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もと【本・元・基・下・許・素】🔗🔉

もと【本・元・基・下・許・素】 (「すえ(末)」の対) 存在の基本となるところ。 1 草木の根。株。ねもと。立っているものの下部。*古事記‐下・歌謡「葉広(はびろ)熊白檮(くまかし)母登(モト)にはい組竹生ひ」 2 物のつけ根。*平家‐九「右のかひなを、ひぢのもとよりふっときりおとす」 3 (枝葉に対して)木の幹。草の茎。*書紀‐大化五年三月・歌謡「模騰(モト)毎(ごと)に花は咲けども」 4 草木の生えぎわ。ねもとに近い地面。物の立っているまわりの地面や床。*伊勢‐八二「その院の桜ことにおもしろし。その木のもとにおりゐて」 5 調度や道具類などの手に持つところ。手もと。*枕‐八九「三重がさねの扇。五重はあまりあつくなりて、もとなどにくげなり」 6 居所。その人の身のまわり。その人の息のかかる範囲。→おもと・おんもと。「恩師のもとで修行する」*古今‐五八九「もののたうびける人のもとに」 7 物の下。また、そのものの近く。そのすぐそば。「白日のもとにさらす」*万葉‐三八一七「かるうすは田廬(たぶせ)の毛等(モト)に」 8 和歌の上の句。本句。*枕‐二三「歌どものもとをおほせられて、これが末いかにと、問はせ給ふに」 9 神楽歌を奏するのに、神座に向かって左方の座席。また、そこにすわる奏者や、その受持ちの歌の部分。本方。 事物の発生するところ。 1 根元。根本。素地。みなもと。「口は禍いの元」「元をただせば」「…を元に推論する」*源氏‐帚木「もとのしなたかく生まれながら」 2 原因。たね。「風邪がもとで寝込む」*夜の寝覚‐二「こがす歎きのもととなりにけるも、かなしく思しつづくるに」 3 利を生むもの。資本。資金。もとで。元金。原価。「もとをとる」「もとも子もない」*霊異記‐下・四「銭一倍にして、僅に本(もと)の銭を償ひ、未だ利の銭を償はず」 4 原料。特に、酒をかもす原料。酒母。*日葡辞書「サケノ moto(モト)」 〔接尾〕立っている長いものを数えるのに用いる語。 1 草木を数えるのに用いる。 2 塔や堂などの高い建築物、厨子、台、高盤、机、胡床、柱、幡など、細長く、立てて使う道具類などを数えるのに用いる。 3 鷹狩に使う鷹を数えるのに用いる。 〔語素〕主としての意味で、立っているものの下部、根のまわり、物の近く、根拠地などを示す。「国もと」「そこもと」「足もと」「手もと」「ねもと」「ひざもと」「枕もと」など。 ●元が切(き)れる 原価(元値)よりも安い価格になる。 ●元のえ (「衣」の草がなが漢字の「元」に似ているところから)「え」の字の称。もとえ。 ●本の国(くに) 本国。郷国。 ●本の心(こころ) はじめからもっていた心。また、人間としての本来の心。 ●本の誓(ちかい) 仏菩薩が過去世に発起した衆生済度の誓願。本願。 ●本のみかど もとの国。本国。 ●元も子(こ)も失う (元金も利息も失う意から)何もかもなくしてしまう。 ●元も子(こ)もない (元金も利息もないの意から)すべてを失って何もならない。

もと【旧・故・元】🔗🔉

もと【旧・故・元】 (「もと(本)」と同語源)むかし。以前。はじめ。さき。「この辺は、もとは野原だった」「もと来た道」「元首相」*伊勢‐六二「もと見し人の前に出で来て」 ●元の上(うえ) (「上」は婦人にいう敬称)以前の奥方。先妻。また、昔からの妻。 ●元の鞘(さや)=に収(おさ)まる[=へ填(はま)る] 仲たがいまたは離縁したものが、もとの関係にもどる。 ●元の木阿弥(もくあみ) (筒井順昭が病死したとき、嗣子の順慶が幼少だったので、遺言によって順昭の死を隠し、順昭と声のよく似た木阿弥という盲人を招いて薄暗い寝所に置き、順昭が病床にあるように見せていたが、順慶が長ずるに及んで木阿弥はもとの市人の身にもどったという故事によるという説や、朱塗の朱がはげて木地があらわれた意の「元の木椀」から転じたものなど諸説ある)一旦よくなったものが、ふたたびもとのつまらない状態にもどること。せっかくの苦労や努力が無駄になること。

もと‐あら【本荒】🔗🔉

もと‐あら【本荒】 木がまばらにはえていること。一説に、根元の方に花も葉もなく荒れていること。また一説に、去年の古枝に花が咲くこと。*曾丹集「我やどのもとあらの桜咲かねども」

もと‐い【基】(‥ゐ)🔗🔉

もと‐い【基】(‥ゐ) (「本(もと)居(い)」の意) 1 建物の土台。いしずえ。つちい。*天理本金剛般若経集験記平安初期点「簷(のき)廡(モトヰ)相ひ接はる」 2 物事の根本。根拠。根源。基礎。「国の基」*不空羂索神呪心経寛徳二年点「時に宝歴に基(モトヒ)を創めて匠を伝ふ」 3 原因。因。*源氏‐若菜下「女の身はみなおなしつみふかきもとゐぞかし」 4 もといた所。住んでいた所。*栄花‐玉の飾「昔の御もといをおぼし忘れぬにやとぞ」

もとい【元結・】(もとひ)🔗🔉

もとい【元結・】(もとひ) 「もとゆい(元結)」の変化した語。

もと‐い【元い】🔗🔉

もと‐い【元い】 〔感動〕=もとへ(元)

もと‐いれ【元入】🔗🔉

もと‐いれ【元入】 元手として入れること。資本をつぎこむこと。また、その金。

もといれ‐しほん【元入資本】🔗🔉

もといれ‐しほん【元入資本】 借入れ資金に対し、自己所有の財産から成る資本。

もと‐いろ【本色】🔗🔉

もと‐いろ【本色】 本来の色。固有の色。

もと‐うけ【元浮】🔗🔉

もと‐うけ【元浮】 延縄(はえなわ)の起点につける樽。夜の漁のときは、これに火をともす。

もと‐うけ【元請】🔗🔉

もと‐うけ【元請】 依頼主から直接仕事を引き受けること。また、その人やその業者。その仕事をさらに請け負う下請に対していう。元請負。

もと‐うけおい【元請負】(‥うけおひ)🔗🔉

もと‐うけおい【元請負】(‥うけおひ) =もとうけ(元請)

もと‐うた【元歌・本歌】🔗🔉

もと‐うた【元歌・本歌】 1 替歌(かえうた)のもとになった歌。 2 ⇒ほんか(本歌)

もと‐え【元え】🔗🔉

もと‐え【元え】 =もと(元)のえ

もとおし【回】(もとほし)🔗🔉

もとおし【回】(もとほし) 1 もとおすこと。めぐらすこと。 2 めぐり。まわり。 3 =もとおり(回)3 4 (「もとおし(回)の袍」の略)=ほうえき(縫腋)の袍 ●回の袍(ほう) =ほうえき(縫腋)の袍

もとお・す【回す】(もとほす)🔗🔉

もとお・す【回す】(もとほす) 〔他サ四〕めぐらす。まわす。*古事記‐中・歌謡「豊寿(とよほ)き寿き母登本斯(モトホシ)献り来し御酒ぞ残さず飲(を)せささ」

もとおり【回・徘徊】(もとほり)🔗🔉

もとおり【回・徘徊】(もとほり) 1 まわること。めぐること。 2 めぐり。まわり。へり。もとおし。 3 鷹狩の鷹の足につける紐の金具。もとおし。

もとおり【本居】(もとをり)🔗🔉

もとおり【本居】(もとをり) 姓氏。

もとおり‐うちとお【本居内遠】(もとをりうちとほ)🔗🔉

もとおり‐うちとお【本居内遠】(もとをりうちとほ) 江戸後期の国学者、歌人。尾張国(愛知県)の人。通称、木綿垣。号は榛園。鈴木朖らについて国学を学び、のち本居大平の門にはいり、その養子となる。有職、地理などの考証にすぐれ、紀州侯に仕えた。(一七九二〜一八五五)

もとおり‐おおひら【本居大平】(もとをりおほひら)🔗🔉

もとおり‐おおひら【本居大平】(もとをりおほひら) 江戸後期の国学者。伊勢国(三重県)の人。通称、三四右衛門。号は藤垣内。本居宣長の門人稲掛棟隆の子。宣長の養子となって家を継ぐ。紀州侯に仕えて国学を講じ、「紀伊風土記」の編纂にあたった。(一七五六〜一八三三)

もとおり‐とよかい【本居豊穎】(もとをりとよかひ)🔗🔉

もとおり‐とよかい【本居豊穎】(もとをりとよかひ) 国学者、歌人。宣長の曾孫。神道大教正。女子高等師範学校教授、東大講師、御歌所寄人などを歴任。著「打聴鶯蛙集」「古今集講義」「諄辞集」「秋屋集」など。(一八三四〜一九一三)

もとおり‐のりなが【本居宣長】(もとをり‥)🔗🔉

もとおり‐のりなが【本居宣長】(もとをり‥) 江戸中期の国学者、語学者。伊勢国(三重県)の人。通称、弥四郎。号は鈴屋(すずのや)。初め医学を修業したが、契沖の書に啓発されて古典の学に志し、「源氏物語」などを研究した。賀茂真淵に会ってから古道研究の素志を固め、「古事記」の研究に着手し、「古事記伝」を完成した。彼の家学は、子春庭、養子大平に継承された。著は他に「源氏物語玉の小櫛」「古今集遠鏡」「てにをは紐鏡」「詞の玉緒」「玉勝間」「うひ山ぶみ」など。(一七三〇〜一八〇一)

もとおり‐はるにわ【本居春庭】(もとをりはるには)🔗🔉

もとおり‐はるにわ【本居春庭】(もとをりはるには) 江戸後期の国学者。通称、健蔵。号は後鈴屋。宣長の長子。語学、和歌にすぐれる。眼病を患って失明したため門人稲掛大平に父の後を継がせ、自身は鍼医をしながら門弟を指導。著に「詞八衢」「詞通路」、歌集に「後鈴屋集」。(一七六三〜一八二八)

もとお・る【回る・徘徊る・繞る】(もとほる)🔗🔉

もとお・る【回る・徘徊る・繞る】(もとほる) 〔自ラ四〕 1 まわる。めぐる。徘徊する。*古事記‐中・歌謡「細螺のい這ひ母登富理(モトホリ)」 2 (曲がる意から)まっすぐでない行いをする。曲がったことをする。*成唯識論寛仁四年点‐六「很(ひすかし)まに戻(モトホル)を以て性と為」 3 思うようにはこぶ。思うように自在に動く。自由になる。*浮・傾城禁短気‐一「もとおらぬ三味線鳴らしてゐやう程に」 4 役に立つ。*滑・早変胸機関「もとをらねへことをいったっても始まらねへ」

もとおろ・う【回ろう】(もとほろふ)🔗🔉

もとおろ・う【回ろう】(もとほろふ) 〔自ハ四〕(動詞「もとおる(回)」の未然形に反復・継続を表す助動詞「ふ」が付いた「もとおらふ」の変化)=もとおる(回)*古事記‐中・歌謡「大石に這ひ母登富呂布(モトホロフ)細螺の」

もと‐がしわ【本柏】(‥がしは)🔗🔉

もと‐がしわ【本柏】(‥がしは) (「もとかしわ」とも) 1 柏の古葉で、冬も落ちないで木についているもの。大嘗会(だいじょうえ)のとき、その葉に酒をひたし、神饌にそそぐ。 2 古くから関わりを持っているもの。*栄花‐峰の月「この相任本かしはの所より」

もと‐かた【本方・元方】🔗🔉

もと‐かた【本方・元方】 1 神楽の演奏のとき、本末の二組に分かれた歌い手の一方で、先に唱え歌う方。⇔すえかた。 2 卸売りをする問屋。また、製造元。 3 事業の資本を出す人。出資者。また、興行などの出催者。 4 根本の方。もとの方。

もと‐き【本木・元木】🔗🔉

もと‐き【本木・元木】 1 木の根本の部分。⇔末木(うらき)。 2 以前に関係のあった者。前夫・先妻や最初に情交のあった者などにいう。 ●本木にまさる末木(うらき)なし 幾度取り替えてみても、やはり最初に関係のあったものよりすぐれたものはない。多く男女関係についていう。

もとき【本木】🔗🔉

もとき【本木】 姓氏。

もとき‐しょうぞう【本木昌造】(‥シャウザウ)🔗🔉

もとき‐しょうぞう【本木昌造】(‥シャウザウ) 江戸末期の印刷技術者。長崎の人。わが国活字印刷術の祖。明治三年アメリカ人技師ガンブルについて活字の鋳造法を学び、洋式活版印刷技術を初めて導入した。(一八二四〜七五)

もとき‐よしなが【本木良永】🔗🔉

もとき‐よしなが【本木良永】 江戸中期の蘭学者。通称栄之進、のち仁太夫。長崎でオランダ通詞をつとめ、天文地理に関する多くの蘭書を翻訳。このうち、「天地二球用法」でわが国に初めてコペルニクスの地動説を紹介し、これをさらにくわしく、「太陽窮理了解説」で解説した。(一七三五〜九四)

もと‐きん【元金】🔗🔉

もと‐きん【元金】 1 事業を始めるための資本金。もとで。もとぎん。もとがね。もと。 2 貸し借りしたもとの金。利息に対していう。がんきん。

もと‐ぎん【元銀】🔗🔉

もと‐ぎん【元銀】 =もときん(元金)1

もと‐くだ・つ【本降つ】🔗🔉

もと‐くだ・つ【本降つ】 〔自タ四〕(根本が衰えるの意)年老いて次第に衰える。*古今‐八九一「本くだち行くわがさかりはも」

もと‐くち【元口】🔗🔉

もと‐くち【元口】 丸太材の、根元の方の太い切り口。⇔末口(すえくち)

もと‐くび【元首】🔗🔉

もと‐くび【元首】 首の根もと。また、そこから上の頭。

もと‐ぐろ【本黒】🔗🔉

もと‐ぐろ【本黒】 矢羽の名。根本の方の黒いもの。

もと‐こ【元子】🔗🔉

もと‐こ【元子】 元金と利子。元利(がんり)。

もと‐こ【左右・床側】🔗🔉

もと‐こ【左右・床側】 (「許(もと)処(こ)」の意)もと。かたわら。そばちかく。*書紀‐皇極二年九月(図書寮本訓)「床側(モトコ)を避(さ)りたまはず」

もと‐ごえ【基肥】🔗🔉

もと‐ごえ【基肥】 作物の播付、植付、移植の前に耕地に施しておく肥料。根肥。⇔追肥(おいごえ)

もとこ‐びと【左右人・左右】🔗🔉

もとこ‐びと【左右人・左右】 もとこに侍る人。側近者。侍者。おもとびと。*書紀‐垂仁七年七月(北野本訓)「左右(モトコヒト)奏して言さく」

もと‐ごめ【元込】🔗🔉

もと‐ごめ【元込】 弾丸を銃身・砲身の後ろの部分からこめる装置にしてあること。また、そのような銃砲。⇔先込(さきごめ)

もとしげ【元重】🔗🔉

もとしげ【元重】 鎌倉末期から南北朝にかけての備前長船(びぜんおさふね)の刀工。長船派正統の景光・兼光とは派を異にしたとみられている。

もと‐しげどう【本重籐・本滋籐】🔗🔉

もと‐しげどう【本重籐・本滋籐】 重籐の弓の一種。弓の下地を黒漆塗にして、握りの部分から下の方を繁く籐で巻き、上の方を二所籐(ふたところどう)にしてまばらに籐で巻いたもの。

もと‐しの【本篠】🔗🔉

もと‐しの【本篠】 蘆(あし)の枝先や葉先が枯れて、篠のようになっていること。また、そのもの。

もと‐じめ【元締・元〆】🔗🔉

もと‐じめ【元締・元〆】 1 一つに統括して締めくくること。また、その任にあたる人。たばね役。たとえば、同業者組合の統括者。 2 金銭の勘定などにつき、おおもとの取り締まりをすること。また、その人。 3 江戸幕府の職名。代官所属の手付・手代のうち上席のもの。代官を補佐し、勧農、納租、帳簿、出納、聴訟、断獄、警察など、いっさいの事務を総理した。 4 江戸幕府の職名。寄場(よせば)奉行に属する寄場元締役の略称。石川島人足寄場の庶務を主宰したもの。 5 江戸幕府の職名。勘定所に属する普請役元締の略称。堤防・道路・橋梁などの修築をつかさどったもの。 6 博打打(ばくちうち)などの親分。

もと‐じろ【本白】🔗🔉

もと‐じろ【本白】 褐色で根元の方が白い矢羽根。

もと‐じろ【本城】🔗🔉

もと‐じろ【本城】 中心となる城。ねじろ。ほんじょう。

もと‐すえ【本末】(‥すゑ)🔗🔉

もと‐すえ【本末】(‥すゑ) 1 本と末。上と下。先とあと。 2 草木の根本(ねもと)と枝葉。物の根本と枝葉。 3 歌の上の句と下の句。 4 神楽(かぐら)の拍子で本方(もとかた)と末方(すえかた)との称。 5 物事の始めと終わり。事のいきさつ。

もとす‐こ【本栖湖】🔗🔉

もとす‐こ【本栖湖】 山梨県南部、富士五湖の西端にある湖。富士山の噴火による溶岩流が海(せのうみ)という古湖を分断してできたもので、流出入口はない。湖面標高九〇〇メートル。最大水深一二一・六メートル。

もと‐せん【元栓】🔗🔉

もと‐せん【元栓】 ガス管や水道管などの末端の開閉装置。

もと‐ぞなえ【本備】(‥ぞなへ)🔗🔉

もと‐ぞなえ【本備】(‥ぞなへ) 軍陣などで大将のいる本陣。

もとだ【元田】🔗🔉

もとだ【元田】 姓氏。

もと‐だか【元高】🔗🔉

もと‐だか【元高】 貸し借りしたもとの金額。利息や歩合などを含まない元金(がんきん)。また、原価。

もと‐だち【本立】🔗🔉

もと‐だち【本立】 草木の根ぎわ。また、その様子。

もと‐だて【本立・元立】🔗🔉

もと‐だて【本立・元立】 根本。起源。基。起こり。原因。*浮・好色一代男‐六「天晴くぜつのもとだて」

もと‐だな【本店】🔗🔉

もと‐だな【本店】 支店・分店に対して、営業の中心となる店。ほんだな。ほんてん。

もとだ‐ながざね【元田永孚】🔗🔉

もとだ‐ながざね【元田永孚】 漢学者、教育家。熊本の人。字は子中。号は東野。別号東皐。明治天皇の侍講となり、宮中顧問官、枢密顧問官などを歴任。「教育勅語」の草案の起草にも参画。「幼学綱要」を編纂。(一八一八〜一八九一)

もと‐だね【元種】🔗🔉

もと‐だね【元種】 もとにする種。原料。

もと‐ちょう【元帳】(‥チャウ)🔗🔉

もと‐ちょう【元帳】(‥チャウ) 会計帳簿の主要なもの。勘定科目ごとに口座を設け、それぞれの増減・変化を記録・計算する。

もと‐つ【元つ・旧つ】🔗🔉

もと‐つ【元つ・旧つ】 〔連語〕(「つ」は「の」の意の格助詞)以前の。 ●元つ人(ひと) ずっと以前から親しくしている人。また、昔、親しくした人。 ●元つ妻(め) 前の妻。以前の妻。先妻。こなみ。

もと‐つ【本つ】🔗🔉

もと‐つ【本つ】 〔連語〕(「つ」は「の」の意の格助詞)大もとに属する。主要な。本来の。 ●本つ家(いえ) 1 その家系の本流である家。本家。宗家。家元。 2 ひとつの屋敷の中で、主人の住居として用いられている建物。母屋。 3 嫁・婿など他家へ移籍した者の、移籍以前の家。実家。里方。 ●本つ国(くに) もとのくに。故郷。ほんごく。 ●本つ妻(め) 本来の妻。正妻。ほんさい。

もと‐づ・く【基づく・本付く】🔗🔉

もと‐づ・く【基づく・本付く】 〔自カ五(四)〕 1 しっかりと根をおろす。*遊楽習道風見「早苗ふしだちて、植田に成て、次第々々に本附時分に」 2 基として起こる。あるものに根拠・基盤がある。基因する。「事実に基づいた小説」*文鏡秘府論保延四年点‐南「六経に本(もとづク)」 3 近づく。到達する。*伽・蛤の草紙「そなたを頼み参らせて、この舟にもとづきしかひもなく」 〔他カ下二〕ある物事を根拠とする。基盤、基礎にする。*毛詩抄(京大二十冊本)一七「是が始て生れらるる事を本つけて云たぞ」

もと‐づな【元綱】🔗🔉

もと‐づな【元綱】 車などに綱をつけて引くときの、その綱のもとの方。また、それを引く人。

もとっ‐ぱやり【元っ流行】🔗🔉

もとっ‐ぱやり【元っ流行】 =もとばやり(元流行)

もと‐づめ【元詰】🔗🔉

もと‐づめ【元詰】 製造元や醸造元などで、びんや缶に製品を詰めること。また、その品。

もと‐で【元手】🔗🔉

もと‐で【元手】 1 事業を始めようとするとき、設備を整えたり、商品・資材を購入したりするのに必要な金銭。資本。 2 転じて、利益を得たり、生活の糧(かて)を得たりするための根源となるもの。資質、才能、技術など。「サラリーマンは身体が元手」

もと‐どおり【元通】(‥どほり)🔗🔉

もと‐どおり【元通】(‥どほり) (形動)以前と同じ形や状態であること。「元通りの体になる」

もと‐どり【髻】🔗🔉

もと‐どり【髻】 (「本取」の意)髪を頭の上に集めてたばねたところ。髪の根もと。たぶさ。 ●髻の綸旨(りんし) 南北朝時代、敵の耳目にふれないように、小さな紙きれに細書して、使者の髻の中に隠して持たせた綸旨。 ●髻放(はな)つ 冠や烏帽子(えぼし)をかぶらないで、髻をあらわに出す。 ●髻を切(き)る 髪を髻の部分から切り落とす。出家する。

もと‐な🔗🔉

もと‐な 〔副〕(「もと」は根元・根拠の意、「な」は形容詞「無し」の語幹で、理由なく、根拠なくの意から)やたらに。むやみに。無性に。多く、自分には制御のきかない事態をあきれて眺めているさまに用いられる。*万葉‐八〇二「眼交(まなかひ)に母等奈(モトナ)かかりて安眠(やすい)し寝(な)さぬ」

もと‐なり【本生・本成】🔗🔉

もと‐なり【本生・本成】 植物の蔓(つる)や幹の根に近いほうに実がなること。また、その実。⇔うらなり

もと‐ね【元値・元直】🔗🔉

もと‐ね【元値・元直】 商品の仕入れ値段。また、生産原価。 ●元値が切(き)れる 仕入れの原価より売値が安くて、損失となる。買値が切れる。

もとのぶ【元信】🔗🔉

もとのぶ【元信】 ⇒かのうもとのぶ(狩野元信)

もと‐は【本葉】🔗🔉

もと‐は【本葉】 茎、または幹の、根に近いほうにある葉。⇔末葉(うらば)

もと‐はぎ【本矧】🔗🔉

もと‐はぎ【本矧】 矢柄(やがら)に矢羽を矧いでから矧ぎ目の茎の上下を糸で巻いたものの下の部分。⇔末矧(うらはぎ)

もとはこね【元箱根】🔗🔉

もとはこね【元箱根】 神奈川県足柄下郡箱根町の地名。芦ノ湖の南東岸にある。箱根神社の鳥居前町として発達し、江戸時代には東海道の箱根路が通じ、箱根宿が置かれていた。

もと‐はず【元弭・本筈】🔗🔉

もと‐はず【元弭・本筈】 弓の部分の名。射るとき、下になるほうのはず。⇔末弭(うらはず)

もと‐ばやり【元流行】🔗🔉

もと‐ばやり【元流行】 問屋での売れゆきがよいために、元値の高いこと。元値がかさむこと。

もとばらい‐うんちん【元払運賃】(もとばらひ‥)🔗🔉

もとばらい‐うんちん【元払運賃】(もとばらひ‥) 荷物の発送地で発送人が払う運賃。

もと‐びき【元引】🔗🔉

もと‐びき【元引】 元金・資本をさしひくこと。元をとること。転じて、損得のないこと。もともと。

もと‐ひきうけ【元引受】🔗🔉

もと‐ひきうけ【元引受】 引き受けた証券が、売り出しに際して売れ残った場合、残額はすべて引き受け手が引き取るという契約をむすぶこと。

もと‐びょうし【本拍子】(‥ビャウシ)🔗🔉

もと‐びょうし【本拍子】(‥ビャウシ) 神楽(かぐら)で、本方(もとかた)の座の歌唱者の長(主唱者)をいう。笏を持っている。⇔末拍子

もと‐ぶね【本船・元船】🔗🔉

もと‐ぶね【本船・元船】 1 伝馬船(橋船・はしけ・枝船)など付属の小船に対して、それを持つ大船をいう。 2 港湾で瀬取りをする瀬取船・茶船・上荷船の類に対して碇泊中の大型荷船をいう。

もとぶね‐わたし【本船渡】🔗🔉

もとぶね‐わたし【本船渡】 =おきわたし(沖渡)

もと‐へ【本方・本辺】🔗🔉

もと‐へ【本方・本辺】 1 もとの方。下の方。*古事記‐中・歌謡「母登幣(モトヘ)は君を思ひ出末辺は妹を思ひ出」 2 山のふもとの方。*万葉‐三二二二「三諸(みもろ)は人の守(も)る山本辺(もとへ)はあしび花咲き」

もと‐へ【元へ】🔗🔉

もと‐へ【元へ】 〔感動〕いい直し、やり直しをするときにいうことば。特に旧軍隊で慣用的に使われ、現代では、体操などで、もとの状態にもどるときの号令として用いる。もとい。

もと‐ほととぎす【元杜鵑】🔗🔉

もと‐ほととぎす【元杜鵑】 先年も来て鳴いた、なじみになった杜鵑(ほととぎす)。*万葉‐三九一九「毛等保登等藝須(モトホトトギス)鳴かずあらなくに」

もとほ・る【回る】🔗🔉

もとほ・る【回る】 〔自ラ四〕⇒もとおる(回)

もと‐みや【本宮】🔗🔉

もと‐みや【本宮】 別宮、奥宮に対して主神が鎮まっている根本の社。本社。ほんぐう。

もと・む【求む】🔗🔉

もと・む【求む】 〔他マ下二〕⇒もとめる(求)

もと‐むら【元村】🔗🔉

もと‐むら【元村】 昔からある村。

もとめ【求】🔗🔉

もとめ【求】 1 さがし求めること。 2 ほしいと願うこと。請うこと。のぞむこと。願い。希望。注文。要求。「求めに応じる」 3 買うこと。購入。

もとめご【求子】🔗🔉

もとめご【求子】 東遊(あずまあそび)の歌曲の一つ。駿河舞とともに東遊の中心をなす。現在、寛平元年賀茂の臨時祭に藤原敏行の作った歌詞を伝えるが、これはもとの歌曲によって新作したもの。

もとめ‐づか【求塚・処女塚】🔗🔉

もとめ‐づか【求塚・処女塚】 神戸市東灘区御影町東明にある菟原処女(うないおとめ)の塚。 (求塚)能楽の曲名。四番目物。観世・宝生・金剛・喜多流。観阿弥作。菟原処女の伝説を脚色。処女の霊が、男たちの亡霊や鴛鴦に責められる有様を語る。

もとめ‐て【求めて】🔗🔉

もとめ‐て【求めて】 〔副〕(動詞「もとめる(求)」の連用形に、助詞「て」の付いてできたもの)自分から進んで。好きこのんで。*伽・唐糸草子「頼朝は、もとめて恥をかかするか」

もと・める【求める】🔗🔉

もと・める【求める】 〔他マ下一〕もと・む〔他マ下二〕(「もと(本)」の動詞化) 1 本(もと)になるものを得ようとして尋ねさがす。尋ねさぐる。*万葉‐四〇一四「さ山田の翁(をぢ)が其の日に母等米(モトメ)逢はずけむ」 2 ほしいと願う。請う。のぞむ。「助けを求める」*徒然草‐二一七「利をもとめん人は」 3 願って手に入れる。また、自分のものにしようとさがす。「幸福を求める」*落窪‐二「縄もとめ来て結ひなどして」 4 それらしくなることを露骨に願う。わざとらしく趣向をかまえる。*無名抄「よき詞をつづけたれど、わざともとめたるやうになりぬるをば又失とすべし」 5 わざわいなどを自分から招く。また、誘い出す。*徒然草‐一二九「薬を飲みて汗を求るには」 6 金を出して買う。購入する。*浮・好色一代女‐四「家屋敷を求(モト)めけるに」

もとも【尤も・最も】🔗🔉

もとも【尤も・最も】 (形動)=もっとも(尤)*蜻蛉‐下「御らんぜんにもともなりけり」 〔副〕 1 =もっとも(尤)1*栄花‐玉の村菊「世間を見思には、もともこれあべき事なり」 2 =もっとも(尤)2*万葉‐二七八一「最(もとも)今こそ恋はすべなき」 3 もともと。本来。*和泉式部日記「もとも心ふかからぬ人にて」

もと‐もと【元元】🔗🔉

もと‐もと【元元】 〔形動〕何か事をした結果が、以前の状態と少しも変わらないさま。損も得もないさま。「失敗してももともとだ」 〔副〕以前から。もとより。もとから。元来。「もともと美人だから」

もとやま‐でら【本山寺】🔗🔉

もとやま‐でら【本山寺】 香川県三豊郡豊中町にある高野山真言宗の寺。山号は七宝山。院号は持宝院。大同二年平城天皇の勅により空海が開創した長福寺に始まると伝えられる。享保年間現在名に改称。四国八十八か所の第七〇番札所。

もと‐ゆい【元結・】(‥ゆひ)🔗🔉

もと‐ゆい【元結・】(‥ゆひ) 髪の髻(もとどり)を結び束ねる糸、紐の類。古くは組糸または麻糸を用い、後世は糊で固く捻ったこよりで製したものを用いる。もとい。もとどり。 ●元結いを切(き)る (元結を切り放つ意から)剃髪して僧体になる。出家する。

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