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ほか【外・他】🔗⭐🔉
ほか【外・他】
一定の規準・範囲に含まれない部分。「うち」に対する。
①外部。そと。おもて。万葉集17「葦垣の―にも君が寄り立たし」
②世間。徒然草「世に従へば、心―の塵に奪はれて」
③他所。よそ。古今和歌集春「見る人もなき山里の桜花―の散りなむ後ぞ咲かまし」。「―を探せ」
④以外。その他。別の物事。「恋は思案の―」「―に意見はありませんか」
⑤(「―ならず」の形で)…以外のものではない。確かに…である。「努力の結果に―ならない」
⑥(連体形をうけて係助詞的に用いる)打消を伴い、他を全く否定する意を表す。「あきらめる―ない」
⇒外でもない
ほか‐ありき【外歩き】🔗⭐🔉
ほか‐ありき【外歩き】
外へ出歩くこと。外出。他行。源氏物語澪標「御いとまなくて―もし給はず」
ほか‐い【外居・行器】‥ヰ🔗⭐🔉
ほか‐い【外居・行器】‥ヰ
食物を運ぶのに用いる木製の容器。平安時代以来用いられ、多くは曲物わげもので円形、外側に脚がつく。墨漆塗、杉の白木製などがある。
外居

ほ‐かく【保革】🔗⭐🔉
ほ‐かく【保革】
①保守と革新。「―伯仲」
②皮革を良い状態に保つこと。「―オイル」
ほ‐かく【捕獲】‥クワク🔗⭐🔉
ほ‐かく【捕獲】‥クワク
①とらえること。いけどること。とりおさえること。
②戦時、交戦国の軍艦が敵の船舶や貨物またはある種の中立船舶や中立貨物を公海または交戦国の領海内で拿捕だほすること。海上捕獲。
⇒ほかく‐しんけんしょ【捕獲審検所】
ほ‐かく【補角】🔗⭐🔉
ほ‐かく【補角】
〔数〕2角の和が2直角である時、二つの角は互いに補角をなすという。
ほ‐かく【補格】🔗⭐🔉
ほ‐かく【補格】
格の一つ。動詞の意味を補い、表現として完結したものとするもの。「電車に乗る」「大人となる」の「電車に」「大人と」の類。
ほかく‐しんけんしょ【捕獲審検所】‥クワク‥🔗⭐🔉
ほかく‐しんけんしょ【捕獲審検所】‥クワク‥
交戦国が、海上における捕獲の効力を確定するために設ける特別の裁判所。
⇒ほ‐かく【捕獲】
ほ‐かけ【帆掛け】🔗⭐🔉
ほ‐かけ【帆掛け】
①帆をかけること。
②(→)「帆掛け船」の略。
⇒ほかけ‐ぶね【帆掛け船】
ほ‐かけ【穂掛け】🔗⭐🔉
ほ‐かけ【穂掛け】
①稲の刈初かりぞめに、穂を門戸などにかけて神に奉ること。新米の収穫を、神に感謝する行事。かけぢから。散木奇歌集「―ぞすべきいかが返さむ」
②稲穂を乾かすために、稲架はさなどにかけること。また、そのかける具。
ほ‐かげ【火影】🔗⭐🔉
ほ‐かげ【火影】
①火の光。ひかげ。枕草子一本2「―に劣るもの、紫の織物」。「―がもれる」
②(→)「ほかげすがた」に同じ。源氏物語帚木「そひ臥し給へる御―いとめでたく」
⇒ほかげ‐すがた【火影姿】
ほ‐かげ【帆影】🔗⭐🔉
ほ‐かげ【帆影】
遠くに見える船の帆のすがた。
ほかげ‐すがた【火影姿】🔗⭐🔉
ほかげ‐すがた【火影姿】
灯火の光で見える姿。宇津保物語国譲下「昔の藤栄なりし―思ひて」
⇒ほ‐かげ【火影】
ほかけ‐ぶね【帆掛け船】🔗⭐🔉
ほかけ‐ぶね【帆掛け船】
帆をかけて走る船。帆船はんせん。
⇒ほ‐かけ【帆掛け】
ほか‐ごころ【外心】🔗⭐🔉
ほか‐ごころ【外心】
他の人を思う心。他にうつる心。万葉集11「荒磯ありそ越しほか行く波の―」
ほか‐ざま【外方・外様】🔗⭐🔉
ほか‐ざま【外方・外様】
よその方。他の方。竹取物語「射むとすれども―へいきければ」
ほか・し【外し】🔗⭐🔉
ほか・し【外し】
〔形シク〕
別である。異なる。〈華厳経音義私記〉
ほか・す🔗⭐🔉
ほか・す
〔他五〕
(「放下ほうかす」の転)すてる。放置する。滑稽本、教訓雑長持「まこもに包んで此舟へ―・し込まれた」
ほか‐ずみ【外住み】🔗⭐🔉
ほか‐ずみ【外住み】
外に住むこと。別家して住むこと。宇津保物語藤原君「更に―せさせ奉り給はず」
ほ‐かぜ【帆風】🔗⭐🔉
ほ‐かぜ【帆風】
①帆に受ける追手の風。おいかぜ。順風。
②時を得た勢い。はぶり。勢力。古今著聞集6「戸部氏こそ本体にて侍りしに、近代大神氏に―をとられて」
○外でもないほかでもない🔗⭐🔉
○外でもないほかでもない
次に述べることを強調しようとしていう語。まさにこういうことなのだ。「これは―、君のことだ」「頼みというのは―が」
⇒ほか【外・他】
ほか‐と
〔副〕
①大きく口があいたり割れたりするさま。大口をあけて一口に食べるさま。醒睡笑「人くらひ犬…、―くうたり」
②激しく急であるさま。突然なさま。醒睡笑「酌をする者、酒を―こぼしたれば」
ほか‐なら‐ぬ【他ならぬ】
外のものでない。特別の間柄の。「―君のことだ」→ほか5
ほか‐ばら【外腹】
本妻でない人の腹から生まれること。また、その人。わきばら。妾腹。源氏物語常夏「おとどの―の娘」
ほか‐ほか
①勢いの烈しいさま。日葡辞書「ホカホカトツキトヲス」
②無分別なさま。軽率なさま。うかうか。日葡辞書「ホカホカトモノヲユウ」
③食べ物や体などが具合よく温まっているさま。「芋を―にふかす」「湯上がりで体が―する」
ほか‐ほか【外外】
①そこ以外の別の場所。よそ。ほか。源氏物語賢木「皆―へと出で給ふほど悲しき事限りなし」
②一つ所でなく別々になること。源氏物語若菜下「月ごろかく―にて、渡り給ふこともをさをさなきやうに」
ほが‐ほが
秋田・青森地方の小正月行事。大豆の皮、ソバの殻などを混ぜたものを、唱えごとをしながら屋敷の周囲にまいて歩く。豆糠撒まめぬかまき。
ぼか‐ぼか
①勢いのさかんなさま。急なさま。浮世草子、一代男7「屡しばしあつて高雄―と来て」
②重みをもって続けざまに叩く音。また、そのさま。「―パンチを食らう」
ぽか‐ぽか
①体の芯から温かくて心地よく感ずるさま。「―した日和」
②棒やこぶしで弾むように続けざまに叩く音。また、そのさま。「頭を―と殴る」
③穴や空きがいくつも出来ているさま。「教室に―空席が目立つ」
ほ‐がみ【小腹】
したはら。天草本伊曾保物語「きのふの暮ほどから―のあたりが刳くるやうに痛うて」
ほか‐め【外目】
他に目をうつすこと。わきめ。よそ見。能因本枕草子説経師は「―しつれば忘るるに」
ほがら
中が空のこと。名ばかりで真実のないこと。浄瑠璃、義経千本桜「その落ちた木の実は虫入りで、見かけがようても皆―」
ほがら【朗ら】
(→)「ほがらか」に同じ。
⇒ほがら‐ほがら【朗ら朗ら】
ポカラ【Pokhara】
ネパール中部、ヒマラヤ山脈の麓の都市。アンナプルナ連山を間近に望む。
ほがら‐か【朗らか】
①うち開けて明るく広々としたさま。
②日や月の光がさして明るいさま。曇りなく晴れわたるさま。宇津保物語祭使「大学の窓に光―なる朝あしたは、眼まなこもかはさず守る」。「―な秋空」
③事理に通じて明らかなさま。日本霊異記上「心廓ほがらかに融かよひ達いたる」。日葡辞書「ホガラカナチエ」
④心のはればれとしたさま。また、気持・性格が明るく楽しげなさま。蜻蛉日記下「帰る雁を鳴かせてなどこたへたれば、いと―にうち笑ふ」。「―な人」
ほから‐か・す【放らかす】
〔他五〕
うち捨てておく。ほったらかす。浄瑠璃、女殺油地獄「余所の事は―・してサアサア参らう」
ほがら‐ほがら【朗ら朗ら】
晴れ晴れと開けて明るいさま。古今和歌集恋「東雲の―と明けゆけば」
⇒ほがら【朗ら】
ぽかり
①頭などを叩く音。「―と頭を叩く」
②にわかに開くさま。ぽっかり。「―と口をあく」
ほか・る
〔他五〕
(東海・北陸地方などで)捨てる。
ほ‐かん【保管】‥クワン
大切なものを、こわしたりなくしたりしないように保存すること。「書類を金庫に―する」
ほ‐かん【補完】‥クワン
足りないところをおぎなって完全にすること。
⇒ほかん‐かしつけ‐せいど【補完貸付制度】
⇒ほかん‐ざい【補完財】
⇒ほかんせい‐げんり【補完性原理】
ほ‐かん【補巻】‥クワン
完結した全集や叢書に追加して刊行する巻。
ほ‐かん【補間】
前後のデータを参照し、その中間の値を演算から推測して補うこと。
⇒ほかん‐ほう【補間法】
ぼ‐かん【母艦】
他の艦艇や航空機などの整備・補給、その兵員の休養などの設備をもった軍艦。航空母艦・潜水母艦の類。
ぼ‐がん【母岩】
〔地〕目的とする鉱石や鉱物のまわりの岩石。
ぽかん
①泡などがはじける音。頭などを強く打つ音。浮世風呂4「岩が脳天へぽかアんとあたつて」
②水面・空中・脳裏などにたった一つ無造作に浮かんでいるさま。「熱気球が―と浮かんでいる」
③穴のあくさま。また、間の抜けた感じで人が大きく口を開けているさま。「道に―と穴ができた」「―と口を開けて見つめている」
④あるべきものがなくて空虚であったり、取り残されたりしているさま。「広い部屋に一人―と取り残された」
⑤茫然自失のさま。ぼんやりしているさま。「―と立っている」「―とした顔」
ほかん‐かしつけ‐せいど【補完貸付制度】‥クワン‥
中央銀行が、金融機関の申し出に応じて担保の範囲内で公定歩合で短期資金を貸し出すこと。日本では2001年に導入。ロンバート型貸出。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかん‐ざい【補完財】‥クワン‥
パンとバターなどのように、相互に補完しあうことによって、より有効に目的が達成されるような関係にある財。↔代替財。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかんせい‐げんり【補完性原理】‥クワン‥
〔法〕(subsidiarity principle)公的な事務はできる限り住民に近い行政単位が遂行すべきであるとの考え方。地方分権推進の指針として提唱される。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかん‐ほう【補間法】‥ハフ
〔数〕(interpolation)関数の二つ以上の点における関数値を知って、それらの間の点の関数値の近似値を求める計算法、あるいは間の点における関数値を与えて(補間して)関数を拡張する方法。その近似値を与える式を補間式という。内挿法。挿入法。
⇒ほ‐かん【補間】
ほき【崖】
山腹のけわしい所。がけ。山家集「岩の角踏む―のかけ道」
ほ‐き【補気】
漢方で、気の不足を補うこと。
ほ‐き【補記】
補い記すこと。また、その書いたもの。
ほ‐き【蒲葵】
〔植〕(→)「びろう(檳榔)」の漢名。
ほ‐き【簠簋】
中国の祭典で神に供える穀物を盛る器。
ほぎ【寿・祝】
(平安時代まで清音)ほぐこと。よい結果を生むように祝いの言葉をのべること。たたえいわうこと。いわい。また、賀辞。ことほぎ。顕宗紀「室寿むろほきして曰はく」
ほ‐ぎ【蒲戯】
ばくち。樗蒲ちょぼ。博奕ばくえき。
ぼ‐き【墓記】
先祖の事績など、氏の伝承を記した文書。おくつきのふみ。持統紀「十八の氏に詔して其の祖等おやどもの―を上進たてまつらしむ」
ぼ‐き【簿記】
(bookkeeping)特定の経済主体の経済活動を主として貨幣金額によって捉え、その主体が所有・管理する財産の変動を帳簿に記録・計算する技法。記帳方法により単式と複式とに分かれ、適用領域と記録・計算内容により商業簿記・工業簿記・銀行簿記・農業簿記・官庁簿記などに分かれる。
ぼ‐ぎ【母儀】
①母たるものの模範。
②ははぎみ。ははご。母堂。和漢朗詠集「堂に―います。以て中天の月に逗留することなかれ」
ボギー【bogey】
ゴルフで、パー(基準打数)より一つ多い打数でホールアウトすること。
ボギー‐しゃ【ボギー車】
(bogie car)鉄道車両で、2軸または3軸の車輪をもつ台車2個の上に車体をのせ、車体を自由に回転し得る構造に取り付けたもの。曲線通過を容易にし、動揺脱線を防ぐ。
ほぎ‐うた【寿歌・祝歌】
(平安時代まで清音)上代、大歌おおうたの一つ。祝い、たたえる歌。古事記下「此は本岐歌ほきうたの片歌なり」
ぼき‐え【慕帰絵】‥ヱ
本願寺3世の覚如の伝記を描いた絵巻。10巻。1351年(観応2)の制作。覚如の子、慈俊(従覚)の撰。絵は藤原隆昌・隆章筆。巻1・7は1482年(文明14)の補作。西本願寺蔵。
ぼき‐がく【簿記学】
簿記の原理や方法を研究する学問。
ぼき‐かた【簿記方】
会社・銀行等で簿記を担当する人。
ほき‐くるお・す【祝き狂ほす】‥クルホス
〔他四〕
躍り狂って祝う。ほきもとおす。古事記中「神寿き―・し」
ほぎ‐ごと【祝事】
(平安時代まではホキゴト)祝いごと。
ほぎ‐ごと【祝詞・寿言・寿詞】
(平安時代まではホキゴト)よい結果を生むように唱える祝いのことば。祝いの心をのべることば。神にほぎ申すことば。
ほき‐ざい【補気剤】
補気の効能をもつ漢方方剤。朝鮮人参や黄耆おうぎの配合された補中益気湯ほちゅうえっきとう・六君子湯など。
ほぎ‐さけ【祝酒】
(平安時代まではホキサケ)祝い酒。「にひむろの―にわれゑひにけり」(良寛)
ほき‐じ【崖路】‥ヂ
険しい山腹のみち。がけみち。賀茂保憲女集「春山の―の桜いま盛りなり」
ほき‐だ・す【吐き出す】
〔他五〕
(→)「はきだす」に同じ。
ぽきっ‐と
細くかたい物がもろく折れる音の形容。「箸が―折れる」
ぼき‐ぼう【簿記棒】‥バウ
帳簿に線を引くのに用いる鉛の芯を入れた円い棒。
ぼき‐ぼき
太くかたい物が続けて折れるような音。「背骨が―鳴る」
ぽき‐ぽき
木の枝などのもろく折れる音。また、そのさま。
ほき‐もとお・す【祝き回す】‥モトホス
〔他四〕
(→)「ほきくるおす」に同じ。古事記中「豊寿き―・し」
ほぎゃあ
赤子のなきごえ。おぎゃあ。浮世草子、好色三代男「お安うてめでたやと―の声かすかに」
ほ‐きゃく【歩脚】
①節足動物の体節付属肢のうち、歩行に使用するもの。昆虫の脚、エビの胸脚など。→蜘蛛くも(図)→海老えび(図)。
②広く、陸上動物の歩行に用いる脚。
ボキャブラリー【vocabulary】
(→)語彙ごい。
ほ‐きゅう【捕球】‥キウ
ボールをとること。野球で、打球・投球・送球などを捕らえること。
ほ‐きゅう【補給】‥キフ
消費・欠損した分をおぎない与えること。「ガソリンを―する」
⇒ほきゅう‐きち【補給基地】
⇒ほきゅう‐きん【補給金】
⇒ほきゅう‐せん【補給線】
ほきゅう‐きち【補給基地】‥キフ‥
物資などを補給する根拠地。
⇒ほ‐きゅう【補給】
ほきゅう‐きん【補給金】‥キフ‥
国が特定事業の助成のために給する補助金。利子補給金・元利補給金・価格差補給金がある。
⇒ほ‐きゅう【補給】
ほきゅう‐せん【補給線】‥キフ‥
前線に兵員・武器・食糧などを供給するための陸・海・空の輸送路。
⇒ほ‐きゅう【補給】
ほ‐ぎょ【脯魚】
魚の乾物。ひうお。
ほ‐きょう【補強】‥キヤウ
弱点や不足をおぎなって強くすること。「土台を―する」「営業部の―を図る」
⇒ほきょう‐しょうこ【補強証拠】
ほきょう‐しょうこ【補強証拠】‥キヤウ‥
〔法〕ある証拠の証明力を補強する別の証拠。刑事訴訟では、有罪とするには自白だけでは足りず補強証拠を要する。
⇒ほ‐きょう【補強】
ぽきり
物のもろく折れ切れる音、また、そのさま。ぽきん。
ぼ‐きん【募金】
寄付金をつのること。「街頭で―する」「―運動」
ぽきん
物のもろく折れる音、また、そのさま。ぽきり。「小枝を―と折る」
ホギング【hogging】
船舶の船体中央に波の山、船首・船尾に波の谷が来た時に、船体に大きな曲げモーメントが作用すること。
ほきん‐しゃ【保菌者】
発症はしていないが、病原体を体内に持っている人。病原保有者。キャリアー。
ほく
物の地に落ちた時の音。沙石集5「法螺の貝巌の上に―と落ち」
ほく【北】
方角の一つ。きた。
ほ‐く【発句】
⇒ほっく
ほ・く【惚く・呆く・耄く】
[一]〔自四〕
(ホグとも)知覚がにぶくなる。ぼんやりする。ほうける。源氏物語常夏「殿の人もゆるさず軽みいひ、世にも―・きたることとそしり聞ゆ」
[二]〔自下二〕
⇒ほける(下一)
ほ‐ぐ【反故・反古】
(→)「ほご」に同じ。
ほ・ぐ【祝ぐ】
〔他四〕
(平安時代まで清音)
①よい結果があるように、祝いの言葉をのべる。たたえて祝う。ことほぐ。万葉集6「ますらをの―・く豊御酒とよみきに我酔ひにけり」
②悪い結果になるように呪詞をのべて神意を伺う。のろう。神代紀下「乃ち矢を取りて―・きて曰のたまはく」
ぼく【卜】
亀の甲を焼いて、そのひび割れで吉凶をうらなうこと。うらない。
ぼく【木】
①ふしくれだち、または曲がった樹木の古い根または幹。〈日葡辞書〉
②中国の楽器の分類、八音はちおんの一つ。木製の体鳴楽器である柷しゅくと敔ぎょなど。また、その音。
→もく(木)
ぼく【牧】
中国古代の地方長官。
ぼく【僕】
[一]〔名〕
人につかわれる男。しもべ。下男。
[二]〔代〕
(明治期から、初め書生言葉として、話し言葉で使われるようになった)男子が自分自身を指す語。もとは、へり下った言い方。今はおもに成人前の男性が同等以下の相手に対して使う。
ぼく【墨】
①いれずみ。五刑の一つ。
②(→)墨子の略。
③墨水(隅田川)のこと。
④(→)墨西哥メキシコの略。
ほく‐あ【北阿】
北阿弗利加きたアフリカの略。↔南阿
ほく‐い【北緯】‥ヰ
赤道から北へ測った緯度。
ぼく‐えいこう【朴泳孝】‥カウ
⇒パク=ヨンヒョ
ぼく‐えき【墨液】
(→)墨汁に同じ。
ほく‐えつ【北越】‥ヱツ
越こしの国の北部。一般に越中国と越後国とを指すが、主として越後をいう。
ほくえつせっぷ【北越雪譜】‥ヱツ‥
随筆。越後の商人・文人鈴木牧之ぼくし(1770〜1842)著。7巻。1837〜42年(天保8〜13)刊。越後の雪の観察記録を主題に雪国の風俗・習慣・言語を伝える。
→文献資料[北越雪譜]
ほく‐えん【北燕】
中国、五胡十六国の一つ。後燕の将、馮跋ふうばつが竜城(遼寧省朝陽)を都として建てた国。2世で北魏に滅ぼされた。(409〜436)
ほく‐えんどう【北円堂】‥ヱンダウ
奈良市興福寺の一堂。721年(養老5)元明・元正天皇が藤原不比等ふひと供養のために創建した八角円堂。現在のものは鎌倉初期の再建。本尊弥勒仏坐像および無着むじゃく・世親せしんの両菩薩立像は運慶の代表作。
ほく‐おう【北欧】
ヨーロッパの北部地域の総称。一般にアイスランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの5カ国を指す。↔南欧。
⇒ほくおう‐がくは【北欧学派】
⇒ほくおう‐しんわ【北欧神話】
ほくおう‐がくは【北欧学派】
ヴィクセルとカッセル(G. Cassel1866〜1945)を始祖とする北欧の経済学派。経済変動理論に特長がある。スウェーデン学派。ストックホルム学派。
⇒ほく‐おう【北欧】
ほくおう‐しんわ【北欧神話】
北欧に古代から伝わるゲルマン民族に共通の神話。天地創造、神々の英雄的行為や巨人族との闘いなどを扱う。大部分は「エッダ」によって伝えられ、一部断片的にルーン石碑や絵画石碑にも記録された。
⇒ほく‐おう【北欧】
ほく‐が【北画】‥グワ
(→)北宗画ほくしゅうがの略。
ぼく‐か【墨家】
⇒ぼっか
ぼく‐が【墨画】‥グワ
彩色せずに墨だけでかいた絵。すみえ。水墨画。
ほく‐かん【北漢】
中国、五代十国の一つ。後漢こうかんの一族劉崇が山西に建てた国。都は晋陽(太原)。4世で宋に降った。(951〜979)
ほく‐がん【北岸】
北側の岸。
ぼくかん‐かかん【木杆可汗】
突厥とっけつ第3代の汗。伊利可汗(土門)の子。柔然じゅうぜんを討滅、エフタルを撃破して国土を拡大。ムカン=ハガン。(在位553〜572)
ほく‐ぎ【北魏】
中国、南北朝時代の北朝の最初の国。鮮卑せんぴ族の拓跋たくばつ珪(道武帝)が386年魏王を称し、398年平城(今の山西省大同)に都し、建てた国。494年洛陽に遷都。534年東魏・西魏に分裂、東魏は550年、西魏は556年滅亡。魏。拓跋魏・後魏・元魏などとも称。→道武帝→孝文帝。
⇒ほくぎ‐しょ【北魏書】
ほくぎ‐しょ【北魏書】
(→)「魏書」の別称。
⇒ほく‐ぎ【北魏】
ぼく‐ぎゅう【牧牛】‥ギウ
牛を放し飼いすること。また、その牛。
ぼくぎゅう‐りゅうば【木牛流馬】‥ギウリウ‥
蜀漢の諸葛孔明の創案になるという、牛馬にかたどり、機械仕掛けで運行し、兵糧運搬用に供する車。
ぼく‐ぎん【墨銀】
(→)メキシコ‐ドルに同じ。
ぼく‐ぐう【木偶】
木彫りの人形。もくぐう。でく。
⇒ぼくぐう‐じん【木偶人】
ぼくぐう‐じん【木偶人】
でくのぼう。
⇒ぼく‐ぐう【木偶】
ぼく‐けい【墨刑】
中国古代の五刑の一つ。額などに入墨するもの。
ぼく‐けいしょく【朴慶植】
⇒パク=キョンシク
ぼく‐けいり【朴景利】
⇒パク=キョンニ
ぼく‐げき【木屐】
木製のはきもの。げた。木履ぼくり。もくげき。
ほく‐げん【北元】
明軍のため1368年中国本土を追われ、モンゴル高原に退いてからの元の政府。
ほく‐げん【北限】
北の限界。特に、生物の分布などについていうことが多い。「稲作の―」
ぼく‐けんえい【朴憲永】
⇒パク=ホニョン
ぼく‐こう【穆公・繆公】
春秋時代の秦の君主。五覇の一人。名は任好。大夫百里奚ひゃくりけいを用い、領土を拡大。西戎せいじゅうに覇を称えたとされる。(在位前660〜前621)
ボクサー【boxer】
①拳闘家。ボクシングの選手。
②イヌの一品種。肩高60センチメートルほどの中形犬。断耳を行なって耳を立たせ、尾は短く切る。毛色は一般に茶と白のぶち。顔付きはブルドッグに似るが、足は短くない。闘犬用にドイツで作出されたが、現在では番犬・愛玩用。
ほくさい【北斎】
⇒かつしかほくさい(葛飾北斎)
ぼく‐さい【牧宰】
国守の唐名。
ボクササイズ【boxercise】
(boxingとexerciseとの合成語)ボクシングの練習方法を取り入れた運動。
ぼく‐さつ【撲殺】
なぐりころすこと。うちころすこと。
ほくさぶんりゃく【北槎聞略】
大黒屋光太夫のロシア漂流記。桂川甫周ほしゅう著。11巻、付録1巻。1794年(寛政6)成る。
→文献資料[北槎聞略]
ほくざんしょう【北山抄】‥セウ
有職故実書。藤原公任きんとう著。10巻。朝儀や政務に関する行事などを記したもの。「西宮記」に次ぎ、平安中期の朝儀を知る上の重要史料。北山は公任晩年隠棲の地。
ほくし【北史】
二十四史の一つ。北朝の魏・斉・周・隋の歴史を一つにまとめたもの。本紀12巻、列伝88巻。唐の李延寿撰。→南史
ほくし【北枝】
⇒たちばなほくし(立花北枝)
ほ‐ぐし【火串】
①鹿狩りに用いる照射ともしの松を挟み持つ木。〈[季]夏〉。堀河百首夏「道遠み―の松も尽きぬべし」
②烽火のろしの葦・柴などをかける杙くい。〈倭名類聚鈔12〉
ぼく‐し【牧師】
プロテスタント教会の聖職者で、教会の牧会ぼっかい責任者の一般的呼称。
ぼくし【墨子】
①春秋戦国時代の思想家。墨家ぼっかの祖。魯の人。姓は墨(顔が黒かったためとも、入墨の意で一種の蔑称ともいう)、名は翟てき。宋に仕官して大夫となる。(前480頃〜前390頃)
②1の著書。現存本53編。兼愛説と非戦論とを唱えたもので、門弟の説も含まれるという。
ぼく‐じ【卜辞】
殷墟から出土した亀甲獣骨に刻まれた卜占の文字。甲骨文字という。その内容は祭祀・祈年・風雨・田猟・討伐・旅行などの卜うらないで、殷代研究の基礎史料。
ぼく‐じ【墨字】
墨で書いた字。平家物語5「書写したてまつる色紙―の妙法蓮華経一部」
ほぐし‐おり【解し織】
絣かすり織物の一種。粗く緯糸よこいとを入れて仮織した経糸たていとに抜染糊ばっせんのり・捺染糊なっせんのりなどを施して文様を染め、緯糸を抜き去って後に適当な緯糸で本織にしたもの。銘仙・セルなど若い女性向きの着尺地きじゃくじに用いる。ほぐしがすり。
ほくし‐じへん【北支事変】
華北で勃発した日中戦争の当初の日本側呼称。
ぼく‐じつ【卜日】
日の吉凶をうらなうこと。
ぼく‐じつ【樸実・朴実】
飾り気がなく律儀りちぎなこと。質朴。
ほぐし‐めいせん【解し銘仙】
解し織で文様を表した銘仙。足利・伊勢崎・八王子・秩父などに産出。模様銘仙。
ホクシャ【foksia オランダ】
〔植〕
⇒フクシア
ぼく‐しゃ【卜者】
うらないをする人。易者。卜人。
ぼく‐しゃ【牧舎】
牧場で飼っている家畜を入れる建物。
ぼく‐しゃ【牧者】
牧場で牛馬などを飼う人。牧人。
ほく‐しゅ【北首】
北に頭を向けて寝ること。北枕。徒然草「白河院は―に御寝ぎょしんなりけり」
ぼく‐しゅ【木主】
位牌いはい。
ぼく‐しゅ【牧守】
(古代中国で、州の長官を「牧」、郡の長官を「守」といったところから)地方長官。
ぼく‐しゅ【墨守】
(墨子がよく城を守った故事から)古い習慣や自説を固く守りつづけること。融通がきかないこと。「旧習を―する」
ほく‐しゅう【北州】‥シウ
①(江戸の北方に当たるからいう)江戸新吉原の異称。北郭。北里。北。
②清元。本名題「北州千歳寿ほくしゅうせんねんのことぶき」。大田蜀山人作詞。川口お直作曲。1818年(文政1)成る。吉原の四季をうたった曲で、「梅の春」と並ぶ代表的祝儀曲。
ほく‐しゅう【北周】‥シウ
中国、南北朝時代の北朝の一つ。北魏の東西分裂後、西魏の実力者宇文覚が恭帝に迫って帝位を譲らせて建てた国。都は長安。第3代武帝は北斉を併せたが、5世で隋に滅ぼされた。(557〜581)
⇒ほくしゅう‐しょ【北周書】
ほく‐しゅう【北宗】
①〔仏〕(中国北部に行われたからいう)禅宗の一派。中国禅宗の第5祖弘忍の弟子神秀を祖とする。南宗禅に対し、如来の教えや経典を尊重し、漸悟主義の立場に立つ。如来禅。北宗禅。↔南宗。
②(→)北宗画の略。
⇒ほくしゅう‐が【北宗画】
ほく‐しゅう【北洲】‥シウ
〔仏〕北倶盧ほっくる洲の略称。須弥しゅみ世界四洲のうち北方にある最大の洲。ここに住む人は千年の寿命を保ち、四洲のうち最も勝れたところという。鬱単越うったんおつ。→四洲
ぼく‐じゅう【僕従】
めしつかい。しもべ。従僕。僕隷。
ぼく‐じゅう【墨汁】‥ジフ
①墨をすり出した汁。特に、写字用として、すぐに使えるように作った墨色の液。墨液。
②イカ・タコが分泌する黒い汁。
ほくしゅう‐が【北宗画】‥グワ
明末の文人系の画家が、南宗画に対して唱え出した中国画の一系譜。唐の李思訓・昭道父子に始まるとされる。馬遠・夏珪などから明代の浙派せっぱにいたる山水画がその中心と考えられ、鋭い輪郭線や斧劈皴ふへきしゅんを用いて自然の一角を捉えた厳しい構成を特色とする。日本の漢画にも影響が多く、雪舟から狩野派の山水画にまで及ぶ。北画。
⇒ほく‐しゅう【北宗】
ほくしゅう‐しょ【北周書】‥シウ‥
(→)「周書」の別称。
⇒ほく‐しゅう【北周】
ぼく‐しょ【墨書】
墨で書くこと。また、その書いたもの。「―銘」
⇒ぼくしょ‐どき【墨書土器】
ほく‐じょう【北上】‥ジヤウ
北に向かってゆくこと。「台風が―する」↔南下
ぼく‐しょう【乏少】‥セウ
(ホクショウ・ボウショウとも)
①とぼしく少ないこと。今昔物語集2「其の直物の―なれば」
②貧乏。福富長者物語「―の藤太とていと貧しき者侍り」
ぼく‐しょう【木匠】‥シヤウ
大工。木工。こだくみ。もくしょう。
ぼく‐しょう【僕妾】‥セフ
しもべやめかけ。下男下女。僕婢。
ぼく‐しょう【墨床】‥シヤウ
(→)墨台ぼくだいに同じ。
ぼく‐しょう【墨象】‥シヤウ
(→)前衛書道に同じ。
ぼく‐じょう【卜定】‥ヂヤウ
吉凶をうらない定めること。ぼくてい。
ぼく‐じょう【目上】‥ジヤウ
目上の人に盃をさすこと。日葡辞書「ボクジャウイタス、また、マウス」
ぼく‐じょう【牧場】‥ヂヤウ
家畜を放牧するための設備をした土地。まきば。
ぼく‐じょう【墨帖】‥デフ
(→)法帖ほうじょうに同じ。
ぼく‐じょう【墨場】‥ヂヤウ
①書家・画家などの集まる場所。文墨の場所。
②文墨のなかま。
ぼくじょうひっけい【墨場必携】‥ヂヤウ‥
市河米庵著。天保7年(1836)序。明治13年刊。文人・画家の便に供するために古人の成語・詩歌を集めたもの。
ぼく‐しょく【墨色】
すみのいろ。すみつきの色。すみいろ。
Munsell color system: N2
ぼくしょ‐どき【墨書土器】
墨で文字や絵画などを書いた土器。7世紀以降出現。
⇒ぼく‐しょ【墨書】
ほく‐しん【北辰】
(北天の星辰の意)北極星。また、北斗七星のこと。帝居または天子のたとえ。懐風藻「千秋とこしえに―を衛るべし」
⇒ほくしん‐いっとうりゅう【北辰一刀流】
⇒ほくしん‐ごんげん【北辰権現】
⇒ほくしん‐さい【北辰祭】
ほく‐しん【北進】
北へ進むこと。北上。
ぼく‐しん【牧神】
(Faunus)ローマ神話の林野および牧畜の神。半人半獣。ギリシア神話のパンと同一視される。牧羊神。半獣神。
ぼく‐じん【卜人】
うらないをする人。卜者。易者。
ぼく‐じん【牧人】
牧場で牛馬などを飼う人。牧者。
ほくしん‐いっとうりゅう【北辰一刀流】‥タウリウ
文政(1818〜1830)年間、千葉周作に始まる剣術の流派。
⇒ほく‐しん【北辰】
ボクシング【boxing】
拳こぶしを使って互いに相手を攻撃しあう競技。ギリシアに起こり、中世以後イギリスで行われた。現今はロープで囲まれた競技場(リング)内で競技者は革のグローブをはめ、攻撃は臍へそから上に限る。競技者の体重により、プロは17階級、アマは11階級に分かれる。近年は女子の競技者も増えている。拳闘けんとう。
ほくしん‐ごんげん【北辰権現】
北辰を神格化していう語。仏教の妙見菩薩に相当。北辰明神。北辰尊。
⇒ほく‐しん【北辰】
ほくしん‐さい【北辰祭】
北極星をまつる祭。→御灯みとう2
⇒ほく‐しん【北辰】
ほくしん‐じへん【北清事変】
「義和団ぎわだん」参照。
北京入城のロシア兵とアメリカ兵
提供:毎日新聞社
ほぐ・す【解す】
〔他五〕
結んだり縫ったりしてあるものをとき分ける。また、こり固まったものをやわらげる。ほどく。ほごす。「絡み合った糸を―・す」「肩の凝りを―・す」「焼魚を―・す」「緊張を―・す」
ぼく・す【牧す】
〔他サ変〕
やしなう。特に、牛馬などを飼う。
ぼく‐すい【墨水】
(→)隅田川の異称。
ぼく・する【卜する】
〔他サ変〕[文]卜す(サ変)
うらなう。うらない定める。卜定する。判断し定める。史記抄「―・するに吉なり」。「居を―・する」
ほぐせ
(→)「ふくし(掘串)」に同じ。
ほく‐せい【北西】
北と西との間に当たる方角。にしきた。西北。乾いぬい。
⇒ほくせい‐きせつふう【北西季節風】
ほく‐せい【北征】
北方の敵を征伐すること。
ほく‐せい【北斉】
中国、南北朝時代の北朝の一国。東魏の大丞相高洋が孝静帝に迫り帝位を奪って建国。都は鄴ぎょう。6世で北周の武帝に滅ぼされた。南朝の斉に対し北斉と呼ぶ。(550〜577)
⇒ほくせい‐しょ【北斉書】
ぼく‐ぜい【卜筮】
卜法と筮法。亀甲を焼いてうらなうことと、筮竹ぜいちくを用いてうらなうこと。うらない。
ぼく‐せいき【朴正
】
⇒パク=チョンヒ
ほくせい‐きせつふう【北西季節風】
冬季の西高東低の気圧配置に伴い、中国大陸から周辺の海域に吹き出す季節風。北西モンスーン。
⇒ほく‐せい【北西】
ほくせい‐しょ【北斉書】
二十四史の一つ。北斉一代の史書。本紀8巻、列伝42巻。唐の太宗の命により李百薬の撰。636年成る。
⇒ほく‐せい【北斉】
ぼく‐せき【木石】
木や石。人間としての感情を解しないもののたとえ。今昔物語集26「―の心を発おこして」
⇒ぼくせき‐かん【木石漢】
⇒ぼくせき‐ちょう【木石腸】
ぼく‐せき【墨蹟・墨跡】
紙や布に墨で書いた肉筆の筆跡。特に、日本で禅僧の筆跡をいう。書跡。墨痕。
ぼくせき‐かん【木石漢】
人情を解しない男。
⇒ぼく‐せき【木石】
ぼくせき‐ちょう【木石腸】‥チヤウ
人情を解しない心。
⇒ぼく‐せき【木石】
ほく‐せん【北鮮】
北部朝鮮の意。第二次大戦後、俗に朝鮮民主主義人民共和国をこう呼んだ。
ぼく‐せん【卜占】
うらない。占卜。
ほ‐くそ【火糞】
①蝋燭ろうそくのもえがら。ほそくず。〈新撰字鏡1〉
②ほくち(火口)。新撰六帖1「打ち出す火打の石の―なみ」
ほ‐くそ【黒子】
(ハハクソの訛)ほくろ。(和訓栞)
ぼく‐そ【朴素】
かざりけなく、ありのままであること。素朴。
ほく‐そう【北宋】
「宋そう3」参照。
ほく‐そう【北総】
下総しもうさ国の別称。
ぼく‐そう【牧草】‥サウ
牛馬などの飼料とする草本。「―を刈る」「―地」
ほくそう‐が【北宗画】‥グワ
⇒ほくしゅうが
ほくそ‐え・む【ほくそ笑む】‥ヱム
〔自五〕
(一説に、ホクソは「北叟」で塞翁さいおうの意という)物事がうまくいったとひそかに笑う。ほくそわらう。源平盛衰記19「文覚―・みて」。「しめしめと―・む」
ほくそ‐ずきん【苧屑頭巾】‥ヅ‥
(オクソズキンの転)カラムシの茎で作った頭巾。形は両下まやの屋根に似て紐は内につき、鷹匠・猟師などが用いた。山岡頭巾。からむし頭巾。いっぱい。
苧屑頭巾
ほくそ‐わら・う【ほくそ笑ふ】‥ワラフ
〔自四〕
(→)「ほくそえむ」に同じ。源平盛衰記12「―・ひて出られぬ」
ぼく‐だい【墨台】
すりかけの墨をのせておく小さな台。墨床。
ほくたいが【北戴河】
(Beidaihe)中国河北省秦皇島しんのうとう市南西部の地区。遠浅の海浜をもつ避暑地。
ぼく‐たく【木鐸】
①[礼記明堂位]木製の舌のある鉄でできた鈴。中国で、法令などを人民に示すとき鳴らしたもの。金口木舌きんこうもくぜつ。
②[論語八佾]世人を覚醒させ、教え導く人。「社会の―」
ほく‐たん【北端】
北のはし。北のはずれ。
ほ‐くち【火口】
燧ひうちで打ち出した火をうつし取るもの。イチビの殻幹を焼き、または茅花つばなやパンヤに焼酎・焔硝えんしょうを加え煮て製する。発火。ほくそ。
⇒ほくち‐がね【火口金】
ぼく‐ち【卜地】
吉凶をうらなって良い土地をえらび定めること。
ぼく‐ち【牧地】
牧場のある土地。
ぼく‐ち【墨池】
①硯すずりの水をためるところ。硯のうみ。
②すみつぼ。
③(張伯が池に臨み書を学ぶと池が黒くなった故事による)書道に専念すること。
ほくち‐がね【火口金】
(→)火打金ひうちがねに同じ。
⇒ほ‐くち【火口】
ぼく‐ちく【牧畜】
牧場で牛・馬・羊などを飼育繁殖させること。「―業」
ほく‐ちょう【北朝】‥テウ
①中国で、南北朝時代、華北に拠った諸王朝。北魏・東魏・西魏・北斉・北周・隋と伝え、隋が南朝の陳を滅ぼして南北を統一。
②日本で、南北朝時代、京都に足利氏が擁立した持明院統系の光厳・光明・崇光・後光厳・後円融・後小松天皇の朝廷。
↔南朝
ぼく‐ちょく【墨勅】
宸筆の勅書。
ぼく‐ちょく【朴直・樸直】
質朴で正直なこと。かざりけがなくて素直なこと。実直。実体じってい。「―な人」
ぼく‐てい【卜定】
⇒ぼくじょう
ぼく‐てい【墨堤】
隅田川堤の別称。
ほくてい‐とごふ【北庭都護府】
唐の六都護府の一つ。西突厥とっけつの督察を目的として、702年、庭州に設置。→ビシュバリク
ほく‐てき【北狄】
古代中国で、北方塞外の匈奴きょうど・鮮卑せんぴ・柔然じゅうぜん・突厥とっけつ・契丹きったん・回紇ウイグル・蒙古などの遊牧民族を呼んだ称。→東夷→南蛮→西戎せいじゅう
ぼく‐てき【牧笛】
家畜への合図に牧童の吹く笛。
ぼく‐てき【墨翟】
(→)墨子ぼくしのこと。
ほく‐てん【北天】
北の空。北国の空。
ほくてん‐せん【北転船】
漁業政策により、機船底引網漁船のうち、北洋底引網漁業に転換した漁船。350トン前後の船で、スケトウダラ漁が中心。
ほくでん‐ぶっきょう【北伝仏教】‥ケウ
仏教のうち、中央アジア・中国・朝鮮・日本に伝播したものと、ネパール・チベット・モンゴルに行われるものとの総称。大乗仏教を中心とする。↔南伝仏教
ぼくでん‐りゅう【卜伝流】‥リウ
(→)新当流の俗称。
ほく‐と【北斗】
(→)北斗七星の略。浄瑠璃、曾根崎「雲心無き水のおと、―は冴えて影映る」
⇒ほくと‐しちせい【北斗七星】
⇒ほくと‐しんくん【北斗真君】
⇒ほくと‐せい【北斗星】
ほくと【北斗】
北海道渡島おしま半島南端、函館湾に面する市。北海道水田発祥の地。人口4万8千。
ほくと【北杜】
山梨県北西部の市。農業・食品・観光を基幹産業とする。人口4万8千。
ほく‐と【北都】
南都(平城京)に対して、平安京すなわち京都の称。
ぼく‐と【墨斗】
①すみつぼ。
②矢立やたて。
ほく‐とう【北東】
北と東との間に当たる方角。ひがしきた。東北。艮うしとら。
⇒ほくとう‐きりゅう【北東気流】
ほく‐どう【北堂】‥ダウ
①[儀礼士昏礼]中国で、家の北方にある堂。主婦のいる所。
②[詩経衛風、伯兮、毛伝]母の称。野ざらし紀行「―の萱草けんそうも霜枯れ果てて」
③[類書纂要]他人の母の尊敬語。母堂。
④(→)文章院もんじょういんの別称。
ぼく‐とう【木刀】‥タウ
木で作った刀。木剣。きだち。
ぼく‐とう【幞頭】
朝服に用いた冠。唐の4脚の紐をつけた被り物を模したもの。
ぼく‐とう【濹東・墨東】
(「濹」は墨田川の意。江戸時代、林述斎の作字という)今の東京都墨田区一帯、すなわち隅田川中流東岸の雅称。
ぼく‐どう【牧童】
牧場で、家畜の世話をする青少年。カウボーイ。「―頭がしら」
ぼく‐どう【僕僮】
幼少の召使。
ぼくとうきだん【濹東綺譚】
小説。永井荷風作。1937年朝日新聞に連載。玉の井の私娼街を舞台に、薄幸な娼婦お雪と作者自身を思わせる作家との交渉を淡々と描いた作品。
→文献資料[濹東綺譚]
ほくとう‐きりゅう【北東気流】‥リウ
関東地方などで、大気の下層に吹く東寄りの風。低温で、雨・雪をもたらすことが多い。→山背やませ
⇒ほく‐とう【北東】
ほくとう‐せき【北投石】
鉛を含み放射性のある重晶石の一種。台湾の北投温泉の沈殿物として発見。秋田県玉川温泉にも産出。
ほくと‐しちせい【北斗七星】
(Dipper)(七つが並んで斗ひしゃく状をなすのでいう)北天の大熊座にある七つの星。斗柄とへいに当たる第7星を揺光ようこうといい、一昼夜に12方を指すため、古来これによって時を測った。北斗。北斗星。七つの星。
⇒ほく‐と【北斗】
ほくと‐しんくん【北斗真君】
道教で、北斗七星を神格化したもの。華南・東南アジアで、他の2星とともに9星として信仰される。北斗星君。
⇒ほく‐と【北斗】
ほくと‐せい【北斗星】
(→)北斗七星に同じ。
⇒ほく‐と【北斗】
ぼく‐とつ【木訥・朴訥】
[論語子路「子曰く、剛毅木訥仁に近し」]質朴で無口なこと。無骨で飾りけのないこと。「―な青年」
ぼくとつ‐ぜんう【冒頓単于】
匈奴帝国の第2代の王。実質上の建国者。東胡・月氏を破り、漢に侵入、高祖の軍を破って、歳貢を約束させた。(在位前209〜前174)
ぼく‐にょう【攴繞】‥ネウ
漢字の繞にょうの一種。「敍」「敲」「放」「改」などの繞の「攴」「攵」の称。とまた(ト又)。
ぼくねん‐じん【朴念仁】
言葉少なく無愛想な人。また、道理のわからない者。わからずや。浮世風呂4「ぶしつけながらこの―につかまつてみじめヱ見るぜ」
ぼく‐ば【牧馬】
①牧場に飼う馬。
②平安時代の琵琶の名器。醍醐天皇の御物。
ほく‐ばい【北焙】
①火の異称。
②茶の異称。〈下学集〉
ぼく‐はい【木牌】
①木の札。
②木の位牌。もくはい。
ほく‐ばく【北爆】
ベトナム戦争中にアメリカ軍が北ベトナム(ベトナム民主共和国)に対して行なった爆撃のこと。
ほく‐ばつ【北伐】
中国で、北方の軍閥政府を打倒するため、広東の国民党革命政府が行なった戦争。蒋介石を総司令とする国民革命軍は1926年7月広州を出発、28年6月北京に入城した。→国民革命
ほ‐くび【穂首】
①稲などの穂の部分。「―刈」
②槍の穂先の柄に接する部分。けらくび。
ぼく‐ひ【木皮】
⇒もくひ
ぼく‐ひ【僕婢】
下男と下女。
ぼく‐ひつ【木筆】
①柳などの枝先を焼いて下絵をかくのに用いるもの。焼筆。
②読書の際、書中の文字を指すための具。字指じさし。
③鉛筆の異称。江見水蔭、女房殺し「駿河半紙の綴たのに―で何か横文字を書きつゞけて」
ぼく‐ひん【墨浜】
隅田川岸一帯の雅称。
ぼく‐ふ【牧夫】
牧場で牛・馬・羊などの世話をする男。
ぼく‐ふ【墨譜】
①(→)博士はかせ5に同じ。
②種々の墨を集め、その形状や施された図案などを記した本。
ほく‐ふう【北風】
北から吹く風。きたかぜ。
ほく‐べい【北米】
北アメリカ大陸の略称。アメリカ合衆国の意にもいう。
⇒ほくべい‐じゆうぼうえき‐きょうてい【北米自由貿易協定】
ほくべい‐じゆうぼうえき‐きょうてい【北米自由貿易協定】‥イウ‥ケフ‥
[reference]



ほか‐と🔗⭐🔉
ほか‐と
〔副〕
①大きく口があいたり割れたりするさま。大口をあけて一口に食べるさま。醒睡笑「人くらひ犬…、―くうたり」
②激しく急であるさま。突然なさま。醒睡笑「酌をする者、酒を―こぼしたれば」
ほか‐なら‐ぬ【他ならぬ】🔗⭐🔉
ほか‐なら‐ぬ【他ならぬ】
外のものでない。特別の間柄の。「―君のことだ」→ほか5
ほか‐ばら【外腹】🔗⭐🔉
ほか‐ばら【外腹】
本妻でない人の腹から生まれること。また、その人。わきばら。妾腹。源氏物語常夏「おとどの―の娘」
ほか‐ほか🔗⭐🔉
ほか‐ほか
①勢いの烈しいさま。日葡辞書「ホカホカトツキトヲス」
②無分別なさま。軽率なさま。うかうか。日葡辞書「ホカホカトモノヲユウ」
③食べ物や体などが具合よく温まっているさま。「芋を―にふかす」「湯上がりで体が―する」
ほか‐ほか【外外】🔗⭐🔉
ほか‐ほか【外外】
①そこ以外の別の場所。よそ。ほか。源氏物語賢木「皆―へと出で給ふほど悲しき事限りなし」
②一つ所でなく別々になること。源氏物語若菜下「月ごろかく―にて、渡り給ふこともをさをさなきやうに」
ほか‐め【外目】🔗⭐🔉
ほか‐め【外目】
他に目をうつすこと。わきめ。よそ見。能因本枕草子説経師は「―しつれば忘るるに」
ほから‐か・す【放らかす】🔗⭐🔉
ほから‐か・す【放らかす】
〔他五〕
うち捨てておく。ほったらかす。浄瑠璃、女殺油地獄「余所の事は―・してサアサア参らう」
ほか・る🔗⭐🔉
ほか・る
〔他五〕
(東海・北陸地方などで)捨てる。
ほ‐かん【保管】‥クワン🔗⭐🔉
ほ‐かん【保管】‥クワン
大切なものを、こわしたりなくしたりしないように保存すること。「書類を金庫に―する」
ほ‐かん【補完】‥クワン🔗⭐🔉
ほ‐かん【補巻】‥クワン🔗⭐🔉
ほ‐かん【補巻】‥クワン
完結した全集や叢書に追加して刊行する巻。
ほ‐かん【補間】🔗⭐🔉
ほ‐かん【補間】
前後のデータを参照し、その中間の値を演算から推測して補うこと。
⇒ほかん‐ほう【補間法】
ほかん‐かしつけ‐せいど【補完貸付制度】‥クワン‥🔗⭐🔉
ほかん‐かしつけ‐せいど【補完貸付制度】‥クワン‥
中央銀行が、金融機関の申し出に応じて担保の範囲内で公定歩合で短期資金を貸し出すこと。日本では2001年に導入。ロンバート型貸出。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかん‐ざい【補完財】‥クワン‥🔗⭐🔉
ほかん‐ざい【補完財】‥クワン‥
パンとバターなどのように、相互に補完しあうことによって、より有効に目的が達成されるような関係にある財。↔代替財。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかんせい‐げんり【補完性原理】‥クワン‥🔗⭐🔉
ほかんせい‐げんり【補完性原理】‥クワン‥
〔法〕(subsidiarity principle)公的な事務はできる限り住民に近い行政単位が遂行すべきであるとの考え方。地方分権推進の指針として提唱される。
⇒ほ‐かん【補完】
ほかん‐ほう【補間法】‥ハフ🔗⭐🔉
ほかん‐ほう【補間法】‥ハフ
〔数〕(interpolation)関数の二つ以上の点における関数値を知って、それらの間の点の関数値の近似値を求める計算法、あるいは間の点における関数値を与えて(補間して)関数を拡張する方法。その近似値を与える式を補間式という。内挿法。挿入法。
⇒ほ‐かん【補間】
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