗茎。球根。 バルブvalve】 ①(→)弁(瓣)3に同じ。 ②(→)真空管に同じ。 パルプpulp】 木材やその他の植物を化学的あるいは機械的に処理してセルロース繊維をなるべく純粋に取り出したもの。紙・レーヨン・セロファンなどの主原料。製法から化学パルプ・砕木パルプなど、用途から製紙用パルプ・溶解用パルプなどに分かれる。 バルフォアArthur James Balfour, 1st Earl of Balfour】 イギリスの政治家。1902〜05年首相。第一次大戦中の17年、外相としてユダヤ人のパレスチナ復帰支持を約した「バルフォア宣言」を発表。(1848〜1930)

はる‐の‐いろ【春の色】🔗🔉

はる‐の‐いろ春の色】 春らしい様子。春色。〈[季]春〉

はる‐の‐うみ【春の海】🔗🔉

はる‐の‐うみ春の海】 春のおだやかでのどかな海。〈[季]春〉。「―終日ひねもすのたりのたりかな」(蕪村)

はるのうみ【春の海】(作品名)🔗🔉

はるのうみ春の海】 箏と尺八の二重奏曲。1929年宮城道雄作曲。翌年の歌御会始うたごかいはじめの勅題に因む。瀬戸内海の船旅の印象を作品化。フランスのルネ=シュメー(Renée Chemet)の編曲で海外にも知られる。

はる‐の‐かぎり【春の限り】🔗🔉

はる‐の‐かぎり春の限り】 春の終り。春のはて。〈[季]春〉。伊勢物語「惜しめども―のけふの日の夕暮にさへなりにけるかな」

はるのきょく【春の曲】🔗🔉

はるのきょく春の曲】 箏曲。古今組こきんぐみの一曲。2世吉沢検校作曲。古今集の春の部の和歌6首を歌詞とする。のちに松阪春栄が手事と替手を補作。

はる‐の‐くれ【春の暮】🔗🔉

はる‐の‐くれ春の暮】 ①春の終わるころ。晩春。暮春。くれのはる。 ②春の日の夕暮れ。〈[季]春〉

はる‐の‐こころ【春の心】🔗🔉

はる‐の‐こころ春の心】 ①春を人に見立てていう時の、その心。また、春の季節ののどかな人心。古今和歌集「―はのどけからまし」。風雅和歌集「飛鳥井の―は知らねども」 ②春情。恋心。人情本、出世娘「たがひの眼もとに秋の浪、―おこれども」

はる‐の‐ころも【春の衣】🔗🔉

はる‐の‐ころも春の衣】 ①春に着る衣服。はるぎ。 ②霞を衣に見立てていう語。

はる‐の‐さかずき【春の杯】‥サカヅキ🔗🔉

はる‐の‐さかずき春の杯‥サカヅキ ①春の頃、酒を飲む杯。 ②3月上巳じょうしの曲水の宴に、水に浮かべる杯。

はる‐の‐じもく【春の除目】‥ヂ‥🔗🔉

はる‐の‐じもく春の除目‥ヂ‥ (春、行われたからいう)(→)県召除目あがためしのじもくのこと。↔秋の除目

はる‐の‐しらべ【春の調】🔗🔉

はる‐の‐しらべ春の調】 雅楽などにおける春の調子。双調そうじょう。古今和歌集物名「浪の音のけさからことに聞ゆるは―やあらたまるらん」

はる‐の‐つかい【春の使】‥ツカヒ🔗🔉

はる‐の‐つかい春の使‥ツカヒ ウグイスの異称。五社百首「関越ゆる―や行きやらぬ」

はる‐の‐つき【春の月】🔗🔉

はる‐の‐つき春の月】 春の、いくぶんぼんやりとして、ほのぼのとした風情の月。〈[季]春〉

はる‐の‐と【春の戸】🔗🔉

はる‐の‐と春の戸】 春をとざしこめている戸。聞書集「―あくる鶯の声」

はる‐の‐となり【春の隣】🔗🔉

はる‐の‐となり春の隣】 春に近いことを空間的に隣と表現したもの。晩冬、春の近づくのにいう。古今和歌集雑体「冬ながら―の近ければ」

はる‐の‐とり【春の鳥】🔗🔉

はる‐の‐とり春の鳥】 春に鳴く鳥。特に、鶯。〈[季]春〉。源氏物語若菜上「―の、桜一つにとまらぬ心よ」

はる‐の‐なさけ【春の情】🔗🔉

はる‐の‐なさけ春の情】 春のおもむき。風雅和歌集「花の後も―は残りけり」

はる‐の‐ななくさ【春の七草】🔗🔉

はる‐の‐ななくさ春の七草】 正月7日に摘み採って七草粥に入れる若菜。芹せり・薺なずな・御形ごぎょう・蘩蔞はこべ・仏座ほとけのざ・菘すずな・蘿蔔すずしろの7種。↔秋の七草

はる‐の‐にしき【春の錦】🔗🔉

はる‐の‐にしき春の錦】 春の時節に、百花が錦を織ったように美しく咲くさま。古今和歌集「都ぞ―なりける」

はる‐の‐の【春の野】🔗🔉

はる‐の‐の春の野】 春ののどかな野原。〈[季]春〉

はる‐の‐ひ【春の日】🔗🔉

はる‐の‐ひ春の日】 春の一日。また、春の太陽。春日。春陽。〈[季]春〉

はるのひ【春の日】(作品名)🔗🔉

はるのひ春の日】 俳諧集。1冊。山本荷兮かけい編。1686年(貞享3)刊。荷兮・野水・越人ら蕉門の連句・発句を集めたもの。格調は平板だが安らか。俳諧七部集の一つ。 →文献資料[春の日]

はるのべ‐の‐こめ【春延べの米】🔗🔉

はるのべ‐の‐こめ春延べの米】 年末に翌年3月払いの約束で借りる米。他に転売して資金を調達するために行われた。世間胸算用4「―を、…毎年のくれに借入の肝煎して」→延米のべごめ

はる‐の‐ほし【春の星】🔗🔉

はる‐の‐ほし春の星】 春の夜空の星。代表的な星座は大熊座・獅子座・蟹座・海蛇座・乙女座・牛飼座など。春星しゅんせい。〈[季]春〉

はる‐の‐みず【春の水】‥ミヅ🔗🔉

はる‐の‐みず春の水‥ミヅ 春の、水量の多くなった川や湖沼の水。〈[季]春〉

はる‐の‐みなと【春の湊】🔗🔉

はる‐の‐みなと春の湊】 春の行き止まるところ。船のゆき泊まる港にたとえていう。春の泊とまり。〈[季]春〉。新古今和歌集「暮れてゆく―は知らねども」

はる‐の‐みや【春の宮】🔗🔉

はる‐の‐みや春の宮】 (「春宮とうぐう」の訓読)皇太子の称。東宮。 ⇒はるのみや‐びと【春の宮人】

はるのみや‐びと【春の宮人】🔗🔉

はるのみや‐びと春の宮人】 東宮坊に仕える役人。後拾遺和歌集「うらやまし―うち群れて」 ⇒はる‐の‐みや【春の宮】

はる‐の‐みやま【春の深山】🔗🔉

はる‐の‐みやま春の深山】 春のころの深山。歌で多く「春の宮」にかけていう。古今和歌集「―の蔭をこひつつ」

はる‐の‐めざめ【春の目覚め】🔗🔉

はる‐の‐めざめ春の目覚め】 思春期に達して、性の欲望がきざすこと。

はるのめざめ【春の目ざめ】🔗🔉

はるのめざめ春の目ざめ】 (Frühlings Erwachen ドイツ)ウェデキントの戯曲。1906年初演。思春期の少年少女が性的無知のために陥る悲劇を描き、うわべを取り繕う社会の偽善に抗議。表現主義の先駆。

はる‐の‐やま【春の山】🔗🔉

はる‐の‐やま春の山】 春になって、木の芽がもえ、花が咲き、霞んで見える山。〈[季]春〉

はる‐の‐ゆき【春の雪】🔗🔉

はる‐の‐ゆき春の雪】 春になって降る雪。大きな雪片の牡丹ぼたん雪になることが多く、淡く消えやすい。春雪しゅんせつ。〈[季]春〉

はる‐の‐よ【春の夜】🔗🔉

はる‐の‐よ春の夜】 春の短い夜。〈[季]春〉 ⇒はるのよ‐の‐ゆめ【春の夜の夢】

はるのよ‐の‐ゆめ【春の夜の夢】🔗🔉

はるのよ‐の‐ゆめ春の夜の夢】 春の夜に見るゆめ。短くはかないことのたとえ。後撰和歌集哀傷「―の中にも思ひきや」 ⇒はる‐の‐よ【春の夜】

はるはな‐の【春花の】🔗🔉

はるはな‐の春花の】 〔枕〕 「たふとからむ」「うつろひ」「にほひさかえて」「うらぐはし」にかかる。

はる‐まき【春巻】🔗🔉

はる‐まき春巻】 小麦粉で作った薄い皮で具を包み、揚げた中国料理の点心。

はる‐め・く【春めく】🔗🔉

はる‐め・く春めく】 〔自五〕 春の気候らしくなる。春らしい気配になる。〈[季]春〉。拾遺和歌集雑秋「霜がれの野原のけぶり―・きにけり」

はる‐やすみ【春休み】🔗🔉

はる‐やすみ春休み】 学校の春の休暇。学年末から4月の始業日までのあいだ。

みこ‐の‐みや【東宮・春宮】🔗🔉

みこ‐の‐みや東宮・春宮】 皇太子。とうぐう。持統紀「―大傅おおきかしずきとす」

[漢]春🔗🔉

 字形  筆順 〔日(曰)部5画/9画/教育/2953・3D55〕 〔音〕シュン(呉)(漢) 〔訓〕はる [意味] ①四季の一つ。はる。「春分・春夏秋冬・早春・立春」▶立春から立夏まで、すなわち陰暦では一月から三月までをいい、したがって正月を「初春」「新春」という。 ②若く元気な年ごろ。「青春」 ③男女のたがいに慕いあうここち。男女間の愛欲。「思春期・春情・春画」 [解字] もとと書く。形声。音符「」(=大地に陽気が満ちて草木が芽生える)+「日」。草木ののびて行く季節の意。は異体字。 [下ツキ 回春・賀春・季春・宜春・去春・迎春・思春期・頌春・初春・新春・青春・惜春・浅春・早春・売春・晩春・暮春・明春・孟春・陽春・来春・立春 [難読] 春日かすが

[漢]春🔗🔉

 〔部4画〕 ⇒日部

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