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丕 おおきい🔗🔉

【丕】 5画 一部  区点=4803 16進=5023 シフトJIS=98A1 《音読み》 ヒ〈p〉 《訓読み》 おおきい(おほいなり) 《意味》 {形}おおきい(オホイナリ)。ふっくらとおおきい。 {形}おおきい(オホイナリ)。豊かにふくれたさま。「丕業ヒギョウ」「丕顕ヒケン」 《解字》 会意。不はふっくらとふくれた花のがくを描いた象形文字。丕は、不に一印を加えたもの。不が否定詞に転用されたため、丕が不の原義(ふくれる)をあらわした。古典では、丕顕ヒケンを不顕とも書く。 《単語家族》 胚ハイ(ふくれた胚芽ハイガ)杯ハイ(まるくふくれたさかずき)盃ハイ(まるくふくれたさかずき)などと同系。 《熟語》 →熟語

巨 おおい🔗🔉

【巨】 5画 二部 [常用漢字] 区点=2180 16進=3570 シフトJIS=8B90 《常用音訓》キョ 《音読み》 キョ/ゴ/コ〈j〉 《訓読み》 おおきい(おほいなり)/おおい(おほし)/のり/あに/なんぞ 《名付け》 お・おお・なお・まさ・み 《意味》 {形}おおきい(オホイナリ)。端から端までがへだたっているさま。幅が広く開いているさま。〈類義語〉→大。「巨大」「為巨室=巨室ヲ為ル」〔→孟子{形}おおい(オホシ)。数量がおおい。〈同義語〉→鉅キョ。「巨万」 {名}のり。I型のさしがね。じょうぎ。〈同義語〉→矩ク{助}あに。なんぞ。多く、豈の下につけて、「豈巨アニ」の形で用いて、反語の語気を強めることば。▽豈其アニソレの其と同じ。「公巨能入乎=公ナンゾ能ク入ラン」〔→漢書〕 《解字》 象形。I型の角定規に、手で持つための取っ手のついた姿を描いたもの。規矩キクの矩(角定規)の原字。のち、両端がへだたったの意味から、巨大の意に転用された。 《単語家族》 距キョ(へだたる)渠キョ(両側をへだてたみぞ)拒(押しへだてる)と同系。 《熟語》 →熟語

亶 おおい🔗🔉

【亶】 13画 亠部  区点=4825 16進=5039 シフトJIS=98B7 《音読み》 タン〈dn〉/セン/ゼン〈shn〉 《訓読み》 あつい(あつし)/おおい(おほし)/まことに/ほしいままに 《意味》 {形}あつい(アツシ)。おおい(オホシ)。ぶあつい。物がおおく集積されていてたくさんあるさま。 {接続}ただ。ただし。〈同義語〉→但{副}まことに。裏がないさま。▽単純の単に当てた用法。「亶其然乎=亶ニ其レ然ルカ」〔→詩経{形・副}ほしいままに。かってにひとりぎめにするさま。もっぱら。▽擅センや専断の専に当てた用法。 《解字》 形声。上部は稟リン(米倉)の上部と同じで、穀物を囲いの中、屋根の下に集めた姿。下部に音符旦タンを加えて、物をおおく集めるの意を含む。 《熟語》 →主要人名

介 おおきい🔗🔉

【介】 4画 人部 [常用漢字] 区点=1880 16進=3270 シフトJIS=89EE 《常用音訓》カイ 《音読み》 カイ/ケ〈ji〉 《訓読み》 はさむ/はさまる/たすける(たすく)/ひとり/おおきい(おほいなり)/すけ/かい(かひ) 《名付け》 あき・かたし・すけ・たすく・ゆき・よし 《意味》 カイス{動}はさむ。はさまる。間にはさむ。また、はさまる。「介意(心の中にはさまる→気にかける)」「以介於大国=以テ大国ニ介マル」〔→左伝カイス{動・名}間にはいってなかだちをする。また、なかだちをする人。「介者不拝=介者ハ拝セズ」〔→礼記{動}たすける(タスク)。両側から中のものをたすけ守る。「介助」「以介眉寿=以テ眉寿ヲ介ク」〔→詩経{名}両側からはさんで身を守るよろい。また、殻。また、貝がら。「介冑カイチュウ」「介虫」 {形}よろいや殻のようにかたい。「耿介コウカイ(節操がかたい)」 {形}ひとり。おおきい(オホイナリ)。両わきのものとけじめをつけて孤立するさま。転じて、目だっておおきい。〈類義語〉→特。「介立」「介鳥(鶴ツルのこと)」 {名・単位}ひとり。一つ。また、とるに足りないものを数えるときのことば。「一介イッカイ」とは、「一个イッカ・イッコ(一個)」と同じで、もと个と字形が似ていたため誤用したものである。「一介之士イッカイノシ」 〔国〕すけ。四等官で、国司の第二位。かい(カヒ)。貝の当て字。 《解字》 会意。「人+八印(両わきにわかれる)」で、両側に二つにわかれること。両側にわかれることは、両側から中のものを守ることでもあり、中に介在して両側をとりもつことでもある。 《単語家族》 界堺(わけめをつける)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →主要人名

价 おおきい🔗🔉

【价】 6画 人部  区点=4835 16進=5043 シフトJIS=98C1 《音読み》 カイ/ケ〈ji・ji〉 《訓読み》 よい(よし)/おおきい(おほいなり) 《意味》 {形}よい(ヨシ)。おおきい(オホイナリ)。すぐれていてりっぱなさま。「价人カイジン(徳のあるすぐれた人)」 {名}下男。下僕。 {名}よろいをつけた兵士。〈同義語〉→介。 《解字》 形声。「人+音符介カイ」。▽中国では、價カ(=価)の略字として用いる。 《熟語》 →下付・中付語

冖 おおう🔗🔉

【冖】 2画 冖部  区点=4944 16進=514C シフトJIS=996B 《音読み》 ベキ/ミャク〈m〉 《訓読み》 おおう(おほふ) 《意味》 {動}おおう(オホフ)。上からかぶせる。 《解字》 指事。かぶせる、おおい隠すさまを示す。冪ベキ・幎ベキ(おおい隠す布)などの原字。冥メイ(おおわれて暗い)の字にも、音符として含まれる。

嗚嗚 オオ🔗🔉

【嗚嗚】 オオ 声をはりあげるさま。歌うとき、泣くときなどに用いる。「賢兄小姑哭嗚嗚=賢兄小姑哭シテ嗚嗚タリ」〔→李賀

多 おおい🔗🔉

【多】 6画 夕部 [二年] 区点=3431 16進=423F シフトJIS=91BD 【夛】異体字異体字 6画 夕部 区点=5276 16進=546C シフトJIS=9AEA 《常用音訓》タ/おお…い 《音読み》 タ〈du〉 《訓読み》 おおい(おほし)/ただ/まさに 《名付け》 おお・おおし・おおの・かず・とみ・な・なお・まさ・まさる 《意味》 {形}おおい(オホシ)。数や量がたくさんある。〈対語〉→少→寡。「多寡」「歓楽極兮哀情多=歓楽極マリテ哀情多シ」〔漢武帝〕▽漢文では、「有」「無」と同じように、「多」の下に「何が」そうであるかを示す名詞が来ることが多い。「多怨=怨ミ多シ」「得道者多助=道ヲ得ル者ハ助ケ多シ」〔→孟子タトス{動}ありがたいと思う。また、たいしたものだとほめる。「伝天下而不足多也=天下ヲ伝フルモ、多トスルニ足ラズ」〔→韓非{副}ただ。まさに。ほかでもなく。▽祇シ・但タンに当て、ただの意の副詞に用いる。「多見其不知量也=マサニソノ量ヲ知ラザルヲ見ルナリ」〔→論語〕 《解字》 会意。夕、または肉を重ねて、たっぷりと存在することを示す。 《単語家族》 亶タン(おおい)侈シ(たっぷり→ぜいたく)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

大 おお🔗🔉

【大】 3画 大部 [一年] 区点=3471 16進=4267 シフトJIS=91E5 《常用音訓》タイ/ダイ/おお/おお…いに/おお…きい 《音読み》 ダイ/タイ/タ/ダ〈di〉〈d〉 《訓読み》 おお/おおきい(おほいなり)/おおいに(おほいに)/はなはだ 《名付け》 お・おい・おお・おおい・おおき・き・たかし・たけし・とも・なが・はじめ・はる・ひろ・ひろし・ふと・ふとし・まさ・まさる・もと・ゆたか 《意味》 ダイナリ{形}おおきい(オホイナリ)。形がおおきい。りっぱなさま。〈対語〉→小。「其言大而功小者則罰=ソノ言大ニシテ功小ナル者ハスナハチ罰ス」〔→韓非{副}おおいに(オホイニ)。たいへんに。非常に。「秦王聞之大喜=秦王コレヲ聞キテ大イニ喜ブ」〔→史記{副}はなはだ。あまりにも…でありすぎる。〈同義語〉→太。「無乃大簡=スナハチ大ダ簡ナル無カランヤ」〔→論語{形}相手のものをほめていうことば。「大著」「大作」 ダイナリトス・ダイトス{動}偉大だと認める。 {形}おおよその。「大意」「大略」「大凡」 {数}親類じゅうの同世代の者や兄弟の中で、いちばん上の者をあらわすことば。たとえば「董大トウダイ」は、董氏兄弟のいちばん上の者のこと。▽二番め以下は二、三…をつけて呼ぶ。 《解字》 象形。人間が手足を広げて、大の字にたった姿を描いたもので、おおきく、たっぷりとゆとりがある意。達タツ(ゆとりがある)はその入声ニッショウ(つまり音)に当たる。 《単語家族》 泰タイ・太と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語 →主要書物 →主要人名

大内 オオウチ🔗🔉

【大内】 ダイダイ・ダイナイ 天子の倉。天子の倉の警備などをつかさどる役人。天子のいる所。オオウチ〔国〕天皇のいる所。御所。『大内裏ダイダイリ』

大法 オオカタ🔗🔉

【大方】 タイホウ 大きな四角。「大方無隅、大器晩成=大方隅無ク、大器晩成」〔→老子大地。▽天を大円というのに対する。〔→淮南子おのおのその分を得て、かたよらないこと。〔→荘子大きな法則。『大法タイホウ』正しい道。〔→荘子オオカタ〔国〕あらまし。だいたい。

大江朝綱 オオエノアサツナ🔗🔉

【大江朝綱】 オオエノアサツナ〔日〕〈人名〉886?〜957 平安時代中期の漢学者・書家。村上天皇の命により『新国史』『坤元録コンゲンロク』を撰した。

大江匡房 オオエノマサフサ🔗🔉

【大江匡房】 オオエノマサフサ〔日〕〈人名〉1041〜1111 平安時代の貴族・学者。後三条・白河・堀河の三天皇の侍読。著に『本朝神仙伝』『江家ゴウケ次第』など、また、彼の談話を藤原実兼フジワラサネカネが筆録した『江談抄』がある。

奄 おおう🔗🔉

【奄】 8画 大部  区点=1766 16進=3162 シフトJIS=8982 《音読み》 エン(エム)〈yn〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/ふさぐ/ふさがる 《意味》 {動}おおう(オホフ)。上から大きくかぶさる。おおい隠す。〈同義語〉→掩。「奄忽エンコツ(かくれて気づかないうちに。ふとにわかに)」「奄有四方=四方ヲ奄有ス」〔→詩経{動}ふさぐ。ふさがる。おおいかぶせて通じなくする。また、通じなくなる。「気息奄奄エンエン(息がふさがりかけるさま)」「奄人エンジン」 {名}国名。殷インの一族の国で、今の山東省曲阜キョクフ県付近にあった。周に滅ぼされ、そのあたりが魯ロの地となった。 《解字》 会意。「大+申(伸びる)」。伸びたものを、上から大きくおおうことを示す。 《単語家族》 掩エン(おおう)淹エン(水につけておおう)庵アン(屋根でおおったいおり)などと同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

尾大不掉 オオオキクシテフレズ🔗🔉

【尾大不掉】 ビダイナレバフレズ・オオオキクシテフレズ〈故事〉しっぽが大きすぎると自分の力では動かせない。臣下の力が大きすぎて君主の自由にならないことのたとえ。〔→左伝

屋 おおい🔗🔉

【屋】 9画 尸部 [三年] 区点=1816 16進=3230 シフトJIS=89AE 《常用音訓》オク/や 《音読み》 オク(ヲク)〈w〉 《訓読み》 や/おおい(おほひ) 《名付け》 いえ・や 《意味》 {名}家にかぶさるやね。「屋上」「亟其乗屋=亟ニソレ屋ニ乗レ」〔→詩経{名}や。家。「家屋」「富潤屋、徳潤身=富ハ屋ヲ潤シ、徳ハ身ヲ潤ス」〔→大学{名}おおい(オホヒ)。物におおいかぶせるもの。「黄屋(黄色いほろでおおわれた天子の乗る車)」 〔国〕や。その職業の家をあらわすことば。また、商店の名につけることば。「炭屋」「屋号」「質屋」 《解字》 会意。「おおってたれた布+至(いきづまり)」で、上からおおい隠して、出入りをとめた意をあらわす。至は室(いきづまりのへや)・窒(ふさぐ)と同類の意味を含む。この尸印は尸シではない。おおい隠す屋根、屋根でおおった家のこと。→至 《単語家族》 握(手でにぎっておおい隠す)と同系。また擁ヨウ(抱いておおう)・壅ヨウ(ふさいで出入りを止める)とも縁が深い。 《類義》 →家 《異字同訓》 や。屋「屋根。酒屋。屋敷」家「二階家。家主。家賃」 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

庶 おおい🔗🔉

【庶】 11画 广部 [常用漢字] 区点=2978 16進=3D6E シフトJIS=8F8E 《常用音訓》ショ 《音読み》 ショ〈sh〉 《訓読み》 もろもろ/もろびと/おおい(おほし)/ちかい(ちかし)/こいねがう(こひねがふ)/こいねがわくは(こひねがはくは) 《名付け》 ちか・もり・もろ 《意味》 {名・形}もろもろ。多くの物。数多くの。〈類義語〉→諸ショ。「庶物(多くの物)」「臣庶(多くの家来)」 {名}もろびと。大衆。「庶無罪悔=庶ニ罪悔ナシ」〔→詩経{形}おおい(オホシ)。物が豊かで多い。「富庶フウショ」「庶矣哉=庶キカナ」〔→論語「庶子ショシ」とは、嫡子チャクシ・適子テキシに対して、めかけの子のこと。▽正妻の子は限られているが、めかけの子は多いことから。 {形}ちかい(チカシ)。もう少しで望ましい状態になるさま。やがて…だ。「回也其庶乎=回ヤソレ庶キカ」〔→論語{動}こいねがう(コヒネガフ)。ぜひこれだけはと、望む。「庶幾コイネガウ」 {副}こいねがわくは(コヒネガハクハ)。動詞の前につき、「なんとかして、これだけはしたいものだ」との意をあらわすことば。▽「庶機」と連語で用いることが多い。 《解字》 会意。この字の下部は動物の頭(廿印)のあぶらを燃やすさまで、光の字の古文。庶はそれに广(いえ)を添えたもので、家の中で火を集め燃やすこと。さらにまた、諸(これ)と同様に、近称の指示詞にあて「これこそは」と強く指示して、「ぜひこれだけは」の意をあらわす副詞に転用された。 《単語家族》 煮(にる)暑(あつい)と同系のことば。また、集める意を含み、諸(もろもろ)とともに、多くの物が集まった意に用いられる。この場合、貯チョ(多く集めてたくわえる)と同系。 《類義》 →民 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

掩 おおう🔗🔉

【掩】 11画 部  区点=1770 16進=3166 シフトJIS=8986 《音読み》 エン(エム)〈yn〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/かくす 《意味》 {動}おおう(オホフ)。上からおおい隠す。おさえる。「掩耳=耳ヲ掩フ」「掩泣エンキュウ(しのび泣く)」「君王掩面救不得=君王、面ヲ掩ヒテ救ヒエズ」〔→白居易{動}おおう(オホフ)。ふさぎ閉じる。「掩門=門ヲ掩フ」 {動}かくす。目だたないようにかくす。「掩蔽エンペイ」「掩襲エンシュウ(姿をかくして奇襲する)」 《解字》 会意兼形声。奄エンは「大(おおいかぶさる)+申(のびる)」からなり、伸びようとする物におおいをかぶせたさま。掩は「手+音符奄」で、おおいかくすこと。→奄 《単語家族》 淹エン(水がおおう)庵アン(屋根をかぶせた小屋)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

敝 おおう🔗🔉

【敝】 12画 攴部  区点=5841 16進=5A49 シフトJIS=9DC7 《音読み》 ヘイ/ベ〈b〉 《訓読み》 やぶれる(やぶる)/つかれる(つかる)/おおう(おほふ) 《意味》 {動・形}やぶれる(ヤブル)。左右に裂ける。ぐったりと横に開く。げんなりしたさま。〈同義語〉→弊。「敝履ヘイリ(やぶれ草履ゾウリ)」「敝衣破帽ヘイイハボウ」「敝之而無憾=コレヲ敝リテ、憾ミ無カラン」〔→論語{動}つかれる(ツカル)。弱ってげんなりする。弱らせる。〈同義語〉→弊。「疲敞ヒヘイ」「晋不敝、斉不重=晋敝レズンバ、斉重カラズ」〔→韓非{形}自分に関係のあるものをへりくだっていうことば。〈同義語〉→弊。「敝国ヘイコク(わが国)」「敝邑ヘイユウ(私の所領、私の町)」 {動}おおう(オホフ)。▽蔽に当てた用法。 《解字》 会意。敝の字の左側の部分は「巾(ぬの)+八印(左右に引き離す)二つ」からなるもので、布を左右に裂くことを示す。敝は、それに攴(動詞の記号)を加えた字。 《単語家族》 八(分ける)別(分ける)貝バイ(二つに割れるかい)敗(割れてだめになる)廃(割れてだめになる)などと同系。特に弊ヘイとはほとんど同じ。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

殷 おおい🔗🔉

【殷】 10画 殳部  区点=6154 16進=5D56 シフトJIS=9F75 《音読み》 イン/オン〈yn〉/アン/エン〈yn〉/イン/オン 《訓読み》 おおい(おほし)/あかい(あかし) 《意味》 {形}充実して盛んなさま。 {形}おおい(オホシ)。中身がつまっておおい。ゆたかなさま。「殷阜インプ」「士与女、殷其盈矣=士ト女ト、殷クシテソレ盈テリ」〔→詩経「殷殷インイン」とは、悲しみがいっぱいになるさま。「出自北門、憂心殷殷=北門ヨリ出ヅレバ、憂心殷殷タリ」〔→詩経{名}中国古代の王朝名。湯トウ王が夏カの桀ケツ王を滅ぼしてたて、はじめ黄河デルタの済水のほとりを中心として、亳ハクに都を置いた。のち盤庚バンコウが、都を今の河南省安陽市小屯(この遺跡が殷墟インキョ)に移してから、国を殷と改めた。紂チュウ王のとき(前一〇三〇年ごろ)、周の武王に滅ぼされた。▽殷の人自身は、商といった。→商 {形}穏やかでねんごろなさま。〈同義語〉→慇{名・形}あかい(アカシ)。黒みがかった赤色のこと。また、その色をおびているさま。「殷紅アンコウ」 インタリ{形}雷や、大砲の重々しい音。また、その形容。「殷其雷、在南山之陽=殷トシテソレ雷ハ、南山ノ陽ニ在リ」〔→詩経〕 《解字》 会意。殷の字の左の部分は、身の字の逆形。身は、身ごもって腹の大きい姿を描いた象形文字。身の逆形も身ごもって腹の大きいことを示す。殷は「身の逆形+殳(動詞の記号)」で、腹中に胎児をかくす動作を示す。転じて、中にものがいっぱいつまっている、充実しているの意をあらわす。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

泛 おおう🔗🔉

【泛】 7画 水部  区点=6202 16進=5E22 シフトJIS=9FA0 《音読み》 ハン(ハム)/ボン(ボム)〈fn〉/ホウ/フウ 《訓読み》 うかぶ/うかべる(うかぶ)/おおう(おほふ)/あまねし 《意味》 {動}うかぶ。うかべる(ウカブ)。水面の上にかぶさるようにしてうく。〈類義語〉→汎ハン。「与客泛舟=客ト舟ヲ泛ブ」〔→蘇軾{動・形}おおう(オホフ)。あまねし。おおいかぶせる。広く全面をおおうさま。〈類義語〉→汎ハン。「泛論ハンロン(=汎論。全体をおおう議論)」 {動}くつがえす。〈類義語〉→覆。 《解字》 会意兼形声。乏は「止(あし)+/印」からなり、足の進行を/印でとめたさま。わくをかぶせられて進めないこと。泛は「水+音符乏ホウ」で、かぶさるように水面に浮くこと。 《単語家族》 貶ヘン(わくをかぶせて押さえる)汎ハン(広くかぶさる)などと同系。また凡ハン・ボン(広くおおう)と非常に縁が近い。 《類義》 浮フは、水面をかかえるようにしてうつ伏せにうくこと。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

洪 おおい🔗🔉

【洪】 9画 水部 [常用漢字] 区点=2531 16進=393F シフトJIS=8D5E 《常用音訓》コウ 《音読み》 コウ/グ〈hng〉 《訓読み》 おおい(おほし)/おおきい(おほいなり) 《名付け》 おお・ひろ・ひろし 《意味》 {名}大量でぶあつい大水。「洪水横流=洪水横流ス」〔→孟子{形}おおい(オホシ)。おおきい(オホイナリ)。ぶあつくおおい。ぶあつくおおきい。〈類義語〉→厚→鴻。「洪量」「洪福」 《解字》 会意兼形声。共は、両手をいっしょに動かして物をささげるさま。洪は「水+音符共(いっしょになる)」で、各所からいっせいに集まった大量の水のこと。→共 《単語家族》 哄コウ(太くおおきい声を出す)と同系。厚(ぶあつい)は、その語尾の転じたことば。 《熟語》 →熟語 →主要人名

浩 おおい🔗🔉

【浩】 10画 水部 [人名漢字] 区点=2532 16進=3940 シフトJIS=8D5F 《音読み》 コウ(カウ)/ゴウ(ガウ)〈ho〉 《訓読み》 ひろい(ひろし)/おおきい(おほいなり)/おおい(おほし) 《名付け》 いさむ・おおい・きよし・はる・ひろ・ひろし・ゆたか・よう 《意味》 {形}水が豊かで、ひろびろとしているさま。 {形}ひろい(ヒロシ)。広大なさま。「浩博コウハク」 {形}おおきい(オホイナリ)。堂々としていておおきい。〈類義語〉→豪。「浩然コウゼン」 {形}おおい(オホシ)。数量がおおく盛んなさま。ゆたか。〈類義語〉→厚。 《解字》 形声。「水+音符告」。告の原義とは関係がない。 《単語家族》 豪(おおきい)厚(ぶあつい)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

淹 おおう🔗🔉

【淹】 11画 水部  区点=6227 16進=5E3B シフトJIS=9FB9 《音読み》 エン(エム)/オン(オム)〈yn〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/ひたす 《意味》 {動}おおう(オホフ)。ひたす。上に水をはる。水をいっぱいにはって、下の物をおおう。〈類義語〉→掩エン(おおう)。「淹没エンボツ」 {動・形}はった水が引かないように、いつまでもとどまる。ぐずぐずしているさま。「淹留エンリュウ」 {形}広く行き渡るさま。「淹通エンツウ」 《解字》 会意兼形声。奄は「申(のびる)+大(ふたの形)」の会意文字で、伸長しようとする物にふたをかぶせておおったさまを示す。淹は「水+音符奄」で、一面に張った水面の下に物をおおい隠すこと。→奄 《単語家族》 掩エン(おおい隠す)厭エン(上から封じこめる)などと同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

狼 おおかみ🔗🔉

【狼】 10画 犬部  区点=4721 16進=4F35 シフトJIS=9854 《音読み》 ロウ(ラウ)〈lng〉 《訓読み》 おおかみ(おほかみ) 《意味》 {名}おおかみ(オホカミ)。獣の名。野犬に似た野生のどうもうな動物。▽冷酷で欲深いものなどのたとえとして用いることがある。「虎狼コロウ」 {名}星の名。天狼星。シリウス星のこと。 《解字》 会意兼形声。「犬+音符良(冷たくすみきった)」。冷酷な性質の動物の意。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

皇 おおい🔗🔉

【皇】 9画 白部 [六年] 区点=2536 16進=3944 シフトJIS=8D63 《常用音訓》オウ/コウ 《音読み》 コウ(クウ)/オウ(ワウ)〈hung〉 《訓読み》 きみ/かみ/おおきい(おほいなり)/おおい(おほし)/すめらぎ/すべらぎ/すめら 《名付け》 すべ・すめら 《意味》 {名}きみ。開祖の偉大な王の意。▽秦シンの始皇帝がみずから皇帝と称したのにはじまる。〈類義語〉→王。「皇帝」「漢皇(漢の皇帝)」「皇心震悼=皇心震ヘ悼ム」〔陳鴻〕 {名}かみ。天上の偉大な王。宇宙をとり締まるかみのこと。上帝。「皇天(天のかみ)」 {形}おおきい(オホイナリ)。おおい(オホシ)。偉大なさま。また、おおきくて、はでなさま。「皇皇者華=皇皇タル者華」〔→詩経{形}皇帝や上帝に関する事がらにつけることば。「皇室」「皇恩(皇帝のご恩)」 {形}祖先を尊んでつけることば。「皇考(父ぎみ)」 {形}四方に大きく広がるさま。「堂皇(広く障壁のない大べや。転じて、公明正大なこと)」 {形}あてもなくさまようさま。また、あてもないさま。▽徨コウ(あてもなく四方に歩きまわる)・惶コウ(心がうつろであてもない)に当てた用法。「皇皇(=惶惶コウコウ。あてもないさま)」「孔子、三月無君、則皇皇如也=孔子、三月君無ケレバ、スナハチ皇皇如タリ」〔→孟子〕 〔国〕すめらぎ。すべらぎ。天皇の古語。すめら。神・天皇に関することば。「皇紀」 《解字》 会意兼形声。王とは偉大な者のこと。皇は「自(はな→はじめ)+音符王」で、鼻祖(いちばんはじめの王)のこと。人類開祖の王者というのがその原義。上部の白印は白ではなく自(鼻の原字)である。 《単語家族》 広コウ(大きくひろがる)光(四方に広がるひかり)などと同系。 《類義》 →王 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →主要書物 →主要人名

盍 おおう🔗🔉

【盍】 10画 皿部  区点=6620 16進=6234 シフトJIS=E1B2 《音読み》 コウ(カフ)/ゴウ(ゴフ)〈h〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/ふた/なんぞ…ざる/なんぞ 《意味》 {動・名}おおう(オホフ)。ふた。器の上にふたをかぶせる。よせあわせてとじる。また、かぶせぶた。〈類義語〉→蓋ガイ(おおう、ふた){疑}なんぞ…ざる。どうして…しないのか。疑問の意をあらわすことば。▽何不の二字を盍の一字で代用した用法。「盍各言爾志=盍ゾ各爾ノ志ヲ言ハザル」〔→論語{疑}なんぞ。どうして、なぜなどの疑問・反問の意をあらわすことば。▽何や、曷に代用した字。「盍不出従乎=盍ゾ出従セザル乎」〔→管子〕 《解字》 会意。去はふたつきのくぼんだ容器を描いた象形文字。盍は「去(ふた)+皿」で、皿にがぷりとふたをかぶせたさまを示す。▽疑問(反問)の語としては、何カ・曷カツ・害ガイなどを当て、盍はむしろ「何不」にあてることが多い。 《単語家族》 蓋は、盍ときわめて近い。また合ゴウ盒ゴウはこれと酷似したことばで、いずれもふたをしてとじること。 《熟語》 →熟語

冒 おおう🔗🔉

【冒】 9画 目部 [常用漢字] 区点=4333 16進=4B41 シフトJIS=9660 【冐】異体字異体字 8画 肉部 区点=7078 16進=666E シフトJIS=E3EC 《常用音訓》ボウ/おか…す 《音読み》 ボウ/モウ〈mo〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/おかす(をかす) 《意味》 {動}おおう(オホフ)。上にかぶせておおい隠す。また、上にかぶる。▽漢文訓読では「おかす」と読むことがある。「冒昧モウマイ(目がかぶさって見えない)」「冒名=名ヲ冒ス」「冒天下之道=天下ヲ冒フノ道ナリ」〔→易経{名}おおいかくすもの。〈同義語〉→帽{動}おかす(ヲカス)。おおいかぶさったものを、押しのける。むりにわけ出る。「冒雪出=雪ヲ冒シテ出ヅ」〔李娃伝〕「冒夜而来=夜ヲ冒シテ来ル」〔→先哲叢談{動}おかす(ヲカス)。むりをしてじゃまな物事を乗り切る。「冒険」 《解字》 会意兼形声。上部は、=印(物)の上に冂型のおおいをかぶせたことを示す。冒はそれを音符とし、目を加えた字で、目をおおい隠すことを示す。 《単語家族》 帽(かぶる布→ぼうし)と同系。また蒙モウ(かぶる、おおう)とも近い。 《類義》 →犯 《異字同訓》 おかす。 →犯 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →主要人名

稠 おおい🔗🔉

【稠】 13画 禾部  区点=6739 16進=6347 シフトJIS=E266 《音読み》 チュウ(チウ)/ジュウ(ヂウ)〈chu〉 《訓読み》 おおい(おほし) 《意味》 {形}おおい(オホシ)。まんべんなくびっしりつまっている。「稠密チュウミツ」 {形}〔俗〕かゆや、のりが濃いさま。〈対語〉→稀。 《解字》 会意兼形声。「禾(作物)+音符周(まんべんなく)」。もと周がびっしりと作物のつまった田畑をあらわしたが、周がまわり、国名などに用いられたため、のちに禾(作物)をそえてつくられた字。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蒸 おおい🔗🔉

【蒸】 13画 艸部 [六年] 区点=3088 16進=3E78 シフトJIS=8FF6 《常用音訓》ジョウ/む…す/む…らす/む…れる 《音読み》 ジョウ/ショウ〈zhng〉 《訓読み》 むれる/むらす/むす/おおい(おほし) 《名付け》 つぐ・つまき 《意味》 {動}むす。熱気がたちのぼる。〈同義語〉→烝。「炎蒸」「蒸暑」 {動}むす。物に蒸気をあててふかす。〈同義語〉→烝。「烝栗ジョウリツ(むしたくり)」 {名}収穫した物をささげる冬の祭り。〈同義語〉→烝。「蒸嘗ジョウショウ」 ジョウス{動}目上の人と私通する。〈同義語〉→烝{形}おおい(オホシ)。たくさんあるさま。盛んな。「蒸民」「蒸蒸」「天生蒸民有物有則=天ノ蒸クノ民ヲ生ズルヤ、物有レバ則有ラシム」〔→孟子{名}火をつけて燃やすもの。▽昔は皮をむいたあさがらを燃料に用いた。「放乎旦而蒸尽=旦ニ放ツテ蒸尽ク」〔→詩経〕 《解字》 会意兼形声。「艸+音符烝ジョウ(上へ熱気がたちのぼる)」。もと、草が上へ上へと盛んにのびることを意味するが、普通は、烝(むす)の意に用いる。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蓋 おおう🔗🔉

【蓋】 13画 艸部  区点=1924 16進=3338 シフトJIS=8A57 【葢】異体字(A)異体字(A) 12画 艸部 区点=7268 16進=6864 シフトJIS=E4E2 【盖】異体字(B)異体字(B) 11画 皿部 区点=6621 16進=6235 シフトJIS=E1B3 《音読み》 ガイ/カイ〈gi〉/コウ(カフ)/ゴウ(ガフ)〈h・g〉 《訓読み》 おおう(おほふ)/ふた/かさ/けだし/なんぞ…せざる 《意味》 {動}おおう(オホフ)。かぶせて上からふたをする。また、かぶせて隠す。〈類義語〉→覆→掩エン。「覆蓋フクガイ」「遮蓋シャガイ(見えないようにさえぎっておおう)」 {名}ふた。かさ。上からかぶせてさえぎるおおい・ふた。また、草ぶきの屋根。「天蓋テンガイ」「車蓋シャガイ」 {単位}傘カサなどを数えることば。 {動}〔俗〕家をたてる。▽屋根をかぶせるの意から。 {動}〔俗〕はんこを押す。「蓋印ガイイン」 {副}けだし。文の初めにつき「おもうに」の意をあらわすことば。全体をおおって大まかに考えてみると。「蓋十世希不失矣=ケダシ十世失ハザルコト希ナリ」〔→論語{名}草ぶきの屋根。とま。 {疑}なんぞ…せざる。反問をあらわすことば。どうして…しないのか。何不…(なんぞ…せざる)をちぢめたことば。▽盍コウに当てた用法。 《解字》 会意兼形声。盍コウは「去+皿(さら)」の会意文字で、皿にふたをかぶせたさま、かぶせること。蓋は「艸+音符盍」で、むしろや草ぶきの屋根をかぶせること。 《単語家族》 甲(かぶせる)闔コウ(ふさぐ)などと同系。掩エン(かぶせておおう)とも縁が近い。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蓑 おおう🔗🔉

【蓑】 13画 艸部  区点=4412 16進=4C2C シフトJIS=96AA 【簑】異体字(A)異体字(A) 16画 竹部 区点=6834 16進=6442 シフトJIS=E2C0 【簔】異体字(B)異体字(B) 17画 竹部 区点=6835 16進=6443 シフトJIS=E2C1 《音読み》 サイ/サ〈su〉 《訓読み》 みの/おおう(おほふ) 《意味》 {名}みの。かや・すげなどを編んでつくった外衣。雨や雪を防ぐためのもの。 {動}おおう(オホフ)。草でおおう。 「蓑蓑サイサイ・ササ」とは、花のたれ下がるさま。「敷華蘂之蓑蓑=華蘂ノ蓑蓑タルヲ敷ク」〔→張衡〕 《解字》 会意兼形声。衰は、端をばらばらにきった粗末な衣。蓑は「艸+音符衰」で、端をそろえてない草の衣。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蒙 おおう🔗🔉

【蒙】 13画 艸部  区点=4456 16進=4C58 シフトJIS=96D6 《音読み》 モウ/ム/ボウ〈mng・mng・mng〉 《訓読み》 くらい(くらし)/おおう(おほふ)/おかす(をかす)/こうむる(かうむる) 《意味》 {形}くらい(クラシ)。上からおおわれてくらい。光がくらい。もやもやしてみわけがつかないさま。〈同義語〉→曚→矇。「大蒙タイモウ(日の入る所)」 {形・名}くらい(クラシ)。道理にくらい。おろかである。また、幼くて物事の道理がわからない。また、もの知らずの子ども。〈同義語〉→曚→矇。「蒙昧モウマイ」「愚蒙グモウ(おろか者)」「啓蒙=蒙ヲ啓ク」 {動}おおう(オホフ)。おかす(ヲカス)。上からかぶせる。おおいかくす。また、かぶさったものを自ら進んでおしのける。「蒙葺モウシュウ(屋根をかぶせてふく)」「蒙死=死ヲ蒙ス」「上下相蒙=上下アヒ蒙フ」〔→左伝{動}こうむる(カウムル)。ある事を身にうける。また、かぶる。「蒙難=難ヲ蒙ル」「蒙恩=恩ヲ蒙ル」 {名}周易の六十四卦カの一つ。坎下艮上カンカゴンショウの形で、おおわれてくらい状態をあらわす。 {名}蒙古モウコ(モンゴル)の略。「漢蒙(漢人とモンゴル人)」 《解字》 会意兼形声。下部の字(音モウ)は、ぶたの上におおいをかぶせたことを示す。蒙はそれを音符とし、艸を加えた字で、草がおおいかぶさるの意。 《単語家族》 冒モウ・ボウ(かぶせる、おかす)濛モウ(水気がおおう)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語 →主要書物 →主要人名

蔭 おおう🔗🔉

【蔭】 14画 艸部  区点=1694 16進=307E シフトJIS=88FC 《音読み》 イン(イム)/オン(オム)〈yn・yn〉 《訓読み》 かげ/おおう(おほふ) 《意味》 {名}かげ。草木のかげ。また、ひかげ。〈同義語〉→陰。「樹成蔭而衆鳥息焉=樹蔭ヲ成シテ衆鳥ココニ息フ」〔→荀子{名}おかげ。たすけ。「蔭庇インピ」 {名}父祖の功労によって、官職につくこと。「蔭官インカン」 {動}おおう(オホフ)。かげをつくる。また、かくす。また、かばう。たすける。 《解字》 会意兼形声。「艸+音符陰(ひかげ、くらい、中にこもる)」。 《類義》 →影 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蔀 おおい🔗🔉

【蔀】 14画 艸部  区点=2835 16進=3C43 シフトJIS=8EC1 《音読み》 ホウ/ブ〈bu〉 《訓読み》 しとみ/おおい(おほひ) 《意味》 {名}しとみ。日光や風雨をさえぎるための戸。 {名}おおい(オホヒ)。光をおおいさえぎるもの。 {単位}暦法の単位。「一蔀」とは、七十六年のこと。 《解字》 会意兼形声。「艸+音符部ホウ(ぴたりとあてる)」で、明かり窓にぴったりとあてがうむしろ。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

蔽 おおう🔗🔉

【蔽】 15画 艸部  区点=4235 16進=4A43 シフトJIS=95C1 《音読み》 ヘイ/ヘ〈b〉 《訓読み》 かくす/おおう(おほふ)/おおわれる(おほはる) 《意味》 {動}かくす。横にひろがってかくす。 ヘイス{動}おおう(オホフ)。全部を一つにあわせる。まとめる。「詩三百、一言以敝之、曰、思無邪=詩三百、一言モッテコレヲ敝ヘバ、曰ハク、思ヒ邪無シ」〔→論語ヘイス{動}おおう(オホフ)。横にひらいてじゃまをする。さえぎる。へだてとなる。「常以身翼蔽沛公=常ニ身ヲモッテ沛公ヲ翼蔽ス」〔→史記ヘイセラル{動・形}おおわれる(オホハル)。じゃまされて見えなくなる。道理にくらい。「蒙蔽モウヘイ」 {動}全体を一つにあわせて罰をきめる。「蔽罪ヘイザイ」 《解字》 会意兼形声。「艸+音符敝ヘイ(左右にさく、横にひろがる)」で、草が横にひろがって物をかくすこと。 《単語家族》 幣(横にひろがる布)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

衆 おおい🔗🔉

【衆】 12画 血部 [六年] 区点=2916 16進=3D30 シフトJIS=8F4F 《常用音訓》シュ/シュウ 《音読み》 シュウ/シュ/ス〈zhng〉 《訓読み》 おおい(おほし) 《名付け》 とも・ひろ・もり・もろ 《意味》 {名}おおぜいの人。▽もと、おおくの臣下、または庶民をさしたが、今では大衆の意に用いる。衆は、集団をなした人間にしか用いない。〈類義語〉→庶。「衆庶」「群衆」「衆悪之、必察焉=衆コレヲ悪ムモ、必ズ察セヨ」〔→論語{形}おおい(オホシ)。おおくの。また、数がおおい。転じて、ふつうの人の。人並みの。「衆工(多くの専門職)」「衆賓シュウヒン(おおくの客)」「衆子(長男をのぞく、おおくの子どもたち)」「衆口」 {名}一般の僧たち。「衆徒(僧たち)」 《解字》 会意。「日(太陽)+人が三人(おおくの人)」で、太陽のもとでおおくの人が集団労働をしているさま。上部は、のち誤って血と書かれた。 《単語家族》 充シュウ・ジュウ(いっぱいつまる)蓄(たくさんたまる)などと同系。 《類義》 →民 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

覆 おおう🔗🔉

【覆】 18画 襾部 [常用漢字] 区点=4204 16進=4A24 シフトJIS=95A2 《常用音訓》フク/おお…う/くつがえ…す/くつがえ…る 《音読み》 フク〈f〉/フウ/フ/フク〈f〉//フウ/フク〈f〉 《訓読み》 くつがえる(くつがへる)/くつがえす(くつがへす)/かえる(かへる)/かえす(かへす)/おおう(おほふ) 《意味》 {動}くつがえる(クツガヘル)。くつがえす(クツガヘス)。うらがえしになる。また、うらがえしにする。〈類義語〉→伏。「顛覆テンプク(=転覆。ひっくりかえる)」「覆轍フクテツ」「覆手=手ヲ覆ス」 {動}かえる(カヘル)。かえす(カヘス)。もとにもどってやりなおす。〈同義語〉→復。「反覆(=反復)」「覆試(再試験)」 {動}くつがえる(クツガヘル)。くつがえす(クツガヘス)。ひっくりかえって、だめになる。転じて、滅びる。滅ぼす。「全軍覆滅(全軍が完敗する)」 {動}おおう(オホフ)。うつぶせにしてかぶせる。〈類義語〉→伏。「覆蔵(かぶせて隠す)」「仁覆天下矣=仁ハ天下ヲ覆ヘリ」〔→孟子{名}ふせて隠した兵隊。伏兵。「君為三覆以待之=君、三覆ヲナシテモッテコレヲ待テ」〔→左伝〕 《解字》 会意兼形声。復の右側は、包みかぶさって二重になるようなぐあいに歩く、つまり復(もとにもどる、うらがえし)のこと。のち彳を加えた。覆は「襾(かぶせる)+音符復」で、かぶさってふせる、おおうの意。 《単語家族》 腹フク(はらわたを包んだはら)孚フ(おおいかぶさる)伏(かぶさってふせる)などと同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

那 おおい🔗🔉

【那】 7画 邑部 [人名漢字] 区点=3865 16進=4661 シフトJIS=93DF 《音読み》 ナ/ダ〈n・n・n・ni〉 《訓読み》 おおい(おほし)/おいて/いかん/いかんぞ/いかでか/なんぞ/どれ/どの/あれ/あの 《名付け》 とも・ふゆ・やす 《意味》 {形}おおい(オホシ)。たっぷりだぶついている。たくさんある。「受福不那=福ヲ受クルコト那カラズ」〔→詩経ダタリ{形}ゆったりとしている。「有那其居=那タル有リソノ居」〔→詩経{前}おいて。…とって。〈類義語〉→於。「呉人之那不穀=呉人ノ不穀ニ那ケルヤ」〔→国語{疑}いかん。いかんぞ。いかでか。どうか。どのようか。どうして。〈同義語〉→奈。「棄甲則那=甲ヲ棄ツレバスナハチ那ン」〔→左伝{助}なんぞ。反語をつくることば。どうして(…であろうか)。「那得自任専=那ゾミヅカラ任ジテ専ラニスルヲ得ンヤ」〔古楽府〕 {疑}〔俗〕どれ。どの。疑問または不定の指示詞。「那辺(どこ)」▽は、ふつうは上声。平声にも読む。 {指}〔俗〕あれ。あの。遠くにある事物を示す。▽去声に読む。「那箇ナアコ(=那个)」 「阿那アダ」とは、しなやかなさま。細長く続くさま。〈同義語〉婀娜・委蛇。 《解字》 会意。「邑+だぶついた耳たぶのかたち」。だぶついた耳たぶのようにゆたかなことを示す。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

阜 おおい🔗🔉

【阜】 8画 阜部  区点=4176 16進=496C シフトJIS=958C 《音読み》 フ/ブ/フウ〈f〉 《訓読み》 おか(をか)/おおきい(おほいなり)/おおい(おほし) 《意味》 {名}おか(ヲカ)。おおきくふくれた土盛り。ずんぐりとふくれたおか。 {形}おおきい(オホイナリ)。おおきくて太っている。 {形}おおい(オホシ)。さかんである。ゆたかである。「火烈具阜=火ノ烈ノ具ニ阜シ」〔→詩経〕 《解字》 会意。もと上の部分だけで、ずんぐりと土を積み重ねたさまを描いた象形文字。阜はそれと十(あつめる)を合わせた字で、まるくふくれるの意を含む。 《単語家族》 腹(ふくれたはら)包(まるくつつむ)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

饒 おおい🔗🔉

【饒】 21画 食部  区点=8133 16進=7141 シフトJIS=E960 《音読み》 ジョウ(ゼウ)/ニョウ(ネウ)〈ro〉 《訓読み》 ゆたか(ゆたかなり)/にぎわう(にぎはふ)/おおい(おほし)/ゆるす 《意味》 {形・動}ゆたか(ユタカナリ)。にぎわう(ニギハフ)。おおい(オホシ)。さし迫らず、ゆとりがある。たっぷりある。あり余るほどおおい。「饒舌ジョウゼツ」「富饒フジョウ」「山中饒霜露=山中ニハ霜ト露ノ饒シ」〔→陶潜{動}ゆるす。ゆとりのある態度で人を大目にみる。「寛饒カンジョウ」 {接続}〔俗〕そこまでゆとりをみても。どれほど…であろうとも。 《解字》 会意兼形声。「食+音符(大きくたわむ)」。食糧の事情がさし迫らず、遠まわしでゆとりのあること。 《単語家族》 弱(やわらかく曲がる)搦ニャク・ダク(まげる)撓ニョウ・ドウ(しんなり曲げる)遶ニョウ・ジョウ(遠まわしにからめる)と同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

鴻 おおがも🔗🔉

【鴻】 17画 鳥部 [人名漢字] 区点=2567 16進=3963 シフトJIS=8D83 《音読み》 コウ/グ〈hng〉 《訓読み》 ひしくい(ひしくひ)/おおとり(おほとり)/おおがも(おほがも)/おおきい(おほいなり) 《名付け》 とき・ひろ・ひろし 《意味》 {名}ひしくい(ヒシクヒ)。鳥の名。雁ガンの中で最も大きい。頭からくびにかけて、褐色カッショクで、羽は黒褐色。 {名}おおとり(オホトリ)。おおがも(オホガモ)。鳥の名。黄鵠(はくちょう)のこと。 {形}おおきい(オホイナリ)。広い。さかん。〈類義語〉→洪。「鴻業コウギョウ」「鴻徳コウトク」「鴻水コウスイ」 《解字》 形声。「鳥+音符江」で、大きい水鳥のこと。 《単語家族》 洪(大水)哄(大声)などと同系。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語

鼇 おおがめ🔗🔉

【鼇】 24画 黽部  区点=8371 16進=7367 シフトJIS=EA87 【鰲】異体字異体字 22画 魚部 区点=8266 16進=7262 シフトJIS=E9E0 《音読み》 ゴウ(ガウ)o〉 《訓読み》 おおがめ(おほがめ) 《意味》 {名}おおがめ(オホガメ)。想像上のおおうみがめ。海中にすみ、背に、蓬莱ホウライ山などの仙山センザンを背負っているという。 《解字》 会意兼形声。「黽(かめ)+音符敖ゴウ(大きい)」。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

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