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く【口】🔗🔉

】 (呉音) ①〔仏〕言語活動。「身、―、意」 ②器具・人数を数える語。「鍬一―」「講師一―」→こう(口)

くち【口】🔗🔉

くち】 ➊動物が体内に食物を摂取する、あな状の器官。高等動物では、唇・歯・舌などをそなえて消化管につながり、また人類などでは音声を発するのにも使う。鳥類では嘴くちばしとなる。古事記「垣もとに植ゑしはじかみ―ひびく我は忘れじ」。枕草子73「鳥の声も、はじめは羽のうちに鳴くが、―をこめながら鳴けば」 ➋動物の口に似たもの。 ①外から内に通ずる所。 ㋐物や人の出入りする所。また、中の物を出し入れする(せばまった)所。栄華物語音楽「御車寄せ奉る。―には大宮・皇太后宮奉りつ」。宇治拾遺物語3「ひさご…―あけんとするに」。「戸―」「座敷―」 ㋑そこから目的地などにはいって行く所。「登山―」「須走―」 ㋒内外の境である開口部。「川―」「湯が湧いて出る―」 ②物がはいり込み得る場所。 ㋐就職や縁談などの先。世間胸算用3「奉公の―」。「嫁入りの―」 ㋑物事全体をいくつかに分けた、その一つ一つ。同類のうちの一つ。「儲け話に一―入れてもらおう」「別の―にしてはいかが」 ③(飲食物をとる始めの所であることから)物事の始めの部分。拾遺和歌集物名「あしびきの山の木の葉の落ち―は」。「宵の―」「―あけ」 ④浄瑠璃の一段の最初の部分。 ⑤物の端部。へり。さき。浄瑠璃、十二段「膝の―をば箆深のぶかに射させ」 ⑥内に通ずるあな。「衝突で船腹にぽっかり―があく」「傷―」 ➌動物や器物などの口に当てる具。 ①馬などの口につけるなわ。万葉集3「大御馬おおみまの―抑へ駐て」 ②器物の口をふさぐためのもの。栓。「びんに―をかう」 ➍ものを言うこと。 ①言葉。物言い。また、うわさ。宇津保物語梅花笠「仏の御事ならぬ事をば―にまねばで勤め行ひつる」。「―が達者だ」「―約束」「人の―が気にかかる」 ②歌の詠みぶり。狂言、皹あかがり「汝は何れもへ交つて歌よむが、殊の外―が良いと聞いた」 ③(芸人等に対する)客からの呼び出し。転じて比喩的に、誘い。 ➎(飲食の器官であることから) ①飲食。生計。 ②食料を必要とする人数。「―を減らす」 ③味覚。「甘―の酒」 ➏(助数詞) ①食べ物を口に入れる回数。「一―で食べる」 ②申込みや割当ての単位を数える語。「一―1万円の寄付に二―応じる」 ③刀剣の数を表すのに添える語。「銅剣300―が出土」 ⇒口開く ⇒口が上がる ⇒口がうまい ⇒口がうるさい ⇒口が奢る ⇒口が重い ⇒口が掛かる ⇒口が堅い ⇒口が軽い ⇒口が腐っても ⇒口が肥える ⇒口が裂けても ⇒口が過ぎる ⇒口が酸っぱくなる ⇒口が滑る ⇒口が干上がる ⇒口が塞がらぬ ⇒口が減らない ⇒口が曲がる ⇒口から高野 ⇒口から先に生まれる ⇒口が悪い ⇒口食うて一杯 ⇒口では大坂の城も立つ ⇒口と腹とは違う ⇒口なお乳臭 ⇒口に合う ⇒口に入る ⇒口に風邪を引かす ⇒口に藉く ⇒口にする ⇒口に税はかからぬ ⇒口に出す ⇒口に絶つ ⇒口にのぼる ⇒口に乗る ⇒口にはいる物なら按摩の笛でも ⇒口に針 ⇒口に任せる ⇒口に蜜あり腹に剣あり ⇒口は口、心は心 ⇒口は禍の門 ⇒口も八丁手も八丁 ⇒口より出せば世間 ⇒口を合わせる ⇒口を入れる ⇒口を掛ける ⇒口を固める ⇒口を利く ⇒口を切る ⇒口を極める ⇒口を消す ⇒口を過ごす ⇒口を酸っぱくする ⇒口を滑らせる ⇒口を添える ⇒口を揃える ⇒口を出す ⇒口を叩く ⇒口を垂れる ⇒口を衝いて出る ⇒口を噤む ⇒口を慎む ⇒口を尖らせる ⇒口を閉ざす ⇒口を濁す ⇒口を拭う ⇒口を濡らす ⇒口を糊する ⇒口を挟む ⇒口を引き垂る ⇒口を開く ⇒口を封ずる ⇒口を塞ぐ ⇒口を守る瓶の如くす ⇒口を毮る ⇒口を割る

○口が上がるくちがあがる🔗🔉

○口が上がるくちがあがる ①物言いが上手になる。 ②生活の手段を失い、食べられなくなる。口が干上がる。 ⇒くち【口】

○口がうまいくちがうまい🔗🔉

○口がうまいくちがうまい 話し方が巧みで、人の関心を引くようなことを言う。「―からだまされる」 ⇒くち【口】

○口がうるさいくちがうるさい🔗🔉

○口がうるさいくちがうるさい ①世間の取沙汰がわずらわしい。 ②物言いがやかましい。がみがみ言う。口うるさい。 ⇒くち【口】

○口が奢るくちがおごる🔗🔉

○口が奢るくちがおごる うまい物ばかり食べて、食べ物に贅沢になる。 ⇒くち【口】

○口が重いくちがおもい🔗🔉

○口が重いくちがおもい 寡黙である。口数が少ない。 ⇒くち【口】

○口が掛かるくちがかかる🔗🔉

○口が掛かるくちがかかる 芸人などが客から座敷に呼ばれる。転じて、仕事につくように誘われる。比喩的に、誘いが掛かる意にも使う。「お婿さんの―」 ⇒くち【口】

○口が堅いくちがかたい🔗🔉

○口が堅いくちがかたい 秘密をむやみに口外しない性格である。あまり物を言わないたちである。 ⇒くち【口】

○口が軽いくちがかるい🔗🔉

○口が軽いくちがかるい 秘密にすべき事をとかく口外しがちな性格である。おしゃべりである。 ⇒くち【口】 くち‐がき口書】 ①江戸時代、法廷で当事者の申し立てを筆記した供述書。誤りのないことを承認した証として爪印つめいんをおさせた。足軽あしがる以下、百姓・町人に限っていう。口供こうきょう→口上書こうじょうがき。 ②筆を口にくわえて書画を書くこと。 ③はしがき。序言。

○口が腐ってもくちがくさっても🔗🔉

○口が腐ってもくちがくさっても 何があっても決してしゃべらないという固い決意を示す言葉。 ⇒くち【口】

○口が肥えるくちがこえる🔗🔉

○口が肥えるくちがこえる 食物に対する好みが贅沢ぜいたくになる。口が奢おごる。 ⇒くち【口】

○口が裂けてもくちがさけても🔗🔉

○口が裂けてもくちがさけても 決して口外しないことの形容。「―言わない」 ⇒くち【口】 くち‐がしこ・い口賢い】 〔形〕[文]くちがしこ・し(ク) ものの言い方が巧みである。今昔物語集28「しからずは―・き君達きんだちは永く笑はむものぞ」 くち‐かず口数】 ①ものを言う回数。話す量。ことばかず。「―の多い人」 ②養育すべき家族の数。あたまかず。 ③事件・事柄の数。件数。

○口が過ぎるくちがすぎる🔗🔉

○口が過ぎるくちがすぎる 失礼なことを言う。言葉がすぎる。誹風柳多留「料理人客になる日は口が過ぎ」 ⇒くち【口】

○口が酸っぱくなるくちがすっぱくなる🔗🔉

○口が酸っぱくなるくちがすっぱくなる 同じ言葉を幾度も繰り返すさまにいう。口を酸っぱくする。 ⇒くち【口】

○口が滑るくちがすべる🔗🔉

○口が滑るくちがすべる 言う積りでないことを、うっかり言う。徳冨蘆花、不如帰「おや如何致しませう、また口が滑つて、おほゝゝゝ」 ⇒くち【口】 くち‐がた・い口堅い】 〔形〕[文]くちがた・し(ク) ①屈せずに言い張る。能因本枕草子ねたきもの「げに過ちてけりとはいはで―・うあらがひたる」 ②言うことが確かである。 ③いたずらに他言しない。 くち‐がた・む口固む】 〔自下二〕 固く口止めをする。源氏物語浮舟「わが名漏らすなよと、―・め給ふを」 くち‐がため口固め】 ①口止め。 ②口約束。 くち‐がたり口語り】 ①浄瑠璃または唄などを三味線なしに語りまたは歌うこと。↔弾ひき語り。 ②浄瑠璃の一段を口・中・切きり(または口・切)に分けたとき、口を語ること。また、その太夫。↔切語り くち‐がね口金】 ①器物の口にはめる金具。「バッグの―」 ②槍やりの穂を堅固に保つため柄の上縁にかぶせる金具。→槍(図)

○口が干上がるくちがひあがる🔗🔉

○口が干上がるくちがひあがる 生計の手段を失って困る。生活できなくなる。顎あごが干上がる。 ⇒くち【口】

○口が塞がらぬくちがふさがらぬ🔗🔉

○口が塞がらぬくちがふさがらぬ あきれてものが言えないさまにいう。「あいた口が塞がらぬ」とも。 ⇒くち【口】

○口が減らないくちがへらない🔗🔉

○口が減らないくちがへらない 口が達者で負け惜しみや理屈を言いつのる。へらず口をきく。 ⇒くち【口】

○口が曲がるくちがまがる🔗🔉

○口が曲がるくちがまがる 目上の者に対して不遜なことを言うと、その罰として口の形がゆがむという意。 ⇒くち【口】 くち‐がまし・い口喧しい】 〔形〕[文]くちがま・し(シク) くちやかましい。口うるさい。世間胸算用4「何れ―・しう、何やかや取り交ぜていふ事尽きず」 くち‐がも口鴨(→)ハシビロガモの別称。

○口から高野くちからこうや🔗🔉

○口から高野くちからこうや (高野は出家する意)(→)「口は禍の門」に同じ。七部婆心録「何卒一喉開帳し給へと言はれて、―へ登りかけ」 ⇒くち【口】

○口から先に生まれるくちからさきにうまれる🔗🔉

○口から先に生まれるくちからさきにうまれる 口の達者な者や、おしゃべりの者にいう。 ⇒くち【口】 くち‐がる口軽】 ①すらすらとものを言うこと。 ②よく考えないで軽々しくものを言うこと。不注意に秘密をよく他言すること。「―な人」↔くちおも くち‐がる・い口軽い】 〔形〕[文]くちがる・し(ク) ①口のきき方が軽率である。簡単に秘密を漏らす。源氏物語宿木「かうまでも漏らし聞ゆるも、かつはいと―・けれど」 ②すらすらとなめらかにしゃべる。 くち‐がろ・し口軽し】 〔形ク〕 (→)「くちがるい」に同じ。十訓抄「大かた―・き者になりぬれば…人に心置かれ」 くち‐がわり口替り‥ガハリ 酒の肴として数種の料理を一皿に少しずつ盛り合わせたもの。

○口が悪いくちがわるい🔗🔉

○口が悪いくちがわるい とかく悪くいう傾向がある。「口は悪いが気の好い人だ」 ⇒くち【口】 くち‐き口木(→)ばいに同じ。天武紀「梅くちきを銜くくみて」 くち‐き朽木】 ①朽ちた木。腐った木。「―のように倒れる」 ②不遇のまま終わる人の境遇のたとえ。源氏物語橋姫「み山隠れの―になりにて侍るなり」 ⇒くちき‐がた【朽木形】 ⇒くちき‐ざ【朽木座】 ⇒くちき‐ざくら【朽木桜】 ⇒くちき‐たおし【朽木倒し】 ⇒くちき‐たけ【朽木茸】 ⇒くちき‐むし【朽木虫】 ⇒朽木は柱にならぬ くちき朽木】 (姓氏) ⇒くつき くちき‐がた朽木形】 朽木の形を描いた文様。宮殿の壁代かべしろ、几帳の帷とばりなどに用いる。枕草子89「あをやかなる御簾の下より、几帳の―いとつややかにて」 朽木形 ⇒くち‐き【朽木】 くち‐きき口利き】 ①口のききかた。今昔物語集27「おそばへたる者の―鑭々きらきらしく」 ②弁舌の巧みな人。義経記6「京童にて―にて候」 ③談判・仲裁などのうまい人。顔役。狂言、右近左近おこさこ「あのさこ殿は村での―でござり」 ④とりなし。「彼の―で入社できた」 ⇒くちきき‐だて【口利き立て】 くちきき‐だて口利き立て】 好んで口を利くこと。蒙求抄7「弁口だての―をするほどに」 ⇒くち‐きき【口利き】 くちき‐ざ朽木座】 仏像の台座の一種。自然木の根を利用して岩座のように造ったもの。 ⇒くち‐き【朽木】 くちき‐ざくら朽木桜】 幹が朽ちた桜の老木。謡曲、熊野ゆや「年古り増さる―」 ⇒くち‐き【朽木】 くちき‐たおし朽木倒し‥タフシ 柔道の手技の一つ。手で相手の足を取って倒す。 ⇒くち‐き【朽木】 くちき‐たけ朽木茸】 朽木に生ずる茸。 ⇒くち‐き【朽木】 くち‐ぎたな口穢】 くちぎたないこと。「―にののしる」 くち‐ぎたな・い口穢い・口汚い】 〔形〕[文]くちぎたな・し(ク) ①言葉づかいがきたない。言い方に品がない。「―・くののしる」 ②食い意地がはっている。食いしん坊である。

くち‐くち【口口】🔗🔉

くち‐くち口口】 口づけ。接吻。浄瑠璃、神霊矢口渡「手附けにちよつと―と」

くち‐ぐち【口口】🔗🔉

くち‐ぐち口口】 ①何人もの人がそれぞれ言うこと。めいめい。蜻蛉日記「―語るを聞くに」 ②ここかしこの出入り口。太平記10「―の防ぎ場へは向けられず」

くち‐さがな・い【口さがない】🔗🔉

くち‐さがな・い口さがない】 〔形〕[文]くちさがな・し(ク) 口うるさくやたらに言いふらす傾向がある。源氏物語鈴虫「おのづから人の―・くて」。「―・い世間」

くち‐ず‐から【口ずから】‥ヅ‥🔗🔉

くち‐ず‐から口ずから‥ヅ‥ 〔副〕 直接に自分の口から。自分のことばで。

くち‐ずつ【口づつ】‥ヅツ🔗🔉

くち‐ずつ口づつ‥ヅツ 物言いのまずいこと。口不調法。くちてずつ。今昔物語集24「おのれは―に侍れば」

くち‐てずつ【口てづつ】‥テヅツ🔗🔉

くち‐てずつ口てづつ‥テヅツ 物言いのへたなこと。口べた。くちずつ。宇治拾遺物語14「おのれは―にて」 ○口では大坂の城も立つくちではおおさかのしろもたつ 口先だけではどんな大きな事でも言うことができる。 ⇒くち【口】

○口では大坂の城も立つくちではおおさかのしろもたつ🔗🔉

○口では大坂の城も立つくちではおおさかのしろもたつ 口先だけではどんな大きな事でも言うことができる。 ⇒くち【口】 くち‐でま口手間】 よけいな口をきいて手間どること。浄瑠璃、心中宵庚申「―入れる、面倒なと」 くち‐てんごう口てんがう‥テンガウ 戯れて言うこと。冗談。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「あれは人の―、花のお江戸は京勝り」→てんごう くち‐と口砥】 武家時代、上野こうずけ国甘楽かんら郡砥山などで、口米くちまいの代りに納めた砥石。 くち‐ど口疾】 (クチトシの語幹)口ばや。口がる。 くち‐どう口銅】 武家時代、但馬たじま国生野いくの銀山などで、口米くちまいの代りに納めた銅。 くち‐どけ口溶け】 チョコレートや和菓子などの、口の中で溶ける感触。 くち‐と・し口疾し】 〔形ク〕 ①くちばやに言う。受け答えがはやい。源氏物語夕顔「御返し―・きばかりを、かごとにてとらす」 ②軽率にものを言う。十訓抄「人は慮なくいふまじき事を―・くいひ出だし」 くちと‐だ口鋭田】 水の出入りが急で稲の生育に適しない田。神代紀「天の―と曰ふ。此皆磽地やせどころなり」

くち‐てんごう【口てんがう】‥テンガウ🔗🔉

くち‐てんごう口てんがう‥テンガウ 戯れて言うこと。冗談。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「あれは人の―、花のお江戸は京勝り」→てんごう

○口と腹とは違うくちとはらとはちがう🔗🔉

○口と腹とは違うくちとはらとはちがう 言うことと考えていることとは別である。 ⇒くち【口】 くち‐どめ口止め】 ①口外を禁ずること。くちふさぎ。 ②一言も言わせぬこと。反駁はんばくを封じること。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「重ねて御へんが―に、兄にあらざる証拠を見せんと」 ⇒くちどめ‐りょう【口止め料】 くちどめ‐りょう口止め料‥レウ 口外させないために与える金品。 ⇒くち‐どめ【口止め】 くち‐とり口取】 ①馬のくつわを取ってひくこと。また、その人。くちつき。くちひき。 ②口取肴の略。 ③茶請ちゃうけ⇒くちとり‐ざかな【口取肴】 ⇒くちとり‐ざら【口取皿】 ⇒くちとり‐なわ【口取縄】 ⇒くちとり‐もの【口取物】 くちとり‐ざかな口取肴】 饗応の膳で、吸物と共に先ず出す取り肴。古くは、熨斗鮑のしあわび・昆布・勝栗の類。のちには、うま煮にした魚肉をきんとん・かまぼこ・卵焼・寄せ物などと盛り合わせたもの。くちとり。くちとりもの。 ⇒くち‐とり【口取】 くちとり‐ざら口取皿】 口取肴を盛る皿。 ⇒くち‐とり【口取】 くちとり‐なわ口取縄‥ナハ 牛馬を引く縄。くちなわ。 ⇒くち‐とり【口取】 くちとり‐もの口取物(→)口取肴に同じ。 ⇒くち‐とり【口取】 くち‐なおし口直し‥ナホシ 薬やまずいものを飲食したあと、その味を消すため、別の物を飲食すること。また、その飲食物。

○口なお乳臭くちなおにゅうしゅう🔗🔉

○口なお乳臭くちなおにゅうしゅう [漢書高帝紀上]まだ年が若くて経験の足りないこと。 ⇒くち【口】 くち‐なぐさみ口慰み】 ①退屈しのぎに、話をしたり詩歌を吟詠したりすること。 ②退屈な時などに間食をすること。また、その間食。 くち‐なし口無し】 口をきかないこと。ものを言わないこと。また、その人。詩歌で多く梔子くちなし・梔子色にかけて用いる。古今和歌集雑体「問へど答へず―にして」 くち‐なし梔子・巵子・山梔子】 ①(果実が熟しても口を開かないからいう)アカネ科の常緑低木。暖地に自生するが多くの園芸品種があり、庭木として植栽。高さ1〜3メートル。葉は対生し革質で光沢があり、夏、白色の六弁花を開き、芳香が強い。果実は熟すと紅黄色となり、これから採った黄色色素は古くから染料。乾した果実は漢方生薬の山梔子さんしし。ガーデニア。〈[季]夏〉 くちなし クチナシ(花) 提供:ネイチャー・プロダクション ②梔子色の略。 ⇒くちなし‐いろ【梔子色】 ⇒くちなし‐めし【梔子飯】 くちなし‐いろ梔子色】 ①クチナシの果実で染めた、紅みを帯びた濃い黄色。 Munsell color system: 2.5Y7.5/8 ②襲かさねの色目。表裏とも黄。(桃華蘂葉) ⇒くち‐なし【梔子・巵子・山梔子】 くちなし‐めし梔子飯】 クチナシの実を煎じた汁で炊いた鮮黄色の飯。重詰めなどに用いた。黄飯。 ⇒くち‐なし【梔子・巵子・山梔子】 くち‐なめずり口舐り‥ナメヅリ (→)「舌なめずり」に同じ。 くち‐ならし口馴らし】 口ならすこと。 くち‐なら・す口馴らす】 〔他四〕 ①言いならす。紫式部日記「誰かこのすきものぞとは―・しけん」 ②飲食物の味を舌になじませる。 くち‐な・る口馴る】 〔自下二〕 ①言いなれる。口ぐせになる。源氏物語紅葉賀「あなにく、かかること―・れ給ひにけりな」 ②食べなれる。 くち‐なわクチナハ (朽縄に似ているからいう)ヘビの異名。〈[季]夏〉。枕草子244「二尺ばかりなる―」 くち‐なわ口縄‥ナハ 牛馬を引く縄。くちとりなわ。 くち‐なわ朽縄‥ナハ 腐った縄。

○口に合うくちにあう🔗🔉

○口に合うくちにあう 飲食の好みに合致する。「お口に合いますかどうか」 ⇒くち【口】

○口に入るくちにいる🔗🔉

○口に入るくちにいる 人口に膾炙かいしゃする。世にもてはやされる。栄華物語見果てぬ夢「この頃の人の口に入りたる事はこれになむある」 ⇒くち【口】

○口に風邪を引かすくちにかぜをひかす🔗🔉

○口に風邪を引かすくちにかぜをひかす 言ったことが無駄になること。 ⇒くち【口】 くち‐にく・し口憎し】 〔形ク〕 ものの言いようが憎らしい。口がわるい。

○口に藉くくちにしく🔗🔉

○口に藉くくちにしく 口実にする。いいわけにする。 ⇒くち【口】

○口にするくちにする🔗🔉

○口にするくちにする ①口に入れる。食べる。 ②口に出して言う。 ⇒くち【口】

○口に税はかからぬくちにぜいはかからぬ🔗🔉

○口に税はかからぬくちにぜいはかからぬ 物を言うのは勝手で、税金がかかるわけではないの意。口に年貢はいらぬ。 ⇒くち【口】

○口に出すくちにだす🔗🔉

○口に出すくちにだす 言葉に出してしゃべる。 ⇒くち【口】

○口に絶つくちにたつ🔗🔉

○口に絶つくちにたつ ①少しも言葉に出さない。 ②ある物を飲食しない。 ⇒くち【口】

○口にのぼるくちにのぼる🔗🔉

○口にのぼるくちにのぼる 人のうわさになる。話の種になる。 ⇒くち【口】

○口に乗るくちにのる🔗🔉

○口に乗るくちにのる ①盛んに人々の口にもてはやされる。 ②甘言にあざむかれる。口車に乗る。 ⇒くち【口】

○口にはいる物なら按摩の笛でもくちにはいるものならあんまのふえでも🔗🔉

○口にはいる物なら按摩の笛でもくちにはいるものならあんまのふえでも 意地きたなく何でも食べることのたとえ。 ⇒くち【口】

○口に針くちにはり🔗🔉

○口に針くちにはり 言うことに悪意が含まれていること。浄瑠璃、心中天の網島「おさんにひまやりや。連れに来たと―有る苦い顔」 ⇒くち【口】

○口に任せるくちにまかせる🔗🔉

○口に任せるくちにまかせる 深く考えず勢いにのって話す。出まかせをいう。「口に任せてしゃべり散らす」 ⇒くち【口】

○口に蜜あり腹に剣ありくちにみつありはらにけんあり🔗🔉

○口に蜜あり腹に剣ありくちにみつありはらにけんあり [資治通鑑綱目42](唐の玄宗期の宰相李林甫の人柄を評した語から)口先ではうまいことを言いながら、心の中では陥れようと陰謀をめぐらすこと。 ⇒くち【口】 くち‐ぬき口抜き(→)「栓抜き」に同じ。 くち‐ぬの口布】 着物の袖口につける布。 くち‐ね朽根】 くさった根。 くち‐の‐おもわく口の思惑‥オモハク 接吻。傾城禁短気「人なき所にては、―迄は済ませて」 くち‐の‐こ口の籠(→)「くつこ」に同じ。拾玉集4「みまきより草負ふ馬の―を」 くち‐のこ・る朽ち残る】 〔自四〕 古びて役立たずの状態で昔のものがある。新撰六帖3「定めなく流れはかはる古川にまだ―・るみをつくしかな」 くち‐の‐とら口の虎】 口のわざわいの恐ろしいことを虎にたとえていう語。 ⇒口の虎は身を破る

くち‐の‐おもわく【口の思惑】‥オモハク🔗🔉

くち‐の‐おもわく口の思惑‥オモハク 接吻。傾城禁短気「人なき所にては、―迄は済ませて」

くち‐の‐こ【口の籠】🔗🔉

くち‐の‐こ口の籠(→)「くつこ」に同じ。拾玉集4「みまきより草負ふ馬の―を」

くち‐の‐とら【口の虎】🔗🔉

くち‐の‐とら口の虎】 口のわざわいの恐ろしいことを虎にたとえていう語。 ⇒口の虎は身を破る ○口の虎は身を破るくちのとらはみをやぶる (「行基年譜」による)ことばの使いかた一つで、身を滅ぼすほどの大事をひき起こすことがある。 ⇒くち‐の‐とら【口の虎】

○口の虎は身を破るくちのとらはみをやぶる🔗🔉

○口の虎は身を破るくちのとらはみをやぶる (「行基年譜」による)ことばの使いかた一つで、身を滅ぼすほどの大事をひき起こすことがある。 ⇒くち‐の‐とら【口の虎】 くち‐の‐は口の端】 ことばのはしばし。口さき。 ⇒口の端に掛ける ⇒口の端に上る

くち‐の‐は【口の端】🔗🔉

くち‐の‐は口の端】 ことばのはしばし。口さき。 ⇒口の端に掛ける ⇒口の端に上る ○口の端に掛けるくちのはにかける 口に出して言う。評判にする。 ⇒くち‐の‐は【口の端】 ○口の端に上るくちのはにのぼる うわさされる。 ⇒くち‐の‐は【口の端】 ○愚痴の闇ぐちのやみ おろかで物の道理に暗いことを闇にたとえていう語。 ⇒ぐ‐ち【愚痴】

○口の端に掛けるくちのはにかける🔗🔉

○口の端に掛けるくちのはにかける 口に出して言う。評判にする。 ⇒くち‐の‐は【口の端】

○口の端に上るくちのはにのぼる🔗🔉

○口の端に上るくちのはにのぼる うわさされる。 ⇒くち‐の‐は【口の端】

くち‐の‐よ【口の世】🔗🔉

くち‐の‐よ口の世】 やっと食べられる程度のわずかな給料。日本永代蔵5「やうやう―で抱へられ」

○口は口、心は心くちはくちこころはこころ🔗🔉

○口は口、心は心くちはくちこころはこころ 口に言うことと心に思うこととが一致しないことにいう。 ⇒くち【口】 くち‐はじ口恥‥ハヂ 食い意地が張っていたり言葉をつつしまなかったりすることから恥をかくこと。 くち‐ばし】 ①口の上下のふちが突出して角質の鞘さやをかぶっているもの。主として鳥類に発達しているが、単孔類などにもある。三蔵法師伝永久点「人の身、鳥の喙クチバシにして」 ②口をきくこと。ことば。もの言い。浄瑠璃、日本武尊吾妻鑑「女子供は―が早うて」 ⇒嘴が黄色い ⇒嘴を容れる ⇒嘴を挟む ⇒嘴を鳴らす くちば‐じ朽葉地‥ヂ 地色が朽葉色の布。 ⇒くち‐ば【朽葉】

○口は禍の門くちはわざわいのかど🔗🔉

○口は禍の門くちはわざわいのかど [馮道、舌詩「口は是れ禍の門、舌は是れ身を斬るの刀なり」]うっかり吐いた言葉から禍を招くことがあるから、言葉を慎むべきである、という戒め。 ⇒くち【口】 くち‐ばん口番】 劇場で、楽屋の出入口の番をする人。 くち‐び口火】 ①火縄銃の火蓋に用いる火。爆薬を爆発させるためにつける火。また、ガス器具などの点火用の小火。「―をつける」 ②転じて、物事の起こるきっかけ・原因。「投石が騒動の―となる」 ⇒口火を切る くち‐ひき口曳(→)口取くちとり1に同じ。 くち‐ひげ口髭】 上唇うわくちびるの上方、鼻の下に生やしたひげ。→ひげ くち‐ひそ・む嚬む】 〔自四〕 にがにがしく思って口をゆがめる。源氏物語総角「ひがひがしくもてなし給ふを、もどき―・み聞ゆ」 くち‐ひび】 唇やその近くにできるひび。 くち‐ひひ・く口疼く】 〔自四〕 口が刺激されてひりひりと痛む。古事記「垣もとに植ゑしはじかみ―・くわれは忘れじ撃ちてし止まむ」 くち‐びょうし口拍子‥ビヤウ‥ ①口で拍子をとること。また、その拍子。 ②口車。「―に乗る」 くち‐びらき口開き(→)「くちあけ」に同じ。 くち‐びる】 (口縁くちべりの意) ①口腔が皮膚につづく部分にある上下の弁状の粘膜。文鏡秘府論保延点「燥かわける吻クチビルに」 ②花びら。花弁。 ⇒唇が薄い ⇒唇亡びて歯寒し ⇒唇を反す ⇒唇を噛む ⇒唇を尖らす ⇒唇をひるがえす

○口も八丁手も八丁くちもはっちょうてもはっちょう🔗🔉

○口も八丁手も八丁くちもはっちょうてもはっちょう しゃべることもすることも達者なことにいう。口八丁手八丁。 ⇒くち【口】 くち‐もみ口籾】 中世、租税上納のとき米・籾の減損を補うため、あらかじめ多少の米や籾を本租の米・籾に付加して納めさせたもの。→口米くちまい くち‐もら・う口貰ふ‥モラフ 〔他四〕 寄食する。雨月物語2「人に―・ひて七とせは過しけり」 クチャ庫車】 (Kuqa; Kucha)中国新疆ウイグル自治区、天山山脈南麓のオアシス都市。古代の亀玆きじ国の地で、付近にキジル石窟など仏教遺跡が多い。人口41万(2004)。 くち‐やかまし・い口喧しい】 〔形〕[文]くちやかま・し(シク) ①口かずが多くてうるさい。 ②少しの事にもとがめだてをして小言こごとを言いたがる。口うるさい。「―・く注意する」 くち‐やくそく口約束】 文書などにせず、口だけでする約束。口約こうやくくちゃ‐くちゃ ①紙や布などがもまれて皺しわのよったさま。 ②物事の混乱したさま。「―に書く」 ③食物などを噛む音。「―食べるな」 ぐちゃ‐ぐちゃ ①水分が多く柔らかでまとまらないさま。「―のぬかるみ」 ②乱れてめちゃくちゃになるさま。「順番を―にする」 ③とりとめもなくしゃべるさま。「―愚痴をいう」 ぐちゃり 水分の多いものがつぶれるさま。 く‐ちゅう苦衷】 苦しい心の中。「―を察する」 く‐ちゅう駆虫】 寄生虫・害虫を駆除すること。除虫。 ⇒くちゅう‐ざい【駆虫剤】 くちゅう‐ざい駆虫剤】 ①腸管内の寄生虫の駆除に用いる薬剤。海人草かいにんそう・サントニン・ピランテル・メベンタゾールの類。虫くだし。 ②(→)殺虫剤に同じ。 ⇒く‐ちゅう【駆虫】 くちゅう‐つい句中対】 漢詩で、一句中に対句のあるもの。 ぐちゅう‐れき具注暦】 奈良・平安時代に流行した暦本(太陰暦)。漢文で、歳位・星宿・干支・吉凶などを具つぶさに注す。日ごとに空白2〜3行を設けて日記を記すようにしたものもある。室町時代以後、庶民は代りに仮名書きの伊勢暦・三島暦などを用いた。 クチュリエcouturier フランス】 女性用高級衣裳店の男性デザイナー。女性デザイナーはクチュリエール(couturière)という。 く‐ちょう口調‥テウ ことばの調子。文句の言いまわし。「諭すような―」「―のいい文句」 く‐ちょう区長‥チヤウ 区の長。明治初期におかれた大区の長。東京都の区および政令指定都市の区の長。→区2 ぐ‐ちょく愚直】 正直すぎて気のきかないこと。馬鹿正直。「―な男」 くち‐よごし口汚し】 口を汚す程度のちょっとしたものの意で、他人にすすめる飲食物をへりくだっていう語。おくちよごし。 くち‐よせ口寄せ】 ①巫女みこなどが神がかりになって霊魂を呼び寄せ、その意思を伝え告げること。神霊を寄せるのを神口かみくち、生霊を寄せるのを生口いきくち、死霊を寄せるのを死口しにくちという。神子みこ寄せ。 ②1をする人。いたこ。いちこ。みこ。

○口より出せば世間くちよりだせばせけん🔗🔉

○口より出せば世間くちよりだせばせけん 1度口に出せば世間一般に知れ渡る。 ⇒くち【口】 くち‐りこう口利口】 口先のうまいこと。また、その人。口巧者くちごうしゃ。浄瑠璃、生玉心中「この期に成ても―後を見せぬはつはものなり」 く・ちる朽ちる】 〔自上一〕[文]く・つ(上二) ①物体が腐って形を失う。腐れこわれる。こわれ損じる。万葉集11「独り寝と薦こも―・ちめやも綾席あやむしろ緒になるまでに君をし待たむ」。源氏物語賢木「御歯の少し―・ちて口の内黒みて笑み給へる」。日葡辞書「キガクツル」「カタナガクチタ」。「半ば―・ちかかった橋」 ②すたれる。駄目になる。源氏物語末摘花「人の程の心苦しきに名の―・ちなむはさすがなり」 ③消滅する。なくなる。あきみち「その時たがひの恨みは―・ちにけり」。「異郷に―・ちる」 ぐち・る愚痴る】 〔自五〕 (「愚痴」を動詞化した語)ぐちをこぼす。不平を言う。「―・ってばかりいる」 くち‐ろん口論⇒こうろん くち‐わ口輪(→)くつわに同じ。 くち‐わき口脇】 ①口の左右のあたり。口のはた。枕草子28「身ぶるひをし、頭振り、―をさへ引き垂れて」 ②馬の口のさけめ。くつわがかり。 ⇒口脇黄ばむ ⇒口脇白し

○口を合わせるくちをあわせる🔗🔉

○口を合わせるくちをあわせる 二人の言うことを一致させる。口うらを合わせる。 ⇒くち【口】

○口を掛けるくちをかける🔗🔉

○口を掛けるくちをかける 誘う。声をかける。話しかける。 ⇒くち【口】

○口を固めるくちをかためる🔗🔉

○口を固めるくちをかためる 他言を禁ずる。口止めする。 ⇒くち【口】

○口を極めるくちをきわめる🔗🔉

○口を極めるくちをきわめる 言葉を尽くす。「口を極めてほめる」 ⇒くち【口】

○口を消すくちをけす🔗🔉

○口を消すくちをけす ①他言させないようにする。 ②証言を取り消す。 ⇒くち【口】

○口を過ごすくちをすごす🔗🔉

○口を過ごすくちをすごす 生計を立てる。 ⇒くち【口】

○口を酸っぱくするくちをすっぱくする🔗🔉

○口を酸っぱくするくちをすっぱくする (→)「口が酸っぱくなる」に同じ。「口を酸っぱくして何度も言う」 ⇒くち【口】

○口を滑らせるくちをすべらせる🔗🔉

○口を滑らせるくちをすべらせる 言ってはならないことを、つい口に出してしまう。 ⇒くち【口】

○口を出すくちをだす🔗🔉

○口を出すくちをだす 他人の話に割り込んで意見をいう。 ⇒くち【口】

○口を糊するくちをのりする🔗🔉

○口を糊するくちをのりする やっと食べていく。やっと生計を立てる。 ⇒くち【口】

○口を挟むくちをはさむ🔗🔉

○口を挟むくちをはさむ 人が話している途中で、横合いから言葉を入れる。話に割り込む。 ⇒くち【口】

○口を引き垂るくちをひきたる🔗🔉

○口を引き垂るくちをひきたる 口を「へ」の字の形にする。枕草子143「口を引き垂れて、知らぬことよとて」 ⇒くち【口】

○口を開くくちをひらく🔗🔉

○口を開くくちをひらく しゃべり出す。話し出す。また、発言する。「口を開けば息子の自慢ばかりだ」 ⇒くち【口】

○口を塞ぐくちをふさぐ🔗🔉

○口を塞ぐくちをふさぐ (→)「口を封ずる」に同じ。 ⇒くち【口】

○口を守る瓶の如くすくちをまもるかめのごとくす🔗🔉

○口を守る瓶の如くすくちをまもるかめのごとくす [癸辛雑識]瓶の水が一度こぼれれば、再びもと通りにはならないことから、言葉は慎むべきであるの意。また、秘密を守ること。 ⇒くち【口】

○口を割るくちをわる🔗🔉

○口を割るくちをわる 包み隠していたことを白状する。自白する。 ⇒くち【口】 クチンcutin】 植物のクチクラの主成分。角皮素。キューチン。 ぐ‐ちん具陳】 くわしく述べること。 くつ靴・沓・履】 その中に足を入れて歩行するのに用いる具。古くは革・木・糸・麻・錦・藁などで作り、束帯・衣冠などの時には浅沓・靴かのくつ・半靴ほうか・深沓などを用いた。万葉集14「刈株かりばねに足踏ましなむ―着けわが背⇒履新しといえども首に加えず ⇒靴を隔てて痒きを掻く く・つ朽つ】 〔自上二〕 ⇒くちる(上一)

こう【口】🔗🔉

こう】 ①外部に開いた通路。出入りするところ。「噴火―」 ②人・器具などを数える語。また、ひとりひとりの意。太平記36「伴僧二十―」→く(口)

[漢]口🔗🔉

 字形  筆順 〔口部0画/3画/教育/2493・387D〕 〔音〕コウ(漢) (呉) 〔訓〕くち [意味] ①くち。動物の顔にあり、飲食し、音声を発する器官。「口角・口腔こうこう・糊口ここう・虎口・異口いく同音」 ②くちを使ってものを言う。くちずから。ことば。「口実・口伝くでん・口調くちょう・口語・藉口しゃこう」 ③ものの出入りする所。「口径・銃口・河口・噴火口・突破口」 ④人または物件の数(をかぞえる語)。「口座・口銭・人口・口分田くぶんでん・伴僧二十口・剣一口」▶食物を食べるくちの数によって人や家畜を数えたもの。 [解字] くちの形を描いた象形文字。 [下ツキ 悪口・異口同音・開口・河口・火口・鵞口瘡・箝口・緘口・経口・鶏口・港口・戸口・糊口・虎口・餬口・金口・藉口・赤口・衆口・銃口・人口・艙口・猪口・閉口・弁口・砲口・利口・湾口 [難読] 口遊くちずさみ・口説くくどく・口惜しいくやしい

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