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ひ(音節)🔗🔉

①両声帯を接近させ、その間隙から出す無声摩擦音〔h〕と母音〔i〕との結合した音節。〔hi〕 口蓋化されて〔çi〕の音とするものも広がっている。なお、江戸初期までは両唇音〔F〕と母音〔i〕との結合した音節であった。上代特殊仮名遣では、奈良時代に甲〔Fi〕乙〔Fï〕2類の別があった。 ②平仮名「ひ」は「比」の草体。片仮名「ヒ」は「比」の旁つくり

ひ【一】🔗🔉

】 (声に出して数える時などに使う)ひとつ。ひい。

ひ【日】🔗🔉

】 (「火」とはもともと別語) ①太陽。日輪。おひさま。万葉集3「渡る―の影も隠らひ」。「―が出る」 ②(「陽」とも書く)太陽の光または熱。万葉集10「照る―にもわが袖乾めや」。「―にあたる」「―がさす」 ③日の出から日没までの間。ひる。ひるま。万葉集3「春の―は山し見がほし」。「―が長くなる」「―がつまる」 ④地球が1回の自転に要する時間。すなわち、午前零時から午後12時まで。「―を数える」 ⑤ある特定の一日。「卒業の―となる」 ⑥毎日すること。「―掛け」 ⑦ひかず。日数。「―をふる」「出発まで―がない」 ⑧日柄ひがら。日の吉凶。「―が悪い」 ⑨ひぎり。日限。源氏物語蜻蛉「御葬送の事…―定められて」。「何日と―をきる」 ⑩とき。おり。時代。万葉集17「絶ゆる―あらめや」。「幼き―の思い出」 ⑪(「…した―には」「…きた―には」の形で)場合。多く好ましくない時にいう。「失敗でもした―には大変だ」 ⑫天気模様。天候。土佐日記「舟とくこげ。―のよきに」 ⑬紋所の名。日輪にかたどったもの。 ⑭(日の神、すなわち天照大神の子孫の意から)皇室に関することにいう語。古事記「たかひかる―のみこ」 ⇒日が浅い ⇒日が当たる ⇒日が込む ⇒日が高い ⇒日暮れて道遠し ⇒日に焼ける ⇒日に夜を継ぐ ⇒日没する処 ⇒日を改める ⇒日を追って ⇒日を同じくして論ずべからず

ひ【火】🔗🔉

】 (古形はホ。「日」とは別語) ①熱と光とを発して燃えているもの。高温で赤熱したもの。万葉集15「君が行く道のながてを繰り畳ね焼きほろぼさむ天の―もがも」。「―が燃える」「―に掛ける」 ②ほのお。火焔。古事記「さねさし相模さがむの小野に燃ゆる―の火中ほなかに立ちて問ひし君はも」 ③おき。炭火。枕草子1「火桶の―もしろき灰がちになりて」 ④火打ちの火。きりび。「―を打つ」 ⑤(「燈」「灯」とも書く)ともしび。灯火。枕草子43「―ちかうとりよせて物語などみるに」 ⑥火事。火災。蜻蛉日記「夜中ばかりに―の騒ぎするところあり」。「―を出す」 ⑦火のように光るもの。伊勢物語「この蛍のともす―にや見ゆらん」 ⑧おこりたかまる感情のたとえ。万葉集17「心には―さへ燃えつつ」。「胸の―」 ⑨のろし。「―を立つ」 ⑩月経。 ⇒火危うし ⇒火が付く ⇒火が降る ⇒灯涼し ⇒火に油を注ぐ ⇒火に入る虫 ⇒火の消えたよう ⇒火の付いたよう ⇒火の出るよう ⇒火の無い所に煙は立たぬ ⇒火の中水の底 ⇒火を挙ぐ ⇒火を落とす ⇒火を易う ⇒火を掛ける ⇒火を失す ⇒火を摩る ⇒火を散らす ⇒火を付ける ⇒火を通す ⇒火を吐く ⇒火を放つ ⇒火を吹く ⇒火を吹く力も無い ⇒火を振る ⇒火を見たら火事と思え ⇒火を見るよりも明らか

ひ【氷】🔗🔉

】 ①水のこおったもの。こおり。万葉集13「おく霜も―に冴えわたり」 ②雹ひょう。ひさめ。源氏物語須磨「地の底とほるばかりの―降り」

ひ【杼・梭】🔗🔉

杼・梭】 織機の付属具。製織の際、緯よこ糸を通す操作に用いる。木または金属製で舟形に造ったものの両端に、金属・皮革などをかぶせ、胴部に緯管よこくだを保持する空所がある。一側にうがった目から糸を引き出し、経たて糸の中をくぐらせる。さす。さい。シャットル。〈倭名類聚鈔14〉 杼 杼 撮影:薗部 澄(JCII蔵)

ひ【桧】🔗🔉

】 ヒノキの古称。万葉集1「衣手の田上山たなかみやまの真木さく―のつまでを」

ひ【乾・干】🔗🔉

乾・干】 ひること。かわき。「―のよい海苔」

ひ【樋】🔗🔉

】 ①水を導き送る長い管。とい。 ②せきとめた水の出口の戸。これを開閉して水を出したり留めたりする。水門。 ③刀や薙刀なぎなたの身の棟むねよりの側面につけた細長い溝。刀剣の重さを減らし、調子をととのえるためのもの。血走りをよくするものともいう。みぞ。血流し。 ④丸木弓の本末の弾力を均衡させるため、弓腹ゆはらの中央から本弭もとはず近くまで彫った浅い溝。 ⑤厠かわやで糞尿を受ける器。〈倭名類聚鈔14

ひ【霊】🔗🔉

】 霊力。神霊。祝詞、大殿祭「御床みゆかつ―のさやき」

ひ【🔗🔉

(→)鉱脈

ひ【目翳】🔗🔉

目翳】 瞳に翳くもりができて、物が見えない眼病。〈倭名類聚鈔3

ひ【匕】🔗🔉

】 ①さじ。 ②薬などの分量を数える単位。「一匕いっぴの薬」

ひ【比】🔗🔉

】 ①ともがら。たぐい。「他に―を見ない」「工業力で米国の―でない」 ②詩経の六義りくぎの一つ。直接に物になぞらえる修辞法。明喩。→六義。 ③〔数〕同種類の二つの量があって、が零でない時に、の何倍に当たるかという関係をに対する比といい、これをA:Bと書く。A/Bをこの比の値あたいという。「―を求める」 ④比律賓フィリピンの略。

ひ【妃】🔗🔉

】 ①天皇に仕える女性で皇后に次ぐ位にあるもの。きさき。 ②現制では皇族の妻の称。

ひ【否】🔗🔉

】 (呉音はフ) ①打ち消すこと。肯定しないこと。いな。 ②そうでないこと。

ひ【妣】🔗🔉

】 死んだ母。↔考

ひ【肥】🔗🔉

】 ①こやし。「―を入れる」 ②肥前国ひぜんのくに・肥後国ひごのくにの略。

ひ【泌】🔗🔉

⇒ひつ(泌)

ひ【非】🔗🔉

】 ①よくないこと。道理にあわないこと。不正。あやまり。「―をあばく」「―を認める」↔是。 ②うまくゆかないこと。「形勢―なり」 ③そしること。「―を唱える」 ④そうでない意を表す語。「―人道的」 ⇒非の打ち所が無い ⇒非を打つ ⇒非を鳴らす

ひ【飛】🔗🔉

】 ①将棋の駒、飛車の略。 ②飛騨国ひだのくにの略。 ③野球で、飛球の略。「犠―」

ひ【剕】🔗🔉

】 中国古代のあしきりの刑。→あしきり(剕)

ひ【被】🔗🔉

】 受身を表す語。「―選挙権」

ひ【秘】🔗🔉

】 ひめること。かくすこと。「―中の―」

ひ【婢】🔗🔉

】 召し使われる女。はしため。下女。女中。

ひ【悲】🔗🔉

】 仏教で、あわれみの心。

ひ【脾】🔗🔉

(→)脾臓に同じ。〈色葉字類抄〉

ひ【費】🔗🔉

】 ついえ。金銭。「―の合計」

ひ【碑】🔗🔉

】 後世に伝えるため、石に文をきざんで建てたもの。いしぶみ。たていし。「―を建てる」→碑碣ひけつ

ひ【緋】🔗🔉

】 濃くあかるい赤色。深紅色。また、緋色の糸や絹。

ひ(接頭)🔗🔉

〔接頭〕 形容詞に冠して、その感じが強いということを表す。「―弱い」

ひ【曾・隔】🔗🔉

曾・隔】 〔接頭〕 血縁関係を表す語に付いて、それよりさらに1代離れる意を表す。ひい。「―まご」

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