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あら・す【産す】🔗🔉

あら・す産す】 〔他四〕 (ア(生)ルの他動詞形)お産みになる。允恭紀「大泊瀬天皇を―・します夕に」

うぶ【産・生・初】🔗🔉

うぶ産・生・初】 ①《産・生》出産に関することをあらわす語。「―湯」 ②《産・生》生まれた時のままであること。兼澄集「なできけむ―の黒髪」 ③《初》(「初心」とも書く)生来のままで飾りけのないこと。ういういしいこと。世間ずれがしていないこと。「―な所のある男」 ④《初》(「初心」とも書く)男女の情を解しないこと。「―な娘」

うぶ‐い【産井】‥ヰ🔗🔉

うぶ‐い産井‥ヰ 産湯の水を汲む井戸。

うぶ‐ぎ【産衣・産着】🔗🔉

うぶ‐ぎ産衣・産着】 生まれた子に初めて着せる着物。うぶぎぬ。〈日葡辞書〉 ⇒うぶぎ‐の‐いわい【産衣の祝】 ⇒うぶぎ‐ふくさ【産衣袱紗】

うぶ‐ぎぬ【産衣】🔗🔉

うぶ‐ぎぬ産衣】 ①うぶぎ。大鏡「―に書きおきて侍りける」 ②⇒げんたがうぶぎぬ

うぶぎ‐の‐いわい【産衣の祝】‥イハヒ🔗🔉

うぶぎ‐の‐いわい産衣の祝‥イハヒ 赤子が初めて産衣を着るのを祝う儀式。 ⇒うぶ‐ぎ【産衣・産着】

うぶぎ‐ふくさ【産衣袱紗】🔗🔉

うぶぎ‐ふくさ産衣袱紗】 赤子を産湯からとりあげる時に用いる白絹または白羽二重。 ⇒うぶ‐ぎ【産衣・産着】

うぶ‐ち【産血】🔗🔉

うぶ‐ち産血】 出産の時に出る血。 ⇒うぶち‐の‐めし【産血の飯】

うぶち‐の‐めし【産血の飯】🔗🔉

うぶち‐の‐めし産血の飯(→)「うぶたてめし」に同じ。 ⇒うぶ‐ち【産血】

うぶ‐の‐かみ【産の神】🔗🔉

うぶ‐の‐かみ産の神(→)「うぶがみ(産神)」に同じ。

うぶ‐や【産屋】🔗🔉

うぶ‐や産屋】 ①出産のために新たに建てた家。神代紀「―を海辺うみへたに造りて」 ②出産のために使う室。宇津保物語蔵開上「―の設け、白き綾、調度ども」 ⇒うぶや‐あき【産屋明き】 ⇒うぶや‐そうぞく【産屋装束】 ⇒うぶやだち‐いわい【産屋立祝】

うぶ‐や【産や】🔗🔉

うぶ‐や産や】 「うぶやしない」の略。拾遺和歌集「贈皇后宮の御―の七夜に」

うぶや‐あき【産屋明き】🔗🔉

うぶや‐あき産屋明き】 生児や産婦の忌が明けること。初めて宮参りをする習慣がある。 ⇒うぶ‐や【産屋】

うぶや‐そうぞく【産屋装束】‥サウ‥🔗🔉

うぶや‐そうぞく産屋装束‥サウ‥ 産屋で着用した白装束。宇津保物語蔵開下「―したる衆どもいと多くゐたり」 ⇒うぶ‐や【産屋】

うぶやだち‐いわい【産屋立祝】‥イハヒ🔗🔉

うぶやだち‐いわい産屋立祝‥イハヒ 産婦と生児が産屋から離れる祝。産立おぼたち。仕上飯しあげめし。食離くいばなれ⇒うぶ‐や【産屋】

うま・る【生る・産る】🔗🔉

うま・る生る・産る】 〔自下二〕 ⇒うまれる(下一)

うま・れる【生まれる・産まれる】🔗🔉

うま・れる生まれる・産まれる】 〔自下一〕[文]うま・る(下二) (平安時代以降ムマルとも表記) ①母体から子が出る。また、卵からかえる。出生する。誕生する。万葉集9「ほととぎす独り―・れて」。源氏物語桐壺「たまのをのこみこさへ―・れ給ひぬ」。今昔物語集7「その二人、一人はすでにかへりて人間に―・れたり。一人は地獄にあり」。「女の子が―・れる」「東京で―・れる」 ②物事が新しく出来る。出現する。生じる。「作品が―・れた」「研究会が―・れる」「新記録が―・れる」「さらに別の疑惑が―・れた」 ◇広く一般には「生」を使い、出産・誕生に着目する場合に「産」を使う。2はふつう「生」を用いる。 ⇒生まれた後の早め薬 ⇒生まれぬ先の襁褓定め

うみ【生み・産み】🔗🔉

うみ生み・産み】 うむこと。うんだこと。また、新しく作り出すこと。万葉集20「―の子のいやつぎつぎに」。「―の親」「―の苦しみ」

うみ‐あつ・む【生み集む・産み集む】🔗🔉

うみ‐あつ・む生み集む・産み集む】 〔他下二〕 子を多く生む。宇津保物語国譲中「よくも―・め給ひつるみ子たちかな」

うみ‐いだ・す【生み出す・産み出す】🔗🔉

うみ‐いだ・す生み出す・産み出す】 〔他四〕 生んでこの世に出す。うむ。

うみ‐おと・す【生み落とす・産み落とす】🔗🔉

うみ‐おと・す生み落とす・産み落とす】 〔他五〕 子や卵を生む。分娩する。竹取物語「つばくらめ…七度巡りてなむ―・すめる」

うみ‐が‐つき【産みが月】🔗🔉

うみ‐が‐つき産みが月】 うみづき。臨月。うむがつき。神代紀「盈月うみがつき已に満ちて」

うみ‐じるし【産印】🔗🔉

うみ‐じるし産印】 (四国地方で)痣あざ

うみ‐す【産み巣】🔗🔉

うみ‐す産み巣】 子をはらむ腹。母胎。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「三人までの―とは、難じていはば子過ぎ腹」

うみ‐だ・す【生み出す・産み出す】🔗🔉

うみ‐だ・す生み出す・産み出す】 〔他五〕 ①胎児または卵を生む。 ②生み始める。 ③新しく作り出す。「新企画を―・す」「財源を―・す」

うみ‐づき【産み月】🔗🔉

うみ‐づき産み月】 胎児が生まれる予定の月。臨月。

うみ‐つ・ける【生み付ける・産み付ける】🔗🔉

うみ‐つ・ける生み付ける・産み付ける】 〔他下一〕[文]うみつ・く(下二) ①卵を生んで物に付着させる。 ②生んで、親の性質・外見などを受けさせる。

うみ‐つ・る【生み連る・産み連る】🔗🔉

うみ‐つ・る生み連る・産み連る】 〔他下二〕 生んで引き連れる。宇津保物語俊蔭「いかめしき雌熊・雄熊、子を―・れて棲むうつぼなりけり」

うみ‐ながし【産み流し】🔗🔉

うみ‐ながし産み流し】 ①流産りゅうざん。増鏡「これも御―にて、俄にうせさせ給ひけりとぞ聞えし」 ②生むだけで自分で世話しないこと。 ○海波を揚げずうみなみをあげず [韓詩外伝5]海に波が起こらない。天下泰平であることにいう。「風枝を鳴らさず」と同じ。 ⇒うみ【海】

うみ‐の‐おや【生みの親・産みの親】🔗🔉

うみ‐の‐おや生みの親・産みの親】 ①自分を生んだ両親。実父母。 ②物事を最初に作り出したり始めたりした人。「議会制度の―」 ⇒生みの親より育ての親 ○生みの親より育ての親うみのおやよりそだてのおや (→)「生みの恩より育ての恩」に同じ。→生みの恩(成句) ⇒うみ‐の‐おや【生みの親・産みの親】

うみ‐の‐おん【生みの恩・産みの恩】🔗🔉

うみ‐の‐おん生みの恩・産みの恩】 生んでくれた親の恩。 ⇒生みの恩より育ての恩 ○生みの恩より育ての恩うみのおんよりそだてのおん 生んでくれた親の恩より養育してくれた親の恩の方が重い。 ⇒うみ‐の‐おん【生みの恩・産みの恩】

うみ‐の‐くるしみ【生みの苦しみ・産みの苦しみ】🔗🔉

うみ‐の‐くるしみ生みの苦しみ・産みの苦しみ】 子を生む時の甚だしい苦痛。転じて、物をつくりだし、事を始める時の苦しみ。

うみ‐の‐こ【生みの子・産みの子】🔗🔉

うみ‐の‐こ生みの子・産みの子】 ①自分の生んだ子。実子。 ②子孫。万葉集20「―のいやつぎつぎに」 ○海の事は漁師に問えうみのことはりょうしにとえ その道の専門家や経験者に教えを請うのが一番であるということ。「山の事は樵きこりに聞け」と同趣意。 ⇒うみ【海】

うみ‐ひろ・ぐ【生み広ぐ・産み広ぐ】🔗🔉

うみ‐ひろ・ぐ生み広ぐ・産み広ぐ】 〔他下二〕 子を多く生む。宇津保物語蔵開中「はちすの如く―・ぐめり」

う・む【生む・産む】🔗🔉

う・む生む・産む】 〔他五〕 ①母体が子や卵を体外に出す。分娩ぶんべんする。竹取物語「そこらのつばくらめ子―・まざらむやは」。大鏡道隆「男一人女一人―・ませ給へりしは」。「にわとりが卵を―・む」 ②新たに物事を生じさせる。「うわさはうわさを―・む」「好記録を―・む」 ⇒産んだ子より抱いた子

うむ‐が‐つき【産むが月】🔗🔉

うむ‐が‐つき産むが月(→)「うみがつき」に同じ。

○産んだ子より抱いた子うんだこよりだいたこ🔗🔉

○産んだ子より抱いた子うんだこよりだいたこ 自分が産んだというだけで育てなかった子より、他人が産んだ子でも心をこめて養育した子の方がかわいいものだ。 ⇒う・む【生む・産む】 うん‐だめし運試し】 運が向いているか否かを試みること。 うんたろううん太郎‥ラウ うっかり者。(俚言集覧) うんち (幼児語)大便。うんこ。 うん‐ちく蘊蓄・薀蓄】 [左伝昭公25年] ①物を十分にたくわえること。 ②知識を深く積み貯えてあること。また、その知識。「―のあるところを披露する」 ⇒蘊蓄を傾ける

おびや‐ど【産屋人】🔗🔉

おびや‐ど産屋人】 (ウブヤヒト(産屋人)の転。新潟県・三重県志摩地方などで)産婦。おびうど。

さん【産】🔗🔉

さん】 ①子を生むこと。生まれること。分娩ぶんべん。「お―」 ②つくり出すこと。また、その品物。「―を興す」 ③生まれた土地、また製出した土地をいう語。「青森の―」 ④生活のもとで。財の集合。「―を破る」 ⇒産の紐を解く ⇒産を傾ける ⇒産を成す ⇒産を破る

さん‐い【産衣】🔗🔉

さん‐い産衣】 うぶぎ。さんえ。

さん‐い【産医】🔗🔉

さん‐い産医】 産科の医者。産科医。

さん‐いん【産院】‥ヰン🔗🔉

さん‐いん産院‥ヰン 産科の医院。妊婦・産婦・新生児をとり扱う。

さん‐か【産科】‥クワ🔗🔉

さん‐か産科‥クワ 妊娠・分娩・新生児など、出産に関する医学の一分科。

さん‐がく【産額】🔗🔉

さん‐がく産額】 産出・生産される数量または金額。

さん‐がく‐かん【産学官】‥クワン🔗🔉

さん‐がく‐かん産学官‥クワン 産業界と学界と官庁との三者。

さんがく‐きょうどう【産学協同】‥ケフ‥🔗🔉

さんがく‐きょうどう産学協同‥ケフ‥ 教育において産業界と学校とが協同すること。技術者養成や産業界からの委託研究などを主な内容とする。

さん‐きゅう【産休】‥キウ🔗🔉

さん‐きゅう産休‥キウ 出産休暇の略。

さん‐ぎょう【産業】‥ゲフ🔗🔉

さん‐ぎょう産業‥ゲフ ①生活してゆくための仕事。なりわい。生業。史記抄「銭をかすは民の銭もないものにかして其―をさせうためぞ」 ②〔経〕(industry) ㋐生産を営む仕事、すなわち自然物に労働を加えて、使用価値を創造し、また、これを増大するため、その形態を変更し、もしくはこれを移転する経済的行為。農業・牧畜業・林業・水産業・鉱業・工業・商業および貿易など。 ㋑(→)工業2に同じ。 ⇒さんぎょう‐い【産業医】 ⇒さんぎょう‐かくめい【産業革命】 ⇒さんぎょうぎじゅつ‐そうごう‐けんきゅうじょ【産業技術総合研究所】 ⇒さんぎょう‐きょういく【産業教育】 ⇒さんぎょう‐くみあい【産業組合】 ⇒さんぎょう‐こうくう【産業航空】 ⇒さんぎょう‐こうこがく【産業考古学】 ⇒さんぎょう‐こうぞう【産業構造】 ⇒さんぎょう‐ごうりか【産業合理化】 ⇒さんぎょう‐ざいさんけん【産業財産権】 ⇒さんぎょう‐しきん【産業資金】 ⇒さんぎょう‐しほん【産業資本】 ⇒さんぎょう‐しんりがく【産業心理学】 ⇒さんぎょう‐スパイ【産業スパイ】 ⇒さんぎょうない‐ぼうえき【産業内貿易】 ⇒さんぎょう‐の‐くうどうか【産業の空洞化】 ⇒さんぎょう‐はいきぶつ【産業廃棄物】 ⇒さんぎょうべつ‐くみあい【産業別組合】 ⇒さんぎょう‐ほうこく‐かい【産業報国会】 ⇒さんぎょう‐みんしゅせい【産業民主制】 ⇒さんぎょうよう‐ロボット【産業用ロボット】 ⇒さんぎょう‐よびぐん【産業予備軍】 ⇒さんぎょう‐れんかん‐ひょう【産業連関表】

さんぎょう‐い【産業医】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐い産業医‥ゲフ‥ 労働者の健康管理に当たる医師。労働安全衛生法上、一定規模以上の事業所ではこれを選任する義務がある。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐かくめい【産業革命】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐かくめい産業革命‥ゲフ‥ (industrial revolution)産業の技術的基礎が一変し、小さな手工業的な作業場に代わって機械設備による大工場が成立し、社会構造が根本的に変化すること。これにより近代資本主義経済が確立。1760年代のイギリスに始まり、1830年代以降、欧州諸国に波及。なお、革命と呼べるほどの大変化があったか否かについて論争がある。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょうぎじゅつ‐そうごう‐けんきゅうじょ【産業技術総合研究所】‥ゲフ‥ガフ‥キウ‥🔗🔉

さんぎょうぎじゅつ‐そうごう‐けんきゅうじょ産業技術総合研究所‥ゲフ‥ガフ‥キウ‥ 産業技術水準の向上を目的とする独立行政法人。旧通商産業省工業技術院が2001年に改組。情報通信・ナノテクノロジー・材料・生命科学・地質・環境・エネルギーなどの分野で、科学的基盤構築や新産業創出のための研究・開発を行う。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐きょういく【産業教育】‥ゲフケウ‥🔗🔉

さんぎょう‐きょういく産業教育‥ゲフケウ‥ 農業・工業・商業など産業各部門の職業に従事するために必要な知識・技能・態度を習得させることを目的とする教育。1951年に産業教育振興法公布。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐くみあい【産業組合】‥ゲフ‥アヒ🔗🔉

さんぎょう‐くみあい産業組合‥ゲフ‥アヒ 1900年(明治33)公布の産業組合法によって設立された社団法人。組合員の協力によってその産業・経済の発達をはかり、資力の少ない中小生産者を救済することを目的として、特に農村に発達。第二次大戦後は各種の協同組合に移行。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐こうくう【産業航空】‥ゲフカウ‥🔗🔉

さんぎょう‐こうくう産業航空‥ゲフカウ‥ 薬剤散布・写真撮影など輸送以外の各種目的に航空機を使用する事業。航空機使用事業。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐こうこがく【産業考古学】‥ゲフカウ‥🔗🔉

さんぎょう‐こうこがく産業考古学‥ゲフカウ‥ 産業革命期を中心として産業技術などを考古学的に研究する学問。対象とする時代を限定しない見解もある。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐こうぞう【産業構造】‥ゲフ‥ザウ🔗🔉

さんぎょう‐こうぞう産業構造‥ゲフ‥ザウ 一国の経済を構成する諸産業の相互関係や、諸産業が生みだす所得や従業人口の比率などをいう。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐ごうりか【産業合理化】‥ゲフガフ‥クワ🔗🔉

さんぎょう‐ごうりか産業合理化‥ゲフガフ‥クワ 新しい機械設備や技術の導入によって、生産能率を高め利潤の増大をはかること。しばしば雇用の縮小を伴う。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐ざいさんけん【産業財産権】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐ざいさんけん産業財産権‥ゲフ‥ 産業上有用な創作および商標等についての排他的な独占権。特許権・実用新案権・意匠権・商標権の総称。広義には不正競争防止法上の諸権利等も含む。工業所有権と称されていたが、2002年より現称。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐しきん【産業資金】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐しきん産業資金‥ゲフ‥ 産業活動の維持・発展のために投下される資金。資金調達方法からは、自己資金のほか、株式・事業債・各種金融機関からの借入金に分けられ、資金使途からは、設備資金と運転資金とに分けられる。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐しほん【産業資本】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐しほん産業資本‥ゲフ‥ 商品の生産過程に投下されて剰余価値を生み出す資本。→商業資本⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐しんりがく【産業心理学】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐しんりがく産業心理学‥ゲフ‥ 心理学の一分野。産業上の、適性・作業・能率・管理などに関する心理学的諸問題を研究する。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐スパイ【産業スパイ】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐スパイ産業スパイ‥ゲフ‥ 企業が競争相手の企業の経営や技術などに関する秘密情報を探り出すこと。また、それを行う人。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょうない‐ぼうえき【産業内貿易】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょうない‐ぼうえき産業内貿易‥ゲフ‥ 製品の差別化などのため、同一産業内に属する商品を相互に輸出入する貿易。高級自動車と大衆車を輸出入し合うなど。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐の‐くうどうか【産業の空洞化】‥ゲフ‥クワ🔗🔉

さんぎょう‐の‐くうどうか産業の空洞化‥ゲフ‥クワ 円高、賃金の高騰、さまざまな規制などのために、国内の製造業が生産の拠点を海外に移す結果、国内の生産能力が衰退すること。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐はいきぶつ【産業廃棄物】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐はいきぶつ産業廃棄物‥ゲフ‥ 事業活動に伴って生ずる廃棄物。燃えがら・汚泥・廃油など法令で定められた廃棄物は、事業者が自ら処理しなければならない。産廃。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょうべつ‐くみあい【産業別組合】‥ゲフ‥アヒ🔗🔉

さんぎょうべつ‐くみあい産業別組合‥ゲフ‥アヒ 企業や職種の別なく、同一産業に従事する労働者の全体によって組織される労働組合。職業別組合とは異なり、未熟練労働者をも含む。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐ほうこく‐かい【産業報国会】‥ゲフ‥クワイ🔗🔉

さんぎょう‐ほうこく‐かい産業報国会‥ゲフ‥クワイ 労資協調・戦争協力の官製労働者組織。日中戦争期に全国の事業所でつくられ、1940年全国組織として大日本産業報国会を結成、諸労働団体を吸収。第二次大戦後解散。略称、産報。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐みんしゅせい【産業民主制】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐みんしゅせい産業民主制‥ゲフ‥ 産業においても民主主義を実現しようとする思想。団体交渉の制度的保証、労使協議制、労働者の経営参加などを目指す。イギリスのウェッブ夫妻による「産業民主制論」(1897年)が出発点とされる。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょうよう‐ロボット【産業用ロボット】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょうよう‐ロボット産業用ロボット‥ゲフ‥ プログラムあるいはコンピューターからの指令によって多様な作業を行う産業用機械。視覚を備え、また移動できるものもある。物体の移動、工作機械の操作、組立・塗装・溶接などに用いる。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐よびぐん【産業予備軍】‥ゲフ‥🔗🔉

さんぎょう‐よびぐん産業予備軍‥ゲフ‥ 資本主義的産業で機械化が進むことによって生ずる失業労働者群。資本がその必要に応じて雇用する失業者という意味でこう呼ぶ。相対的過剰人口。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さんぎょう‐れんかん‐ひょう【産業連関表】‥ゲフ‥クワンヘウ🔗🔉

さんぎょう‐れんかん‐ひょう産業連関表‥ゲフ‥クワンヘウ ある一定期間に各産業部門が生産した財・サービスがどのように産業部門相互間の中間需要や消費・投資・輸出・財政支出などの最終需要に配分されるかを表にまとめたもの。レオンチェフ表・投入産出表ともいう。 ⇒さん‐ぎょう【産業】

さん‐きん【産金】🔗🔉

さん‐きん産金】 金きんを産出すること。

さん‐ぐ【産具】🔗🔉

さん‐ぐ産具】 出産に要する用具。

さん‐け【産気】🔗🔉

さん‐け産気】 胎児の生まれそうなけはい。 ⇒さんけ‐づ・く【産気付く】

さんけい‐しんぶん【産経新聞】🔗🔉

さんけい‐しんぶん産経新聞】 日本の主要新聞の一つ。1933年大阪で「日本工業新聞」として創刊。改題を経て88年より現紙名。2002年東京本社版は夕刊廃止。

さん‐げつ【産月】🔗🔉

さん‐げつ産月(→)「うみづき」に同じ。

さんけ‐づ・く【産気付く】🔗🔉

さんけ‐づ・く産気付く】 〔自五〕 陣痛が始まり、胎児が生まれそうな状態になる。 ⇒さん‐け【産気】

さん・する【産する】🔗🔉

さん・する産する】 〔自他サ変〕[文]産す(サ変) ①生む。生まれる。 ②産出する。「良質の鉄鉱石を―・する」

さん‐の‐け【産の気】🔗🔉

さん‐の‐け産の気(→)「さんけ」に同じ。椿説弓張月続編「にはかに―つきて」

さん‐の‐とあけ【産の戸開け】🔗🔉

さん‐の‐とあけ産の戸開け】 分娩の際、胎児の娩出を容易にするために出る液。羊水。

さん‐の‐ひも【産の紐】🔗🔉

さん‐の‐ひも産の紐】 妊婦の用いるはらおび。 ⇒産の紐を解く ○産の紐を解くさんのひもをとく お産をする。〈日葡辞書〉 ⇒さん【産】 ○産の紐を解くさんのひもをとく 分娩する。出産する。曾我物語6「日数つもる程に―」 ⇒さん‐の‐ひも【産の紐】

○産の紐を解くさんのひもをとく🔗🔉

○産の紐を解くさんのひもをとく お産をする。〈日葡辞書〉 ⇒さん【産】

○産の紐を解くさんのひもをとく🔗🔉

○産の紐を解くさんのひもをとく 分娩する。出産する。曾我物語6「日数つもる程に―」 ⇒さん‐の‐ひも【産の紐】 さん‐の‐ま三の間】 貴族の邸宅で奥女中のいる部屋。 さん‐の‐まつ三の松】 能舞台の橋掛りの前面に植える松の3番目、揚幕寄りのもの。→能舞台(図) さん‐の‐まる三の丸】 城郭の二の丸を囲む外郭。三の郭くるわ→城しろ さんのみや三宮】 神戸市中央区の一部。神戸市中心部の一角をなす。生田神社の第3の裔神えだがみがある。 さん‐の‐めし産の飯】 出産を祝う飯。高盛りにして供え、また近隣の人々にふるまう。産立飯うぶたてめしさんば三板】 沖縄の打楽器。赤木・竹などの小さい薄板3枚の上部をゆるく連結した紐を左手の指に通して支え、右手の指全体を連続的に使って打ち鳴らす。民謡のリズムをとる。三馬。 さん‐ば生飯・散飯⇒さば(生飯) さん‐ば産婆】 出産を助け、産婦や生児の世話をするのを業とする女性。助産婦の旧称。とりあげばば。徳田秋声、足迹「―が手提鞄をさげてやつて来ると、叔母は四畳半の方へ自分で蒲団を延べて診てもらつた」 ⇒さんば‐がえる【産婆蛙】 ⇒さんば‐じゅつ【産婆術】 ⇒さんば‐やく【産婆役】 さん‐ば驂馬】 ①中国古代に、車をひく馬の左右にそえた馬。そえうま。 ②砲兵の輓馬ばんば中、騎乗しない馬。 サンバsamba ポルトガル】 ブラジルのアフリカ系住民から生まれた4分の2拍子のテンポの速い舞踏音楽およびそのリズム。なお、アルゼンチンのサンバ(zamba スペイン)は、これとは別の8分の6拍子の緩やかな曲。 さんぱ 新潟県から島根県に至る沿岸の小漁業に、大正末ごろまで用いた船。 さん‐ぱ撒播】 (サッパの慣用読み)種子を田畑の全面に一様に播き散らす播種法。牧草・麻などで行われる。→条播じょうは ざん‐ぱ残葩】 (「葩」は花びら)散り残った花。残花。 サンバーsambar】 (ヒンディー語に由来)大形のシカの一種。毛色は黒褐色から灰色で、斑紋はない。牡の角は大きく、3枝。インド・東南アジアなどの森林にすむ。水鹿すいろく。 サンバー 提供:東京動物園協会 さんばい (広く西日本で)田の神の名。おさばい。さんばいさま。 ⇒さんばい‐おろし【さんばい降し】 さん‐ばい三杯・三盃】 三つの椀・杯さかずき・さじなど。 ⇒さんばい‐きげん【三盃機嫌】 ⇒さんばい‐ず【三杯酢】 さん‐ぱい三拝】 3度くりかえして拝礼すること。また、一度ならず何度も拝礼すること。浄瑠璃、平家女護島「真砂に額をすり入れすり入れ―なして嬉し泣き」 ⇒さんぱい‐きゅうはい【三拝九拝】 さん‐ぱい山背】 山のうしろ。山かげ。 さん‐ぱい参拝】 社寺に参って神仏を拝むこと。 さん‐ぱい産廃】 産業廃棄物の略。 さん‐ぱい酸敗】 有機物(主に酒類や脂肪類)が微生物・熱・光・水分などにより、酸化または加水分解されて種々の酸化物を生じ、味が変わって酸味をもつこと。 ざん‐ばい残梅】 散り残った梅花。 ざん‐ぱい残杯・残盃】 杯に飲み残した酒。太平記1「長者も―の冷にしたがふ」 ⇒ざんぱい‐れいしゃ【残杯冷炙】 ざん‐ぱい惨敗】 (正しくはサンパイ)ひどくまけること。みじめな負けかた。「予選で―する」「―を喫する」 さんばい‐おろしさんばい降し】 田植の開始に先立って行う田の神降しの式。さんばいまち。 ⇒さんばい さんばい‐きげん三盃機嫌】 酒を3杯ほど飲んだ、ほろ酔い機嫌。好色五人女1「飛魚のむしり肴、取急ぎて―」 ⇒さん‐ばい【三杯・三盃】 さんぱい‐きゅうはい三拝九拝‥キウ‥ ①三拝の礼と九拝の礼。転じて、人に物事を頼む時などに何度もおじぎをすること。「―して頼む」 ②書簡文などで末尾に記して厚い敬意を表す語。 ⇒さん‐ぱい【三拝】 サン‐バイザーsun visor】 (「バイザー」は目庇まびさしの意) ①自動車で、フロント‐ガラスの上部にとりつけた可動性の日よけ。 ②目庇だけの帽子。 さんばい‐ず三杯酢】 合せ酢の一種。酢に醤油と砂糖または味醂みりんを加えたもの。 ⇒さん‐ばい【三杯・三盃】 さんばい‐たい三倍体】 〔生〕基本数の3倍の染色体をもつ倍数体。四倍体と二倍体との交雑によって生じ、有性生殖では系統を維持できない。種なし西瓜その他の園芸植物・栽培植物でつくられる。 ざんぱい‐れいしゃ残杯冷炙】 [顔氏家訓雑芸]飲み残りの酒と残って冷えきったあぶり肉。饗膳で冷遇されること、また恥辱を受けることをいう。残杯冷肴れいこう⇒ざん‐ぱい【残杯・残盃】 サン‐パウロSão Paulo ポルトガル】 (聖パウロの意)南米、ブラジル南東部の都市。19世紀以降、コーヒー産業で発展し、現在では南米最大の工業都市。日系人も多い。人口1493万(2000)。 さんば‐がえる産婆蛙‥ガヘル カエルの一種。雄が雌の産んだ卵を後肢の周囲に付着させ、孵化するまで保護する習性をもつ。ヨーロッパ産。 ⇒さん‐ば【産婆】 さん‐はかせ算博士】 律令制の大学寮で算術の教授にあたった教官。後世、三善・小槻おづき2氏の世職。 さんば‐がらす三羽烏】 一門またはある方面における3人のすぐれた人。「若手―」 さんば‐がわ三波川‥ガハ 群馬県南部を流れる神流かんな川の支流。結晶片岩類の宝庫で地質学上重要な川。 ⇒さんばがわ‐へんせいがん【三波川変成岩】 ⇒さんばがわ‐へんせいたい【三波川変成帯】 さんばがわ‐へんせいがん三波川変成岩‥ガハ‥ 三波川変成帯に分布する変成岩。藍閃石・ローソン石などを含むのが特徴。ジュラ紀から白亜紀にかけて地下の比較的深部の高圧条件下で生じたと考えられる。 ⇒さんば‐がわ【三波川】 さんばがわ‐へんせいたい三波川変成帯‥ガハ‥ 関東山地に始まり、西南日本の中央構造線の外側に接して、中部地方の天竜川地域から紀伊半島・四国を経て九州佐賀関さがのせき半島まで、延長800キロメートル余にわたる結晶片岩地域。群馬県藤岡市南部の三波川沿岸に標式的に露出している。→変成帯(図) ⇒さんば‐がわ【三波川】 さん‐ぱく三白】 ①正月の三箇日に降る雪。 ②馬の四肢のうち、三肢の下部が白色のもの。 ③米・紙・塩・蝋・砂糖など白いもののうちの三つ。 ④(画題)雪・白鷺・白鷹・白梅・白雁など白いもの三者を配して描くもの。賀意を表す。 ⑤黒目が上方にかたよって左右と下部の三方に白目のあるもの。三白眼。 ⇒さんぱく‐がん【三白眼】 さん‐ぱく蚕箔】 蚕を飼育する道具。木・竹・藁などを組んだ、長方形または円形の蚕具。その上に蚕筵または蚕座紙を敷いて飼育する。→蚕架 さんぱく‐がん三白眼(→)三白5に同じ。 ⇒さん‐ぱく【三白】 ざんば‐けん斬馬剣】 前漢の名剣の名。馬を一刀で切断し得るほどの極めて鋭利な剣。 さん‐ばし桟橋】 ①船舶をつなぎ、貨物の積み卸しまたは船客の昇降のため、水面から突出させた構造物で、脚柱で水底に支持する形式のもの。 ②高所に登るために組み立てた勾配つきの作業用の足場。 ⇒さんばし‐わたし【桟橋渡し】 さんば‐じゅつ産婆術】 (maieutike ギリシア)ソクラテスの用いた弁証術で、問答法に同じ。対話によって、相手の不確実な知識から真正な概念の誕生するのを助けることを、産婆の仕事にたとえていったもの。 ⇒さん‐ば【産婆】 さんばし‐わたし桟橋渡し】 売買貨物の引渡しを船舶着港の桟橋ですること。以後、その貨物に関する一切の費用および責任は買手に移る。 ⇒さん‐ばし【桟橋】 さんば‐そう三番叟】 ①能の「翁おきな」に出る狂言方の役とその担当部分。三番三。→式三番しきさんば。 ②歌舞伎舞踊・三味線音楽の一系統。能の「翁」に取材し、1を主体に扱う。長唄「種蒔たねまき三番叟」「廓くるわ三番叟」「操あやつり三番叟」、清元・長唄掛合「舌出し三番叟」、清元「四季三葉草」、常磐津「子宝三番三」など。 ③(演目の初めに演じられることから)物事の始め。幕開き。 さん‐ぱち三八】 ①(揚代が銀38匁だったからいう)江戸時代、京都島原に一時あった遊女の階級。太夫の次、天神の上に位した。 ②三八式歩兵銃の略。 ⇒さんぱち‐ごうせつ【三八豪雪】 ⇒さんぱちしき‐ほへいじゅう【三八式歩兵銃】 さんぱち‐ごうせつ三八豪雪‥ガウ‥ 昭和38年(1963)1月の大雪。北陸を中心に東北・山陰地方など広範囲に被害が及んだ。死者228名。昭和38年1月豪雪。 ⇒さん‐ぱち【三八】 さんぱちしき‐ほへいじゅう三八式歩兵銃】 明治38年(1905)に制式化された旧日本陸軍の歩兵銃。 ⇒さん‐ぱち【三八】 さん‐ばつ傘伐】 森林を漸次伐採し、10〜15年をかけて天然更新する法。まず林床に日光を受けさせるよう疎伐し(予備伐)、次に2割位を伐り(下種伐)、飛散した種子から生じた稚樹が生長して霜の害がなくなる頃残存木をすべて伐採して(後伐)、新林を形成する。ドイツで発達した技術。 さん‐ぱつ散発】 ①弾丸が間遠に発射されること。たまをまばらにうつこと。 ②物事がとぎれとぎれに起きること。「近海地震が―する」「―的な抵抗」 さん‐ぱつ散髪】 ①元結をゆわないでちらした髪。散らし髪。乱髪。 ②のびた髪を刈って形を整えること。東京百事流行案内(明治26年)「目下行はる所の―の風は亜米利加様ようと仏蘭西様の二種にして」 ⇒さんぱつ‐だっとう‐れい【散髪脱刀令】 ⇒さんぱつ‐や【散髪屋】 ざん‐ばつ斬伐】 ①木を切ること。 ②切り殺すこと。 ざん‐ぱつ斬髪】 ①髪を刈ること。散髪。 ②ざんぎり。 さんぱつ‐だっとう‐れい散髪脱刀令‥タウ‥まげを落とし刀を帯びないことを自由にした、旧弊打破・文明開化の法令。1871年(明治4)公布。→廃刀令→ざんぎり2⇒さん‐ぱつ【散髪】 さんぱつ‐や散髪屋】 とこや。理髪店。 ⇒さん‐ぱつ【散髪】 さん‐ばばあ三婆】 歌舞伎で至難とされる三つの老母役。「菅原伝授手習鑑」の覚寿、「近江源氏先陣館」の微妙みみょう、「本朝廿四孝」(または「信州川中島合戦」)の勘助の母をいう。 さんば‐ひつ山馬筆】 剛毛で穂先の長い画筆。山馬。 さんば‐やく産婆役】 新たに組織を作ったり事業を起こしたりする時の世話役。 ⇒さん‐ば【産婆】 さんばら三跋羅】 〔仏〕(梵語saṃvara 禁戒・律儀と訳す)仏の定めた戒。また、受戒によって生ずる、悪を防ぎ六根を護る戒体。 さんばら‐がみさんばら髪】 振り乱れた髪。ざんばらがみ。 さん‐ばり桟梁】 櫓門やぐらもんなどの冠木かぶきの上に、直角に木口を外方に向けてのせてある梁。 サン‐バルテルミ‐の‐ぎゃくさつサンバルテルミの虐殺】 1572年8月23日夜から24日にかけて、聖バルテルミ(St-Barthélemy)祭の日に摂政カトリーヌ=ド=メディシス(Catherine de Médicis1519〜1589)らがユグノーを一網打尽に暗殺した事件。フランス各地に波及。これにより宗教戦争は新たな局面を迎えた。 さん‐ばん三番】 ①第3の順位・等級。 ②三つの番つがい。特に、勝負などの3回。 ⇒さんばん‐げいこ【三番稽古】 ⇒さんばん‐しょうぶ【三番勝負】 ⇒さんばん‐だいこ【三番太鼓】 ⇒さんばん‐ちゃ【三番茶】 ⇒さんばん‐どり【三番鶏】 ⇒さんばんめ‐もの【三番目物】 さん‐ばん算盤】 ①(→)「そろばん」1に同じ。 ②算木をその上に並べ、高次方程式を解く計算をするための盤。和算で使用した。木・布・紙などで作り、盤面に縦横の碁盤目を引き、方程式の次数と係数の大きさを明示するのに役立たせる。 さん‐ぱん生飯・散飯⇒さば(生飯) さん‐ぱん散判】 江戸時代、奉公人口入業者以外の者が、多人数の奉公人の請人となって身元保証書に捺印なついんすること。 サンパン三板・舢板】 (中国語)中国をはじめ東南アジアの沿岸や河川で用いる小舟。はしけ。 ざん‐ぱん残飯】 食べ残しためし。残りのめし。食べ残しの食物。「―をあさる」「―整理」 さん‐ばんがしら三番頭】 江戸幕府の大番頭・書院番頭・小姓組番頭の総称。 さん‐はんきかん三半規管‥クワン 脊椎動物の内耳ないじにある器官。内耳の後部を構成し、互いに直角をなす半円形の管(半規管)3個をいい、平衡感覚をつかさどる。→耳(図) さんばん‐げいこ三番稽古】 相撲で、実力が互角の力士同士が二人だけで何番も続けて行う稽古。 ⇒さん‐ばん【三番】 さんはん‐ごはん‐うんどう三反五反運動】 中国で、1951〜52年に行われた、公務員の3害(汚職・浪費・官僚主義)と資本家階級の5毒(贈賄、脱税、国家財産の横領、原料のごまかし、国家の経済情報の窃取)に反対する運動。 さんぱん‐しゅぎ三反主義】 社会民衆党などが掲げた反共産主義・反資本主義・反ファシズムの方針。 さんばん‐しょうぶ三番勝負】 3回たたかって勝ち負けを決めること。いずれかが2回つづけて勝てば3回目は行わない。 ⇒さん‐ばん【三番】 さんばん‐だいこ三番太鼓】 大坂新町の郭くるわで、時を知らせる最後の太鼓。これを合図に郭の門を閉じた。寛永(1624〜1644)末までは亥の上刻(午後10時頃)、宝永(1704〜1711)頃は丑の刻(午前2時頃)であったという。傾城禁短気「―まで遊びてから」 ⇒さん‐ばん【三番】 さんばん‐ちゃ三番茶】 二番茶を取ったあとに出た新芽を摘んで製茶したもの。 ⇒さん‐ばん【三番】 さんばん‐どり三番鶏】 夜の明け方に、二番鶏の次に鳴く鶏。 ⇒さん‐ばん【三番】 さんぱん‐の‐らん三藩の乱】 清初の1673〜81年、雲南の呉三桂、福建の耿継茂こうけいも(その子精忠)、広東の尚可喜(その子之信)らが起こした乱。康帝が平定し、清朝の中国支配は確立した。 さんばんめ‐もの三番目物】 正式の5番立ての演能で、3番目に演ぜられる能。美女の霊、草木の精などを主人公とする優美な曲。「井筒」「江口」「杜若かきつばた」「小塩おしお」「桧垣」など。 ⇒さん‐ばん【三番】 さん‐び酸鼻】 [漢書鮑宣伝]甚だしくいたみ悲しむこと。むごたらしくいたましいさま。「―の極み」 さん‐び讃美・賛美】 ほめたたえること。「徳を―する」「英雄―」 ⇒さんび‐か【讃美歌・賛美歌】 さん‐ぴ三碑】 ①陸前の多賀城碑と上野こうずけの多胡たご碑と下野しもつけの那須国造碑との称。 ②上野の三碑。多胡碑と山上碑と金井沢碑との称。 さん‐ぴ産忌・産火】 出産の忌み。出産のけがれが火に及ぶのを忌む習俗。 さん‐ぴ賛否】 賛成と不賛成。「―を問う」「―両論」 ざん‐ぴ残碑】 こわれた石碑。また、残った石碑。 ザンビアZambia】 アフリカ南部にある共和国。旧北ローデシア。1924年イギリス直轄植民地、64年独立。銅を中心に鉱物資源が多い。面積75万2000平方キロメートル。人口1109万(2000)。首都ルサカ。→ローデシア→アフリカ(図) さんビー‐せいさく三B政策】 第一次大戦前のドイツの帝国主義政策を象徴する表現。ベルリン(Berlin)・ビザンチウム(Byzantium)・バグダード(Baghdād)の3都市を鉄道で連結し、ペルシア湾への進出をめざしたとされる。→三C政策 サン‐ピエールH. Bernardin de Saint-Pierre⇒ベルナルダン=ド=サン=ピエール サン‐ピエトロ‐だいせいどうサンピエトロ大聖堂‥ダウ (Basilica di San Pietro in Vaticano イタリア)ローマのヴァチカンにある大聖堂。初期ルネサンス式の代表建築。コンスタンティヌス1世がペトロの墓所の上に創建。1506年再建に着工、1626年竣工。ブラマンテ・ラファエロ・ミケランジェロらが参加した。聖ペトロ大聖堂。セント‐ピーター寺院。→ローマ(図) さんび‐か讃美歌・賛美歌】 (hymn)キリスト教で神または救い主を讃美する歌。「わがためになやめる魂たまをしづめよと―うたふ人ありしかな」(啄木) ⇒さん‐び【讃美・賛美】 さん‐ぴつ三筆】 日本の書道史上3人のすぐれた能書家。 ㋐平安初期の嵯峨天皇・空海・橘逸勢たちばなのはやなり。 ㋑世尊寺流の藤原行成・同行能・同行尹ゆきただ。 ㋒寛永の三筆。近衛信尹のぶただ(三藐さんみゃく院)・本阿弥光悦・松花堂昭乗。 ㋓黄檗おうばくの三筆。隠元・木庵・即非。 ㋔幕末の三筆。市河米庵・貫名海屋ぬきなかいおく・巻菱湖まきりょうこ→三蹟→三聖 さん‐ぴつ算筆】 算術と習字。計算と読み書き。 さん‐ひめ三姫】 歌舞伎で至難とされる三つの姫役。「鎌倉三代記」の時姫、「十種香(本朝廿四孝)」の八重垣姫、「金閣寺(祇園祭礼信仰記)」の雪姫をいう。 さん‐びゃく三百】 ①(三百文もんの略)わずかな金額。転じて、卑しくて価値の低いものの意。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「嫌な女に別れても、―落した心持」 ②三百代言の略。 ⇒さんびゃく‐しょこう【三百諸侯】 ⇒さんびゃく‐だいげん【三百代言】 ⇒さんびゃく‐だな【三百店】 ⇒さんびゃく‐づら【三百面】 ⇒さんびゃく‐ろくじゅう‐ど【三百六十度】 さんびゃく‐しょこう三百諸侯】 (江戸時代の大名の概数が300であったから)すべての大名。 ⇒さん‐びゃく【三百】 さんびゃく‐だいげん三百代言】 ①明治前期、代言人の資格がなくて他人の訴訟や談判を引き受けた者。また、弁護士の蔑称。木下尚江、良人の自白「弁護士が可いと言ふじやありませんか、阿母おっかさんは―と一つになさるから不可いけないワ」 ②転じて、詭弁きべんを弄すること。また、その人。 ⇒さん‐びゃく【三百】 さんびゃく‐だな三百店】 家賃が月に300文もんほどの、貧弱な借家。「―もわが月夜かな」(一茶) ⇒さん‐びゃく【三百】 さんびゃく‐づら三百面】 げびてずるそうな顔つき。 ⇒さん‐びゃく【三百】 さんびゃく‐ろくじゅう‐ど三百六十度‥ジフ‥ すべての角度。全方位。また、ものごとの全体。 ⇒さん‐びゃく【三百】 さん‐びょう三苗‥ベウ 中国古代の異民族で、三つの苗族。湖南・湖北地方を根拠地とし、漢族の統治に対し、しばしば反乱を起こした。後世の苗ミャオ族の祖ともいわれるが、はっきりしない。 さん‐びょう蚕病‥ビヤウ 蚕のかかる病気の総称。核多角体病・細胞質多角体病などのウイルス病、硬化病・軟化病・微粒子病など。 さん‐ぴょう散票‥ペウ 選挙で、投票が特定の政党や候補者に集中せず、散らばった票。 さん‐ぴょう讃評‥ピヤウ ほめた批評をすること。 さん‐びょうし三拍子‥ビヤウ‥ (サンピョウシとも) ①3拍で1単位の拍子。第1拍に強拍をもつ強弱弱型を通常とする。 ②小鼓・大鼓おおかわ・太鼓など3種の楽器で拍子をとること。 ⇒三拍子揃う

さん‐の‐めし【産の飯】🔗🔉

さん‐の‐めし産の飯】 出産を祝う飯。高盛りにして供え、また近隣の人々にふるまう。産立飯うぶたてめし

さん‐ぴ【産忌・産火】🔗🔉

さん‐ぴ産忌・産火】 出産の忌み。出産のけがれが火に及ぶのを忌む習俗。

さん‐や【産屋】🔗🔉

さん‐や産屋】 産をする家または部屋。うぶや。〈日葡辞書〉

○産を傾けるさんをかたむける🔗🔉

○産を傾けるさんをかたむける ①財産を使いはたす。 ②家産の限りを提供する。 ⇒さん【産】

○産を成すさんをなす🔗🔉

○産を成すさんをなす 資産をつくる。財産を築く。「一代で―」 ⇒さん【産】

○産を破るさんをやぶる🔗🔉

○産を破るさんをやぶる 財産を失う。破産する。 ⇒さん【産】 ①舌尖を前硬口蓋によせ、前歯との間に空洞を作って発する無声摩擦子音〔ʃ〕と母音〔i〕との結合した音節。〔ʃi〕 ②平仮名「し」は「之」の草体。片仮名「シ」はその転形。 】 (複合語として用いる)「かぜ」の古語。万葉集13「荒風あらしの吹けば」。山家集「風巻しまき横切る」 】 (呉音はジ) ①官位・俸禄を有し、人民の上位にある者。 ②周代に、四民の上、大夫の下にあった身分。「―大夫」 ③兵卒の指揮をつかさどる人。また、軍人。兵。 ④近世封建社会の身分の一つ。もののふ。さむらい。「―農工商」 ⑤学徳を修めたりっぱな男子。また、男子の敬称。 ⑥一定の資格・役割をもった者。「弁護―」 】 (呉音はジ。唐音はス) ①こども。特に、むすこ。 ②男子の敬称。 ㋐一家の学説を立てた人。また、その著述。「諸―百家」→経史子集。 ㋑特に、孔子を指す。「―曰のたまわく」 ③日本で、女の名に添える語。 ④十二支の第1。ね。 ⑤五等爵の第4位。子爵。 ⑥動作性の名詞に付けて、そのことを行う人またはものを表す。「読書―」 ⑦人名に添えて親しみを表す。浮世風呂4「や、点兵衛―、どうなすつた」 ⑧囲碁で、石のこと。 】 十二支の第6。み。→み(巳) 】 支那の略。 】 ①同じ血族の集団。それを表示する名。うじ。姓せい。 ②嫁した女の実家の姓氏に添えて、出身を示す語。「妻紀―」 ③人名に添えて敬意を表す語。転じて、代名詞的に話題の人を表すのに用いる。「―は関西出身の実業家で」 】 (呉音はジ)サ変動詞「す」(為)の連用形「し」の当て字。「―事」 ⇒仕を致す 】 ①つかさどる人。つかさ。主に公の役目。「菓子―」「児童福祉―」 ②律令制で、省などに属し、寮に次ぐ役所。主水司・諸陵司の類。 ③明治初年、官省に属し、局・寮に次ぐ役所。出納司・用度司の類。 】 ①時勢の変遷・発達の過程の記録。また、漢籍分類の一部門名。→経史子集。 ②歴史の略。 ③「主典さかん参照。 ⇒史に三長あり 】 数の名。よつ。よっつ。大字は肆⇒四の五の言う 】 普通地方公共団体の一つ。人口5万以上、地域内の6割以上の戸数が市街地を形成していること、商工業その他都市的業態の人口が地域内全人口の6割以上であることなど、一定の要件が地方自治法に定められている。 】 弓につがえて射るもの。や。 】 ①しぬこと。命がなくなること。「事故―」 ②律の五刑の一つ。絞こう・斬ざんの2種があり、斬は絞より重い。 ③野球で、アウトのこと。「二―満塁」 ⇒死一等を減ずる ⇒死は或いは泰山より重く或いは鴻毛より軽し ⇒死を致す ⇒死を決す ⇒死を賜る ⇒死を賭す ⇒死を視ること帰するが如し 】 ①八音はちおんの一つ。いとを使った楽器。弦楽器。 ②毛もうの10分の1。転じて、極めて少ない意。「―毫」 】 ①(「誌」に通用)書きしるすこと。記録。「雍州府―」 ②紀伝体の歴史書中、本紀・列伝とは別に、天文・地理・財政・礼楽・刑法などの事項を記述した部分。 ③「主典さかん参照。 ④志摩国しまのくにの略。 ⑤イギリスの貨幣シリング(shilling)の音訳字。成島柳北、航西日乗「倫敦ロンドンヨリ英里廿二里、車価六志シルリングナリ」 】 個人の一身・一家に関すること。わたくし。↔公 使】 ①命を受けて巡行・視察などをなす官職。特に、検非違使けびいしの略称。「―の宣旨」 ②使用者2の略。「労―交渉」 】 なふだ。 ⇒刺を通ずる 】 女性に対する敬称。「諸―」 】 ①えだ。 ②細長い物を数えるのに用いる語。「長刀1―」 】 手足。 】 (「尸」に通用)しかばね。死骸。 】 ゆび。 】 たべもの。食物。「一箪の―」→しょく→じき(食) 】 ①学問・技芸を教授する人。先生。源氏物語紅葉賀「舞の―どもなど」。「―の教え」 ②牧師や僧侶などの名に添える敬称。「ホメイニ―」 ③専門の技術を職業とする者。「美容―」 ④軍隊。いくさ。高橋太華、有馬竹「今歳の夏、再び又―を興して我藩に迫る」。「無名の―」 ⑤中国周代の軍制で、旅りょの5倍すなわち2500人の称。 ⑥師団の略。 】 ほこら。やしろ。たまや。「古―」 】 数の単位。垓がいの1万倍。 】 ①かみ。 ②新聞紙の略。また、新聞を数える語。「朝刊3―」 】 (古くアズサの木に彫ったのでいう)版木はんぎ⇒梓に上す 】 二十八宿の一つ。觜宿。とろきぼし。 】 ①言葉。字句。詩歌。文章。 ②(→)填詞てんしに同じ。 ③文法上の語類。「名―」 ④文法上、それ自身である一つの概念を表し、思想内容を概念的・客体的に表現する語。単独で文の成分を構成しうる。助詞および助動詞(一説に、助詞・助動詞の大部分と陳述副詞・接続詞・感動詞)を除いた他の品詞をいう。↔辞 】 ①は。また、並んだ歯に似たもの。 ②とし。よわい。年齢。「尚―会」 ⇒歯を没す 】 つぐこと。あとつぎ。よつぎ。 】 ①みせ。「書―」 ②「四」の大字。 】 ①中国の韻文の一体。書経舜典に「詩は志を言ひ、歌は言を永くす」とある。→六義りくぎ。 ②文学の一部門。風景・人事など一切の事物について起こった感興や想像などを一種のリズムをもつ形式によって叙述したもの。押韻・韻律・字数などの律格あるものと、散文的なものとがあり、また、叙事詩・抒情詩・劇詩などに分ける。ポエトリー。ポエム。→新体詩。 ③詩経しきょうの略。 ⇒詩に別才あり ⇒詩を作るより田を作れ ⇒詩を祭る 】 ①ためすこと。 ②試験の略。 】 ①もと。もとで。財貨。財産。「生計の―」 ②もとで・力などを与えて助けること。「研究の―」 ③うまれつき。性質。身分。「英邁えいまいの―」 】 鳥類のめす。また一般に、生物のめす。↔雄ゆう 】 ①書きしるすこと。記録。 ②雑誌の略。また、雑誌を数える語。「グラビア―」 】 馬車につけた四頭立ての馬。また、その馬車。 ⇒駟の隙を過ぐるが如し ⇒駟も舌に及ばず 】 死者に贈る名。おくりな。 si イタリア】 〔音〕 ①七音音階の第7階名。 ②ロ(B)音のイタリア音名。 】 〔代〕 (格助詞「が」を伴い、「―が」の形で用いる) ①(人にも物にも用いる)それ。自身。古事記「―が下に生ひ立てる葉広ゆつま椿」。万葉集18「老人おいひとも女童児おみなわらわも―が願ふ心足らひに」 ②(二人称)そち。なんじ。落窪物語1「―が身の程知らぬこそいと心憂けれ」 〔助動〕 尊敬の助動詞「しゃる」の命令形「しゃれ」が「しゃい」「せえ」を経て「し」となったもの。四段活用の未然形に「っし」の形で付く。尊敬の意はなく、ほぼ対等の相手への命令を表す。浮世床「鬢びん公、聞かつし」 〔助詞〕 ➊(間投助詞)上の語を強く指示して強める働きをする。平安時代以後は、「しぞ」「しこそ」「しも」「しか」などのように係助詞と結合して用いられるか、条件句中に用いられるか、「定めし」「えに(縁)し」「果てし」などの熟語の中に残るなど、用法が局限されて行く。鎌倉時代以後に盛んに用いられた「ばし」も、助詞「は」と「し」の結合したものである。→ばし。 ①後の語に対し、主格または連用修飾格の関係にある語句に付く。万葉集15「君を待つらむ人―かなしも」。源氏物語若菜上「みな処分そうぶんし給ひてなほ―残りをなむ京の御料とて送り奉り給へる」 ②格助詞の前または後に付く。土佐日記「一文字をだに知らぬ者―が、足は十文字にふみてぞあそぶ」。万葉集1「草枕旅に―あれば」 ③副助詞の後に付く。万葉集5「ねのみ―泣かゆ」 ④係助詞の前または後に付く。万葉集2「万代にしか―もあらむと」。万葉集17「路は―遠く」 ⑤間投助詞の後に付く。万葉集7「はしきや―吾家わぎえの毛桃」 ⑥複合動詞の中間に入る。万葉集17「山にも野にもほととぎす鳴き―とよめば」 ➋(接続助詞)活用語の終止形を受ける。江戸前期までは助動詞「まい」「う」以外に付くことは少なかったが、次第に盛んに用いられ、現在ではすべての活用語に付く。話し手にとってつながりがあると意識される事情を指示する。 ①事柄を並列する際に、前の句の終りに付けて、次の句に続ける。歌舞伎、好色伝受「おれもじやじや馬に乗らう―、其時はそちも乗物に乗せて歩かさうぞ」。「酒も飲まない―煙草も嫌いだ」 ②前の句が、次の句の理由・原因となっていることを表す。…から。…故に。…ので。浄瑠璃、冥途飛脚「梅川がサア出るに極まらば、借銭も有らう―、泣いても二百五十両…盗せうより外はない」。「仕事も済んだ―、ひとつみんなで出かけるか」「天気は好い―休日だ―すごい人出だった」 ③否定の推量を表す語の後に付いて、判断の成り立つ条件を表す。仮名文章娘節用「今どき縁切りだのなんのかのと、芝居かしやれ本ではあるまい―、どふしてそんな事がありますものか」。「子どもじゃあるまい―、自分で何とかしなさい」 ④「こそ」と対応して矛盾する内容の句をつなぐ文脈に使われる。…けれども。…が。浄瑠璃、心中重井筒「銀かねこそはなるまい―、判つく程は一門がひ」 ⑤室町時代から江戸初期にかけての文語調の文で、「して」の意に用いられる。幸若舞曲、大織冠「刀を振ると見えしは防がんために無く―、玉をかくさん其為に吾身を害しけるよ」。浄瑠璃、念仏往生記「平家の大軍は…一戦にも及ばず―、前なる船に取乗て」 〔感〕 ①制止または沈黙させるために発する声。しい。 ②鳥獣などを追うときに発する声。 ③人に呼びかける声。しし。 「し」の濁音。舌尖を前硬口蓋によせ、前歯との間に空洞を作って発する有声摩擦子音〔ʒ〕と母音〔i〕との結合した音節。〔ʒi〕 語頭では〔dʒi〕と発音される。室町時代まであった「ち」の濁音「ぢ」との区別は、江戸時代以後、一般に失われ、四国・九州の一部に破裂音の〔di〕が残っており、〔ʒi〕と区別している。 箏などの駒こま。「琴―」→駒こま5 路・道 (チの濁音化。接尾語的に用いる) ①そこを通る道。転じて、その地方一帯をも表す。「山―」「信濃―」 ②その方へ行く道。「家―」 ③1日で行くべき道のり。「三日―」 】 (慣用音。漢音はシ) ①つぐこと。つぎ。2番目。 ②回数・度数などを数える語。 ③〔数〕単項式または多項式の次数を示す語。「二―方程式」→次数。 ④〔化〕 ㋐中心原子を同じくするオキソ酸(酸素酸)のうち、酸化の程度の低いものに冠する語。例えば塩素酸より酸化度の低いものを亜塩素酸、さらに低いものを次亜塩素酸と呼ぶ類。 ㋑塩基性塩であることを示す語。薬局方で使用。「―酢酸鉛」 】 ①役所。官衙かんが。説文「―、廷也、法度有る者也」 ②てら。仏堂。 (呉音) ①つち。とち。「―ならし」「雨降って―固まる」 ②区切られたところ。 ㋐その土地。その地方。「―の人」 ㋑囲碁で、石でかこんで占有した所。「―ができる」 ③後に加えられたものに対して、基本的・本質的なもの。 ㋐うまれつきの性質。もちまえ。「―が出る」 ㋑加工する前の材料や土台。紙・布などの模様のない部分。「―の色」 ㋒〔心〕浮き上がって見える物の背景。「図5」参照。 ㋓肌。きめ。「―が荒れる」 ㋔文章の、会話の部分に対して、作者の説明した部分。「―の文」 ㋕実地。事実。浮世風呂4「―と狂言との差別はそこだはス」 ④㋐地謡じうたいの略。 ㋑日本音楽で、基礎の楽句の意。同じ楽句を何回も繰り返して奏するものを指す。 ㋒三味線において、上調子うわぢょうしに対する基本の調子。 ㋓舞踊で、伴奏の音楽。また、それを受け持つ人。地方じかた。 ⑤素人しろうと。特に、素人で売春をする者。「―の女」 ⑥普通の速度で馬を歩ませること。地乗じのり。狂言、馬口労ばくろう「さて、―といふ事を乗りまする」 →ち(地) ⇒地で行く ⇒地を打った 】 ①言語を表記するのに用いる符号。特に、漢字。もじ。夏目漱石、吾輩は猫である「蚊弱いとかたよわくと云ふ―だと思ひます」 ②銭1文の称。浄瑠璃、冥途飛脚「一銭一―損かけまじ」 ③賭事に用いる紅白の紙に包んだ銭。 ⇒字が差す ⇒字を留む 】 (呉音。漢音はシ)起点を示す語。起。より。「―五月至九月」 】 (呉音はニ)こ。こども。「3―の父」 】 (呉音。唐音はズ)〔仏〕個別的・具体的な現象。↔理 】 律令制で、篤疾とくしつ者や高齢者に仕えるために、庸・雑徭ぞうようを免じられた、家族・近親者などの人。 (呉音)病気をなおすこと。栄華物語玉の村菊「風おもくおはしますとて風の―どもをせさせ給ふ」→ち(治) 歌合・囲碁などで互いに優劣のないこと。あいこ。もちあい。宇津保物語初秋「この御文は今めきたる筋などのまさりたりけり。―なりと定められて」 】 ①ころ。おり。特定のとき。源氏物語夕霧「初夜の―果てむ程に」。「着水―のけが」 ②1時間。また、時刻を示す語。「毎―30キロ」 】 釉うわぐすりのかかった堅い焼物。 肛門およびその近接部分の疾病の総称。痔瘻ろう・痔核・切れ痔・疣いぼ痔など。痔疾。〈倭名類聚鈔3】 ①ことば。文章。「送別の―」 ②漢文の一体。騒・賦に似て押韻し、朗唱に適する。 ③雑任ぞうにんの初位以下または庶人が諸司に上申すること。また、その文章の書式。 ④文法で、格・時制・相のような文法的機能を表す語。必ず詞とともに用いられる。形式語・虚辞・付属語などと称せられる。助詞および助動詞(一説に、助詞・助動詞の大部分と陳述副詞・接続詞・感動詞)をいう。↔詞 ⇒辞を低くする 】 焼きもの。「―の大皿」 】 ①天子の印章。 ②三種の神器の一つ。八尺瓊曲玉やさかにのまがたま。徒然草「剣、―、内侍所」 〔助動〕 (活用は無変化。終止形・連体形・已然形のみがある)活用語の未然形に付き、助動詞「む」の否定を表す。鎌倉時代には文章語化しはじめ、代わって「まじ」が発達する。 ①(推量の否定)その事態は今後起こらないと推量する。…ないだろう。…まい。万葉集5「我を除きて人はあらじと誇ろへど」。古今和歌集「幾代しもあらじ我が身を」 ②(意志の否定)その事態を起こさないようにしようと思う。…ないつもりだ。…するまいと思う。古事記「わが率寝いねし妹は忘れじ世のことごとに」。万葉集19「櫛も見じ屋内も掃かじ草まくら旅行く君を斎いわふと思ひて」 ③今後その事態の起こらないことを望みつつ述べる。…ないのがいい。万葉集20「霍公鳥ほととぎすまづ鳴く朝開あさけいかにせばわが門過ぎじ語り継ぐまで」。新続古今和歌集「人はなど訪はで過ぐらむ風にこそ知られじと思ふ宿の桜を」 〔接尾〕 体言に付いて、…のような、…に似たの意、転じて、…でない意を表すシク活用の形容詞を作る。万葉集19「人は我じく斎いわひて待たむ」。万葉集1「時じくそ雪は降るとふ」→時とき 〔接尾〕 (チの濁音化。年齢を道にたとえて「路」と当てる)10の倍数の数詞に付けて、年齢を表す。「よそ―」 し‐あ四阿】 あずまや。亭ちんシアーズRichard W. Sears】 アメリカの実業家。1893年ローバック(A. Roebuck1864〜1948)と共同で会社を設立、カタログ通信販売を急速に普及させる。(1863〜1914) し‐あい四愛】 (画題)菊・蓮・梅・蘭の総称。中国東晋の陶淵明の愛菊、北宋の周茂叔の愛蓮、林和靖の愛梅、黄山谷の愛蘭の故事にもとづく。長谷川等伯「四愛図座屏」など。 し‐あい糸鞋⇒しがい し‐あい至愛】 この上なく愛すること。 し‐あい私愛】 ①ひそかに愛すること。 ②えこひいき。 し‐あい試合・仕合‥アヒ (「為合い」の意)武術や競技などで勝負を争うこと。日葡辞書「シアイヲスル」。「他流―」「泥―」 じ‐あい地合ヂアヒ ①布・紙の地質。布・紙の風合ふうあい。風来六部集「買人かいての来ぬは―が悪いか」 ②布地。浄瑠璃、伽羅先代萩「此の間の―をも一度御覧じませ」 ③義太夫節の音楽的要素を示す語。詞ことばに対するもの。 ④囲碁で、対局中における白黒双方の石の布置の釣合。 ⑤取引市場の人気など、相場の状態。 じ‐あい自愛】 ①(多く手紙文で使う)自らその身を大切にすること。「自重―を祈る」 ②品行を慎むこと。 ③物を愛すること。太平記28「項王白璧を受けて…席上に置きて―し給ふ」 ④〔哲〕(self-love)人間が自然状態において持つ自己保存の傾向。ホッブズやスピノザは、これを人間の行為や善悪の基礎とする功利主義的な立場をとる。 じ‐あい時合‥アヒ 時刻。刻限。ころあい。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「多分晩の―にならう」 じ‐あい慈愛】 いつくしみ愛すること。「―に満ちた顔」「母の―」 し‐あ・う為合う‥アフ 〔他五〕 ①互いにする。ともに事を行う。源氏物語花宴「つきじろひつつ空寝をぞ―・へる」 ②互いに戦い合う。 し‐あ・う為敢ふ‥アフ 〔他下二〕 しとげる。しおおす。源氏物語明石「旅の装束、珍しきさまなり。いつのまにか―・へけむと見えたり」 じあ‐えんそさん次亜塩素酸】 (hypochlorous acid)化学式HClO 水溶液中にだけ存在する弱酸。塩素の水溶液中に含まれる。強い酸化力をもつ。ナトリウム塩やカルシウム塩(さらし粉の成分)は殺菌剤・漂白剤として用いられる。 し‐あがり仕上り】 できあがること。また、その結果。できばえ。「見事な―」「―が悪い」 し‐あが・る仕上がる】 〔自五〕 仕事が終わる。できあがる。完成する。「作品が―・る」 し‐あく四悪】 [論語尭曰]国を治める上での四つの悪事。虐(民に対し、教えないで罪を犯すと殺すこと)、暴(戒めないで功を求めること)、賊(前に令をゆるやかにして後に期限を責めること)、有司(どうせ人に与えなければならないのに出し惜しみすること)。 し‐あく至悪】 この上なく悪いこと。極悪ごくあくし‐あくしゅ四悪趣】 〔仏〕四つの悪趣。すなわち地獄・餓鬼・畜生・修羅の称。四趣。四悪道。 しあく‐しょとう塩飽諸島‥タウ ⇒しわくしょとう し‐あげ仕上げ・仕揚げ】 ①しあげること。また、その結果。できあがり。できばえ。「細工は流々、―を御覧ごろうじろ」「総―」 ②仕事の最終段階での手入れ。 ③葬儀のあと、世話になった人々を慰労すること。忌中払い。 ⇒しあげ‐かんな【仕上げ鉋】 ⇒しあげ‐しろ【仕上げ代】 ⇒しあげ‐と【仕上げ砥】 ⇒しあげ‐のり【仕上げ糊】 ⇒しあげ‐ぼり【仕上げ彫り】 ⇒しあげ‐もの【仕上げ物】 ⇒しあげ‐もの【仕上げ者】 じ‐あげ地上げ・地揚げヂ‥ ①盛り土をして地面を高くすること。 ②(居住者や利用者を強引に立ち退かせ)細かい土地をまとめて、広い更地さらちを確保すること。「―屋」 しあげ‐かんな仕上げ鉋】 木材を削る時、最後の仕上げに用いる鉋。鋭利で刃は普通のものより薄い。じょうしこ。→荒かんな→中なかがんな⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐しろ仕上げ代】 仕上げの切削・研削などで失われる部分を見積もり、仕上り寸法より少し大きく作る部分。見込代みこみしろ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐と仕上げ砥】 刃物をとぐ時、最後の仕上げに用いるきめの細かい砥石。 ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐のり仕上げ糊】 染物の仕上げに使用する糊。 ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐ぼり仕上げ彫り】 下彫りしたものに、さらに仕上げの彫刻をすること。 ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐もの仕上げ物】 さらに加工して完成すべきもの。また、その仕事。 ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 しあげ‐もの仕上げ者】 貧賤から身を起こして富貴となった成功者。 ⇒し‐あげ【仕上げ・仕揚げ】 し‐あ・げる仕上げる】 〔他下一〕[文]しあ・ぐ(下二) 仕事を終える。しおえる。なしとげる。完全なものに作り上げる。「宿題を―・げる」 し‐あごん‐ぎょう四阿含経‥ギヤウ (→)阿含経に同じ。 し‐あさって明明後日】 ①(西日本や東京で)あさっての翌日。 ②(東日本で)あさっての翌々日。 じ‐あし地足ヂ‥ 馬が普通の速度で歩くこと。日葡辞書「ヂアシニノ(乗)ル」 ジアスターゼDiastase ドイツ】 麦芽から製したアミラーゼ。1833年フランスのペイアン(A. Payen1795〜1871)とペルソー(J.-F. Persoz1805〜1868)が発見・命名。消化剤として使用。→タカ‐ジアスターゼ ジアゼパムdiazepam】 精神安定剤の一種。神経症などにおける不安や緊張の緩和に用いられる。 ジアゾdiazo】 (二つの窒素をもつ意) ⇒ジアゾ‐かごうぶつ【ジアゾ化合物】 ⇒ジアゾ‐かんこうし【ジアゾ感光紙】 ⇒ジアゾ‐ジニトロフェノール【diazodinitrophenol】 ⇒ジアゾ‐しゃしん【ジアゾ写真】 ⇒ジアゾ‐ニウム‐えん【ジアゾニウム塩】 ジアゾ‐かごうぶつジアゾ化合物‥クワガフ‥ ①鎖式ジアゾ化合物。炭素原子に結合したジアゾ基(=N)をもつ化合物の総称。ジアゾメタンCHNの類。 ②芳香族ジアゾ化合物。ジアゾニウム塩など。 ⇒ジアゾ【diazo】 ジアゾ‐かんこうしジアゾ感光紙‥クワウ‥ 感光性ジアゾ化合物を上質紙に塗布・乾燥したもの。図面・文書の複写に用いる。陽画感光紙。 ⇒ジアゾ【diazo】 ジアゾ‐ジニトロフェノールdiazodinitrophenol】 雷管用起爆薬。他の起爆薬に比して安全性が高く、爆破力も大きいので多用される。黄色結晶。化学式(NOONCH DDNP ⇒ジアゾ【diazo】 ジアゾ‐しゃしんジアゾ写真】 ジアゾ化合物が光によって分解される現象を利用して写真画像を作る方法。また、その写真。 ⇒ジアゾ【diazo】 ジアゾ‐ニウム‐えんジアゾニウム塩】 (diazonium salt)芳香族ジアゾ化合物の代表的なもの。芳香族第1級アミンと亜硝酸との反応でつくられる。この反応をジアゾ化という。染料の合成に重要。 ⇒ジアゾ【diazo】 シアターtheatre; theater】 劇場。映画館。 ⇒シアター‐オルガン【theatre organ】 シアター‐オルガンtheatre organ】 17〜18世紀の劇場で演芸・オペラ・オラトリオなどの伴奏に使用され、19世紀にはオーケストラの代りに使われたオルガン。→シネマ‐オルガン ⇒シアター【theatre; theater】 じ‐あたま地頭ヂ‥ かつらを用いない頭。地髪じがみし‐あつ指圧】 指さきなどで押しまたは叩くこと。「―師」 ⇒しあつ‐ほう【指圧法】 ⇒しあつ‐りょうほう【指圧療法】 じ‐あつ地圧ヂ‥ 地層がその下に及ぼす圧力。盤圧。 じ‐あつ地厚ヂ‥ 地質じしつのあついこと。↔地薄 し‐あつか・う為扱ふ‥アツカフ 〔他四〕 ①手をかけて種々に取り扱う。 ②もてあます。処置に困る。宇治拾遺物語4「きらんとするものども、―・ひて」 しあつ‐ほう指圧法‥ハフ 血管を指で強く圧する救急止血法。 ⇒し‐あつ【指圧】 しあつ‐りょうほう指圧療法‥レウハフ 局所を指などで揉み叩きなどして神経を刺激し、血行を盛んにして治療する方法。 ⇒し‐あつ【指圧】 し‐あ・てる為当てる】 〔他下一〕[文]しあ・つ(下二) 物事をして好結果を得る。思いどおりにする。浄瑠璃、日本武尊吾妻鑑「扨は男か、我恋―・てた」 シアトーSEATO】 (Southeast Asia Treaty Organization)東南アジア条約機構。東南アジアにおける反共軍事同盟組織。1954年、米国が主導し、英・仏・フィリピン・オーストラリア・ニュー‐ジーランド・タイ・パキスタンが参加して成立。77年ベトナム戦争の終結に伴い、解体。 シアトルSeattle】 アメリカ合衆国北西部、ワシントン州の都市。太平洋沿岸の重要港。人口56万3千(2000)。 シアニン‐せんりょうシアニン染料‥レウ (cyanine dye)2個の含窒素複素環をメチン基(‐CH=)またはポリメチン基で結合した構造の染料。写真乳剤の増感色素として重要で、種類も多い。アクリル繊維の染色や医薬、レーザー用色素として用いるものもある。 シアヌークSihanouk⇒シハヌーク シアノコバラミンcyanocobalamine(→)ビタミンB12の別称。 し‐あま・す為余す】 〔他四〕 ①物事をなしとげないで残す。し残す。 ②もてあます。日葡辞書「シアマイタモノ(者)ヂャ」 じ‐あまり字余り】 定型の和歌・俳句などで、5音にすべき所が6音以上に、7音にすべき所が8音以上になるなど、一定の字数より多いこと。「枯枝に烏のとまりけり秋の暮」(芭蕉)の第2句などが例。↔字足らず じ‐あみ地網ヂ‥ (→)地引網じびきあみに同じ。 シアムCIAM】 (Congrès Internationaux d'Architecture Moderne フランス)近代建築国際会議。グロピウス・ル=コルビュジエをはじめとする近代建築の開拓者が参加し、建築・都市計画の理論を確立、展開した。1928年から56年まで10回開催。 じ‐あめ地雨ヂ‥ きまった強さで降りつづく雨。↔俄雨にわかあめ し‐あやま・つ為過つ】 〔他四〕 しそこなう。やりそこなう。しあやまる。栄華物語月宴「あさましきことをも―・ちつるかなと」 し‐あやま・る為誤る】 〔他五〕 「しあやまつ」に同じ。 じ‐あらし地嵐ヂ‥ 山から沖へ吹きおろす風。 し‐あり・く為歩く】 〔自四〕 ①あるきまわる。宇治拾遺物語3「庭に雀の―・きけるを」 ②何かをしながら動きまわる。あれこれと奔走する。伊勢物語「かく―・きつつ人の国にありきてかくうたふ」 じあ‐りゅうさん‐ナトリウム次亜硫酸ナトリウム‥リウ‥(→)チオ硫酸ナトリウムの誤称。 ②(→)亜ジチオン酸ナトリウムの誤称。 じあ‐りんさん次亜燐酸(→)ホスフィン酸の俗称。 シアルSial】 主に花崗岩質岩石から成る大陸地殻の上部。含まれる主要元素が、酸素を別として珪素SiとアルミニウムAlとであるからいう。20世紀の初め頃によく使われた用語で、現在は使われない。→シマ ジアルジア‐しょうジアルジア症‥シヤウ (Giardiasis)熱帯・亜熱帯地方の下痢症の一つ。ランブル鞭毛虫の経口感染による。発熱はなく、無症状者も多い。 し‐あわ・す為合はす‥アハス 〔他下二〕 ①物事をうまくやる。太平記23「ただをりふし良く―・せられたる願書なり」 ②物と物とがきちんと合うようにする。日葡辞書「ウラ(裏)トヲモテ(表)ヲシアワスル」 し‐あわせ仕合せ‥アハセ ①めぐりあわせ。機会。天運。仮名草子、伊曾保「こは―わろきことかな」。「ありがたき―」 ②なりゆき。始末。好色一代男4「その科のがれず、つひには捕へられて、この―」 ③(「幸せ」とも書く)幸福。好運。さいわい。また、運が向くこと。狂言、末広がり「―というて、身についた―ではおりない」。「―な気分」「末永くお―に」 ⇒しあわせ‐しだい【仕合せ次第】 ⇒しあわせ‐びょうし【仕合せ拍子】 ⇒しあわせ‐もの【仕合せ者】 ⇒しあわせ‐よし【仕合吉】 し‐あわせ幸せ‥アハセ ⇒しあわせ(仕合せ)3 し‐あわせ詩合‥アハセ 左右に分かれて漢詩を作り、その詠詩を合わせて、判者に優劣の判定を請い、勝負を争うこと。また、その記録。959年(天徳3)に行われた十番詩合が最初。闘詩。→歌合 しあわせ‐しだい仕合せ次第‥アハセ‥ ①運の向くまま。運次第。可笑記「千二百両ほどに心得て、―に札ふだを落し」 ②近世、分散者が他日資力を回復したとき、未済の残余債権を弁済すること。 ⇒し‐あわせ【仕合せ】 しあわせ‐びょうし仕合せ拍子‥アハセビヤウ‥ 調子よく好運に際会すること。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「手拍子に口拍子、―の三三九度」 ⇒し‐あわせ【仕合せ】 しあわせ‐もの仕合せ者‥アハセ‥ 幸福者。果報者。 ⇒し‐あわせ【仕合せ】 しあわせ‐よし仕合吉‥アハセ‥ 馬の腹当てに「仕合」「吉」などと染め抜いた語。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「―の旅双六」→三宝荒神(図) ⇒し‐あわせ【仕合せ】 し‐あん私案】 一個人の考案。わたくしの考え。個人的な提案。「―を提示する」 し‐あん思案】 ①おもいめぐらすこと。考えること。また、その考え。保元物語「最後の矢を手あさく射たらむも無念なりと―し給ふ所に」。「―をめぐらす」「恋は―の外ほか」 ②ものおもい。心配。「―の種」 ⇒しあん‐がお【思案顔】 ⇒しあん‐てん【思案点】 ⇒しあん‐どころ【思案所】 ⇒しあん‐なげくび【思案投げ首】 ⇒しあん‐なみだ【思案涙】 ⇒しあん‐ばし【思案橋】 ⇒思案に余る ⇒思案に落ちぬ ⇒思案に暮れる ⇒思案に沈む ⇒思案に尽きる し‐あん試案】 ためしに考えた案。仮に作ってみた計画や意見。「―を出す」 シアンcyaan オランダ・cyan イギリス】 ①分子式(CN) 水銀・銀・金などのシアン化物を赤熱すると生ずる無色の気体。特異な臭気を帯び、毒性をもつ。点火すると紫色の炎をあげて燃焼する。有機合成原料に用いる。青素。ジシアン。 ②澄んだ青緑色。カラー写真・絵具・印刷インクなどの三原色の一つで、赤の補色。 ⇒シアンか‐カリウム【シアン化カリウム】 ⇒シアンか‐すいそ【シアン化水素】 ⇒シアンか‐ナトリウム【シアン化ナトリウム】 ⇒シアンか‐ぶつ【シアン化物】 じあん治安ヂ‥ (チアンとも)平安中期、後一条天皇朝の年号。辛酉革命により、寛仁5年2月2日(1021年3月17日)改元、治安4年7月13日(1024年8月19日)万寿に改元。 じ‐あん事案】 (処理の対象とするしないにかかわりなく)問題になっている事柄そのもの。→案件 しあん‐がお思案顔‥ガホ 考えこんだり心配したりする顔つき。 ⇒し‐あん【思案】 シアンか‐カリウムシアン化カリウム‥クワ‥ 化学式KCN 黄血塩を赤熱すると生じる無色の結晶。金・銀の冶金、金属めっきなどに使用。猛毒。青化カリ。青酸カリ。 ⇒シアン【cyaan オランダ・cyan イギリス】 シアンか‐すいそシアン化水素‥クワ‥ 分子式HCN シアン化カリウムに硫酸を加えて蒸留して得る無色の液体。特異な臭気をもつ。点火すると桃色の炎を出して燃焼。猛毒。殺菌・殺虫・合成原料に使用。水溶液を俗に青酸という。 ⇒シアン【cyaan オランダ・cyan イギリス】 シアンか‐ナトリウムシアン化ナトリウム‥クワ‥ 化学式NaCN 溶融ナトリウム金属にアンモニアを作用させ、その生成物を炭素とともに加熱して作る無色潮解性の結晶。金・銀の冶金、金属めっき、メタクリル樹脂の製造、殺虫剤などに使用。猛毒。俗称、青酸ソーダ。 ⇒シアン【cyaan オランダ・cyan イギリス】 シアンか‐ぶつシアン化物‥クワ‥ (cyanide)シアン化水素の水素原子を金属原子または金属性基で置き換えた化合物の総称。青化物。青酸塩。 ⇒シアン【cyaan オランダ・cyan イギリス】 じぁんじぁんジァンジァン】 1969年高島進が東京渋谷の教会の地下に開場した前衛的小劇場。2000年閉館。 しあん‐てん思案点】 〔機〕(→)死点に同じ。 ⇒し‐あん【思案】 しあん‐どころ思案所】 思案を要する場合。狂言、六人僧「いやいやここは大事の―ぢや」 ⇒し‐あん【思案】 しあん‐なげくび思案投げ首】 思案に余って首を傾けること。よい考えが浮かばず困りきっている状態。 ⇒し‐あん【思案】 しあん‐なみだ思案涙】 思案にくれて落とす涙。心配して落とす涙。 ⇒し‐あん【思案】

む・す【生す・産す】🔗🔉

む・す生す・産す】 〔自四〕 (ウム(生・産)スの約)発生する。うまれる。はえる。万葉集18「草―・す屍かばね」。平家物語2「卒都婆も苔のみ―・して傾きぬ」

[漢]産🔗🔉

 字形  筆順 〔生部6画/11画/教育/2726・3B3A〕 [] 字形 〔生部6画/11画〕 〔音〕サン(漢) 〔訓〕む・まれる・うぶ [意味] ①子をうむ。うまれる。うまれ。「お産が軽かった」「加賀金沢の産」「産婦・産卵・出産・安産」▶「生まれた時(のまま)」の意の「うぶ」に当てる。「産声うぶごえ・産着うぶぎ・産湯うぶゆ・産毛うぶげ」 ②物をつくり出す。とれる。とれたもの。「石炭を産する」「中国産の翡翠ひすい」「産業・産出・生産・名産・水産物」 ③生活のもとでになる資財。「産を傾ける」「財産・恒産・不動産・倒産・破産」 [解字] 会意。上半部は、「文」(=あや)+「厂」(=切り立つがけ)で、くっきりかどだつ意。「生」を加えて、母胎からはっきり切りはなされて生まれる意。 [下ツキ 安産・遺産・海産・家産・逆産・共産・経産婦・月産・原産・減産・恒産・国産・財産・私産・資産・死産・授産・出産・殖産・所産・初産・助産・水産・生産・早産・増産・多産・畜産・治産・中産階級・天産・倒産・動産・特産・土産・難産・日産・年産・農産・破産・副産物・物産・不動産・米産・無産・名産・有産・流産・量産・林産 [難読] 産土うぶすな・産霊むすび

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