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き【気】🔗🔉

】 ➊天地間を満たし、宇宙を構成する基本と考えられるもの。また、その動き。 ①風雨・寒暑などの自然現象。 ②15日または16日間を1期とする呼び方。三分して、その一つを候と呼ぶ。→二十四節気。 ③万物が生ずる根元。「天地正大の―」 ➋生命の原動力となる勢い。活力の源。太平記8「皆―を挙げける上」。「牡丹切つて―の衰ひし夕かな」(蕪村)。「大いに―を吐く」 ➌心の動き・状態・働きを包括的に表す語。ただし、この語が用いられる個々の文脈において、心のどの面に重点を置くかは様々である。 ①(全般的に見て)精神。「―を静める」「―がめいる」「―が狂う」 ②事に触れて働く心の端々。「―が散る」「―が多い」 ③持ち続ける精神の傾向。人がら。「―が短い」「―がいい」 ④ある事をしようとする心の動き。つもり。「どうする―だ」「―が知れない」「まるで―がない」 ⑤ある事をしようとして、それに引かれる心。関心。「―をそそる」「―を入れる」「あの女に―がある」 ⑥根気。「―が尽きた」 ⑦あれこれと考える心。「―を揉む」「―に病む」「―を回す」「―が置けない」 ⑧感情。気分。「―まずい」「―を悪くする」 ➍はっきりとは見えなくても、その場を包み、その場に漂うと感ぜられるもの。 ①空気。大気。「海の―を吸う」 ②水蒸気などのように空中にたつもの。け。 ③あたりにみなぎる感じ。「殺伐の―」 ④呼吸。いきづかい。「―が詰まるような部屋」 ➎その物本来の性質を形作るような要素。特有の香や味。け。「―の抜けたビール」 →け(気) ⇒気が合う ⇒気が改まる ⇒気がある ⇒気が多い ⇒気が大きい ⇒気が置けない ⇒気が重い ⇒気が軽い ⇒気が利く ⇒気が気でない ⇒気が差す ⇒気が知れない ⇒気が進まない ⇒気が済む ⇒気が急く ⇒気がそがれる ⇒気が立つ ⇒気が小さい ⇒気が散る ⇒気がつきる ⇒気が付く ⇒気が詰まる ⇒気が強い ⇒気が遠くなる ⇒気が通る ⇒気が咎める ⇒気が取り上す ⇒気が無い ⇒気が長い ⇒気が抜ける ⇒気が乗る ⇒気が早い ⇒気が張る ⇒気が晴れる ⇒気が引ける ⇒気が触れる ⇒気が減る ⇒気が紛れる ⇒気が回る ⇒気が短い ⇒気が向く ⇒気が滅入る ⇒気が揉める ⇒気が休まる ⇒気が若い ⇒気で気を病む ⇒気に入る ⇒気に掛かる ⇒気に食わない ⇒気に障る ⇒気にする ⇒気に留める ⇒気になる ⇒気に病む ⇒気は心 ⇒気は世を蓋う ⇒気を入れる ⇒気を失う ⇒気を奪われる ⇒気を落とす ⇒気を利かせる ⇒気を配る ⇒気を使う ⇒気を尽くす ⇒気を付け ⇒気を付ける ⇒気を通す ⇒気を取られる ⇒気を取り直す ⇒気を取る ⇒気を抜く ⇒気を呑まれる ⇒気を吐く ⇒気を張る ⇒気を引き立てる ⇒気を引く ⇒気を触る ⇒気を紛らわす ⇒気を回す ⇒気を持たす ⇒気を揉む ⇒気を許す ⇒気を緩める ⇒気を良くする

ぎ【気】🔗🔉

】 (キの連濁。接尾語的に名詞に付いて)こころもち・気質・根性の意。「男―」→き(気)

○気が合うきがあう🔗🔉

○気が合うきがあう 感じ方や考え方が似通っていて、親しみがもてる。 ⇒き【気】

○気が改まるきがあらたまる🔗🔉

○気が改まるきがあらたまる 気分が新しくなる。慣れてだれた気持がひきしまる。 ⇒き【気】

○気があるきがある🔗🔉

○気があるきがある 関心がある。また、恋い慕う心がある。夏目漱石、行人「其女が三沢に気があつたのだとしか思はれんがね」 ⇒き【気】 き‐かい気海】 ①空気が地球の周囲を包むさまを海にたとえていう語。「―観瀾かんらん」 ②(漢方医の用語)元気のあつまる海の意で、臍下へそした1寸ばかりの所。誹風柳多留41「―から上は針医に身をまかせ」 き‐かい気塊‥クワイ ①(air mass)気団の旧称。 ②(air parcel)空気の一部。 き‐かい奇怪‥クワイ ①常識では考えられないほど不思議なこと。あやしいこと。「―な出来事」 ②けしからぬこと。不都合なこと。きっかい。「―な言いぐさ」 き‐かい規戒】 規範・訓戒とすること。いましめ。 き‐かい規誨‥クワイ 悪いことを正し、さとすこと。 き‐かい棋界】 囲碁・将棋に携わる人々の世界。 き‐かい毀壊‥クワイ こぼちやぶること。こわすこと。 き‐かい機会‥クワイ 何かをするのに好都合な時機。おり。しおどき。チャンス。「絶好の―をのがす」 ⇒きかい‐おんがく【機会音楽】 ⇒きかい‐きんとう【機会均等】 ⇒きかい‐げんいん‐ろん【機会原因論】 ⇒きかい‐し【機会詩】 ⇒きかい‐はんざいにん【機会犯罪人】 ⇒きかい‐ひよう【機会費用】 き‐かい機械・器械】 ①しかけのある器具。からくり。 ②〔機〕(machine)外力に抵抗し得る物体の結合からなり、一定の相対運動をなし、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するもの。原動機・作業機械など。 ◇「機械」は、主に人力以外の動力による複雑で大規模なものをいい、「器械」は、道具や人力による単純で小規模なものをいうことが多い。 ⇒きかい‐あぶら【機械油】 ⇒きかい‐あみ【機械編み】 ⇒きかい‐いと【機械糸】 ⇒きかい‐おりき【機械織機】 ⇒きかい‐か【機械化】 ⇒きかい‐がっき【器械楽器】 ⇒きかい‐ご【機械語】 ⇒きかい‐こうがく【機械工学】 ⇒きかい‐こうぎょう【機械工業】 ⇒きかい‐こうりつ【機械効率】 ⇒きかい‐しんかん【機械信管】 ⇒きかい‐すいらい【機械水雷】 ⇒きかい‐ずき【機械漉き】 ⇒きかい‐せいず【機械製図】 ⇒きかい‐そしき【機械組織】 ⇒きかい‐たいそう【器械体操】 ⇒きかい‐てき【機械的】 ⇒きかいてき‐エネルギー【機械的エネルギー】 ⇒きかいてき‐せいしつ【機械的性質】 ⇒きかいてき‐ゆいぶつろん【機械的唯物論】 ⇒きかい‐のこぎり【機械鋸】 ⇒きかい‐ばた【機械機】 ⇒きかい‐パルプ【機械パルプ】 ⇒きかい‐ぶんめい【機械文明】 ⇒きかい‐ぼり【機械掘り】 ⇒きかい‐ほんやく【機械翻訳】 ⇒きかい‐めいれい【機械命令】 ⇒きかい‐ろん【機械論】 き‐がい危害】 生命または身体をそこなうこと。また、その危険と損害。「―を加える」 き‐がい気概】 困難にくじけない強い意気。気骨。いきじ。「―のある人」「―に乏しい」 ぎ‐かい義解⇒ぎげ ぎ‐かい議会‥クワイ 公選された議員によって組織され、国民・住民の代表者として事案の審議・決定を行う合議制の機関。国会・都道府県議会・市町村議会など。 ⇒ぎかい‐しゅぎ【議会主義】 ⇒ぎかい‐せいじ【議会政治】 きかい‐あぶら機械油】 (キカイユとも)機械の運転を滑らかにし、摩擦熱の発生を防ぐため、軸受その他の摩擦部に使用する油。→潤滑油→マシン油⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐あみ機械編み】 機械を用いて編むこと。また、その編物。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐いと機械糸】 動力を用いる製糸機械で製した生糸。↔座繰糸ざぐりいと⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐おりき機械織機】 手織機に対して、動力を用いて自動的に行う織機。機械機ばた。力織機りきしょっき⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐おんがく機会音楽‥クワイ‥ 儀式・慶弔などの特定の機会のために作曲される音楽。 ⇒き‐かい【機会】 きかい‐か機械化‥クワ ①生産・労働手段に機械を導入すること。「農業の―」 ②軍隊の機動力を高めること。「―部隊」 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐が‐しま鬼界ヶ島】 ①九州南方の諸島の古称。罪人を島流しにした。平家物語(長門本)では、今の薩南諸島から沖縄まで12島。一説に鹿児島県大隅諸島の硫黄島を指し、能楽「俊寛」はこれに従う。 ②能楽「俊寛」を喜多流でいう称。 ③浄瑠璃「平家女護島へいけにょごのしま」2段目の通称。 ④鹿児島県奄美諸島、奄美大島の東方にある島。喜界島。 きかい‐がっき器械楽器‥ガク‥ (→)自動楽器に同じ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかいかんらん気海観瀾‥クワン‥ 日本最初の物理学書。青地林宗著。1巻。1825年(文政8)成る。物質の定義から始めて、力学あるいは自然現象に関する事項をあげ、図解を添えて説明。 きかい‐きんとう機会均等‥クワイ‥ 機会を平等に与えること。 ①外交政策上、通商・事業経営などの活動に関し、諸外国に同一の待遇を与えること。 ②権利などについて、平等で差別がないこと。「教育の―」 ⇒き‐かい【機会】 きかい‐げんいん‐ろん機会原因論‥クワイ‥ 〔哲〕(occasionalism)物体や精神には原因としての働きを認めず、神だけに作用因があるとする説。身体と精神の間の相互作用を認めず、例えば意志によって手が動くのではなく、意志の働きは神が手を動かす機会となるにすぎないとする。代表者はゲーリンクス・マルブランシュら。偶因論。 ⇒き‐かい【機会】 きかい‐ご機械語】 コンピューターのプログラム言語の一種。コンピューターが直接に解読し得るため、実行効率が高い。マシン語。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐こうがく機械工学】 機械及びそれに関する事項を研究する工学の一部門。材料力学・構造力学・機械力学・水力学・熱力学・流体力学・工業材料学・機構学などの基礎的部門のほかに、機械設計学・機械工作法などの応用的部門がある。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐こうぎょう機械工業‥ゲフ ①産業機械・輸送用機械・精密機械・電気機械などを製造する工業。 ②機械を使って営む工業。機械制工業。↔手工業。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐こうりつ機械効率‥カウ‥ 効率の一種。機械に外部から供給された機械的エネルギーと機械が外部へ向かって実際に行う仕事(有効仕事)との比。この値が1に近いほど、効率が良いという。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐し機会詩‥クワイ‥ (Gelegenheitsgedicht ドイツ)儀式・慶弔・記念などの機会に作られる詩。 ⇒き‐かい【機会】 きがい‐しゅうしゅく期外収縮‥グワイシウ‥ 不整脈の一種。心臓に異常刺激がおこり、正規の拍動のほかに付加的収縮による拍動が加わるもの。異常刺激発生の部位によって洞性・心房性・房室性・心室性に分ける。 ぎかい‐しゅぎ議会主義‥クワイ‥ (parliamentarism)国民・住民の代表者が議会議員に限られ、その合議体としての議会が政治運営の中心となる方式。大統領制に対していう場合もある。議会政治。 ⇒ぎ‐かい【議会】 きかい‐しんかん機械信管‥クワン 時限信管の一種。主にばねで動く時計装置によって作動するもの。高射砲弾丸に用いる。時計信管。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐すいらい機械水雷(→)機雷に同じ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐ずき機械漉き】 抄紙しょうし機にかけて紙を漉くこと。また、その漉いた紙。↔手漉き。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きか‐いせい幾何異性】 (geometrical isomerism)有機化合物では、炭素‐炭素、炭素‐窒素あるいは窒素‐窒素二重結合の両側についている置換基の位置の関係により生じる異性。同種または類似の基が二重結合に対して同じ側にくるものをシス異性体、反対側にくるものをトランス異性体という。六配位八面体形錯体および四配位平面四角形錯体では同種または類似の二つの配位子が隣り合っているものをシス異性体、離れているものをトランス異性体という。→シス‐トランス異性 ぎかい‐せいじ議会政治‥クワイ‥ヂ (→)議会主義に同じ。 ⇒ぎ‐かい【議会】 きかい‐せいず機械製図‥ヅ 正投影図法によって機械及び機械部品の構造・形状・寸法・使用材料・工作程度などを表示した図面。また、その図面を描くこと。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐そしき機械組織】 植物体を保つ骨格の役を果たす組織。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐たいそう器械体操‥サウ 鉄棒・跳箱・平均台・吊輪などの据付すえつけ器械によって行う体操。↔徒手体操。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐てき機械的】 ①機械が動くように単調な動きを見せるさま。「―に手を動かす」 ②個性的でなく、型どおりのさま。「―に処理する」「―に目を通す」 ③力学的。力学の法則に還元できる過程についていう。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかいてき‐エネルギー機械的エネルギー(→)力学的エネルギーに同じ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかいてき‐せいしつ機械的性質】 一般に荷重かじゅうに対する性質。すなわち、静荷重・変動荷重などに対する変形・強度・硬度などの材料力学的性質。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかいてき‐ゆいぶつろん機械的唯物論】 〔哲〕目的概念を排して意識や生命を含め一切の生成変化過程を物質の力学的運動に基づいて説明しようとする立場。デモクリトスの原子論、18世紀のフランス唯物論など。→弁証法的唯物論⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐のこぎり機械鋸】 動力で往復運動または回転運動を与える鋸。円鋸まるのこ・帯鋸おびのこの類。きかいのこ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 ぎかい‐の‐そう擬階の奏】 平安時代、諸司の六位以下の官人について、その成績考査の結果により、太政官が位階の昇進を奏上する儀式。4月7日に行われた。 きかい‐ばた機械機(→)機械織機おりきに同じ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐パルプ機械パルプ(→)砕木さいぼくパルプに同じ。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐はんざいにん機会犯罪人‥クワイ‥ 一時的・偶発的な外部的事情の影響で犯罪に陥った者。偶発的犯罪人。↔状態犯罪人。 ⇒き‐かい【機会】 きかい‐ひよう機会費用‥クワイ‥ ある選択肢を採用したとき、他の選択肢であれば得られたであろう潜在的利益のうちの最大のもの。 ⇒き‐かい【機会】 きかい‐ぶんめい機械文明】 産業革命以後、手工業生産に代わって、多く機械によって生産が行われるようになった近代資本主義社会の生んだ文明の一面。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐ぼり機械掘り】 機械を用いて坑道の開鑿あるいは鉱石の採掘などをすること。↔手掘り。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐ほんやく機械翻訳】 コンピューターを使った翻訳。文書や話し言葉をコンピューターを利用して自動的に別の言語に翻訳する。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐めいれい機械命令】 (machine instruction)コンピューターのハードウェアに対する操作指令。データ操作命令・分岐命令・入出力命令など。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きかい‐ろん機械論】 〔哲〕(mechanism)あらゆる現象を機械的運動に還元して説明しようとする立場、およびこの考えに立つ世界観。一切の変化を時空間内における物体の運動・衝突などによって説明する点において弁証法と、また機械的な因果を主張する点において目的論と、特に生命現象の説明においては超因果的な生命原理を想定する生気説と対立。大体において唯物論。 ⇒き‐かい【機械・器械】 きか・う錯ふキカフ 〔自四〕 未詳。きしりあう意か。一説に、食い違う意とも。祝詞、大殿祭「戸・牖まどの―・ひ動き鳴ることなく」 き‐か・う柵養ふ‥カフ 〔他四〕 未詳。囲いの中に飼うの意か。また、その意の名詞か。また、柵の役人の指揮に従う意、陸奥の国にあった地名とも。斉明紀「―・ふの蝦夷九人」 き‐がえ着替え‥ガヘ 着かえること。また、そのために用意した着物。宇治拾遺物語11「―取り寄せて」。「―を持参する」「―をする時間もない」 き‐がえし黄返し‥ガヘシ 染革の一種。白地藍または藍地白に染めた革をさらに黄に染め返したもの。この際に藍の部分は緑、白の部分は黄となる。 き‐か・える着替える‥カヘル (キガエルとも)〔他下一〕[文]きか・ふ(下二) 着ている着物を脱いで、別の着物を着る。「ふだん着に―・える」

○気が多いきがおおい🔗🔉

○気が多いきがおおい あれこれと気をひかれるものが多い。移り気である。 ⇒き【気】

○気が大きいきがおおきい🔗🔉

○気が大きいきがおおきい ささいな事は問題にせず、心がゆったりしている。↔気が小さい ⇒き【気】

○気が置けないきがおけない🔗🔉

○気が置けないきがおけない 気詰まりでない。気づかいしなくてよい。 ▷近年誤って、気を許せない、油断できないの意で用いることがある。 ⇒き【気】

○気が重いきがおもい🔗🔉

○気が重いきがおもい 悪い結果が予想されたり、負担に感じられたりして、気が晴れない。↔気が軽い ⇒き【気】 ぎが‐か戯画化‥グワクワ こっけいに描き出すこと。カリカチュアライズ。 きか‐がく幾何学】 (geometry)数学の一部門。物の形・大きさ・位置、その他一般に空間に関する性質を研究する学問。その方法・対象・公理系の異なる種々の分科がある。 ⇒きかがく‐げんろん【幾何学原論】 ⇒きかがくてき‐せいしん【幾何学的精神】 ⇒きかがくてき‐もよう【幾何学的模様】 ⇒きかがく‐ようしき【幾何学様式】 きかがく‐げんろん幾何学原論】 ユークリッドの(→)「ストイケイア」のこと。 ⇒きか‐がく【幾何学】 きかがくてき‐せいしん幾何学的精神】 (esprit géométrique フランス)パスカルの語で、人間精神の一類型。幾何学のように公理から定理を演繹する論証的・合理的な認識を行う精神態度。↔繊細の精神。 ⇒きか‐がく【幾何学】 きかがくてき‐もよう幾何学的模様‥ヤウ 方形・三角形・菱形・多角形・円形などを組み合わせた模様。幾何模様。 ⇒きか‐がく【幾何学】 きかがく‐ようしき幾何学様式‥ヤウ‥ (geometric style)紀元前1050年頃から前700年頃にわたる古代ギリシアの美術様式。壺の装飾に動物とならんで、あるいは単独に直線的な幾何学的模様をほどこす様式。 ⇒きか‐がく【幾何学】 きか‐がほう幾何画法‥グワハフ 定規やコンパスなどの製図道具を使って幾何学的に作成する画法。 き‐がかり気掛り】 気にかかること。心配。懸念けねん。「天候が―だ」「―な病状」 き‐かか・る来掛かる】 〔自五〕 ちょうどそこへ来る。さしかかる。

○気が軽いきがかるい🔗🔉

○気が軽いきがかるい そのことが負担に感じられず、気持が晴れ晴れとしている。↔気が重い ⇒き【気】 きか‐き気化器‥クワ‥ ガソリン機関で、ガソリンと空気とを程よく混合して爆発性の混合気をつくり、シリンダー内に供給するガス発生装置。揮発器。キャブレター。

○気が利くきがきく🔗🔉

○気が利くきがきく ①その場に応じた適切な判断が素早くできる。心が行き届く。 ②しゃれている。「気が利いた服装」 ⇒き【気】

○気が気でないきがきでない🔗🔉

○気が気でないきがきでない 気にかかって落ち着いていられない。島崎藤村、夜明け前「旅費の嵩かさむことも半蔵には気が気でなかつた」 ⇒き【気】 きか‐きゅうすう幾何級数‥キフ‥ (→)等比級数に同じ。↔算術級数。 ⇒きかきゅうすう‐てき【幾何級数的】 きかきゅうすう‐てき幾何級数的‥キフ‥ ある事柄が、幾何級数のように何倍かずつ増えていくこと。増加が急激なさま。 ⇒きか‐きゅうすう【幾何級数】 き‐かく企画・企劃‥クワク 計画を立てること。また、その計画。もくろみ。くわだて。「―会議」「秋の旅行を―する」 ⇒きかく‐いん【企画院】 ⇒きかくいん‐じけん【企画院事件】 き‐かく気格】 品格。気品。 きかく其角⇒たからいきかく(宝井其角) き‐かく寄客】 寄寓する客。寄食する客。居候。 き‐かく掎角】 ①[左伝襄公14年](鹿を捕らえるのに、後から足を引くのを掎、前からつのをとるのを角ということから)前後相応じて敵に当たること。 ②両雄が相対すること。 き‐かく規画‥クワク はかり定めること。計画。 き‐かく規格】 さだめ。標準。特に工業製品の、形・質・寸法などの定められた標準。「―に合わない」 ⇒きかく‐か【規格化】 ⇒きかく‐じゅうたく【規格住宅】 ⇒きかく‐ばん【規格判】 ⇒きかく‐ひん【規格品】 き‐かく棋客】 碁・将棋をする人。棋士。ききゃく。 き‐かく葵藿‥クワク アオイの花や豆の若葉が日光の方に向くように、人を敬い慕うこと。万葉集5「徳を仰ぐ心、心―に同じ」 きかく聞かく】 (「聞く」のク語法)聞くこと。万葉集4「君が御幸みゆきを―しよしも」 き‐がく器楽】 楽器のみで演奏する音楽の総称。独奏・重奏・室内楽・管弦楽などがある。↔声楽 ぎ‐かく擬革】 人造皮革。 ⇒ぎかく‐し【擬革紙】 ぎ‐がく伎楽】 ①古代日本の寺院屋外で供養として上演された無言仮面舞踊劇。612年に呉の国の楽舞を、百済くだらから帰化した味摩之みましが伝えたとされるが、源流は諸説あって定まらない。伴奏は笛・腰鼓ようこ・銅拍子どうびょうしの3種。平安時代以降は漸次衰微。呉楽くれがく。くれのうたまい。 ②仏典で供養楽または天人の奏楽。 ⇒ぎがく‐し【伎楽師】 ⇒ぎがく‐しょう【伎楽生】 ⇒ぎがく‐めん【伎楽面】 ぎ‐がく妓楽】 ①妓女の奏する音曲。 ②(→)伎楽2に同じ。 ぎ‐がく偽学】 正道に反する学問。また、その時代の主流とされる学問に反する学。異学。 ぎ‐がく義学】 ①中国宋代に宗族がその子弟教育のために設けた学校。明清では各村落に設立、無料で教育した。 ②(→)義塾に同じ。 きかく‐いん企画院‥クワクヰン 内閣総理大臣に直属し、戦時国家総動員体制の諸計画立案に当たった官庁。企画庁と資源局とを併合して1937年(昭和12)10月創設、43年軍需省に再編。 ⇒き‐かく【企画・企劃】 きかくいん‐じけん企画院事件‥クワクヰン‥ 1940年(昭和15)企画院の発表した「経済新体制確立要綱」が財界・右翼から赤化思想の産物と攻撃され、原案作成にあたった和田博雄ら17人が翌年1月〜4月に治安維持法違反容疑で検挙された事件。 ⇒き‐かく【企画・企劃】 きかく‐か規格化‥クワ 規格・標準に合わせること。工業製品などを規格に合わせて統一すること。 ⇒き‐かく【規格】 ぎかく‐し擬革紙】 強靱な和紙またはクラフト紙に特殊加工液を塗り、凹凸模様の型付けを行なって皮革に似せたもの。袋物・書籍表紙・家具調度品などに用いる。革紙かくし。レザー‐ペーパー。 ⇒ぎ‐かく【擬革】 ぎがく‐し伎楽師】 伎楽生の教授をつかさどった職。 ⇒ぎ‐がく【伎楽】 きかく‐じゅうたく規格住宅‥ヂユウ‥ ①あらかじめ何種類かの標準の型を定め、大量に生産・供給される住宅。 ②戦時あるいは戦後、臨時日本標準規格に基づいて建てられた経済的な住宅。 ⇒き‐かく【規格】 ぎがく‐しょう伎楽生‥シヤウ 伎楽を伝習した生徒。 ⇒ぎ‐がく【伎楽】 きかく‐ばん規格判】 ジス(JIS)による書籍・雑誌・事務用紙・図画用紙・便箋・ノートなどの紙の仕上り寸法。A列とB列の2系列がある。→紙(表)⇒き‐かく【規格】 きかく‐ひん規格品】 形・質・寸法などを定められた規格に合わせて作った品物。↔規格外品 ⇒き‐かく【規格】 ぎがく‐めん伎楽面】 伎楽に用いる仮面。舞楽面や能面より大きく、後頭部から深くかぶる。師子(獅子)や迦楼羅かるらのような動物的な造形のものもあるが、人間の面は鼻の高いアーリア人の特徴がみられる。東大寺などに伝存。 伎楽面 ⇒ぎ‐がく【伎楽】 き‐がけ生掛】 こよりに灯心をまきつけて芯とし、その上に油でねった蝋ろうを数回塗って乾かしたろうそく。 き‐がけ来掛け】 ①来る途中。来るついで。↔行き掛け。 ②来るとすぐ。着く早々。歌舞伎、東海道四谷怪談「これは―からの御挨拶」 き‐かげき喜歌劇】 喜劇的要素を含んだ歌劇の総称。オペラ‐ブッファ・オペレッタ・ミュージカル‐コメディーなどを含む。狭義にはオペレッタの訳語。 きかげんぽん幾何原本】 ユークリッドの著「ストイケイア」の前半の漢訳。マテオ=リッチが口訳、徐光啓がそれを完全な漢文に直し、多くの中国人に珍重された。 きか‐こうがく幾何光学‥クワウ‥ 物理学の一部門。光の道筋を線としてとらえ、反射と屈折の法則を基礎として、レンズや鏡からなる光学系を通る光線の性質を幾何学的に研究する。光の波長が光学系の大きさに比べて十分に小さい時に成り立つ法則を扱う。 き‐がさ気嵩】 ①心の大きさ。〈日葡辞書〉 ②負けん気が強いさま。勝気かちき⇒きがさ‐もの【気嵩者】

○気が差すきがさす🔗🔉

○気が差すきがさす 心にひっかかることがあって、素通りできない。うしろめたい感じになる。気が咎とがめる。 ⇒き【気】 き‐がさなり季重なり】 俳諧で、一句のうちに季語が二つ以上含まれること。好ましくないこととされる。 きがさ‐もの気嵩者】 勝気な人。負けん気の人。浄瑠璃、平家女護島「難波の次郎、―」 ⇒き‐がさ【気嵩】 きか‐ざる聞か猿「三猿さんえん参照。 き‐かざ・る着飾る】 〔他五〕 美しい着物を着て身なりを飾る。盛装する。「―・って外出する」

○気が知れないきがしれない🔗🔉

○気が知れないきがしれない その人の気持が理解できない。「これがいやとは―」 ⇒き【気】 きか‐じん帰化人‥クワ‥ 帰化によってその国の国民となった人。→帰化2㋐ きか・す利かす】 [一]〔他五〕 利くようにする。はたらかせる。「気を―・す」 [二]〔他下二〕 ⇒きかせる(下一) きか・す聞かす】 [一]〔他五〕 ①お聞きになる。きこす。古事記「賢さかし女をありと―・して」 ②聞くようにする。聞かせる。 [二]〔他下二〕 ⇒きかせる(下一) き‐ガス木ガス⇒もくガス き‐ガス希ガス・稀ガス】 (rare gas)周期表18族のヘリウム・ネオン・アルゴン・クリプトン・キセノン・ラドンの総称。化学的に不活発で他の元素と化合する傾向をもたない。ただし、キセノン、クリプトンおよびラドンは弗素ふっそなどと化合物をつくる。微量ながら空気中に含まれ、あるいは天然ガス中に存在。貴ガス。不活性気体。→周期表(表) きか‐すうれつ幾何数列(→)等比数列のこと。 きかず‐がお聞かず顔‥ガホ 聞こえない顔つき。知らぬふり。聞かぬ顔。 きかずざとう不聞座頭】 狂言。留守を言いつかった耳の聞こえない太郎冠者と座頭の菊都きくいちが、互いに相手をなぶり合う。不見不聞みずきかず

○気が進まないきがすすまない🔗🔉

○気が進まないきがすすまない そうしようという気にならない。気乗りがしない。「この縁談には―」 ⇒き【気】

○気が済むきがすむ🔗🔉

○気が済むきがすむ 気がかりがなくなり落ち着く。気持がおさまる。 ⇒き【気】 きか‐せい帰家性(→)帰巣性に同じ。

○気が急くきがせく🔗🔉

○気が急くきがせく 物事を早く行いたくていらいらする。気があせる。 ⇒き【気】 きか・せる利かせる・効かせる】 〔他下一〕[文]きか・す(下二) 機敏にはたらくようにする。作用や効果が十分に現れるようにする。「すごみを―・せる」「砂糖を―・せる」 きか・せる聞かせる】 〔他下一〕[文]きか・す(下二) ①聞くようにする。言い聞かせる。 ②話や歌などがうまいので、聞く価値がある。傾聴に値する。

○気がそがれるきがそがれる🔗🔉

○気がそがれるきがそがれる 何かをしようという意気込みがくじかれる。 ⇒き【気】 き‐がた木型】 木製の模型。鋳型の原型となるものや、製靴時の基本となる型など。→モックアップ⇒きがた‐じゃく【木型尺】 きがた‐じゃく木型尺(→)鋳物尺いものじゃくに同じ。 ⇒き‐がた【木型】

○気が立つきがたつ🔗🔉

○気が立つきがたつ 不満があっていらいらする。 ⇒き【気】

○気が小さいきがちいさい🔗🔉

○気が小さいきがちいさい ささいな事を気にする性質である。小心である。↔気が大きい ⇒き【気】 きか‐ちゅうこう幾何中項‥カウ (→)比例中項に同じ。

○気が散るきがちる🔗🔉

○気が散るきがちる 気持が一つのことに集中できない。散漫になる。「気が散って勉強できない」 ⇒き【気】 き‐かつ飢渇・饑渇】 うえとかわき。食物や飲物がない苦しみ。

○気がつきるきがつきる🔗🔉

○気がつきるきがつきる 退屈する。くさくさする。狂言、独松茸「内に居れば気がつきて、悪う御座るが」 ⇒き【気】

○気が付くきがつく🔗🔉

○気が付くきがつく ①そのことに考えが及ぶ。気づく。「お釈迦様でも―めえ」 ②細かなところまで配慮が行き届く。よく気がまわる。「よく―お嬢さん」 ③ぼんやりした状態、意識を失った状態から正気に返る。 ⇒き【気】

○気が詰まるきがつまる🔗🔉

○気が詰まるきがつまる 精神的に窮屈で、圧迫されたように感じる。気づまりに思う。「先生と同室では―」 ⇒き【気】

○気が強いきがつよい🔗🔉

○気が強いきがつよい 自分の気持を主張して曲げない性格である。↔気が弱い ⇒き【気】 きか‐と 〔副〕 はっきりと。明白に。きちんと。きっかと。毛詩抄「其患の分明に、―明にして」 きか‐どうぶつ帰化動物‥クワ‥ 主に人為的な手段により、原産地以外の地域に入り込んできた動物。日本では、イネミズゾウムシ・アメリカザリガニ・ブラック‐バスなど。

○気が遠くなるきがとおくなる🔗🔉

○気が遠くなるきがとおくなる 意識が薄れて、ぼうっとなる。 ⇒き【気】

○気が通るきがとおる🔗🔉

○気が通るきがとおる 察しがよい。粋である。 ⇒き【気】

○気が咎めるきがとがめる🔗🔉

○気が咎めるきがとがめる 自分の気持にやましさを感じる。気が差す。 ⇒き【気】

○気が取り上すきがとりのぼす🔗🔉

○気が取り上すきがとりのぼす 逆上する。狂言、伯母が酒「気が取り上してどうも堪忍がならぬ」 ⇒き【気】

○気が無いきがない🔗🔉

○気が無いきがない 興味がない。好意を感じない。「権力には―」「彼女は君には―」 ⇒き【気】

○気が長いきがながい🔗🔉

○気が長いきがながい あせらず、ゆったりとしている。悠長である。 ⇒き【気】 き‐ガナキン生金巾】 漂白していない金巾。 きかぬ‐がお聞かぬ顔‥ガホ (→)「聞かず顔」に同じ。 きかぬ‐き利かぬ気】 人に譲ったり負けたりするのをきらう気質。勝気。きかんき。「弱虫のくせに―だ」

○気が抜けるきがぬける🔗🔉

○気が抜けるきがぬける ①緊張していた状態がなくなってぼんやりする。 ②アルコール類や炭酸飲料などに本来そなわっている匂いや味が失われる。 ⇒き【気】 き‐がね木尺・木矩】 表具師が切きれの模様のゆがみを直すために用いる定木じょうぎき‐がね気兼ね】 他人に対して気をつかうこと。遠慮。「―して暮らす」「―なく付き合う」 き‐がね黄金(→)「こがね」に同じ。〈類聚名義抄〉 きか‐ねつ気化熱‥クワ‥ 液体が気化するのに要する熱量。昇華熱をふくめることもある。通常は液体1グラムまたは1モルが気化する熱量をいい、セ氏100度の水では1グラム当り2257ジュールに等しい。蒸発熱。

○気が乗るきがのる🔗🔉

○気が乗るきがのる ある物事に対して興味や関心がわき、積極的になる。乗り気になる。「その話には、あまり気が乗らない」 ⇒き【気】 ギガバイトgigabyte】 情報量の単位。GBと表記。1000メガバイトを指す場合と1024メガバイトを指す場合とがある。

○気が早いきがはやい🔗🔉

○気が早いきがはやい 先を急いで、せかせかする性質である。せっかちである。 ⇒き【気】

○気が張るきがはる🔗🔉

○気が張るきがはる 気持を引きしめていなければならない状態である。緊張している。 ⇒き【気】

○気が晴れるきがはれる🔗🔉

○気が晴れるきがはれる 明るくさわやかな気持になる。 ⇒き【気】

○気が引けるきがひける🔗🔉

○気が引けるきがひける 気おくれがする。遠慮したい気持になる。引け目を感ずる。 ⇒き【気】

○気が触れるきがふれる🔗🔉

○気が触れるきがふれる 気が変になる。発狂する。「気が違う」とも。 ⇒き【気】 きか‐へいきん幾何平均(→)相乗平均に同じ。↔算術平均

○気が減るきがへる🔗🔉

○気が減るきがへる ①気がもめる。やきもきする。 ②気がめいる。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「今宵ぎりぞと気もへりて」 ⇒き【気】 き‐がまえ気構え‥ガマヘ ①何事かを予期して心に待ち受けること。心構え。「―が出来ていない」 ②漢字の構えの一つ。「気」「氛」などの構えの「气」の称。

○気が紛れるきがまぎれる🔗🔉

○気が紛れるきがまぎれる 他に関心を向けることで、退屈・憂鬱な気持や緊張感がなくなる。「彼と話していると―」 ⇒き【気】

○気が回るきがまわる🔗🔉

○気が回るきがまわる 細かいところにまで配慮が及ぶ。 ⇒き【気】 き‐がみ生紙(→)生漉紙きずきがみに同じ。 き‐がみ黄紙】 (その貼紙はりがみが黄色であったからいう)江戸幕府で、奉行所吟味方から老中の指揮を仰いだ文書。

○気が短いきがみじかい🔗🔉

○気が短いきがみじかい せっかちである。短気である。 ⇒き【気】 き‐か・む牙噛む】 〔自四〕 歯ぎしりする。万葉集9「天仰ぎ叫びおらび足ずりし―・みたけびて」

○気が向くきがむく🔗🔉

○気が向くきがむく ある事をしようという気持になる。その事に関心を持つようになる。 ⇒き【気】

○気が滅入るきがめいる🔗🔉

○気が滅入るきがめいる 憂鬱な気分になる。ふさぎこむ。「親類の不幸が続き―」 ⇒き【気】

○気が揉めるきがもめる🔗🔉

○気が揉めるきがもめる どうなるだろうかと心配である。気になって落ち着かない。「どちらが勝つか―」 ⇒き【気】 きか‐もよう幾何模様‥ヤウ (→)幾何学的模様に同じ。

○気が休まるきがやすまる🔗🔉

○気が休まるきがやすまる ほっとして、気持が落ち着く。「忙しくて―時がない」 ⇒き【気】 きが‐ゆしゅつ飢餓輸出】 自国の必要な需要を抑制または禁止して外貨獲得のために強行される輸出。 き‐かよ・う来通ふ‥カヨフ 〔自四〕 かよって来る。往来する。行ったり来たりする。 き‐がら木柄】 ①土蔵の戸前や扉などの、漆喰しっくいの塗下ぬりしたとする木製の骨組。 ②木の木目や性質。 ⇒きがら‐や【木柄屋】

○気が若いきがわかい🔗🔉

○気が若いきがわかい 年齢の割に考え方が前向きで若々しい。 ⇒き【気】 き‐かわらげ黄川原毛・黄土器毛‥カハラ‥ 馬の毛色の名。黄色を帯びた川原毛。 き‐がわり気変り‥ガハリ 心がわり。きうつり。 き‐かん気管‥クワン ①陸生脊椎動物の喉頭から肺に通じる円柱状の管。呼吸の際の空気の通路。下端は左右の気管支に分岐する。→内臓(図)。 ②昆虫類などにある呼吸器官。気門に続く複雑な管系から成り、気門から入った空気は、気管を経て、その末端の薄い壁を通じて酸素を組織に与える。 ⇒きかん‐し【気管支】 ⇒きかんし‐えん【気管支炎】 ⇒きかんし‐かくちょうしょう【気管支拡張症】 ⇒きかんし‐カタル【気管支加答児】 ⇒きかんし‐きょう【気管支鏡】 ⇒きかんし‐ぜんそく【気管支喘息】 ⇒きかんし‐はいえん【気管支肺炎】 ⇒きかん‐せっかい【気管切開】 き‐かん汽缶‥クワン (→)ボイラーに同じ。 き‐かん奇観‥クワン 珍しいながめ。すぐれた風景。「天下の―」 き‐かん季刊】 (quarterly)雑誌などを四季ごとに発行すること。また、その刊行物。クオータリー。 き‐かん軌間】 鉄道で、左右レール頭部内側間の最短距離。1.435メートルを国際標準軌間とする。ゲージ。→広軌→狭軌 き‐かん既刊】 すでに刊行したこと。刊行した出版物。↔未刊 き‐かん飢寒・饑寒】 飢えと寒さ。飢えこごえること。 き‐かん帰還‥クワン ①もどること。特に、戦地・軍隊などから故郷へ帰ってくること。「月から地球に無事―する」 ②(→)フィードバックに同じ。饋還。 き‐かん帰館‥クワン やかたに帰ること。わが家に帰ること。 き‐かん基幹】 一番のおおもと。中心となるもの。 ⇒きかん‐さんぎょう【基幹産業】 ⇒きかん‐ぜい【基幹税】 き‐かん亀鑑】 (「亀」は吉凶を占うもの、「鑑」は照らして物を見るものの意)行動の基準となる物事。かがみ。てほん。模範。亀鏡。「教育者の―」 き‐かん幾諫】 [論語里仁「父母に事つかうるには幾いくばくか諫いさむ」]相手の怒りに触れないようにそれとなく遠回しにいさめること。 き‐かん期間】 一定の時期から他の一定の時期までの間。「通用―」 ⇒きかん‐げんか【期間原価】 き‐かん貴官‥クワン 位の高い官。官吏または軍人である相手に尊敬の意を表す二人称。 き‐かん貴翰・貴簡】 相手から来た手紙を敬っていう語。 き‐かん旗艦】 艦隊の司令長官・司令官の乗っている軍艦。マストに司令官の官階相当の旗を掲げる。 ⇒きかん‐てん【旗艦店】 き‐かん器官‥クワン (organ)生物体に局在し、特定の生理機能をもち、形態的に独立した構造体。1種または数種の組織が一定の秩序で結合する。細胞内の小構造は細胞小器官という。「消化―」 き‐かん機感】 〔仏〕 ①衆生しゅじょうの能力(機)が仏のはたらきを発動させること。また、それを衆生が感受すること。 ②仏が衆生の機に対応すること。平家物語7「―の純熟明らかなり」 き‐かん機関‥クワン ①[漢書芸文志]活動の装置をそなえたもの。しかけのある器械。からくり。 ②はたらきのかなめ。正法眼蔵行持下「仏照ことに仏法の―をしらず」 ③(organ)個人または団体がその目的を達する手段として設ける組織。「執行―」「金融―」「交通―」「天皇―説」 ④(engine)火力・電力・水力などのエネルギーを機械的エネルギーに変換して他へ送る機械装置。蒸気機関・内燃機関・水力機関などの総称。 ⇒きかん‐いにんじむ【機関委任事務】 ⇒きかん‐く【機関区】 ⇒きかん‐し【機関士】 ⇒きかん‐し【機関紙・機関誌】 ⇒きかん‐しつ【機関室】 ⇒きかん‐しゃ【機関車】 ⇒きかん‐じゅう【機関銃】 ⇒きかん‐そしょう【機関訴訟】 ⇒きかん‐とうしか【機関投資家】 ⇒きかん‐ほう【機関砲】 き‐がん奇巌・奇岩】 めずらしい形の大岩。「―怪石」 き‐がん祈願‥グワン 神仏に祈り願うこと。願掛けをすること。宇津保物語梅花笠「呪詛の害なき事を―せさせ給へ」。「合格―」「―成就」 ⇒きがん‐じょ【祈願所】 ⇒きがん‐もん【祈願文】 き‐がん起龕】 禅宗で、棺を法堂・家から送り出すこと。また、その儀式。太平記33「―は南禅寺の平田和尚」 き‐がん帰雁】 春になって、北へ帰る雁。〈[季]春〉 き‐がん輝岩】 輝石を主成分とする完晶質粗粒の火成岩。 ぎ‐かん妓館‥クワン 遊女屋のこと。 ぎ‐かん技官‥クワン 特別の学術技芸に関することをつかさどる公務員。旧制の技師・技手に相当する。→事務官 ぎ‐かん技監】 技官の最高級の職名。旧制では内務技監・製鉄所技監・鉄道技監があった。現在は国土交通省・特許庁に置かれている。 ぎ‐かん議官‥クワン 明治初期、元老院など法律制定機関の構成者の官名。 ぎ‐がん義眼】 (「義」は「仮の」の意)入れ目。 きかん‐いにんじむ機関委任事務‥クワンヰ‥ 国または他の地方公共団体から都道府県知事・市町村長等に委任された事務。2000年に廃止され、自治事務と法定受託事務に二分して再構成された。 ⇒き‐かん【機関】 きかん‐き利かん気⇒きかぬき きかん‐く機関区‥クワン‥ 鉄道の現場組織の一つ。機関車などの点検を行い、所属する機関士が列車の運転業務に従事する。 ⇒き‐かん【機関】 きかん‐げんか期間原価】 建物の減価償却費のように、個別の製品との直接的な関係が明らかでない原価。↔製造原価 ⇒き‐かん【期間】 きかん‐ざい気乾材】 空気中で乾燥された材木。自然乾燥材。 きかん‐ざい起寒剤(→)寒剤に同じ。 きかん‐さんぎょう基幹産業‥ゲフ 一国の産業の基礎をなす産業。キー‐インダストリー。 ⇒き‐かん【基幹】 きかん‐し気管支‥クワン‥ 気管の分岐点から肺胞までの部分。心臓の上後方で左右に分岐し、その先はさらに分かれて樹枝状となり肺胞に達する。 ⇒き‐かん【気管】 きかん‐し機関士‥クワン‥ ①機関の運転をつかさどる人。 ②船舶職員の一種。船舶機関の運転・整備を行う海技免状保有者。 ⇒き‐かん【機関】 きかん‐し機関紙・機関誌‥クワン‥ 政党や研究所などの団体または個人が、その活動内容などの発表・宣伝・連絡のために発行する新聞や雑誌類。 ⇒き‐かん【機関】 きかんし‐えん気管支炎‥クワン‥ 気管支の炎症。発熱・胸痛・咳・喀痰かくたんなどの症状をともなう。気管支カタル。 ⇒き‐かん【気管】 きかんし‐かくちょうしょう気管支拡張症‥クワン‥クワクチヤウシヤウ 気管支が拡張して円筒状または嚢状を呈する疾患。一部は先天性、多くは幼時の重い肺炎、あるいは成人期の慢性気管支炎の結果生じ、大量の膿性喀痰が主な症状。時に喀血を来し、また感染を反復して発熱・体重減少・呼吸困難などを伴う。 ⇒き‐かん【気管】 きかんし‐カタル気管支加答児‥クワン‥ (→)気管支炎に同じ。 ⇒き‐かん【気管】 きかんし‐きょう気管支鏡‥クワン‥キヤウ 気管や気管支の内側を観察する内視鏡の一種。ファイバー‐スコープを用い、観察のほか生検組織の採取、異物の除去・摘出も可能。 ⇒き‐かん【気管】 きかんし‐ぜんそく気管支喘息‥クワン‥ 発作的に呼吸困難を起こす症状。大部分はアレルギーによるが、副交感神経の緊張異常状態などにも見られ、発作時に気管支の攣縮れんしゅく、気管支粘膜の腫脹しゅちょうを来し、呼気性の呼吸困難を起こす。 ⇒き‐かん【気管】 きかん‐しつ機関室‥クワン‥ ①主要原動機を据えつけた室。 ②艦船で推進主機を設置した室。 ③発電・暖房・冷房・換気・給水・給湯・排水などの機関を据えつけた室。 ⇒き‐かん【機関】 きかんし‐はいえん気管支肺炎‥クワン‥ 気管支炎が肺胞に波及して起こる肺の炎症。小葉性肺炎。カタル性肺炎。 ⇒き‐かん【気管】 きかん‐しゃ機関車‥クワン‥ 客車・貨車などを牽引する目的に使用する鉄道車両。原動機として電動機・内燃機関・蒸気機関などを使用。 ⇒き‐かん【機関】 きかん‐じゅう機関銃‥クワン‥ 引き金を引き続けると自動的・連続的に弾丸が装填・発射される銃。軽機関銃と重機関銃とがある。マシンガン。 ⇒き‐かん【機関】 きがん‐じょ祈願所‥グワン‥ 願掛けのために建てられた社寺。 ⇒き‐がん【祈願】 き‐かんすう奇関数‥クワン‥ 変数の符号を変えると関数全体の符号だけが変わる関数。すなわち−fx)=f(−x)である関数。yxの類。↔偶関数 きかん‐ぜい基幹税】 主要な税。税源が確実で税収の中で大きな割合を占める税。 ⇒き‐かん【基幹】 きかん‐せっかい気管切開‥クワン‥ 頸部で気管を切開し、気道を確保する処置。上気道狭窄きょうさくないし閉塞による呼吸困難除去のほか、長期にわたる気管分泌物や呼吸の管理を要する場合に行われる。 ⇒き‐かん【気管】 きかん‐そしょう機関訴訟‥クワン‥ 国または公共団体の機関相互間における権限の存否または行使に関する紛争についての訴訟。→行政訴訟⇒き‐かん【機関】 ギガンテスGigantes】 ギリシア神話で、ウラノスの血とガイアとから生まれた巨人たち。オリンポスの神々と戦って敗れた。単数形ギガス。 きかん‐てん旗艦店】 (flagship shop)複数の小売店舗をもつ企業が、営業活動上それらの中心と位置づけて営む店。 ⇒き‐かん【旗艦】 きかん‐とうしか機関投資家‥クワン‥ 証券投資による収益を主要な収益源とする法人形態の投資家。銀行・生命保険・損害保険・投資信託・年金基金・財団など。 ⇒き‐かん【機関】 ギガントプテリスGigantopteris ラテン】 初期の裸子植物の一つ。シダ種子類に分類する説もある。被子植物の双子葉類に似た大型の羽片が特徴。中国から東南アジアでペルム紀に繁栄したカタイシア植物群の代表種。 き‐がんぴ黄雁皮】 ジンチョウゲ科の落葉小低木。関西以西の山地に生え、高さ約1メートル。葉は対生。10月頃、黄色の小筒状花を総状花序に配列。樹皮は製紙の原料となる。蕘花じょうか。黄小雁皮。 きかん‐ほう機関砲‥クワンハウ 自動火器の一種。機関銃より大型で、普通は口径20ミリメートル以上のもの。桜井忠温、肉弾「敵の―の弾丸は彼の頭部を貫通した」 ⇒き‐かん【機関】 きかん‐ぼう利かん坊‥バウ 人に譲ったり負けたりするのが嫌いな、気性の激しい子。きかんきな子。 きがん‐もん祈願文‥グワン‥ (→)願文に同じ。 ⇒き‐がん【祈願】 きき利き・効き】 ①はたらき。また、能力やはたらきがすぐれていること。「釘の―が悪い」「―腕」「左―」 ②しるし。ききめ。効能。効験。「薬の―がよい」 きき聞き】 ①聞くこと。 ②他に聞こえること。風聞。評判。平治物語「ただ平家の―をのみぞ嘆かれける」 ③酒・茶などを味わい、または香をかいでためすこと。鑑定。 き‐き危機】 大変なことになるかも知れないあやうい時や場合。危険な状態。「経済―」「―を脱する」 き‐き忌諱】 (キイは慣用読み)いみきらうこと。いみ憚はばかること。 ⇒忌諱に触れる き‐き汽機】 蒸気のエネルギーを機械的エネルギーに変化させる装置。蒸気機関。 き‐き奇気】 ①奇妙な気性・性質。 ②香道で、香木の持ち味である(→)五味1以外の変わった香り。多く名香の炷たき出しに現れ、杏仁きょうにんの匂いに似るという。 き‐き奇奇】 非常にめずらしいさま。ひどく不思議なさま。「―怪々」 き‐き記紀】 古事記と日本書紀とを併せた略称。「―歌謡」 き‐き記旗】 しるしの旗。馬標うまじるしき‐き起期】 物事の起こり始まる時期。ある期間の起算点となる時期。 き‐き鬼気】 ぞっとするような恐ろしいけはい。「―迫る情景」 き‐き帰期】 帰る時。帰る期限。 き‐き喜気】 喜ばしいけはい。 き‐き毀棄】 こわしすてること。こわして役に立たないようにすること。「―罪」 き‐き嘻嘻】 ①喜び笑うさま。 ②満足するさま。 き‐き嬉嬉】 うれしそうなさま。喜びたのしむさま。「―として水と戯れる」 き‐き輝輝・暉暉】 てりかがやくさま。 き‐き機器・器機】 器具・器械・機械の総称。「事務―」「情報―」 きき窺基「基(人名)参照。 き‐き騏驥】 ①すぐれて速く走る馬。駿馬しゅんめ。 ②賢人のたとえ。 ⇒騏驥の跼躅は駑馬の安歩に如かず き‐ぎ木木】 多くの木。この木あの木。 き‐ぎ危疑】 あやぶみ疑うこと。疑いためらうこと。 き‐ぎ気気】 人々のそれぞれの気質。浄瑠璃、大塔宮曦鎧「名歌・名句も聞く人の―によつて変るといふ」 き‐ぎ奇技】 奇妙なわざ。珍しい技芸。奇芸。 き‐ぎ詭偽】 あざむきいつわること。虚偽。 き‐ぎ嬉戯】 遊びたわむれること。楽しみ遊ぶこと。 き‐ぎ機宜】 あることをするのにちょうどよい機会。時機に応じていること。時宜。「―を得た処置」 ぎ‐き偽器】 にせのうつわ。偽造の器物。 ぎ‐き義気】 義に富んだ心。正義を守る心。義侠心。 ぎ‐き義旗】 正義のために戦う旗じるし。 ⇒義旗を翻す ぎ‐き儀軌】 ①法則。儀範。儀法。正法眼蔵帰依仏法僧宝「仏々祖々の法は、かならずそのはじめに帰依三宝の―あるなり」 ②密教の儀礼・行法や図像に関する規則。また、それらを記述した経典。秘密儀軌。密軌。 ぎ‐き議貴】 律の六議りくぎの一つ。三位以上の貴族が受ける刑法上の特典。 ぎぎ義義】 ギギ科の淡水産の硬骨魚。ナマズに似る。全長約25センチメートル。体は細長く、体表は滑らかで、褐灰色を呈する。8本のひげと脂あぶらびれをもつ。背びれ・胸びれのとげにさされると痛い。本州中部以南産。尾びれが二叉した点でギバチと区別する。ハゲギギ。明応本節用集「鯤、ギギ」 ぎ‐ぎ疑義】 意味がはっきりしないこと。疑わしい事がら。「―をただす」 ぎ‐ぎ擬議】 ①あれかこれかとはかり考えること。熟考すること。 ②ためらうこと。躊躇ちゅうちょ。太平記22「ちつとも―せず走り懸る」 ぎ‐ぎ巍巍】 高く大きいさま。「山容―」「―堂々」 きき‐あ・う聞き敢ふ‥アフ 〔他下二〕 (多く打消の形で用いる)十分に聞く。はっきりと聞きとる。東関紀行「―・へずその御堂へ参りたれば」 きき‐あきら・む聞き明らむ】 〔他下二〕 聞いて事実を明らかに知る。源氏物語真木柱「―・め恨みとけ給ひにたなり」 きき‐あ・きる聞き飽きる】 〔他上一〕[文]ききあ・く(四) 何度も聞いて、聞くのがいやになる。「そんな説教は―・きた」 きき‐あし利き足】 よく働き力の出せる方の足。 きき‐あつ・める聞き集める】 〔他下一〕[文]ききあつ・む(下二) 方々からいろいろの事を聞きあわせる。 きき‐あやま・る聞き誤る】 〔他五〕 事実を誤って聞く。聞きちがえる。 きき‐あらわ・す聞き顕す‥アラハス 〔他四〕 さぐり聞いてはっきり知る。源氏物語手習「いかでかは―・させ給ひつらむ」 きき‐あわ・せる聞き合わせる‥アハセル 〔他下一〕[文]ききあは・す(下二) ①同一の事柄について、あれこれと問い合わせる。いろいろ聞いて考え合わせる。源氏物語澪標「―・せ給ふこともこそとおぼして」 ②問い合わせる。照会する。「先方に―・せてみる」 きき‐いしき危機意識】 危機が迫っていることを意識にのぼせること。 きき‐いしゃ利き医者】 腕前のすぐれた医者。 きき‐い・ず聞き出づ‥イヅ 〔他下二〕 「ききだす」に同じ。 きき‐いだ・す聞き出す】 〔他四〕 (→)「ききだす」に同じ。 きき‐いっぱつ危機一髪】 髪の毛一本ほどのわずかな差のところまで危険が迫ること。あぶないせとぎわ。 きき‐いとわ・し聞き厭はし‥イトハシ 〔形シク〕 聞くことがいやだと思われる。大弐高遠集「鶯の―・しき春にもあるかな」 きき‐いみ聞き忌】 遠方の親類の死去を聞き知って服する忌。ききも。 きき‐い・る聞き入る】 [一]〔自五〕 われを忘れて聞く。熱心に耳をかたむけて聞く。「話に―・る」 [二]〔他下二〕 ⇒ききいれる(下一) きき‐い・れる聞き入れる】 〔他下一〕[文]ききい・る(下二) ①聞いて心にとめる。枕草子41「鳶・烏などの上は見入れ―・れなどする人、世になしかし」。「忠告を―・れる」 ②人の願いや要求を、承知する。うけがう。納得する。同意する。「子供の進学希望を―・れる」 きき‐うか・ぶ聞き浮ぶ】 〔他下二〕 聞いて暗誦する。宇津保物語楼上上「千字文…やがて一日に―・べ給ふ」 きき‐うで利き腕】 よく働き力の出せる方の腕。右腕の場合が多い。利き手。狂言、名取川「とてもの事に―をも見せさせられい」。「―を押さえる」 きき‐お・う聞き負ふ‥オフ 〔他四〕 わが身のことと思って聞く。源氏物語紅葉賀「我一人しも―・ふまじけれど、うとましや…とおぼゆ」 きき‐おお・す聞き果す‥オホス 〔他下二〕 しまいまで聞く。十分に聞く。基佐集「ほととぎす声はさだかに―・せけり」 きき‐お・く聞き置く】 〔他五〕 ①聞いておく。先方の話を聞くだけで、自分の意思表示をしないでおく。 ②聞いて覚えている。源氏物語帚木「思ひあがれる気色けしきに―・き給へる女むすめなれば」 きき‐おさめ聞き納め‥ヲサメ それが聞くことの最後で、もう聞けなくなること。浄瑠璃、曾根崎「七つの時が六つ鳴りて、残る一つが今生こんじょうの、鐘のひびきの―」。「これがこの世の―」 きき‐おじ聞き怖じ‥オヂ 聞いただけでこわがること。浄瑠璃、国性爺合戦「韃靼だったんえびす―して二の足になる所を」 きき‐おち聞き落ち】 ①聞きおとすこと。聞きおとし。 ②聞いただけで恐れて逃げること。聞き逃げ。太平記8「六波羅よも一溜りも溜らじ、―にぞせんずらん」 きき‐おとこ利き男‥ヲトコ 気の利いた男。粋いきな男。 きき‐おと・す聞き落とす】 〔他五〕 ①うっかりして、聞くべきことを聞かないでしまう。聞きもらす。「用件を―・す」 ②聞いて心中でけなす。源氏物語若菜下「あへなくあはつけきやうにや―・し給ひけむと」 きき‐おぼえ聞き覚え】 ①かつて聞いて覚えていること。「―のある名前」 ②耳で聞いて覚えること。耳学問。「―の外国語」 きき‐おぼ・える聞き覚える】 〔他下一〕[文]ききおぼ・ゆ(下二) ①聞いて記憶している。 ②耳学問で覚える。 きき‐おも・う聞き思ふ‥オモフ 〔他四〕 聞いて考える。源氏物語蓬生「人の―・はむこともあり」 きき‐およ・ぶ聞き及ぶ】 〔他五〕 人づてに聞き知る。伝聞する。前から聞いている。「噂はかねがね―・んでいる」 きき‐かいかい奇奇怪怪‥クワイクワイ 「奇怪」を強めていう語。非常に怪しく不思議なさま。「―な事件」 きき‐か・う聞き換ふ‥カフ 〔他下二〕 それとは別の音を聞く。風雅和歌集「松の風かけひの水に―・へて都の人の音づれはなし」 きき‐かえ・す聞き返す‥カヘス 〔他五〕 ①相手から一度聞いたことを繰り返してたずねる。「確認のため―・す」 ②聞かれたことに答えず、こちらからも聞く。反問する。「君はどう考えるのかと―・す」 ③繰り返し聞く。もう一度聞く。「テープを―・す」 きき‐がお聞き顔‥ガホ 聞き知っているような顔つき。源氏物語夕霧「かの事は聞きこしめしたれど、何かは―にも、と思おぼいて」 きき‐がき聞書】 ①人から聞いて、その事を書きとめること。また、その文書。 ②叙位任官の理由を書いたもの。除目じもくの聞書。平家物語4「源以仁・頼政法師父子追討の賞とぞ―にはありける」 →聞書ききしょ きき‐かじり聞き齧り】 聞きかじっていること。「ほんの―の知識」 きき‐かじ・る聞き齧る】 〔他五〕 深くはわからず、人の話の一部分またはうわべだけを聞く。部分的・表面的な知識だけをもつ。「―・った知識をひけらかす」 きき‐かた聴き方・聞き方】 ①聴く方法。聞く態度。 ②〔教〕国語教育の一分野。話を聞いて正しく理解するための方法・態度の教育。 ③聞く側。聞き手。「―に回る」 ④連句などの味わい方。 きき‐がた・し聞き難し】 〔形ク〕 ①聞きにくい。 ②わかりにくい。難解である。三冊子「この句―・し。よく聞ゆる句になし侍れば、句をかしからず」 きき‐かよう記紀歌謡‥エウ 古事記および日本書紀に記されてある古代歌謡。 きき‐かよ・う聞き通ふ‥カヨフ 〔他四〕 ①つたえ聞く。伝聞する。源氏物語浮舟「京にさばかりの人のおはしおはせず、おのづから―・ひて」 ②聞いて互いに心を通わす。源氏物語桐壺「琴、笛の音に―・ひ」 きき‐かわ・す聞き交わす‥カハス 〔他五〕 互いに聞きあう。互いにたよりをする。源氏物語早蕨「御有様は絶えず―・し給ひけり」 きき‐かん危機感】 危機が迫っているという不安の感じ。危機意識。 きき‐かんり危機管理‥クワン‥ 大規模で不測の災害・事故・事件等の突発的な事態に対処する政策・体制。人命救助や被害の拡大防止など迅速で有効な措置がとられる。 きき‐き・る聞き切る】 〔他四〕 しっかり聞いて、後で再び聞くことのないようにする。浄瑠璃、傾城反魂香「いなせの返事―・り参れとの御使」 きき‐く聞句】 意味がなかなかわかりにくい俳句。去来抄「むかし―といふものあり」 き‐ぎく黄菊】 ①黄色い花の菊。〈[季]秋〉 ②襲かさねの色目。表は黄、裏は青。 きき‐くら・す聞き暮らす】 〔他五〕 聞きながら日を暮らす。一日中聞いている。風雅和歌集「同じねをのみ―・すかな」 きき‐ぐるし・い聞き苦しい】 〔形〕[文]ききぐる・し(シク) ①聞き取りにくい。「雑音が多くて―・い」 ②不愉快なことで聞くに堪えない。源氏物語真木柱「心やすからず―・しきままに」。「―・い話」 きき‐こ・う聞き恋ふ‥コフ 〔他上二〕 聞いて恋しく思う。万葉集10「里人の―・ふるまで…ほととぎす妻恋ひすらし」 きき‐ごうしゃ聞き巧者‥ガウ‥ 相手が話しやすいようにうけ答えして、たくみにその人の話を聞くこと。また、その人。聞き上手。 きき‐こう・ず聞き困ず】 〔他サ変〕 聞くことに疲れる。聞きあきる。 きき‐ごうろ聞香炉‥ガウ‥ 香道で、香を聞くための香炉。一対で用いる。手の平に納まるほどの大きさで、煙返しはなく、3本の足のうちの1本を正面とする。青磁や染付が主だが、時に蒔絵などもある。 聞香炉 提供:ポーラ文化研究所 きき‐ごたえ聞き応え‥ゴタヘ 聞くに値するだけの価値。聞いたものから感ずる充実感。「―のある音楽」 きき‐ごと聞き事】 聞くだけの値うちのあること。ききもの。蒙求抄7「此の人の物語は―なほどに」 きき‐ごま利き駒】 将棋で、飛車・角行・金将・銀将などのような、働きのすぐれた駒。 きき‐こみ聞込み】 聞き込むこと。刑事などが犯罪事実や捜査の手掛かりを聞いてまわること。「―捜査」 きき‐こ・む聞き込む】 〔他五〕 情報などを他から聞いて知る。耳に入れる。「うわさを―・む」 きき‐こ・む聞き籠む】 〔他下二〕 聞いて心にしまっておく。風雅和歌集「ひとりあかすよもの思ひは―・めぬただつくづくとふくる夜の雨」 きき‐ざい毀棄罪】 物の効用を害する犯罪。文書毀棄罪・建造物損壊罪・器物損壊罪・境界損壊罪・信書隠匿罪の総称。 きき‐ざけ聞酒・利酒】 酒の良否を鑑定すること。またそのために味わってみる酒。「―をする」 きき‐さ・す聞き止す】 〔他五〕 中途で聞くのをやめる。源氏物語帚木「ことなることなければ、―・し給ひつ」 きき‐さだ・む聞き定む】 〔他下二〕 聞いてそれと決める。源氏物語花宴「のたまふ声に、この君なりけりと―・めて」 きき‐ざる喜々猿】 大阪府堺で作られる土人形。手捻びねりの猿を組み合わせたもの。 きき‐され聞きされ】 人の話をちょっと耳に入れること。聞きかじり。土佐日記「―に聞けるなり」 きぎし雉・雉子】 キジの古称。古事記「―は響とよむ」 ⇒雉の頓使 きき‐しつ汽機室】 船体内または工場内で、往復式蒸気機関・蒸気タービンの汽機を装置した一区画。

き‐ぎ【気気】🔗🔉

き‐ぎ気気】 人々のそれぞれの気質。浄瑠璃、大塔宮曦鎧「名歌・名句も聞く人の―によつて変るといふ」

き‐さく【気さく】🔗🔉

き‐さく気さく】 気性がさっぱりして、物事にこだわらないこと。打ち解けて気軽なさま。狂言、末広がり「余りそなたは―な買手ぢや」。「―な人柄」「―に話しかける」

き‐ざし【気ざし】🔗🔉

き‐ざし気ざし】 気持。こころざし。傾城禁短気「是非に今日は貰ふ―ぢや」

き‐しんど【気しんど】🔗🔉

き‐しんど気しんど】 気づかれがすること。気苦労。浄瑠璃、伊賀越道中双六「アヽ気の毒な足もと、前から見て居るに―でならぬ」→しんどい

○気で気を病むきできをやむ🔗🔉

○気で気を病むきできをやむ その必要もないのに、心配しすぎて自ら苦しむ。 ⇒き【気】 き‐でこ木偶】 「こけし」をいう。 き‐てつ軌轍】 ①わだち。車のあと。 ②法則。おきて。 ③過去の事跡。 ぎ‐てつ蟻垤(→)蟻塚ありづかに同じ。

き‐な‐やつ【気な奴】🔗🔉

き‐な‐やつ気な奴】 いい気な奴。酔興者。好色一代男8「さても―かな」

き‐に‐いり【気に入り】🔗🔉

き‐に‐いり気に入り】 自分の心によくかなうこと。また、その人や物。「お―の服」「社長の―」 ○気に入るきにいる 自分の好みや望みに合う。好きになる。 ⇒き【気】 ○気に掛かるきにかかる ある物事が心から離れず、心配である。夏目漱石、それから「一度気にかゝり出すと、何処迄も気にかゝる男である」。「残してきた子供が―」 ⇒き【気】

○気に入るきにいる🔗🔉

○気に入るきにいる 自分の好みや望みに合う。好きになる。 ⇒き【気】

○気に掛かるきにかかる🔗🔉

○気に掛かるきにかかる ある物事が心から離れず、心配である。夏目漱石、それから「一度気にかゝり出すと、何処迄も気にかゝる男である」。「残してきた子供が―」 ⇒き【気】 キニク‐がくはキニク学派】 〔哲〕(Kynik ギリシア・Cynics イギリス)ソクラテスの弟子アンティステネスが始めたギリシア哲学の一派。幸福は有徳な生活にあり、それは外的条件に左右されず、意志で欲望を制することによって達せられると考え、無欲な自然生活を営むことを理想とし、一切の社会的習慣を無視し、文化的生活を軽蔑した。ここからしばしばキニク主義(シニシズム)は社会生活の伝統や見栄を意識的に無視する生活態度を意味する。シニック学派。犬儒学派。

○気に食わないきにくわない🔗🔉

○気に食わないきにくわない 自分の気持に合わず、不満である。気に入らない。 ⇒き【気】 き‐にげ着逃げ】 他人の衣類を着たまま逃げること。狂言、宝の笠「はれやれ―しやるかと思うた」

○気に障るきにさわる🔗🔉

○気に障るきにさわる その事が不愉快に感じられる。 ⇒き【気】

○気にするきにする🔗🔉

○気にするきにする 悪い結果を恐れて、心配する。心にかける。 ⇒き【気】

○気に留めるきにとめる🔗🔉

○気に留めるきにとめる 見落し聞き落しのないよう注意しておく。「新聞に出ているか気に留めておこう」 ⇒き【気】

○気になるきになる🔗🔉

○気になるきになる その事が気がかりである。気にかかる。「試験の結果が―」 ⇒き【気】

○気に病むきにやむ🔗🔉

○気に病むきにやむ くよくよと思い悩む。「些細なことを―性格」 ⇒き【気】 き‐にゅう記入‥ニフ 書き入れること。「書類に必要事項を―する」 き‐にゅう鬼乳・奇乳】 母体のホルモンの影響を受け新生児が分泌する乳汁。魔汁。 ぎにょ祇女・妓女】 平家物語中の女性。京堀川の白拍子。祇王の妹。姉とともに嵯峨に赴き尼となる。ぎじょ。→祇王 き‐にょう鬼繞‥ネウ 漢字の繞にょうの一つ。「魁」「魅」などの繞の「鬼」の称。 き‐にょうぼう生女房‥バウ 男と接したことのない女。きむすめ。好色一代女3「是非なく―にてここにくだりぬ」

き‐の‐くすり【気の薬】🔗🔉

き‐の‐くすり気の薬】 心の保養になること。おもしろいこと。狂言、薩摩守「はて扨―な御坊を乗せ合いた」↔気の毒

き‐の‐せい【気の所為】‥ヰ🔗🔉

き‐の‐せい気の所為‥ヰ 本当かどうか不確かだが、そのように感じられること。根拠もなく、そう思えること。浮世床2「巫女いちこの貌までが―かこはくなるぜエ」

き‐の‐どく【気の毒】🔗🔉

き‐の‐どく気の毒】 (心の毒になることの意) ①自分が難儀な目に会って心をいため、苦しむこと。困ること。きまりがわるいこと。当惑。松の葉3「なんぼ仰おしゃつても、訳のわるひが―」 ②他人の苦痛・難儀についてともに心配すること。同情。狂言、飛越「そなたの川へはまつたは―なれども」。「病気がちで―だ」 ③相手に迷惑をかけて、すまなく思うこと。また、感謝やお礼の意を表すのにも使う。「すっぽかして―なことをした」「こんな良い物をいただいて―な」↔気の薬。 ⇒きのどく‐せん【気の毒銭】 ⇒気の毒をかける

きのどく‐せん【気の毒銭】🔗🔉

きのどく‐せん気の毒銭】 (価が低いから使っても相手に対して気の毒の意)寛永通宝の一文銭の異称。 ⇒き‐の‐どく【気の毒】 ○気の毒をかけるきのどくをかける 気の毒な思いをさせる。心配させる。 ⇒き‐の‐どく【気の毒】

○気の毒をかけるきのどくをかける🔗🔉

○気の毒をかけるきのどくをかける 気の毒な思いをさせる。心配させる。 ⇒き‐の‐どく【気の毒】 き‐の‐とものり紀友則】 平安前期の歌人。三十六歌仙の一人。宇多・醍醐天皇に仕え、大内記に至る。古今集撰者の一人。家集「友則集」。905年(延喜5)以後間もなく没、享年60歳位という。 ⇒き【紀】 キノドラマ (和製語kino-drama)(キノはロシア語で映画の意)連鎖劇の一種。→連鎖劇 き‐の‐ないし紀内侍】 平安中期の歌人。紀貫之の女むすめ。鶯宿梅おうしゅくばいの故事で有名。 ⇒き【紀】 き‐の‐はし木の端】 木のきれはし。転じて、人の捨てて顧みないつまらぬ物、また非情のもの。主として僧侶などの身をたとえていう。枕草子7「思はん子を法師になしたらんこそ心苦しけれ。ただ―などのやうに思ひたるこそ」 き‐のばし気延し・気暢ばし】 なぐさみ。きばらし。 き‐の‐はせお紀長谷雄‥ヲ 平安前期の官人・学者。菅原道真に学び、文章博士。従三位中納言。894年(寛平6)道真は遣唐大使に、長谷雄は同副使に任命されたが、渡航は中止。時平らと延喜格を撰。詩文は「朝野群載」「本朝文粋」などに収める。(845〜912) ⇒き【紀】 き‐の‐ひ忌の日】 伊豆の三宅島みやけじまで、正月25日をいう。神が島内を巡って歩くという日で、堅く斎いみを守っている。→日忌ひいみ き‐の‐へ柵戸】 古代、蝦夷えぞに備えるための城柵に付属させた民戸。屯田兵の一種。きへ。さくこ。 き‐のぼせ気逆上】 気の逆上ぎゃくじょうすること。のぼせ。上気。逆上。 き‐のぼり木登り】 ①木によじのぼること。巧みに木に登る人。 ②獄門にかけられること。梟首きょうしゅ⇒きのぼり‐うお【木登り魚】 ⇒きのぼり‐とかげ【木登り蜥蜴】 ⇒木登り川立ち馬鹿がする ⇒木登り川渡り ⇒木登りは木で果てる きのぼり‐うお木登り魚‥ウヲ キノボリウオ科の淡水産の硬骨魚。原産地は東南アジア。全長約20センチメートル。鰓えらの一部から変化した迷路状器官で空気呼吸ができ、地上を這うが、木に登ることはない。 ⇒き‐のぼり【木登り】

き‐の‐まま【気の儘】🔗🔉

き‐の‐まま気の儘】 思う通りにするさま。きまま。

き‐の‐やまい【気の病】‥ヤマヒ🔗🔉

き‐の‐やまい気の病‥ヤマヒ 精神のつかれなどから起こる病気。気やみ。気病。

○気は心きはこころ🔗🔉

○気は心きはこころ ①少しでも気がすめば心が落ち着くこと。和合人「口に煙管が入つとると思や、―なもので、煙草はなうても済む」 ②少しのことでもその人の真心の一端をあらわしうること。「粗末な品ですが―と思ってお収め下さい」 ⇒き【気】 き‐ばさみ木鋏】 植木の刈込みなどに使用する刃の厚いはさみ。長い木の柄がすげてある。 き‐ばしり木走り】 スズメ目キバシリ科の小鳥。背面は褐色で、嘴くちばしは細長く湾曲。針葉樹林にすみ、キツツキのように尾羽を樹の幹や枝に当てながら、ちょろちょろと登り、樹幹にすむ小昆虫類を食べる。ユーラシア北部・北アメリカに広く分布。 キバシリ 撮影:小宮輝之 き‐ばし・る黄走る】 〔自四〕 黄色を帯びる。きばむ。 き‐はずかし・い気恥かしい‥ハヅカシイ 〔形〕[文]きはづか・し(シク) 何となく恥かしく感ずる。きまりが悪い。 きば‐せん騎馬戦】 騎馬武者の合戦を模した遊戯。3〜4人一組が肩を組んで馬となり、一人をその上に乗せ、何組かずつ敵味方に分かれて、上に乗った者を落としたり、その鉢巻などを奪い合ったりする。 き‐はだ木肌】 木のはだ。樹木の外皮。 き‐はだ黄肌】 サバ科の海産の硬骨魚。体はマグロ型。全長2メートル以上、体重60キログラム以上になる。第1背びれ以外の各ひれは著しく黄色い。南日本および熱帯の魚であるが、夏季には東北地方や日本海へも回遊。肉は桃色で美味。キワダ。キワダマグロ。キンビレ。イトシビ。 き‐はだ黄蘗】 (黄肌きはだの意)ミカン科の落葉高木。山地に自生。高さ25メートルに達する。葉は複葉で葉軸は赤い。雌雄異株。5〜6月頃黄緑色の小花を開く。秋、小球形の黒い実が円錐状の果序に熟する。樹皮の内側が黄色で苦味がある。樹皮の漢方生薬名を黄蘗おうばくといい、健胃剤・消炎剤として、また、黄色の染色に用いる。材は光沢があり、家具・細工物にする。きわだ。おうばく。 ⇒きはだ‐いろ【黄蘗色】 きはだ‐いろ黄蘗色】 黄蘗の樹皮で染めた色。鮮やかな黄色。 Munsell color system: 8Y8/8 ⇒き‐はだ【黄蘗】 き‐ばたらき気働き】 事のなりゆきに応じて即座に心のはたらくこと。気の利くこと。気転。 き‐ばたん黄巴旦】 オウムの一種。白色で冠羽は淡黄色。オウムの中で最もよく飼われる。長命で、飼育下で100年生きた例がある。原産地はオーストラリア・ニューギニア。 キバタン 撮影:小宮輝之 き‐ばち樹蜂】 ハチ目キバチ科のハチの総称。原始的なハチで、腰がくびれていない。雌は尾端に剣状の産卵管をもち、樹幹に産卵。幼虫は材を食害。 にほんきばち キバチ 撮影:海野和男 ぎ‐ばち義蜂】 ギギ科の淡水産の硬骨魚。胸びれのとげで発する特異な摩擦音からギギュウともいう。ナマズに似るが、臀しりびれは尾びれと結合しない。背びれ・胸びれのとげで刺されると痛い。関東以北の本州に分布。九州には近似種アリアケギバチがいる。 ギバチ 提供:東京動物園協会 き‐はちじょう黄八丈‥ヂヤウ 八丈絹の一つ。八丈島のハチジョウカリヤスで糸染めした黄色の地に鳶とび・黒色などの縞しま・格子柄を表した絹織物。本産地は八丈島。浮世草子、好色万金丹「―の帛ふくさは江戸の金吾が小袖の裂きれき‐はちす木蓮】 ①(→)芙蓉ふようの別称。 ②(→)木槿むくげの別称。〈[季]秋〉 き‐はつ既発】 すでに起こったこと。 き‐はつ揮発】 常温で液体が気化すること。 ⇒きはつ‐ゆ【揮発油】 ⇒きはつゆ‐ぜい【揮発油税】 き‐ばつ奇抜】 ①人の意表に出ること。とっぴなこと。「―な服装」 ②思いも及ばぬほど他よりぬきんでること。珍しくすぐれたこと。「才藻―」 きはつ‐ゆ揮発油(→)ガソリンに同じ。 ⇒き‐はつ【揮発】 きはつゆ‐ぜい揮発油税】 揮発油に課する消費税である国税。広義には、地方譲与税である地方道路税をも含む。いずれも道路整備の特定財源(目的税)。通称、ガソリン税。 ⇒き‐はつ【揮発】 きば‐ども騎馬供】 騎馬で大名などの行列に従う供回り。 き‐ばな木鼻】 〔建〕頭貫かしらぬきなどの端が、柱から突き出した部分。そこに刳形くりかた彫刻を施した物。拳鼻こぶしばな→禅宗様→大仏様 木鼻 きばな‐きょうちくとう黄花夾竹桃‥ケフ‥タウ キョウチクトウ科の常緑大低木。沖縄・小笠原など熱帯各地で栽培。黄色の花を観賞。オレアンダ。 きばな‐しゃくなげ黄花石南花】 ツツジ科の常緑低木。日本では中部・北部の高山帯にハイマツに混じって生じる。葉は長楕円形、革質で多く輪生状。7月、淡黄色花を総状に集めてつける。 きばな‐の‐こま‐の‐つめ黄花の駒の爪】 スミレの一種。地下茎は長く、茎は繊細で高さ5〜10センチメートル。夏に黄花を茎頂に横向きに着ける。花弁に紫条が入る。日本の高山の草地に生じる高山植物の一つ。 き‐はな・る来離る】 〔自下二〕 もとの地を離れて来る。万葉集17「青丹よし奈良を―・れあまさかるひなにはあれど」 きば‐のろ牙麞・牙麅】 シカ科の哺乳類。小形で体長約80センチメートル。角がなく、雄には上顎に牙がある。栗色で黒い差し毛がある。中国長江沿岸と朝鮮の水辺の草原・山地に生息。単独行動。牙獐がしょう。クジカ。ミズシカ。 キバノロ 提供:東京動物園協会 きば‐へん牙偏】 漢字の偏の一つ。「鴉」「雅」などの偏の「牙」「」の称。 ぎば‐へんじゃく耆婆扁鵲】 (耆婆は古代インドの名医、扁鵲は中国古代の名医)世にもまれな名医。優れた医者。 きば‐ほうぎゅう帰馬放牛‥ハウギウ [書経武成](周の武王が殷に勝って帰り、馬を華山の陽に帰し、牛を桃林の野に放った故事から)戦いをやめること。 きば‐みんぞく騎馬民族】 中央アジアなどに住み、馬の機動性を利用して遊牧と軍事力を発展させ対外進出を行なった民族。西方のスキタイ・フン、中央の烏孫うそん、東方の匈奴きょうど・烏桓うがん・鮮卑せんぴ・突厥とっけつ・ウイグル・モンゴルなど。夫余ふよ・高句麗こうくり・渤海ぼっかい・女真じょしんなどを加えることもある。 ⇒きばみんぞく‐せつ【騎馬民族説】 きばみんぞく‐せつ騎馬民族説】 日本の大和政権は大陸から渡来した東北アジア系の騎馬民族が樹立した征服王朝であるとする仮説。1948年頃より江上波夫によって提唱された。 ⇒きば‐みんぞく【騎馬民族】 き‐ば・む黄ばむ】 〔自五〕 黄色みを帯びる。黄色がかる。「木の葉が―・む」「―・んだシャツ」 き‐ば・む気ばむ】 〔自四〕 気力をこめる。りきむ。雑兵物語「馬が一疋―・んで、馬取も乗人も汗を流して静めたが」 きばむ‐やまい黄疸・黄病‥ヤマヒ 「おうだん」の古称。〈倭名類聚鈔3き‐ばや気早】 気の早いこと。また、そういう性質の人。せっかち。 き‐ばや・い気早い】 〔形〕[文]きばや・し(ク) 気みじかで血気にはやる。せっかちである。 き‐はや・す着栄す】 〔他四〕 人目に立つほどに着飾る。紫式部日記「宰相の君は…衣の色も人よりけに―・し給へり」

き‐ば・む【気ばむ】🔗🔉

き‐ば・む気ばむ】 〔自四〕 気力をこめる。りきむ。雑兵物語「馬が一疋―・んで、馬取も乗人も汗を流して静めたが」

○気は世を蓋うきはよをおおう🔗🔉

○気は世を蓋うきはよをおおう [史記項羽本紀「力は山を抜き気は世を蓋う」]気力が雄大で世を圧倒すること。蓋世がいせい⇒き【気】 きはら木原】 姓氏の一つ。 ⇒きはら‐ひとし【木原均】 き‐ばらし気晴らし】 ふさいだ気分をさっぱりと払いのけること。気散じ。憂さ晴らし。〈日葡辞書〉。「―に映画を見る」「パチンコで―する」 きはら‐ひとし木原均】 植物遺伝学者。東京生れ。北大卒。京大教授。ゲノムの概念とその分析法を確立。コムギの起源の研究、種なしスイカの作出などを行う。文化勲章。(1893〜1986) ⇒きはら【木原】 き‐ばり気張り】 きばること。奮発。 き‐ば・る気張る】 〔自五〕 ①息をつめて力む。いきむ。 ②いきごむ。勇み立つ。元気をだす。〈日葡辞書〉。「―・らずにやろう」 ③見えを張って必要以上のことをする。特に、気前よく金を出す。おごる。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「銭が無か、―・つてゐる古褞袍わんぽうもその風呂敷包みもきりきりこつちへおこせ」。「―・って祝儀を出す」

き‐ぶっせい【気ぶっせい】🔗🔉

き‐ぶっせい気ぶっせい】 (キブサイの訛)気づまりなこと。「知らない人ばかりで―だった」

き‐まず・い【気まずい】‥マヅイ🔗🔉

き‐まず・い気まずい‥マヅイ 〔形〕 互いに何となく気持がしっくりせず、ぐあいが悪い。二筋道三篇霄の程「必ずあぢに―・く思つてくれめえよ」。「―・い雰囲気」

き‐まめ【気まめ】🔗🔉

き‐まめ気まめ】 心がまめなこと。よく気がつき、労をいとわず気軽に働くこと。

○気を失うきをうしなう🔗🔉

○気を失うきをうしなう ①意気沮喪そそうする。風姿花伝「手立てはたと変りぬれば、―」 ②意識がなくなる。失神する。 ⇒き【気】

○気を使うきをつかう🔗🔉

○気を使うきをつかう 周囲の人や物事に、細かく心づかいをする。 ⇒き【気】

○気を取られるきをとられる🔗🔉

○気を取られるきをとられる 注意を他のものに奪われる。 ⇒き【気】

○気を取り直すきをとりなおす🔗🔉

○気を取り直すきをとりなおす 気落ちした状態から、思い直して元気を出す。 ⇒き【気】

○気を取るきをとる🔗🔉

○気を取るきをとる 機嫌を取る。天草本伊曾保物語「主人の―ものでござるほどに」 ⇒き【気】

○気を引き立てるきをひきたてる🔗🔉

○気を引き立てるきをひきたてる 気持が沈んでいるのをはげまして、元気が出るようにする。 ⇒き【気】

○気を引くきをひく🔗🔉

○気を引くきをひく それとはなしに相手の心を探る。相手の関心をこちらへ向けさせる。 ⇒き【気】

○気を回すきをまわす🔗🔉

○気を回すきをまわす あれこれ余計なことを心配したり想像したりする。 ⇒き【気】

○気を持たすきをもたす🔗🔉

○気を持たすきをもたす あることをする気持を相手に起こさせる。思わせぶりをして相手の気をひく。また、期待をいだかせる。浄瑠璃、傾城八花がた「十が九つ九分迄は、コリヤ行きさうなものぢやがと、気を持たせれば」 ⇒き【気】

○気を許すきをゆるす🔗🔉

○気を許すきをゆるす 警戒心や緊張を解いて無防備の状態になる。 ⇒き【気】

○気を緩めるきをゆるめる🔗🔉

○気を緩めるきをゆるめる 心の緊張を解く。 ⇒き【気】

け【気】🔗🔉

】 (「気」の呉音ケに由来するか。一説に訓とも。→気) [一]〔名〕 ①実体を手にとることはできないが、その存在が感じられるもの。蜻蛉日記「東面の朝日の―」。「火の―」「全くその―は見られない」 ②様子。けはい。宇津保物語楼上上「さがなう心こはく、なまめかしき―もはべらず」 ③心もち。ここち。源氏物語夕顔「おそろしき―もおぼえず」 ④気力。心身の力。蜻蛉日記「―やあがりぬらん、心地いとあしうおぼえて」 ⑤病気。枕草子188「病は…脚の―」。倭名類聚鈔3「疫、衣夜美、一云度岐乃介」 ⑥その味わい・匂いなどのあること。その成分を含むこと。今昔物語集1「米の―なれば吉き物なり」 ⑦生れつき持っているもの。持ちまえ。筑波問答「其の人の―に対して教へかけられ侍るにや」 [二]〔接頭〕 動詞・形容詞に冠して「様子が…である」の意とし、または「何となく」の意を添える。「―おされる」「―ぢかし」「―おそろし」「―だるい」 [三]〔接尾〕 そのような様子、傾向が感じられること。「寒―さむけ」「人―ひとけ」「女っ―」 ⇒気も無い

げ【気】🔗🔉

】 〔接尾〕 (ケ(気)の濁音化したもの)体言、形容詞の語幹、動詞の連用形などに付いて、外から見て推測されるけはい・様子・感じ・傾向などの意を表す。…の様子。…そう。いかにも…の感じ。 ㋐(体言に付く)源氏物語夕顔「いとあはれ―なる人と見給ふに」。天草本平家物語「いかにも大様―でそこへ出でられたれば」。「得意―な顔」「おとな―がない」 ㋑(形容詞の語幹に付く)源氏物語若紫「いたうなげかし―にもいひなさず」。天草本平家物語「清盛も面白―に思はれて」。「かわい―がない」 ㋒(動詞の連用形に付く)源氏物語夕顔「何の心ばせあり―もなく」。「意味あり―に笑う」 ㋓(動詞型助動詞の連用形に付く)源氏物語若紫「しろしめしたり―なるを」 ㋔(形容詞型助動詞の語幹に付く)源氏物語浮舟「ことごとしきほどにはあるまじ―なりしを」。「何か話した―な様子」 ㋕(活用語の連体形に付く)天草本平家物語「この人もふた心がある―なとあつて」

け‐びらい【気びらひ】‥ビラヒ🔗🔉

け‐びらい気びらひ‥ビラヒ (ケ(気)ブ(振)ラヒの転か)様子。そぶり。けぶり。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「こんな―聞かすがいなや」

○気も無いけもない🔗🔉

○気も無いけもない ①そのような様子が全くない。気配もない。宇津保物語祭使「けもなく青みやせて」。「心配の―」 ②思いもよらない。とんでもない。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―こと言はしや島絽が十五箱」 ⇒け【気】 け‐も‐ない気も無い⇒け(気)(句) け‐もの】 (毛物の意)全身に毛のある四足の動物。畜類。けだもの。法華義疏長保点「一角の狩ケモノ出づるときは」 ⇒けもの‐たおし【畜仆し】 ⇒けもの‐へん【獣偏】 ⇒けもの‐みち【獣道】 けもの‐たおし畜仆し‥タフシ 家畜を殺すこと。呪術によるという。国つ罪の一つ。祝詞、大祓詞「高つ鳥の災わざわい、―、蠱物まじものする罪」 ⇒け‐もの【獣】 けもの‐へん獣偏】 漢字の偏の一つ。「狩」「猫」などの偏の「犭」の称。「犭」は「犬」の字の変形。 ⇒け‐もの【獣】 けもの‐みち獣道】 鹿・猪などの通行で自然につけられた道。 ⇒け‐もの【獣】 け‐もも毛桃】 桃の一類。果実の皮に毛があるのでいう。万葉集7「はしきやし吾家わぎえの―本しげみ花のみ咲きて成らざらめやも」 け‐もん仮門】 〔仏〕 ①方便の教え。権門ごんもん。↔真門。 ②浄土真宗で、自力で往生しようとすること。 け‐もん暇文・假文⇒いとまぶみ げ‐もん解文】 ①(→)1に同じ。 ②推薦状。栄華物語「阿闍梨の―を放たせ給ふ」 けもん‐さ顕紋紗(→)「けんもんしゃ」に同じ。 けもん‐りょう花文綾】 唐花からはなの模様のある綾あや。宇津保物語俊蔭「赤朽葉に―のこうちぎ」 けや きわだって他と異なっているさま。けざやか。けやか。万葉集16「寒水しみずの心も―に思ほゆる」 げ‐や下屋】 母屋もやにさしかけてつくった小屋根。また、その下の部分。 げ‐や下野】 官職を辞して民間に下ること。また、政権を失って野党になることにもいう。「責任をとって―する」 けやか きわだって他と異なっているさま。きわやか。雄略紀「玉縵たまかずらは大はなはだ貴けやかにして」 けやき欅・槻】 (ケヤはケヤケシと同源。木理に基づく名か。キは木の意)ニレ科の落葉高木。山地に多いが、人家の防風林にも使われてきた。高さ20メートルに近く、周囲約3メートルに達する。花は早春新葉と共に生じ、淡黄緑色、雌雄同株。果実は3ミリメートルくらいの不定形で、複数個つけた先端の小枝ごと散布される。材は黄ばんで堅く、磨けば光沢を生じ、くるいが少ない。建築用装飾材または器具材として賞用。古名ツキノキ(槻の木)。伊京集「樫、ケヤキ」 けやき ケヤキ 提供:ネイチャー・プロダクション け‐やき毛焼き】 ①鳥の羽をむしったあと肌に残る細かい毛を火で焼くこと。〈日葡辞書〉 ②(→)「けばやき」に同じ。 け‐やく (「契約」から。青森・秋田県で)友だち。仲良し。 げ‐やく下薬(→)下剤げざいに同じ。 げ‐やく解薬】 解毒用の薬。解毒剤。毒消し。 けやけ・し 〔形ク〕 ①きわだっている。普通とはちがっている。源氏物語藤裏葉「いと―・うもつかうまつるかな」。大鏡道長「末代には―・き寿もちて侍る翁なりかし」 ②感情が害されるさまである。こしゃくである。源氏物語胡蝶「めざましかるべき際は、―・うなども覚えけれ」 ③きわだってすぐれている。すばらしい。大鏡道長「貫之召し出でて歌つかうまつらしめ給へり。…それをだに―・きことに思ひ給へしに」 け‐やす・し消易し】 〔形ク〕 消えやすい。はかない。万葉集5「朝露の―・き我が身」 け‐やっこ毛奴】 奴をののしっていう語。浄瑠璃、双生隅田川「嘘つき奴の糟奴、黴の生へた―と笑ふて」 け‐やぶ・る蹴破る】 〔他五〕 ①蹴ってやぶる。 ②蹴散らす。「敵軍を―・る」 ③つまずいて足を傷つける。醒睡笑「あやまちに足を―・り」 けやむら‐ろくすけ毛谷村六助】 ①安土桃山時代の剣客。もと豊前国彦山の麓に住む百姓。浄瑠璃「彦山権現誓助剣ひこさんごんげんちかいのすけだち」の主人公。吉岡一味斎の娘を助けて父の仇を討たせたという。歌舞伎でも行われ、黄表紙・合巻・読本などにも脚色。 ②「彦山権現誓助剣」の通称。 け‐やり毛槍】 鞘を鳥毛で包んだ槍。大名行列の先頭などで振り歩く。 ⇒けやり‐あたま【毛槍頭】 ⇒けやり‐むし【毛槍虫】 けやり‐あたま毛槍頭】 毛槍の先のような髪形をした頭。 ⇒け‐やり【毛槍】 けやり‐むし毛槍虫】 ケヤリ科の多毛類。体長約20センチメートル、環節約170個。体の前部は太く、後端は細くなる。多数の長い赤褐色の鰓糸さいしをもつ一対の鰓冠が頭端にある。太い棲管せいかんの先から鰓冠を房のように広げて呼吸・摂食する姿が毛槍を思わせる。中部日本以南に広く分布。ケヤリ。 けやりむし ケヤリムシ 提供:東京動物園協会 ⇒け‐やり【毛槍】 げ‐ゆ解由】 (解くる由よしの意)奈良・平安時代、国司などの任期が果てて交替する時、後任者から前任者に渡す、事務を滞りなく引き継いだ旨の文書。解由状。土佐日記「例の事ども皆しをへて―など取りて」 げ‐ゆう外用】 〔仏〕外に現れる作用。さとりに基づいて外に現れた利他のはたらき。 げゆ‐じょう解由状‥ジヤウ (→)解由に同じ。 げ‐よう下用】 下層の人の食用とした、十分に搗かない飯米。 ⇒げよう‐びつ【下用櫃】 げよう‐びつ下用櫃】 米櫃。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「―には虚空蔵菩薩、米がないとせがまれ」 ⇒げ‐よう【下用】 け‐よそい褻装い‥ヨソヒ ふだんの服装。平服。久安百首「逢ふことは我が―のきぬなれや」 けら】 日本古来の製鋼法(けら押し、または、たたら吹き)による粗製品で、各種品質の鋼とスラグとの集合体。 けら螻蛄・螻】 バッタ目ケラ科の昆虫。コオロギに似て、体長約3センチメートル。前肢は大きく、モグラのように土を掘るのに適する。夜行性で、よく灯火に来る。農作物を食害。土中で「じいい」と鳴く。これを俗に「みみずが鳴く」という。おけら。〈[季]夏〉。〈新撰字鏡8〉 けら ケラ 提供:ネイチャー・プロダクション ⇒螻蛄の五能 ⇒螻蛄の水渡り ⇒螻蛄腹立つれば鶫喜ぶ けら啄木鳥】 キツツキの別称。 ゲラ (galleyの訛) ①組み上げた活字版を収める長方形の盤。2方または3方に縁がある。ゲラ箱。 ②ゲラ刷ずりの略。 げ‐ら下等】 〔代〕 (一人称)おれ。狂言、吃り「則ち―が事なり」 ケラーGottfried Keller】 スイスのドイツ系作家。写実主義の小説「緑のハインリヒ」、「ゼルトヴィーラの人々」「七つの伝説」「チューリヒ小説集」など。(1819〜1890) ケラーHelen Adams Keller】 アメリカの教育家・社会福祉事業家。2歳の時盲聾唖もうろうあとなったが力行りっこうして大学を卒業。身体障害者の援助に尽くす。3度来日。著「私の生涯」など。ヘレン=ケラー。(1880〜1968) ヘレン‐ケラー 提供:毎日新聞社 け‐らい家来・家礼】 (中世以前では「家礼」「家頼」、近世は「家来」と書かれた。もと、子が父を敬い礼すること) ①貴人に礼を致すこと。今昔物語集22「―のためにかく参りたるに」 ②朝廷の公事くじ・故実の作法を習うために摂家などに奉仕する者。太平記40「公家―の人々には」 ③(主従の関係に転じて)武家に仕える者。家臣。転じて、従う者。部下。 ④家に召し使う者。従者ずさ。従臣。家人けにん⇒けらい‐かまど【家来竈】 ⇒けらい‐ぶん【家来分】 けらい‐かまど家来竈】 (東北地方で)下男が主家から分家させてもらった家。→親竈おやかまど⇒け‐らい【家来・家礼】 けらい‐ぶん家来分】 家来としての身分。家来なみの身分。 ⇒け‐らい【家来・家礼】 け‐らく快楽⇒かいらく。栄華物語本雫「忉利天女とうりてんにょの―を受けて」 ⇒けらく‐ふたい【快楽不退】 けらく (助動詞ケリのク語法)…したこと。万葉集18「神代より言ひ継ぎ―」 げ‐らく下洛】 ①比叡山などから京都の町へ下りること。平家物語1「山門の大衆夥しう―すと聞えしかば」 ②都から地方へ下ること。↔上洛 げ‐らく下落】 ①物価・相場などが下がること。「株価が―する」↔騰貴。 ②価値・等級などが下がること。↔上昇 けらく‐てん化楽天】 〔仏〕六欲天の第5。ここに生まれたものは、自ら楽しい境遇を作り楽しみ、八千歳の寿命を保つという。楽変化天。化自楽天。化自在天。 けら‐くび螻蛄首・螻首】 ①槍の穂の刃と中茎なかごとの間の部分。塩首。→槍(図)。 ②木材の継ぎ手の男木おぎの首がくびれた形をしたもの。→鎌継(図)。 ③柄杓ひしゃくの部分名。柄裏の合ごうに指し込んだ際きわ。三つ角。→柄杓(図) けらく‐ふたい快楽不退】 快楽が永く続いて衰えないこと。 ⇒け‐らく【快楽】 けら‐げい螻蛄芸(→)「けらざい(螻蛄才)」に同じ。 けら‐けら 軽々しい感じの甲高い笑い声。 げら‐げら 無遠慮に大声で笑う声。 けら‐ざい螻蛄才】 種々の芸を持っているが、一つも巧みなもののないこと。螻蛄芸。→螻蛄の五能 けらし 〔助動〕 (過去の助動詞ケリの連体形ケルに推量の助動詞ラシの付いたケルラシの約。ケリの形容詞化とも) ①過去の推定。…したらしい。万葉集6「諾うべしこそ見る人ごとに語りつぎ偲ひけらしき」 ②「けり」の意を婉曲に述べ、詠嘆の意をこめる。…たのだなあ。…たことよ。鹿島紀行「まことに愛すべき山のすがたなりけらし」 ゲラ‐ずりゲラ刷】 組み上げた活字版をゲラに入れたまま校正用に試し刷りしたもの。校正刷。ゲラ。 ゲラダ‐ひひゲラダ狒狒】 (gelada baboon)(ゲラダは現地語で狒狒の意)霊長目オナガザル科の猿。頭胴長は雄で約70センチメートル、雌で約55センチメートル。手足が黒いほかは全身褐色の毛で覆われ、雄の肩には長い毛が垂れる。標高2500〜4000メートルのエチオピア高原に分布、夜は断崖にかたまって眠る。ヒヒに似るが別属。ジェラダひひ。 ゲラダヒヒ 提供:東京動物園協会 ケラチンKeratin ドイツ】 硬蛋白質の一つ。一般に化学試薬に対する抵抗力大。羽毛・爪・角・蹄ひづめ・毛髪などの主成分。脊椎動物の表皮、魚類・爬虫類の鱗うろこにも存在する。 けら‐つつき啄木鳥】 キツツキの別称。〈[季]秋〉。〈日葡辞書〉 ゲラニオールgeraniol】 〔化〕分子式C10H18O バラの香りのある無色ないし淡黄色の液体。そのままで、またはエステルとして各種精油の主成分として存在する。工業的にはシトラールの還元で合成する。

け‐も‐ない【気も無い】🔗🔉

け‐も‐ない気も無い⇒け(気)(句)

[漢]気🔗🔉

 字形  筆順 〔气部2画/6画/教育/2104・3524〕 [氣] 字形 〔气部6画/10画/6170・5D66〕 〔音〕(漢) (呉) [意味] ①天地の間にみなぎっているガス状の物質。「気体・大気・空気」 ②いき。呼吸。「呼気・気息・気管」 ③万物、特に自然現象の源泉をなすもの。「陰陽の二気」「気象・天気・電気」 ④心のはたらき。 ㋐意識。感情。「気が利く」「気を静める」「病は気から」「気が気でない」「気分・気質・根気・平気」 ㋑生命の原動力。精神力。「万丈の気を吐く」「元気・精気・病気・脚気かっけ」 ⑤それとなく感じられる様子。「血の気が引く」「気品・気色きしょく・けしき・殺気・雰囲気」 ⑥一年を二十四分した、その一期十五日間。「二十四節気・気候」 [解字] 形声。音符「气」(=水蒸気がたちのぼるさま)+「米」。米をふかす時に出る蒸気の意。一説に、「餼」の原字で、食物を他人に贈る意。のち音符「气」の意味に用いたものとする。は異体字。 [下ツキ 安気・意気・一気・陰気・鬱気・運気・温気・雲気・英気・鋭気・快気・海気・外気・火気・客気・活気・脚気・勘気・換気・寒気・鬼気・義気・吸気・俠気・狂気・驕気・空気・景気・厥気・血気・元気・減気・衒気・口気・香気・豪気・呼気・語気・根気・才気・殺気・山気・産気・士気・志気・磁気・湿気・邪気・秋気・臭気・酒気・匠気・沼気・瘴気・笑気・上気・蒸気・正気・暑気・神気・辛気・蜃気楼・水気・瑞気・生気・精気・節気・疝気・増気・俗気・損気・大気・惰気・短気・暖気・地気・稚気・茶気・中気・通気・天気・電気・同気・怒気・毒気・人気・熱気・排気・覇気・病気・氛囲気・雰囲気・噴気・平気・本気・朦気・濛気・夜気・勇気・妖気・陽気・欲気・嵐気・乱痴気・涼気・凜気・悋気・冷気・霊気・和気・呆気あっけ・浮気うわき・噯気おくび・呑気のんき・暢気のんき [難読] 気質かたぎ・気触れるかぶれる・気障きざ・気風きっぷ

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