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しお‐まねき【潮招き・望潮】シホ‥🔗⭐🔉
しお‐まねき【潮招き・望潮】シホ‥
(干潮時に大きな鋏はさみを上下に動かすさまが潮を招くように見えるからいう)スナガニ科のカニ。眼柄は長く、甲は前方が広い四角形。帯緑褐色で、幅約3センチメートル。腹面は橙色。鋏は、雌では左右とも小さく、雄では一方が大きい。有明海と瀬戸内海各地の砂泥地に群棲し、蟹漬がんづけとして食用にされ、近年は減少が著しく絶滅危惧種。〈[季]春〉
しおまねき
ベニシオマネキ
提供:東京動物園協会


のぞまし・い【望ましい】🔗⭐🔉
のぞまし・い【望ましい】
〔形〕[文]のぞま・し(シク)
そうあってほしい。このましい。ねがわしい。「全員出席が―・い」「―・い結果」
のぞみ【望み】🔗⭐🔉
のぞみ【望み】
①ながめ。眺望ちょうぼう。万葉集8「青浪に―はたえぬ」
②ねがい。願望。希望。源氏物語行幸「この―を聞き給ひて」。「―がかなう」「―の綱」
③人望。名望。「天下の―を一身に集める」
④立派な見もの。狂言、太鼓負「いづれあの茶椀は―で御座る」
⑤将来に寄せる期待。見こみ。「まだ―がある」
⇒のぞみ‐うす【望み薄】
⇒望みを託す
のぞみ‐うす【望み薄】🔗⭐🔉
○望みを託すのぞみをたくす🔗⭐🔉
○望みを託すのぞみをたくす
希望をかける。望みを属す。「子供に―」
⇒のぞみ【望み】
のぞ・む【望む】
〔他五〕
①遠くからながめやる。土佐日記「唐詩からうたに、日を―・めば都遠しなどいふなる事のさまを聞きて」。平家物語2「南を―・めば海漫々として、雲の波煙の波深く」。「ふもとより山頂を―・む」
②願う。欲する。期待する。源氏物語宿木「御後見―・む気色漏らし申しけれど」。「合格を―・む」「―・むところだ」
③仰ぐ。慕う。「その徳を―・む」
のぞ・む【臨む】
〔自五〕
①目の前にする。面する。和泉式部集「海に―・みたる松に、蔦の紅葉のかかりたるを」。「湖に―・む部屋」
②場合・機会などに向かいあう。際会する。源氏物語須磨「これより大きなる恥に―・まぬさきに世をのがれなむと思う給へ立ちぬる」。平家物語1「やさ男に、時に―・んで、いかが情なう恥辱をば与ふべき」。「死に―・んでの言葉」「試験に―・む」
③その場所に行く。徒然草「一道にたづさはる人、あらぬ道のむしろに―・みて」。日葡辞書「センヂャウニノゾム」。「祝典に―・む」
④治者として被治者に対する。平家物語4「或いは摂政負ふて位に即け、或いは母后抱いて朝に―・むと見えたり」。「圧制をもって民衆に―・む」
⑤身分の高い人が、みずからその場に行く。
のぞむらく‐は【望むらくは】
(「恐らくは」などの類推によって生じた、ノゾムのク語法の誤形)望むことは。どうか(…してほしい)。願わくは。
のそり
遅鈍で行動のゆるやかなさま。のっそり。のさり。「―と姿を現す」
のそん
のどかすぎる人。俚言集覧「鄙俗にゆたか過たる性質の人を―と云り」
のた
①(ヌタの転)湿地。低湿地。にた。
②のたうつこと。苦しむこと。
③(日本海側で)風の無い日の大波。
の‐だ【野田】
野の中にある田。
のだ【野田】
千葉県北西部の市。江戸川に沿い、醤油の産地。近郊農業も盛ん。近年、住宅地化が進行。人口15万1千。
のだ【野田】
姓氏の一つ。
⇒のだ‐ひでお【野田英夫】
のた‐あえ【饅韲】‥アヘ
ヌタアエの訛。
の‐だいこ【野太鼓・野幇間】
内職に幇間たいこもちをする者。素人しろうとの幇間。転じて、芸もなく、ただ客の座をとりもつだけの幇間を卑んでいう称。
の‐だいこん【野大根】
①野生の大根。「―引き捨てられもせざりけり」(一茶)
②マツムシソウの異称。
のた‐うち【のた打】
泥打祝どろうちいわいのこと。
のたうち‐まわ・る【のたうち回る】‥マハル
〔自五〕
苦しみもがいてころげまわる。「あまりの痛さに―・る」
のた‐う・つ
〔自五〕
(ヌタウツの転)苦しみもがいてころげまわる。のたくる。
の‐だか【野高】
江戸時代、収益のある原野を村高に算入したもの。年貢賦課の対象とした。
の‐だか【野鷹】
野にすむ鷹。野生の鷹。
のた‐く・る
〔自五〕
(→)「ぬたくる」に同じ。
の‐だけ【野竹・土当帰】
セリ科の多年草。山地に普通。高さ約1メートル。葉は革質でやや厚く、羽状複葉。葉柄は紫色で翼があり、基部は茎を抱く。秋に紫黒色の細小花を多数散形花序につける。根は芳香があり、漢方生薬の前胡ぜんことして解熱・鎮痛・鎮咳・去痰薬。
の‐だけ【箆竹】
矢の箆のにする竹。
の‐だち【野立】
⇒のだて
の‐だち【野太刀】
①野外出行の際に帯びた兵仗ひょうじょうの太刀。
②長太刀ながたちの異称。
の‐だて【野立】
(ノダチとも)
①貴人が野外で乗物をとめて休憩すること。
②(大演習などで)天皇の野外の休息所。御野立所。
の‐だて【野点】
野外で茶をたてること。また、その茶の湯。
のだ‐の‐たまがわ【野田の玉川】‥ガハ
六玉川の一つ。宮城県の塩竈付近、多賀城の東方を流れる川。千鳥の名所。(歌枕) 新古今和歌集冬「―千鳥鳴くなり」→玉川
のたばく【宣ばく】
(ノタブのク語法)のたまうこと。おおせられること。万葉集20「なげき―」
のだ‐ひでお【野田英夫】‥ヲ
画家。アメリカ、カリフォルニア生れ。日系移民の子。リベラの助手となり壁画の手法を修得。壁画的な画面構成を特色とする。作「サーカス」。(1908〜1939)
⇒のだ【野田】
のた・ぶ【宣ぶ】
〔自四〕
(ノリタブの約)おっしゃる。のたまう。〈類聚名義抄〉
のたま・う【宣ふ】ノタマフ
〔他四〕
(ノリタマフの約)
①(尊者が下位の者に)言ってきかせる。源氏物語帚木「いとかしこき仰せ言に侍るなり。姉なる人に―・ひみん」
②「言う」の尊敬語。おっしゃる。竹取物語「何事をか―・はむことを」
のた‐まく【宣巻く】
(近世、ノタマワクから転じた)
①おっしゃること。転じて、勝手なことを言うこと。わけのわからないことをくどくどと言うこと。根無草後編「貸したやつが―云や、横ぞつぽうはりのめすに」
②酔漢。根無草後編「大戸じょうご酒にのまれて―となり」
のたまわく【宣はく・曰はく】ノタマハク
(ノタマフのク語法)のたまうこと。おっしゃるには。竹取物語「みこ―」。「子し―」
の‐ため【箆撓】
矢の箆ののそりをためなおすこと。また、その道具。太平記17「金磁頭二つ―に取り添へて」
⇒のため‐がた【箆撓形】
のため‐がた【箆撓形】
箆撓に似た形。ななめ。また、こじれていること。ひねくれていること。平家物語9「河なかより―に押しなされて」
⇒の‐ため【箆撓】
のたも・う【宣ふ】ノタマフ
〔他四〕
⇒のたまう
のた‐もち【饅餅】
枝豆をゆでて皮をとり、すりつぶし、砂糖・卵・醤油・酒を加えてすりのばした餡あんを、糯米もちごめの飯にまぶしたもの。ぬたもち。
のたり
ゆるやかにうねるさま。蕪村句集「春の海終日ひねもす――かな」
のた・る
〔自五〕
①はって行く。
②ぶらぶら歩く。遊び歩く。
の‐だるき【野垂木】
化粧垂木の上にあって屋根をうける垂木。下から見えないのでいう。↔化粧垂木
のたれ‐じに【野垂れ死に】
路傍などに、倒れて死ぬこと。また、それに似たみじめな死に方。ゆきだおれ。「わびしく―する」
のたれ‐ば【湾刃】
波のうねるような刃文はもん。曲線の大小によって、大のたれ・小のたれという。
のた・れる
〔自下一〕
はう。はって行く。倒れる。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「そこらかまはずふんぞつて―・れてござれ」
のち【後】
①(時間的に)あと。古事記下「率寝てむ―は」。「晴―くもり」
②未来。将来。万葉集19「少女らが―のしるしと」。「―の不安」
③子孫。後胤。宇津保物語蔵開上「此の世に仲忠をはなちては御―なし」
④なきあと。死後。源氏物語若菜下「ましてこの―といひては伝はるべき末もなき」
のち‐いり【後入り】
⇒ごいり
のち‐おい【後生い】‥オヒ
①後から生ずること。後にできること。また、そのもの。曾丹集「―のつのぐむ蘆の」
②後に生まれる人。後に学ぶ人。後生こうせい。宇津保物語藤原君「―ともいふものなり」
のち‐おい【後追い】‥オヒ
時におくれたこと。おくればせにすること。落窪物語2「―なる御物詣なめりや」
のちかがみ【後鑑】
江戸幕府編纂の室町幕府の歴史。幕府の奥儒者成島良譲(筑山)らが編纂し、1853年(嘉永6)成る。編年体で、各事件の下に1条ごとに古文書・旧記などを引用。本編347巻、付録20巻。
のち‐がし【後菓子】‥グワ‥
会席料理の後段に出す菓子。
のち‐かた【後方】
のちほど。後刻。狂言、仁王「―同道致いて参詣致しませう」
のち‐がま【後窯】
4代藤四郎破風窯はふがま以後の瀬戸焼の茶入れの称。
のち‐きょうげん【後狂言】‥キヤウ‥
上方歌舞伎で、二番目狂言の称。
のち‐くい【後悔い】
あとでくやむこと。こうかい。華厳音義私記「後悔無及、乃知久伊矣与保須奈のちくいおよぼすな」
のち‐ぐすり【後薬】
後々のために薬となること。あとで身のためとなること。また、そのもの。浮世草子、好色敗毒散「女郎の―とて折ふしの送り小袖」
のち‐くや・し【後悔し】
〔形シク〕
あとになって悔しい。後悔される。竹取物語「深き心も知らであだ心つきなば―・しきこともあるべきを」
のち‐ごしらえ【後拵え】‥ゴシラヘ
後からこしらえること。また、そのもの。浮世草子、新可笑記「太刀は―に実定じつじょう」
のち‐ごと【後言】
最後のことば。この世に言いのこすことば。ゆいごん。源平盛衰記42「余り強く投げられて―もせず死ににけり」
の‐ぢさ【野萵苣】
〔植〕
⇒のぢしゃ
のち‐ざま【後方】
後の時。後年。古今著聞集11「余りに好きならひければ―には僧正の筆をも恥ぢざりけり」
のち‐ざん【後産】
⇒あとざん
のち‐じて【後仕手】
能または狂言で、中入なかいりより後に出るシテ。↔前ジテ
の‐ぢしゃ【野萵苣】
オミナエシ科の一年草。地中海原産の帰化植物。野菜として欧米で広く栽培。茎は叉状に分岐、夏に小形淡青色の花を球状につける。若葉はサラダに用いる。近縁種で花が淡紅色のモモイロノジシャが、近年日本にも帰化している。
のち‐ずり【後刷・後摺】
⇒あとずり
のち‐せ【後世】
のちの世。こうせい。浄瑠璃、今宮の心中「わが心、書いて―に留めたや」
のち‐せ【後瀬】
①上流の瀬に対して、次の瀬。下流の瀬。万葉集11「鴨川の―静けく」
②後に逢う時。後日の逢う瀬。後会。源氏物語帚木「見なほし給ふ―もや」
のち‐ぞい【後添い】‥ゾヒ
後につれそう妻。2度目の妻。後妻。のちづれ。のちぞえ。
のち‐ぞえ【後添え】‥ゾヘ
(→)「のちぞい」に同じ。
のち‐ぞなえ【後備え】‥ゾナヘ
後方に備える軍勢。あとぞなえ。
のち‐だち【後太刀】
先太刀に次いで斬りつけること。
のち‐つがい【後番】‥ツガヒ
歌合せ終了後、引き続きほぼ同じ成員によって再度行われる歌合せ。のちのつがい。ごばん。
のち‐つ‐かた【後つ方】
のちの時。のちかた。水鏡「文徳天皇より―のことは」
のち‐づれ【後連れ】
(→)「のちぞい」に同じ。
のち‐でき【後出来】
晩年の製作。また、その作品。
のち‐とげ【後遂げ】
最後までなし遂げること。大鏡道長「一きははいと高く鳴れど、―のなきなり」
のち‐どころ【後所】
子孫。後胤。蜻蛉日記下「故陽成院の御―ぞかし」
の‐ちどめ【野血止】
セリ科の多年草。チドメグサの近縁種。暖地の野原に普通。小形で、細長い茎が地上を這う。葉は円形で5〜7裂。夏、微細な白花を密生した小球形の花穂をつける。葉を傷に貼れば止血作用があるという。
のち‐の‐あおい【後の葵】‥アフヒ
賀茂祭の日に簾すだれなどにかけた葵で、祭の過ぎた後までそのままにしておくもの。
のち‐の‐あさ【後の朝】
(→)「のちのあした」に同じ。
のち‐の‐あした【後の朝】
男女が逢った翌朝。きぬぎぬ。能因本枕草子頭の弁の職に「―は残り多かるここちなむする」
のち‐の‐あやめ【後の菖蒲】
(端午の節句を過ぎた後のあやめの意)(→)「六日むいかのあやめ」に同じ。
のち‐の‐いみな【後の諱】
おくりな。栄華物語月宴「後の御諱清慎公と聞ゆ」
のち‐の‐おうせ【後の逢瀬】‥アフ‥
後日再会の時。
のち‐の‐おや【後の親】
実の親の死後、親と頼む人。ままおや。源氏物語帚木「まうとの―」
のち‐の‐きく【後の菊】
(重陽ちょうようの節句を過ぎた後の菊の花の意)(→)「十日の菊」に同じ。
のち‐の‐くい【後の悔い】
後悔こうかい。源氏物語柏木「聞きすぐさむは―心苦しう」
のち‐の‐こと【後の事】
①将来の事。死後の事。
②死んだ人に対する作法。葬儀または法会。のちのわざ。源氏物語松風「―おぼし営むな」
③後産あとざん。のちのもの。源氏物語葵「―又いと心もとなし」
のち‐の‐すみ【後の炭】
(→)「ごずみ(後炭)」に同じ。
のち‐のち【後後】
①将来。これから先。「―の事を考える」「―苦労することになろう」
②それより後。以後。後撰和歌集秋「―まで来ずなりにければ」
③死者の法事をする7日目ごとの日。また、死者の忌日。宇津保物語忠乞「―の御わざどもし給ふ」
のち‐の‐ちゅうしょおう【後中書王】‥ワウ
具平ともひら親王の異称。→中書王
のち‐の‐つき【後の月】
①陰暦八月十五夜に対して、九月十三夜の月。豆名月。栗名月。〈[季]秋〉
②閏月うるうづき。欽明紀「去年の閏月のちのつきの四日を以て」
のち‐の‐つきみ【後の月見】
陰暦九月十三夜の月見。中秋の月見に対していう。
のち‐の‐ひがん【後の彼岸】
秋の彼岸。〈[季]秋〉
のち‐の‐ひな【後の雛】
春の雛祭に対して、秋の9月9日(菊の節句)、または8月朔日ついたちに飾る雛。秋の雛。〈[季]秋〉
のち‐の‐ほとけ【後の仏】
釈尊の後をうける仏。弥勒仏みろくぶつをいう。仏足石歌「―に譲りまつらむ」
のち‐の‐み【後の身】
来世に生まれかわる身。
のち‐の‐もの【後の物】
後産あとざん。のちのこと。宇津保物語蔵開上「―もいとたひらかなり」。日葡辞書「ノチノモノ。即ち、エナ(胞衣)」
のち‐の‐やぶいり【後の藪入】
正月の藪入に対して、7月16日の藪入。〈[季]秋〉
のち‐の‐よ【後の世】
①将来。未来。後世。「―まで伝える」
②死後。万葉集19「―に聞きつぐ人も語りつぐがね」
③ごせ。ごしょう。源氏物語若紫「―のことなど聞え知らせ給ふ」
のち‐の‐わざ【後の業】
死後の葬儀、また、法事。後のこと。源氏物語桐壺「―などにもこまかにとぶらはせ給ふ」
のち‐びと【後人】
後世の人。万葉集9「永き世の語りにしつつ―の偲ひにせむと」
のち‐ほど【後程】
しばらくしてから。後刻。「―お目にかかりましょう」
のち‐まき【後蒔き】
時節におくれて蒔くこと。また、そのもの。おそまき。古今和歌集物名「―のおくれて生ふる苗なれど」
のち‐むかし【後昔】
茶の銘。江戸時代、将軍家使用の極上の宇治茶で、湯引き法による青色系のもの。初昔はつむかしより後の時代に好まれた茶の意。製茶家は「あとむかし」と読む。→初昔
のち‐やく【後厄】
(→)「あとやく」に同じ。
の‐ちょう【野帳】‥チヤウ
①(野外で記す仮帳簿の意)江戸時代、検地の際、実測したものを記載するメモを手帳てちょう、手帳を浄書したものを野帳と称した。野帳が確定した場合、さらに浄書した帳簿を清野帳せいのちょうと称し、検地帳の基礎とした。
②会葬者の名を記す帳。到来帳。
のち‐わたり【後渡り】
織地や器物の渡来時代の区分の一つ。明末の工芸品などで、16世紀後半、永禄・天正頃渡来したもの。陶磁器の場合は小堀遠州以後に舶来のものをいう。
ノッカー【knocker】
①訪問者が来訪を知らせる敲たたき金。玄関の戸などにつける。
②野球で、ノックする人。
のっ‐かか・る【乗っ掛かる】
〔自五〕
ノリカカルの音便。浄瑠璃、国性爺合戦「うち伏せうち伏せ怯ひるむ所を―・り」
の‐づかさ【野阜】
小高いところ。野にある丘。万葉集17「あしひきの山谷越えて―に今は鳴くらむ鶯の声」
のっか‐のっか
悠々としたさま。堂々と。狂言、空腕「何の思ひ切て―と行くに行かれぬといふ事が有るものか」
のっ‐か・る【乗っかる・載っかる】
〔自五〕
「乗る」の俗な言い方。「荷台に―・る」
のっ‐き・る【乗っ切る】
〔自五〕
ノリキルの音便。
ノッキング【knocking】
内燃機関のシリンダー内において燃料が過早発火したり異常爆発したりする現象。これが起こるとシリンダーの中で金鎚で叩くような音を出すので、ノッキングの語は本来これを指した。ノック。デトネーション。爆燃。→アンチノック性
ノック【knock】
①たたくこと。扉などをとんとんと打つこと。「―してから入室する」
②(野球用語)守備を練習するためのボールを打つこと。
③⇒ノッキング。
⇒ノック‐アウト【knock out】
⇒ノック‐オン【knock-on】
⇒ノック‐ダウン【knock-down】
⇒ノック‐ダウン‐ゆしゅつ【ノックダウン輸出】
ノック‐アウト【knock out】
①ボクシングで、相手を倒して、10秒以内に立ち上がれなくすること。勝ちとなる。KOと略。
②転じて、相手を完全に負かすこと。
⇒ノック【knock】
の‐づくえ【野机】
火葬場に据えて焼香などをするのに用いる机。
ノック‐オン【knock-on】
ラグビーで、反則の一つ。手で受けたボールを前にこぼしたり、体で前にはじくこと。相手ボールのスクラムになる。
⇒ノック【knock】
ノックス【NOx】
(nitrogen oxides)窒素酸化物のこと。
ノックス【John Knox】
スコットランドのカルヴァン主義宗教改革者。長老教会の基本であるスコットランド信仰告白の起草者の一人。(1514頃〜1572)
ノック‐ダウン【knock-down】
ボクシングで、パンチを受けて倒れること。また、試合中に身体がロープの外に出たり、試合をする意志がなくロープに寄りかかったりするなど、攻撃や防御の力を失ったと判定された状態。10秒以内に試合体勢をとらないと、ノックアウト負けになる。
⇒ノック【knock】
ノック‐ダウン‐ゆしゅつ【ノックダウン輸出】
部品のまま輸出して、現地で組み立て販売する方式。
⇒ノック【knock】
の‐づくり【野作り】
畠作りの百姓。傾城禁短気「裏借屋に、東の―、又は大根売・駕籠舁」
のっけ【仰け】
(ノケの促音化)
①はじめ。最初。「―から負け続ける」
②あおむけ。あおのけ。浮世草子、御前義経記「立腹切つて―にそれば」
のつけ‐はんとう【野付半島】‥タウ
北海道東端部に伸びる日本最大の砂嘴さし。全長26キロメートル。近海はホッカイシマエビの好漁場。野付崎。
のっ・ける【乗っける・載っける】
〔他下一〕
「乗せる」の俗な言い方。「頭に―・ける」
の‐つご【野つご】
四国地方で、夜道を通る人や牛馬に憑ついて歩けなくするという妖怪。赤子の声や「ぎゃあっ」という声を出す。牛馬供養や無縁仏供養をすると出なくなるなどという。
のっ‐こし【乗っ越し】
一方の谷から反対側の谷に越えられる山稜の鞍部。峠とうげ。
のっ‐こみ【乗っ込み】
(ノリコミの音便)魚が産卵準備のため深場から浅い所へと移動を開始すること。「乗込鮒」は〈[季]春〉。
のっさ‐のっさ
(ノサノサの促音化)ゆるくおおまたに歩み出るさま。浄瑠璃、曾我会稽山「―仮屋の歩み、ぐわつたぐわつたと踏み鳴らして」
のっし‐のっし
ノシノシの促音化。
のっしり
ずっしりと重みのあるさま。ゆるやかでこせつかないさま。浄瑠璃、浦島年代記「田地持ちとて―と、身に備はりし焙烙ほうろく頭巾」
のっ‐す【衲子】
⇒のうす
のつ‐そつ
(→)「のっつそっつ」に同じ。夏目漱石、門「御米は依然として―床の中で動いていた」
のっそ‐のっそ
ノソノソの促音化。
のっそり
動きが鈍重なさま。「部屋から―出てくる」
のったり
ノタリの促音化。
ノッチ【notch】
①刻み目。目盛。
②(→)切欠きりかき。
③抵抗器の抵抗値の切換え接点。
⇒ノッチ‐ラペル
の‐づち【野土】
腐敗した植物を含んだ肥沃な黒い土。腐植土。
の‐づち【野槌】
①(「野つ霊ち」の意)野の神。
②蠍さそりまたは蝮まむしの類か。〈新撰字鏡8〉
③一種の妖怪。沙石集5「―といふは常にもなきけだものなり…形大にして、目鼻手足もなくして、只口ばかりあるものの、人を取りて食ふといへり」
④胴が太く短く、蛇のような形をしている想像上の動物。つちのこ。
ノッチ‐ラペル
(notched lapel)(V字形の刻み目ができることから)テーラード‐カラーで、ラペルの先が水平より下がっているもの。ノッチド‐カラー。菱襟。
⇒ノッチ【notch】
のっつ‐そっつ
(「伸りつ反りつ」の転か)身体を動かし姿勢を変える。のつそつ。狂言、腰祈「如何に―とする腰なりとも」
ノッティンガム【Nottingham】
イギリス、イングランド中部トレント川北岸にある都市。織物・薬品・自動車工業が盛ん。人口28万4千(1996)。
のっ‐と【祝詞】
①ノリトの音便。宇治拾遺物語10「神主―いみじく申して」
②三味線音楽および長唄囃子の一名称。舞踊劇で祈祷の場面に用いる。
ノット【knot】
①ひも・ネクタイなどの結び目。
②(「節」と当てる)船舶・海流などの速度の単位。1時間に1海里(1852メートル)の速度を、1ノットという。結び目をつけたロープで船の速度を測ったことからできた語。
⇒ノット‐ステッチ【knot stitch】
ノット【NOT】
(「…でない」の意)論理演算の一つ。命題が真のときは偽、偽のときは真となる。論理否定。否定。
のっ‐と
〔副〕
ぬっと。炭俵「梅が香に―日の出る山路かな」(芭蕉)
のっ‐とう【祝詞】
ノリトの促音便ノットの長音化。狂言、祝祷神楽のっとうかぐら「へいはくをおつとり―をぞ申けれ」
ノット‐ステッチ【knot stitch】
刺繍ししゅうのステッチの一種。布の表面に結び目を作り、点を表現したり、多数並べて面を表現したりするのに用いる。結び目により、フレンチ‐ノット・ジャーマン‐ノットなどがある。→ステッチ(図)
⇒ノット【knot】
のっとり
①ねばりけがあって滑らかなさま。
②ゆるやかで迫らないさま。悠然ゆうぜん。浄瑠璃、伽羅先代萩「立派作りの大小も角菱立てぬ―顔」
の‐つ‐とり【野つ鳥】
〔枕〕
野にすむ鳥の意で、「雉」にかかる。継体紀「―雉きぎしは響とよむ」
のっと・る【則る】
〔自五〕
(ノリトルの音便)則のりとしてしたがう。模範としてならう。三蔵法師伝承徳頃点「仰ぎて忉利とうりの果に規ノツトリて」。「古式に―・る」
のっ‐と・る【乗っ取る】
〔他五〕
(ノリトルの音便)攻め入って奪いとる。奪って自分の支配下におさめる。「敵の陣地を―・る」「飛行機を―・られる」
のっ‐ぴき【退っ引き】
(ノキヒキの音便)避け退くこと。よけること。のがれること。尾崎紅葉、不言不語「但は池に入りて彼鉤取りて返すが可か、と―させたまはず」
⇒退っ引きならぬ
のぞ・む【望む】🔗⭐🔉
のぞ・む【望む】
〔他五〕
①遠くからながめやる。土佐日記「唐詩からうたに、日を―・めば都遠しなどいふなる事のさまを聞きて」。平家物語2「南を―・めば海漫々として、雲の波煙の波深く」。「ふもとより山頂を―・む」
②願う。欲する。期待する。源氏物語宿木「御後見―・む気色漏らし申しけれど」。「合格を―・む」「―・むところだ」
③仰ぐ。慕う。「その徳を―・む」
のぞむらく‐は【望むらくは】🔗⭐🔉
のぞむらく‐は【望むらくは】
(「恐らくは」などの類推によって生じた、ノゾムのク語法の誤形)望むことは。どうか(…してほしい)。願わくは。
ぼう【望】バウ🔗⭐🔉
ぼう【望】バウ
(呉音はモウ)満月。もちづき。また、陰暦の15日。
ぼううん‐の‐じょう【望雲の情】バウ‥ジヤウ🔗⭐🔉
ぼううん‐の‐じょう【望雲の情】バウ‥ジヤウ
[旧唐書狄仁傑伝「南望して白雲の孤飛するを見る。左右に謂いて曰く、わが親の居する所、此の雲の下に在りと」]故郷から遠く離れた地や旅先で、父母を想うこと。
ぼうえん‐きょう【望遠鏡】バウヱンキヤウ🔗⭐🔉
ぼうえん‐きょう【望遠鏡】バウヱンキヤウ
(telescope)円筒の一端に凸レンズまたは反射鏡をはめ、これによって生じた遠くの物体の像を接眼鏡で拡大して見る装置。凸レンズを用いるものを屈折望遠鏡、反射鏡を用いるものを反射望遠鏡という。とおめがね。千里鏡。縮遠鏡。三宅雪嶺、宇宙「ガリレオ―にて査察し、ニユートン数理にて推断し」。→電波望遠鏡
⇒ぼう‐えん【望遠】
ぼうえんきょう‐ざ【望遠鏡座】バウヱンキヤウ‥🔗⭐🔉
ぼうえんきょう‐ざ【望遠鏡座】バウヱンキヤウ‥
(Telescopium ラテン)南天の星座。射手いて座の南にある。
⇒ぼう‐えん【望遠】
ぼうえん‐レンズ【望遠レンズ】バウヱン‥🔗⭐🔉
ぼうえん‐レンズ【望遠レンズ】バウヱン‥
画面サイズに比して焦点距離の長いレンズ。遠距離のものを拡大撮影するために用いる。
⇒ぼう‐えん【望遠】
ぼう‐がい【望外】バウグワイ🔗⭐🔉
ぼう‐がい【望外】バウグワイ
望んでいたより以上に結構なこと。おもいのほか。「―の幸い」「―の成功」
ぼうか‐じょうやく【望廈条約】バウ‥デウ‥🔗⭐🔉
ぼうか‐じょうやく【望廈条約】バウ‥デウ‥
(望廈はマカオ近くの調印地)1844年7月、アメリカ・清国間に修交・通商および治外法権について締結された条約。
ぼう‐かん【望観】バウクワン🔗⭐🔉
ぼう‐かん【望観】バウクワン
のぞみみること。観望。
ぼう‐き【望気】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐き【望気】バウ‥
雲気を望み見て吉凶を判ずること。
ぼう‐きょう【望郷】バウキヤウ🔗⭐🔉
ぼう‐きょう【望郷】バウキヤウ
故郷をしたいのぞむこと。故郷に思いをはせること。懐郷。思郷。「―の念」
ぼう‐げつ【望月】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐げつ【望月】バウ‥
陰暦十五夜の月。もちづき。
ぼう‐けん【望見】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐けん【望見】バウ‥
遠くからのぞみ見ること。
ぼう‐さい【望祭】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐さい【望祭】バウ‥
中国で、王侯が領内の山川の神を遠望してまつること。望祀。
ぼう‐じつ【望日】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐じつ【望日】バウ‥
陰暦15日の称。もちのひ。
ぼう‐しょく【望蜀】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐しょく【望蜀】バウ‥
[後漢書岑彭伝]一つの望みをとげてさらにその上を望むこと。足るを知らないこと。→隴ろうを得て蜀を望む(「隴」成句)
ぼう‐しん【望診】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐しん【望診】バウ‥
漢方で、患者の栄養状態、皮膚の状態、血色などを肉眼で視ること。視診。
ぼうふ‐せき【望夫石】バウ‥🔗⭐🔉
ぼうふ‐せき【望夫石】バウ‥
中国湖北省武昌の北山にある石。貞婦が出征する夫をこの山上に見送り、そのまま化して石となったと伝える。
ぼうふ‐の‐やま【望夫の山】バウ‥🔗⭐🔉
ぼうふ‐の‐やま【望夫の山】バウ‥
望夫石ぼうふせきのある山。和漢朗詠集「寒雲は空しく―に満てり」→望夫石
ぼう‐よう【望洋】バウヤウ🔗⭐🔉
ぼう‐よう【望洋】バウヤウ
遠方をながめること。また、ひろびろとして目当てのつかないさま。
ぼう‐ろう【望楼】バウ‥🔗⭐🔉
ぼう‐ろう【望楼】バウ‥
遠くを見るための高い建物。ものみやぐら。「消防署の―」
もち‐い【望日】‥ヒ🔗⭐🔉
もち‐い【望日】‥ヒ
正月15日。望もち。望年もちどし。もちもち節供。戻り正月。返り正月。
もち‐うち【望打ち】🔗⭐🔉
もち‐うち【望打ち】
小正月に、祝い棒を持って嫁の尻を打ち、果樹をたたきなどして生産をうながす予祝行事。→木呪きまじない
もち‐がゆ【望粥・餅粥】🔗⭐🔉
もち‐がゆ【望粥・餅粥】
正月15日に食べる小豆粥。後世は餅粥の意に取り、餅を入れた粥をいう。これで年占としうらをする地方が多い。
もち‐くた・つ【望降つ】🔗⭐🔉
もち‐くた・つ【望降つ】
〔自四〕
望もちすなわち十五夜が更ける。一説に、十五夜を過ぎる。万葉集8「―・ち清き月夜つくよに」
もち‐じお【望潮】‥ジホ🔗⭐🔉
もち‐じお【望潮】‥ジホ
陰暦15日の潮。この日、潮が最も高い。
もち‐づき【望月】🔗⭐🔉
もち‐づき【望月】
①陰暦十五夜の満月。俳諧では特に陰暦八月十五夜の名月。〈[季]秋〉
②満ち足りたさま、賞美すべきさまの形容。万葉集2「春花の貴からむと―のたたはしけむと」
⇒もちづき‐の‐こま【望月の駒】
⇒もちづき‐の‐まき【望月牧】
もちづき【望月】(作品名)🔗⭐🔉
もちづき【望月】
能。直面物ひためんもの。小沢刑部友房が、主君安田友治の妻子と力を合わせ、主君の仇、望月秋長に酒を勧め、獅子舞に事寄せて近づき討ち果たす。
もちづき【望月】(姓氏)🔗⭐🔉
もちづき【望月】
姓氏の一つ。
⇒もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
⇒もちづき‐さんえい【望月三英】
もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】🔗⭐🔉
もちづき‐ぎょくせん【望月玉蟾】
江戸中期の画家。名は重盛。字は守静。京都の人。土佐光成・山口雪渓に学ぶ。筆力の強い水墨画や細密な着色山水画を描く。望月派の祖。(1693〜1755)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐さんえい【望月三英】🔗⭐🔉
もちづき‐さんえい【望月三英】
江戸中期の幕府の医官。号は鹿門。「医官玄稿」を著して折衷派医学を唱道。著はほかに「明医小史」など。(1697〜1769)
⇒もちづき【望月】
もちづき‐の‐こま【望月の駒】🔗⭐🔉
もちづき‐の‐こま【望月の駒】
平安時代以後、毎年8月望月のころ、諸国から貢進した馬。〈[季]秋〉。→駒牽こまひき。
⇒もち‐づき【望月】
もちづき‐の‐まき【望月牧】🔗⭐🔉
もちづき‐の‐まき【望月牧】
信濃国にあった官牧。今の長野県佐久市望月の地。
⇒もち‐づき【望月】
もち‐どし【望年】🔗⭐🔉
もち‐どし【望年】
小正月のこと。
もち‐の‐つき【望の月】🔗⭐🔉
もち‐の‐つき【望の月】
十五夜の月。満月。もちづき。
もち‐の‐ひ【望の日】🔗⭐🔉
もち‐の‐ひ【望の日】
満月に当たる日。陰暦の15日。
[漢]望🔗⭐🔉
望 字形
筆順
〔玉(王)部7画/11画/教育/4330・4B3E〕
[
] 字形
〔月部7画/11画〕
〔音〕ボウ〈バウ〉(漢) モウ〈マウ〉(呉)
〔訓〕のぞむ・もち
[意味]
①遠く見やる。遠くをながめる。のぞむ。「望見・望楼・望遠鏡・眺望・展望台」
②まだかまだかと待ちのぞむ。そうなってほしいと願う。「望外・熱望・羨望せんぼう・所望しょもう」
③人々の期待。人気。「人望・衆望・名望」
④陰暦十五日の夜。もち。「望日・既望」
[解字]
形声。音符「亡」(=ない。見えない)+「月」+「壬」(=人がのびあがって立つ形)。見えない月を身を伸ばして見ようとする、転じて、遠く見やる、待ちのぞむ意。原字は[
]。「臣」(=目)+「壬」から成る会意文字。
[下ツキ
一望・威望・遠望・渇望・観望・願望・冀望・希望・既望・仰望・翹望・懇望・朔望・失望・志望・衆望・宿望・嘱望・属望・所望・信望・人望・声望・切望・絶望・羨望・潜望鏡・想望・太公望・待望・大望・多望・眺望・展望・徳望・熱望・非望・本望・民望・毋望・名望・野望・有望・要望・欲望・輿望





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