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から【空・虚】🔗🔉

から【空・虚】 (「から(殻)」から) 1 内部に本来ならあるべき物が、ないこと。中が充実していないこと。うつろ。「コップがからになる」「石油がからになった」「頭がからだ」「家をからにする」 2 何も携帯していないこと。てぶら。 〔接頭〕(名詞に付いて) 1 何も持っていないこと。また、他のものを伴わないことの意を表わす。「から身」「から手」「から脛(すね)」など。 2 実質的なものの伴わないこと、または伴うはずのものが伴わないことの意を表わす。「から元気」「から威張り」など。 ●空を言(い)う ⇒「から(殻)」の子見出し ●空を踏(ふ)む 目当てがはずれて目的が達せられない。無駄足を踏む。また、一文にもならない時にいう。*伎・日本晴伊賀報讐‐六幕「尋ねて行ったら空(カラ)を踏み」

から【唐・韓・伽羅】🔗🔉

から【唐・韓・伽羅】 (伽羅)三〜六世紀ごろ、朝鮮半島南部、洛東江の流域一帯にあった小国の総称。 (唐・韓)転じて、ひろく朝鮮や中国をさし、中世以降は南蛮などの外国をさすこともあった。→唐国(からくに)。*源氏‐葵「からのも大和のも」 1 「からおり(唐織)」の略。 2 「から(唐)の紙」の略。 〔語素〕語の上に付けて、朝鮮や中国、さらにひろく、外国から渡来した人や物を表わす。「唐衣(からころも)」「唐囀(からさえずり)」「唐玉(からたま)」「唐人(からびと)」など。 ●唐の綾(あや) =からあや(唐綾) ●唐の犬(いぬ) 中国産の犬。今の「ちん」かという。 ●唐の薄物(うすもの) 外来の薄い羅(ら)の織物。 ●唐の歌(うた) =からうた(唐歌) ●唐の御衣(おんぞ) =からぎぬ(唐衣) ●唐の鏡(かがみ) 1 中国渡来の鏡。舶来の上等の鏡。 2 (大事に扱うところから。一説に、よく面影を映すところから)大事な母、妻、子などをたとえていう。もと梓巫子(あずさみこ)の用いた隠語。*浄・三世相‐三「アア恋しきは相の枕、いとしきはからのかがみ」 3 世間、世の中をいう梓巫子の隠語。 ●唐の頭(かしら) 外来の(やく)・牛(ほうぎゅう)の尾を束ねて頭部の飾りとしたもの。多くは兜(かぶと)の飾りとする。また、これを付けた兜。毛の色が白いのを白熊(はぐま)、赤く染めたものを赤熊(しゃぐま)、黒く染めたものを黒熊(こぐま)という。 ●韓の神(かみ) 1 =からかみ(漢神) 2 =からかみ(韓神) ●唐の紙(かみ) 中国から渡来した紙。また、それに模したもの。舶来の紙。唐紙(とうし)。 ●韓の神の祭(まつ)り =からかみ(韓神)の祭 ●唐の綺(き) 唐様(からよう)の薄物(うすもの)の綾。 ●唐の小紋(こもん) 唐様(からよう)の細かい織り文様。 ●唐の正月(しょうがつ) (中国で冬至を元旦としたところから)近世、冬至の異称。 ●唐の錦(にしき) =からにしき(唐錦) ●唐の浮線綾(ふせんりょう) 文様を浮織にした唐綾(からあや)。唐織の浮線綾。 ●唐の船(ふね) =からふね(唐船) ●唐の本(ほん) =からぶみ(漢籍) ●唐の御車(みくるま) =からぐるま(唐車) ●唐の横町(よこちょう) 居る場所や行く先のわからない時、または、ぼやかしていう時に用いる。 ●唐=へ[=への]投(な)げ金(かね) 利益がなく、金をむだに使うことのたとえ。江戸幕府が鎖国以前に行なった朱印船貿易への投資は、無事帰国すれば大きな利益をあげるが、海難のときは元も子もなくなるところからいわれた。

から【涸・嗄・枯】🔗🔉

から【涸・嗄・枯】 (「かれ(涸)」の変化形で、本来は、その複合語になる場合の形) 水がなくなること。*日葡辞書「シヲノ cara(カラ)<訳>干潮」 〔語素〕他の語を伴って、かれている、水気がない、生気がないなどの意を表わす。「枯山(からやま)」など。

から【殻・骸】🔗🔉

から【殻・骸】 (「から(涸)」と同語源で、生気がない、実質がないの意。「から(空)」もここから派生) 1 貝などの動物や、草木の実などの外部をおおっている固いもの。中身を取り去ったあとに残る固い皮。比喩的に用いて、自分の世界を守る外壁やその世界をいう。「からにとじこもる」「からを破る」*観智院本三宝絵‐上「貝の柄を取て海の水を汲むと誓ふ心の実となるに」*徒然草‐六九「豆のからを焚きて」 2 動物や昆虫などが脱皮したあとに残る皮。もぬけのから。ぬけがら。*古今‐八三一「空蝉(うつせみ)はからを見つつもなぐさめつ」 3 (骸)魂が抜け去ったあとに残る肉体。なきがら。むくろ。死骸。*古今‐一一〇二「からは焔となりにしものを」 4 (骸)からだの大きさ。体格。からだつき。*雑俳・青木賊「最ふ出来る・年はいかぬが骸が有る」 5 中身がなくなって、用済みになった入れ物。*浮・好色一代女‐四「菓子杉重(すぎぢう)のからまでも取集て」 6 (かなで書かれることが多い)豆腐を作る際に出るかす。おから。きらず。 ●殻を=言(い)う[=ぬかす] (一説に「から」はほら貝の殻(から)の意という)ほらをふく。*伎・伊勢平氏梅英幣‐大切「大風に、からを云うても」

から【幹・柄】🔗🔉

から【幹・柄】 1 草木の幹や茎。 2 矢の篦(の)。矢がら。 3 道具の柄(え)。 〔語素〕柄のあるものという意を表わす。「から臼」「から楫」「から秤」「から鋤(すき)」など。 〔接尾〕柄のあるものを数えるのに用いる。*伎・蝶々梅菊‐二幕「三から位の臼は、わし一人で沢山でござります」

か‐ら【果】(クヮ‥)🔗🔉

か‐ら【果】(クヮ‥) (「果」は、樹木になる実で、「」は、うりなど、つる状の植物になる実)木の実と草の実。

か‐ら【果】(クヮ‥)🔗🔉

か‐ら【果】(クヮ‥) 「からすうり(烏瓜)」の異名。

か‐ら【掛絡・掛羅】(クヮ‥)🔗🔉

か‐ら【掛絡・掛羅】(クヮ‥) 1 (掛けて身にまとう物の意)仏語。禅宗・浄土宗の僧が、両肩を通して胸間に掛けて用いる小さな方形の袈裟(けさ)。五条衣(安陀衣)で唐の則天武后が禅僧に与えたことに始まる。掛絡袈裟。前五条。掛子(かす)。 2 1に用いてある象牙などの輪。 3 根付け。また、根付けのある印籠(いんろう)、巾着(きんちゃく)、タバコ入れなど。

から🔗🔉

から 〔副〕否定的、消極的でよくない状態を表わすことばを伴って、その状態を強める。まるっきり。てんで。さっぱり。*人情・明烏‐発端「幾程(いくら)起してもから他愛無しよ」 〔接頭〕(名詞・形容動詞の語幹に付く) 1 その状態がはなはだしいこと、また、すっかりその状態になりきること、の意を添えて強める。「からいっさん」「からしょてっぺん」など。 2 否定的、消極的でよくない状態を表わす語に付いて、まるっきり、てんで、の意を添えて強める。「からっ」の形をもとる。「からすとんちき」「から馬鹿」「から無茶苦茶」「からっ下手」など。

から🔗🔉

から 〔格助〕体言または体言に準ずるものを受ける。 1 動作の経由地を示す。「…のまにまに」「…に従って」「…に沿って」の意を表わす。上代はこの用法のみである。*万葉‐一九四五「朝霧の八重山越えて霍公鳥(ほととぎす)卯の花辺柄(から)鳴きて越え来ぬ」 2 動作の起点を示す。中古に現われ、現代に至る用法。上代は、この用法としてはもっぱら「より」の方を用いる。時間的起点を示す場合と、空間的起点を示す場合とがある。「東京から大阪まで」「窓から顔を出す」「朝から雨が降っている」*催馬楽・本滋き「本(もと)滋(しげ)き本滋き吉備の中山昔より昔加良(カラ)昔可良(カラ)昔より名の旧(ふ)りこぬは今の代のため今日の日のため」 3 手段を示す。「…によって」「…で」の意を表わす。「不足分を貯金から補う」*落窪‐一「かちからまかりていひ慰め侍らん」 4 (2の用法から転じて)体言または接続助詞「て」を受け、「…から後」「…以上」の意を表わす。近世以後の用法。「用を済ましてから行く」「学校まで一里からある」*交隣須知‐一「泥キモノニツイタニヨリホシテカラモンテタタケ」 5 (2の用法から転じて)体言を受け、「…からはじめて」「…をはじめとして」の意を表わす。「からして」の形で用いられることもある。→からして。「天才は顔から違う」 〔接助〕活用語の終止形を受け、原因・結果を順接の関係において接続する。近世以後の用法。「飯は食ったからいらない」「静かだから勉強がはかどる」*浄・袂の白しぼり‐上「案ずる事はちっともない、外には人も知らぬから。一先(ひとまず)内へ去(い)なしゃんせ」

から【辛・苛・鹹】🔗🔉

から【辛・苛・鹹】 〔語素〕(形容詞「からい(辛)」の語幹)からいの意を表わす。「からしお」「からざけ」など。

から【柄】🔗🔉

から【柄】 〔語素〕 1 同じ血のつながりを持つこと。血縁関係にあること。「うから(親族)」「やから(族)」「はらから(同胞)」など。 2 その物に本来備わっている性質、性格。本性。また、そのものの由来するところ。「国柄(くにがら)」「神柄(かむから)」「山柄(やまから)」など。*万葉‐三一五「吉野の宮は山可良(カラ)し貴くあらし川可良(カラ)し清(さや)けくあらし」 (2から転じて)原因。理由。→からに。*万葉‐四〇六九「明日よりは継ぎて聞えむほととぎす一夜の可良(カラ)に恋ひ渡るかも」

カラー🔗🔉

カラー (英calla)=オランダかいう(−海芋)

カラー🔗🔉

カラー (英collar)〈カラ〉服の襟首(えりくび)のよごれを防ぐため、また、装飾のために付ける洋服やシャツの襟。シャツの襟につけたり、詰襟につけたりするものなど多様。

カラー🔗🔉

カラー (イギリス colour アメリカ color) 1 (多く他の外来語と複合して用いる) 色。色彩。「カラー‐コンディショニング」「カラー‐フィルム」など。絵の具。「ポスター‐カラー」など。 2 「カラー‐フィルム」「カラー‐テレビ」などの略。 3 団体、学校などの全体的な性格、特色。「あの学校のカラー」

カラー🔗🔉

カラー (Paul Karrer パウル−)スイスの化学者。植物色素の研究からカロチノイド類の構造を解明。一九三七年ノーベル化学賞受賞。(一八八九〜一九七一)

から‐あい【韓藍】(‥あゐ)🔗🔉

から‐あい【韓藍】(‥あゐ) 1 (外来の藍の意。その紅色の花汁をうつし染めに用いたところから)「けいとう(鶏頭)」の古名。 2 美しい藍色。

から‐あおい【唐葵】(‥あふひ)🔗🔉

から‐あおい【唐葵】(‥あふひ) 「たちあおい(立葵)」の古名。

から‐あき【空明】🔗🔉

から‐あき【空明】 (形動)内部がすっかりあいてしまうこと。また、すっかりからになっているさま。*人情・春秋二季種‐二「内をから明にして」

から‐あげ【空上】🔗🔉

から‐あげ【空上】 1 関東・東海道方面で、梅雨後の夏の宵に、白色の雲塊が海の方から陸へ飛来する現象。晴天の兆とする。 2 風向きが上下層反対であることを示す雲行き。強風または雨の兆であることが多い。

から‐あげ【空揚】🔗🔉

から‐あげ【空揚】 料理の揚げ物で、ころもをつけないで、魚肉などを油で揚げること。また、その料理。中華風のものには「唐揚」の字を当てることが多い。「若どりの唐揚」

カラー‐コンディショニング🔗🔉

カラー‐コンディショニング (英colour conditioning)=しきさいちょうせつ(色彩調節)

カラ‐アザール🔗🔉

カラ‐アザール (ヒンディーkl-zr)=こくねつびょう(黒熱病)

から‐あさがお【唐朝顔】(‥あさがほ)🔗🔉

から‐あさがお【唐朝顔】(‥あさがほ) 「とろろあおい(黄蜀葵)」の異名。

から‐あし【空足】🔗🔉

から‐あし【空足】 1 行っても目的を果たせないこと。むだ足。 2 足を踏む時、踏む高さをまちがえて、足によけい力が加わること。「からあしを踏む」 3 はだし。すあし。

カラー‐スライド🔗🔉

カラー‐スライド (英colour slide)スライド‐プロジェクター(幻灯機)で見る、色彩のついたスライド。

カラー‐テレビ🔗🔉

カラー‐テレビ (英colour televisionから)画像に色彩のあるテレビジョン。被写体の色を赤、青、緑の光の三原色に分解して撮影し、それぞれの原色に対応する映像信号によって受像を組み合わせ、色彩画像とするもの。

カラード🔗🔉

カラード (英coloured)アングロサクソン系の白人社会で、黄色人種と黒人との総称。

カラー‐フィルム🔗🔉

カラー‐フィルム (英colour film)〈カラー‐フイルム〉被写体の色に対応した色の発色する写真フィルム。被写体の色そのままに写るポジ‐フィルム(スライド用)と、補色に写るネガ‐フィルムとがある。

から‐あや【唐綾】🔗🔉

から‐あや【唐綾】 中国から伝来した綾。綾を浮織にしたもの。わが国でその製法にならって織ったものにもいう。からのあや。

からあや‐おどし【唐綾威】(‥をどし)🔗🔉

からあや‐おどし【唐綾威】(‥をどし) 鎧(よろい)の威の一種。唐綾を細くたたみ、しんに麻を入れて威したもの。染色によって白綾威、黒綾威などと呼ぶ。

からあや‐おり【唐綾織】🔗🔉

からあや‐おり【唐綾織】 =からおり(唐織)

カラー‐リンス🔗🔉

カラー‐リンス (洋語colour rinse)毛染めで、洗髪のとき、すすぎを利用して染めること。また、その染料。

から‐い【空井】(‥ゐ)🔗🔉

から‐い【空井】(‥ゐ) =からいど(空井戸)1

からい【柄井】(からゐ)🔗🔉

からい【柄井】(からゐ) 姓氏。

か‐らい【渦雷】(クヮ‥)🔗🔉

か‐らい【渦雷】(クヮ‥) 低気圧や台風の中心付近の上昇気流によって生ずる雷。うず雷。低気圧性雷。

から・い【辛い・苛い・鹹い】🔗🔉

から・い【辛い・苛い・鹹い】 〔形口〕から・し〔形ク〕 味覚について、舌を刺すような感じのあるさま。 1 唐辛子、生薑(しょうが)、山葵(わさび)、山椒、胡椒などのように、舌や口をぴりぴり刺激するような感じのあるさま。*古今六帖‐六「やほ蓼のからしや人に逢はぬ心は」 2 塩の味のあるさま。しおからい。*万葉‐三九三二「焼く塩の可良吉(カラキ)恋をも吾はするかも」 3 酸味の強いさま。すい。*新撰字鏡「醋酢也酸也加良之又須之」 4 酒気の強いさま。アルコール度の高いさま。甘味の少ない濃厚なよい酒の味にいう。*新撰字鏡「厚酒也加良支酒也」 苦痛を感じて、身や心が堪えがたい感じのするさま。 1 やりかた、しうちがひどく厳しいさま。ひどい。 むごい。残酷だ。*古今六帖‐五「唐衣からくいひても帰しつる哉」容赦がない。きびしい。「○○先生は点がからい」*浄・夏祭浪花鑑‐六「からい女房の詞の山椒、茶びん頭を動かする」勘定高く人情味のない人が多くて、あきれるようなさま。せちがらい。*談・根無草‐後「辛(カラ)ひ浮世に甘き族も、暮を限りに立ち帰れば」 2 苦しい。つらい。せつない。悲痛だ。*万葉‐三六九五「韓国の可良久(カラク)も此処に別れするかも」 3 気にくわない。いやだ。*堤中納言‐虫めづる姫君「からしや。眉はしも、かは虫だちためり」 4 苦痛を感じるほどはなはだしい。堪えがたいほどにひどい。*催馬楽‐石川「石川の高麗人に帯を取られて可良支(カラキ)悔する」 5 もう少しでだめなところだ。あぶない。あやうい。すんでのことだ。→からくも・からくして・からき命。 ●辛き命(いのち) 1 かろうじて助かった命。あぶない命。*平家‐六「からき命生きて、川より東へひきしりぞく」 2 ほそぼそと暮らしている命。つらい命。*読・弓張月‐後「からき命を繋ぎつつ」 ●辛き目(め) つらい思い。くるしい思い。ひどい目。*枕‐三一四「からいめを見さぶらひて、誰にかはうれへ申し侍らん」

から‐いけ【空生・空活】🔗🔉

から‐いけ【空生・空活】 花器に水を用いない、生け花の技法。

から‐いしき【唐石敷・唐居敷】🔗🔉

から‐いしき【唐石敷・唐居敷】 門の柱の下にある四角な材。門柱を受け、また、扉の軸を支えるもの。

から‐いしづみ【空石積】🔗🔉

から‐いしづみ【空石積】 石材をモルタルなどで接着しないで、積み重ねること。また、その石積み。

からい‐せんりゅう【柄井川柳】(からゐセンリウ)🔗🔉

からい‐せんりゅう【柄井川柳】(からゐセンリウ) 江戸中期の川柳の点者。名は正通。通称、八右衛門。江戸浅草竜宝寺門前町の名主。雑俳の点者となり万句合(まんくあわせ)を始めたのは宝暦七年、四〇歳の時で、以後前句付の点者として評判をとり、その選句を川柳点、単に川柳と呼ぶ。明和二年、川柳評万句合の中から佳句を抜いた「柳多留」が出版され、生前に二三編に及んでいる。(一七一八〜九〇)

から‐いた【空板】🔗🔉

から‐いた【空板】 1 見台(けんだい)の異称。 2 講釈師の前座が客寄せのため、張扇で見台をたたくこと。また、その前座。転じて、講釈師の弟子。

から‐いちがい【から一概】🔗🔉

から‐いちがい【から一概】 〔形動〕(「から」は接頭語)ただいちずに事をしたり、その気になったりするさま。*洒・南閨雑話「むねっくそがわいて来て、から一ちがいに、たたきこわしたくなるから」

から‐いちご【唐苺】🔗🔉

から‐いちご【唐苺】 「こじきいちご(乞食苺)」の異名。

から‐いづつ【唐井筒】(‥ゐづつ)🔗🔉

から‐いづつ【唐井筒】(‥ゐづつ) 紋所の名。井筒を六角形に図案化したもの。

から‐いと【唐糸】🔗🔉

から‐いと【唐糸】 1 中国渡来の糸。 2 1で織った織物。 3 (糸を引く意から)納豆(なっとう)のこと。

から‐いと【可良糸】🔗🔉

から‐いと【可良糸】 よった糸。よりをかけた糸。

から‐いど【空井戸】(‥ゐど)🔗🔉

から‐いど【空井戸】(‥ゐど) 1 水のかれた井戸。からい。 2 江戸時代の京坂の劇場で、花道と舞台の接する部分に設けられた、楽屋に通じる縦穴をいう。

からいと‐そう【唐糸草】(‥サウ)🔗🔉

からいと‐そう【唐糸草】(‥サウ) バラ科のワレモコウ属の多年草。本州中部の日本海側の高山帯や草地に生え、観賞用に庭に植えられることもある。高さ五〇〜九〇センチメートル、茎は直立し、無毛で、地下に太い根茎をもつ。葉は長い柄のある奇数羽状複葉で根際からまばらに生える。小葉は長さ五〜九センチメートルの楕円形で五〜六対あり、縁にあらい鋸歯がある。八月に、茎の先に長さ一〇センチメートル以上にもなる大形のふさふさした紫紅色の穂状花序が垂れ下がり、先端から咲き始める。糸状の花糸が紫紅色で美しいところから、中国渡来の絹糸になぞらえていう。とううちそう。《季・夏》

から‐いぬ【唐犬】🔗🔉

から‐いぬ【唐犬】 中国産の犬。舶来の犬。こまいぬ。

から‐いばり【空威張】(‥ヰばり)🔗🔉

から‐いばり【空威張】(‥ヰばり) 実力がないのに表面だけえらそうにしたり、また、強そうな様子をすること。虚勢を張ること。虚威。

から‐いも【唐芋】🔗🔉

から‐いも【唐芋】 「さつまいも(薩摩芋)」の異名。

から‐いり【乾煎・殻熬】🔗🔉

から‐いり【乾煎・殻熬】 豆腐などの食物を水を加えないで煎(い)ること。

から‐いわし【唐鰯】🔗🔉

から‐いわし【唐鰯】 カライワシ科の海魚。体長三〇センチメートルに達する。体は細長く側扁する。下顎の中央部に原始的な魚の象徴の一つである喉板(こうばん)と称する骨がある。鱗(うろこ)は円鱗で、体色は背が暗青色、腹が銀白色。幼期にはレプトセファルス型の無色透明なリボン状の時期を経過する。食用。南日本に分布し、幼期には河口域に入ってくる。

から‐うけ【空請】🔗🔉

から‐うけ【空請】 自慢話やのろけ話を、聞き賃なしで聞かされること。

から‐うす【唐臼・碓】🔗🔉

から‐うす【唐臼・碓】 1 (柄(から)のついた臼の意か)臼を地面に埋め、梃子(てこ)を応用して足で杵(きね)の柄を踏みながら、杵を上下し、米などの穀類をつくもの。ふみうす。じからうす。 2 もみすりうす。すりうす。

からうず【唐櫃】(からうづ)🔗🔉

からうず【唐櫃】(からうづ) ⇒かろうず(唐櫃)

からうす‐びょうし【唐臼拍子】(‥ビャウシ)🔗🔉

からうす‐びょうし【唐臼拍子】(‥ビャウシ) 唐臼をつくような拍子。転じて、両方とも一度にうまくいかないこと。

から‐うそ【から嘘】🔗🔉

から‐うそ【から嘘】 まったくのうそ。まっかなうそ。

から‐うた【唐歌・漢詩】🔗🔉

から‐うた【唐歌・漢詩】 日本の和歌に対して漢詩のこと。からのうた。

から‐うち【唐打】🔗🔉

から‐うち【唐打】 唐糸で編むこと。また、そのもの。

から‐うつし【空写】🔗🔉

から‐うつし【空写】 1 フィルムの入れ方が不完全なために、写真機のシャッターを押しても写真が写らないこと。 2 写真を写すためでなく、フィルムを送る目的などで、シャッターを押すこと。

からうと【唐櫃】🔗🔉

からうと【唐櫃】 ⇒かろうと(唐櫃)

から‐うま【空馬】🔗🔉

から‐うま【空馬】 人または荷物などをのせていない馬。 ●空馬に怪我(けが)なし 無一文の者は損のしようがない。裸馬(はだかうま)に怪我なし。

から‐うま【唐馬】🔗🔉

から‐うま【唐馬】 中国産の馬。また、外国産の馬。

から‐うめ【唐梅】🔗🔉

から‐うめ【唐梅】 1 植物「ろうばい(蝋梅)」の異名。 2 梅を図案化した模様の名。

から‐うり【空売】🔗🔉

から‐うり【空売】 信用取引または清算取引で、株券や商品をもたないで、売り付けること。⇔空買い

から‐うり【唐瓜】🔗🔉

から‐うり【唐瓜】 1 「きゅうり(胡瓜)」の異名。 2 「まくわうり(真桑瓜)」の異名。

から‐うわぎ【苟陳蒿】(‥うはぎ)🔗🔉

から‐うわぎ【苟陳蒿】(‥うはぎ) 「かわらよもぎ(河原艾)」の異名。

から‐え【唐荏】🔗🔉

から‐え【唐荏】 「とうごま(唐胡麻)」の異名。

から‐え【唐絵】(‥ヱ)🔗🔉

から‐え【唐絵】(‥ヱ) 1 中国人の描いた絵。中国の風物、人物などを題材とした絵。また、それにならった中国風の絵。鎌倉時代以後は、中国の宋元画などの水墨画をいう。からの絵。 2 外国の絵。

から‐えい【鰈・王余魚】(‥えひ)🔗🔉

から‐えい【鰈・王余魚】(‥えひ) 「かれい(鰈)」の古名。

から‐えずき【空嘔】(‥ゑづき)🔗🔉

から‐えずき【空嘔】(‥ゑづき) 吐きけをもよおしながら、声だけで何も吐き出さないこと。

から‐えだ【枯枝】🔗🔉

から‐えだ【枯枝】 =かれえだ(枯枝)

から‐えたき【空えたき】(‥ゑたき)🔗🔉

から‐えたき【空えたき】(‥ゑたき) =からえずき(空嘔)

から‐えもぎ【唐艾】🔗🔉

から‐えもぎ【唐艾】 =からよもぎ(唐艾)

から‐おうぎ【唐黄耆】(‥ワウギ)🔗🔉

から‐おうぎ【唐黄耆】(‥ワウギ) 中国産、マメ科ゲンゲ属の多年草のうち、その根を乾燥し黄耆(おうぎ)を製する植物の総称名。

から‐おぎ【枯荻】(‥をぎ)🔗🔉

から‐おぎ【枯荻】(‥をぎ) 枯れた荻。

から‐おぎ【韓招】(‥をぎ)🔗🔉

から‐おぎ【韓招】(‥をぎ) 韓(から)の神を招くこと。一説、韓風(からふう)に神を招くこと。

から‐おくり【空送】🔗🔉

から‐おくり【空送】 テープ‐レコーダーの操作で、必要な録音個所を出すため、また巻き取り、巻き戻しをするために、録音・再生をせずに、テープをまわすこと。

から‐オケ【空オケ】🔗🔉

から‐オケ【空オケ】 (「オケ」は「オーケストラ」の略)歌のはいっていない、オーケストラの伴奏だけを録音した歌謡曲などのレコードやカセットテープ。

から‐おし【空押】🔗🔉

から‐おし【空押】 厚紙、革、布などを型にはさんで押しつけ、模様や文字などを浮きだたせ、特に彩色しないもの。書籍の装丁などに用いる。

から‐おび【唐帯】🔗🔉

から‐おび【唐帯】 1 唐風の帯をいうか。*万葉‐三七九一「韓帯(からおび)に取らせ」 2 唐組みにした帯。糸を織ってつくった帯。からくみおび。

から‐おり【唐織】🔗🔉

から‐おり【唐織】 1 公家の装束に用いる浮織物(うきおりもの)の通称。唐織物。 2 中国渡来の織物。また、それを真似て織った織物。金襴、緞子(どんす)、繻珍(しゅちん)、繻子などの類。唐織物。 3 能装束の一種。浮織物で仕立てた打掛(うちかけ)の小袖。紅色のまじっているのを若い女役に用い、紅色のないのを年寄り用にする。唐織物。

からおり‐もの【唐織物】🔗🔉

からおり‐もの【唐織物】 =からおり(唐織)

から‐おんな【空女】(‥をんな)🔗🔉

から‐おんな【空女】(‥をんな) 1 年頃になっても月経のない女。 2 子を生まない女。

から‐が🔗🔉

から‐が (起点を示す格助詞「から」に、格助詞「が」の付いたもの)体言または、それに準ずるものを受け、「…からはじめて」「…をはじめとして」の意で、一例をあげて他を類推させるのに用いる。→てからが。*雑俳・寄太鼓「盃のさしやうからが親の子じゃ」

から‐がい【空買】(‥がひ)🔗🔉

から‐がい【空買】(‥がひ) 信用取引や清算取引で、株券や商品を引き取るつもりがなくて買い付けること。相場の値上がりを予想して転売による差額の収得を目的として行なう。⇔空売り

からかい‐おに【からかい鬼】(からかひ‥)🔗🔉

からかい‐おに【からかい鬼】(からかひ‥) 子どもの遊戯、鬼ごっこの一種。ひとりの鬼を地上に描いた直径二メートルぐらいの円の中に入れ、他の者は円の周囲にいて、合図により鬼のすきをうかがって円内に出入し、鬼はこれを捕えようとする。つかまえられた者が代わって鬼となる。

からかい‐ぐち【からかい口】(からかひ‥)🔗🔉

からかい‐ぐち【からかい口】(からかひ‥) 冗談をいったり、わざと困らせたりするようなことをいったりすること。

からかい‐づら【からかい面】(からかひ‥)🔗🔉

からかい‐づら【からかい面】(からかひ‥) 相手をじらしなぶるような顔つき。

からかい‐はんぶん【からかい半分】(からかひ‥)🔗🔉

からかい‐はんぶん【からかい半分】(からかひ‥) 〔形動〕なかば相手をじらしたり、もてあそんだりしようとする気持であること。

から‐かき【🔗🔉

から‐かき【 魚「ぎぎ(義義)」の異名。

から‐かき【韓垣・唐牆】🔗🔉

から‐かき【韓垣・唐牆】 1 韓風(からふう)に作った垣。一説に、「幹垣」で、草木または竹の幹で編んだ垣ともいう。 2 白壁の塀。

から‐かぎ【鉤匙】🔗🔉

から‐かぎ【鉤匙】 =かきがね(繋金)

から‐かさ【傘】🔗🔉

から‐かさ【傘】 1 (唐風のかさの意)竹の細い骨に紙を張って油をひき、轆轤(ろくろ)で開閉できるように作ってあり、雨、雪または炎天の時にさす具。さしがさ。手傘。 2 紋所の名。1を組み合わせた図柄のものの総称。三つ開き傘、糸輪三本傘など種々ある。 3 「からかさぎゅう(傘灸)」の略。 ●傘一本(いっぽん) 破戒僧が寺を追放されること。寺を追放される時、からかさを一本だけ持つことを許されたところからいう。出家一本傘。

からかさ‐おどろき【傘驚】🔗🔉

からかさ‐おどろき【傘驚】 =かさおどろき(傘驚)

からかさ‐がみ【傘紙】🔗🔉

からかさ‐がみ【傘紙】 からかさを張るのに用いる紙。

からかさ‐ぎゅう【傘灸】(‥ギウ)🔗🔉

からかさ‐ぎゅう【傘灸】(‥ギウ) 足の親指と第二指の間にすえる灸。逆上(のぼせ)を下げるのに効果があるという。行間(こうかん)の灸点。

からかさ‐くらげ【傘水母】🔗🔉

からかさ‐くらげ【傘水母】 オオカラカサクラゲ科の一種。日本各地の沿岸にみられ、特に、秋と冬に大形の個体が現われる。傘部は、寒天質で厚く、三〜三〇ミリメートル。無色が多いが紅色を帯びることがある。触手は八本あり、うち四本は長い。からかさをひろげた形に似ているところからこの名がある。

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