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あじ【味】アヂ🔗⭐🔉
あじ‐うり【味瓜】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐うり【味瓜】アヂ‥
マクワウリの別称。
あじ‐かげん【味加減】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐かげん【味加減】アヂ‥
味のよしあし。味のつけ具合。
あじ‐きき【味利き・味聞き】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐きき【味利き・味聞き】アヂ‥
酒などの味の具合・よしあしを判別すること。また、その人。
あじけ‐な・い【味気ない】アヂケ‥🔗⭐🔉
あじけ‐な・い【味気ない】アヂケ‥
〔形〕
(「味気」は当て字)面白くない。つまらない。「―・い仕事」「―・い世の中」→あじきない3
あじ‐ざけ【味酒】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐ざけ【味酒】アヂ‥
(「味酒うまさけ」の誤読から)うまい酒。七十一番職人尽歌合「―の霞みし空に似たるかな」
あじすきたかひこね‐の‐かみ【味耜高彦根神・阿遅鉏高日子根神】アヂ‥🔗⭐🔉
あじすきたかひこね‐の‐かみ【味耜高彦根神・阿遅鉏高日子根神】アヂ‥
日本神話で、大国主命の子。あじしきたかひこねのかみ。かものおおかみ。
あじ‐つけ【味付け】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐つけ【味付け】アヂ‥
味をつけること。また、その具合。「塩で―する」
⇒あじつけ‐のり【味付海苔】
⇒あじつけ‐めし【味付飯】
あじつけ‐のり【味付海苔】アヂ‥🔗⭐🔉
あじつけ‐のり【味付海苔】アヂ‥
乾海苔ほしのりの一種。調味液を付けあぶって乾燥させたもの。
⇒あじ‐つけ【味付け】
あじつけ‐めし【味付飯】アヂ‥🔗⭐🔉
あじつけ‐めし【味付飯】アヂ‥
味つけをした飯。茶飯ちゃめし・ごもくめしなどの類。
⇒あじ‐つけ【味付け】
あじ‐な【味な】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐な【味な】アヂ‥
⇒あじ(味)4
あじ‐の‐もと【味の素】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐の‐もと【味の素】アヂ‥
グルタミン酸ナトリウムを主成分とする、粉末の旨味うまみ調味料の商標名。
あじ‐み【味見】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐み【味見】アヂ‥
味の加減を見ること。
あじ‐も【味藻】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐も【味藻】アヂ‥
アマモの別称。
○味も素っ気も無いあじもそっけもない
何の趣もない。無味乾燥である。つまらない。二葉亭四迷、平凡「何の学科も何の学科も、皆―顰蹙ひんしゅくする物ばかりだつた」。「―文章」
⇒あじ【味】
○味も素っ気も無いあじもそっけもない🔗⭐🔉
○味も素っ気も無いあじもそっけもない
何の趣もない。無味乾燥である。つまらない。二葉亭四迷、平凡「何の学科も何の学科も、皆―顰蹙ひんしゅくする物ばかりだつた」。「―文章」
⇒あじ【味】
あし‐もと【足下・足元・足許】
①立っている足のあたり。古今和歌集仮名序「遠き所も出で立つ―より始まりて」。「―が暗い」
②転じて、身近の所。目前の状態。また、立場。立脚地。「―を固める」
③歩き方。足つき。源氏物語夕顔「懸想人のいと物げなき―」。「―がふらふらする」
④素姓すじょう。出どころ。由緒ゆいしょ。四河入海「―の良き人」
⑤〔建〕家屋の土台から一階の根太ねだに至る部分の称。
⑥芝居小屋・料亭など客の多い所で、はきもののこと。
⇒あしもと‐がわら【足下瓦】
⇒あしもと‐すじょう【足下種姓】
⇒あしもと‐ぬき【足下貫】
⇒足下が軽い
⇒足下から鳥が立つ
⇒足下に付け込む
⇒足下に火がつく
⇒足下にも及ばない
⇒足下の明るいうち
⇒足下を見る
あじ‐もの【味物】アヂ‥🔗⭐🔉
あじ‐もの【味物】アヂ‥
味のよいもの。うまいもの。
あじ‐わい【味わい】アヂハヒ🔗⭐🔉
あじ‐わい【味わい】アヂハヒ
①食物のあじ。うまみ。
②物事のおもむき。おもしろみ。「―のある文章」
あじ‐わ・う【味わう】アヂハフ🔗⭐🔉
あじ‐わ・う【味わう】アヂハフ
〔他五〕
①飲食物の味をみる。また、味のよさをたのしむ。「酒を―・う」
②物事の意味または趣旨を深く考える。玩味する。「名作を―・う」
③実際に経験して感じとる。体験する。「苦しみを―・う」
○味を占めるあじをしめる🔗⭐🔉
○味を占めるあじをしめる
一度経験した利益に味を覚えて、またそれを望む。
⇒あじ【味】
○味をやるあじをやる🔗⭐🔉
○味をやるあじをやる
手ぎわよくやる。気のきいたことをする。また、こざかしいことをする。傾城禁短気「ほんに室町の阿呆たわけが―ぞ」
⇒あじ【味】
アシンメトリー【asymmetry】
非対称。不均衡。アシメトリー。↔シンメトリー
あす【明日】
①今日の次の日。あくるひ。あした。みょうにち。「―伺います」
②比喩的に、近い未来。「―知らぬ身」「―の我が身」「日本の―を担う」
⇒明日の事を言えば鬼が笑う
⇒明日の百より今日の五十
⇒明日は淵瀬
⇒明日は我が身
あ・す【浅す】
〔自下二〕
(「あさ(浅)」と同源)川・海などが浅くなる。川・海の水が涸れる。万葉集3「泊はてし高津は―・せにけるかも」。金槐集「山はさけ海は―・せなむ世なりとも」
あ・す【填す】
〔他四〕
満たす。一杯にする。古事記中「まつりこし御酒みきぞ―・さず食おせ」
あ・す【褪す】
〔自下二〕
⇒あせる(下一)
あず【崩岸・崩崖】
がけの崩れた所。万葉集14「―の上に駒をつなぎて危あやほかど」
あす‐あさって【明日明後日】
明日か明後日かという、さしせまった時期。近日中。「―のうちにでき上がります」
あすか【飛鳥・明日香】
奈良盆地南部の一地方。畝傍うねび山および香具山付近以南の飛鳥川流域の小盆地。推古天皇以後百余年間にわたって断続的に宮殿が造営された。
⇒あすか‐いけ‐いせき【飛鳥池遺跡】
⇒あすか‐かぜ【明日香風】
⇒あすか‐がわ【飛鳥川】
⇒あすか‐きょう【飛鳥京】
⇒あすか‐きよみはら‐りつりょう【飛鳥浄御原律令】
⇒あすか‐じだい【飛鳥時代】
⇒あすか‐だいぶつ【飛鳥大仏】
⇒あすか‐でら【飛鳥寺】
⇒あすか‐でら‐しき【飛鳥寺式】
⇒あすか‐の‐いたぶき‐の‐みや【飛鳥板蓋宮】
⇒あすか‐の‐おかもと‐の‐みや【飛鳥岡本宮】
⇒あすか‐の‐かわら‐の‐みや【飛鳥川原宮】
⇒あすか‐の‐きよみはら‐の‐みや【飛鳥浄御原宮】
⇒あすか‐の‐みやこ【飛鳥京】
⇒あすか‐ぶんか【飛鳥文化】
⇒あすか‐みずおち‐いせき【飛鳥水落遺跡】
あすかい【飛鳥井】‥ヰ
氏は藤原。難波頼経の子雅経から飛鳥井を称する。代々和歌・蹴鞠けまりを業とし、書道の家としても知られる。
⇒あすかい‐まさあり【飛鳥井雅有】
⇒あすかい‐まさちか【飛鳥井雅親】
⇒あすかい‐まさつね【飛鳥井雅経】
⇒あすかい‐まさよ【飛鳥井雅世】
⇒あすかい‐りゅう【飛鳥井流】
あすか‐いけ‐いせき【飛鳥池遺跡】‥ヰ‥
奈良県明日香村にある7世紀後半の官営工房跡。金・銀・ガラスなどの宝飾品、鉄製品・銅製品・漆製品などを生産した。富本銭とその鋳型や「天皇」の文字を記した木簡なども発見。
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすかい‐まさあり【飛鳥井雅有】‥ヰ‥
鎌倉末期の歌人。雅経の孫。持明院統に仕え、鎌倉幕府にも奉仕した。家集「隣女和歌集」・日記など。(1241〜1301)
⇒あすかい【飛鳥井】
あすかい‐まさちか【飛鳥井雅親】‥ヰ‥
室町中期の歌人・書家。雅世の子。法名栄雅。家集「亜槐集」。書道飛鳥井流を開く。(1416〜1490)
⇒あすかい【飛鳥井】
あすかい‐まさつね【飛鳥井雅経】‥ヰ‥
鎌倉初期の歌人。難波頼経の子。飛鳥井を称。和歌・蹴鞠をよくした。「新古今集」撰者の一人。家集「明日香井あすかい和歌集」。(1170〜1221)
⇒あすかい【飛鳥井】
あすかい‐まさよ【飛鳥井雅世】‥ヰ‥
室町中期の歌人。雅縁まさよりの子。「新続古今和歌集」の撰者。「飛鳥井雅世卿歌集」「富士紀行」がある。(1390〜1452)
⇒あすかい【飛鳥井】
あすかい‐りゅう【飛鳥井流】‥ヰリウ
①飛鳥井雅親を祖とする書道の一流派。栄雅流。
②飛鳥井雅経を祖とする蹴鞠けまりの一流派。
⇒あすかい【飛鳥井】
あすか‐かぜ【明日香風】
飛鳥地方に吹く風。万葉集1「袖吹きかへす―都を遠みいたづらに吹く」
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすか‐がわ【飛鳥川】‥ガハ
①奈良県高市郡高取山に発源、明日香村に入り北流、大和川に注ぐ川。淵瀬の定めなきことで聞こえ、古来、和歌に詠ぜられ、「明日」を懸け、また「明日」を言い出す枕詞のようにも用いられた。古今和歌集雑「世の中は何か常なる―昨日の淵ぞ今日は瀬になる」
飛鳥川と石橋
撮影:的場 啓
②茶入れの名。瀬戸金華山窯の茶入れで、古今集の「昨日といひ今日と暮して飛鳥川流れて早き月日なりけり」の歌から小堀遠州が命名。淡赤色で、口づくり、捻り返し薄手に、姿をきゃしゃに細工した茶入れ。また、この形に類する茶入れを飛鳥川手という。
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすか‐きょう【飛鳥京】‥キヤウ
6世紀末〜7世紀末に飛鳥地方に置かれた都の総称。豊浦宮とゆらのみや・小墾田宮おはりだのみや・飛鳥岡本宮・飛鳥浄御原宮など。
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすか‐きよみはら‐りつりょう【飛鳥浄御原律令】‥リヤウ
天武天皇が681年に編纂を開始、持統天皇が689年に施行した法典。律は完成せず、令のみ22巻。大宝律令の基礎となった。浄御原令。
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすか‐じだい【飛鳥時代】
奈良盆地南部の飛鳥地方を都とした推古朝前後の時代。もとは美術史の時代区分で、推古朝を中心に仏教渡来から平城遷都まで広く含めたが、今では政治史や文化史でも6世紀末から7世紀前半までとするのが普通。推古時代。
⇒あすか【飛鳥・明日香】
あすか‐だいぶつ【飛鳥大仏】
奈良県高市郡明日香村の安居院あんごいんにある銅造釈迦如来坐像。法興寺(飛鳥寺)の金堂本尊として609年鞍作止利くらつくりのとりが制作したという。
⇒あすか【飛鳥・明日香】

あまかし‐の‐おか【甘樫丘・甘檮岡・味橿丘】‥ヲカ🔗⭐🔉
あまかし‐の‐おか【甘樫丘・甘檮岡・味橿丘】‥ヲカ
奈良県高市郡明日香村豊浦にある丘。允恭いんぎょう天皇が姓氏の混乱を正すため探湯くかたちを行なったとされ、また付近に蘇我蝦夷・入鹿父子の邸があったという地。うまかしのおか。
あま‐づけ【淡漬・味漬】🔗⭐🔉
あま‐づけ【淡漬・味漬】
①あま塩の漬物。
②あさづけ。
ため‐つ‐もの【味物】🔗⭐🔉
ため‐つ‐もの【味物】
①食物。うまいもの。味わうべき物。古事記上「鼻口又尻より種種くさぐさの―を取り出して」
②大嘗会だいじょうえの時、臣下に賜る酒や食物の総称。
○駄目で元元だめでもともと
うまく行けば得、うまく行かなくても元と同じと考えて、試みること。だめもと。
⇒だ‐め【駄目】
み【味】🔗⭐🔉
み【味】
①あじ。「すっぱ―」
②漢方薬で、薬の種類を数える語。「三―を合わせる」
み‐かい【味解】🔗⭐🔉
み‐かい【味解】
よく味わい理解すること。
み‐かく【味覚】🔗⭐🔉
み‐かく【味覚】
味覚器官に化学物質が刺激となって生じる感覚。塩・酸・甘・苦の4種の基礎感覚(これらを味質という)に分けられ、これらが混合・融合して種々の味や旨みが感じられる。近年、グルタミン酸ナトリウムを原因物質とする旨みが認められ、第5の味覚とされる。舌の味蕾みらいが主な味覚の受容器で、顔面神経と舌咽神経を介して中枢に伝えられる。味感。哲学字彙「Taste 風味、雅趣、味覚」。「秋の―」
⇒みかく‐が【味覚芽】
⇒みかく‐き【味覚器】
みかく‐が【味覚芽】🔗⭐🔉
みかく‐き【味覚器】🔗⭐🔉
みかく‐き【味覚器】
味覚を感じとる器官。化学受容器の一つ。脊椎動物では味蕾みらいとして口腔内にあり、昆虫では口腔のほか、前肢・触角などにも分布する。味覚器官。味官。味受容器。
⇒み‐かく【味覚】
み‐かた【味方・御方・身方】🔗⭐🔉
み‐かた【味方・御方・身方】
(ミは接頭語)
①(賊軍に対して)官軍。古事記中「太子ひつぎのみこの―は丸邇わにの臣の祖」
②(敵方・相手方に対して)自分の属する方。自分の方の仲間。方人かたうど。平治物語「さしもの兵つわものを敵に首とらすなと承る間、―へとる也」。「敵か―か」
③仲間として力をかすこと。助勢。「―する」
⇒みかた‐うち【味方討】
みかた‐うち【味方討】🔗⭐🔉
みかた‐うち【味方討】
自分の方の仲間をうつこと。同士討ち。
⇒み‐かた【味方・御方・身方】
み‐かん【味官】‥クワン🔗⭐🔉
み‐かん【味官】‥クワン
(→)味覚器に同じ。
み‐せん【味煎】🔗⭐🔉
み‐せん【味煎】
アマズラの煎じ汁。今昔物語集26「此の水と見しは―なりけり」
みそ【味噌】🔗⭐🔉
みそ‐あえ【味噌和え・味噌韲】‥アヘ🔗⭐🔉
みそ‐あえ【味噌和え・味噌韲】‥アヘ
野菜や魚肉などを味噌であえた料理。
みそ‐あん【味噌餡】🔗⭐🔉
みそ‐あん【味噌餡】
①白餡に白味噌を加えたもの。菓子に用いる。
②味噌を用いて調味した出し汁などに、葛粉や片栗粉でとろみをつけたもの。
みそ‐うず【味噌水・糝】‥ウヅ🔗⭐🔉
みそ‐うず【味噌水・糝】‥ウヅ
味噌汁の雑炊ぞうすい。古今著聞集18「昨日見しほふしごの稲の夜の程に―(「御僧都」をかける)までになりにけるかな」
○味噌が腐るみそがくさる🔗⭐🔉
○味噌が腐るみそがくさる
歌う声が悪いのをおとしめていう言葉。糠味噌ぬかみそが腐る。
⇒みそ【味噌】
みぞ‐かくし【溝隠】
キキョウ科の小型多年草。日本をはじめアジア各地に広く分布。田の畔など湿ったところに多く、細い茎が地面を這う。葉は長さ1〜2センチメートルの披針形でまばらに互生。夏から秋に、葉腋に葉とほぼ同長の紅紫色の花をつける。花冠は下部が筒状、上半部は深く5裂して左右相称。アゼムシロ。
みぞ‐かけ【御衣懸】
(→)衣桁いこうに同じ。催馬楽、高砂「練緒染緒ねりおさみおの―にせむ」
みそか‐ごころ【密心】
①人に隠しだてする心。
②ひそかに恋する心。源氏物語蛍「―つきたる、ものの娘などは」
⇒みそか【密】
みそか‐ごと【密事】
①秘密のこと。ないしょごと。
②男女の密通。私通。大鏡道長「弟殿は―は無才にぞおはしまししかど」
⇒みそか【密】
みそか‐ぜち【晦日節】
(関東・中部地方で)正月晦日のこと。松の内に年始回りに行けなかった家へ、この日に行く。晦日宵みそかよい。晦日正月。蔦の正月。
⇒みそ‐か【三十日・晦日】
みそか‐そば【三十日蕎麦】
月の末日に祝って食べる蕎麦。特に、大晦日の夜に食べる年越し蕎麦。〈[季]冬〉
⇒みそ‐か【三十日・晦日】
みそ‐がゆ【味噌粥】🔗⭐🔉
みそ‐がゆ【味噌粥】
味噌汁で煮た粥。
みそ‐くさ・い【味噌臭い】🔗⭐🔉
みそ‐くさ・い【味噌臭い】
〔形〕
①味噌のにおいがする。
②あまりにその道の人らしいいやみがある。
みそ‐くそ【味噌糞】🔗⭐🔉
みそ‐ぐら【味噌蔵】🔗⭐🔉
みそ‐ぐら【味噌蔵】
味噌を貯蔵しておくための土蔵。
みそ‐け【味噌気】🔗⭐🔉
みそ‐け【味噌気】
自慢の気味。誹風柳多留初「日和見の―で傘を下げて出る」
みそ‐こうじ【味噌麹】‥カウジ🔗⭐🔉
みそ‐こうじ【味噌麹】‥カウジ
味噌の製造に用いる麹。米・大麦・大豆でつくる。
みそ‐こし【味噌漉し】🔗⭐🔉
みそ‐こし【味噌漉し】
曲物まげものの底に竹の簀すを張り、または細く削った竹で篩ふるいのように編んだもの。主として味噌汁を漉して滓かすを取り去るのに用いる。また、小さなざるに柄のついたものもあり、味噌汁に直接味噌を溶き入れるのに用いる。味噌漉し笊ざる。〈日葡辞書〉
みそ‐しる【味噌汁】🔗⭐🔉
みそ‐しる【味噌汁】
野菜・豆腐などを実みとして、出し汁に味噌を溶かしたもの。
みそ‐すり【味噌擂り】🔗⭐🔉
みそ‐すり【味噌擂り】
①味噌を擂鉢すりばちですること。
②へつらうこと。また、その人。「―がうまい」
③「味噌擂り坊主」の略。歌舞伎、三人吉三廓初買「吉祥院の―で弁長といつた小坊主さ」
⇒みそすり‐ぼうず【味噌擂り坊主】
みそすり‐ぼうず【味噌擂り坊主】‥バウ‥🔗⭐🔉
みそすり‐ぼうず【味噌擂り坊主】‥バウ‥
①寺で、炊事などの雑役に当たる下級の僧。
②僧をののしっていう語。
⇒みそ‐すり【味噌擂り】
みそ‐せんべい【味噌煎餅】🔗⭐🔉
みそ‐せんべい【味噌煎餅】
味噌と小麦粉と砂糖とをこねて焼いた煎餅。
味噌煎餅
撮影:関戸 勇

みそ‐だま【味噌玉】🔗⭐🔉
みそ‐だま【味噌玉】
大豆を煮てつきつぶし、玉状にしたもの。これを藁わらで包んで乾燥、麹菌を繁殖させ味噌をつくる。玉味噌たまみそ。
みそっ‐かす【味噌っ滓】🔗⭐🔉
みそっ‐かす【味噌っ滓】
①味噌をこした、かす。
②(遊びの中で)一人前に扱われない子供。みそっこ。みそっちょ。
みそ‐つき【味噌搗き】🔗⭐🔉
みそ‐つき【味噌搗き】
味噌を作るために、煮た大豆を搗くこと。〈[季]冬〉
みそ‐づけ【味噌漬】🔗⭐🔉
みそ‐づけ【味噌漬】
野菜・魚肉類などを味噌に漬けたもの。
みそっ‐ぱ【味噌っ歯】🔗⭐🔉
みそっ‐ぱ【味噌っ歯】
乳歯および虫歯の俗称。また、子供などの欠けて黒くなった歯。みそば。
みそ‐に【味噌煮】🔗⭐🔉
みそ‐に【味噌煮】
味噌を入れて煮ること。また、そのもの。みそだき。
みそ‐べや【味噌部屋】🔗⭐🔉
みそ‐べや【味噌部屋】
味噌を貯えておく部屋。
みそ‐まめ【味噌豆】🔗⭐🔉
みそ‐まめ【味噌豆】
①味噌をつくる原料として煮た大豆。
②大豆の異称。味噌の原料とするのでいう。
みそ‐みそ【味噌味噌】🔗⭐🔉
みそ‐みそ【味噌味噌】
(女房詞)あえもの。
○味噌も糞も一緒みそもくそもいっしょ🔗⭐🔉
○味噌も糞も一緒みそもくそもいっしょ
清いものも汚れたものも同じに扱うこと。また、善悪・優劣の区別をしないこと。めちゃくちゃであること。みそくそ。「糞も味噌も一緒」とも。
⇒みそ【味噌】
みそもじあまり‐ひともじ【三十文字余り一文字】
(→)「みそひともじ」に同じ。古今和歌集序「素戔嗚命すさのおのみことよりぞ―はよみける」
みそ‐やか【密やか】
ひそやか。しのびやか。こっそり。
みそ‐やき【味噌焼】
味噌をつけて焼くこと。また、そのもの。
みそ‐やくにん【味噌役人】
(→)味噌用人に同じ。
みそ‐ようにん【味噌用人】
武家・旗本などの用人をあざけっていう語。味噌擂すり用人。味噌役人。誹風柳多留39「―はなめ過た男なり」
み‐そら【み空】
(ミは接頭語)空の美称。万葉集14「―行く雲にもがもな」
み‐そら【身空】
身の上。分際ぶんざい。「若い―で」
みそら‐ひばり【美空ひばり】
第二次大戦後の代表的流行歌手。本名、加藤和枝。横浜生れ。「悲しき口笛」「リンゴ追分」など、主演映画とともに次々にヒット。ほかに「柔やわら」「悲しい酒」「川の流れのように」など。(1937〜1989)
ミゾラム【Mizoram】
インド北東端の州。東はミャンマー、西はバングラデシュに接する。主要産業は農業。州都アイザウル。
みぞれ【霙】
①雪がとけかけて雨まじりに降るもの。氷雨。〈[季]冬〉。〈倭名類聚鈔1〉
②削り氷に蜜をかけた飲物。
⇒みぞれ‐ざけ【霙酒】
⇒みぞれ‐なべ【霙鍋】
みぞれ‐ざけ【霙酒】
麹こうじをそのままみぞれのように浮かべている酒。奈良の名産。霰酒あられざけ。〈[季]冬〉。犬子集えのこしゅう「篠のはにふるや誠の―」
⇒みぞれ【霙】
みぞれ‐なべ【霙鍋】
大根おろしを入れた鍋料理。
⇒みぞれ【霙】
み‐そ・れる【見逸れる】
〔他下一〕[文]みそ・る(下二)
うっかり見おとす。→おみそれ
みぞ・れる【霙れる】
〔自下一〕[文]みぞ・る(下二)
みぞれが降る。千載和歌集春「―・れし空の心地こそすれ」
みぞろがいけ‐やき【御菩薩池焼】
江戸前期、京都上賀茂の深泥池みどろがいけ村で始められた陶器。御菩薩みぞろ焼。
ミソロジー【mythology】
神話。神話学。→ミュトス
みそ‐わん【味噌椀】
味噌汁。多く日本料理店でいう。
みそ‐やき【味噌焼】🔗⭐🔉
みそ‐やき【味噌焼】
味噌をつけて焼くこと。また、そのもの。
みそ‐やくにん【味噌役人】🔗⭐🔉
みそ‐やくにん【味噌役人】
(→)味噌用人に同じ。
みそ‐ようにん【味噌用人】🔗⭐🔉
みそ‐ようにん【味噌用人】
武家・旗本などの用人をあざけっていう語。味噌擂すり用人。味噌役人。誹風柳多留39「―はなめ過た男なり」
みそ‐わん【味噌椀】🔗⭐🔉
○味噌を上げるみそをあげる🔗⭐🔉
○味噌を上げるみそをあげる
自分のことを自慢する。手前味噌をならべる。根無草「味噌を上ぐればよいことと心得て」
⇒みそ【味噌】
○味噌を擂るみそをする🔗⭐🔉
○味噌を擂るみそをする
おせじを言う。へつらう。胡麻ごまを擂る。
⇒みそ【味噌】
○味噌をつけるみそをつける🔗⭐🔉
○味噌をつけるみそをつける
しくじる。失敗する。面目を失う。
⇒みそ【味噌】
み‐そん・じる【見損じる】
〔他上一〕
(→)「見損ずる」に同じ。
み‐そん・ずる【見損ずる】
〔他サ変〕[文]みそん・ず(サ変)
見あやまる。見まちがえる。見そこなう。
みた【共】
(上代東国方言)(→)「むた」に同じ。万葉集20「弓の―さ寝か渡らむ」
みた【三田】
①東京都港区の一地区。芝公園の南西に当たり、慶応義塾大学がある。
②慶応義塾大学の俗称。
み‐た【御田・屯田】
①神領の田。神田。神代紀上「天照大神、天の狭田・長田を以て―としたまふ」
②大化改新前の皇室御料の田地。仁徳紀「額田大中彦皇子、将に倭の―及び屯倉みやけを掌らむとして」
③官司直属の田地。孝徳紀「官司つかさつかさの処処の―…を罷むべし」
みだ【弥陀】
阿弥陀あみだの略。
みたい
〔接尾〕
(「…を見たやう」の転。体言や活用語の連体形に付く)
①他のものごとに似ていることを示す。「機械―に正確な動作」「まるで夢―」
②例を示す。「京都―な古い町が好きだ」「お前―な奴やつは」
③不確かな判断を表す。また、婉曲な言いまわしにも用いる。「疲れている―だ」「外国へ行く―な話だった」→みたようだ
み‐だい【御台】
(ミは敬意を表す接頭語)
①天皇や貴人の食物をのせる台。また、それにのせた食物。宇津保物語藤原君「宮―立てて物まゐる」。源氏物語夕霧「―まゐりなどして」
②御台所の略。太平記9「足利殿こそ―君達まで皆引き具しまゐらせて、御上洛候はんずるなれ」
⇒みだい‐だい【御台代】
みだい‐だい【御台代】
御台所に代わってその事に当たるもの。
⇒み‐だい【御台】
み‐だいどころ【御台所】
(御台盤所の略)大臣・大将・将軍などの妻の敬称。御簾中ごれんじゅう。みだい。
み‐だいばんどころ【御台盤所】
(台盤所の尊敬語)大臣・大将などの妻の敬称。
み‐だえ【水絶え】
水が絶えること。古今和歌集六帖1「あまのかは―もせなむ」
み‐たおし【見倒し】‥タフシ
①見たおすこと。
②「見倒し屋」の略。
⇒みたおし‐や【見倒し屋】
みたおし‐や【見倒し屋】‥タフシ‥
品物を甚だ安く評価する人。特に、古着屋・古道具屋・屑屋など。誹風柳多留拾遺3「―ついでに後家も仲人し」
⇒み‐たおし【見倒し】
み‐たお・す【見倒す】‥タフス
〔他四〕
①さげすんで見る。見さげる。浮世草子、日本新永代蔵「下り坂と見ゆる大商人を―・すやうにするものあり」
②商品などを甚だ安く見積もる。また、見るだけで買わない。東海道中膝栗毛4「おもいれ―・してやらうぢやアねへか。…たんと買うつらをして、なぐさんでやらう」
みたか【三鷹】
東京都西郊の市。中央線沿線の衛星都市。第二次大戦後、住宅地化が進行。人口17万7千。
⇒みたか‐じけん【三鷹事件】
みたか‐じけん【三鷹事件】
1949年(昭和24)7月15日夜、中央線三鷹駅で無人電車が暴走し、死傷者を出した事件。国鉄首切りに反対する共産党員の犯行と喧伝されたが、結局非党員の単独犯行と判決された。
事故検証
提供:毎日新聞社
⇒みたか【三鷹】
み‐たから【御宝】
(ミは敬意を表す接頭語)人民。おおみたから。武烈紀「唯陛下きみのみ有ます、億兆みたからの帰よりたてまつる攸ところ」
みたくし
(江戸の通人の語)わたくし。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「―も蚤の頭を斧よきで割つた程無念なとも存じて」
みたく‐でも‐ない【見たくでもない】
①(「見たくもない」を強めた語)見たいとも思わない。見るのもいやだ。浮世風呂2「酒なんざア、見たくでもねへ」
②見るにたえない。みっともない。体裁が悪い。東海道中膝栗毛2「ヤレチヤ、又―いさかいか。マアしづまりなさろ」
み‐たけ【身丈・身長】
①身のたけ。身長しんちょう。仲哀紀「天皇…―十尺ひとつえ」
②衣類の、襟のつけ根からすそまでの背筋の長さ。
み‐たけ【御岳・御嶽】
(岳の尊敬語、また美称)高く大きい山。〈倭名類聚鈔1〉
みたけ【御岳】
①奈良県吉野山の金峰山きんぷせんの異称。
②山梨県北部、昇仙峡に沿う金峰山きんぷさん支脈中の一嶺。標高870メートル。山上に金桜神社があり、修験者の道場の地。
③東京都青梅市にある山。秩父多摩甲斐国立公園の一部。標高929メートル。山上の御岳神社は古来関東の霊場。御岳山。
④長野県の御岳おんたけ・御岳神社おんたけじんじゃの別称。
⇒みたけ‐きょう【御岳教】
⇒みたけ‐そうじ【御岳精進】
⇒みたけ‐もうで【御岳詣で】
みたけ‐きょう【御岳教】‥ケウ
⇒おんたけきょう。
⇒みたけ【御岳】
みだけ‐ぜに【乱銭】
⇒みだしぜに。狂言、縄綯なわない「奥に大分―がある」
みたけ‐そうじ【御岳精進】‥サウ‥
金峰山きんぷせんに登って参詣する者が参詣に先だって行う精進しょうじん。枕草子119「よき男の若きが―したる」
⇒みたけ【御岳】
みたけ‐もうで【御岳詣で】‥マウデ
金峰山きんぷせんに参詣すること。また、その人。行者参り。宇治拾遺物語22「薄打はくうちあり、―しけり」
⇒みたけ【御岳】
みだ・ける【乱ける】
〔他下一〕
みだれる。ばらばらになる。浮世草子、好色万金丹「結ひ髪は―・け次第よ」
み‐だし【見出し】
①見つけだすこと。また、選び出すこと。
②書籍・帳簿の中の、ある事項を見出すのに便利なように設けた題目。インデックス。
③辞書で、項目を示す部分。
④新聞・雑誌などの記事の標題。ヘッディング。
みだし‐がき【乱し書き】
秩序なく書き散らすこと。
みだし‐ぜに【乱銭】
緡さしに通してない銭。ばら銭。みだけぜに。
み‐だしなみ【身嗜み】
①身のまわりについての心がけ。頭髪や衣服を整え、ことばや態度をきちんとすること。「―がいい」
②教養として、武芸・芸能などを身につけること。また、それらの技芸。
み‐たしろ【御田代】
(→)御戸代みとしろに同じ。
みた・す
〔自四・下二〕
「行く」「来る」の尊敬語。いらっしゃる。お出でになる。大唐西域記長寛点「是れ如来将に拘尸那国に往ミタシ」
みた・す【満たす・充たす】
〔他五〕
①満ちるようにする。いっぱいにする。「盃を―・す」
②達成する。果たす。三蔵法師伝承徳頃点「若し昼日に事有りて充ミタサざるときは」。「目標額を―・す」
③満足させる。「条件を―・す」「欲望を―・す」
ミダス【Midas】
ギリシア神話で、小アジアのフリギアの王。触れる物すべてが黄金になるようにとの願いがかなえられたが、食べようとするものまでがすべて黄金に化したので空腹に耐えかね、ディオニュソスに救いを求めた。また、アポロンによって耳をロバの耳に変えられたという話もある。
みだ・す【乱す・紊す】
〔他五〕
①秩序を混乱させる。三代実録17「我朝の神国と畏み憚り来れる故実を―・し失ひたまふな」。「風紀を―・す」
②ばらばらにする。義経記6「昨日―・したる髪をいまだけづりもせず」
③平静な状態をかきまわす。混乱させる。煩わせる。源氏物語椎本「をのこはいとしも親の心を―・さずやあらむ」。「気持を―・す」
み‐だ・す【見出す】
〔他五〕
①見はじめる。
②見てさがし出す。みつけ出す。発見する。
み‐たち【御館】
①国府の庁。領主の居所。源氏物語玉鬘「大弐の―の上」
②領主。主人。義経記8「―も上様かみさまも死出の山と申す道越えさせ給ひて」
み‐たつ【未達】
①まだ達成していないこと。未達成。「営業目標の―」
②まだ配達されないこと。「―郵便物」
み‐たて【見立て】
①見送り。送別。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「明日―に来ませう」
②見て選び定めること。
㋐選定。鑑定。浮世風呂3「呉服屋へは夫婦で―に行くか」
㋑診断。「―ちがい」
㋒遊客が相方の遊女を選ぶこと。
③なぞらえること。
④芸術表現の一技法。対象を他のものになぞらえて表現すること。和歌・俳諧・戯作文学・歌舞伎などに用いられる。
⇒みたて‐え【見立絵】
⇒みたて‐しんでん【見立新田】
み‐たて【御館】
(→)「みたち」に同じ。
み‐だて【見立て】
見た感じ。みばえ。源氏物語帚木「よろづに―なく物げなきほどを見すぐして」
みたて‐え【見立絵】‥ヱ
主題は物語や詩歌などの古典文学によっているが、人物や場景をすべて当世風に変えて描いた、機知的な絵画。浮世絵に多い。
⇒み‐たて【見立て】
みたて‐しんでん【見立新田】
江戸時代、原野の中の開発適地を見立てて願い出、許可を得て新たに開いた田畑。→代官見立新田
⇒み‐たて【見立て】
みたて‐ば【三立羽】
三枚羽の矢。その三枚の矢羽やばねは走羽はしりば・弓摺羽ゆすりば・外掛羽とかけばという。→甲矢はや
み‐た・てる【見立てる】
〔他下一〕[文]みた・つ(下二)
①よく見定めて立てる。古事記上「天の御柱を―・て」
②人の門出かどでを見送る。万葉集14「赤駒が門出をしつつ出でかてにせしを―・てし家の児らはも」
③見て選び定める。鑑定する。診断する。「自分で―・てた帯」
④世話をする。後見となる。浄瑠璃、生玉心中「とくと―・て人になして」
⑤なぞらえる。仮定する。見なす。「白洲に置いた岩を島に―・てる」「縁側を舞台に―・てる」
⑥みくびる。軽蔑する。好色一代男5「さても人を―・つるやつかな」
み‐たに【み谷】
(ミは接頭語)谷の美称。
みだ‐にょらい【弥陀如来】
阿弥陀如来の略。
み‐だぬき【貒狸】
アナグマの異称。
みだ‐ぶつ【弥陀仏】
阿弥陀仏の略。
みたぶんがく【三田文学】
文学雑誌。東京都港区の三田にある慶応義塾大学文学部の機関誌として、永井荷風らによって1910年(明治43)創刊。「早稲田文学」に対し、反自然主義の傾向を示す。25年休刊、のち断続的に復刊。
み‐たま【御霊】
(ミは敬意を表す接頭語)
①神の霊。神霊。
②死者の霊の尊称。
③おかげ。みかげ。恩恵。万葉集5「吾あが主の―賜ひて」
⇒みたま‐うつし【御霊遷し】
⇒みたま‐え【御霊会】
⇒みたま‐しろ【御霊代】
⇒みたま‐の‐ふゆ【恩賚・恩頼】
⇒みたま‐の‐めし【御霊の飯】
⇒みたま‐ふり【御霊振】
⇒みたま‐まつり【御霊祭】
⇒みたま‐や【御霊屋】
みたま‐うつし【御霊遷し】
御霊代みたましろを他の場所に移すこと。また、その儀式。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐え【御霊会】‥ヱ
⇒ごりょうえ。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐しろ【御霊代】
神霊に代えてまつるもの。神体。霊璽。
⇒み‐たま【御霊】
み‐だます【見だます】
(「たます」は分配の単位)地引網漁で網引を見ている者への魚の分配。
みたま‐の‐ふゆ【恩賚・恩頼】
天神または天皇の恩恵・加護・威力を尊んでいう語。神代紀上「百姓おおむたから今に至るまでに咸ことごとくに―を蒙れり」
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐の‐めし【御霊の飯】
大晦日または正月に年棚や仏壇に供える飯。多くは握り飯として12個供える。にたま。→御霊祭みたままつり。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐ふり【御霊振】
鎮魂祭たましずめのまつり。天武紀下「天皇の為に招魂みたまふりしき」
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐まつり【御霊祭】
大晦日の夜または元旦の未明に、祖先の霊をまつること。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐や【御霊屋】
御霊をしずめまつる所。おたまや。御廟。
⇒み‐たま【御霊】
み‐たみ【御民】
(ミは敬意を表す接頭語)天皇のものである人民。万葉集6「―われ生ける験しるしあり」
みたむ‐な・い【見たむない】
〔形〕
(ミタクモナイの転)みたくない。体裁がよくない。みっともない。狂言、髭櫓「その髭が朝夕―・うてなりませぬ」
みたむら【三田村】
姓氏の一つ。
⇒みたむら‐えんぎょ【三田村鳶魚】
みたむら‐えんぎょ【三田村鳶魚】
江戸の風俗・文学の研究者。名は玄竜。東京生れ。「未刊随筆百種」などを編纂。著書「大奥の女中」「江戸雑話」、輪講記録「膝栗毛輪講」など。(1870〜1952)
⇒みたむら【三田村】
みた‐め【見た目】
他人の目にうつる様子・姿。「―が良い」
み‐だめ【身為】
身のため。身の利益。日葡辞書「ソナタノミダメ」
みた‐や【御田屋】
神領の田地の番をする小屋。万葉集13「かむなびの清き―の垣つ田の」
みだ・ゆ【乱ゆ】
〔自下二〕
(上代東国方言)(→)「みだる」に同じ。万葉集14「磯のわかめの立ち―・え」
み‐だ・ゆ【水絶ゆ】
〔自下二〕
水が絶える。公任集「―・えて浅き瀬とはなるとも」
みた‐よう‐だ【見た様だ】‥ヤウ‥
(初め「…を見たようだ」の形で用いたが、後には「を」を伴わずに体言に直接した。明治期にさらに転じて「みたいだ」になった)…のようだ。…らしい。洒落本、辰巳之園「何だか、雨落のきしやご見たように、しやれのめすよ」
みだら【淫ら・猥ら】
男女間の不品行なさま。だらしがないさま。礼儀の正しくないさま。みだり。淫猥。猥褻。「―な話」
み‐たらい【御手洗】‥タラヒ
⇒みたらし
みだらお‐の‐うま【驄馬】ミダラヲ‥
葦毛の馬。〈倭名類聚鈔11〉
み‐たらし【御執・御弓】
(ミトラシの転か)弓の尊敬語。雄略紀「天皇―を用もて刺つき止とどめて」
み‐たらし【御手洗】
(ミは敬意を表す接頭語)
①神社の社頭にあって、参詣者が手や口を浄める所。みたらい。徒然草「―に影の映りける所と侍れば」
②手水ちょうずをつかうこと。みたらい。
③御手洗川の略。
④御手洗祭の略。
⇒みたらし‐がわ【御手洗川】
⇒みたらし‐だんご【御手洗団子】
⇒みたらし‐まつり【御手洗祭】
⇒みたらし‐もうで【御手洗詣で】
みたらし‐がわ【御手洗川】‥ガハ
神社の近くを流れて、参詣者が手水ちょうずを使い口をすすぎなどする川。みたらし。源氏物語葵「かげをのみ―のつれなきに」
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐だんご【御手洗団子】
竹串に米粉で製した数個の団子を刺し、砂糖醤油餡をからめたもの。御手洗詣での時、京都下鴨神社糺ただすの森で売ったのが最初という。
御手洗団子
撮影:関戸 勇
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐まつり【御手洗祭】
京都の北野天満宮で7月7日に行う祭。神宝松風の硯と、清水を盛った角盥つのだらいに梶の葉を添えたものを神前に供える。北野の御手水おちょうず。
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐もうで【御手洗詣で】‥マウデ
毎年7月、土用の丑の日、京都の下鴨神社の御手洗川に足をつけ無病息災を祈る行事。
⇒み‐たらし【御手洗】
み‐たり【三人】
さんにん。
みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
(ミダル(四段)の連用形から)
①筋道の立たないこと。今昔物語集9「官府大きに―なり」
②勝手気ままなさま。ほしいまま。こんてむつすむん地「―なる報着を離れ」→みだりに。
⇒みだり‐あし【乱り足】
⇒みだり‐あし‐の‐け【乱り脚の気】
⇒みだり‐がお【乱り顔】
⇒みだり‐がき【乱り書き】
⇒みだり‐かくびょう【乱り脚病】
⇒みだり‐かぜ【乱り風】
⇒みだり‐がみ【乱り髪】
⇒みだり‐ごこち【乱り心地】
⇒みだり‐ごと【乱り言・漫言】
⇒みだり‐に【妄りに・濫りに・猥りに】
⇒みだり‐むね【乱り胸】
みだり‐あし【乱り足】
①疲れた足。みだれあし。源氏物語椎本「御中道のほど、―こそ痛からめ」
②「乱り脚の気」の略。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐あし‐の‐け【乱り脚の気】
脚気かっけ。みだれあしのけ。宇津保物語蔵開下「参うで来むずるを―あがりて東西知らずなむ」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がお【乱り顔】‥ガホ
とりみだした表情・様子。源氏物語蜻蛉「いと止めがたき気色の、いささか―なるを」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がき【乱り書き】
(→)「みだれがき」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐かくびょう【乱り脚病】‥ビヤウ
脚気かっけ。みだりあしのけ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐かぜ【乱り風】
かぜ。風邪。蜻蛉日記下「―起りてなん、きこえしやうには、えまゐらぬ」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がまし・い【濫りがましい・猥りがましい】
〔形〕
(→)「みだりがわしい」に同じ。
みだり‐がみ【乱り髪】
(→)「みだれがみ」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がわし・い【濫りがわしい・猥りがわしい】‥ガハシイ
〔形〕[文]みだりがは・し(シク)
①みだれたさまである。乱雑である。源氏物語帚木「唐櫃だつものどもを置きたれば―・しき中を」
②無作法である。取りみだしている。源氏物語竹河「夜べはいと―・しかりしを、人々いかに見給ひけん」
③好色がましい。みだらな様子である。源氏物語葵「世の中の御物語など、まめやかなるも、また例の―・しき事をも聞え出でつつ」。「―・い行為」
みだり‐ごこち【乱り心地】
とり乱したここち。また、気分の悪いこと。病気の状態。みだれごこち。源氏物語澪標「―のいとかく限りなる折しも」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐ごと【乱り言・漫言】
(→)「みだれごと」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐に【妄りに・濫りに・猥りに】
〔副〕
秩序をみだして。むやみに。わけもなく。思慮もなく。無作法に。しまりなく。南海寄帰内法伝平安後期点「斯れは亦、漫ミタリニ傷急あつかふことを為るなり」。「―口出しすべきでない」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐むね【乱り胸】
何となく苦しい胸の病。胸痛。とりかへばや「―いとふかくに起りて」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
み‐た・る【見足る】
〔他四〕
十分に見る。飽きるほど見る。俳諧新選「―・らぬを初雪とこそ申すなれ」(雅因)
みだ・る【乱る・紊る】
[一]〔他四〕
(中世以降、次第にミダスに取って代わられる)
①秩序を失わせる。入りまじらせる。源氏物語野分「ほとほとしくこそ吹き―・り侍りにしか」
②ばらばらにする。散乱させる。後撰和歌集雑「滝津瀬にたれ白玉を―・りけむ拾ふとせしに袖はひぢにき」
③平静さを失わせる。混乱させる。源氏物語御法「御物怪などの…人の御心を―・らむとて」
④騒動を起こす。兵を起こす。平家物語5「平城の先帝、内侍のかみのすすめによつて世を―・り給ひし時」
⑤(自動詞として古くミダレルと同じに使われた)保たるべき秩序が失われる。収拾がつかなくなる。平静でなくなる。源氏物語柏木「さまざまに、近う遠う心―・るやうなりし世の中に」
[二]〔自下二〕
⇒みだれる(下一)
みだれ【乱れ】
①秩序が失われること。乱雑なこと。「言葉の―」「髪の―」「世の―」
②心の動揺。思い悩むこと。源氏物語夕霧「かかる―に添へて」
③天候がくずれること。あらし。源氏物語明石「空の―に」
④刀剣の刃文はもんが曲線をなすもの。
⑤能の舞事。拍子がこまかに遅速変化する曲で、舞い方にも乱れ足など特殊な技法を用いる。猩々の乱・鷺の乱の2種がある。
⑥歌舞伎の下座げざ音楽の一つ。
⑦箏曲。段物。他の段物と異なり、各段の長さが不揃い。正称、乱輪舌みだれりんぜつ。八橋検校作曲と伝える。
⑧(上方語)乞食。浄瑠璃、夏祭浪花鑑「すすり上げすすり上げ、涙に―が身の上は」
⇒みだれ‐あし【乱れ足】
⇒みだれ‐あし‐の‐け【乱れ脚の気】
⇒みだれ‐お【乱れ尾】
⇒みだれ‐お【乱れ麻】
⇒みだれ‐お【乱れ緒】
⇒みだれ‐がき【乱れ書き】
⇒みだれ‐かご【乱れ籠】
⇒みだれ‐がみ【乱れ髪】
⇒みだれ‐ぐさ【乱れ草】
⇒みだれ‐ぐら【乱れ鞍】
⇒みだれ‐こい【乱れ恋】
⇒みだれ‐ごこち【乱れ心地】
⇒みだれ‐ごころ【乱れ心】
⇒みだれ‐ごと【乱れ言・漫言】
⇒みだれ‐ごと【乱れ事】
⇒みだれ‐ざけ【乱れ酒】
⇒みだれ‐すがた【乱れ姿】
⇒みだれ‐ずみ【乱れ墨】
⇒みだれ‐どり【乱れ鳥】
⇒みだれ‐ば【乱れ刃】
⇒みだれ‐ばこ【乱れ箱】
⇒みだれ‐ばん【乱れ版】
⇒みだれ‐やき【乱れ焼】
⇒みだれ‐よ【乱れ世】
みだれ‐あ・う【乱れ合う】‥アフ
〔自五〕
互いに乱れる。互いに入りまじる。
みだれ‐あし【乱れ足】
①奔走に疲れた足。また、脚気かっけを患う足。みだりあし。宇津保物語楼上上「―は動かれず侍り」
②足並の揃わないこと。入り乱れて動き廻ること。太平記17「三尺八寸の長刀、茎短かに取つて―を踏み」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐あし‐の‐け【乱れ脚の気】
脚気かっけ。みだりあしのけ。宇津保物語国譲下「日ごろは―にや侍らん、さらに踏みたてられ侍らず」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ尾】‥ヲ
みだれている尾。「長き」の縁語。万葉集7「庭つ鳥かけの垂尾の―の長き心もおもほえぬかも」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ麻】‥ヲ
もつれた麻糸。万葉集13「―のをけを無みと」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ緒】‥ヲ
①みだれもつれた緒。
②藁履わらぐつの一種。爪先に編み余りの藁を乱れたままにしたもの。衛府の官人が用いた。みだれおのくつ。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐がき【乱れ書き】
順序を立てずに乱雑に書くこと。みだしがき。みだりがき。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐かご【乱れ籠】
籠製の乱れ箱。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐がみ【乱れ髪】
①ふりみだした髪。ばらばらに乱した髪。みだりがみ。日葡辞書「ミダレガミヲフリカケテ、ヲウゼイノナカヲワッテトヲル」
②(女房詞)田楽でんがく。
(書名別項)
⇒みだれ【乱れ】
みだれがみ【みだれ髪】
与謝野晶子の歌集。1901年(明治34)刊。奔放自由な歌風で本能の解放をめざし、大きな反響をよびおこした。
→文献資料[みだれ髪]
みだれ‐がわ・し【猥れがはし】‥ガハシ
〔形シク〕
(→)「みだりがわしい」に同じ。
みだれ‐ぐさ【乱れ草】
ススキの異称。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ぐら【乱れ鞍】
装具を取りつけず、解体したままの状態の鞍。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐こい【乱れ恋】‥コヒ
さまざまに思い乱れた恋。万葉集11「山菅の―のみせしめつつ」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごこち【乱れ心地】
(→)「みだりごこち」に同じ。顕輔集「―まさりて」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごころ【乱れ心】
思い煩う心。煩悶。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごと【乱れ言・漫言】
むやみにしゃべることば。また、いい加減なことば。ざれごと。冗談。みだりごと。源氏物語真木柱「えおぼすさまなる―もうち出でさせ給はで」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごと【乱れ事】
①入り乱れて騒がしいこと。源氏物語若菜上「静かならぬ―」
②みだりがわしいこと。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ざけ【乱れ酒】
酒盃の献酬の順序などかまわずに酒を飲むこと。好色一代男7「ことすぎて跡はやつして―」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐すがた【乱れ姿】
とりみだした姿。しまりのない姿。男色大鑑「心にも染まぬ―となり」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ずみ【乱れ墨】
乱れたまゆずみ。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐と・ぶ【乱れ飛ぶ】
〔自五〕
入り乱れて飛びかう。「座布団が―・ぶ」「うわさが―・ぶ」
みだれ‐どり【乱れ鳥】
一番鶏どり・二番鶏などが過ぎて後、鶏が入り乱れて時を作ること。狂言、鶏流「遠方へお出なさるるならば、一番鶏が鳴いてからおこしらへなされ、―がなく時分にお出がようござりませう」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ば【乱れ刃】
日本刀の刃文はもんで、まっすぐにならず、いろいろな形を描くもの。↔直刃すぐは。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ばこ【乱れ箱】
①梳くしけずった髪を入れる蓋のない箱。好色一代女3「うばたまの髪の落おち、―」
②手回り品または衣類を入れる漆塗りで蓋のない浅い箱。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ばん【乱れ版】
①版面が摩滅して、絵・文字などがはっきりしない印刷物。
②版本で、整版と活版とが入りまじっているなど、全巻の版式が一定していないもの。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐やき【乱れ焼】
刀の焼き入れ方の一つ。刃文はもんがまっすぐにならずに乱れているもの。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐よ【乱れ世】
みだれた世。乱世らんせい。
⇒みだれ【乱れ】
みだ・れる【乱れる・紊れる】
〔自下一〕[文]みだ・る(下二)
統一がなくなり、順序がたたなくなる意。
①くずれて整わなくなる。収拾がつかなくなる。古事記下「刈薦の―・れば―・れさ寝しさ寝てば」。推古紀「人おのおの任よさしあり。つかさどること濫みだれざるべし」。今昔物語集25「城の内―・れて人皆まどふ」。「順番が―・れる」
②ばらばらになる。散乱する。万葉集12「玉の緒を片緒に搓りて緒を弱み―・るる時に」。平家物語3「冬の木の葉風に―・るるが如し」。「髪が―・れる」
③入りまじる。拾遺和歌集夏「薄く濃く―・れて咲ける藤の花ひとしき色はあらじとぞ思ふ」
④世の中が混乱する。騒動が起こる。源氏物語桐壺「もろこしにもかかる事のおこりにこそ、世も―・れ悪しかりけれ」
⑤礼儀がくずれる。しどけなくなる。源氏物語帚木「たはぶれごとなどの給ひつつ、暑さに―・れ給へる御有様」。大鏡道隆「御病にてはあらで御みきの―・れさせ給ひにしなり」
⑥心の平静さを失う。あれこれ思いわずらう。万葉集9「別れても又も逢ふべくおもほえば心―・れて吾われ恋ひめやも」。源氏物語真木柱「心さへ空に―・れし雪もよに」
⑦くずれただれる。西大寺本最勝王経平安初期点「身死ぬる後のときには…膿み爛ミタレき」
み‐だん【未断】
決断がつかず、ぐずぐずしていること。申楽談儀「さやうの所、―にては殊にさてなり」
ミタンニ【Mitanni】
古代西アジアのフルリ人の王国。北メソポタミア・シリア地方にあり、前16〜15世紀頃最盛期を迎える。ヒッタイト・アッシリアに圧迫されて前13世紀後半滅亡。
みち【満ち】
みちること。万葉集9「夕しほの―のとどみに」
みち【道・路・途・径】
(道の意の「ち」に接頭語「み」がついて出来た語)
①人や車などが往来するための所。通行する所。道路。通路。万葉集17「玉桙たまほこの―をた遠み」。「―なき―を行く」「―に迷う」「―が悪い」
②目的地に至る途中。土佐日記「舟を出して漕ぎ来る―に手向たむけする所あり」。「帰る―で見つけた」
③みちのり。距離。平家物語9「都へ近づく事もわづかに一日の―なれば」。「―が遠い」「千里の―を遠しともせず」
④(転じて)人が考えたり行なったりする事柄の条理。道理。万葉集5「かくばかりすべなきものか世の中の―」。「人の―に背く」
⑤特に、儒教・仏教などの特定の教義。「仏の―」
⑥道理をわきまえること。分別。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「―ある男子」
⑦てだて。手法。手段。平家物語5「馬に乗つつれば落つる―を知らず」。「和解の―がない」「―を失う」
⑧方面・分野。そのむき。「その―の達人」「歌の―」
⑨足場。踏台。〈日葡辞書〉
⇒道が開ける
⇒道の傍の碑の文
⇒道は近きにあり、しかるにこれを遠きに求む
⇒道を切る
⇒道を付ける
みち【海驢】
アシカの古名。神代紀下「乃ち―皮八重を鋪設しきて」
みち【蜜】
(→)「みつ」に同じ。宇津保物語蔵開上「一つには―、一つには甘葛あまずら入れて」
み‐ち【未知】
まだ知らないこと。まだ知られていないこと。「―の世界」↔既知
みちあえ‐の‐まつり【道饗の祭】‥アヘ‥
律令制で、6月・12月の両度、京都の四隅の道上で八衢比古やちまたひこ・八衢比売やちまたひめ・久那斗くなとの3神を祀る祭事。魑魅ちみ・妖物に食物を饗して、その京都に入るのを防いだ。ちあえのまつり。→四角四境しかくしきょうの祭
みち‐あけ【道開け】
①交際を始めること。
②嫁が親類に挨拶まわりすること。
③(→)「ほとけおろし」に同じ。
みち‐あふ・れる【満ち溢れる】
〔自下一〕
いっぱいになってこぼれる。あふれ出さんばかりである。「幸せに―・れた顔」
みち‐あんない【道案内】
①道の方向・距離などを石や木にしるして立てたもの。みちしるべ。
②道を教えるために先導すること。また、その人。みちしるべ。案内。嚮導。「―に立つ」
みち‐いし【道石】
道路の案内に立てた石。
みち‐いと【道糸】
釣り糸の、竿さお先もしくはリールから仕掛けまでの部分。
みち‐うち【道打】
馬に乗って道を行くこと。
みち‐うら【道占】
辻に立って、往来の人の何げなく話す言葉を聞いて吉凶をうらなうこと。辻占。沙石集10「恵心僧都も往生の事心もとなく不審に覚えて―とはんとて作道四塚の辺にて」→夕占ゆうけ
みち‐おさえ【道押え】‥オサヘ
(→)「みちばらい(道払)」に同じ。
みち‐おしえ【道教え・路導】‥ヲシヘ
〔動〕ハンミョウの俗称。道路に沿って、人の歩く前を飛ぶのでいう。〈[季]夏〉
み‐ぢか【身近】
①自分の身に近いこと。身に近い所。身辺。「―に迫る」
②自分と関係の深いこと。日常慣れ親しんでいること。「―な問題」
みち‐かい【道交】‥カヒ
①途中で行きかうこと。すれちがうこと。源氏物語明石「―にてだに、人か何ぞとだに御覧じわくべくもあらず」
②路上を行き来すること。大鏡師尹「世の中のものおそろしく、大路の―もいかがとのみわづらはしく」
⇒みちかい‐もと【道交許】
み‐ちがい【見違い】‥チガヒ
みちがえること。みあやまり。みそこない。みちがえ。
み‐ぢか・い【身近い】
〔形〕[文]みぢか・し(ク)
自分の身に近い。親密である。源氏物語帚木「―・く使ふ人にせん」
みちかい‐もと【道交許】‥カヒ‥
道ばた。狂言、菊の花「これは理不尽千万な、―で人も見る」
⇒みち‐かい【道交】
み‐ちがえ【見違え】‥チガヘ
(→)「みちがい」に同じ。
み‐ちが・える【見違える】‥チガヘル
〔他下一〕[文]みちが・ふ(下二)
他のものとまちがえて見る。見あやまる。見そこなう。「―・えるほど立派になった」
みち‐がく【道楽】
雅楽で、楽人たちが行列に加わり、行進しながら演奏すること。行幸・大葬の際などに行う。
みち‐かけ【満ち欠け・盈ち虧け】
(月の)満ちることと欠けること。比喩的に、運勢などについてもいう。万葉集3「この照る月は―しける」
みちかぜ【三千風】
⇒おおよどみちかぜ(大淀三千風)


み‐とう【味到】‥タウ🔗⭐🔉
み‐とう【味到】‥タウ
事柄の内容や情味などを十分に味わい知ること。味得。
み‐とく【味得】🔗⭐🔉
み‐とく【味得】
事柄の内容をよく味わって自分のものにすること。味到。
み‐どく【味読】🔗⭐🔉
み‐どく【味読】
内容を十分に味わって読むこと。熟読。「古典を―する」
み‐もう【味盲】‥マウ🔗⭐🔉
み‐もう【味盲】‥マウ
ある種の物質の苦味を感じることの出来ない人。劣性遺伝で、男女差はなく、日本人での出現頻度は5〜10パーセント。日常の飲食物摂取には障害なく、健康上も問題はない。
み‐もじ【味文字】🔗⭐🔉
み‐もじ【味文字】
(女房詞)味噌。
み‐らい【味蕾】🔗⭐🔉
み‐らい【味蕾】
舌粘膜の各種の乳頭内にある卵形の小体。感覚細胞から成り、味覚をつかさどる。味覚芽。
み‐りん【味醂・味淋】🔗⭐🔉
み‐りん【味醂・味淋】
蒸した糯米もちごめと米麹こめこうじとを焼酎またはアルコールに混和して醸造し、滓かすをしぼりとった酒。甘味があり、主に調味用。
⇒みりん‐づけ【味醂漬】
⇒みりん‐ぼし【味醂乾し】
みりん‐づけ【味醂漬】🔗⭐🔉
みりん‐づけ【味醂漬】
瓜・茄子なす・大根などの野菜、または魚を味醂粕に漬けること。また、その食品。
⇒み‐りん【味醂・味淋】
みりん‐ぼし【味醂乾し】🔗⭐🔉
みりん‐ぼし【味醂乾し】
乾魚の一種。イワシ・アジ・フグ・キスなどの魚を開き、味醂・醤油・砂糖などの混和液に浸し味をつけて乾燥したもの。さくらぼし。すえひろぼし。
⇒み‐りん【味醂・味淋】
[漢]味🔗⭐🔉
味 字形
筆順
〔口部5画/8画/教育/4403・4C23〕
〔音〕ミ(呉) ビ(漢)
〔訓〕あじ・あじわう
[意味]
①あじ。あじわい。
㋐舌の感覚。「味覚・七味・酸味・珍味」
㋑心に感ずるおもしろみ。「趣味・興味・気味きみ・きび・妙味・人間味」
②あじわう。舌であじをみる。物事の内容をよく考える。「吟味・玩味がんみ・味読・味到」
[解字]
形声。「口」+音符「未」(=こまかい)。口で微細なあじを感じとる意。一説に、「未」を「美」の意とし、口によいあじの意とする。
[下ツキ
一味・意味・加味・甘味・鹹味・含味・玩味・気味・興味・吟味・苦味・香味・五味・酸味・滋味・臭味・趣味・嘗味・賞味・情味・正味・食味・新味・禅味・淡味・地味・茶味・調味・珍味・毒味・俳味・美味・百味・風味・不味・妙味・無味・薬味・涼味


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