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じん【人】🔗🔉

じん】 ひとを人種・国籍・職業などで分類して呼ぶときの称。「日本―」→にん(人)

たり【人】🔗🔉

たり】 〔接尾〕 人を数えるのに用いる語。「み―」「いく―」

と【人】🔗🔉

】 他の語について、人の意を表す。類聚名義抄「辺鄙、アヅマト」

にん【人】🔗🔉

にん】 (呉音) ①㋐ひと。ひとがら。沙石集10「五郎殿ぞ器量の―にておはする」 ㋑〔仏〕人間存在。人間界。六道の一つ。 ②人数を数える語。 →じん(人) ⇒人を見て法を説く

にん‐ない【人ない】🔗🔉

にん‐ない人ない】 ひとがら。人品。人体にんてい。至花道「―の幽玄は皮にてありとも」

にん‐にん【人人】🔗🔉

にん‐にん人人】 めいめい。風姿花伝「これ―心心の花なり」 ○忍の一字にんのいちじ ただひたすら我慢すること。「―で耐え忍ぶ」 ⇒にん【忍】

ひと【人】🔗🔉

ひと】 ①サル目(霊長類)ヒト科の動物。現存種はホモ‐サピエンスただ1種。人類。また、その一員としての個々人。万葉集5「わくらばに―とはあるを」→人類。 ②〔法〕 ㋐権利義務の主体たる人格。自然人と法人とに分けられる。 ㋑出生から死亡に至るまでの自然人。 ③世の中の人。世人。万葉集4「汝をと吾を―そ離くなる」 ④(「他人」とも書く)ほかの人。他人。「―の目」「―の事は気にするな」 ⑤(代名詞的に)お前。あなた。平家物語7「まことに―は十三我は十五より見そめ奉り」 ⑥おとな。成人。万葉集5「いつしかも―となり出でて」 ⑦然るべき人。立派な人。人材。万葉集5「我あれをおきて―はあらじと」。「―を得る」 ⑧臣下。家来。従者。古今和歌集「君も―も身を合はせたり」。狂言、二人大名「此方は―を連れさつしやれぬが」 ⑨特別の関係にある人。夫または妻。蜻蛉日記「―はこなたざまに心寄せて」。「うちの―」 ⑩心だて。人がら。ひととなり。性質。「―が悪い」「―がかわる」 ⑪人のけはい。ひとけ。「―離れ」 ⇒人悪しかれ ⇒人有る中にも人無し ⇒人至って賢ければ友なし ⇒人衆ければ天に勝つ ⇒人が好い ⇒人が変わる ⇒人必ず自ら侮りて然る後に人これを侮る ⇒人が悪い ⇒人と入れ物はあり次第 ⇒人と成る ⇒人と屏風は直には立たず ⇒人には添うて見よ、馬には乗って見よ ⇒人の頭の蠅を追う ⇒人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し ⇒人の噂も七十五日 ⇒人の口に戸は立てられず ⇒他人の疝気を頭痛に病む ⇒人の宝を数える ⇒人のふり見て我がふり直せ ⇒人の褌で相撲を取る ⇒人の将に死なんとするや、その言や善し ⇒人の悪口は鴨の味 ⇒人は石垣、人は城 ⇒人は一代、名は末代 ⇒人は落ち目が大事 ⇒人は善悪の友による ⇒人は互い ⇒人は情 ⇒人はパンのみにて生くる者に非ず ⇒人は人、我は我 ⇒人は見かけによらぬもの ⇒人は見目よりただ心 ⇒人木石にあらず ⇒人増せば水増す ⇒人もあろうに ⇒人も無げ ⇒人我に辛ければ我また人に辛し ⇒人を射んとせば先ず馬を射よ ⇒人を怨むより身を怨め ⇒人を思うは身を思う ⇒人を食う ⇒人を立てる ⇒人を使うは苦を使う ⇒人をつけにする ⇒人を呪わば穴二つ ⇒人を人とも思わぬ ⇒人を見たら泥棒と思え ⇒人を見て法を説く ⇒人を以て言を廃せず

ひと‐あしらい【人あしらい】‥アシラヒ🔗🔉

ひと‐あしらい人あしらい‥アシラヒ 人をあしらうこと。人をもてなすこと。また、その仕方。応対。接待。「―がうまい」

ひと‐いきれ【人いきれ】🔗🔉

ひと‐いきれ人いきれ】 人が多く集まっていて、体の熱気やにおいが立ちこめること。

○人が好いひとがいい🔗🔉

○人が好いひとがいい ①人柄が良い。気立てが良い。 ②お人よしである。森鴎外、雁「お前が人が好いもんだから、人に焚き附けられたのだ」 ⇒ひと【人】 ひとかい‐ぶね人買い船‥カヒ‥ 人買いが人を運ぶのに用いた船。閑吟集「―は沖をこぐ」 ⇒ひと‐かい【人買い】 ひと‐がえし人返し‥ガヘシ ①領主や主人が他領・他所へ逃亡した領民や家来を現在の領主や主人に交渉して召し返したこと。 ②江戸時代、江戸・京・大坂など都市へ集中した農民を帰郷させたこと。旧里帰農。「―令」 ひと‐かえり一返り‥カヘリ 動作の手順を一通りふむこと。一回。一度。源氏物語若菜下「ただ―舞ひて入りぬるは」 ひと‐かかえ一抱え‥カカヘ 両手をひろげて一杯にかかえるほどの大きさ、また、太さ。

○人が変わるひとがかわる🔗🔉

○人が変わるひとがかわる 別人のようになる。性格や生活態度が変わる。「酒を飲むと―」 ⇒ひと【人】 ひと‐がき人垣】 ①多くの人が垣のように立ちならぶこと。「―を作る」 ②古代の説話で、貴人の陵墓に多くの人を垣のように並べて生き埋めにすること。古事記「始めて陵に―を立てき」 ひと‐かげ人影】 人の姿。人のかげ。源氏物語賢木「年暮れて岩井の水も氷りとぢ見し―のあせも行くかな」。「―のない街」 ひと‐かさ一嵩】 物事の程度の一段階。一段。ひときわ。太平記17「先の男に―倍して、仁王を作り損じたる如くなる武者の」 ひと‐がしら人頭・髑髏(→)「されこうべ」に同じ。今昔物語集12「その屍骸しにかばねを取らむとするに、―あり」 ひと‐かず人数】 ①人のかず。にんず。あたまかず。人員。垂仁紀「後宮の―に盈つかひたまへ」。「―が多い」 ②一人前の人間として数えられること。人なみ。紫式部日記「世にあるべき―とは思はずながら」。「―に入る」 ひと‐かすみ一霞】 ①一条のかすみ。基佐集「―野中の庵をたなびきて」 ②程度がひとしお深くなること。増鏡「今―心細うあはれにて」 ③見渡す限り。一面。浄瑠璃、日本振袖始「あの樋の口から向うの松まで―譲りし上田」 ひと‐かせ一かせ】 刀で一度切りつけること。一刀ひとかたな。一太刀ひとたち。歌舞伎、韓人漢文手管始「皐月さつきを―切る」 ひと‐かせぎ一稼ぎ】 短期間にある程度まとまってかせぐこと。一働き。ひともうけ。一骨折り。 ひと‐かた一方】 ①一つの方向。いっぽう。夫木和歌抄11「―そよぐ風の下荻」 ②二人または大勢ある中の一人。蜻蛉日記「このいま―の出で入りするを」 ③ひととおり。源氏物語須磨「―にやはものは悲しき」 ④「一人」の尊敬語。「お―様」 ⇒ひとかた‐ならず【一方ならず】 ⇒ひとかた‐ひとかた【一方一方】 ひと‐かた一肩】 ①駕籠などの一方を担ぐこと。 ②負担の一部分を受け持つこと。「―入れる」 ひと‐がた人形】 (古くは清音) ①人の形をしたもの。にんぎょう。紙・木などで作り、多く祓はらえの時の形代かたしろとする。源氏物語須磨「舟にことごとしき―乗せて流すを」 ②転じて、身代りの人。代理。源氏物語東屋「かの―の願ひものたまはで」 ③人相。人相書。歌舞伎、傾情吾嬬鑑「権八が―を返せ戻せとおつしやるは」 ひと‐かたい人乞丐‥カタヰ 仁義や恥を知らない者。 ひと‐がたき人敵】 他人から敵とされること。かたき。栄華物語花山「―はとらぬこそよけれ」 ひと‐かたけ一片食】 一度の食事。享和句帖「今日―さへたらへざりしさへ悲しくて」 ひと‐かたげ一担げ】 ちょっと担ぐこと。ひとかつぎ。狂言、三人片輪「いざ―宛、してのかうではあるまいか」 ひと‐かたな一刀】 一打ちで切り、または刺し通すこと。一打ち。 ひとかた‐ならず一方ならず】 ひととおりでなく。なみなみならず。非常に。源氏物語夕顔「―心あわただしくて」。「―世話になる」 ⇒ひと‐かた【一方】 ひとかた‐ひとかた一方一方】 その人それぞれ。一人一人。源氏物語浮舟「―につけて」 ⇒ひと‐かた【一方】 ひと‐かたまり一塊】 一つにかたまっていること。また、そのかたまり。いっかい。 ひと‐がち人勝ち】 人がたくさんいるさま。狭衣物語2「いと思はずに―にむつかしとおぼせど」 ひと‐かど一角・一廉】 ①ある一つのことがら。 ②ひときわすぐれたこと。ひときわ目立つこと。いっかど。醒睡笑「―の鉢なければ座敷の興少なし」。「―の人物」 ③一人前であること。相応であること。副詞的にも用いる。「―の口をきく」「―先輩ぶってたしなめる」 ひと‐かどい人勾引‥カドヒ 子供や女などをかどわかすこと。また、それを行う者。かどわかし。ひとさらい。〈日葡辞書〉

ひと‐がまし・い【人がましい】🔗🔉

ひと‐がまし・い人がましい】 〔形〕[文]ひとがま・し(シク) ①一人前らしい。源平盛衰記20「あたら詞を主に言はせで―・しき」 ②人に知られるほどである。相当の人物らしい。栄華物語耀く藤壺「―・しき名僧」

○人が悪いひとがわるい🔗🔉

○人が悪いひとがわるい わざと人が困るようなことをする。人が困るのをおもしろがる性質である。泉鏡花、春昼後刻「言とがめをなすつてさ、真個ほんとにお人が悪いよ」 ⇒ひと【人】 ひ‐とき日時】 日と時。時日。 ひと‐き棺・人城】 ひつぎ。仁徳紀「―に伏して薨かむさりましぬ」 ひと‐き一季⇒いっき⇒ひとき‐ぼうこう【一季奉公】 ひと‐ぎき人聞き】 人に聞かれること。他人が聞いたときにいだく感じ。外聞。竹取物語「―はづかしく覚え給ふなりけり」。「―が悪い」 ひと‐きざみ一刻み】 ①一段。一階級。源氏物語桐壺「いま―の位をだにと贈らせ給ふ」 ②第一の列。第一流。源氏物語若菜下「―にえらばるる人々」 ひとき‐ぼうこう一季奉公】 一季(1年)と期限を定めてする奉公。また、その者。 ⇒ひと‐き【一季】 ひと‐きょう一京‥キヤウ 都じゅう。京全体。蜻蛉日記「―ひびきつづきて」 ひと‐ぎらい人嫌い‥ギラヒ 人と交わることを嫌うこと。人間嫌い。「―で有名な作家」 ひと‐きり一切り】 ①ひとつの区切り。一段落。 ②ひところ。一時。 ⇒ひときり‐あそび【一切り遊び】 ひと‐きり人斬り・人切り】 ①人を斬ること。 ②罪人を斬ることを職とする人。くびきり。 ⇒ひときり‐ぼうちょう【人斬り庖丁】 ひときり‐あそび一切り遊び】 江戸の私娼街で、昼夜を四つまたは五つに切って、その一切りを遊ぶこと。ちょんのま遊び。 ⇒ひと‐きり【一切り】 ひときり‐ぼうちょう人斬り庖丁‥バウチヤウ 武士の刀をあざけっていう語。 ⇒ひと‐きり【人斬り・人切り】 ひと‐きりょう一器量‥リヤウ ひとかどの器量。 ひと‐きれ一切れ】 一つの切れはし。一片。 ひと‐ぎれ人切れ】 人らしいもののはしくれ。ひとげ。日葡辞書「コノイエ(家)ニヒトギレガナイ」 ひと‐きわ一際‥キハ [一]〔名〕 身分・地位などの一つの段階。また、一つの傾向・次元・時機など。源氏物語薄雲「大納言になりて右大将かけ給へるを、いま―あがりなむに」。源氏物語若菜下「世の中はいと常なきものを、―に思ひ定めて」 [二]〔副〕 いちだんと。きわだって。ひとしお。源氏物語帚木「―目驚かして」。「―目立つ」 ひと‐く人来】 鶯うぐいすの鳴き声の擬声語。人の来るにかけていう。古今和歌集雑体「梅の花見にこそ来つれ鶯の――といとひしもをる」 ⇒ひとく‐どり【人来鳥】 ひ‐とく秘匿】 秘密に隠しておくこと。「情報源を―する」 ひ‐とく菲徳】 うすい徳。寡徳。不徳。 ひ‐どく披読】 ひらいてよむこと。 び‐とく美徳】 美しい徳。ほめるべき立派な徳。↔悪徳 ひと‐くい人食い・人喰い‥クヒ ①人間の肉を食うこと。食人。カニバリズム。 ②人に食いつくこと。また、そのような獣など。「―鮫ざめ」 ③人に咬みつく犬。狂言、犬山伏「まして―ならば中々いのる事はなりまらすまい」 ⇒ひとくい‐うま【人食い馬】 ⇒ひとくい‐じんしゅ【人食い人種】 ⇒ひとくい‐バクテリア【人食いバクテリア】 ひとくい‐うま人食い馬‥クヒ‥ 人に咬みつく癖のある馬。滑稽本、六あみだ詣「―にも合口(どんな者にも気の合った仲間はあるの意)、器量ふうぞくにはよらねへもの」 ⇒ひと‐くい【人食い・人喰い】 ひとくい‐じんしゅ人食い人種‥クヒ‥ (→)食人種しょくじんしゅの俗称。 ⇒ひと‐くい【人食い・人喰い】 ひとくい‐バクテリア人食いバクテリア‥クヒ‥ A群溶血性連鎖球菌のうち劇症型感染症を起こす特定の菌の俗称。突然の発熱、血圧低下、軟部組織の壊死、筋炎を起こし、致死率は極めて高い。 ⇒ひと‐くい【人食い・人喰い】 ひと‐くぎり一区切り】 一回区切ること。続いてきたものが、いったん終わること。一段落。「―つく」 ひと‐くくり一括り】 まとめて一つにくくること。また、そのもの。いっかつ。 ひと‐くさ一種】 ひといろ。一種類。源氏物語梅枝「ただ荷葉を―合はせ給へり」 ⇒ひとくさ‐もの【一種物】 ひと‐くさ人草】 もろもろの人。人民。あおひとくさ。古事記「汝いましの国の―」 ひと‐くさ・い人臭い】 〔形〕[文]ひとくさ・し(ク) ①人間の臭いがする。人のいる気配がする。 ②人間らしい。 ひとくさ‐もの一種物(→)「いっすもの」に同じ。輔親集「蔵人所の人々―して参れといへるに」 ⇒ひと‐くさ【一種】 ひと‐くさり一齣・一闋】 謡い物・語り物などの、まとまった一部分。一段落。ひとこま。転じて、ある話題についてひとしきり話すこと。「―論ずる」 ひと‐くず人屑‥クヅ 人間のかす。取るに足りない人間。夏目漱石、虞美人草「電車は―を一杯詰めて威張つて往来を歩いてるぢやないか」 ひと‐くずれ人崩れ‥クヅレ 多人数が動揺して雑踏すること。多人数が退散しようとして混雑すること。 ひと‐くせ一癖】 どこか普通の人と異なっていると感じさせる特異な点。扱いにくく油断できない性質・特徴など。徳田秋声、黴「顎が括れて―ありさうな顔も」。「―も二癖もある人」 ひと‐くぜつ一口説】 一通り口説を言うこと。 ひと‐くだり一下り・一領】 装束などのひとそろい。源氏物語橋姫「綿・絹、袈裟・衣など、すべて―のほどづつ」 ひと‐くだり一行】 ①いちぎょう。 ②文章の、ある一部分。 ③きまりきった口上。また、その一部分。浄瑠璃、近江源氏先陣館「とくと御合点なされしかと、出家形気の―」 ひと‐くち一口】 ①一度に全部を口に入れること。一度に食べること。「ぺろりと―で食べる」 ②一回、口に入れること。その分量。また、少しばかり飲食すること。「―食べてみる」 ③手短にいうこと。「―に言う」 ④少し物を言うこと。一言。「―も言わぬ」 ⑤あるひとまとめ。1単位。「―寄付する」 ⑥分け前。割当て。 ⇒ひとくち‐あきない【一口商い】 ⇒ひとくち‐だい【一口大】 ⇒ひとくち‐ばなし【一口話・一口噺・一口咄】 ⇒ひとくち‐もの【一口物】 ⇒一口乗る ⇒一口物に頬を焼く ひと‐ぐち人口】 他人の言葉。人のうわさ。評判。じんこう。宇治拾遺物語1「めでたき歌とて、世の―にのりて申すめるは」 ひとくち‐あきない一口商い‥アキナヒ ①一言で売買が決定する商取引。 ②転じて、一言で諾否を決定させること。浄瑠璃、国性爺合戦「頼まれうか頼まれぬか―」 ⇒ひと‐くち【一口】 ひとくち‐だい一口大】 軽く一口で食べられる大きさ。「肉を―に切る」 ⇒ひと‐くち【一口】

ひとっ‐こ【人っ子】🔗🔉

ひとっ‐こ人っ子】 「ひと」を強めていう語。「―一人いない」

ひと‐で‐なし【人で無し】🔗🔉

ひと‐で‐なし人で無し】 人でありながら人らしくない行いをする者。恩義・人情を解しない者。人非人にんぴにん。福田英子、妾の半生涯「家を思はぬ―と罵ののしられ」 ○人手に掛かるひとでにかかる 他人の手で殺される。 ⇒ひと‐で【人手】

○人と入れ物はあり次第ひとといれものはありしだい🔗🔉

○人と入れ物はあり次第ひとといれものはありしだい 人と道具とは、多くても余ることはなく、少なくても用が足りる。「人と入れ物は有り合わせ」とも。 ⇒ひと【人】 ひと‐どお・い人遠い‥ドホイ 〔形〕[文]ひとどほ・し(ク) (ヒトトオイとも) ①人気ひとけが遠い。近くに人がいない。徒然草「―・く、水草清き所」 ②人に馴れていない。狂言、靱猿「あの猿は―・いか人近いか」 ひと‐とおり一通り‥トホリ ①一度通り過ぎること。謡曲、柏崎「―降る村時雨むらしぐれ」 ②世間なみであること。尋常。普通。島崎藤村、夜明け前「平田門人等の苦心も―ではなかつた」。「―の教育を施す」 ③あらまし。一往。ひとわたり。「―の事情を話す」「―目を通す」 ④一つの方法。「やり方は―しかない」 ひと‐どおり人通り‥ドホリ 人の通行すること。人のゆきき。往来。「―の少ない裏道」 ひと‐とき一時】 ①しばらく。いちじ。いっとき。暫時。古今和歌集雑体「あなかしがまし花も―」。「―のやすらぎを得る」 ②ある時。かつて。ひところ。「―評判だった本」 ③昔の時間区分で、今の約2時間。いっとき。平家物語12「寄り合ひ寄りのき―ばかりぞ戦うたる」 ひと‐ところ一所・一処】 ①ある場所。 ②同じ所。同じ場所。「―に留まる」 ③(高貴な人について)おひとり。おひとかた。竹取物語「たゞ、―、深き山へ入り給ひぬ」 ひと‐とせ一年】 ①いちねん。1年間。万葉集10「―に七夕なぬかのよのみあふ人の」 ②ある年。先年。源氏物語桐壺「―の東宮の御元服」 ひととちょうじん人と超人‥テウ‥ (Man and Superman)バーナード=ショーの代表的な戯曲。1903年刊。「哲学的喜劇」の副題があり、「生命力」の哲学を主張。 ひと‐と‐なり人となり・為人】 ①うまれつきの人柄。もちまえ。天性。性。南海寄帰内法伝平安後期点「性ヒトトナリ三宝を愛し、五衆を護持して」。「柔和な―」 ②からだつき。背丈。宇治拾遺物語11「―少し細高にて」

ひととちょうじん【人と超人】‥テウ‥🔗🔉

ひととちょうじん人と超人‥テウ‥ (Man and Superman)バーナード=ショーの代表的な戯曲。1903年刊。「哲学的喜劇」の副題があり、「生命力」の哲学を主張。

ひと‐と‐なり【人となり・為人】🔗🔉

ひと‐と‐なり人となり・為人】 ①うまれつきの人柄。もちまえ。天性。性。南海寄帰内法伝平安後期点「性ヒトトナリ三宝を愛し、五衆を護持して」。「柔和な―」 ②からだつき。背丈。宇治拾遺物語11「―少し細高にて」 ○人と成るひととなる ①成人する。万葉集5「いつしかも人と成り出でて」 ②人心地がつく。正気にかえる。源氏物語夢浮橋「やうやう生き出でて人となり給へりけれど」 ⇒ひと【人】

○人と成るひととなる🔗🔉

○人と成るひととなる ①成人する。万葉集5「いつしかも人と成り出でて」 ②人心地がつく。正気にかえる。源氏物語夢浮橋「やうやう生き出でて人となり給へりけれど」 ⇒ひと【人】 ひととなるみち人となる道】 慈雲の仮名法語。1巻。1781年(天明1)に成る短編。「十善法語」の内容を簡略化したもの。 ひと‐とび一飛び】 ①1回飛ぶこと。また、1回飛ぶくらいの短い距離や時間。ひとっとび。「東京、大阪なら飛行機で―だ」 ②途中の段階を飛ばして進むさま。いっぺんに。「そう―に結論は出せない」

ひととなるみち【人となる道】🔗🔉

ひととなるみち人となる道】 慈雲の仮名法語。1巻。1781年(天明1)に成る短編。「十善法語」の内容を簡略化したもの。

○人と屏風は直には立たずひととびょうぶはすぐにはたたず🔗🔉

○人と屏風は直には立たずひととびょうぶはすぐにはたたず 屏風は曲げなければ立たないように、正しい道理ばかりでは世間を渡って行けない。 ⇒ひと【人】 ひと‐どめ人留め】 人の通行を禁止すること。 ひととめ‐どころ人留め所】 旅人を引き留めて宿泊させる所。 ひと‐とり人捕り】 ①人を捕らえて食うという、またとり殺すという怪しいもの。 ②二組に分かれて敵方の人を捕らえ合う小児の遊戯。 ひと‐なか人中】 ①衆人のいる中。衆中。武烈紀「歌場うたがきの―に立たして」。「―で恥をかかされる」 ②世間。「―へ出られない身」 ひと‐なかせ人泣かせ】 人を困らせること。人に迷惑をかける行為。 ひと‐ながれ一流れ】 ①ひとすじの流れ。一つの川。 ②同じ流派。 ③1本の旗・幟のぼり、一組の布団など。 ひと‐なだれ人頽れ・人雪崩】 群集している人が、押されてくずれること。 ひと‐なつかし・い人懐かしい】 〔形〕 何となく誰かに会いたい気持である。人恋しい。「日暮れになると―・い」 ひと‐なつこ・い人懐こい】 〔形〕 すぐに人となれ親しみやすい。ひとなつっこい。「―・い子」 ひと‐なぬか一七日】 人が死んでから7日目の忌日。初七日。ひとなのか。いちしちにち。 ひと‐なびき一靡き】 ひとすじになびくこと。夫木和歌抄18「里遠き煙の末の―」 ひと‐なぶり人嬲・人弄り】 ①人をなぶること。万葉集15「―のみ好みたるらむ」 ②(→)アホウドリの異称。 ひと‐なみ人波】 群集の押し合ってどよめくさまを波にたとえていう語。 ひと‐なみ人並】 一般の人と同様の程度・状態であること。世間なみ。尋常。万葉集5「―に吾あれもなれるを」。「―の暮し」「―すぐれた能力」「―外れた大男」 ⇒ひとなみ‐なみ【人並並】 ひとなみ‐なみ人並並(→)「ひとなみ」に同じ。枕草子40「―なるべきさまにもあらねども」 ⇒ひと‐なみ【人並】 ひと‐ならわし人習わし‥ナラハシ 人を教え、あるいは馴れさせること。教化。感化。源氏物語宿木「いとほしの―や」 ひと‐な・る人成る】 〔自四〕 成人する。成長する。四河入海「まつすぐに正直に―・つて」 ひと‐な・れる人馴れる】 〔自下一〕[文]ひとな・る(下二) ①人中の交わりになれる。交際になれる。源氏物語花宴「男の御教へなれば、すこし―・れたることやまじらむと」 ②動物が人に馴れ親しむ。更級日記「いとをかしげなる猫なり。…いみじう―・れつつ」 ひと‐にぎり一握り】 ①片手でにぎるほどの量。転じて、わずかの量。ひとつかみ。 ②敵などを容易にやっつけること。 ひと‐にく・し人憎し】 〔形ク〕 人が見て憎らしいと思うようなさまである。憎々しい。かわいげがない。源氏物語東屋「―・くはしたなくもな宣はせそ」 ひとに‐ざる人似猿(→)類人猿に同じ。 ひと‐にたち一煮立ち】 一度煮えてわきたつこと。

○人には添うて見よ、馬には乗って見よひとにはそうてみようまにはのってみよ🔗🔉

○人には添うて見よ、馬には乗って見よひとにはそうてみようまにはのってみよ 親しく交わってみなければ、その人の性行の善悪はよくわかるものではない。馬には乗って見よ、人には添うて見よ。 ⇒ひと【人】 ひと‐にわ一庭‥ニハ 庭全体。にわじゅう。 ひと‐ぬし人主】 ①主人。君主。 ②江戸時代、請人うけにんと並んで奉公人の身元を保証した者。普通、奉公人の父兄・親類がなる。鯛の味噌津「早々請人―を呼びて」 ひと‐ねいり一寝入り(→)「ひとねむり」に同じ。 ひと‐ねむり一眠り・一睡】 しばらくの間ねむること。ひとねいり。いっすい。 ひ‐どの樋殿・楲殿】 かわや。便所。

○人の頭の蠅を追うひとのあたまのはえをおう🔗🔉

○人の頭の蠅を追うひとのあたまのはえをおう 他人のことにあれこれ要らぬお節介をするたとえ。 ⇒ひと【人】

○人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如しひとのいっしょうはおもにをおうてとおきみちをゆくがごとし🔗🔉

○人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如しひとのいっしょうはおもにをおうてとおきみちをゆくがごとし (徳川家康の訓言)人生は不断の努力と忍耐とを以てしなければこれを立派に歩み通すことができないというたとえ。 ⇒ひと【人】 ひと‐の‐うえ人の上‥ウヘ ①他人の身の上。枕草子28「―言ひ」 ②人間の身の上。浄瑠璃、百合若大臣野守鏡「―の善悪」

ひと‐の‐うえ【人の上】‥ウヘ🔗🔉

ひと‐の‐うえ人の上‥ウヘ ①他人の身の上。枕草子28「―言ひ」 ②人間の身の上。浄瑠璃、百合若大臣野守鏡「―の善悪」 ○人の噂も七十五日ひとのうわさもしちじゅうごにち 世間の評判・取沙汰は長くは続かない。 ⇒ひと【人】

○人の噂も七十五日ひとのうわさもしちじゅうごにち🔗🔉

○人の噂も七十五日ひとのうわさもしちじゅうごにち 世間の評判・取沙汰は長くは続かない。 ⇒ひと【人】 ひと‐の‐おや人の親】 ①祖先。万葉集18「―の立つる辞立ことだて」 ②親たる人。後撰和歌集「―の心は闇にあらねども子を思ふ道にまどひぬるかな」 ひと‐の‐か人の香】 人の移り香。 ひと‐のき一軒】 地棰じだるきだけで、飛簷棰ひえんだるきのない軒。 ひと‐の‐くち人の口】 多くの人のいうところ。衆人の評判。人のうわさ。栄華物語玉の村菊「―やすからぬ世にて」 ⇒人の口に戸は立てられず

ひと‐の‐おや【人の親】🔗🔉

ひと‐の‐おや人の親】 ①祖先。万葉集18「―の立つる辞立ことだて」 ②親たる人。後撰和歌集「―の心は闇にあらねども子を思ふ道にまどひぬるかな」

ひと‐の‐か【人の香】🔗🔉

ひと‐の‐か人の香】 人の移り香。

ひと‐の‐くち【人の口】🔗🔉

ひと‐の‐くち人の口】 多くの人のいうところ。衆人の評判。人のうわさ。栄華物語玉の村菊「―やすからぬ世にて」 ⇒人の口に戸は立てられず ○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず 世間の噂は防ぎきれない。「世間の口に戸は立てられぬ」とも。 ⇒ひと【人】 ○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず ⇒ひと(人)(成句) ⇒ひと‐の‐くち【人の口】

○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず🔗🔉

○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず 世間の噂は防ぎきれない。「世間の口に戸は立てられぬ」とも。 ⇒ひと【人】

○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず🔗🔉

○人の口に戸は立てられずひとのくちにとはたてられず ⇒ひと(人)(成句) ⇒ひと‐の‐くち【人の口】 ひと‐の‐くに人の国(→)「ひとくに」に同じ。 ひと‐の‐こ人の子】 ①他人の子。 ②子たる人。古今和歌集「世の中にさらぬ別れのなくもがな千代もとなげく―のため」 ③子孫。万葉集18「―は祖おやの名絶たず」 ④まだ親のもとにいる娘。また、人の妻になった若い女性。万葉集2「物思ひ痩せぬ―故に」 ⑤(人間から生まれたものの意)人間。ひと。「彼も―、涙をかくさなかった」 ⑥福音書においてイエスが自らを指すのに用いた語。 ひと‐のし一伸し】 ①一度にのすこと。ひといきにのびること。 ②ひといきで行うこと。

ひと‐の‐くに【人の国】🔗🔉

ひと‐の‐くに人の国(→)「ひとくに」に同じ。

ひと‐の‐こ【人の子】🔗🔉

ひと‐の‐こ人の子】 ①他人の子。 ②子たる人。古今和歌集「世の中にさらぬ別れのなくもがな千代もとなげく―のため」 ③子孫。万葉集18「―は祖おやの名絶たず」 ④まだ親のもとにいる娘。また、人の妻になった若い女性。万葉集2「物思ひ痩せぬ―故に」 ⑤(人間から生まれたものの意)人間。ひと。「彼も―、涙をかくさなかった」 ⑥福音書においてイエスが自らを指すのに用いた語。

○人の宝を数えるひとのたからをかぞえる🔗🔉

○人の宝を数えるひとのたからをかぞえる 人が持つ宝を数えるように、なんら自分に益のないことをすることのたとえ。 ⇒ひと【人】 ひと‐の‐ひ人の日⇒じんじつ(人日)

ひと‐の‐ひ【人の日】🔗🔉

ひと‐の‐ひ人の日⇒じんじつ(人日) ○人のふり見て我がふり直せひとのふりみてわがふりなおせ 他人の性行の善悪を見て、自分の性行を改めよ。 ⇒ひと【人】 ○人の褌で相撲を取るひとのふんどしですもうをとる 他人の物を利用して、自らの利益になることをする。「人の牛蒡ごぼうで法事」も同意。 ⇒ひと【人】 ○人の将に死なんとするや、その言や善しひとのまさにしなんとするやそのげんやよし [論語泰伯]人が死に臨んで言う言葉は真実がこもっていて素晴しい。「鳥の将に死なんとするや、その鳴くや哀し」の対句。 ⇒ひと【人】

○人のふり見て我がふり直せひとのふりみてわがふりなおせ🔗🔉

○人のふり見て我がふり直せひとのふりみてわがふりなおせ 他人の性行の善悪を見て、自分の性行を改めよ。 ⇒ひと【人】

○人の褌で相撲を取るひとのふんどしですもうをとる🔗🔉

○人の褌で相撲を取るひとのふんどしですもうをとる 他人の物を利用して、自らの利益になることをする。「人の牛蒡ごぼうで法事」も同意。 ⇒ひと【人】

○人の将に死なんとするや、その言や善しひとのまさにしなんとするやそのげんやよし🔗🔉

○人の将に死なんとするや、その言や善しひとのまさにしなんとするやそのげんやよし [論語泰伯]人が死に臨んで言う言葉は真実がこもっていて素晴しい。「鳥の将に死なんとするや、その鳴くや哀し」の対句。 ⇒ひと【人】 ひと‐のみ一呑み】 ①一口に呑み込むこと。 ②相手を少しも恐れないこと。相手を眼中におかないこと。 ひと‐の‐みかど人の朝廷】 外国の朝廷。異朝。源氏物語桐壺「―のためしまで」 ひと‐の‐みち人の道】 人のふみ行うべき道すじ。人倫。人道。 ひと‐の‐みち 1924年(大正13)に御木徳一みきとくはる(1871〜1938)が金田徳光とくみつの徳光教を受けついで開いた神道系新宗教。実利的生活訓を説く。PL教団の前身。 ひと‐の‐やま人の山】 ①人の多くむらがり集まること。ひとやま。ひとだかり。 ②積みかさなった死骸を山にたとえていう語。 ひと‐の‐よ人の代・人の世】 ①神代に対して、人皇の世。神武天皇以後、歴代の天皇の代。 ②人の世の中。人間世界。 ③男女の仲。

ひと‐の‐みかど【人の朝廷】🔗🔉

ひと‐の‐みかど人の朝廷】 外国の朝廷。異朝。源氏物語桐壺「―のためしまで」

ひと‐の‐みち【人の道】🔗🔉

ひと‐の‐みち人の道】 人のふみ行うべき道すじ。人倫。人道。

ひと‐の‐やま【人の山】🔗🔉

ひと‐の‐やま人の山】 ①人の多くむらがり集まること。ひとやま。ひとだかり。 ②積みかさなった死骸を山にたとえていう語。

ひと‐の‐よ【人の代・人の世】🔗🔉

ひと‐の‐よ人の代・人の世】 ①神代に対して、人皇の世。神武天皇以後、歴代の天皇の代。 ②人の世の中。人間世界。 ③男女の仲。 ○人の悪口は鴨の味ひとのわるくちはかものあじ 他人の悪口を言うことの快感を、美味な鴨の味にたとえていう。 ⇒ひと【人】

○人の悪口は鴨の味ひとのわるくちはかものあじ🔗🔉

○人の悪口は鴨の味ひとのわるくちはかものあじ 他人の悪口を言うことの快感を、美味な鴨の味にたとえていう。 ⇒ひと【人】 ひと‐は一羽】 一度はばたいて飛ぶこと。休まずにいっきに飛ぶこと。 ひと‐は一葉】 ①一つの葉。いちよう。 ②(形が似るところから)小舟の1艘いっそう⇒ひとは‐ぐさ【一葉草】 ⇒ひとは‐ぶね【一葉舟】

○人は一代、名は末代ひとはいちだいなはまつだい🔗🔉

○人は一代、名は末代ひとはいちだいなはまつだい 人の身は一生で亡びるが、その名は永く後の代に残る。 ⇒ひと【人】 ひと‐ばえ人ばへ‥バヘ (ヒトソバヘの約という)他人の面前で調子づき、甘えること。一説に、「人映え」で、人前で得意になること。枕草子152「―するもの」

○人は互いひとはたがい🔗🔉

○人は互いひとはたがい 人というものは、互いに助け合わなければならない。 ⇒ひと【人】 ひと‐はたらき一働き】 ひと奮発して働くこと。 ひと‐はな一花】 ①一輪の花。 ②一時盛んなこと。一時の栄華。 ⇒ひとはな‐ごころ【一花心】 ⇒ひとはな‐ごろも【一花衣】 ⇒ひとはな‐ずり【一花摺】 ⇒一花咲かす ひとはな‐ごころ一花心】 一時のなさけごころ。閑吟集「頼むまじの―や」 ⇒ひと‐はな【一花】 ひとはな‐ごろも一花衣】 染め汁に一度浸した程度の淡い色の衣。源氏物語末摘花「くれなゐの―うすくとも」 ⇒ひと‐はな【一花】

○人は情ひとはなさけ🔗🔉

○人は情ひとはなさけ 人はお互いの思いやりが大切だ。 ⇒ひと【人】 ひとはな‐ずり一花摺】 ただ1回だけ花摺をしたこと。また、その布帛ふはく。壬二みに集「初萩の―の旅衣」 ⇒ひと‐はな【一花】 ひと‐ばな・る人離る】 〔自下二〕 ①人里から遠く離れる。源氏物語浮舟「―・れたる御すまひにて」 ②人気ひとけのないさまである。源氏物語夕顔「―・れたる所に、心とけて寝ぬるものか」 ひと‐ばなれ人離れ】 ①人里から離れていること。また、人気ひとけがないこと。 ②普通の人と違っていること。常軌じょうきをはずれていること。 ひと‐ばば一馬場】 1回馬場乗りをすること。乗った馬を休ませずに、馬場を1回駆けさせること。 ひとはば‐もの一幅物】 並幅で作った帯または反物。

○人はパンのみにて生くる者に非ずひとはパンのみにていくるものにあらず🔗🔉

○人はパンのみにて生くる者に非ずひとはパンのみにていくるものにあらず (新約聖書マタイ伝4章による)人は物質的満足を求めて生きるのではなく精神の充実をはかることが大切である。 ⇒ひと【人】

○人は人、我は我ひとはひとわれはわれ🔗🔉

○人は人、我は我ひとはひとわれはわれ 他人のことをかれこれ言わずに、自らのすべきことをせよ。 ⇒ひと【人】 ひとは‐ぶね一葉舟】 1艘の小舟。 ⇒ひと‐は【一葉】

○人は見かけによらぬものひとはみかけによらぬもの🔗🔉

○人は見かけによらぬものひとはみかけによらぬもの 人の性質・能力などは外見だけでは判断できない。 ⇒ひと【人】

○人は見目よりただ心ひとはみめよりただこころ🔗🔉

○人は見目よりただ心ひとはみめよりただこころ 人は容貌よりも心だてが大切だ。 ⇒ひと【人】 ひと‐ばらい人払い‥バラヒ ①密談などの時、他人をその席から遠ざけること。 ②貴人通行の際、往来の人を去らせること。喝道かつどうひとばらい‐れい人掃い令・人払い令‥バラヒ‥ 1592年(文禄1)関白豊臣秀次の命で実施された全国の家数・人数の調査。→家数いえかず人馬改帳 ひとはり‐ぬき一針抜き】 縫物をするのに、一針ごとに針をぬいて縫うこと。 ひと‐ばん一晩】 ①日暮れから夜明けまでの間。「―飲みあかした」 ②ある日の晩。 ひと‐ひ一日】 ①いちにち。ひねもす。終日。万葉集15「―も妹を忘れて思へや」 ②ある日。先日。源氏物語若紫「―もののたよりにとぶらひて侍りしかば」 ③ついたち。今昔物語集28「今日は卯月の―かは」 ⇒ひとひ‐おき【一日置き】 ⇒ひとひ‐しょうがつ【一日正月】 ⇒ひとひ‐まぜ【一日交ぜ】 ⇒ひとひ‐めぐり【一日回り】 ひとひ‐おき一日置き】 中1日をへだてること。隔日かくじつ⇒ひと‐ひ【一日】 ひと‐ひき一引き】 ①いったん退却すること。一歩後退すること。平家物語9「後へは―もひかず」 ②一息に引くこと。いっきに引くこと。 ひと‐ひき人引】 人の制御に従わない、荒い馬。〈日葡辞書〉 ひと‐ひしぎ一拉ぎ】 一度にひしぐこと。無造作に押しつぶすこと。 ひとひ‐しょうがつ一日正月‥シヤウグワツ (→)「太郎の朔日ついたちに同じ。 ⇒ひと‐ひ【一日】 ひと‐びと人人】 多くの人。また、おのおのの人。各人。源氏物語帚木「鳥も鳴きぬ。―起き出でて、…御車引き出でよ、などいふなり」 ⇒ひとびと‐おんちゅう【人人御中】 びとびと (→)「ぞろまき」に同じ。 ひとびと‐おんちゅう人人御中】 手紙の宛名の脇付わきづけ→御中 ⇒ひと‐びと【人人】 ひと‐ひと・し人人し】 〔形シク〕 一かどの人らしい。人間らしい。宇津保物語楼上下「―・しければこそめでたうかひあれ」 ひと‐ひねり一捻り】 ①1回ひねること。 ②簡単に相手をやっつけること。「あんな奴なんか―だ」 ③ちょっと工夫をすること。少し趣向を凝らすこと。「―した文章」 ひとひ‐まぜ一日交ぜ(→)「一日置き」に同じ。 ⇒ひと‐ひ【一日】 ひとひ‐めぐり一日回り(→)太白神たいはくじんに同じ。 ⇒ひと‐ひ【一日】 ひと‐ひら一枚・一片】 薄く平らなものいちまい。いっぺん。「―の雪」 ひと‐ふう一風】 常人とはかわった風采。いっぷう。 ひと‐ふし一節】 ①竹・木・草などのふし一つ。 ②一つの点。一つの事。一つの折。 ③一つの特異な点。ひとかど。紫式部日記「口にまかせたることどもに、かならずをかしき―の目にとまる詠みそへ侍り」 ④音楽の一調子、また、一曲。歌謡の一くさり。 ⇒ひとふしある‐てい【一節有る体】 ⇒ひとふし‐ふたふし【一節二節】 ひとふしある‐てい一節有る体】 歌学で、部分的に巧みな趣向をもつ和歌の風体。 ⇒ひと‐ふし【一節】 ひとふし‐ふたふし一節二節】 一つ二つ。多少。若干。増鏡「それもみな―のよせはありけん」 ⇒ひと‐ふし【一節】 ひと‐ふで一筆】 ①特に書きつけること。ちょっと書きつけること。いっぴつ。宝治百首「―見せよ文字の関守」。「―書き添える」 ②墨継ぎをせずに書きつづけること。 ③江戸時代に、一筆限かぎりにした土地の一区画。いっぴつ。 ⇒ひとふで‐え【一筆絵】 ⇒ひとふで‐がき【一筆書】 ⇒ひとふで‐かぎり【一筆限】 ⇒ひとふで‐ぎり【一筆切】 ひとふで‐え一筆絵‥ヱ 墨継ぎをせず、ひと筆で描いた絵。いっぴつが。 ⇒ひと‐ふで【一筆】 ひとふで‐がき一筆書】 ①墨継ぎをせずに続けて書くこと。また、その書き方による書や画。 ②線描きの図形を、同じ線を二度以上通らず紙面から筆を離さないで書くこと。また、その書き方。 ③ひとつがき。 ⇒ひと‐ふで【一筆】 ひとふで‐かぎり一筆限】 江戸時代、田・畑・屋敷を一廉かどずつ検地帳に一書ひとつがきにして記載したこと。一筆切ぎり⇒ひと‐ふで【一筆】 ひとふで‐ぎり一筆切(→)一筆限かぎりに同じ。 ⇒ひと‐ふで【一筆】 ひと‐ふろ一風呂】 風呂に1回入ること。「―浴びる」 ひと‐ふんべつ一分別】 一思案ひとしあんひと‐べらし人減らし】 人数を減らすこと。特に、企業などで労働者や職員の数を削減すること。 ひと‐ぼうこう人奉公】 ①(→)奉公に同じ。 ②労多くして功少なく、他人の利益のために働いたような無駄な骨折り。日本永代蔵5「年中―して、勝手迷惑するにつもりぬ」

ひと‐びと【人人】🔗🔉

ひと‐びと人人】 多くの人。また、おのおのの人。各人。源氏物語帚木「鳥も鳴きぬ。―起き出でて、…御車引き出でよ、などいふなり」 ⇒ひとびと‐おんちゅう【人人御中】

ひとびと‐おんちゅう【人人御中】🔗🔉

ひとびと‐おんちゅう人人御中】 手紙の宛名の脇付わきづけ→御中 ⇒ひと‐びと【人人】

ひと‐ひと・し【人人し】🔗🔉

ひと‐ひと・し人人し】 〔形シク〕 一かどの人らしい。人間らしい。宇津保物語楼上下「―・しければこそめでたうかひあれ」

○人を人とも思わぬひとをひとともおもわぬ🔗🔉

○人を人とも思わぬひとをひとともおもわぬ えらぶり思い上がって、他人をかえりみない。 ⇒ひと【人】

[漢]人🔗🔉

 字形  筆順 〔人(亻・)部0画/2画/教育/3145・3F4D〕 〔音〕ジン(漢) ニン(呉) 〔訓〕ひと (名)と・んど [意味] ①ひと。 ㋐万物の霊長である動物。「人類・人骨・人魚にんぎょ・原人・類人猿」 ㋑社会的行為の主体。「人間にんげん・人物・人夫にんぷ・才人・悪人あくにん・法人・苦労人くろうにん・社会人・関西人・経済人」 ②自分以外のひと。他。(対)我。「人我一体」 ③ニンひとがら。「人にんを見て法を説け」「人相・人体にんてい」 ④ニンひとを数える語。「三人・一万人」 [解字] 解字ひとの立っている姿を横から見た象形文字。もと、身近な親族・隣人・なかまを意味する。 [下ツキ 愛人・悪人・偉人・異人・厭人・奄人・猿人・恩人・怪人・外人・艾人・学人・楽人・佳人・寡人・歌人・家人・活人画・閑人・官人・願人・奇人・貴人・擬人・義人・客人・旧人・宮人・求人・狂人・巨人・偶人・愚人・軍人・芸人・下手人・月下氷人・下人・賢人・原人・眩人・公人・工人・後人・行人・国人・黒人・個人・古人・故人・胡人・吾人・今人・才人・宰人・罪人・殺人・山人・散人・士人・梓人・私人・至人・詩人・寺人・時人・死人・社人・囚人・衆人・住人・主人・孺人・宵人・常人・情人・小人・商人・証人・上人・職人・新人・真人・神人・燧人・粋人・成人・聖人・世人・先人・全人・前人・仙人・善人・騒人・雑人・俗人・属人・塑人・訴人・対人・大人・代人・達人・他人・痴人・知人・茶人・厨人・仲人・超人・釣人・鳥人・町人・通人・哲人・鉄人・天人・党人・唐人・盗人・同人・道人・当人・土人・女人・人非人・佞人・俳人・廃人・売人・白人・蕃人・蛮人・犯人・番人・万人・美人・非人・百人一首・病人・風人・夫人・婦人・武人・文人・別人・偏人・変人・傍若無人・邦人・法人・傍人・牧人・凡人・本人・未亡人・無人・名人・盲人・門人・役人・野人・友人・要人・傭人・用人・余人・里人・猟人・良人・旅人・隣人・類人猿・流人・伶人・麗人・老人・牢人・浪人・論人・倭人・和人・蔵人くろうど・防人さきもり・舎人とねり・乳人めのと

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