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広辞苑の検索結果 (90)

じ【持】🔗🔉

歌合・囲碁などで互いに優劣のないこと。あいこ。もちあい。宇津保物語初秋「この御文は今めきたる筋などのまさりたりけり。―なりと定められて」

じ・する【持する】ヂ‥🔗🔉

じ・する持するヂ‥ 〔他サ変〕[文]持す(サ変) ①たもつ。もつ。「満を―・する」 ②固く守る。「戒を―・する」 ③つつしむ。「身を―・する」

せき【関】🔗🔉

せき】 (「塞く」の連用形から) ①さえぎり止めるもの。新千載和歌集「うき人の心の―にうちも寝で」 ②水をせきとめるところ。→せき(堰)。 ③関所。枕草子111「―は逢坂、須磨の―」 ④関銭せきせんの略。日葡辞書「セキヲナ(済)ス」 ⑤最上位の相撲取。せきとり。最手ほて。接尾語的に、しこ名につけて敬称とする。日本相撲鑑「今にすまふの長を―といひならはせり」。「双葉山―」 ⑥(「持」とも書く)囲碁で、互いに攻め囲まれた一群の石が、どちらも眼二つを持たないのに、双方手出しできないまま、互いに活きている形。

もし【持】🔗🔉

もし】 (上代東国方言)「持ち」の訛。万葉集20「白玉を手にとり―て」

もた・す【持たす】🔗🔉

もた・す持たす】 〔他下二〕 ⇒もたせる(下一)

もたせ【持たせ】🔗🔉

もたせ持たせ】 ①もたせた物。贈物。手土産。おもたせ。狂言、船渡聟「某が―ぢやほどに汝よい時分に披露してくれい」 ②もたせかけること。もたせかけるもの。「筆―」 ③女の髪の結い方。銀杏髷いちょうまげにほぼ同じで、梳すき髪の一種。上方での呼び名。 ④茸きのこの一種。木などに凭もたせかけたように生ずるもの。 ⇒もたせ‐ぶり【持たせ振り】

もたせ‐か・ける【持たせ掛ける・凭せ掛ける】🔗🔉

もたせ‐か・ける持たせ掛ける・凭せ掛ける】 〔他下一〕[文]もたせか・く(下二) よりかからせる。寄せかける。立てかける。狂言、河原新市「竹のさきに杉ばつけ、こしかけに―・けをく」。「はしごを壁に―・ける」

もたせ‐ぶり【持たせ振り】🔗🔉

もたせ‐ぶり持たせ振り】 思わせぶり。もったいぶり。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「何が機嫌にいらぬやうめっきりと―」 ⇒もたせ【持たせ】

もた・せる【持たせる】🔗🔉

もた・せる持たせる】 〔他下一〕[文]もた・す(下二) ①支えさせる。保たせる。「命を―・せる」 ②(「凭せる」とも書く)立てかける。寄せかける。狂言、三本の柱「あの木の根へ―・せて持たう」 ③持っていさせる。「自信を―・せる」 ④相手に期待させる。遊子方言「ちとたまには―・せるも面白からうではないか」。「気を―・せる」

もた・り【持たり】🔗🔉

もた・り持たり】 〔他ラ変〕 持っている。伊勢物語「あてなる男―・りけり」

もち【持ち】🔗🔉

もち持ち】 ①持つこと。 ㋐所有すること。「―家」「―時間」「衣装―」 ㋑負担すること。「費用はそっち―だ」 ②品質や働きが長い時間変わらずにつづくこと。「―がよい」 ③相場の上がるのを待つこと。 ④歌合・囲碁・将棋などで、引分け。持。 ⑤持太刀もちだちの略。

もち‐あ・う【持ち合う】‥アフ🔗🔉

もち‐あ・う持ち合う‥アフ 〔自五〕 ①ちょうど持ち合わせている。日葡辞書「モチヤウタニヨッテシン(進)ズル」 ②双方がつり合いを保つ。 ③(取引用語)値段または相場が持合いの状態にある。

もち‐あが・る【持ち上がる】🔗🔉

もち‐あが・る持ち上がる】 〔自五〕 ①力が加わって上に上がる。「地面が―・る」 ②降ってわいたように事が起こる。「大事件が―・る」「縁談が―・る」 ③学級担任の教師が生徒の進級と共にその担任を続ける。「5年の担任が6年に―・る」

もち‐あ・げる【持ち上げる】🔗🔉

もち‐あ・げる持ち上げる】 〔他下一〕[文]もちあ・ぐ(下二) ①持って高く上げる。「俵を―・げる」 ②ほめておだて上げる。「大いに―・げて仕事をさせる」

もち‐あじ【持ち味】‥アヂ🔗🔉

もち‐あじ持ち味‥アヂ ①ある食物にもとから備わっている味。「―を生かした料理」 ②人柄や小説・技芸・美術品などの持つ独特の味わいや良さ。「本来の―を出す」

もち‐あつかい【持扱い】‥アツカヒ🔗🔉

もち‐あつかい持扱い‥アツカヒ もちあつかうこと。

もち‐あつか・う【持ち扱う】‥アツカフ🔗🔉

もち‐あつか・う持ち扱う‥アツカフ 〔他五〕 ①あつかう。とりはからう。 ②取扱いに困る。もてあます。保元物語(金刀比羅本)「十善の帝王に―・はれたてまつりて」。夏目漱石、門「泥棒も―・つたんでせう。それとも余り金にならないんで、已を得ず返して呉れた」

もち‐あら・す【持ち荒らす】🔗🔉

もち‐あら・す持ち荒らす】 〔他四〕 持っていて損じさせる。日葡辞書「イエ(家)ヲ、また、ウマヲモチアラス」

もち‐ある・く【持ち歩く】🔗🔉

もち‐ある・く持ち歩く】 〔他五〕 もって歩く。携帯する。「いつもパソコンを―・く」

もち‐あわ・す【持ち合わす】‥アハス🔗🔉

もち‐あわ・す持ち合わす‥アハス [一]〔他五〕 (→)「持ち合わせる」に同じ。 [二]〔他下二〕 ⇒もちあわせる(下一)

もち‐あわ・せる【持ち合わせる】‥アハセル🔗🔉

もち‐あわ・せる持ち合わせる‥アハセル 〔他下一〕[文]もちあは・す(下二) ①ちょうど必要なものを持っている。「筆記具を―・せていない」 ②(自分が今、手にさかずきを持っているとき)相手にさかずきをさすのにいう語。浮世草子、諸道聴耳世間猿「盃取上げて一つうけて―・せましたがあげませうか」

もち‐いえ【持ち家】‥イヘ🔗🔉

もち‐いえ持ち家‥イヘ 所有している家。もちや。

もち‐いつ・く【持ち斎く】🔗🔉

もち‐いつ・く持ち斎く】 〔自四〕 神としてあがめる。古事記「阿曇連あずみのむらじ等が祖神おやがみと―・く神なり」

もち‐うた【持ち歌・持ち唄】🔗🔉

もち‐うた持ち歌・持ち唄】 いつでも歌えるように持ち合わせている得意な歌曲。レパートリー。

もち‐おもり【持ち重り】🔗🔉

もち‐おもり持ち重り】 持っているうちに重さが増してくるように感ずること。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「わしも此背中が―がして、どふもならぬ」

もち‐かえ・す【持ち返す】‥カヘス🔗🔉

もち‐かえ・す持ち返す‥カヘス 〔自五〕 (→)「持ち直す」2に同じ。「業績が―・す」

もち‐かえり【持ち帰り】‥カヘリ🔗🔉

もち‐かえり持ち帰り‥カヘリ 買った物を自分で持って帰ること。テイクアウト。

もち‐かえ・る【持ち帰る】‥カヘル🔗🔉

もち‐かえ・る持ち帰る‥カヘル 〔他五〕 ①品物を持って帰る。 ②その場で解決できない問題などを、もとの部署に持って帰る。「―・って検討します」

もち‐か・える【持ち替える】‥カヘル🔗🔉

もち‐か・える持ち替える‥カヘル 〔他下一〕[文]もちか・ふ(下二) 持ちなおす。持つ手をかえる。また、持っているものを別のものにかえる。「フォークを右手に―・える」「筆をペンに―・える」

もち‐か・ける【持ち掛ける】🔗🔉

もち‐か・ける持ち掛ける】 〔他下一〕[文]もちか・く(下二) 相談などを切り出す。誘いかける。「縁談を―・ける」「うまく―・けて承知させる」

もち‐かた【持ち方】🔗🔉

もち‐かた持ち方】 ①持つ方法。 ②持つ人。持ち手。 ③維持の方法。保存の方法。

もち‐き・る【持ち切る】🔗🔉

もち‐き・る持ち切る】 〔自五〕 ①終りまで持ちつづける。保ちつづける。 ②初めから終りまで同一の事物または状態で継続する。

もち‐くず・す【持ち崩す】‥クヅス🔗🔉

もち‐くず・す持ち崩す‥クヅス 〔他五〕 身持ちを悪くする。品行を乱す。財産をつかいはたす。好色一代女1「おもふまま身を―・してすむもよしなし」

もち‐こ・す【持ち越す】🔗🔉

もち‐こ・す持ち越す】 〔他五〕 ①持って来る。 ②持って次へ送る。残して次へ送る。「票決は次回に―・す」「結論を―・す」 ③食物が消化せずに胃中にたまる。前夜の酒の酔いを翌日まで残す。

もち‐こた・える【持ち堪える】‥コタヘル🔗🔉

もち‐こた・える持ち堪える‥コタヘル 〔他下一〕[文]もちこた・ふ(下二) 長く支え続ける。頑張って持続する。ふみこたえる。「事業を―・える」「病人が―・える」

もち‐こ・む【持ち込む】🔗🔉

もち‐こ・む持ち込む】 〔他五〕 貨物などを持って入れる。運び入れる。持って来る。ある状態にもっていく。転じて、事の処理をゆだねる。「相談ごとを―・む」「同点に―・む」

もち‐ごも・る【持ち籠る】🔗🔉

もち‐ごも・る持ち籠る】 〔他四〕 胎児を腹にやどす。妊娠する。

もち‐こら・える【持ち堪える】‥コラヘル🔗🔉

もち‐こら・える持ち堪える‥コラヘル 〔他下一〕[文]もちこら・ふ(下二) (→)「もちこたえる」に同じ。

もち‐さ・る【持ち去る】🔗🔉

もち‐さ・る持ち去る】 〔他五〕 物を持って他の場所へ行く。

もち‐じかん【持ち時間】🔗🔉

もち‐じかん持ち時間】 ①囲碁・将棋の対局で、考えるために費やしてよいと許されている時間。「―を使い切る」 ②講演・演説などで、割り当てられた時間。

もち‐だ・す【持ち出す】🔗🔉

もち‐だ・す持ち出す】 〔他五〕 ①持って外へ出す。盗んだりだまって使ったりすることにもいう。「店の金を―・す」 ②持ちはじめる。「疑念を―・す」 ③話を人前に出す。訴え出る。「話を―・す」「法廷へ―・す」 ④自腹を切って費用を出す。「支給されるより―・す方が多い」

もち‐たて【持ち立て】🔗🔉

もち‐たて持ち立て】 持って間のないこと。所有して時を経ないこと。浮世風呂3「―の女房だつて間がな透すきがなお縁さんの傍へよつて」

もち‐ちょう・じる【持ち長じる】‥チヤウ‥🔗🔉

もち‐ちょう・じる持ち長じる‥チヤウ‥ 〔他上一〕 (「もっちょうずる」の転)もてはやす。浮世風呂2「人に―・じられるが面白さに」

もち‐つ・ける【持ち付ける】🔗🔉

もち‐つ・ける持ち付ける】 〔他下一〕 持ち馴れる。狂言、二人大名「そなたは―・けぬとおしやつたが一段とよい持ちぶりでござる」

○持ちつ持たれつもちつもたれつ🔗🔉

○持ちつ持たれつもちつもたれつ 互いに助けたり助けられたりするさま。「世の中は―だ」 ⇒も・つ【持つ】 もち‐て以て】 (動詞モツ(持)の連用形に助詞テの付いたもの)…で。…によって。万葉集7「我が紐を妹が手―結八川ゆうやかわ→もって→もて もち‐てん持ち点】 競技や賭事で、各参加者が事前に持っている点数。 もち‐どし望年】 小正月のこと。 もち‐どり黐鳥】 黐にかかった鳥。また、恩愛などにかかずらわって離れられないさまのたとえ。万葉集5「世の中はかくぞことわり―のかからはしもよ行方知らねば」 もち‐なお・す持ち直す‥ナホス 〔他五〕 ①持ちかえる。持ち改める。「鞄を―・す」 ②再び以前のような良い状態にかえる。「病状が―・す」「景気が―・す」 もち‐なか餅中(→)「もちあわい(餅間)」に同じ。 もち‐な・す持ち成す】 〔他四〕 持ち扱う。処置する。好色一代女5「身をぞんざいに―・し」 もち‐なわ黐縄‥ナハ 鳥を捕らえるために黐を塗りつけた縄。 もち‐に持荷】 持っている荷物。持ち運ぶ荷物。後撰和歌集「数ならぬ身を―にて吉野山高き嘆を思ひこりぬる」 もち‐にげ持逃げ】 他人の所有物を持って逃げること。「売上金を―する」

もち‐てん【持ち点】🔗🔉

もち‐てん持ち点】 競技や賭事で、各参加者が事前に持っている点数。

もち‐なお・す【持ち直す】‥ナホス🔗🔉

もち‐なお・す持ち直す‥ナホス 〔他五〕 ①持ちかえる。持ち改める。「鞄を―・す」 ②再び以前のような良い状態にかえる。「病状が―・す」「景気が―・す」

もち‐な・す【持ち成す】🔗🔉

もち‐な・す持ち成す】 〔他四〕 持ち扱う。処置する。好色一代女5「身をぞんざいに―・し」

もち‐はこ・ぶ【持ち運ぶ】🔗🔉

もち‐はこ・ぶ持ち運ぶ】 〔他五〕 持って他所へ運ぶ。運搬する。「本を箱に入れて―・ぶ」

もち‐ふだ【持ち札】🔗🔉

もち‐ふだ持ち札】 トランプや花札の手持ちの札。転じて、手元にあって必要なときに自由に使える手段。

もち‐ぶり【持ち振り】🔗🔉

もち‐ぶり持ち振り】 持った様子。狂言、八幡の前「一段と―がようおりやるよ」

もち‐ふる・す【持ち古す】🔗🔉

もち‐ふる・す持ち古す】 〔他五〕 持って古くする。使って古くする。狂言、武悪「―・しましたれ共、…是を進じます」

もち‐ぶん【持ち分】🔗🔉

もち‐ぶん持ち分】 〔法〕共有者が共有物について有する割合的権利、または権利の割合。 ⇒もちぶん‐がいしゃ【持分会社】

もち‐まえ【持ち前】‥マヘ🔗🔉

もち‐まえ持ち前‥マヘ ①生れつきのもの。固有の性質。持料もちりょう。「―の明るさ」 ②所有に属する部分。担当する部分。

もち‐まわ・る【持ち回る】‥マハル🔗🔉

もち‐まわ・る持ち回る‥マハル 〔他五〕 あちこちへ持って歩く。「商品見本を―・る」「試案を―・って意見をきく」

○持ちも提げもならぬもちもさげもならぬ🔗🔉

○持ちも提げもならぬもちもさげもならぬ 処置する方法がなくて苦しむさま。なすべき方法がない。 ⇒も・つ【持つ】 もち‐もち 適度な弾力があること。「―した食感のパン」 もち‐もち持ち持ち】 各自の持ち分。狂言、鍋八撥「そこが勝負の事でござるによつて、銘々の―でふれと仰せられい」 もちもち‐ぜっくもちもち節供】 小正月のこと。 もち‐もの持ち物】 ①身につけて持っているもの。携えているもの。「―を調べる」 ②所有に属するもの。「家は親の―だ」 もち‐や持家・持屋】 所有している家。もちいえ。 もち‐や餅屋】 餅をついて売る家。また、その人。 ⇒餅屋は餅屋 もちゃ・げる持ちゃげる】 〔他下一〕 モチアゲルの転。 もちゃそび玩び・弄び】 モチアソビの転。誹風柳多留19「―に四五匹のこすどぢやう汁」

もち‐もち【持ち持ち】🔗🔉

もち‐もち持ち持ち】 各自の持ち分。狂言、鍋八撥「そこが勝負の事でござるによつて、銘々の―でふれと仰せられい」

もち‐もの【持ち物】🔗🔉

もち‐もの持ち物】 ①身につけて持っているもの。携えているもの。「―を調べる」 ②所有に属するもの。「家は親の―だ」

もちゃ・げる【持ちゃげる】🔗🔉

もちゃ・げる持ちゃげる】 〔他下一〕 モチアゲルの転。

もち‐よ・る【持ち寄る】🔗🔉

もち‐よ・る持ち寄る】 〔自五〕 各自が持って寄り集まる。「材料を―・る」

もち‐わ・く【持ち分く】🔗🔉

もち‐わ・く持ち分く】 〔他下二〕 任務を分担する。古事記「二柱の神、河海に因りて―・けて生める神」 ○餅を搗くもちをつく ①多くの蚊が群れて上下しあう。 ②男女が交接する。あもつく。 ⇒もち【餅】

も・つ【持つ】🔗🔉

も・つ持つ】 [一]〔他五〕 物を損なわず、元のままで長期間手中に置く意。 ①手の中に入れて保つ。手に取る。万葉集1「籠もよみ籠―・ちふくしもよみぶくし―・ちこの丘に菜摘ます児」。平家物語3「手に―・てる物を投げ捨てて」。「箸はしを―・つ」 ②身につける。携帯する。万葉集14「置きて行かば妹はまかなし―・ちて行く梓の弓の束にもがも」。平家物語9「いくさの陣へ笛―・つ人はよもあらじ」。「大金を―・つ」 ③自己のものにする。所有する。支配する。方丈記「さりがたき妻をとこ―・ちたるものは」。平家物語3「この御ありさまにても家を―・ち給へる不思議さよ」。日葡辞書「ヨ(世)ヲモツ」。「所帯を―・つ」 ④身にそなえる。それを中に含む。万葉集3「妹が悔ゆべき心は―・たじ」。「あどけないところを―・つ人」「手に職を―・つ」「重大な意味を―・つ事件」 ⑤使う。用いる。古事記「つぎねふ山城女の木鍬こくわ―・ち打ちし大根ねじろの白ただむき」。万葉集16「か黒し髪をま櫛―・ち肩に懸き垂れ」 ⑥受け持つ。担当する。日葡辞書「ヤク、また、ダイクヮンヲモツ」。「1年生の組を―・つ」 ⑦心にいだく。「根に―・つ」「自信を―・つ」 ⑧それを行う。「組合との交渉を―・つ」 ⑨負担する。「学費は国が―・つ」 [二]〔自五〕 永くその状態を保つ。「天気が―・つ」「からだが―・たない」 [三]〔他下二〕 持たせる。万葉集18「片思ひを馬にふつまに負せ―・て」 ⇒持ちつ持たれつ ⇒持ちも提げもならぬ ⇒持ったが病 ⇒持って生まれた ⇒持って来て ⇒持って来い ⇒持って回る ⇒持つべきものは友

○持ったが病もったがやまい🔗🔉

○持ったが病もったがやまい 持たなくてもいいものを持ってしまったがために面倒が起こるということ。多く金や子供についていう。 ⇒も・つ【持つ】 もっ‐た・てる持っ立てる】 〔他下一〕 持ち上げる。立てる。狂言、竹生島参「鎌首を―・て」 もっちょう・ずる 〔他サ変〕 たいせつにする。ちやほやする。浄瑠璃、国性爺合戦「―・ずれば方図もない」 モッツァレラmozzarella イタリア】 イタリアのチーズ。本来は水牛の乳で作るが、現在では牛乳製も多く、熟成させたタイプもある。加熱すると溶けて糸を引くようにのびる。 もっ‐て以て】 (モチテの音便) ①助詞「を」から続く。 ㋐手段・方法・材料などを示す。…によって。…で。平家物語2「御恩を―頸をつがれ参らせ」。太平記2「やがてこの僧を―持仏堂に誘ひ入れて」。天草本伊曾保物語「アテナスの在所初めは主人も無うて、地下の宿老の評定を―治めたに」。「書面を―通知する」 ㋑原因・理由を示す。…によって。…のために。「博学を―聞こえる」 ㋒動作の行われる時を示す。…に。今昔物語集3「八月十五日を―行ふべきなり」。「本日を―閉店します」 ②上を受けて語調を強めていう語。とりもなおさず。すなわち。浮世草子、日本新永代蔵「百目も千貫目も道理は―同じ事なり」 ③副詞または副詞句に添えて、その意を強めるのに用いる。日葡辞書「イササカモッテ」。狂言、七騎落「それがしは船より―全く下りまじき」。「まことに―遺憾なことであります」 ④…しながら。清元、其小唄夢廓そのこうたゆめもよしわら「踊り―ござつた」 ⑤(接続詞的に用いて) ㋐その上に。かつ。「利口で―愛敬がある」 ㋑そして。それによって。 ⇒もって‐の‐ほか【以ての外】 ⇒以て瞑すべし

もっ‐た・てる【持っ立てる】🔗🔉

もっ‐た・てる持っ立てる】 〔他下一〕 持ち上げる。立てる。狂言、竹生島参「鎌首を―・て」

○持って生まれたもってうまれた🔗🔉

○持って生まれたもってうまれた 生まれて来るときから身につけている。生れつきの。「―才能」 ⇒も・つ【持つ】

○持って来てもってきて🔗🔉

○持って来てもってきて 更にその上に。「道が分からぬところへ―あたりも暗くなる」 ⇒も・つ【持つ】

○持って来いもってこい🔗🔉

○持って来いもってこい 能力や状態が、そのことを行うのにまさに適しているさま。ちょうどあつらえむきなこと。「運動会には―の天気」「幹事役に―だ」 ⇒も・つ【持つ】 もって‐こい持って来い⇒もつ(持)(成句) もって‐の‐ほか以ての外】 とんでもないこと。常軌をはずれたこと。思ってもみないこと。「―のお腹立ち」「無断外泊など―」 ⇒もっ‐て【以て】

もって‐こい【持って来い】🔗🔉

もって‐こい持って来い⇒もつ(持)(成句)

○持って回るもってまわる🔗🔉

○持って回るもってまわる 肝腎なことをする前に必要もないことをあれこれする。遠回しに言ったりしたりする。「持って回った言い方」 ⇒も・つ【持つ】 もって‐まわ・る持って回る‥マハル ⇒もつ(持)(成句)

もって‐まわ・る【持って回る】‥マハル🔗🔉

もって‐まわ・る持って回る‥マハル ⇒もつ(持)(成句) ○以て瞑すべしもってめいすべし それだから心残りなく成仏できるだろうの意で、物事が非常にうまくいったから、もう死んでもかまわない気持をいう。 ⇒もっ‐て【以て】

○持つべきものは友もつべきものはとも🔗🔉

○持つべきものは友もつべきものはとも 困ったときに助けてくれるから、友ほどありがたいものはない。 ⇒も・つ【持つ】 もっぽ木浦モク‥ ⇒モクポ もつ‐やきもつ焼】 (「もつ」は臓物の略)鶏・牛・豚の臓物を串にさして焼いた料理。 もつ‐やく没薬(→)ミルラに同じ。〈伊呂波字類抄〉 もつ‐りょうりもつ料理‥レウ‥ (「もつ」は臓物の略)鳥獣の臓物を用いた料理。 もつ・る縺る】 〔自下二〕 ⇒もつれる(下一) もつれ縺れ】 ①もつれること。結ぼれて解けないこと。「糸の―」 ②もめごと。ごたごた。葛藤。「感情の―」 ⇒もつれ‐がみ【縺れ髪】 もつれ‐がみ縺れ髪】 もつれた髪。みだれがみ。 ⇒もつれ【縺れ】 もつれ‐こ・む縺れ込む】 〔自五〕 決着がつかないまま、次の段階に入る。「政治折衝に―・んだ」「交渉は翌日まで―・んだ」 もつ・れる縺れる】 〔自下一〕[文]もつ・る(下二) ①まつわりつく。日葡辞書「ユクミチニカヅラガシゲッテアシニモツルル」 ②からみ合って乱れる。こぐらかる。俳諧新選「蝶々やほこりの中を―・れゆく」。「糸が―・れる」 ③(言語・動作などが)正常さを失って自由にならない。「舌が―・れる」「足が―・れる」 ④いろいろ事情がからんで、事が混乱して秩序を失う。「交渉が―・れる」「試合が―・れる」 もて】 「おもて」の略。万葉集20「あが―の忘れも時しだは筑波嶺をふりさけ見つつ妹はしぬはね」 も‐て (モチテの音便モッテの約) ①手段・方法・材料を表す。…によって。万葉集15「何もの―か命つがまし」。地蔵十輪経元慶点「慈心を―一切の国人を撫育す」 ②上の語を強める。推古紀「和やわらかなるを―貴しとし」 ③二つの動詞を結び、次第に進行することを表す。…て。枕草子1「昼になりてぬるくゆるび―いけば」 もて 〔接頭〕 動詞に冠して意味を強め、また、語調を整えるのに用いる。宇治拾遺物語9「此の人々―饗応し」。「―はやす」 もて‐あ・う持て合ふ‥アフ 〔他四〕 互いにもつ。浜松中納言物語1「この世はかるむる事も、かく堪えがたく―・へる事も」 もて‐あ・ぐ持て上ぐ】 〔他下二〕 持ち上げる。徒然草「いにしへは車もたげよ、火かかげよとこそいひしを今様の人は―・げよ、かきあげよといふ」 もて‐あそび玩び・翫び・弄び】 もてあそぶこと。また、そのもの。源氏物語若紫「いとをかしき―なり」 ⇒もてあそび‐ぐさ【玩び草・弄び種】 ⇒もてあそび‐もの【弄び物】 もてあそび‐ぐさ玩び草・弄び種】 もてあそぶ材料。おもちゃ。源氏物語若菜上「うつくしき―に思ひ聞え給へり」 ⇒もて‐あそび【玩び・翫び・弄び】 もてあそび‐もの弄び物】 もてあそぶ物。おもちゃ。清寧紀「―献上たてまつること得じ」 ⇒もて‐あそび【玩び・翫び・弄び】 もて‐あそ・ぶ玩ぶ・翫ぶ・弄ぶ】 〔他五〕 (持ちて遊ぶ意) ①手に持って遊ぶ。神代紀「掌中たなうらに置きて―・びたまひしかば」 ②慰み愛好する。また、寵愛する。慰み興ずる。源氏物語少女「松の木しげく雪を―・ばむ便りによせたり」。「詩歌を―・ぶ」「笛を―・ぶ」 ③人を慰みものにする。なぶる。「人の気持を―・ぶ」 ④思いのままに扱う。好き勝手に扱う。「政治を―・ぶ」「大波に―・ばれる小舟」 もて‐あつかい持て扱い‥アツカヒ もてあつかうこと。 ⇒もてあつかい‐ぐさ【持て扱い種】 もてあつかい‐ぐさ持て扱い種‥アツカヒ‥ とりあつかう材料。また、その事柄。増鏡「つくもがみの物語も人の―になれるは」 ⇒もて‐あつかい【持て扱い】 もて‐あつか・う持て扱う‥アツカフ 〔他五〕 ①取り扱う。とりはからう。世話をする。源氏物語若紫「尼君一人―・ひ侍りし程に」 ②取扱いに困る。もてあます。保元物語(金刀比羅本)「狩野工藤茂光―・ひていかがせんとぞ思ひける」 もて‐あまし持て余し】 もてあますこと。また、そのもの。「世間の―者」 もて‐あま・す持て余す】 〔他五〕 処置に困る。取扱いに苦しむ。手にあます。「ひまで体を―・す」「腕白小僧を―・す」 モティーフmotif フランス⇒モチーフ もて‐い・ず持て出づ‥イヅ 〔他下二〕 ①持って出る。持ちだす。源氏物語帚木「盃―・でて」 ②表面に出す。源氏物語常夏「―・でてこそあらね若き人はものをかしくて皆うちわらひぬ」 モディフィケーションmodification】 (部分的な)変更。修正。 モディリアーニAmedeo Modigliani】 イタリアの画家。エコール‐ド‐パリの一人。セザンヌおよびフォーヴィスム・キュビスムの影響を受けた。一種の哀愁を帯びた首の長い人物画が多い。(1884〜1920) モディリアーニ(1) 提供:Lebrecht Music & Arts/APL モディリアーニ(2) 提供:Photos12/APL モディリアーニ(3) 提供:Photos12/APL モディリアーニ(4) 提供:Photos12/APL もて‐かえ・すもて返す‥カヘス 〔自四〕 (モテは接頭語)混雑する。ごったがえす。浄瑠璃、曾我会稽山「人の足音どろどろどろ右往左往に―・す」 もて‐かく・すもて隠す】 〔他四〕 (モテは接頭語) ①かくす。源氏物語帚木「いとよく―・すなりけり」 ②そのままにしておく。今昔物語集9「飲食は少し―・して調へ備ふべきなり」 もて‐かしず・くもて傅く‥カシヅク 〔他四〕 (モテは接頭語)かしずく。大切にする。枕草子278「―・きわたし奉らせ給ふさま」 もて‐かや・すもて返す】 〔自四〕 (モテカヘスの訛)混雑する。ごったがえす。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「巫子みこの御符のと、屋内が―・いて」 もて‐きょう・ずもて興ず】 〔自サ変〕 (モテは接頭語)おもしろがる。更級日記「けぢかくて、人々―・ずるに」 もて‐け・つもて消つ】 〔他四〕 (モテは接頭語) ①無くする。払い除く。うまく消す。源氏物語御法「涙の玉をば―・ち給ひける」 ②気持をおさえる。源氏物語胡蝶「いとようなだらかに―・ちてむ」 ③けなす。軽蔑する。源氏物語常夏「もてはやし、また―・ち軽むることも」 ④見ばえしないようにする。下風に立たせる。源氏物語若菜下「誇りかに花やぎたる方は、弟の君達には―・たれて」 もて‐さわ・ぐもて騒ぐ】 〔自四〕 (モテは接頭語)大騒ぎをする。源氏物語浮舟「何人をかく―・ぎ給ふらむ」 もて‐しず・むもて鎮む‥シヅム 〔他下二〕 (モテは接頭語)落ちつかせる。源氏物語花宴「いとめやすく―・めて」 もて‐そこな・うもて損ふ‥ソコナフ 〔他四〕 (モテは接頭語)そこなう。失敗する。源氏物語手習「あさましく―・ひたる身を思ひてゆけば」 もて‐つ・くもて付く】 〔他下二〕 (モテは接頭語)(態度・様子を)取りつくろう。枕草子195「わが―・けたるをつつみなくいひたるは」 もて‐つけもて付け】 (モテは接頭語)態度。ふるまい。栄華物語殿上花見「大方の有様―心にくく立ちならぶべき人なき御有様」 モテットmotet イギリス・Motette ドイツ】 〔音〕(フランス語で「言葉」の意のmotから) ①中世の多声音楽。既存の多声教会聖歌の上声部に新たな歌詞を付けたもので、フランス語で世俗的な内容の歌詞を付けたものが多い。上2声に異なった歌詞を付けたものも多く、2重モテットとも呼ばれる。13世紀に誕生、14世紀まで創作。 ②ルネサンス時代の多声教会音楽。聖歌や聖書中の詞句による。モテト。 もて‐なし持て成し】 ①とりなし。とりつくろい。たしなみ。源氏物語末摘花「いとわろかりしかたちざまなれど―に隠されて」 ②ふるまい。挙動。態度。源氏物語空蝉「ばうぞくなる―なり」 ③取扱い。あしらい。待遇。源氏物語桐壺「世の例にもなりぬべき御―なり」。「丁重な―を受ける」 ④馳走。饗応。謡曲、八島「お―に語つて聞かせ申し候ふべし」。「何のお―もできず、失礼しました」 もて‐な・す持て成す】 〔他五〕 ①とりなす。処置する。源氏物語桐壺「何事の儀式をも―・し給ひ」 ②取り扱う。待遇する。落窪物語3「少輔はいとにくき物に思ひしみてすげなくのみ―・しければ」。「我が子のように―・す」 ③歓待する。ご馳走する。平家物語11「御前へ召されまゐらせて、御引出物をたまはつて―・され給ひしありさま」。「心づくしの料理で―・す」 ④面倒をみる。世話をする。源氏物語若紫「そもそも女は人に―・されておとなにもなり給ふものなれば」 ⑤自分の身を処する。ふるまう。源氏物語手習「時々はればれしう―・しておはしませ」 ⑥取り上げて問題にする。もてはやす。徒然草「鎌倉の海に鰹と云ふ魚は、かの境にはさうなきものにて、この比―・すものなり」 ⑦そぶりをする。見せかける。平家物語10「涙おしのごひ、さらぬ体に―・いて申しけるは」 もて‐なやみ‐ぐさ持て悩み種】 扱いかねるもの。もてあますもの。悩みの種。源氏物語桐壺「人の―になりて」 もて‐なや・む持て悩む】 〔他四〕 もてあます。処置に困る。源氏物語東屋「何かは苦しきまでも―・まし」 もて‐なら・す持て馴らす】 〔他四〕 使い馴らす。源氏物語花宴「かのしるしの扇は…なつかしう―・したり」 もて‐はな・るもて離る】 〔自下二〕 (モテは接頭語)ひどく離れる。遠ざかる。源氏物語帚木「―・れたることをも思ひよせて疑ふも」 もて‐はや・すもて映やす・もて囃す】 〔他五〕 (モテは接頭語) ①照りはえるようにする。栄華物語音楽「御堂の飾りも―・され」 ②下にもおかぬようにしてもてなす。落窪物語2「只今の御世おぼえのたぐひなき君なれば、―・さんとて」 ③さかんにほめそやす。引きたててほめる。紫式部日記「御声にあひてなん聞ゆると―・しきこえ給ふ」。「神童と―・される」 もて‐まい・る持て参る‥マヰル 〔他四〕 ①持参する。源氏物語夕顔「紙燭しそく―・れり」 ②さしあげる。献上する。源氏物語須磨「貝つ物―・れるを」 モデムMODEM】 (modulator(変調器)とdemodulator(復調器)との合成語)コンピューターの信号と電話回線の信号を相互に変換する装置。 もて‐もて持て持て】 人気があってよい待遇を受けること。おおもて。「店で―の客」 もて‐ゆ・くもて行く】 〔自四〕 (モテは接頭語)しだいに…して行く。どんどん…して行く。蜻蛉日記「やうやう例のやうになり―・けば」 モデュロールmodulor フランス】 ル=コルビュジエが提唱した建築デザイン用の寸法の比例体系。人体の寸法比や黄金比で構成される。 モデラートmoderato イタリア】 〔音〕速度標語。「中くらいの速さで」の意。アンダンテとアレグロの中間。 モデリングmodelling】 ①模型製作。 ②彫刻で、肉付けを施すこと。絵画では陰影による立体感の効果を調整すること。肉づけ。 も・てる持てる】 〔自下一〕 ①持つことができる。持ち得る。「これなら片手で―・てる」 ②保たれる。支えられる。「間が―・てない」 ③もてはやされる。ちやほやされる。人気がある。「女に―・てる」 モデルmodel】 ①型。型式かたしき。「最新―」 ②模型。雛型。「プラスチック‐―」「計量経済―」 ③模範。手本。「―地区」 ④美術家が制作の対象にする人。 ⑤小説・戯曲などの題材とされた実在の人物。二葉亭四迷、予が半生の懺悔「この意味からだと『浮雲』にも―が無いぢやないが」。「―小説」 ⑥ファッション‐モデルの略。 ⇒モデル‐ガン【model gun】 ⇒モデル‐ケース【model case】 ⇒モデル‐スクール【model school】 ⇒モデル‐チェンジ ⇒モデル‐ハウス【model house】 ⇒モデル‐ルーム モデル‐ガンmodel gun】 本物そっくりにつくった玩具の銃。弾を発射できないよう、銃口をふさぐことが定められている。 ⇒モデル【model】 モデル‐ケースmodel case】 典型的・標準的な事例。代表例。 ⇒モデル【model】 モデル‐スクールmodel school】 特定の教育理念や方法などを計画的に実施して、他校の模範とし、また、これを実験・研究する学校。 ⇒モデル【model】 モデル‐チェンジ (和製語model change)商品のデザインや性能を変えること。型式を変更すること。 ⇒モデル【model】 モデルニスモmodernismo スペイン】 19世紀末のラテン‐アメリカで生まれたスペイン語詩の刷新運動。最初は芸術至上主義だったが次第に社会性を帯びる。代表的詩人はマルティ・ダリーオら。 モデルノロジー (和製語modernology)(→)考現学モデル‐ハウスmodel house】 住宅の見本として建築した家。 ⇒モデル【model】 モデル‐ルーム (和製語model room)分譲マンションなどを販売する際に、見本として展示する、実物と同じ作りの部屋。 ⇒モデル【model】 もて‐わずら・う持て煩ふ‥ワヅラフ 〔自四〕 もてあます。扱いかねる。竹取物語「この女の童は…―・ひ侍り」 もて‐わた・る持て渡る】 〔自四〕 持って行く。枕草子1「炭―・るもいとつきづきし」 もと下・許】 ①物の下した。また、そのあたり。南海寄帰内法伝平安後期点「幽辟の処、林叢の下モトに或いは河地の内に在いて以て先亡に施す」。「旗の―に集まる」 ②影響が及ぶ範囲。「両親の―で育つ」「一定の条件の―で成立する」「警察の監視の―にある」 もと本・元・原・基】 「すえ(末)」に対して、物事の起こる所の意。 ①はじめ。起源。万葉集9「―の如家はあらむと」。「―をたずねる」「―に戻す」「火―」 ②以前。「―は警官だった」「―通りにする」 ③物事の主要な部分。根幹。基礎。もとい。万葉集10「吾が恋止まず―の繁けば」。「農は国の―」「―をしっかりさせる」「事実を―に論ずる」 ④(「因」とも書く)原因。「けんかの―」「口は禍わざわいの―」 ⑤木の根や幹。根もと。万葉集17「―も枝も同おやじ常磐に」。「木―竹うら」 ⑥和歌の上の句。 ⑦もとで。元金。資本。「―がかかる」 ⑧元値もとね。原価。「―が取れない」「―を割る」 ⑨(「酛」とも書く)酒母しゆぼのこと。 ⑩(「素」とも書く)原料。「スープの―」「―を仕込む」 ⑪(助数詞。「本」と書く) ㋐草木などを数えるのに用いる。万葉集18「一―のなでしこ植ゑし」 ㋑鷹などを数えるのに用いる。羽。「大鷹一―」 ◇ふつう「本」は3・6、「元」は1・2・4・7・8に使う。「原」は主に4、「基」は3に使う。 ⇒元が切れる ⇒元も子もない ⇒元を正す もと元・旧・故】 むかし。はじめ。以前。源氏物語桐壺「内には―の淑景舎を御曹司にて」。「―代議士」「―の校舎」 ⇒元の鞘へ収まる ⇒元の木阿弥 もと‐あら本荒】 草木の根ぎわが、まばらなこと。一説に、根もとの方に花も葉もなく、荒れていること。古今和歌集「宮城野の―の小萩露を重み風を待つごと君をこそ待て」 もといモトヰ (本居もといの意) ①土台。基礎。また、物事の根本。根拠。栄華物語音楽「紫金銀の棟、金色の扉、水精すいしょうの―」。「国の―」 ②因。原因。源氏物語若菜下「女の身は皆同じ、罪深き―ぞかし」 ③本拠となる所。栄華物語玉飾「昔の御―を思し忘れぬにや」 もと‐い元結‥ヒ モトユイの約。 もと‐い元い】 〔感〕 モトヘの訛。 もと‐いえ元家‥イヘ (→)元屋もとやに同じ。 もと‐いれ元入れ】 元手もとで1として入れること。資金をつぎこむこと。 ⇒もといれ‐しほん【元入れ資本】 もといれ‐しほん元入れ資本】 自己所有の財産から成る資本。自己資本。 ⇒もと‐いれ【元入れ】 もと‐いろ本色】 本来の色。固有の色。貫之集「―かへぬ松にぞありける」 もと‐うけ元浮け】 (北九州地方で)延縄はえなわの起点に付ける浮樽。夜漁にはこれに火をともす。 もと‐うけ元請】 (元請負の略)注文主から直接仕事を引き受けること。また、その業者。↔下請 もと‐うけおい元請負‥オヒ (→)「もとうけ」に同じ。 もと‐うた本歌】 ①⇒ほんか。 ②(「元歌」とも書く)替え歌のもとになった歌。 もと‐うち元内(→)元屋もとやに同じ。 もと‐うり元売り】 生産者から卸売り業者へ売ること。「―価格」 もと‐え元え(→)「もとのえ」に同じ。 もとおし回・廻モトホシ ①めぐり。まわり。 ②(→)「もとおり」3に同じ。 ③衣服の襟などの紐に通してある金具。今昔物語集23「水干装束にて―を解きて」 ⇒もとおし‐の‐ほう【縫腋の袍】 もとおし‐の‐ほう縫腋の袍モトホシ‥ハウ ⇒ほうえきのほう ⇒もとおし【回・廻】 もとお・す回す・廻すモトホス 〔他四〕 めぐらす。まわす。古事記「豊寿き寿き―・し」 もとおり回・廻モトホリ ①もとおること。 ②まわり。めぐり。万葉集19「大殿のこの―の雪な踏みそね」 ③鷹狩の鷹の脚に取り付ける紐の金具。もとおし。倭名類聚鈔15「旋子、毛度保利」 もとおり本居‥ヲリ 宣長に始まる国学者の姓。 ⇒もとおり‐うちとお【本居内遠】 ⇒もとおり‐おおひら【本居大平】 ⇒もとおり‐とよかい【本居豊穎】 ⇒もとおり‐ながよ【本居長世】 ⇒もとおり‐のりなが【本居宣長】 ⇒もとおり‐はるにわ【本居春庭】 もとおり‐うちとお本居内遠‥ヲリ‥トホ 江戸後期の国学者。旧姓、浜田。号は榛園はりのきえん。本居大平に学び、その養子となる。紀州徳川家に仕え、「紀伊続風土記」などの編纂に従事、学風は考証を主とする。(1792〜1855) ⇒もとおり【本居】 もとおり‐おおひら本居大平‥ヲリオホ‥ 江戸後期の国学者。伊勢松坂の人。本居宣長に学び、その養子となる。号は藤垣内ふじのかきつ。紀州藩に仕え、本居家の学風を継いで普及。家集「稲葉集」や「神楽歌新釈」「八十浦之玉やそうらのたま」などの著がある。(1756〜1833) ⇒もとおり【本居】 もとおり‐とよかい本居豊穎‥ヲリ‥カヒ 国文学者・歌人。宣長の曾孫。内遠の子。名古屋の人。「本居雑考」「秋屋集」「諄辞集」などの著がある。(1834〜1913) ⇒もとおり【本居】 もとおり‐ながよ本居長世‥ヲリ‥ 作曲家。豊穎とよかいの孫。東京生れ。東京音楽学校卒。洋楽と邦楽の融合を模索。童謡「七つの子」「汽車ポッポ」「青い目の人形」「赤い靴」など。(1885〜1945) ⇒もとおり【本居】 もとおり‐のりなが本居宣長‥ヲリ‥ 江戸中期の国学者。国学四大人の一人。号は鈴屋すずのやなど。小津定利の子。伊勢松坂の人。京に上って医学修業のかたわら源氏物語などを研究。賀茂真淵に入門して古道研究を志し、三十余年を費やして大著「古事記伝」を完成。儒仏を排して古道に帰るべきを説き、また、「もののあはれ」の文学評論を展開、「てにをは」・活用などの研究において一時期を画した。著「源氏物語玉の小櫛」「古今集遠鏡」「てにをは紐鏡」「詞の玉緒」「石上私淑言いそのかみささめごと」「直毘霊なおびのみたま」「玉勝間」「うひ山ぶみ」「馭戎慨言ぎょじゅうがいげん」「玉くしげ」など。(1730〜1801) →著作:『うひ山ぶみ』 →著作:『玉勝間』 →著作:『玉くしげ』 ⇒もとおり【本居】 もとおり‐はるにわ本居春庭‥ヲリ‥ニハ 江戸後期の国学者。号は後鈴屋のちのすずのや。宣長の長男。中年に失明、鍼医を業としながら門弟を指導。「詞八衢ことばのやちまた」「詞通路ことばのかよいじ」は国語用言研究の根底を築いた著。家集「後鈴屋集」がある。(1763〜1828) ⇒もとおり【本居】 もとお・る回る・廻るモトホル 〔自四〕 めぐる。まわる。徘徊する。古事記「い這ひ―・り」 もとおろ・う廻ろふモトホロフ 〔自四〕 (モトホルに接尾語フの付いた語)まわりまわる。ぐるぐるまわる。古事記「大石おいしに這ひ―・ふ細螺しただみの」

もて‐あ・う【持て合ふ】‥アフ🔗🔉

もて‐あ・う持て合ふ‥アフ 〔他四〕 互いにもつ。浜松中納言物語1「この世はかるむる事も、かく堪えがたく―・へる事も」

もて‐あ・ぐ【持て上ぐ】🔗🔉

もて‐あ・ぐ持て上ぐ】 〔他下二〕 持ち上げる。徒然草「いにしへは車もたげよ、火かかげよとこそいひしを今様の人は―・げよ、かきあげよといふ」

もて‐あつかい【持て扱い】‥アツカヒ🔗🔉

もて‐あつかい持て扱い‥アツカヒ もてあつかうこと。 ⇒もてあつかい‐ぐさ【持て扱い種】

もてあつかい‐ぐさ【持て扱い種】‥アツカヒ‥🔗🔉

もてあつかい‐ぐさ持て扱い種‥アツカヒ‥ とりあつかう材料。また、その事柄。増鏡「つくもがみの物語も人の―になれるは」 ⇒もて‐あつかい【持て扱い】

もて‐あつか・う【持て扱う】‥アツカフ🔗🔉

もて‐あつか・う持て扱う‥アツカフ 〔他五〕 ①取り扱う。とりはからう。世話をする。源氏物語若紫「尼君一人―・ひ侍りし程に」 ②取扱いに困る。もてあます。保元物語(金刀比羅本)「狩野工藤茂光―・ひていかがせんとぞ思ひける」

もて‐あまし【持て余し】🔗🔉

もて‐あまし持て余し】 もてあますこと。また、そのもの。「世間の―者」

もて‐あま・す【持て余す】🔗🔉

もて‐あま・す持て余す】 〔他五〕 処置に困る。取扱いに苦しむ。手にあます。「ひまで体を―・す」「腕白小僧を―・す」

もて‐い・ず【持て出づ】‥イヅ🔗🔉

もて‐い・ず持て出づ‥イヅ 〔他下二〕 ①持って出る。持ちだす。源氏物語帚木「盃―・でて」 ②表面に出す。源氏物語常夏「―・でてこそあらね若き人はものをかしくて皆うちわらひぬ」

もて‐なし【持て成し】🔗🔉

もて‐なし持て成し】 ①とりなし。とりつくろい。たしなみ。源氏物語末摘花「いとわろかりしかたちざまなれど―に隠されて」 ②ふるまい。挙動。態度。源氏物語空蝉「ばうぞくなる―なり」 ③取扱い。あしらい。待遇。源氏物語桐壺「世の例にもなりぬべき御―なり」。「丁重な―を受ける」 ④馳走。饗応。謡曲、八島「お―に語つて聞かせ申し候ふべし」。「何のお―もできず、失礼しました」

もて‐な・す【持て成す】🔗🔉

もて‐な・す持て成す】 〔他五〕 ①とりなす。処置する。源氏物語桐壺「何事の儀式をも―・し給ひ」 ②取り扱う。待遇する。落窪物語3「少輔はいとにくき物に思ひしみてすげなくのみ―・しければ」。「我が子のように―・す」 ③歓待する。ご馳走する。平家物語11「御前へ召されまゐらせて、御引出物をたまはつて―・され給ひしありさま」。「心づくしの料理で―・す」 ④面倒をみる。世話をする。源氏物語若紫「そもそも女は人に―・されておとなにもなり給ふものなれば」 ⑤自分の身を処する。ふるまう。源氏物語手習「時々はればれしう―・しておはしませ」 ⑥取り上げて問題にする。もてはやす。徒然草「鎌倉の海に鰹と云ふ魚は、かの境にはさうなきものにて、この比―・すものなり」 ⑦そぶりをする。見せかける。平家物語10「涙おしのごひ、さらぬ体に―・いて申しけるは」

もて‐なやみ‐ぐさ【持て悩み種】🔗🔉

もて‐なやみ‐ぐさ持て悩み種】 扱いかねるもの。もてあますもの。悩みの種。源氏物語桐壺「人の―になりて」

もて‐なや・む【持て悩む】🔗🔉

もて‐なや・む持て悩む】 〔他四〕 もてあます。処置に困る。源氏物語東屋「何かは苦しきまでも―・まし」

もて‐なら・す【持て馴らす】🔗🔉

もて‐なら・す持て馴らす】 〔他四〕 使い馴らす。源氏物語花宴「かのしるしの扇は…なつかしう―・したり」

もて‐まい・る【持て参る】‥マヰル🔗🔉

もて‐まい・る持て参る‥マヰル 〔他四〕 ①持参する。源氏物語夕顔「紙燭しそく―・れり」 ②さしあげる。献上する。源氏物語須磨「貝つ物―・れるを」

もて‐もて【持て持て】🔗🔉

もて‐もて持て持て】 人気があってよい待遇を受けること。おおもて。「店で―の客」

も・てる【持てる】🔗🔉

も・てる持てる】 〔自下一〕 ①持つことができる。持ち得る。「これなら片手で―・てる」 ②保たれる。支えられる。「間が―・てない」 ③もてはやされる。ちやほやされる。人気がある。「女に―・てる」

もて‐わずら・う【持て煩ふ】‥ワヅラフ🔗🔉

もて‐わずら・う持て煩ふ‥ワヅラフ 〔自四〕 もてあます。扱いかねる。竹取物語「この女の童は…―・ひ侍り」

もて‐わた・る【持て渡る】🔗🔉

もて‐わた・る持て渡る】 〔自四〕 持って行く。枕草子1「炭―・るもいとつきづきし」

[漢]持🔗🔉

 字形  筆順 〔手(扌)部6画/9画/教育/2793・3B7D〕 〔音〕〈ヂ〉(呉) チ(漢) 〔訓〕つ [意味] ①手でもつ。身につける。もちこたえる。たもつ。「満を持する」(準備を十分にして待ちうける)「持参・持続・保持・扶持ふち」 ②歌合わせや囲碁・将棋などで、無勝負。もち。ひきわけ。「持碁」 [解字] 形声。「手」+音符「寺」(=じっと止める)。手の中にじっと確保する意。 [下ツキ 維持・加持・挟持・矜持・行持・堅持・固持・護持・支持・住持・所持・念持・把持・扶持・捧持・保持

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じ【持】🔗🔉

ヂ [1] 【持】 碁や歌合・香合などで,互いに優劣の定めがたいこと。引きわけ。もちあい。もち。

じ・する【持する】🔗🔉

じ・する ヂ― [2] 【持する】 (動サ変)[文]サ変 ぢ・す (1)もつ。ある状態をたもつ。「彼等は活きた彫刻の様に己を―・して,…粛然と坐つてゐた/門(漱石)」 (2)固く守る。「各五戒を―・し仏の御名を念じ奉りて/今昔 5」 [慣用] 満を持す

もた・す【持たす・凭す】🔗🔉

もた・す [2] 【持たす・凭す】 ■一■ (動サ五[四]) (1)立てかける。よせかける。もたせる。「椅子の背に坊主頭を―・して/それから(漱石)」 (2)保たせる。もたせる。「冷凍して鮮度を―・す」 ■二■ (動サ下二) ⇒もたせる(持) ⇒もたせる(凭)

もた-せ【持たせ】🔗🔉

もた-せ [3] 【持たせ】 (1)〔持たせる物,の意〕 贈り物。持って来た物。手みやげ。おもたせ。「これはお―でございます/渋江抽斎(鴎外)」 (2)もたせかけること。また,もたせかけるもの。「筆―」 (3)江戸時代,女性の銀杏髷(イチヨウマゲ)の上方での称。

もたせ-ぶり【持たせ振り】🔗🔉

もたせ-ぶり [0] 【持たせ振り】 相手に気を持たせるようなそぶり。思わせぶり。「何が機嫌にいらぬやらめつきりと―/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」

もた・せる【持たせる】🔗🔉

もた・せる [3] 【持たせる】 (動サ下一)[文]サ下二 もた・す (1)持つようにさせる。持ち運ばせる。「荷物を―・せる」「手紙を使いに―・せてやる」 (2)負担させる。「費用を相手に―・せる」 (3)変わらないようにする。保つ。「肉を冷蔵庫にいれて一週間―・せる」 (4)期待させる。「相手に気を―・せる」 [慣用] 気を―・花を―/間(マ)を持たす

もち【持ち】🔗🔉

もち [2] 【持ち】 〔動詞「持つ」の連用形から〕 (1)品質などが変わらず,長く使えること。「―が良い」 (2)負担すること。受けもつこと。「費用は自分―」 (3)所有すること。「家―の娘」「主人―」 (4)碁・将棋・歌合(ウタアワセ)で,引き分けになること。持(ジ)。 (5)和船の船首尾の反りのこと。

もち-あい【持(ち)合い・保ち合い】🔗🔉

もち-あい ―アヒ [0] 【持(ち)合い・保ち合い】 (1)勢力がほぼ同じぐらいでつりあいがとれていること。「勝負はどうやら―だ」 (2)互いに力を合わせて持つこと。 (3)取引で,小きざみな値動きだけで,相場に大きな変動のないこと。

もちあい-じょたい【持(ち)合い世帯】🔗🔉

もちあい-じょたい ―アヒ― [5] 【持(ち)合い世帯】 (1)何人かの人または何家族かが共同して営む世帯。 (2)夫婦が,各自の収入を持ち寄って営む世帯。共稼ぎ。共働き。

もち-あ・う【持(ち)合う】🔗🔉

もち-あ・う ―アフ [0] 【持(ち)合う】 (動ワ五[ハ四]) (1)互いに持つ。費用などを分担する。「費用は皆で―・うことに決まった」 (2)双方の力が均衡を保ち優劣がつかない状態にある。「東西の勢力が―・う」 (3)取引で,相場が持ち合いの状態にある。「高値で―・う」

もち-あがり【持ち上(が)り】🔗🔉

もち-あがり [0] 【持ち上(が)り】 学校で,生徒の進級とともに教師がその学級の担任を継続すること。

もち-あが・る【持ち上(が)る】🔗🔉

もち-あが・る [0][4] 【持ち上(が)る】 (動ラ五[四]) (1)持ち上げた状態になる。上にあがる。高くなる。「地面が―・る」 (2)突然予期していなかったことが起こる。「重大事件が―・る」 (3)生徒の進級とともに教師がその学級の担任を継続する。「担任が四年に―・る」 [可能] もちあがれる

もち-あ・げる【持(ち)上げる】🔗🔉

もち-あ・げる [0] 【持(ち)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 もちあ・ぐ (1)手に持って上にあげる。「荷物を―・げる」 (2)ほめる。おだてる。「やたらと―・げる」

もち-あつかい【持(ち)扱い】🔗🔉

もち-あつかい ―アツカヒ [0] 【持(ち)扱い】 もちあつかうこと。「大きすぎて―に困る」

もち-あつか・う【持(ち)扱う】🔗🔉

もち-あつか・う ―アツカフ [0][5] 【持(ち)扱う】 (動ワ五[ハ四]) (1)手で持って扱う。取り扱う。「はじめて―・つた三世相を懐中へ始末をすると/婦系図(鏡花)」 (2)取り扱いに困る。もてあます。「世話人は推返(オシカエ)されたる紙包を―・ひつつ/義血侠血(鏡花)」

もち-あわ・す【持ち合(わ)す】🔗🔉

もち-あわ・す ―アハス [4][0] 【持ち合(わ)す】 ■一■ (動サ五[四]) 「持ち合わせる」に同じ。「それくらいの金はいつでも―・している」 ■二■ (動サ下二) ⇒もちあわせる

もち-あわせ【持ち合(わ)せ】🔗🔉

もち-あわせ ―アハセ [0] 【持ち合(わ)せ】 ちょうどその時,持っているもの。特に,所持している金。「あいにく―がない」

もち-あわ・せる【持ち合(わ)せる】🔗🔉

もち-あわ・せる ―アハセル [5][0] 【持ち合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 もちあは・す ちょうどその時,金や品物を持っている。持ちあわす。「今,―・せないから,あとで支払います」

もち-いえ【持(ち)家】🔗🔉

もち-いえ ―イヘ [0][2] 【持(ち)家】 その人の所有する家。もちや。

もち-うた【持(ち)歌】🔗🔉

もち-うた [0] 【持(ち)歌】 その人が歌いこなせる歌。レパートリー。「―の多い歌手」

もち-おくり【持(ち)送り】🔗🔉

もち-おくり [0] 【持(ち)送り】 壁や柱から水平に突き出て,梁(ハリ)・床・棚などを支える三角形状の補強材。普通,装飾が施される。 持ち送り [図]

もち-おもり【持(ち)重り】🔗🔉

もち-おもり [0] 【持(ち)重り】 持っているうちに次第に重く感じること。「―のするかばん」

もち-かえり【持(ち)帰り】🔗🔉

もち-かえり ―カヘリ [0] 【持(ち)帰り】 持ち帰ること。また,その品物。テーク-アウト。「―の弁当」「―の贈答品」

もち-かえ・る【持(ち)帰る】🔗🔉

もち-かえ・る ―カヘル [3][0] 【持(ち)帰る】 (動ラ五[四]) (1)(品物などを)持って帰る。「仕事を自宅に―・る」 (2)代表で出席した人が出された案や回答を検討するために,預かっていったん戻る。「この件は各委員会に―・って討議しよう」 [可能] もちかえれる

もち-か・える【持(ち)替える】🔗🔉

もち-か・える ―カヘル [0][4][3] 【持(ち)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 もちか・ふ (1)一方の手に持っていたものを,他方の手に移す。「かばんを左手に―・える」 (2)持ち方・持つ物をかえる。「バットを短めに―・える」

もち-か・ける【持(ち)掛ける】🔗🔉

もち-か・ける [4][0] 【持(ち)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 もちか・く 話を切り出してはたらきかける。「相談を―・ける」

もち-がね【持(ち)金】🔗🔉

もち-がね [0] 【持(ち)金】 所持している金銭。

もち-かぶ【持(ち)株】🔗🔉

もち-かぶ [0][2] 【持(ち)株】 自分で持っている株。「―を整理する」

もちかぶ-がいしゃ【持(ち)株会社】🔗🔉

もちかぶ-がいしゃ ―グワイ― [5] 【持(ち)株会社】 他会社の株式を多数保有して,その事業活動を支配する会社。

もちかぶ-せいげん【持(ち)株制限】🔗🔉

もちかぶ-せいげん [5] 【持(ち)株制限】 独占禁止法による他社株式の保有比率や額の制限。

もち-きり【持(ち)切り】🔗🔉

もち-きり [0] 【持(ち)切り】 始めから終わりまでずっとその話題が続くこと。「どこへ行っても選挙の話で―だ」

もち-き・る【持(ち)切る】🔗🔉

もち-き・る [3][0] 【持(ち)切る】 (動ラ五[四]) (1)終わりまで持ち続ける。「家まで荷物を―・る」 (2)始めから終わりまで同じ状態が続く。「世間はオリンピックの話で―・っている」「瘡気(カサケ)と欲と自惚(ウヌボレ)で―・つてゐる人だから/西洋道中膝栗毛(魯文)」 [可能] もちきれる

もち-くち【持(ち)口】🔗🔉

もち-くち [2] 【持(ち)口】 受け持っている方面。持ち場。

もち-げい【持(ち)芸】🔗🔉

もち-げい [2] 【持(ち)芸】 その人が演ずることのできる芸。特に,得意な芸。

もち-こし【持(ち)越し】🔗🔉

もち-こし [0] 【持(ち)越し】 (1)もちこすこと。「事業は来年度に―になった」「前回から―の議題」 (2)腹中に滞っている,前日からの食物。また,二日酔い。「やれ―だの頭痛だのとぬかして/滑稽本・浮世風呂 3」

もち-こ・す【持(ち)越す】🔗🔉

もち-こ・す [0][3] 【持(ち)越す】 (動サ五[四]) そのままの状態で次の段階や時期に送る。「結論を次回に―・す」 [可能] もちこせる

もち-こた・える【持ち堪える】🔗🔉

もち-こた・える ―コタヘル [5][0] 【持ち堪える】 (動ア下一)[文]ハ下二 もちこた・ふ 悪い状態に負けないでいる。ささえ続ける。もちこらえる。「病人が―・える」「敵の猛攻を―・える」

もち-ごま【持ち駒】🔗🔉

もち-ごま [0] 【持ち駒】 (1)将棋で,相手から取って手元にあり,いつでも使える駒。 (2)手元にあって,必要に応じていつでも使える人や物。「豊富な―を駆使する」

もち-こみ【持(ち)込み】🔗🔉

もち-こみ [0] 【持(ち)込み】 持ち込むこと。「危険物の―」「酒の―固くお断り」

もち-こ・む【持(ち)込む】🔗🔉

もち-こ・む [0][3] 【持(ち)込む】 (動マ五[四]) (1)持って来る。運び入れる。「車内に危険物は―・まないでください」 (2)話し合い・解決・考慮などを求めて話をしかける。何とかしてくれと言う。「縁談を―・む」「苦情を―・まれた」 (3)(決着がつかないで)次の段階に移す。「延長戦に―・む」「裁判に―・む」 [可能] もちこめる

もち-さ・る【持(ち)去る】🔗🔉

もち-さ・る [3][0] 【持(ち)去る】 (動ラ五[四]) 物を勝手に持って行ってしまう。「重要書類を―・る」

もち-じ【持(ち)地】🔗🔉

もち-じ ―ヂ [0][2] 【持(ち)地】 所有している土地。

もち-じかん【持(ち)時間】🔗🔉

もち-じかん [3] 【持(ち)時間】 割り当てられる一定の時間。「五分ずつの―で意見を発表する」「対局の―」

もち-じゃく【持(ち)尺】🔗🔉

もち-じゃく [2] 【持(ち)尺】 布地の長さを測るのに,下に置かず手に持ったまま測ること。 ⇔置き尺

もち-しょうぎ【持(ち)将棋】🔗🔉

もち-しょうぎ ―シヤウギ [3] 【持(ち)将棋】 ⇒じしょうぎ(持将棋)

もち-そ・える【持(ち)添える】🔗🔉

もち-そ・える ―ソヘル [0][4] 【持(ち)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 もちそ・ふ (1)物を持っていた手でさらに別の物を持つ。「日傘に小包を―・える」 (2)物を持った手にもう一方の手を添える。「顔に愛嬌を溢しつつ銚子を―・えて/社会百面相(魯庵)」 (3)手を添えて支える。「男の手を―・へてわがむねをおさせる/人情本・恵の花」

もち-だし【持(ち)出し】🔗🔉

もち-だし [0] 【持(ち)出し】 (1)外へ持って出ること。「図書の―を禁ずる」 (2)費用が予算を超過して,自分で負担すること。「会報の印刷代はかなりの―だ」 (3)洋裁で,打ち合わせの下になる側の重なり分。

もち-だ・す【持(ち)出す】🔗🔉

もち-だ・す [0][3] 【持(ち)出す】 (動サ五[四]) (1)中にあったものを持って外に出す。物品などを盗むことにもいう。「火の回りが早くて何も―・すことができなかった」「店の品物を―・して質に入れる」 (2)話題・論題として提示する。「今そんな古い話を―・されても困る」 (3)不足した費用を,自腹を切って出す。「チップの分だけ―・すことになった」 (4)持ち始める。「疑いを―・す」 [可能] もちだせる

もち-だち【持(ち)太刀】🔗🔉

もち-だち [2] 【持(ち)太刀】 自分の差し料の太刀。

もち-だて【持ち楯】🔗🔉

もち-だて [0] 【持ち楯】 兵士が手に持って使う楯。手楯(テダテ)。 ⇔置き楯 「前につき並べたる―一帖かつぱと踏倒し/太平記 2」

もちつ-もたれつ【持ちつ持たれつ】🔗🔉

もちつ-もたれつ 【持ちつ持たれつ】 (連語) ⇒「持つ」の句項目

もち-て【持(ち)手】🔗🔉

もち-て [3] 【持(ち)手】 持つ人。

もち-てん【持(ち)点】🔗🔉

もち-てん [0] 【持(ち)点】 競技・賭け事などで,始める前に参加者各自に割りあてられた点数。

もち-なお・す【持(ち)直す】🔗🔉

もち-なお・す ―ナホス [4][0] 【持(ち)直す】 (動サ五[四]) (1)前のような状態になる。回復する。「病人が―・す」「会社が―・す」 (2)手に持っている物の,持ち方を変える。「本を―・す」 [可能] もちなおせる

もち-な・す【持ち成す】🔗🔉

もち-な・す 【持ち成す】 (動サ四) (身を)取り扱う。処置する。「身をぞんざいに―・し/浮世草子・一代女 5」

もち-にげ【持(ち)逃げ】🔗🔉

もち-にげ [0] 【持(ち)逃げ】 (名)スル 他人の所有に属する金品を持って逃げること。「集めた金を―する」

もち-ぬし【持(ち)主】🔗🔉

もち-ぬし [2] 【持(ち)主】 その物を所有している人。所有主。

もち-ば【持(ち)場】🔗🔉

もち-ば [3] 【持(ち)場】 受け持ちの場所。担当の部署。「―につく」「―を守る」

もち-はこび【持(ち)運び】🔗🔉

もち-はこび [0] 【持(ち)運び】 もちはこぶこと。運搬。「―に便利がいい」

もち-はこ・ぶ【持(ち)運ぶ】🔗🔉

もち-はこ・ぶ [4][0] 【持(ち)運ぶ】 (動バ五[四]) 物を持って,他の場所へ移す。運搬する。「荷物を―・ぶ」 [可能] もちはこべる

もち-ふだ【持(ち)札】🔗🔉

もち-ふだ [2][0] 【持(ち)札】 (1)トランプで,自分の手にある札。 (2)手元にあって,いつでも使えるもの。

もち-ぶね【持(ち)船】🔗🔉

もち-ぶね [0] 【持(ち)船】 所有している船。

もち-ふる・す【持(ち)古す】🔗🔉

もち-ふる・す [0][4] 【持(ち)古す】 (動サ五[四]) 古くなるまで使う。使い古す。「―・した辞書」

もち-まえ【持(ち)前】🔗🔉

もち-まえ ―マヘ [0] 【持(ち)前】 (1)その人の本来の性質。生まれつき。「短気は―の性質で,直りそうもない」 (2)所有の範囲。担当の部分。もちぶん。

もち-まる【持(ち)丸】🔗🔉

もち-まる [0] 【持(ち)丸】 〔「丸」は金銭の意〕 金銭を多く所有すること。また,その人。金持ち。「―長者」

もち-まわり【持(ち)回り】🔗🔉

もち-まわり ―マハリ [0] 【持(ち)回り】 (1)一つの物事を関係者の間で順次わたしていくこと。「―で全役員の賛同を得た」 (2)役目などを関係者の間で順送りにすること。「町内会の組長は―とする」

もちまわり-かくぎ【持ち回り閣議】🔗🔉

もちまわり-かくぎ ―マハリ― [6] 【持ち回り閣議】 各国務大臣出席の閣議を開かず,閣議事項を各大臣に回して,閣議決定を得る方法。

もち-まわ・る【持(ち)回る】🔗🔉

もち-まわ・る ―マハル [0][4] 【持(ち)回る】 (動ラ五[四]) (1)一つの物を持って次から次へと回る。「新製品を小売店に―・って売り込む」 (2)関係者の間を次から次へと回す。「議案を―・る」 [可能] もちまわれる

もち-や【持(ち)家】🔗🔉

もち-や [0][2] 【持(ち)家】 所有している家。もちいえ。

もち-より【持(ち)寄り】🔗🔉

もち-より [0] 【持(ち)寄り】 持ち寄ること。「料理―の宴会」

もち-よ・る【持(ち)寄る】🔗🔉

もち-よ・る [0][3] 【持(ち)寄る】 (動ラ五[四]) 各自が持って,寄り集まる。「材料を―・って料理する」 [可能] もちよれる

もち-わざ【持(ち)技】🔗🔉

もち-わざ [0] 【持(ち)技】 得意とする技。得意技。

持ちつ持たれつ🔗🔉

持ちつ持たれつ 互いに依存し合い助け合うことによって,両者とも存続するさま。

持ちも提(サ)げもならない🔗🔉

持ちも提(サ)げもならない 何とも処理の方法がない。

じする【持する】(和英)🔗🔉

じする【持する】 hold;→英和 maintain.→英和

もたせる【持たせる】(和英)🔗🔉

もたせる【持たせる】 (1)[与える]give.→英和 (2)[運ばせる]getto take. (3)[保たせる]preserve;→英和 keep.→英和 (4)[負担させる]makepay.

もち【持ちが良い】(和英)🔗🔉

もち【持ちが良い】 wear well;be durable.自分〜で at one's own expense.女〜の ladies';for ladies.

もちあう【持ち合う】(和英)🔗🔉

もちあう【持ち合う】 balance (釣合を保つ);→英和 remain steady (相場が).

もちあがる【持ち上がる】(和英)🔗🔉

もちあがる【持ち上がる】 be lifted;be raised;[事件が]arise;→英和 happen.→英和

もちあげる【持ち上げる】(和英)🔗🔉

もちあげる【持ち上げる】 lift;→英和 raise;→英和 flatter (おだてる).→英和

もちかける【持ち掛ける】(和英)🔗🔉

もちかける【持ち掛ける】 offer;→英和 propose;→英和 approach.→英和

もちこす【持ち越す】(和英)🔗🔉

もちこす【持ち越す】 carryover.

もちこたえる【持ち堪える】(和英)🔗🔉

もちこたえる【持ち堪える】 hold out;endure.→英和

もちこむ【持ち込む】(和英)🔗🔉

もちこむ【持ち込む】 carry[bring]in[into].⇒持ち掛ける.苦情を〜 bring a complaint.→英和

もちさる【持ち去る】(和英)🔗🔉

もちさる【持ち去る】 take[carry]away.

もちだす【持ち出す】(和英)🔗🔉

もちだす【持ち出す】 (1) take out;remove;→英和 save (救い出す);→英和 [そっと持ち出す]takesecretly out of a house.→英和 (2)[提出する]bring;→英和 propose.→英和

もちつもたれつ【持ちつ持たれつ】(和英)🔗🔉

もちつもたれつ【持ちつ持たれつ】 give-and-take.〜である live and let live.

もちなおす【持ち直す】(和英)🔗🔉

もちなおす【持ち直す】 get better;rally;→英和 improve.→英和

もちはこび【持ち運びのできる】(和英)🔗🔉

もちはこび【持ち運びのできる】 portable.→英和 〜に便利な portable;handy.→英和

もちまわる【持ち回る】(和英)🔗🔉

もちまわる【持ち回る】 take round;carryabout.

もちよる【持ち寄る】(和英)🔗🔉

もちよる【持ち寄る】 bring.→英和 (料理)持ち寄りの potluck.→英和

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