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広辞苑の検索結果 (81)
ぜあみ【世阿弥】🔗⭐🔉
ぜあみ【世阿弥】
室町初期の能役者・能作者。大和猿楽の観世座2代目の大夫。幼名、藤若。通称、三郎。実名は元清。父観阿弥の通称観世かんぜの名でも呼ばれ、法名的芸名は世阿弥陀仏(世阿弥・世阿)。晩年、至翁・善芳。足利義満の庇護を受け、ついで鑑賞眼の高い足利義持の意にかなうよう、能を優雅なものに洗練すると共に、これに芸術論の基礎を与えた。「風姿花伝」「花鏡」ほか多くの著作を残し、夢幻能形式を完成させ、「老松」「高砂」「清経」「実盛」「井筒」「桧垣」「砧」「融とおる」など多くの能を作り、詩劇を創造した。(1363?〜1443?)
→著作:『申楽談儀』
→著作:『風姿花伝』
⇒ぜあみ‐じゅうろくぶしゅう【世阿弥十六部集】
ぜあみ‐じゅうろくぶしゅう【世阿弥十六部集】‥ジフ‥シフ🔗⭐🔉
ぜあみ‐じゅうろくぶしゅう【世阿弥十六部集】‥ジフ‥シフ
世阿弥の能楽伝書集。1909年(明治42)吉田東伍が集成。その後も遺稿が発見され、20部を超えた。能楽の基本的文献。しばしば世阿弥著作集の意に用いる。十六部は、風姿花伝(花伝書)・花伝別紙口伝・至花道・二曲三体人形図・三道(能作書)・花鏡・曲付次第・風曲集・五音曲条々・遊楽習道風見・九位・習道書・世子六十以後申楽談儀・夢跡一紙・却来華・金島書。後の発見は、能序破急事(花習内抜書)・音曲声出こわだし口伝・五位・六義・五音・拾玉得花。
⇒ぜあみ【世阿弥】
せい【世】🔗⭐🔉
せい【世】
(呉音はセ)
①比較的長い時間の単位。30年あるいは100年を1世とした。
②〔地〕(epoch)「紀」を細分する地質年代の単位。「中新―」
③人の一生。人の一代。父子また家や位の続きを数える語。保元物語(金刀比羅本)「天照太神四十六―せの御末」。「四―鶴屋南北」
せい‐いん【世蔭】🔗⭐🔉
せい‐いん【世蔭】
家がら。門閥。
せい‐うん【世運】🔗⭐🔉
せい‐うん【世運】
世上のなりゆき。せうん。
せい‐せい【世世】🔗⭐🔉
せい‐せい【世世】
だいだい。よよ。累世。
せ‐うん【世運】🔗⭐🔉
せ‐うん【世運】
世上のなりゆき。せいうん。
せ‐かい【世界】🔗⭐🔉
せ‐かい【世界】
①〔仏〕(梵語loka-dhātu)衆生しゅじょうが住む時間・空間。宇宙の中の一区域。一仏の教化する領域。「世」は過去・現在・未来の三世、「界」は東西南北上下を指すとされる。→三千大千世界→娑婆しゃば世界。
②地球上の人間社会のすべて。万国。「―地図」「―一周」
③人の住む所。地方。源氏物語東屋「さる東の方の、はるかなる―に」
④世の中。世間。うきよ。浄瑠璃、八百屋お七「武兵衛に添ふは―の義理」
⑤世間の人。宇津保物語藤原君「―こぞりて申せば」
⑥同類のものの集まり。「学者の―」
⑦ある特定の範囲。「学問の―」「勝負の―」
⑧歌舞伎・浄瑠璃で、戯曲の背景となる特定の時代・人物による類型。「義経記の―」
⇒せかい‐いさん‐じょうやく【世界遺産条約】
⇒せかい‐かん【世界観】
⇒せかいかん‐がく【世界観学】
⇒せかい‐きしょう‐きかん【世界気象機関】
⇒せかい‐きゅうせい‐きょう【世界救世教】
⇒せかい‐きょうかい‐うんどう【世界教会運動】
⇒せかい‐きろく【世界記録】
⇒せかい‐ぎんこう【世界銀行】
⇒せかい‐ぎんこう‐グループ【世界銀行グループ】
⇒せかい‐ご【世界語】
⇒せかい‐こっか【世界国家】
⇒せかい‐さだめ【世界定め】
⇒せかい‐し【世界史】
⇒せかい‐じ【世界時】
⇒せかい‐システム【世界システム】
⇒せかい‐しぜんいさん【世界自然遺産】
⇒せかい‐しみん【世界市民】
⇒せかい‐しゅうきょう【世界宗教】
⇒せかい‐しゅぎ【世界主義】
⇒せかい‐しょくりょう‐けいかく【世界食糧計画】
⇒せかい‐じんけん‐せんげん【世界人権宣言】
⇒せかい‐せいさく【世界政策】
⇒せかい‐せいしん【世界精神】
⇒せかい‐せいふ【世界政府】
⇒せかい‐ぞう【世界像】
⇒せかい‐だい‐きょうこう【世界大恐慌】
⇒せかい‐ちてきしょゆうけん‐きかん【世界知的所有権機関】
⇒せかい‐づれ【世界連れ】
⇒せかい‐てき【世界的】
⇒せかいない‐そんざい【世界内存在】
⇒せかい‐ぶんかいさん【世界文化遺産】
⇒せかい‐ぼうえき‐きかん【世界貿易機関】
⇒せかい‐ほけん‐きかん【世界保健機関】
⇒せかい‐りくじょう‐せんしゅけん【世界陸上選手権】
⇒せかい‐れき【世界暦】
⇒せかい‐れんぽう【世界連邦】
⇒せかい‐ろうれん【世界労連】
せかい‐いさん‐じょうやく【世界遺産条約】‥ヰ‥デウ‥🔗⭐🔉
せかい‐いさん‐じょうやく【世界遺産条約】‥ヰ‥デウ‥
(Convention Concerning the Protection of the World Cultural and Natural Heritage)1972年にユネスコで採択された条約。正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」。各国が世界的に貴重な自国の文化遺産・自然遺産を報告し登録すること、各国の拠出による世界遺産基金を設けて遺産の保護にあてることなどを規定。
→文献資料[世界遺産条約]
⇒せ‐かい【世界】
せかいかん‐がく【世界観学】‥クワン‥🔗⭐🔉
せかいかん‐がく【世界観学】‥クワン‥
(Weltanschauungslehre ドイツ)歴史的に存在するもろもろの世界観を、その根源たる生の現実に対する態度と関連させつつ、類型的に比較・考察する哲学的研究。代表者はディルタイ。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐きしょう‐きかん【世界気象機関】‥シヤウ‥クワン🔗⭐🔉
せかい‐きしょう‐きかん【世界気象機関】‥シヤウ‥クワン
(World Meteorological Organization)1951年設立の国連専門機関。日本は53年加盟。気象情報の速やかな交換、気象観測の基準化や、気象学の航空・航海・農業への応用などの面で国際協力を行う。WMO
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐きゅうせい‐きょう【世界救世教】‥キウ‥ケウ🔗⭐🔉
せかい‐きゅうせい‐きょう【世界救世教】‥キウ‥ケウ
1935年に岡田茂吉(1882〜1955)が開いた神道系新宗教。47年日本観音教団を作り、50年世界メシヤ教(のち世界救世教)に改組。岡田は生き神の救世主(メシヤ)として、地上天国の実現を約束。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐きょうかい‐うんどう【世界教会運動】‥ケウクワイ‥🔗⭐🔉
せかい‐きょうかい‐うんどう【世界教会運動】‥ケウクワイ‥
(Ecumenical Movement)20世紀初頭にプロテスタント教会から起こった、キリスト教の諸教会合同の運動。ジュネーヴに本部をもつ1948年結成の世界教会協議会はその具体化。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐きろく【世界記録】🔗⭐🔉
せかい‐きろく【世界記録】
競技などで、世界の最高記録。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐ぎんこう【世界銀行】‥カウ🔗⭐🔉
せかい‐ぎんこう【世界銀行】‥カウ
国際復興開発銀行(IBRD)と国際開発協会(IDA)のこと。
⇒せ‐かい【世界】
せかいくにづくし【世界国尽】🔗⭐🔉
せかいくにづくし【世界国尽】
唱歌体で世界の地理・歴史を述べた書。福沢諭吉著。6冊。1869年(明治2)刊。
せかい‐ご【世界語】🔗⭐🔉
せかい‐こっか【世界国家】‥コク‥🔗⭐🔉
せかい‐こっか【世界国家】‥コク‥
(world-state)各国の主権を制限して世界全体を単一の国家に組織しようとする理想。世界連邦・世界政府ともいう。この考え方は古代から存在し、第二次大戦後は戦争への反省および核兵器の脅威から提唱された。→コスモポリタニズム。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐し【世界史】🔗⭐🔉
せかい‐し【世界史】
統一的な連関をもつところの全体としてとらえられた人類の歴史。
⇒せ‐かい【世界】
せかい‐システム【世界システム】🔗⭐🔉
せかい‐システム【世界システム】
ウォーラーステインが提起した概念。世界全体が包摂されている単一の近代資本主義システム。
⇒せ‐かい【世界】
せ‐ぜ【世世】🔗⭐🔉
せ‐ぜ【世世】
多くの世。よよ。代々。「生々しょうじょう―」
よ【世・代】🔗⭐🔉
よ【世・代】
(語源的には「節よ」と同じで、限られた時間の流れを意味する)
①ある統治者が主権を維持して国を治める期間、または一家の家長が家督を相続して、その家を治める期間。代だい。万葉集1「橿原かしはらの日知ひじりの御―ゆ」。「明治の―」「先代の―」
②同一の氏族・系統・政体などが、引き続いて国家の主権を持つ期間。時代。「源氏の―」「武家の―」
③転じて、国。国家。また、その政治。時には政治的機関・朝廷・天皇の意にも用いる。栄華物語月宴「―始まりて後、この国のみかど六十余代にならせ給ひにけれど」。源氏物語薄雲「おとどの、かくただ人にて―に仕へ給ふも」
④(特定の)期間。時期。時節。とき。おり。大和物語「二条の后の宮まだ帝にもつかうまつり給はで、ただ人におはしましける―に」。源氏物語御法「露けさは今昔ともおもほえず大方秋の―こそつらけれ」
⑤人の生きてきた、また、生きていく年月。個人の一生。生涯。年齢。よわい。いのち。紫式部日記「としくれてわが―ふけゆく」
⑥〔仏〕過去・現在・未来の三世。そのおのおのをいう。万葉集4「この―には人言しげしこむ―にも逢はむわが背子今ならずとも」。「あの―」
⑦人間が生活していく場としての、さまざまな人間関係・社会関係を総括していう。また、その一般的な趨勢や時流をいう。世の中。社会。世間。世情。時勢。万葉集18「父母を見れば尊く、妻子めこ見れば愛かなしくめぐし、うつせみの―の理ことわりと」。「―のため人のため」「―の移りかわり」「民主主義の―」
⑧特に、俗界としての世の中。俗世。浮世。古今和歌集雑「―を捨てて山に入る人山にてもなほ憂き時はいづちゆくらん」。「―を厭う」
⑨世の中で生計を立てること。なりわい。家業。「―の営み」
⑩世間の人々。また、世間の評判。拾遺和歌集雑恋「しのびていひちぎりて侍りけることの―に聞え侍りければ」
⑪男女のなからい。異性との愛情関係。源氏物語花宴「まだ―に馴れぬは、五六の君ならむかし」
⑫身の上。境遇。運命。源氏物語蓬生「たぐひあらじとのみ、めづらかなる―をこそは見奉り過ごし侍れ」
⑬(「―の」「―に(も)」の形で、強調を表す)この上ない。あまりにも。まったく(の)。源氏物語帚木「―のすきものにて、ものよく言ひ通れるを」。「―にも美しい女性」
⑭(「…世(も)なし」の形で、否定を強めて)まったく…することがない。蜻蛉日記上「心のとくる―なく嘆かるるに」
⇒世が世ならば
⇒世と共
⇒世に合う
⇒世に在り
⇒世に入れられる
⇒世に聞こえる
⇒世に従う
⇒世に処する
⇒世に知らず
⇒世に立つ
⇒世に連れる
⇒世に出る
⇒世に問う
⇒世に無し
⇒世に旧る
⇒世は張物
⇒世は回り持ち
⇒世も末
⇒世を挙げて
⇒世を出づ
⇒世を籠む
⇒世を去る
⇒世を忍ぶ
⇒世を知る
⇒世を捨てる
⇒世を背く
⇒世を保つ
⇒世を尽くす
⇒世を遁れる
⇒世を離れる
⇒世を憚る
⇒世を張る
⇒世を響かす
⇒世を済す
⇒世を渡る
よ‐いち【世一】🔗⭐🔉
よ‐いち【世一】
当世第一。日本一。天下一。無類。平家物語9「生食いけずきといふ―の馬には乗つたりけり」
○世が世ならばよがよならば🔗⭐🔉
○世が世ならばよがよならば
こんな時世でなく、もっとよい時世であれば。自分が栄えていた時世であるなら。
⇒よ【世・代】
よ‐がら【世柄】
世の有様。世間の状態。時勢。
よ‐がらす【夜烏】
①夜鳴く烏。万葉集7「暁と―鳴けど」
②ゴイサギの異称。
よから‐ぬ【良からぬ】
良くない。好ましくない。「―うわさ」
よ‐かり【夜狩】
夜間に狩や川猟をすること。また、その狩猟。
よ‐が・る【善がる】
〔自五〕
①善いと思う。満足に思う。
②うれしがる。愉快に思う。得意になる。
③快感をあらわす。
よ‐が・る【夜離る】
〔自下二〕
夜の通いが絶える。夫が妻のところへ通ってこなくなる。後拾遺和歌集恋「―・れむ床の形見ともせよ」
よ‐かれ【善かれ】
(ヨクアレの約)よくあってくれ。うまくいってくれ。浄瑠璃、心中天の網島「一門中が世話かくも皆治兵衛為―。兄弟の孫どもかはいさ」。「―と思ってしたことが裏目に出る」
⇒よかれ‐あしかれ【善かれ悪しかれ】
⇒よかれ‐かし【善かれかし】
よ‐がれ【夜離れ】
男が女のところへ通ってこなくなること。源氏物語明石「その頃は―なくかたらひ給ふ」
よかれ‐あしかれ【善かれ悪しかれ】
よかろうとわるかろうと。善悪にかかわらず。どうあろうとも。「―決着はついた」
⇒よ‐かれ【善かれ】
よかれ‐かし【善かれかし】
(カシは助詞)「よかれ」を強めた言い方。狂言、昆布布施「そなた達も―と思うての事ぢや」
⇒よ‐かれ【善かれ】
よか‐れん【予科練】‥クワ‥
海軍飛行予科練習生の略称。1930年(昭和5)創設の飛行搭乗員養成制度で、旧制中学4年1学期修了者(甲種)、高等小学校卒業者(乙種)による志願制。茨城県土浦の霞ヶ浦航空隊が特に有名。
よ‐かわ【夜川】‥カハ
①夜中の川。鵜飼・漁猟などにいう。
②夜行われる狸狩。〈日葡辞書〉
⇒よかわ‐ぶね【夜川船】
よかわ【横川】ヨカハ
比叡山の三塔の一つ。根本中堂の北で、中堂を首楞厳院しゅりょうごんいんといい、円仁が建立。のち、良源が住み興隆した。四季講堂(元三堂)・慧心堂・瑠璃堂がある。→三塔。
⇒よかわ‐ほうご【横川法語】
よかわ‐ぶね【夜川船】‥カハ‥
①夜の川船。
②夜、川狩をする船。
⇒よ‐かわ【夜川】
よかわ‐ほうご【横川法語】ヨカハホフ‥
源信の著。「往生要集」の趣旨を1枚の文書に要約したもの。念仏をすすめ、往生を疑うべきでない意を強調する。念仏法語。
→文献資料[横川法語]
⇒よかわ【横川】
よ‐がわり【世変り】‥ガハリ
時代や世の中が変わること。
よ‐かん【予感】
事をあらかじめ暗示的に感ずること。虫のしらせ。「―が当たる」「不吉な―」「春の―」
よ‐かん【余寒】
立春後の寒気。寒があけてもまだ残る寒さ。残寒。〈[季]春〉。「―がなお厳しい」
よがん‐いん【与願印】‥グワン‥
〔仏〕右手または左手の五指を伸ばし、手のひらを外に向けて下に垂らす印。仏が衆生の願いを実現してくれることを象徴する。施願印。施与印。→印
与願印
よかんべい【与勘平】
①浄瑠璃「蘆屋道満大内鑑あしやどうまんおおうちかがみ」に出てくる保名やすなの奴やっこの名。
②与勘平1に由来する文楽人形のかしら。
与勘平
③安永(1772〜1781)ごろ、泉州信田しのだの森の与勘平と称する奴姿の二人が、挟箱を持ち、「疝気寸白すばこに張ったらよかんべい」などと言って、江戸で膏薬を売り歩いたもの。また、その膏薬。
④奴凧やっこだこのこと。
よき【斧】
斧おのの別称。倭名類聚鈔15「斧、与岐」
よき【雪】
(上代東国方言)ゆき。万葉集14「上毛野かみつけの伊香保の嶺ねろに降ろ―の」
よ‐き【予期】
あらかじめ待ち設けること。前もって推測・期待・覚悟すること。「―に反する」「―せぬ敗北」
よ‐ぎ【夜着】
①夜寝る時にかけるふとんなど。よるのもの。「―にくるまる」
②普通の着物のような形で大形のものに厚く綿を入れた夜具。かいまき。〈[季]冬〉
よ‐ぎ【予議】
①あずかりはかること。相談すること。
②あらかじめ協議すること。
よ‐ぎ【余技】
専門以外の技芸。「―に絵を描く」「ほんの―にすぎない」
よ‐ぎ【余儀】
他の事。他の方法。→余儀無い


よ‐すぎ【世過ぎ】🔗⭐🔉
よ‐すぎ【世過ぎ】
世渡りをして行くこと。くちすぎ。渡世。生活。「身過ぎ―」
○世と共よととも🔗⭐🔉
○世と共よととも
つね日ごろ。つねづね。源氏物語匂宮「かたはらいたき筋なれば―の心にかけて」
⇒よ【世・代】
よど‐ぬい【淀縫】‥ヌヒ
(山城の淀で作り出したからいう)革の裁ち余りの小片に模様などの縫取りをしたもの。タバコ入れ・巾着きんちゃくなどに用いる。
よ‐どの【夜殿】
夜、寝る殿舎。寝所。寝室。ねや。後撰和歌集恋「君が―に夜離がれせましや」
よどのかわせ【淀の川瀬】‥カハ‥
端唄・うた沢。伏見と大坂とを結ぶ三十石船と沿岸の水車をうたう。上方舞の地じにも用いる。
よど‐の‐くもん【四度の公文】
⇒しどのくもん
よど‐の‐つかい【四度使】‥ツカヒ
⇒しどのつかい
よど‐の‐へい【四度幣】
⇒しどのかんぺい(四度官幣)
よどばし【淀橋】
①もと東京都新宿区の一地区。東は新宿の繁華街に接し、青梅街道が東西に貫通。浄水場の跡地に都庁が移転。この地区を中心に新宿新都心と俗に呼ばれる超高層ビル群を形成。
淀橋浄水場(1952年撮影)
提供:東京都
②もと東京市35区の一つ。
よど‐ぶね【淀舟】
淀川を通う舟。
よ‐どまり【夜泊り】
夜、外泊すること。〈日葡辞書〉
よどみ【淀・澱】
①水が流れないでたまっていること。また、その所。源氏物語若紫「滝の―もまさりて、音高う聞ゆ」。方丈記「―に浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて」
②事がすらすらと進まないこと。浄瑠璃、源氏烏帽子折「弁舌に―なくそれぞれに答へしは潔くこそ聞えけれ」
③液体の下方に沈んでたまったもの。
よど・む【淀む・澱む】
〔自五〕
①流れる水がとどこおってとまる。万葉集7「絶えず行く明日香の川の―・めらば故しもあるごと人の見まくに」
②事がすらすらと進まない。万葉集11「玉藻刈る井堤いでの柵しがらみ薄みかも恋の―・める吾が心かも」。「言葉が―・む」
③ためらう。万葉集5「松浦川七瀬の淀はよどむとも我は―・まず君をし待たむ」
④水底に沈んでたまる。沈殿する。「水あかが―・む」
⑤とまって動かない。「空気が―・んでいる」
よどや【淀屋】
江戸時代の大坂の豪商。本姓、岡本。初め材木商、のちに糸割符いとわっぷの権利を獲得し、諸大名の蔵元となる。
⇒よどや‐がわ【淀屋革】
⇒よどや‐たつごろう【淀屋辰五郎】
よどや‐がわ【淀屋革】‥ガハ
(淀屋2代言当个庵こあん(1576〜1643)が舶来の品を珍蔵したからいう)苔のように青漆で紋を摺った革。極印で模様を打ち出し、黒漆で括染くくりぞめにしたもの。
⇒よどや【淀屋】
よどや‐たつごろう【淀屋辰五郎】‥ラウ
江戸中期の大坂の豪商。淀屋5代広当。通称、三郎右衛門。豪奢を極め、茨木屋の遊女玉菊(一説に吾妻)のために家産を傾け、1705年(宝永2)闕所けっしょ(財産没収・追放)の処分を受けたという。小説・浄瑠璃・歌舞伎などの素材となる。( 〜1717)
⇒よどや【淀屋】
よ‐とり【世取】
あととり。よつぎ。相続人。後嗣。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「千三百石の―」
よど・る
〔自四〕
(ヨジル(攀)の転)とりついて上ろうとする。謡曲、歌占「剣の樹を―・れば」
よど・る
〔他四〕
あやす。なぐさめる。為忠百首「わぎもこが心あら鷹―・りつつかへりさすまでなつけてしがな」
よ‐ど・る【夜取る】
〔自四〕
騒音を立てて、人の眠りをさまたげる。日葡辞書「ヒトカラヨドラレテエネ(寝)ヌ」
よな
火山灰のこと。
よな【米】
「よね」の古形。「―ぐら」
ヨナ【Jonah】
旧約聖書ヨナ書の主人公。巨大な魚に呑まれ三日三晩魚の腹の中で過ごす。死と復活の象徴。
よ‐な
〔助詞〕
(感嘆の意を表す助詞ヨとナとを連ねた語)感嘆の意または念を入れて確かめる意を表す。…だなあ。…だね。よの。やな。栄華物語耀く藤壺「かくのたまふ―」。徒然草「四部の弟子は―、比丘よりは比丘尼は劣り」
よない【米内】
姓氏の一つ。
⇒よない‐みつまさ【米内光政】
よ‐ない【余内・余荷】
江戸時代、俳優などが特に請求した給料の割増。
よない‐みつまさ【米内光政】
軍人・政治家。岩手県生れ。海軍大将。たびたび海相となる。1940年首相、半年で辞職。東条内閣の倒閣、太平洋戦争の終結に努力。(1880〜1948)
米内光政
提供:毎日新聞社
⇒よない【米内】
よ‐なおし【世直し】‥ナホシ
①縁起なおし。色道大鏡「逢ひ初めし揚屋を客の嫌ふとも―言ひて宿を替ゆるな」
②地震や雷鳴の時に唱える呪文。浄瑠璃、嫗山姥こもちやまうば「めりめりぴしやりと鳴る音に、そりや地震よ雷よ、―くはばらくはばらと」
③社会の改革。江戸中期以降に表れた、現状を改変し、新たなよりよき世界を迎えたいとする観念・風潮。豪農・豪商に対する打ちこわしや世直し一揆に発展。
⇒よなおし‐いっき【世直し一揆】
よなおし‐いっき【世直し一揆】‥ナホシ‥
幕末から明治初めにかけて発生した貧農・貧民による一揆や打ちこわし。小作地の返還や年貢の減免を要求。→ええじゃないか
⇒よ‐なおし【世直し】
よ‐なか【夜中】
夜のなかば。宵の後で、暁にならないころ。夜半。
よ‐なが【夜長】
①夜の長いこと。また、その頃。多く秋の夜にいう。長夜。〈[季]秋〉。栄華物語玉飾「―になりまさりて」
②(女房詞)大床子だいしょうじの御膳おもののおろしを夜食に食べること。夜食。
よ‐ながり【夜ながり】
夜に仕事をする人の夜食。よながれ。日葡辞書「ヨナガリヲクウ」
よ‐なき【夜泣き】
乳幼児などが夜眠らずに泣くこと。→夜驚症やきょうしょう。
⇒よなき‐いし【夜泣石】
よ‐なき【夜鳴き・夜啼き】
鳥などが夜鳴くこと。
⇒よなき‐うぐいす【夜鳴き鶯】
⇒よなき‐うどん【夜鳴饂飩】
⇒よなき‐そば【夜鳴蕎麦】
よ‐なぎ【夜凪】
夜、風がやんで波が穏やかになること。
よなき‐いし【夜泣石】
夜になると泣き声が聞こえるという類の伝説をもつ石。静岡県掛川市東端、旧東海道沿いにある小夜さよの中山の夜泣石は古くから有名。
⇒よ‐なき【夜泣き】
よなき‐うぐいす【夜鳴き鶯】‥ウグヒス
ナイチンゲールの異称。
⇒よ‐なき【夜鳴き・夜啼き】
よなき‐うどん【夜鳴饂飩】
夜間、深更まで路上で蕎麦そば・饂飩を売り歩く人。また、その饂飩。夜鳴蕎麦ともいう。〈[季]冬〉
⇒よ‐なき【夜鳴き・夜啼き】
よなき‐そば【夜鳴蕎麦】
(→)夜鳴饂飩に同じ。夜鷹蕎麦。〈[季]冬〉
⇒よ‐なき【夜鳴き・夜啼き】
よな・ぐ【淘ぐ】
〔他下二〕
⇒よなげる(下一)
よなぐに‐さん【与那国蚕】
チョウ目ヤママユガ科のガ(蛾)。開張は20センチメートルを超え、日本最大。翅は赤褐色で、黒褐・黄色などの文様がある。前翅の先端部は伸びて側方へ曲がる。幼虫も大形で、アカギなどを食う。南アジア・中国南部にかけ広く分布、日本では石垣島・西表いりおもて島・与那国島に局産。天然記念物。
よなぐにさん
ヨナグニサン
撮影:湊 和雄
よなぐに‐じま【与那国島】
沖縄県の島。日本の最西端。台湾への距離110キロメートル、那覇へ530キロメートル。サトウキビを産する。俗称、女護島にょごのしま。面積28.8平方キロメートル。
よな‐ぐら【米蔵】
(→)「こめぐら」に同じ。〈倭名類聚鈔10〉
よなげ‐や【淘屋】
川底やごみ捨て場の土砂をふるって金属などを回収する者。
よな・げる【淘げる】
〔他下一〕[文]よな・ぐ(下二)
①米を水に入れ、淘ゆり磨とぐ。
②細かい物などを水に入れて淘り分ける。
③選り分けて悪いものを捨てる。淘汰する。
よなご【米子】
鳥取県西部の市。もと鳥取池田藩の城下町。美保湾に臨む弓ヶ浜が東西に延び、南西部は中海なかうみに面する。商工業都市。人口15万。
よなどり
(岡山県で)搗つく時に砕けた米。あらもと。
よ‐なべ【夜鍋】
(夜、鍋をかけ夜食をとりながら仕事をすることによるという)夜に仕事をすること。また、その仕事。よしごと。よなべしごと。夜業。〈[季]秋〉。〈日葡辞書〉。「―してセーターを編む」
よ‐なみ【世並】
①世間なみであること。世の風潮。世間の通り相場。本朝二十不孝「この内借次かりつぎの長崎屋―にて百両取てしめ」。誹風柳多留4「はたご屋で―を聞くが子持なり」
②(病気などの)性質たち。経過。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―の悪い疱瘡に」
よな‐むし【米虫】
コクゾウムシの別称。〈倭名類聚鈔19〉
よな‐よな【夜な夜な】
〔副〕
夜々。夜ごと。宵々。宵ごと。夜の寝覚1「寝覚めの―、よるよる、あかつきのまぎれなどに、対にいとわりなくまぎれおはして」
よ‐ならい【世習い】‥ナラヒ
世のならい。世上の慣習。為家集「時につけとかく苦しむ―を」
よ‐ならべ‐て【夜並べて】
毎夜毎夜。連夜。万葉集11「―君を来ませとちはやぶる神の社を祈のまぬ日はなし」
よ‐な・れる【世慣れる・世馴れる】
〔自下一〕[文]よな・る(下二)
①いろいろな経験をして世間の慣習や実情に通ずる。世故せこにたける。徒然草「心知らぬ人に心得ず思はする事、―・れず、よからぬ人の必ずある事なり」。「―・れた人」
②男女間の情に通ずる。世心よごころがつく。源氏物語蛍「姫君の御前にて、この―・れたる物語など、な読みきかせ給ひそ」
よ‐なん【余難】
そのほかの災難。また、後に残る難儀。
よ‐に【世に】
〔副〕
①非常に。まったく。ほんとうに。源氏物語真木柱「―怪しううちあはぬさまにのみむつかり給ふを」
②(打消の語を伴って)決して。さらさら。後拾遺和歌集雑「―逢坂の関はゆるさじ」→世よ13




よ‐に【世に】🔗⭐🔉
よ‐に【世に】
〔副〕
①非常に。まったく。ほんとうに。源氏物語真木柱「―怪しううちあはぬさまにのみむつかり給ふを」
②(打消の語を伴って)決して。さらさら。後拾遺和歌集雑「―逢坂の関はゆるさじ」→世よ13
○世に合うよにあう
時勢にめぐまれる。世に用いられる。時めく。源氏物語賢木「世にあひ花やかなる若人にて」
⇒よ【世・代】
○世に在りよにあり
①この世に生きている。この世に存在している。
②世間で勢力があり、栄えている。時めいている。後拾遺和歌集秋「世に在る人はゆかしけれ」
⇒よ【世・代】
○世に入れられるよにいれられる
世間で認められる。
⇒よ【世・代】
○世に聞こえるよにきこえる
世間に知れわたる。評判になる。
⇒よ【世・代】
○世に入れられるよにいれられる🔗⭐🔉
○世に入れられるよにいれられる
世間で認められる。
⇒よ【世・代】
○世に聞こえるよにきこえる🔗⭐🔉
○世に聞こえるよにきこえる
世間に知れわたる。評判になる。
⇒よ【世・代】
よ‐にげ【夜逃げ】
夜の間にこっそり逃げ去ること。事情があってそこに住んでいられず、夜の間にこっそり引き払って他に移ること。「家賃を払えず―する」
○世に従うよにしたがう🔗⭐🔉
○世に従うよにしたがう
社会の動きや習慣にさからわず生きる。徒然草「世に従はむ人、先づ機嫌を知るべし」
⇒よ【世・代】
○世に処するよにしょする🔗⭐🔉
○世に処するよにしょする
世間で生きてゆく。社会人として相応の態度・行動をとる。
⇒よ【世・代】
○世に知らずよにしらず🔗⭐🔉
○世に知らずよにしらず
世間にたぐいがない。またとない。枕草子9「ふるひなき出でたりしこそ―をかしくあはれなりしか」
⇒よ【世・代】
○世に連れるよにつれる🔗⭐🔉
○世に連れるよにつれる
世の中の変化とともに変わる。「歌は世につれ、世は歌につれ」
⇒よ【世・代】
○世に無しよになし🔗⭐🔉
○世に無しよになし
①世の中にない。この世にない。
②世の中にくらべるものがない。この上なくすばらしい。源氏物語桐壺「世になく清らなる玉のをのこ御子」
③世に用いられない。世間から無視されている。源氏物語蓬生「よになきふるめき人にて」
⇒よ【世・代】
よになし‐げんじ【世に無し源氏】
平氏のさかんな時、世人に顧みられなかった源氏の人々。義経記2「今出河の辺より―参るや」
よになし‐もの【世に無し者】
日陰者。没落者。御伽草子、横笛草子「―にあひなれ、身をいたづらになす事こそ口惜しけれ」
よになし‐げんじ【世に無し源氏】🔗⭐🔉
よになし‐げんじ【世に無し源氏】
平氏のさかんな時、世人に顧みられなかった源氏の人々。義経記2「今出河の辺より―参るや」
よになし‐もの【世に無し者】🔗⭐🔉
よになし‐もの【世に無し者】
日陰者。没落者。御伽草子、横笛草子「―にあひなれ、身をいたづらになす事こそ口惜しけれ」
○世に旧るよにふる
①世間に珍しくなくなる。源氏物語槿「中宮の御前に雪の山作られたりし、世にふりたる事なれど、なほめづらしくもはかなき事をしなし給へりしかな」
②結婚歴がある。源氏物語蜻蛉「ただ人、はた、怪しき女、世にふりたるなどを持ち居るたぐひ多かり」
⇒よ【世・代】
○世に旧るよにふる🔗⭐🔉
○世に旧るよにふる
①世間に珍しくなくなる。源氏物語槿「中宮の御前に雪の山作られたりし、世にふりたる事なれど、なほめづらしくもはかなき事をしなし給へりしかな」
②結婚歴がある。源氏物語蜻蛉「ただ人、はた、怪しき女、世にふりたるなどを持ち居るたぐひ多かり」
⇒よ【世・代】
よに‐も【世にも】
〔副〕
(「世に」を強めていう語)
①とりわけ。いかにも。源氏物語竹河「―故あり心にくき覚えにて」。「―不思議な話」
②(打消の語を伴って)決して。後撰和歌集恋「―そこには思ひこがれじ」
よに‐よに【世に世に】
〔副〕
きわめて。この上なく。宇治拾遺物語9「―ねんごろにもてなして」
よ‐にん【余人】
ほかの人。他人。よじん。
よにん‐がかり【四人懸り】
①(→)四枚肩よまいがたに同じ。好色一代男7「しのび駕籠―に乗りさまに」
②四人の力を合わせてする必要のあること。
よにん‐ぐみ【四人組】
中国で、1966〜76年の文化大革命の時期に権力を振るった江青・王洪文・張春橋・姚文元の称。76年毛沢東の死後逮捕され、裁判で死刑・無期懲役などの判決を受ける。
よにん‐ばり【四人張】
四人がかりで弦つるを張るほどの強弓。義経記4「養由を欺く程の上手なり。―に十四束をぞ射ける」
よ‐ぬけ【夜脱け】
夜に乗じてこっそり脱け出ること。夜逃げ。好色一代男6「唐の咸陽宮に四万貫目持たせても終には雁門を―に近し」
よね【米】
(ヨナの転)
①こめ。土佐日記「銭なければ―をとりかけて」
②(「米」の字の形から)八十八歳の称。米寿べいじゅ。「―の祝い」
よ‐ね【娼】
遊女。女郎。うかれめ。好色一代男2「おそらく―の風俗都にはぢぬ撥音ばちおと」
よねいち【米市】
狂言。もらった女小袖を米俵にかけて背負い、「米市御寮人のお里帰り」だとしゃれるのを、若者たちが本気にして杯を強要する。
よねかわ‐りゅう【米川流】‥カハリウ
香道の流派。寛文(1661〜1673)の頃、京都の米川三右衛門常伯にはじまる。大名家を中心に盛行し、幕末には大量の伝書を残したが、明治以後衰亡。
よね‐ぐら【米蔵】
⇒こめぐら
よね‐ぐるい【娼狂い】‥グルヒ
(→)「遊女狂い」に同じ。
よねざわ【米沢】‥ザハ
山形県南部の市。米沢盆地の南端に位置し、もと上杉氏15万石の城下町。古来、機業で知られる。人口9万3千。
⇒よねざわ‐おり【米沢織】
⇒よねざわ‐つむぎ【米沢紬】
⇒よねざわ‐りゅうきゅうつむぎ【米沢琉球紬】
よねざわ【米沢】‥ザハ
姓氏の一つ。
⇒よねざわ‐ひこはち【米沢彦八】
よねざわ‐おり【米沢織】‥ザハ‥
米沢市付近から産出する絹織物の総称。1776年(安永5)藩主上杉鷹山ようざんが越後の小千谷おぢやから織工を招いたのに始まる。糸織・綾織・節糸織・紋織・袴はかま地・帯地などがある。
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐つむぎ【米沢紬】‥ザハ‥
米沢市付近から産出する米沢織の紬。長井紬。置賜おきたま紬。米沢琉球紬。
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐ひこはち【米沢彦八】‥ザハ‥
落語家。初代は江戸前期に活動した、大坂落語の祖。身振りを交えた軽口かるくちで名を高めた。作「軽口御前男」「軽口大矢数」など。( 〜1714)
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐りゅうきゅうつむぎ【米沢琉球紬】‥ザハリウキウ‥
(琉球紬に似ているからいう)米沢紬の異称。米琉よねりゅう。
⇒よねざわ【米沢】
よねしろ‐がわ【米代川】‥ガハ
秋田県北部の川。奥羽山脈の四角岳に発源、能代市で日本海に注ぐ。流域は秋田杉の宝庫。長さ136キロメートル。
米代川
撮影:新海良夫
よね‐ず【米酢】
こめを主原料とした醸造酢。日本特有の食酢で、鮨や日本料理に広く用いる。こめず。
よねだ【米田】
姓氏の一つ。
⇒よねだ‐しょうたろう【米田庄太郎】
よねだ‐しょうたろう【米田庄太郎】‥シヤウ‥ラウ
社会学者・社会心理学者。奈良県生れ。京大社会学講座の初代主宰者。社会心理・社会思想の研究領域を開拓。著「現代人心理と現代文明」「輓近社会思想の研究」など。(1873〜1945)
⇒よねだ【米田】
よ‐ねつ【予熱】
エンジンなどを速やかに、またなめらかに始動させるためにあらかじめ温めておくこと。
よ‐ねつ【余熱】
①熱気がさめきらないこと。また、その残りの熱気。ほとぼり。〈日葡辞書〉。「―を利用する」
②残暑。東関紀行「―いまだ尽きざる程なれば往還の旅人多く立ち寄りて涼みあへり」
よね‐の‐いわい【米の祝】‥イハヒ
八十八歳の賀の祝い。べいじゅのいわい。→よね(米)2
よね‐の‐まもり【米の守り】
米寿の祝いの時に、「米」という字を書いて人に贈る丸い餅。浮世風呂2「中の隠居が八十八の―を出しますネ」
よ‐ねぶつ【夜念仏】
夜、仏を念ずること。夜、唱える念仏。よねんぶつ。謡曲、春栄しゅんねい「来迎の―声清光に弥陀の国の涼しき道ならば」
よね‐へん【米偏】
⇒こめへん
よね‐まんじゅう【米饅頭】‥ヂユウ
江戸浅草金竜山の麓で売っていた饅頭。鶴屋・麓屋が有名。およねという女が始めたからとも、米の粉で作るからとも、野郎餅に対して女郎よね饅頭の意ともいう。好色五人女4「―五つと、世に是より欲しき物はなひ」
よね‐やま【米山】
新潟県中部、柏崎市と上越市柿崎区との境にある山。標高993メートル。民謡「三階節」に歌われる。
⇒よねやま‐じんく【米山甚句】
よねやま‐じんく【米山甚句】
米山地方の民謡。明治中期から広く流行し、御座敷唄の代表曲の一つ。
⇒よね‐やま【米山】
よ‐ねらい【夜狙い】‥ネラヒ
鉄砲の引金に糸を結びつけ、その糸先を獣の通る路に張って射殺する方法。はこ鉄砲。置鉄砲。留守鉄砲。仕掛鉄砲。獣路鉄砲。
よね‐りゅう【米琉】‥リウ
米沢琉球紬の略。
よ‐ねん【余年】
これから先、死ぬまでに残っている年月。余生。余命。
よ‐ねん【余念】
ほかの考え。他念。
⇒余念が無い

よに‐も【世にも】🔗⭐🔉
よに‐も【世にも】
〔副〕
(「世に」を強めていう語)
①とりわけ。いかにも。源氏物語竹河「―故あり心にくき覚えにて」。「―不思議な話」
②(打消の語を伴って)決して。後撰和歌集恋「―そこには思ひこがれじ」
よに‐よに【世に世に】🔗⭐🔉
よに‐よに【世に世に】
〔副〕
きわめて。この上なく。宇治拾遺物語9「―ねんごろにもてなして」
よ‐の‐おもし【世の重し】🔗⭐🔉
よ‐の‐おもし【世の重し】
(→)「世の固め」に同じ。
よ‐の‐かぎり【世の限り】🔗⭐🔉
よ‐の‐かぎり【世の限り】
①命のあるかぎり。万葉集20「立ちしなふ君が姿を忘れずは―にや恋ひ渡りなむ」
②臨終。男色大鑑「―と知らせて」
よ‐の‐かため【世の固め】🔗⭐🔉
よ‐の‐かため【世の固め】
世の中を治め固めること。また、そのための枢要な地位。源氏物語帚木「朝廷おおやけに仕うまつりはかばかしき―となるべきも」
よ‐の‐すえ【世の末】‥スヱ🔗⭐🔉
よ‐の‐すえ【世の末】‥スヱ
①後世。末の世。
②盛りが過ぎた後の時期。
よ‐の‐ためし【世の例】🔗⭐🔉
よ‐の‐ためし【世の例】
(→)「世のならい」に同じ。
よ‐の‐つね【世の常】🔗⭐🔉
よ‐の‐つね【世の常】
①世の中に常にあること。世間なみ。普通。万葉集8「―に聞くは苦しき呼子鳥声なつかしき時にはなりぬ」
②(そのように言ったのでは、普通の形容になってしまって、とてもそんなことでは言い尽くせない、という意)…どころではない。源氏物語葵「ただそれなる御有様に、あさましとは―なり」
よのつね・ぶ【世の常ぶ】🔗⭐🔉
よのつね・ぶ【世の常ぶ】
〔自上二〕
世間普通のようである。浜松中納言物語3「さばかりにては―・びうたてければ」
よ‐の‐なか【世の中】🔗⭐🔉
よ‐の‐なか【世の中】
①世間。社会。また、世間の情勢。世間の人情。世間の傾向。世情。源氏物語賢木「年かへりぬれど、―今めかしきことなく静かなり」。日本永代蔵1「それ―に借銀の利息程おそろしき物はなし」。「―へ出る」「―を知らない」「物騒な―」
②この世。現世。万葉集5「―は空しきものと知る時し」
③国家の政治。治世。源氏物語桐壺「―をしり給ふべき右のおとど」
④世間普通。ありきたり。万葉集4「―の女おみなにしあらば」
⑤男女のなからい。男女間の愛情。源氏物語空蝉「―をまだ思ひ知らぬ程よりは」
⑥(社会的・自然的、またはそれらを総括した)周囲の世界。環境。あたり。蜻蛉日記下「あな寒といふ声、ここかしこに聞ゆ。風さへはやし。―いとあはれなり」。源氏物語少女「高き家の子として…―盛りに驕りならひぬれば」
⑦(「―の」「―に」の形で、格別であることを強調していう)稀に見る。この上ない。宇津保物語嵯峨院「―の色好みになんありける」
⑧農作物のできぐあい。狂言、水論聟「今年は―がようて」
⇒よのなか‐ごこち【世の中心地】
⇒世の中は相持
⇒世の中は三日見ぬ間に桜かな
よのなか‐ごこち【世の中心地】🔗⭐🔉
よのなか‐ごこち【世の中心地】
世の中の人の多くかかる病気。流行病。疫病。栄華物語見果てぬ夢「―に煩ひて」
⇒よ‐の‐なか【世の中】
○世の中は相持よのなかはあいもち
世の中は、相助け合うことによって円満にゆくものである。
⇒よ‐の‐なか【世の中】
○世の中は三日見ぬ間に桜かなよのなかはみっかみぬまにさくらかな
(大島蓼太の俳句)ほんの3日間見ていなかっただけなのに、気がついたら桜が咲いていた、と季節の動きをよんだもの。のちに「見ぬ間の」と助詞を変えて、世の中は実に転変の激しいものである、の意で流布。
⇒よ‐の‐なか【世の中】
○世の中は相持よのなかはあいもち🔗⭐🔉
○世の中は相持よのなかはあいもち
世の中は、相助け合うことによって円満にゆくものである。
⇒よ‐の‐なか【世の中】
○世の中は三日見ぬ間に桜かなよのなかはみっかみぬまにさくらかな🔗⭐🔉
○世の中は三日見ぬ間に桜かなよのなかはみっかみぬまにさくらかな
(大島蓼太の俳句)ほんの3日間見ていなかっただけなのに、気がついたら桜が咲いていた、と季節の動きをよんだもの。のちに「見ぬ間の」と助詞を変えて、世の中は実に転変の激しいものである、の意で流布。
⇒よ‐の‐なか【世の中】
よ‐の‐ならい【世の習い】‥ナラヒ
世間一般の慣習。普通に行われていること。世の例ためし。
よの‐ばかま【四幅袴】
袴の一種。細めで長さは膝あたりまでで、裾をすぼめるようにした袴。前後おのおの二幅で仕立てる。
四幅袴
よの‐ぶとん【四幅蒲団】
表裏ともおのおの四幅(四布)の布で作ったふとん。よの。
よ‐の‐ほどろ【夜のほどろ】
夜がほのぼのと明けるころ。ほどろ。万葉集4「―吾が出でて来れば」
よ‐の‐め【夜の目】
よるの目。夜眠る目。
⇒夜の目も寝ない

よ‐の‐ならい【世の習い】‥ナラヒ🔗⭐🔉
よ‐の‐ならい【世の習い】‥ナラヒ
世間一般の慣習。普通に行われていること。世の例ためし。
○世は張物よははりもの🔗⭐🔉
○世は張物よははりもの
世の中は、見栄みえを張るのが普通である。世間は張物。日本永代蔵6「―なれば、手まはしばかりにて大分の借金の有るもぞんぜず」
⇒よ【世・代】
○世は回り持ちよはまわりもち🔗⭐🔉
○世は回り持ちよはまわりもち
世の貧富は運に従ってかわるがわるにくるものだ。天下は回り持ち。世間胸算用5「―の宝なれば、一人として吟味する事にはあらず」
⇒よ【世・代】
よ‐ばり【夜尿】
寝小便。よつばり。よじと。日葡辞書「ヨバリヲスル、また、タルル」
よば・る【呼ばる】
〔他四〕
呼ぶ。赤染衛門集「近き程にて―・らましなどいひて」
よば・れる【呼ばれる】
〔自下一〕
①言われる。称せられる。
②招かれる。特に、御馳走になる。「食事を―・れる」
よばわり【呼ばわり】ヨバハリ
①大声で呼ぶこと。叫ぶこと。
②その名を負わせること。「盗人―」
よばわ・る【呼ばわる】ヨバハル
〔自五〕
大声で言う、また、叫ぶ。日葡辞書「タカラカニヨバワル」
よ‐ばん【夜番】
夜、番をすること。夜の当番。また、その人。夜警。やばん。〈[季]冬〉
よばんめ‐もの【四番目物】
正式の5番立ての演能で、4番目に演ぜられるのを本則とする能。曲の性格は種々で、主人公も狂女・武士・怨霊など広範囲にわたる。「百万」「三井寺」「歌占」「盛久」「景清」「邯鄲」「自然じねん居士」「通小町」「求塚もとめづか」など。
よ‐び【予備・預備】
①あらかじめそなえること。前もって用意しておくこと。また、そのもの。「―の金」
②予備役よびえきの略。
③〔法〕犯罪の実行の着手以前における一切の準備行為。内乱罪・殺人罪・強盗罪のような重大な犯罪については例外的にこれを罰している。
よび‐あ・げる【呼び上げる】
〔他下一〕[文]よびあ・ぐ(下二)
①声高く呼ぶ。呼びたてる。また、呼びよせる。
②下にいる者を、呼んで上がらせる。
よび‐あつ・める【呼び集める】
〔他下一〕[文]よびあつ・む(下二)
呼び寄せて集める。広く声をかけて集める。「国中から―・めた兵士」
よび‐い・く【呼び活く】
〔他下二〕
呼び立てて生きかえらせる。好色五人女2「息のかよふを頼みにして―・けけるに」
よび‐い・ず【呼び出づ】‥イヅ
〔他下二〕
(→)「よびだす」に同じ。宇津保物語藤原君「兵衛の君―・でて」
よび‐いだ・す【呼び出す】
〔他五〕
(→)「よびだす」に同じ。
よび‐い・れる【呼び入れる】
〔他下一〕[文]よびい・る(下二)
①呼んで内に入らせる。招き入れる。
②嫁として家に入れる。西鶴織留6「―・れて間のなき女房」
よび‐うり【呼売り】
大声で品物の名を言いながら売り歩くこと。また、その人。
よび‐えき【予備役】
現役を終わった軍人が、その後一定期間服する常備兵役。必要に応じて召集される。
よび‐おこ・す【呼び起こす】
〔他五〕
①呼んで眼をさまさせる。
②(記憶・感情などを)現れ出させる。ひきおこす。「記憶を―・す」「感動を―・す」
よび‐かえ・す【呼び返す】‥カヘス
〔他五〕
呼んで引き返させる。呼びもどす。「親元へ―・す」
よび‐がくせい【予備学生】
(→)海軍予備学生に同じ。
よび‐かけ【呼掛け】
①呼びかけること。また、その言葉。「―に応ずる」
②能で、幕を出ながら、すでに舞台に出ている役に遥かに声をかける心で「のう」などと呼び掛けること。
よび‐か・ける【呼び掛ける】
〔他下一〕[文]よびか・く(下二)
①声をかけて呼ぶ。「道で旧友に―・けられる」
②主張をのべて、賛同を求めたり行動を促したりする。言葉で人に働きかけて誘う。「参加を―・ける」「自粛を―・ける」
よび‐がね【呼鐘】
人を呼び寄せるために鳴らす鐘。
よび‐かわ・す【呼び交わす】‥カハス
〔他五〕
互いに呼ぶ。呼びあう。万葉集17「つま―・す」
よび‐きょういく【予備教育】‥ケウ‥
ある事の予備のために施す教育。
よび‐きん【予備金】
①予算外の出費、または緊急の費用のために備えておく金。予備費。
②国会・裁判所の予算で、予見しがたい予算の不足に充てるために計上するもの。国家予算の予備費にあたる。
よび‐ぐ・す【呼び具す】
〔他サ変〕
呼び寄せてひきつれる。宇治拾遺物語14「法師ばら―・して来こ」
よび‐ぐん【予備軍】
①控えの軍隊。また、予備役から成る軍隊。
②現在活動している集団に対して、将来そうなる可能性のある人々。「サラリーマン―」
よび‐こ【呼子】
(→)「呼子よぶこの笛」に同じ。
よび‐こう【予備校】‥カウ
①大学などの入学試験のための教育をする各種学校。
②古く、大学入学予定者に予備教育をした学校。大学予備門。
よび‐こうしょう【予備交渉】‥カウセフ
正式の交渉に入る準備として、交渉内容の細目や技術的な問題について行う交渉。
よび‐ごえ【呼び声】‥ゴヱ
①呼ぶ声。呼び立てる声。万葉集3「網子あご調ととのふる海人あまの―」。「店員の―」
②名称。呼び名。となえ。醒睡笑「われらはうかとした―はいやで御座ある」
③任命や人選についての評判。うわさ。「優勝候補の―が高い」
よび‐こ・す【呼び越す】
〔他四〕
呼んで、来させる。招いて、来させる。太平記36「その勢を―・し」
よび‐こみ【呼込み】
興行場・商店などの前に立ち、通行人に声をかけて中に入るように誘うこと。また、誘う者。河童かっぱ。
よび‐こ・む【呼び込む】
[一]〔他下二〕
呼んで中に入らせる。招き入れる。今昔物語集27「陰陽師を―・めたりけるに」
[二]〔他五〕
呼んで中に入らせる。呼び入れる。また、手もとに引き寄せる。引き入れる。「客を―・む」
よび‐さま・す【呼び覚ます】
〔他五〕
①呼んで眼をさまさせる。
②忘れていることを思い出させる。「記憶を―・す」
よび‐じお【呼び塩】‥ジホ
①食品の甘味を強めるために塩を加えること。また、その塩。
②塩出しする時、水に少量の塩を入れること。また、その塩。
よび‐しけん【予備試験】
本試験に先だち、本試験を受ける学力があるか否かをためす試験。
よび‐じょう【呼状】‥ジヤウ
呼び出し状。召喚状。
よび‐す・う【呼び据う】
〔他下二〕
呼んで座らせる。招いてそこに居させる。竹取物語「匠たくみをばかぐや姫―・ゑて」
よび‐すて【呼捨て】
(ヨビズテとも)人の名を呼ぶ時に殿・様・さん・君などの敬称を添えないこと。よびつけ。
よび‐だし【呼出し】
①呼び出すこと。出頭させること。召喚。
②江戸時代、訴状を受理した裁判官が被告を呼び出すこと。また、その文書。
③江戸時代、銭湯で陸湯おかゆを汲み出すために枡ます形に構えた所。
④相撲で、取り組む力士の名を呼んで土俵に上がらせる役。触れ太鼓や櫓やぐら太鼓を打ち、土俵を整備するなどの仕事も分担する。呼出奴やっこ。
⑤吉原で、太夫・格子の位がなくなって以後、散茶の中から出た最上位の遊女の称。張見世をせず、仲の町で客に会ったのでいう。細見さいけんでは入山形に星をつけて示す。
⑥深川の遊里で、子供屋に抱えられていて、呼び出されて茶屋で客に接する遊女。伏玉ふせだまの対。
⑦呼出し電話の略。
⇒よびだし‐ぐわ【呼出し桑】
⇒よびだし‐じょう【呼出し状】
⇒よびだし‐でんわ【呼出し電話】
よびだし‐ぐわ【呼出し桑】‥グハ
蚕を掃立てする時に初めて与える、刻んだ桑の葉。
⇒よび‐だし【呼出し】
よびだし‐じょう【呼出し状】‥ジヤウ
呼び出すための文書。出頭を命ずるために発する書面。
⇒よび‐だし【呼出し】
よびだし‐でんわ【呼出し電話】
電話の設備のない者が、電話の設備のある者に取次を依頼し、その呼出しによって通話をすること。
⇒よび‐だし【呼出し】
よび‐だ・す【呼び出す】
〔他五〕
①呼んで出頭させる。呼んで来させる。召しだす。天草本伊曾保物語「秘蔵せらるる小犬があつたを女中の前に―・し」。「電話口に―・す」「重役室に―・す」
②呼んで外へ出させる。呼んでさそい出す。
③呼ぶことをしはじめる。
よび‐たて【呼立て】
①呼び立てること。
②合図をして立ち去らせること。また、その合図。元禄大平記「太鼓の―を聞くまでに」
よび‐た・てる【呼び立てる】
〔他下一〕[文]よびた・つ(下二)
①声を張り上げて呼ぶ。せわしくその名を呼ぶ。東海道中膝栗毛2「―・つる女の声は」
②わざわざ招き寄せる。「ささいな用で―・てるな」
よび‐ちしき【予備知識】
ある事柄を研究したり実行したりするのにあらかじめ必要な知識。
よび‐ちょうさ【予備調査】‥テウ‥
ある事を効果的に遂行するために、準備としてあらかじめ行う調査。
よび‐づかい【呼使】‥ヅカヒ
呼びに来る使い。色道大鏡「挙屋より―うくれば」
よび‐つぎ【呼び接ぎ】
(→)「寄せ接ぎ」に同じ。
よび‐つ・ぐ【呼び次ぐ】
〔他四〕
つぎつぎに伝えて呼ぶ。また、取り次いで呼ぶ。好色一代男6「権七様御出と―・ぎぬ」
よび‐つけ【呼付け】
①呼び寄せること。
②呼び馴れること。
③(→)「よびすて」に同じ。「人を―にするな」
よび‐つ・ける【呼び付ける】
〔他下一〕[文]よびつ・く(下二)
①呼んで自分の所へ来させる。「―・けてしかる」
②呼び馴れる。
よ‐ひと【世人】
世の人。世間の人。せじん。万葉集13「人は花物そうつせみ―」
よび‐どい【呼樋】‥ドヒ
軒樋のきどいと竪樋たてどいとをつなぐ曲がった樋。鮟鱇あんこう。
よび‐とうき【予備登記】
本登記に備えて行われる登記。仮登記がその例。
よび‐どき【呼び時】
①呼ぶべき時。呼ぶのに都合のよい時。
②嫁をとるべき年ごろ。好色一代女4「その妹もやり時になり…その弟に―になり」
よび‐と・める【呼び止める】
〔他下一〕[文]よびと・む(下二)
声をかけて止まらせる。「通り過ぎる人を―・める」
よ‐ひとよ【夜一夜】
夜どおし。よもすがら。終夜。よっぴて。土佐日記「―とかく遊ぶやうにて明けにけり」
よび‐とよ・む【呼び響む】
[一]〔他下二〕
声を立てて響きとどろかせる。万葉集19「足引の山―・めさ夜中に鳴くほととぎす」
[二]〔自四〕
呼び声が響きとどろく。古今和歌集墨滅歌「そま人は宮木ひくらしあしひきの山の山彦―・むなり」
よび‐どり【呼鳥】
おとり。媒鳥。
よび‐と・る【呼び取る】
〔他四〕
呼び寄せる。呼び迎える。呼んで引き取る。竹取物語「翁を―・りていふやう」
よび‐な【呼び名】
①そのものを普通に呼ぶ時の名。特に、実名に対して平常呼びならわしている名前。仮名けみょう。通称。
②宮仕えの女房に、官名や国名などを付けて呼んだこと。弁内侍べんのないし・讃岐典侍さぬきのすけの類。
よび‐ならわ・す【呼び習わす・呼び慣わす】‥ナラハス
習慣として、ある呼び方をする。常にそう呼ぶ。
よび‐ぬり【呼塗】
壁などに粗塗あらぬりをした後、すぐに木舞こまいの裏からも土を塗ること。
よび‐ね【呼値】
取引所で、売買する者が意思表示のために口頭や手指で示す値段。売ろうとする値段は売り呼値、買おうとする値段は買い呼値。
よび‐はな・つ【呼び放つ】
〔他四〕
呼び寄せて他のものから離れさせる。宇津保物語藤原君「あて宮を―・ち奉り給ひて、見せ奉り給へば」
よび‐はんじ【予備判事】
旧制で、司法官試補が実務修習後、考試に合格したが空席がないため正式の判事に補せられないもの。
よび‐ひ【予備費】
①予備のための費用。予備金。
②予見することのできない個別歳出予算の不足に充てるために、国家・地方公共団体の予算にあらかじめ計上するもの。国の場合、内閣の責任で支出することができ、事後に国会の承諾を得なければならない。
よび‐ぶえ【呼笛】
(→)「呼子よぶこの笛」に同じ。
よび‐まわ・る【呼び回る】‥マハル
〔他五〕
呼びながらあちらこちらをまわる。
よび‐みず【呼び水】‥ミヅ
①ポンプの水が出ない時、上から別の水を注ぎ込んで水が出るようにすること。また、その水。誘い水。
②比喩的に、ある物事を引き出すきっかけ。「景気回復の―」
⇒よびみず‐コック【呼び水コック】
よびみず‐コック【呼び水コック】‥ミヅ‥
〔機〕(priming cock)渦巻ポンプの容器の頂部にある漏斗状のもの。始動に先だってここから水を入れる。
⇒よび‐みず【呼び水】
よび‐むか・える【呼び迎える】‥ムカヘル
〔他下一〕[文]よびむか・ふ(下二)
呼んで迎え入れる。呼びとる。
よび‐もどし【呼び戻し】
相撲の手の一つ。四つに組んだ体勢で、上手から引きつけて相手の体を手元に呼び込み、一方の差し手をかえすようにして激しく突き出し、相手を浮き上がらせるようにして後ろに倒すもの。
よびもどし
よび‐もど・す【呼び戻す】
〔他五〕
①呼んでもどらせる。
②もとの状態に返らせる。「記憶を―・す」
よび‐もの【呼び物】
①遊興の相手として呼ぶ女。好色一代女1「一人を金一角に定めおきしは、軽行なる―なり」
②興行や催し物などで人気を呼び集めるもの。評判のもの。「本日の公演の―」
よび‐や【呼び屋】
①昔、京坂地方で、囲かこい女郎を呼び迎えた小楼。揚屋より格式が劣り、太夫・天神は呼べなかった。
②海外から芸能人などを招いて興行する職業の俗称。プロモーター。
よ‐びょう【余病】‥ビヤウ
ある病気に伴って起こる別の病気。「―を併発する」
よび‐よ・せる【呼び寄せる】
〔他下一〕[文]よびよ・す(下二)
呼んで近くへ来させる。また、呼んで寄せ集める。「任地に妻子を―・せる」「外国の歌手を―・せる」
よ‐ひら【四片・四葩】
①花弁が4片あること。四弁。散木奇歌集「あぢさゐの花の―に漏る月を」
②あじさいのこと。特に俳句でいう。〈[季]夏〉
よび‐りん【呼び鈴】
人を呼んだり合図したりするための鈴やベル。尾崎紅葉、不言不語「奥の方なる喚鈴よびりんの音は、死にたるやうに静まりたる家の内に轟きわたりて」。「―を押す」
呼び鈴
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
ヨヒンビン【yohimbine】
西アフリカ産アカネソウ科の植物ヨヒンベの皮に含まれるアルカロイド。血管を拡張させ、生殖中枢の反射興奮性を亢進させる。
よ・ぶ【呼ぶ・喚ぶ】
〔他五〕
①対象に向かって大声を立てる。万葉集15「夕凪に水手かこの声―・び浦廻うらみ漕ぐかも」。「物売りの―・ぶ声」「名前を―・ばれる」
②声をかけて招く。万葉集20「たかまとの秋野の上の朝霧につま―・ぶ牡鹿出で立つらむか」。竹取物語「この子いと大きになりぬれば、名を御室戸斎部のあきたを―・びてつけさす」
③招く。招待する。狂言、素袍落「よそへは振舞に行けども、内へというて人を―・うだことがない」。「披露宴に―・ばれる」
④名づける。となえる。称する。皇極紀「男子おのこご女めのこごを―・びて王子と曰ふ」。平家物語(延慶本)「待宵小侍従と―・ばれしぞかし」。「小犬はポチと―・ぶことにした」
⑤妻として迎える。めとる。狂言、伊文字「われにもやがてよい女房を―・うで取らせう」
⑥引き寄せる。集める。さそう。「人気を―・ぶ」「湿気を―・ぶ」
よ‐ふう【余風】
残っている習慣・風習。遺風。神皇正統記「神代よりの―なれば」
よ‐ぶか【夜深】
よふけ。また、夜の明けないうち。狂言、鍋八撥「まだ―な。ちと、まどろまうと存ずる」
よ‐ふかし【夜更し・夜深し】
夜遅くまで起きていること。「テレビを見て―する」
よ‐ぶか・し【夜深し】
〔形ク〕
夜のけはいが深い。特に、夜明けまでにまだ時間があるさまである。拾遺和歌集夏「淀のわたりのまだ―・きに」
ヨブ‐き【ヨブ記】
旧約聖書中の一書。ヨブ(Job)という敬虔な篤信者の苦悩について記す。弁神論に影響。
よ‐ふけ【夜更け・夜深け】
夜がふけたこと。また、そのころ。深夜。
よぶ‐こ【呼子】
「呼子の笛」の略。
⇒よぶこ‐どり【呼子鳥・喚子鳥】
⇒よぶこ‐の‐ふえ【呼子の笛】
よぶこ‐どり【呼子鳥・喚子鳥】
鳴き声が人を呼ぶように聞こえる鳥。カッコウなどを指す。古今伝授の三鳥の一つ。〈[季]春〉。〈倭名類聚鈔18〉
⇒よぶ‐こ【呼子】
よぶこ‐の‐ふえ【呼子の笛】
人を呼ぶ合図に吹き鳴らす小さい笛。呼子よびこ・よぶこ。呼笛よびぶえ。
⇒よぶ‐こ【呼子】
よ‐ぶすま【夜衾】
夜具。住吉物語「―もなくて」
⇒よぶすま‐そう【夜衾草】
よぶすま‐そう【夜衾草】‥サウ
キク科の大形多年草。中部以北の山地に生え、高さ2メートルに達する。サハリン(樺太)・シベリアにも分布。葉は三角形で葉身は柄に流れる。夏から秋にかけ白色の筒状の小頭状花を円錐花序に多数つける。若葉は山菜として食用。
⇒よ‐ぶすま【夜衾】
よ‐ふね【夜船】
(ヨブネとも)夜行の船。万葉集15「われのみや―は漕ぐと思へれば」
よ‐ぶり【夜振】
(→)火振ひぶり2に同じ。〈[季]夏〉
よ‐ふん【余憤】
おさまらず心に残っているいきどおり。まだ晴れない鬱憤。「―をもらす」
よ‐ぶん【余分】
余った分。また、必要以上の分。余計。「―な金はない」「―な物を買う」「人より―に働く」
よ‐ぶん【余聞】
ききもらした話。また、本筋からそれた話。こぼれ話。
よべ【昨夜】
きのうの夜。ゆうべ。昨晩。さくや。源氏物語須磨「―はしかしかして夜更けにしかばなむ」
よ‐へい【余兵】
戦に敗れて生き残っている兵。敗残兵。
よ‐へい【余弊】
①残っている弊害。「前代の―」
②伴って生じた弊害。
③まだ回復しないで残っている疲弊。
よ‐ほう【四方】‥ハウ
四角。しほう。更級日記「大きなる石の―なる」
⇒よほう‐ぎり【四方錐】
⇒よほう‐だな【四方棚】
よ‐ほう【予報】
あらかじめ知らせること。また、その報告。「天気―」
⇒よほう‐えん【予報円】
⇒よほう‐かん【予報官】
よ‐ほう【余芳】‥ハウ
①残っている芳香。余香。
②後世に残るほまれ。遺芳。
よ‐ぼう【予防】‥バウ
悪い事態がおこらないように前もってそれをふせぐこと。「火災―」
⇒よぼう‐いがく【予防医学】
⇒よぼう‐げんそく【予防原則】
⇒よぼう‐こうきん【予防拘禁】
⇒よぼう‐せっしゅ【予防接種】
⇒よぼう‐せん【予防線】
⇒よぼう‐せんそう【予防戦争】
⇒よぼう‐ちゅうしゃ【予防注射】
よ‐ぼう【誉望】‥バウ
名誉と声望。ほまれ。
よ‐ぼう【輿望】‥バウ
世間の人々からかけられている期待。衆望。「―をになう」
よぼう‐いがく【予防医学】‥バウ‥
個人もしくは集団を対象として、健康保持・疾病予防の方策を研究・実践する医学の一分野。↔治療医学。
⇒よ‐ぼう【予防】
よほう‐えん【予報円】‥ヱン
台風の中心が一定時間後に到達すると予想される範囲を円で表したもの。
⇒よ‐ほう【予報】
よほう‐かん【予報官】‥クワン
気象予報官の略。気象庁で天気を予報する職員。
⇒よ‐ほう【予報】
よほう‐ぎり【四方錐】‥ハウ‥
四つ目錐のこと。日葡辞書「ヨホウギリ」
⇒よ‐ほう【四方】
よぼう‐げんそく【予防原則】‥バウ‥
環境倫理や環境政策で、環境や人体に被害が生じる恐れがある場合、十分な科学的証明がなされていなくても、すみやかに対処すべきとする原則。事前警戒原則。
⇒よ‐ぼう【予防】
よぼう‐こうきん【予防拘禁】‥バウ‥
〔法〕保安処分の一種。刑期満了後も犯罪予防のため引き続き拘禁する処分。日本では、第二次大戦中、治安維持法に違反した者について行われた。
⇒よ‐ぼう【予防】
よぼう‐せっしゅ【予防接種】‥バウ‥
感染症の予防のため、ワクチンを経口・経皮的に体内に入れること。種痘の類。
⇒よ‐ぼう【予防】
よぼう‐せん【予防線】‥バウ‥
警戒や監視のためにあらかじめ手配しておく区域。転じて、犯すかも知れない失敗や、あとで受けそうな非難を想定して、あらかじめ手だてを講ずること。「―を張る」
⇒よ‐ぼう【予防】
よぼう‐せんそう【予防戦争】‥バウ‥サウ
相手国が自国に脅威を与えているという理由で、先制してしかける戦争。
⇒よ‐ぼう【予防】
よほう‐だな【四方棚】‥ハウ‥
茶席用の棚。台子だいすを半分に切ったほどの寸法で、方形の桐の天井板と地板とから成り、2本柱で支える。半台子はんだいす。水指棚。
四方棚
⇒よ‐ほう【四方】
よぼう‐ちゅうしゃ【予防注射】‥バウ‥
予防接種を注射で行うもの。
⇒よ‐ぼう【予防】
よぼ‐くれ
よぼよぼしていること。また、その人。
よぼ‐く・れる
〔自下一〕[文]よぼく・る(下二)
よぼよぼする。
よぼ・ける
〔自下一〕
年老いてよぼよぼする。歌舞伎、謎帯一寸徳兵衛「したが―・けた我が親仁」
よ‐ほど【余程】
〔名・副〕
(ヨキ(善)ホドの転。「余」は江戸中期以後の当て字)
①程よいさま。狂言、瓜盗人「当年ほど瓜の見事に出来た事は御座らぬ。是は―色付た」
②かなり。ずいぶん。相当。よっぽど。狂言、荷文「やあ―持つた」。「―の事がない限り」「―うれしかったにちがいない」
③すんでのところで。よっぽど。「―注意してやろうと思った」
よぼ‐よぼ
動作が弱々しくいかにも老衰した感じであるさま。よろめき歩くさま。醒睡笑「老人の―と入る者を待ちて」。「―した老犬」
よほろ【丁】
(もと脚のひかがみの意。脚力を要することから)古代の課役を負担した成年男子。特に、朝廷の土木工事に使役された者。貢納物の運搬夫は「脚」と記す。夫ぶ。武烈紀「信濃国の男丁よほろを発おこして」
よほろ【膕】
(ヨボロとも)膝の裏側のくぼみ部分。ひかがみ。中務内侍日記「短綬とて二筋、御―のほどに下げられたり」
⇒よほろ‐がね【膕金】
⇒よほろ‐すじ【膕筋】
よほろ‐がね【膕金】
すねあての背部のすきまを防ぐ板金。臆病金。
⇒よほろ【膕】
よほろ‐すじ【膕筋】‥スヂ
膕にある大きな筋肉。今昔物語集5「古き夫をばかく籠め置きて―を断ちて日の食じきに充つるなり」
⇒よほろ【膕】
よま
よりいと。よりなわ。釣糸および網糸。やま。〈日葡辞書〉
よ‐ま【四間】
①四つの室。
②柱間が間口・奥行とも2間の広さの部屋。4坪の広さに造った部屋。義経記2「―なる所へ入れてさまざまにもてなして」
よ‐ま【夜間】
よる。やかん。
よ‐まい【四枚】
⇒よまい‐がた【四枚肩】
⇒よまい‐かなどう【四枚金胴】
⇒よまい‐どう【四枚胴】
よ‐まい【余米】
使い残りの米。〈日葡辞書〉
よまい‐がた【四枚肩】
一つの駕籠に4人の駕籠かきがつき、交代してかつぐもの。
⇒よ‐まい【四枚】
よまい‐かなどう【四枚金胴】
鉄板の矧はぎ合せ、または打延べによる当世具足の四枚胴。
⇒よ‐まい【四枚】
よまい‐ごと【よまい言】ヨマヒ‥
(「世迷い言」の意か)際限なく続ける、訳のわからない内容の話。また、話しても甲斐のない愚痴。二葉亭四迷、平凡「孝行だの何だのといふ事を、道学の―のやうに思つて」
よまい‐どう【四枚胴】
鉄の板札いたざねで脇の四カ所に蝶番ちょうつがいを入れた当世具足の胴。元来は五枚胴という。
⇒よ‐まい【四枚】
よ‐まいり【夜参り】‥マヰリ
夜間、社寺に参って神仏に祈願をかけること。
よ‐まき【余蒔】
とれた種子を、その年のうちにまくこと。また、遅くまくこと。〈俚言集覧〉
よ‐まぜ【夜交ぜ】
一夜おき。隔晩。古今和歌集六帖5「―に見えむ君は頼まじ」
よ‐まつ【余沫】
飛び散るしぶき。残ったあわ。
よ‐まつり【夜祭】
夜、行う祭。「秩父の―」
よ‐まわり【夜回り】‥マハリ
夜、警戒のためにまわり歩くこと。また、その人。夜警。夜番。
よみ【読み】
①読むこと。読みかた。また、読む人。「―書き」「太平記―」
②漢字に国語を当ててよむこと。また、その当てられた語。訓くん。「この字の―が分からない」「―仮名」
③読点とうてんのこと。
④囲碁・将棋などで、今後の手順・変化を考えること。転じて、物事の真相やなりゆき、人の心中などに対する洞察。「―が深い」「―を誤る」
⑤「よみガルタ」の略。
⇒読み書き算盤
⇒読みと歌
よみ【黄泉】
(ヤミ(闇)の転か。ヤマ(山)の転ともいう)死後、魂が行くという所。死者が住むと信じられた国。よみのくに。よもつくに。よみじ。こうせん。冥土。九泉。万葉集9「ししくしろ―に待たむと」
よ‐み【余味】
あとに残るあじわい。あと味。
よみ‐あげ【読上げ】
読みあげること。声高く読むこと。
⇒よみあげ‐ざん【読上げ算】
よみあげ‐ざん【読上げ算】
珠算で、読み上げる数を聞いて計算すること。↔見取り算
⇒よみ‐あげ【読上げ】
よみ‐あ・げる【読み上げる】
〔他下一〕[文]よみあ・ぐ(下二)
①声高く読む。朗読する。「経を―・げる」
②読み終わる。読了する。「1時間で―・げる」
よみ‐あさ・る【読み漁る】
〔他五〕
あれこれ探し求めて読む。「古代史の本を―・る」
よみ‐あやま・る【読み誤る】
〔他五〕
①まちがって読む。よみそこなう。よみちがえる。「緊張して―・る」
②意味をとり違える。
③事のなりゆきなどを判断しそこなう。「情勢を―・る」
よみ‐あわせ【読合せ】‥アハセ
①読み合わせて校合きょうごうすること。
②脚本上演の準備として、役者が各自のせりふを読んで稽古すること。ほんよみ。
よみ‐あわ・せる【読み合わせる】‥アハセル
〔他下一〕[文]よみあは・す(下二)
①別本となった同一の文書を互いに読んで誤りを正す。読んでひき合わせる。
②情景に適合させて詩歌などを詠む。
③演劇で、役者が互いに各自のせりふを読んで稽古する。
よみ‐い・る【読み入る】
〔自四〕
心をこめて読む。専心して読む。栄華物語玉の村菊「なみだとどめがたくて―・りておはします」
よみ‐い・れる【詠み入れる】
〔他下一〕[文]よみい・る(下二)
詩歌に物の名などを入れて詠む。詠み込む。
よみ‐うた【読歌】
雅楽寮で教習した大歌の一つ。読むように朗誦した歌。五言・七言を交互に重ねた長歌の形式で、終末は七言三句で結ぶ。
よみ‐うり【読売】
江戸時代、社会の重要事件を瓦版かわらばん一枚摺りとし、街上を読みながら売り歩いたもの。また、その人。今日の新聞の役目を果たしたが、のちには歌謡風に綴り、節をつけて読み歩くようになった。福本日南、元禄快挙録「すると一党の人名録は―となつて、市中に散布する」
よみうり‐しんぶん【読売新聞】
日本の主要新聞の一つ。1874年(明治7)子安峻たかし・本野盛亨もとのもりみちらが創刊。明治後期、尾崎紅葉らが作品を発表。大正末、正力松太郎が社長になってより大幅に部数を伸ばす。1942年(昭和17)報知新聞を合併。現在は、日本最大の全国紙。
よみ‐おと・す【読み落とす】
〔他五〕
読むべきところを読まないで抜かす。読みもらす。「1行分―・す」
よみ‐かえ・す【読み返す】‥カヘス
〔他五〕
①一度読んだ物をもう一度読む。繰り返して読む。「何度―・しても飽きない」
②書いた物を点検のために読む。「原稿を―・す」
よみ‐かえ・る【読み替える】‥カヘル
〔他下一〕
①漢字を別の読み方で読む。
②〔法〕条文の中のある語句に他の語句をあてはめて読み、適用する。
よみ‐がえ・る【蘇る・甦る】‥ガヘル
〔自五〕
(黄泉よみからかえる意)生きかえる。蘇生する。失っていた活力をとり戻す。大唐西域記長寛点「久ややひさしくあつて醒悟ヨミガヘル」。「雨で草木が―・る」「記憶が―・る」
よみ‐かき【読み書き】
読むことと書くこと。書物を読み、字を書くこと。学問。「―を習う」


○世も末よもすえ🔗⭐🔉
○世も末よもすえ
(仏教の末法思想から)世の中の救いがたいありさまを嘆く言葉。この世はもう終りだ。
⇒よ【世・代】
よ‐も‐すがら【終夜】
〔副〕
日暮れから夜明けまで。一晩中。夜どおし。よすがら。土佐日記「―雨やまず」↔ひもすがら
よもだ
(愛媛県で)いい加減なこと。また、そのような人。「あいつは―じゃ」
よも‐つ
(「黄泉よみの」の意)日本神話で、黄泉に関係のある事物に冠した語。
⇒よもつ‐いくさ【黄泉軍】
⇒よもつ‐かみ【黄泉神】
⇒よもつ‐くに【黄泉国】
⇒よもつ‐しこめ【黄泉醜女】
⇒よもつ‐ひらさか【黄泉平坂】
⇒よもつ‐へぐい【黄泉戸喫】
よもつ‐いくさ【黄泉軍】
黄泉の国の軍勢。生死の戦における死の軍勢。古事記上「―を副へて追はしめき」
⇒よも‐つ
よもつ‐かみ【黄泉神】
黄泉の国を支配する神。古事記上「―と相論あげつらはむ」
⇒よも‐つ
よもつ‐くに【黄泉国】
(→)黄泉よみに同じ。
⇒よも‐つ
よもつ‐しこめ【黄泉醜女】
黄泉の国にいる鬼女。神代紀上「―八人…を遣して追ひて」
⇒よも‐つ
よもつ‐ひらさか【黄泉平坂】
現世と黄泉との境にあるという坂。古事記上「猶追ひて、―の坂本に到りし時」
⇒よも‐つ
よもつ‐へぐい【黄泉戸喫】‥ヘグヒ
(「へ」は竈かまどの意)黄泉の国のかまどで煮焚きした物を食べること。これを食べると死者の国の者になり、再び現世には戻れないと信じられていた。ギリシア・北欧などの神話にも見られる。古事記上「吾あは―しつ」
⇒よも‐つ
よも‐の‐あか【四方の赤】
江戸神田和泉町にあった酒・味噌を商う四方久兵衛の店で売った銘酒「滝水」のこと。よものあから。一説に同店の名物赤味噌のことという。→たいのみそず
よも‐の‐あから【四方赤良】
大田南畝おおたなんぽの別号。
よも‐の‐あらし【四方の嵐】
あたりを吹き荒れるあらし。源氏物語賢木「浅茅生の露のやどりに君をおきて―ぞしづ心なき」
よも‐の‐うみ【四方の海】
四方しほうのうみ。四海。転じて、天下。世界。秋篠月清集「あまねき影は―まで」
よも‐の‐はる【四方の春】
あちこちに新春の気配が感じられること。その気配。〈[季]新年〉
よ‐よ【代代・世世】🔗⭐🔉
よ‐よ【代代・世世】
①代を重ねること。だいだい。
②それぞれの世。また、それぞれに結婚の相手を得て別々になること。源氏物語胡蝶「ませのうちに根深く植ゑし竹の子のおのが―にや生ひわかるべき」
③〔仏〕過去・現在・未来。生々世々しょうじょうせぜ。
○世を挙げてよをあげて🔗⭐🔉
○世を挙げてよをあげて
世の中の人がすべて。「―のお祭り気分」
⇒よ【世・代】
○世を忍ぶよをしのぶ🔗⭐🔉
○世を忍ぶよをしのぶ
世間の人の目を避けて、隠れて暮らす。「―仮の姿」
⇒よ【世・代】
○世を知るよをしる🔗⭐🔉
○世を知るよをしる
①世の中のことをさとる。世情を知る。
②男女の情を解する。世づく。源氏物語夕顔「世をまだ知らぬにもあらず」
③国を治める。国政を執る。栄華物語疑「世をしりそめさせ給ひて後」
⇒よ【世・代】
○世を捨てるよをすてる🔗⭐🔉
○世を捨てるよをすてる
出家する。または隠遁する。
⇒よ【世・代】
○世を背くよをそむく🔗⭐🔉
○世を背くよをそむく
①俗世間に背をむける。隠遁する。出家する。
②他界する。死ぬ。
⇒よ【世・代】
○世を保つよをたもつ🔗⭐🔉
○世を保つよをたもつ
国を治める。大鏡文徳「世を保たせ給ふこと八年」
⇒よ【世・代】
○世を尽くすよをつくす🔗⭐🔉
○世を尽くすよをつくす
一生を送る。新古今和歌集雑「白浪の寄するなぎさに―」
⇒よ【世・代】
○世を遁れるよをのがれる🔗⭐🔉
○世を遁れるよをのがれる
俗塵の世から身を去る。出家する。世を離れる。「戦乱の―」
⇒よ【世・代】
○世を離れるよをはなれる🔗⭐🔉
○世を憚るよをはばかる🔗⭐🔉
○世を憚るよをはばかる
人前に出るのを遠慮して慎む。世間に気がねして、ひっそりと暮らす。「―二人の仲」
⇒よ【世・代】
○世を響かすよをひびかす🔗⭐🔉
○世を響かすよをひびかす
世間に大評判を立てる。
⇒よ【世・代】
○世を済すよをわたす🔗⭐🔉
○世を済すよをわたす
衆生を済度する。栄華物語鶴林「仏の世に出で給ひて、世を済し給へる、涅槃の山に隠れ給ひぬ」
⇒よ【世・代】
○世を渡るよをわたる🔗⭐🔉
○世を渡るよをわたる
生計を立てる。生きていく。「―術すべを知らない」
⇒よ【世・代】
よん【四】
ヨの撥音化。
よんいちろく‐じけん【四‐一六事件】
⇒しいちろくじけん
よんエッチ‐クラブ【四Hクラブ】
(4-H club)生活の改善や技術の改良を目的とする農村青少年の組織。4Hはhead(頭)・hand(手)・heart(心)・health(健康)の意。1914年アメリカで創始、第二次大戦後日本にも作られた。
よん‐きょう【四強】‥キヤウ
トーナメントで、準決勝まで勝ち残った4人または4チーム。また、ある部門でもっともすぐれた4人。ベストフォー。
よん‐く【四駆】
四輪よんりん駆動の略。
よんサイクル‐きかん【四サイクル機関】‥クワン
〔機〕ピストンの2往復すなわち4行程中に吸気・圧縮・膨張・排気の1サイクルを完了する内燃機関。4行程サイクル機関。オットー‐サイクル機関。
よんしょく‐もんだい【四色問題】
〔数〕平面上の地図で、国は国境線で隣接し飛び地を持たないとして、隣り合う国が同色にならないように4色で塗り分けることができるか、という問題。1976年大型コンピューターにより肯定的に解決。
よん‐だいこうぎょう‐ちたい【四大工業地帯】‥ゲフ‥
京浜・阪神・中京・北九州の四つの大きな工業地帯の総称。
よん‐ダブリュー‐エス【4WS】
〔機〕(4 wheel steering)(→)四輪よんりん操舵。
よん‐ダブリュー‐ディー【4WD】
〔機〕(4 wheel drive)(→)四輪よんりん駆動。
よん‐ど【四度】
〔音〕全音階の上で、ある音と、それから数えて4番目の音との間の音程。2個の全音と1個の半音とを含む完全4度(例えばハ-ヘ)、3個の全音を含む増4度(例えばヘ-ロ)などがある。
よんどころ‐な・い【拠無い】
〔形〕[文]よんどころな・し(ク)
(ヨリドコロナシの音便)やむを得ない。余儀ない。「―・い事情で欠席する」
よんどり‐ぼう【宵鳥棒】‥バウ
東北・北陸地方で、正月15日の鳥追い行事に用いる棒。鳥追棒。
よん‐の‐おとど【夜の御殿】
⇒よるのおとど。徒然草「―は東御枕なり」
よんばい‐たい【四倍体】
〔生〕染色体基本数の4倍、すなわち普通の個体(二倍体)の2倍の染色体を有する倍数体。一般に二倍体より大型。→倍数体
よん‐びょうし【四拍子】‥ビヤウ‥
強拍が4拍目ごとに繰り返される拍子。第1拍が最強、第3拍が中強のアクセントとなる。4分の4拍子など。しびょうし。
よん‐べ【昨夜】
(ヨベの撥音化)きのうの夜。さくや。土佐日記「―のとまりより異泊こととまりを追ひて行く」
よんほん‐ね【四本値】
(取引用語)始値・高値・安値・終値の総称。
よんま‐おとこ【夜間男】‥ヲトコ
夜間に忍び逢う男。情夫。好色一代女5「月に六斎の―」
よんまるいち‐ケー【四〇一k】
アメリカで行われている確定拠出年金制度の1つ。米国内国歳入法の401条k項に由来する通称。
よんみん‐さん【四眠蚕】
孵化してから4回脱皮後に繭をつくる蚕。最も広く普及している種類。
よんや‐さ
(ヨイヤサの転)労働の掛け声。また、歌謡の囃子詞はやしことば。
よんや‐よんや
ヨイヤヨイヤの転。狂言、棒縛「―、さアさア飲ましませ」
よん‐りん【四輪】
自動車の前後四つの車輪。「―車」
⇒よんりん‐くどう【四輪駆動】
⇒よんりん‐そうだ【四輪操舵】
よんりん‐くどう【四輪駆動】
前後4輪すべてに駆動力を配分する構造。また、その機構を持つ自動車。高速走行・悪路走行に適する。四駆よんく。4WD
⇒よん‐りん【四輪】
よんりん‐そうだ【四輪操舵】‥サウ‥
前後4輪すべてが向きを変えることによって進行方向を変える構造。また、その機構を持つ自動車。4WS
⇒よん‐りん【四輪】
ら
①舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音〔r〕と、母音〔a〕との結合した音節。〔ra〕
②平仮名「ら」は「良」の草体。片仮名「ラ」は「良」の最初の2画。
ら【拉】
拉丁ラテンの略。「―葡日対訳辞典」
ら【羅】
①薄く織った絹の布。うすぎぬ。うすもの。うすはた。源氏物語賢木「玉の軸―の表紙…も世になきさまに整へさせ給へり」
②㋐羅甸ラテンの略。
㋑羅馬ローマの略。
㋒羅馬尼亜ルーマニアの略。
㋓梵語の音訳字。「曼荼羅まんだら」
ラ【la イタリア】
〔音〕
①七音音階の第6階名。
②イ(A)音のイタリア音名。
ら
〔助動〕
完了・存続の助動詞「り」の未然形。万葉集15「西の御厩みまやの外とに立て―まし」
ら
〔助詞〕
口調を整え、また親愛の意を表すために添える語。狂言、比丘貞「聞き馴れた声で表に物申すと有る。案内とはたそ―」
ら【等】
〔接尾〕
①体言の下に付いて複数を表す。万葉集5「腐くたし棄つらむ絹綿―はも」。万葉集6「あま少女―が乗れる舟見ゆ」。「子供―」
②人を表す名詞や代名詞に付いて、親愛・謙譲・蔑視の気持を表す。ろ。允恭紀「我が愛めづる子―」。万葉集3「憶良―は今は罷らむ」
③おおよその状態を指し示す。万葉集16「弥彦いやひこ神のふもとに今日―もか」
④形容詞の語幹に付いて状態を表す名詞を作る。万葉集3「あなみにく賢さかし―をすと酒飲まぬ人をよく見ば」。「清―」
⑤方向・場所を示す。万葉集3「磯の上に根延ふ室むろの木見し人をいづ―と問はば語り告げむか」。古今和歌集秋「里は荒れて人はふりにし宿なれや庭も籬も秋の野―なる」。「ここ―で休もう」
ラー【Ra】
古代エジプトの太陽神。鷹をかたどった頭に日輪を戴く形で表現。テーベの守護神アモンと同化してアモン‐ラーと呼ばれる。→アモン
ラーガ【rāga ヒンディー】
インド音楽における旋法。南インドでは72種、北インドでは10種を基本とするが、派生したものも多い。それぞれは、音階の構成音、固有の上行や下行の動き方、装飾のつけ方、気分などによって規定される。
ラーゲリ【lager' ロシア】
戦争捕虜・政治犯などの強制収容所。1920年代末からソ連で人民抑圧の機構となった。ラーゲル。
ラーゲルクヴィスト【Pär Fabian Lagerkvist】
スウェーデンの作家・詩人。表現派文学の提唱者で、人間性に潜む悪や蛮性、信仰と懐疑などをテーマとした。小説「こびと」「バラバ」「巫女」、詩集「黄昏の国」など。ノーベル賞。(1891〜1974)
ラーゲルレーヴ【Selma Ottiliana Lovisa Lagerlöf】
スウェーデンの女性作家。同国ネオロマン主義文学の代表格で、愛や善意、英雄的行為や神を賛美する幻想的小説のほか、児童文学でも名声を博した。「イェスタ=バーリング物語」「地主の家の物語」「エルサレム」、児童文学「ニルスの不思議な旅」など。ノーベル賞。(1858〜1940)
ラーケン【laken オランダ】
近世、舶来のラシャの称。ランケン。
ラージ‐ヒル【large hill】
スキーのジャンプ競技の一つ。また、それに用いるジャンプ台。旧称、90メートル級。→ノーマル‐ヒル
ラージプート【Rājpūt ヒンディー】
インドのラージャスターン州を中心に歴史上大きな役割を果たしたカースト集団。クシャトリヤの後裔と自称。8〜13世紀、北インドに諸王朝を分立。イスラム勢力侵入によりその支配下に入ったが19世紀に藩王国を形成。
ラージャ【rāja 梵】
(王の意)インドや東南アジアにおける王の称号。王の中にはマハーラージャ(大王)と称した者も多い。
ラージャグリハ【Rājagṛha 梵】
王舎城おうしゃじょうの梵語名。
ラージャスターン【Rajasthan】
インド北西部の州。西はパキスタンに接する。農業が主要産業だが、工業も発展。鉱山資源も豊富。州都ジャイプールは観光都市としても有名。
ラージン【Stepan Timofeevich Razin】
ロシアのドン‐カザーク反乱の指導者。1667年ヴォルガ沿岸地方で反乱を起こしたが、シンビルスクでツァーリ軍に敗れ、モスクワで処刑。ステンカ=ラージン。(1630頃〜1671)
ラード【lard】
豚の脂肪から精製した半固体の料理用の油。豚脂。
ラードナー【Ring Lardner】
アメリカの作家・ジャーナリスト。庶民の生活を題材に苦いユーモアと諷刺の連作短編を多数執筆。小説「おれは駆け出し投手」など。(1885〜1933)
ラートブルッフ【Gustav Radbruch】
ドイツの法律学者。新カント哲学を基礎として価値相対主義の法哲学を展開。また、相当因果関係論の研究により刑法理論の確立に貢献。著「法哲学」「法学入門」など。(1878〜1949)
ラードロフ【Vasilii Vasil'evich Radlov】
ロシアの東洋学者。中央アジア・トルコ系諸民族の言語・文学の研究にすぐれた業績を残す。主著「トルコ方言辞典稿」「北方トルコ諸部族民族文学資料」。(1837〜1918)
ラーナー【Karl Rahner】
ドイツのカトリック神学者。第二ヴァチカン公会議の神学顧問。「匿名のキリスト者」論で、キリスト教会に属さない人々もキリストによる救いに参与することを説く。(1904〜1984)
ラーベ【Wilhelm Raabe】
ドイツの作家。写実主義の小説「雀横丁年代記」など。(1831〜1910)
ラーマーヤナ【Rāmāyaṇa 梵】
古代インドの大叙事詩。マハーバーラタと並び称される。ヴァールミーキ作と伝える。コーサラ国の王子ラーマが羅刹らせつ王ラーヴァナに掠奪された妃シーターを奪回するという筋。全7編。現存のものは2世紀末頃の成立。
ラーマ‐ごせい【ラーマ五世】
(Rama)タイ国王チュラロンコンのこと。
ラーマン【S. M. Rahmān】
⇒ラフマーン
ラーメン【拉麺】
(中国語から)中国風に仕立てた汁そば。小麦粉に鶏卵・塩・梘水かんすい・水を入れてよく練り、そばのようにしたものを茹ゆで、スープに入れたもの。支那そば。中華そば。
ラーメン【Rahmen ドイツ】
〔建〕材と材とを結合して組み立てる構造物すなわち骨組の一形式。節点がすべて剛節すなわち変形しにくい結合から成る。現代の建築物、特に鉄筋コンクリートの骨組はほとんどこの種の構造。剛節架構。↔トラス。
⇒ラーメン‐きょう【ラーメン橋】
ラーメン‐きょう【ラーメン橋】‥ケウ
主桁しゅげたがラーメン構造の橋。
ラーメン橋
⇒ラーメン【Rahmen ドイツ】
ラーユ【辣油】
(中国語)植物油に唐辛子の辛味をうつした調味料。中国料理の調味に用いる。
ラーロウ【臘肉】
(中国語)豚肉の塩漬を干したり燻製くんせいにしたりしたもの。
ラーワルピンディー【Rawalpindi】
パキスタン北部の都市。1959〜66年暫定首都。近郊のタキシラーはガンダーラ文化の遺跡。人口141万(1998)。→イスラマバード
らい【礼】
(呉音)「礼記らいき」のこと。また、礼記・周礼しゅらい・儀礼ぎらいの総称。→れい(礼)
らい【来】
①これから来る時。次にくること。つぎの。「―学年」
②このかた。そののち。「昨年―」
らい【来】
姓氏の一つ。→来物らいもの。
⇒らい‐くにつぐ【来国次】
⇒らい‐くにとし【来国俊】
⇒らい‐くにゆき【来国行】
らい【雷】
かみなり。いかずち。〈[季]夏〉。日葡辞書「ライガヲチカカル」
らい【頼】
姓氏の一つ。
⇒らい‐きょうへい【頼杏坪】
⇒らい‐さんよう【頼山陽】
⇒らい‐しゅんすい【頼春水】
⇒らい‐みきさぶろう【頼三樹三郎】
らい【癩】
(→)癩病に同じ。〈運歩色葉集〉
らい【罍】
古代中国の壺形の古銅器の一種。酒器。→櫑子らいし1
らい【籟】
三つの穴のある笛。また、笛の音。
ら‐い【羅衣】
うすものの着物。和漢朗詠集「ただ―の御香に染めたるのみあり」
ライ【lie】
ゴルフで、ボールがグリーン以外で静止したとき、その場所や状態。
ライ【rye】
ライ麦のこと。
らい‐い【来意】
①来訪の趣意。「―を告げる」
②手紙で言って来た趣意。申し越しの趣旨。
らい‐う【雷雨】
雷が鳴って雨が降ること。雷鳴と共に降る雨。〈[季]夏〉
らい‐うん【雷雲】
雷の原因となる雲。多くは積乱雲で、驟雨しゅううを伴う。かみなりぐも。〈[季]夏〉
雷雲
撮影:高橋健司
らい‐えつ【来謁】
来てお目にかかること。
ライエル【Charles Lyell】
イギリスの地質学者。地球上に働く自然の営力は昔も今も変わらないというハットンの考えを「斉一せいいつ説」として確立、「地質学原理」を著し、ダーウィンの進化論成立に影響を与えた。(1797〜1875)
らい‐えん【来援】‥ヱン
来てたすけること。
らい‐えん【来演】
その土地に来て、音楽・劇などを演ずること。
らい‐おう【来往】‥ワウ
行ったり来たりすること。往来。
ライオニゼーション【lyonization】
哺乳類の雌の体細胞においてX染色体の一方が凝集し、不活化されること。
ライオン【lion】
ネコ科の哺乳類。体長約1.8メートル。ふつう茶褐色で毛は短い。尾の端に黒い毛の総ふさがある。頭が大きく、成長した雄にはたてがみがあるが、雌はたてがみがなく体もやや小さい。百獣の王といわれる。草原に雌を中心とする家族群で生活、大形動物を捕食。アフリカからインドに広く分布していたが、南アフリカの一部・モロッコなど絶滅した地域が多い。獅子しし。
ライオン(雄)
提供:東京動物園協会
ライオン(雌)
提供:東京動物園協会
⇒ライオン‐タマリン【lion tamarin】
ライオンズ‐クラブ【Lions Clubs】
(Lionsはliberty(自由)、intelligence(知性)、our nation's safety(わが国民の安全)の頭文字)1917年、アメリカで実業家が中心となって結成した国際的な民間社会奉仕団体。52年(昭和27)日本支部結成。
ライオン‐タマリン【lion tamarin】
マーモセット科(キヌザル科)の哺乳類。頭胴長・尾長ともに35センチメートルほど。全身金色の長毛に覆われ、頭部と肩にたてがみ状の毛が生える。ブラジル南東部の森林に分布するが、絶滅の危機にある。
ゴールデンライオンタマリン
提供:東京動物園協会
ゴールデンライオンタマリン
撮影:小宮輝之
キンクロライオンタマリン
撮影:小宮輝之
⇒ライオン【lion】
らい‐か【雷火】‥クワ
①落雷のために起こった火事。〈[季]夏〉
②いなびかり。いなずま。〈日葡辞書〉
ライカ【Leica ドイツ】
ドイツのライツ社製カメラの商標名。1925年から製造されている35ミリカメラの祖。
⇒ライカ‐ばん【ライカ判】
らい‐が【来賀】
来てよろこびを述べること。
らい‐が【来駕】
(古くはライカとも)他人の来訪の尊敬語。「御―を賜り光栄に存じます」
らい‐かい【来会】‥クワイ
来て一緒になること。会に出席すること。
らい‐かい【磊塊】‥クワイ
①積み重なった多くの石塊。
②平らでないさま。
③転じて、積み重なった不平。
らい‐かい【磊嵬】‥クワイ
山などがけわしく高大なさま。
らい‐かく【来客】
⇒らいきゃく
らい‐かく【来格】
(「格」は至る意)祭祀などに、神霊の降り来ること。源平盛衰記45「鏡璽―の報賽」
らい‐がくねん【来学年】
この次に来る学年。
らい‐がっき【来学期】‥ガク‥
この次に来る学期。
ライカ‐ばん【ライカ判】
(ライカの画面寸法であるところから)35ミリ‐フィルムで、縦24ミリメートル、横36ミリメートルの画面寸法。35ミリ判。
⇒ライカ【Leica ドイツ】
らい‐かん【礼冠】‥クワン
奈良時代以降、朝賀または即位の大儀に、礼服らいふくを着用してかぶった冠。漆地の三山冠さんざんかんに透かし彫の金環をはめ、さらに金鈴・珠玉の飾りを施す。隋・唐の制を参酌して設定。天皇のを冕冠べんかん、女帝のを宝冠、親王以下諸臣五位以上のを玉冠、武官のを武礼冠ぶらいかんという。れいかん。
礼冠
らい‐かん【来簡・来翰】
他から来た手紙。来信。来書。来状。
らい‐かん【来観】‥クワン
来て、みること。「―者」
らい‐かん【雷管】‥クワン
爆薬の起爆などに用いる発火具。銅・真鍮・アルミニウム製の皿または筒内にアジ化鉛・ペントリットなどの起爆薬を詰めて造る。
らい‐がん【雷丸】‥グワン
竹類の根に寄生する菌きん。直径1〜2センチメートル、不整の塊状をなし、外面黒色、内部白色。条虫駆除薬。
らいき【礼記】
五経の一つ。周末から秦・漢時代の儒者の古礼に関する説を集めた書。初め漢の武帝の時、河間献王が礼儀に関する古書131編を編述、その後214編となったが、戴徳が削って「大戴礼だいたいれい」85編を作り、その甥戴聖が更に削って「小戴礼」49編としたとされる。今の礼記は小戴礼をいう。大学・中庸・曲礼・内則・王制・月令・礼運・楽記・緇衣しいなどから成る。「周礼しゅらい」「儀礼ぎらい」と共に三礼さんらいと称。
らい‐き【来期】
この次の期。今の時期が済んだ次の期間。「―の予算」
らい‐ぎ【来儀】
(「儀」も来る意)来ることの尊敬語。狂言、鳳凰の風流「唯今目出度き舞の囃子の音に引かれ、これまで―仕りて候」。日葡辞書「ライギ。即ち、ヲンイデ」
らい‐きゃく【来客】
訪れてきた客。また、客が訪ねてくること。らいかく。「―中」
らいきゅう‐じ【頼久寺】‥キウ‥
岡山県高梁たかはし市にある臨済宗の寺。1339年(暦応2)足利尊氏の諸国安国寺建立の命により天忠寺を復興。開山は寂室元光(1290〜1367)。1505年(永正2)領主上野頼久が中興して現名に改称。
頼久寺
撮影:新海良夫
らい‐きょ【来去】
行ったり来たりすること。去来。
らい‐ぎょ【雷魚】
〔動〕
①(→)タイワンドジョウの通称。
②(→)カムルチーの通称。
らい‐きょうへい【頼杏坪】‥キヤウ‥
江戸後期の儒学者・漢詩人。名は惟柔ただなご。春水の弟。山陽の叔父。広島藩儒。のち納戸奉行に転じ官吏としても有能。古詩に長じた。著「春草堂詩鈔」など。(1756〜1834)
⇒らい【頼】
らい‐きん【癩菌】
(Mycobacterium leprae ラテン)ハンセン病の病原体。レプラ菌。
らい‐くにつぐ【来国次】
鎌倉後期の刀工。国俊の女婿。相模に出て正宗の門に入り十哲の一人。世に鎌倉来という。ほかに同名異人がある。(1247〜1324?)
⇒らい【来】
らい‐くにとし【来国俊】
鎌倉後期、山城の刀工。国行の子。俗に二字国俊と称。ほかに同名異人がある。
⇒らい【来】
らい‐くにゆき【来国行】
鎌倉中期の刀工。通称、来太郎。山城の来派の刀工国吉の子で、名工といわれた。
⇒らい【来】
らい‐げ【来下】
くだり来ること。
らい‐けい【来詣】
(「詣」は至る意)来ることをうやうやしくいう語。
らい‐けい【雷鶏】
〔動〕(→)ライチョウの別称。
らい‐げき【雷撃】
①雷が落ちること。また、そのように勢いの激しい襲撃。
②魚雷で敵艦を攻撃すること。
⇒らいげき‐き【雷撃機】
らいげき‐き【雷撃機】
魚雷を海面に発射する装置を備えた飛行機。
⇒らい‐げき【雷撃】
らい‐げつ【来月】
今月の次の月。
らい‐けん【来県】
他からその県に来ること。
らい‐けん【来献】
来て物を献ずること。
らい‐げん【来現】
来りあらわれること。あらわれ来ること。
らい‐こ【雷鈷】
(→)独鈷石とっこいしの別称。
らい‐こ【雷鼓】
①雷神が背に負うという太鼓。雷のなる音。
②中国で、古代に用いた8面または6面の太鼓。
らい‐こう【来光】‥クワウ
①高山に登っておがむ日の出。
②(→)御来迎ごらいごう3に同じ。
らい‐こう【来迎】‥カウ
⇒らいごう
らい‐こう【来航】‥カウ
船や航空機で外国から来ること。
らい‐こう【来貢】
外国の使者が来て貢物みつぎものを献ずること。
らい‐こう【来寇】
外国から攻めこんでくること。「元の―」
らい‐こう【雷公】
[淮南子淑真訓](もと雷神の異称)「かみなり」の俗称。
らい‐こう【雷光】‥クワウ
いなびかり。いなずま。〈[季]夏〉
らい‐こう【雷汞】
(→)雷酸水銀に同じ。
らいこう【頼光】‥クワウ
⇒みなもとのよりみつ(源頼光)
らい‐ごう【来迎】‥ガウ
(ライコウとも)
①〔仏〕臨終の際、仏・菩薩がこれを迎えに来ること。特に浄土門でいう。末灯鈔「臨終をまつことなし。―をたのむことなし」
②(→)御来迎ごらいごう3に同じ。
⇒らいごう‐いんじょう【来迎引接】
⇒らいごう‐かべ【来迎壁】
⇒らいごう‐ず【来迎図】
⇒らいごう‐の‐さんぞん【来迎の三尊】
⇒らいごう‐ばしら【来迎柱】
らい‐ごう【来降】‥ガウ
(ライコウとも)神仏が地上に降りてくること。降臨。
らいごう【頼豪】‥ガウ
平安中期の天台宗園城寺おんじょうじの僧。伊賀守藤原有家の子。白河天皇の皇子降誕を祈祷し、恩賞として園城寺に戒壇造立の勅許を請うたが、延暦寺の反対で許されず怨死。怪鼠となって延暦寺の経巻を食い破ったという伝説が「源平盛衰記」「平家物語」に見え、馬琴にも読本よみほん「頼豪阿闍梨恠鼠伝かいそでん」がある。(1002〜1084)
らいごう‐いん【来迎院】‥ガウヰン
京都市左京区大原にある天台宗の寺。山号は魚山。別称、大原寺。仁寿(851〜854)年間円仁の創建と伝え、天台声明しょうみょうの発祥地。1094年(嘉保1)融通念仏宗開祖の良忍が隠棲して再興。
らいごう‐いんじょう【来迎引接】‥ガウ‥ゼフ
阿弥陀仏が来迎して、衆生を救いとって極楽浄土に導くこと。迎接ごうしょう。引接。梁塵秘抄「一度御名を称となふれば、―疑はず」
⇒らい‐ごう【来迎】
らいごう‐かべ【来迎壁】‥ガウ‥
仏堂内で、本尊を安置する仏壇の後方にある壁。
⇒らい‐ごう【来迎】
らいごう‐じ【来迎寺】‥ガウ‥
滋賀県大津市にある天台宗の寺。790年(延暦9)最澄開創の地蔵教院を、1001年(長保3)源信が再興して改称したと伝える。鎌倉後期の六道絵をはじめ名宝が多い。聖衆しょうじゅ来迎寺。
らいごう‐ず【来迎図】‥ガウヅ
平安中期からの浄土信仰に基づく仏画で、西方浄土の阿弥陀如来が衆生を救うため諸菩薩すなわち聖衆しょうじゅや天人を従えて人間世界へ下降するさまを描いたもの。阿弥陀来迎図。ほかに弥勒来迎図などもある。
⇒らい‐ごう【来迎】
らいごう‐の‐さんぞん【来迎の三尊】‥ガウ‥
来迎する阿弥陀仏と観音・勢至せいしの二菩薩。
⇒らい‐ごう【来迎】
らいごう‐ばしら【来迎柱】‥ガウ‥
仏堂内で、来迎壁の左右にある柱。
⇒らい‐ごう【来迎】
らい‐こん【来今】
将来と今。また、今から後。今後。自今。以後。
らい‐さい【来歳】
次に来る年。来年。
らい‐さつ【来札】
よそから来た手紙。来状。来翰。来書。来信。
らい‐さま【雷様】
「かみなり」の俗称。
らい‐さん【礼参】
神仏に詣でて拝礼すること。
らい‐さん【礼讃・礼賛】
①〔仏〕三宝を礼拝して、その功徳を讃歎さんだんすること。「―偈げ」
②ありがたく思って、ほめたたえること。「偉業を―する」
⇒らいさん‐まい【礼讃舞】
らいざん【来山】
⇒こにしらいざん(小西来山)
らいさん‐すいぎん【雷酸水銀】
化学式Hg(ONC)2 水銀を硝酸に溶解し、エチル‐アルコールを加えてつくる無色の結晶。乾燥状態ではわずかの衝撃・摩擦でもよく爆発するので、以前は起爆剤として雷管などの発火具に用いた。雷汞らいこう。
らいさん‐まい【礼讃舞】‥マヒ
浄土宗で創始した如来礼讃の偈文げもん(経文中の詩句)に伴って舞う舞。
⇒らい‐さん【礼讃・礼賛】
らい‐さんよう【頼山陽】‥ヤウ
江戸後期の儒学者。名は襄のぼる。通称、久太郎。別号、三十六峰外史。大坂生れ。父春水と広島に移る。江戸に出て尾藤二洲に学ぶ。京都に書斎「山紫水明処」を営み、文人と交わる。史学に関心が深く、「日本外史」「日本政記」などの史書を執筆、幕末の尊攘運動に大きな影響を与えた。詩文にすぐれ、書もよくした。著は他に「日本楽府がふ」「山陽詩鈔」など。(1780〜1832)
→著作:『日本政記』
→著作:『日本外史』
⇒らい【頼】
らい‐し【礼紙】
①他人に送る書状(本紙)に儀礼的に添える一枚の白紙。必ず本紙と同一の料紙を用いる。本紙・礼紙を重ねて折って包む紙を上巻うわまきという。点紙。
②書き物や書状などの紙の端の、余白の部分。
⇒らいし‐がき【礼紙書】
らい‐し【耒耜】
(「耒」はすきの柄え、「耜」はその刃がね)(→)鋤すきに同じ。
らい‐し【来旨】
他人から言ってよこした趣旨。来意。
らい‐し【雷子】
(歌舞伎俳優嵐三五郎の俳名、雷子から出たものか)男の髪の結い方の一つ。東海道中膝栗毛7「―に結うてもらうたが」
らい‐し【雷師】
(→)雷神らいじんに同じ。
らい‐し【賚賜】
(「賚」も賜の意)たまわること。また、そのもの。
らい‐し【櫑子・罍子】
①酒器の一種。高坏たかつきに似て縁が高く、外は黒漆で螺鈿らでんを施し、内は朱塗で蓋のあるもの。
②食物を盛る器。中をいくつかに仕切った折箱の類。わりご。源氏物語横笛「御前ちかき―どもを」
らい‐じ【来示】
(ライシとも)書状で書きよこしたことがらを尊敬していう語。来諭。来命。「御―の件」
らいし‐がき【礼紙書】
礼紙に記された追而書おってがき。礼紙には本文を書かないのが儀礼であるが、時には「追申」などとことわり書きして、本文に続けて用件を書き記す。
⇒らい‐し【礼紙】
らい‐じつ【来日】
①今より後に来る日。将来の日。後日。
②(→)「あす」に同じ。
らい‐しゃ【来社】
会社などへ人が訪ねて来ること。
らい‐しゃ【来車】
乗物に乗って来ること。転じて、他人の来訪を尊敬していう語。来駕らいが。
らい‐しゃ【来者】
①来た人。来訪の人。
②自分より後に生まれて来る人。後進の徒。
③将来のこと。未来。「―知るべからず」↔往者
らい‐しゃ【癩者】
癩(ハンセン病)にかかっている人。〈日葡辞書〉
ライシャワー【Edwin O. Reischauer】
アメリカの歴史学者。東京生れ。ハーヴァード大教授。1961〜66年、駐日大使。日本史・中国史の著書が多い。(1910〜1990)
ライシャワー(1)
撮影:石井幸之助
ライシャワー(2)
撮影:田沼武能
らい‐しゅう【来週】‥シウ
今週の次の週。次週。
らい‐しゅう【来集】‥シフ
集まって来ること。
らい‐しゅう【来襲】‥シフ
おそってくること。攻めこんで来ること。「台風が―する」「敵機―」
らい‐じゅう【雷獣】‥ジウ
想像上の怪物。晴天の日には柔懦じゅうだであるが、風雨にあうと勢い猛烈となり、雲に乗って飛行し、落雷と共に地上に落ち、樹木を裂き人畜を害する。形は小犬に似て灰色、頭長く喙くちばし黒く、尾は狐に、爪は鷲に似るという。木貂きてん。
らいしゅう‐はんとう【雷州半島】‥シウ‥タウ
(Leizhou Bandao)中国、広東省南西端の半島。南に瓊州けいしゅう海峡を隔てて海南島があり、その西に北部湾(トンキン湾)を擁する。
らい‐しゅん【来春】
来年の春。また、来年の正月。来陽。明春。らいはる。
らい‐しゅんすい【頼春水】
江戸後期の儒学者。広島藩儒。名は惟寛ただひろ。通称、弥太郎。山陽の父。妻は静子(号、梅颸ばいし)。安芸竹原生れ。大坂に出て片山北海に学び、詩をよくし、朱子学を奉じる。著「春水遺稿」など。(1746〜1816)
⇒らい【頼】
らい‐しょ【来書】
他から来た手紙。来状。来信。来簡。来札。
らい‐じょ【来序・雷序】
①能の囃子事はやしごとの一つ。神・鬼などの化身の退場とアイ(間狂言)の登場に用いる。
②歌舞伎の囃子の一つ。能から借用した曲で、「吉野山」の狐忠信の出など狐の化身の出入の際に用いる。
らい‐じょう【来状】‥ジヤウ
他から来た手紙。来書。来信。来簡。来札。
らい‐じょう【来場】‥ヂヤウ
その場所に来ること。「ご―の皆様」
ライ‐しょうこうぐん【ライ症候群】‥シヤウ‥
脂肪肝を伴う急性脳症。感冒様症状に始まり嘔吐・痙攣けいれん・意識障害を来し、多くは短時日で死亡。幼児・学童に多く、半数は2歳以下。原因不明。オーストラリアの病理学者ライ(R. D. K. Reye1912〜1977)らが1963年に報告。
らい‐しん【来信】
他から来た手紙。来状。来書。来簡。来札。
らい‐しん【来診】
①医師が患者の家へ来て診察すること。診察しに来ること。
②医師・病院の側から見て、患者が診療施設に来て診察を受けること。
らい‐じん【雷神】
雷電を起こす神。鬼のような姿をして虎の皮の褌ふんどしをまとい、太鼓を輪形に連ねて負い、手に桴ばちを持つ。中国で天帝の属神とされ、日本では北野天神の眷属けんぞく神ともされる。光の神。雷公。雷師。かみなり。〈[季]夏〉。北野天神縁起「もろもろの―鬼類はみなわが従類となつて」
らいしん‐し【頼信紙】
電報を依頼する時、電文を書く所定の用紙。電報発信紙の旧称。電報頼信紙。
ライス【rice】
①米。
②米をたいたもの。御飯。食堂・レストランなどでいう。
⇒ライス‐カレー
⇒ライス‐シャワー【rice shower】
⇒ライス‐センター
⇒ライス‐ペーパー【rice paper】
⇒ライス‐ミル【rice mill】
ライス【Elmer Rice】
アメリカの劇作家。表現主義的な手法を駆使。作「計算器」「街の風景」など。(1892〜1967)
らい・す【礼す】
〔他サ変〕
礼拝する。敬礼する。今昔物語集1「婆羅門を―・して後に」
ライス‐カレー
(和製語)(→)カレーライスに同じ。田山花袋、東京の三十年「今―をつくるから一所に食つて行き給へ」
⇒ライス【rice】
らい‐すき【耒】
(→)耒偏すきへんに同じ。
ライス‐シャワー【rice shower】
教会での結婚式の後、退出する新郎新婦に参列者が振りかける祝福の米粒。
⇒ライス【rice】
ライス‐センター
(和製語rice center)数台の乾燥機等から成る穀物乾燥調製施設。農協の所有・運営するものが多い。
⇒ライス【rice】
ライス‐ペーパー【rice paper】
①中国南部・台湾産の大低木、紙八手かみやつでの円柱状の髄を、周囲から薄く剥いで紙状にしたもの。
②紙巻タバコに使う紙。亜麻・麻・木綿の繊維を主原料とした白色の薄紙。填料・助燃剤を加えて燃焼性を高めたもの。シガレット‐ペーパー。
③米を原料とする薄いシート状の食材。生春巻などに用いる。
⇒ライス【rice】
ライス‐ミル【rice mill】
精米工場。
⇒ライス【rice】
らい‐せ【来世】
〔仏〕(未来世の略)三世の一つ。死後の世界。未来の世。後世ごせ。後生ごしょう。らいせい。
⇒らいせ‐がね【来世金】
らい‐せい【雷声】
かみなりの音。雷鳴。〈[季]夏〉。日葡辞書「ライセイミミニカマビスシイ」
らいせ‐がね【来世金】
来世の冥福を祈るために仏に捧げる金銭。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「あつたら金をあの世へやる。是がほんの―ぢや」
⇒らい‐せ【来世】
らい‐せき【磊石】
ごろごろした石。
らい‐せつ【纇節】
生糸に生じるこぶ状などの節ふし。繭の質の不良、繰糸の拙劣などにより生ずる。
ライセンス【licence; license】
許可・免許。また、その証明書。特に、輸出入その他の対外取引許可や自動車運転免許。
⇒ライセンス‐せいさん【ライセンス生産】
ライセンス‐せいさん【ライセンス生産】
(license production)他の企業が開発した製品設計や製造技術を、許可料を支払って使用し、製品を生産する方式。
⇒ライセンス【licence; license】
らい‐そう【癩瘡】‥サウ
癩(ハンセン病)のできもの。日葡辞書「ライサウヲワヅラウ」
らい‐ぞく【来属】
来て服従すること。来服。来付。
ライソゾーム【lysosome】
〔生〕
⇒リソソーム
らい‐そん【来孫】
玄孫の子。自分から5代目の孫。耳孫。
らい‐そん【雷樽】
古代中国の酒器。雷文らいもんを彫刻した酒樽。
らい‐だ【懶惰】
⇒らんだ
ライター【lighter】
主として喫煙用の点火器。発火装置によって揮発油・ブタンガスなどに点火。「ガス‐―」
ライター【writer】
著者。著述家。作家。執筆者。記者。「シナリオ‐―」
ライダー【rider】
(オートバイなどの)乗り手。
らい‐たく【来宅】
客が自分の家に訪ねて来ること。
らい‐だん【来談】
来て話すこと。来話。
⇒らいだんしゃ‐ちゅうしん‐りょうほう【来談者中心療法】
らいだんしゃ‐ちゅうしん‐りょうほう【来談者中心療法】‥レウハフ
心理療法の一つ。治療を受ける者の自己回復力を前提にして、指示・教示をほとんど行わず、話させることを中心とする。アメリカの心理学者ロジャーズが提唱。非指示的カウンセリング。
⇒らい‐だん【来談】
らい‐ち【畾地】
(「畾」は田間の地)余ってあいている土地。空地あきち。狂言、富士松「島先にあの松を植ゆるほどの―がある」
ライチー【litchi】
〔植〕(→)茘枝れいし1に同じ。
らい‐ちゃく【来着】
こちらに到着すること。
らい‐ちょう【来朝】‥テウ
①外国の使者などが朝廷に来ること。入朝。
②外国人が日本に来ること。来日。
らい‐ちょう【来牒】‥テフ
送って来た書状。平家物語4「―一紙に載せられたり」
らい‐ちょう【来聴】‥チヤウ
聞きに来ること。「―歓迎」
らい‐ちょう【雷鳥】‥テウ
キジ目ライチョウ科の鳥。翼長約20センチメートル。夏羽の背面と咽のど・胸は黒く、茶色の斑が多い。風切羽・腹面は白く尾羽は大体黒色、眼の上部に朱色の肉冠がある。冬羽は純白で、尾羽の外側と雄の眼先は黒い。脚は趾まで羽毛を被る。日本アルプス地方の高山帯にすむ。氷河時代の生き残り動物の一つ。特別天然記念物。なおライチョウ科は、北半球北部に16種が分布。日本にはライチョウとエゾライチョウの2種が生息。雷鶏。ライノトリ。〈[季]夏〉
らいちょう(雄,冬羽)
ライチョウ(冬羽)
提供:OPO
ライチョウ(夏羽)
提供:OPO
エゾライチョウ
撮影:小宮輝之
ライチョウ
提供:NHK
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
ライ‐ツー【lie to】
風波が激しくて船が航行できない時に、船首を風上に向けて転覆を防ぐこと。
らい‐てい【雷霆】
(「霆」は雷のはげしいもの)かみなり。いかずち。〈[季]夏〉
ライティング【lighting】
写真・映画・テレビ・舞台などでの照明法・採光法。また、部屋などの照明や採光。
ライティング‐デスク【writing desk】
書き物用の机。
らい‐てん【来店】
人が店に来ること。「ご―をお待ちしております」
らい‐でん【来電】
電報が到着すること。また、その電報。
らい‐でん【雷電】
かみなりといなずま。日葡辞書「ライデンガスル」
⇒らいでん‐さま【雷電様】
ライデン【Leiden】
オランダ西部の都市。古ライン川に沿い、運河が縦横に通ずる。ルネサンス時代の建築物を多く残す。大学・博物館は著名。オランダ独立戦争の時、スペインに頑強に抵抗した地。人口11万8千(2003)。オランダ語名レイデン。
ライデン
撮影:小松義夫
⇒ライデン‐だいがく【ライデン大学】
⇒ライデン‐びん【ライデン瓶】
らいでん‐さま【雷電様】
北関東・信越地方で、落雷を避ける呪まじないなどとして祭られる神。
⇒らい‐でん【雷電】
ライデン‐だいがく【ライデン大学】
1575年創設のオランダ最古の大学。オラニエ公ウィレムが、スペインの侵略から街を守ったライデン市民への褒美として設立。グロティウスら著名な学者を擁した。アジア研究でも知られる。
⇒ライデン【Leiden】
らいでん‐ためえもん【雷電為右衛門】‥ヱ‥
江戸後期の力士。信濃の人。本名、関太郎吉。江戸の力士浦風林右衛門に入門し、2代目谷風の内弟子となる。不世出の強力で、幕内通算254勝10敗の成績をおさめ、大関を16年間つとめた。(1767〜1825)
ライデン‐びん【ライデン瓶】
(Leiden jar)(ライデン大学の物理学者ミュッセンブルーク(P. van Musschenbroek1692〜1761)が、1746年に放電実験に用いた)コンデンサー1の一種。内外壁に導体として錫箔を貼付したガラス瓶。
⇒ライデン【Leiden】
ライト【light】
①光。照明。照灯。明かり。「―で照らす」
②明るいさま。淡いさま。「―‐グリーン」
③軽いさま。手軽なさま。
⇒ライト‐アップ【light up】
⇒ライト‐ウェル【light well】
⇒ライト‐オペラ【light opera】
⇒ライト‐きゅう【ライト級】
⇒ライト‐テーブル【light table】
⇒ライト‐ハウス【lighthouse】
⇒ライト‐バリュー【light value】
⇒ライト‐バン
⇒ライト‐ビール【light beer】
⇒ライト‐ブルー【light blue】
⇒ライト‐ペン【light pen】
⇒ライト‐ミール【light meal】
ライト【right】
①正義。
②権利。
③右。右側。
④(right field; right fielder)野球で、右翼。また、右翼手。
⑤右派。保守派。
↔レフト
ライト【Ada Hannah Wright】
イギリスの社会事業家。25歳で来日、熊本市回春病院に入りハンセン病患者の治療に従事、第二次大戦後再び来日。国立癩療養所恵楓園で患者と起居を共にし、「救癩の母」と慕われた。(1870〜1950)
ライト【Frank Lloyd Wright】
アメリカの近代建築家。有機的建築を提唱した。1905年(明治38)以来数度来日し、帝国ホテル(23年竣工)などを設計。(1867〜1959)
ライト【Richard Wright】
アメリカの黒人小説家。人種差別の撤廃を訴える作品を書き続け、黒人文学の地位を確立。作「アンクル‐トムの子供たち」「アメリカの息子」など。(1908〜1960)
ライト【Wilbur Wright】
アメリカの飛行機製作者。弟のオーヴィル(Orville1871〜1948)と共に複葉機を研究、1903年12月17日人類最初の動力による飛行に成功。(1867〜1912)
ライト‐アップ【light up】
夜間、投光器や電飾などを用いて建造物・記念碑・樹木などを明るく浮かび上がらせること。
⇒ライト【light】
らい‐とう【来島】‥タウ
ほかから島に来ること。
らい‐どう【礼堂】‥ダウ
〔仏〕本堂の前方などにあって礼拝・読経するための建物。また、仏堂内前方の外陣。礼拝堂。
らい‐どう【来同】
来て集まること。
らい‐どう【雷同】
(雷が響くと物が同時にこの響きに応ずる意)自分に定見がなくて、みだりに他の説に同意すること。「付和―」
らい‐どう【雷動】
雷の鳴り渡るようにどよめき騒ぎ立てること。
ライト‐ウェル【light well】
(「光の井戸」の意)建物の外壁面から離れた内部に屋根や床を貫通した空間を設け、上部から光を導き入れるようにしたもの。光井こうせい。光庭。
⇒ライト【light】
ライト‐オペラ【light opera】
通俗的な歌と台詞せりふによる音楽劇。オペレッタと同様のもの。軽歌劇。
















[漢]世🔗⭐🔉
世 字形
筆順
〔一部4画/5画/教育/3204・4024〕
〔音〕セイ(漢) セ(呉)
〔訓〕よ
[意味]
①人間が生活を営んでいる社会。よのなか。よ。「世間せけん・世論せいろん・せろん・出世しゅっせ・渡世・厭世えんせい」
②時間的な区分。
㋐人の一生。特に、親から家督を継いで自分の子に伝えるまでの(約三十年の)期間。一代。「世代せだい・世子・初世・早世」
㋑一王朝の続く期間。「万世・易世」
㋒時の流れの大まかな区分。「中世・近世・洪積世・世紀」▶仏教では過去・現在・未来の三世さんぜに分ける。「前世ぜんせ・来世らいせ・世界」
③代々(継ぐ)。よよ。「世襲せしゅう・世業」
[解字]
解字
「十」の字を三つ合わせた形で、三十を示す指事文字。転じて、三十年、一代、よのなか、を意味するようになる。[丗][
]は異体字。
[下ツキ
悪世・阿世・一世・永世・奕世・厭世・慨世・隔世・希世・救世・挙世・近世・経世・警世・現世・曠世・後世・洪積世・済世・在世・三世・時世・辞世・終世・宿世・出世・上世・濁世・処世・人世・絶世・前世・創世・早世・俗世・治世・中世・沖積世・伝世・当世・渡世・遁世・二世・抜山蓋世・万世・浮世・末世・来世・乱世・歴世・列世




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ぜあみ【世阿弥】🔗⭐🔉
ぜあみ 【世阿弥】
(1363頃-1443頃) 室町前期の能役者・能作者。二代目観世大夫。幼名藤若。通称観世三郎。実名元清。芸名世阿弥陀仏(世阿弥・世阿)。観阿弥の子。大和の人。足利義満の支援を得て,父と共に能を大成した。特に,観阿弥以前のものまね中心の能から歌舞中心の幽玄能に改変し,夢幻能という新しい形式を完成させて,能の芸術性を高めた。作「老松(オイマツ)」「高砂(タカサゴ)」「井筒」「西行桜」「砧(キヌタ)」「班女」など多数。能楽論「風姿花伝」「花鏡」「至花道」など。
ぜあみ-じゅうろくぶしゅう【世阿弥十六部集】🔗⭐🔉
ぜあみ-じゅうろくぶしゅう ―ジフロクブシフ 【世阿弥十六部集】
吉田東伍校注の世阿弥伝書集。一巻。1909年(明治42)刊。世阿弥元清の能楽論書や伝書など一六部を収録,能楽研究の基本的資料とされている。「花伝書(風姿花伝)」「花伝書別紙口伝」「至花道」「二曲三体人形図」「三道(能作書)」「花鏡」「曲付次第」「風曲集」「五音曲条々」「遊楽習道風見」「九位」「習道書」「世子六十以後申楽談儀」「夢跡一紙」「却来華」「金島書」の一六部。なお,世阿弥の著はのちに,「花習内抜書(能序破急事)」「音曲声出口伝」「五位」「六義」「五音」「拾玉得花」が発見された。
せい【世】🔗⭐🔉
せい 【世】 (接尾)
助数詞。受け継いだ世代・地位・称号などの代数や順序を表す。「日系三―」「チャールズ二―」
せい-うん【世運】🔗⭐🔉
せい-うん [0] 【世運】
世の気運。世のなりゆき。せうん。
せ-かい【世界】🔗⭐🔉
せ-かい [1] 【世界】
(1)地球上のすべての国家・すべての地域。全人類社会。「―の平和」「―最高の山」
(2)物体や生物など実在する一切のものを含んだ無限の空間。宇宙。哲学では社会的精神的事象をも含める。また,思考・認識する自我に対する客観的世界をさすことも多い。「可能―」「―の創造」
(3)自分を中心とした生活の場。自分の知識・見聞の範囲。生活圏。世の中。「新しい―が開ける」「ピカソの―」「あなたと私とでは―が違いすぎる」「君は―が狭いよ」
(4)同一の種類のものの集まり,またその社会。「動物の―」「勝負の―は厳しい」
(5)歌舞伎・浄瑠璃で,その作品の背景となる特定の時代や人物類型。例えば「仮名手本忠臣蔵」の世界は「太平記」。
(6)くに。土地。地方。異境。「知らぬ―にめづらしき憂へのかぎり見つれど/源氏(明石)」
(7)界隈。付近一帯。「いづら,といひて,もてこし人を―に求むれどなし/大和 168」
(8)遊ぶ所。遊里など。「―は大みせ,女房にもならうといふ女郎,しやうといふ客/洒落本・傾城買四十八手」
(9)〔仏〕
〔梵 lokadh
tu〕
(ア)須弥山(シユミセン)を中心に形成される一定の空間領域。全宇宙にはこの世界(一世界・小世界)と同じ規模の世界が数多くあるとして,三千大千世界などと表現する。(イ)衆生(シユジヨウ)が住んでいる場所で,時間・空間的になんらかの制約を受け,まとまりをもっている広がり。(ウ)ある仏を中心とする空間。仏国土。

せかい-いさんほごじょうやく【世界遺産保護条約】🔗⭐🔉
せかい-いさんほごじょうやく ―
サン―デウヤク 【世界遺産保護条約】
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」の略称。1972年ユネスコ総会で採択。日本は92年(平成4)6月国会承認を経て,一二五番目の締結国となった。顕著な普遍的価値を有する文化遺産と自然遺産,締結国の保護義務などについて規定する。

せかい-かくめい【世界革命】🔗⭐🔉
せかい-かくめい [4] 【世界革命】
世界的にプロレタリア革命が行われることにより,全世界的規模で社会主義が勝利すること。
せかい-かん【世界観】🔗⭐🔉
せかい-かん ―クワン [2] 【世界観】
(1)世界についての見方・見解。
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Weltanschauung〕
世界についての統一的で全体的な理解。客観的な対象把握(世界像)にとどまらず,人の主体的な意義づけ・関係づけによって成り立つ。
(3)文化人類学で,ある民族がもっている世界についての見方のこと。時間や空間の分類法,神話・儀礼などの中に見いだすことができる。
せかい-かん-がく【世界観学】🔗⭐🔉
せかい-かん-がく ―クワン― [4] 【世界観学】
〔(ドイツ) Weltanschauungslehre〕
生に根ざした世界観の内的構造や歴史的に展開される類型を捉えようとする哲学的立場。ディルタイに代表される。
せかい-かんきょうほぜんせんりゃく【世界環境保全戦略】🔗⭐🔉
せかい-かんきょうほぜんせんりゃく ―クワンキヤウ― [1]-[8] 【世界環境保全戦略】
国連環境計画・世界野生生物基金(現在の世界自然保護基金)・国際自然保護連合が1980年に発表した行動計画。持続可能な開発,環境アセスメント,砂漠化防止,熱帯林の植林などを呼びかけた。
せかい-かんこうきかん【世界観光機関】🔗⭐🔉
せかい-かんこうきかん ―クワンクワウキクワン 【世界観光機関】
〔World Tourism Organization〕
国際間の理解・国際平和に寄与するために観光の振興・発展を図る国際機構。1975年設立。本部マドリード。WTO 。
せかい-きしょうきかん【世界気象機関】🔗⭐🔉
せかい-きしょうきかん ―キシヤウキクワン 【世界気象機関】
〔World Meteorological Organization〕
世界各国の気象事業を統合した組織で,国連の下部機構の一。1950年に成立。1879年創立の国際気象機関の後身。日本は1953年から加盟。WMO 。
せかい-きゅうせいきょう【世界救世教】🔗⭐🔉
せかい-きゅうせいきょう ―キウセイケウ 【世界救世教】
大本教系の新宗教。岡田茂吉が1935年(昭和10)大日本観音会として開教。50年世界メシヤ教(のち改名)に改編。創造主により病・貧・争を根絶した地上天国実現の役を与えられたと唱え,そのモデルを熱海・箱根・京都嵯峨に建設。病気治療を主な活動とする。
せかい-きょうかい-きょうぎかい【世界教会協議会】🔗⭐🔉
せかい-きょうかい-きょうぎかい ―ケウクワイケフギクワイ 【世界教会協議会】
〔World Council of Churches〕
今世紀初頭に始まったキリスト教会の一致運動を推進するために,1948年に設立された超教派団体。WCC 。
せかい-きょうこう【世界恐慌】🔗⭐🔉
せかい-きょうこう ―クワウ [4] 【世界恐慌】
世界的な規模の経済恐慌。1857年の恐慌がその最初であり,1929年に始まる大恐慌は最も大規模かつ深刻なものであった。
せかい-きろく【世界記録】🔗⭐🔉
せかい-きろく [4] 【世界記録】
運動競技などで,それまでの世界最高の記録。
せかい-ぎんこう【世界銀行】🔗⭐🔉
せかい-ぎんこう ―カウ [4] 【世界銀行】
国際復興開発銀行の通称。世銀。
せかい-ぎんこう-グループ【世界銀行―】🔗⭐🔉
せかい-ぎんこう-グループ ―ギンカウ― [9] 【世界銀行―】
国際復興開発銀行(世界銀行),国際開発協会(第二世銀),国際金融公社,多国間投資保証機関の総称。
せかい-けいざい【世界経済】🔗⭐🔉
せかい-けいざい [4] 【世界経済】
全世界を範囲として成立する経済で,世界的な規模の生産関係と交換関係の総体。
せかい-ご【世界語】🔗⭐🔉
せかい-ご [0] 【世界語】
⇒国際語(コクサイゴ)
せかい-こうみん【世界公民】🔗⭐🔉
せかい-こうみん [4] 【世界公民】
⇒コスモポリタン
せかい-こっか【世界国家】🔗⭐🔉
せかい-こっか ―コク― [4] 【世界国家】
全世界を一つにして,人類すべてをその国民とする理想国家。民族的対立を解消して戦争を回避しようという平和思想が根底にある。世界連邦。世界政府。
せかい-し【世界史】🔗⭐🔉
せかい-し [2] 【世界史】
世界を連関のある統一的全体としてとらえた時の人類の歴史。
せかい-じ【世界時】🔗⭐🔉
せかい-じ [2] 【世界時】
〔Universal time〕
地球の自転に準拠して表示される世界共通の時刻。イギリスのグリニッジ天文台の跡地を通る子午線を基準とする。UT 。
せかい-しげん-けんきゅうじょ【世界資源研究所】🔗⭐🔉
せかい-しげん-けんきゅうじょ ―ケンキウジヨ 【世界資源研究所】
⇒ダブリュー-アール-アイ( WRI )
せかい-システム-ろん【世界―論】🔗⭐🔉
せかい-システム-ろん [7] 【世界―論】
慣習的に国家を単一のシステムとみてきた従来の発想に対し,世界全体を単一の社会システムとみなし,その内部構造を,国際分業・中心・周辺といった分析概念を用いて把握しようとする立場。
せかい-しぜんほごききん【世界自然保護基金】🔗⭐🔉
せかい-しぜんほごききん 【世界自然保護基金】
〔Worldwide Fund for Nature〕
世界の野生生物とその生息地の保護,熱帯林の保全などに取り組む国際基金。1961年創設の世界野生生物基金(World Wildlife Fund)が88年に改称。本部はスイス。WWF 。
せかい-しゅうきょう【世界宗教】🔗⭐🔉
せかい-しゅうきょう ―ケウ [4] 【世界宗教】
民族や国家を超えて世界各地に広まっている宗教。キリスト教・仏教・イスラム教など。
せかい-しゅぎ【世界主義】🔗⭐🔉
せかい-しゅぎ [4] 【世界主義】
⇒コスモポリタニズム
せかい-しょくりょうけいかく【世界食糧計画】🔗⭐🔉
せかい-しょくりょうけいかく ―シヨクリヤウケイクワク 【世界食糧計画】
〔World Food Programme〕
国連と FAO の協同事業として1963年から実施されている世界的規模での食糧援助の機関。本部はローマ。WFP 。
→FAO
せかい-じんけんせんげん【世界人権宣言】🔗⭐🔉
せかい-じんけんせんげん 【世界人権宣言】
1948年(昭和23),第三回国連総会で採択された「人権に関する世界宣言」のこと。基本的人権の尊重を原則に,自由権のほか,経済的・社会的権利についても規定する。
せかい-せいさく【世界政策】🔗⭐🔉
せかい-せいさく [4] 【世界政策】
一国家がその政治・経済・文化方針を全世界的規模で展開しようとする対外政策。特に一九世紀末から欧米の列強が行なった,勢力を世界的に拡大する帝国主義的対外政策。
よ【世・代】🔗⭐🔉
よ [1][0] 【世・代】
〔「よ(節)」と同源。区切られた期間の意〕
(1)人間が集まり生活の場としている所。世間。また,そこに生活している人々。《世》「―の荒波にもまれる」「―に出る」「―をはかなむ」
(2)俗世間。凡俗の住む,わずらわしい現実社会。《世》「―をいとう」
(3)ある支配者が治めている期間。また,同一系統の者が政体を維持している期間。時代。「公家の―」「徳川の―」
(4)人が生まれてから死ぬまでの期間。一生。「わが―の春」
(5)仏教で説く,過去(前世)・現在(現世)・未来(来世)など,ある人の生きている世界。《世》「あの―に行く」
(6)寿命。生きていられる年齢。「君が―も我が―も知るや岩代の岡の草根をいざ結びてな/万葉 10」
(7)時節。時期。折。「をとこ,思ひかけたる女の,え得まじうなりての―に/伊勢 55」
(8)男女の仲。「わがごとく我を思はむ人もがなさてもや憂きと―を試みむ/古今(恋五)」
(9)ある人が家長として統率している期間。「竹筍斎も隠居して,―を岩次郎にゆづりけり/黄表紙・敵討義女英」
〔「―に」などの場合,アクセントは [1]〕
→世に
よ=が世なら🔗⭐🔉
――が世なら
その人にとって都合のよい世の中なら。「―こんな苦労をかけないものを」
よ=下(クダ)・る🔗⭐🔉
――下(クダ)・る
(1)後の世になる。「―・りて後,唐土にも日の本にも/増鏡(新島守)」
(2)末世(マツセ)となる。「―・り時衰へぬる末には/増鏡(久米のさら山)」
よ=と共(トモ)🔗⭐🔉
――と共(トモ)
日ごろ絶えず。常日ごろ。「故権大納言の君の―に物を思ひつつ,やまひづき/源氏(橋姫)」
よ=に合・う🔗⭐🔉
――に合・う
時世に乗って時めく。時を得て栄える。「―・ひ花やかなる若人にて/源氏(賢木)」
よ=に在(ア)・り🔗⭐🔉
――に在(ア)・り
(1)この世に実在する。また,生存する。
(2)世間で重んじられる。世の人に認められる。栄える。「それぞ―・る人の手はみな見知りて侍らむ/枕草子 184」
よ=に入れ
られる🔗⭐🔉
――に入れ
られる
世間に認められる。

よ=に行わ・れる🔗⭐🔉
――に行わ・れる
広く世間で用いられている。世の中に浸透している。「広く―・れていること」
よ=に聞こ・える🔗⭐🔉
――に聞こ・える
世間に知れわたる。「―・えた学者」
よ=に越・ゆ🔗⭐🔉
――に越・ゆ
普通よりすぐれている。「矢束をひくこと―・えたり/保元(上・古活字本)」
よ=に従・う🔗⭐🔉
――に従・う
世間の大勢・ならわしに従う。「―・へば,身くるし/方丈記」
よ=に知ら
ず🔗⭐🔉
――に知ら
ず
この世に例がない。「ただ―
ぬ心ざしの程を見はて給へとのたまふ/源氏(若紫)」


よ=に知ら
れる🔗⭐🔉
――に知ら
れる
有名になる。

よ=に仕(ツカ)・う🔗⭐🔉
――に仕(ツカ)・う
朝廷に仕える。宮仕えする。「このおとどの君の,世に二つなき御有様ながら,―・へたまふは/源氏(薄雲)」
よ=に連・れる🔗⭐🔉
――に連・れる
世の流れ・動きに従う。「歌は―・れ,世は歌に―・れ」
よ=に
出る🔗⭐🔉
――に
出る
(1)世の中に現れる。「秘蔵品が―
出る」
(2)世間に名を知られる。出世する。「若くして―
出る」



よ=に問・う🔗⭐🔉
――に問・う
世間にその価値をたずねる。
よ=に無・し🔗⭐🔉
――に無・し
(1)この世に存在しない。
(2)世に類がない。類例がない。「この児のかたちのけうらなること―・く/竹取」
(3)世に用いられない。零落している。「―・き義経がもとに来り/義経記 8」
よ=に似
ず🔗⭐🔉
――に似
ず
この世にまたとない。無比である。「かたちの―
ずめでたきことを/竹取」


よ=に
経(フ)🔗⭐🔉
――に
経(フ)
(1)この世にながらえる。世をすごす。「わが身―
ふるながめせしまに/古今(春下)」
(2)世ごころがつく。男女間の情愛を理解する。「ねになけば人笑へなり呉竹の―
へぬをだにかちぬと思はむ/後撰(恋五)」



よ=に旧(フ)・る🔗⭐🔉
――に旧(フ)・る
(1)世間に長くいて珍しくなくなる。「春雨の―・りにたる心にもなほ新しく花をこそ思へ/後撰(春中)」
(2)結婚したことがある。「ただ人,はた,怪しき女,―・りにたるなどを,持ち居るたぐひ多かり/源氏(蜻蛉)」
よ=の🔗⭐🔉
――の
〔「天下周知の」の意から,程度のはなはだしいさまを表す〕
世にもまれな。めったにない。またとない。「―しれ者かな/徒然 41」
よ=は張り物🔗⭐🔉
――は張り物
世の中は見栄を張るのが普通である。「―なれば/浮世草子・永代蔵 7」
よ=は回り持ち🔗⭐🔉
――は回り持ち
「天下(テンカ)は回り持ち」に同じ。
よ=も末(スエ)🔗⭐🔉
――も末(スエ)
〔末法思想からの語〕
この世もおしまいであること。救いがたい世であること。
よ=を挙げて🔗⭐🔉
――を挙げて
世の中の人残らず。世間こぞって。
よ=を送・る🔗⭐🔉
――を送・る
「世を渡る」に同じ。
よ=を行・う🔗⭐🔉
――を行・う
世を治める。「飢ゑず,寒からぬやうに,世をば行はまほしきなり/徒然 142」
よ=を稼(カセ)・ぐ🔗⭐🔉
――を稼(カセ)・ぐ
家業に精を出す。「日夜に―・ぎ一たび元のごとくにと思ひこみし所存/浮世草子・永代蔵 3」
よ=を去・る🔗⭐🔉
――を去・る
(1)この世を去る。死ぬ。
(2)出家する。
よ=を忍(シノ)・ぶ🔗⭐🔉
――を忍(シノ)・ぶ
世間から隠れる。世間に知られないようにする。「―・ぶ二人の仲」「―・ぶ仮の姿」
よ=を知・る🔗⭐🔉
――を知・る
(1)世の中の事を知っている。また,男女の情を解する。「―・らぬ虫だに秋はなきにこそなけ/千載(雑中)」
(2)国を治める。「―・り初(ソ)めさせ給ひて後/栄花(疑)」
よ=を捨・てる🔗⭐🔉
――を捨・てる
俗世間から隠遁(イントン)する。また,出家する。
よ=を背(ソム)・く🔗⭐🔉
――を背(ソム)・く
(1)隠遁(イントン)する。出家する。「―・く苔の衣はただ一重/後撰(雑三)」
(2)この世を去る。他界する。「此の国の人,―・きて冥途に至る時/今昔 12」
よ=を尽く・す🔗⭐🔉
――を尽く・す
一生を終える。「此処に―・してむと思ひ取り給へ/源氏(椎本)」
よ=を逃(ノガ)・れる🔗⭐🔉
――を逃(ノガ)・れる
俗世間から隠遁(イントン)する。また,出家する。
よ=を離・る🔗⭐🔉
――を離・る
隠遁(イントン)する。出家する。「かく―・るるさまに物し給へば/源氏(夕顔)」
よ=を憚(ハバカ)・る🔗⭐🔉
――を憚(ハバカ)・る
世間に気がねする。世間との交わりをつつしむ。
よ=を響(ヒビ)か・す🔗⭐🔉
――を響(ヒビ)か・す
世の中に名をとどろかす。「楽の声,鼓の音―・す/源氏(紅葉賀)」
よ=を
経(ヘ)る🔗⭐🔉
――を
経(ヘ)る
(1)年月を経過する。
(2)男女の情事を知る。「女の世経ずと覚えたるが/伊勢 120」

よ=を渡・す🔗⭐🔉
――を渡・す
(1)衆生(シユジヨウ)を救済する。済度(サイド)する。「仏の世に出で給ひて,―・し給へる/栄花(鶴の林)」
(2)隠居して跡目(アトメ)を譲る。「子孫に―・し/浮世草子・胸算用 5」
よ=を渡・る🔗⭐🔉
――を渡・る
世の中で暮らしていく。生計を立てる。
よ-いち【世一】🔗⭐🔉
よ-いち 【世一】
当世第一。天下一。「いけずきといふ―の馬には乗たりけり/平家 9」
よ-すぎ【世過ぎ】🔗⭐🔉
よ-すぎ [0][3] 【世過ぎ】
暮らしていくこと。世渡り。生活。「身過ぎ―」
よ-に【世に】🔗⭐🔉
よ-に 【世に】 (副)
(1)世間にくらべるものがないほど,程度がはなはだしいさま。非常に。「―恥づかしき方もあれど/徒然 79」
→世にも
(2)(下に打ち消しを伴う)決して。「夜をこめて鳥の空音ははかるとも―逢坂の関はゆるさじ/枕草子 136」
よになし-もの【世に無し者】🔗⭐🔉
よになし-もの 【世に無し者】
落ちぶれて世間に存在を認められない人。日陰者。「有かなきかに―,誰やの人かあはれむべき/曾我 7」
よに-も【世にも】🔗⭐🔉
よに-も [1] 【世にも】 (副)
〔「も」は助詞。「世に」を強めた言い方〕
(1)非常に。「―不思議な物語」
(2)(下に打ち消しの語を伴う)決して。「―忘れじ妹(イモ)が姿は/万葉 3084」
よに-よに【世に世に】🔗⭐🔉
よに-よに 【世に世に】 (副)
きわめて。非常に。「―あさましげにて,この男いで来たれば/宇治拾遺 9」
よ-の-おぼえ【世の覚え】🔗⭐🔉
よ-の-おぼえ 【世の覚え】
世間の評判。世の聞こえ。
よ-の-かぎり【世の限り】🔗⭐🔉
よ-の-かぎり 【世の限り】
(1)命のある限り。一生涯。「―にや恋ひ渡りなむ/万葉 4441」
(2)この世の終わり。臨終。
よ-の-きこえ【世の聞(こ)え】🔗⭐🔉
よ-の-きこえ 【世の聞(こ)え】 (連語)
世間の評判。世間のうわさ。「―が悪い」
よ-の-すえ【世の末】🔗⭐🔉
よ-の-すえ ―ス
【世の末】 (連語)
(1)後々の時代。下った時代。末の世。
(2)若さ・容色・権力などの盛りの時が過ぎた後。「―に,さだ過ぎつきなき程にて,一声も,いとまばゆからむ/源氏(朝顔)」

よ-の-ためし【世の例】🔗⭐🔉
よ-の-ためし 【世の例】 (連語)
「世の習い」に同じ。
よ-の-つね【世の常】🔗⭐🔉
よ-の-つね 【世の常】 (連語)
(1)世間でよくあること。世のならい。「浮き沈みは―だ」
(2)並の言葉では十分に表現できないこと。言うもおろか。「許すべき気色にもあらぬに,せむ方なくいみじとも,―なり/源氏(宿木)」
よ-の-なか【世の中】🔗⭐🔉
よ-の-なか [2] 【世の中】
(1)人々が集まり生活の場としているこの世。世間。社会。「物騒な―になる」「―に出て出世する」
(2)世間の事情やならわし。世情。「―を知らない人」
(3)その当時の世。当世。「―に名高き逸物(イチモチ)の者ども/宇津保(春日詣)」
(4)ある人の治世。「―譲り聞こえ給ふべき事など/源氏(澪標)」
(5)世間の人気。「―衰へなどして/大鏡(兼通)」
(6)男女の仲。異性間の関係。「―をまだ思ひ知らぬ程よりは/源氏(空蝉)」
(7)外界。気候。「秋待ちつけて,―すこし涼しくなりては/源氏(御法)」
(8)寿命。生きていられる年齢。「―の今日か明日かに覚え侍りしを/源氏(柏木)」
よのなか=は相(アイ)持ち🔗⭐🔉
――は相(アイ)持ち
世の中は互いに助けたり助けられたりしているものである。持ちつ持たれつ。
よのなか=は広いようで狭い🔗⭐🔉
――は広いようで狭い
「世間は広いようで狭い」に同じ。
よのなか=は三日(ミツカ)見ぬ間(マ)に桜かな🔗⭐🔉
――は三日(ミツカ)見ぬ間(マ)に桜かな
〔大島蓼太の句〕
世の中の移り変わりの激しいことを,桜の花の散りやすいのにたとえる。
よのなか=は盲(メクラ)千人目明(メア)き千人🔗⭐🔉
――は盲(メクラ)千人目明(メア)き千人
世の中には物のわかる人もいればわからない人もいる。盲千人目明き千人。
よのなか-ごこち【世の中心地】🔗⭐🔉
よのなか-ごこち 【世の中心地】
多くの人に伝染する病気。流行病。疫病。えやみ。「―を病むと見えたり/今昔 12」
よ-の-ならい【世の習い】🔗⭐🔉
よ-の-ならい ―ナラヒ 【世の習い】 (連語)
世間ではありがちなこと。世の常。世の例(タメシ)。「弱肉強食は―」
せかい【世界】(和英)🔗⭐🔉
せかい【世界】
the world;→英和
the earth;→英和
the universe (宇宙).→英和
〜的 worldwide;universal;→英和
international;→英和
global.→英和
〜の中に[の]all over the world.〜の各地から from all parts of the world.〜を一周する go round the world.‖世界一周旅行 a round-the-world trip.世界観 one's outlook on the world.世界記録a world record.世界銀行 the World Bank.世界語 a universal language.世界国家 the world state.世界史 world history.世界主義 cosmopolitanism.世界選手権 worldchampionship.世界地図 a world map;a map of the world.世界平和world peace.世界連邦 the World Federation.第一次(第二次)世界大戦 the First (Second) World War;World War I (II).
よ【世】(和英)🔗⭐🔉
よのなか【世の中】(和英)🔗⭐🔉
よのなか【世の中】
⇒世.
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